JP2009180287A - 移動装置および移動式ロボット - Google Patents

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Abstract

【課題】ラック&ピニオンギアを用いて高精度に長距離移動可能な移動装置および移動式ロボットを提供する。
【解決手段】モータと減速機とを組み合わせた走行駆動部からの動力により駆動ギアを駆動し、駆動ギアと噛み合うアイドラギア44がラックギア30と噛み合い、走行駆動部からの駆動力をラックギア30に伝達し、駆動ギアとアイドラギア44とをフレーム上で軸支したフローティングギア部を設け、走行台車上にて駆動ギアの軸を中心として回動可能に支持している。フローティングギア部はバネユニットでラックギア30側に付勢されている。走行台車に固定された走行駆動部に直結された駆動ギア自体は可動とせず、アイドラギア44が軸位置を可変とすることで、ラックギア30との噛み合わせポイントが直線上になくとも、常に所望の噛み合わせポイントを保って走行することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は移動装置および移動式ロボットに関し、特にラック&ピニオンギアで位置規制されレール上を走行する台車を用いた移動装置と、該台車に搭載されて移動する移動式ロボットに関する。
従来よりレール上を往復移動する移動装置には、ラックギアとピニオンギアが噛み合うように構成した機構が多用されているが、上記ラック&ピニオンギア機構においては特に位置決め精度が重要となっている。
ラック&ピニオンギア機構は一直線状に一定ピッチで配列したラックギアの歯にピニオンギアの歯が噛み合って回転することで、ピニオンギアを備えた移動体あるいはラックギア側はスライド移動することが出来るが、このとき互いに噛み合うラックギアの歯とピニオンギアの歯の間には僅かな隙間に基づくバックラッシュがある。このバックラッシュは往復移動するギアの位置精度を低下させる。例えばピニオンギアの回転によって移動する移動体が正しく移動しないと正確な位置合わせをすることが出来なくなる。
例えば図6(B)に示すように複数のラックギア130を連結し、走行駆動部116側に設けられたピニオンギア140がラックギア130と噛み合いながら移動する際、ラックギア130が噛み合い方向にずれて敷設されている場合は、ピニオンギア140とラックギア130との噛み合い位置がずれてしまう。
これにより当然、バックラッシュの精度が一定にならずガタが出るため走行台車の移動精度は確保できない。また走行中にギア同士の摩擦が増大し、異音の発生など種々の弊害の虞がある。
これに対して、バックラッシュを無くす構成として例えばラックギア基部の一方側に複数の歯を等ピッチで起立すると共に、各ギアの歯を弾性変形可能に形成したラックギアとする構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし上記の方法ではギアの歯が弾性変形するため強度に不安が残り、産業用ロボットのような重量物を10〜20m単位で長距離高速走行させる移動用台車を駆動するラック&ピニオンギアに応用することはできない。
あるいはラックギアの背面に調整用ローラを押し当て、ラックギアとピニオンギアとの噛み合わせを調整用ローラにて調整可能とした構成が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし上記の方法では複数のラックギアを連結した境目にて噛み合い位置がずれる状況には対応できない。このため、ラックギア同士の連結箇所を乗り越える際にガタつき、噛み込みが発生する虞がある。
産業用ロボットのような重量物を10〜20m単位で長距離高速走行させるためには移動長と同じ長さのラックギアを必要とするが、市販品のラックギアでは最長でも1.5m程度しかなく、実際には複数のラックギアを連結して要求される長さとする方法が採用されている。このためラックギア同士に連結箇所が発生し、建て付け精度によってはピニオンギアとの噛み合い深さが製造時の想定誤差範囲を超える虞もある。このため上記の方法は10〜20m単位で長距離高速走行させる移動用台車を駆動するためのラック&ピニオンギアに応用することはできない。
特開2005−69262号公報 特開2000−304118号公報
