JP5304183B2 - 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器 - Google Patents

電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器に関する。
電気泳動表示装置では、表示された画像成分を形成する画素のみを駆動して画像消去が実行されると、画像の輪郭に沿った薄い残像が発生することが知られている。この残像は、画像表示の際に、輪郭を形成する画素と背景を形成する画素との間をクロスする斜め方向の電場が生じて、輪郭領域が膨らんだ画像が表示されるために発生する。
そこで、画像を更新する際に前画像の残像が残らないように、階調を変化させない画素を含むすべての画素で消去を実行することで画像を消去する駆動方法が開示されている(特許文献1)。
特表2007−512571号公報
しかし、このような駆動方法では、表示の変化のない画素についても最終的な表示階調が変化しないようにして電気泳動粒子を駆動するので、表示部全体を書き換えたのと同様となり、画像更新時における消費電力が増大する。
そこで本発明は、消費電力を抑えつつ残像を発生させずに画像を消去することができる電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明の電気泳動表示装置の駆動方法は、一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部を有する電気泳動表示装置の駆動方法であって、画像を消去する画像消去ステップにおいて、第1の階調を表示し画像成分を形成している前記画素と、前記画像成分の輪郭を形成している前記画素と隣り合って配置され第2の階調を表示している前記画素を含み前記画像成分の輪郭を縁取る帯状の領域を構成する前記画素と、からなる画像消去領域を設定し、前記画像消去領域を構成する前記画素を選択的に前記第2の階調に移行させることを特徴とする。
これによれば、前記画像消去ステップにおいて、前記画像成分よりも広範囲に設定された前記画像消去領域を構成する前記画素のみが駆動されるので、消費電力を抑えつつ残像を発生させずに前記画像を消去することができる電気泳動表示装置の駆動方法とすることができる。
また、前記画像消去ステップにおいて、前記画像成分を形成する前記画素と、前記画像成分の輪郭を形成している前記画素と隣り合って配置され前記第2の階調を表示している前記画素とからなる前記画像消去領域を設定することが好ましい。
これによれば、画像消去領域として、前記画像成分と、前記画像の前記輪郭を縁取る1画素分の帯状の領域とからなる画像表示領域が設定されることで、前記画像消去ステップにおいて、最小限の前記画素のみが駆動されるので、より消費電力を抑えつつ残像を発生させずに前記画像を消去することができる電気泳動表示装置の駆動方法とすることができる。
本発明の電気泳動表示装置は、一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部と、前記表示部を制御する制御部と、を有する電気泳動表示装置であって、前記制御部は、前記表示部の画像を消去するに際して、第1の階調を表示し画像成分を形成している前記画素と、前記画像成分の輪郭を形成している前記画素と隣り合って配置され第2の階調を表示している前記画素を含み前記画像成分の輪郭を縁取る帯状の領域を構成する前記画素と、からなる画像消去領域を設定し、前記画像消去領域を構成する前記画素を選択的に前記第2の階調に移行させることを特徴とする。
これによれば、前記画像を消去する際に、前記画像成分よりも広範囲に設定された前記画像消去領域を構成する前記画素のみが駆動されるので、消費電力を抑えつつ残像を発生させずに前記画像を消去することができる電気泳動表示装置とすることができる。
また、前記制御部は、前記表示部の画像を消去するに際して、前記画像成分を形成する前記画素と、前記画像成分の輪郭を形成している前記画素と隣り合って配置され前記第2の階調を表示している前記画素とからなる前記画像消去領域を設定することが好ましい。
これによれば、画像消去領域として、前記画像成分と、前記画像の前記輪郭を縁取る1画素分の帯状の領域とからなる画像表示領域を設定することで、前記画像を消去する際に最小限の前記画素のみが駆動されるので、より消費電力を抑えつつ残像を発生させずに前記画像を消去することができる電気泳動表示装置とすることができる。
本発明の電子機器は、本発明の電気泳動表示装置を備えたことを特徴とする。
これによれば、前記画像を消去する際に、前記画像成分よりも広範囲に設定された前記画像消去領域を構成する前記画素のみが駆動されるので、消費電力を抑えつつ残像を発生させずに前記画像を消去することができる電子機器とすることができる。
以下に、図面を用いて本発明における電気泳動表示装置について説明する。なお本実施形態では、アクティブマトリクス方式により駆動される電気泳動表示装置について説明する。
なお、本実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
図1は、本実施形態に係るアクティブマトリクス駆動方式の電気泳動表示装置100の概略構成図である。
電気泳動表示装置100は、複数の画素40が配列された表示部5を備えている。表示部5の周辺には、走査線駆動回路61、データ線駆動回路62、コントローラ(制御部)63、及び共通電源変調回路64が配置されている。走査線駆動回路61、データ線駆動回路62、及び共通電源変調回路64は、それぞれコントローラ63と接続されている。コントローラ63は、上位装置から供給される画像信号や同期信号に基づき、これらを総合的に制御する。
