JP2009176065A - 決済装置、及び携帯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の電子マネー用のアプリケーションがICチップに組み込まれている場合のユーザの利便性を向上させる。
【解決手段】携帯電話7やICカード6に配設されたICチップには、複数の電子マネーアプリが組み込まれている。電子マネー端末8は、ICチップにアクセスし、ICチップに組み込まれている電子マネーアプリをサーチする。電子マネー端末8は、これら電子マネーアプリを把握した後、それぞれのバリュー残高を読み取って、バリュー残高を個別に表示すると共に合計金額も表示する。次に、電子マネー端末8は、ICチップに組み込まれた電子マネーアプリで決済処理を行う優先順位を設定し、当該優先順位の順に、決済金額の合計が支払金額となるように電子マネーアプリに順次アクセスして決済処理をしていく。
【選択図】図1

Description

本発明は、決済装置、及び携帯装置に関し、例えば、複数種類の電子マネーを用いて決済するものに関する。
近年、ICチップを携帯電話や樹脂製のカードなどに組み込み、様々なサービスを提供する事業が盛んになってきた。
ICチップには、CPUやメモリなどが形成されており、これに電子マネー用のアプリケーション(以下、電子マネーアプリ)を組み込んで動作させることにより、電子マネー機能を発揮させることができる。
電子マネーサービスには、A社が提供するサービス、B社が提供するサービスなど、電子マネー事業者ごとに行われており、これらの電子マネー事業者が提供するサービスを利用するためには、それぞれの電子マネー事業者が提供する電子マネーアプリをICチップに組み込む必要がある。
そこで、携帯電話に内蔵するICチップに複数の電子マネー事業者の電子マネーアプリを組み込み、1台の携帯電話で複数種類の電子マネーを利用することが行われている。
このようなICチップに複数のアプリケーションを組み込む技術として、次の特許文献1の「ICカード及び電子マネー入金システム」がある。
この技術は、ICチップに電子マネーアプリとクレジットカード用のアプリケーションを組み込み、電子マネーでの決済で金額が不足する場合にクレジットカード用のアプリケーションでユーザに与信を与えるものである。
特開2005−38446公報
携帯電話のICチップに複数の電子マネーアプリを組み込んだ場合、例えば、ユーザは次のようにして電子マネーを使用する。
まず、店舗の会計エリアに設置された電子マネー端末のリーダライタに携帯電話を置くなどして近接させる。
次に、電子マネー端末は、店舗の担当者の操作により、リーダライタを介してICチップにアクセスし、ICチップに組み込まれた電子マネーアプリをサーチする。
ICチップに組み込まれたアプリケーションには、アプリケーションを識別するためのサービスコードが設定されており、電子マネー端末は、サービスサーチと呼ばれる処理にて当該サービスコードを読み取って、ICチップに組み込まれている電子マネーアプリを認識する。
そして、電子マネー端末は、ICチップに単数の電子マネーアプリが組み込まれている場合には、これを用いて決済し、複数の電子マネーアプリが組み込まれている場合には、これらを表示装置に表示して、次のように何れを用いるかの指示を受け付ける。
即ち、担当者がユーザに「A社とB社の電子マネーがご利用可能です。どちらを使いますか?」などと問い合わせ、ユーザが「A社を使います。」などと返答すると、担当者は、電子マネー端末を操作して、A社の電子マネーアプリを用いてA社の電子マネーで決済する。
従来の電子マネー端末では、ICチップに組み込まれている電子マネーアプリの種類を表示することはできたが各電子マネーアプリの残高金額を個別に調べることは行っていなかった。
これは、電子マネーアプリの仕様が各社異なるため、残高参照に専用のモジュールを起動するものや、専用のモジュールを必要としないものなどが混在し、制御が複雑で処理時間を要するためである。
そのため、ICチップに組み込まれている電子マネーアプリが複数表示されていても、残高金額が分からないため、ユーザは何れの電子マネーアプリを選択するか判断に迷うという問題があった。
そこで、本発明は、複数の電子マネー用のアプリケーションがICチップに組み込まれている場合のユーザの利便性を向上させることを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、1の筐体に配設されるICチップに組み込まれたアプリケーションによって形成され、貨幣価値の金額を表す電子データを決済に使用可能な残高金額として記憶し、前記記憶した残高金額を減額することにより決済を行う貨幣端末を用いて1の決済を行う決済装置であって、1の筐体に配設される単数又は複数のICチップに組み込まれた個々のアプリケーションによる複数の貨幣端末を認識する貨幣端末認識手段と、前記認識した貨幣端末が記憶する残高金額を個々の前記貨幣端末から取得する残高金額取得手段と、を具備したことを特徴とする決済装置を提供する。
請求項2に記載の発明では、前記取得した残高金額の合計金額を提示する合計金額提示手段を具備したことを特徴とする請求項1に記載の決済装置を提供する。
請求項3に記載の発明では、前記取得した残高金額を前記認識した貨幣端末ごとに提示する個別残高金額提示手段を具備したことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の決済装置を提供する。
請求項4に記載の発明では、前記ICチップが有する記憶領域には、当該ICチップに組み込まれているアプリケーションを識別する識別コードが記憶されており、前記貨幣端末認識手段は、前記記憶領域の識別コードを確認することにより前記貨幣端末を認識することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の決済装置を提供する。
請求項5に記載の発明では、前記アプリケーションが形成された記憶領域には、汎用のコマンドでアクセス可能な汎用領域と、専用のモジュールでアクセスする専用領域が形成されており、前記残高金額取得手段は、残高金額が汎用領域に記憶されている貨幣端末の場合には、汎用領域から残高金額を取得し、残高金額が専用領域に記憶されている貨幣端末の場合には、専用のモジュールを起動して残高金額を取得することを特徴とする請求項1から請求項4までのうちの何れか1の請求項に記載の決済装置を提供する。
請求項6に記載の発明では、貨幣端末の種類と、残高金額が汎用領域と専用領域の何れの領域に記憶されているか、との残高領域対応を記憶する残高領域対応記憶手段を具備し、前記残高金額取得手段は、前記残高領域対応に従って専用モジュールを起動するか否かを判断することを特徴とする請求項5に記載の決済装置を提供する。
請求項7に記載の発明では、支払金額を入力する支払金額入力手段と、減額金額の合計が前記入力した支払金額となるように複数の前記認識した貨幣端末から貨幣価値の金額を減額する減額手段を具備したことを特徴とする請求項1から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載の決済装置を提供する。
請求項8に記載の発明では、決済を行う貨幣端末の優先順位を記憶する優先順位記憶手段を具備し、前記減額手段は、前記記憶した優先順位に従って複数の前記認識した貨幣端末から貨幣価値の金額を減額することを特徴とする請求項7に記載の決済装置を提供する。
請求項9に記載の発明では、決済を行う貨幣端末の優先順位を前記筐体に内蔵される優先順位記憶手段から取得する優先順位取得手段を具備し、前記減額手段は、前記取得した優先順位に従って前記複数の貨幣端末から貨幣価値の金額を減額することを特徴とする請求項7に記載の決済装置を提供する。
