JP2009181008A - 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器 - Google Patents

電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】画素内に設けられたメモリ回路の電力消費を抑えることができる電気泳動表示装置の駆動方法を提供する。
【解決手段】本発明の電気泳動表示装置の駆動方法は、表示部に表示させる画像データを構成する画素データの階調ごとの割合を取得する画像解析ステップS101と、画像解析ステップS101において取得された階調ごとの割合に基づいて、メモリ回路の電源投入直後の初期状態を規定する初期階調を前記画像データに最も多く含まれる階調に設定する初期階調設定ステップS102と、設定された初期階調に対応する画像信号をメモリ回路に入力するメモリ初期化ステップS103と、を有することを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器に関するものである。
アクティブマトリクス型の電気泳動表示装置として、画素内にスイッチング用トランジスタとメモリ回路(SRAM;Static Random Access Memory)とを備えたものが知られている(特許文献1参照)。特許文献1記載の表示装置は、スイッチング用トランジスタや画素電極が形成された基板上に、帯電粒子を内蔵したマイクロカプセルが接着された構成である。そして、マイクロカプセルを挟持する画素電極と共通電極との間に発生させた電界により帯電粒子を制御することで画像を表示するものである。
特開2003−84314号公報
特許文献1記載の電気泳動表示装置では、画像の白黒を表示するために、画素内に設けられたSRAM(画素SRAM回路)に、白黒二値のいずれかを電位(ハイレベル/ローレベル)として記憶する。そして、記憶された電位に基づく電圧をマイクロカプセルに印加することで表示を行う。また、電気泳動表示装置は、表示体であるマイクロカプセル自体が保持性(記憶性)を有しており、表示動作の後に電力供給を停止することで、電力を消費せずに画像を保持することができる。
電源を停止する画像保持期間を設けた場合には、表示画像を更新する際に、画素SRAM回路に電源を再投入する必要がある。画素SRAM回路では電源の遮断によって記憶内容が失われており、さらには電源が投入された瞬間はSRAMの状態が二値どちらの状態になるかも不明である。これは、SRAMの状態が回路の寄生容量や電源の立ち上がり方などに影響されるためである。
ところで、C−MOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)インバータを備えたSRAMでは、記憶内容(保持電位)を異なる電位に更新する際にインバータに貫通電流が流れて電力を消費する。そのため、電源投入時の画素SRAM回路の状態と、画素SRAM回路に入力される画像データの内容によっては、表示部の大部分の画素SRAM回路を更新することになり、消費電力が大きくなるおそれがあった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、画素内に設けられたメモリ回路の電力消費を抑えることができる電気泳動表示装置とその駆動方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の電気泳動表示装置の駆動方法は、上記課題を解決するために、一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部を有しており、前記画素ごとに、画素電極と、画素スイッチング素子と、前記画素電極と前記画素スイッチング素子との間に接続されたメモリ回路とが設けられた電気泳動表示装置の駆動方法であって、前記表示部に表示させる画像データを構成する画素データの階調ごとの割合を取得する画像解析ステップと、前記画像解析ステップにおいて取得された前記階調ごとの割合に基づいて、前記メモリ回路の電源投入直後の初期状態を規定する初期階調を前記画像データに最も多く含まれる階調に設定する初期階調設定ステップと、設定された前記初期階調に対応する画像信号を前記メモリ回路に入力するメモリ初期化ステップと、を有することを特徴とする。
この駆動方法では、画像データに対応する画像信号を画素に入力する前に、画像解析ステップにおいて画像データに含まれる階調ごとの割合を取得する。そして、取得した階調ごとの割合に基づいてメモリ初期化ステップにおける初期階調を決定し、かかる初期階調によってメモリ回路を初期化する。
これにより、画像更新ステップにおいて、画像データの構成(階調ごとの割合)によらず常にメモリ回路のデータ更新が少なくなるように駆動することができる。したがって本発明によれば、電気泳動表示装置の電力消費を抑制することができる。
前記画像データが、第1の階調の前記画素データと、前記第1の階調とは異なる第2の階調の前記画素データとからなり、前記初期階調設定ステップにおいて、前記画像データに占める前記第1の階調の前記画素データの割合が50%以上である場合に、前記初期階調を前記第1の階調に設定する一方、前記第1の階調の前記画素データの割合が50%未満である場合には、前記初期階調を前記第2の階調に設定することが好ましい。
この駆動方法では、特定階調の画素データが画像データの半数以上であるか否かのみを判定に用いるので、簡便に駆動制御を行うことができる。よって、画像データが二値である場合に特に好適な駆動方法である。
前記メモリ初期化ステップにおいて、前記画素スイッチング素子に接続されたすべてのデータ線に対して略同時に同一電位の画像信号を供給することで、すべての前記メモリ回路に同一電位の画像信号を入力することが好ましい。
この駆動方法によれば、表示部の構成に変更を加えることなくメモリ初期化を実行することができる。
次に、本発明の電気泳動表示装置は、一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部を有しており、前記画素ごとに、画素電極と、画素スイッチング素子と、前記画素電極と前記画素スイッチング素子との間に接続されたメモリ回路とが設けられた電気泳動表示装置であって、前記画素を駆動制御する制御部が、前記表示部に表示する画像データを構成する画素データの階調ごとの割合を取得する画像解析部を備えており、前記制御部は、前記メモリ回路に電源を投入する際に、前記画像解析部によって前記画像データの前記階調ごとの割合を取得し、前記階調ごとの割合に基づいて前記メモリ回路の電源投入直後の初期状態を規定する初期階調を前記画像データに最も多く含まれる階調に設定し、設定された前記初期階調に対応する画像信号を前記メモリ回路に入力することを特徴とする。
この構成によれば、画像データに対応する画像信号を画素に入力する前に、画像解析部において画像データに含まれる階調ごとの割合を取得し、取得した階調ごとの割合に基づいて設定した初期階調によりメモリ回路を初期化する。これにより、画像データの画像信号をメモリ回路に入力する際に、画像データの構成(階調ごとの割合)によらず常にメモリ回路のデータ更新が少なくなるように動作する低消費電力の電気泳動表示装置とすることができる。
前記画像データが、第1の階調の前記画素データと、前記第1の階調とは異なる第2の階調の前記画素データとからなり、前記制御部は、前記画像データに占める前記第1の階調の前記画素データの割合が50%以上である場合に、前記初期階調を前記第1の階調に設定する一方、前記第1の階調の前記画素データの割合が50%未満である場合には、前記初期階調を前記第2の階調に設定する構成とすることが好ましい。
この構成では、特定階調の画素データが画像データの半数以上であるか否かのみを判定するという簡便な判定手段を用いるので、比較的簡素な回路構成を採用できる。したがって、画像データが二値である場合に好適な構成とすることができる。
データ線を介して前記画素スイッチング素子に接続されたデータ線駆動回路を備えており、前記データ線駆動回路に、すべての前記データ線に同一電位の画像信号を供給する動作を行わせるイネーブル端子が設けられている構成とすることが好ましい。
この構成によれば、データ線駆動回路に画像信号を供給せずにメモリ回路の初期化を行うことができるので、制御部における動作を簡素化することができる。また、メモリ初期化と同時にフレームメモリへの画像データの展開なども行うことができるため、効率よく高速に動作させることができる。
