JP2009181726A - 燃料電池装置 - Google Patents

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紀彦 豊長
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Abstract

【課題】万一、収容室内においてガス漏れが発生するときであっても、ガス漏れ検知センサがガス漏れを良好に検知することができる燃料電池装置を提供する。
【解決手段】燃料電池装置は、隙間を形成し得るパネル12を用いて形成された筐体1と、筐体1の収容室10に配置され燃料原料ガスを改質してアノードガスを生成する改質器3と、筐体1の収容室10に配置され燃料原料ガスを改質器3に供給する燃料原料ガス配管4と、筐体1の収容室10に配置され改質器3で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電するスタック5と、筐体1の収容室10に配置され燃料原料ガスおよび/またはアノードガスの漏れを検知するガス漏れ検知センサ6とをもつ。燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40、アノードガス配管7のうち漏れ可能性がある配管部位70は、パネル12から離間させて配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明はガス漏れ検知センサを有する燃料電池装置に関する。
従来、特許文献1には、筐体としてのパッケージ内のガス濃度を検知するガス漏れ検知センサをパッケージの収容室の上部に配置する燃料電池装置が開示されている。このものによれば、パッケージ内に洩れたガスは空気よりも比重が軽いため、パッケージ内に上部に溜まる。このためガス漏れ検知センサは、ガスの漏れを良好に検知できる。
また特許文献2には、パッケージの正面下部に空気取込口を形成し、パッケージ内に改質器を配置し、パッケージ内の上部に燃料電池スタックを配置した燃料電池装置が開示されている。
特開2003−229148号公報 特開2006−128138号公報
ところで、産業界では、万一、パッケージ等の筐体の収容室内においてガス漏れが発生するようなときであっても、ガス漏れ検知センサが収容室内におけるガス漏れを良好に検知できる燃料電池装置が要望されている。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、万一、筐体の収容室内においてガス漏れが発生するときであっても、ガス漏れ検知センサがガス漏れを良好に検知することができる燃料電池装置を提供することを課題とする。
本発明者は、筐体の収容室内でガス漏れが発生するときにおいてガス漏れ検知センサがガス漏れを良好に検知することができる燃料電池装置の開発を進めている。そして、本発明者は、(i)万一、筐体の収容室内でガス漏れが発生するとき、筐体の収容室の閉鎖性(密閉性)が高い方が、収容室内のガス濃度が希薄化されないため、収容室内のガス漏れ検知センサでガス漏れを良好に検知することができること、(ii)燃料電池装置の使用期間が過剰に長くなると、筐体のパネルの合わせ面等に隙間が形成され、筐体の閉鎖性が次第に低下するおそれがないとは言えないことに着目した。
隙間が形成される要因としては、メンテナンス等のためパネルの離脱が繰り返されること、パネルの経年変化が発生すること、更に、パネルにガスケット等が設けられているときには、ガスケット等の経年変化が要因として考えられる。更に本発明者は、このように筐体に隙間が形成されているとき、万一、筐体の収容室内でガス漏れが発生しているときであっても、洩れたガスが筐体の隙間から筐体の外部に流出すれば、ガス漏れ検知センサがガス漏れを良好に検知しにくくなることに着目した。更に本発明者は、漏れ可能性がある配管部位を、隙間を形成するおそれがあるパネルからできるだけ離間させれば、万一、筐体の収容室内でガス漏れが発生しているときであっても、洩れたガスが筐体の隙間から筐体の外部に流出することが抑制され、収容室内のガス漏れ検知センサがガス漏れを良好に検知できることを知見し、試験で確認し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明に係る燃料電池装置は、隙間を形成し得るパネルを用いて形成された収容室をもつ筐体と、筐体の収容室に配置され燃料原料ガスを改質してアノードガスを生成する改質器と、筐体の収容室に配置され燃料原料ガスを前記改質器に供給する燃料原料ガス配管と、筐体の収容室に配置され改質器で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電するスタックと、改質器とスタックとを繋ぎ改質器で生成されたアノードガスをスタックに供給するアノードガス配管と、筐体の収容室に配置され燃料原料ガスおよび/またはアノードガスの漏れを検知するガス漏れ検知センサとを具備する燃料電池装置において、
燃料原料ガス配管および/またはアノードガス配管のうち、漏れ可能性がある配管部位は、改質器と隙間との最短距離よりも隙間から離間させて配置されていることを特徴とする。
