JP2009183907A - 浄化材料及び浄化設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】土壌に混合した場合に目詰まりを生ずることなく、土壌中の水分のスムーズな流れを得つつ、浄化をスピーディに進行することができると共に、土壌中の重金属類の確実な浄化を図ることができる浄化材料及び浄化設備を提供する。
【解決手段】水との接触によってヒ素、セレン、六価クロム、鉛、カドミウム、フッ素若しくはホウ素など重金属類を吸着可能な粉体材料を、平均直径1000μm未満で繊維状素材と混合し、前記混合物を土壌に混合して構成する浄化材料であり、前記繊維状素材は、CaO:30〜40%(w/w)と、SiO2:35〜45%(w/w)とを含み且つ平均直径1〜10μmである無機繊維とすることが好ましい。
【選択図】図4
【解決手段】水との接触によってヒ素、セレン、六価クロム、鉛、カドミウム、フッ素若しくはホウ素など重金属類を吸着可能な粉体材料を、平均直径1000μm未満で繊維状素材と混合し、前記混合物を土壌に混合して構成する浄化材料であり、前記繊維状素材は、CaO:30〜40%(w/w)と、SiO2:35〜45%(w/w)とを含み且つ平均直径1〜10μmである無機繊維とすることが好ましい。
【選択図】図4
Description
本発明は、汚染土壌や廃棄物等に含まれる重金属類を吸着して浄化する浄化材料及び浄化設備に関する。
汚染土壌や廃棄物に含まれる重金属類の漏出、拡散を防止するため、重金属類を吸着する浄化材料が用いられている。例えば特許文献1には、土壌中のヒ素やカドミウムを吸着する浄化材料として、人工ゼオライトが開示されている。
ところで、上記特許文献1の浄化材料は粉体材料であるが、粉体の浄化材料を土壌に混合した場合に土壌間隙を閉塞して目詰まりを生ずる可能性が高い。斯様な目詰まりが生ずると、水分の流れを滞留させ、重金属類を含む汚染土壌から浸出水が浄化材料に浸透し難くなるため、浄化材料が適正に機能しなくなり、重金属類の吸着効果が著しく低下してしまう。そのため、土壌に混合した場合に目詰まりを生ずることなく、土壌中の水分のスムーズな流れを得つつ、浄化をスピーディに進行することができる浄化材料が求められている。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、土壌に混合した場合に目詰まりを生ずることなく、土壌中の水分のスムーズな流れを得つつ、浄化をスピーディに進行することができると共に、土壌中の重金属類の確実な浄化を図ることができる浄化材料及び浄化設備を提供することを目的とする。
本発明の浄化材料は、水との接触によって重金属類を吸着可能な粉体材料を、平均直径1000μm未満の繊維状素材と混合して構成することを特徴とし、更に、水との接触によってヒ素、セレン、六価クロム、鉛、カドミウム、フッ素若しくはホウ素の一つ以上を吸着可能な粉体材料を、平均直径1000μm未満で繊維状素材と混合して構成することを特徴とし、更に、前記混合物を土壌に混合して構成することを特徴とする。前記浄化材料を製造する際には、例えば平均直径1000μm未満の繊維状素材に粉体材料を吹き付け、混合及び攪拌により粉体材料を繊維状素材に坦持させ、更に、土壌に混合する等により製造することが可能である。尚、前記繊維状素材には適宜のものを用いることが可能であり、例えばCaO:0〜50%(w/w)、SiO2:0〜100%(w/w)、Al2O3:0〜100%(w/w)の成分比からなる直径1000μm未満の繊維状素材、又は、長さが10mm以上、直径が1000μmで、直毛状若しくは巻き毛状の形状の繊維状素材等とすることが可能である。
また、本発明の浄化材料は、前記繊維状素材を、CaO:30〜40%(w/w)と、SiO2:35〜45%(w/w)とを含み且つ平均直径1〜10μmである無機繊維とすることを特徴とする。前記浄化材料を製造する際には、CaO:30〜40%(w/w)と、SiO2:35〜45%(w/w)とを含み且つ平均直径1〜10μmである無機繊維に粉体材料を吹き付け、混合及び攪拌により粉体材料を無機繊維に坦持させ、更に、土壌に混合する等により製造することが可能である。
