JP2009176705A - 鉛蓄電池を再生させるための装置及び方法 - Google Patents

鉛蓄電池を再生させるための装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 鉛蓄電池の容量を回復させるとともに、回復させた鉛蓄電池の容量低下を防止するための装置及びそのための方法を提供する。
【解決手段】 本発明の装置は、共振用コイルと共振用コンデンサとを含み、鉛蓄電池に並列に接続される、直列共振回路を備える。本装置は、共振用コイルのインダクタンスと共振用コンデンサのキャパシタンスとが、鉛蓄電池を充電するための充電用電源から発生する減衰波の周波数と概ね同調する周波数の電流が直列共振回路と鉛蓄電池とによって構成される回路の内部に流れるように調整されたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鉛蓄電池の容量を回復させるとともに、回復させた鉛蓄電池の容量低下を防止するための装置及び方法に関する。特に、本発明は、鉛蓄電池の電極上に生成したサルフェーションを除去するとともに、電極にサルフェーションが再生成するのを防止するための装置及び方法に関する。
二次電池の一種である鉛蓄電池は、他の二次電池と比較して安価で、比較的高い電圧を取り出すことができることから、自動車及び二輪車のバッテリ、商用電源のバックアップ電源、バッテリ駆動のフォークリフトなどの電動自動車用電源、小型飛行機のバッテリ、無停電電源装置の電源などとして広く用いられている。鉛蓄電池は、充電及び放電が繰り返されたり、使用されないまま放置されたりすると、電気容量が大幅に低下する場合がある。その主な要因は、サルフェーションである。
通常、鉛蓄電池は、負電極の活物質として鉛(Pb)を、正電極の活物質として二酸化鉛(PbO)を用い、電解液として希硫酸(HSO)を用いている。放電時には正電極及び負電極に硫酸鉛(PbSO)が生成するが、生成された硫酸鉛は、充電時に鉛、二酸化鉛、及び硫酸としてそれぞれ負電極、正電極、及び電解液に戻る。したがって、理想的な化学反応が進行すれば、鉛蓄電池は永久に使用することができる。しかしながら、実際には理想的な化学反応が進行するような方法及び環境で鉛蓄電池が使用されることは希であるため、多くの場合、使用に伴って電極板上に生成された硫酸鉛が次第に成長し、硬い結晶被膜が生成されることになる。これが、サルフェーションといわれる現象である。
一般に鉛蓄電池の電極板は、その表面積を大きくして鉛蓄電池の電気容量を高めるために、表面に多数の細孔を有する海綿状電極として形成される。この細孔がサルフェーションによって電極反応に寄与しない不活性な硫酸鉛で塞がれ電極板の表面積が小さくなるとともに、絶縁物質である硫酸鉛の存在によって鉛蓄電池の内部抵抗が高くなるため、鉛蓄電池の容量が大幅に低下することになる。
サルフェーションによって堆積した硫酸鉛の被膜を除去するための従来技術として以下のものが提案されている。例えば特許文献1〜特許文献3においては、高周波パルス電流を鉛蓄電池に流し、その物理的な衝撃によって、電極板に堆積した硫酸鉛の被膜を除去する技術が開示されている。このようなパルス電流をベースとする技術は、特許文献1〜3以外の特許文献にも多数存在する。また、特許文献4においては、レール電圧(電源からの交流電圧を全波整流器によって変換した後の直流電圧)をバッテリの自然共振周波数に一致する周波数の変調信号で変調し、変調後のレール電圧によってバッテリを充電する技術が開示されている。本技術によってバッテリが回復する具体的な作用は明細書中に明記されていないが、バッテリの自然共振周波数に一致する周波数の変調信号によってバッテリ全体が共振し、その物理的な衝撃によってサルフェーションを解消するものと思われる。さらに、特許文献5においては、鉛蓄電池の放置期間中に、その固有周波数未満の周波数の音波を電池に加えることによって、電解液の成層化現象が防止され、電極板への硫酸鉛の生成及び蓄積を抑制する保守方法が開示されている。
特許第3902212号明細書 特許第3564458号明細書 特許第3510795号明細書 特表2001−517419号明細書 特開2002−56897号明細書
上述の先行技術には、以下のような課題がある。まず、パルス電流(パルス電圧)をベースとする技術の場合には、鉛蓄電池にパルス電流が流れる時間(又は、パルス電圧が印加される時間)が短時間であるため、電極のサルフェーションが十分に除去できない可能性がある。また、従来技術の多くは、鉛蓄電池を車両から取り外して再生させるものである。したがって、このような技術によって鉛蓄電池を再生させることができたとしても、再生させた鉛蓄電池を再び車両に搭載して使用を続ける間にサルフェーションが電極に発生することになるため、鉛蓄電池を長期間にわたって良好な状態に維持するのが困難である。さらに、いずれの技術も、鉛蓄電池の再生装置の作動には別途電源が必要である。鉛蓄電池を車載のまま再生させる技術の場合は再生対象の鉛蓄電池を電源とするため、エンジンが作動していない状態のときにも暗電流が発生することになる。さらに、パルスをベースとする技術の場合、短いパルス幅のパルス電流を出力する必要があるため、装置の回路構成が複雑になり、装置が高価なものとなる。
