JP2009185782A - 発電装置 - Google Patents

発電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009185782A
JP2009185782A JP2008029380A JP2008029380A JP2009185782A JP 2009185782 A JP2009185782 A JP 2009185782A JP 2008029380 A JP2008029380 A JP 2008029380A JP 2008029380 A JP2008029380 A JP 2008029380A JP 2009185782 A JP2009185782 A JP 2009185782A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
rotor
armature
rotating
magnetic poles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008029380A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyuki Abe
典行 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2008029380A priority Critical patent/JP2009185782A/ja
Publication of JP2009185782A publication Critical patent/JP2009185782A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/72Wind turbines with rotation axis in wind direction

Landscapes

  • Wind Motors (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

【課題】発電効率を高められ、構成の単純化、小型化および軽量化を図れる発電装置を提供する。
【解決手段】発電装置1の発電機10では、第1および第2のロータ11,13の少なくとも一方の回転に伴い、ステータ12、両ロータ11,13で形成される磁気回路を介して、少なくとも一方の動力を電力に変換し、ステータ12に出力して発電し、発電に伴って発生する回転磁界、第2および第1のロータ13,11が互いの間に回転数の所定の共線関係を保ちながら回転する。また、第1羽根車4は、流体の運動エネルギを回転運動エネルギに変換して第1ロータ11に伝達し、所定方向のうちの一方向に回転させる第1トルクTT1を第1ロータ11に作用させる。第2羽根車6は、流体の運動エネルギを回転運動エネルギに変換して第2ロータ13に伝達し、所定方向のうちの一方向と逆方向に回転させる、第1トルクTT1よりも大きな第2トルクTT2を第2ロータ13に作用させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、流体の運動エネルギを電気エネルギに変換し、発電する発電装置に関する。
従来、この種の発電装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この発電装置(以下「第1発電装置」という)は、風力発電装置であり、互いに並列に設けられた第1発電機および第2発電機と、風力を回転動力に変換する第1羽根車および第2羽根車を備えている。これらの第1および第2の羽根車は、互いに逆方向に回転するように構成されており、第1および第2の発電機にそれぞれ連結されている。また、第2発電機と第2羽根車の連結には、第2羽根車を第1羽根車と同心状に近接して配置するために、複数のギヤから成る歯車機構が用いられている。さらに、第2羽根車を駆動するのに必要な駆動力は、第1羽根車よりも小さく設定されている。以上の構成により、この従来の第1発電装置では、第1および第2の羽根車を駆動可能な風力(風速)を小さくすることによって、第1および第2の発電機を含む全体的な発電効率を高めるようにしている。
しかし、この従来の第1発電装置では、その構成上、第2羽根車を上記のように歯車機構を介して第2発電機に連結しなければならないので、この歯車機構における機械的な歯車の噛み合いやフリクションによるトルクの伝達ロスが発生することは避けられず、それにより、発電効率が低下してしまう。また、同じ理由により、その構成が非常に複雑になるとともに、サイズや重量も大きくなる。それに加え、歯車機構におけるバックラッシや潤滑のメンテナンスが必要になるとともに、歯車機構における歯車の噛み合いによって騒音が発生する。
また、従来、発電装置として、例えば特許文献2に開示されたものが知られている。この発電装置(以下「第2発電装置」という)は、風力を回転動力に変換する羽根車と、発電機と、羽根車および発電機を互いに連結する増速機構を備えている。この増速機構は、複数のギヤの組み合わせで構成されており、羽根車の回転を発電に適した回転数に増速して発電機に伝達する。以上により、この従来の第2発電装置では、発電効率を高めるようにしている。
しかし、上述したように、この従来の第2発電装置では、羽根車が、複数のギヤの組み合わせで構成された増速機構を介して発電機に連結されているので、この増速機構における機械的な歯車の噛み合いやフリクションによるトルクの伝達ロスが発生し、その結果、第1発電装置と同様、発電効率が低下してしまう。また、同じ理由により、第1発電装置と同様、構成の複雑化やサイズ・重量の過大化などの不具合が発生することは避けられない。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、発電効率を高めることができるとともに、構成の単純化、小型化および軽量化を図ることができる発電装置を提供することを目的とする。
特開2003−56446号公報 特許4031747号
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、流体の運動エネルギを電気エネルギに変換し、発電する発電装置1であって、電機子12aで構成され、所定方向に回転する回転磁界を発生可能な不動のステータ12と、ステータ12に対向するように設けられ、磁石で構成された、所定方向に回転自在の第1ロータ11と、ステータ12と第1ロータ11の間に設けられ、軟磁性体で構成された、所定方向に回転自在の第2ロータ13とを有し、第1ロータ11および第2ロータ13の少なくとも一方が回転するのに伴い、ステータ12、第1および第2のロータ11,13において形成される磁気回路を介して、少なくとも一方の動力を、電力に変換するとともに、ステータ12に出力することにより発電し、発電に伴ってステータ12において発生する回転磁界、第2および第1のロータ13,11が互いの間に回転数に関する所定の共線関係を保ちながら回転するように構成された発電機10と、第1ロータ11に連結され、流体からの運動エネルギの入力により回転することによって、入力された流体の運動エネルギを回転運動エネルギに変換し、第1ロータ11に伝達するとともに、第1ロータ11を所定方向のうちの一方向に回転させる、回転運動エネルギによる第1トルクTT1が第1ロータ11に作用するように構成された第1羽根車4と、第2ロータ13に連結され、流体からの運動エネルギの入力により回転することによって、入力された流体の運動エネルギを回転運動エネルギに変換し、第2ロータ13に伝達するとともに、第2ロータ13を所定方向のうちの一方向と逆方向に回転させる、第1トルクTT1よりも大きな回転運動エネルギによる第2トルクTT2が第2ロータ13に作用するように構成された第2羽根車6と、を備えることを特徴とする。
この発電装置によれば、発電機では、第1および第2のロータの少なくとも一方が所定方向に回転するのに伴い、ステータ、第1および第2のロータにおいて形成される磁気回路を介して、この一方の動力を、電力に変換し、ステータに出力することにより発電が行われる。また、この発電に伴ってステータで発生する回転磁界と第2ロータと第1ロータが、互いの間に回転数に関する所定の共線関係を保ちながら回転する。このような回転磁界、第1および第2のロータの三者間の速度関係は、遊星歯車装置のサンギヤおよびリングギヤの一方、他方、およびプラネタリギヤを支持するキャリアの回転数の関係に相当する。このため、エネルギの入出力の関係において、ステータはサンギヤおよびリングギヤの一方に、第1ロータは他方に、第2ロータはキャリアに、それぞれ相当する。
また、第1ロータには、第1羽根車が連結されており、この第1羽根車は、入力された流体の運動エネルギ(以下「流体エネルギ」という)を回転運動エネルギに変換し、第1ロータに伝達するとともに、第1ロータを所定方向のうちの一方向に回転させる、回転運動エネルギによる第1トルクが第1ロータに作用するように構成されている。さらに、第2ロータには、第2羽根車が連結されており、この第2羽根車は、入力された流体エネルギを回転運動エネルギに変換し、第2ロータに伝達するとともに、第2ロータを所定方向のうちの一方向と逆方向に回転させる、第1トルクよりも大きな回転運動エネルギによる第2トルクが第2ロータに作用するように構成されている。以上の構成により、エネルギの入出力関係においてキャリアに相当する第2ロータに作用する第2トルクを反力として、サンギヤおよびリングギヤの一方(以下「一方の要素」という)に相当する第1ロータに作用する第1トルクを、他方に相当するステータに電気エネルギとして伝達することができる。また、第2ロータに作用する第2トルクを、第1ロータに作用する第1トルクを反力として、ステータに電気エネルギとして伝達することができる。したがって、第1および第2の羽根車に入力された流体エネルギの双方を、ステータに電気エネルギとして伝達し、発電することができる。
この場合、上記のように、エネルギの入出力関係において、第1および第2のロータは、遊星歯車装置の一方の要素およびキャリアにそれぞれ相当するので、発電中に第2ロータに伝達すべきトルクは、第1ロータに伝達すべきトルクよりも大きい。本発明によれば、第2羽根車から第2ロータに作用する第2トルクが第1羽根車から第1ロータに作用する第1トルクよりも大きくなるように、第1および第2の羽根車が構成されているので、上述したようなステータへの流体エネルギの伝達を適切に行うことができる。また、第1トルクが第2トルクよりも小さく設定されているため、第1羽根車の駆動に必要な最小の流体エネルギは、第2羽根車よりも小さい。したがって、流体エネルギが比較的小さい場合でも、流体エネルギを、第1羽根車および第1ロータを介してステータに電気エネルギとして伝達できるので、発電装置の高い稼働率を得ることができる。さらに、上述したような第1羽根車による第1トルクおよび第2羽根車による第2トルクの設定によって、流体エネルギが比較的大きい場合には、流体エネルギを、第1羽根車および第1ロータと第2羽根車および第2ロータとを介して、ステータに電気エネルギとして伝達できるので、高い発電効率を得ることができる。
また、発電中、発電機では、第1および第2のロータからステータへのエネルギの伝達が、磁気回路を介した非接触による、いわゆる磁気パスによって行われるので、その伝達効率は、前述した従来の場合のように歯車機構を介して行う場合よりも高い。さらに、発電機、第1および第2の羽根車のみによって、流体エネルギを電気エネルギに変換し、発電することができるので、前述した従来の第1発電装置と異なり、歯車機構は不要である。以上により、従来の場合と比較して、発電効率を高めることができるとともに、構成の単純化、小型化および軽量化を図ることができる。それに加え、歯車機構におけるバックラッシや潤滑のメンテナンスは不要であり、歯車機構における歯車の噛み合いによる騒音が発生することはない。