請求項10に記載の発明では、決済を行う貨幣端末の優先順位を指定する優先順位指定手段を具備し、前記減額手段は、前記指定した優先順位に従って前記複数の貨幣端末から貨幣価値の金額を減額することを特徴とする請求項7に記載の決済装置を提供する。
請求項11に記載の発明では、筐体と、前記筐体に配設される単数又は複数のICチップと、前記ICチップに組み込まれた個々のアプリケーションによって、貨幣価値の金額を表す電子データを決済に使用可能な残高金額として記憶し、前記記憶した残高金額を減額することにより決済を行う複数の貨幣端末と、決済を行う貨幣端末の優先順位を記憶する優先順位記憶手段と、前記記憶した優先順位を請求項9に記載の決済装置に提供する優先順位提供手段と、を具備したことを特徴とする携帯装置を提供する。
本発明によれば、複数の電子マネー用のアプリケーションがICチップに組み込まれている場合、これらの残高を個別に取得することにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
(1)実施の形態の概要
携帯電話7やICカード6(図1)に配設されたICチップ12(図3)には、複数の電子マネーアプリが組み込まれている。電子マネーアプリは、電子マネーによる決済を行う機能を提供するアプリケーションである。
個々の電子マネーアプリは、独立してバリューによる決済処理を行うことができ、通常は、ユーザが決済の都度、使用する電子マネーアプリを指定するなどして個別に使用している。
これに対し、電子マネー端末8は、ICチップ12に組み込まれている複数の電子マネーアプリを組み合わせて1の決済処理を行うことができる。
まず、電子マネー端末8は、ICチップ12にアクセスし、ICチップ12に組み込まれている電子マネーアプリをサーチする。これは、電子マネーアプリに付随しているサービスコードを読み取ることにより行うことができる。
このようにして、電子マネー端末8は、ICチップ12に組み込まれている電子マネーアプリを個別に把握した後、個々の電子マネーアプリにアクセスしてそれぞれのバリュー残高を次のようにして読み取る。
電子マネーアプリの構成は、各電子マネー事業者ごとに規格が異なるため、バリュー残高は、電子マネーアプリごとの専用の電子マネーモジュールを用いなくても読めるものと、電子マネーモジュールを起動しなくては読めないものが存在し、電子マネー端末8は、電子マネーアプリとこれらの対応をテーブルに記憶している。
そして、電子マネー端末8は、電子マネーモジュールを起動する必要のない電子マネーアプリに関しては、電子マネーモジュールを起動せずにバリュー残高を読み取り、電子マネーモジュールを起動する必要のあるものに関しては電子マネーモジュールを起動して読み取る。
電子マネー端末8は、このようにしてバリュー残高を読み取ると、各電子マネーアプリごとのバリュー残高を個別に表示すると共に、これらの合計金額も表示する。
次に、電子マネー端末8は、ICチップ12に組み込まれた電子マネーアプリで決済処理を行う優先順位を設定し、当該優先順位の順に、決済金額の合計が支払金額となるように、ICチップ12に組み込まれた電子マネーアプリに順次アクセスして決済処理をしていく。
なお、優先順位は、ユーザがICチップ12にて予め設定している場合には、電子マネー端末8がこれを読み取って用い、ICチップ12で優先順位が設定されていない場合には、予め電子マネー端末8で設定されている優先順位を用いる。また、決済実行前に、ユーザが優先順位を確認してこれを変更することも可能である。
(2)実施の形態の詳細
図1は、本実施の形態に係る電子マネーシステム1の構成を説明するための図である。
電子マネーシステム1は、携帯電話7、ICカード6、電子マネー端末8、A電子マネーサーバ5a、B電子マネーサーバ5b、C電子マネーサーバ5cなどを用いて構成されている。
携帯電話7は、非接触型のICチップを内蔵しており、近距離の無線通信によって電子マネー端末8と接続することができる。
なお、ICチップを接触型とし、電極の接触によりこれらの端末と接続するように構成してもよい。
このICチップには、電子マネー事業者であるA、B、C社が提供するA電子マネーアプリ、B電子マネーアプリ、C電子マネーアプリの3つの電子マネー用アプリケーションが組み込まれて(インストールされて)おり、これらを個別に駆動することにより、A社の電子マネーカード、B社の電子マネーカード、C社の電子マネーカードとして個別に機能することができる。
以下、これら各社の電子マネーアプリを特に区別しない場合には、単に電子マネーアプリと記す。
即ち、携帯電話7は、A、B、C社の提供する電子マネーカードを内蔵しているのと同様の機能を有している。
なお、携帯電話7に内蔵されたICチップは、携帯電話7の電源により駆動することもできるし、電子マネー端末8から無線で供給される電力により駆動することもできる。
ICチップに組み込まれた各電子マネーアプリは、例えば、A電子マネーアプリが5000円、B電子マネーアプリが2500円、C電子マネーアプリが3800円といったように、それぞれバリューと呼ばれる貨幣価値の残高金額を電子データとして記憶している。
そして、ICチップは、電子マネー端末8からの指令により、各電子マネーアプリを選択的に駆動することができ、例えば、A電子マネーアプリで500円決済する場合、ICチップは、電子マネー端末8からの指令によりA電子マネーアプリを駆動してAアプリケーションの記憶するバリューから500円を減額する。
このように、ICチップは、電子マネー端末8からの指令により、各電子マネー事業者の電子マネーアプリを選択的に駆動して、当該駆動した電子マネーアプリの記憶するバリューを指定金額分だけ増額(以下、チャージ)したり、及び減額(以下、決済)したりすることができる。
また、携帯電話7は、図示しない基地局を介して通信ネットワークに無線接続することができ、通信ネットワーク経由でA電子マネーサーバ5a、B電子マネーサーバ5b、C電子マネーサーバ5c、その他のサーバ装置に接続することも可能である。
このため、電子マネー端末8ではなく、通信ネットワーク経由で所定のサーバに接続し、サーバからの指令により電子マネーアプリを駆動してチャージや決済を行うこともできる。
本実施の形態では、一例としてICチップにA、B、C社の電子マネーアプリが組み込まれているものとして説明するが、1社の電子マネーアプリのみ組み込んだり、更に多くの電子マネーアプリを組み込んだりすることもできる。
また、ICチップに組み込むアプリケーションは、電子マネーアプリに限らず、例えば、クレジットカード機能を発揮するアプリケーション、ポイントカード機能を発揮するアプリケーション、電子ブックを表示するアプリケーション、ゲーム機能を発揮するアプリケーションなど、各種のアプリケーションを組み込むことができる。
ICカード6は、携帯電話7に配設されたのと同様のICチップを内蔵する樹脂製などのカードである。
ICカード6のICチップは、電子マネー端末8から無線で供給される電力により駆動し、電子マネー端末8からの指令によりA、B、C社の電子マネーアプリを個別に駆動して、電子マネーアプリ別にチャージや決済を行うことができる。
以下では、携帯電話7に組み込まれているICチップと、ICカード6に組み込まれているICチップを特に区別しない場合には、場合に応じて単にICチップと記すことにする。
