JP2009186842A - レンズ保持装置及び撮像装置 - Google Patents

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隆 宮澤
Shuhei Kaneko
周平 金子
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Abstract

【課題】本発明は、高い耐衝撃性を有し、衝撃によって光学系部材の位置や傾きがずれてしまうことによる画像劣化又は故障が発生することのないレンズ保持装置及び撮像装置を提供する。
【解決手段】本発明のレンズ保持装置は、光学系部材を光軸に沿って進退移動可能に保持するレンズ保持装置であって、上記光学系部材を保持する保持部と、上記保持部を上記光軸に沿って案内し支持する案内軸部と、上記案内軸部を上記光軸を含む平面に直交する所定の軸周りに所定の範囲内で回動可能に支持する回動支持部と、を具備することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、光学系部材を進退移動可能に保持するレンズ保持装置及び撮像装置に関する。
一般に、カメラ等の撮像装置は、被写体光束を撮像素子の受光面やフィルム面上に結像するための光学系部材であるレンズ、プリズム、反射鏡等を保持枠により保持するレンズ保持装置を具備してなる。レンズ保持装置は、撮像装置のフォーカシング動作やズーミング動作に応じて上記光学系部材を進退移動させる機構を有する。
撮像装置に振動や落下による衝撃が加えられた場合、レンズ等の光学系部材を保持する保持枠の変形や破損が生じることによって得られる画像にボケや歪等の劣化が生じる又は撮影不能となってしまうことがある。
このような、撮像装置のレンズ保持装置の耐衝撃性を向上させる技術として、例えば特開2005−173249号公報には、撮像装置の筐体とレンズ保持枠との間に衝撃緩衝材を配設する構成が開示されている。
図11に、撮像用の光学系部材を保持するレンズユニットを、筐体内に具備した従来の撮像装置の例であるデジタルカメラ500の構成を示す。図11は、従来のデジタルカメラ500を背面側から見た図である。
図11に示すように、従来のデジタルカメラ500においては、前カバー502及び後カバー503により構成された筐体内に、レンズユニット501が配設されている。レンズユニット501内に保持されるレンズ等からなる光学系部材は、いわゆる折り曲げ光学系を形成しており、該折り曲げ光学系は被写体からレンズユニットの最も物体側に位置する光学系部材に向かう光軸O1と該光軸O1から90度下方に折り曲げられてCCDである撮像素子520に向かう光軸O2とを有している。
レンズユニット501により保持される光学系は、複数のレンズ群により構成されており、例えばズーミング動作時に駆動される第2群レンズ及び第3群レンズは、それぞれ第2群レンズ枠504及び第3群レンズ枠505により保持されている。この第2群レンズ枠504及び第3群レンズ枠505は、光軸O2と平行なガイド軸506によって摺動可能に支持されている。
レンズユニット501は、前カバー503に立設され、レンズユニット503に光軸O1と略平行に形成された貫通孔507、508に挿通された支持ピン509、510により支持されている。また、貫通孔507、508の内周面と支持ピン509、510と間には、緩衝材であるゴムブッシュ511、512が介装されている。
デジタルカメラ500においては、レンズユニット501は複数の支持ピン509、510によって位置決めされるとともに、ゴムブッシュ511、512によって弾性的に支持されている。
デジタルカメラ500に衝撃が加えられた場合には、ゴムブッシュ511、512が弾性変形することにより、レンズユニット501に伝わる衝撃が緩和される。
特開2005−173249号公報
例えば図11に示したデジタルカメラ500のように、撮像装置の筐体(前カバー502)に対してレンズユニット501を緩衝材を介して支持する場合、衝撃が加えられた際のレンズユニット501の変位量は、ゴムブッシュ511、512の径方向の変形量により決定される。