また、上述したように第1羽根車による第1トルクおよび第2羽根車による第2トルクが互いに逆向きのトルクであるため、両羽根車は、互いに逆方向に回転する。したがって、第1羽根車の回転に伴って第1羽根車から第1ロータに作用する反力と、第2羽根車の回転に伴って第2羽根車から第2ロータに作用する反力は、互いに打ち消し合うように作用する。このため、発電装置を取り付けるための基台のサイズを小さくすることができ、設置コストの削減を図ることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発電装置1において、所定の共線関係において、回転磁界の回転数と第2ロータ13の回転数の差と、第2ロータ13の回転数と第1ロータ11の回転数の差との比は、1:1であり、第1および第2の羽根車4,6は、第1トルクTT1と第2トルクTT2との比が1:2になるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、回転磁界の回転数と第2ロータの回転数の差と、第2ロータの回転数と第1ロータの回転数の差との比が1:1に設定されている。ステータで発電される電力および回転磁界と等価のトルクを発電用等価トルクとすると、前述したようなステータ、第1および第2のロータ間のエネルギの入出力関係と上記の回転数の関係から、この発電用等価トルクTGと、第1ロータに伝達されるトルクT1と、第2ロータに伝達されるトルクT2との間の釣り合い関係は、TG+T2+T1=0およびTG=T1で表される。また、これらのトルクのトルク比は、|TG|:|T2|:|T1|=1:2:1で表される。そのようなトルクの関係にある第1および第2のロータに対し、第1ロータに作用する第1トルクと第2ロータに作用する第2トルクとの比が、1:2に設定されているので、流体エネルギを、第1および第2のロータを介してステータに電気エネルギとしてより適切に伝達でき、したがって、高い発電効率を確実に得ることができる。
前記目的を達成するため、請求項3に係る発明は、流体の運動エネルギを電気エネルギに変換し、発電する発電装置1Aであって、所定方向に並んだ複数の第1電機子(実施形態における(以下、本項において同じ)電機子12a)で構成され、複数の第1電機子で発生する磁極により、所定方向に回転する第1回転磁界を発生可能な第1電機子列(第2ステータ53)と、所定方向に並んだ複数の第1磁極(永久磁石11a、電磁石52a)で構成され、隣り合う各2つの第1磁極が互いに異なる極性を有するとともに第1電機子列に対向するように配置された第1磁極列(第1ステータ52)と、互いに所定の間隔で所定方向に並んだ複数の第1軟磁性体(第1コア13a)で構成され、第1電機子列と第1磁極列の間に配置された第1軟磁性体列(ロータ54)と、所定方向に並んだ複数の第2電機子(電機子12a)で構成され、複数の第2電機子で発生する磁極により、所定方向に回転する第2回転磁界を発生可能な第2電機子列(第2ステータ53)と、所定方向に並んだ複数の第2磁極(永久磁石11a、電磁石52a)で構成され、隣り合う各2つの第2磁極が互いに異なる極性を有するとともに第2電機子列に対向するように配置された第2磁極列(第1ステータ52)と、互いに所定の間隔で所定方向に並んだ複数の第2軟磁性体(第2コア13b)で構成され、第2電機子列と第2磁極列の間に配置された第2軟磁性体列(ロータ54)と、第1および第2の電機子列ならびに第1および第2の磁極列が設けられた不動部材(ケースC2)と、所定方向に回転可能に構成され、第1および第2の軟磁性体列が設けられた回転部材(回転軸51)と、を有し、第1電機子の各磁極および各第1磁極が互いに対向する第1対向位置にあるときには、第2電機子の各磁極および各第2磁極が互いに対向する第2対向位置に位置し、第1対向位置に位置する第1電機子の各磁極および各第1磁極が互いに異なる極性のときには、第2対向位置に位置する第2電機子の各磁極および各第2磁極が互いに同一極性を示し、第1対向位置に位置する第1電機子の各磁極および各第1磁極が互いに同一極性のときには、第2対向位置に位置する第2電機子の各磁極および各第2磁極が互いに異なる極性を示し、第1電機子の各磁極および各第1磁極が第1対向位置にある場合において、各第1軟磁性体が第1電機子の磁極とそれに対向する第1磁極との間に位置するときには、各第2軟磁性体が所定方向に隣り合う2組の第2電機子の磁極と第2磁極の間に位置するとともに、各第2軟磁性体が第2電機子の磁極とそれに対向する第2磁極との間に位置するときには、各第1軟磁性体が所定方向に隣り合う2組の第1電機子の磁極と第1磁極の間に位置するように構成された発電機50と、回転部材に連結され、入力された流体の運動エネルギを回転運動エネルギに変換し、回転部材に伝達する回転機構(羽根車40)と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、発電機では、互いに対向する第1電機子列と第1磁極列の間に、第1軟磁性体列が配置されており、第1電機子列、第1磁極列および第1軟磁性体列をそれぞれ構成する複数の第1電機子、第1磁極および第1軟磁性体は、所定方向に並んでいる。また、隣り合う各2つの第1軟磁性体間には、所定の間隔があいている。さらに、互いに対向する第2電機子列と第2磁極列の間に、第2軟磁性体列が配置されており、第2電機子列、第2磁極列および第2軟磁性体列をそれぞれ構成する複数の第2電機子、第2磁極および第2軟磁性体は、所定方向に並んでいる。また、隣り合う各2つの第2軟磁性体間には、所定の間隔があいている。さらに、第1および第2の電機子列と第1および第2の磁極列は、不動部材に設けられており、第1および第2の軟磁性体列は、所定方向に回転可能な可動部材に設けられている。また、回転部材には回転機構が連結されており、この回転機構は、入力された流体エネルギ(流体の運動エネルギ)を回転運動エネルギに変換し、回転部材に伝達する。
以上の構成の発電機の動作について、発電機を電動機として用いた場合の動作に基づいて説明する。まず、第1および第2の電機子に電力を供給し、それにより、第1および第2の電機子列において、第1および第2の回転磁界をそれぞれ発生させる。上記のように、第1軟磁性体列が第1電機子列と第1磁極列の間に配置されているので、各第1軟磁性体は、第1電機子で発生する磁極(以下「第1電機子磁極」という)と第1磁極によって磁化される。このように各第1軟磁性体が磁化されることと、隣り合う各2つの第1軟磁性体の間に間隔があいていることによって、第1電機子磁極、第1軟磁性体および第1磁極の間に磁力線(以下「第1磁力線」という)が、発生する。同様に、第2軟磁性体列が第2電機子列と第2磁極列の間に配置されているので、各第2軟磁性体は、第2電機子で発生する磁極(以下「第2電機子磁極」という)と第2磁極によって磁化される。このように、各第2軟磁性体が磁化されることと、隣り合う各2つの第2軟磁性体の間に間隔があいていることによって、第2電機子磁極、第2軟磁性体および第2磁極の間に磁力線(以下「第2磁力線」という)が、発生する。
第1および第2の回転磁界の発生時、第1対向位置にある各第1電機子磁極および各第1磁極が互いに異なる極性を示している状態で、各第1軟磁性体が第1電機子磁極とそれに対向する第1磁極との間に位置しているときには、第1磁力線は、その長さが最短になり、その総磁束量が最多になる。また、この状態では、第2対向位置に位置する各第2電機子磁極および各第2磁極が互いに同一極性を示すとともに、各第2軟磁性体が、所定方向に隣り合う2組の第2電機子磁極と第2磁極の間に位置する。この状態では、第2磁力線は、その曲がり度合いが大きいとともに、長さが最長になり、総磁束量が最少になる。
一般に、極性が互いに異なる2つの磁極の間に軟磁性体が介在することにより磁力線が曲がると、これらの軟磁性体および2つの磁極には、磁力線の長さが短くなるように磁力が作用し、この磁力は、磁力線の曲がり度合いが大きいほど、また、磁力線の総磁束量が多いほど、より大きくなるという特性を有している。このため、第1磁力線の曲がり度合いが大きいほど、また、その総磁束量が多いほど、第1軟磁性体には、より大きな磁力が作用する。すなわち、第1軟磁性体に作用する磁力(以下「第1磁力」という)は、第1磁力線の曲がり度合いおよびその総磁束量に応じた大きさになるという特性を有している。このことは、第2軟磁性体に作用する磁力にも、同様に当てはまる。なお、第2軟磁性体に作用する磁力を、以下「第2磁力」という。
このため、前述したように、互いに異なる極性の第1電機子磁極と第1磁極の間に各第1軟磁性体が位置している状態から、第1回転磁界が所定方向に回転し始めると、総磁束量が多い状態の第1磁力線が曲がり始めるので、比較的強い第1磁力が第1軟磁性体に作用する。それにより、第1軟磁性体が設けられた回転部材が、第1回転磁界の回転方向に、大きな駆動力で駆動される。また、第1回転磁界が回転するのと同時に、第2回転磁界が所定方向に回転するのに伴い、各第2電機子磁極は、同一極性の第2磁極と対向する第2対向位置から、この同一極性の各第2磁極に隣接する異なる極性の各第2磁極側に位置する。この状態では、第2磁力線の曲がり度合いは大きいものの、その総磁束量が少ないため、比較的弱い第2磁力が第2軟磁性体に作用する。それにより、第2軟磁性体が設けられた回転部材が、第2回転磁界の回転方向に、小さな駆動力で駆動される。
そして、第1回転磁界がさらに回転すると、第1磁力線の曲がり度合いは増大するものの、第1電機子磁極とこれと異なる極性の第1磁極との間の距離が長くなるのに伴い、第1磁力線の総磁束量が少なくなる結果、第1磁力が弱くなり、第1軟磁性体を介して回転部材に作用する駆動力(以下「第1駆動力」という)が小さくなる。そして、各第1電機子磁極がこれと同一極性の各第1磁極に対向する第1対向位置に位置すると、各第1軟磁性体が、所定方向に隣り合う2組の第1電機子磁極と第1磁極の間に位置するようになることによって、第1磁力線の曲がり度合いは大きいものの、総磁束量が最少になり、その結果、第1磁力が最弱になり、第1駆動力が最小になる。
また、上記のように第1回転磁界が回転するのと同時に、第2回転磁界が回転するのに伴って、各第2電機子磁極は、同一極性の各第2磁極と対向する第2対向位置から、この同一極性の各第2磁極に隣接する異なる極性の各第2磁極側に位置する。この状態では、第2磁力線の曲がり度合いは小さくなるものの、その総磁束量が多くなる結果、第2磁力が強くなり、第2軟磁性体を介して回転部材に作用する駆動力(以下「第2駆動力」という)が増大する。そして、各第2電機子磁極がこれと異なる極性の各第2磁極に対向する第2対向位置に位置すると、第2磁力線の総磁束量が最も多くなるとともに、各第2軟磁性体が第2電機子磁極に対して若干遅れた状態で回転することによって、第2磁力線に曲がりが生じる。このように、総磁束量が最も多い第2磁力線に曲がりが生じていることによって、第2磁力が最強になり、第2駆動力が最大になる。
また、上記のように第1駆動力がほぼ最小でかつ第2駆動力がほぼ最大の状態から、第1回転磁界がさらに回転すると、第1磁力線の曲がり度合いは小さくなるものの、その総磁束量が多くなる結果、第1磁力が強くなり、第1駆動力が増大する。そして、各第1電機子磁極がこれと異なる極性の各第1磁極に対向する第1対向位置に位置すると、第1磁力線の総磁束量が最も多くなるとともに、各第1軟磁性体が第1電機子磁極に対して若干遅れた状態で回転することによって、第1磁力線に曲がりが生じる。このように、総磁束量が最も多い第1磁力線に曲がりが生じていることによって、第1磁力が最強になり、第1駆動力が最大になる。
さらに、上記のような第1回転磁界の回転と同時に、第2回転磁界が回転するのに伴って、各第2電機子磁極は、これと異なる極性の各第2磁極と対向する第2対向位置から、この異なる極性の各第2磁極に隣接する同一極性の各第2磁極側に位置する。この状態では、第2磁力線の曲がり度合いは大きくなるものの、その総磁束量が少なくなる結果、第2磁力がより弱くなり、第2駆動力がより小さくなる。そして、各第2電機子磁極が同一極性の各第2磁極に対向する第2対向位置に位置すると、各第2軟磁性体が所定方向に隣り合う2組の第2電機子磁極および第2磁極の間に位置するようになることによって、第2磁力線の曲がり度合いは大きいものの、その総磁束量が最少になる結果、第2磁力が最弱になり、第2駆動力が最小になる。