本発明の1つの態様によれば、本発明は、鉛蓄電池の容量を回復させるとともに、回復させた鉛蓄電池の容量低下を防止するための鉛蓄電池再生維持装置であって、少なくとも1つの共振用コイルと少なくとも1つの共振用コンデンサとを含み、鉛蓄電池に並列に接続される、直列共振回路を備え、少なくとも1つの共振用コイルのインダクタンスと少なくとも1つの共振用コンデンサのキャパシタンスとが、鉛蓄電池を充電するための充電用電源から発生する減衰波の周波数と概ね同調する周波数の電流が直列共振回路と鉛蓄電池とによって構成される回路の内部に流れるように調整された、ことを特徴とする鉛蓄電池再生維持装置を提供する。
本発明の別の態様によれば、本発明は、鉛蓄電池の容量を回復させるとともに、回復させた鉛蓄電池の容量低下を防止するための鉛蓄電池再生維持方法であって、鉛蓄電池を充電するための充電用電源から発生する減衰波の周波数を測定し、鉛蓄電池に並列に接続される直列共振回路と鉛蓄電池とによって構成される回路の内部に減衰波の周波数と概ね同調する周波数の電流が流れるように、直列共振回路に含まれる少なくとも1つの共振用コイルのインダクタンスと少なくとも1つの共振用コンデンサのキャパシタンスとを調整し、直列共振回路を鉛蓄電池に並列に接続し、充電用電源の交流電圧を直流電圧に変換して鉛蓄電池に印加する、ことを特徴とする方法を提供する。
本発明によれば、コイルとコンデンサとを有する直列共振回路を含む鉛蓄電池再生維持装置を、充電用電源(オルタネータ)から発生する減衰波の周波数と概ね同調するように共振周波数を調整した直列共振回路と鉛蓄電池とが並列接続となるように鉛蓄電池に接続することによって、減衰波の振幅が増幅された大きな振幅の共振電流が、直列共振回路と鉛蓄電池とによって構成される回路(この回路は、直列共振回路と鉛蓄電池のインダクタンス成分とを考慮すると、並列共振回路と考えることができる)に流れる。本発明においては、鉛蓄電池再生維持装置に使用する部品、特にコイル及びコンデンサを適切に選択することによって、すなわち、コイルの巻線抵抗とコンデンサのESR(等価直列抵抗)とを適切に選択した部品を使用することによって、所定の範囲のQ値を有する直列共振回路を構成するようにする。所定の範囲のQ値を有する直列共振回路を鉛蓄電池と並列接続すると、直列共振回路と鉛蓄電池のインダクタンス成分とで構成される並列共振回路の並列共振点と、直列共振回路の直列共振点との差を小さくすることができる(すなわち、共振点において幅の狭いピークが得られるため、直列共振回路の共振周波数と並列共振回路の共振周波数とが近接する)。したがって、直列共振回路の共振周波数を減衰波の周波数に近づけるように調整する(すなわち、概ね同調させる)ことによって、減衰波の周波数と並列共振回路の共振周波数とが概ね同調することになる。その結果、直列共振回路によって生成された共振電流が並列共振回路内部に流れ、この共振電流によって鉛蓄電池の電極が振動し、サルフェーションが除去される。さらに、並列共振回路内部において共振電流が持続し、この持続する共振電流により、鉛蓄電池の電極板が常時振動してサルフェーションの発生を防止することができる。
本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置及び方法は、作動している充電用電源から発生する減衰波と共振して共振電流を発生させるものであるため、本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置及び方法を作動させる当たっては電源が不要であり、したがって、充電用電源が作動していない時には電力が消費されない(すなわち、暗電流が発生しない)。本発明に係る装置及び方法によれば、鉛蓄電池を使用しながら再生するとともに、鉛蓄電池の状態を極めて良好に維持することが可能である。本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置は、コイルとコンデンサとを有する直列共振回路を含む簡単な構成であるため、安価である。
