JP2018009384A - バックラッシュ防止ラック・ピニオンギア - Google Patents
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Abstract
Description
自動ドア装置としては、二つの開閉ドアを開閉する二重引戸が広く知られているが、近年では、出入りする物の大きさが大型化し、出入口の幅が大きくなっており、大きな開口幅を確保するため、開閉するドアの数を2枚から3枚にして三重引戸が多く用いられつつある。
この特許文献1にあっては、ラックとピニオン間に隙間(バックラッシュ)が生じ、制動時に異音が発生し、耳障りであるという問題点を有している。
このようなラックとピニオン間に隙間(バックラッシュ)は、磨耗により増大するため、振動や騒音の発生及び機械の寿命を低下させる原因となっている。
このように、特許文献2に記載のラックまたはピニオンにあっては、設置するラックまたはピニオンのいずれか一方の歯群の一筋部分を削り取る溝加工を施すため、歯群の一筋部分を削り取って形成した筋溝にバリが生じる。このため、特許文献2に記載のラックまたはピニオンにあっては、このバリを除去する加工がさらに必要となるという問題点を有している。
自動ドア取付枠に固定されるベース部材に形成されるラックギア固定部に取り付けられる上側ラックギアと、
中速側の開閉ドアに下側ラックギア固定ベースを介して取り付けられる下側ラックギアと、
低速側の開閉ドアに縦板部を介して回転自在に取り付けられるピニオンギアと、
を備え、
前記ピニオンギアの回転軸に嵌着され、前記上側ラックギアを固定する上側ラックギア固定部と、前記下側ラックギアを固定する下側ラックギア固定ベースの下側ラックギア固定部との間に圧接して弾性部材を設けたことを特徴としている。
また、ラックまたはピニオンのいずれか一方の歯群に弾性部材が当接することがないため、ラックまたはピニオンのいずれか一方の歯群が摩耗するのを防止することができる。
前記第二開閉ドアは、前記高速側の開閉ドアに相当し、前記第一開閉ドアは、前記低速側の開閉ドアに相当するようになっていることを特徴としている。
また、本明細書においては、低速開閉ドアをラック・ピニオンギアによって駆動する自動ドア装置として、三重引戸を例にとって説明する。
本実例においては、バックラッシュ防止ラック・ピニオンギアを三重引戸に適用した例について説明する。
図1は本発明に係るバックラッシュ防止ラック・ピニオンギアを採用する三重引戸の閉状態を示す正面図、図2は図1に示すバックラッシュ防止ラック・ピニオンギアを採用する三重引戸における自動開閉装置の断面図、図3は図2のバックラッシュ防止ラック・ピニオンギアを採用する自動開閉装置における駆動装置を装置正面左側から見た時の概略図、図4は図2のバックラッシュ防止ラック・ピニオンギアを採用する自動開閉装置における駆動装置を装置正面右側から見た時の概略図、図5は図2のバックラッシュ防止ラック・ピニオンギアの拡大図、図6は図2のバックラッシュ防止ラック・ピニオンギアのベース部材のラックギア固定部への取り付け状態を示す図、図7は2のベース部材への低速開閉ドアと中速開閉ドアの分解斜視図、図8は図2のバックラッシュ防止ラック・ピニオンギアの分解組み立て斜視図である。
また、これらドアを開閉動させるために上カバー5内に設けられる自動開閉装置6を備えて構成されている。
なお、図中の配置にある第一開閉ドア2は、低速ドアや低速開閉ドアと呼んでもよい。また、第二開閉ドア3は、中速ドアや中速開閉ドアと呼んでもよい。さらに、第三開閉ドア4は、高速ドアや高速開閉ドアと呼んでもよい。
モーター10は回転軸を有し、この回転軸と伝達機構11の減速機とが図示しないベルトにより連結されている。減速機には、ベルト機構12の駆動プーリー13(主動プーリー)が組み付けられている。ベルト機構12は、駆動プーリー13の他、従動プーリー14と、これら駆動プーリー13及び従動プーリー14に巻き付けられる駆動ベルト15とを備えて構成されている。
駆動プーリー13及び従動プーリー14は、左右に大きく離れた位置に配置されている。駆動ベルト15は、駆動プーリー13及び従動プーリー14が上記配置であることから長尺なものが採用されている。また、駆動ベルト15は、駆動プーリー13及び従動プーリー14の歯に噛み合うようなものが採用されている。駆動ベルト15は、公知のタイミングベルトである。なお、引用符号16は歯飛び止めレバーを示している。
縦板部25は、左右方向にのびる横板部26を所定の高さ位置で固定する部品として設けられている。左右方向にのびる横板部26の一方の面には、所定の間隔をあけて一対のハンガーローラー27が回転自在に組み付けられている。
なお、横板部26の他方の面には、上記ピニオンギア33(後述する)が1つ組み付けられている。第一レール19とハンガーローラー27は、これらの接触部分が凸と凹の形状になるような脱輪し難い形状に形成される。
このラック・ピニオンギア構造部23は、第二開閉ドア(中速開閉ドア)3が開閉動すると、この開閉動に伴って第一開閉ドア(低速開閉ドア)2も開閉動させることができるように構成されている。
具体的には、上側ラックギア31と、下側ラックギア32と、ピニオンギア33と、下側ラックギア固定ベース34とを備えて、上記の開閉動をさせることができるように構成されている。
この上側ラックギア固定部24は、上記延在方向に真っ直ぐのびて形成されている。また、この上側ラックギア固定部24の上側には、第二レール21が配置形成されている(別な言い方をすれば、第二レール21の下側に上側ラックギア固定部24が配置形成されている)。