このゴムブッシュ511、512の径方向の変形量はデジタルカメラ500の装置の大きさにより制限される。したがって、図11に示したデジタルカメラ500においては、自由落下のような大きな衝撃が加えられた場合のレンズユニット501の変位量を十分にとることができず、レンズユニット501に伝わる衝撃を十分に緩和することができないと言う問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、高い耐衝撃性を有し、衝撃によって光学系部材の位置がずれてしまうことによる画像劣化又は故障が発生することのないレンズ保持装置及び撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係るレンズ保持装置は、光学系部材を光軸に沿って進退移動可能に保持するレンズ保持装置であって、上記光学系部材を保持する保持部と、上記保持部を上記光軸に沿って案内し支持する案内軸部と、上記案内軸部を上記光軸を含む平面に直交する所定の軸周りに所定の範囲内で回動可能に支持する回動支持部と、を具備することを特徴とする
以下、本発明の実施形態について図1から図4を参照して説明する。以下に述べる実施形態は、一般にデジタルスチルカメラ、デジタルカメラ、電子カメラ等と称される撮像装置に本発明を適用したものである。
図1は、本実施形態のカメラの前面部の外観を示す斜視図である。図2は、図1のカメラの背面を示す背面図である。なお、図2においては、同カメラの背面側の一部を破いて内部に設けられるレンズ保持装置の配置を示している。図3は、レンズユニットの一部を背面側から見た斜視図である。図4は、支持ピンと光軸とガイド軸とレンズ保持枠との位置関係を説明する図である。
以下の説明において、図1に示すように、カメラを正立位置で構えた場合のカメラの左右方向をX方向とし、X方向と直交する上下方向をY方向とし、X、Y方向に直交する前後方向をZ方向とする。Z方向は、被写体光束の光軸O1と平行な方向(カメラ1の厚み方向)であり、Z方向にてカメラ本体1の被写体側を前側(前面側)とし、撮影者側を後側(背面側)とする。
本実施形態の撮像装置であるカメラ1は、筐体中にレンズ保持装置を有して構成されたデジタルカメラであり、略直方体の箱型形状からなる筐体を形成する外装部材と、この外装部材の内部に組み付けられる各種の組立体や電気回路等の構成部材と、この筐体の表面上に配設され前記内部構成部材と電気的又は機械的に接続された各種の情報入出力部材等によって主に構成されている。
具体的に本実施形態のカメラ1は、図1及び図2に示すように、前面、両側面、上面及び底面を覆うように形成された回動支持部である前面カバー部材2と、主に背面側を覆うように形成された背面カバー部材3とを組み合わせた箱形状の筐体を有する。この筐体の内部の所定の部位にはレンズユニット100が配設されている。
カメラ1の前面部には、内部に配設されたレンズユニット100に対して被写体光束を入射させるための撮影用窓21や閃光発光装置4等が設けられている。
カメラ1の上面部にはシャッターボタン5、電源操作ボタン6等の操作部材が配設されている。また、図示しないがカメラ1の側面部にはストラップ取付金具や、電源電池及び記録媒体を収容する収容室が設けられている。
また、カメラ1の背面部には、例えばズーム操作用ボタンや動作モード設定ボタンや撮影及び再生動作切換ボタンやメニュー表示操作ボタンや撮影領域切換ボタン(マクロボタン)やストロボモード切換ボタンやセルフタイマーボタンや露出補正切換ボタン等、使用者が本カメラ1の撮影動作時及び再生動作時に実行すべき各種の操作を入力するための複数の操作部材9が設けられている。また、カメラ1の背面部には、液晶表示装置、EL表示装置等からなり情報を表示し出力する表示部10と、が設けられている。
図3に示すように、レンズユニット100は、カメラ1の前面部に設けられた撮影用窓21から入射する被写体光束の光軸O1を三角プリズムの反射面111によってY方向下向きに折り曲げるとともに、底面側に配設された撮像素子であるCCD102の受光面上に被写体光束を結像する、いわゆる屈曲光学系(折り曲げ光学系)を有して構成されている。以下、三角プリズムの反射面111によりY方向下向きに折り曲げられた被写体光束の光軸を光軸O2と称することとする。
