JP2009179705A - 発泡ウレタンシートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】厚みの小さいサイド部の幅が小さい発泡ウレタンシートを製造可能な発泡ウレタンシートの製造方法を提供する。
【解決手段】連続的に走行するキャリア2上にヘッド1からウレタン反応液11が供給される。ウレタン反応液11としては、イソシアネート変性ポリオールを含み、流動性が低いものを用いる。ウレタン反応液は、好ましくはメカニカルフロス法により調製される。
【選択図】図1
【解決手段】連続的に走行するキャリア2上にヘッド1からウレタン反応液11が供給される。ウレタン反応液11としては、イソシアネート変性ポリオールを含み、流動性が低いものを用いる。ウレタン反応液は、好ましくはメカニカルフロス法により調製される。
【選択図】図1
Description
本発明は、発泡ウレタンシートの製造方法に関する。詳しくは、本発明は、キャリア上に発泡ウレタン原料を供給し、シート状に展延させて硬化させるようにした発泡ウレタンシートの製造方法に関する。
発泡ウレタンシートの製造方法として、フィルムなどの離型性基材をキャリアとし、このキャリアを連続的に走行させながら、該キャリア上にウレタン反応液を供給し、シート状に展延させて硬化させる方法がある(例えば特開平7−186285、特開2003−118039、特開2005−227392)。
この特開2005−227392には、このウレタン反応液として、メカニカルフロス法により調製されたもの(ポリオール、イソシアネート等の原料を、発泡剤を加えずに撹拌混合し、この混合に際して空気等のガスを混入させて気泡を形成したもの)をキャリア上に供給することが記載されている。
特開平7−186285
特開2003−118039
特開2005−227392
ウレタン反応液は流動性を有しているため、ウレタン反応液を走行しているキャリア上に供給した場合、ウレタン反応液が走行方向から見て側方(サイド)に広がる(展延する)。このため、キャリア上に形成される展延体にあっては、サイド部の厚みが端ほど小さくなる。
均一厚さのシートを製造する場合、このように厚みが減少するサイド部は、規定厚みよりも小さく、切除することになる。そのため、製造歩留を高くするために、この厚みの小さいサイド部の幅が小さいことが望まれる。
本発明は、このような背景に鑑みて創案されたものであり、厚みの小さいサイド部の幅が小さい発泡ウレタンシートを製造可能な発泡ウレタンシートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の発泡ウレタンシートの製造方法は、少なくともポリオール成分(A)とイソシアネート成分(B)と触媒とを含む発泡ウレタン原料を、連続的に走行するキャリア上にヘッドから供給し、該発泡ウレタン原料を該キャリア上で展延させてシート状の展延体とした後、硬化させて発泡ウレタンシートとする発泡ウレタンシートの製造方法において、前記ポリオール成分(A)が、ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)とを反応させて得られるイソシアネート変性ポリオールを含むことを特徴とするものである。
請求項2の発泡ウレタンシートの製造方法は、請求項1において、前記イソシアネート変性ポリオールの粘度が3000〜30000P(25℃)であることを特徴とするものである。
請求項3の発泡ウレタンシートの製造方法は、請求項1又は2において、前記イソシアネート変性ポリオールの重量平均分子量が5000〜30000であることを特徴とするものである。
請求項4の発泡ウレタンシートの製造方法は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記イソシアネート変性ポリオールが、前記ポリオール化合物(a)と前記イソシアネート化合物(b)とをNCO/OHのモル比が0.1/1〜0.4/1になるように反応させて得られたものであることを特徴とするものである。
請求項5の発泡ウレタンシートの製造方法は、請求項1ないし4のいずれか1項において、発泡ウレタン原料がメカニカルフロス法により調製されたウレタン反応液であることを特徴とするものである。
本発明(請求項1)の発泡ウレタンシートの製造方法によると、少なくともポリオール成分(A)とイソシアネート成分(B)と触媒とを含む発泡ウレタン原料をキャリア上に供給し、展延体を形成し、硬化させる。前記ポリオール成分(A)は、ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)とを反応させて得られる流動性の低いイソシアネート変性ポリオールを含むため、厚みの小さいサイド部の幅が小さい発泡ウレタンシートを製造することが可能になる。