表示部5には走査線駆動回路61から延びる複数の走査線66と、データ線駆動回路62から延びる複数のデータ線68とが形成されており、これらの交差位置に対応して画素40が設けられている。
走査線駆動回路61は、m本の走査線66(Y1、Y2、…、Ym)を介して各々の画素40に接続されており、コントローラ63の制御のもと、1行目からm行目までの走査線66を順次選択し、画素40に設けられた駆動用TFT41(図2参照)のオンタイミングを規定する選択信号を、選択した走査線66を介して供給する。
データ線駆動回路62は、n本のデータ線68(X1、X2、…、Xn)を介して各々の画素40に接続されており、コントローラ63の制御のもと、画素40の各々に対応する1ビットの画像データを規定する画像信号を画素40に供給する。
なお、本実施形態では、画像データ(画素データ)「0」を規定する場合にはローレベルの画像信号を画素40に供給し、画像データ(画素データ)「1」を規定する場合はハイレベルの画像信号を画素40に供給するものとする。
表示部5にはまた、共通電源変調回路64から延びる低電位電源線49、高電位電源線50、共通電極配線55、第1の制御線91、及び第2の制御線92が設けられており、それぞれの配線は画素40と接続されている。共通電源変調回路64は、コントローラ63の制御のもと、上記の配線の各々に供給すべき各種信号を生成する一方、これら各配線の電気的な接続及び切断(ハイインピーダンス化)を行う。
図2は、画素40の回路構成図である。
画素40には、図2に示すように、駆動用TFT(Thin Film Transistor)41(画素スイッチング素子)と、ラッチ回路(メモリ回路)70と、スイッチ回路80と、電気泳動素子32と、画素電極35と、共通電極37とが設けられている。これらの素子を取り囲むように、走査線66、データ線68、低電位電源線49、高電位電源線50、第1の制御線91、及び第2の制御線92が配置されている。画素40は、ラッチ回路70により画像信号を電位として保持するSRAM(Static Random Access Memory)方式の構成である。
駆動用TFT41は、N−MOS(Negative Metal Oxide Semiconductor)トランジスタからなる画素スイッチング素子である。駆動用TFT41のゲート端子は走査線66に接続され、ソース端子はデータ線68に接続され、ドレイン端子はラッチ回路70のデータ入力端子N1に接続されている。スイッチ回路80は、ラッチ回路70のデータ出力端子N2及びデータ入力端子N1、並びに画素電極35と接続されている。画素電極35と共通電極37との間に電気泳動素子32が挟持されている。
ラッチ回路70は、転送インバータ70tと帰還インバータ70fとを備えている。転送インバータ70t及び帰還インバータ70fはいずれもC−MOSインバータである。転送インバータ70tと帰還インバータ70fとは、互いの入力端子に他方の出力端子が接続されたループ構造を成しており、それぞれのインバータには、高電位電源端子PHを介して接続された高電位電源線50と、低電位電源端子PLを介して接続された低電位電源線49とから電源電圧が供給される。
転送インバータ70tは、互いのドレイン端子がデータ出力端子N2に接続されたP−MOSトランジスタ71とN−MOSトランジスタ72とを有している。P−MOSトランジスタ71のソース端子は高電位電源端子PHに接続され、N−MOSトランジスタ72のソース端子は低電位電源端子PLに接続されている。P−MOSトランジスタ71及びN−MOSトランジスタ72のゲート端子(転送インバータ70tの入力端子)は、データ入力端子N1(帰還インバータ70fの出力端子)と接続されている。
帰還インバータ70fは、互いのドレイン端子がデータ入力端子N1に接続されたP−MOSトランジスタ73とN−MOSトランジスタ74とを有している。P−MOSトランジスタ73及びN−MOSトランジスタ74のゲート端子(帰還インバータ70fの入力端子)は、データ出力端子N2(転送インバータ70tの出力端子)と接続されている。
ラッチ回路70に画素データ「1」(ハイレベルの画像信号)が記憶されると、ラッチ回路70のデータ出力端子N2からローレベルの信号が出力される。一方、ラッチ回路70に画素データ「0」(ローレベルの画像信号)が記憶されると、データ出力端子N2からハイレベルの信号が出力される。
スイッチ回路80は、第1のトランスミッションゲートTG1と、第2のトランスミッションゲートTG2とを備えて構成されている。
第1のトランスミッションゲートTG1は、N−MOSトランジスタ81とP−MOSトランジスタ82とからなる。N−MOSトランジスタ81及びP−MOSトランジスタ82のソース端子は第1の制御線91に接続され、N−MOSトランジスタ81及びP−MOSトランジスタ82のドレイン端子は画素電極35に接続されている。また、N−MOSトランジスタ81のゲート端子は、ラッチ回路70のデータ入力端子N1(駆動用TFT41のドレイン端子)に接続され、P−MOSトランジスタ82のゲート端子は、ラッチ回路70のデータ出力端子N2に接続されている。
第2のトランスミッションゲートTG2は、N−MOSトランジスタ83とP−MOSトランジスタ84とからなる。N−MOSトランジスタ83及びP−MOSトランジスタ84のソース端子は第2の制御線92に接続され、N−MOSトランジスタ83及びP−MOSトランジスタ84のドレイン端子は、画素電極35に接続されている。また、N−MOSトランジスタ83のゲート端子は、ラッチ回路70のデータ出力端子N2に接続され、P−MOSトランジスタ84のゲート端子は、ラッチ回路70のデータ入力端子N1に接続されている。