レンズユニット100は、CCD102の受光面上に被写体像を結像するレンズ、プリズム、フィルタ等からなる複数の光学系部材と、該光学系部材を保持する複数の保持部と、該保持部を光軸O2に沿って進退移動させる案内軸部と、シャッタ装置103と、が箱形状の固定枠101に配設されて構成されている。
具体的には、レンズユニット100は、固定枠101と、第1群レンズ枠110と、第1群レンズ枠110の下方に光軸O2に沿って配される第2群レンズ枠120、シャッタ装置103、第3群レンズ枠130、第4群レンズ枠140とを有しており、さらに、固定枠101に支持された光軸O2と平行な案内軸部であるガイド軸150、151と、リードスクリュー154と、ズームカム160と、シャッタ駆動モータ104と、フォーカシングモータ152と、ズーミングモータ153とを有している。
第1群レンズ枠110は、固定枠2の上部に固定されており、内部に光軸O1を有する第1群レンズ(図示せず)と光軸O1を光軸O2に向けて90°折り曲げるための反射面111を有する三角プリズムとを保持している。
保持部である第2群レンズ枠120は、第2群レンズ121を保持する合成樹脂製の保持枠部と、第1の軸であるガイド軸151が摺動可能に貫通する軸嵌合部としての金属製のスリーブ122と、引張バネ157が懸架されるバネ掛け部123と、カムフォロア部とからなる。
第2群レンズ枠120は、比較的比重の高いガラス等により構成される第2群レンズ121を保持する保持枠部が、ガイド軸151から光軸O2側へと離間する方向へ延出する片持ち梁状の構成(片持ち構造)を有している。
第2群レンズ枠120には、図示しないガイド部が配設されており、第2群レンズ枠120は、該ガイド部によりガイド軸151周りの回転が規制されながらガイド軸151上において光軸O2と平行な方向に摺動可能に支持されている。
シャッタ装置103は、固定枠101に対して固設されており、内部に開閉可能なシャッタ板が収納されている。上記シャッタ板は、シャッタ駆動モータ104により開閉駆動される。
保持部である第3群レンズ枠130は、第3群レンズ131を保持する合成樹脂製の保持枠部と、ガイド軸151が摺動可能に貫通する金属製のスリーブ132と、引張バネ157が懸架されるバネ掛け部133と、カムフォロア部とからなる。
第3群レンズ枠130は、ガイド軸150によりガイド軸151周りの回転を規制された状態でガイド軸151により光軸O2と平行な方向に摺動可能に支持されている。
第3群レンズ枠130は、第2群レンズ枠と同様に第3群レンズ131を保持する保持枠部が、ガイド軸151から光軸O2側へと離間する方向へ延出する片持ち梁状の構成を有している。
第2群レンズ枠120及び第3群レンズ枠130を摺動可能に支持するガイド軸151の側方には、ガイド軸151と平行な軸周りに回動可能に配設されたズームカム160が配設されている。該ズームカム160は、ズーミングモータ153により回転駆動される。
ズームカム160は、略円筒形状を有し、円周面上に2条のカム溝が形成された、いわゆる円筒溝カムである。第2群レンズ枠120及び第3群レンズ枠130は、引張バネ157により互いに接近する方向へ付勢された状態で、それぞれのカムフォロア部がズームカム160のカム溝内に係合されている。
第4群レンズ枠140は、フォーカシングレンズである第4群レンズ141を保持する合成樹脂製の枠状部材であり、光軸O2上においてレンズユニット100の下方に配されるCCD102の前方に配される。この第4群レンズ枠140は、ガイド軸151によりガイド軸150周りの回転を規制された状態でガイド軸150により光軸O2と平行な方向に摺動可能に支持され、リードスクリュー154に螺合するナット部材に対して引張バネ156の付勢力によって当接した状態で保持されている。
カメラ1の合焦動作時には、フォーカシングモータ152により回転駆動されるリードスクリュー154を介して第4群レンズ枠140が光軸O2に沿う方向に進退駆動される。
また、カメラ1のズーム動作時には、ズーミングモータ153により回転駆動されるズームカム160によって、第2群レンズ枠120及び第3群レンズ枠130が光軸O2に沿う方向に進退移動される。
上述したレンズユニット100の固定枠101には、光軸O2から所定の距離だけX方向左側に離間した位置に、光軸O1と平行な方向に貫通孔105が形成されている。