以上のように、第1および第2の回転磁界の回転に伴い、第1および第2の駆動力が、交互に大きくなったり、小さくなったりする状態を繰り返しながら、回転部材が駆動される。したがって、回転部材から実際に出力される動力は、第1および第2の駆動力を足し合わせたものとなり、ほぼ一定になる。また、この場合、第1および第2の軟磁性体はそれぞれ、第1磁力線で結ばれた第1電機子磁極と第1磁極の間、および、第2磁力線で結ばれた第2電機子磁極と第2磁極の間に位置した状態で、第1および第2の回転磁界の回転方向に回転するので、回転部材の回転数は、第1および第2の回転磁界よりも小さくなる。
以上のように第1および第2の電機子に供給した電力を動力に変換し、回転部材に出力できることから、これとは逆に、流体から回転機構を介して回転部材に入力した動力を電力に変換し、発電することができる。また、この発電中、上述した電力供給中の動作から明らかなように、発電に伴って発生する第1および第2の回転磁界の回転数は、回転部材よりも高くなる。これにより、回転機構からの動力の入力により回転する回転部材の回転数が低い場合に、回転機構からの動力を増速して回転部材に伝達しなくても、第1および第2の回転磁界の回転数は、発電に適した高さに維持される。したがって、回転機構と回転部材の間に増速機構を設ける必要がなく、それにより、前述した従来の第2発電装置と比較して、発電効率を高めることができるとともに、構成の単純化、小型化および軽量化を図ることができる。それに加え、増速機構におけるバックラッシや潤滑のメンテナンスは不要であり、増速機構における歯車の噛み合いによる騒音が発生することはない。
なお、本明細書において、「第1電機子磁極(第2電機子磁極)および第1磁極(第2磁極)が互いに対向する位置にある」には、両者の中心が所定方向においてまったく同じ位置にあることに限らず、若干ずれた位置にあることも含まれる。また、各要素における損失はないものとする。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の発電装置1Aにおいて、第1および第2の磁極は、永久磁石11aの磁極で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1および第2の磁極として永久磁石の磁極を用いるので、これらの磁極として電磁石の磁極を用いた場合と異なり、電磁石に電力を供給するための電気回路やコイルが不要になる。これにより、さらなる構成の単純化、小型化および軽量化を図ることができる。
請求項5に係る発明は、請求項3に記載の発電装置1Aにおいて、第1および第2の磁極は、電磁石52aの磁極で構成されていることを特徴とする。
一般に、発電装置では、高い稼働率を得るために、流体エネルギを回転運動エネルギに変換する回転機構を、その駆動に必要なトルクが小さくなるように構成した場合、流体エネルギが大きいときには、発電機の回転子の回転数が高くなり、それにより、発電に伴って電機子で発生する回転磁界の回転数が高くなる結果、電機子で発生する鉄損(高周波成分の損失)が極めて大きくなる。また、電機子を鎖交する磁束量が多いほど、電機子で発生する誘導起電力がより大きくなるとともに、回転子を回転させるのに必要な駆動力がより大きくなり、回転機構から入力された同じ動力に対して、発電する電力は変わらずに、回転子の回転数が低くなる。
上述した構成によれば、第1および第2の磁極が電磁石の磁極で構成されている。このため、例えば、第1および第2の回転磁界の回転数が高いことにより鉄損が大きくなるようなときに、第1および第2の磁極を構成する電磁石への供給電流を制御することにより、第1および第2の磁極の磁束量を増大させることによって、回転部材とともに第1および第2の回転磁界の回転数を低下させられるので、鉄損を小さくすることができ、したがって、発電効率を高めることができる。これにより、回転機構として、その駆動に必要なトルクが小さなものを採用することが可能であり、それにより、発電装置の高い稼働率を得ることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の第1実施形態による発電装置1について説明する。なお、後述する図面では、ハッチングを適宜、省略するものとする。この発電装置1は、風力発電装置であり、図1〜図3に示すように、柱状の基台2と、基台2の上端部に設けられたケース状のナセル3と、風力を回転動力に変換する第1羽根車4および第2羽根車6と、これらの第1および第2の羽根車4,6に連結された発電機10とを備えている。
第1羽根車4は、ほぼ円錐状のハブ4aと、このハブ4aに固定された3つの羽根4b,4b,4bなどで構成されている。これらの羽根4b,4b,4bは、ハブ4aの周方向に等間隔に配置されており、ハブ4aの径方向に延びている。また、ハブ4aには、第1回転軸5が同心状に取り付けられている。この第1回転軸5は、その一部がナセル3に収容され、ナセル3に設けられた軸受け(図示せず)に回転自在に支持されており、第1羽根車4と一体に回転する。
また、第2羽根車6は、リング状のハブ6aと、このハブ6aに固定された3つの羽根6b,6b,6bなどで構成されている。これらの羽根6b,6b,6bは、ハブ6aの周方向に等間隔に配置されており、ハブ6aの径方向に延びている。また、第2羽根車6のハブ6aには、中空に形成された第2回転軸7が同心状に取り付けられている。この第2回転軸7は、その一部がナセル3に収容され、ナセル3に設けられた軸受け(図示せず)に回転自在に支持されており、第2羽根車6と一体に回転する。さらに、ハブ6aおよび第2回転軸7の内側には、上記の第1回転軸6が回転自在に嵌合している。また、第2羽根車6は、第1羽根車4よりもナセル3側の位置に、第1羽根車4と同心状に近接して配置されている。なお、図2および図3や後述する他の図面では、第2回転軸7などの一部の要素を、図示の便宜上、スケルトン図的に描いている。
また、発電機10は、ナセル3に収容されており、図3および図5に示すように、第1ロータ11と、第1ロータ11に対向するように配置されたステータ12と、両者11,12の間に所定の間隔を存した状態で設けられた第2ロータ13とを有している。これらの第1ロータ11、第2ロータ13およびステータ12は、第1回転軸5の径方向に、内側からこの順で並んでいる。また、第1および第2のロータ11,13は、第1および第2の回転軸5,7にそれぞれ連結されており、ステータ12は移動不能のケースC1に固定されている。以下、図5の左側を「左」、右側を「右」として説明する。
第1ロータ11は、2n(nは整数)個の永久磁石11aを有しており、これらの永久磁石11aは、第1回転軸5の周方向(以下、単に「周方向」という)に等間隔で並んだ状態で、リング状の固定部11bの外周面に取り付けられている。各永久磁石11aは、第1回転軸5の軸線方向(以下、単に「軸線方向」という)に直交する断面がほぼ扇形状になっており、軸線方向に若干延びている。上記の固定部11bは、軟磁性体、例えば鉄で構成されており、その内周面が、第1回転軸5に一体に取り付けられている。以上によりい、永久磁石11aすなわち第1ロータ11は、第1回転軸5を介して第1羽根車4に連結(直結)されており、第1羽根車4と一体に回転する。
また、図6に示すように、第1回転軸5を中心として周方向に隣り合う各2つの永久磁石11aがなす中心角は、所定角度θである。また、永久磁石11aの極性は、周方向に隣り合う各2つについては互いに異なっている。以下、永久磁石11aの左側および右側の磁極をそれぞれ、「第1磁極」および「第2磁極」という。
ステータ12は、回転磁界を発生させるものであり、周方向に等間隔で並んだ3n個の電機子12aを有している。各電機子12aは、鉄芯12bと、鉄芯12bに巻回されたコイル12cなどで構成されている。鉄芯12bは、軸線方向に直交する断面がほぼ扇形状になっており、軸線方向に永久磁石11aとほぼ同じ長さを有している。鉄芯12bの内周面の軸線方向の中央部には、周方向に延びる溝12dが形成されている。3n個のコイル12cは、n組のU相、V相およびW相の3相コイルを構成している(図6参照)。また、電機子12aは、不動のケースC1にリング状の固定部12eを介して取り付けられており、回転不能になっている。以上のような電機子12aおよび永久磁石11aの数と配置から、ある1つの電機子12aの中心が、永久磁石11aの中心と周方向に一致したときには、その電機子12aに対して同じ相のコイルを有する2つおきの電機子12aの中心と、その永久磁石11aに対して同じ極性を有する1つおきの永久磁石11aの中心とが、周方向に一致する。
さらに、図3に示すように、ステータ12には、第1パワードライブユニット(以下「PDU」という)31が接続されている。この第1PDU31は、インバータなどの電気回路で構成されており、図4に示すように、後述するECU32に接続されている。また、電機子12aは、電力が供給されたときや発電したときに、鉄芯12bの左右の端部に、互いに異なる極性の磁極がそれぞれ発生するように構成されている。さらに、これらの磁極の発生に伴って、第1ロータ11の左側(第1磁極側)の部分との間および右側(第2磁極側)の部分との間に、第1および第2の回転磁界が周方向に回転するようにそれぞれ発生する。以下、鉄芯12bの左右の端部に発生する磁極をそれぞれ、「第1電機子磁極」および「第2電機子磁極」という。また、これらの第1および第2の電機子磁極の数はそれぞれ、永久磁石11aの磁極の数と同じ、すなわち2nである。さらに、以上の構成から明らかなように、上述した所定角度θは、電機子12aに供給される交流電流の位相が1周期分、変化するまでの第1および第2の電機子磁極の回転角度の1/2に設定されている。
第2ロータ13は、複数の第1コア13aおよび第2コア13bを有している。第1および第2のコア13a,13bはそれぞれ、周方向に等間隔で並んでおり、両者13a,13bの数はいずれも、永久磁石11aと同じ、すなわち2nに設定されている。したがって、第1回転軸5を中心として、周方向に隣り合う各2つの第1コア13aがなす中心角は、所定角度θであり、このことは、第2コア13bについても同様である。各第1コア13aは、軟磁性体、例えば複数の鋼板を積層したもので、軸線方向に直交する断面がほぼ扇形状になっており、軸線方向に永久磁石11aのほぼ半分の長さで延びている。各第2コア13bは、第1コア13aと同様、複数の鋼板を積層したもので、軸線方向に直交する断面がほぼ扇形状になっており、軸線方向に永久磁石11aのほぼ半分の長さで延びている。
また、軸線方向において、第1コア13aは、第1ロータ11の左側(第1磁極側)の部分とステータ12の左側(第1電機子磁極側)の部分との間に配置され、第2コア13bは、第1ロータ11の右側(第2磁極側)の部分とステータ12の右側(第2電機子磁極側)の部分との間に配置されている。さらに、第2コア13bは、第1コア13aに対して周方向に互い違いに並んでおり、その中心が、第1コア13aの中心に対して、前述した所定角度θの1/2、ずれている(図6参照)。
また、第1および第2のコア13a,13bはそれぞれ、ドーナツ板状のフランジ13dの外端部に、軸線方向に若干延びる棒状の連結部13cを介して取り付けられている。フランジ13dは、第2回転軸7に一体に同心状に設けられている。以上により、第1および第2のコア13a,13bすなわち第2ロータ13は、第2回転軸7を介して第2羽根車6に連結(直結)されており、第2羽根車6と一体に回転する。
以上の構成の発電機10では、図6に示すように、第1および第2の回転磁界の発生中、各第1電機子磁極の極性が、それに対向する各第1磁極の極性と異なるときには、各第2電機子磁極の極性は、それに対向する各第2磁極の極性と同じになる。また、各第1磁極と各第1電機子磁極の間に、各第1コア13aが位置しているときには、各第2コア13bが、周方向に隣り合う各2組の第2電機子磁極と第2磁極の間に位置する。さらに、図示しないが、第1および第2の回転磁界の発生中、各第2電機子磁極の極性が、それに対向する各第2磁極の極性と異なるときには、各第1電機子磁極の極性は、それに対向する各第1磁極の極性と同じになる。また、各第2磁極と各第2電機子磁極の間に、各第2コア13bが位置しているときには、各第1コア13aが、周方向に隣り合う各2組の第1電機子磁極と第1磁極の間に位置する。なお、実際には、2n個の第1および第2の電機子磁極がそれぞれ、周方向に等間隔で発生し、第1回転軸5を中心として周方向に隣り合う各2つの電機子磁極がなす中心角は、所定角度θであるが、図6では、便宜上、対応する電機子12aに、第1および第2の電機子磁極を(N)および(S)で表記している。