ドレイン端子を前記メモリ回路のデータ入力端子に接続され、ソース端子を前記メモリ回路と共通の高電位電源線に接続されたN−MOSトランジスタからなる第1のリセットトランジスタと、前記第1のリセットトランジスタのゲート端子に接続された第1のリセット信号線と、ドレイン端子を前記メモリ回路のデータ入力端子に接続され、ソース端子を前記メモリ回路と共通の低電位電源線に接続されたP−MOSトランジスタからなる第2のリセットトランジスタと、前記第2のリセットトランジスタのゲート端子に接続された第2のリセット信号線と、を有する構成としてもよい。
この構成によれば、初期階調の設定に応じて簡便にメモリ回路の初期化を行うことができる画素回路を具備した電気泳動表示装置となる。またかかる構成では、メモリ回路の初期化に際して画像表示用の駆動回路(走査線駆動回路、データ線駆動回路)を用いないため、消費電力の点でも有利な構成である。
次に、本発明の電子機器は、先に記載の電気泳動表示装置を備えたことを特徴とする。この構成によれば、低消費電力の表示手段を具備した電子機器を提供することができる。
以下、図面を用いて本発明における電気泳動表示装置について説明する。なお本実施形態では、アクティブマトリクス方式により駆動される電気泳動表示装置について説明する。
なお、本実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る電気泳動表示装置100の概略構成図である。
電気泳動表示装置100は、複数の画素40がマトリクス状に配列された表示部5を備えている。表示部5の周辺には、走査線駆動回路61、データ線駆動回路62、コントローラ(制御部)63、及び共通電源変調回路64が配置されている。走査線駆動回路61、データ線駆動回路62、及び共通電源変調回路64は、それぞれコントローラ63と接続されている。コントローラ63は、上位装置から供給される画像データや同期信号に基づき、これらを総合的に制御する。
表示部5には走査線駆動回路61から延びる複数の走査線66と、データ線駆動回路62から延びる複数のデータ線68とが形成されており、これらの交差位置に対応して画素40が設けられている。
走査線駆動回路61は、m本の走査線66(Y1、Y2、…、Ym)を介して各々の画素40に接続されており、コントローラ63の制御のもと、1行目からm行目までの走査線66を順次選択し、画素40に設けられた駆動用TFT41(図2参照)のオンタイミングを規定する選択信号を、選択した走査線66を介して供給する。
データ線駆動回路62は、n本のデータ線68(X1、X2、…、Xn)を介して各々の画素40に接続されており、コントローラ63の制御のもと、画素40の各々に対応する1ビットの画素データを規定する画像信号を画素40に供給する。
なお、本実施形態では、画素データ「0」を規定する場合にはローレベル(L)の画像信号を画素40に供給し、画素データ「1」を規定する場合はハイレベル(H)の画像信号を画素40に供給するものとする。
表示部5にはまた、共通電源変調回路64から延びる低電位電源線49、高電位電源線50、及び共通電極配線55が設けられており、それぞれの配線は画素40と接続されている。共通電源変調回路64は、コントローラ63の制御のもと、上記の配線の各々に供給すべき各種信号を生成する一方、これら各配線の電気的な接続及び切断(ハイインピーダンス化)を行う。
図2は、画素40の回路構成図である。
画素40には、駆動用TFT(Thin Film Transistor)41(画素スイッチング素子)と、ラッチ回路(メモリ回路)70と、電気泳動素子32と、画素電極35と、共通電極37とが設けられている。これらの素子を取り囲むように、走査線66、データ線68、低電位電源線49、及び高電位電源線50が配置されている。画素40は、ラッチ回路70により画像信号を電位として保持するSRAM(Static Random Access Memory)方式の構成である。
駆動用TFT41は、N−MOS(Negative Metal Oxide Semiconductor)トランジスタからなる画素スイッチング素子である。駆動用TFT41のゲート端子は走査線66に接続され、ソース端子はデータ線68に接続され、ドレイン端子はラッチ回路70のデータ入力端子N1に接続されている。ラッチ回路70のデータ出力端子N2は画素電極35と接続されている。画素電極35と共通電極37との間に電気泳動素子32が挟持されている。
ラッチ回路70は、転送インバータ70tと帰還インバータ70fとを備えている。転送インバータ70t及び帰還インバータ70fはいずれもC−MOSインバータである。転送インバータ70tと帰還インバータ70fとは、互いの入力端子に他方の出力端子が接続されたループ構造を成しており、それぞれのインバータには、高電位電源端子PHを介して接続された高電位電源線50と、低電位電源端子PLを介して接続された低電位電源線49とから電源電圧が供給される。
転送インバータ70tは、それぞれのドレイン端子をデータ出力端子N2に接続されたP−MOS(Positive Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ71とN−MOSトランジスタ72とを有している。P−MOSトランジスタ71のソース端子は高電位電源端子PHに接続され、N−MOSトランジスタ72のソース端子は低電位電源端子PLに接続されている。P−MOSトランジスタ71及びN−MOSトランジスタ72のゲート端子(転送インバータ70tの入力端子)は、データ入力端子N1(帰還インバータ70fの出力端子)と接続されている。
帰還インバータ70fは、それぞれのドレイン端子をデータ入力端子N1に接続されたP−MOSトランジスタ73とN−MOSトランジスタ74とを有している。P−MOSトランジスタ73及びN−MOSトランジスタ74のゲート端子(帰還インバータ70fの入力端子)は、データ出力端子N2(転送インバータ70tの出力端子)と接続されている。
上記構成のラッチ回路70において、ハイレベル(H)の画像信号(画素データ「1」)が記憶されると、ラッチ回路70のデータ出力端子N2から、ローレベル(L)の信号が出力される。一方、ラッチ回路70にローレベル(L)の画像信号(画素データ「0」)が記憶されると、データ出力端子N2からハイレベル(H)の信号が出力される。
画素電極35は、Al(アルミニウム)などにより形成された電気泳動素子32に電圧を印加する電極である。共通電極37は、画素電極35とともに電気泳動素子32に電圧を印加する電極であり、MgAg(マグネシウム銀)、ITO(インジウム・スズ酸化物)、IZO(インジウム・亜鉛酸化物)などから形成された透明電極である。共通電極37には、共通電極配線55(図1)を介して共通電極電位Vcomが供給される。電気泳動素子32は、画素電極35と共通電極37との電位差によって生じる電界により画像を表示させる。
図3は、表示部5における電気泳動表示装置100の部分断面図である。電気泳動表示装置100は、素子基板30と対向基板31との間に、複数のマイクロカプセル20を配列してなる電気泳動素子32を挟持した構成を備えている。表示部5において、素子基板30の電気泳動素子32側には複数の画素電極35が配列形成されており、電気泳動素子32は接着剤層33を介して画素電極35と接着されている。対向基板31の電気泳動素子32側には複数の画素電極35と対向する平面形状の共通電極37が形成されており、共通電極37上に電気泳動素子32が設けられている。
素子基板30は、ガラスやプラスチック等からなる基板であり、画像表示面とは反対側に配置されるため透明なものでなくてもよい。図示は省略しているが、画素電極35と素子基板30との間には、図1や図2に示した走査線66、データ線68、駆動用TFT41、ラッチ回路70などが形成されている。一方、対向基板31はガラスやプラスチック等からなる基板であり、画像表示側に配置されるため透明基板とされる。
なお、電気泳動素子32は、あらかじめ対向基板31側に形成され、接着剤層33までを含めた電気泳動シートとして取り扱われるのが一般的である。製造工程において、電気泳動シートは接着剤層33の表面に保護用の離型シートが貼り付けられた状態で取り扱われる。そして、別途製造された素子基板30(画素電極35や各種回路などが形成されている)に対して、離型シートを剥がした当該電気泳動シートを貼り付けることによって、表示部5を形成する。このため、接着剤層33は画素電極35側のみに存在することになる。