また、本発明の浄化材料は、水との接触によって重金属類を吸着可能な粉体材料を、平均粒径75μm〜30mmの砂、砂利、砂質土壌、火山灰土壌、高炉スラグ若しくは鉄鋼スラグと混合して構成することを特徴とし、更に、水との接触によってヒ素、セレン、六価クロム、鉛、カドミウム、フッ素若しくはホウ素の一つ以上を吸着可能な粉体材料を、平均粒径75μm〜30mmの砂、砂利、砂質土壌、火山灰土壌、高炉スラグ若しくは鉄鋼スラグと混合して構成することを特徴とし、更に、前記混合物を土壌に混合して構成することを特徴とする。前記浄化材料を製造する際には、平均粒径75μm〜30mmの砂、砂利、砂質土壌、火山灰土壌、高炉スラグ若しくは鉄鋼スラグに粉体材料を吹き付け、混合及び攪拌により粉体材料を砂等に坦持させ、更に、土壌に混合する等により製造することが可能である。
また、本発明の浄化材料は、水との接触によって重金属類を吸着可能な粉体材料を造粒し焼成して構成することを特徴とし、更に、水との接触によってヒ素、セレン、六価クロム、鉛、カドミウム、フッ素若しくはホウ素の一つ以上を吸着可能な粉体材料を造粒し焼成して構成することを特徴とし、更に、前記焼成体を土壌に混合して構成することを特徴とする。
また、本発明の浄化材料に於ける粉体材料には、重金属類との親和性の高い鉄、マグネシウム、セリウムを含む無機材料、例えば鉄、水酸化鉄、酸化鉄若しくはその水和物、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム若しくはその水和物、炭酸フッ化セリウム、水酸化セリウム、酸化セリウム若しくはその水和物、若しくはこれらを一つ以上含むものを粉体材料とすると好適である。
また、本発明の浄化設備は、本発明の浄化材料を土壌に混合し、汚染土壌若しくは廃棄物の下方若しくは側方若しくはその双方に所定の厚みで設置することを特徴とし、好適には5cm以上、より好適には10cm以上の厚みで設置すると良好である。
尚、本発明では、粉体材料として、ヒ素、セレン、六価クロム、鉛、カドミウム、フッ素、ホウ素以外の重金属類を水との接触により吸着可能な粉体材料を用いることも可能であり、又、特許文献1で表される人工ゼオライト、若しくは同様に重金属の吸着効果が得られる火山灰といった自然由来の鉱物を浄化材料としてもよい。
また、本明細書開示の発明には、各発明や各実施形態の構成の他に、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものも含まれる。
本発明では、粉体材料と混合される平均直径1000μm未満の繊維状素材又は平均粒径75μm〜30mmの砂、砂利、砂質土壌、火山灰土壌、高炉スラグ若しくは鉄鋼スラグ等が土壌の透水性を保持する透水性保持部材として機能し、浄化材料を土壌に混合した場合に目詰まりを生ずることなく、土壌中の水分のスムーズな流れを確保し、浄化をスピーディに進行することができる。また、土壌中の重金属類の確実な浄化を図ることができ、重金属類の漏出や拡散を防止することができる。例えば汚染土壌、廃棄物の下側に敷土として土壌と混合した浄化材料を敷設することにより、汚染土壌、廃棄物を埋め立て、保管し、又、盛土材料として利用する際に、降雨等により汚染土壌、廃棄物から浸出するヒ素、セレン、六価クロム、鉛、カドミウム、フッ素、ホウ素の重金属類が拡散して地下水を汚染すること等を防止することができる。
また、粉体材料を造粒・焼成した浄化材料とすることにより、浄化材料を土壌に混合した場合に目詰まりが生ずることを防止することができる。これにより、土壌中の水分のスムーズな流れを確保し、浄化をスピーディに進行することができる。また、土壌中の重金属類の確実な浄化を図ることができ、重金属類の漏出や拡散を防止することができる。
本発明の実施形態について説明する。
本実施形態では、粉体材料の一例として350メッシュ(約45μm)の粒径の酸化マグネシウムを用い、平均直径1000μm未満の繊維状素材の一例としてCaO:約40%(w/w)及びSiO2:約35%(w/w)を含有し、平均直径約3μm、巻き毛状である無機繊維を用い、又、平均粒径75μm〜30mmの砂の例として粉体材料を粒径2〜5mmの砂を用い、又、粉体材料を造粒し焼成して構成する浄化材料の例として、粉体材料を直径が約1〜2mm程度になるまで造粒し、水和させた酸化マグネシウムを約330℃以上で脱水・加熱して粒状に作成したものを用いている。
〔酸化マグネシウムを用いる透水性試験の実験結果〕
粉体材料と、粉体材料を無機繊維に混合した材料と、粉体材料を造粒・焼成した材料と、粉体材料を砂と混合した材料を各試験材料として、透水性試験を行った実験結果を示す。本実験例では、粉体材料としてマグネシウム系の無機材料である酸化マグネシウムを用いる。
