JP2009179109A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】空気入りタイヤの雪上性能、パターンノイズ性能、摩耗性能、直進性能、及び操縦安定性能をバランスさせてタイヤ性能の向上を図る。
【解決手段】空気入りタイヤ1のトレッド部2を、タイヤ周方向に延びる主溝10、11により陸部20、21、22に区画する。また、タイヤ赤道面CL上の中央陸部20と両側部のショルダ陸部22をリブ状に形成し、それらの間の中間陸部21を、複数のラグ溝30により分断してブロック21Bに区画する。中間陸部21には、タイヤ周方向に延びる副溝12を配置し、ショルダ陸部22には、互いにタイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜するサイプ43、44、45、46とラグ溝31とを配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】空気入りタイヤ1のトレッド部2を、タイヤ周方向に延びる主溝10、11により陸部20、21、22に区画する。また、タイヤ赤道面CL上の中央陸部20と両側部のショルダ陸部22をリブ状に形成し、それらの間の中間陸部21を、複数のラグ溝30により分断してブロック21Bに区画する。中間陸部21には、タイヤ周方向に延びる副溝12を配置し、ショルダ陸部22には、互いにタイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜するサイプ43、44、45、46とラグ溝31とを配置する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、トレッド部に形成された複数列の陸部に複数のサイプを備えた、例えばラジアル構造のカーカス層を備えた乗用車用空気入りラジアルタイヤ等の空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤは、一般に、トレッド部の路面と接する踏面に、要求される性能に応じて、溝やサイプ等からなる各種のトレッドパターンが形成されている。また、このトレッドパターンとして、従来、踏面に複数のブロック及びサイプを形成する等して、雪上性能を向上させたブロックパターンが広く普及している(例えば、特許文献1参照)。
図5は、このような従来の空気入りタイヤのトレッドパターンの一例を展開して示す平面図であり、そのタイヤ周方向の一部を模式的に示している。
この従来の空気入りタイヤ100は、図示のように、トレッド部101に、タイヤ周方向(図では上下方向)に屈曲して延びる4本の主溝102、103と、それらにより区画された5つの陸部110、111、112と、を備えている。また、各陸部110、111、112を、それぞれタイヤ幅方向(図では左右方向)に屈曲や傾斜等して延び、タイヤ周方向に配列された複数のラグ溝104、105、106によりタイヤ周方向に分断し、複数のブロック110B、111B、112Bに区画している。
この従来の空気入りタイヤ100は、図示のように、トレッド部101に、タイヤ周方向(図では上下方向)に屈曲して延びる4本の主溝102、103と、それらにより区画された5つの陸部110、111、112と、を備えている。また、各陸部110、111、112を、それぞれタイヤ幅方向(図では左右方向)に屈曲や傾斜等して延び、タイヤ周方向に配列された複数のラグ溝104、105、106によりタイヤ周方向に分断し、複数のブロック110B、111B、112Bに区画している。
このように、この空気入りタイヤ100では、タイヤ赤道面CL上の中央陸部110、両トレッド端TE側のショルダ陸部112及び、それらの間の中間陸部111の全てにブロック110B、111B、112Bを形成して、雪上性能を確保している。加えて、中間陸部111の略中央部に、主溝102、103よりも幅の狭いタイヤ周方向に延びる副溝107を設けるとともに、各ブロック110B、111B、112B内に、それぞれ複数のサイプ108を配置している。この空気入りタイヤ100では、これら各サイプ108を、それぞれタイヤ幅方向及び周方向に屈曲させて多方向に形成し、タイヤ前後方向及び横方向のエッジ成分を確保して、雪上性能を高めている。
ところが、この従来の空気入りタイヤ100では、冬季での走行において重要な雪上での性能を確保できるものの、各陸部110、111、112に形成したラグ溝104、105、106や、それに伴う陸部剛性(ブロック剛性)の低下等に起因して、他の性能に影響が生じることがある。その結果、この空気入りタイヤ100では、雪上性能と背反する傾向があるパターンノイズ性能、摩耗性能、操縦安定性能、及び直進性能(残留コーナリングフォース)をバランスよく確保して、これら各性能と雪上性能とを両立させるのが難しい。
これに対し、従来、トレッド部に形成するラグ溝やサイプの方向等を適切に設定し、路面のカント(傾斜)と逆方向の残留コーナリングフォースを発生させる等して、上記した各性能の内、車輌の直進性能を確保した空気入りタイヤも知られている(例えば、特許文献2、3参照)。