図4は、マイクロカプセル20の模式断面図である。マイクロカプセル20は、例えば50μm程度の粒径を有しており、内部に分散媒21と、複数の白色粒子(電気泳動粒子)27と、複数の黒色粒子(電気泳動粒子)26とを封入した球状体である。マイクロカプセル20は、図3に示すように共通電極37と画素電極35とで挟持され、1つの画素40内に1つ又は複数のマイクロカプセル20が配置される。
マイクロカプセル20の外殻部(壁膜)は、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチルなどのアクリル樹脂、ユリア樹脂、アラビアゴムなどの透光性を持つ高分子樹脂などを用いて形成される。
分散媒21は、白色粒子27と黒色粒子26とをマイクロカプセル20内に分散させる液体である。分散媒21としては、水、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、メチルセルソルブなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、脂肪族炭化水素(ぺンタン、ヘキサン、オクタンなど)、脂環式炭化水素(シクロへキサン、メチルシクロへキサンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、長鎖アルキル基を有するベンゼン類(キシレン、ヘキシルベンゼン、ヘブチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼンなど))、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなど)、カルボン酸塩などを例示することができ、その他の油類であってもよい。これらの物質は単独又は混合物として用いることができ、さらに界面活性剤などを配合してもよい。
白色粒子27は、例えば、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の白色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば負に帯電されて用いられる。黒色粒子26は、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば正に帯電されて用いられる。
これらの顔料には、必要に応じ、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンドなどの粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤などを添加することができる。
また、黒色粒子26及び白色粒子27に代えて、例えば赤色、緑色、青色などの顔料を用いてもよい。かかる構成によれば、表示部5に赤色、緑色、青色などを表示することができる。
図5は、電気泳動素子の動作説明図である。図5(a)は、画素40を白表示する場合、図5(b)は、画素40を黒表示する場合をそれぞれ示している。
電気泳動表示装置100では、駆動用TFT41を介してラッチ回路70のデータ入力端子N1に画像信号を入力することでラッチ回路70に画像信号を電位として記憶させる。これにより、ラッチ回路70のデータ出力端子N2から画素電極35に画像信号に対応する電位が入力され、図5に示すように、画素電極35と共通電極37との電位差に基づいて画素40が黒又は白表示される。
図5(a)に示す白表示の場合には、共通電極37が相対的に高電位、画素電極35が相対的に低電位に保持される。これにより、負に帯電した白色粒子27が共通電極37に引き寄せられる一方、正に帯電した黒色粒子26が画素電極35に引き寄せられる。その結果、表示面側となる共通電極37側からこの画素を見ると、白色(W)が認識される。
図5(b)に示す黒表示の場合、共通電極37が相対的に低電位、画素電極35が相対的に高電位に保持される。これにより、正に帯電した黒色粒子26が共通電極37に引き寄せられる一方、負に帯電した白色粒子27が画素電極35に引き寄せられる。その結果、共通電極37側からこの画素を見ると黒色(B)が認識される。
[制御部]
図6は、電気泳動表示装置100に備えられたコントローラ63の詳細を示すブロック図である。
コントローラ63は、CPU(Central Processing Unit)としての制御回路161と、EEPROM(Electrically-Erasable and Programmable Read-Only Memory;記憶部)162と、電圧生成回路163と、データバッファ164と、フレームメモリ165と、メモリ制御回路166と、を備えている。
制御回路161は、クロック信号CLK、水平同期信号Hsync、垂直同期信号Vsync等の制御信号(タイミングパルス)を生成し、制御回路161の周辺に配置された各回路にこれらの制御信号を供給する。また本実施形態の場合、制御回路161は画像解析回路(画像解析部)167を内蔵している。
EEPROM162は、制御回路161による各回路の動作制御に必要な設定値(モード設定値やボリューム値)等を記憶している。例えば、動作モードごとの駆動シーケンスの設定値をLUT(Look Up Table)として記憶している。また、EEPROM162に電気泳動表示装置の作動状態等の表示に用いるプリセットの画像データを記憶しておくこともできる。
電圧生成回路163は、走査線駆動回路61、データ線駆動回路62、及び共通電源変調回路64に駆動電圧を供給する回路である。
データバッファ164は、コントローラ63における上位装置とのインタフェース部であり、上位装置から入力される画像データDを保持するとともに、制御回路161に対して画像データDを送信する。
フレームメモリ165は、表示部5の画素40の配列に対応するメモリ空間を有する読み書き自在のメモリである。メモリ制御回路166は、制御回路161から供給される画像データDを、制御信号に従って表示部5の画素配列に対応させて展開し、フレームメモリ165に書き込む。フレームメモリ165は、記憶された画像データDからなるデータ群を、画像信号として順次データ線駆動回路62に送信する。
データ線駆動回路62は、制御回路161から供給される制御信号に基づいてフレームメモリ165から送信される画像信号を一ライン分ずつラッチする。そして、走査線駆動回路61による走査線66の順次選択動作に同期して、ラッチした画像信号をデータ線68に供給する。
画像解析回路167は、制御回路161内に取り込まれた画像データDの入力を受け、この画像データDにおける階調ごとの画素データの割合であるパラメータRを出力する回路である。本実施形態の場合、画像データDは、白黒二値の画素データ「0」(第1の階調;黒)及び「1」(第2の階調;白)により構成されているので、画像解析回路167は、画像データDに含まれる画素データ「0」(黒)の数と画素データ「1」(白)の数とをカウントし、画像データDに対する画素データ「0」(又は画素データ「1」)の割合をパラメータRとして出力する。
なお、画像解析回路167は、制御回路161の周辺回路としてコントローラ63に実装されていてもよい。また、上位装置から入力される画像データDが、予め取得されたパラメータRをその内部に含むものである場合には、コントローラ63の画像解析回路167は、画像データDからパラメータRを抽出して出力する機能を備えて構成される。
また、画像データDは、3階調以上の階調値の画素データを含むものであってもよい。この場合には、画像解析回路167は、階調ごとの画素データの割合をパラメータRとして出力する。
[駆動方法]
次に、図7は、上記構成を備えた電気泳動表示装置100の駆動方法を示すフローチャートである。図7に示すように、本実施形態の駆動方法は、画像解析ステップS101と、初期階調設定ステップS102と、メモリ初期化ステップS103と、画像更新ステップS104と、を有する。
まず、画像解析ステップS101では、データバッファ164を介して表示画像の画像データDが制御回路161に供給される。次いで、制御回路161内において、画像解析回路167に画像データDが入力される。
画像解析回路167は、入力された画像データDを構成する画素データ「0」(黒;第1の階調)又は画素データ「1」(白;第2の階調)の数をカウントする。そして、画像データD(全画素データ)に占める画素データ「0」の割合を算出し、得られた割合をパラメータRとして出力する。本実施形態では、パラメータRとして0(%)〜100(%)の値が出力されるものとする。
