JP2009188631A - データ伝送方法およびデータ伝送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】各スレーブ局A1〜D1は、リング状ネットワーク上を巡回する伝送フレームの1周目において、マスタ局M1が送出する基本フレームに各スレーブ局A1〜D1が順次自局データを追加しつつ中継しながら伝送フレームをリング状ネットワーク上に巡回させ、1周目において受信した伝送フレームのフレームサイズと、自局にて付加される送信データサイズとの総和が、伝送フレームのサイズの上限を超える場合、各スレーブ局A1〜D1が1周目において受信した伝送フレームに継続して送信される基本フレームを自局で創出し、創出した基本フレームに自局データを付加してリング状ネットワーク上に送出する。
【選択図】 図1
Description
図4は、従来のデータ伝送システムが適用されるリング状ネットワークの概略構成を示すブロック図である。
図4において、データを収集/配信するマスタ局M2と、このマスタ局M2に対して自局データを授受する複数のスレーブ局、例えば4つのスレーブ局A2〜D2とが伝送路Tを介してリング状に接続され、リング状ネットワークが構築されている。
この一例として、マスタ局M2にて送出された1周目のデータ収集フレームにスレーブ局A2〜D2のデータを追加しながら中継送信し、さらに2周目のデータ収集フレームからスレーブ局A2〜D2の追加したデータを除去することにより、伝送効率向上を図りながらデータ交換を行うことができる。
図5において、マスタ局M2はデータを収集/交換するために、各スレーブ局A2〜D2の持つデータやステータスなどを収集するための制御コードを含む伝送フレームF1を創出し、スレーブ局A2〜D2に送信する。
マスタ局M2は、先ず1周目にデータ収集フレームであることを表すフレーム識別コードをヘッダ1に付加した伝送フレームF1を、1周目フレームCFとしてスレーブ局A2〜D2に送信する。なお、リング状ネットワークを巡回する伝送フレームF1には、伝送フレームF1の先頭を示すスタートデミリタSDおよび伝送フレームF1の終了を示すエンドデミリタEDを付加することができる。
伝送フレームF1を生成・送出したマスタ局M2は、スレーブ局A2〜D2と同様に、各スレーブ局A2〜D2を一巡した伝送フレームF1に自局データMやステータスを付加し、その伝送フレームF1を2周目フレームSFとしてスレーブ局A〜Dに中継送信する。
このように伝送フレームF1を二巡させるトータルフレーム方式においては、リング状ネットワークに接続された各スレーブ局A2〜D2は、接続順や位置に関係なく互いにデータを交換することができ、かつ追加と削除を交互に行うことにより、トークンパス方式に比較して伝送効率を上げることができる。
このような回線上を流れる伝送フレームF1そのものから、ビットレートの数倍のサンプリングクロックにより同期クロックを抽出して伝送フレームF1の受信もしくは再生中継を行うような通信においては、伝送フレームF1の最大サイズは、サンプリングクロックの周波数精度と、受信フレーム長によって制限される。例えば、水晶発振器などでは、安価な汎用品では数十ppm程度の精度が主流であり、フレーム長の最大サイズは2Kバイト程度に制限される。
このため、システム全体がひとつのアクションで交換できるデータ容量は、フレーム最大長以下となり、システム全体のデータ容量を増やそうとすると、マスタ局M2において複数のアクションを起こす必要があり、各アクション間に収集されたデータの処理を行う必要もあることから、オーバヘッド時間も含めて、実効伝送効率が低下するという問題があった。
そこで、本発明の目的は、伝送フレームの最大サイズが制限されている場合においても、実効伝送性能を向上させることが可能なデータ伝送方法およびデータ伝送装置を提供することである。
また、自局で創出した新たな伝送フレームが存在することを示す識別子を、1周目において受信した伝送フレームのヘッダ部に付加することで、局当たりの伝送遅延を低減させることができ、リング状ネットワークに接続される局数が大きなシステムであっても、全体の伝送時間に占めるオーバヘッド時間を減少させることが可能となることから、システム全体の実効伝送効率を向上させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るデータ伝送システムが適用されるリング状ネットワークの概略構成を示すブロック図である。
図1において、データを収集/配信するマスタ局M1と、このマスタ局M1に対して自局データを授受する複数のスレーブ局、例えば4つのスレーブ局A1〜D1とが伝送路Tを介してリング状に接続され、リング状ネットワークが構築されている。
そして、各スレーブ局A1〜D1は、リング状ネットワーク上を巡回する伝送フレームの1周目において、マスタ局M1が送出する基本フレームに各スレーブ局A1〜D1が自局データを順次追加しつつ中継しながら伝送フレームをリング状ネットワーク上に巡回させる。
これにより、リング状ネットワークに伝送フレームを巡回させるシーケンスの基点となる基本フレームを各スレーブ局A1〜D1で創出することができ、伝送フレームのフレーム長の最大サイズが2Kバイト程度に制限されている場合においても、マスタ局M1において複数のアクションを起こすことなく、システム全体のデータ容量を増やすことが可能となることから、実効伝送効率を向上させることができる。
図2において、マスタ局M1が送出した伝送フレームF1に対し、各スレーブ局A1〜D1は、自局データを1周目で付加していき、フレームヘッダ1のサイズを更新しつつ中継し、自局データA〜Dを後尾に付加し、エンドデリミタEDを最後尾に付加して送出する処理を順次行う。ここで、各スレーブ局A1〜D1において付加されるデータサイズが従来例に比較して大きいものとする。
