JP2009175171A - 光コネクタ組立方法及びその装置 - Google Patents

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崇臣 友永
Hirohisa Suda
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Abstract

【課題】フェルールの表面に金属皮膜が形成されていても、光ファイバを高精度に判別し、光ファイバを効率よく、かつより一層適正な位置に位置決めする。
【解決手段】平行に並列した複数の光ファイバ7を光コネクタ3のフェルール5の貫通孔に貫通してから前進せしめ、前記フェルール5の表面に金属皮膜15が形成された基板上の所定位置に、前記複数の光ファイバ7の先端を位置決めする光ファイバ位置決め工程を有する。この工程は、前記基板上の光ファイバ7に対して垂直方向より斜めからLED光31Aを当て、このLED光31Aによる光ファイバ7の反射光を撮像手段29で垂直方向から撮像して前記光ファイバ7を識別することで、前記光ファイバ7の先端を前記所定位置に位置決めする。
【選択図】図1

Description

この発明は、光コネクタ組立方法及びその装置に関し、特にテープ状の多心光ファイバを正確かつ効率良く組み付ける光コネクタ組立方法及びその装置に関する。
従来、プリント基板には光I/O(アイオー)モジュールが固定されている。光コネクタの種類には、図8に示されているようにプリント基板101の面に対して垂直方向で光I/Oモジュール103に着脱する光コネクタ105と、図9に示されているようにプリント基板101の面に対して水平方向で光I/Oモジュール103に着脱する光コネクタ107がある。
前者のようにプリント基板101の面に垂直方向に着脱する光コネクタ105を組立するには、平行に並列した複数の光ファイバ109の被覆を剥がして露出した裸光ファイバをフェルールの微細な貫通孔に貫通して端面から突出せしめ、前記複数の光ファイバ109をフェルールに接着剤等で固定する。その後、フェルール端面の光ファイバ109を研磨する。この光コネクタの組立時に、上記のようにフェルールの貫通孔を貫通した光ファイバ109の状態を観察することで、光コネクタ105の組立を容易にするための方法や装置が提案されている。
例えば、特許文献1の多心光コネクタ組立装置は、前者の垂直方向に着脱する光コネクタを対象としている。この場合は、光ファイバの位置決め方向(Y軸)に対し、レーザ式の検査装置で複数の光ファイバの並列方向のX軸方向よりレーザを当てることで、光ファイバのX軸方向視の屈曲状態からコネクタに対する光ファイバの挿入状態を良否判定している。
また、特許文献2の光コネクタ組立て装置は、前者の垂直方向に着脱する光コネクタを対象としている。この場合は、光ファイバの位置決め方向(Y軸)に対して垂直のZ方向よりCCDカメラで観察し、フェルールに挿入完了後の光ファイバの状態(フェルール端面への接着剤の集まり状態、光ファイバの折れ等)を判定している。
図10及び図11を参照するに、図9で示した後者のようにプリント基板101の面に水平方向に着脱する光コネクタ107としては、平行に並列した複数の光ファイバ109の被覆109Aを剥がして露出した裸光ファイバ111を光コネクタ107のフェルール113に対して所定の位置に差し込んで接続する組立作業がある。
フェルール113には、複数の裸光ファイバ111を貫通する貫通孔115が設けられており、各貫通孔115に貫通して差し込まれた複数の裸光ファイバ111の前方には、裸光ファイバ111の光路を90°変換するために傾斜角45°の光反射面117が設けられている。この光反射面117を含むフェルール113の表面には、金属皮膜119を形成した基板が設けられている。
そこで、裸光ファイバ111の先端を前記光反射面117から予め設定した所定位置に位置決めした後に、裸光ファイバ111の先端部と光反射面117を屈折率整合接着剤121で塗布する。この塗布した屈折率整合接着剤121の上にカバーガラス123を設置する。次いで、フェルール113を加熱して屈折率整合接着剤121を固化することで、裸光ファイバ111の先端部をフェルール113に固定する。
