JP2009184291A - インクジェットヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェットヘッドの制御方法 - Google Patents

インクジェットヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェットヘッドの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インクの吐出回数が増大しても画質の劣化を抑制することができるインクジェットヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェットヘッドの制御方法を提供する。
【解決手段】 外部電圧の大きさを制御し、この電圧を駆動電圧として出力する電圧制御部71と、駆動電圧をパルス状の電圧に変換し、このパルス状の駆動電圧を複数の駆動電極に選択的に印加する切替回路73とを備え、電圧制御部71は、圧電アクチュエータ44からのインクの液滴の吐出回数を計測する吐出回数計測手段74を有し、吐出回数計測手段によって計測された吐出回数に基づいて駆動電圧の大きさを決定する。
【選択図】 図5

Description

この発明は、ノズルよりインク滴を吐出して被記録媒体に画像や文字を記録するインクジェットヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェットヘッドの制御方法に関するものである。
従来から、インクを吐出して被記録媒体にインク滴を着弾させるインクジェット記録装置が利用されている。
これらインクジェット記録装置の中には、インクタンクやインクカートリッジなどからインク供給管を介し、キャリッジに搭載されたインクジェットヘッドにインクを供給しているものがある。インクジェットヘッドとしては、複数のノズルを配列したノズルプレートと、インクが充填される複数の溝部が複数のノズルのそれぞれに対応するように並設されている圧電アクチュエータとを備えたものが知られている。圧電アクチュエータには、溝部の両側壁に電極部が設けられている。この電極部に駆動電圧を印加すると溝部の容積が変化し、これにより、溝部に充填されたインクがノズルを介して吐出される。そして、キャリッジを主走査方向に移動させながらインクジェットヘッドのノズルからインクの液滴を被記録媒体に吐出すると共に、被記録媒体を副走査方向に移動させることで被記録媒体に記録を行うようになっている。
ここで、パーソナルコンピュータ(パソコン)からの印刷指示信号に基づいてインクジェットヘッドからのインクの吐出回数を計測し、この吐出回数に基づいてインクタンクやインクカートリッジなどのインク残量を判別する技術が提案されている。このようにすることで、インクタンクへのインク充填時期やインクカートリッジの交換時期をユーザー側で容易に判断することが可能になる(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−130638号公報
しかしながら、上述の従来技術にあっては、インクジェットヘッドの圧電アクチュエータが吐出動作を繰り返すことによって特性が劣化してしまい、被記録媒体に記録される画質が劣化してしまうという課題がある。
具体的に図10、図11に基づいて説明する。図10は、縦軸をインクの吐出滴量(ドロップボリューム)とし、横軸を吐出回数とした場合のインクの吐出滴量の変化を示すグラフである。図11は、縦軸をインクの吐出速度とし、横軸を吐出回数とした場合のインクの吐出速度の変化を示すグラフである。
図10に示すように、圧電アクチュエータは吐出動作を繰り返すことによって、インクの吐出滴量が減少する。このため、吐出回数が増大すると、インク残量が十分であるにも関わらず画像が薄くなったり、かすれてしまったりなどの画質劣化が生じる。
また、図11に示すように、圧電アクチュエータは吐出動作を繰り返すことによって、インクの吐出速度が遅くなる。このため、吐出回数が増大すると、キャリッジが所定の距離を移動するまでの時間と、インクがノズルプレートを介して吐出されてから被記録媒体に着弾するまでの時間とでずれが生じてしまい、画像がぼやけるなどの画質劣化が生じる。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、インクの吐出回数が増大しても画質の劣化を抑制することができるインクジェットヘッド、インクジェット記録装置、およびインクジェットヘッドの制御方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、インクが充填される複数の溝部を有する圧電アクチュエータと、前記複数の溝部のそれぞれに設けられ前記圧電アクチュエータを駆動させる複数の駆動電極とを備え、前記圧電アクチュエータを駆動させることで前記複数の溝部からノズルを介してインクの液滴を吐出させるインクジェットヘッドであって、外部から入力される電圧の大きさを制御し、この電圧を駆動電圧として出力する電圧制御手段と、前記駆動電圧をパルス状の電圧に変換し、このパルス状の駆動電圧を前記複数の駆動電極に選択的に印加する切替手段とを備え、前記電圧制御手段は、前記圧電アクチュエータからのインクの液滴の吐出回数を計測する吐出回数計測手段を有し、前記吐出回数計測手段によって計測された吐出回数に基づいて前記駆動電圧の大きさを決定することを特徴とする。