粉体材料と、粉体材料を無機繊維に混合した材料と、粉体材料を造粒・焼成した材料と、粉体材料を砂と混合した材料を各試験材料として、透水性試験を行った実験結果を示す。本実験例では、粉体材料としてマグネシウム系の無機材料である酸化マグネシウムを用いる。
試験装置には、図1に示すように、上下開放の円筒体2の中に後述する試験例の材料と土壌が混合された浄化材料3が充填された円筒カラム1を用い、円筒体2の上部開口21から円筒体2内に水Wを流し、浄化材料3を通って下部開口22から流出する水W’を回収可能である。本例の円筒体2の直径は5.7cm、断面積は25.5cm2であり、浄化材料3の厚さは30cm、浄化材料3の容積は765cm3である。浄化材料3のベースとなる土壌は砂質土壌であり、透水係数は1.0×10−3cm/s、可能通水量は91.8ml/hr、2,203ml/日である。
試験例1−1では、粉体材料をそのまま土壌(砂質土壌)へ混合し、浄化材料3としている。粉体材料は、350メッシュ(約45μm)の粒径の酸化マグネシウムであり、後述の試験例2〜4でも同様である。前記土壌(砂質土壌)に対する粉体材料の添加量は、50kg/m3に相当する38.25g/カラムとする。
試験例1−2では、粉体材料を無機繊維と混合して混合物とし、粉体材料が試験例1−1と同一量となるように前記混合物を土壌(砂質土壌)へ添加して、浄化材料3としている。前記無機繊維はCaO:約40%(w/w)及びSiO2:約35%(w/w)を含有し、その平均直径約3μm、巻き毛状である。前記混合物は、無機繊維:粉体材料:水=1:1:1の重量比で混合して作成する。
試験例1−3では、粉体材料を造粒・焼成して焼成材料とし、粉体材料が試験例1−1と同一量となるように前記焼成材料を土壌(砂質土壌)へ添加して、浄化材料3としている。前記粒状の焼成材料は、粉体材料に回転板の上で霧吹きで加水しつつ直径が約1〜2mm程度になるまで造粒し、水和させた酸化マグネシウムを約330℃以上で脱水・加熱して粒状に作成する。
試験例1−4では、粉体材料を粒径2〜5mmの砂と混合して混合物とし、粉体材料が試験例1−1と同一量となるように前記混合物を土壌(砂質土壌)へ添加して、浄化材料3としている。前記混合物は、砂:粉体材料:水=2:2:1の重量比で混合して作成する。
そして、試験例1−1〜1−4に於ける各材料をそれぞれ土壌(砂質土壌)と混合した浄化材料3を円筒体2に充填して水Wを通水し、1時間毎に24時間まで浄化材料3を通過した水W’を回収し、採水量を秤量して比較した。前記通水条件は浄化材料3に負荷のかかる通水として円筒体2に対して降水量100mm/hrを想定し、通水時間8hr、1時間当たりの通水量255ml/hr、総通水量2,040mlとした。その結果を図2のグラフに示す。
図2から明らかなように、粉体材料をそのまま土壌(砂質土壌)に混合した試験例1では、前記負荷のかかる通水条件の場合に徐々に目詰まりする傾向があることから、透水性が要求される浄化材料として用いることは不適切である。これに対して、試験例2〜4の透水性は概ね維持されるため、透水性に優れる浄化材料として用いることが可能である。
〔酸化マグネシウムを用いる吸着試験の実験結果〕
次に、吸着試験の実験結果について示す。本実験では、マグネシウム系の粉体材料或いは無機材料を代表して酸化マグネシウムを用い、酸化マグネシウムを無機繊維に混合した材料と、酸化マグネシウムと砂とを混合した材料と、酸化マグネシウムを造粒・焼成した材料を浄化材料とし、汚染土壌から浸出するヒ素、又は汚染土壌から浸出するホウ素を浄化材料に通水して吸着させるようにしている。
次に、吸着試験の実験結果について示す。本実験では、マグネシウム系の粉体材料或いは無機材料を代表して酸化マグネシウムを用い、酸化マグネシウムを無機繊維に混合した材料と、酸化マグネシウムと砂とを混合した材料と、酸化マグネシウムを造粒・焼成した材料を浄化材料とし、汚染土壌から浸出するヒ素、又は汚染土壌から浸出するホウ素を浄化材料に通水して吸着させるようにしている。
試験装置は、図3に示すように、浄化材料3を敷土とし、その上に汚染土壌4の盛土を施した構造である。
本実験に於ける浄化材料3のベースとなる土壌は砂質土壌であり、前記砂質土壌の透水係数は1.0×10−3cm/s、可能通水量は36mm/hrである。浄化材料3は、平面視正方形の略板状に設け、浄化材料3の底面の一辺の長さ45cm、浄化材料3の底面積2,025cm2、浄化材料3の厚さ5cm、浄化材料3の容積10,125Lとしている。