このように、電子マネーアプリは、1の筐体(携帯電話7やICカード6)に配設されるICチップ(ICチップ12)に組み込まれたアプリケーションによって、貨幣価値の金額を表す電子データ(バリュー)を決済に使用可能な残高金額(バリューの残高)として記憶し、当該記憶した残高金額を減額することにより決済を行う貨幣端末として機能している(即ち、貨幣端末機能を実現する)。
なお、本実施の形態では、携帯電話7やICカード6には、単数のICチップ12を搭載するものとするが、互いに緩衝しない複数のICチップ12を配設するように構成することも可能である。
加盟店は、携帯電話7や携帯電話7によってバリューでの決済やチャージが可能な店舗(コンビニエンスストア、デパート、レストラン、その他の小売店舗、営業車両、その他の移動体など)であり、会計エリアに単数、又は複数の電子マネー端末8を備えている。
電子マネー端末8は、携帯電話7やICカード6のICチップに近距離の無線にてアクセスする端末であり、例えば、単独で設置されていたり、あるいは、会計装置(レジ)などに組み込まれて設置されている。
あるいは、チャージ専用の電子マネー端末8を商業施設の広場に設置したり、自動販売機に決済専用の電子マネー端末8を組み込んで自動販売機での決済に用いたりなどの設置形態もある。
なお、図1では、加盟店と電子マネー端末8を1つのみ示してあるが、これは複数存在する。
ICチップには、組み込まれているアプリケーションの種類を判別するためのサービスコードと呼ばれる識別コードが記憶されており、電子マネー端末8は、ICチップと接続した場合にサービスサーチと呼ばれる処理でサービスコードを読み取って、ICチップに組み込まれているアプリケーションを検出し、ICチップにどの電子マネー事業者の電子マネーアプリが組み込まれているかを認識する。
このようにICチップ12が有する記憶領域には、当該ICチップ12に組み込まれているアプリケーションを識別する識別コード(サービスコード)が記憶されている。
この場合に、電子マネー端末8は、個々の電子マネーアプリのバリュー残高を読み取り、液晶ディスプレイなどの表示装置に、個々の電子マネーアプリのバリュー残高と、残高の合計金額を表示することもできる。
そして、電子マネー端末8は、ICチップに指令を送り、検出した電子マネーアプリを選択的に駆動して、当該選択した電子マネーアプリについてバリューの残高照会やチャージ・決済を行うことができる。
このように、電子マネー端末8は、1の筐体(携帯電話7やICカード6)に配設される単数又は複数のICチップに組み込まれた個々のアプリケーションによる複数の貨幣端末(電子マネーアプリ)を認識する貨幣端末認識手段と、当該認識した貨幣端末が記憶する残高金額(バリュー残高)を個々の貨幣端末から取得する残高金額取得手段を備えた決済装置として機能している。
そして、この貨幣端末認識手段は、ICチップ12の記憶領域に記憶された識別コード(サービスコード)を確認することにより個々の貨幣端末を認識する。
更に、電子マネー端末8は、電子マネーアプリから取得した残高金額(バリュー残高)の合計金額を提示する合計金額提示手段と、残高金額を当該認識した貨幣端末ごとに提示する個別残高金額提示手段を備えている。
電子マネー端末8は、動作モードに単数アプリモードと複数アプリモードがあり、単数アプリモードにおいては、従来の電子マネー端末と同様に、ユーザが指定した1の電子マネーアプリにて決済処理を行う。
複数アプリモードでは、電子マネー端末8は、担当者からユーザの支払金額の入力を受け付けると、バリューの決済金額の合計値が支払金額となるようにA、B、C電子マネーアプリを選択してこれらの記憶するバリューを減額する。
このように、電子マネー端末8は、支払金額を入力する支払金額入力手段と、減額金額の合計が当該入力した支払金額となるようにサービスコードで認識した複数の貨幣端末(電子マネーアプリ)から貨幣価値の金額(バリュー)を減額する減額手段を備えている。
一般的な使用形態としては、単数アプリモードで決済しようとしたところ、残高不足が確認された場合に、担当者が顧客に確認して複数アプリモードでの決済を行う場合が考えられる。以下では、特に断らない限り複数アプリモードでの動作について説明する。
複数アプリモードでは、決済に用いる電子マネーアプリの優先順位を設定することができ、ユーザが予めICチップ12に設定する場合、電子マネー端末8が設定する場合、及び決済の際にユーザが指定する場合などがある。
そして、電子マネー端末8は、当該設定した優先順位に従って各電子マネーアプリからバリュー残高を減額する。
このように、電子マネー端末8は、所定の優先順位に従って複数の貨幣端末(電子マネーアプリ)から貨幣価値(バリュー)の金額を減額する減額手段を備えているが、この所定の優先順位は、電子マネー端末8が記憶したもの、ICチップ12から取得したもの、ユーザなどが指定したものとすることができる。
電子マネー端末8は、ICチップで行ったチャージや決済などの処理をログデータとして電子マネーアプリごとに記憶し、これを例えばバッチ処理にて各電子マネー事業者の運営するA電子マネーサーバ5a、B電子マネーサーバ5b、C電子マネーサーバ5cに個別に送信する。
A電子マネーサーバ5a、B電子マネーサーバ5b、C電子マネーサーバ5cは、それぞれA、B、C社が運営するサーバ装置である。
以下、各社の電子マネーサーバを特に区別しない場合には、場合に応じて電子マネーサーバと記すことにする。
これら電子マネーサーバは、通信ネットワークにより電子マネー端末8に接続されており、電子マネー端末8からログデータを送信してもらい、これを記憶して各種の情報処理を行う。
ログデータは、電子マネー端末8がアクセスした電子マネーアプリに個別に設定されているID情報(以下、電子マネー機能部ID)、チャージ・決済の別、処理金額、処理日時などから構成されている。
また、電子マネーサーバは、通信ネットワークを介して携帯電話7やICカード6のICチップと接続することもでき、電子マネー端末8と同様に、電子マネーアプリを起動してチャージや決済を行わせることもできる。
なお、携帯電話7に配設されたICチップの場合には、携帯電話7の通信機能を用いて電子マネーサーバに接続することができ、ICカード6に配設されたICチップの場合には、例えば、リーダライタを有し通信ネットワーク接続機能を有するパーソナルコンピュータなどのユーザ端末を介して接続する。
図2は、携帯電話7の機能的な構成の一例を示した概念図である。
携帯電話7は、電話機能部10とICチップ12を備えており、両者はインターフェース部11によって接続している。
ICチップ12は、ICカード6に組み込まれているICチップと同様のICチップであり、電子マネーアプリが組み込まれている。
なお、図2では、ICチップ12でA電子マネーアプリを駆動し、ICチップ12にA社の電子マネー用の電子マネー機能部が形成されている場合を示している。
電話機能部10は、通話を行う通話モードとアプリケーションモードを有しており、ユーザの操作により切り替えることができる。
電話機能部10は、CPUと、各種のアプリケーションプログラムを記憶した記憶部を備えており、アプリケーションモードにてこれらのアプリケーションプログラムをCPUで実行することにより各種のアプリケーション機能を発揮することができる。
A携帯アプリ15aは、電話機能部10のCPUでA携帯アプリケーションプログラムを実行することにより形成される。
A携帯アプリ15aは、A電子マネーサーバ5aとICチップ12の両方にアクセスすることができ、ユーザが携帯電話7を操作してA電子マネーアプリにアクセスする機能を提供したり、A電子マネーサーバ5aとICチップ12の通信を仲介することができる。