本発明では、前記イソシアネート変性ポリオールの粘度が3000〜30000P(25℃)(請求項2)であり、また、イソシアネート変性ポリオールの重量平均分子量が5000〜30000(請求項3)であることが好ましい。さらに、イソシアネート変性ポリオールがポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)とをNCO/OHのモル比が0.1/1〜0.4/1になるように反応させて得られたものであることが好ましい(請求項4)。
イソシアネート変性ポリオールが上記範囲を満たす場合、厚みの小さいサイド部の幅をさらに小さくすることができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の発泡ウレタンシートの製造方法は、少なくともポリオール成分(A)とイソシアネート成分(B)と触媒とを含む発泡ウレタン原料を、連続的に走行するキャリア上にヘッドから供給し、該発泡ウレタン原料を該キャリア上で展延させてシート状の展延体とした後、硬化させて発泡ウレタンシートとする発泡ウレタンシートの製造方法において、前記ポリオール成分(A)が、ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)とを反応させて得られるイソシアネート変性ポリオールを含むものである。
[ポリオール成分(A)]
発泡ウレタン原料に用いるポリオール成分(A)は、イソシアネート変性ポリオールを含むものであり、このイソシアネート変性ポリオールは、ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)とを反応させて得られるものである。上記ポリオール成分(A)がイソシアネート変性ポリオールを含んでいるため厚みの小さいサイド部の幅が小さい発泡ウレタンシートを製造することが可能となる。
発泡ウレタン原料に用いるポリオール成分(A)は、イソシアネート変性ポリオールを含むものであり、このイソシアネート変性ポリオールは、ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)とを反応させて得られるものである。上記ポリオール成分(A)がイソシアネート変性ポリオールを含んでいるため厚みの小さいサイド部の幅が小さい発泡ウレタンシートを製造することが可能となる。
<イソシアネート変性ポリオール>
イソシアネート変性ポリオールは、上記の通り、ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)とを反応させて得られるものである。ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)及びそれらの反応方法は後述の通りである。
イソシアネート変性ポリオールは、上記の通り、ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)とを反応させて得られるものである。ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)及びそれらの反応方法は後述の通りである。
イソシアネート変性ポリオールの粘度は、3000〜30000P(25℃)特に5000〜10000P(25℃)程度が好ましい。イソシアネート変性ポリオールの粘度が過度に大きいと流動性が不足し、過度に小さいとシート状展延体の厚みの小さいサイド部の幅が大きくなりやすい。
また、イソシアネート変性ポリオールの重量平均分子量は5000〜30000、特に10000〜20000程度とすることが好ましい。
≪イソシアネート変性ポリオールの合成に用いるポリオール化合物(a)≫
イソシアネート変性ポリオールの合成に用いるポリオール化合物(a)としては、ポリウレタン用として使用可能なポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールが使用できる。ポリエステルポリオールの具体例としては、多価アルコール例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等と、多塩基酸例えばシュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、イソフタル酸、テレフタル酸との縮合反応により得られる、主として末端に水酸基を有するものが挙げられる。
イソシアネート変性ポリオールの合成に用いるポリオール化合物(a)としては、ポリウレタン用として使用可能なポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールが使用できる。ポリエステルポリオールの具体例としては、多価アルコール例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等と、多塩基酸例えばシュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、イソフタル酸、テレフタル酸との縮合反応により得られる、主として末端に水酸基を有するものが挙げられる。