本実験に於ける汚染土壌4には、H15年環境庁告示第18号溶出試験に従い、ヒ素溶出量が0.05mg/L、乾燥嵩比重1.5の汚染土壌と、ホウ素溶出量が1.6mg/L、乾燥嵩比重1.5の汚染土壌とを用いている。汚染土壌4は、截頭四角錘形に設け、汚染土壌4の底面の一辺の長さ40cm、汚染土壌4の底面積1,600cm2、正方形の頭頂部41の一辺の長さ10cm、頭頂部41の面積100cm2、汚染土壌4の高さ10cm、汚染土壌4の容積7L、汚染土壌4の風乾重量10.5kgとしている。
試験例2−1は、粉体材料(無機材料)の混合なしのブランクの土壌であり、比較例である。
試験例2−2は、粉体材料(無機材料)である酸化マグネシウムを無機繊維と混合して混合物とし、粉体材料換算(無機材料換算)20kg/m3で前記混合物をベースとなる土壌(砂質土壌)へ添加して、浄化材料3としている。前記無機繊維は、CaO:約40%(w/w)及びSiO2:約35%(w/w)を含有し、その平均直径約3μm、巻き毛状である。前記混合物は、無機繊維:粉体材料(無機材料):水=1:1:1の重量比で混合して作成する。
試験例2−3は、粉体材料(無機材料)である酸化マグネシウムを造粒・焼成して焼成材料とし、粉体材料(無機材料)が試験例2−2と同一量となるように前記焼成材料を土壌(砂質土壌)へ添加して、浄化材料3としている。前記粒状の焼成材料は、粉体材料(無機材料)に加水して加圧造粒し、約330℃以上で脱水・加熱して粒状に作成する。
試験例2−4では、粉体材料(無機材料)である酸化マグネシウムを粒径2〜5mmの砂と混合して混合物とし、粉体材料が試験例2−2と同一量となるように前記混合物を土壌(砂質土壌)へ添加して、浄化材料3としている。前記混合物は、砂:粉体材料(無機材料):水=2:2:1の重量比で混合して作成する。
そして、上記試験例2−1の土壌を図3の浄化材料3に対応する形状で敷土とし、その上に汚染土壌4の盛土を施す構造と、上記試験例2−2〜試験例2−4の浄化材料3をそれぞれ図3に対応する形状で敷土とし、その上に汚染土壌4の盛土を施す構造とを作成し、試験例2−1〜試験例2−4の各々について汚染土壌4の盛土の上から潅水した。前記潅水では、降水量100mm/dayに対応する量の水を通水し、汚染土壌4の重量比で10倍量相当の水を14日間に亘って通水した。実験結果としては、汚染土壌4に浸透し、試験例2−1の土壌或いは試験例2−2〜試験例2−4の浄化材料3を通過した水を回収して分析した。その実験結果のヒ素の吸着について図4に、ホウ素の吸着について図5に示す。
図4及び図5から明らかなように、試験例2−2〜試験例2−4の浄化材料3を通過した水のヒ素濃度、ホウ素濃度はそれぞれ大きく減少し、ヒ素濃度の環境基準値0.01mg/L、ホウ素濃度の環境基準値1.0mg/Lをそれぞれ大幅に下回っている。更に、その効果は14日間に亘って全く衰えることがなく、長期に亘ってその効果が持続することが分かる。また、試験例2−2〜試験例2−4の何れも大きな浄化作用を有するが、無機繊維と混合した試験例2−2がより大きな浄化作用を発揮していることが分かる。
〔水酸化鉄を用いる吸着試験の実験結果〕
次に、鉄系の粉体材料或いは無機材料を代表して水酸化鉄を用い、水酸化鉄を無機繊維に混合した材料と、水酸化鉄と砂とを混合した材料と、水酸化鉄を造粒・焼成した材料を浄化材料とし、汚染土壌から浸出するヒ素、又は汚染土壌から浸出するセレンを浄化材料に通水して吸着させる吸着試験の実験結果について説明する。
次に、鉄系の粉体材料或いは無機材料を代表して水酸化鉄を用い、水酸化鉄を無機繊維に混合した材料と、水酸化鉄と砂とを混合した材料と、水酸化鉄を造粒・焼成した材料を浄化材料とし、汚染土壌から浸出するヒ素、又は汚染土壌から浸出するセレンを浄化材料に通水して吸着させる吸着試験の実験結果について説明する。
試験装置は上記酸化マグネシウムの吸着試験の場合と同様の図3に示す構造であり、浄化材料3のベースの砂質土壌、浄化材料3の設置条件についても上記酸化マグネシウムの吸着試験の場合と同様である。
本実験に於ける汚染土壌4には、H15年環境庁告示第18号溶出試験に従い、ヒ素溶出量が0.11mg/L、乾燥嵩比重1.5の汚染土壌と、セレン溶出量が0.07mg/L、乾燥嵩比重1.5の汚染土壌を用いている。汚染土壌4の設置条件は上記酸化マグネシウムの吸着試験の場合と同じである。