『および/または』は、燃料原料ガス配管およびアノードガス配管のうち、いずれか一方または双方という意味である。筐体は、隙間を形成し得るパネルを用いて形成された収容室をもつ。収容室は改質器およびスタック等を収容する。改質器は筐体の収容室に配置されており、燃料原料ガスを改質してアノードガスを生成する。燃料原料ガス配管は、筐体の収容室に配置されており、燃料原料ガスを改質器に供給する。アノードガス配管は、改質器とスタックとを繋ぎ改質器で生成されたアノードガス(例えば水素ガス、水素含有ガス)をスタックのアノードに供給する。
スタックは、筐体の収容室に配置されており、改質器で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電する。スタックは、シート型の複数の膜電極接合体を板状のセパレータと共に厚み方向に積層したタイプでも良いし、あるいは、チューブ型の複数の膜電極接合体を組み付けたタイプでも良い。
ガス漏れ検知センサは、筐体の収容室に配置され燃料原料ガスおよび/またはアノードガスの漏れを検知する。ガス漏れ検知センサは、燃料原料ガスおよび/またはアノードガスを構成する分子が吸着されると、物理的性質(例えば電気的特性、磁気的特性)および/または化学的性質が変化するセンサが例示される。
ガス漏れ検知センサは、筐体の収容室においてガス漏れを良好に検知できる部位に配置されていることが好ましい。燃料原料ガスおよび/またはアノードガスの比重が空気の比重よりも軽い場合には、当該部位として収容室のうち上側が好ましい。また、燃料原料ガスおよび/またはアノードガスの比重が空気の比重よりも軽い場合には、当該部位として収容室のうち下側が好ましい。また、燃料原料ガスおよび/またはアノードガスの比重が空気の比重と同じ程度である場合には、当該部位として収容室の高さ方向の中間が好ましい。
本発明によれば、燃料原料ガス配管および/またはアノードガス配管のうち、漏れ可能性がある配管部位は、改質器と隙間との最短距離よりもパネルの隙間から離間させて配置されている。ここで、漏れ可能性がある配管部位としては、燃料原料ガス配管を構成する配管および/または継手の継目をもつ配管部位が考えられる。このような本発明によれば、万一、燃料原料ガス配管および/またはアノードガス配管の当該配管部位からガス漏れが発生していたとしても、当該配管部位は、その洩れたガスがパネルの隙間から筐体の外方に流出することが抑制される。故に、燃料原料ガス配管からのガス漏れをガス漏れ検知センサで良好に検知することができる。
本発明によれば次の態様のうちの少なくとも一つが例示される。燃料原料ガス配管および/またはアノードガス配管のうち、漏れ可能性がある配管部位の長さの70%以上は、収容室においてスタックの中心を通る第1鉛直線を含み筐体の水平断面における長手方向と直交する第1平面と、改質器の中心を通る第2鉛直線を含み筐体の前記長手方向と直交する第2平面との間に配置されている態様が例示される。ここで、『中心』とは、それぞれ改質器の形状、スタックの形状の中心であるが、場合によっては、改質器の質量中心、スタックの質量中心でも良い。この場合、漏れ可能性がある当該配管部位をパネルからできるだけ離間させて配置することができる。
改質器は、改質器のうち近接壁面部分の他に、近接壁面部分の反対側に位置する離間壁面部分を備えている態様が例示される。燃料原料ガス配管および/またはアノードガス配管のうち、漏れ可能性がある配管部位は、改質器の離間壁面部分よりも筐体のパネルから離間している態様が例示される。この場合、漏れ可能性がある配管部位をパネルからできるだけ離間させて配置することができる。
なお、パネルに形成される隙間としては、筐体の高さ方向に沿って形成される態様が例示される。また筐体が角部を有する場合には、隙間としては筐体の角部に形成される態様が例示される。
また、燃料原料ガス配管には燃料原料を搬送する燃料原料搬送源が設けられており、燃料原料搬送源は、収容室においてスタックの中心を通る第1鉛直線を含み筐体の水平断面における長手方向と直交する第1平面と、改質器の中心を通る第2鉛直線を含み筐体の前記長手方向と直交する第2平面との間に配置されている態様が例示される。隙間が形成され得るパネルから燃料原料搬送源をできるだけ遠ざけることができる。
燃料原料ガス配管および/またはアノードガス配管のうち、漏れ可能性がある配管部位は、改質器と隙間との最長距離よりも隙間から離間させて配置されている態様が例示される。
本発明によれば、燃料原料ガス配管および/またはアノードガス配管のうち、漏れ可能性がある配管部位は、改質器とパネルの隙間との最短距離よりも隙間から離間させて配置されている。このため万一、当該配管部位からガス漏れが発生するときであっても、洩れたガスがパネルの隙間を介して筐体の外方に飛散することが抑制される。故に、筐体の収容室に設けたガス漏れ検知センサにより、筐体の収容室内におけるガス漏れを良好に検知することができる。従って、筐体の収容室内においてガス漏れが発生しているにも拘わらず、ガス漏れ検知センサがガス漏れを検知できないことが抑制される。
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1について図1,図2を参照しつつ説明する。図1,図2はあくまでも概念図であり、細部構造まで規定するものではない。本実施形態に係る燃料電池装置は、図1に示すように、燃料電池システムを収容するための収容室10をもつ直方体形状をなす筐体1と、筐体1の収容室10に配置され燃料原料ガス(例えば炭化水素系のガス)を改質してアノードガスを生成する改質器3と、筐体1の収容室10に配置され燃料原料ガスを改質器3に供給する燃料原料ガス配管4と、筐体1の収容室10に配置され改質器3で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電するスタック5と、改質器3とスタック5とを繋ぎ改質器3で生成されたアノードガス(水素を50モル%以上含むガス)をスタック5に供給するアノードガス配管7と、筐体1の収容室10に配置され燃料原料ガスおよびアノードガスの漏れを検知するガス漏れ検知センサ6とを備えている。