例えば、A携帯アプリ15aは、ユーザの操作により、A電子マネーアプリを駆動し、A電子マネーアプリに記憶されているバリューの残高を携帯電話7のディスプレイに表示したり、あるいは、A電子マネーアプリの電子マネー機能部IDをICチップ12から読み出してディスプレイに表示したりなど、ユーザ向けの各種機能を発揮することができる。
また、A携帯アプリ15aは、ICチップ12でA電子マネーアプリを駆動し、A電子マネーサーバ5aから各種コマンドを受信してA電子マネーアプリに入力し、A電子マネーアプリにチャージや決済などの各処理を行わせることなどもできる。
なお、電子マネーサーバが携帯電話7の電子マネーアプリにチャージする場合には、その代金は、クレジット決済などによりユーザから徴収される。
以上、A携帯アプリ15aについて説明したが、電話機能部10には、図示しないが、同様にB電子マネーサーバ5bやC電子マネーサーバ5c、B電子マネーアプリやC電子マネーアプリに対して同様の処理を行うB携帯アプリ15b、C携帯アプリ15cも組み込まれており、ユーザがこれら携帯アプリを選択的に起動できるようになっている。
ICチップ12は、インターフェース部11によって電話機能部10と接続している。
ICチップ12には、例えば、A、B、C電子マネーアプリ、その他のアプリケーションが組み込まれている。
例えば、図2に示したように、A電子マネーアプリを駆動すると、ICチップ内で端末通信部16、バリュー処理部17、電子マネー記憶部18などが形成される。
電子マネー記憶部18は、電子マネー機能部ID、バリュー残高、利用ログデータなどを記憶している。
電子マネー機能部IDは、電子マネーアプリに一意に付与したID情報であり、電子マネー機能部IDにより、A電子マネーサーバ5aはICチップに組み込まれているA電子マネーアプリを特定できる。
バリュー残高は、A社の電子マネーサービスについての現在記憶しているバリューの残高であり、A電子マネーアプリは、この残高分だけ決済能力があることになる。
利用ログデータは、電子マネー端末8などと通信を行った処理内容を記録したログデータである。
端末通信部16は、電子マネー端末8のリーダライタ部39から金額変更情報やその他のコマンドなどを受信してバリュー処理部17に入力するなど、電子マネー端末8とバリュー処理部17の通信を仲介する。
バリュー処理部17は、コマンドを実行する情報処理部である。コマンドには、金額変更情報、ID参照コマンド、残高参照コマンドなどがある。
金額変更情報は、バリュー処理部17に、金額変更情報で指定されている金額分だけ電子マネー記憶部18に記憶されているバリューの残高を増減させるコマンドである。
バリュー処理部17は、金額変更情報を実行することにより、チャージする場合には指定された金額分だけバリュー残高を増額し、決済する場合には指定された金額分だけバリュー残高を減額する。
ID参照コマンドは、バリュー処理部17に電子マネー機能部IDを読み出させるコマンドであり、バリュー処理部17は、ID参照コマンドが入力されると、電子マネー記憶部18から電子マネー機能部IDを読み出して出力する。
残高参照コマンドは、バリュー処理部17にバリュー残高を読み出させるコマンドであり、バリュー処理部17は残高参照コマンドが入力されると電子マネー記憶部18からバリュー残高を読み出して出力する。
以上のように、電子マネー端末8は、バリュー処理部17に各種コマンドを入力してバリュー残高を増減したり、電子マネー機能部IDやバリュー残高を読み取ったりすることができる。
また、A携帯アプリ15aを用いてA電子マネーサーバ5aとICチップ12を接続することにより、A電子マネーサーバ5aから各種コマンドを送信して、電子マネー端末8と同様な処理をA電子マネーアプリに行わせることもできる。
図3は、ICチップ12のハードウェア的な構成の一例を示したブロック図である。
ICチップ12は、CPU(Central Processing Unit)21、高周波回路22、アンテナ26、ROM(Read Only Memory)23、RAM(Random Access Memory)24、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)25などを有している。
これらの素子は、ICチップ上に形成されている。ただし、アンテナ26は、ICチップ12の周囲に張り巡らされた空中線により構成され、端部がICチップに接続されている。
CPU21は、ROM23やEEPROM25に記憶されている各種プログラムに従って情報処理を行う中央処理装置である。
CPU21は、アンテナ26、高周波回路22を介して、電子マネー端末8と近距離の無線通信を行うことができ、また、インターフェース部11を介して電話機能部10とも接続している。
アンテナ26は、電子マネー端末8のリーダライタ部39に内蔵されたアンテナと近距離の無線通信を行うためのアンテナである。
高周波回路22は、リーダライタ部39からアンテナ26に送信されてきた高周波をデジタル信号に変換してCPU21に出力したり、逆にCPU21が出力したデジタル信号を高周波に変換してアンテナ26からリーダライタ部39に送出する。
RAM24は、CPU21が情報処理を行う際のワーキングメモリを提供する随時書き込み読み出し可能なメモリである。
RAM24は、ICカード6に電力が供給されている間、記憶内容を保持することができるが、電力の供給が止まると記憶内容は失われる。
ROM23は、ICカード6を機能させるための基本的なプログラムやパラメータ、データなどを記憶した読み出し専用メモリである。
EEPROM25は、情報を書き込んだり消去したりが可能なROMである。EEPROM25に記憶してある情報は、ICカード6への電力の供給がない場合でも保たれる。
EEPROM25は、各アプリケーションごとに領域が区分されており、図3の例では、A、B、C電子マネーアプリがこれら領域に組み込まれている。
CPU21は、電子マネー端末8からの指令によりこれらアプリケーションを選択的に動作させることができる。
また、EEPROM25には、決済に使用する電子マネーアプリの優先順位をユーザが設定した優先順位テーブルも形成されている。この優先順位テーブルに記憶されている優先順位は、電子マネー端末8からの要求により電子マネー端末8に送信される。
このように、携帯電話7は、筐体(ICチップ12が配設された携帯電話7の筐体)と、当該筐体に配設される単数又は複数のICチップ(ICチップ12、個別に電子マネーアプリを動作できるものであれば複数のICチップ12でもよい)と、当該ICチップに組み込まれた個々のアプリケーションによって、貨幣価値の金額を表す電子データを決済に使用可能な残高金額として記憶し、当該記憶した残高金額を減額することにより決済を行う複数の貨幣端末(電子マネーアプリ)と、決済を行う貨幣端末の優先順位を記憶する優先順位記憶手段(優先順位テーブル)と、当該記憶した優先順位を電子マネー端末8で構成される決済装置に提供する優先順位提供手段と、を具備した携帯装置として機能している。
図4は、EEPROM25の構成をより詳細に示した図である。
図の優先順位テーブルでは、一例として、A電子マネーサービス、B電子マネーサービス、C電子マネーサービスの順に優先順位が設定されている。
これにより、電子マネー端末8は、A電子マネーアプリ、B電子マネーアプリ、C電子マネーアプリの順に決済していく。
即ち、A電子マネーアプリのバリュー残高が支払金額に満たない場合は、更に、B電子マネーアプリのバリュー残高も使って決済する。それでも支払金額に満たない場合には、更にC電子マネーアプリのバリュー残高も使って決済する。
A電子マネーアプリに区分された記憶領域は、更に、鍵無し領域と鍵有り領域に区分されている。