図6は、このように形成された従来の空気入りタイヤのトレッドパターンの一例を展開して示す平面図であり、そのタイヤ周方向の一部を模式的に示している。
この従来の空気入りタイヤ120は、図示のように、トレッド部121に、タイヤ周方向に延びる4本の主溝122、123と、それらにより区画された5つの陸部130、131、132と、を備えている。また、中間陸部131とショルダ陸部132とを、それぞれタイヤ幅方向に傾斜して延びる複数のラグ溝124、125によりタイヤ周方向に分断し、複数のブロック131B、132Bに区画している。更に、各陸部130、131、132に、タイヤ幅方向に傾斜して延びる複数のサイプ126を配置している。
この従来の空気入りタイヤ120は、図示のように、トレッド部121に、タイヤ周方向に延びる4本の主溝122、123と、それらにより区画された5つの陸部130、131、132と、を備えている。また、中間陸部131とショルダ陸部132とを、それぞれタイヤ幅方向に傾斜して延びる複数のラグ溝124、125によりタイヤ周方向に分断し、複数のブロック131B、132Bに区画している。更に、各陸部130、131、132に、タイヤ幅方向に傾斜して延びる複数のサイプ126を配置している。
加えて、この従来の空気入りタイヤ120では、両トレッド端TE側のショルダ陸部132のラグ溝125及びサイプ126を、互いにタイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜させ、それぞれ略平行に形成している。これにより、空気入りタイヤ120は、残留コーナリングフォースの発生に対して寄与が高い両ショルダ陸部132に、同じ回転方向のモーメントを生じさせる等して、それらの合力として大きな残留コーナリングフォースを発生させ、路面のカントと逆方向の力を作用させて車輌の直進性能を向上させている。
しかしながら、この従来の空気入りタイヤ120では、横方向のエッジ成分を充分に確保できず、雪上走行において必要な横方向の大きなグリップ力が得られずに、雪上性能が低下する恐れがある。また、パターンノイズ性能や摩耗性能を高める効果を充分に得られない恐れがある等、上記した従来の空気入りタイヤ100と同様に、各性能をバランスさせてタイヤ性能の向上を図るのが難しい。
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたものであって、その目的は、空気入りタイヤの雪上性能、パターンノイズ性能、摩耗性能、直進性能、及び操縦安定性能をバランスさせて、空気入りタイヤの性能向上を図ることである。
本発明は、トレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数の主溝と、該主溝により区画された複数列の陸部と、該陸部に形成された複数のサイプとを備えた空気入りタイヤであって、前記複数列の陸部に、リブ状に形成されたタイヤ幅方向中央部に位置する中央陸部及びタイヤ幅方向両側部に位置するショルダ陸部と、該中央陸部とショルダ陸部との間に位置し前記主溝と交差する方向に延びる複数のラグ溝によりブロックに区画された中間陸部とを有し、前記両側部のショルダ陸部にそれぞれ配置され、互いにタイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜するサイプ及び/又はラグ溝と、前記中間陸部に配置され、前記主溝よりも幅が狭いタイヤ周方向に延びる副溝と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、空気入りタイヤの雪上性能、パターンノイズ性能、摩耗性能、直進性能、及び操縦安定性能をバランスさせて、空気入りタイヤの性能向上を図ることができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態の空気入りタイヤは、ラジアル構造のカーカス層を備えた乗用車用空気入りラジアルタイヤ等の、雪上路面の走行等に使用される冬季も走行可能な空気入りタイヤであり、例えばSUV(Sport Utility Vehicle)車輌に装着されて使用される。
本実施形態の空気入りタイヤは、ラジアル構造のカーカス層を備えた乗用車用空気入りラジアルタイヤ等の、雪上路面の走行等に使用される冬季も走行可能な空気入りタイヤであり、例えばSUV(Sport Utility Vehicle)車輌に装着されて使用される。
なお、この空気入りタイヤは、一対のビード部に配置されたビードコアや、その間に渡ってトロイダル状に延びる少なくとも1層のカーカス層、トレッド部のカーカス層の外周側に配置された1層以上のベルト層及び、そのタイヤ半径方向外側に配置されたトレッドゴムを備える等、周知のタイヤ構造を有する。また、この空気入りタイヤは、各ベルト層に、それぞれタイヤ幅方向に対して所定角度で傾斜して延びるスチールや有機繊維等からなるベルトコード等の補強素子が、互いに略平行に複数配列され、その外周側のトレッド部の表面(踏面)に所定のトレッドパターンが形成されている。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤのトレッドパターンを展開して示す平面図であり、そのタイヤ周方向の一部を模式的に示している。