また、発電機10は、第1および第2のロータ11,13で回転動力を入出力するとともに、ステータ12で電力を入出力する遊星歯車装置とみなすことができる。以下、この点に関し、発電機10を電動機として用いた場合の動作、すなわち、電機子12aに電力を供給することによって、第1および第2の回転磁界を発生させた場合の動作に基づいて説明する。上述した図6では、展開図として示したために、電機子12aおよび固定部12eが2つに分かれているように示されているものの、これらは実際には1つのものであるので、図6の構成を、それと等価のものとして、図7のように示すことができる。このため、以下、発電機10の動作を、永久磁石11a、電機子12a、第1および第2のコア13a,13bが、図7に示すように配置されているものとして説明する。
また、この動作説明を、説明の便宜上、第1および第2の回転磁界の動きを、それと等価の、永久磁石11aと同数の2n個の仮想の永久磁石(以下「仮想磁石」という)VMの物理的な動きに置き換えて説明するものとする。また、仮想磁石VMの左側(第1磁極側)および右側(第2磁極側)の磁極をそれぞれ、第1および第2の電機子磁極として、第1ロータ11の左側(第1磁極側)の部分との間および右側(第2磁極側)の部分との間にそれぞれ発生する回転磁界を、第1および第2の回転磁界として、説明するものとする。さらに、以下、永久磁石11aの左側の部分および右側の部分を、第1磁石部および第2磁石部という。
まず、発電機10の動作として、第1ロータ11を回転不能にした状態で、ステータ12への電力供給により第1および第2の回転磁界を発生させた場合の動作について説明する。
図8(a)に示すように、各第1コア13aが各第1磁石部に対向するとともに、各第2コア13bが隣り合う各2つの第2磁石部の間に位置した状態から、第1および第2の回転磁界を、同図の下方に回転させるように発生させる。その発生の開始時においては、各第1電機子磁極の極性を、それに対向する各第1磁極の極性と異ならせるとともに、各第2電機子磁極の極性をそれに対向する各第2磁極の極性と同じにする。
第1コア13aは、前述したように配置されているので、第1磁極および第1電機子磁極によって磁化されるとともに、第1磁極、第1コア13aおよび第1電機子磁極の間に、磁力線(以下「第1磁力線」という)G1が発生する。同様に、第2コア13bは、前述したように配置されているので、第2電機子磁極および第2磁極によって磁化されるとともに、第2電機子磁極、第2コア13bおよび第2磁極の間に、磁力線(以下「第2磁力線」という)G2が発生する。
図8(a)に示す状態では、第1磁力線G1は、第1磁極、第1コア13aおよび第1電機子磁極を結ぶように発生し、第2磁力線G2は、周方向に隣り合う各2つの第2電機子磁極と両者の間に位置する第2コア13bを結ぶように、また、周方向に隣り合う各2つの第2磁極と両者の間に位置する第2コア13bを結ぶように発生する。その結果、この状態では、図10(a)に示すような磁気回路が形成される。この状態では、第1磁力線G1が直線状であることにより、第1コア13aには、周方向に回転させるような磁力は作用しない。また、周方向に隣り合う各2つの第2電機子磁極と第2コア13bの間の2つの第2磁力線G2の曲がり度合いおよび総磁束量が互いに等しく、同様に、周方向に隣り合う各2つの第2磁極と第2コア13bの間の2つの第2磁力線G2の曲がり度合いおよび総磁束量も、互いに等しく、バランスしている。このため、第2コア13bにも、周方向に回転させるような磁力は作用しない。
そして、仮想磁石VMが図8(a)に示す位置から図8(b)に示す位置に回転すると、第2電機子磁極、第2コア13bおよび第2磁極を結ぶような第2磁力線G2が発生するとともに、第1コア13aと第1電機子磁極の間の第1磁力線G1が、曲がった状態になる。また、これに伴い、第1および第2の磁力線G1,G2によって、図10(b)に示すような磁気回路が形成される。
この状態では、第1磁力線G1の曲がり度合いは小さいものの、その総磁束量が多いため、比較的強い磁力が第1コア13aに作用する。これにより、第1コア13aは、仮想磁石VMの回転方向、すなわち第1および第2の回転磁界の回転方向(以下「磁界回転方向」という)に、比較的大きな駆動力で駆動され、その結果、第2ロータ13が磁界回転方向に回転する。また、第2磁力線G2の曲がり度合いは大きいものの、その総磁束量が少ないため、比較的弱い磁力が第2コア13bに作用し、それにより、第2コア13bは、磁界回転方向に比較的小さな駆動力で駆動され、その結果、第2ロータ13が磁界回転方向に回転する。
次いで、仮想磁石VMが、図8(b)に示す位置から、図8(c),(d)および図9(a),(b)に示す位置に順に回転すると、第1および第2のコア13a,13bはそれぞれ、第1および第2の磁力線G1,G2による磁力によって磁界回転方向に駆動され、その結果、第2ロータ13が磁界回転方向に回転する。その間、第1コア13aに作用する磁力は、第1磁力線G1の曲がり度合いが大きくなるものの、その総磁束量が少なくなることによって、徐々に弱くなり、第1コア13aを磁界回転方向に駆動する駆動力が、徐々に小さくなる。また、第2コア13bに作用する磁力は、第2磁力線G2の曲がり度合いが小さくなるものの、その総磁束量が多くなることによって、徐々に強くなり、第2コア13bを磁界回転方向に駆動する駆動力が、徐々に大きくなる。
そして、仮想磁石VMが図9(b)に示す位置から図9(c)に示す位置に回転する間、第2磁力線G2が曲がった状態になるとともに、その総磁束量が最多に近い状態になり、その結果、最強の磁力が第2コア13bに作用し、第2コア13bに作用する駆動力が最大になる。その後、図9(c)に示すように、仮想磁石VMが第1および第2の磁石部に対向する位置に回転すると、互いに対向する第1電機子磁極および第1磁極が互いに同一極性になり、第1コア13aが、周方向に隣り合う2組の同一極性の第1電機子磁極および第1磁極の間に位置するようになる。この状態では、第1磁力線G1の曲がり度合いが大きいものの、その総磁束量が少ないことによって、第1コア13aには、磁界回転方向に回転させるような磁力が作用しない。また、互いに対向する第2電機子磁極および第2磁極が互いに異なる極性になる。
この状態から、仮想磁石VMがさらに回転すると、第1および第2の磁力線G1,G2による磁力によって、第1および第2のコア13a,13bが磁界回転方向に駆動され、第2ロータ13が磁界回転方向に回転する。その際、仮想磁石VMが図8(a)に示す位置まで回転する間、以上とは逆に、第1コア13aに作用する磁力は、第1磁力線G1の曲がり度合が小さくなるものの、その総磁束量が多くなることによって強くなり、第1コア13aに作用する駆動力が大きくなる。逆に、第2コア13bに作用する磁力は、第2磁力線G2の曲がり度合が大きくなるものの、その総磁束量が少なくなることによって弱くなり、第2コア13bに作用する駆動力が小さくなる。
以上のように、仮想磁石VMの回転、すなわち第1および第2の回転磁界の回転に伴い、第1および第2のコア13a,13bにそれぞれ作用する駆動力が、交互に大きくなったり、小さくなったりする状態を繰り返しながら、第2ロータ13が磁界回転方向に回転する。この場合、第1および第2のコア13a,13bを介して伝達されるトルクをT13a,T13bとすると、第2ロータ13に伝達されるトルク(以下「第2ロータ伝達トルク」という)TR2と、これら2つのトルクT13a,T13bとの関係は、概ね図11に示すものになる。同図に示すように、2つのトルクT13a,T13bは、同じ周期でほぼ正弦波状に変化するとともに、位相が半周期分、互いにずれている。また、第2ロータ13には第1および第2のコア13a,13bが連結されているため、第2ロータ伝達トルクTR2は、上記のように変化する2つのトルクT13a,T13bを足し合わせたものとなり、ほぼ一定になる。
また、第1および第2の磁力線G1,G2による磁力の作用によって、第1コア13aが、第1磁力線G1で結ばれた第1磁極と第1電機子磁極の中間に位置し、かつ、第2コア13bが、第2磁力線G2で結ばれた第2磁極と第2電機子磁極の中間に位置した状態を保ちながら、第2ロータ13が回転する。このため、第1および第2の回転磁界の回転数(以下「磁界回転数」という)NMFと、第1ロータ11の回転数(以下「第1ロータ回転数」という)NR1と、第2ロータ13の回転数(以下「第2ロータ回転数」という)NR2との間には一般に、次式(1)が成立する。
NR2=(NMF+NR1)/2 ……(1)
また、この式(1)を変形すると、次式(2)が得られる。
NMF−NR2=NR2−NR1 ……(2)
これらの式(1)および(2)から明らかなように、第2ロータ回転数NR2は、磁界回転数NMFと第1ロータ回転数NR1との平均速度に等しく、換言すれば、磁界回転数NMFと第2ロータ回転数NR2との差は、第2ロータ回転数NR2と第1ロータ回転数NR1との差に等しい。このように、磁界回転数NMF、第1および第2のロータ回転数NR1,NR2は、共線関係にある。
以上から、上述した第1ロータ回転数NR1が値0のときには、NR2=NMF/2が成立し、このときの磁界回転数NMF、第1および第2のロータ回転数NR1,NR2の関係は、例えば図12(a)のように示される。同図は、いわゆる速度共線図であり、この速度共線図および後述する他の速度共線図では、値0を示す横線に交わる縦線は、各要素の回転数を表すためのものであり、この縦線上に表される白丸と横線との隔たりが、各要素の回転数に相当する。なお、図12や後述する他の速度共線図では、便宜上、この白丸の付近に各要素の回転数を表す符号を表記している。上記のように、磁界回転数NMFと第2ロータ回転数NR2との差が、第2ロータ回転数NR2と第1ロータ回転数NR1との差に等しいことから、図12(a)に示す速度共線図において、磁界回転数NMFを表す縦線と第2ロータ回転数NR2を表す縦線との間の距離と、第1ロータ回転数NR1を表す縦線と第2ロータ回転数NR2を表す縦線との間の距離との比は、1:1である。このことは、磁界回転数NMF、第1および第2のロータ回転数NR1,NR2の関係を表す他の速度共線図についても同様である。
また、この場合、第2ロータ回転数NR2が、磁界回転数NMFの1/2に減速されるので、第2ロータ伝達トルクTR2は、ステータ12への供給電力および磁界回転数NMFと等価のトルクを駆動用等価トルクTSEとすると、この駆動用等価トルクTSEの2倍になる。すなわち、次式(3)が成立する。
TR2=2・TSE ……(3)
以上のように、第1ロータ11を回転不能にした状態でステータ12に電力を供給した場合には、この電力はすべて、第2ロータ13に動力として伝達される。
次に、第2ロータ13を回転不能にした状態で、ステータ12への電力供給により第1および第2の回転磁界を発生させた場合の動作について説明する。
この場合にも、図14(a)に示すように、各第1コア13aが各第1磁石部に対向するとともに、各第2コア13bが隣り合う各2つの第2磁石部の間に位置した状態から、第1および第2の回転磁界を同図の下方に回転させるように発生させる。その発生の開始時においては、各第1電機子磁極の極性を、それに対向する各第1磁極の極性と異ならせるとともに、各第2電機子磁極の極性をそれに対向する各第2磁極の極性と同じにする。この状態では、前述した図10(a)に示すような磁気回路が形成される。
そして、仮想磁石VMが、図14(a)に示す位置から図14(b)に示す位置に回転すると、第1コア13aと第1電機子磁極の間の第1磁力線G1が曲がった状態になるのに伴い、第2電機子磁極が第2コア13bに近づくことによって、第2電機子磁極、第2コア13bおよび第2磁極を結ぶような第2磁力線G2が発生する。その結果、前述した図10(b)に示すような磁気回路が形成される。
