JP2009186764A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感光体ドラムなどの像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に転写し、中間転写体上に転写されたトナー像を記録シートに転写し作像する複写機等の画像形成装置において、導電ブラシを用い、中間転写体を清掃する。その際、中間転写体の清掃不良が発生することを未然に防止すると共に、導電ブラシの交換の手間の抑制を図ること。
【解決手段】第1導電ブラシ81と第2導電ブラシ82とを中間転写ベルト11に沿って配し、第1導電ブラシ81の原糸抵抗値R1[Ω/cm]の対数値logR1を第2導電ブラシ82の原糸抵抗値R2[Ω/cm]の対数値logR2以上とし、かつ対数値logR1を10.5以上12.0以下に設定し、対数値logR2を10.5以上11.4以下に設定した。
【選択図】図2

Description

本発明は、像担持体から中間転写体に転写されたトナー像を記録シートに転写する画像形成装置において、当該中間転写体を清掃する技術に関する。
感光体ドラムなどの像担持体から、中間転写体、たとえば周回運動する中間転写ベルトに転写されたトナー像を、記録シートに転写する複写機等の画像形成装置において、理想的には、中間転写ベルト上のトナー全てが記録シートに転写されるべきであるが、実際には、若干量のトナーが転写されずに残ってしまうことがある。この残留トナーを中間転写ベルトから除去する従来技術として、特許文献1に記載されたものがある。
この技術は、残留トナー中に含まれている、正規の帯電極性とは逆の極性に帯電したトナー(以下、単に逆帯電トナーという。)を、接触帯電して極性を反転させて正規の帯電極性に揃える導電ブラシと、当該導電ブラシよりもベルト周回方向下流側に配され、導電ブラシにより正規の帯電極性に揃えられた残留トナーを静電吸着するファーブラシと、を備え、中間転写ベルトから残留トナーの除去を図るものである。
特開2004−310060号公報
しかしながら、上記構成によれば、中間転写ベルトと導電ブラシ間に生じる電界により逆帯電トナーには、導電ブラシに向かう方向の静電力が作用するので、極性反転されるだけでなく、導電ブラシの毛にいくらかが吸着されてしまう。そして、導電ブラシに吸着される逆帯電トナーの量が稼動時間の経過に伴って累積し、やがて逆帯電トナーが導電ブラシの毛を覆うようになると、導電ブラシが中間転写ベルト上の逆帯電トナーに直接接触できなくなる。直接接触できなくなると、中間転写ベルト上の逆帯電トナーは、正規の帯電極性に極性反転され難くなり、ファーブラシに静電吸着されず中間転写ベルト上に残るので、清掃不良の発生に至ってしまう。
この清掃不良は上記導電ブラシを定期的に交換することで防止できるが、清掃不良を未然防止しようとすると、交換頻度がある程度高くなり、その分、交換の手間が増えるという問題がある。
交換頻度を低減する一手段として、例えば、導電ブラシの個数を増やすことが考えられるが、導電ブラシが担う、逆帯電トナーを極性反転させる機能は、毛の原糸抵抗の大きさに依存していると考えられ、単純に、導電ブラシの個数を増やすだけでは、交換頻度を低減することができない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、清掃不良の未然防止と共に交換の手間の抑制を図ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に転写し、中間転写体上に転写されたトナー像を記録シートに転写し作像する画像形成装置であって、記録シートに転写されずに前記中間転写体上に残った残留トナーを除去するクリーニング手段を備え、前記クリーニング手段は、前記中間転写体に当接し、トナーの正規の極性と同極性の電圧が印加された第1導電ブラシと、前記第1導電ブラシよりも中間転写体運動方向の下流で前記中間転写体に当接し、前記正規の極性と同極性の電圧が印加された第2導電ブラシと、前記第2導電ブラシよりも中間転写体運動方向の下流で前記中間転写体に当接し、前記正規の極性と逆極性の電圧が印加されたクリーニング部材と、