この空気入りタイヤ1は、図示のように、トレッド部2に、タイヤ周方向(図では上下方向)に延びる複数(ここでは4本)の主溝10、11と、それらにより区画されたタイヤ周方向に延在する複数列(ここでは5つ)の陸部20、21、22と、を備えている。
この空気入りタイヤ1は、図示のように、トレッド部2に、タイヤ周方向(図では上下方向)に延びる複数(ここでは4本)の主溝10、11と、それらにより区画されたタイヤ周方向に延在する複数列(ここでは5つ)の陸部20、21、22と、を備えている。
また、この空気入りタイヤ1は、トレッド部2の所定位置に、タイヤ周方向に連続して、又は断続的(不連続)に延びる副溝12、13や、主溝10、11と交差する方向に延びる複数のラグ溝30、31を備えている。更に、陸部20、21、22に複数のサイプ40〜47が形成され、それらが踏面の全体に亘って配置されている。これらラグ溝30、31やサイプ40〜47は、後述する各陸部20、21、22のそれぞれの配置位置で、例えばタイヤ幅方向(図では左右方向)に略直線状や屈曲状に、又は傾斜や湾曲等して延びるように形成され、ここでは、それぞれ、タイヤ幅方向に対して所定角度及び方向に傾斜して略直線状に形成されている。
主溝10、11は、タイヤ赤道面CLを挟んで配置された2本の中央側主溝10と、各中央側主溝10とトレッド端(タイヤ幅方向外側端)TEとの間にそれぞれ配置された2本の外側主溝11と、からなる。これら主溝10、11は、それぞれタイヤ周方向に直線状やジグザグ状に、又は屈曲等しつつ延びるとともに、各々タイヤ赤道面CLを挟んで所定の略対称なタイヤ幅方向位置に配置されている。また、ここでは、主溝10、11は、タイヤ周方向に直線状に、かつ互いに略平行に延び、その溝幅やタイヤ半径方向の深さが略同一又は同程度に形成されている。
陸部20、21、22は、2本の中央側主溝10により区画され、それらの間のタイヤ赤道面CL上に位置する中央陸部20と、中央側主溝10と外側主溝11とにより区画された、それらの間の中間領域に位置する2つの中間陸部21と、外側主溝11とトレッド端TEとの間に区画されたタイヤ幅方向最外側(ショルダ部側)に位置する2つのショルダ陸部22と、からなる。これら各陸部20、21、22のタイヤ幅方向の幅は、それらを区画する主溝10、11等の配置位置に対応して、中央陸部20と中間陸部21が同程度に、ショルダ陸部22が最も広くなっている。また、ショルダ陸部22は、その表面(踏面)上の一部(タイヤ幅方向外側端)がトレッド端TEになる陸部であり、空気入りタイヤ1のショルダ部の構成要素の一部と連続して形成されている。以下、これら各陸部20、21、22の構成について、より詳細に順次説明する。
中央陸部20には、タイヤ幅方向に近い方向に直線状に延びる幅方向サイプ40と、タイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜して延びる2種類の傾斜サイプ41、42とが、タイヤ周方向に所定のパターンで順次繰り返し配置されている。これら複数のサイプ40、41、42は、その両端部が中央陸部20を挟んだ両側の中央側主溝10に各々開口する両端開口サイプであり、それぞれ中央陸部20を横断してタイヤ周方向に複数に分割している。
ここで、本発明において、「サイプ」とは、タイヤ転動時に接地面内で閉じる幅が1mm以下に形成された細溝のことをいう。そのため、中央陸部20は、接地面内では、各サイプ40、41、42を挟んだ両側の壁部同士が接触して隙間の少なくとも一部が消滅するようになっており、それらにより分割された各部が、接地面内で連続するリブ状に形成されている。このように、本発明で「リブ状」というときには、陸部をラグ溝で分断してブロック化し、又はサイプで分割する等せずに、タイヤ周方向に連続して延びるように形成したものに加えて、同陸部をサイプで分割して、接地時に接地面内で連続するように形成する場合も含む。逆に、陸部がラグ溝により分断されている場合には、その分断された各部を「ブロック」という。
従って、これら各サイプ40、41、42は、中央陸部20を横断して分割させずに、一端部のみが一方の中央側主溝10に開口し、他端部が中央陸部20内で終端する一端開口サイプに、又は両端部が中央陸部20内で終端するクローズドサイプに形成する等、両端開口サイプ以外の形態に形成してもよい。同様に、中央陸部20に、両側の中央側主溝10間を横断せずに、その途中で終端するラグ溝を、例えばタイヤ幅方向に傾斜させる等して所定長さに形成してもよい。
一方、タイヤ幅方向両側部のショルダ陸部22には、それぞれ、ラグ溝31と、4種類のサイプ43、44、45、46(以下、43〜46と表す)とが、タイヤ周方向に所定のパターンで順次繰り返し配置されている。これら複数のラグ溝31とサイプ43〜46は、両トレッド端TE側のショルダ陸部22間で、互いにタイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜(図では、各々左斜め上方に向かって所定角度で傾斜)するとともに、各ショルダ陸部22内で互いに略平行に形成されている。併せて、ショルダ陸部22内には、そのタイヤ幅方向の略中央部に、主溝10、11よりも幅が狭い副溝13が、タイヤ周方向に連続して、又は断続的に延びるように設けられている。