本発明は上記事実を考慮し、ラック&ピニオンギアを用いて高精度に長距離移動可能な移動装置および移動式ロボットを提供することを目的とする。
請求項1に記載の移動装置は、敷設されたラックギヤと、移動体上に設けられた駆動手段により回転駆動されるドライブギアと、前記ドライブギアと前記ラックギアの間に設けられ両方と噛み合うピニオンギアと、を備え、前記ピニオンギアの回転軸は前記ドライブギアの回転軸を中心に回動可能に支持され、前記ピニオンギアは前記ラックギアの噛み合い面に付勢手段で付勢されることを特徴とする。
上記構成の発明では、ラックギアと噛み合うピニオンギアを、駆動手段で駆動されるドライブギアの軸を中心にして回動可能に支持したことで、ラックギアの位置ズレを吸収し且つ付勢手段でピニオンギアをラックギア側に付勢することで走行時のギア噛み合い量が安定した移動装置とすることができる。
請求項2に記載の移動装置は、前記付勢手段がバネであり、前記ピニオンギアと同軸に設けられたローラと、前記ラックギアの噛み合い面と平行に設けられ、前記ピニオンギアと前記ラックギアとが所定の噛み合い位置にあるとき、前記ローラと当接する突き当て面と、前記ピニオンギアの同軸上に回転可能に支持され、前記突き当て面の裏側へ延設されるアームと、前記アームの自由端部に回転可能に設けられ、前記突き当て面の裏面に当接する外れ止めローラと、を備えたことを特徴とする。
上記構成の発明では、ピニオンギアと同軸のローラと、ラックギアと平行な突き当て面とが当接することで、ピニオンギアとラックギアとの最短距離を規制し、噛み込みで走行不能となる事態を回避することができる。且つ、突き当て面の裏側には外れ止めローラが設けられ、ピニオンギアとラックギアとの噛み合い距離が離れすぎてギア飛びを起こす事態を回避することができる。
請求項3に記載の移動装置は、旋回動作を直線動作に変え、前記付勢手段を縮ませる保持手段を備えたことを特徴とする。
上記構成の発明では、付勢手段のバネを縮めた状態で保持できる構造としたことで、組立時や調整時に付勢手段のバネを手で縮める必要がなく、作業効率を改善することができる。
請求項4に記載の移動装置は、前記付勢手段がアクチュエータであることを特徴とする。
上記構成の発明では、付勢手段にアクチュエータを用いることで、ラックギアの歯ごとに噛み合い位置をプログラムし、ラックギアの加工精度および敷設精度にかかわらず最適な噛み合い位置を維持することができる。
請求項5に記載の移動式ロボットは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の移動装置に産業用ロボットが搭載されたことを特徴とする。
上記構成の発明では、走行時のギア噛み合い量が安定し、位置再現精度の良い移動式ロボットとすることができる。
本発明は上記構成としたので、ラック&ピニオンギアを用いて高精度に長距離移動可能な移動装置および移動式ロボットとすることができる。
<装置概要>
図1には、本発明の第1実施形態に係る移動装置を備えた移動式ロボットが示されている。
図1に示すように、移動式ロボット10は敷設されたレール14上に沿って、車輪13を備えた走行台車12が移動可能に設けられ、走行台車12上にはサーボモータ15と減速機17からなる走行駆動部16と、4〜6軸程度の産業用ロボット20が搭載されている。
走行台車12は、走行駆動部16によって駆動され、レール14と平行に敷設されたラックギア30と噛み合うフローティングギア部40によってレール14上を車輪13で走行可能とされており、走行駆動部16および産業用ロボット20への電源供給、および制御用にケーブル支持案内装置22によって支持および保護されたケーブル23によって図示しない制御部と接続されている。またケーブル支持案内装置22にかえてトロリー線とパンタグラフを組み合わせた架線集電構造としてもよい。あるいは車輪13に代えてLMガイドのスライダー等で走行台車12がレール14上で走行可能に支持されていてもよい。
図3〜図7には本発明の第1実施形態に係る移動式ロボットのフローティングギア部が示されている。
フローティングギア部40は図3に示すように走行駆動部16により駆動される駆動ギア42にアイドラギア44が噛み合い、ラックギア30に動力を伝達する。ラックギア30には平面部32が設けられ、ギア部30Aと平行に突き当て面を形成している。このときラックギア30は図3(A)に示すように一体形成でも、図3(B)に示すようにギア部30Aを外枠31に固定してもよい。
