JP2009178769A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料噴射ノズル等の中空金属製ワークに対するレーザ光による穿孔加工を効率よく進行させるとともに、加工精度を向上させる。
【解決手段】ナノ秒レーザ光によって噴射孔2を形成した後、該噴射孔2の内周壁に対してピコ秒レーザを照射し、仕上げ加工を施す。この際、噴射孔2を回転中心として燃料噴射ノズル1を回転動作させるとともに、燃料噴射ノズル1の外方に配置された吸引・供給ノズル96から圧縮ガスを供給する一方、燃料噴射ノズル1の内方に挿入された吸引ノズル94から吸引を行う。ピコ秒レーザが照射されることに伴って発生した金属蒸気Vは、前記圧縮ガスによって燃料噴射ノズル1の内方に圧送されるとともに、前記吸引ノズル94を介して速やかに吸引除去される。
【選択図】図5

Description

本発明は、中空体である金属製ワークの閉塞部位に対してレーザ光を照射することで貫通孔を形成するレーザ加工装置及びレーザ加工方法に関する。
図6は、自動車に搭載される燃料噴射ノズル1の先端部である。この図6に示されるように、該燃料噴射ノズル1の先端部は中空部として構成されている。また、燃料噴射ノズル1は、金属からなる。
燃料噴射ノズル1の先端部には、複数個の噴射孔2が貫通形成される(図6においては、その中の1個のみを示している)。近時、この穿孔加工は、レーザ光Lを用いて実施されている。換言すれば、噴射孔2を形成する際には、レーザ加工が行われる。
この場合、レーザ光Lは、前記先端部の外方側から照射される。従って、レーザ光Lは、前記先端部の壁部を外壁側から溶融し、内壁側まで進行する。最終的に、内壁が溶融することで噴射孔2が形成される。このように作用するレーザ光Lを照射するレーザ加工装置としては、例えば、特許文献1に記載のものが挙げられる。
ところで、上記のようにレーザ加工を行う場合、集光されたレーザ光の断面が真円にならないことがあり、このために噴射孔の直径や真円度等の精度が低下してしまうことがある。このような不具合を解消して加工精度を向上させるべく、特許文献2には、レーザ加工によって細孔を設けた後、該細孔に対して放電加工による仕上加工を行うことが提案され、また、特許文献3には、第1のレーザ光を照射してワークを予熱した後、フェムト秒レーザ光等の超短パルスレーザ光を照射してワークを加工することが提案されている。
特許第2623296号公報 特開2001−150248号公報 特開2001−212685号公報
特許文献1〜3に記載されているように、レーザ加工では、静止したワークに対してレーザ光が照射される。しかしながら、レーザ光はエネルギ密度が高いため、ワークにおける貫通孔が形成された部位には熱変質層が生成し易い。このことも、加工精度を向上することが容易ではない一因となっている。
また、レーザ光がワークに照射されると、ワークが溶融して気化することに伴って金属蒸気が発生する。この金属蒸気がレーザ光を遮るようになるので、レーザ光による穿孔加工が進行し難くなるという問題も指摘されている。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、熱変質層が発生し難いために加工精度を向上することが容易であり、しかも、金属蒸気がレーザ光を遮ることを回避して穿孔加工を効率よく進行させることも可能なレーザ加工装置及びレーザ加工方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、中空な金属製ワークの閉塞部位にナノ秒レーザ光及びピコ秒レーザ光の少なくともいずれか一方を照射して貫通孔を形成するレーザ加工装置であって、
前記ナノ秒レーザ光を照射するための第1レーザ発振機構と、前記ピコ秒レーザ光を照射するための第2レーザ発振機構とを有するレーザ加工ヘッドと、
前記金属製ワークを保持するとともに、該金属製ワークにおける前記ナノ秒レーザ光及び又はピコ秒レーザ光の少なくともいずれか一方が照射される部位を中心に該金属製ワークを回転動作させる回転保持機構と、
前記貫通孔を形成する際に前記金属製ワークから発生する金属蒸気を吸引する蒸気除去機構と、
前記レーザ加工ヘッド、前記回転保持機構、前記蒸気除去機構の駆動及び停止を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