ガス漏れ検知センサ6は、筐体1の収容室10のうち上部側、特に改質器3の上面3uよりも上方側に配置されており、殊に、スタック5の下面5dおよび上面5uよりも上方側に配置されており、燃料原料ガスおよび/またはアノードガスの漏れを検知する。ここで、燃料原料ガスおよびアノードガスは空気よりも比重が軽いため、浮上し易い性質をもち、上側のガス漏れ検知センサ6により検知され易い。筐体1の上面側のうちガス漏れ検知センサ6の近傍には排気口1nが形成されている。後述する換気装置1bが作動すると、筐体1の空気取込口1aから外気が収容室10内に吸引され、ガス漏れ検知センサ6を経て排気口1nに向かう気流が形成される。これによりガス漏れ検知センサ6によるガス検知性が高められている。
図2に示すように、筐体1は、筐体1のベースとなると共に四角形状をなす窓開口11cをもつフレーム11と、窓開口11cを閉鎖するように金属製または硬質樹脂製のフレーム11に着脱可能に取り付けられる板状をなす金属製または硬質樹脂製のパネル12とを備えている。窓開口11cは、筐体1の前面、後面、左側面および右側面に形成されている。
図2に示すように、パネル12は四角形状をなしており、面パネル12f、面パネル12e、面パネル12w、面パネル12r、天井パネル12sを備えている。面パネル12fの周縁部には、複数個のボルト17(取付具)をそれぞれ挿入する挿入孔14が複数個形成されている。フレーム11のうち面パネル12fの周縁部を取り付ける部位の裏面には、雌螺子部15cをもつ取付孔15をもつナット部材18(雌螺子部材)が固定されている。ボルト17(取付具)はパネル12の挿入孔14に挿入された状態で、ボルト17の雄螺子部17aは取付孔15の雌螺子部15cに着脱可能に取り付けられる。
面パネル12e、面パネル12w、面パネル12r、天井パネル12sについても、同様の取付構造とされている。図2に示すように、フレーム11と面パネル12fとの間には、収容室10の閉鎖性およびシール性を高めるための枠状のガスケット12kが配置されている。面パネル12e、面パネル12w、面パネル12r、天井パネル12sについても、同様にガスケット12kが配置されている。
ここで、図1において、矢印X方向は、筐体1の長手方向を示す。従って、矢印X方向は、筐体1のうち互いに対向する第1側面1fを形成するパネル12(面パネル12w)と第2側面1sを形成するパネル12(面パネル12r)とを水平方向に沿って結ぶ方向(最短距離で結ぶ方向)を意味する。
図1に示すように、筐体1の下部には空気取込口1aおよび換気装置1bが設けられている。なお、換気装置1bはファン1cとモータ1dとを備えている。筐体1の上部には排気口1mが設けられている。排気口1mは、改質器3から発生した排気ガスを排出させるために筐体1の上部に形成された開口である。スタック5の発電反応を経たアノードオフガスは、可燃成分(水素)を含むことがあるため、スタック5のアノードガス出口5pから吐出され、アノードオフガス配管5tから改質器3の燃焼部31に帰還され、燃焼部31で再び燃焼され、その後、改質器3から発生した他の排気ガスと共に排気管1zを介して排気口1mから外方に排出される。
図1に示すように、筐体1の収容室10内において、改質器3の中心3mの上側、殊に、改質器3の上側に改質器3の上側にスタック5が配置されている。これにより万一、災害時等において、燃料電池装置の筐体1が浸水されるときであっても、触媒を担持した多数の膜電極接合体を有する高価なスタック5を浸水から保護するのに有利である。
本実施形態によれば、燃料電池装置が長年にわたり使用されていると、筐体1のパネル12(フレーム11とパネル12との間の繋ぎ目部位)に隙間12xが形成されることがある。その理由としては、燃料電池装置のメンテナンス等のため筐体1のパネル12の離脱が繰り返されること、パネル12の経年変化、メンテナンス者のボルト締結度の個人差等が要因として考えられる。更に、パネル12にガスケット12k等が設けられているため、ガスケット12kの経年変化等も要因として考えられる。上記したようにパネル12に隙間12xが形成されると、筐体1の収容室10の閉鎖性(密閉性)が低下するため、前述したように、万一、筐体1の収容室10内でガス漏れが発生しているにも拘わらず、収容室10内のガス濃度が希薄化され、収容室10内のガス漏れ検知センサ6でガス漏れを良好に検知することができなくなるおそれが完全にないとは、言えない。
図1に示すように、改質器3は、燃料原料ガスを水蒸気改質する改質部30と、改質部30を高温領域に加熱する燃焼部31とをもつ。燃焼部31は改質部30の上側に設けられている。改質部30は、図略の改質水系から改質水が供給される。第1鉛直線P1は、スタック5のセル積層方向(矢印X方向)における中心5m(形状の中心)を鉛直的に重力方向に沿って通る鉛直線である。第2鉛直線P2は、改質器3の長手方向(矢印X方向)における中心3m(形状の中心)を鉛直的に重力方向に沿って通る鉛直線である。第1平面S1は、第1鉛直線P1を含み筐体1の水平断面における長手方向(矢印X方向)と直交する平面である。第2平面S2は、第2鉛直線P2を含み筐体1の水平断面における長手方向(矢印X方向)と直交する平面である。