以下、本発明の最良の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池再生維持装置3の斜視図である。図1(a)は、装置3の蓋を開けて内部の樹脂又は断熱材を露出させた状態を表しており、図1(b)は、さらに樹脂又は断熱材を除去して装置内部の部品が見えるようにした状態を表している。図2及び図3は、本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池再生維持装置3を、自動車等の車両に搭載されている鉛蓄電池(バッテリとも言う)4に接続した状態を表すブロック図である。図1に示されるように、鉛蓄電池再生維持装置3は、少なくとも1つの共振用コイル31と少なくとも1つの共振用コンデンサ32とを直列に接続した直列共振回路35を備える。鉛蓄電池再生維持装置3は、さらに、直列共振回路を収容するケース(筐体)33と、直列共振回路35を鉛蓄電池4に接続するための配線34と、直列共振回路35をケース33内部で保持するとともに、直列共振回路35をエンジンルーム内部の熱から保護するための樹脂又は断熱材36と、を含む。ケース33の材質は、金属又はプラスチックとすることができるが、これらに限定されるものではなく、直列共振回路35を保護することができ、かつ、エンジンルーム内の熱に耐えうる材質であればよい。配線34の長さは、鉛蓄電池再生維持装置3の抵抗を小さくしてQ値(後述される)を高くするようになるべく短いことが好ましく、約1m以内であることがより好ましい。樹脂又は断熱材36の材質は特に限定されず、直列共振回路35をエンジンルーム内部の熱から保護することができるものであればよい。なお、鉛蓄電池再生維持装置3を構成するこれらの部品は、耐熱性が高いこと、直流抵抗が低くQ値が大きいことといった品質を満たすものであることが好ましい。共振用コイル31及び共振用コンデンサ32の詳細については、後述する。
図2及び図3に示されるように、鉛蓄電池再生維持装置3は、直列共振回路35と鉛蓄電池4とが並列接続となるように、鉛蓄電池4に接続される。鉛蓄電池再生維持装置3と鉛蓄電池4との接続は、当業者に周知の方法で行うことができるが、鉛蓄電池再生維持装置3の配線の両端を鉛蓄電池4の端子に直接接続することが好ましい。本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置によって再生可能な鉛蓄電池は、ベント形鉛蓄電池、制御弁式鉛蓄電池など、あらゆる種類の鉛蓄電池である。なお、本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置及び方法によっても、劣化が著しい鉛蓄電池、例えば、(1)電極が破損変形したもの、(2)電極の正極と負極との間の内部短絡が生じているもの、など、物理的な損傷が著しいものは再生できない場合があることに留意されたい。電極が破損変形した鉛蓄電池とは、充電時に負極における鉛の析出がサルフェーションにより阻害され、電極の均一な成長を阻むことによって変形を生じたものである。電極の内部短絡は、内部の部品上に堆積した硫酸鉛の堆積物によって正負極間に短絡が生じたものである。また、本発明に係る装置及び方法によれば、電解液の比重が大きく低下した鉛蓄電池であっても回復可能であるが、上記のような電極の破損変形や内部短絡が要因となって比重が低下したものについては回復できない場合がある。
直列共振回路35の共振用コイル31のインダクタンスLと共振用コンデンサ32のキャパシタンスCは、直列共振回路35の共振周波数が、充電用電源(「オルタネータ」とも言う)1によって生成される減衰波(多くの場合、減衰正弦波である)の周波数と概ね同調するように調整される。充電用電源1は、エンジンの回転に伴って伝達される機械エネルギーを電気エネルギー(交流電力)に変換するための装置であり、充電用電源1によって発生した交流電力は、整流器2によって直流電力に変換された後、鉛蓄電池4に蓄えられる。充電用電源1と整流器2をまとめて、充電用電源ということもあり、この場合は、用いられる減衰波は厳密には整流器2によって生成されるものである。減衰波の詳細については、後述する。
本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置によって鉛蓄電池が再生され、再生された状態が維持される作用機序は、現時点では詳細には明らかとなっていないが、本発明の発明者らは概ね以下のとおりと推定している。図4は、エンジンが作動している自動車において、鉛蓄電池4の正極と負極との間の電圧をオシロスコープによって測定したときに検出される波形の模式図である。鉛蓄電池4の電極間においては、主に、(1)充電用電源1の作動に伴って発生する波(図4のA)、(2)プラグ点火に伴う電圧降下の波(図4のB)、(3)充電用電源1のベルトの回転に伴って発生する波長の大きな波(図4のC)、の3種類の波が検出される。このうち、(1)の波(図4のA)は、プラグ点火に伴う電圧降下(図4のB)の直後に検出される波であり、点火コイルの逆起電力をトリガとして発生する。減衰波が発生する前兆として、鉛蓄電池の電極間電圧が低下するが、これは、点火コイルの充電に大きな電流が消費されるためであり、上述の減衰波を特定する1つの指標となる。(1)の波は、図4の横軸(時間)スケール(単位時間20ms)ではパルス状に見えるが、スケールを拡大すると、例えば単位時間を20μsとした図5の下段に示されるような高周波減衰波であることが分かる。充電用電源1によって生成されるこの高周波が、本発明において利用される減衰波である。図4に示されるように、充電用電源1からは、充電用電源1の作動すなわち発電に伴ってこのような減衰波が周期的に発生する。