また、ポリエーテルポリオールの具体例としては、多価アルコール例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等とアルキレンオキサイド例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等との付加反応により得られるポリヒドロキシ化合物が挙げられる。以上の他、ウレタン用に用いられるポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類が、本発明においても好適に使用できる。
これらポリオール化合物(a)は、1種を単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。なかでも好ましいものは、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等とアジピン酸、マレイン酸との縮合反応により得られるポリエステルポリオール、グリセリン、トリメチロールプロパンとプロピレンオキサイドとの付加反応により得られるポリエーテルポリオールであり、特に好ましいものは、グリセリンとアジピン酸、マレイン酸との縮合反応により得られるポリエステルポリオール、グリセリン、プロピレンオキサイドとの付加反応により得られるポリエーテルポリオールである。
上記ポリオール化合物(a)は分子量1000〜5000程度、官能基数2〜3程度のものを用いることが好ましい。
≪イソシアネート変性ポリオールの合成に用いるイソシアネート化合物(b)≫
イソシアネート化合物(b)の具体例としては、1,4−テトラメチレンジシソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−(または1,4−)ジイソシアネート、ジシクロヘキシル−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、トリレン−2,4−(または−2,5−、−2,6−)ジイソシアネート(TDI)、ジフェニル−3,3’−(または−4,4’−)ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、テトラリン−1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−(または−2,6−)ジイソシアネート、1,3−ジイソプロピルベンゾール−2,4−ジイソシアネート、3,3’、5,5’−テトラエチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、これら脂肪族、芳香族ジイソシアネートの多量体等が挙げられる。
イソシアネート化合物(b)の具体例としては、1,4−テトラメチレンジシソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−(または1,4−)ジイソシアネート、ジシクロヘキシル−4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、トリレン−2,4−(または−2,5−、−2,6−)ジイソシアネート(TDI)、ジフェニル−3,3’−(または−4,4’−)ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、テトラリン−1,5−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−(または−2,6−)ジイソシアネート、1,3−ジイソプロピルベンゾール−2,4−ジイソシアネート、3,3’、5,5’−テトラエチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、これら脂肪族、芳香族ジイソシアネートの多量体等が挙げられる。
これらイソシアネート化合物(b)は、1種を単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。なかでも好ましいものは、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレン−2,4’−(または−2,5−、−2,6−)ジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)であり、特に好ましいものは、反応性の面からトリレン−2,4’−(または−2,5−、−2,6−)ジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)である。
≪ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)との反応割合≫
上記ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)との反応割合としては、ポリオール化合物(a)の水酸基と、イソシアネート化合物(b)のイソシアネート基とのモル比、即ちNCO/OHが0.1/1〜0.4/1特に0.2/1〜0.3/1程度とすることが好ましい。イソシアネート基、即ちイソシアネート化合物(b)が過度に多くなるとウレタン反応液の粘度が高くなり過ぎてしまい、過度に少ないと粘度が低くなり好ましくない。