ここで、ラッチ回路70に画素データ「1」(ハイレベルの画像信号)が記憶され、データ出力端子N2からローレベルの信号が出力された場合、第1のトランスミッションゲートTG1がオン状態となり、第1の制御線91を介して供給される電位S1が画素電極35に入力される。一方、ラッチ回路70に画素データ「0」(ローレベルの画像信号)が記憶され、データ出力端子N2からハイレベルの信号が出力された場合、第2のトランスミッションゲートTG2がオン状態となり、第2の制御線92を介して供給される電位S2が画素電極35に入力される。
図3は、表示部5における電気泳動表示装置100の部分断面図である。電気泳動表示装置100は、素子基板30と対向基板31との間に、複数のマイクロカプセル20を配列してなる電気泳動素子32を挟持した構成を備えている。表示部5において、素子基板30の電気泳動素子32側には複数の画素電極35が配列形成されており、電気泳動素子32は接着剤層33を介して画素電極35と接着されている。
素子基板30は、ガラスやプラスチック等からなる基板であり、画像表示面とは反対側に配置されるため透明なものでなくてもよい。画素電極35は、Cu箔上にニッケルめっきと金めっきとをこの順で積層したものや、Al、ITO(インジウム錫酸化物)などにより形成された電極である。図示は省略しているが、画素電極35と素子基板30との間には、図1や図2に示した走査線66、データ線68、選択トランジスタ41、ラッチ回路70などが形成されている。
一方、対向基板31はガラスやプラスチック等からなる基板であり、画像表示側に配置されるため透明基板とされる。対向基板31の電気泳動素子32側には複数の画素電極35と対向する平面形状の共通電極(対向電極)37が形成されており、共通電極37上に電気泳動素子32が設けられている。共通電極37は、MgAg、ITO、IZO(インジウム・亜鉛酸化物)などから形成された透明電極である。
なお、電気泳動素子32は、あらかじめ対向基板31側に形成され、接着剤層33までを含めた電気泳動シートとして取り扱われるのが一般的である。製造工程において、電気泳動シートは接着剤層33の表面に保護用の剥離シートが貼り付けられた状態で取り扱われる。そして、別途製造された素子基板30(画素電極35や各種回路などが形成されている)に対して、剥離シートを剥がした当該電気泳動シートを貼り付けることによって、表示部5を形成する。このため、接着剤層33は画素電極35側のみに存在することになる。
図4は、マイクロカプセル20の模式断面図である。マイクロカプセル20は、例えば50μm程度の粒径を有しており、内部に分散媒21と、複数の白色粒子(電気泳動粒子)27と、複数の黒色粒子(電気泳動粒子)26とを封入した球状体である。マイクロカプセル20は、図3に示すように共通電極37と画素電極35とで挟持され、1つの画素40内に1つ又は複数のマイクロカプセル20が配置される。
マイクロカプセル20の外殻部(壁膜)は、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチルなどのアクリル樹脂、ユリア樹脂、アラビアゴムなどの透光性を持つ高分子樹脂などを用いて形成される。
分散媒21は、白色粒子27と黒色粒子26とをマイクロカプセル20内に分散させる液体である。分散媒21としては、水、アルコール系溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、メチルセルソルブなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)、脂肪族炭化水素(ぺンタン、ヘキサン、オクタンなど)、脂環式炭化水素(シクロへキサン、メチルシクロへキサンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、長鎖アルキル基を有するベンゼン類(キシレン、ヘキシルベンゼン、ヘブチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼンなど))、ハロゲン化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなど)、カルボン酸塩などを例示することができ、その他の油類であってもよい。これらの物質は単独又は混合物として用いることができ、さらに界面活性剤などを配合してもよい。
白色粒子27は、例えば、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の白色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば負に帯電されて用いられる。黒色粒子26は、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック等の黒色顔料からなる粒子(高分子あるいはコロイド)であり、例えば正に帯電されて用いられる。
これらの顔料には、必要に応じ、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンドなどの粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤などを添加することができる。
また、黒色粒子26及び白色粒子27に代えて、例えば赤色、緑色、青色などの顔料を用いてもよい。かかる構成によれば、表示部5に赤色、緑色、青色などを表示することができる。