ここで、各スレーブ局A1〜D1は、1周目すなわちデータ付加フェーズにおいて、中継する伝送フレームのサイズの和がフレーム最大長を超えることを検出した場合、その伝送フレームにデータA〜Dをそれぞれ付加する代わりに、その伝送フレームのヘッダ部にサイズオーバーが発生したことを示す識別子もしくはフラグを追加するようにしてもよい。
図3において、図1の伝送フレーム受信手段11は、リング状ネットワーク上で巡回する1周目の伝送フレームを受信すると(ステップS1)、フレームサイズ判別手段12は、1周目において受信された伝送フレームのフレームサイズと、自局にて付加される送信データサイズとの総和が、伝送フレームのサイズの上限を超えるかどうかを判断する(ステップS2)。そして、伝送フレームのサイズの上限を超える場合、伝送フレーム創出手段13は、基本フレームを自局で創出し(ステップS3)、伝送フレーム処理手段14は、その基本フレームに自局データを付加することで新たな伝送フレームを生成する(ステップS4)。
そして、伝送フレーム受信手段11にて受信された伝送フレームまたは伝送フレーム創出手段13にて創出された基本フレームに自局データが付加されると、伝送フレーム送信手段15は、その自局データが付加されたフレームをリング状ネットワーク上に送出する(ステップS6)。
以上説明したように、リング状ネットワークに送出する伝送フレームのフレーム長が制限されている場合においても、マスタ局で複数のアクションを起こすことなく、データの送受信を効率的に行う事を可能である。なお、ここでは説明の為に基本フレーム・伝送フレームと区別したが、両者とも伝送フレームとして機能的・構造的に差異は無く、よって各局においては同様に処理されるものとする。
M1 マスタ局
11 伝送フレーム受信手段
12 フレームサイズ判別手段
13 伝送フレーム創出手段
14 伝送フレーム処理手段
15 伝送フレーム送信手段
Claims (6)
- リング状ネットワーク上で送信された1或いは複数の第1の伝送フレームを受信する伝送フレーム受信手段と、
前記伝送フレーム受信手段にて受信された前記第1の伝送フレームのフレームサイズを判別するフレームサイズ判別手段と、
前記フレームサイズ判別手段にて判別された前記第1の伝送フレームのフレームサイズに基づいて、前記リング状ネットワークに新たに第2の伝送フレームを創出する伝送フレーム創出手段と、
前記第1の伝送フレーム及び前記第2の伝送フレームを、前記リング状ネットワーク上で巡回する1周目と2周目とで異なる形態の処理を行う伝送フレーム処理手段と、
前記伝送フレーム処理手段にて処理された前記第1の伝送フレーム及び前記第2の伝送フレームを前記リング状ネットワーク上に送信する伝送フレーム送信手段とを備えることを特徴とするデータ伝送装置。 - 前記フレームサイズ判別手段は、前記第1の伝送フレームの1周目において受信された前記第1の伝送フレームのフレームサイズと、自局にて付加される送信データサイズとの総和が、前記第1の伝送フレームのサイズの上限を超えるか否かを判別し、
前記伝送フレーム創出手段は、前記フレームサイズ判別手段にて、前記第1の伝送フレームのサイズの上限を超えると判別された場合は、1周目において受信した前記第1の伝送フレームに継続して送信される前記第2の伝送フレームとして自局データを含んだ新たな伝送フレームを創出し、
前記伝送フレーム処理手段は、前記第1の伝送フレームの1周目において自局データを追加し、前記第1の伝送フレーム及び前記第2の伝送フレームの2周目において自局データを削除することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送装置。 - 前記伝送フレーム処理手段は、前記伝送フレーム創出手段が前記第2の伝送フレームを創出したときには前記第1の伝送フレームのサイズの上限を超えることを示す識別子を、前記第1の伝送フレームのヘッダ部に付加し、
前記フレームサイズ判別手段は、前記第1の伝送フレームの前記ヘッダ部に前記識別子があるときは、該識別子により前記第1の伝送フレームのサイズの上限を超えるか否かを判別することを特徴とする請求項2記載のデータ伝送装置。 - マスタ局及び複数のスレーブ局で構築されるリング状ネットワークに伝送フレームを2周させ、前記伝送フレームの1周目と2周目とで異なる形態の処理を各スレーブ局で行うことにより、データ交換処理を完結させるデータ伝送方法において、
前記リング状ネットワーク上の新たな伝送フレームが前記スレーブ局において生成されることを特徴とするデータ伝送方法。 - 前記伝送フレームの1周目において、前記マスタ局が送出する前記伝送フレームに各スレーブ局が順次自局データを追加しつつ中継しながら伝送フレームを巡回させるステップと、
前記スレーブ局が1周目において受信した前記伝送フレームのフレームサイズと、自局にて付加される送信データサイズとの総和が、前記伝送フレームのサイズの上限を超える場合は、前記スレーブ局が1周目において受信した前記伝送フレームに継続して前記新たな伝送フレームを自局で創出し、該創出した前記新たな伝送フレームに自局データを付加して送出するステップと、
前記伝送フレームの2周目において、前記リング状ネットワークを一巡した前記伝送フレーム及び前記新たな伝送フレームから各スレーブ局が自局データを削除しつつ中継しながら巡回させるステップとを備えることを特徴とする請求項4記載のデータ伝送方法。 - 前記スレーブ局は、前記伝送フレームのサイズの上限を超えることを示す識別子を、1周目において受信した前記伝送フレームのヘッダ部に付加し、
前記伝送フレームに前記識別子があるときは、前記伝送フレームのサイズの上限を超えるか否かの判別に前記識別子を用いるステップをさらに備える特徴とする請求項5記載のデータ伝送方法。
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