図6は、本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池再生維持装置3における直列共振回路35の回路図(a)及び当該回路のインピーダンス周波数特性(b)を示す。図6の例によれば、250kHz付近に直列共振点fを示す|Z|の低い部分が現れていることが分かる。直列共振点fは、共振用コイル31のインダクタンスをLとし、共振用コンデンサ32のキャパシタンスをCとすると、以下の式(1)によって与えられる。
Figure 2009176705
図6に示される回路構成の直列共振回路35を含む鉛蓄電池再生維持装置3を、図2及び図3に示されるように自動車の鉛蓄電池4に接続してエンジンを作動させる(すなわち、充電用電源1を作動させる)と、充電用電源1から発生する減衰波(図4の(1)の波)と概ね同調する周波数の電流が流れるようにインダクタンスLとキャパシタンスCとが設定された直列共振回路35内部に電流が発生する。この電流を、「共振電流」という。図5の上段の波形は、充電用電源1から発生する減衰波(図5の下段の波)と共振して直列共振回路35の内部に流れる共振電流の波形である。
一方、図7は、充電用電源1側からみた鉛蓄電池4の等価回路図(a)及び当該回路のインピーダンス周波数特性(b)を示す。図7(b)に示されるように、鉛蓄電池4のインピーダンスは、低周波領域では一定の低い値を示すが、高周波領域では周波数の上昇とともに増大する。したがって、鉛蓄電池4の等価回路は、図7(a)に示されるように、抵抗成分rとインダクタンス成分Lを有する回路として形成される。ここで、鉛蓄電池4のインダクタンス成分と直列共振回路35とによって形成される回路は、充電用電源1側からみると並列共振回路を形成していると考えられる。図8は、本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池再生維持装置3と鉛蓄電池4とを並列接続した場合の、充電用電源1側からみた等価並列共振回路図(a)及びインピーダンス周波数特性(b)である。図8(a)に示される並列共振回路は、直列共振回路35のC及びLと鉛蓄電池4のLとによって形成される並列共振回路36である。並列共振回路36の共振周波数fは、r≪ωLと考えてrを省略すると、
Figure 2009176705
となる。
ここで、直列共振回路35の共振周波数fと、直列共振回路35及び鉛蓄電池4のインダクタンス成分によって構成される並列共振回路36の共振周波数fとの関係をみると、fとfは近接しており(これは、Q値を後述するような範囲に設定することによって達成される)、直列共振点を示す|Z|の低い部分が250kHz付近に現れているとともに、並列共振点を示す|Z|の高い部分が200kHz付近に現れている。直列共振回路35のインダクタンスL及びキャパシタンスCを、減衰波の周波数と概ね同調する周波数の電流が直列共振回路35内部に流れるように調整すると、直列共振回路35の共振周波数fと近い共振周波数fをもつ並列共振回路36内に大きな共振電流が流れる。
このようにして、充電用電源1から減衰波が発生する度に、鉛蓄電池再生維持装置3の直列共振回路35内部に発生した共振電流が鉛蓄電池4に流れることになる。共振電流の振幅は、充電用電源1から発生する減衰波の振幅より大きく、約1.5倍〜約20倍程度となる。さらに、充電用電源1からは減衰波が周期的に発生するため、発生した共振電流が減衰して完全に消滅する前に次の共振電流が発生する。すなわち、共振電流は、常に鉛蓄電池4に流れていることになる。したがって、鉛蓄電池4の電極板が共振電流によって振動することにより物理的衝撃が電極板に与えられ、その結果、電極板に生成された硫酸鉛の被膜が分解されることによって鉛蓄電池のサルフェーションが分解される。それとともに、共振電流による高周波振動が電極板に常時与え続けられるため、一旦サルフェーションが分解した鉛蓄電池4の電極板には硫酸鉛の被膜が再度生成されることがなく、再生した鉛蓄電池4の電気容量が維持される。
充電用電源1から発生する減衰波は、充電用電源1の種類(充電用電源1のメーカーによって異なる)、温度環境、回転数によって異なるが、その周波数は約50kHz〜約350kHz、振幅は約30mV〜約450mVである。減衰波は、充電用電源1の作動に伴って、エンジンのプラグが点火した直後に発生し、その周期は(エンジンの回転数×エンジンの気筒数÷60)回/秒である。充電用電源1から発生する減衰波は、例えば、上述した図4のA及び図5下段に示すような波形の波である。減衰波の周波数は、同一の充電用電源では、エンジンの回転数に応じて若干変化するものの、実施例において示されるようにほぼ一定であると考えてよい。