この空気入りタイヤ1では、両ショルダ陸部22において、狭幅の副溝13を、それぞれ外側主溝11とトレッド端TEとの間の中間位置に、タイヤ周方向に沿って一定ピッチで断続して配置し、互いの長手方向の端部間に所定間隔を開けて形成している。また、各ラグ溝31を、この副溝13の断続した各部(ここではタイヤ周方向の略中央部)と交差させ、かつ、それぞれトレッド端TEに開口してタイヤ側面のショルダ部まで延び、その逆側の端部が外側主溝11に開口せずにショルダ陸部22内で終端するように形成している。その結果、ショルダ陸部22は、ラグ溝31で分断されずに、上記した中央陸部20と同様に、タイヤ周方向に連続したリブ状に形成される。
ただし、ここでは、外側主溝11とトレッド端TEとに各々開口する両端開口サイプ43が、ショルダ陸部22を横断して、かつタイヤ周方向に所定間隔で配置されており、ショルダ陸部22は、この両端開口サイプ43により、接地面内で連続するようにタイヤ周方向に分割されている。また、これら複数の両端開口サイプ43間には、それぞれ、ラグ溝31と、そのタイヤ幅方向内側の終端部から外側主溝11まで延びる短サイプ46、及び、それらのタイヤ周方向の両側に設けられた、一端部が外側主溝11に開口する2つの一端開口サイプ44、45とが配置されている。加えて、本実施形態では、このショルダ陸部22のラグ溝31とサイプ43〜46を、上記したベルト層の内、タイヤ半径方向最外側に配置された最外側ベルト層の補強素子と、タイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜させて形成している。
このように、この空気入りタイヤ1は、複数列の陸部20、21、22に、リブ状に各々形成された、タイヤ幅方向中央部に位置する中央陸部20及び、タイヤ幅方向両側部に位置する2つのショルダ陸部22と、を有する。これに対し、中央陸部20と両側のショルダ陸部22との間にそれぞれ位置する2つの中間陸部21は、主溝10、11と交差する方向に延びる複数のラグ溝30により分断され、タイヤ周方向に配列した複数のブロック21Bに区画されている。
この複数のラグ溝30は、2つの中間陸部21間で互いにタイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜(図では、右斜め上方に向かって所定角度で傾斜)して形成され、中間陸部21をタイヤ周方向に分断して、それぞれ平面視略平行四辺形状のブロック21Bに区画している。また、各ラグ溝30は、ショルダ陸部22のラグ溝31やサイプ43〜46と、タイヤ幅方向に対して逆方向に傾斜して形成されており、従って、最外側ベルト層の補強素子とも、タイヤ幅方向に対して逆方向に傾斜している。
中間陸部21には、このラグ溝30に加えて、それぞれ、主溝10、11よりも幅が狭いタイヤ周方向に延びる副溝12及び、複数のサイプ47が配置されている。副溝12は、タイヤ周方向に連続して、又は断続的に延びるように、各中間陸部21のタイヤ幅方向の略中央部に配置され、ここでは、タイヤ周方向に連続して直線状に延びるように形成されている。中間陸部21は、この狭幅でタイヤ周方向に連なる副溝12により、各ブロック21Bが中央部でタイヤ幅方向に分割され、それぞれ2つの小ブロックに区画される。
一方、サイプ47は、各中間陸部21において、隣接するラグ溝30のタイヤ周方向の略中央部に、かつタイヤ幅方向に対して傾斜してラグ溝30と略平行に形成されている。また、このサイプ47は、中間陸部21を横断して、両側の各主溝10、11に両端部が開口する両端開口サイプであり、これにより、各ブロック21Bは、タイヤ周方向にも分割されている。
次に、以上説明した空気入りタイヤ1の各構成の作用や効果等について説明する。
まず、タイヤを車輌に装着した状態で、運動性能、特に操縦安定性能を充分に発揮させるためには、微少舵角時のコーナリングパワーが重要であり、大きなコーナリングパワーの発生に対しては、タイヤ幅方向中央部の剛性を高くすることが有効である。そこで、本実施形態では、タイヤ幅方向中央部(タイヤ赤道面CL上)に位置する中央陸部20を、ラグ溝により分断せずに接地面内でタイヤ周方向に連続するリブ状に形成し、ブロックに区画した場合(例えば、図5参照)に比較して、その剛性を高めている。これにより、タイヤ幅方向中央部の高剛性化を図り、同付近の過剰な変形を抑制する等して、発生するコーナリングパワーを大きくし、空気入りタイヤ1の操縦安定性能を向上させている。
まず、タイヤを車輌に装着した状態で、運動性能、特に操縦安定性能を充分に発揮させるためには、微少舵角時のコーナリングパワーが重要であり、大きなコーナリングパワーの発生に対しては、タイヤ幅方向中央部の剛性を高くすることが有効である。そこで、本実施形態では、タイヤ幅方向中央部(タイヤ赤道面CL上)に位置する中央陸部20を、ラグ溝により分断せずに接地面内でタイヤ周方向に連続するリブ状に形成し、ブロックに区画した場合(例えば、図5参照)に比較して、その剛性を高めている。これにより、タイヤ幅方向中央部の高剛性化を図り、同付近の過剰な変形を抑制する等して、発生するコーナリングパワーを大きくし、空気入りタイヤ1の操縦安定性能を向上させている。