このように構成することで、吐出回数計測手段の計測回数に応じて、圧電アクチュエータを駆動させるための駆動電圧の大きさを変更することができる。
請求項2に記載した発明は、前記電圧制御手段は、前記吐出回数計測手段によって計測された吐出回数と前記駆動電圧を補正する補正値との対応関係を示す電圧補正テーブルを有し、前記補正値を、前記吐出回数計測手段によって計測された吐出回数と前記電圧補正テーブルとを参照して求め、これによって求められた前記補正値に基づいて前記駆動電圧を補正することを特徴とする。
このように構成することで、インクの吐出回数に対応する駆動電圧の補正値を容易に求めることができ、この求めた補正値からインクの吐出回数毎の駆動電圧を容易に決定することができる。
請求項3に記載した発明は、前記圧電アクチュエータ、または前記圧電アクチュエータの近傍の何れかに、この圧電アクチュエータの温度を検出する温度センサを設け、前記電圧制御手段に、前記温度センサによって検出された温度と予備駆動電圧との対応関係を示す温度テーブルを設け、前記予備駆動電圧を、前記温度センサによって検出された温度と前記温度テーブルとを参照して求め、これによって求められた予備駆動電圧と前記補正値とに基づいて前記駆動電圧の大きさを決定することを特徴とする。
このように、圧電アクチュエータの温度を検出することで、圧電アクチュエータの溝部に充填されているインクの温度を検出することができる。このため、インクの吐出回数に加えてインクの温度変化を考慮して駆動電圧を決定することができる。
請求項4に記載した発明は、前記電圧制御手段は、前記複数の溝部全体の吐出回数を計測し、これら吐出回数の合計に基づいて前記駆動電圧の大きさを決定することを特徴とする。
このように構成することで、各溝部に設けられている駆動電極を個々に制御する必要がない場合にあっては、電圧制御手段の回路構成を簡略化することができる。
請求項5に記載した発明は、前記電圧制御手段は、前記複数の溝部それぞれの吐出回数を個別に計測し、各溝部の吐出回数に基づいて、前記複数の駆動電極に印加する駆動電圧を各々決定することを特徴とする。
このように構成することで、圧電アクチュエータに複数設けられている溝部毎に駆動電圧を制御することが可能になる。
請求項6に記載した発明は、請求項1〜請求項5の何れかに記載のインクジェットヘッドと、被記録媒体を予め決められた方向に搬送する搬送手段と、前記被記録媒体の搬送方向に交差する方向に沿って前記インクジェットヘッドを往復移動させる移動手段とを備えたことを特徴とするインクジェット記録装置とした。
このように構成することで、インクの吐出回数が増大しても画質の劣化を抑制することができるインクジェット記録装置を提供することが可能になる。
請求項7に記載した発明は、インクが充填される複数の溝部を有する圧電アクチュエータと、前記複数の溝部のそれぞれに設けられ前記圧電アクチュエータを駆動させる複数の駆動電極とを備え、前記圧電アクチュエータを駆動させることで前記複数の溝部からノズルを介してインクの液滴を吐出させるインクジェットヘッドの制御方法であって、外部から入力される電圧の大きさを制御し、この電圧を駆動電圧として出力する電圧制御工程と、前記駆動電圧をパルス状の電圧に変換し、このパルス状の駆動電圧を前記複数の駆動電極に選択的に印加する切替工程とを備え、前記電圧制御工程は、前記圧電アクチュエータからのインクの液滴の吐出回数を計測する吐出回数計測工程を有し、前記吐出回数計測工程によって計測された吐出回数に基づいて前記駆動電圧の大きさを決定することを特徴とする。
このような制御方法とすることで、インクの吐出回数が増大して圧電アクチュエータが劣化した場合であっても、駆動電圧の補正により画質の劣化を抑制することができる。
請求項8に記載した発明は、前記電圧制御工程は、前記複数の溝部全体の吐出回数を計測し、これら吐出回数の合計に基づいて前記駆動電圧の大きさを決定することを特徴とする。
このような制御方法とすることで、画質の劣化を抑制しつつインクジェットヘッドの制御を簡易化することができる。
請求項9に記載した発明は、前記電圧制御工程は、前記複数の溝部それぞれの吐出回数を個別に計測し、各溝部の吐出回数に基づいて、前記複数の駆動電極に印加する駆動電圧を各々決定することを特徴とする。
このような制御方法とすることで、画質を向上させることが可能になる。
請求項1に記載した発明によれば、吐出回数計測手段の計測回数に応じて、圧電アクチュエータを駆動させるための駆動電圧の大きさを変更することができる。このため、インクの吐出回数が増大しても画質の劣化を抑制することができる。
請求項2に記載した発明によれば、インクの吐出回数に対応する駆動電圧の補正値を容易に求めることができ、この求めた補正値からインクの吐出回数毎の駆動電圧を容易に決定することができる。このため、電圧制御手段の回路構成を簡略化することが可能になる。
請求項3に記載した発明によれば、圧電アクチュエータの温度を検出することで、圧電アクチュエータの溝部に充填されているインクの温度を検出することができる。このため、インクの吐出回数に加えてインクの温度変化を考慮して駆動電圧を決定することができる。