本発明の一実施形態に係る直列共振回路35に用いられる共振用コイル31及び共振用コンデンサ32は、共振周波数においてより大きな共振電流を直列共振回路35内部に発生させるために、共振周波数fにおける直列共振回路35のインピーダンス|Z|ができるだけ低くなるように選択されることが好ましく、具体的にはインピーダンス|Z|が約0.1Ω以下となるように選択されることが好ましい。そのために、コイル31は巻線抵抗が小さいものを用い、コンデンサ32はESRが小さいものを用いることが好ましい。巻線抵抗の小さいコイル31とESRの小さいコンデンサ32とを選択することによって、Q値の高い直列共振回路35、すなわち共振のピーク(例えば図6(b)に示されるインピーダンス周波数特性図においてみられるピーク)の鋭い直列共振回路35を構成することできる。Q値は、共振回路の共振のピークの鋭さを表す無次元数であり、共振回路の抵抗をR、インダクタンスをL、共振周波数をfとすると、以下の(3)式によって表される。
Figure 2009176705
本発明に係る直列共振回路35のQ値は、約10より大きいことが好ましく、約450より小さいことが好ましい。直列共振回路35のQ値が約10より大きくなるように鉛蓄電池再生維持装置3の部品を選択することによって、共振点において鋭いピークを得ることができるとともに、直列共振点fと並列共振点fとをより近接させることが可能となる。したがって、コイル31及びコンデンサ32を減衰波の周波数と概ね同調する周波数の電流が流れるように選択すれば、並列共振回路内部において安定的に大きな共振電流が流れるようになる。しかしながら、Q値を約450以上にすると、fとfとが近接し過ぎて使用できる周波数帯域が狭くなるため、減衰波の周波数の変動に伴って機能しなくなる(すなわち、減衰波の周波数が共振周波数f又はfの範囲から外れるため、共振電流が流れなくなる)おそれがある。なお、本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置3の直列共振回路は、複数の直列共振回路35を並列に接続することによって形成してもよい。こうすると、鉛蓄電池再生維持装置3の共振周波数におけるインピーダンスをより低減させることができるため、さらに効果的である。
本発明の実施形態に係る鉛蓄電池再生維持装置3の直列共振回路35に用いられる共振用コイル31は、充電用電源1の種類、すなわち発生する減衰波の周波数に応じて、インダクタンスが約3μH〜約20μH、巻線の巻数が約5〜約10ターンのものが用いられる。コイル31の巻線抵抗は、直列共振回路35のQ値が大きくなるように、約10mΩより小さいことが好ましく、約5mΩより小さいことがより好ましい。共振用コイル31は、再生維持装置が車載されることによって被る熱の影響が小さくなるように、熱による透磁率の変化が少ないものであることが好ましい。また、直列共振回路35と鉛蓄電池4とで構成される回路の内部に流れる電流は時間によって大きく変化するため、共振用コイル31は、電流によるインダクタンスの大きさが変わらないように、電流による透磁率の変化が少ないものであることが好ましい。共振用コイル31は、温度による物性値の変化が少ないアモルファスチョークコイルを用いることが好ましい。また、コイルの抵抗成分を小さくするために、巻線の径は約1mmより大きいことが好ましい。
本発明の実施形態に係る鉛蓄電池再生維持装置3の直列共振回路35に用いられる共振用コンデンサ32は、上述のようにESRを小さくするという観点から、フィルムコンデンサが好ましく、メタライズドフィルムコンデンサがより好ましい。共振用コンデンサ32は、充電用電源1の種類、すなわち発生する減衰波の周波数に応じて、キャパシタンスが0.01μF〜10μFのものが用いられる。コンデンサ32のESRは、直列共振回路35のQ値が大きくなるように、約50mΩより小さいことが好ましく、約15mΩより小さいことがより好ましい。また、回路には大きな共振電流が流れるため、コンデンサ32はリップル電流が約1Aより大きいものを用いることが好ましい。