鍵無し領域は、固有の暗号鍵を有する専用のモジュールを用いずとも、電子マネー端末8から参照できる領域であり、ICチップ12用の汎用のコマンドでアクセスするできる領域である。
一方、鍵無し領域は、固有の暗号鍵を有する専用モジュールによってアクセスする必要がある領域である。
このため、電子マネー端末8は、バリュー残高が鍵無し領域に記憶されている電子マネーアプリの場合には、汎用のコマンドによって高速に当該バリュー残高を参照し、バリュー残高が専用領域に記憶されている電子マネーアプリの場合には、当該電子マネーアプリ用の専用モジュールを起動して残高を参照する。
鍵無し領域は、専用のモジュールを起動する必要がないため、電子マネー端末8から高速にアクセスできるという利点があり、鍵有り領域は、専用のモジュールを用いてアクセスする必要があるため、セキュリティを確保できるという利点がある。
このように、電子マネーアプリが形成された記憶領域(EEPROM25)には、汎用のコマンドでアクセス可能な汎用領域(鍵無し領域)と、専用のモジュールでアクセスする専用領域(鍵有り領域)が形成されており、電子マネー端末8の残高金額取得手段は、残高金額(バリュー残高)が汎用領域に記憶されている貨幣端末(電子マネーアプリ)の場合には、汎用領域から残高金額を取得し、残高金額が専用領域に記憶されている貨幣端末の場合には、専用のモジュールを起動して残高金額を取得する。
A電子マネーアプリの鍵無し領域には、サービスコード、参照ID、参照残高が記憶されている。
サービスコードは、例えば、「A電子マネーサービス」となっており、電子マネー端末8が汎用コマンドでA電子マネーアプリをサービスサーチできるようになっている。
参照IDは、A電子マネーアプリの電子マネー機能部ID(例えば、111)であり、参照残高はA電子マネーアプリのバリュー残高(例えば、3万円)である。
電子マネーの処理に用いる電子マネー機能部IDやバリュー残高は、専用のモジュールでアクセスする電子マネーアプリ記憶部に記憶されているが、参照IDや参照残高は、電子マネー端末8から高速にこれらの値が読めるように、これらのコピーを鍵無し領域に記憶したものである。
A電子マネーアプリの鍵有り領域には、電子マネー処理プログラムが記憶されると共に電子マネー記憶部が形成されている。
電子マネー処理プログラムをICチップ12(図3)のCPU21で実行すると、バリュー処理部17(図2)や端末通信部16が形成され、電子マネー記憶部は電子マネー記憶部18(図2)に対応し、電子マネー機能部ID、バリュー残高、利用ログデータなどが記憶されている。
一方、B電子マネーアプリに区分された記憶領域についても鍵有り領域と鍵無し領域に区分されており、鍵無し領域には、サービスコード(B電子マネーサービス)、参照ID(222)が記憶されており、鍵有り領域には、電子マネー処理プログラムが記憶されると共に電子マネー記憶部が形成されている。
このため、B電子マネーアプリに関しては、専用のモジュールを起動しなくても電子マネー機能部IDは読めるものの、バリュー残高を読み取るには専用モジュールを起動して電子マネー記憶部にアクセスする必要がある。
また、C電子マネーアプリに区分された記憶領域については、鍵無し領域には、サービスコード(C電子マネーサービス)が記憶されており、鍵有り領域には、電子マネー処理プログラムが記憶されると共に電子マネー記憶部が形成されている。
このため、C電子マネーアプリに関しては、電子マネー機能部IDやバリュー残高を確認するためには専用のモジュールを起動して電子マネー記憶部にアクセスする必要がある。
以上のように、各アプリケーションは、鍵無し領域と鍵有り領域を有しており、何れも鍵無し領域にサービスコードを記憶して、サービスサーチに対応している。
その他、鍵無し領域と鍵有り領域に記憶する内容は、各電子マネー事業者の仕様により決められる。
以上、携帯電話7のICチップ12について説明したが、ICカード6のICチップ12も同様である。ICカード6のICチップ12の場合は、アンテナ26(図3)によって、電子マネー端末8のリーダライタ部39が発する電波を受信し、CPU21が駆動するための電力を発電する。
図5は、電子マネー端末8のハードウェア的な構成の一例を説明するための図である。
電子マネー端末8は、CPU31、ROM33、RAM34、通信制御部35、記憶部36、入力部37、出力部38、リーダライタ部39、A電子マネーモジュール41、B電子マネーモジュール42、C電子マネーモジュール43などがバスラインで接続されて構成されている。
CPU31は、所定のプログラムに従って情報処理を行うほか、電子マネー端末8全体の制御を行ったり、ICチップ12に組み込まれている複数の電子マネーアプリのバリュー残高を用いて決済を行ったりする。
ROM33は、電子マネー端末8を動作させるための基本的なプログラムやパラメータなどを記憶した読み出し専用メモリである。
RAM34は、CPU31のワーキングメモリを提供したり、記憶部36に記憶されたプログラムやデータをロードして記憶したりなどする随時書き込み読み出し可能なメモリである。
通信制御部35は、通信ネットワークを介して電子マネー端末8をA電子マネーサーバ5a、B電子マネーサーバ5b、C電子マネーサーバ5cなどに接続する接続装置である。
入力部37は、例えば、キーボード、バーコードリーダ、タッチパネルなどの各種入力装置を有しており、これらのデバイスを用いて店舗の担当者などからの入力を受け付ける。
これにより担当者などは、電子マネー端末8を操作し、ICチップ12にチャージしたり決済したりすることができる。
出力部38は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置、音声出力装置などの各種出力装置を有しており、これらのデバイスを用いて各種の情報を出力する。
例えば、表示装置には、支払金額などの会計処理に必要な情報を表示するほか、ICチップ12に組み込まれている電子マネーアプリの一覧、各電子マネーアプリのバリュー残高、バリュー残高の合計金額などを表示することができる。
音声出力装置では、決済が行われた場合やエラーが発生した場合などに効果音でこれらを通知したりする。
リーダライタ部39は、ICチップ12に配設されたアンテナ26と無線通信するためのアンテナを内蔵している。
リーダライタ部39のアンテナ設置箇所には、携帯電話7やICカード6を設置するための設置面が形成されており、当該設置面に携帯電話7やICカード6を近接、又は接触させることによりリーダライタ部39はICチップ12と無線通信により接続する。
A電子マネーモジュール41は、ICチップ12のA電子マネーアプリが形成された領域にアクセスする専用のモジュールであり、内部構造は外部から解析できないように秘匿されている。
A電子マネーモジュール41は、鍵有り領域にアクセスするための暗号鍵を備えており、鍵無し領域と鍵有り領域の双方にアクセスすることができる。
そして、A電子マネーモジュール41は、CPU31から指令を受けて、A電子マネーアプリを動作させ、A電子マネーアプリにチャージや決済を行わせたり、電子マネー機能部IDやバリュー残高を参照させたりする。
B電子マネーモジュール42、C電子マネーモジュール43は、A電子マネーモジュール41と同様に、それぞれ、B電子マネーアプリとC電子マネーアプリにアクセスする専用モジュールである。
記憶部36は、例えばハードディスクやその他の記憶媒体と、これらを駆動する駆動装置から構成されており、各種プログラムを格納したプログラム格納部45、データを格納したデータ格納部46などから構成されている。
