JP2009186435A - 生薬試料中の残留農薬の精製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイオウ、シャクヤク、ゴボウシ、リュウタン等の生薬試料においても高い回収率で残留農薬を精製することができる方法を提供する。
【解決手段】次の工程:
(i)生薬試料をアセトニトリル水溶液で抽出する工程、
(ii)その後、水溶性の夾雑物を除く工程
(iii)その後、酢酸エチルを加える工程、及び
(iv)脂溶性の夾雑物を除く工程
を含む生薬試料中の残留農薬の精製方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、生薬試料中の残留農薬を精製する方法に関する。
従来より、農産物の生産性を高めるために種々の農薬が使用されてきた。近年、農産物中の残留物質への関心が高まり、残留物質の測定が重視されてきている。
センナ、ニンジン、サンシュユ等の生薬については、生薬試料の抽出物から液−液分配により水溶性の夾雑物を除いた後、有機溶媒を留去して得られた残留物をヘキサンに溶解して、カラムに負荷することにより残留農薬を精製することが報告されている(非特許文献1及び2)。
しかしながら、本発明者らがこの方法をダイオウ、シャクヤク、ゴボウシ、リュウタン等の生薬に適用したところ、農薬の回収率が低下し、十分な結果を得ることができなかった。
東京健安研セ年報(Ann. Rep. Tokyo Metr. Inst. P.H.),55,43−47(2004) 東京健安研セ年報(Ann. Rep. Tokyo Metr. Inst. P.H.),55,49−53(2004)
本発明は、ダイオウ、シャクヤク、ゴボウシ、リュウタン等の生薬試料においても高い回収率で残留農薬を精製することができる方法を提供することを目的とする。
本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)次の工程:
(i)生薬試料をアセトニトリル水溶液で抽出する工程、
(ii)その後、水溶性の夾雑物を除く工程、
(iii)その後、酢酸エチルを加える工程、及び
(iv)その後、脂溶性の夾雑物を除く工程
を含む生薬試料中の残留農薬の精製方法。
(2)生薬試料が生薬又は漢方製剤である前記(1)に記載の方法。
(3)生薬試料がダイオウ、シャクヤク、ゴボウシ及びリュウタンから選ばれる前記(1)に記載の方法。
(4)残留農薬がピレスロイド系農薬である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)工程(ii)において、逆相カラムクロマトグラフィーに付することにより水溶性の夾雑物を除く前記(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
(6)工程(iv)において、イオン交換クロマトグラフィー及び/又は順相クロマトグラフィーに付することにより脂溶性の夾雑物を除く前記(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、ダイオウ、シャクヤク、ゴボウシ、リュウタン等の生薬試料においても高い回収率で残留農薬を精製することができる。従って、本発明方法は生薬試料中の残留農薬の分析方法における前処理方法として有用である。