本発明の一実施形態においては、性能が劣化した鉛蓄電池4の再生及び維持は、以下のように行われる。まず、エンジンが作動している車両の鉛蓄電池4の電極に、例えばオシロスコープを当業者に周知の方法で接続することなどによって、観測される波形のうちの減衰波の周波数を測定する。上述のように、この減衰波は、充電用電源1によって生成される波であり、充電用電源1の種類によって異なる。次いで、測定した減衰波の周波数と概ね近い周波数fで直列共振回路35が共振するように、直列共振回路35の共振用コイル31のインダクタンスLと共振用コンデンサ32のキャパシタンスCとを設定する。設定に当たっては、まず、既に述べたような特性を有する共振用コイル31を選択する。ここで、インダクタンスLの大きな共振用コイル31を選択すれば、(3)式から分かるようにQ値を大きくすることができるが、インダクタンスLを大きくするためには巻線の巻数を多くする必要がある。しかしながら、巻数の多いコイルは抵抗Rが大きくなるため、結果として必要なQ値が得られなくなる可能性がある。したがって、インダクタンスLの範囲は上述のように、約3μH〜約20μHであることが好ましい。次いで、選択された共振用コイル31のインダクタンスLと適正な(すなわち、発生する減衰波によって直列共振回路が共振するような)共振周波数fとから、(1)式によってキャパシタンスCを決定し、そのようなCを有する共振用コンデンサ32を選択する。
なお、共振用コイル31と共振用コンデンサ32とを選択する順序は逆でもよい。すなわち、既に述べたような特性を有する共振用コンデンサ32を選択し、次いで、共振用コンデンサ32のキャパシタンスCと共振周波数fとからインダクタンスLを決定し、そのようなLを有する共振用コイル31を選択するようにしてもよい。
このようにして選択した共振用コイル31及び共振用コンデンサ32を直列接続することにより、インダクタンスLとキャパシタンスCとが適切に調整された直列共振回路35を形成することができる。この直列共振回路35をケース33に収容して樹脂又は断熱材36で固める。こうして作成された鉛蓄電池再生維持装置3(すなわち、直列共振回路35)を鉛蓄電池4と並列接続する。次に、車両のエンジンを始動させて充電用電源1を作動させることによって、充電用電源1から発生する減衰波により直列共振回路35及び鉛蓄電池4の内部に共振電流が流れ、概ね上述したような作用機序によって、鉛蓄電池4の再生及び維持が可能となる。
以上のような共振用コイル31と共振用コンデンサ32とによって構成される直列共振回路内35内部で発生し、直列共振回路と鉛蓄電池とによって構成される並列共振回路内部に流れる共振電流は、周波数が減衰波と概ね同じ約50kHz〜約350kHz、振幅が減衰波の約1.5〜約20倍である。例えば、上述の図5の下段に示されるような減衰波によって発生する共振電流は、図5の上段に示されるような波である。
(実施例1)
1つのアモルファスチョークコイル(日本ケミコン株式会社製、品番:LBBM0403R4X7−VoE)と、1つのメタライズドポリプロピレンフィルムコンデンサ(日本ケミコン株式会社製、品番:FTACD102V474 ELHZ0)とを直列に接続し、直列共振回路を形成した。この直列共振回路をケースに入れて樹脂で封入した鉛蓄電池再生維持装置を、乗用車(トヨタ ファンカーゴ、平成12年式、型式NCP−20)に搭載されている性能が劣化した鉛蓄電池(G&Yu製、75D23L)に並列接続した。次いで、乗用車のエンジンを始動させた。
エンジン作動時に乗用車の鉛蓄電池の電極間において検出された波形を、図9(アイドリング時の波形)及び図10(エンジン回転数3,000回転時の波形)に示す。本発明において利用される減衰波は、アイドリング時には約40msに1回の周期で発生し、エンジン回転数3,000回転時には約10msに1回の周期で発生した。図9及び図10の減衰波の1つ(Aの波)を拡大した波を、それぞれ図11及び図12の下段に示す。乗用車に搭載されている充電用電源(オルタネータ、品番;27060−21030)からアイドリング時に発生する減衰波(図11の下段)は、周波数が約83kH、最大振幅が約400mVであった。なお、3,000回転時に発生する減衰波(図12の下段)も、周波数が約83kH、最大振幅が約400mVであった。これらの減衰波と共振して本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置及び鉛蓄電池に流れる共振電流は、アイドリング時及びエンジン回転数3,000回転時のいずれも、図11及び図12の上段に示されるように、周波数が約83kH、最大振幅が約800mAであった。なお、図9及び図10においては、減衰波が図面の上部(例えば、図9の(A)の減衰波の場合)又は下部(例えば図9の右から2つめの減衰波の場合)のみに現れ、例えば図9及び図10のAの波のピークの大きさは、それぞれ対応する図11及び図12の下段の減衰波の振幅より小さくなっているように見える。これは、図9及び図10においては、ゆっくりとした全体の鉛蓄電池端子間電圧を測定するために時間軸を広くした結果、オシロスコープのサンプリング周波数が低くなり、画面上で減衰波を完全には再現できないためであると考えられる。実際には、減衰波は図4の模式図に示されるように上下に振動しており、このことは、図9及び図10に対応する図11及び図12の下段の波形をみれば明らかである。