ここで、インクの粘度はインクの温度によって変化する。すなわち、インクの粘度はインクの温度が高ければ高いほど低下する特性を有している。このため、圧電アクチュエータの温度に関わらず駆動電圧を一定にしてしまうと、各温度によって、インクの吐出速度や吐出滴量が異なることになる。
よって、圧電アクチュエータの温度変化に応じて予備駆動電圧を変化させ、さらに、この予備駆動電圧を吐出回数に応じて補正することで駆動電圧を決定することで、より高品質な画像を提供することが可能になる。
請求項4に記載した発明によれば、各溝部に設けられている駆動電極を個々に制御する必要がない場合にあっては、電圧制御手段の回路構成を簡略化することができる。
また、請求項5に記載した発明によれば、圧電アクチュエータに複数設けられている溝部毎に駆動電圧を制御することが可能になるので、高精度なインクの吐出速度や吐出滴量の制御を行うことができる。
これらのことから、ユーザーの要望に応じてインクジェット記録装置の機種のバリエーションを増加することが可能になる。
請求項6に記載した発明によれば、インクの吐出回数が増大しても画質の劣化を抑制することができるインクジェット記録装置を提供することが可能になる。
請求項7に記載した発明によれば、インクの吐出回数が増大して圧電アクチュエータが劣化した場合であっても、駆動電圧の補正により画質の劣化を抑制することができる。
請求項8に記載した発明によれば、画質の劣化を抑制しつつインクジェットヘッドの制御を簡易化することができる。
請求項9に記載した発明によれば、画質を向上させることが可能になるので、高品質なインクジェット記録装置を提供することができる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、インクジェット記録装置1はインクジェットヘッド3が主走査方向に移動する所謂シリアル型のインクジェット記録装置であって、本体としての装置本体部2と、色ごとに設けられた複数のインクジェットヘッド3とを備えている。
装置本体部2は、略直方体形状の筐体6を備えている。筐体6内には、この幅方向(長手方向)Wに延びる一対のガイドレール8が設けられている。これらガイドレール8には、複数のインクジェットヘッド3が固定されたキャリッジ7が設けられている。すなわち、キャリッジ7は、ガイドレール8によって幅方向Wに往復動可能に支持されている。
キャリッジ7は、平板状の基台7aを備えている。基台7aには、インクジェットヘッド3が固定されている。また、基台7aには、この基台7aから立ち上げられた立ち上がり壁部7bが設けられている。
また、筐体6内の幅方向Wの一端部には、モータ11が設けられている。モータ11の出力軸は、筐体6の奥行方向(短手方向)Dに向けられている。モータ11の出力軸には、プーリ12が設けられている。一方、筐体6内の幅方向の他端部にもプーリ13が対向配置されている。そして、プーリ12,13にわたって、タイミングベルト14が設けられている。タイミングベルト14には、キャリッジ7が固定されている。
このような構成のもと、モータ11を駆動すると、プーリ12,13およびタイミングベルト14を介して、キャリッジ7が幅方向Wに往復動するようになっている。
また、筐体6内の他端部には、インクを供給するインクカートリッジ17が設けられている。インクカートリッジ17は、キャリッジ7に取り付けられたインクジェットヘッド3に、フレキシブルチューブからなるインク供給管18を介して接続されている。そして、インクカートリッジ17から、インク供給管18を介して、インクジェットヘッド3に各種インクを供給するようになっている。
さらに、筐体6の一端部の前面および後背面には、互いに対向して配置された不図示の開口部が設けられている。筐体6内の一端部のうち、前面の開口部に対向する位置には、長手方向Wに延びる一対の搬出ローラ22が設けられている。一方、後背面の開口部に対向する位置には、長手方向Wに延びる一対の搬入ローラ21が設けられている。
このような構成のもと、後背面の開口部から用紙(被記録媒体)Sが挿入され、搬入ローラ21および搬出ローラ22を駆動することにより、用紙Sが前面の開口部から排出されるようになっている。
図2に示すように、インクジェットヘッド3は、長方形状の取付基盤25を備えている。取付基盤25は、キャリッジ7の基台7aに不図示のネジを介して取り付けられている。取付基盤25の上面には、後述するインクジェットヘッドチップ26が取り付けられている。インクジェットヘッドチップ26の上面には、その長手方向の全長にわたって延びる長方形状の流路部材27が設けられている。流路部材27の上面のうち、その長手方向の中央部には、連結部30が設けられている。
また、取付基盤25には、この取付基盤25から立ち上げられた長方形状のベースプレート31が設けられている。ベースプレート31は、アルミニウムなどで形成されている。
ベースプレート31の一方の主面(インクジェットヘッドチップ26側に配された主面)には、配線基板35が設けられている。配線基板35には、インクジェットヘッドチップ26の種々の制御を行う制御回路32(図5参照)を構成する切替回路73が搭載されている。