を有し、第1導電ブラシの原糸抵抗値R1[Ω/cm]が、第2導電ブラシの原糸抵抗値R2[Ω/cm]以上で、かつ第1導電ブラシの原糸抵抗値R1の対数値logR1が10.5以上12.0以下、第2導電ブラシの原糸抵抗値R2の対数値logR2が10.5以上11.4以下に設定されていることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置によれば、導電ブラシを2つ設けると共に、第1導電ブラシと第2導電ブラシの原糸抵抗値R1、R2をそれぞれ上記の範囲に設定することにより、第1導電ブラシおよび第2導電ブラシの、逆帯電トナーの極性をトナーの正規の極性に反転させる機能を、従来の1つの導電ブラシを付けた場合よりも、長期に亘って維持することが可能になり、清掃不良の未然防止と共に交換の手間の抑制を図ることができる。
また、本発明に係る画像形成装置によれば、前記第1導電ブラシの原糸抵抗値R1が前記第2導電ブラシの原糸抵抗値R2よりも大きく、単一電源と、抵抗部材とを備え、前記抵抗部材は、第2導電ブラシと直列接続され、前記電源は、前記第2導電ブラシと前記抵抗部材との直列回路と、前記第1導電ブラシとが並列接続された回路に電力を供給することを特徴とする。
このような構成を備えることにより、出力値の異なる電源を2つ設ける必要がなくなり、より低コスト化を図ることができる。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本実施の形態に係るプリンタ1の構成を示す概略断面図である。
図1に示すように、プリンタ1は、画像プロセス部3、給送部4、定着部5および制御部6等を備えており、LAN等のネットワークに接続されて、外部の端末装置(図示せず)からの印刷(プリント)ジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアン、およびブラック色からなるカラーの画像形成を実行する。以下、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
画像プロセス部3は、Y〜K色のそれぞれに対応する作像部3Y、3M、3C、3K、光学部10、中間転写ベルト11、ベルトクリーニング部14、ホッパ20Y、20M、20C、20Kなどを備えている。
作像部3Yは、感光体ドラム31、その周囲に配設された帯電器32、現像器33、一次転写ローラ34、感光体ドラム31を清掃するためのクリーナ35などを備えており、感光体ドラム31上にY色のトナー像を作像する。他の作像部3M〜3Kについても、作像部3Yと同様の構成になっており、同図では、符号を省略している。
ホッパ20Y〜20Kは、Y〜K色の補充用のトナーを収容し、必要に応じて作像部3Y〜3Kの現像器33にトナーを供給する。
光学部10は、レーザダイオードなどの各色用の発光素子とポリゴンミラーなどを備え、作像部3Y〜3Kの感光体ドラム31を露光走査するためのレーザ光Lを出射する。
中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラ12と従動ローラ13とに張架されて矢印A方向に周回運動する。
ベルトクリーニング部14は、二次転写位置46で二次転写されず中間転写ベルト11上に残った残留トナー30(図2)を回収して、中間転写ベルト11の外周面を清掃し、後のプリントジョブ中に残留トナー30が用紙Sに付着することを防止する。
給送部4は、記録シートとしての用紙Sを収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内の用紙Sを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラ42と、繰り出された用紙Sを二次転写位置46に送り出すタイミングをとるためのタイミングローラ対44と、二次転写ローラ45などを備えている。
制御部6は、外部の端末装置からの画像信号をY〜K色用のデジタル信号に変換し、光学部10の発光素子を駆動させるための駆動信号を生成する。