上記ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)との反応割合としては、ポリオール化合物(a)の水酸基と、イソシアネート化合物(b)のイソシアネート基とのモル比、即ちNCO/OHが0.1/1〜0.4/1特に0.2/1〜0.3/1程度とすることが好ましい。イソシアネート基、即ちイソシアネート化合物(b)が過度に多くなるとウレタン反応液の粘度が高くなり過ぎてしまい、過度に少ないと粘度が低くなり好ましくない。
≪イソシアネート変性ポリオールの合成方法≫
上記イソシアネート変性ポリオールは、上記ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)とを上記配合割合に従って混合し、60〜80℃程度で12〜8時間程度反応させることにより得ることができる。
上記イソシアネート変性ポリオールは、上記ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)とを上記配合割合に従って混合し、60〜80℃程度で12〜8時間程度反応させることにより得ることができる。
<他のポリオール>
発泡ウレタン原料に用いるポリオール成分(A)は、前記イソシアネート変性ポリオールのみで構成されてもよく、発泡ウレタンシートを製造する際に一般的に用いられるポリオールとイソシアネート変性ポリオールとから構成されてもよい。
発泡ウレタン原料に用いるポリオール成分(A)は、前記イソシアネート変性ポリオールのみで構成されてもよく、発泡ウレタンシートを製造する際に一般的に用いられるポリオールとイソシアネート変性ポリオールとから構成されてもよい。
このポリオールとしては、1,4−ブタンジオール等の二官能ポリオール、あるいは三官能の一般的なポリオールが利用できる。
ポリオール成分(A)がイソシアネート変性ポリオール以外の他の一般的なポリオールを含む場合、イソシアネート変性ポリオール100重量部に対して他の一般的なポリオールの配合量は30重量部以下特に20重量部以下とすることが好ましい。なお、一般的なポリオールの配合量が過度に多くなるとイソシアネート変性ポリオールが有する効果が発現しにくくなる。
[イソシアネート成分(B)]
発泡ウレタン原料のイソシアネート成分(B)としては、通常、発泡ウレタンシートを製造する際に用いられるイソシアネートであればどのようなものでもよい。例えば、イソシアネート化合物(b)として例示したイソシアネートから1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なお、イソシアネート化合物(b)として用いたものと同じイソシアネートを用いてもよく、異なるイソシアネートを用いてもよい。
発泡ウレタン原料のイソシアネート成分(B)としては、通常、発泡ウレタンシートを製造する際に用いられるイソシアネートであればどのようなものでもよい。例えば、イソシアネート化合物(b)として例示したイソシアネートから1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なお、イソシアネート化合物(b)として用いたものと同じイソシアネートを用いてもよく、異なるイソシアネートを用いてもよい。
[触媒、整泡剤及びその他の助剤]
<触媒>
触媒としては、発泡ウレタンシートの製造に通常用いられる金属系触媒及び/又はアミン触媒を用いることができ、その配合量は全ポリオール成分100重量部に対し、0.1〜2.0重量部とすることができる。
<触媒>
触媒としては、発泡ウレタンシートの製造に通常用いられる金属系触媒及び/又はアミン触媒を用いることができ、その配合量は全ポリオール成分100重量部に対し、0.1〜2.0重量部とすることができる。
<整泡剤>
整泡剤としては、通常、発泡ウレタンシートに使用されるシリコーン系等の整泡剤が使用され、その配合量は、全ポリオール成分100重量部に対し1〜10重量部、特に3〜6重量部とすることができる。
整泡剤としては、通常、発泡ウレタンシートに使用されるシリコーン系等の整泡剤が使用され、その配合量は、全ポリオール成分100重量部に対し1〜10重量部、特に3〜6重量部とすることができる。
<その他の成分>
発泡ウレタン原料は、上記ポリオール成分(A)、イソシアネート成分(B)、触媒、整泡剤以外に、通常、発泡ウレタンシートの製造に用いられる各種の添加剤を含んでいても良い。このような添加剤としては、顔料等の着色剤、炭酸カルシウム等の充填材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、カーボンブラック等の導電性物質、抗菌剤、難燃剤などが挙げられる。