なお改質器3は、燃料原料を水蒸気(HO)で改質する改質部30の他に、シフト部と、CO選択酸化部とをもち、更に、改質水から水蒸気を生成させる蒸発部とをもつ。改質部30における基本反応は次の式(1)で示され、メタンがアノードガス(水素を主要成分とする)にされる。シフト部における基本反応は次の式(2)で示され、一酸化炭素が二酸化炭素および水素とされる。CO選択酸化部における基本反応は次の式(3)で示され、一酸化炭素が二酸化炭素とされる。
式(1)…CH+HO→3H+CO
式(2)…CO+HO→H+CO
式(3)…CO+1/2O→CO
図1(矢印X方向に沿った断面)に示すように、改質器3の外壁面のうち筐体1のパネル12(面パネル12w)に最も近接している部分を近接壁面部分34とする。ここで、筐体1の複数のパネル12のうち近接壁面部分34を決定する基準となる基準パネルは、改質器3に繋がる燃料原料ガス配管4のうち洩れる可能性がある配管部位40に距離的に最も近いパネルである。このように配管部位40からの距離的に最も近い基準パネルで形成される隙間から、ガスが筐体1の外方に洩れることを抑制することが重要である。
図1に示す実施形態によれば、改質器3の近接壁面部分34を決定する基準パネルは、燃料原料ガス配管4のうちガスが洩れる可能性がある配管部位40に距離的に最も近い面パネル12wである。改質器3のうち面パネル12wに最も近い部位を近接壁面部分34とする。更に、改質器3のうち、近接壁面部分34の反対側に位置する離間壁面部分35とする。近接壁面部分34は、面パネル12w(基準パネル)に対面して接近している。離間壁面部分35は、改質器3を介して面パネル12w(基準パネル)に背向している。従って図1に示すように、改質器3の外壁面の離間壁面部分35および近接壁面部分34は、互いに対向している。
図1に示すように、燃料原料ガス配管4の長さ方向のコネクタをもつ一端部4aは、筐体1の外方のガス供給源42(例えば都市ガス配管、燃料電池ガスボンベ等)の接続配管42rにバルブ4vを介して繋がれている。燃料原料ガス配管4の長さ方向の他端部4cは、改質器3の改質部30のガス入口30iに繋がれている。燃料原料ガス配管4のうち一端部4aと他端部4cとの間には、バルブ4vと、燃料原料ガスを搬送する燃料原料搬送源として機能する燃料原料ポンプ43と、燃料原料ガスを浄化させるガス浄化部として機能する脱硫器44とが、直列に設けられている。ここで、燃料原料ガス配管4において、脱硫器44は燃料原料ポンプ43よりも下流側に位置しており、燃料原料ポンプ43よりも改質部30のガス入口30iに近づいている。
改質部30における水蒸気改質で生成されたアノードガスは、アノードガス配管7を経て、スタック5のアノードガス入口5iに供給される。アノードガス配管7は、改質器3のCO選択酸化部のガス出口30pとスタック5のアノードガス入口5iとを繋いでおり、改質部30で生成されたアノードガスをスタック5のアノードに供給する。アノードガスはスタック5における発電反応に使用される。
ここで、スタック5の発電運転時において、バルブ4vが開弁すると共に、燃料原料ポンプ43が駆動すると、ガス供給源42の燃料原料ガスは、燃料原料ガス配管4の下流側に供給され、燃料原料ポンプ43から脱硫器44を経て脱硫され、その後、下流に向けて矢印E1方向に搬送され、改質部30のガス入口30iに供給される。改質部30に供給された燃料原料ガスは、改質部30の内部において水蒸気改質され、アノードガスとなる。
図1に示すように、カソードガス配管8が収容室10に配置されている。カソードガス配管8の長さ方向の一端部8aは収容室10内に配置されており、収容室10内の空気をカソ−ドガスとして取り込む。カソードガス配管8の長さ方向の他端部8cは、スタック5の加湿器52のカソ−ドガス入口52iに接続されている。カソードガス配管8の一端部8aと他端部8cとの間には、カソードガス搬送源としてのカソードガスポンプ8fが配置されている。
スタック5の発電運転時において、カソードガスポンプ8fが駆動すると、カソードガス(空気)はカソードガス配管8を介してカソードガス入口52iから加湿器52に供給され、加湿器52で加湿され、その後、スタック5のカソードに供給され、発電反応に使用される。
図1に示すように、本実施形態によれば、燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40は、改質器3の近接壁面部分34よりも、筐体1のパネル12(面パネル12w)から筐体1の長手方向(矢印X方向)において離間させて配置されている。漏れ可能性がある当該配管部位40は、燃料原料ポンプ43の吐出ポート43pと改質部30のガス入口30iとを繋ぐ配管部位である。その理由としては、燃料原料ガス配管4において燃料原料ポンプ43よりも下流の部位では、燃料原料ポンプ43により燃料原料ガスは大気圧を超える圧力に増圧されており、漏れる確率が燃料原料ポンプ43の上流よりも増加するためである。なお、当該配管部位40は、燃料原料ガス配管4を構成する配管および/または継手の継目をもつ配管である。