試験例3−1は、粉体材料(無機材料)の混合なしのブランクの土壌であり、比較例である。
試験例3−2は、粉体材料(無機材料)である水酸化鉄を塩化鉄溶液の中和により作成し、その水酸化鉄を無機繊維と混合して混合物とし、粉体材料換算(無機材料換算)20kg/m3で前記混合物をベースとなる土壌(砂質土壌)へ添加して、浄化材料3としている。前記無機繊維は、CaO:約40%(w/w)及びSiO2:約35%(w/w)を含有し、その平均直径約3μm、巻き毛状である。前記混合物は、無機繊維:粉体材料(無機材料):水=1:1:1の重量比で混合して作成する。
試験例3−3は、粉体材料(無機材料)である水酸化鉄を造粒・焼成して焼成材料とし、粉体材料(無機材料)が試験例3−2と同一量となるように前記焼成材料を土壌(砂質土壌)へ添加して、浄化材料3としている。前記粒状の焼成材料は、粉体材料(無機材料)に加水して加圧造粒し、約330℃以上で脱水・加熱して粒状に作成する。
試験例3−4では、粉体材料(無機材料)である水酸化鉄を粒径2〜5mmの砂と混合して混合物とし、粉体材料が試験例3−2と同一量となるように前記混合物を土壌(砂質土壌)へ添加して、浄化材料3としている。前記混合物は、砂:粉体材料(無機材料):水=2:2:1の重量比で混合して作成する。
そして、上記試験例3−1の土壌を図3の浄化材料3に対応する形状で敷土とし、その上に汚染土壌4の盛土を施す構造と、上記試験例3−2〜試験例3−4の浄化材料3をそれぞれ図3に対応する形状で敷土とし、その上に汚染土壌4の盛土を施す構造とを作成し、試験例3−1〜試験例3−4の各々について汚染土壌4の盛土の上から潅水した。前記潅水では、降水量100mm/dayに対応する量の水を通水し、汚染土壌4の重量比で10倍量相当の水を14日間に亘って通水した。実験結果としては、汚染土壌4に浸透し、試験例3−1の土壌或いは試験例3−2〜試験例3−4の浄化材料3を通過した水を回収して分析した。その実験結果のヒ素の吸着について図6に、セレンの吸着について図7に示す。
図6及び図7から明らかなように、試験例3−2〜試験例3−4の浄化材料3を通過した水のヒ素濃度、セレン濃度はそれぞれ大きく減少し、ヒ素濃度の環境基準値0.01mg/L、セレン濃度の環境基準値0.01mg/Lをそれぞれ大幅に下回っている。更に、その効果は14日間に亘って全く衰えることがなく、長期に亘ってその効果が持続することが分かる。また、試験例3−2〜試験例3−4の何れも大きな浄化作用を有するが、無機繊維と混合した試験例3−2がより大きな浄化作用を発揮していることが分かる。
〔酸化セリウムを用いる吸着試験の実験結果〕
次に、セリウム系の粉体材料或いは無機材料を代表して酸化セリウムを用い、酸化セリウムを無機繊維に混合した材料と、酸化セリウムと砂とを混合した材料と、酸化セリウムを造粒・焼成した材料を浄化材料とし、汚染土壌から浸出するヒ素、又は汚染土壌から浸出しるフッ素を浄化材料に通水して吸着させる吸着試験の実験結果について説明する。
次に、セリウム系の粉体材料或いは無機材料を代表して酸化セリウムを用い、酸化セリウムを無機繊維に混合した材料と、酸化セリウムと砂とを混合した材料と、酸化セリウムを造粒・焼成した材料を浄化材料とし、汚染土壌から浸出するヒ素、又は汚染土壌から浸出しるフッ素を浄化材料に通水して吸着させる吸着試験の実験結果について説明する。
試験装置は上記酸化マグネシウムの吸着試験の場合と同様の図3に示す構造であり、浄化材料3のベースの砂質土壌、浄化材料3の設置条件についても上記酸化マグネシウムの吸着試験の場合と同様である。
本実験に於ける汚染土壌4には、H15年環境庁告示第18号溶出試験に従い、ヒ素溶出量が0.06mg/L、乾燥嵩比重1.5の汚染土壌と、フッ素溶出量が1.2mg/L、乾燥嵩比重1.5の汚染土壌を用いている。汚染土壌4の設置条件は上記酸化マグネシウムの吸着試験の場合と同じである。
試験例4−1は、粉体材料(無機材料)の混合なしのブランクの土壌であり、比較例である。
試験例4−2は、粉体材料(無機材料)である酸化セリウムを無機繊維と混合して混合物とし、粉体材料換算(無機材料換算)20kg/m3で前記混合物をベースとなる土壌(砂質土壌)へ添加して、浄化材料3としている。前記無機繊維は、CaO:約40%(w/w)及びSiO2:約35%(w/w)を含有し、その平均直径約3μm、巻き毛状である。前記混合物は、無機繊維:粉体材料(無機材料):水=1:1:1の重量比で混合して作成する。