上述のように構成されるレンズユニット100は、図2に示すように、カメラ1の筐体(外装部材)の内部の左側に寄った所定の位置において、回動支持部である前面カバー部材2によって支持されている。
具体的には、前面カバー部2の内側には、Z方向に沿って円柱状の支持ピン21が立設されている。レンズユニット100は、貫通孔105にこの支持ピン21が挿通されることにより、前面カバー部材2に対して支持ピン21の中心軸A周り(図2中、矢印R方向)に回動可能(揺動可能)に軸支される。
そして、レンズユニット100の中心軸A周りの回動を所定の範囲内に規制するように、前面カバー部材2とレンズユニット100と間には弾性部材であるコイルバネ23が張架されている。コイルバネ23は、前面カバー部材2に対するレンズユニット100の中心軸A周りの回動に伴い圧縮又は伸長するように弾性変形する。
言い換えれば、光学系部材を保持するレンズユニット100は、前面カバー部材2によって、光軸O2を含む平面に直交する中心軸A周りにおいて所定の範囲で回動可能に支持されているのであり、このレンズユニット100の中心軸A周りの回動は、弾性を有するコイルバネ23の変形により許容されている。
なお、コイルバネ23は、他の弾性部材や粘弾性部材、例えば板バネ、ねじりバネ、ゴムブッシュ等のエネルギ吸収手段(衝撃緩衝手段)に置き換え可能であることはいうまでもない。
上述した構成を有する本実施形態のカメラ1の作用及び効果を以下に説明する。本実施形態のカメラ1が上下面のいずれかを下方に向けた状態で地面等に落下した場合、又はカメラ1の上下面のいずれかに障害物が衝突した場合には、レンズユニット100にY方向、すなわち光軸O2に沿う方向の衝撃力(分力を含む)が加えられる。
カメラ1に光軸O2に沿う方向の衝撃力が加えられた場合、レンズユニット100は、前面カバー部材2に対する支持ピン21の中心軸A周りにコイルバネ23を圧縮又は伸長させながら回動するため、該レンズユニット100に伝わる衝撃力は緩和される。
したがって、本実施形態の撮像装置であるカメラ1は、レンズ等の光学系部材を保持する保持部に加えられる衝撃を緩和することができ、高い耐衝撃性を有し、衝撃によって光学系部材の位置がずれたり、又はレンズ保持部材の損傷などによる画像劣化の発生やカメラ1の故障の発生を防止することが可能である。
ところで、本実施形態のカメラ1において、図4に示すように、光学系部材を保持する保持部である第2群レンズ枠120及び第3群レンズ枠130と、この第2群レンズ枠120第3群レンズ枠130を光軸O2に沿って案内する案内軸部であるガイド軸151とに着目した場合、第2群レンズ枠120及び第3群レンズ枠130は、比較的比重の高いガラス等により構成される第2群レンズ121及び第3群レンズ131を保持し、かつガイド軸151から光軸O2へ向かう方向に延出する片持ち梁状部124及び134を有する。
そして、図4に示すようにカメラ1を支持ピン21の中心軸Aに沿う方向、すなわちZ方向から見た場合に、支持ピン21とガイド軸151とは、光軸O2を挟んだ左右両側に配設されている。
言い換えれば、片持ち梁状部124及び134は、ガイド軸151を基端側として、自由端となる先端側が支持ピン21が配設された方向へ延出するように配設されているのであり、したがってZ方向から見た場合に、第2群レンズ枠120及び第3群レンズ枠130の第2群レンズ枠120及び第3群レンズ枠130を含めた重心G2及びG3はガイド軸151よりも支持ピン21側に位置している。
このような構成を有する本実施形態のカメラ1に光軸O2に沿う方向の衝撃力(分力を含む)が加えられた場合、第2群レンズ枠120及び第3群レンズ枠130には、それぞれの重心G2及びG3に自重に応じた力F2及びF3が光軸O2に沿う方向に加えられる。
一般に、このような光学系部材を案内軸部から延出する片持ち梁状の保持部により保持する形態においては、特に案内軸部に沿う方向の衝撃力が加えられた場合に、片持ち梁状の部位の基端部に応力が集中するため、当該部位に変形や破壊が生じやすい。
しかしながら、本実施形態において例えば第3群レンズ枠130に着目し、カメラ1に光軸O2に沿う方向の衝撃力が加えられた場合には、第3群レンズ枠130の片持ち梁状部134は、その重心G3に加えられる光軸O2に沿う方向の力F3により変形するものであるが、この時、該片持ち梁状部134の基端部が変形の生じる方向へ移動するため、片持ち梁状部134の変形量は抑制される。