図4〜図6に示すようにフローティングギア部40はフレーム41に駆動ギア42を基準としてアイドラギア44が、噛み合い位置を調整可能に支持されており、またアイドラギア44を基準として外れ止めローラ48が、軸間距離を調整可能に支持されている。
またフローティングギア部40は走行台車12上に、駆動ギア42の軸42Aを中心として矢印40Aの方向に回動可能に支持されており、図5に示すようにラックギア30に対してアイドラギア44の軸を回動させ、噛み合い深さを調整可能に支持されている。
図6(A)に示すようにアイドラギア44には略同軸上にローラ46が設けられており、ラックギア30上にギア部30Aと平行に設けられた平面部32に当接し、後述する偏芯カラーによりアイドラギア44とラックギア30との噛み合い深さが予め設定された所定の量より大きくならないように規制している。
さらにアイドラギア44の軸から所定の距離を軸としてローラ46と対向する位置に外れ止めローラ48が設けられ、ラックギア30の背面(ギア部30Aの裏側)に当接し、ギア部30Aとアイドラギア44との噛み合わせが外れないように支持している。
またフレーム41に設けられた押圧箇所41Aには走行台車12上に回動可能に支持されたバネユニット50が軸支され、矢印50Aの方向にフレーム41を付勢している。
図7(A)に示すようにアイドラギア44は偏芯シャフト60および偏芯カラー64により軸支されており、駆動ギア42との間隔すなわち噛み合い深さを、偏芯シャフト60を回転させることで偏芯範囲60Aにおいてアイドラギア44の軸を駆動ギア42の軸42Aに対して位置調整可能な構造となっている。
またローラ46は偏芯カラー64に軸支され、偏芯カラー64を回転させることでローラ46はアイドラギア44の軸からの距離を偏芯範囲64Aにおいて調整可能な構造となっている。これによりローラ46の、ラックギア30の平面部32に対する突出量を調整可能であり、アイドラギア44とラックギア30との噛み合い深さを偏芯範囲64Aにおいて調整可能な構造となっている。
これにより図7(B)に示すようにフローティングギア部40を、軸42Aを中心として回動可能に支持し、駆動ギア42とアイドラギア44との噛み合い深さ、及びアイドラギア44とラックギア30との噛み合い深さを調整可能な構造となっている。フローティングギア部40は矢印40A方向に回動可能であるためバネユニット50にて矢印50A方向に付勢し、またラックギア30の背面に外れ止めローラ48を設けることでアイドラギア44とラックギア30との噛み合わせが所定量より浅くなることを防ぐ構造となっている。
図8には本発明の第1実施形態に係るフローティングギア部のバネユニットが示されている。
バネユニット50は図8に示すように、ギア側ブラケット57に設けられたフランジ53と、固定側ブラケット59に固定されたフランジ55との間に設けられた圧縮バネ54が、ギア側ブラケット57に固定されたシャフト52を通して所定の力を掛け圧縮した状態で保持されている。ギア側ブラケット57はフローティングギア部40に回転中心56で回動自在に支持され、フランジ55は固定側ブラケット59に回転中心58で回動自在に支持されている。圧縮バネ54の反発力はバネユニット50を伸長する方向に掛かり、フローティングギア部40を図6(A)の矢印50A方向に付勢する。
<作用効果>
次に本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態に係る移動式ロボット10の走行駆動部16に設けられたフローティングギア部40はアイドラギア44がラックギア30のギア部30Aと噛み合い、回転することで全体の移動と位置制御とを行っている。
現在、部品工場などで産業用ロボットを使用する場合、産業用ロボットの作業領域が届かない箇所では新たにロボットを増設して対応することもできるが、コスト、メンテナンス面、システムの煩雑さ等から、単一のロボットを走行台車に搭載して移動させ、作業を行う方がメリットが大きい。
このため比較的重量の大きい、6軸産業用ロボットなどを搭載した走行台車を作業中に移動させ、設定された位置に所望の位置精度で停止させる必要が生じる。