この下側ラックギア固定ベース34は、アルミ材を引き抜くことにより図2に示す形状に形成されている。また、下側ラックギア固定ベース34は、第二開閉ドア3と第一開閉ドア2とを連動させるのに必要な長さに形成される。具体的には、2つの第二吊り金具構造部22に跨る長さに形成されている(図10参照)。下側ラックギア固定ベース34は、上側ラックギア31及び下側ラックギア32の長さに合わせて形成されている。
また、ピニオンギア33の回転軸36には、弾性部材37が取り付けられている。この弾性部材37は、弾性を有する材質、例えば、合成樹脂材で形成されており、リング状に形成され、ピニオンギア33の回転軸36に嵌合固着されている。
この弾性部材37は、ピニオンギア33が上側ラックギア31及び下側ラックギア32に噛み合う際に発生するバックラッシュによる異音の発生を防止するために装着している。
なお、ベースレール41の下側には、後述する大径従動プーリー43が配置され、更に間隔をあけた下側には、第三開閉ドア(高速開閉ドア)4が配置される。第三レール38は、真っ直ぐのびるように形成される。
なお、別の第三開閉ドア(高速開閉ドア)4に設けられる連結金具は、駆動プーリー13の図に隠れてしまい、図2では見えない状態となっている。この見えてない連結金具は、駆動ベルト15の上側部分に固定される。例えば駆動プーリー13が右回りし駆動ベルト15が移動すると、この移動に伴って連結金具40と見えてない連結金具も移動する。具体的には、駆動ベルト15の下側部分に固定される連結金具40が左方向に移動し、駆動ベルト15の上側部分に固定される、見えてない連結金具が右方向に移動する(この場合、二つの第三開閉ドア(高速開閉ドア)4が開く方向に移動する)。
プーリーベース52は、この一端に大径従動プーリー43及び小径従動プーリ50が同軸で回転自在に取り付けられ、他端がベース部材18に固定されている。プーリーベース52の中間は、前後方向に真っ直ぐのびるように形成されている。
なお、図2における引用符号55は、大径従動プーリー用ベルト49(図4参照)の上側部分に固定される第三開閉ドア側連結金具を示す。この第三開閉ドア側連結金具55は、図2中と別な第三開閉ドア(高速開閉ドア)4の第三吊り金具構造部39に固定されたものであり、図2では一部が見える。
また、第二開閉ドア側連結金具53の他端は、小径プーリー用従動ベルト51の下側部分に固定されている。
なお、図2中と別の第二開閉ドア(中速開閉ドア)3に設けられている第二開閉ドア側連結金具は、小径従動プーリ50の図に隠れてしまい、図2では見えてない。この見えてない第二開閉ドア側連結金具は、小径プーリー用従動ベルト51の上側部分に固定されている。例えば、小径プーリー用従動ベルト51が移動すると、この移動に伴って第二開閉ドア側連結金具53及び見えてない第二開閉ドア側連結金具も移動する。
自動ドア取付枠に固定されるベース部材に形成される上側ラックギア固定部に取り付けられる上側ラックギアと、
中速側の開閉ドアに下側ラックギア固定ベースを介して取り付けられる下側ラックギアと、
低速側の開閉ドアに縦板部を介して回転自在に取り付けられるピニオンギアと、
を備え、
前記ピニオンギアの回転軸に嵌着され、前記上側ラックギアを固定する上側ラックギア固定部と、前記下側ラックギアを固定する下側ラックギア固定ベースの下側ラックギア固定部との間に、前記上側ラックギア固定部と前記下側ラックギア固定部とに圧接するように弾性部材を設けたことを特徴としている。
前記第二開閉ドアは、前記中速側の開閉ドアに相当し、前記第一開閉ドアは、前記低速側の開閉ドアに相当するものであることを特徴としている。
この弾性部材37は、ピニオンギア33が上側ラックギア31及び下側ラックギア32に噛み合う際に発生するバックラッシュによる異音の発生を防止するために装着している。
Claims (3)
- 複数の引戸の開閉駆動部の少なくとも1つが、ラックとピニオンとによって駆動する自動ドア装置において、
自動ドア取付枠に固定されるベース部材に形成されるラックギア固定部に取り付けられる上側ラックギアと、
中速側の開閉ドアに下側ラックギア固定ベースを介して取り付けられる下側ラックギアと、
低速側の開閉ドアに縦板部を介して回転自在に取り付けられるピニオンギアと、
を備え、
前記ピニオンギアの回転軸に嵌着され、前記上側ラックギアを固定する上側ラックギア固定部と、前記下側ラックギアを固定する下側ラックギア固定ベースの下側ラックギア固定部との間に圧接して弾性部材を設けた
ことを特徴とするバックラッシュ防止ラック・ピニオンギア。 - 前記弾性部材は、前記ピニオンギアの回転に合わせて前記ラックギア固定部と前記下側ラックギア固定部との間を転動するものである
ことを特徴とする請求項1に記載のバックラッシュ防止ラック・ピニオンギア。 - 前記自動ドア装置は、第一開閉ドア及び第二開閉ドアを含む二重引戸装置に対し更に第三開閉ドアと連動装置とを付加して三重の引戸で構成してなり、
前記第二開閉ドアは、前記高速側の開閉ドアに相当し、前記第一開閉ドアは、前記低速側の開閉ドアに相当するものである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のバックラッシュ防止ラック・ピニオンギア。
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