また、ベースプレート31の上端には、一方の主面側に延びる支持部37が設けられている。支持部37には、インクを貯留する貯留室を有する圧力緩衝器38が設けられている。圧力緩衝器38の下部には、貯留室と連通するインク連通管39が設けられている。
インク連通管39は、Oリングを介して、流路部材27の連結部30に連結されている。
一方、圧力緩衝器38の上部には、貯留室と連通するインク取込口42が設けられている。インク取込口42には、インク供給管18が取り付けられている。
このような構成のもと、インクカートリッジ17からインク供給管18を介して、インクが供給されると、このインクは、インク取込口42を介して圧力緩衝器38内の貯留室に取り込まれ、さらに、所定量のインクが、インク連通管39および流路部材27を介して、インクジェットヘッドチップ26に供給されるようになっている。
図3、図4に示すように、インクジェットヘッドチップ26は、略長方形状の圧電アクチュエータ44を備えている。圧電アクチュエータ44は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)から成るものである。圧電アクチュエータ44は、この上面に短手方向に延びる長溝45を有している。長溝45は、横断面が矩形状に形成されており、圧電アクチュエータ44の長手方向の全長にわたって複数並設されている。すなわち、長溝45は、側壁46によってそれぞれ区分けされている。長溝45の底面は、図4に示すように、圧電アクチュエータ44の前方側から短手方向の略中央部まで延びる前方平坦面44aと、この前方平坦面44aの後部から後方側に向かって深さが漸次浅くなるような傾斜面44bと、この傾斜面44bの後部から後方側に向かって延びる後方平坦面44cとで構成されている。なお、長溝45の後端部は、不図示の封止部により封止されている。
長溝45内には、板状に延びる駆動電極部50が設けられている。すなわち、側壁46の両主面の上端部寄りにそれぞれ駆動電極部50が蒸着により設けられている。駆動電極部50は、不図示のフレキシブル基板により制御回路32に電気的に接続されている。
また、圧電アクチュエータ44の前端面44dには、ポリイミドからなるノズルプレート51が設けられている。ノズルプレート51の一方の主面は、圧電アクチュエータ44への接合面とされ、他方の主面には、インクの付着等を防止するための撥水性や親水性を有する撥水膜が塗布されている。
また、ノズルプレート51には、その長手方向に所定の間隔(長溝45のピッチと同等の間隔)を空けて複数のノズル開口部52が形成されている。ノズル開口部52は、ポリイミドフィルムなどのノズルプレート51に、例えば、エキシマレーザ装置を用いて形成される。これらノズル開口部52は、それぞれ長溝45に一致して配置されている。
さらに、圧電アクチュエータ44の上面には、長方形状のカバープレート55が設けられている。カバープレート55の短手方向の長さ寸法は、圧電アクチュエータ44の短手方向の長さ寸法よりも短く設定されている。そして、カバープレート55の前端面55aと、圧電アクチュエータ44の前端面44dとは面一になっている。
カバープレート55には、その長手方向に延びる矩形状の開口部56が形成されている。この開口部56は、圧電アクチュエータ44の長手方向の全体の長溝45にわたって延ばされている。すなわち、全ての長溝45が開口部56を介して外方に開放され、開口部56によって各長溝45がそれぞれ連通した状態になっている。また、圧電アクチュエータ44とカバープレート55を接合したものに、ノズルプレート51が接合される。さらにノズルプレート51を支持するノズル支持プレート57が接合され、インクジェットヘッドチップ26を構成している。
このような構成のもと、圧力緩衝器38内の貯留室から、インク連通管39及び連結部30を介して所定量のインクが流路部材27に供給される。また、流路部材27はインクジェットヘッドチップ26の開口部56と連通しており、流路部材27は連結部30から開口部56へインクを行き渡らせることができる図示しない構造となっている。この構造によって、インクは、開口部56を介して、長溝45内に送り込まれるようになっている。すなわち、長溝45はインクが充填されるインク室として機能する一方、流路部材27は各長溝45をそれぞれ連通させる共通インク室として機能する。
そして、駆動電極部50に駆動電圧を印加すると圧電厚み滑り効果により長溝45の側壁46が変形する。これにより、長溝45の容積が増加・減少して長溝45内の圧力が減少・増加するので、ノズルプレート51のノズル開口部52からインクが吐出される。
また、圧電アクチュエータ44には、温度センサであるサーミスタ61(図5参照)が設けられている。サーミスタ61は、圧電アクチュエータ44の温度に応じた電圧を出力するようになっている。このサーミスタ61は、制御回路32に電気的に接続されている。
ここで、インクを吐出する際、駆動電極部50に印加される駆動電圧は、制御回路32によって制御されている。制御回路32は圧電アクチュエータ44から吐出されるインクの吐出回数を計測し、この吐出回数に基づいて駆動電圧の大きさを決定するものであって、配線基板35に搭載されている。
より詳しく、図5、図6に基づいて説明する。図5に示すように、制御回路32は、駆動電圧を出力するための電圧制御部71と、圧電アクチュエータ44の温度を検出する温度検出部72と、駆動電圧を複数の駆動電極部50に選択的に印加する切替回路73とを備えている。