このような構成とすることにより、金属製ワークを回転動作させながら仕上げ加工を行うことが可能となる。すなわち、例えば、仕上げ加工の際に回転動作する金属製ワークに対してレーザ光を照射することができるので、金属製ワークに熱変質層が生成することを回避することが容易となる。
しかも、金属製ワークを回転動作させながらレーザ光を照射して仕上げ加工を行った場合、集光されたレーザ光の断面形状が非円形であったとしても、略真円形状の貫通孔を得ることができる。
すなわち、本発明によれば、精度が良好な貫通孔を容易に得ることができる。
また、レーザ加工を行う際に金属蒸気を吸引する吸引機構を具備するので、発生した金属蒸気が速やかに吸引除去される。このため、金属蒸気が滞留することが回避されるので、レーザ光が加工箇所に到達することが容易となる。従って、レーザ加工を効率よく進行させることができる。
なお、蒸気除去機構は、金属製ワークの内部側から金属蒸気を吸引する吸引手段を有するものであることが好ましい。この場合、金属製ワークの外部側から金属蒸気を吸引するよりも大きな負圧が発生する。従って、金属蒸気が多量に発生した場合であっても、吸引機構による吸引除去が著しく容易となるからである。換言すれば、金属蒸気を速やかに除去することができる。
また、蒸気除去機構は、貫通孔が形成された後にガスを供給するガス供給手段を有するものであることが好ましい。この場合、金属蒸気をガスによって容易に圧送することができるので、金属蒸気が滞留することを一層容易に回避することができるようになる。
また、本発明は、中空な金属製ワークの閉塞部位にナノ秒レーザ光及びピコ秒レーザ光の少なくともいずれか一方を照射して貫通孔を形成するレーザ加工方法であって、
回転保持機構に保持された前記金属製ワークに対し、第1レーザ発振機構から前記ナノ秒レーザ光を照射して貫通孔を形成する工程と、
前記回転保持機構の作用下に前記金属製ワークを回転動作させた後、回転動作する前記金属製ワークの前記貫通孔の内壁に対し、第2レーザ発振機構から前記ピコ秒レーザ光を照射して仕上げ加工を行う工程と、
を有し、
前記貫通孔を形成する工程を行う最中、前記金属製ワークの外部側から金属蒸気を吸引し、
且つ前記貫通孔を形成する工程の後、前記金属製ワークの外部側からガスを供給するとともに、該金属製ワークの内部側から吸引を行うことを特徴とする。
このような工程を行うことにより、精度が良好な貫通孔を効率よく形成することが可能となる。
本発明によれば、金属製ワークを回転動作させながらレーザ加工を行うことが可能となるので、該金属製ワークに熱変質層が生成することを回避することができるようになるとともに、金属製ワークにおけるレーザ光の照射位置を変化させることができるようになるので、真円形状、又は真円形状に近い貫通孔を形成することができる。すなわち、精度が良好な貫通孔を容易に得ることができる。
また、レーザ加工に伴って発生する金属蒸気を吸引除去するようにしているので、レーザ光を加工位置に効率よく到達させることができる。従って、レーザ加工を効率よく進行させることも可能である。
以下、本発明に係るレーザ加工方法につき、それを実施するレーザ加工装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るレーザ加工装置10の要部縦断面構成図である。このレーザ加工装置10は、燃料噴射ノズル1(金属製ワーク)を保持する回転保持機構12と、前記燃料噴射ノズル1に対して後述するレーザ光を照射するレーザ加工ヘッド14と、噴射孔2を形成する途中で燃料噴射ノズル1から発生する金属蒸気を吸引するための後述する蒸気除去機構とを有する。
回転保持機構12は、ベース部16と、該ベース部16にベアリング18を介して回転自在に支持された回転部20と、該回転部20の上部に設けられたワーク保持部22とを有する。この中、ベース部16には回転駆動用モータ24が付設されている。また、該回転駆動用モータ24の回転軸25には、駆動プーリ26が嵌合されている。
前記回転部20は、カラー28及びナット30によってベアリング18に取り付けられた回転筒部材34を備え、この回転筒部材34の小径な筒状先端には、従動プーリ36が外嵌されている。この従動プーリ36と前記駆動プーリ26には、ベルト38が巻回されている。