発泡ウレタン原料は、上記ポリオール成分(A)、イソシアネート成分(B)、触媒、整泡剤以外に、通常、発泡ウレタンシートの製造に用いられる各種の添加剤を含んでいても良い。このような添加剤としては、顔料等の着色剤、炭酸カルシウム等の充填材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、カーボンブラック等の導電性物質、抗菌剤、難燃剤などが挙げられる。
[発泡ウレタンシートの製造方法]
以下、図面を参照して発泡ウレタンシートの製造方法について説明する。
以下、図面を参照して発泡ウレタンシートの製造方法について説明する。
第1図は実施の形態に係る発泡ウレタンシートの製造方法を示す模式図である。(a)図はキャリア走行方向に沿う断面図、(b),(c)図はそれぞれ(a)図のB−B線、C−C線断面図である。第2図及び第3図は別の実施の形態を示す断面図である。
第1図の通り、ウレタンに対して離型性を有した合成樹脂フィルムや離型紙などよりなるキャリア2が巻出ロール2aから巻き出されて連続的に走行し、巻取ロール2bに巻き取られる。キャリア2は、エンドレスベルト(図示略)によって下側から支承され、該エンドレスベルトと同速で第1図(a)の左から右へ移動する。
このキャリア2の上へウレタン反応液(発泡ウレタン原料)11がヘッド1から供給される。ヘッド1は、メカニカルフロスヘッドであり、ヘッド1はキャリア2の幅方向の中央部に配置されている。
なお、この実施の形態では、ヘッド1は1個だけ用いられているが、キャリア幅方向に配置位置を異ならせて2個以上設けてもよい。
キャリア2上に供給されたウレタン反応液11は、その後、平たく展延し、展延体12となる。
この展延体12の両サイドは、端ほど厚みが小さくなるが、本発明ではウレタン反応液11にイソシアネート変性ポリオールを配合するため、ウレタン反応液11の流動性が低くなる。従って、展延体12に従来の高流動性のウレタン反応液11を用いた場合に比べて、厚みが基準厚みの範囲内である規格厚み部分の幅Wが大きいものとなる。なお、ウレタン反応液11の粘度は3000〜30000P(25℃)特に5000〜10000P(25℃)程度が好ましい。
この展延体12は、キュア炉20を通過して硬化し、ウレタンシート(発泡ポリウレタンシート)13となる。
展延体12の規格厚み部分の幅Wが大きいので、得られるウレタンシート13の規格厚み部分の幅も大きいものとなる。
キュア炉20内の温度は100〜150℃程度が好適であるが、これに限定されない。キュア炉内の温度は、一様であってもよいが、入口側が高く、出口側ほど低くなるものが好ましい。キュア炉20内の滞留時間は10〜30分程度が好ましい。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中の部数はすべて重量部である。
実施例及び比較例で用いた原料は次の通りである。
ポリエーテルポリオール 旭硝子製「EL828」
重量平均分子量5000;官能基数3
MDI 三井化学ポリウレタン製「H190」
1,4−ブタンジオール 東ソー(株)製
シリコーン系整泡剤 モメンティブパフォーマンスマテリアル製
「L626」
金属系触媒(オクチル酸ニッケル) 日本化学産業(株)製
重量平均分子量5000;官能基数3
MDI 三井化学ポリウレタン製「H190」
1,4−ブタンジオール 東ソー(株)製
シリコーン系整泡剤 モメンティブパフォーマンスマテリアル製
「L626」
金属系触媒(オクチル酸ニッケル) 日本化学産業(株)製
<イソシアネート変性ポリオールの合成>
ポリオール化合物(a)としてポリエーテルポリオール(旭硝子製「EL828」)100重量部と、イソシアネート化合物(b)としてMDI(三井化学ポリウレタン製「H109」)2.74重量部を攪拌機、温度計を備えた反応容器で75℃、10時間反応させ、イソシアネート変性ポリオール(Z)を得た。得られたイソシアネート変性ポリオール(Z)は、淡黄色で、GPCによる重量平均分子量は5000〜20000、粘度は7000〜8000P(25℃)であった。
ポリオール化合物(a)としてポリエーテルポリオール(旭硝子製「EL828」)100重量部と、イソシアネート化合物(b)としてMDI(三井化学ポリウレタン製「H109」)2.74重量部を攪拌機、温度計を備えた反応容器で75℃、10時間反応させ、イソシアネート変性ポリオール(Z)を得た。得られたイソシアネート変性ポリオール(Z)は、淡黄色で、GPCによる重量平均分子量は5000〜20000、粘度は7000〜8000P(25℃)であった。
<実施例1>
第1図に示す方法によって発泡ウレタンシートを製造した。幅800mm、離型紙製のキャリア2の幅方向の中央にヘッド1を配置した。ウレタン反応液の配合は次の通りである。
第1図に示す方法によって発泡ウレタンシートを製造した。幅800mm、離型紙製のキャリア2の幅方向の中央にヘッド1を配置した。ウレタン反応液の配合は次の通りである。
[実施例1のウレタン反応液11]
イソシアネート変性ポリオール(Z) 100重量部
1,4−ブタンジオール 16重量部