また、冬季も走行可能なタイヤは、雪上性能、特に雪上走行時のトラクション性能を確保するため、一般に、タイヤ幅方向両側部の陸部に、タイヤ幅方向に延びるラグ溝を設けてブロックを配置する必要がある(例えば、図5、図6参照)。しかしながら、このタイヤ幅方向両側部は、タイヤ転動時に路面に接する圧力(接地圧)が高くなる領域であり、その陸部をラグ溝により分断すると、パターンが発生する音(パターンノイズ)が大きくなるとともに、その付近の剛性が低下して摩耗も生じ易くなる。そのため、この空気入りタイヤ1では、タイヤ幅方向両側部に位置するショルダ陸部22を、ラグ溝31により分断せずにリブ状に形成しつつ、その剛性を高めている。これにより、発生するパターンノイズを低減してパターンノイズ性能を向上させ、かつ、摩耗の発生を抑制して摩耗性能(耐摩耗性能)を向上させている。
このように、本実施形態では、上記した各性能の向上を図るため、中央陸部20とショルダ陸部22を、タイヤ周方向に連続するリブ状に形成している。しかしながら、雪上性能、特に、雪上における前後方向のトラクション性能(駆動時のトラクション性能)及び、横方向のトラクション性能(コーナリング時のトラクション性能)からなる、雪上トラクション性能を充分に得るためには、タイヤ幅方向に傾斜等して延びるラグ溝を配置し、陸部のブロック化を図る必要がある。そこで、この空気入りタイヤ1では、中間陸部21に主溝10、11と交差する方向に延びるラグ溝30を配置し、中間陸部21を複数のブロック21Bに区画している。これにより、各方向のパターンエッジ成分を確保する等して、雪上でのトラクション性能を向上させるとともに、雪上性能と、上記した各性能との両立を図っている。
併せて、この中間陸部21にタイヤ周方向に延びる狭幅の副溝12を設けることで、雪上性能に必要な横方向のグリップ力を稼ぎ出すタイヤ周方向のパターンエッジ成分を増加させている。これにより、ショルダ陸部22のサイプ43〜46やラグ溝31の方向等に起因して不足する恐れがある同エッジ成分を確保し、雪上における横方向のグリップ力を充分に発揮させて、空気入りタイヤ1の雪上性能をより高めている。
更に、車輌が走行する道路には、通常、路面の排水性を確保して雨水等を道路外に排出するため、センタ部が高く、路側帯が低くなるように、路面に傾斜(カント)が設けられている。これに伴い、車輌を道路上で直進走行させるためには、この路面のカントに応じて位置ずれ(横流れ)して落ちないように、空気入りタイヤ1に、直進状態において所定の横力成分(残留コーナリングフォース)を発生させ、カントに対して逆方向の力を作用させる必要がある。また、この空気入りタイヤ1を、例えばSUV車輌に装着する場合には、一般的な乗用車に比べて車輌の重量も重くなるため、乗用車のタイヤに比較してより大きな残留コーナリングフォースが必要となる。
そこで、この空気入りタイヤ1では、残留コーナリングフォースの発生に対して寄与が高い両ショルダ陸部22に、互いにタイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜して延びる複数のサイプ43〜46やラグ溝31を略平行に配置している。これにより、両ショルダ陸部22の分割等された各部に、タイヤ接地時の接地圧や、それによる変形等に伴う、サイプ43〜46やラグ溝31の傾斜方向及び、それらによる捻り変形の方向等に応じた同様の力(ワイピング力等の反力)を作用させる。
その際、ここでは、上記した各傾斜方向を同じ方向にしたことに伴い、両側のショルダ陸部22に、空気入りタイヤ1の略中心を通るタイヤ半径方向の垂直軸(Z軸)を中心にして、接地面内で同じ回転方向の力が生じ、それらの合力が、トレッド部2を一方向に回転させる方向に作用する。このようにして、トレッド部2に、垂直軸(Z軸)周りに一方向(図1では時計方向)のモーメントを生じさせる等して、トレッド部2の全体として、所定方向の大きな残留コーナリングフォースのトレッド成分を発生させる。これにより、空気入りタイヤ1に、路面(カント)から受ける力に逆らう方向の力を作用させ、車輌の横流れを抑制させて、その直進性能を向上させている。
以上の結果、本実施形態の空気入りタイヤ1によれば、冬季の走行で重要となる雪上性能と、それに背反する傾向があるパターンノイズ性能や摩耗性能、直進性能(大きな残留コーナリングフォース)及び操縦安定性能(直進安定性能)とをバランスさせて向上でき、多方面から総合的に、空気入りタイヤ1の性能向上を図ることができる。