プログラム格納部45には、電子マネー端末8を機能させるための基本的なプログラムであるOSや、A、B、C電子マネー操作プログラム、複数枚アプリ制御プログラム、鍵領域テーブル、優先順位テーブル、その他のプログラムやプログラムを動作させるためのデータが記憶されている。
A電子マネー操作プログラムは、A電子マネーモジュール41を駆動して操作するためのプログラムであり、同様に、B、C電子マネー操作プログラムは、それぞれB電子マネーモジュール42、C電子マネーモジュール43を駆動して操作するためのプログラムである。
複数アプリ制御プログラムは、ICチップ12に組み込まれている電子マネーアプリに汎用コマンドでアクセスしてサーチしたり、A電子マネーモジュール41、B電子マネーモジュール42、C電子マネーモジュール43を起動して、これらの専用モジュールを用いて各電子マネーアプリにアクセスし、チャージや決済を行わせたりする機能をCPU31に発揮させるプログラムである。
鍵領域テーブルは、各電子マネーアプリの残高などの情報が鍵無し領域と鍵有り領域の何れに記憶されているかを一覧したテーブルである。
電子マネー端末8は、例えば、ある電子マネーアプリのバリュー残高を参照したい場合、鍵領域テーブルを参照することにより当該バリュー残高が鍵無し領域にあるのか鍵有り領域にあるのかを即座に判断することができる。
そのため、電子マネー端末8は、バリュー残高を得るために、専用のモジュールを起動する必要があるか(鍵有り領域にある場合)否か(鍵無し領域にある場合)を高速に判断することができ、処理速度を高速化することができる。
このように、電子マネー端末8は、貨幣端末の種類(何れの電子マネーアプリであるか)と、残高金額(バリュー残高)が汎用領域(鍵無し領域)と専用領域(鍵有り領域)の何れの領域に記憶されているか、との残高領域対応を記憶する残高領域対応記憶手段(鍵領域テーブル)を具備しており、電子マネー端末8の残高金額取得手段は、当該残高領域対応(鍵領域テーブル)に従って専用モジュールを起動するか否かを判断している。
優先順位テーブルは、ICチップ12に複数の電子マネーアプリが組み込まれていた場合に、決済に使用する電子マネーアプリの優先順位を設定したテーブルである。
なお、ユーザがICチップ12(図3)で優先順位テーブルを設定していた場合には、電子マネー端末8は、ユーザの優先順位テーブルを優先する。
このように、電子マネー端末8は、決済を行う貨幣端末(電子マネーアプリ)の優先順位を記憶する優先順位記憶手段(優先順位テーブル)を具備し、電子マネー端末8は、場合によって、この優先順位に従って複数の貨幣端末から貨幣価値の金額を減額する。
データ格納部46には、ICチップ12の電子マネーアプリと行った処理に関するログデータが電子マネー事業者別に記憶される。
電子マネー端末8は、定期、又は不定期にこれら記憶したログデータをバッチ処理などにより、A電子マネーサーバ5a、B電子マネーサーバ5b、C電子マネーサーバ5cに送信する。
図6(a)は、プログラム格納部45(図5)に記憶されている優先順位テーブルの構成の一例を示した図である。ここでは、A電子マネーサービス、B電子マネーサービス、C電子マネーサービスの順に優先順位が設定されている。
電子マネー端末8は、ICチップ12でユーザが優先順位を設定していない場合、このテーブルの優先順位に従って各電子マネーアプリで決済する。
例えば、ICチップ12にA電子マネーアプリ、B電子マネーアプリ、C電子マネーアプリが組み込まれていた場合には、この順で決済し、ICチップ12にA電子マネーアプリとC電子マネーアプリが組み込まれていた場合には、A電子マネーアプリ、C電子マネーアプリの順に決済し、ICチップ12にB電子マネーアプリのみ組み込まれていた場合には、B電子マネーアプリで決済する。
図6(b)は、プログラム格納部45(図5)に記憶されている鍵領域テーブルの構成の一例を示した図である。
この例では、各電子マネーアプリの電子マネー機能部IDとバリュー残高が鍵無し領域、鍵有り領域の何れで参照可能かをサービスコードに対応させて記憶している。
例えば、A電子マネーサービスの場合、電子マネー機能部ID、バリュー残高の何れも鍵無し領域で参照可能なため、電子マネー端末8は、A電子マネーモジュール41を駆動しなくてもICチップ12からA電子マネーアプリの電子マネー機能部IDとバリュー残高を読み取ることができる。
また、B電子マネーサービスの場合、電子マネー機能部IDは鍵無し領域で参照でき、バリュー残高は鍵有り領域を参照する必要があるため、電子マネー端末8は、電子マネー機能部IDを参照する場合にはB電子マネーモジュール42を駆動せずに参照することができ、バリュー残高を参照する場合にはB電子マネーモジュール42を駆動して参照する。
また、C電子マネーサービスの場合、電子マネー機能部IDやバリュー残高を得るには鍵有り領域を参照する必要があるため、電子マネー端末8は、C電子マネーモジュール43を駆動してこれらの値を参照する。
このように、電子マネー端末8は、電子マネーアプリのある情報(ここでは、電子マネー機能部IDやバリュー残高)を取得する場合、当該情報が鍵無し領域と鍵有り領域の何れに存在するかを鍵領域テーブルで確認し、専用モジュールを起動する必要があるかないかを判断する。
図7は、決済確認画面の一例を示した図である。
決済確認画面は、ICチップ12を複数アプリモードにて決済を行う際に電子マネー端末8の表示装置に表示される。
この画面は、ICチップ12に、A、B、C電子マネーアプリが組み込まれており、それぞれ残高が500円、800円、300円であった場合を示している。
決済確認画面は、電子マネーアプリ表示エリア51、優先順位表示エリア52、金額情報表示エリア53などから構成されている。
電子マネーアプリ表示エリア51には、電子マネー端末8がICチップ12でサーチした電子マネーアプリの一覧が個々のバリュー残高と共に個別に表示される。
これにより、ユーザは、ICチップ12に組み込まれている各電子マネーアプリの個別の残高を一見して把握することができる。
優先順位表示エリア52には、バリューを決済する電子マネーアプリの優先順位が表示される。
この優先順位は、ICチップ12にユーザの設定による優先順位が設定されている場合には当該優先順位が表示され、ユーザが優先順位を設定していない場合には、電子マネー端末8が設定した優先順位が表示される。
これにより、ユーザは、何れの電子マネーアプリから優先的に決済されるのかを知ることができる。
また、表示装置の表面には、タッチパネルが形成されており、ユーザが電子マネーアプリ表示エリア51の電子マネーアプリの表示をタッチすると、当該タッチの順に優先順位を再設定できるようになっている。
金額情報表示エリア53には、各電子マネーアプリのバリュー残高の合計金額及び支払金額が表示される。
これにより、ユーザは、ICチップ12に組み込まれている各電子マネーアプリのバリュー残高の合計、即ち、ICチップ12に蓄積されている電子マネーの総計と、支払金額を認識することができ、ICチップ12に蓄積されている電子マネーにて決済可能か否かを認識することができる。
図8は、電子マネー端末8が複数アプリモードでICチップ12の電子マネーアプリで決済する手順を説明するためのフローチャートである。
まず、ユーザは、商品を会計エリアに持参し、会計担当者がこれらの商品情報をバーコードリーダで読み取るなどして、電子マネー端末8に支払金額を入力する(ステップ5)。
次に、ユーザが携帯電話7やICカード6をリーダライタ部39に設置し、電子マネー端末8とICチップ12が接続される。
電子マネー端末8は、ICチップ12を検知すると、電子マネーアプリの検索を行い、ICチップ12に組み込まれている電子マネーアプリの種類と、各電子マネーアプリのバリュー残高をICチップ12から読み取る(ステップ15)。