本実施形態では、ラックギア30は移動式ロボット10の走行必要範囲をカバーする長さが求められるが、市販のラックギアでは最大でも1500mm程度の長さであるため、実際には複数のラックギアを繋ぎ合わせて使用することとなる。
このとき、図2(A)に示すようにラックギア130とピニオンギア140との噛み合わせポイントがライン130Cのように直線上にあれば問題はないが、実際にはラックギア30の加工精度が十分であっても、施工の際にラックギア30を敷設する位置精度が十分でないため、図2(B)に示すようにラックギア30とアイドラギア44との噛み合わせポイントは本来あるべきライン30Cから外れる虞がある。
すなわちラックギア30を構成するラックギアユニット30Bのうち、ラックギアユニット30B3がアイドラギア44から遠ざかる方向に位置がずれていれば、噛み合わせポイントはライン30Dのようになり、本来のライン30Cからは距離D1だけ遠くなり、噛み合わせが浅くなってしまう。
逆にラックギアユニット30B4がアイドラギア44の軸に近付く方向にずれていれば、噛み合わせポイントはライン30Eのようになり、本来のライン30Cからは距離D2だけ近くなり、噛み合わせが深くなってしまう。
上記のように噛み合わせ位置がずれると、バックラッシュ精度が一定値を保てずガタが出るため、停止位置制度を確保できない。また深くなり過ぎることで最悪の場合、アイドラギア44とラックギア30が噛み込んで走行台車12が走行不能となる虞がある。
これに対して本発明の第1実施形態では、まずモータ15と減速機17とを組み合わせた走行駆動部16からの動力により駆動ギア42を駆動し、駆動ギア42と噛み合うアイドラギア44がラックギア30と噛み合い、走行駆動部16からの駆動力をラックギア30に伝達している。
さらに駆動ギア42とアイドラギア44とをフレーム41上で軸支したフローティングギア部40を設け、走行台車12上にて駆動ギア42の軸を中心として回動可能に支持している。またフローティングギア部40はバネユニット50でラックギア30側に付勢されている。
また、アイドラギア44は偏芯シャフト60により軸支され、偏芯シャフト60を回転させることで駆動ギア42との噛み合わせ量を調整可能であり、加えてローラ46は偏芯カラー64により軸支されているので、偏芯カラー64を回転させることでローラ46のアイドラギア44に対する突出量を調整することができる。
これにより走行台車12に固定された走行駆動部16に直結されている駆動ギア42自体は可動とせず、これに噛み合うアイドラギア44が軸位置を可変とすることができ、ラックギア30の施工精度に問題があり噛み合わせポイントが直線上になくとも、常に所望の噛み合わせポイントを保ちながら走行することができる。上記の噛み合わせポイントは偏芯シャフト60および偏芯カラー64の回転により調整可能である。
さらに、バネユニット50によりフローティングギア部40がラックギア30側に付勢されているため、ラックギアユニット30Bがアイドラギア44の軸から遠ざかる方向にずれた場合でもバネユニット50による押圧力でアイドラギア44の軸位置を追随させることができる。
また、アイドラギア44と同軸に設けられたローラ46が、ラックギア30と平行に設けられ、噛み合わせポイントのライン30Cから距離Bの位置にある平面部32に当接し、両ギアの噛み合わせ深さが所定量以上にならない構造とすることにより、アイドラギア44とラックギア30が噛み込んで走行台車12が走行不能となる事態を防ぐことが出来る。
すなわちラックギア30を構成するラックギアユニット30B自体の工作精度は十分に高いため、噛み合わせポイントのライン30Cと平面部32との距離Bもまた十分な精度が保たれる。これにより平面部32に当接するローラ46の、ラックギア30に対する軸位置も十分な精度で保たれ、ローラ46と同軸に設けられたアイドラギア44の位置精度もまた保つことができる。
さらに、フローティングギア部40には外れ止めローラ48が設けられ、ローラ46と外れ止めローラ48とでラックギア30を挟持することで、アイドラギア44の噛み合わせ深さが所定量より浅くなり、あるいはギア同士の噛み合わせが外れてしまう事態を防ぐことができる。すなわち走行台車12が高速で走行する際、ラックギアユニット30Bの位置がアイドラギア44の軸から遠ざかる方向にずれた場合にバネユニット50による押圧力に加えて、アイドラギア44とラックギア30との噛み合わせ深さを所定量まで保証することができる。