温度検出部72はサーミスタ61に接続されており、温度検出回路79とA/D変換回路80とで構成されている。
温度検出回路79はサーミスタ61から入力された出力信号(抵抗値)に基づいて、圧電アクチュエータ44の温度を検出し、A/D変換回路80を介して電圧制御部71に出力している。A/D変換回路80は、コンバータやコンパレータなどが用いられ、温度検出回路79から出力されたアナログ信号をデジタル信号化するためのものである。
電圧制御部71は、インクの吐出回数を計測する吐出回数計測手段74と、駆動電圧を補正するための電圧補正テーブル75、および温度テーブル76と、これら吐出回数計測手段74、電圧補正テーブル75、および温度テーブル76の各種データに基づいて駆動電圧の大きさを決定する電圧決定部77と、外部から入力される外部電圧の大きさを電圧決定部77によって決定された電圧の大きさに変換し、これを駆動電圧として出力する電圧出力部78とで構成されている。
吐出回数計測手段74は、不図示のパソコンからの印刷指示の信号に基づいて圧電アクチュエータ44の各長溝45から吐出されるインクの吐出回数を計測し、この計測結果を電圧決定部77に出力している。
電圧補正テーブル75は、吐出回数計測手段74によって計測された吐出回数と駆動電圧を補正する補正値とを対応付けたテーブルであって電圧決定部77に接続されている。
具体的に、図6に基づいて、電圧補正テーブル75について説明する。同図は、縦軸を駆動電圧(V)とし、横軸をインクの吐出回数(回)とした場合の駆動電圧の変化の一例を示すグラフである。このグラフのように、補正値は吐出回数が大きくなればなるほど駆動電圧を大きくするように設定されている。電圧決定部77は、吐出回数計測手段74によって計測された吐出回数と電圧補正テーブル75とを参照して駆動電圧を補正する。
したがって、補正値を、例えば、吐出回数が大きくなればなるほど、「0.01」、「0.02」・・・と増大していくように設定し、電圧決定部77において吐出回数に対応する補正値を駆動電圧に加算するようにしてもよい。また、補正値を、例えば、吐出回数が大きくなればなるほど、「1.01」、「1.02」・・・と増大していくように設定し、電圧決定部77において吐出回数に対応する補正値を駆動電圧に乗じる、つまり、駆動電圧に、吐出回数に対応する補正値(1.01、1.02、・・・)をかけて、これを真の駆動電圧とするようにしてもよい。
なお、補正値の数値はあくまで参考値であって、この数値は使用状況に応じて適宜変更可能なことはいうまでもない。また、図6においては、電圧補正テーブル75は、各吐出回数に応じて補正値を順次増大して駆動電圧を徐々に大きくするように構成されているが、この他に、吐出回数に複数の閾値(例えば、1億回、2億回など)を段階的に設け、吐出回数が各閾値を超えた場合に補正値を増大して駆動電圧を段階的に大きくするように構成してもよい。
さらに、補正値を設定するにあたり、圧電アクチュエータ44の各長溝45の吐出回数を計測してこれを合計し、この合計した吐出回数に基づいて補正値を設定してもよいし、それぞれ長溝45毎に吐出回数を計測して長溝45毎にそれぞれ補正値を設定してもよい。合計した吐出回数に基づいて補正値を設定する場合にあっては、全ての駆動電極部50に同じ大きさの駆動電圧(補正された駆動電圧)が印加される。一方、長溝45毎にそれぞれ補正値を設定する場合にあっては、駆動電極部50毎に、これに対応する補正値で補正された駆動電圧が各々印加される。
図5に示すように、温度テーブル76は、温度検出部72によって検出された温度と駆動電圧とを対応付けたテーブルであって電圧決定部77に接続されている。
ここで、圧電アクチュエータ44の長溝45に充填されているインクは、この温度によってインクの粘度が異なる。そこで、安定してインクを吐出するために、圧電アクチュエータ44の温度、つまり、インクの温度に応じて駆動電圧を決定する必要がある。具体的には、温度テーブル76は、温度検出部72によって検出された温度が上昇すればするほど駆動電圧が小さくなるように設定されている。
電圧決定部77には、電圧補正テーブル75や温度テーブル76などの他に温度検出部72が接続されている。電圧決定部77は、温度検出部72によって検出された圧電アクチュエータ44の温度と温度テーブル76とを参照して駆動電圧の大きさを決定している。
ここで、電圧決定部77は、温度テーブル76を参照して求めた駆動電圧を予備駆動電圧とし、この予備駆動電圧を電圧補正テーブル75を参照して求めた補正値で補正している。そして、予備駆動電圧を補正値で補正した値を真の駆動電圧の大きさとしている。すなわち、駆動電圧は圧電アクチュエータ44の温度とインクの吐出回数とに基づいて決定されるようになっている。
電圧決定部77で決定した駆動電圧の大きさは、出力電圧値指令信号として電圧出力部78に出力される。電圧出力部78は、電圧決定部77から出力された信号に基づいて外部電圧を駆動電圧に変換し、切替回路73に出力する。