光学部10は、制御部6からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザ光Lを発し、作像部3Y〜3Kの感光体ドラム31を露光走査する。この露光走査によって、作像部3Y〜3K毎に、帯電器32により一様に帯電された感光体ドラム31上に静電潜像が形成される。各静電潜像は現像器33により負に帯電したトナーで顕像化され、各感光体ドラム31上にY〜K色のトナー像が形成される。
各色のトナー像は、一次転写ローラ34に作用する静電力により中間転写ベルト11上に順次転写される。この際、各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト11上の同じ位置に重ね合わせて一次転写されるようにタイミングをずらして実行される。中間転写ベルト11上に重ね合わされた各色トナー像は、中間転写ベルト11の矢印A方向への周回運動により二次転写位置46に向かって移動する。以降、矢印A方向をベルト周回方向という。
一方、重ね合わされた各色トナー像が二次転写位置46に移動するタイミングに合わせて、給送部4からはタイミングローラ対44を介して用紙Sが給送されて来ており、その用紙Sは周回運動する中間転写ベルト11と二次転写ローラ45との間に挟まれて搬送され、中間転写ベルト11と二次転写ローラ45との間に作用する静電力により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して用紙S上に二次転写される。
二次転写位置46を通過した用紙Sは定着部5に搬送され、用紙S上のトナー像(未定着画像)が定着部5において加熱、加圧により用紙Sに定着された後、排出ローラ対71を介して排出トレイ72上に排出される。
<ベルトクリーニング部14の構成>
図2は、ベルトクリーニング部14の構成を示す概略構成図である。
図2に示すように、ベルトクリーニング部14は、正規電圧印加部80と、これよりもベルト周回方向下流側に配された逆電圧印加部90とを有し、中間転写ベルト11上の残留トナー30を中間転写ベルト11から除去するクリーニング装置である。
残留トナー30は、その大半が正規電圧印加部80を通過する前に負に帯電しているが、一部に正に帯電したトナー(逆帯電トナー)が含まれている。
正規電圧印加部80は、中間転写ベルト11上の残留トナー30に含まれる逆帯電トナーを極性反転させて、残留トナー30の極性を、できるだけ正規の帯電極性(負)に揃えるものである。正規電圧印加部80の詳細については後述する。
逆電圧印加部90は、中間転写ベルト11の外周面110に当接するクリーニングブラシ91を有する。クリーニングブラシ91は、例えば、1.00×10〜1.00×1010[Ω/口]程度の抵抗を有する樹脂製の毛を植設した布を導電性接着剤で芯金91aの外周面に貼り付けたものである。クリーニングブラシ91、金属製で導電性を有する回収ローラ92、および金属製で導電性を有し、接点部材としても機能するスクレーパ95が、この順に隣接しており、スクレーパ95は、例えば定電流トランスなどの定電流電源96の正極側に接続されている。クリーニングブラシ91、回収ローラ92は、同図に示す方向に回転駆動される。
定電流電源96の負極側は接地されており、従動ローラ13が接地されているので、クリーニングブラシ91には定電流電源96から正の電圧が印加され、定電流電源96からスクレーパ95、回収ローラ92、クリーニングブラシ91、中間転写ベルト11を経て従動ローラ13にクリーニング電流が流れ、クリーニングブラシ91から中間転写ベルト11に向かう方向にクリーニング電界が発生する。
既述のように、残留トナー30は負に揃えられており、当該残留トナー30を静電的に吸引する力がクリーニング電界の向きと逆向きに発生する。これにより、中間転写ベルト11上の残留トナー30は、クリーニングブラシ91に吸着され、クリーニングブラシ91から回収ローラ92に吸着された後、スクレーパ95により掻き落とされる。
<正規電圧印加部80の構成>
正規電圧印加部80は、2つの導電ブラシ81、82を有する。二次転写位置46(図1参照)よりもベルト周回方向の下流側において、中間転写ベルト11のベルト周回方向に沿って、導電ブラシ(以下、第1導電ブラシという。)81と、導電ブラシ(以下、第2導電ブラシという。)82と、が並んでいる。