より詳しくは、本実施形態ではレンズユニット100全体が支持ピン21の中心軸A周りに回動可能なことから、カメラ1に光軸O2に沿う方向の衝撃力が加えられた場合には、レンズユニット100全体が中心軸A周りに回動することにより、片持ち梁状部134の基端部は片持ち梁状部134の撓み方向と同じ方向に移動する。このため、片持ち梁状部134の先端部と基端部との相対的な位置関係が保持され、片持ち梁状部134の変形量が抑制される。これは、同様の片持ち梁状の構造を有する第2群レンズ枠120についても同様である。
また、第3群レンズ枠130に着目した場合、本実施形態のカメラ1においては、片持ち梁状の第3群レンズ枠130の重心G3を挟むように、支持ピン21及びガイド軸151が配設されている。すなわち、支持ピン21の中心軸Aから見た場合、第3群レンズ枠130の基端部は、第3群レンズ枠130の重心G3よりも遠くに位置している。
このため、レンズユニット100が支持ピン21の中心軸A周りに回動した場合の、第3群レンズ枠130の基端部の光軸O2に沿う方向の移動量は、第3群レンズ枠130の重心G3の光軸O2に沿う方向の移動量よりも大きくなる。
よって、カメラ1に光軸O2に沿う方向の衝撃力が加えられた場合、重心G3よりも基端部のほうがより大きく該片持ち梁状部134の撓み方向へ移動するため、第3群レンズ枠130の片持ち梁状部134の変形はより効果的に抑制される。これは、第2群レンズ枠120についても同様である。
したがって、本実施形態によれば、カメラ1に光軸O2に沿う方向の衝撃力が加えられた場合の片持ち梁状部124及び134の変形量が小さくなることにより、片持ち梁状部124及び134の基端部に生じる応力、具体的には曲げモーメントによる基端部における曲げ応力を小さくすることができるため、第2群レンズ枠120及び第3群レンズ枠130の変形又は破損を防止することが可能となる。
すなわち、本実施形態によれば、光学系部材を案内軸部から延出する片持ち梁状の保持部により保持するレンズ保持装置の耐衝撃性を向上させ、衝撃によって光学系部材の位置や傾きがずれてしまうことによる画像劣化又は故障が発生することのないレンズ保持装置を実現することが可能である。
以下に、図5から図10に示す出願人が行った数値解析の結果を参照し、本発明の効果を説明する。図5から図7は、数値解析に用いたモデルを説明する図である。図8から図10は、数値解析の結果を示す図である。
本数値解析は、カメラの筐体に対して3種類のそれぞれ異なる形態によって支持されたレンズユニットに所定の衝撃力を加えた場合の、レンズ保持枠に生じる応力を求めたものである。
図5から図7に示す第1から第3のモデルにおけるレンズユニット200a、200b及び200cは、それぞれ光学系部材であるレンズ204を保持するレンズ保持枠202a、202b及び202cと、該レンズ保持枠202a、202b及び202cを光軸OMに沿う方向に進退移動させる案内軸201とを具備して構成されている。なお、数値解析は、レンズ保持枠202a、202b及び202cを案内軸201に対して固定した状態で行っている。そして、レンズ保持枠202a、202b及び202cは、レンズ204を保持し、かつ案内軸201を基端として光軸OMの方向へ延出する片持ち梁状部203を有している。
まず、第1のモデルのレンズユニット200aは、案内軸201に対して光軸OMを介して対向する部位に、光軸OMを含む平面に直交する方向に穿設された貫通孔205、206を有している。そして、第1のモデルのレンズユニット200aは、図示しない筐体部に立設され該貫通孔205、206内に挿通される2本の支持ピン211、212により、ゴムブッシュ213、214を介して支持されている。
この第1のモデルは、図11に示した従来のデジタルカメラ500における、レンズユニット501の支持方法と同等の構成を有するものである。
また、第2のモデルのレンズユニット200bは、光軸OMに対して案内軸201と同じ側に、光軸OMを含む平面に直交する方向に穿設された貫通孔221を有している。第2のモデルのレンズユニット200bは、図示しない筐体部に立設され該貫通孔221に挿通される支持ピン222により、支持ピン222の中心軸周りに所定の範囲で回動可能に支持されている。