図5は、電気泳動素子20の動作説明図である。図5(a)は、画素40を白表示(第2の階調)する場合、図5(b)は、画素40を黒表示(第1の階調)する場合をそれぞれ示している。
図5(a)に示す白表示の場合には、共通電極37が相対的に高電位、画素電極35が相対的に低電位に保持される。これにより、負に帯電した白色粒子27が共通電極37に引き寄せられる一方、正に帯電した黒色粒子26が画素電極35に引き寄せられる。その結果、表示面側となる共通電極37側からこの画素を見ると、白色が認識される。
図5(b)に示す黒表示の場合、共通電極37が相対的に低電位、画素電極35が相対的に高電位に保持される。これにより、正に帯電した黒色粒子26が共通電極37に引き寄せられる一方、負に帯電した白色粒子27が画素電極35に引き寄せられる。その結果、共通電極37側からこの画素を見ると黒色が認識される。
電気泳動表示装置100では、駆動用TFT41を介してラッチ回路70のデータ入力端子N1に画像信号を入力することでラッチ回路70に画像信号を電位として記憶させる。そして、ラッチ回路70のデータ出力端子N2から出力される電位に基づいて動作するスイッチ回路80によって第1の制御線91又は第2の制御線92と画素電極35とが接続される。これにより、画素電極35に画像信号に対応する電位が入力され、図5に示したように、画素電極35と共通電極37との電位差に基づいて画素40が黒又は白表示される。
[制御部]
図6は、電気泳動表示装置100に備えられたコントローラ63の詳細を示すブロック図である。
コントローラ63は、CPU(Central Processing Unit)としての制御回路161と、EEPROM(Electrically-Erasable and Programmable Read-Only Memory;記憶部)162と、電圧生成回路163と、データバッファ164と、フレームメモリ165と、メモリ制御回路166と、画像消去領域設定回路167と、を備えている。
制御回路161は、クロック信号CLK、水平同期信号Hsync、垂直同期信号Vsync等の制御信号(タイミングパルス)を生成し、制御回路161の周辺に配置された各回路にこれらの制御信号を供給する。
EEPROM162は、制御回路161による各回路の動作制御に必要な設定値等を記憶している。EEPROM162に電気泳動表示装置の作動状態等の表示に用いるプリセットの画像情報を記憶しておくこともできる。
電圧生成回路163は、走査線駆動回路61、データ線駆動回路62、及び共通電源変調回路64に駆動電圧を供給する回路である。
データバッファ164は、コントローラ63における上位装置とのインタフェース部であり、上位装置から入力される画像データDを保持するとともに、制御回路161に対して画像データDを送信する。
フレームメモリ165は、表示部5の画素40の配列に対応する読み書き可能のメモリ空間を有している。メモリ制御回路166は、制御回路161から供給される画像データDを、制御信号にしたがって表示部5の画素配列に対応させて展開し、フレームメモリ165に書き込む。フレームメモリ165は、記憶された画像データDからなるデータ群を、画像信号として順次データ線駆動回路62に送信する。
データ線駆動回路62は、制御回路161から供給される制御信号に基づいてフレームメモリ165から送信される画像信号を一ライン分ずつラッチする。そして、走査線駆動回路61による走査線66の順次選択動作に同期して、ラッチした画像信号をデータ線68に供給する。
画像消去領域設定回路167は、フレームメモリ165に展開された画像データDに基づいて、画像消去を実行する際に駆動させる画素40からなる画像消去領域を設定し、画像消去領域を構成する画素情報を制御回路161に出力する。
[駆動方法]
次に、電気泳動表示装置100における画像更新に係る駆動方法について説明する。本実施形態では、一例として、正方形の画像を表示した後、横長の長方形の画像に更新する場合の駆動方法について説明する。
図7は、画像更新に係るフローチャート図である。画像更新に係るステップは、画像表示ステップS101と、画像消去ステップS111と、更新画像表示ステップS121とを有している。
(画像表示ステップ)
まず、画像表示ステップS101について説明する。画像表示ステップS101は、表示部5に画像を表示するステップである。図8は、画像更新に係るタイミングチャート図である。図9は、画像更新時における表示画像の変化を示す図である。図10は、画像表示ステップS101における画素40A,40B,40Cの電位関係を示す図である。
図8、図9は、画像表示ステップS101から更新画像表示ステップS121までと対応したタイミングチャート及び表示部5における表示画像が示されている。また、以下の説明では、ある領域の画素40を指し示す場合に、当該領域の中に画素40A,40B,40Cのいずれかが含まれる場合には、「画素40(40A)」のように、その符号を括弧内に付記する。
なお、図9及び図10において、画素40Aは画像P1の輪郭を形成する画素40であり、画素40Bは画素40Aと隣り合って配置された背景を形成する画素40である。画素40Cは画素40Bと隣り合って配置され背景を形成する画素40であり、画素40Bに対して画素40Aと反対側の画素40である。これらの画素40A,40B,40Cの組み合わせは、任意に選択することができる。例えば、図10に示す画素40A,40B,40Cは、同一の走査線66に属する画素40であるが、40A,40B,40Cとしては、同一のデータ線68に属する画素40であってもよい。