この状態では、第1磁極と第1コア13aの間の第1磁力線G1の総磁束量は多いものの、この第1磁力線G1がまっすぐであるため、第1コア13aに対して第1磁石部を回転させるような磁力が発生しない。また、第2磁極およびこれと異なる極性の第2電機子磁極の間の距離が比較的長いことにより、第2コア13bと第2磁極の間の第2磁力線G2の総磁束量は比較的少ないものの、その曲がり度合いが大きいことによって、第2磁石部に、これを第2コア13bに近づけるような磁力が作用する。これにより、永久磁石11aは、仮想磁石VMの回転方向、すなわち磁界回転方向と逆方向(図14の上方)に駆動され、図14(c)に示す位置に向かって回転する。これに伴い、第1ロータ11が磁界回転方向と逆方向に回転する。
そして、永久磁石11aが図14(b)に示す位置から図14(c)に示す位置に向かって回転する間、仮想磁石VMは、図14(d)に示す位置に向かって回転する。以上のように、第2磁石部が第2コア13bに近づくことにより、第2コア13bと第2磁極の間の第2磁力線G2の曲がり度合いは小さくなるものの、仮想磁石VMが第2コア13bにさらに近づくのに伴い、第2磁力線G2の総磁束量は多くなる。その結果、この場合にも、第2磁石部に、これを第2コア13b側に近づけるような磁力が作用し、それにより、永久磁石11aが、磁界回転方向と逆方向に駆動される。
また、永久磁石11aが磁界回転方向と逆方向に回転するのに伴い、第1磁極と第1コア13aの間の第1磁力線G1が曲がることによって、第1磁石部に、これを第1コア13aに近づけるような磁力が作用する。しかし、この状態では、第1磁力線G1による磁力は、第1磁力線G1の曲がり度合いが第2磁力線G2よりも小さいことによって、上述した第2磁力線G2による磁力よりも弱い。その結果、両磁力の差分に相当する磁力によって、永久磁石11aが、磁界回転方向と逆方向に駆動される。
そして、図14(d)に示すように、第1磁極と第1コア13aの間の距離と、第2コア13bと第2磁極の間の距離が互いにほぼ等しくなったときには、第1磁極と第1コア13aの間の第1磁力線G1の総磁束量および曲がり度合いが、第2コア13bと第2磁極の間の第2磁力線G2の総磁束量および曲がり度合いとそれぞれほぼ等しくなる。その結果、これらの第1および第2の磁力線G1,G2による磁力が互いにほぼ釣り合うことによって、永久磁石11aが一時的に駆動されない状態になる。
この状態から、仮想磁石VMが図15(a)に示す位置まで回転すると、第1磁力線G1の発生状態が変化し、図15(b)に示すような磁気回路が形成される。それにより、第1磁力線G1による磁力が、第1磁石部を第1コア13aに近づけるようにほとんど作用しなくなるので、永久磁石11aは、第2磁力線G2による磁力によって、図15(c)に示す位置まで、磁界回転方向と逆方向に駆動される。
そして、図15(c)に示す位置から、仮想磁石VMが若干、回転すると、以上とは逆に、第1磁極と第1コア13aの間の第1磁力線G1による磁力が、第1磁石部に、これを第1コア13aに近づけるように作用し、それにより、永久磁石11aが、磁界回転方向と逆方向に駆動され、第1ロータ11が磁界回転方向と逆方向に回転する。そして、仮想磁石VMがさらに回転すると、第1磁極と第1コア13aの間の第1磁力線G1による磁力と第2コア13bと第2磁極の間の第2磁力線G2による磁力との差分に相当する磁力によって、永久磁石11aが、磁界回転方向と逆方向に駆動される。その後、第2磁力線G2による磁力が、第2磁石部を第2コア13bに近づけるようにほとんど作用しなくなると、第1磁力線G1による磁力によって、永久磁石11aが磁界回転方向と逆方向に駆動される。
以上のように、第1および第2の回転磁界の回転に伴い、第1磁極と第1コア13aの間の第1磁力線G1による磁力と、第2コア13bと第2磁極の間の第2磁力線G2による磁力と、これらの磁力の差分に相当する磁力とが、永久磁石11aに、すなわち第1ロータ11に交互に作用し、それにより、第1ロータ11が磁界回転方向と逆方向に回転する。また、そのように磁力すなわち駆動力が第1ロータ11に交互に作用することによって、第1ロータ11に伝達されるトルク(以下「第1ロータ伝達トルク」という)TR1は、ほぼ一定になる。
また、このときの磁界回転数NMF、第1および第2のロータ回転数NR1,NR2の関係は、前記式(1)において、NR2=0とすることにより、NR1=−NMFで表され、例えば図12(b)のように示される。このように、第1ロータ11は、第1および第2の回転磁界と同じ速度で逆方向に回転する。さらに、この場合、第1ロータ伝達トルクTR1は、駆動用等価トルクTSEと等しくなり、次式(4)が成立する。
TR1=TSE ……(4)
また、磁界回転数NMF、第1および第2のロータ回転数NR1,NR2がいずれも値0でない場合、例えば、第1および/または第2のロータ11,13を動力により回転させた状態で、第1および第2の回転磁界を発生させた場合には、磁界回転数NMF、第1および第2のロータ回転数NR1,NR2の間に、前述した一般式(1)がそのまま成立し、三者間の速度関係は、例えば図13(a)のように示される。
さらに、第2ロータ13を動力により回転させるとともに、例えばステータ12における相間短絡により磁界回転数NMFを値0に制御した場合には、第2ロータ13に入力された動力(エネルギ)は、ステータ12には伝達されず、第1および第2の磁力線G1,G2による磁気回路を介して第1ロータ11にすべて伝達される。同様に、第1ロータ11を動力により回転させるとともに、磁界回転数NMFを値0に制御した場合には、第1ロータ11に入力された動力(エネルギ)は、ステータ12には伝達されず、第1および第2の磁力線G1,G2による磁力を介して第2ロータ13にすべて伝達される。
また、このときの磁界回転数NMF、第1および第2のロータ回転数NR1,NR2の関係は、前記式(1)において、NMF=0とすることによって、NR1=2・NR2で表され、例えば図13(b)のように示される。また、第1および第2のロータ伝達トルクTR1,TR2の間に、次式(5)が成立する。
TR1=TR2/2 ……(5)
以上のように、ステータ12に供給した電力を、第1および第2の磁力線G1,G2による磁気回路を介して、動力に変換し、第1および/または第2のロータ11,13に伝達することができる。このことから明らかなように、第1および/または第2のロータ11,13に入力された動力を、第1および第2の磁力線G1,G2による磁気回路を介して、電力に変換し、ステータ12に伝達することができる。すなわち、発電することができる。この発電中において、第1および第2の回転磁界が発生した場合にも、前記式(1)が成立する。
また、磁界回転数NMF、第1および第2のロータ回転数NR1,NR2の間に、前記式(1)および(2)と図12(a)および(b)と図13(a)および(b)で表されるような関係が常に成立し、このような三者間の速度関係は、遊星歯車装置のリングギヤおよびサンギヤの一方、他方、およびプラネタリギヤを支持するキャリアの回転数の関係に相当する。さらに、そのような速度関係が、ステータ12への電力供給時だけでなく、発電時にも同様に得られることから、発電機10は、第1および第2のロータ11,13で回転動力を入出力するとともに、ステータ12で電力を入出力する遊星歯車装置とみなすことができる。
このため、ステータ12で発電する電力および磁界回転数NMFと等価のトルクを発電用等価トルクTGEとすると、発電機10では、発電用等価トルクTGE、第1および第2のロータ伝達トルクTR1,TR2の間の釣り合い関係は、次式(6)および(7)で表され、これらのトルクのトルク比は、次式(8)で表される。
TGE+TR2+TR1=0 ……(6)
TGE=TR1 ……(7)
|TGE|:|TR2|:|TR1|=1:2:1 ……(8)
また、これらの式(6)〜(8)に基づき、前述した第1羽根車4の径、形状、重さ、およびピッチ角などは、第1ロータ11を周方向のうちの一方向に回転させる第1トルクTT1が第1ロータ11に作用するように設定され、前述した第2羽根車6の径、形状、重さ、およびピッチ角などは、第2ロータ13を周方向のうちの上記の一方向と逆方向に回転させる第2トルクTT2が第2ロータ13に作用するように設定されている。この第1トルクTT1の絶対値|TT1|と第2トルクTT2の絶対値|TT2|との比は、1:2に設定されている。したがって、第1羽根車4の駆動に必要な最小のトルクは、第2羽根車6よりも小さく設定されている。以下、この周方向のうちの一方向を「逆転方向」といい、周方向のうちの一方向と逆方向を「正転方向」という。
また、図3に示すように、発電装置1は、第1ブレーキBR1および第2ブレーキBR2をさらに備えている。第1ブレーキBR1は、例えば電磁クラッチなどで構成されており、ECU32によりONまたはOFFされ、ON状態のときに、第1ロータ11とケースC1との間を接続することによって、第1ロータ11の回転を阻止し、OFF状態のときに、第1ロータ11とケースC1の間を遮断することによって、第1ロータ11の回転を許容する。第2ブレーキBR2は、第1ブレーキBR1と同様、例えば電磁クラッチなどで構成されており、ECU32によりONまたはOFFされ、ON状態のときに、第2ロータ13とケースC1との間を接続することによって、第2ロータ13の回転を阻止し、OFF状態のときに、第2ロータ13とケースC1の間を遮断することによって、第2ロータ13の回転を許容する。
また、発電装置1は、第1回転角センサ21、第2回転角センサ22および風速センサ23を備えている。第1および第2の回転角センサ21,22は、ステータ12に対する第1および第2のロータ11、13の回転角度位置をそれぞれ検出し、その検出信号をECU32に出力する。また、風速センサ23は、風速VWを検出し、その検出信号をECU32に出力する。
ECU32は、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROM(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されており、上記の各種のセンサ21〜23からの検出信号に基づき、発電機10、第1および第2のブレーキBR1,BR2の動作を制御する。また、検出された第1および第2のロータ11,13の回転角度位置に基づき、第1および第2のロータ回転数NR1,NR2をそれぞれ算出する。
さらに、これまでに述べた発電装置1の構成から、磁界回転数NMF、第1および第2のロータ回転数NR1,NR2、第1および第2の羽根車4,6の回転数(以下、それぞれ「第1羽根車回転数NT1」「第2羽根車回転数NT2」という)の関係は、例えば図16〜図18のように示される。以下、これらの速度共線図を参照しながら、発電装置1の発電動作について説明する。なお、以下の説明では、上述した正転方向に各要素が回転していることを「正転」といい、逆転方向に回転していることを「逆転」という。
風速VWが下限値よりも大きく且つ第1所定値よりも小さい場合、すなわち、風速VWが比較的低い場合には、前述した第1および第2のブレーキBR1,BR2をOFF状態およびON状態にそれぞれ制御することによって、第1ロータ11の回転を許容するとともに、第2ロータ13の回転を阻止する。また、第1羽根車4から第1ロータ11に伝達される動力を電力に変換し、発電を行う。図16は、この場合における各要素の回転数の関係の一例を、各要素のトルクの釣り合い関係の一例とともに示している。この場合、第1羽根車4の第1トルクTT1が第1ロータ11に伝達されることによって、第1ロータ11が逆転する。また、第1トルクTT1は、第2ロータ13の回転を阻止する第2ブレーキBR2からの反力(「TB2」と図示)を受けて、ステータ12に電気エネルギとして伝達される。この場合、発電用等価トルクTGEと第1トルクTT1の間に、前記式(4)から明らかなように、TGE=TT1が成立するとともに、磁界回転数NMFと第1羽根車回転数NT1の間に、前記式(1)および(2)から明らかなように、NMF=−NT1が成立する。また、ステータ12で発電される電力は、|TGE・NMF|=|TT1・NT1|で表される。
また、風速VWが第1所定値以上で且つ第2所定値以下の場合、すなわち、風速VWが中程度の場合には、第1および第2のブレーキBR1,BR2をいずれもOFF状態に制御することによって、第1および第2のロータ11,13の回転を許容するとともに、第1および第2の羽根車4,6から第1および第2のロータ11、13にそれぞれ伝達される動力を電力に変換し、発電を行う。