次に、電子マネー端末8は、ICチップ12に組み込まれた電子マネーアプリのバリュー残高の合計値を計算し、当該バリュー残高合計が支払金額以上であるか否かを判断する(ステップ25)。
バリュー残高合計が支払金額未満である場合(ステップ25;N)、ICチップ12の電子マネーでは支払金額に満たないため、電子マネー端末8は、エラーメッセージを発して処理を中断する。
この場合、例えば、支払を現金でするか、あるいは、電子マネーアプリのバリューと現金の組合せで行うか、をユーザが選択することができ、以降は、担当者が電子マネー端末8を操作して当該選択に従った処理を行う。
一方、バリュー残高合計が支払金額以上である場合(ステップ25;Y)、電子マネー端末8は、ICチップ12に優先順位を要求する(ステップ30)。
ICチップ12は、当該要求を受けるとこれに応答し(ステップ35)、優先順位テーブルで優先順位が設定されている場合には当該優先順位を電子マネー端末8に送信し、優先順位が設定されていない場合には、その旨を電子マネー端末8に通知する。
このように、電子マネー端末8は、決済を行う貨幣端末(電子マネーアプリ)の優先順位を筐体(携帯電話7やICカード6)に内蔵される優先順位記憶手段(優先順位テーブル)から取得する優先順位取得手段を備えている。
次に、電子マネー端末8は、ICチップ12に組み込まれている電子マネーアプリで決済する優先順位を決定する(ステップ40)。
この決定は、ステップ35の応答で、ICチップ12から優先順位を得た場合には当該優先順位を採用し、ICチップ12から優先順位を得なかった場合には、自己の記憶部36に記憶されている優先順位テーブルの優先順位を採用する。
電子マネー端末8は、優先順位を決定すると決済確認画面を表示装置に表示し、優先順位などの確認をユーザに求める(ステップ45)。
ユーザは、優先順位を変更する場合には、表示装置にタッチして優先順位を変更し、表示された優先順位でよい場合にはその旨を担当者に伝える。
担当者は、以上のようにしてユーザの意思を確認した後、電子マネー端末8が備える決済ボタンを押下するなどして電子マネー端末8に決済処理を実行させる。
すると、電子マネー端末8は、指定された優先順位に従って、電子マネーアプリのバリュー残高を減額して決済処理を行う(ステップ50)。
以上のようにして、電子マネー端末8は、ICチップ12に組み込まれた電子マネーアプリのバリュー残高の全体から支払金額を決済することができる。
図9は、ステップ15(図8)の電子マネーアプリ検索処理の手順を説明するためのフローチャートである。
まず、電子マネー端末8は、ICチップ12に対して当該ICチップ12に組み込まれているアプリケーションのサービスコードの送信を要求する(ステップ60)。
ICチップ12は、当該要求を受けると、ICチップ12に組み込まれているアプリケーションのうちの何れかのサービスコードを電子マネー端末8に送信する(ステップ65)。
電子マネー端末8は、サービスコードと電子マネーアプリの対応を記憶しており、ICチップ12からサービスコードを受信すると、当該サービスコードが何れかの電子マネーアプリのものであるかを判断する(ステップ70)。
当該サービスコードが電子マネーアプリのものでなかった場合(ステップ70;N)、電子マネー端末8は、ステップ100に移行する。
当該サービスコードが、何れかの電子マネーアプリのものであった場合(ステップ70;Y)、電子マネー端末8は、当該サービスコードを鍵領域テーブル(図6(b))で参照し、当該電子マネーアプリの鍵無し領域でバリュー残高が参照可能か否かを判断する。
バリュー残高を参照するのに鍵有り領域にアクセスする必要がある場合には(ステップ80;N)、電子マネー端末8は、当該電子マネーアプリの電子マネーモジュールを起動し(ステップ85)、当該電子マネーモジュールを用いてICチップ12に当該電子マネーアプリのバリュー残高を要求する(ステップ90)。
一方、鍵無し領域で当該電子マネーアプリのバリュー残高を参照できる場合には(ステップ80;Y)、電子マネー端末8は、当該電子マネーアプリの電子マネーモジュールを起動せずに汎用のコマンドによって、バリュー残高を要求する(ステップ90)。
ICチップ12は、電子マネー端末8が電子マネーモジュールによりバリュー残高を要求してきた場合には、鍵有り領域からバリュー残高を読み取って電子マネー端末8に送信し、電子マネーモジュールを用いずにバリュー残高を要求してきた場合には、鍵無し領域の参照残高を電子マネー端末8に送信する(ステップ95)。
電子マネー端末8は、ICチップ12の当該電子マネーアプリからバリュー残高を得ると、ICチップ12に組み込まれている全てのアプリケーションに対して、サービスコードを確認したか判断する(ステップ100)。
全てのアプリケーションに対してサービスコードを確認した場合(ステップ100;Y)、電子マネー端末8は、電子マネーアプリの検索処理を終了し、まだサービスコードを確認していないアプリケーションが存在する場合には(ステップ100;N)、ステップ60に戻って、電子マネーアプリの検索処理を続行する。
以上の処理により、電子マネー端末8は、ICチップ12に組み込まれている電子マネーアプリと、これらに記憶されているそれぞれのバリュー残高を得ることができる。
図10は、ステップ50(図8)の決済処理の手順を説明するためのフローチャートである。
まず、電子マネー端末8は、ステップ40(図8)で決定した優先順位に基づいて、電子マネーアプリに支払金額を振り分ける(ステップ105)。
この支払金額の振り分け方は各種の方法が可能であるが、本実施の形態では、優先順位の高い順にバリュー残高を使い切るように支払金額を振り分ける。
例えば、A電子マネーアプリ、B電子マネーアプリの順に優先順位が設定され、A電子マネーアプリのバリュー残高が300円で、B電子マネーアプリのバリュー残高が200円であり、支払金額が450円であった場合、電子マネー端末8は、次のように支払金額を振り分ける。
まず、A電子マネーアプリのバリュー残高は300円で、支払金額が450円であるため、A電子マネーアプリに支払金額のうちの300円を振り分け、B電子マネーアプリに支払金額の残りの150(=450−300)を振り分ける。
以上のようにして支払金額を電子マネーアプリに振り分けた後、電子マネー端末8は、優先順位を参照し(ステップ110)、最も優先順位の高い電子マネーアプリを決済対象として特定する(ステップ115)。
次に、電子マネー端末8は、当該電子マネーアプリの電子マネーモジュールを起動し(ステップ120)、当該電子マネーアプリに振り分けた支払金額分の決済を行うように電子マネーモジュールに指令する。
すると、電子マネーモジュールは、当該決済を行う金額変更情報を生成してICチップ12の当該電子マネーアプリに送信する(ステップ125)。
ICチップ12の当該電子マネーアプリは、この金額変更情報を実行してバリュー残高から振り分けられた支払金額分を減額する減額処理を行い、完了通知を電子マネーモジュールに送信する(ステップ130)。
電子マネー端末8は、電子マネーモジュールが完了通知を受けると、決済が完了したか否か(即ち、支払金額の全てを決済したか否か)を判断し、決済が完了した場合には(ステップ135;Y)、処理を終了する。
一方、決済が完了していない場合には(ステップ135;N)、電子マネー端末8はステップ110に戻る。
ステップ110の処理に戻った場合、電子マネー端末8は、優先順位を参照し(ステップ110)、まだ決済を行っていない電子マネーアプリのうち、最も優先順位の高いものを決済対象の電子マネーアプリとして特定する(ステップ115)。