上記の光コネクタ107が、図9に示されているように、プリント基板101に固定した光I/Oモジュール103に装着されると、前記フェルール113の光反射面117で90°変換された光路の位置が光I/Oモジュール103の光路の位置に合うことになる。
特開平4−350806号公報 特開平7−140353号公報
ところで、従来の特許文献1の多心光コネクタ組立装置においては、レーザ式の検査装置により光ファイバのX軸方向視の屈曲状態からコネクタに対する光ファイバの挿入状態を判断しているので、このようなX軸方向から観察するレーザ方式では、光路を90°変換するような光コネクタに対しては測定できないので不向きであるという問題点があった。
また、特許文献2の光コネクタ組立て装置においては、光ファイバの位置決め方向(Y軸)に対して垂直のZ方向よりCCDカメラで、フェルールに挿入完了後の光ファイバの状態を観察するが、光路を90°変換するような光コネクタについては記載していない。しかも、フェルールの光ファイバ挿入部の下地に金属皮膜が設けられている場合についても記載されていない。
実際のところ、従来では、図12に示されているように、フェルール113の裸光ファイバ111を垂直方向からCCDカメラ125にて観察するために、例えばCCDカメラ125の下方には45°の傾斜角をなすビームスプリッター127が設けられている。照明装置のLED光129を側方から入射させて前記ビームスプリッター127で90°偏光させる、所謂、同軸落斜照明の方式で、LED光129が前記CCDカメラ125の光軸125Aと同じ方向に照射され、フェルール113の裸光ファイバ111に対して垂直方向に当てられる。
なお、上記のCCDカメラ125には、当該CCDカメラ125で撮像した画像を処理するための画像処理装置131が接続されている。この画像処理装置131は制御装置133に接続されている。
ところが、上記の同軸落斜照明の方式では、金属皮膜119と裸光ファイバ111が共に同じようにLED光129を反射するために、CCDカメラ125では金属皮膜119と裸光ファイバ111が同じように白色に見えるので、裸光ファイバ111のみをうまく検出できないという問題点があった。
そこで、従来の光コネクタ107の組立作業では、前記光反射面117の後方側(図11において右側)に予めファイバ設定範囲135としての例えば0μm〜30μmの範囲を有する所定位置を設定している。さらに、画像処理装置131では、図13に示されているように、撮像した前記画像において光反射面117の後方側のファイバ設定範囲135を8等分して後方に向けて順にA〜Hの合計8本のラインが配置され、観察すべき裸光ファイバ111の先端がA〜Hのラインのどこに位置しているかを識別できるようにしている。
しかし、前述したように裸光ファイバ111のみをうまく検出できないので、裸光ファイバ111の先端が通過したラインG,Hでは、反射光の輝度の変化量が大きくなるように構成している。例えば、観察すべき裸光ファイバ111の先端が図13から図14の状態へ前進すると、図14では裸光ファイバ111の先端がラインG,Hで反射光の輝度が変化することで識別している。位置決め対象(12芯の裸光ファイバ111)のすべてがHラインを通過した時に、裸光ファイバ111の位置決めを終了とする。
このように上記のラインG,Hで反射光の輝度が変化する状態で裸光ファイバ111の位置決めをするので、裸光ファイバ111の先端の判別が不明確であるという問題点があった。さらに、複数の裸光ファイバ111の先端位置にはバラツキがあるので、上述したように判別が不明確であるという理由から、すべての裸光ファイバ111がHラインを通過するまでの前進速度を遅くする必要があるので、効率が良くないという問題点があった。
また、上記の理由から、複数の裸光ファイバ111の先端位置のバラツキ状態を考慮した最適位置に位置決めすることが難しいという問題点があった。