<第2実施形態>
図9には本発明の第2実施形態に係るバネユニットが示されている。
なお、前述の第1実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図9に示すように、バネユニット50はギア側ブラケット57に設けられたフランジ53と、固定側ブラケット59に固定されたフランジ55との間に設けられた圧縮バネ54が、ギア側ブラケット57に固定されたシャフト52を通して所定の力を掛け圧縮した状態で保持されている。
フランジ53とフランジ55とには、それぞれシャフト52と平行にボルト80が螺合するネジ穴83を備えたプレート82と、ボルト80が挿抜可能なバカ孔85が設けられたプレート84とが設けられている。
プレート84のバカ孔85にボルト80を挿通し、プレート82のネジ穴83にねじ込んで行くと、プレート82とプレート84との間隔が狭まるに連れて圧縮バネ54はフランジ53とフランジ55とにより圧縮された状態で保持される。
フローティングギア部40を装置組立時にセットする場合や、保守管理時などでバネユニット50を取り外した場合、再度バネユニット50を取り付けるには圧縮バネ54を再度圧縮し、回転軸56および58で支持する必要があるが、圧縮バネ54の押圧力は場合によっては200〜250kgf程度になることもあり、人力で圧縮バネ54を圧縮しながらバネユニット50を組み付ける作業は、特にフローティングギア部40が低い位置にある場合などに困難を伴う。
本実施形態においてボルト80を締め付け、プレート82および84を接近させた状態であれば圧縮バネ54は所定量圧縮された状態で保持されるので、この状態で組み付けを行い、組み付け作業後にボルト80を緩めることで、作業者は圧縮バネ54を人力で圧縮しながら行う組み付け作業から開放される。
<第3実施形態>
図10には本発明の第3実施形態に係る駆動部が示されている。
なお、前述の第1実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
第1実施形態においては走行駆動部16の出力は走行台車12の下側に出るため、フローティングギア部40を走行駆動部16の直下に設け、駆動ギア42もまた走行駆動部16の直下に配置されている。
しかしフローティングギア部40の配置は上記の構成に限定されるものではなく、図10に示す第2実施形態のように、軸を横向き配置されたモータ15からの出力をカップリング19で減速機17に伝達し、さらに減速機17の上方に設けられたフローティングギア部40に出力する構成としてもよい。
この構成により、大型部品であるモータ15を走行台車12の上に設ける必要がなくなるので、走行台車12上における産業用ロボット20など、その他の部品配置をより自由に行うことができる。
<第4実施形態>
図11には本発明の第4実施形態に係る走行台車が示されている。
なお、前述の第1実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図11(B)に示すように、第4実施形態に係る走行台車12に設けられたフローティングギア部40はアイドラギア44の噛み合い面が一対の車輪13(左右輪)の中央、すなわち車軸の中央と略一致するように設けられている。これにより走行台車12がカーブに差し掛かっても一対の車輪13(左右輪)の中央にあるアイドラギア44の噛み合い位置は、常に車軸の中央、すなわちレール14の中央に保たれる。
ここで、走行台車12上におけるフローティングギア部40の位置は走行駆動部16の位置により規定されるが、走行台車12の中央近傍に配置された場合、図11(A)のように走行台車112の略中央にアイドラギア144が位置する。レール114がカーブを形成するとき、レール114の間に設けられたラックギア130はレール114と同心円状のカーブを描いて敷設される。
このときアイドラギア144はレール114のカーブに差し掛かると内輪差によってラックギア130との間に間隙が生じてしまう。これはラックギア130がレール114とは等間隔であっても、車輪113の軌跡(あるいは両輪の中間の軌跡)とアイドラギア144の軌跡とが一致しておらず、走行台車112の中央近傍はカーブ内においてはラックギア130の描く軌跡よりも緩やかなカーブを描くためである。このためアイドラギア144はカーブ走行中にラックギア130と離れる方向に移動してしまい(図中距離d)、この距離がフローティングギア部40の調整ストロークを越えると正確な噛み合い深さを維持できない虞がある。