本発明の対象となる生薬としては、例えばカンキョウ、アキョウ、イレイセン、インチンコウ、ウイキョウ、エンゴサク、オウギ、オウゴン、オウバク、オウレン、オンジ、ガイヨウ、カシュウ、カッコン、カッセキ、カロコン、カロニン、カンゾウ、キキョウ、キクカ、キジツ、キッソウコン、キョウカツ、キョウニン、クジン、ケイガイ、ケイヒ、コウカ、コウジン、コウブシ、コウベイ、コウボク、ゴシツ、ゴシュユ、ゴボウシ、ゴマ、ゴミシ、サイコ、サイシン、サンザシ、サンシシ、サンシュユ、サンショウ、サンソウニン、サンヤク、カンジオウ、ジコッピ、シコン、シツリシ、シャクヤク、シャゼンシ、ジュクジオウ、シュクシャ、ショウキョウ、ショウバク、ショウマ、シンイ、セッコウ、センキュウ、ゼンコ、センコツ、センタイ、センナ、ソウジュツ、ソウハクヒ、ソボク、ソヨウ、ダイオウ、タイソウ、タクシャ、チクジョ、チクセツニンジン、チモ、チャヨウ、チョウジ、チョウトウコウ、チョレイ、チンピ、テンナンショウ、テンマ、テンモンドウ、トウガシ、トウキ、トウニン、トウヒ、トコン、トチュウ、ドッカツ、ニンジン、ニンドウ、バイモ、バクガ、バクモンドウ、ハッカ、ハマボウフウ、ハンゲ、ビャクゴウ、ビャクシ、ビャクジュツ、ビワヨウ、ビンロウジ、ブクリョウ、ブシ、フンマツアメ、ボウイ、ボウフウ、ボクソク、ボタンピ、ボレイ、マオウ、マシニン、モクツウ、モッコウ、ヨクイニン、リュウガンニク、リュウコツ、リュウタン、リョウキョウ、レンギョウ、レンニク、ワキョウカツ、好ましくはカンキョウ、カンゾウ、ケイヒ、ゴボウシ、サンシシ、チンピ、ビワヨウ、ニンジン、トウニン、チョレイ、ソヨウ、ダイオウ、タイソウ、センナ、シャクヤク、サンショウ、サンシュユ、コウジン、ボタンピ、オンジ、オウギ、更に好ましくはダイオウ、シャクヤク、ゴボウシ、リュウタンが挙げられる。
本発明において精製対象となる農薬としては、特に制限はなく、例えば、テフルトリン、シネリンI、シネリンII、シハロトリン、シペルメトリンI、シペルメトリンII、シペルメトリンIII、シペルメトリンIV、ジャスモリンI、ジャスモリンII、ピレトリンI、ピレトリンII、フルシトリネート、フルバリネート、デルタメトリン、アクリナトリン、ペルメトリンI、ペルメトリンII、シフルトリン、シラフルオフェン、フェンバレレートI、フェンバレレートII、エスフェンバレレート、フィプロニル、ビフェントリン、フェンプロパトリン、トラロメトリン等のピレスロイド系農薬;ジクロラン、ブロモブチド、クロメトキシニル、スウェップ、ジクロフルアニド、クロルフェンソン、ビフェノックス、シフルトリン、フルバリネート、テフルトリン、プロピザミド、ジコホール、ビナパクリル、クロルベンジレート、キントゼン、エンドスファン、プロシミドン、クロルプロピレート、ブロモプロピレート、テトラジホン、ハルフェンプロックス、フルオロイミド、クロロフェネトール、ホルペット、エンドリン等の有機塩素系農薬;メトラクロール、トリアジメノール、キノメチオネート、パクロブトラゾール、プレチラクロル、フルシラゾール、プロピコナゾール、レナシル、テニルクロール、アセタミプリド、フルトラニル、メフェナセット、フェナリモル、ビテルタノール、ピリダベン、ピリミジフェン、EPTC、エスプロカルブ、ペンジメタリン、ミクロブタニル、トリシクラゾール、シプロコナゾール、メプロニル、テブコナゾール、イプロジオン、テブフェンピラド、ピリプロキシフェン、ジフェノコナゾール、イミベンコナゾール、トリフルラリン、メトリブジン、トリクラミド、ヘキサコナゾール、エトキサゾール、シハロホップブチル、カフェンストロール等の含窒素系農薬;ピペロニル・ブトキシド等のベンゾジオキソール系農薬;アラクロール等のアセトアニリド系農薬;ブチレート、イソプロカルブ、ジエトフェンカルブ、メチオカルブ、クロロプロファム、ピリミカーブ、チオベンカルブ、ピリブチカルブ、ベンダイオカルブ、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、カルバリル等のカーバメート系農薬;ジメチピン、ベンフレセート等の有機硫黄系農薬等が挙げられる。