第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82の各々は、ベルト周回方向と直交する方向の長さが中間転写ベルト11の幅と略同等であり、例えば、金属製で導電性の基部に、導電性を有する樹脂製の毛を植設してなる。本実施の形態では、第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82において、毛の長さが4.8[mm]、に、太さが2.3[dtex(デシテックス)]に設定され、毛の密度が240[kF(キロフィラメント)/inch]、上記基部の植設面のうちベルト周回方向に沿って5.0[mm]の領域に毛が植設されている。
本実施の形態では、第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82双方の毛の長さは、上記基部の植設面と中間転写ベルト11の外周面110との間隙よりも0.5[mm]長くなるように設定され、第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82双方の毛先部分が撓むようにして外周面110に当接する。
なお、第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82それぞれの毛の長さ、太さ、密度については上記の数値に限定されない。例えば、長さについては3.0ないし10[mm]の範囲内、太さについては1.0ないし6.0[dtex]の範囲内、密度については50ないし400[kF/inch]の範囲内、上記基部の植設面のうちベルト周回方向に沿って3.0ないし10[mm]の領域の範囲内の構成を採ることができる。
第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82のそれぞれが、例えば定電流トランスなどの各定電流電源83、84の負極側に接続されている。各定電流電源83、84の正極側は接地されている。
そして、従動ローラ13が接地されているので、定電流電源83から第1導電ブラシ81に負の電圧が印加され、従動ローラ13から中間転写ベルト11、第1導電ブラシ81を経て定電流電源83に電流が流れる。同様に、定電流電源84から第2導電ブラシ82に負の電圧が印加され、従動ローラ13から中間転写ベルト11、第2導電ブラシ82を経て定電流電源84に電流が流れ(それぞれ破線で表示)、第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82のそれぞれと中間転写ベルト11との間に電界が発生する。
図3(a)は、第1導電ブラシ81と中間転写ベルト11との間で発生する電界を示す模式図であり、(b)は、第2導電ブラシ82と中間転写ベルト11との間で発生する電界を示す模式図である。両図ともブラシの毛先部分と中間転写ベルト11の外周面110との間に残留トナー30が介在している様子を示している。
図3(a)に示すように、既述の構成により、第1導電ブラシ81の電位が中間転写ベルト11の電位よりも低くなるので、電界E1は中間転写ベルト11から第1導電ブラシ81に向かう方向に発生する(二点鎖線の矢印で表示)。
同様に、図3(b)に示すように、第2導電ブラシ82の電位が中間転写ベルト11の電位よりも低くなるので、電界E2は中間転写ベルト11から第2導電ブラシ82に向かう方向に発生する(二点鎖線の矢印で表示)。
このように導電ブラシを2つ設けると共に、各導電ブラシの原糸抵抗値R1、R2を、下記の実験から求められる適切な組み合わせに設定することによって、逆帯電トナーの極性を、正規の帯電極性、ここでは負に極性反転させることを、導電ブラシが1つの場合と比べ、長期に亘って維持できる。
すなわち、逆帯電トナーを極性反転させる機能は、毛の原糸抵抗値の大きさに依存していると考えられる。そこで、第1導電ブラシ81の原糸抵抗値R1と、第2導電ブラシ82の原糸抵抗値R2との適切な組み合わせを求める実験を行った。
具体的には、各定電流電源83、84(最大電圧−3.5[kV])の出力電流値(一定)を60[μA]とし、第1導電ブラシ81の原糸抵抗値R1[Ω/cm]、第2導電ブラシ82の原糸抵抗値R2[Ω/cm]の組み合わせを様々に変えて、清掃不良が発生するまでの用紙Sの累積印刷枚数を数えた。