また、図8及び図10において、各符号の「a」「b」「c」の添字は、説明の対象とした3つの画素40(40A,40B,40C)と、それらに属する構成要素を明確に区別するために付したものであって他意はない。
図8には、第1の制御線91の電位S1、第2の制御線92の電位S2、画素電極35aの電位Va、画素電極35bの電位Vb、及び共通電極37の電位Vcomが示されている。図9には、画像P1が表示された表示部5の一部を8画素×8画素分抜き出して表示している。
本実施形態の駆動方法では、画像表示に先立って、すべての画素40(40A,40B,40C)のラッチ回路70(70a,70b,70c)に画像信号を入力する。
図10に示すように、画像P1を形成し黒表示される画素40Aでは、駆動用TFT41aを介して、データ線68aからラッチ回路70aにハイレベル(H)の画像信号が入力される。一方、背景を形成し白表示される画素40B,40Cでは、駆動用TFT41b,41cを介して、データ線68b,68cからラッチ回路70b,70cにローレベル(L)の画像信号が入力される。
ラッチ回路70a,70b,70cに画像信号が入力されると、高電位電源線50の電位Vddは画像表示用のハイレベル(VH)に設定され、低電位電源線49の電位Vssはローレベル(VL)に設定される。これにより、画素40Aにおけるデータ入力端子N1aの電位はハイレベル(VH;Vdd)となり、データ出力端子N2aの電位はローレベル(VL;Vss)となる。また、画素40B,40Cにおけるデータ入力端子N1b,N1cの電位はローレベル(VL;Vss)となり、データ出力端子N2b,N2cの電位はハイレベル(VH;Vdd)となる。
以上により画素40A,40B,40Cのラッチ回路70a,70b,70cに画像信号が入力されると、図8に示すように、第1の制御線91にハイレベルの電位VHが供給され、第2の制御線92にはローレベルの電位VLが供給される。
ハイレベル(H)の画像信号が入力された画素40Aでは、データ入力端子N1aの電位がハイレベル(VH;Vdd)、データ出力端子N2aの電位がローレベル(VL;Vss)となる。これにより、スイッチ回路80aのトランスミッションゲートTG1aがオン状態となって、第1の制御線91から画素電極35aにハイレベルの電位VHが供給される。
ローレベル(L)の画像データが入力された画素40B,40Cでは、データ入力端子N1b,N1cの電位がローレベル(L)、データ出力端子N2b,N2cの電位がハイレベル(H)となる。これにより、スイッチ回路80bのトランスミッションゲートTG2bがオン状態となって、第2の制御線92から画素電極35b,35cにローレベルの電位VLが供給される。
また、共通電極37には、ハイレベル(VH)の期間とローレベル(VL)の期間とを周期的に繰り返すパルス状の信号が入力される。
そうすると、共通電極37がローレベル(VL)である期間において、画素電極35aと共通電極37との間の電位差に相当する電圧が電気泳動素子32に印加され、図5(b)に示したように、正に帯電した黒色粒子26が共通電極37側に引き寄せられ、負に帯電した白色粒子27が画素電極35a側に引き寄せられて、画素40Aが黒表示されて図9(a)に示す正方形の画像P1が表示される。
また、共通電極37がハイレベル(VH)である期間において、画素電極35b,35cと共通電極37との間の電位差に相当する電圧が電気泳動素子32に印加され、図5(a)に示したように、負に帯電した白色粒子27が共通電極37側に引き寄せられ、正に帯電した黒色粒子26が画素電極35b,35c側に引き寄せられて画素40B,40Cが白表示されて背景が形成される。
本実施形態に係る駆動方法では、共通電極37にハイレベル(VH)とローレベル(VL)とを周期的に繰り返すパルス状の信号を複数周期分入力している。このような駆動方法を、本願においては「コモン振り駆動」と呼ぶ。コモン振り駆動の定義としては、画像を表示する際に、共通電極37にハイレベル(VH)とローレベル(VL)とを繰り返すパルスが少なくとも1周期以上印加される駆動方法のことである。
なお、コモン振り駆動の周波数及び周期数は、電気泳動素子32の仕様及び特性に応じて適宜定めることが好ましい。
正方形の画像P1が表示されると、共通電源変調回路64によって第1の制御線91、第2の制御線92、及び共通電極37は電気的に切断されてハイインピーダンス状態となる。また、第1の制御線91及び第2の制御線92から電圧が供給されていた画素電極35(35a,35b,35c)もハイインピーダンス状態となって、画像表示ステップS101が完了する。このとき、ラッチ回路70(70a,70b,70c)は駆動されており、入力された画像信号が記憶されている。
(画像消去ステップ)
次に、画像消去ステップS111について説明するが、それに先立って、画像P1を形成する画素40(A)のみを駆動して画像P1のみを選択消去した場合について説明する。
図11は、画像P1を選択消去したときの表示部5の変化を示す図である。図11(a)は、消去動作前の状態を示し、図11(b)は、消去動作後の状態を示している。図11(a)の画像P1を形成する画素40(40A)のみを駆動して画像消去が実行されると、図11(b)に示すように、表示部5には画像P1の輪郭に沿った残像P2が発生する。この残像P2は、輪郭を形成する画素40(40A)と、これらの画素40(40A)と隣り合って配置され背景を構成する画素40(40B)との境界付近で発生する。
図8及び図10に示すように、画像表示ステップS101において画像P1を表示する際には、画像P1を形成する画素40(40A)の画素電極35(35a)にハイレベル(VH)の電位が供給され、共通電極37にローレベル(VL)の電位が供給される。このとき、画像P1を形成する画素40(40A)の画素電極35(35a)から背景側の共通電極37に向って斜め方向の電場が発生する。この斜め方向の電場によって、画像P1と背景の境界付近も黒表示されて、画像P1の輪郭部分がわずかに膨らむ。