ここで、残留コーナリングフォースには、上記したトレッドパターンに起因したトレッド成分に加えて、カーカス層の外周側に設けたベルト層に起因するベルト成分もあり、それらの合計がタイヤ全体としての残留コーナリングフォースとして作用する。このベルト成分に対しては、特にタイヤ半径方向最外側に配置された最外側ベルト層の補強素子の配置方向が大きく影響し、そのタイヤ幅方向に対する傾斜方向に応じて、空気入りタイヤ1に右側又は左側方向の残留コーナリングフォースが発生する。具体的には、この空気入りタイヤ1の場合には、各補強素子を、ショルダ陸部22のサイプ43〜46やラグ溝31と、タイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜させて配置すると、残留コーナリングフォースのベルト成分として、このショルダ陸部22の構成に起因する上記したトレッド成分と同じ方向の残留コーナリングフォースが発生する。
従って、ショルダ陸部22のサイプ43〜46やラグ溝31を、最外側ベルト層の補強素子とタイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜させて形成する本実施形態の空気入りタイヤ1では、それらにより発生する残留コーナリングフォースを同じ方向に発生させることができる。その結果、残留コーナリングフォースとして、上記した大きなトレッド成分に同じ方向のベルト成分が加算されて、より大きな力を発生させることができ、空気入りタイヤ1の直進性能をより一層高めることができる。
また、この空気入りタイヤ1では、両側の中間陸部21のラグ溝30を共に、ショルダ陸部22のサイプ43〜46やラグ溝31(最外側ベルト層の補強素子)と、タイヤ幅方向に対して逆方向に傾斜させて形成している。これにより、中間陸部21の各ブロック21Bに、タイヤ接地時の接地圧や、それによる変形等に伴う、ラグ溝30の傾斜方向及び捻り変形の方向等に応じた同様の力(クラッシング力等の反力)を作用させる。
その際、ここでは、ラグ溝30の傾斜方向に起因して、両側の中間陸部21のブロック21Bに大きなブロック前後力が作用するとともに、その合力として、空気入りタイヤ1の垂直軸(Z軸)を中心に、接地面内で、上記したショルダ陸部22による力と同じ回転方向の力が発生する。これら各力が加算される結果、この空気入りタイヤ1では、トレッド部2を一方向に回転させるように作用する力(垂直軸(Z軸)周りのモーメント)をより大きくでき、所定方向の残留コーナリングフォース(トレッド成分)を一層増加させることができる。これにより、空気入りタイヤ1に、路面(カント)からの力に逆らう方向のより大きな力を作用させて、その直進性能を更に向上させることができる。
なお、本実施形態では、ショルダ陸部22に副溝13を設けたが、ショルダ陸部22には、副溝13を設けずに、サイプ43〜46やラグ溝31のみを形成するようにしてもよい。ただし、このように、ショルダ陸部22に副溝13を設けると、雪上性能に必要な横方向のグリップ力を稼ぎ出すタイヤ周方向のパターンエッジ成分を、より増加させることができる。その結果、これらサイプ43〜46やラグ溝31の方向等に起因して不足する恐れがある同エッジ成分を確保でき、雪上において発揮される横方向のグリップ力をより増大させて、空気入りタイヤ1の雪上性能を一層高めることができる。
従って、中間陸部21の副溝12に加えて、ショルダ陸部22にも副溝13を設けるのがより望ましい。その際、副溝13は、左右のショルダ陸部22の両方に、又は一方に設けるようにしてもよく、タイヤ周方向に断続的に延びていてもよいし、連続して延びていてもよい。同様に、中間陸部21の副溝12も、タイヤ周方向に連続して延びるように形成する他に、タイヤ周方向に断続的に延びるように形成してもよい。このように、本発明で、「タイヤ周方向に延びる副溝」という場合には、タイヤ周方向に連続して延びるものや、断続的(不連続)に延びるもの等、タイヤ周方向の要素を含んで延びる副溝のことをいう。
また、この空気入りタイヤ1では、ショルダ陸部22にサイプ43〜46とラグ溝31とを共に形成したが、ショルダ陸部22には、例えば各種のサイプのみを形成する等、いずれか一方のみを形成するようにしてもよい。更に、これらショルダ陸部22のサイプ43〜46とラグ溝31、及び中間陸部21のラグ溝30や最外側ベルト層の補強素子は、左側走行又は右側走行等により定まる空気入りタイヤ1が使用される路面のカントの方向に応じて、その逆方向の残留コーナリングフォースが発生するように、タイヤ幅方向に対する傾斜方向を適宜設定すればよい。
(タイヤ試験)
本発明の効果を確認するため、以上説明した構造(図1参照)の実施例の空気入りタイヤ1(以下、実施品という)と、3種類の比較例の空気入りタイヤ(以下、比較品1、2、3という)と、上記した従来のトレッドパターン(図5、図6参照)を備えた従来例の空気入りタイヤ100、120(以下、それぞれ従来品1、2という)とを試作して、以下の各種タイヤ試験を実施した。その際、比較品1、2、3は、それぞれ、実施品のトレッドパターンの構成の一部を変更してトレッド部2を形成した。
本発明の効果を確認するため、以上説明した構造(図1参照)の実施例の空気入りタイヤ1(以下、実施品という)と、3種類の比較例の空気入りタイヤ(以下、比較品1、2、3という)と、上記した従来のトレッドパターン(図5、図6参照)を備えた従来例の空気入りタイヤ100、120(以下、それぞれ従来品1、2という)とを試作して、以下の各種タイヤ試験を実施した。その際、比較品1、2、3は、それぞれ、実施品のトレッドパターンの構成の一部を変更してトレッド部2を形成した。