ここで図8は、画像データDの構成例を示す図である。図8(a)は大部分が「黒」に対応する画素データ「0」である場合、図8(b)は大部分が「白」に対応する画素データ「1」である場合をそれぞれ示している。図8の各図において、符号dは画像データDを構成するドットを模式的に示しており、黒色のドットdが画素データ「0」に対応し、白色のドットdが画素データ「1」に対応する。
図8(a)に示す画像データDが画像解析回路167に入力された場合、25個×25個(625個)のマトリクス中に黒のドットdは475個であるから、パラメータRとして76(%)が出力される。一方、図8(b)に示す画像データDが入力された場合、黒のドットdは150個であるから、パラメータRとして24(%)が出力される。
画像解析回路167からパラメータRが出力されたならば、初期階調設定ステップS102に移行する。初期階調設定ステップS102は、パラメータRから、画像データにおける画素データ「0」(黒)の割合が50%以上であるか否かを判定する判定ステップS102aと、判定ステップS102aの判定結果に基づき排他的に選択される設定ステップS102b、S102cとを含む。
判定ステップS102aでは、制御回路161においてパラメータRの値が評価され、評価結果に基づいて設定ステップS102b、S102cのいずれかに移行する。
設定ステップS102bでは、メモリ初期化ステップS103においてラッチ回路70に入力される初期階調を画素データ「0」(黒)に設定する。一方、設定ステップS102cでは、ラッチ回路70に入力される初期階調を画素データ「1」(白)に設定する。
判定ステップS102aにおいて、図8(a)に示す画像データDのように画素データ「0」(黒)の割合が50%以上であれば、設定ステップS102bが選択され、設定ステップS102bにおいて初期階調に画素データ「0」が設定される。
一方、図8(b)に示す画像データDのように、画素データ「0」(黒)の割合が50%未満(すなわち画素データ「1」(白)の割合が50%以上)であれば、設定ステップS102cが選択され、設定ステップS102cにおいて初期階調に画素データ「1」が設定される。
なお、設定ステップS102b、S102cにおける初期階調の設定は、制御回路161において、後段のメモリ初期化ステップS103で使用されるボリューム値(階調値)の設定を変更することで行われる。このボリューム値は、予め制御回路161の駆動シーケンスに組み込んでおいてもよく、EEPROM162に記憶した上記ボリューム値を判定ステップS102aの結果に基づいて読み出すようにしてもよい。
なお、本発明において、初期階調として設定される階調は、画像データDを構成する画素データのうち、データ数が最多である階調である。この点、本実施形態では、画像データDが白黒二値(「0」「1」)であるため、画素データ「0」(黒)の割合が50%以上であるか50%未満であるかを判定して初期階調の選択基準とする簡便な方法を採用しているが、画像データDを解析してデータ数が最多である階調を取得し、これを初期階調に設定するように構成してもよいのはもちろんである。
例えば、画像データDが3階調以上の画素データを含む場合には、1つの階調の割合のみを示すパラメータRでは初期階調を設定するための判定に用いることができない。そこで、画像解析ステップS101において各階調の画素データの割合を取得してパラメータRとして出力する。判定ステップS102aでは、パラメータRから画像データD中でデータ数が最多となる階調を判別し、これを初期階調として選択する。またこの場合には、それぞれ階調に応じた設定ステップが設けられることになる。
設定ステップS102b又はS102cにおいて初期階調が設定されたならば、メモリ初期化ステップS103に移行する。
ここで図9は、メモリ初期化ステップS103を含むタイミングチャートを示す図である。図10は(a)、本実施形態に係る駆動方法のメモリ初期化ステップS103における2つの画素40A、40Bの電位状態を示す図である。
なお、図9及び図10において、各符号の「A」「B」「a」「b」の添字は、説明の対象とした2つの画素40(40A、40B)と、それらに属する構成要素を明確に区別するために付したものであって他意はない。
図9には、走査線66の電位G、高電位電源線50の電位Vdd、低電位電源線49の電位Vss、画素40Aに接続されたデータ線68aの電位Da、画素40Bに接続されたデータ線68bの電位Db、ラッチ回路70aのデータ入力端子N1aの電位、ラッチ回路70bのデータ入力端子N1bの電位、共通電極37の電位Vcom、画素電極35aの電位Va、画素電極35bの電位Vb、が示されている。
また、図10の画素40Aは、後述する画像表示ステップにおいて黒表示される画素を示し、画素40Bは白表示される画素を示している。なお、図10(a)では、前回の画像状態を保持した状態が示されており、画素40Aは白表示、画素40Bは黒表示となっている。
図9には、画素40A、40Bをそれぞれ黒表示、白表示に更新する場合のタイミングチャートが示されている。
まず、メモリ初期化ステップS103の前段階(ステップS101〜S102を含む)における表示部5では、図9に示すように、前フレームにおける画像表示が行われた後、電力を消費せずに画像を保持するために、各配線が電気的に切断されたハイインピーダンス状態(Hi−Z)となっている。また、電気泳動表示装置100が電源オフ状態である場合にもほぼ同様の状態である。
このような表示部5に対して画像を表示させるには、まず、各駆動回路において各配線を電気的に接続することで信号入力可能な状態とするとともに、ラッチ回路70に電源電圧を供給することで画像信号を記憶できる状態とする。
本実施形態の場合、メモリ初期化ステップS103において、走査線66の電位G、及びデータ線68a、68bの電位Da、Dbはいずれもローレベル(L;例えば0V)とされ、高電位電源線50の電位Vddは画像信号入力用のハイレベル電位VM(例えば5V)とされ、低電位電源線49の電位Vssはローレベル電位VL(例えば0V)とされる。
なお、図9では、データ線68におけるローレベル(L)の電位と、ローレベル電位VLとが同一電位であるとして表示している。
電源電圧の供給開始直後において、ラッチ回路70のデータ入力端子N1a、N1bの電位は不明であり、一定電位とはならない。電源電圧の供給を停止されたラッチ回路70では記憶内容(保持電位)が失われており、電源電圧の供給を再開すると、以前の記憶内容とは無関係に、回路の寄生容量や電源電圧の立ち上がり方に応じて定まる電位状態となるためである。
メモリ初期化ステップS103は、このような電源電圧の供給を再開(開始)した直後におけるラッチ回路70を一定の電位状態に規定するために実行される。
メモリ初期化ステップS103において、制御回路161は、設定ステップS102b又はS102cにおいて設定された初期階調に基づいて、画素40のラッチ回路70に書き込むメモリ初期化用データを生成する。設定ステップS102bが選択された場合には、メモリ初期化用データとして、すべてのドットが画素データ「0」である画像データが制御回路161において生成される。設定ステップS102cが選択された場合には、画素データ「1」のみからなる画像データが生成される。
なお、メモリ初期化用データは、予め作成してEEPROM162に記憶したものを、設定された初期階調に基づいて選択し、制御回路161に読み出すようにしてもよい。
次に、制御回路161は、生成又は読み出したメモリ初期化用データを、メモリ制御回路166に転送する。メモリ制御回路166は、入力されたメモリ初期化用データをフレームメモリ165のメモリ空間に展開する。これにより、フレームメモリ165からデータ線駆動回路62に対してメモリ初期化用の画像信号を供給可能な状態となる。
その後、制御回路161は、走査線駆動回路61及びデータ線駆動回路62に制御信号を送信する。走査線駆動回路61は、制御信号に基づいて走査線66に選択信号であるパルスを入力する。データ線駆動回路62は、走査線駆動回路61による選択動作に同期して、フレームメモリ165から供給されるメモリ初期化用データに対応する画像信号を各画素40に供給する。