図13は、上述のように構成された鉛蓄電池再生維持装置を劣化した鉛蓄電池に接続して乗用車を走行させることによって、鉛蓄電池が回復したことを示す結果である。図中の実走行距離は、鉛蓄電池再生維持装置を鉛蓄電池に接続した時点を0kmとし、その時点から実際に走行した距離(単位km)を表す。電圧は、鉛蓄電池の端子間電圧(単位V)であり、比重は、鉛蓄電池の6つのセルの各々の電解液の比重である。実走行距離0kmの時点、すなわち再生前の鉛蓄電池の比重は、最も高いセルでも1.2であり、最も低いセルでは1.12まで低下していた。鉛蓄電池再生維持装置の搭載後は、すべてのセルで比重が上昇し、約900km走行時の鉛蓄電池の比重は、最も高いセルで1.26となり、再生前には1.12であったセルでも1.17となった。また、電圧についても、12.01Vであったものが、約900km走行時には12.50Vまで上昇した。
(実施例2)
乗用車(トヨタ ファンカーゴ、平成12年式、型式NCP−20)に新品の鉛蓄電池(古河電池製、46B24R、SUPER NOVA)を搭載し、1,932km走行した。走行後、バッテリーテスター(MIDTRONICS製、MDX−P300)を用いて鉛蓄電池の電圧を測定すると同時に、電解液の比重及び内部インピーダンスを測定した。次いで、実施例1に記載のとおり形成した本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置を、乗用車に搭載した鉛蓄電池に並列接続して走行し、1,200km、2652.7km、及び3,220kmの各時点で、鉛蓄電池の電圧、比重、及び内部インピーダンスを測定した。測定は、乗用車から鉛蓄電池を取り外し、室温20〜25℃の室内で8〜24時間安静状態に保った後に行った。
図14〜図16は、走行距離による鉛蓄電池の電圧、比重、及び内部インピーダンスの変化を示す図である。これらの図においては、走行距離0kmの時点が本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置を鉛蓄電池に接続した時点を示し、接続前の走行距離は負の距離で示され、接続後の走行距離は正の距離で示されている。鉛蓄電池が車両に搭載されて使用される前、すなわち鉛蓄電池が新品の状態における電圧、比重、及び内部インピーダンスの値は、走行距離が−1,932kmの点で示される。
図14は、走行距離による鉛蓄電池の電圧の変化を示す図である。横軸は走行距離を示し、縦軸は電圧を示す。鉛蓄電池が車両に搭載され使用される前においては、鉛蓄電池の電圧は12.84Vであった。本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置を鉛蓄電池に接続した状態で3,220km走行した後においても、鉛蓄電池の電圧は、当初の電圧を維持していることが分かる。
図15は、走行距離による鉛蓄電池の電解液の比重の変化を示す図である。横軸は走行距離を示し、縦軸は比重を示す。セル番号は、正極側のセルから負極側のセルに向かって、セル1〜セル6とした。鉛蓄電池が車両に搭載され使用される前においては、いずれのセルの比重も1.27〜1.28の値を示しており、セルによる比重のばらつきは小さかった。鉛蓄電池を車両に搭載し、本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置を鉛蓄電池に接続しない状態で走行すると、いずれのセルにおいても比重が低下し、セルによる比重のばらつきが大きくなった。その後、鉛蓄電池再生維持装置を鉛蓄電池に接続した状態で走行すると、走行距離が長くなるにつれて、各セルの比重が再び上昇し、セルによる比重のばらつきが小さくなった。
図16は、走行距離による鉛蓄電池の内部インピーダンス周波数特性の変化を示す図である。横軸は周波数を示し、縦軸は内部インピーダンスを示す。鉛蓄電池の内部インピーダンスは、鉛蓄電池が車両に搭載され使用される前においては小さい値を示していたが、本発明に係る鉛蓄電池再生維持装置を鉛蓄電池に接続しない状態で1,932km走行した時点(図16において□で示されるデータ)では、全周波数帯域において大幅に上昇していた。その後、鉛蓄電池再生維持装置を鉛蓄電池に接続した状態で2652.7km走行すると、内部インピーダンスは、使用前の値と同程度にまで低下し、3,220km走行した時点においても小さい値がほぼ維持されていることが分かる。
以上の結果から、本発明に係る装置及び方法を用いることによって、劣化した鉛蓄電池を車両に搭載したまま再生させることができるとともに、良好な状態を維持できることが分かる。