この第2のモデルは、本発明の一実施例と同等の構成を有するものである。
また、第3のモデルのレンズユニット200cは、案内軸201に対して光軸OMを介して対向する部位に、光軸OMを含む平面に直交する方向に穿設された貫通孔231を有している。第3のモデルのレンズユニット200cは、図示しない筐体部に立設され該貫通孔231に挿通される支持ピン232により、支持ピン232の中心軸周りに所定の範囲で回動可能に支持されている。
この第3のモデルは、上述した実施形態のカメラ1における、支持ピン21、ガイド軸151、光軸O2及び第3群レンズ枠130と同様の構成を有するものである。
上述した第1から第3のモデルにおけるレンズユニット200a、200b及び200cに、光軸OMに沿う方向の衝撃力FMを加えた場合のレンズ保持枠202a、202b及び202cに生じる応力の分布を、それぞれ図8、図9及び図10にグレースケールで示す。
図8から図10中においては、レンズ保持枠のみを示し、黒色に近いほど応力が大きく白色に近いほど応力が小さいことを示している。図8から図10においてグレースケールの濃淡と応力の絶対値との関係は全て同一としてある。
まず、図8と図9とを比較すると、第1のモデルのレンズ保持枠202aよりも、第2のモデルのレンズ保持枠202bのほうが、同じ応力が発生する範囲が狭いことがわかる。すなわち、従来の構成を有する第1のモデルよりも、本発明の一実施例である第2のモデルのほうが、レンズ保持枠202bの変形や破損が発生しにくいことがわかる。
また、図8と図10とを比較すると、第1のモデルのレンズ保持枠202aに比較して、第3のモデルのレンズ保持枠202cは、発生する応力の最大値が低く、また同じ応力が発生する範囲もより狭いことがわかる。これは、図9と図10とを比較しても同様である。すなわち、第3のモデルでは、従来の構成を有する第1のモデルよりもレンズ保持枠202cの変形や破損が発生しにくく、また第3のモデルが示す形態は、第2のモデルに対してレンズ保持枠202cの変形または破損を防止するためのより高い効果を有することがわかる。
したがって、本発明によれば、光学系部材を案内軸部から延出する片持ち梁状の保持部により保持するレンズ保持装置の耐衝撃性を向上させることが可能なことは、これらの数値解析の結果からも明らかである。
なお、上述した実施形態のカメラ1が具備するレンズユニット100は、被写体光束を三角プリズムの反射面111により本体下方へ折り曲げる、いわゆる屈曲光学系を有して構成されたものであるが、本発明に係るレンズ保持装置及び撮像装置はこの構成に限られるものではない。
例えば、レンズ保持装置内において被写体光束の光軸が折り曲げられることのない構成であってもよいし、また被写体光束の光軸が複数の反射面により複数回折り曲げられる構成であってもよい。
また、上述した実施形態においては、撮像装置であるカメラ1にレンズ保持装置が内蔵される形態を示しているが、本発明は、レンズ保持装置が撮像装置の本体部から外部に露出した形態や、撮像装置の本体部とレンズ保持装置とが分離可能に別体に構成された形態にも適用可能であることは言うまでもない。
上述した実施形態に基づいて、以下の構成を提案することができる。すなわち、本願発明は以下の構成で表現できる。
(付記1)
レンズ光学系内に移動するレンズを有する鏡枠において、
上記鏡枠が所定の範囲内で回動可能に支持されるための回転被支持部と、
案内支持軸と、
上記案内支持軸により光軸方向に案内支持される軸摺動部と、該軸摺動部と上記回転被支持部との間に配置され、レンズを保持するレンズ保持部とを有するレンズ保持枠と、
を有することを特徴とする鏡枠。
(付記2)
上記付記1記載の鏡枠において、
上記回転被支持部は軸が挿入される軸穴であることを特徴とする鏡枠。
(付記3)
上記付記1記載の鏡枠において、
上記保持枠の上記レンズ保持部は上記軸摺動部から片持ち梁状に上記回転被支持部方向に張り出していることを特徴とする鏡枠。
(付記4)
レンズ光学系内に移動するレンズ有するカメラにおいて、
上記移動するレンズを有する鏡枠部と、