そして、画像P1のみを消去すると、膨らんだ輪郭部分のみが残ってしまい残像P2となる。
そこで、本実施形態の駆動方法では、以下で説明する以下の駆動方法によって画像P1の消去を実行している。
画像消去ステップS111は、画像P1を形成する領域と、画像P1の輪郭を縁取った領域とからなる画像消去領域を設定し、画像消去領域を構成する画素40(40A,40B)のみを駆動して画像P1の消去を実行するステップである。図12は、画像消去ステップS111に係る画素40A,40B,40Cの電位関係を示す図である。図13は、画像消去領域Rを示す図である。図12は、図10に対応する図面であり、図10と共通の構成要素には同一の符号を付している。図13には、画像P1と画像消去領域Rとが示されている。
ここで、画像消去領域Rの設定方法について説明する。画像消去領域設定回路167は、フレームメモリ165で展開された画像データDから、画像P1の輪郭を形成する画素40(40A)と隣り合って配置された背景側の画素40(40B)を抽出する。このように抽出された画素40(40B)は、画像P1の輪郭を縁取った1画素分の幅を持つ帯状の領域を構成している。これらの画素40(40B)は、例えば、画像処理用のソフトウェアで採用されている一般的な手法によって抽出すればよい。
そして、画像消去領域設定回路167は、画像P1を形成する画素40(40A)と、画像P1の輪郭を縁取る画素40(40B)とからなる領域を、画像消去領域Rとして設定する。設定された画像消去領域Rは、図13に示すように、画像P1を外側に1画素分広げた領域となっている。
画像消去領域Rを構成する画素情報は、画像消去領域設定回路167から制御回路161に出力され、制御回路161において、画像消去用の画像データDが作成される。制御回路161で作成された画像消去用の画像データDは、フレームメモリ165で展開された後、それぞれの画素40(40A,40B,40C)のラッチ回路70(70a,70b,70c)に入力される。
なお、本実施形態では、フレームメモリ165で展開された後の画像データDから、画像P1を縁取る画素40(40B)を抽出しているが、制御回路161において展開前の画像データDを解析することで、画像P1の輪郭を縁取る画素40(40B)を抽出するようにしてもよい。この場合は、画像消去領域Rの設定から画像消去用の画像データDの作成までを、制御回路161において一貫して実行することとなる。
図14は、画像消去の際に入力された画像信号を表示部5に対応させて示す図である。図14に示すように、ハイレベル(H)の画像信号は、画像P1を外側に1画素分広げた領域に入力され、ローレベル(L)の画像信号は、画像消去領域R取り囲む、周辺領域に入力される。
ハイレベル(H)の画像信号が入力された画素40(40A,40B)では、トランスミッションゲートTG1(TG1a,TG1b)がオン状態となっており、ローレベル(L)の画像信号が入力された画素40(40C)では、トランスミッションゲートTG2(TG2c)がオン状態となっている。
ラッチ回路70(70a,70b,70c)に画像信号が入力されると、高電位電源線50及び低電位電源線49の電位が画像表示用の電位(VH,VL)に設定される。
以上により画像消去用の画像信号が入力されると、図8に示すように第1の制御線91にローレベルの電位(VL)が供給され、第2の制御線92はハイインピーダンス状態にされる。共通電極37には、ハイレベル(VH)の期間とローレベル(VL)の期間を繰り返すパルス状の信号が供給される。
50及び低電位電源線49の電位が画像表示用の電位(VH,VL)に設定される。
ラッチ回路70にハイレベル(H)の画像信号が入力された画素40(40A,40B)の画素電極35(35a,35b)は、第1の制御線91と接続され、ローレベル(VL)の電位が供給される。一方、ラッチ回路70にローレベル(L)の画像信号が入力された画素40(40C)の画素電極35(35c)は、第2の制御線92と接続され、ハイインピーダンス状態にされる。
そうすると、ハイレベル(H)の画像信号が入力された、画像消去領域Rを構成する画素40(40A,40B)では、共通電極37にハイレベル(VL)の電位が供給された期間において、画素電極35(35a,35b)と共通電極37との間の電位差に相当する電圧が電気泳動素子32に印加される。これにより、画像消去領域Rでは、黒色粒子26が画素電極35側に移動し、白色粒子27が共通電極37側に移動して画像P1が消去される。
このとき、画像P1の輪郭を縁取る画素40(40B)が駆動されるので、画像P1の輪郭から膨らんだ領域においても、黒色粒子26が画素電極35側に移動し、白色粒子27が共通電極37側に移動するので、画像P1の消去後に残像が発生しない。
共通電極37にローレベル(VL)の電位が供給された期間では、画素電極35(35a,35b)と共通電極37とが同電位となって、黒色粒子26及び白色粒子27の運動にはほとんど影響を与えない。
一方、ローレベル(L)の画像信号が入力された画素40(40C)では、画素電極35(35c)がハイインピーダンス状態となっているので、共通電極37にパルスが供給されても、黒色粒子26及び白色粒子27の運動にほとんど影響を与えることなく、白表示が保持される。
以上から、図9(b)に示すように、画像P1が消去されると表示部5は全域にわたって白表示される。