本発明における抽出工程においては、生薬の特性(水分含量が10%以下である)の点から、抽出溶媒としてアセトニトリル水溶液を用いる。アセトニトリル水溶液におけるアセトニトリルと水との割合は、容量比で、好ましくは1:1〜95:5、更に好ましくは7:3〜9:1、最も好ましくは4:1である。アセトニトリル水溶液の使用量は、試料1g当たり、通常8〜12mL、好ましくは9〜11mLである。抽出に際して、試料及び溶媒の混合順序には制限はなく、予めアセトニトリル水溶液を調製した後、試料と混合してもよく、また試料と、アセトニトリル及び水の一方を混合した後、他方の溶媒を加えてもよい。
試料の使用量は、特に制限はないが、通常1〜20g、好ましくは1〜4gである。
次いで、試料と溶媒との混合物を十分に振盪する。その後、前記混合物を遠心分離し、上清をとる。好ましくは、残留物に前記アセトニトリル水溶液を添加し(残留物1g当たり、通常10〜30mL、好ましくは15〜25mL)、振盪後、遠心分離して上清をとる操作を1回以上繰り返し、得られた上清を合わせる。
好ましくは、生薬の水不溶性の固形分を析出させ、かつ抽出上清の粘性を低下させるため、得られた上清に水を加える。ここで加える水の添加量は、試料1g当たり、通常6〜20mL、好ましく9〜15mLである。
本発明においては、農薬の回収率を向上させる点から、前記のようにして得られた抽出液のpHを3.5〜4.5に調整することが好ましい。前記pHは、更に好ましくは3.8〜4.2、最も好ましくは4.0である。pH調整するために用いる溶液としては特に制限はないが、通常リン酸水溶液、酢酸水溶液、ギ酸水溶液、パラトルエンスルホン酸水溶液等の酸性水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ性水溶液等を単独で又は組み合わせて用いる。
本発明においては、前記のようにしてpH調整された溶液をカラムクロマトグラフィーに付す。
本発明においては、水溶性の夾雑物を除くが、その方法は特に制限されず、例えば、逆相クロマトグラフィー、液−液分配等、好ましくは逆相クロマトグラフィーが挙げられる。逆相クロマトグラフィーとしては、例えばC18(ODS)カラムクロマトグラフィー、ポリマー系カラムクロマトグラフィー、GCB(グラファイトカーボンブラック)クロマトグラフィーが挙げられる。
本発明においては、その後、酢酸エチルを加えるが、酢酸エチルの添加量は特に制限されず、試料が均一になる最低限の量が好ましい。また、その後の工程の操作性から、更にヘキサンを加えることが好ましい。ヘキサンの添加量は特に制限されないが、酢酸エチルと同量以上で不溶物が析出しない量が好ましい。試料1gあたり、酢酸エチル1mL及びヘキサン2mLとするのが特に好ましい。
本発明においては、その後、脂溶性の夾雑物を除くが、その方法は特に制限されず、例えば、イオン交換クロマトグラフィー、順相クロマトグラフィー、液−液分配等、好ましくはイオン交換クロマトグラフィー、順相クロマトグラフィーまたはそれらの組み合わせが挙げられる。イオン交換クロマトグラフィーとしては、例えばPSAカラムクロマトグラフィー、SAX/PSAカラムクロマトグラフィーが挙げられ、順相クロマトグラフィーとしては、例えばフロリジルカラムクロマトグラフィー、GCBカラムクロマトグラフィーが挙げられる。
本発明に従えば、ダイオウ、シャクヤク、ゴボウシ、リュウタン等の生薬試料においても高い回収率で残留農薬が精製されるので、これを、例えばGC/MSD(質量分析計付きガスクロマトグラフ装置)により分析することにより、生薬中の残留農薬を高精度で分析することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜4)
1.試料秤量