メモリ初期化用データが画素データ「0」(黒)の集合である場合には、図9及び図10(a)に示すように、データ線68(68a、68b)に、画素データ「0」に対応するローレベル(L)の画像信号が供給され、ラッチ回路70(70a、70b)に書き込まれる。このようにして、すべての画素40のラッチ回路70が同一の電位状態(ローレベルを記憶した状態)とされたならば、画像更新ステップS104に移行する。
なお、メモリ初期化ステップS103において、ラッチ回路70aに接続された画素電極35aの電位と、ラッチ回路70bに接続された画素電極35bの電位とは、共に画像信号入力用のハイレベル電位VMとなるが、共通電極37がハイインピーダンス状態であるため、電気泳動素子32の表示状態は変化しない。
画像更新ステップS104では、表示部5に対する画像表示動作が行われる。
画像更新ステップS104は、図7に示すように、画素40のラッチ回路70に画像信号を入力する画像信号入力期間ST11と、画素電極35と共通電極37との電位差によって電気泳動素子32を駆動することで表示部5に画像を表示する画像表示期間ST12とを有する。
図9には、画像更新ステップS104におけるタイミングチャートが示されている。また図10(b)は、画像更新ステップS104における画素40A及び画素40Bの電位状態を示す図である。
図9に示すように、画像更新ステップS104の画像信号入力期間ST11では、各画素40のラッチ回路70に画像信号が入力される。すなわち、走査線66に選択信号であるハイレベル(H)のパルスが入力され、かかる走査線66に接続された駆動用TFT41がオン状態とされる。これにより、データ線68とラッチ回路70とが接続され、ラッチ回路70に画像信号が入力される。
黒表示される画素40Aでは、駆動用TFT41aを介してデータ線68aからラッチ回路70aにローレベル(L)の画像信号が入力され、ラッチ回路70aのデータ入力端子N1aの電位がローレベル(L)、データ出力端子N2aの電位がハイレベル(H)となる。
一方、画素40Bでは、駆動用TFT41bを介してデータ線68bからラッチ回路70bにハイレベル(H)の画像信号が入力され、ラッチ回路70bのデータ入力端子N1bの電位がハイレベル(H)、データ出力端子N2bの電位がローレベル(L)となる。
なお、画像信号入力期間ST11において、ラッチ回路70aと接続された画素電極35aの電位は、画像信号入力用のハイレベル電位VMとなり、ラッチ回路70bと接続された画素電極35bの電位はローレベル電位VLとなるが、共通電極37がハイインピーダンス状態であるため、電気泳動素子32の表示状態は変化しない。
画素40A、40Bにそれぞれ画像信号が入力されたならば、画像表示期間ST12に移行する。
画像表示期間ST12では、高電位電源線50の電位Vddが、画像信号入力用のハイレベル電位VM(例えば5V)から画像表示用のハイレベル電位VH(例えば15V)に引き上げられる。低電位電源線49の電位Vssはローレベル電位VL(例えば0V)とされる。また、共通電極37には、ハイレベル電位VHとローレベル電位VLとを所定周期で繰り返す矩形状のパルスが入力される。
これにより、画素40Aでは、ラッチ回路70aのデータ出力端子N2aの電位がハイレベル電位VHに上昇し、画素電極35aがハイレベル電位VHとなる。そして、矩形状のパルスが入力された共通電極37がローレベル電位VLである期間に、画素電極35aと共通電極37との電位差により電気泳動素子32が駆動される。すなわち、図5(b)に示したように、正に帯電した黒色粒子26が共通電極37側に引き寄せられ、負に帯電した白色粒子27が画素電極35a側に引き寄せられて、画素40Aが黒表示される。
一方、画素40Bでは、ラッチ回路70のデータ出力端子N2bはローレベル電位VLであるから、画素電極35bもローレベル電位VLとなる。そして、共通電極37がハイレベル電位VHである期間に、画素電極35bと共通電極37との間の電位差によって電気泳動素子32が駆動される。すなわち、図5(b)に示したように、負に帯電した白色粒子27が共通電極37側に引き寄せられ、正に帯電した黒色粒子26が画素電極35a側に引き寄せられて、画素40Bが白表示される。
以上の画像信号入力期間ST11及び画像表示期間ST12における一連の動作により、画像データDに基づく画像を表示部5に表示させることができる。
画像表示動作が終了したならば、図9に示すように、画像保持期間ST13に移行する。画像保持期間ST13では、画素40に接続されている各配線がいずれもハイインピーダンス状態とされる。これにより、画素電極35a、35b及び共通電極37もハイインピーダンス状態となり、電気泳動素子32が電気的に孤立した状態となる。したがって、電力を消費することなく画像を保持することができる。
以上に詳細に説明した本実施形態の駆動方法によれば、画像信号入力期間ST11におけるラッチ回路70の電力消費を抑え、省電力性に優れた電気泳動表示装置を実現できる。以下、かかる作用効果について詳細に説明する。
本実施形態では、メモリ初期化ステップS103に先立って画像解析ステップS101を実行し、初期階調設定ステップS102において、画像データDに含まれる画素データ「0」(黒)の割合が50%以上であれば画素データ「0」を初期階調として設定し、画素データ「0」の割合が50%未満の場合には、初期階調として画素データ「1」を設定する。そして、メモリ初期化ステップS103では、すべてのラッチ回路70に初期階調に対応する画像信号を入力する。これにより、画像更新ステップS104に移行したときには、表示部5に表示される画像データDにおいて50%以上を占める初期階調に対応する画像信号によってラッチ回路70が初期化された状態となる。
画素データ「0」の初期階調によりラッチ回路70が初期化されている場合には、画像信号入力期間ST11においてラッチ回路70に入力される画像データDはその半数以上が画素データ「0」であるため、半数以上のラッチ回路70において記憶内容(保持電位)が更新されないことになる。そして、保持電位が更新されないラッチ回路70では、転送インバータ70t及び帰還インバータ70fに貫通電流が流れないので、このラッチ回路70は電力を消費しない。
一方、本実施形態において画素データ「0」の割合が50%未満の場合には、初期階調として画素データ「1」が設定されるため、保持電位が更新されるラッチ回路70はやはり全体の半数以下であり、表示部5全体でのラッチ回路70の電力消費もそれに伴って低くなる。
したがって本実施形態の駆動方法によれば、どのような画像データDが入力された場合であっても、保持電位が更新されるラッチ回路70を常に全体の半数以下に抑えることができ、ラッチ回路70の消費電力を低減することができる。
なお、本実施形態では画像データDが二値のデータであるため、上記のように画素データ「0」の割合が50%以上であるか否かを判定することとしたが、本発明において設定される初期階調は、画像データDにおいてデータ数が最多の階調であり、このようにデータ数が最多である階調を初期階調に設定した場合にも上記と同様の作用効果を得ることができる。
例えば、画像データDが3階調以上の画素データを含む場合であっても、データ数が最多である階調の画像信号が入力されるラッチ回路70は、画像信号入力期間ST11において電力を消費しないので、相当程度は電力消費を抑える効果を得ることができる。
ただし、画像データDが二値のデータである場合には、本実施形態の駆動方法を採用することが好ましい。本実施形態では、画素データ「0」の割合のみで初期階調を判断して設定するので、パラメータRとして画像データDにおける画素データ「0」の割合のみを取得すればよく、判定ステップS102aにおける判定もパラメータRの値と基準値(50%)とを比較するのみでよいため、簡便な駆動方法とすることができる。
また本実施形態に係る駆動方法では、画像表示期間ST12において、共通電極37にハイレベル電位VHとローレベル電位VLとを周期的に繰り返す矩形状のパルスを複数周期分入力している。このような駆動方法を、本願においては「コモン振り駆動」と呼ぶ。コモン振り駆動の定義としては、画像表示期間ST12において、共通電極37にハイレベル電位VHとローレベル電位VLとを繰り返すパルスが少なくとも1周期以上印加される駆動方法のことである。
このコモン振り駆動方法によれば、黒色粒子と白色粒子をより確実に所望の電極に移動させることができるためコントラストを高めることができる。また画素電極と共通電極とに印加する電位をハイレベル電位VHとローレベル電位VLの二値により制御可能であるため、低電圧化が図れるとともに、回路構成をシンプルにすることができる。また、画素電極35のスイッチング素子としてTFTを用いた場合には、低電圧駆動によりTFTの信頼性を確保することができるというメリットがある。