上記したように本実施形態によれば、燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40は、筐体1の長手方向において、改質器3の近接壁面部分34よりも、パネル12(面パネル12w)から離間させて配置されている。このため、万一、収容室10内において燃料原料ガス配管4の配管部位40からガス漏れが発生していたとしても、その洩れたガスが筐体1のパネル12の隙間12xからパネル12の外方に即座に流出することが抑制される。故に、燃料原料ガス配管4からのガス漏れをガス漏れ検知センサ6で良好に検知することができる利点が得られる。
更に説明を加える。本実施形態によれば、図1に示すように、第1鉛直線P1はスタック5の中心5m(形状中心)を通る。第2鉛直線P2は改質器3の中心3m(形状中心)を通る。燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40は、具体的には、筐体1の収容室10において、スタック1の長手方向(矢印X方向)で、スタック5の第1鉛直線P1(第1平面S1)と改質器3の第2鉛直線P2(第1平面S2)との間に配置されている。このため、当該配管部位40を、パネル12(面パネル12w)からできるだけ離間させて配置することができる。なお、当該配管部位40は複数のパネルのうち面パネル12wに最も近い。
図1に示すように、燃料原料ポンプ43は、筐体1の収容室10において、筐体1の長手方向において、改質器3の近接壁面部分34よりも、パネル12(面パネル12w)から離間させて配置されている。殊に、燃料原料ポンプ43は、スタック5の第1鉛直線P1(第1平面S1)と、改質器3の第2鉛直線P2(第2平面S2)との間に配置されている。この場合、燃料原料ポンプ43を、隙間12xを形成する可能性があるパネル12からできるだけ離間させて配置することができる。この結果、燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40を、筐体1の長手方向において、改質器3の近接壁面部分34よりも、パネル12(面パネル12w)から離間させて配置させることができる。
換言すると、本実施形態によれば、図1に示すように、燃料原料ガス配管4のうち、漏れ可能性がある配管部位40および燃料原料ポンプ43は、筐体1の長手方向(矢印X方向)において、改質器3の近接壁面部分34および離間壁面部分35の双方よりも、パネル12(面パネル12w)から離間している。このため、漏れ可能性がある配管部位40および燃料原料ポンプ43を、パネル12(面パネル12w)からできるだけ離間させて配置することができる。
本実施形態によれば、燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40の上方(真上が例示される)には、ガス漏れ検知センサ6が配置されている。このため、当該配管部位40から燃料原料ガスが洩れるときであっても、ガス漏れ検知センサ6で検知し易い利点が得られる。
次に、アノードガス配管7の配置について説明を加える。図1に示すように、アノードガス配管7のうち漏れ可能性がある配管部位70は、筐体1の長手方向(矢印X方向)において、改質器3の近接壁面部分34よりも筐体1のパネル12(面パネル12w)から離間させて配置されている。ここで、アノードガス配管7のうち漏れ可能性がある当該配管部位70は、改質器3のガス出口30pとスタック5のアノードガス入口5iとを繋ぐ配管部位である。なお、当該配管部位70は配管および/または継手の継目をもつ配管である。
上記したように本実施形態によれば、万一、配管部位70からアノードガス漏れが発生していたとしても、その洩れたアノードガス(水素を含むガス)が筐体1のパネル12の隙間12xからパネル12の外方に流出することが抑制される。故に、アノードガス配管7の配管部位70からのガス漏れをガス漏れ検知センサ6で良好に検知することができる。
更に本実施形態によれば、図1に示すように、アノードガス配管7のうち漏れ可能性がある配管部位70は、具体的には、筐体1の収容室10において、筐体1の長手方向(矢印X方向)で、スタック5の中心5mを通る第1鉛直線P1(第1平面S1)と改質器3の中心3mを通る第2鉛直線P2(第2平面S2)との間に配置されている。このため、当該配管部位70を、パネル12(面パネル12w)からできるだけ離間させて配置することができる利点が得られる。
(実施形態2)
図3は実施形態2を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図3に示すように、燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40は、ポンプ43の吐出ポート43pと改質部30のガス入口30iとを繋ぐ部位である。当該配管部位40のうちの長さ70%以上は、筐体1の長手方向(矢印X方向)において、改質器3の近接壁面部分34および離間壁面部分35の双方よりも、パネル12(面パネル12w)から離間させて配置されている。従って、配管部位40は、スタック5の中心5mを通る第1鉛直線P1(第1平面S1)と改質器3の中心3mを通る第2鉛直線P2(第2平面S2)との間に配置されている。
ここで、図3に示すように、燃料原料ポンプ43は、筐体1の長手方向(矢印X方向)において、改質器3の近接壁面部分34よりもパネル12(面パネル12w)から離間しているものの、改質器3の離間壁面部分35よりもパネル12(面パネル12w)に近づいている。このような本実施形態によれば、燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40の全部または大部分(長さの70%以上、80%以上)は、筐体1の長手方向(矢印X方向)において、改質器3の近接壁面部分34よりも、パネル12(面パネル12w)から離間させて配置されている。