ワーク保持部22は、止軸40を介して回転筒部材34に連結された保持ベース42と、この保持ベース42にベアリング43を介して回転自在に取り付けられた断面略T字状のワーク保持本体44と、ワーク保持本体44のベアリング43からの抜け止めをなすカラー48及びナット50と、シール部材52を支持するために保持ベース42に連結された環状部材54と、ワーク保持本体44の一端を支持するために保持ベース42からワーク保持本体44の端部まで延在する延長部材56と、ワーク保持本体44の端部に取り付けられて該ワーク保持本体44を回転させるための駆動装置(図示せず)から駆動力を得るための従動ギヤ58と、ワーク保持本体44を所定角度毎に位置決めするためのワーク回転角度割り出し機構60とからなる。なお、参照符号62は、ワーク保持本体44で燃料噴射ノズル1を支持する際に該燃料噴射ノズル1が回転することを防止するための位置決めピンである。
ワーク保持本体44の内部には、燃料噴射ノズル1の内部に連通する第1通路64と、該第1通路64に直交する第2通路66とが形成されている。この中、第2通路66は、延長部材56の内部に形成された第3通路68に連通する。さらに、第3通路68は、保持ベース42に形成された第4通路70を介して回転筒部材34の中空部71に連通する。
ワーク回転角度割り出し機構60は、ワーク保持本体44を構成する大径部72の外周面に、周回方向に沿って所定角度毎に設けられた複数個の凹部74と、保持ベース42において大径部72の外周面に対向するように設けられたケース76と、このケース76内に配置されて前記凹部74の各々に嵌合可能なボール78と、該ボール78を凹部74側に向かって弾発付勢するコイルスプリング80とを有する。
ワーク保持部22を構成する保持ベース42におけるワーク保持本体44に臨む側の側面には、該保持ベース42を円滑に回転動作させるために、ワーク保持本体44及び燃料噴射ノズル1の重量に対応したカウンタウェイト手段(図示せず)が配設されている。ここで、カウンタウェイト手段としては、その重量に対応した錘を取り付けるものが例示される。又は、液体が貯留されるタンクを保持ベース42内に具備するとともに、ベース部16に配置された図示しないセンサで回転筒部材34の振れを監視し、前記センサが振れ量に応じて発した信号を受信する制御回路98(図2参照)が前記回転筒部材34の振れを小さくするように、前記タンクに水等の液体を供給する指令を出すようなものであってもよい。この場合、ワーク保持本体44及び燃料噴射ノズル1の重量に応じて液体(水等)が供給され、これにより重量を均衡化することが図られる。いずれの場合においても、加工される燃料噴射ノズル1の重量に応じてカウンタウェイト手段の重量が変更される。
隣接する凹部74、74同士の離間間隔は、燃料噴射ノズル1において隣接する噴射孔2、2同士の離間間隔に対応する。
レーザ加工ヘッド14は、図2に示すように、ナノ秒レーザ光L1を発振するナノ秒レーザ発振器82と、ピコ秒レーザ光L2を発振する超短パルスレーザ発振器84(ピコ秒レーザ発振器)とを有する。このレーザ加工ヘッド14には、さらに、超短パルスレーザ発振器84から発振されたピコ秒レーザ光L2を増幅する増幅器86と、該増幅器86から出力されたピコ秒レーザ光L2を反射するためのミラー88と、ナノ秒レーザ発振器82から発振されたナノ秒レーザ光L1を反射するためのミラー89と、ナノ秒レーザ光L1及びピコ秒レーザ光L2の集光位置を変化させるビームローテータ90と、ナノ秒レーザ光L1及びピコ秒レーザ光L2を燃料噴射ノズル1に集光させる集光レンズ92とを有する。
蒸気除去機構は、燃料噴射ノズル1の内方に挿入された吸引ノズル94(図5参照)を介して回転筒部材34の中空部71から吸引を行うことが可能な図示しない吸引機構と、燃料噴射ノズル1の外部近傍に配置された吸引・供給ノズル96(図1及び図2参照)を具備する吸引・供給機構とを有する。
以上の構成において、回転駆動用モータ24、ナノ秒レーザ発振器82、超短パルスレーザ発振器84、ビームローテータ90、吸引機構、吸引・供給機構及び駆動装置は、制御回路98(図2参照)に電気的に接続されている。
本実施の形態に係るレーザ加工方法は、上記のように構成されたレーザ加工装置10を用い、以下のようにして実施される。