図17は、この場合における各要素の回転数の関係の一例を、各要素のトルクの釣り合い関係の一例とともに示している。この場合、第1トルクTT1が第1ロータ11に伝達されることによって、第1ロータ11が逆転し、第2羽根車6の第2トルクTT2が第2ロータ13に伝達されることによって、第2ロータ13が正転する。また、第1トルクTT1は、第2トルクTT2を反力として、ステータ12に電気エネルギとして伝達され、第2トルクTT2は、第1トルクTT1を反力として、ステータ12に電気エネルギとして伝達される。この場合、発電用等価トルクTGEと第1トルクTT1と第2トルクTT2との間に、前記式(6)から明らかなように、TGE+TT2+TT1=0が成立するとともに、磁界回転数NMFと第1羽根車回転数NT1と第2羽根車回転数NT2との間に、前記式(1)および(2)から、NMF=2・NT2−NT1が成立する。また、ステータ12で発電される電力は、|TGE・NMF|=|TT2・NT2|+|TT1・NT1|で表される。
さらに、風速VWが上記の第2所定値よりも大きい場合、すなわち、風速VWが比較的高い場合には、第1ブレーキBR1をON状態に、第2ブレーキBR2をOFF状態に、それぞれ制御することによって、第1ロータ11の回転を阻止するとともに、第2ロータ13の回転を許容する。また、第2羽根車6から第2ロータ13に伝達される動力を電力に変換し、発電を行う。図18は、この場合における各要素の回転数の関係の一例を、各要素のトルクの釣り合い関係の一例とともに示している。この場合にも、第2トルクTT2が伝達されることによって、第2ロータ13が正転する。また、第2トルクTT2は、第1ロータ11の回転を阻止する第1ブレーキBRからの反力(「TB1」と図示)を受けて、ステータ12に電気エネルギとして伝達される。この場合、発電用等価トルクTGEと第2トルクTT2の間に、前記式(3)から明らかなように、TGE=TT2/2が成立するとともに、磁界回転数NMFと第2羽根車回転数NT2の間に、前記式(1)および(2)から、NMF=2・NT2が成立する。また、ステータ12で発電される電力は、|TGE・NMF|=|TT2・NT2|で表される。
また、風速VWが第2所定値よりも大きな上限値以上のとき、すなわち、風速VWが極めて高いときには、第1および第2のブレーキBR1,BR2をいずれもON状態に制御することによって、第1および第2のロータ11,13の回転を阻止し、第1および第2の羽根車4,6をいずれも停止状態に保持する。さらに、風速VWが上記の下限値以下のとき、すなわち、風速VWが極めて低いときにも、第1および第2のブレーキBR1,BR2をいずれもON状態に制御し、第1および第2のロータ11,13の回転を阻止し、第1および第2の羽根車4,6をいずれも停止状態に保持する。
以上のように、本実施形態によれば、第1および第2のロータ11,13に、第1および第2の羽根車4,6がそれぞれ連結されており、第1羽根車4は、第1ロータ11を逆転方向に回転させる第1トルクTT1が第1ロータ11に作用するように構成され、第2羽根車6は、第2ロータ13を正転方向に回転させる第2トルクTT2が第2ロータ13に作用するように構成されている。また、これらの第1トルクTT1と第2トルクTT2とのトルク比は、1:2に設定されている。したがって、第1および第2の羽根車4,6に入力された風力の双方を、ステータ12に電力として適切に伝達し、発電することができる。
また、風速VWが比較的低い場合には、風力を、その駆動に必要なトルクが小さな第1羽根車4と第1ロータ11を介してステータ12に電力として伝達するので、発電装置1の高い稼働率を得ることができる。さらに、風速VWが中程度の場合には、風力を、第1羽根車4および第1ロータ11と第2羽根車6および第2ロータ13を介して、ステータ12に電力として伝達する。また、風速VWが比較的高い場合には、その駆動に必要なトルクが大きく、より大きなトルクを伝達できる第2羽根車6と、第2ロータ13を介して、風力をステータ12に電力として伝達する。以上により、風速VWの大小にかかわらず、高い発電効率を得ることができる。
また、発電中、発電機10では、第1および第2のロータ11,13からステータ12へのエネルギの伝達が、磁気回路を介した磁気パスによって行われる。さらに、第1羽根車4および第1ロータ11が互いに直結されるとともに、第2羽根車6および第2ロータ13が互いに直結されており、前述した従来の場合と異なり、これらの要素の間の連結に、歯車機構が用いられていない。以上により、従来の場合と比較して、発電装置1の発電効率を高めることができるとともに、構成の単純化、小型化および軽量化を図ることができる。それに加え、歯車機構におけるバックラッシや潤滑のメンテナンスは不要であり、歯車機構における歯車の噛み合いによる騒音が発生することはない。
また、第1および第2の羽根車4,6が互いに逆方向に回転するので、第1羽根車4の回転に伴って第1羽根車4から第1ロータ11に作用する反力と、第2羽根車6の回転に伴って第2羽根車6から第2ロータ13に作用する反力は、互いに打ち消し合うように作用する。このため、発電装置1の基台2のサイズを小さくすることができ、設置コストの削減を図ることができる。
また、風速VWが極めて高い場合には、第1および第2の羽根車4,6と第1および第2のロータ11,13を停止状態に保持するので、これらの要素4,6,11,13の過回転により発電装置1が破損するのを防止することができる。さらに、風速VWが極めて低い場合には、第1および第2の羽根車4,6と第1および第2のロータ11,13を停止状態に保持するので、無駄な発電動作を防止することができる。
なお、第1実施形態は、第2ロータ回転数NR2と第1ロータ回転数NR1との差(以下「第2・第1ロータ速度差」という)と、磁界回転数NMFと第2ロータ回転数NR2との差(以下「磁界・第2ロータ速度差」という)が等しい発電機10に本発明を適用した例であるが、本発明は、これに限らず、第2・第1ロータ速度差と磁界・第2ロータ速度差がn:1である発電機に適用してもよい。その場合には、第1トルクTT1と第2トルクTT2とのトルク比が1:(n+1)になるように、第1および第2の羽根車4,6が構成される。また、第1実施形態において、風速VWが極めて高いときおよび低いとき以外のときに、常に、第1および第2のブレーキBR1,BR2の制御によって、第1および第2のロータ11,13の回転を許容してもよい。
次に、図19〜図22を参照しながら、本発明の第2実施形態による発電装置1Aについて説明する。この発電装置1Aは、上述した第1実施形態の発電装置1と比較して、羽根車40および発電機50の構成が主に異なっている。この羽根車40は単一のものであり、この発電機50は1ロータタイプのものである。図19〜図22では、第1実施形態と同じ構成要素については、同じ符号を用いて示している。以下、発電装置1Aについて、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
図19に示すように、羽根車40は、ほぼ円錐状のハブ41と、このハブ41に固定された複数(例えば3つ)の羽根42(2つのみ図示)などで構成されている。これらの羽根42は、ハブ41の周方向に等間隔に配置されており、ハブ41の径方向に延びている。また、ハブ41には、発電機50の回転軸51が同心状に取り付けられている。この回転軸51は、その一部がナセルに収容され、このナセルに設けられた軸受け(いずれも図示せず)に回転自在に支持されており、羽根車40と一体に回転する。
発電機50は、ナセルに収容されており、図19および図20に示すように、回転軸51と、第1ステータ52と、この第1ステータ52に対向するように配置された第2ステータ53と、両者52,53の間に所定の間隔を存した状態で設けられたロータ54とを有している。第1ステータ52、ロータ54および第2ステータ53は、回転軸51の径方向に、内側からこの順で並んでいる。第1および第2のステータ52,53は、不動のケースC2に取り付けられており、回転不能になっている。ロータ54は、回転軸51に連結されており、回転軸51および羽根車40と一体に回転する。
第1ステータ52は、前述した永久磁石11aを有しており、その数は第1実施形態と同様、2nである。これらの永久磁石11aは、回転軸51を中心として、第1実施形態と同様に配置されている。すなわち、永久磁石11aは、回転軸51の周方向(以下「軸周方向」という)に等間隔で並んでおり、回転軸51を中心として軸周方向に隣り合う各2つの永久磁石11aがなす中心角は、所定角度θである(図21参照)。また、永久磁石11aの極性は、周方向に隣り合う各2つについては互いに異なっている。
第2ステータ53は、前述したステータ12と同様に構成されており、軸周方向に等間隔で並んだ3n個の電機子12aを有している。これらの電機子12aは、固定部12eを介してケースC2に取り付けられており、互いに同じ相のコイルを有する2つおきの電機子12aの中心と、互いに同じ極性を有する1つおきの永久磁石11aの中心が、軸周方向の同じ位置に位置するように配置されている(図21参照)。
ロータ54は、前述した第2ロータ13と同様に構成されており、第1および第2のコア13a,13bを有している。第1および第2のコア13a,13bの数はいずれも、第1実施形態と同様、2nに設定されており、両者13a,13bはそれぞれ、軸周方向に等間隔で並んでいる。したがって、図21に示すように、回転軸51を中心として軸周方向に隣り合う各2つの第1コア13aがなす中心角は、所定角度θであり、このことは第2コア13bについても同様である。また、第1実施形態と同様、第2コア13bは、第1コア13aに対して軸周方向に互い違いに並んでおり、その中心が、第1コア13aの中心に対して、所定角度θの1/2、ずれている。
以上の構成から明らかなように、発電機50では、第1実施形態と同様、図21に示すように、第1および第2の回転磁界の発生中、各第1電機子磁極の極性が、それに対向する各第1磁極の極性と異なるときには、各第2電機子磁極の極性は、それに対向する各第2磁極の極性と同じになる。また、各第1磁極と各第1電機子磁極の間に、各第1コア13aが位置しているときには、各第2コア13bが、周方向に隣り合う各2組の第2電機子磁極と第2磁極の間に位置する。さらに、図示しないが、第1および第2の回転磁界の発生中、各第2電機子磁極の極性が、それに対向する各第2磁極の極性と異なるときには、各第1電機子磁極の極性は、それに対向する各第1磁極の極性と同じになる。また、各第2磁極と各第2電機子磁極の間に、各第2コア13bが位置しているときには、各第1コア13aが、周方向に隣り合う各2組の第1電機子磁極と第1磁極の間に位置する。なお、実際には、2n個の第1および第2の電機子磁極がそれぞれ、周方向に等間隔で発生し、回転軸51を中心として周方向に隣り合う各2つの電機子磁極がなす中心角は、所定角度θであるが、図21では、便宜上、対応する電機子12aに、第1および第2の電機子磁極を(N)および(S)で表記している。
なお、本実施形態では、永久磁石11aが、本発明における第1および第2の磁極に相当し、電機子12aが、本発明における第1および第2の電機子に相当するとともに、第1および第2のコア13a,13bが、本発明における第1および第2の軟磁性体にそれぞれ相当する。また、第1ステータ52が、本発明における第1および第2の磁極列に相当し、第2ステータ53が、本発明における第1および第2の電機子列に相当するとともに、ロータ54が、本発明における第1および第2の軟磁性体列に相当する。さらに、回転軸51、ケースC2および羽根車40がそれぞれ、本発明における回転部材、不動部材および回転機構に相当する。