これに対して本実施形態においては、アイドラギア44の噛み合い面は常にレール14の中央に保たれるので、走行台車12がカーブに差し掛かってもラックギア30との噛み合い深さが影響されることはなく、常に安定した噛み合いポイントを維持することができる。すなわち車輪13の中心にアイドラギア44の中心を一致させるように設計することで、図11(A)に示すズレ量dを十分に0に近付けることができる。
また部品を配置する必要など、設計の要求上、両者を完全に一致させられない場合であっても、十分に両者が近く距離dが小さければ、フローティングギア部40と併用することにより、フローティングギア部40の調整ストローク内にズレ量dを吸収することができる。
<第5実施形態>
図12には本発明の第5実施形態に係るフローティングギア部が、図13には本発明の第5実施形態に係るフローティングギア部とラックギアとの噛み合いポイントが示されている。
前記各実施形態においては、フローティングギア部40はバネユニット50内に設けられた圧縮バネ54の反発力にてラックギア30のギア面方向に付勢され、噛み合い位置を規制しているが、本実施形態においてはフローティングギア部40を付勢するバネユニット50に替えてアクチュエータ70が設けられている。
また、本実施形態においてはラックギア30の平面部32、およびこれと当接するローラ46は設けられていない。加えて外れ止めローラ48もまた設ける必要はない。
図12に示すように本実施形態においてはバネユニット50に替えてアクチュエータ70を用いることで、フローティングギア部40をバネの反発力で機械的に付勢せず、ラックギア30の位置変動(アイドラギア44との噛み合い深さ変動)をアクチュエータ70による押し引き(図中矢印70A)で吸収し、ラックギア30とアイドラギア44との噛み合いポイントを常に一定に保つことができる。
前記各実施形態においては図13(A)に示すように、ラックギア30を構成するラックギアユニット30Bの位置は走行軸(走行方向)のみ制御されており、図中Y軸方向の位置精度はバネユニット50による押圧力で吸収していた。
本実施形態においては図13(B)に示すように、噛み合い深さ方向(図中X軸方向)の制御を新たに1軸追加し、ラックギア30の各歯ごとに設定された、図中P1〜Pnで示したティーチングポイントごとに最適な噛み合い位置をプログラムすることができる。
例えば走行中、アイドラギア44がラックギアユニット30B2から30B3へと乗り換えた際には図中d3だけズレ量が発生するが、厳密にはP10(x10、y10)からP11(x11、y11)へラックギア30の歯一個分の変動であり、次の歯ではP12(x12、y12)の噛み合い位置となる。アクチュエータ70を用いることで、この歯毎の位置変動を吸収することができる。
これにより、ラックギア30の歯ごとに最適な噛み合い位置が維持されるので、ラックギア30の施工精度のみならずラックギアユニット30Bの加工精度に問題があった場合でもアイドラギア44を正しくラックギア30との噛み合い位置に規制することができる。
さらに、アクチュエータ70は押し引き両方向の制御を行うので、それぞれの方向への移動限界を規制する平面部32とローラ46、外れ止めローラ48を設ける必要はないため、少ない部品点数で単純な構成とすることができる。
またラックギア30は平面部32が不要なため、市販品を用いることが可能となり、コストダウンが可能となる。
<その他>
以上、本発明の実施例について記述したが、本発明は上記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
すなわち本実施形態では産業用ロボットを例に挙げたが、これに限定せずレール上を移動する走行台車をラック&ピニオンギアで駆動するものであれば、例えば交通機関などに応用してもよい。
あるいは工作機械の主軸及びその他の軸またはベット等のラック&ピニオン方式の精密な(精度を必要とする)送り装置や、X−Yテーブル及び回転(テーブル)装置等に応用してもよい。