はじめに、図1に示す状態において、回転駆動用モータ24を駆動することなくレーザ加工ヘッド14からナノ秒レーザ光L1を発振する。すなわち、制御装置によってナノ秒レーザ発振器82を駆動させ、ビームローテータ90及び集光レンズ92の作用下に、ナノ秒レーザ光L1を燃料噴射ノズル1の所定位置に照射する。同時に、吸引・供給機構を駆動する。
ナノ秒レーザ光L1が照射されることにより、図3に示すように、燃料噴射ノズル1が外壁側から溶融して溶融部Sが形成される。この際、溶融部Sからは多量の金属蒸気Vが発生する。この金属蒸気Vがナノ秒レーザ光L1を遮ると、穿孔加工(レーザ加工)の進行に支障を来すが、本実施の形態では、金属蒸気Vが吸引・供給ノズル96を介して速やかに吸引される。このため、ナノ秒レーザ光L1が燃料噴射ノズル1の所定箇所に容易に到達するようになるので、レーザ加工が効率よく進行する。
燃料噴射ノズル1においてナノ秒レーザ光L1が照射された部位の溶融は、最終的に、中空内部に臨む内壁まで進行する。これにより、噴射孔2としての貫通孔が形成される。
制御回路98は、ナノ秒レーザ発振器82の駆動を停止させた後、「回転駆動用モータ24を駆動する」との指令信号を発する。この指令信号を受けた回転駆動用モータ24は、その回転軸25を回転動作させる。これに追従して駆動プーリ26が回転し、その結果、ベルト38を介して従動プーリ36が回転することで回転筒部材34が回転動作を開始する。
回転筒部材34が回転動作することに伴い、該回転筒部材34に止軸40を介して連結された保持ベース42が回転動作する。その結果、図4に示すように、燃料噴射ノズル1が噴射孔2を回転中心として回転する。
次に、制御回路98は、超短パルスレーザ発振器84を駆動させ、ビームローテータ90及び集光レンズ92の作用下に、ピコ秒レーザ光L2を噴射孔2の開口近傍に照射する。同時に、吸引・供給機構及び吸引機構が駆動される。なお、燃料噴射ノズル1の外方に位置する吸引・供給ノズル96からは圧縮ガスが供給され、一方、吸引機構は、燃料噴射ノズル1の内方に挿入された吸引ノズル94を介して吸引を行う。
燃料噴射ノズル1が回転しているため、図5に示すように、ピコ秒レーザ光L2は、噴射孔2の軸線に対して若干傾斜するように進行する。これにより噴射孔2の内周壁が溶融し、該噴射孔2が所定の直径に仕上げられるとともに内周壁が所定の表面粗さに仕上げられる。すなわち、噴射孔2に対して仕上げ加工が施される。
この際、内周壁の溶融に伴って発生した金属蒸気Vは、吸引・供給ノズル96を介して排出された圧縮ガスによって燃料噴射ノズル1の内方に速やかに圧送される。一方、燃料噴射ノズル1の内方には上記したように吸引ノズル94が配置されており、しかも、この吸引ノズル94を介して吸引機構が吸引を行っているため、金属蒸気Vは、速やかに吸引機構に吸引される。
燃料噴射ノズル1が回転している状態では、金属蒸気Vは噴射孔2の内部で層状に滞留し易い。しかしながら、本実施の形態においては、上記したように、燃料噴射ノズル1の外方から内方へと金属蒸気Vを圧送するとともに、内方で金属蒸気Vを吸引している。しかも、燃料噴射ノズル1の内方から吸引を行うと、外方から吸引を行う場合に比して負圧が大きくなる。このため、金属蒸気Vが多量であっても、容易に吸引除去することが可能となる。
以上のような理由から、金属蒸気Vを速やかに除去することができる。これによりピコ秒レーザ光L2を内周壁に容易に到達させることができるようになるので、内周壁に対するレーザ加工を効率よく進行させることができる。
燃料噴射ノズル1を回転させながらピコ秒レーザ光L2を照射しているため、ピコ秒レーザ光L2は、常に噴射孔2の内周壁に到達する。このため、集光されたピコ秒レーザ光L2の断面形状が非円形であったとしても、略真円形状の噴射孔2を得ることができる。
その上、燃料噴射ノズル1が回転しているので、エネルギ密度が高いピコ秒レーザ光L2が照射された場合であっても、熱変質層が生成し難くなる。このため、加工精度も向上する。
すなわち、燃料噴射ノズル1を回転させる本実施の形態によれば、真円形状、又は真円形状に近い円形状の噴射孔2を形成することができる。換言すれば、噴射孔2を精度よく形成することが可能となるという利点がある。