図2、図3、図4は、それぞれ比較品1、2、3のトレッドパターンを展開して示す平面図であり、そのタイヤ周方向の一部を模式的に示している。また、これら各図では、既に説明した空気入りタイヤ1(図1参照)と同じ構成については同じ符号を付し、ここでは、この空気入りタイヤ1に対して異なるように形成した構成についてのみ説明する。
比較品1は、図2に示すように、両ショルダ陸部22のラグ溝31を延長して外側主溝11に開口させ、それぞれショルダ陸部22をトレッド端TEから外側主溝11まで横断させて形成した。このラグ溝31により、ショルダ陸部22をタイヤ周方向に分断し、それぞれ複数のブロック22Bに区画した。
比較品2は、図3に示すように、タイヤ赤道面CLを挟んだ一方側(図では左側)の中間陸部21とショルダ陸部22を上記(図1参照)と異なるように形成した。即ち、ここでは、この中間陸部21のラグ溝30とサイプ47を、タイヤ幅方向に対して上記と異なる方向に傾斜(図では左上がりに傾斜)させた。また、そのタイヤ幅方向外側に隣接するショルダ陸部22のラグ溝31とサイプ43〜46を、全て、タイヤ幅方向に対して上記と逆方向に傾斜(図では右上がりに傾斜)させた。
比較品3は、図4に示すように、両側の中間陸部21に、タイヤ周方向に延びる副溝12を設けず、ラグ溝30とサイプ47のみを形成した。
また、従来品1は、図5に示すトレッドパターンを備えた空気入りタイヤ100、従来品2は、図6に示すトレッドパターンを備えた空気入りタイヤ120であり、それぞれ既に説明したため、ここでは説明を省略する。
また、従来品1は、図5に示すトレッドパターンを備えた空気入りタイヤ100、従来品2は、図6に示すトレッドパターンを備えた空気入りタイヤ120であり、それぞれ既に説明したため、ここでは説明を省略する。
以上の各タイヤはいずれも、JATMA YEAR BOOK(2008、日本自動車タイヤ協会規格)で定めるタイヤサイズ265/60R18 110Hの乗用車用ラジアルプライタイヤである。また、試作した各タイヤは、サイズ7.5J×18のリムに装着して内圧を225kPaに調整した後、それぞれ微少舵角コーナリングフォース、摩耗性能、パターンノイズ性能、残留コーナリングフォース、及び雪上トラクション性能を試験した。
その際、微少舵角コーナリングフォース、パターンノイズ性能、及び残留コーナリングフォースは、室内ドラム試験により、それぞれ微少舵角時のタイヤのコーナリングフォース、発生するパターンノイズ(単位、dB−A)、及び残留コーナリングフォースを測定して評価した。これら各試験は、各タイヤに、内圧が225kPaの状態で6.08kNの荷重を負荷して行った。また、微少舵角コーナリングフォースと残留コーナリングフォースは、30km/hの速度でタイヤを回転(走行)させ、各コーナリングフォースを測定した。一方、パターンノイズは、80km/hの速度でタイヤを回転させて測定した。
これに対し、摩耗性能は、各タイヤを実車に装着して耐摩耗性能を確認して評価した。また、雪上トラクション性能は、各タイヤを実車に装着し、実車試験により前後方向と横方向のトラクション性能をそれぞれ評価した。これら各試験は、いずれも、各タイヤを車輌(SUV型、2.7L(リットル)ガソリンエンジン、4WD)にそれぞれ装着して行った。その際、摩耗性能は、車輌を2000km走行させたときにおける各タイヤの耐摩耗性能を指数化して評価した。一方、雪上トラクション性能は、雪上路面において、車輌を停止状態(0km/h)から20km/hまで加速させ、その各加速時間を測定して指数化することで、各タイヤの前後方向のトラクション性能を評価した。併せて、同車輌により、半径30mの円をトレース可能な各速度を測定して指数化することで、各タイヤの横方向のトラクション性能を評価した。
表1に、これら従来品1、2と比較品1、2、3、及び実施品のトレッドパターンの構造について、各構成の有無を示すとともに、タイヤ試験の結果をまとめて示す。
なお、各試験結果は、従来品1を基準に比較・評価し、パターンノイズ性能は、従来品1の測定値を基準に、それに対する各測定値の差で示している。また、他の試験結果は、従来品1の結果を100とした指数で表し、その値が大きいほど結果が良好で性能が高いことを示している。
なお、各試験結果は、従来品1を基準に比較・評価し、パターンノイズ性能は、従来品1の測定値を基準に、それに対する各測定値の差で示している。また、他の試験結果は、従来品1の結果を100とした指数で表し、その値が大きいほど結果が良好で性能が高いことを示している。
その結果、表1に示すように、微少舵角コーナリングフォースは、従来品1の100に対して、従来品2は110であり、比較品1、2、3では、それぞれ110、110、110であった。これに対し、実施品では110であり、微少舵角コーナリングフォースが大きくなり、その際に大きなコーナリングパワーが発揮されて、操縦安定性能を向上できることが分かった。