なお、コモン振り駆動の周波数及び周期数は、電気泳動素子32の仕様及び特性に応じて適宜定めることが好ましい。
なお、画像表示期間ST12において、コモン振り駆動を行わない駆動方法とすることもできる。
この場合には、画像表示期間ST12を、黒色画像表示期間と白色画像表示期間とに分割し、黒色画像表示期間では共通電極37をローレベル電位VLに保持し、白色画像表示期間では共通電極37をハイレベル電位VHに保持する。これにより、黒色画像表示期間において画素40Aが黒表示され、白色画像表示期間において画素40Bが白表示されるので、上記実施形態と同様に表示部5に画像を表示することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図11は、第2の実施形態に係る電気泳動表示装置200の概略構成を示す図である。図12は、第2の実施形態に係る電気泳動表示装置200の画素回路を示す図である。
なお、図11及び図12において、先の第1実施形態と共通の構成要素には同一の符号を付し、それらの詳細な説明は省略することとする。
図11に示すように、電気泳動表示装置200では、表示部5に画素140がマトリクス状に配列されている。各画素140には、図1の電気泳動表示装置100の構成に加えて、共通電源変調回路64から延びる第1の制御線91と第2の制御線92とがそれぞれ接続されている。画素140に接続された他の配線(走査線66、データ線68、共通電極配線55、高電位電源線50、低電位電源線49)は第1実施形態と同様である。
図12に示すように、電気泳動表示装置200の画素140は、図2の画素40の構成に加えて、ラッチ回路70と画素電極35との間に介挿されたスイッチ回路80を備えている。スイッチ回路80は、第1のトランスミッションゲートTG1と、第2のトランスミッションゲートTG2とを有する。
第1のトランスミッションゲートTG1は、P−MOSトランジスタ81とN−MOSトランジスタ82とを有している。P−MOSトランジスタ81及びN−MOSトランジスタ82のソース端子は第1の制御線91に接続され、ドレイン端子は画素電極35に接続されている。P−MOSトランジスタ81のゲート端子はラッチ回路70のデータ入力端子N1(駆動用TFT41のドレイン端子)に接続され、N−MOSトランジスタ82のゲート端子はラッチ回路70のデータ出力端子N2に接続されている。
第2のトランスミッションゲートTG2は、P−MOSトランジスタ83とN−MOSトランジスタ84とを有している。P−MOSトランジスタ83及びN−MOSトランジスタ84のソース端子は第2の制御線92に接続され、ドレイン端子は画素電極35に接続されている。P−MOSトランジスタ83のゲート端子はラッチ回路70のデータ出力端子N2に接続され、N−MOSトランジスタ84のゲート端子はラッチ回路70のデータ入力端子N1に接続されている。
上記構成を備えた電気泳動表示装置200において表示部5に画像を表示させるには、駆動用TFT41を介してラッチ回路70のデータ入力端子N1に画像信号を入力し、ラッチ回路70に画像信号を電位として記憶させる。そうすると、ラッチ回路70のデータ入力端子N1及びデータ出力端子N2から出力される電位に基づいて動作するスイッチ回路80により、第1の制御線91又は第2の制御線92と、画素電極35とが接続される。その結果、第1又は第2の制御線91、92から画素電極35に画像信号に対応する電位が入力され、図5に示したように、画素電極35と共通電極37との電位差に基づいて画素140が黒又は白表示される。
図13は、電気泳動表示装置200の駆動方法を示すタイミングチャートである。図13には、図9に示した第1実施形態に係るタイミングチャートに加えて、第1の制御線91の電位S1と、第2の制御線92の電位S2とが示されている。
本実施形態の電気泳動表示装置200についても、図7に示した第1実施形態に係る駆動方法により、消費電力を抑えつつ表示画像の更新を行うことができる。すなわち、画像解析ステップS101において画像データDを解析してパラメータRを取得し、初期階調設定ステップS102においてパラメータRの判定結果に基づいて初期階調を設定し、メモリ初期化ステップS103において初期階調によるラッチ回路70の初期化を行う駆動方法を採用することができる。これにより、画像更新ステップS104の画像信号入力期間ST11において、保持電位が更新されるラッチ回路70を全体の半数以下とし、当該期間における電力消費を抑えることができる。
さらに電気泳動表示装置200では、図13に示すように、画像表示期間ST12を黒色画像表示期間ST121と白色画像表示期間ST122とに分割し、それぞれの期間で黒表示と白表示とを行うことで表示部5に画像を表示する駆動方法とすることが好ましい。
以下、かかる画像表示期間ST12について、図14に示す隣接する2つの画素140A、140Bを参照しつつ説明する。
なお、図14において各符号の「A」「B」「a」「b」の添字は、説明の対象とした2つの画素140とそれらに属する構成要素を画素ごとに明確に区別するために付したものであって他意はない。
表1は、本実施形態の駆動方法における画像信号入力期間ST11及び画像表示期間ST12での各配線の電位状態を示す表である。表1には、画素140Aに接続されたデータ線68aの電位Daと、画素140Bに接続されたデータ線68bの電位Dbと、第1の制御線91の電位S1と、第2の制御線92の電位S2とが示されている。
Figure 2009181008
本実施形態の駆動方法において、画像信号入力期間ST11は、第1の実施形態の駆動方法と同様である。すなわち、画像信号入力期間ST11では、画素140Aのラッチ回路70aにローレベル(L)の画像信号が入力され、画素140Bのラッチ回路70bにはハイレベル(H)の画像信号が入力される。これにより、図14に示すように、画素140Aのラッチ回路70aのデータ出力端子N2aはハイレベル(H)となり、画素140Bのラッチ回路70bのデータ出力端子N2bはローレベル(L)となる。
なお、画像信号入力期間ST11において、第1の制御線91、第2の制御線92、及び共通電極37はハイインピーダンス状態とされており、画素電極35a、35bもハイインピーダンス状態である。
次に、画像表示期間ST12に移行すると、高電位電源線50の電位Vddが、画像信号入力用のハイレベル電位VM(例えば5V)から画像表示用のハイレベル電位VH(例えば15V)に引き上げられる。低電位電源線49の電位Vssはローレベル電位VL(例えば0V)とされる。
そして、黒色画像表示期間ST121において、第1の制御線91に画像表示用のハイレベル電位VHが供給される一方、第2の制御線92は電気的に切断されたハイインピーダンス状態とされる。共通電極37には、ハイレベル電位VHとローレベル電位VLとを所定周期で繰り返す矩形状のパルスが入力される。
このとき、図14(a)に示すように、画素140Aのラッチ回路70のデータ出力端子N2aの電位はハイレベル(H)であるから、スイッチ回路80aの第2のトランスミッションゲートTG1aがオン状態となる。これにより、第1の制御線91と画素電極35aとが電気的に接続され、画素電極35aにハイレベル電位VH(S1)が入力される。
そして、矩形状のパルスが入力された共通電極37がローレベル電位VLである期間に、画素電極35aと共通電極37との電位差により電気泳動素子32が駆動され、画素140Aが黒表示される。
一方、画素140Bでは、ラッチ回路70のデータ出力端子N2bの電位はローレベル(L)であるから、スイッチ回路80bの第2のトランスミッションゲートTG2bがオン状態となる。これにより、第2の制御線92と画素電極35bとが電気的に接続され、画素電極35bがハイインピーダンス状態(S2)となる。したがって、画素140Bでは表示は変化せず、黒表示のままである。
次に、白色画像表示期間ST122に移行すると、図13及び図14(b)に示すように、第2の制御線92にローレベルの電位VLが供給され、第1の制御線91はハイインピーダンス状態とされる。ローレベル(L)の画像信号が入力された画素140Aでは、画素電極35aがハイインピーダンス状態となり、黒色画像表示期間ST121においてなされた黒表示が維持される。
