JP2009186740A - 画像表示装置 - Google Patents

Abstract

【課題】画像表示装置から漏洩する電磁波を、簡易な構成で低減するための技術を提供する。とくに、フレキシブル配線基板に流れる電流によって生じる電磁波を低減するための技術を提供する。
【解決手段】本発明に係る画像表示装置は、複数の配線及び該複数の配線に接続される複数の表示素子を有する表示パネルと、制御信号を出力する制御回路基板と、フレキシブル基板及び該フレキシブル基板上に形成された配線を有しており、前記表示パネルと前記制御回路基板を電気的に接続するフレキシブル配線基板と、前記フレキシブル配線基板の前記制御回路基板に接続されている部分から前記表示パネルに接続されている部分までを覆い、且つ、前記制御回路基板に接続されている導電性のカバーと、を有することを特徴とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、画像表示装置に関する。

従来、情報機器のひとつとして、画像表示装置がある。画像表示装置は、例えば、テレビジョン装置やコンピュータのモニタなどである。

そのような画像表示装置において、装置外へ漏洩する電磁波（電磁放射雑音）の強度は規制値以下でなければならない。そのため、当該電磁波の漏洩を低減するための技術が望まれている。また、当該電磁波の漏洩を低減するための構成は、容易に構成できることが望まれている。

画像表示装置の前面から漏洩する電磁波を低減するための構成は、例えば、特許文献１に開示されている。特許文献１に開示されている画像表示装置は、略密閉された空間内に駆動回路を配置することにより、漏洩する電磁波を低減する。

特開２００６−４７９７９号公報

本発明は画像表示装置から漏洩する電磁波を、簡易な構成で低減するための技術を提供することを目的とする。とくに、フレキシブル配線基板に流れる電流によって生じる電磁波を低減するための技術を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明に係る画像表示装置は、複数の配線及び該複数の配線に接続される複数の表示素子を有する表示パネルと、制御信号を出力する制御回路基板と、フレキシブル基板及び該フレキシブル基板上に形成された配線を有しており、前記表示パネルと前記制御回路基板を電気的に接続するフレキシブル配線基板と、前記フレキシブル配線基板の前記制御回路基板に接続されている部分から前記表示パネルに接続されている部分までを覆い、且つ、前記制御回路基板に接続されている導電性のカバーと、を有することを特徴とする。

本発明によれば、画像表示装置から漏洩する電磁波を、簡易な構成で低減するための技術を提供することができる。とくに、フレキシブル配線基板に流れる電流によって生じる電磁波を低減するための技術を提供することができる。

以下に、本発明の実施の形態について説明する。本発明は、例えば、プラズマ表示装置、電子線表示装置などに適用できる。特に、電子線表示装置は、高速の駆動信号をパネル内に入力できるため本発明が適用される好ましい形態である。

まず、図１および図２を用いて本実施形態に係る画像表示装置の構成について説明する。図１（ａ）は、本実施形態に係る画像表示装置の斜視図であり、図１（ｂ）は、本実施形態に係る画像表示装置の層構成図である。図２は、図１のＡ−Ａ’線によって得られるの断面図（一部）である。

本実施形態に係る画像表示装置は、視聴者側から見て１層目である表示パネル１、２層目である導電性部材２、３層目である制御回路基板３、ドライバＩＣ、フレキシブル配線基板４、及び、導電性のカバー５を備えている。本実施形態では、導電性部材２と導電性のカバー５を設けることにより、画像表示装置から漏洩する電磁波を低減することができる。本実施形態では、ドライバＩＣはフレキシブル配線基板４上に実装されている（ＴＣＰやＣＯＦ）。但し、ドライバＩＣの配置はこれに限らない。

表示パネル１は、複数の配線と、該複数の配線に接続される複数の表示素子１１とを有している。具体的には、表示パネル１には、複数の変調信号配線１２と複数の走査信号配線１３が形成されており、複数の表示素子は単純マトリクス配線されている。即ち、各表示素子は変調信号配線１２と走査信号配線１３の交点に配置される。変調信号配線１２と走査信号配線１３の一端を、以後、それぞれ、変調信号配線１２の入力端子、走査信号配線１３の入力端子と記載する。なお、表示素子は、表面伝導型電子放出素子、電界放出型電子放出素子、ＭＩＭ型電子放出素子などの電子放出素子、液晶素子、プラズマディスプレイ素子、ＬＥＤなど、既存のどのような表示素子であってもよい。