なお、出力電圧値指令信号の出力タイミングとしては、インク非吐出時が望ましい。つまり、不図示のパソコンなどからの印刷指示により用紙Sにインクを吐出させ、キャリッジ7が主走査方向に移動している間は、電圧決定部77から電圧出力部78に出力電圧値指令信号を出力させない。この場合、電圧決定部77は、パソコンなどから印刷指示信号が出力される以前の駆動電圧を切替回路73に出力する。一方、印刷指示などの出力信号に基づいてキャリッジ7が移動を開始する直前、または、キャリッジ7が主走査方向に移動してガイドレール8の端部に位置している時、電圧決定部77から電圧出力部78に出力電圧値指令信号を出力させる。この動作はすなわち、キャリッジ7が移動している状態で電圧の補正を行わないことを示している。このように構成することで、駆動電圧の補正はインク非吐出時のみに実行されるため、インク吐出動作中に電圧補正が実行されることを防止し、駆動電圧の変化によって印刷結果に極端な濃度差が生じてしまうことを防止することができる。
切替回路73は、電圧制御部71から出力される駆動電圧をパルス状に変換している。また、切替回路73は、パソコンなどからの印刷指示に基づいて、パルス状の駆動電圧を圧電アクチュエータ44の複数の駆動電極部50に選択的に印加している。
次に、図5、図7に基づいてインクジェットヘッド3の動作、および圧電アクチュエータ44への駆動電圧の制御手順について説明する。
まず、不図示のパソコンなどから印刷指示の信号が出力されたか否かを判断する(ST1)。
印刷指示の信号が出力されていない場合、つまり、ST1における判断が「No」である場合、再びST1の判断を行う。
一方、印刷指示の信号が出力された場合、つまり、ST1における判断が「Yes」である場合、サーミスタ61から出力される出力信号(抵抗値)に基づいて、温度検出部72で圧電アクチュエータ44の温度を検出する(ST2)。
次に、温度検出部72によって検出された温度と電圧制御部71の温度テーブル76とを参照して電圧決定部77で予備駆動電圧を決定する(ST3)。
続いて、電圧決定部77で予備駆動電圧を電圧補正テーブル75に記憶されている補正値で補正し、この補正した値を真の駆動電圧に決定する(ST4、電圧制御工程)。
なお、このときに使用される補正値は、前回の印刷時までに吐出回数計測手段74によって計測された吐出回数と、電圧補正テーブルとを参照して決定する。また、インクジェットヘッド3を交換などした場合にあっては、吐出回数計測手段74によって計測された吐出回数はリセットされる。
次に、電圧決定部77で決定した駆動電圧を出力電圧値指令信号として出力し、この出力信号に基づいて、電圧出力部78が外部電圧を駆動電圧に変換して出力する(ST5、電圧制御工程)。
そして、切替回路73によって、駆動電圧がパルス状の電圧に変換されると共に、このパルス状の電圧を印刷指示の信号に基づいて複数の駆動電極部50に選択的に印加される。これによって、用紙Sにインク滴が吐出され、印刷が開始する(ST6、切替工程)。
印刷が開始されると当時に、吐出回数計測手段74によって圧電アクチュエータ44(長溝45)から吐出されるインクの吐出回数を計測する(ST7、吐出回数計測工程)。
なお、この吐出回数の計測は、パソコンなどから印刷指示の信号に基づいて計測されているものであるから、ここでは実際に印刷指示の信号に基づく圧電アクチュエータの駆動動作(吐出動作)がどの程度(何回)実行されているかをモニタしている。
続いて、電圧決定部77において、吐出回数計測手段74によって計測された吐出回数と、電圧制御部71の電圧補正テーブル75とを参照して補正値を決定する(ST8)。
次に、非インク吐出時、つまり、キャリッジ7が移動端であるガイドレール8の端部に位置しているか否かを判断する(ST9)。
インクが吐出されている状態でキャリッジ7が移動中であるとき、つまり、ST9における判断が「No」である場合、再びST7に戻り、引き続き吐出回数計測手段74によって吐出回数を計測する。
一方、インクが吐出されておらず、キャリッジ7が移動端に位置している場合、つまり、ST9における判断が「Yes」である場合、印刷が終了したか否かの判断を行う(ST10)。
印刷が終了していない場合、つまり、ST10における判断が「No」である場合、再びST2に戻り、圧電アクチュエータ44の温度を検出する。
ここで、ST10における判断が「No」である場合において、ST2まで戻らずに、ST4に戻るようにしてもよい。つまり、圧電アクチュエータ44の温度変化による予備駆動電圧の変更は行わず、吐出回数の増大による補正値の変更のみ行って駆動電圧の大きさを決定してもよい。
一方、印刷が終了した場合、つまり、ST10における判断が「Yes」である場合には、印刷を終了する(ST11)。
したがって、上述の実施形態によれば、吐出回数計測手段74によってインクの吐出回数を計測し、この吐出回数と電圧制御部71の電圧補正テーブル75とを参照して駆動電圧(予備駆動電圧)を補正する補正値を求めることができる。すなわち、吐出回数計測手段74の計測回数に応じて圧電アクチュエータ44を駆動させるための駆動電圧の大きさを変更することができる。このため、インクの吐出回数が増大しても画質の劣化を抑制することができる。
具体的に図8、図9に示す。図8は縦軸をインクの吐出滴量(ドロップボリューム)とし、横軸を吐出回数とした場合の駆動電圧を補正した後のインクの吐出滴量の変化を示すグラフである。図9は、縦軸をインクの吐出速度とし、横軸を吐出回数とした場合の駆動電圧を補正した後のインクの吐出速度の変化を示すグラフである。