なお、第2の制御線92には、共通電極37に入力されるパルスと同じ信号が入力されるようにしてもよい。この場合は、ローレベルの画像信号が入力された画素40(40C)において、画素電極35(35c)と共通電極37とが同電位となって、黒色粒子26及び白色粒子27の運動にほとんど影響を与えないので、背景の白表示を保持することができる。
ここで、画像消去ステップS111において共通電極37に入力される信号の一例を挙げると、ハイレベルの電位(VH)が15V、ローレベルの電位(VL)が0V、パルス幅及びパルス数が20ms×30パルスと200ms×4パルスとが連続した信号である。
画像P1が消去されると、図8に示すように、第1の制御線91、第2の制御線92、及び共通電極37がハイインピーダンス状態とされ、更新画像表示ステップS121に移行する。
(更新画像表示ステップ)
更新画像表示ステップS121は、図9(c)に示された、更新画像P11を表示するステップである。更新画像表示ステップS121は、更新画像用の画像信号がそれぞれの画素40のラッチ回路70に入力された後は、画像表示ステップS101と同様にして駆動される。
図15は、更新画像表示ステップS121における画素40A,40B,40Cの電位関係を示す図である。図15は、図10及び図12に対応する図面であり、これらの図面と共通の構成要素には同一の符号を付している。
更新画像表示ステップS121に移行すると、更新画像用の画像データDが、制御回路161からフレームメモリ165に出力される。そして、フレームメモリ165において、画像データDが画素40ごとの画像信号に展開された後、画像信号がそれぞれの画素40のラッチ回路70に入力される。
画素40A,40B,40Cは何れも更新画像P11を形成する画素40となるので、図15に示すように、それぞれの画素40A,40B,40Cのラッチ回路70a,70b,70cにはハイレベル(H)の画像信号が入力される。
ラッチ回路70にハイレベル(H)の画像信号が入力されたこれらの画素40(40A,40B,40C)では、トランスミッションゲートTG1(TG1a,TG1b,TG1c)がオン状態になっている。ラッチ回路70にローレベル(L)の画像信号が入力された画素40では、トランスミッションゲートTG2がオン状態になっている。
ラッチ回路70に画像信号が入力されると、高電位電源線50及び低電位電源線49の電位(Vdd,Vss)は画像表示用の電位(VH,VL)に設定される。そして、図8に示すように、第1の制御線91にハイレベルの電位(VH)が供給され、第2の制御線92にローレベルの電位(VL)が供給される。共通電極37には、ハイレベル(VH)の期間とローレベル(VL)の期間とを繰り返すパルス状の信号が供給される。
ラッチ回路70にハイレベル(H)の画像信号が入力された画素40(40A,40B,40C)の画素電極35(35a,35b,35c)は、第1の制御線91と接続され、ハイレベル(VH)の電位が供給される。
ラッチ回路70にローレベル(L)の画像信号が入力された画素40の画素電極35は、第2の制御線92と接続され、ローレベル(VL)の電位が供給される。
そうすると、ハイレベル(H)の画像信号が入力された画素40(40A,40B,40C)は黒表示され、図9(c)に示された横長の長方形の更新画像P11が表示される。ローレベル(L)の画像信号が入力された画素40は白表示され、更新画像P11の背景が表示される。
図9(c)に示すように、表示部5には画像P11のみが表示され、前画像P1の残像は残っていない。
更新画像P11が表示されると、第1の制御線91、第2の制御線92、及び共通電極37はハイインピーダンス状態にされて、更新画像表示ステップS121が完了する。
引き続き画像を更新する場合には、画像消去ステップS111及び更新画像表示ステップS121を繰り返して実行すればよい。
このような駆動方法を備えた電気泳動表示装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
まず、画像P1を形成する画素40(40A,40B)と、画像P1の輪郭を縁取る1画素分の帯状の領域を構成する画素40(40C)とからなる画像消去領域Rを設定しているので、画像消去ステップS111において駆動する画素が最小になり、消費電力を抑えつつ残像を発生させずに画像P1を消去することができる。
また、画像消去領域Rは、電気泳動素子32の特性により異なる残像の発生形態に応じて設定することが好ましい。
例えば、画像P1を2画素分以上膨らませた領域を、画像消去領域Rとして設定してもよい。この場合は、駆動する画素数が増えるので消費電力の点では劣るものの、画像消去ステップS111において、より広範囲の画素40を駆動することとなるので、より確実に残像の発生を防止することができる。
なお、使用温度帯や印加電圧、電気泳動シートの個体差等により、電気泳動素子32に印加されるパルスの電圧と電圧印加時間との積を必要に応じて変化させても良い。
[電子機器]
次に、上記実施形態の電気泳動表示装置100を、電子機器に適用した場合について説明する。
図16は、腕時計1000の正面図である。腕時計1000は、時計ケース1002と、時計ケース1002に連結された一対のバンド1003とを備えている。
時計ケース1002の正面には、上記実施形態の電気泳動表示装置100からなる表示部1005と、秒針1021と、分針1022と、時針1023とが設けられ、時計ケース1002の側面には、操作子としての竜頭1010と操作ボタン1011とが設けられている。竜頭1010は、ケース内部に設けられる巻真(図示は省略)に連結されており、巻真と一体となって多段階(例えば2段階)で押し引き自在、かつ、回転自在に設けられている。表示部1005では、背景となる画像、日付や時間などの文字列、あるいは秒針、分針、時針などを表示することができる。