50mLのスリ栓付き遠沈管にダイオウ(実施例1)、シャクヤク(実施例2)、ゴボウシ(実施例3)又はリュウタン(実施例4)の粉末2.0g(1.95〜2.04g)を精密に量り取った。
2.抽出
2−1.遠沈管にアセトニトリル/水混液(容量比4:1)20mLを加えた。
2−2.遠沈管に栓をして、下記条件にて振盪した。
振盪時間:10分、振盪速度:200回/分
2−3.振盪後、下記条件にて遠心分離した。
回転速度:3000rpm、遠心時間:5分
2−4.綿栓をした漏斗を100mL三角フラスコの上に載せ、アセトニトリル/水混液(容量比4:1)約2mLで洗浄した。
2−5.綿栓をした漏斗を200mL三角フラスコの上に載せ、遠沈管を傾け、上清を漏斗に移した。
2−6.遠沈管中の試料についてもう一度2−1〜3の操作を行った。2−5の漏斗に移し、先の抽出液と合わせた。
3.抽出液のpH調整
3−1.2−6の漏斗を水10mLで洗い込む。漏斗をはずした後、抽出液に水40mLを加え、よく混和した。
3−2. 前記抽出液に、10%リン酸水溶液、又は飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、pHを4に調整した。
4.C18(5g)−PSA−GCBカラム処理
(C18カートリッジ下準備)
4−1.C18(5g)カートリッジに注射針を取り付け、組立式漏斗台に載せ、下部にビーカーを置いた。カートリッジ上部にアセトニトリル20mLを加えた。カートリッジ上部の溶媒がなくなったら、水20mL、水/アセトニトリル混液(容量比3:2)20mLを順次加えた。
(農薬の吸着)
4−2.3−2の調整液をC18(5g)カートリッジに加えた。アダプターをつけたリザーバーカートリッジをC18(5g)カートリッジに取り付け、リザーバーカートリッジに3−2の調整液約80mLを加えた。C18(5g)カートリッジ上部の調整液がなくなったら、アダプターをつけたリザーバーカートリッジを外し、シリンジを用いてC18(5g)カートリッジ内の溶媒を押し出した。通導した液は廃棄した。水/アセトニトリル混液(容量比3:2)20mLで溶出した。
(PSAカートリッジ下準備)
4−3.PSAカートリッジに注射針を取り付け、組立式漏斗台に載せ、下部にビーカーを置いた。カートリッジ上部にアセトニトリル10mLを加えた。通導した液は廃棄した。
(GCBカートリッジ下準備)
4−4.GCBカートリッジに注射針を取り付け、組立式漏斗台に載せ、下部にビーカーを置いた。カートリッジ上部にヘキサン10mL、アセトン10mL、アセトニトリル10mLを順次加えた。通導した液は廃棄した。
4−5.100mL三角フラスコに無水硫酸ナトリウム大さじ3杯を加えた。
(吸着させた農薬の溶出)
4−6.4−2のC18(5g)カートリッジにアダプターをつけたリザーバーカートリッジを取り付けた。C18(5g)カートリッジの下に4−3のPSAカートリッジを、PSAカートリッジの下に4−4のGCBカートリッジを置いた。GCBカートリッジの下に100mL三角フラスコを置いた。
4−7.アセトニトリル50mLを量り取り、C18(5g)カートリッジ上部のリザーバーカートリッジに加えた。
4−8.C18(5g)カートリッジ上部の溶媒がなくなったら、アダプターをつけたリザーバーカートリッジを外し、シリンジを用いてC18(5g)カートリッジ内の溶媒を押し出した。
4−9.PSAカートリッジ上部の溶媒がなくなったら、シリンジを用いてカートリッジ内の溶媒を押し出し、カートリッジを取り外した。
4−10.GCBカートリッジ上部の溶媒がなくなったら、ヘキサン飽和アセトニトリル20mLをGCBカートリッジ上部に加えた。カートリッジ上部に溶媒がなくなったら、シリンジを用いてカートリッジ内の溶媒を押し出し、そのまま5分間放置した。