従って、燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40の全部または大部分(長さの70%以上)は、筐体1の長手方向(矢印X方向)において、スタック5の中心5mを通る第1鉛直線P1(第1平面S1)と、改質器3の中心3mを通る第2鉛直線P2(第2平面S2)との間に配置されている。更に、図3に示すように、燃料原料ポンプ43自体は、筐体1の長手方向において、スタック5の中心5mを通る第1鉛直線P1(第1平面S1)と、改質器3の中心mを通る第2鉛直線P2(第2平面S2)との間に配置されている。この結果、燃料原料ポンプ43を、改質器3の近接壁面部分34よりもパネル12(面パネル12w)からできるだけ離間させて配置させることができる。
(実施形態3)
図4は実施形態3を示す。本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。矢印X1方向は、矢印X方向と直交する方向であり、筐体1のうち互いに対向する面パネル12fと面パネル12eとを水平方向に沿って結ぶ方向(最短距離で結ぶ方向)を意味する。図4に示すように、燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40、アノードガス配管7のうち漏れ可能性がある配管部位70、燃料原料ポンプ43は、筐体1の矢印X1方向において、改質器3の近接壁面部分34および離間壁面部分35の双方よりも、パネル12(面パネル12f)から離間している。このため、漏れ可能性がある配管部位40,70および燃料原料ポンプ43を、パネル12(面パネル12f)からできるだけ離間させて配置することができる。
(試験例)
本発明者らは、ガス漏れ試験として、図5に示すように、筐体1のパネル12の繋ぎ目に1つの隙間12xを積極的に形成し、隙間12xから燃料原料ガスの漏れ量を試験した。この試験によれば、筐体1(高さ750ミリメートル)の角部においてパネル12の繋ぎ目の隙間12xを、筐体1のほぼ全高さ方向に沿って連続的にあえて形成した。他のパネル12については、粘着テープによる目張りで閉鎖性を高めた。そして、筐体1の収容室10において燃料原料ガス(13A)のガス放出位置XA点を高さ0mmに設定した。更に筐体1の外方において、隙間12xの近傍に位置するように、複数個のガス漏れ検知センサ6を、0mm,100mm,200mm,300mm,400mm,500mm,600mmの高さ位置にそれぞれ配置した。この試験によれば、ガス放出位置XA点を高さ0mmに設定したまま、ガス放出位置XA点とこれに最も高いパネル12との距離であるL(図5参照)を変化させた。この場合、Lを、30mm,50mm,70mm,90mmに変化させた。Lは、筐体1のパネル12の隙間12xとガス放出位置XA点との最短距離(矢印X方向における距離)、離間している距離を示す。従ってLが大きいほど、ガス放出位置XA点が筐体1のうち最も近いパネル12の内壁面から矢印X方向において離間していると共に、Lが小さいほど、ガス放出位置XA点が筐体1のうち最も近いパネル12の内壁面に矢印X方向において接近していることを意味する。
上記したような条件で、収容室10内においてガス放出位置XA点から燃料原料ガス(都市ガス)を放出させた。この場合、燃料原料ガスはパネル12の隙間12xから筐体1の外方に透過し、筐体1の外方のガス漏れ検知センサにより燃料原料ガスの漏れ濃度を計測した。計測結果を表1に示す。
表1によれば、燃料原料ガスのガス放出位置XA点を、高さ(0mm)、L=30ミリメートルの位置と設定したときには、高さ(0mm)のガス漏れ検知センサは5.0vol%検知したにも拘わらず、高さ(200mm)のガス漏れ検知センサは1.5vol%しか検知せず、高さ(400mm)のガス漏れ検知センサは1.2vol%しか検知せず、高さ(600mm)のガス漏れ検知センサは0.7vol%しか検知しなかった。
また、表1によれば、燃料原料ガスのガス放出位置XA点を、高さ(0mm)、L=90ミリメートルの位置としたときには、高さ(0mm)のガス漏れ検知センサは1.7vol%検知したにもかかわらず、高さ(200mm)のガス漏れ検知センサは1.0vol%しか検知せず、高さ(400mm)のガス漏れ検知センサは0.9vol%しか検知せず、高さ(600mm)のガス漏れ検知センサは0.8vol%しか検知しなかった。
このようにガス放出高さ位置XA点が同一高さであっても、Lが小さな場合には、計測位置が高くなるとガス濃度は低目に検知される傾向があることが知見された。換言すると、Lが小さな場合には、筐体1の収容室10の洩れているガス濃度が高いときであっても、筐体1の収容室10の上部ではガス濃度は低目に検知されてしまうことが知見された。
しかしながら前記したLを増加させて、ガス放出位置XA点を矢印X方向において筐体1のパネル12の隙間12xから遠ざければ、筐体1の収容室10の上部においてガス計測濃度を高めることになり、ガス漏れ検知センサ6による計測精度を向上させ得ることになることが知見された。
Figure 2009181726
同様な条件で、水素ガスについての漏れ量を試験した。水素ガスは比重が燃料原料ガスよりも軽いため、収容室10内において燃料原料ガスよりも上昇し易い。水素ガスの計測結果を表2に示す。