上記鏡枠部を上記カメラ内で所定の範囲内で回動可能に支持する回転支持手段と、
案内支持軸と、
上記案内支持軸により光軸方向に案内支持される軸摺動部と、該軸摺動部と上記回転支持手段との間に配置され、レンズを保持するレンズ保持部とを有するレンズ保持枠と、
を有することを特徴とするカメラ。
(付記5)
上記付記4記載のカメラにおいて、
上記回転支持手段は軸と穴から構成されていることを特徴とするカメラ。
(付記6)
上記請求項4記載のカメラにおいて、
上記保持枠の上記レンズ保持部は上記軸摺動部から片持ち梁状に上記回転被支持部方向に張り出していることを特徴とするカメラ。
なお、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うレンズ保持装置及び撮像装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
例えば、本発明に係るレンズ保持装置は、上述の実施形態で説明したカメラ用のレンズ保持装置に限らず、複数の光学系部材を駆動する形態を具備した光学機器にも適用可能であることは言うまでもない。このような光学機器としては、例えば双眼鏡、望遠鏡、顕微鏡、撮像装置用の光学ファインダや、プロジェクタのような投射表示装置等が挙げられる。
また、本発明に係る撮像装置は、上述の実施形態で説明したデジタルカメラの形態に限らず、フィルムによる撮影を行うカメラであってもよいし、録音機器、携帯電話、PDA、ゲーム機、デジタルビデオカメラ、デジタルメディアプレーヤー、テレビ、GPS、時計等の電子機器に配設された撮像装置であってもよいことは言うまでもない。
カメラの前面部の外観を示す斜視図である。 カメラの背面を示す背面図である。 レンズユニットの構成を示す斜視図である。 支持ピンと光軸とガイド軸とレンズ保持枠との位置関係を説明する図である。 数値解析に用いた従来の技術を適用したモデルを説明する図である。 数値解析に用いた本発明を適用したモデルを説明する図である。 数値解析に用いた本発明を適用したモデルを説明する図である。 図6のモデルの数値解析の結果を示す図である。 図7のモデルの数値解析の結果を示す図である。 図8のモデルの数値解析の結果を示す図である。 従来のデジタルカメラの構成を説明する図である。
符号の説明
1 カメラ、 2 前面カバー部材、 3 背面カバー部材、 9 操作部材、 10 表示部、 21 支持ピン、 100 レンズユニット、 102 CCD、 120 第2群レンズ枠、 130 第3群レンズ枠、 151 ガイド軸、 160 ズームカム、 O1 光軸、 O2 光軸

Claims (4)

  1. 光学系部材を光軸に沿って進退移動可能に保持するレンズ保持装置であって、
    上記光学系部材を保持する保持部と、
    上記保持部を上記光軸に沿って案内し支持する案内軸部と、
    上記案内軸部を上記光軸を含む平面に直交する所定の軸周りに所定の範囲内で回動可能に支持する回動支持部と、
    を具備することを特徴とするレンズ保持装置。
  2. 上記案内軸部と上記所定の軸とは、上記光軸を介して対向するように配設され、
    上記保持部は、上記所定の軸に沿う方向から見た場合に、上記保持部の当該保持部が保持する上記光学系部材を含んだ重心が上記案内軸部よりも上記所定の軸側に配設されることを特徴とする請求項1に記載のレンズ保持装置。
  3. 上記保持部は上記案内軸部側を基端として上記光軸側へ延出する片持ち梁状の構造を有することを特徴とする請求項2に記載のレンズ保持装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒を具備することを特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013235072A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Olympus Imaging Corp レンズ鏡枠
JPWO2014041679A1 (ja) * 2012-09-14 2016-08-12 テルモ株式会社 成分測定装置

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