図4は、この実験結果を示したものであり、各原糸抵抗値R1、R2(対数値logR1、logR2)の組み合わせにおける累積印刷枚数を示した表である。なお、図4では、第2導電ブラシ82のない状態、すなわち、帯電ブラシ1つの場合の累積印刷枚数も併せて記載した。また、第1導電ブラシ81には−490[V]、第2導電ブラシ82には−240[V]のバイアス電圧を掛けている。各累積印刷枚数は、1,000枚単位で示している。
原糸抵抗値R1、R2の組み合わせのうち、logR1=11.4、logR2=10.5の組が、500k(=500,000)枚となって、最も累積印刷枚数が多かった。
その他の組の累積印刷枚数を見ると、導電ブラシを2つ設けたからといって1つの場合の2倍に達しないもののあることが分かる。具体的には、共に10.0の組の場合などである。
このようになることを、以下に示す図5、図6および図7を用いて考察する。
図5は、導電ブラシの原糸抵抗値(対数値)と中間転写ベルト上の残留トナーの帯電量[f(フェムト)C]との関係を示す特性図である。図5は、以下のような実験によって得られる。すなわち、導電ブラシを1つ、クリーニングブラシを1つにしたこと以外は本実施の形態と同様の構成としたベルトクリーニング部を有するプリンタを用意し、原糸抵抗値Rの対数値logRがそれぞれ10.0、10.5、11.4、12.0に設定された新品の導電ブラシを、各10セット用意し、これらを順次上記ベルトクリーニング部に取り付ける。そして、導電ブラシ毎に同量の残留トナーの載った中間転写ベルトを周回運動させる。導電ブラシ通過後の残留トナーの帯電量を、ホソカワミクロン株式会社から市販されている粒子帯電量分布測定装置(商品名:Espartアナライザー)で測定し、残留トナーの帯電量の平均値を算出する。縦軸に残留トナーの帯電量(平均値)、横軸に原糸抵抗値Rの対数値logRを示した特性図を作成すると、図5が得られる。
図6は、導電ブラシの原糸抵抗値(対数値)と導電ブラシの汚れ量との関係を示す特性図である。図6は、以下のような実験によって得られる。すなわち、別途、上記実験で用いたものと同様のプリンタと、既述の4種類の対数値logRに設定された新品の導電ブラシを用意し、順次導電ブラシをプリンタに装着し、導電ブラシごとに50k枚分のプリントジョブを実行し、50k枚分のプリントジョブ実行後の導電ブラシに溜まった汚れ(主にトナーや紙粉)を採取してその重量を測定し、ブラシごとにその平均値を算出する。縦軸に導電ブラシの汚れ量(汚れの重量の平均値)、横軸に導電ブラシの原糸抵抗値Rの対数値logRを示した特性図を作成すると、図6が得られる。
図7は、累積印刷枚数を考慮した、導電ブラシの原糸抵抗値(対数値)と中間転写ベルト上の残留トナーの帯電量[f(フェムト)C]との関係を示す特性図である。図7は、図5と図6とを勘案して得られるものである。すなわち、図5から、導電ブラシの毛に原糸抵抗値Rの高いものを用いるほど、負の帯電量を大きくでき、トナーを負に帯電させる特性がよりよくなることが分かる。したがって、図5を見る限り、原糸抵抗値Rの高い毛を植設した導電ブラシを用いれば、残留トナーに含まれている逆帯電トナーの各トナー粒子をより多く負に極性反転させることができ、中間転写ベルトの清掃不良を抑制できると考えられる。
しかしながら、図6から、累積印刷枚数がある程度の枚数(50k枚)に達すると、原糸抵抗値Rが高いほど、導電ブラシの汚れ量が増加することが分かる。これは、定電流電源を用いているため、原糸抵抗値Rを高くするにつれて、導電ブラシと中間転写ベルトとの電位差が大きくなって、電界が強くなり、逆帯電トナーが導電ブラシの毛に吸着される量が増加し、印刷枚数の累積に伴って、導電ブラシの毛に吸着される逆帯電トナーの量が増えるからと考えられる。このような作用が働くと、印刷枚数が累積するにつれて、中間転写ベルト上の逆帯電トナーと導電ブラシの毛との直接接触が妨げられて、中間転写ベルト上の逆帯電トナーを接触帯電させることが困難になる。したがって、累積印刷枚数を考慮すると、原糸抵抗値Rとトナー帯電量との関係は、原糸抵抗値Rが大きくなるにつれて、負の帯電量が、ピークに達し、その後、小さくなってゆくと考えられる。以上のような考察から図7を導いた。