導電性部材２は、表示パネル１の背面側（視聴者側の面とは反対の面側）に設けられている。また、導電性部材２は基準電位に電位規定されている。具体的には、導電性部材２は制御回路基板３の基準電位電極と電気的に接続することにより、基準電位に電位規定される。本実施形態では、導電性部材２と制御回路基板３との間に設けられた導電性の接続部材６により基準電位が等しくされている（図２参照）。なお、制御回路基板３は、当該接続部材６により導電性部材２（具体的には表示パネル１と導電性部材２）に固定されている。接続部材６は、導電性部材２と制御回路基板３を電気的に接続し、且つ、互いを固定することができればどのようなものであってもよい。接続部材６は、例えば、金属ねじや金属リベットなどを用いればよい。

制御回路基板３は、制御信号を出力する回路基板である。具体的には、制御回路基板３は、変調ドライバ基板１４と走査ドライバ基板１５から構成される。変調ドライバ基板１４は、不図示の駆動制御基板からの制御信号と変調データ、および、不図示の駆動電源からの駆動電圧を出力する。走査ドライバ基板１５は、不図示の駆動制御基板からの制御信号と不図示の駆動電源からの駆動電圧を出力する。

フレキシブル配線基板（ＦＰＣ）４は、フレキシブル基板と、該フレキシブル基板上に形成された配線とを有している。また、上述したように、フレキシブル配線基板４上にはドライバＩＣが設けられている（即ち、フレキシブル配線基板４はＩＣパッケージと呼ぶこともできる）。具体的には、フレキシブル基板上には、ドライバＩＣの入力側の配線と出力側の配線とが形成されており、各配線の一端は、それぞれ、ドライバＩＣの入力端子、出力端子と電気的に接続されている。なお、各配線の他端については、以後、ＦＰＣの入力端子、出力端子と記載する。

導電性のカバー５は、フレキシブル配線基板４の制御回路基板３に接続されている部分から表示パネル１に接続されている部分までを覆うように設けられている。更に、導電性のカバー５は、制御回路基板に物理的に接続されている。本実施形態では、図２に示すように、導電性のカバー５は接続部材６によって接続（固定）されている。本実施形態では、導電性のカバー５、及び、制御回路基板３が導電性の接続部材（締結部材；金属性ねじや金属製リベットなど）で共締めされている。

以下、表示パネル１、制御回路基板３、及び、フレキシブル配線基板４の間の配線について説明する。

制御回路基板３とフレキシブル配線基板４の間において、変調ドライバ基板１４は、ＦＰＣの入力端子に接続されている。このＦＰＣ上のドライバＩＣを、以後、変調ドライバＩＣ１６と言う。これにより、変調ドライバ基板１４から出力された制御信号等が変調ドライバＩＣ１６に入力される。変調ドライバＩＣ１６は、当該入力された制御信号等から変調信号を生成する。

また、走査ドライバ基板１５は、変調ドライバ基板が接続されているＦＰＣとは異なるＦＰＣの入力端子に接続されている。このＦＰＣ上のドライバＩＣを、以後、走査ドライバＩＣ１７と言う。これにより、走査ドライバ基板１５から出力された制御信号等が走査ドライバＩＣ１７に入力される。走査ドライバＩＣ１７は、当該入力された制御信号等から走査信号を生成する。

表示パネル１とフレキシブル配線基板４の間において、変調信号配線１２の入力端子は、変調ドライバＩＣ１６を備えるＦＰＣの出力端子に接続される。これにより、変調ドライバＩＣ１６で生成された変調信号が表示パネル１に入力される。具体的には、変調信号は、変調信号配線１２を介して表示素子１１に入力される。

また、走査信号配線１３の入力端子は、走査ドライバＩＣ１７を備えるＦＰＣの出力端子に接続される。これにより、走査ドライバＩＣ１７で生成された走査信号が表示パネル１に入力される。具体的には、走査信号は、走査信号配線１３を介して表示素子１１に入力される。

次に、本発明の効果について図３から図６を用いて説明する。

図３は、本実施形態に係る画像表示装置の変調信号及び走査信号の一例を示す図である。図４は、導電性のカバー５を有しない画像表示装置の斜視図である。図５は、図４のＢ−Ｂ’線によって得られる断面図（一部）である。図６は、本実施形態に係る画像表示装置の断面（一部）を示す図である。

図３の変調信号は、変調ドライバＩＣ１６から変調信号配線１２を介して表示素子１１に入力される駆動信号の一例であり、図３の走査信号は、走査ドライバＩＣ１７から走査信号配線１３を介して表示素子１１に入力される駆動信号の一例である。