1個の噴射孔2が形成された後、制御回路98は、燃料噴射ノズル1を所定角度回転させる指令信号を駆動装置に発する。この信号を受けた駆動装置は、従動ギヤ58を介して該ワーク保持本体44を回転させることによって、燃料噴射ノズル1を所定角度回転させる。最終的に、ワーク回転角度割り出し機構60を構成する凹部74にボール78が嵌合することによって燃料噴射ノズル1が位置決めされる。この位置決めされた先端部に対して上記と同様に穿孔加工が施され、新たな噴射孔2が形成される。所定個数の噴射孔2が形成されることに伴い、全ての穿孔加工が終了する。
なお、上記した実施の形態においては、中空金属製ワークとして燃料噴射ノズル1を例示して説明したが、特にこれに限定されるものではないことはいうまでもない。
また、吸引・供給機構に吸引機能のみを営ませ、中空金属製ワーク(例えば、燃料噴射ノズル1)の外方及び内方の双方から金属蒸気Vの吸引を行うようにしてもよい。
本実施の形態に係るレーザ加工装置の要部縦断面構成図である。 図1のレーザ加工装置を構成するレーザ加工ヘッドの概略回路構成図である。 燃料噴射ノズルに対してナノ秒レーザ光を照射し、噴射孔を形成している状態を示す要部縦断面図である。 噴射孔が形成された燃料噴射ノズルを、噴射孔を中心として回転させた状態を示す要部平面図である。 噴射孔の内周壁に対してピコ秒レーザ光を照射し、仕上げ加工を行っている状態を示す要部斜視断面図である。 自動車に搭載される燃料噴射ノズルの先端部近傍の概略縦断面図である。
符号の説明
1…燃料噴射ノズル 2…噴射孔
10…レーザ加工装置 12…回転保持機構
14…レーザ加工ヘッド 22…ワーク保持部
24…回転駆動用モータ 34…回転筒部材
44…ワーク保持本体 58…従動ギヤ
60…ワーク回転角度割り出し機構 64、66、68、70…通路
74…凹部 78…ボール
80…コイルスプリング 82…ナノ秒レーザ発振器
84…超短パルスレーザ発振器 92…集光レンズ
94…吸引ノズル 96…吸引・供給ノズル
98…制御回路 L…レーザ光
L1…ナノ秒レーザ光 L2…ピコ秒レーザ光
S…溶融部 V…金属蒸気

Claims (4)

  1. 中空な金属製ワークの閉塞部位にナノ秒レーザ光及びピコ秒レーザ光の少なくともいずれか一方を照射して貫通孔を形成するレーザ加工装置であって、
    前記ナノ秒レーザ光を照射するための第1レーザ発振機構と、前記ピコ秒レーザ光を照射するための第2レーザ発振機構とを有するレーザ加工ヘッドと、
    前記金属製ワークを保持するとともに、該金属製ワークにおける前記ナノ秒レーザ光及び又はピコ秒レーザ光の少なくともいずれか一方が照射される部位を中心に該金属製ワークを回転動作させる回転保持機構と、
    前記貫通孔を形成する際に前記金属製ワークから発生する金属蒸気を吸引する蒸気除去機構と、
    前記レーザ加工ヘッド、前記回転保持機構、前記蒸気除去機構の駆動及び停止を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 請求項1記載の装置において、前記蒸気除去機構は、前記金属製ワークの内部側から前記金属蒸気を吸引する吸引手段を有することを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 請求項1又は2記載の装置において、前記蒸気除去機構は、前記貫通孔が形成された後にガスを供給するガス供給手段を有することを特徴とするレーザ加工装置。
  4. 中空な金属製ワークの閉塞部位にナノ秒レーザ光及びピコ秒レーザ光の少なくともいずれか一方を照射して貫通孔を形成するレーザ加工方法であって、
    回転保持機構に保持された前記金属製ワークに対し、第1レーザ発振機構から前記ナノ秒レーザ光を照射して貫通孔を形成する工程と、
    前記回転保持機構の作用下に前記金属製ワークを回転動作させる際、回転動作する前記金属製ワークの前記貫通孔の内壁に対し、第2レーザ発振機構から前記ピコ秒レーザ光を照射して仕上げ加工を行う工程と、
    を有し、
    前記貫通孔を形成する工程を行う最中、前記金属製ワークの外部側から金属蒸気を吸引し、
    且つ前記貫通孔を形成する工程の後、前記金属製ワークの外部側からガスを供給するとともに、該金属製ワークの内部側から吸引を行うことを特徴とするレーザ加工方法。
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