5.脱水剤分離
5−1.ひだ折り濾紙を載せた漏斗を100mL三角フラスコの上に載せ、アセトニトリル約5mLで洗浄した。
5−2.ひだ折り濾紙を載せた漏斗を200mLナス型フラスコの上に載せた。
5−3.4−10の溶出液をひだ折り濾紙を載せた漏斗に移した。4−10の100mL三角フラスコにアセトニトリル約5mLを加え洗浄した。同操作を更に2回行った。
6.溶出液濃縮
6−1.5−3の溶出液を、ロータリーエバポレーターを用い乾固まで減圧濃縮した。
6−2.6−1の残渣を酢酸エチル2mLで溶解し、ヘキサン4mLを加え、超音波洗浄器を用いて均一に分散させた。
7.SAX/PSA−フロリジル(1g)カラム処理
7−1.SAX/PSAカートリッジに注射針を取り付け、組立式漏斗台に載せ、下部にビーカーを置いた。カートリッジ上部にヘキサン10mLを加えた。カートリッジ上部の溶媒がなくなったら、酢酸エチル10mL、ヘキサン10mLを順次加えた。通導した液は廃棄した。
7−2.フロリジル(1g)カートリッジに注射針を取り付け、組立式漏斗台に載せ、下部にビーカーを置いた。カートリッジ上部にヘキサン10mLを加えた。カートリッジ上部の溶媒がなくなったら、酢酸エチル10mL、ヘキサン10mLを順次加えた。通導した液は廃棄した。
7−3.7−1のSAX/PSAカートリッジの下に7−2のフロリジル(1g)カートリッジを、フロリジル(1g)カートリッジの下に100mLナス型フラスコを置いた。
7−4.6−2の溶液をパスツールピペットを用いてSAX/PSAカートリッジ上部に加えた。
7−5.7−4の200mLナス型フラスコにヘキサン/酢酸エチル混液(容量比3:1)2mLを加えた。超音波洗浄器を用いて均一に分散させ、SAX/PSAカートリッジ上部に加えた。同操作をもう一度行った。
7−6.フロリジル(1g)カートリッジ上部の溶媒がなくなったら、SAX/PSAカートリッジ上部にヘキサン/酢酸エチル混液(容量比3:1)30mLを加えた。
7−7.SAX/PSAカートリッジ上部の溶媒がなくなったら、シリンジを用いてカートリッジ内の溶媒を押し出し、カートリッジを取り外した。
7−8.フロリジル(1g)カートリッジ上部の溶媒がなくなったら、シリンジを用いてカートリッジ内の溶媒を押し出した。
8.溶出液濃縮
8−1.7−8の溶出液を、ロータリーエバポレーターを用い40℃以下で2mLまで減圧濃縮した。
8−2.8−1の濃縮液にアセトン5mLを加え、約1mLまで減圧濃縮した。同操作をもう一度行った。
9.分析試料調製
9−1.8−2の濃縮液を2mLメスフラスコに移し、0.01%ポリエチレングリコールアセトンを用いて2mLに定容した。
9−2.パスツールピペットを用い、メスフラスコ内をよく撹拌した。
9−3.バイアル瓶に試料溶液を約1mL入れ、キャップをセットした。
9−4.クリンパーを用いて、キャップを閉じた。
10.GC/MSD測定
以下の条件にしたがって、GC/MSDによる分析を行った。
検出器:MSD
カラム:DB−1MS 長さ15m,内径0.25mm,膜厚0.25μm
カラム温度:100℃(2min hold) - (20℃/min) - 194℃ - (5℃/min) -220℃- (15℃/min) - 300℃(5.77min hold)
注入口温度:250℃
インターフェース:300℃
注入量:2.0μL
注入方法:パルスドスプリットレス
パルス圧:20.0psi
パルス時間:1.00min
キャリアガス:ヘリウム
平均線速度:63cm/sec
分析結果を表1に示す。
(判定基準)
添加回収率が70〜120%を示すものを適用可能と判断した。前記範囲外の回収率には取り消し線を付した。
(比較例1〜4)