シリコーン系整泡剤 0.2重量部
金属系触媒 0.1重量部
MDI 77.5重量部
(硬化時間20分/100〜140℃)
イソシアネート変性ポリオール(Z) 100重量部
1,4−ブタンジオール 16重量部
シリコーン系整泡剤 0.2重量部
金属系触媒 0.1重量部
MDI 77.5重量部
(硬化時間20分/100〜140℃)
上記の配合液をヘッド1で混合して空気を混入させた後、ヘッド1からキャリア2上に供給した。ウレタン反応液11の供給量は、2kg/分である。キャリア2の移動速度は2m/分とした。
ヘッド1からキャリア2上にウレタン反応液11を目標厚み4mmで供給することにより、キュア炉20に入る直前において厚さが約4mmの略均等厚みの展延体12が形成された。
キュア炉20を通過して得られたウレタンシート12の幅方向の厚さ分布をウレタンシートの長手方向に20mm間隔で3回測定し、平均を算出した。結果を第4図に示す。
<比較例1>
ウレタン反応液を下記の配合に変更したこと以外は、実施例1と同様に発泡ウレタンシートを製造した。
ウレタン反応液を下記の配合に変更したこと以外は、実施例1と同様に発泡ウレタンシートを製造した。
[比較例1のウレタン反応液11]
ポリエーテルポリオール 100重量部
1,4−ブタンジオール 16重量部
シリコーン系整泡剤 0.2重量部
金属系触媒 0.1重量部
MDI 79.9重量部
(硬化時間20分/100〜140℃)
ポリエーテルポリオール 100重量部
1,4−ブタンジオール 16重量部
シリコーン系整泡剤 0.2重量部
金属系触媒 0.1重量部
MDI 79.9重量部
(硬化時間20分/100〜140℃)
得られたウレタンシートの厚み分布を実施例1と同様に測定した。結果を第4図に示す。
製品規格の基準厚みが4mmの場合、±10%の公差が許容されるので、3.6〜4.4mmの範囲を製品として出荷することができる。
第2図の通り、実施例1では、上記厚み3.6〜4.4mmの範囲内に収まる規格厚み部分の幅が約550mmであるのに対し、比較例1では約480mmである。この第2図の通り実施例1によると、製品歩留りが著しく向上することが認められる。
1 ヘッド
2 キャリア
11 ウレタン反応液
12 展延体
13 ウレタンシート
20 キュア炉
2 キャリア
11 ウレタン反応液
12 展延体
13 ウレタンシート
20 キュア炉
Claims (5)
- 少なくともポリオール成分(A)とイソシアネート成分(B)と触媒とを含む発泡ウレタン原料を、連続的に走行するキャリア上にヘッドから供給し、該発泡ウレタン原料を該キャリア上で展延させてシート状の展延体とした後、硬化させて発泡ウレタンシートとする発泡ウレタンシートの製造方法において、
前記ポリオール成分(A)が、ポリオール化合物(a)とイソシアネート化合物(b)とを反応させて得られるイソシアネート変性ポリオールを含むことを特徴とする発泡ウレタンシートの製造方法。 - 請求項1において、前記イソシアネート変性ポリオールの粘度が3000〜30000P(25℃)であることを特徴とする発泡ウレタンシートの製造方法。
- 請求項1又は2において、前記イソシアネート変性ポリオールの重量平均分子量が5000〜30000であることを特徴とする発泡ウレタンシートの製造方法。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記イソシアネート変性ポリオールが、前記ポリオール化合物(a)と前記イソシアネート化合物(b)とをNCO/OHのモル比が0.1/1〜0.4/1になるように反応させて得られたものであることを特徴とする発泡ウレタンシートの製造方法。
- 請求項1ないし4のいずれか1項において、発泡ウレタン原料がメカニカルフロス法により調製されたウレタン反応液であることを特徴とする発泡ウレタンシートの製造方法。
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JP2008019291A JP2009179705A (ja) | 2008-01-30 | 2008-01-30 | 発泡ウレタンシートの製造方法 |
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JP2007154148A (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-21 | Baiksan Co Ltd | 微細気孔が形成された無溶剤型ポリウレタン発泡体及びこれを活用した人造皮革製造方法 |
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2008
- 2008-01-30 JP JP2008019291A patent/JP2009179705A/ja active Pending
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