試験例4−3は、粉体材料(無機材料)である酸化セリウムを造粒・焼成して焼成材料とし、粉体材料(無機材料)が試験例4−2と同一量となるように前記焼成材料を土壌(砂質土壌)へ添加して、浄化材料3としている。前記粒状の焼成材料は、粉体材料(無機材料)に加水して加圧造粒し、約330℃以上で脱水・加熱して粒状に作成する。
試験例3−4では、粉体材料(無機材料)である酸化セリウムを粒径2〜5mmの砂と混合して混合物とし、粉体材料が試験例4−2と同一量となるように前記混合物を土壌(砂質土壌)へ添加して、浄化材料3としている。前記混合物は、砂:粉体材料(無機材料):水=2:2:1の重量比で混合して作成する。
そして、上記試験例4−1の土壌を図3の浄化材料3に対応する形状で敷土とし、その上に汚染土壌4の盛土を施す構造と、上記試験例4−2〜試験例4−4の浄化材料3をそれぞれ図3に対応する形状で敷土とし、その上に汚染土壌4の盛土を施す構造とを作成し、試験例4−1〜試験例4−4の各々について汚染土壌4の盛土の上から潅水した。前記潅水では、降水量100mm/dayに対応する量の水を通水し、汚染土壌4の重量比で10倍量相当の水を14日間に亘って通水した。実験結果としては、汚染土壌4に浸透し、試験例4−1の土壌或いは試験例4−2〜試験例4−4の浄化材料3を通過した水を回収して分析した。その実験結果のヒ素の吸着について図8に、フッ素の吸着について図9に示す。
図8及び図9から明らかなように、試験例4−2〜試験例4−4の浄化材料3を通過した水のヒ素濃度、フッ素濃度はそれぞれ大きく減少し、ヒ素濃度の環境基準値0.01mg/L、フッ素濃度の環境基準値0.8mg/Lをそれぞれ大幅に下回っている。更に、その効果は14日間に亘って全く衰えることがなく、長期に亘ってその効果が持続することが分かる。また、試験例4−2〜試験例4−4の何れも大きな浄化作用を有するが、無機繊維と混合した試験例4−2がより大きな浄化作用を発揮していることが分かる。
〔粉体材料の坦持量範囲の検討試験〕
次に、粉体材料を無機繊維又は砂に坦持させる際の、適切な坦持量の範囲或いは坦持材に坦持させる割合に関する検討試験を行った。
次に、粉体材料を無機繊維又は砂に坦持させる際の、適切な坦持量の範囲或いは坦持材に坦持させる割合に関する検討試験を行った。
試料調整条件1では、粉体材料である350メッシュ(約45μm)の粒径の酸化マグネシウムと、無機材料である無機繊維とを下記表1の条件で比率を変えて混合し、数種類の試料を作成した。尚、水については、全体が湿る程度となる、無機材料と粉体材料との合計量の半分(全体の3割程度)とした。
また、試料調整条件2では、粉体材料である350メッシュ(約45μm)の粒径の酸化マグネシウムと、粒径2〜5mmの砂とを下記表2の条件で比率を変えて混合し、数種類の試料を作成した。尚、水については、全体が湿る程度となる、砂と粉体材料との合計量の1/4程度(全体の2割程度)とした。
そして、試験方法として、それぞれの試料調整条件の試料により100gの検体を作成し、各検体(10検体)について、以下の2通りの実験1と実験2に供した。
実験1では、粉体材料が無機繊維又は砂に坦持されることを確認するため、作成した各検体から50gを分取し、2mmの篩に載せ、3分間、20rpmで振とうした。その後、篩残りを回収し、篩を通過した分を秤量した。その結果、それぞれ篩に入れた初期の50gに対して、無機材料の場合は表3に示す脱落量だけ通過し、砂の場合は表4に示す脱落量だけ通過した。坦持後の粉体材料の脱落について、脱落率の許容範囲を5%と設定すると、実験結果から、坦持させる坦持材/粉体材料について、無機材料の場合は無機材料/粉体材料の比率0.5以上、粒径2〜5mmの砂の場合は、砂/粉体材料との比率1以上の範囲が妥当と言える。
実験2では、粉体材料の無機繊維又は砂への坦持量のバラツキと、ヒ素の吸着量との関係について確認する。実験方法として、ヒ酸水素二ナトリウム七水和物を溶かして、10mg/Lのヒ素溶液を作成する。また、作成した各検体から5g×1検体を分取する。そして、ヒ素溶液200mlに2gの検体を添加して24時間振とうする。処理後、濾過して回収した液についてヒ素濃度を測定し、ヒ素吸着能のバラツキを確認した。無機繊維の場合の結果を表5に、砂の場合の結果を表6に示す。