図３の例では、変調信号及び走査信号として方形波を使用している。方形波は複数の高周波成分を有している。そのため、図４に示すような、導電性のカバー５を有しない画像表示装置においては、図５に示すようなループ電流を生じてしまう。具体的には、変調（又は走査）ドライバ基板−変調（又は走査）ドライバＩＣ−表示パネル−導電性部材−接続部材―変調（又は走査）ドライバ基板という経路のループ電流を生じ、電磁波が放出される。

なお、本実施形態では、変調信号及び走査信号が方形波の場合について説明したが、台形波形もしくは階段波形においても複数の高周波成分を有するため同様である。

これに対し、図６に示すように、画像表示装置に導電性のカバー５が設けられている場合には、フレキシブル配線基板４上に電流が流れると、その電流とは逆向きのリターン電流が導電性のカバー５に誘起される。具体的には、フレキシブル配線基板上に流れる制御信号電流や、電源供給に起因する電流に対するリターン電流が導電性のカバー上に誘起される。そのため、各リターン電流は、それぞれ、フレキシブル配線基板４上に流れる電流（制御信号電流又は電源供給に起因する電流）によって生じた磁界と逆向きの磁界生じさ
せる。これにより、それぞれの電流に起因する磁界を打ち消すことができ、電磁波の外部への漏洩を低減することができる。

また、本実施形態では、ドライバＩＣがフレキシブル配線基板上に設けられているため、ドライバＩＣを導電性カバーの近傍に配置することができる。これにより、外部に漏洩する電磁波をより低減させることができる。

本実施形態では、導電性部材２を備えることにより、電磁波の外部への漏洩をさらに低減することができる。以下に詳しく説明する。

図７、８は、導電性部材２を有しない画像表示装置の斜視図である。

このような画像表示装置（図７）において図３に示すような信号が回路に流れると、図８に示すようなループ電流が生じてしまう。具体的には、変調ドライバ基板−変調ドライバＩＣ−変調信号配線−走査信号配線−走査ドライバＩＣ−走査ドライバ基板−変調ドライバ基板という経路のループ電流を生じ、電磁波が放出される。

これに対し、図９に示すように、画像表示装置に導電性部材２が設けられている場合には、表示パネル１上に電流が流れると、その電流とは逆向きのリターン電流が導電性部材２に誘起される。そのため、当該リターン電流は、表示パネル１上に流れる電流によって生じた磁界とは逆向きの磁界を生じさせる。これにより、表示パネル１上に流れる電流に起因する磁界を打ち消すことができ、電磁波の外部への漏洩をさらに低減することができる。

なお、導電性部材２は、表示パネル１の裏面側のうち、少なくとも、変調信号配線１２および走査信号配線１３が形成されている領域を覆うように設けられていればよい。そのような領域に導電性部材を設けることによりループ電流を生じさせることができるため、表示パネル１の裏面全てを覆うように導電性部材２を設けるよりも少ない材料で構成することができる。

なお、本実施形態では導電性部材２や導電性のカバー５の材質について明記していないが、導電性のカバー５は、リターン電流を生じさせることのできるものであればどのようなものであってもよい。例えば、導電性のカバー５は、アルミ板でもよいし、鉄板でもよい。導電性部材２はアルミ箔であってもよいし、ＩＴＯ膜であってもよい。アルミ箔は表示パネル１の裏面に貼り付ければよいし、ＩＴＯ膜は当該裏面に蒸着すればよい。なお、アルミ板などを表示パネル１の裏面上に設ければ、表示パネル１を補強する効果も得られる。

なお、本実施形態では、導電性のカバーは、フレキシブル配線基板の制御回路基板に接続されている部分から前記表示パネルに接続されている部分までのみを覆うように設けられているが、設置態様はこれに限らない。導電性のカバーは、フレキシブル配線基板の制御回路基板に接続されている部分から前記表示パネルに接続されている部分までを覆っていればよい。例えば、図１０に示すように、変調ドライバ基板（又は走査ドライバ基板）の全体を覆うように導電性のカバーを設けてもよい。なお、図１０の例では接続部材６を２つ用いているが、接続部材の数はいくつでもよい。

なお、本実施形態では、導電性のカバー、導電性部材、及び、制御回路基板を導電性の締結部材（金属性ねじや金属製リベットなど）で共締めされている。これにより、導電性のカバーを簡易な構造で制御回路基板の基準電位電極に接続することができる。導電性のカバーを制御回路基板の基準電位電極と電気的に接続することにより、リターンパス（電
流経路）を確実に確保することができる。導電性部材についても同様である。