図8に示すように、吐出動作を繰り返しても、インクの吐出回数に応じて駆動電圧を補正することで、インクの吐出滴量の減少が従来よりも抑制できていることが確認できる。
また、図9に示すように、吐出動作を繰り返しても、インクの吐出速度の低下を抑制できていることが確認できる。
すなわち、本発明をもちいることによって、インクの安定した吐出を実現し、吐出回数に関らず、高品質な画質を提供することができる。
さらに、上述の実施形態によれば、電圧制御部71に電圧補正テーブル75を設けることでインクの吐出回数に対応する駆動電圧の補正値を容易に求めることができ、この求めた補正値からインクの吐出回数別の駆動電圧を容易に決定することができる。このため、電圧制御部71の回路構成を簡略化することが可能になる。
また、圧電アクチュエータ44にサーミスタ61を設け、このサーミスタ61からの出力信号に基づいて温度検出部72でサーミスタ61の温度を検出している。そして、この検出された温度と温度テーブル76とを参照して予備駆動電圧を決定し、この予備駆動電圧を駆動電圧として補正値で補正している。このため、インクの吐出回数に加えて圧電アクチュエータ44の温度変化、つまり、長溝45に充填されているインクの温度変化を考慮して駆動電圧を決定することができる。よって、より高品質な画像を提供することが可能になる。
さらに、インクの吐出回数に応じた補正値を設定するにあたり、圧電アクチュエータ44の各長溝45の吐出回数を計測してこれを合計し、この合計した吐出回数に基づいて補正値を設定してもよいし、それぞれ長溝45毎に吐出回数を計測して長溝45毎にそれぞれ補正値を設定してもよい。合計した吐出回数に基づいて補正値を設定する場合にあっては、全ての駆動電極部50に同じ大きさの駆動電圧(補正された駆動電圧)が印加される。一方、長溝45毎にそれぞれ補正値を設定する場合にあっては、駆動電極部50毎に、これに対応する補正値で補正された駆動電圧が印加される。
このため、各長溝45に設けられている駆動電極部50を個々に制御する必要がない場合にあっては、電圧制御部71の回路構成を簡略化することができる。また、複数の駆動電極部50毎に駆動電圧を制御し、より高精度にインクの吐出速度や吐出滴量の制御を行うこともできる。よって、ユーザーの要望に応じてインクジェット記録装置1の機種のバリエーションを増加することが可能になる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
また、上述の実施形態では、圧電アクチュエータ44に温度センサであるサーミスタ61を設けた場合について説明した(図5参照)。しかしながら、これに限られるものではなく、圧電アクチュエータ44の近傍であって圧電アクチュエータ44の温度を検出可能な位置にサーミスタ61や、サーミスタ61に代わって熱電対を設けてもよい。例えば、インクジェットヘッド3を構成する流路部材27や配線基板35などにサーミスタ61や熱電対を設けてもよい。
さらに、上述の実施形態では、インクの吐出回数から補正値を求める手段として電圧補正テーブル75を用いる一方、圧電アクチュエータ44の温度から予備駆動電圧(駆動電圧)を求める手段として温度テーブル76を用いる場合について説明した。しかしながら、これらに限られるものではなく、電圧補正テーブル75や温度テーブル76に代わって演算式を用いて補正値や予備駆動電圧を求めてもよい。
そして、上述の実施形態では、インクジェット記録装置1は、キャリッジ7にインクジェットヘッド3を固定し、インクジェットヘッド3が主走査方向に移動する、所謂シリアル型のインクジェット記録装置である場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、インクジェット記録装置をインクジェットヘッドが移動不能に固定されている、所謂ライン式のインクジェット記録装置としてもよい。
本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置の斜視図である。 本発明の実施形態におけるインクジェットヘッドの斜視図である。 本発明の実施形態におけるインクジェットヘッドチップの分解斜視図である。 本発明の実施形態におけるインクジェットヘッドチップの一部を拡大した分解斜視図である。 本発明の実施形態における制御回路のブロック図である。 本発明の実施形態における駆動電圧の変化を示すグラフである。 本発明の実施形態におけるインクジェットヘッドの動作、および圧電アクチュエータへの駆動電圧の制御手順を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における駆動電圧を補正した後のインクの吐出滴量の変化を示すグラフである。 本発明の実施形態における駆動電圧を補正した後のインクの吐出速度の変化を示すグラフである。 従来のインクの吐出滴量の変化を示すグラフである。 従来のインクの吐出速度の変化を示すグラフである。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 装置本体部
3 インクジェットヘッド
7 キャリッジ(移動手段)