表5及び表6から粉体材料の割合が多い検体ほどヒ素の除去率が高く、粉体材料の割合が低い検体ほど除去率は低いと言える。一方で、粉体材料の割合が低い検体ほど、各反復の検体間の結果に大きな差を生じる。これは、ヒ素の除去効果を及ぼす粉体材料が均一に各反復の検体間に含まれていないためであり、粉体材料の割合が低い試料の検体ほど、検体中の粉体材料の不均一性が高いと言える。よって、その差分の許容範囲を10%と設定すると、実験結果から「坦持材/粉体材料」の割合において、0.33以上3以下の範囲で妥当と言える。
本発明は、汚染土壌や廃棄物の敷土、覆土等の浄化に利用することができる。
1…円筒カラム
2…円筒体
21…上部開口
22…下部開口
3…浄化材料
4…汚染土壌 41…頭頂部
W、W’…水
2…円筒体
21…上部開口
22…下部開口
3…浄化材料
4…汚染土壌 41…頭頂部
W、W’…水
本発明の浄化材料は、水との接触によって重金属類を吸着可能な粉体材料を、平均直径1000μm未満の繊維状素材と混合して構成することを特徴とし、更に、水との接触によってヒ素、セレン、六価クロム、鉛、カドミウム、フッ素若しくはホウ素の一つ以上を吸着可能な粉体材料を、平均直径1000μm未満で繊維状素材と混合して構成することを特徴とし、更に、前記混合物を土壌に混合して構成することを特徴とする。前記浄化材料を製造する際には、例えば平均直径1000μm未満の繊維状素材に粉体材料を吹き付け、混合及び攪拌により粉体材料を繊維状素材に坦持させ、更に、土壌に混合する等により製造することが可能である。尚、前記繊維状素材には適宜のものを用いることが可能であり、例えばCaO:0〜50%(w/w)、SiO2:0〜100%(w/w)、Al2O3:0〜100%(w/w)の成分比からなる直径1000μm未満の繊維状素材、又は、長さが10mm以上、直径が1000μmで、直毛状若しくは巻き毛状の形状の繊維状素材等とすることが可能である。また、本発明の浄化材料は、土壌に混合し、汚染土壌若しくは廃棄物の下方若しくは側方若しくはその双方に所定の厚みで設置する浄化材料であって、水との接触によって重金属類を吸着可能な鉄、水酸化鉄、酸化鉄若しくはその水和物、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム若しくはその水和物、炭酸フッ化セリウム、水酸化セリウム、酸化セリウム若しくはその水和物、若しくはこれらを一つ以上含む粉体材料を、平均直径1〜1000μm未満の繊維状素材と、繊維状素材/粉体材料=0.33〜3の割合で混合して構成することを特徴とする。
また、本発明の浄化材料は、水との接触によって重金属類を吸着可能な粉体材料を、平均粒径75μm〜30mmの砂、砂利、砂質土壌、火山灰土壌、高炉スラグ若しくは鉄鋼スラグと混合して構成することを特徴とし、更に、水との接触によってヒ素、セレン、六価クロム、鉛、カドミウム、フッ素若しくはホウ素の一つ以上を吸着可能な粉体材料を、平均粒径75μm〜30mmの砂、砂利、砂質土壌、火山灰土壌、高炉スラグ若しくは鉄鋼スラグと混合して構成することを特徴とし、更に、前記混合物を土壌に混合して構成することを特徴とする。前記浄化材料を製造する際には、平均粒径75μm〜30mmの砂、砂利、砂質土壌、火山灰土壌、高炉スラグ若しくは鉄鋼スラグに粉体材料を吹き付け、混合及び攪拌により粉体材料を砂等に坦持させ、更に、土壌に混合する等により製造することが可能である。また、本発明の浄化材料は、土壌に混合し、汚染土壌若しくは廃棄物の下方若しくは側方若しくはその双方に所定の厚みで設置する浄化材料であって、水との接触によって重金属類を吸着可能な鉄、水酸化鉄、酸化鉄若しくはその水和物、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム若しくはその水和物、炭酸フッ化セリウム、水酸化セリウム、酸化セリウム若しくはその水和物、若しくはこれらを一つ以上含む粉体材料を、平均粒径75μm〜30mmの砂、砂利、砂質土壌、人工ゼオライト、火山灰土壌、高炉スラグ若しくは鉄鋼スラグの担持材料と、担持材料/粉体材料=0.33〜3の割合で混合して構成することを特徴とする。
また、本発明の浄化材料は、水との接触によって重金属類を吸着可能な粉体材料を造粒し焼成して構成することを特徴とし、更に、水との接触によってヒ素、セレン、六価クロム、鉛、カドミウム、フッ素若しくはホウ素の一つ以上を吸着可能な粉体材料を造粒し焼成して構成することを特徴とし、更に、前記焼成体を土壌に混合して構成することを特徴とする。また、本発明の浄化材料は、土壌に混合し、汚染土壌若しくは廃棄物の下方若しくは側方若しくはその双方に所定の厚みで設置する浄化材料であって、水との接触によって重金属類を吸着可能な鉄、水酸化鉄、酸化鉄若しくはその水和物、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム若しくはその水和物、炭酸フッ化セリウム、水酸化セリウム、酸化セリウム若しくはその水和物、若しくはこれらを一つ以上含む粉体材料を平均粒径75μm〜30mmに造粒し焼成して構成することを特徴とする。