なお、接続部材６は、図１１に示すようにドライバＩＣから遠い位置に配置するよりも、図１２に示すようにドライバＩＣ近傍に配置することが好ましい。図１２の例では、画像表示装置は、導電性部材２と制御回路基板３とを固定するための接続部材６ａと、制御回路基板３に導電性のカバー５を接続するための接続部材６ｂとを備えており、接続部材６ａがドライバＩＣ近傍に位置する。これにより、変調（又は走査）ドライバ基板−変調（又は走査）ドライバＩＣ−表示パネル−表示パネルの裏面−接続部材―変調（又は走査）ドライバ基板というループ電流の経路を短くすることができる。そのため、当該ループ電流によって生じる電磁波をより低減させることができる。

なお、導電性部材２は設けても設けなくてもよい。導電性のカバー５を設けていれば、外部へ漏洩する電磁波を低減することができる。導電性部材２を設けない場合には、接続部材６は表示パネル１に制御回路基板３を固定するために設けられる。

以上述べたように、本実施形態に係る画像表示装置では、フレキシブル配線基板の制御回路基板に接続されている部分から前記表示パネルに接続されている部分までを覆い、且つ、制御回路基板に物理的に接続されている導電性のカバーを設ける。これにより、駆動波形の高周波成分に対するリターンパスを確保することができ、表示パネルの信号配線からの電磁波の外部への漏洩を低減することができる。また、導電性のカバーを設けるという非常に簡易な構成であるため、低コストで実現することができる。

図１は、本実施形態に係る画像表示装置の構成を示す図であり、図１（ａ）は、本実施形態に係る画像表示装置の斜視図であり、図１（ｂ）は、本実施形態に係る画像表示装置の層構成図である。 図２は、図１のＡ−Ａ’線によって得られるの断面図である。 図３は、本実施形態に係る画像表示装置の変調信号及び走査信号の一例を示す図である。 図４は、導電性のカバーを有しない画像表示装置の斜視図である。 図５は、図４のＢ−Ｂ’線によって得られる断面図である。 図６は、本実施形態に係る画像表示装置の断面を示す図である。 図７は、導電性部材を有しない画像表示装置の斜視図である。 図８は、導電性部材を有しない画像表示装置におけるループ電流を示す図である。 図９は、本実施形態に係る画像表示装置におけるループ電流と導電性部材に流れるリターン電流を示す図である。 図１０は、本実施形態に係る画像表示装置における導電性のカバーの変形例を示す図である。 図１１は、本実施形態に係る画像表示装置に流れるループ電流の一例を示す図である。 図１２は、本実施形態に係る画像表示装置に流れるループ電流の一例を示す図である。

符号の説明

１ 表示パネル
２ 導電性部材
３ 制御回路基板
４ フレキシブル配線基板
５ 導電性のカバー
６ 接続部材
１１ 表示素子
１２ 変調信号配線
１３ 走査信号配線
１４ 変調ドライバ基板
１５ 走査ドライバ基板
１６ 変調ドライバＩＣ
１７ 走査ドライバＩＣ

Claims (6)

1. 複数の配線及び該複数の配線に接続される複数の表示素子を有する表示パネルと、
   制御信号を出力する制御回路基板と、
   フレキシブル基板及び該フレキシブル基板上に形成された配線を有しており、前記表示パネルと前記制御回路基板を電気的に接続するフレキシブル配線基板と、
   前記フレキシブル配線基板の前記制御回路基板に接続されている部分から前記表示パネルに接続されている部分までを覆い、且つ、前記制御回路基板に接続されている導電性のカバーと、
   を有する画像表示装置。
2. 前記カバーは、前記制御回路基板の基準電位電極と電気的に接続されている
   請求項１に記載の画像表示装置。
3. 前記カバー、及び、前記制御回路基板は、導電性の締結部材で共締めされている
   請求項２に記載の画像表示装置。
4. 前記フレキシブル配線基板は、前記表示素子を駆動するためのドライバＩＣを有しており、
   前記フレキシブル基板上に形成された配線は、前記制御信号を前記ドライバＩＣに供給する配線と、前記ドライバＩＣからの信号を前記表示パネルの配線に供給する配線とを含む
   請求項１から３のいずれか１項に記載の画像表示装置。
5. 前記表示パネルの背面側に、基準電位に電位規定された導電性部材を有する
   請求項１から４のいずれか１項に記載の画像表示装置。
6. 前記導電性部材は、前記制御回路基板の基準電位電極と電気的に接続される
   請求項５に記載の画像表示装置。

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