図17は、電子ペーパー1100の構成を示す斜視図である。電子ペーパー1100は、上記実施形態の電気泳動表示装置100を表示領域1101に備えている。電子ペーパー1100は可撓性を有し、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有する書き換え可能なシートからなる本体1102を備えて構成されている。
図18は、電子ノート1200の構成を示す斜視図である。電子ノート1200は、図17に示した電子ペーパー1100が複数枚束ねられ、カバー1201に挟まれているものである。カバー1201は、例えば外部の装置から送られる表示データを入力する図示は省略の表示データ入力手段を備える。これにより、その表示データに応じて、電子ペーパーが束ねられた状態のまま、表示内容の変更や更新を行うことができる。
以上の腕時計1000、電子ペーパー1100、及び電子ノート1200によれば、表示部に本発明に係る電気泳動表示装置が採用されているので、消費電力を抑えつつ残像を発生させずに画像を消去することができる電子機器となっている。
なお、図16から図18に示した電子機器は、本発明に係る電子機器を例示するものであって、本発明の技術範囲を限定するものではない。例えば、携帯電話、携帯用オーディオ機器などの電子機器の表示部にも、本発明に係る電気泳動表示装置は好適に用いることができる。
電気泳動表示装置100の概略構成図である。 画素40の回路構成図である。 表示部5における電気泳動表示装置100の部分断面図である。 マイクロカプセル20の模式断面図である。 電気泳動素子20の動作説明図である。 コントローラ63の詳細を示すブロック図である。 画像更新に係るフローチャート図である。 画像更新に係るタイミングチャート図である。 画像更新時における表示画像の変化を示す図である。 画素40A,40B,40Cの電位関係を示す図である。 画像P1を選択消去したときの表示部5の変化を示す図である。 画素40A,40B,40Cの電位関係を示す図である。 画像消去領域Rを示す図である。 画像消去時における画像信号の配置図である。 画素40A,40B,40Cの電位関係を示す図である。 腕時計1000の正面図である。 電子ペーパー1100の構成を示す斜視図である。 電子ノート1200の構成を示す斜視図である。
符号の説明
5…表示部、20…マイクロカプセル、26…黒色粒子(電気泳動粒子)、27…白色粒子(電気泳動粒子)、32…電気泳動素子、35,35a,35b,35c…画素電極、37…共通電極、40,40A,40B,40C…画素、70,70a,70b,70c…ラッチ回路、100…電気泳動表示装置、161…制御回路(制御部)、167…画像消去領域設定回路、D…画像データ、P1…画像、P11…更新画像、R…画像消去領域、S101…画像表示ステップ、S111…画像消去ステップ、S121…更新画像表示ステップ

Claims (5)

  1. 一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部を有する電気泳動表示装置の駆動方法であって、
    画像を消去する画像消去ステップにおいて、
    第1の階調を表示し画像成分を形成している前記画素と、前記画像成分の輪郭を形成している前記画素と隣り合って配置され第2の階調を表示している前記画素を含み前記画像成分の輪郭を縁取る帯状の領域を構成する前記画素と、からなる画像消去領域を設定し、前記画像消去領域を構成する前記画素を選択的に前記第2の階調に移行させることを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。
  2. 前記画像消去ステップにおいて、
    前記画像成分を形成する前記画素と、前記画像成分の輪郭を形成している前記画素と隣り合って配置され前記第2の階調を表示している前記画素とからなる前記画像消去領域を設定することを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置の駆動方法。
  3. 一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を挟持し、複数の画素からなる表示部と、前記表示部を制御する制御部と、を有する電気泳動表示装置であって、
    前記制御部は、前記表示部の画像を消去するに際して、第1の階調を表示し画像成分を形成している前記画素と、前記画像成分の輪郭を形成している前記画素と隣り合って配置され第2の階調を表示している前記画素を含み前記画像成分の輪郭を縁取る帯状の領域を構成する前記画素と、からなる画像消去領域を設定し、前記画像消去領域を構成する前記画素を選択的に前記第2の階調に移行させることを特徴とする電気泳動表示装置。
  4. 前記制御部は、前記表示部の画像を消去するに際して、前記画像成分を形成する前記画素と、前記画像成分の輪郭を形成している前記画素と隣り合って配置され前記第2の階調を表示している前記画素とからなる前記画像消去領域を設定することを特徴とする請求項3に記載の電気泳動表示装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の電気泳動表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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