表2によれば、水素ガスのガス放出位置XA点を、高さ(0mm)、L=30ミリメートルの位置と設定したときには、高さ(0mm)のガス漏れ検知センサは1.7vol%検知したにも拘わらず、高さ(200mm)のガス漏れ検知センサは1.3vol%しか検知せず、高さ(400mm)のガス漏れ検知センサは1.0vol%しか検知せず、高さ(600mm)のガス漏れ検知センサは1.2vol%しか検知しなかった。
また、表2によれば、水素ガスのガス放出位置XA点を、高さ(0mm)、L=90ミリメートルの位置としたときには、高さ(0mm)のガス漏れ検知センサは0.2vol%検知し、高さ(200mm)のガス漏れ検知センサは1.6vol%検知し、高さ(400mm)のガス漏れ検知センサは1.3vol%検知し、高さ(600mm)のガス漏れ検知センサは1.4vol%検知した。水素ガスは都市ガスよりも比重が軽いため、筐体1の上側に移動し易い。
このようにガス放出位置XA点の高さ位置が同一であっても、Lが小さな場合には、計測高さ位置が低いほどガス濃度は高く検知されるものの、計測高さ位置が高くなると、ガス濃度は低目に検知される傾向がある。換言すると、Lが小さな場合には、筐体1の収容室10の下部において洩れているガス濃度が高いときであっても、筐体1の収容室10の上部ではガス濃度は低目に検知されてしまうことを意味する。これは好ましくない。しかしながらLを増加させれば、ガス計測濃度を高めることになり、ガス漏れ検知センサ6による計測精度を向上させ得ることになる。このようにガス漏れ可能性がある配管部位は、経年変化等により隙間を形成する可能性があるパネル12からできるだけ離間させて配置されていることが好ましいことがわかる。
Figure 2009181726
(他の実施形態)
上記した実施形態1によれば、基準パネルは、パネル12のうち面パネル12wとされており、燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40および燃料原料ポンプ43は、改質器3の近接壁面部分34および離間壁面部分35の双方よりも、面パネル12wから離間している。これに限らず、燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40に近い基準パネルを、面パネル12rとしても良い。この場合には、漏れ可能性がある配管部位40、配管部位70および燃料原料ポンプ43を、改質器3の近接壁面部分34および離間壁面部分35の双方よりも面パネル12rから離間している方式としても良い。更には、燃料原料ガス配管4のうち漏れ可能性がある配管部位40に近い基準パネルを、面パネル12eとしても良い。この場合には、漏れ可能性がある配管部位40、配管部位70および燃料原料ポンプ43を、改質器3の近接壁面部分34および離間壁面部分35の双方よりも面パネル12eから離間している方式としても良い。
上記した実施形態1によれば、燃料原料搬送源として燃料原料ポンプ43が設けられているが、これに限らず、燃料原料搬送源としては、燃料原料ガスを搬送させるファン、ブロア、コンプレッサでも良い。
筐体1は、筐体1のベースとなるフレーム11と、フレーム11に着脱可能に取り付けられる板状をなす複数のパネル12とを備えている。そしてパネル12は、面パネル12f、面パネル12e、面パネル12w、面パネル12r、天井パネル12sを備えている。しかしこれに限らず、面パネル12f、面パネル12e、面パネル12w、面パネル12r、天井パネル12sのうちの少なくとも一枚のパネルがフレーム11に対して着脱可能であり、他のパネルに相当する部分はフレーム11と一体成形されていても良い。
フレーム11のうちパネル12の周縁部を取り付ける部位の裏面には、雌螺子部15cをもつ取付孔15をもつナット部材18が形成されているが、これに限らず、フレーム11自体に雌螺子部が形成されていても良い。更にフレーム11にパネル12をボルト17により取り付けることにしているが、これに限らず、ボルト17以外のスナップ力を有する取付具でも良い。
矢印X方向は、筐体1のうち互いに対向する第1側面1fを形成するパネル12(面パネル12w)と第2側面1sを形成するパネル12(面パネル12r)とを結ぶ方向(最短距離で結ぶ方向)を意味するが、これに限られるものではなく、筐体1のうち互いに対向する面パネル12fと面パネル12eとを結ぶ方向(最短距離で結ぶ方向)としても良い。
その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施可能である。ある実施形態に特有の構造および機能は他の実施形態についても適用できる。
上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
[付記項1]隙間を形成し得るパネルを用いて形成された収容室をもつ筐体と、
前記筐体の前記収容室に配置された燃料電池システムとを具備する燃料電池装置において、燃料電池システムの構成部品の外壁面のうち前記パネルに最も近接している部分を近接壁面部分とするとき、前記漏れる可能性がある配管部位は、前記近接壁面部分よりも前記パネル(当該配管部位が最も近いパネル)から離間させて配置されていることを特徴とする燃料電池装置。漏れる可能性がある配管部位からガスが洩れるときであっても、ガス漏れ検知センサで良好に検知することができる。
[付記項2]隙間を形成し得るパネルを用いて形成された収容室をもつ筐体と、