本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池再生維持装置を示す図であり、(a)装置の蓋を開けて内部の樹脂又は断熱材を露出させた状態、(b)さらに樹脂又は断熱材を除去して装置内部の部品が見えるようにした状態、を表す。 本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池再生維持装置を、自動車等に搭載されている鉛蓄電池に接続した状態を表すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池再生維持装置を、自動車等に搭載されている鉛蓄電池に接続した状態を表すブロック図である。 エンジンが作動している自動車において、鉛蓄電池の正極と負極との間の電圧をオシロスコープによって測定したときに検出される波形の模式図である。 本発明において利用される減衰波(下段)及び共振電流(上段)の模式図である。 本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池再生維持装置における直列共振回路の回路図(a)及び当該回路のインピーダンス周波数特性図(b)である。 充電用電源側からみた鉛蓄電池の等価回路図(a)及び当該回路のインピーダンス周波数特性図(b)である。 本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池再生維持装置と鉛蓄電池とを並列接続した場合の、充電用電源側からみた等価並列共振回路図(a)及びインピーダンス周波数特性図(b)である。 エンジン作動時(アイドリング時)に乗用車の鉛蓄電池の電極間において検出された波形を示す。 エンジン作動時(3,000回転時)に乗用車の鉛蓄電池の電極間において検出された波形を示す。 エンジン作動時(アイドリング時)に充電用電源から発生した減衰波(下段)と、鉛蓄電池再生維持装置及び鉛蓄電池に流れた共振電流(上段)とを示す。 エンジン作動時(3,000回転時)に充電用電源から発生した減衰波(下段)と、鉛蓄電池再生維持装置及び鉛蓄電池に流れた共振電流(上段)とを示す。 鉛蓄電池再生維持装置を鉛蓄電池に接続した状態で乗用車を走行させたときの鉛蓄電池の電圧及び比重の変化を示す図である。 走行距離による鉛蓄電池の電圧の変化を示す図である。 走行距離による鉛蓄電池の電解液の比重の変化を示す図である。 走行距離による鉛蓄電池の内部インピーダンスの変化を示す図である。
符号の説明
1 充電用電源
2 整流器
3 鉛蓄電池再生維持装置
31 共振用コイル
32 共振用コンデンサ
33 ケース
34 配線
35 直列共振回路
36 樹脂又は断熱材
4 鉛蓄電池

Claims (8)

  1. 鉛蓄電池の容量を回復させるとともに、回復させた鉛蓄電池の容量低下を防止するための装置であって、
    少なくとも1つの共振用コイルと少なくとも1つの共振用コンデンサとを含み、鉛蓄電池に並列に接続される、直列共振回路を備え、
    前記少なくとも1つの共振用コイルのインダクタンスと前記少なくとも1つの共振用コンデンサのキャパシタンスとが、前記鉛蓄電池を充電するための充電用電源から発生する減衰波の周波数と概ね同調する周波数の電流が前記直列共振回路と前記鉛蓄電池とによって構成される回路の内部に流れるように調整された、
    ことを特徴とする装置。
  2. 前記共振用コンデンサは、フィルムコンデンサ又はメタライズドフィルムコンデンサであることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  3. 前記直列共振回路のQ値が10〜450であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  4. 前記減衰波の前記周波数は50kH〜350kHであることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  5. 鉛蓄電池の容量を回復させるとともに、回復させた鉛蓄電池の容量低下を防止するための方法であって、
    鉛蓄電池を充電するための充電用電源から発生する減衰波の周波数を測定し、
    前記鉛蓄電池に並列に接続される直列共振回路と前記鉛蓄電池とによって構成される回路の内部に前記減衰波の前記周波数と概ね同調する周波数の電流が流れるように、前記直列共振回路に含まれる少なくとも1つの共振用コイルのインダクタンスと少なくとも1つの共振用コンデンサのキャパシタンスとを調整し、
    前記直列共振回路を前記鉛蓄電池に並列に接続し、
    前記充電用電源を作動させる、
    ことを特徴とする方法。
  6. 前記共振用コンデンサは、フィルムコンデンサ又はメタライズドフィルムコンデンサであることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  7. 前記直列共振回路のQ値が10〜450であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記減衰波の前記周波数は50kH〜350kHであることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
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