また、本発明の浄化設備は、本発明の浄化材料を土壌に混合し、汚染土壌若しくは廃棄物の下方若しくは側方若しくはその双方に所定の厚みで設置することを特徴とし、好適には5cm以上、より好適には10cm以上の厚みで設置すると良好である。また、本発明の浄化設備は、本発明の浄化材料を土壌に混合して敷土とし、汚染土壌若しくは廃棄物を盛土とする構成を有することを特徴とする。
本発明の浄化材料は、水との接触によって重金属類を吸着可能な粉体材料を、平均直径1000μm未満の繊維状素材と混合して構成することを特徴とし、更に、水との接触によってヒ素、セレン、六価クロム、鉛、カドミウム、フッ素若しくはホウ素の一つ以上を吸着可能な粉体材料を、平均直径1000μm未満で繊維状素材と混合して構成することを特徴とし、更に、前記混合物を土壌に混合して構成することを特徴とする。前記浄化材料を製造する際には、例えば平均直径1000μm未満の繊維状素材に粉体材料を吹き付け、混合及び攪拌により粉体材料を繊維状素材に坦持させ、更に、土壌に混合する等により製造することが可能である。尚、前記繊維状素材には適宜のものを用いることが可能であり、例えばCaO:0〜50%(w/w)、SiO2:0〜100%(w/w)、Al2O3:0〜100%(w/w)の成分比からなる直径1000μm未満の繊維状素材、又は、長さが10mm以上、直径が1000μmで、直毛状若しくは巻き毛状の形状の繊維状素材等とすることが可能である。また、本発明の浄化材料は、土壌に混合し、汚染土壌若しくは廃棄物の下方若しくは側方若しくはその双方に5cm以上の厚みで設置する浄化材料であって、水との接触によって重金属類を吸着可能な鉄、水酸化鉄、酸化鉄若しくはその水和物、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム若しくはその水和物、炭酸フッ化セリウム、水酸化セリウム、酸化セリウム若しくはその水和物、若しくはこれらを一つ以上含む粉体材料を、平均直径1〜1000μm未満の繊維状素材と、繊維状素材/粉体材料=0.33〜3の割合で混合して構成することを特徴とする。
また、本発明の浄化材料は、水との接触によって重金属類を吸着可能な粉体材料を造粒し焼成して構成することを特徴とし、更に、水との接触によってヒ素、セレン、六価クロム、鉛、カドミウム、フッ素若しくはホウ素の一つ以上を吸着可能な粉体材料を造粒し焼成して構成することを特徴とし、更に、前記焼成体を土壌に混合して構成することを特徴とする。
Claims (6)
- 水との接触によって重金属類を吸着可能な粉体材料を、平均直径1000μm未満の繊維状素材と混合して構成することを特徴とする浄化材料。
- 前記繊維状素材を、CaO:30〜40%(w/w)と、SiO2:35〜45%(w/w)とを含み且つ平均直径1〜10μmである無機繊維とすることを特徴とする請求項1記載の浄化材料。
- 水との接触によって重金属類を吸着可能な粉体材料を、平均粒径75μm〜30mmの砂、砂利、砂質土壌、火山灰土壌、高炉スラグ若しくは鉄鋼スラグと混合して構成することを特徴とする浄化材料。
- 水との接触によって重金属類を吸着可能な粉体材料を造粒し焼成して構成することを特徴とする浄化材料。
- 前記粉体材料を、鉄、水酸化鉄、酸化鉄若しくはその水和物、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム若しくはその水和物、炭酸フッ化セリウム、水酸化セリウム、酸化セリウム若しくはその水和物、若しくはこれらを一つ以上含むものとすることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の浄化材料。
- 請求項1〜5の何れかに記載の浄化材料を土壌に混合し、汚染土壌若しくは廃棄物の下方若しくは側方若しくはその双方に所定の厚みで設置することを特徴とする浄化設備。
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