8 ガイドレール(移動手段)
11 モータ(移動手段)
12,13 プーリ(移動手段)
14 タイミングベルト(移動手段)
21 搬入ローラ(搬送手段)
22 搬出ローラ(搬送手段)
32 制御回路
26 インクジェットヘッドチップ
44 圧電アクチュエータ
45 長溝(溝部)
50 駆動電極部
51 ノズルプレート
52 ノズル開口部(ノズル)
71 電圧制御部(電圧制御手段)
72 温度検出部
73 切替回路(切替手段)
74 吐出回数計測手段
75 電圧補正テーブル
76 温度テーブル
77 電圧決定部
78 電圧出力部
79 温度検出回路
S 用紙(被記録媒体)

Claims (9)

  1. インクが充填される複数の溝部を有する圧電アクチュエータと、
    前記複数の溝部のそれぞれに設けられ前記圧電アクチュエータを駆動させる複数の駆動電極とを備え、
    前記圧電アクチュエータを駆動させることで前記複数の溝部からノズルを介してインクの液滴を吐出させるインクジェットヘッドであって、
    外部から入力される電圧の大きさを制御し、この電圧を駆動電圧として出力する電圧制御手段と、
    前記駆動電圧をパルス状の電圧に変換し、このパルス状の駆動電圧を前記複数の駆動電極に選択的に印加する切替手段とを備え、
    前記電圧制御手段は、
    前記圧電アクチュエータからのインクの液滴の吐出回数を計測する吐出回数計測手段を有し、
    前記吐出回数計測手段によって計測された吐出回数に基づいて前記駆動電圧の大きさを決定することを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記電圧制御手段は、前記吐出回数計測手段によって計測された吐出回数と前記駆動電圧を補正する補正値との対応関係を示す電圧補正テーブルを有し、
    前記補正値を、前記吐出回数計測手段によって計測された吐出回数と前記電圧補正テーブルとを参照して求め、これによって求められた前記補正値に基づいて前記駆動電圧を補正することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記圧電アクチュエータ、または前記圧電アクチュエータの近傍の何れかに、この圧電アクチュエータの温度を検出する温度センサを設け、
    前記電圧制御手段に、前記温度センサによって検出された温度と予備駆動電圧との対応関係を示す温度テーブルを設け、
    前記予備駆動電圧を、前記温度センサによって検出された温度と前記温度テーブルとを参照して求め、これによって求められた予備駆動電圧と前記補正値とに基づいて前記駆動電圧の大きさを決定することを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記電圧制御手段は、前記複数の溝部全体の吐出回数を計測し、これら吐出回数の合計に基づいて前記駆動電圧の大きさを決定することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記電圧制御手段は、前記複数の溝部それぞれの吐出回数を個別に計測し、各溝部の吐出回数に基づいて、前記複数の駆動電極に印加する駆動電圧を各々決定することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のインクジェットヘッド。
  6. 請求項1〜請求項5の何れかに記載のインクジェットヘッドと、
    被記録媒体を予め決められた方向に搬送する搬送手段と、
    前記被記録媒体の搬送方向に交差する方向に沿って前記インクジェットヘッドを往復移動させる移動手段とを備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. インクが充填される複数の溝部を有する圧電アクチュエータと、
    前記複数の溝部のそれぞれに設けられ前記圧電アクチュエータを駆動させる複数の駆動電極とを備え、
    前記圧電アクチュエータを駆動させることで前記複数の溝部からノズルを介してインクの液滴を吐出させるインクジェットヘッドの制御方法であって、
    外部から入力される電圧の大きさを制御し、この電圧を駆動電圧として出力する電圧制御工程と、
    前記駆動電圧をパルス状の電圧に変換し、このパルス状の駆動電圧を前記複数の駆動電極に選択的に印加する切替工程とを備え、
    前記電圧制御工程は、
    前記圧電アクチュエータからのインクの液滴の吐出回数を計測する吐出回数計測工程を有し、
    前記吐出回数計測工程によって計測された吐出回数に基づいて前記駆動電圧の大きさを決定することを特徴とするインクジェットヘッドの制御方法。
  8. 前記電圧制御工程は、前記複数の溝部全体の吐出回数を計測し、これら吐出回数の合計に基づいて前記駆動電圧の大きさを決定することを特徴とする請求項7に記載のインクジェットヘッドの制御方法。
  9. 前記電圧制御工程は、前記複数の溝部それぞれの吐出回数を個別に計測し、各溝部の吐出回数に基づいて、前記複数の駆動電極に印加する駆動電圧を各々決定することを特徴とする請求項7に記載のインクジェットヘッドの制御方法。
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