以上のようにして、電子マネー端末8は、ICチップ12に組み込まれている複数の電子マネーアプリのバリュー残高を組み合わせて1の決済処理を行うことができる。
本実施の形態では、優先順位の高い電子マネーアプリからバリュー残高を使い切るように支払金額を振り分けたが、他の振り分け方を用いることもできる。
例えば、支払金額が300円で電子マネーアプリが3つあった場合、各電子マネーアプリに100円ずつ支払金額を振り分けるといったように、支払金額を均等に振り分けるように設定することもできるし、あるいは、優先順位が高い順位に所定の割合で支払金額を振り分けるように設定することもできる。
また、ユーザが、支払金額の振り分け方法をICチップ12に設定して記憶させ、電子マネー端末8がこれを読み取って、これに従って支払金額を振り分けるように構成することもできる。
また、以上では、電子マネー端末8からICチップ12にアクセスする場合について説明したが、通信ネットワーク経由でサーバからICチップ12にアクセスし、同様の決済処理を行うように構成することも可能である。
例えば、ICチップ12が携帯電話7に配設されている場合、携帯電話7からA電子マネーサーバ5aにアクセスし、A電子マネーサーバ5aが電子マネー端末8と同様に、ICチップ12に組み込まれた電子マネーアプリのバリュー残高の組合せを用いて決済処理を行う。なお、この場合、A電子マネーサーバ5aは、他社の電子マネーモジュールを備えておく。
ICチップ12がICカード6に配設されている場合には、リーダライタを備え、通信ネットワークに接続可能なユーザ端末にICカード6を接続して、ユーザ端末経由でICチップ12を決済用のサーバに接続する。
以上に説明した本実施の形態により次のような効果を得ることができる。
(1)複数の電子マネーアプリが組み込まれている場合、これらのバリュー残高を個別に読み出して合計残高と共に提示することができる。
(2)複数の電子マネーアプリが組み込まれている場合、鍵領域テーブルを用いてこれらのバリュー残高を読み出すのに専用のモジュールを起動するか否かを高速に判断することができ、バリュー残高の読み取り処理を高速化することができる。
(3)複数の電子マネーアプリが組み込まれている場合、これらを組み合わせた合計のバリュー残高を用いて1の決済処理を行うことができる。
(4)複数の電子マネーアプリを用いて決済する場合、決済に用いる電子マネーアプリの優先順位を設定することができる。
(5)バリュー残高による決済を行う前に、優先順位を提示し、ユーザが優先順位の確認及び変更を行うことができる。
電子マネーシステムの構成を説明するための図である。 携帯電話の機能的な構成の一例を示した概念図である。 ICチップのハードウェア的な構成を説明するための図である。 EEPROMの構成を示した図である。 電子マネー端末のハードウェア的な構成を説明するための図である。 優先順位テーブルなどの構成を示した図である。 決済確認画面の一例を示した図である。 電子マネーアプリで決済する手順を説明するためのフローチャートである。 電子マネーアプリ検索処理の手順を説明するためのフローチャートである。 決済処理の手順を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 電子マネーシステム
5 電子マネーサーバ
6 ICカード
7 携帯電話
8 電子マネー端末
10 電話機能部
11 インターフェース部
12 ICチップ
16 端末通信部
17 バリュー処理部
18 電子マネー記憶部
39 リーダライタ部

Claims (11)

  1. 1の筐体に配設されるICチップに組み込まれたアプリケーションによって、貨幣価値の金額を表す電子データを決済に使用可能な残高金額として記憶し、前記記憶した残高金額を減額することにより決済を行う貨幣端末を用いて1の決済を行う決済装置であって、
    1の筐体に配設される単数又は複数のICチップに組み込まれた個々のアプリケーションによる複数の貨幣端末を認識する貨幣端末認識手段と、
    前記認識した貨幣端末が記憶する残高金額を個々の前記貨幣端末から取得する残高金額取得手段と、
    を具備したことを特徴とする決済装置。
  2. 前記取得した残高金額の合計金額を提示する合計金額提示手段を具備したことを特徴とする請求項1に記載の決済装置。
  3. 前記取得した残高金額を前記認識した貨幣端末ごとに提示する個別残高金額提示手段を具備したことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の決済装置。
  4. 前記ICチップが有する記憶領域には、当該ICチップに組み込まれているアプリケーションを識別する識別コードが記憶されており、前記貨幣端末認識手段は、前記記憶領域の識別コードを確認することにより前記貨幣端末を認識することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の決済装置。
  5. 前記アプリケーションが形成された記憶領域には、汎用のコマンドでアクセス可能な汎用領域と、専用のモジュールでアクセスする専用領域が形成されており、
    前記残高金額取得手段は、残高金額が汎用領域に記憶されている貨幣端末の場合には、汎用領域から残高金額を取得し、残高金額が専用領域に記憶されている貨幣端末の場合には、専用のモジュールを起動して残高金額を取得することを特徴とする請求項1から請求項4までのうちの何れか1の請求項に記載の決済装置。
  6. 貨幣端末の種類と、残高金額が汎用領域と専用領域の何れの領域に記憶されているか、との残高領域対応を記憶する残高領域対応記憶手段を具備し、
    前記残高金額取得手段は、前記残高領域対応に従って専用モジュールを起動するか否かを判断することを特徴とする請求項5に記載の決済装置。
  7. 支払金額を入力する支払金額入力手段と、
    減額金額の合計が前記入力した支払金額となるように複数の前記認識した貨幣端末から貨幣価値の金額を減額する減額手段を具備したことを特徴とする請求項1から請求項6までのうちの何れか1の請求項に記載の決済装置。
  8. 決済を行う貨幣端末の優先順位を記憶する優先順位記憶手段を具備し、
    前記減額手段は、前記記憶した優先順位に従って複数の前記認識した貨幣端末から貨幣価値の金額を減額することを特徴とする請求項7に記載の決済装置。
  9. 決済を行う貨幣端末の優先順位を前記筐体に内蔵される優先順位記憶手段から取得する優先順位取得手段を具備し、
    前記減額手段は、前記取得した優先順位に従って前記複数の貨幣端末から貨幣価値の金額を減額することを特徴とする請求項7に記載の決済装置。
  10. 決済を行う貨幣端末の優先順位を指定する優先順位指定手段を具備し、
    前記減額手段は、前記指定した優先順位に従って前記複数の貨幣端末から貨幣価値の金額を減額することを特徴とする請求項7に記載の決済装置。
  11. 筐体と、
    前記筐体に配設される単数又は複数のICチップと、
    前記ICチップに組み込まれた個々のアプリケーションによって、貨幣価値の金額を表す電子データを決済に使用可能な残高金額として記憶し、前記記憶した残高金額を減額することにより決済を行う複数の貨幣端末と、
    決済を行う貨幣端末の優先順位を記憶する優先順位記憶手段と、
    前記記憶した優先順位を請求項9に記載の決済装置に提供する優先順位提供手段と、
    を具備したことを特徴とする携帯装置。
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