以上の構成の発電機50は、電動機として作動させた場合、すなわち、電機子12aへの電力供給により第1および第2の回転磁界を発生させた場合には、第1実施形態において第1ロータ11を固定した場合と同様、次のようにして作動する。すなわち、ロータ54、第1および第2のステータ52,53において、前述した図8〜図10を用いて説明したように第1および第2の磁力線G1,G2による磁気回路が形成され、これらの磁力線G1,G2による磁力が、第1および第2のコア13a,13bを介してロータ54に作用することによって、ロータ54が磁界回転方向(第1および第2の回転磁界の回転方向)に駆動される。この場合、第1実施形態と同様、ロータ54の回転数(以下「ロータ回転数」という)は磁界回転数NMFの1/2(=NMF/2)の大きさになり、ロータ54に伝達されるトルク(以下「ロータ伝達トルク」という)は、駆動用等価トルクTSEの2倍の大きさになる。
上記のように、第2ステータ53に供給した電力を、第1および第2の磁力線G1,G2による磁気回路を介して、動力に変換し、ロータ54に伝達することができる。このことから明らかなように、ロータ54に入力された動力を、第1および第2の磁力線G1,G2による磁気回路を介して、電力に変換し、第2ステータ53に伝達することができる。すなわち、発電することができる。この発電中において、第1および第2の回転磁界が発生した場合にも、磁界回転数NMFはロータ回転数の2倍の大きさになる。また、発電用等価トルクTGEは、ロータ伝達トルクの1/2の大きさになる。
また、発電装置1Aは、例えば電磁クラッチで構成されたブレーキBRを備えている。このブレーキBRは、ECU32によりONまたはOFFされ、ON状態のときに、ロータ54とケースC2の間を接続することによって、ロータ54の回転を阻止し、OFF状態のときに、ロータ54とケースC2の間を遮断することによって、ロータ54の回転を許容する。
さらに、図22に示すように、発電装置1Aは、第1および第2の回転角センサ21,22に代えて、回転角センサ24を備えており、この回転角センサ24は、第1および第2のステータ52,53に対するロータ54の回転角度位置を検出し、その検出信号をECU32に出力する。ECU32は、検出されたロータ54の回転角度位置や風速VWに応じ、発電機50およびブレーキBRの動作を制御する。また、ECU32は、ロータ54の回転角度位置に基づき、ロータ回転数を算出する。
以上の構成の発電装置1Aでは、風速VWが上限値よりも小さく、すなわち、風速VWが極めて高くないときには、ブレーキBRをOFF状態に制御することによって、ロータ54の回転を許容するとともに、羽根車40からロータ54に伝達される動力を電力に変換し、発電を行う。この場合、上述したように、発電用等価トルクTGEは、ロータ伝達トルクすなわち羽根車40のトルクの1/2の大きさになるとともに、磁界回転数NMFは、ロータ回転数すなわち羽根車40の回転数の2倍の大きさになる。また、羽根車40のトルクおよび回転数をそれぞれTT,NTとすると、第2ステータ53で発電される電力(TGE・NMF)は、|TGE・NMF|=|TT・NT|で表される。
また、風速VWが上限値以上で、風速VWが極めて高いときや、上限値よりも小さな下限値以下で、風速VWが極めて低いときには、ブレーキBRをON状態に制御することによって、ロータ54の回転を阻止し、羽根車40を停止状態に保持する。
以上のように、本実施形態によれば、前述した従来の場合と異なり、羽根車40が増速機構を用いることなく、ロータ54に直結されている。また、発電中、磁界回転数NMFはロータ回転数の2倍の大きさになるので、風速VWが比較的低く、羽根車40からの動力の入力により回転するロータ54のロータ回転数が低い場合でも、磁界回転数NMFは発電に適した高さに維持される。以上により、増速機構を用いる従来の場合と比較して、発電効率を高めることができるとともに、構成の単純化、小型化および軽量化を図ることができる。それに加え、増速機構におけるバックラッシや潤滑のメンテナンスは不要であり、増速機構における歯車の噛み合いによる騒音が発生することはない。また、第1ステータ52の磁極として永久磁石11aの磁極を用いるので、電磁石の磁極を用いた場合と比較して、構成の単純化、小型化および軽量化を図ることができる。さらに、風速VWが極めて高いときに、羽根車40およびロータ54を停止状態に保持するので、両者40,54の過回転による発電装置1Aの故障を防止することができる。また、風速VWが極めて低いときに、羽根車40およびロータ54を停止状態に保持するので、無駄な発電動作を防止することができる。
図23および図24は、第2実施形態の変形例を示している。この変形例による発電機50では、永久磁石11aに代えて、電磁石52aが設けられている。この電磁石52aは、鉄芯52bと、鉄芯52bに巻回されたコイル52cなどで構成されている。鉄芯52bは、回転軸51の軸線方向に直交する断面がほぼ扇形状になっており、この軸線方向に電機子12bとほぼ同じ長さを有している。電磁石52aの数や配置は、永久磁石11aと同じになっており、軸周方向に隣り合う各2つの電磁石52aの磁極の極性は、互いに異なっている。
また、電磁石52aは、第2パワードライブユニット(以下「第2PDU」という)33を介してバッテリ34に接続されている。第2PDU33は、コンバータなどの電気回路で構成されており、ECU32に接続されている(図24参照)。ECU32は、第2PDU33を制御することによって、バッテリ34から電磁石52aへの通電量を制御する。以上の構成の発電装置1Aでは、風速VWが高いほど、電磁石52aの通電量をより大きくなるように制御する。また、風速VWが比較的高いことにより、発電機50の発電量が過大になるような場合には、電磁石52aへの通電量を低減し、電磁石52aの磁極の磁束量を低減することによって、発電機50の発電量を抑える。
以上により、この変形例によれば、第2実施形態の効果を同様に得ることができる。また、基本的には、風速VWが高いほど、電磁石52aへの通電量をより大きくなるように制御する。これにより、磁界回転数NMFが高いことにより鉄損が大きくなるようなときに、電磁石52aの磁極の磁束量を増大させ、ロータ54とともに第1および第2の回転磁界の磁界回転数NMFを低下させられるので、鉄損を小さくすることができ、発電効率を高めることができる。これにより、羽根車40として、その駆動に必要なトルクが小さなものを採用することが可能であり、それにより、発電装置1Aの高い稼働率を得ることができる。さらに、風速VWが比較的高いことにより、発電機50の発電量が過大になるような場合には、電磁石52aへの通電量を低減し、発電機50の発電量を抑えるので、発電量の過大化による第2ステータ53の損傷を防止することができる。
なお、第2実施形態では、本発明における回転機構として、羽根車40を用いているが、流体の運動エネルギを回転運動エネルギに変換できるものであれば他の機構、例えば、シリンダ、ピストンおよびクランク軸の組み合わせで構成され、流体の運動エネルギを回転運動エネルギに変換し、クランク軸に出力するような機構を用いてもよい。また、第2実施形態では、本発明における第1および第2の電機子列を、単一の第2ステータ53で構成しているが、それぞれ別個のステータ(電機子列)で構成してもよい。さらに、第2実施形態では、本発明における第1および第2の磁極列を、単一の第1ステータ52で構成しているが、それぞれ別個のステータ(磁極列)で構成してもよい。また、第2実施形態では、本発明における第1および第2の軟磁性体列を、単一のロータ54で構成しているが、それぞれ別個のロータ(軟磁性体列)で構成するとともに、両ロータを回転軸51に連結してもよい。このように第1および第2の磁極列と第1および第2の軟磁性体列を構成した場合には、発電機50を、実施形態で述べたようなロータ54を第1および第2のステータ52,53で径方向に挟み込む、いわゆるラジアルタイプではなく、軸線方向に挟み込む、いわゆるアキシアルタイプで構成することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、本実施形態では、永久磁石11a、電機子12a、電磁石52a、第1および第2のコア13a,13bをそれぞれ等間隔で配置しているが、不等間隔で配置してもよい。また、本実施形態では、発電機1、1Aにおいて、第1コア13aの数を第1電機子磁極および永久磁石11aの数と、第2コア13bの数を第2電機子磁極および永久磁石11aの数と、それぞれ同じに設定しているが、第1および第2のコア13a,13bの数を、より小さな値に設定してもよい。さらに、本実施形態では、第1および第2のコア13a,13bを、鋼板で構成しているが、他の軟磁性体で構成してもよい。
また、本実施形態では、発電機1,1Aや各種のブレーキBR1,BR2,BRを制御する制御装置として、ECU32などを用いているが、これに限らず、例えば、マイクロコンピュータを搭載した電気回路などを用いてもよい。さらに、本実施形態では、各種のブレーキBR1,BR2,BRは、電磁ブレーキタイプであるが、対応するロータ11,13,54の回転を阻止できるものであれば他のタイプ、例えば油圧式の摩擦クラッチタイプでもよい。また、本実施形態では、発電機1、1Aや各種のブレーキBR1,BR2,BRを制御するために、流体の運動エネルギを表す流体エネルギパラメータとして、風速VWを用いているが、流体エネルギパラメータを表すパラメータであれば他のもの、例えば風圧を用いてもよい。さらに、本実施形態は、風力を電力に変換する発電装置1,1Aに本発明を適用した例であるが、本発明は、流体の運動エネルギを電気エネルギに変換する発電装置であれば他のタイプ、例えば、水力を電力に変換する発電装置に適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
本発明の第1実施形態による発電装置を概略的に示す正面図である。 図1の発電装置を概略的に示す側面図である。 図1の発電装置の発電機、第1および第2の羽根車などを概略的に示す側面図である。 図1の発電装置のECUなどを示すブロック図である。 図3の発電機の周方向に直交する断面を概略的に示す図である。 図5のA−A線の位置で周方向に沿って破断した断面の一部を、第1および第2の回転磁界の発生時について概略的に示す展開図である。 図6の展開図の構成と機能的に同じ構成を示す図である。 第1ロータを回転不能にした状態で第1および第2の回転磁界を発生させた場合の発電機の動作を説明するための図である。 図8の続きの動作を説明するための図である。 図3の発電機の動作中に形成される磁気回路を示す図である。 第1ロータを回転不能にした状態で第1および第2の回転磁界を発生させた場合に第2ロータに伝達されるトルクの一例を模式的に示す図である。 磁界回転数、第1および第2のロータ回転数の関係の一例を、(a)第1ロータを回転不能にした場合について、(b)第2ロータを回転不能にした場合について、それぞれ示す速度共線図である。 磁界回転数、第1および第2のロータ回転数の関係の一例を、(a)第1および第2のロータがいずれも回転している場合、(b)磁界回転数が値0の場合について、それぞれ示す速度共線図である。 第2ロータを回転不能にした状態で第1および第2の回転磁界を発生させた場合の発電機の動作を説明するための図である。 図14の続きの動作を説明するための図である。 図1の発電装置の各種の要素の回転数の関係の一例を、各種の要素のトルクの釣り合い関係とともに、風速が比較的低い場合について示す速度共線図である。 図1の発電装置の各種の要素の回転数の関係の一例を、各種の要素のトルクの釣り合い関係とともに、風速が中程度の場合について示す速度共線図である。 図1の発電装置の各種の要素の回転数の関係の一例を、各種の要素のトルクの釣り合い関係とともに、風速が比較的高い場合について示す速度共線図である。 本発明の第2実施形態による発電装置の羽根車や発電機などを概略的に示す側面図である。 図19の発電機の周方向に直交する断面を概略的に示す図である。 図20のB−B線の位置で周方向に沿って破断した断面の一部を、第1および第2の回転磁界の発生時について概略的に示す展開図である。 図19の発電装置のECUなどを示すブロック図である。 第2実施形態の変形例による発電機の周方向に直交する断面を概略的に示す図である。 第2実施形態の変形例のECUなどを示すブロック図である。
符号の説明
1 発電装置
4 第1羽根車
6 第2羽根車
10 発電機
11 第1ロータ
11a 永久磁石(第1磁極、第2磁極)