一方、ハイレベル(H)の画像信号が入力された画素140Bでは、画素電極35bにローレベル電位VLが入力される。そして、共通電極37がハイレベル電位VHである期間に画素電極35bと共通電極37との間の電位差によって電気泳動素子32が駆動され、画素140Bが白表示される。
以上の黒色画像表示期間ST121及び白色画像表示期間ST122における一連の動作により、画像データDに基づく画像を表示部5に表示させることができる。
画像表示動作が終了したならば、図13に示すように、画像保持期間ST13に移行する。画像保持期間ST13では、画素140に接続されている各配線がいずれもハイインピーダンス状態とされる。これにより、画素電極35a、35b及び共通電極37もハイインピーダンス状態となり、電気泳動素子32が電気的に孤立した状態となる。したがって、電力を消費することなく画像を保持することができる。
本実施形態の駆動方法によれば、以下に説明するように、第1の実施形態における効果に加えて、画素140Aと画素140Bとの間のリーク電流を効果的に防止することができ、さらに省電力性に優れた電気泳動表示装置を実現できる。
第1の実施形態に係る駆動方法では、図10(b)に示したように、画像表示期間ST12において、画素40Aの画素電極35aがハイレベル電位VH、画素40Bの画素電極35bがローレベル電位VLとなっており、隣接する画素電極35a、35b間の大きな電位差(例えば15V)によって横方向の電界が形成される。そしてこのような状態であると、画素電極35と電気泳動素子32との間に介在する接着剤層33に含まれるわずかな水分などの影響によって、接着剤層33を介したリーク電流が流れやすくなる。
これに対して、本実施形態の駆動方法では、図14に示すように、黒色画像表示期間ST121、及び白色画像表示期間ST122において、画素電極35a、35bの一方が必ずハイインピーダンス状態となる。したがって、ハイインピーダンス状態とされた画素電極によってリーク経路が遮断されるため、リーク電流が生じることはない。
また、本実施形態の電気泳動表示装置200では、ラッチ回路70と画素電極35との間に、スイッチ回路80が介在しているので、スイッチ回路80に接続された第1及び第2の制御線91、92の電位を操作することにより、ラッチ回路70の保持電位によらず表示部5の表示制御を行うことができる。
例えば、第1及び第2の制御線91、92の双方にハイレベル電位VHを入力すると、すべての画素140の画素電極35にハイレベル電位VHを供給することができる。そして、かかる状態において共通電極37にローレベル電位VLを入力すれば、表示部5を全面黒表示することができる。また、第1及び第2の制御線91、92の双方にローレベル電位VLを入力し、共通電極37にハイレベル電位VHを入力すれば、表示部5を全面白表示することができる。したがって、本実施形態によれば、ラッチ回路70に画像信号を転送することなく表示部5の消去動作を行うことができる。さらには、このような消去動作中にラッチ回路70に対して次フレームの画像信号を入力すれば、画像の消去と表示を効率よく高速に実行することができる。
(第3の実施形態)
上記実施形態では、メモリ初期化ステップS103において、コントローラ63からデータ線駆動回路62に対してメモリ初期化用データに対応する画像信号を出力することとして説明した。かかる駆動方法によれば、データ線駆動回路62や画素40(画素140)の構成を変更することなくラッチ回路70の初期化を行うことができるため、コストや製造性の点で有利である。しかし、ラッチ回路70を簡便に初期化できる構成としては、かかる構成に限定されるものではない。
以下、ラッチ回路70を簡便に初期化できるメモリ初期化手段について図面を参照しつつ説明する。
メモリ初期化手段の第1の構成としては、データ線駆動回路62にメモリ初期化機能を実装し、かかる機能をイネーブル端子への信号入力により有効にする構成を挙げることができる。この場合のメモリ初期化機能としては、例えば、データ線駆動回路62に接続されたすべてのデータ線68を選択し、これらのデータ線68に対して同一電位(例えばローレベル(L))の信号を入力する機能である。イネーブル端子は、制御回路161からのイネーブル信号ENの入力により上記のメモリ初期化機能を有効にするための端子である。
この場合には、コントローラ63によるメモリ初期化動作は、制御回路161からの制御信号により走査線駆動回路61とデータ線駆動回路62とを動作させることにより行われる。データ線駆動回路62には、制御回路161からイネーブル信号ENが入力される。これにより、走査線駆動回路61により選択された走査線66に属する画素40(140)のラッチ回路70に対して一斉に、予め設定されたメモリ初期化用の画像信号が入力され、メモリ初期化ステップS103を実行することができる。
以上の第1の構成によれば、制御回路161におけるメモリ初期化用データの生成や転送が不要であるため、制御回路161の回路規模が大きくなるのを回避できる。また、メモリ初期化にフレームメモリ165を使用しないため、メモリ初期化ステップS103中に、画像データDのフレームメモリ165への展開を実行することが可能になる。よって、電気泳動表示装置100、200を効率的に動作させることができる。
次に、メモリ初期化手段の第2の構成として、各々の画素40(140)にメモリ初期化のための半導体素子を設けた構成について説明する。図15は、図12に示した画素140に第2の構成のメモリ初期化手段を備えた構成を示す図である。なお、図2に示した画素40についても図15と同様のメモリ初期化手段を設けることができる。
図15に示す画素142は、図12に示した画素140に、N−MOSトランジスタである第1のリセットトランジスタ75と、P−MOSトランジスタである第2のリセットトランジスタ76とを追加した構成である。
第1のリセットトランジスタ75のドレイン端子はラッチ回路70のデータ入力端子N1に接続され、ソース端子は高電位電源線50に接続され、ゲート端子は第1のリセット信号線69aに接続されている。第2のリセットトランジスタ76のドレイン端子は、ラッチ回路70のデータ入力端子N1に接続され、ソース端子は低電位電源線49に接続され、ゲート端子は第2のリセット信号線69bに接続されている。
第1及び第2のリセット信号線69a、69bは、いずれも複数の画素142で共通の配線であり、共通電源変調回路64に接続されている。
上記構成の画素142では、メモリ初期化ステップS103において、第1のリセット信号線69aを介したリセット信号RSTの入力、又は第2のリセット信号線69bを介したリセット信号RSTbの入力により、ラッチ回路70の初期化を行うことができる。
詳しくは、メモリ初期化ステップS103における初期階調が画素データ「1」(ハイレベル)である場合には、第1のリセット信号線69aにハイレベル(H;例えば7V)のリセット信号RSTを入力する。そうすると、第1のリセットトランジスタ75がオン状態となってラッチ回路70のデータ入力端子N1と高電位電源線50とが接続され、データ入力端子N1に高電位電源線50の電位Vdd(ハイレベル電位VM)が入力される。これにより、すべてのラッチ回路70がハイレベル電位VMを保持した状態に初期化される。
また、初期階調が画素データ「0」(ローレベル)である場合には、第2のリセット信号線69bを介して第2のリセットトランジスタ76にローレベル(L;例えば0V)のリセット信号RSTbを入力する。そうすると、ラッチ回路70のデータ入力端子N1と低電位電源線49とが接続され、データ入力端子N1に低電位電源線49の電位Vss(ローレベル電位VL)が入力される。これにより、すべてのラッチ回路70がローレベル電位VLを保持した状態に初期化される。
このように、第2の構成に係る画素142を備えた電気泳動表示装置では、初期階調設定ステップS102において設定された初期階調に応じて第1又は第2のリセット信号線69a、69bに選択的にリセット信号を入力することで、ラッチ回路70に書き込む画像信号を簡便に切り替えることができる。また、メモリ初期化ステップS103において走査線駆動回路61及びデータ線駆動回路62を動作させる必要がないので、消費電力の点でも有利な構成となる。
[電子機器]
次に、上記実施形態の電気泳動表示装置100を、電子機器に適用した場合について説明する。
図16は、腕時計1000の正面図である。腕時計1000は、時計ケース1002と、時計ケース1002に連結された一対のバンド1003とを備えている。