これら図5ないし図7を勘案すると、以下のような事項が導き出される。第1に、原糸抵抗値が小さすぎる場合、稼動初期から累積印刷枚数がかなりの枚数に達するまでを通して、残留トナーを極性反転させる能力および残留トナーを吸着する能力があまり発揮されない。第2に、原糸抵抗値が10.5の近傍から11.4の近傍に設定された場合、稼動初期から累積印刷枚数がかなりの枚数に達するまでを通して、残留トナーを極性反転させる能力がある程度、発揮されると共に残留トナーを吸着する能力もある程度、発揮される。第3に、原糸抵抗値が大きすぎる場合、稼動初期では、残留トナーを極性反転させる能力を十分に発揮できても、トナー吸着量が多すぎるので、累積印刷枚数の増加につれて、残留トナーを極性反転させる能力が激減してしまうものである。
図4に示す結果において、原糸抵抗値R1、R2が共に低すぎる、具体的には、対数値logR1、logR2が共に10.0の組などの場合が第1の事項の場合に相当し、導電ブラシを2つ設けたとしても、中間転写ベルト11の外周面110上の残留トナー30が第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82の双方を通過した後の、残留トナー30中の逆帯電トナー29(図3参照)の量が減り難いからと考えられる。すなわち、2つ配した意義が低く、一つの場合と変わらないといえる。
逆に、原糸抵抗値R1、R2が大きすぎる、具体的には、対数値logR1、logR2が共に12.0の組などの場合が第3の事項の場合に相当し、原糸抵抗値R1、R2が低すぎる場合と同様、導電ブラシを2つ設けたとしても、稼動し始めてほどなく、第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82双方の毛が逆帯電トナー29で覆われ、残留トナー30を極性反転させる能力が極端に下がったと考えられる。
一方、logR1=11.4と、logR2=10.5となる組、logR1=12.0と、logR2=10.5となる組、logR1=12.0と、logR2=11.4となる組のそれぞれが、第2の事項の場合に相当し、中間転写ベルト11の外周面110上の残留トナー30を第1導電ブラシ81に通過させると、逆帯電トナー29のうち正の帯電量の多い(電荷量分布の中で正の帯電量の値が大きい)トナー粒子が第1導電ブラシ81にて吸着されて、正の帯電量の多いトナー粒子の量を減らせると考えられる(図3(a)参照)。
これによって、正の帯電量の多いトナー粒子を第1導電ブラシ81が吸着している間、下流側に配された第2導電ブラシ82には、正の帯電量の多いトナー粒子が来なくなり、正の帯電量の少ない(電荷量分布の中で正の帯電量の値が小さい)トナー粒子がより多く搬送されてくる。正の帯電量の少ないトナー粒子は、第2導電ブラシ82との間では、ブラシに吸着されるまでには至らず、極性反転されて(図3(b)参照)、第2導電ブラシ82が担う、逆帯電トナーを極性反転させる能力が発揮され易くなったと考えられる。
また、正の帯電量の少ないトナー粒子は、第1導電ブラシ81を通過する際、第1導電ブラシ81が有する、逆帯電トナーを極性反転させる能力により、正の帯電量がある程度、下げられると考えられる。これによって、正の帯電量の少ないトナー粒子は、第2導電ブラシ82を通過する際に、極性反転され易くなる。すなわち、第1導電ブラシ81の、逆帯電トナーを極性反転させる能力によっても、第2導電ブラシ82が担う、逆帯電トナーを極性反転させる能力が発揮され易くなったと考えられる。
稼働時間の経過につれて第1導電ブラシ81のトナー吸着量が多くなり、第1導電ブラシ81が逆帯電トナー29のうち正の帯電量の多いトナー粒子を吸着できなくなると、正の帯電量の多いトナー粒子も第1導電ブラシ81を通過し、第2導電ブラシ82に吸着され始める。しかし、正の帯電量の多いトナー粒子には、ある程度の割合で第1導電ブラシ81によって帯電量が下げられているものが含まれており、第2導電ブラシ82で接触帯電されたときに極性反転(負に帯電)されて、極性が揃えられ易くなり、その結果、累積印刷枚数の増加に繋がったと考えられる。