実施例1〜4における1.試料秤量から5.脱水剤分離と同様の操作を繰り返した後、以下のように処理した。
6.溶出液濃縮
6−1.5−3の溶出液を、ロータリーエバポレーターを用い乾固まで減圧濃縮した。
6−2.6−1の残渣をヘキサン5mLで溶解し、ロータリーエバポレーターを用い乾固まで減圧濃縮した。
6−3.6−2の残渣をヘキサン2mLで溶解した。
7.SAX/PSA−フロリジル(1g)カラム処理
7−1.SAX/PSAカートリッジに注射針を取り付け、組立式漏斗台に載せ、下部にビーカーを置いた。カートリッジ上部にヘキサン10mLを加えた。カートリッジ上部の溶媒がなくなったら、酢酸エチル10mL、ヘキサン10mLを順次加えた。通導した液は廃棄した。
7−2.フロリジル(1g)カートリッジに注射針を取り付け、組立式漏斗台に載せ、下部にビーカーを置いた。カートリッジ上部にヘキサン10mLを加えた。カートリッジ上部の溶媒がなくなったら、酢酸エチル10mL、ヘキサン10mLを順次加えた。通導した液は廃棄した。
7−3.7−1のSAX/PSAカートリッジの下に7−2のフロリジル(1g)カートリッジを、フロリジル(1g)カートリッジの下にビーカーを置いた。
7−4.6−3の溶液にヘキサン4mLを加え、超音波洗浄器を用いて均一に分散させた。パスツールピペットを用いてSAX/PSAカートリッジ上部に加えた。
7−5.7−4の200mLナス型フラスコにヘキサン4mLを加えた。超音波洗浄器を用いて均一に分散させ、SAX/PSAカートリッジ上部に加えた。同操作をもう一度行った。通導した液は廃棄した。
7−6.フロリジル(1g)カートリッジ上部の溶媒がなくなったら、フロリジル(1g)カートリッジ下部に100mLナス型フラスコを置いた。SAX/PSAカートリッジ上部にヘキサン/酢酸エチル混液(容量比3:1)30mLを加えた。
7−7.SAX/PSAカートリッジ上部の溶媒がなくなったら、シリンジを用いてカートリッジ内の溶媒を押し出し、カートリッジを取り外した。
7−8.フロリジル(1g)カートリッジ上部の溶媒がなくなったら、シリンジを用いてカートリッジ内の溶媒を押し出した。
以下、実施例1〜4における8.溶出液濃縮から5.脱水剤分離と同様の操作を繰り返した。
分析結果を表1に示す。
Figure 2009186435
表1から、本発明によれば、ダイオウ、シャクヤク、ゴボウシ、リュウタン等の生薬試料においても高い回収率で残留農薬を精製できることがわかる。

Claims (6)

  1. 次の工程:
    (i)生薬試料をアセトニトリル水溶液で抽出する工程、
    (ii)その後、水溶性の夾雑物を除く工程、
    (iii)その後、酢酸エチルを加える工程、及び
    (iv)その後、脂溶性の夾雑物を除く工程
    を含む生薬試料中の残留農薬の精製方法。
  2. 生薬試料が生薬又は漢方製剤である請求項1記載の方法。
  3. 生薬試料がダイオウ、シャクヤク、ゴボウシ及びリュウタンから選ばれる請求項1記載の方法。
  4. 残留農薬がピレスロイド系農薬である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 工程(ii)において、逆相クロマトグラフィーに付することにより水溶性の夾雑物を除く請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 工程(iv)において、イオン交換クロマトグラフィー及び/又は順相クロマトグラフィーに付することにより脂溶性の夾雑物を除く請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
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