前記筐体の前記収容室に配置された燃料電池システムとを具備する燃料電池装置において、前記漏れる可能性がある配管部位は、前記パネル(当該配管部位が最も近いパネル)から離間させて配置されていることを特徴とする燃料電池装置。漏れる可能性がある配管部位からガスが洩れるときであっても、ガス漏れ検知センサで良好に検知することができる。
[付記項3]隙間を形成し得るパネルを用いて形成された収容室をもつ筐体と、筐体の収容室に配置され燃料原料ガスを改質してアノードガスを生成する改質器と、筐体の収容室に配置され燃料原料ガスを改質器に供給する燃料原料ガス配管と、筐体の収容室に配置され改質器で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電するスタックと、改質器とスタックとを繋ぎ改質器で生成されたアノードガスをスタックに供給するアノードガス配管と、筐体の収容室に配置され燃料原料ガスおよび/またはアノードガスの漏れを検知するガス漏れ検知センサとを具備する燃料電池装置において、改質器の外壁面のうちパネルに最も近接している部分を近接壁面部分とするとき、燃料原料ガス配管および/またはアノードガス配管のうち、漏れ可能性がある配管部位は、改質器の近接壁面部分よりもパネルから離間させて配置されていることを特徴とする燃料電池装置。
燃料原料ガス配管および/またはアノードガス配管のうち、漏れ可能性がある配管部位は、改質器の近接壁面部分よりもパネルから離間させて配置されている。ここで、漏れ可能性がある配管部位としては、燃料原料ガス配管を構成する配管および/または継手の継目をもつ配管部位が考えられる。万一、燃料原料ガス配管および/またはアノードガス配管の当該配管部位からガス漏れが発生していたとしても、当該配管部位は、その洩れたガスがパネルの隙間から筐体の外方に流出することが抑制される。故に、燃料原料ガス配管からのガス漏れをガス漏れ検知センサで良好に検知することができる。
本発明は例えば定置用、車両用、可搬用、電子機器用、電気機器用の燃料電池装置に利用することができる。
実施形態1に係り、燃料電池装置の概念を模式的に示す断面図である。 燃料電池装置の筐体の構造を模式的に示す斜視図である。 実施形態2に係り、燃料電池装置の概念の断面を模式的に示す断面図である。 実施形態3に係り、燃料電池装置の概念の断面を模式的に示す断面図である。 ガス漏れ試験において筐体に形成した隙間を模式的に示す斜視図である。
符号の説明
1は筐体、10は収容室、11はフレーム、12はパネル、3は改質器、30は改質部、31は燃焼部、4は燃料原料ガス配管、40は配管部位、42はガス供給源、43は燃料原料ポンプ、44は脱硫器、5はスタック、52は加湿器、6はガス漏れセンサ、7はアノードガス配管、70は配管部位を示す。

Claims (5)

  1. 隙間を形成し得るパネルを用いて形成された収容室をもつ筐体と、
    前記筐体の前記収容室に配置され燃料原料ガスを改質してアノードガスを生成する改質器と、
    前記筐体の前記収容室に配置され燃料原料ガスを前記改質器に供給する燃料原料ガス配管と、
    前記筐体の前記収容室に配置され前記改質器で生成されたアノードガスとカソードガスとで発電するスタックと、
    前記改質器と前記スタックとを繋ぎ前記改質器で生成されたアノードガスを前記スタックに供給する前記アノードガス配管と、
    前記筐体の前記収容室に配置され燃料原料ガスおよび/またはアノードガスの漏れを検知するガス漏れ検知センサとを具備する燃料電池装置において、
    前記燃料原料ガス配管および/または前記アノードガス配管のうち、漏れ可能性がある配管部位は、前記改質器と前記隙間との最短距離よりも前記隙間から離間させて配置されていることを特徴とする燃料電池装置。
  2. 請求項1において、前記燃料原料ガス配管および/または前記アノードガス配管のうち漏れ可能性がある前記配管部位の長さの70%以上は、前記収容室において前記スタックの中心を通る第1鉛直線を含み前記筐体の水平断面における長手方向と直交する第1平面と、前記改質器の中心を通る第2鉛直線を含み前記筐体の前記長手方向と直交する第2平面との間に配置されていることを特徴とする燃料電池装置。
  3. 請求項1において、前記燃料原料ガス配管には燃料原料を搬送する燃料原料搬送源が設けられており、前記燃料原料搬送源は、前記収容室において前記スタックの中心を通る前記第1鉛直線を含み前記筐体の前記水平断面における前記長手方向と直交する前記第1平面と、前記改質器の中心を通る前記第2鉛直線を含み前記筐体の前記長手方向と直交する前記第2平面との間に配置されていることを特徴とする燃料電池装置。
  4. 請求項1〜3のうちの一項において、前記燃料原料ガス配管および/または前記アノードガス配管のうち、漏れ可能性がある前記配管部位は、前記改質器と前記隙間との最長距離よりも前記隙間から離間させて配置されていることを特徴とする燃料電池装置。
  5. 請求項1〜4のうちの一項において、前記隙間は前記筐体の高さ方向に沿って形成されることを特徴とする燃料電池装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014052136A (ja) * 2012-09-07 2014-03-20 Panasonic Corp 冷凍システム

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