12 ステータ
12a 電機子(第1電機子、第2電機子)
13 第2ロータ
13a 第1コア(第1軟磁性体)
13b 第2コア(第2軟磁性体)
1A 発電装置
40 羽根車(回転機構)
50 発電機
51 回転軸(回転部材)
52 第1ステータ(第1磁極列、第2磁極列)
52a 電磁石
53 第2ステータ(第1電機子列、第2電機子列)
54 ロータ(第1軟磁性体列、第2軟磁性体列)
C2 ケース(不動部材)
TT1 第1トルク
TT2 第2トルク

Claims (5)

  1. 流体の運動エネルギを電気エネルギに変換し、発電する発電装置であって、
    電機子で構成され、所定方向に回転する回転磁界を発生可能な不動のステータと、当該ステータに対向するように設けられ、磁石で構成された、前記所定方向に回転自在の第1ロータと、前記ステータと前記第1ロータの間に設けられ、軟磁性体で構成された、前記所定方向に回転自在の第2ロータとを有し、前記第1ロータおよび前記第2ロータの少なくとも一方が回転するのに伴い、前記ステータ、前記第1および第2のロータにおいて形成される磁気回路を介して、前記少なくとも一方の動力を、電力に変換するとともに、前記ステータに出力することにより発電し、当該発電に伴って前記ステータにおいて発生する回転磁界、前記第2および第1のロータが互いの間に回転数に関する所定の共線関係を保ちながら回転するように構成された発電機と、
    前記第1ロータに連結され、流体からの運動エネルギの入力により回転することによって、入力された流体の運動エネルギを回転運動エネルギに変換し、前記第1ロータに伝達するとともに、前記第1ロータを前記所定方向のうちの一方向に回転させる、回転運動エネルギによる第1トルクが前記第1ロータに作用するように構成された第1羽根車と、
    前記第2ロータに連結され、流体からの運動エネルギの入力により回転することによって、入力された流体の運動エネルギを回転運動エネルギに変換し、前記第2ロータに伝達するとともに、前記第2ロータを前記所定方向のうちの前記一方向と逆方向に回転させる、前記第1トルクよりも大きな回転運動エネルギによる第2トルクが前記第2ロータに作用するように構成された第2羽根車と、
    を備えることを特徴とする発電装置。
  2. 前記所定の共線関係において、前記回転磁界の回転数と前記第2ロータの回転数の差と、前記第2ロータの回転数と前記第1ロータの回転数の差との比は、1:1であり、
    前記第1および第2の羽根車は、前記第1トルクと前記第2トルクとの比が1:2になるように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の発電装置。
  3. 流体の運動エネルギを電気エネルギに変換し、発電する発電装置であって、
    所定方向に並んだ複数の第1電機子で構成され、当該複数の第1電機子で発生する磁極により、前記所定方向に回転する第1回転磁界を発生可能な第1電機子列と、
    前記所定方向に並んだ複数の第1磁極で構成され、隣り合う各2つの前記第1磁極が互いに異なる極性を有するとともに前記第1電機子列に対向するように配置された第1磁極列と、
    互いに所定の間隔で前記所定方向に並んだ複数の第1軟磁性体で構成され、前記第1電機子列と前記第1磁極列の間に配置された第1軟磁性体列と、
    前記所定方向に並んだ複数の第2電機子で構成され、当該複数の第2電機子で発生する磁極により、前記所定方向に回転する第2回転磁界を発生可能な第2電機子列と、
    前記所定方向に並んだ複数の第2磁極で構成され、隣り合う各2つの前記第2磁極が互いに異なる極性を有するとともに前記第2電機子列に対向するように配置された第2磁極列と、
    互いに所定の間隔で前記所定方向に並んだ複数の第2軟磁性体で構成され、前記第2電機子列と前記第2磁極列の間に配置された第2軟磁性体列と、
    前記第1および第2の電機子列ならびに前記第1および第2の磁極列が設けられた不動部材と、
    前記所定方向に回転可能に構成され、前記第1および第2の軟磁性体列が設けられた回転部材と、を有し、
    前記第1電機子の各磁極および前記各第1磁極が互いに対向する第1対向位置にあるときには、前記第2電機子の各磁極および前記各第2磁極が互いに対向する第2対向位置に位置し、前記第1対向位置に位置する前記第1電機子の各磁極および前記各第1磁極が互いに異なる極性のときには、前記第2対向位置に位置する前記第2電機子の各磁極および前記各第2磁極が互いに同一極性を示し、前記第1対向位置に位置する前記第1電機子の各磁極および前記各第1磁極が互いに同一極性のときには、前記第2対向位置に位置する前記第2電機子の各磁極および前記各第2磁極が互いに異なる極性を示し、
    前記第1電機子の各磁極および前記各第1磁極が前記第1対向位置にある場合において、前記各第1軟磁性体が前記第1電機子の磁極とそれに対向する前記第1磁極との間に位置するときには、前記各第2軟磁性体が前記所定方向に隣り合う2組の前記第2電機子の磁極と前記第2磁極の間に位置するとともに、前記各第2軟磁性体が前記第2電機子の磁極とそれに対向する前記第2磁極との間に位置するときには、前記各第1軟磁性体が前記所定方向に隣り合う2組の前記第1電機子の磁極と前記第1磁極の間に位置するように構成された発電機と、
    前記回転部材に連結され、入力された流体の運動エネルギを回転運動エネルギに変換し、前記回転部材に伝達する回転機構と、
    を備えることを特徴とする発電装置。
  4. 前記第1および第2の磁極は、永久磁石の磁極で構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の発電装置。
  5. 前記第1および第2の磁極は、電磁石の磁極で構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の発電装置。
JP2008029380A 2008-02-08 2008-02-08 発電装置 Withdrawn JP2009185782A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008029380A JP2009185782A (ja) 2008-02-08 2008-02-08 発電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008029380A JP2009185782A (ja) 2008-02-08 2008-02-08 発電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009185782A true JP2009185782A (ja) 2009-08-20

Family

ID=41069259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008029380A Withdrawn JP2009185782A (ja) 2008-02-08 2008-02-08 発電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009185782A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102032119A (zh) * 2010-12-20 2011-04-27 中国科学院深圳先进技术研究院 一种集成磁性齿轮外转子风力发电机
JP4993027B1 (ja) * 2011-05-30 2012-08-08 晴勇 島 回転扇発電に於ける大容量発電と大量排海水処理の全体構想である。
CN102700406A (zh) * 2011-03-28 2012-10-03 韩汶冀 带微风发电装置的汽车
CN103206336A (zh) * 2013-04-26 2013-07-17 周耀瑜 一种水平轴型双转子水力发电装置
CN108054875A (zh) * 2018-01-12 2018-05-18 西华大学 一种水力发电装置
CN109595114A (zh) * 2018-10-24 2019-04-09 江苏大学 一种基于双转子对转永磁电机潮汐电站用多工况透平
CN114109710A (zh) * 2021-12-16 2022-03-01 中国科学院电工研究所 一种基于行星齿轮的轮毂双叶轮反向旋转的风电机组

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102032119A (zh) * 2010-12-20 2011-04-27 中国科学院深圳先进技术研究院 一种集成磁性齿轮外转子风力发电机
CN102700406A (zh) * 2011-03-28 2012-10-03 韩汶冀 带微风发电装置的汽车
JP4993027B1 (ja) * 2011-05-30 2012-08-08 晴勇 島 回転扇発電に於ける大容量発電と大量排海水処理の全体構想である。
CN103206336A (zh) * 2013-04-26 2013-07-17 周耀瑜 一种水平轴型双转子水力发电装置
CN108054875A (zh) * 2018-01-12 2018-05-18 西华大学 一种水力发电装置
CN108054875B (zh) * 2018-01-12 2023-09-22 西华大学 一种水力发电装置
CN109595114A (zh) * 2018-10-24 2019-04-09 江苏大学 一种基于双转子对转永磁电机潮汐电站用多工况透平
CN114109710A (zh) * 2021-12-16 2022-03-01 中国科学院电工研究所 一种基于行星齿轮的轮毂双叶轮反向旋转的风电机组

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4576363B2 (ja) 補機駆動装置
US9985512B2 (en) Large magnetically geared machines
JP4654289B2 (ja) 補機駆動装置
JP4747184B2 (ja) 電動機
US9219395B2 (en) Large magnetically geared machines
JP4576406B2 (ja) 電動機
JP2009185782A (ja) 発電装置
EP3121939B1 (en) Electric motor, electric power steering device, and vehicle
US5528094A (en) Drive system for electric cars
WO2014109218A1 (ja) ダブルステータ型スイッチトリラクタンス回転機
EP3121954A1 (en) Electric motor control device, electric power steering device, and vehicle
US20130187501A1 (en) Electric motor assembly with electric phasing of rotor segments to reduce back electromotive force
KR101577621B1 (ko) 모터 중심축에 위성기어를 장치하여 좌우 양축 상호 역회전하는 회전축이 두개인 모터장치
JP5087369B2 (ja) 二重反転式動力装置
JP5087805B2 (ja) 動力装置
JP2011041420A (ja) モータ制御システム
JP4461078B2 (ja) 風力発電装置
JP4189250B2 (ja) 風車
JP4984643B2 (ja) 同期モータ及びその制御装置
JP5752365B2 (ja) 発電システム
JP2011254609A (ja) 永久磁石式モータの2分割ロータ間の位相差設定装置
JP4902494B2 (ja) 回転角度位置検出装置
JP2011015587A (ja) モータ制御システム
JP2005348512A (ja) 回転電機
JP2012080621A (ja) 駆動装置の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20110510