また、摩耗性能は、従来品1、2の100に対して、比較品1、2、3では、それぞれ100、110、110であった。これに対し、実施品では110であり、摩耗の発生を抑制して摩耗性能を向上できることが分かった。
一方、パターンノイズ性能は、従来品1の基準(単位、dB−A)に対して、従来品2では+1.0と大きくなっており、比較品1、2、3では、それぞれ+1.0、−0.5、−0.5であった。これに対し、実施品では−0.5と小さくなっており、パターンノイズの発生を抑制してパターンノイズ性能を向上できることが分かった。
一方、パターンノイズ性能は、従来品1の基準(単位、dB−A)に対して、従来品2では+1.0と大きくなっており、比較品1、2、3では、それぞれ+1.0、−0.5、−0.5であった。これに対し、実施品では−0.5と小さくなっており、パターンノイズの発生を抑制してパターンノイズ性能を向上できることが分かった。
残留コーナリングフォースは、従来品1の100に対して、従来品2は120であり、比較品1、2、3では、それぞれ120、100、115であった。これに対し、実施品では115であり、残留コーナリングフォースが大きくなり、直進性能を向上できることが分かった。
雪上トラクション性能(前後方向/横方向)は、それぞれ、従来品1の(100/100)に対して、従来品2は(100/80)と低下しており、比較品1、2、3では、それぞれ(100/100)、(100/100)、(100/80)であった。これに対し、実施品では(100/100)であり、従来と同程度の雪上トラクション性能を確保して、雪上性能を維持できることが分かった。
雪上トラクション性能(前後方向/横方向)は、それぞれ、従来品1の(100/100)に対して、従来品2は(100/80)と低下しており、比較品1、2、3では、それぞれ(100/100)、(100/100)、(100/80)であった。これに対し、実施品では(100/100)であり、従来と同程度の雪上トラクション性能を確保して、雪上性能を維持できることが分かった。
以上の結果から、本発明により、空気入りタイヤ1の雪上性能と、それに背反する傾向がある、パターンノイズ性能、摩耗性能、直進性能、及び操縦安定性能をバランスさせて、空気入りタイヤ1の性能向上を図れることが証明された。
1・・・空気入りタイヤ、2・・・トレッド部、10・・・中央側主溝、11・・・外側主溝、12・・・副溝、13・・・副溝、20・・・中央陸部、21・・・中間陸部、21B・・・ブロック、22・・・ショルダ陸部、30・・・ラグ溝、31・・・ラグ溝、40〜47・・・サイプ、CL・・・タイヤ赤道面、TE・・・トレッド端。
Claims (4)
- トレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数の主溝と、該主溝により区画された複数列の陸部と、該陸部に形成された複数のサイプとを備えた空気入りタイヤであって、
前記複数列の陸部に、リブ状に形成されたタイヤ幅方向中央部に位置する中央陸部及びタイヤ幅方向両側部に位置するショルダ陸部と、該中央陸部とショルダ陸部との間に位置し前記主溝と交差する方向に延びる複数のラグ溝によりブロックに区画された中間陸部とを有し、
前記両側部のショルダ陸部にそれぞれ配置され、互いにタイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜するサイプ及び/又はラグ溝と、
前記中間陸部に配置され、前記主溝よりも幅が狭いタイヤ周方向に延びる副溝と、
を備えたことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 請求項1に記載された空気入りタイヤにおいて、
カーカス層の外周側に、タイヤ幅方向に対して傾斜して延びる補強素子が配列された1層以上のベルト層を備え、
前記ショルダ陸部のサイプ及び/又はラグ溝が、タイヤ半径方向最外側に配置された最外側ベルト層の前記補強素子とタイヤ幅方向に対して同じ方向に傾斜して形成されていることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 請求項1又は2に記載された空気入りタイヤにおいて、
前記ショルダ陸部に、前記主溝よりも幅が狭いタイヤ周方向に延びる副溝を備えたことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載された空気入りタイヤにおいて、
前記中間陸部のラグ溝が、前記ショルダ陸部のサイプ及び/又はラグ溝とタイヤ幅方向に対して逆方向に傾斜して形成されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
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-
2008
- 2008-01-29 JP JP2008018070A patent/JP2009179109A/ja active Pending
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