図4から、帯電ブラシ1つの場合において、原糸抵抗値Rの対数値logRが10.5に設定されているときに累積印刷枚数が最も多いので、これを基準に、累積印刷枚数が250k枚を超えているものは清掃不良の抑制効果があったとして良と判定し、これ以下のものを不良と判定した。その結果、第2導電ブラシ82の対数値logR2が10.5に対して第1導電ブラシ81の対数値logR1が10.5、11.4、12.0の組み合わせ、および第2導電ブラシ82の対数値logR2が11.4に対して第1導電ブラシ81の対数値logR1が11.4、12.0の組み合わせが良と判定した。
なお、図6、図7から分かるように、第1導電ブラシ81と第2導電ブラシ82の各原糸抵抗の値(対数値)は上記の組み合わせに限らず、原糸抵抗値R1がR2以上となるように設定され、かつ、原糸抵抗値R1の対数値logR1が10.5以上12.0以下の範囲であり、原糸抵抗値R2の対数値logR2が10.5以上11.4以下の範囲に設定されていれば、同様の清掃不良の抑制効果を得ることができる。
このような範囲に各原糸抵抗値R1、R2を設定することで、逆帯電トナー29を短期間で吸着し過ぎることを抑制しつつ吸着する能力と、逆帯電トナー29をある程度極性反転させる能力とを、第1導電ブラシ81に発揮させて、逆帯電トナー29を極性反転させる能力を第2導電ブラシに発揮させ易くすることができ、ブラシの交換頻度をより少なくできる。
〔第2の実施の形態〕
図8は、第2の実施の形態に係るベルトクリーニング部の要部を示した図である。本実施の形態では、第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82の回路の構成が異なるのみであるので、説明の重複を避けるため、第1の実施の形態と同様の構成については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
図8に示すように、本実施の形態では、第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82の双方が1つの定電流電源83に接続されている。この点で第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82のそれぞれに専用の定電流電源が接続されている第1の実施の形態と異なる。
第1導電ブラシ81、第2導電ブラシ82のそれぞれにほぼ同じ定電流を流すため、抵抗部材85が第2導電ブラシ82と直列接続され、抵抗部材85および第2導電ブラシ82からなる直列回路と、第1導電ブラシ81とが1つの定電流電源83に並列接続されている。
本実施の形態では、電源83の電圧を500[V]とし、抵抗部材85の抵抗値を4.3[MΩ]として、第1の実施の形態と同様の試験を実施したところ、同様の結果を得た。
このような構成によって、出力値の異なる電源を2つ設ける必要がなくなり、より低コスト化を図れる。
<変形例>
(1)上記各実施の形態では、正規の帯電極性が負のトナーを用いた例を説明したが、これに限られず、正のトナーを用いる場合にも同様に適用できる。この場合、上記の構成において、正負の関係が全て逆にされる。
(2)上記各実施の形態では、各導電ブラシ81、82が回転しないものを用いたが、これに限らない。例えば、クリーニングブラシ91と同様の形態、すなわち回転式の導電ブラシを採用することもできる。
(3)上記各実施の形態では、クリーニングブラシ91で中間転写ベルト11の外周面110を清掃したが、これに限らない。例えば、表面が凹凸のローラ状のクリーニング部材を用い、当該凹凸面を中間転写ベルト11の外周面110に当接させ、当該クリーニング部材を回転させて、清掃することもできる。
(4)上記各実施の形態では、中間転写ベルトを備えた画像形成装置に本発明を適用した場合について述べたが、これに限らない。例えば、中間転写ベルトに替えて中間転写ドラムを備えた画像形成装置にも本発明を適用することができる。