時計ケース1002の正面には、上記実施形態の電気泳動表示装置100(200)からなる表示部1005と、秒針1021と、分針1022と、時針1023とが設けられている。時計ケース1002の側面には、操作子としての竜頭1010と操作ボタン1011とが設けられている。竜頭1010は、ケース内部に設けられる巻真(図示は省略)に連結されており、巻真と一体となって多段階(例えば2段階)で押し引き自在、かつ、回転自在に設けられている。表示部1005では、背景となる画像、日付や時間などの文字列、あるいは秒針、分針、時針などを表示することができる。
図17は電子ペーパー1100の構成を示す斜視図である。電子ペーパー1100は、上記各実施形態の電気泳動表示装置100(200)を表示領域1101に備えている。電子ペーパー1100は可撓性を有し、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有する書き換え可能なシートからなる本体1102を備えて構成されている。
図18は、電子ノート1200の構成を示す斜視図である。電子ノート1200は、上記の電子ペーパー1100が複数枚束ねられ、カバー1201に挟まれているものである。カバー1201は、例えば外部の装置から送られる表示データを入力する図示は省略の表示データ入力手段を備える。これにより、その表示データに応じて、電子ペーパーが束ねられた状態のまま、表示内容の変更や更新を行うことができる。
以上の腕時計1000、電子ペーパー1100、及び電子ノート1200によれば、表示部に本発明に係る電気泳動表示装置100が採用されているので、省電力性に優れた表示部を備える電子機器となっている。
なお、図16から図18に示した電子機器は、本発明に係る電子機器を例示するものであって、本発明の技術範囲を限定するものではない。例えば、携帯電話、携帯用オーディオ機器などの電子機器の表示部にも、本発明に係る電気泳動表示装置は好適に用いることができる。
第1実施形態に係る電気泳動表示装置の概略構成図。 図1に示す画素の回路構成図。 実施形態に係る電気泳動表示装置の部分断面図。 マイクロカプセルの模式断面図。 電気泳動素子の動作説明図。 第1実施形態に係る電気泳動表示装置のコントローラのブロック図。 第1実施形態に係る駆動方法を示すフローチャート。 画像データの構成を例示する図。 第1実施形態に係る駆動方法におけるタイミングチャート。 メモリ初期化及び画像更新ステップにおける画素の電位状態を示す図。 第2実施形態に係る電気泳動表示装置の概略構成図。 図11に示す画素の回路構成図。 第2実施形態に係る駆動方法におけるタイミングチャート。 画像更新ステップにおける画素の電位状態を示す図。 メモリ初期化手段を備えた画素の回路構成を示す図。 電子機器の一例である腕時計を示す図。 電子機器の一例である電子ペーパーを示す図。 電子機器の一例である電子ノートを示す図。
符号の説明
100,200 電気泳動表示装置、5 表示部、32 電気泳動素子、35,35a,35b 画素電極、37 共通電極、40,40A,40B,140,140A,140B 画素、41,41a,41b 駆動用TFT(画素スイッチング素子)、49 低電位電源線、50 高電位電源線、62 データ線駆動回路、63 コントローラ(制御部)、69,69a,69b リセット信号線、70,70a,70b ラッチ回路(メモリ回路)、75,76 リセットトランジスタ、80,80a,80b スイッチ回路、91 第1の制御線、92 第2の制御線、161 制御回路、162 EEPROM(記憶部)、163 電圧生成回路、164 データバッファ、165 フレームメモリ、166 メモリ制御回路、167 画像解析回路(画像解析部)、D 画像データ

Claims (8)

  1. 一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部を有しており、前記画素ごとに、画素電極と、画素スイッチング素子と、前記画素電極と前記画素スイッチング素子との間に接続されたメモリ回路とが設けられた電気泳動表示装置の駆動方法であって、
    前記表示部に表示させる画像データを構成する画素データの階調ごとの割合を取得する画像解析ステップと、
    前記画像解析ステップにおいて取得された前記階調ごとの割合に基づいて、前記メモリ回路の電源投入直後の初期状態を規定する初期階調を前記画像データに最も多く含まれる階調に設定する初期階調設定ステップと、
    設定された前記初期階調に対応する画像信号を前記メモリ回路に入力するメモリ初期化ステップと、
    を有することを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。
  2. 前記画像データが、第1の階調の前記画素データと、前記第1の階調とは異なる第2の階調の前記画素データとからなり、
    前記初期階調設定ステップにおいて、
    前記画像データに占める前記第1の階調の前記画素データの割合が50%以上である場合に、前記初期階調を前記第1の階調に設定する一方、
    前記第1の階調の前記画素データの割合が50%未満である場合には、前記初期階調を前記第2の階調に設定することを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置の駆動方法。
  3. 前記メモリ初期化ステップにおいて、
    前記画素スイッチング素子に接続されたすべてのデータ線に対して略同時に同一電位の画像信号を供給することで、すべての前記メモリ回路に同一電位の画像信号を入力することを特徴とする請求項1又は2に記載の電気泳動表示装置の駆動方法。
  4. 一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部を有しており、前記画素ごとに、画素電極と、画素スイッチング素子と、前記画素電極と前記画素スイッチング素子との間に接続されたメモリ回路とが設けられた電気泳動表示装置であって、
    前記画素を駆動制御する制御部が、前記表示部に表示する画像データを構成する画素データの階調ごとの割合を取得する画像解析部を備えており、
    前記制御部は、前記メモリ回路に電源を投入する際に、前記画像解析部によって前記画像データの前記階調ごとの割合を取得し、前記階調ごとの割合に基づいて前記メモリ回路の電源投入直後の初期状態を規定する初期階調を前記画像データに最も多く含まれる階調に設定し、設定された前記初期階調に対応する画像信号を前記メモリ回路に入力することを特徴とする電気泳動表示装置。
  5. 前記画像データが、第1の階調の前記画素データと、前記第1の階調とは異なる第2の階調の前記画素データとからなり、
    前記制御部は、前記画像データに占める前記第1の階調の前記画素データの割合が50%以上である場合に、前記初期階調を前記第1の階調に設定する一方、
    前記第1の階調の前記画素データの割合が50%未満である場合には、前記初期階調を前記第2の階調に設定することを特徴とする請求項4に記載の電気泳動表示装置。
  6. データ線を介して前記画素スイッチング素子に接続されたデータ線駆動回路を備えており、
    前記データ線駆動回路に、すべての前記データ線に同一電位の画像信号を供給する動作を行わせるイネーブル端子が設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載の電気泳動表示装置。
  7. ドレイン端子を前記メモリ回路のデータ入力端子に接続され、ソース端子を前記メモリ回路と共通の高電位電源線に接続されたN−MOSトランジスタからなる第1のリセットトランジスタと、前記第1のリセットトランジスタのゲート端子に接続された第1のリセット信号線と、
    ドレイン端子を前記メモリ回路のデータ入力端子に接続され、ソース端子を前記メモリ回路と共通の低電位電源線に接続されたP−MOSトランジスタからなる第2のリセットトランジスタと、前記第2のリセットトランジスタのゲート端子に接続された第2のリセット信号線と、
    を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の電気泳動表示装置。
  8. 請求項4から7のいずれか1項に記載の電気泳動表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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