本発明に係る移動装置を備えた移動式ロボットを示す斜視図である。 本発明に係る移動装置のラックギアとピニオンギアの噛み合い位置変動を示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る移動装置のフローティングギア部を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に係る移動装置のフローティングギア部を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る移動装置のフローティングギア部の動作を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に係る移動装置のフローティングギア部および従来の移動装置を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る移動装置のフローティングギア部を示す拡大断面図および平面図である。 本発明の第1実施形態に係る移動装置のバネユニットを示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る移動装置のバネユニットを示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る移動装置の駆動部を示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る移動装置および従来の移動装置のレールとラックギアの配置を示す平面図である。 本発明の第5実施形態に係る移動装置のフローティングギア部とアクチュエータを示す平面図である。 本発明の第5実施形態に係る移動装置のラックギアとティーチングポイントを示す側面図である。
符号の説明
10 移動式ロボット
12 走行台車(移動体)
13 車輪
14 レール
15 走行用サーボモータ
16 走行駆動部(駆動手段)
17 減速機
20 産業用ロボット
22 ケーブル支持案内装置
23 ケーブル
30 ラックギア
30A ギア部
30B ラックギアユニット
31 外枠
32 平面部(突き当て面)
40 フローティングギア部
41 フレーム
41A 押圧箇所
42 駆動ギア(ドライブギア)
42A 軸
44 アイドラギア(ピニオンギア)
46 ローラ
48 外れ止めローラ
50 バネユニット(付勢手段)
52 シャフト
54 圧縮バネ
60 偏芯シャフト
60A 偏芯範囲
62 固定カラー
64 偏芯カラー
64A 偏芯範囲
70 アクチュエータ
80 ボルト(保持手段)
82 プレート
84 プレート
112 走行台車
113 車輪
114 レール
130 ラックギア
140 ピニオンギア
144 アイドラギア

Claims (5)

  1. 敷設されたラックギヤと、
    移動体上に設けられた駆動手段により回転駆動されるドライブギアと、
    前記ドライブギアと前記ラックギアの間に設けられ両方と噛み合うピニオンギアと、
    を備え、
    前記ピニオンギアの回転軸は前記ドライブギアの回転軸を中心に回動可能に支持され、
    前記ピニオンギアは前記ラックギアの噛み合い面に付勢手段で付勢されることを特徴とする移動装置。
  2. 前記付勢手段がバネであり、
    前記ピニオンギアと同軸に設けられたローラと、
    前記ラックギアの噛み合い面と平行に設けられ、前記ピニオンギアと前記ラックギアとが所定の噛み合い位置にあるとき、前記ローラと当接する突き当て面と、
    前記ピニオンギアの同軸上に回転可能に支持され、前記突き当て面の裏側へ延設されるアームと、
    前記アームの自由端部に回転可能に設けられ、前記突き当て面の裏面に当接する外れ止めローラと、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の移動装置。
  3. 旋回動作を直線動作に変え、前記付勢手段を縮ませる保持手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の移動装置。
  4. 前記付勢手段がアクチュエータであることを特徴とする請求項1に記載の移動装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の移動装置に産業用ロボットが搭載されたことを特徴とする移動式ロボット。
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