(5)上記各実施の形態では、本発明に係る画像形成装置をタンデム型カラーデジタルプリンタに適用した場合の例を説明したが、これに限られない。カラーやモノクロの画像形成に関わらず、感光体ドラムなどの像担持体に形成されたトナー像を中間転写ベルトなどの中間転写体に転写し、中間転写体上に転写されたトナー像を記録シートに転写し作像する画像形成装置であれば、例えば複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等に適用できる。
また、上記各実施の形態及び上記変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、中間転写ベルトなどの中間転写体を備えた画像形成装置に広く適用できる。
第1の実施の形態に係るプリンタの構成を示す概略断面図である。 第1の実施の形態に係るベルトクリーニング部の構成を示す概略構成図である。 (a)は、第1の実施の形態に係る第1導電ブラシと中間転写ベルトとの間で発生する電界を示す模式図であり、(b)は、第1の実施の形態に係る第2導電ブラシと中間転写ベルトとの間で発生する電界を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る各原糸抵抗値R1、R2(対数値logR1、logR2)の組み合わせにおける累積印刷枚数を示した表である。 第1の実施の形態において、導電ブラシの原糸抵抗値(対数値)と中間転写ベルト上の残留トナーの帯電量との関係を示す特性図である。 第1の実施の形態において、導電ブラシの原糸抵抗値(対数値)と導電ブラシの汚れ量との関係を示す特性図である。 第1の実施の形態において、累積印刷枚数を考慮した、導電ブラシの原糸抵抗値(対数値)と中間転写ベルト上の残留トナーの帯電量との関係を示す特性図である。 第2の実施の形態に係るベルトクリーニング部の要部を示した要部構成図である。
符号の説明
1・・・プリンタ
3・・・画像プロセス部
4・・・給送部
5・・・定着部
6・・・制御部
11・・・中間転写ベルト
12・・・駆動ローラ
13・・・従動ローラ
14・・・ベルトクリーニング部
29・・・逆帯電(正)トナー
30・・・残留トナー
80・・・正規電圧印加部
81・・・第1導電ブラシ
82・・・第2導電ブラシ
83、84、96・・・定電流電源
90・・・逆電圧印加部
91・・・クリーニングブラシ
110・・・外周面

Claims (2)

  1. 像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体に転写し、中間転写体上に転写されたトナー像を記録シートに転写し作像する画像形成装置であって、
    記録シートに転写されずに前記中間転写体上に残った残留トナーを除去するクリーニング手段を備え、
    前記クリーニング手段は、前記中間転写体に当接し、トナーの正規の極性と同極性の電圧が印加された第1導電ブラシと、
    前記第1導電ブラシよりも中間転写体運動方向の下流で前記中間転写体に当接し、前記正規の極性と同極性の電圧が印加された第2導電ブラシと、
    前記第2導電ブラシよりも中間転写体運動方向の下流で前記中間転写体に当接し、前記正規の極性と逆極性の電圧が印加されたクリーニング部材と、
    を有し、
    第1導電ブラシの原糸抵抗値R1[Ω/cm]が、第2導電ブラシの原糸抵抗値R2[Ω/cm]以上で、かつ第1導電ブラシの原糸抵抗値R1の対数値logR1が10.5以上12.0以下、第2導電ブラシの原糸抵抗値R2の対数値logR2が10.5以上11.4以下に設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1導電ブラシの原糸抵抗値R1が前記第2導電ブラシの原糸抵抗値R2よりも大きく、
    単一電源と、抵抗部材とを備え、
    前記抵抗部材は、第2導電ブラシと直列接続され、
    前記電源は、前記第2導電ブラシと前記抵抗部材との直列回路と、前記第1導電ブラシとが並列接続された回路に電力を供給することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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