この発明は、光コネクタの組立作業において、光コネクタのフェルールの表面に金属皮膜が形成された基板上の所定位置に位置決めする際に、光ファイバを高精度に判別し、光ファイバを効率よく、かつより一層適正な位置に移動位置決めすることを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明の光コネクタ組立方法は、平行に並列した複数の光ファイバを光コネクタのフェルールの貫通孔に貫通してから前進せしめ、前記フェルールの表面に金属皮膜が形成された基板上の所定位置に、前記複数の光ファイバの先端を位置決めする光ファイバ位置決め工程を有する光コネクタ組立方法において、
前記光ファイバ位置決め工程は、前記基板上の光ファイバに対して垂直方向より斜めから照明を当て、この照明による光ファイバの反射光を撮像手段で垂直方向から撮像して前記光ファイバを識別することで、前記光ファイバの先端を前記所定位置に位置決めすることを特徴とするものである。
また、この発明の光コネクタ組立方法は、前記光コネクタ組立方法において、前記所定位置は予め設定したファイバ設定範囲を有し、前記撮像手段で撮像した画像で複数の全ての光ファイバの先端が前記ファイバ設定範囲内に位置したときに位置決めすることが好ましい。
また、この発明の光コネクタ組立方法は、前記光コネクタ組立方法において、前記複数の全ての光ファイバの先端の平均位置が前記ファイバ設定範囲の中央に位置するように位置決めすることが好ましい。
この発明の光コネクタ組立装置は、光コネクタのフェルールを、直交するXY軸平面に載置するフェルール載置台と、
平行に並列した複数の光ファイバを把持固定し、かつ前記複数の光ファイバを、前記フェルール載置台に固定されたフェルールの貫通孔に貫通するY軸方向に進退移動する光ファイバ移動装置と、
前記フェルールの貫通孔に貫通してから、前記フェルールの表面に金属皮膜が形成された基板上の複数の光ファイバの先端を、前記XY軸平面に垂直なZ軸方向から撮像する撮像手段と、
前記基板上の複数の光ファイバに、Z軸方向に対して斜めから照明を当てる照明装置と、
前記撮像手段で撮像された画像を処理する画像処理手段と、
この画像処理手段で処理された画像データに基づいて前記複数の光ファイバの先端が前記基板上の所定位置に位置したことを判断する判断部と、この判断部で前記複数の光ファイバの先端が前記基板上の所定位置に位置したことを判断したときに光ファイバ移動装置による移動を停止する指令を与える指令部とを有する制御装置と、
を備えていることを特徴とするものである。
また、この発明の光コネクタ組立装置は、前記光コネクタ組立装置において、前記所定位置は予め設定したファイバ設定範囲を有し、前記指令部は複数の全ての光ファイバの先端が前記ファイバ設定範囲内に位置したときに光ファイバ移動装置による光ファイバの移動を停止する指令を与えることが好ましい。
また、この発明の光コネクタ組立装置は、前記光コネクタ組立装置において、前記指令部は、前記複数の全ての光ファイバの先端の平均位置が前記ファイバ設定範囲の中央に位置したときに光ファイバ移動装置による光ファイバの移動を停止する指令を与えることが好ましい。
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明の光コネクタ組立方法およびその装置によれば、フェルールの表面の光ファイバに対して垂直方向より斜めから照明を当て、この照明による光ファイバの反射光を撮像手段で垂直方向から撮像して前記光ファイバを識別するので、たとえ光コネクタのフェルールの表面が金属皮膜であっても、フェルールの所定位置に対する光ファイバの位置を精度よく判別できる。
また、撮像手段の撮像により、複数の全ての光ファイバが画像に入った時点で、全ての光ファイバの先端位置を取得でき、全ての光ファイバの先端のバラツキ状態が判るので、前工程の切断状態の良否判定やゴミの付着状態の有無を判断できる。
また、上記の理由から、全ての光ファイバの先端位置のバラツキが判るので、ファイバ設定範囲内のクリアランスをほぼ同じ状態になるように適切な位置に位置決めできる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1を参照するに、この実施の形態に係る光コネクタ組立方法ならびに光コネクタ組立装置1で用いられる光コネクタ3は図示しないプリント基板の面に対して水平方向に着脱するものである。前記光コネクタ3のフェルール5には、平行に並列した複数の光ファイバ7の被覆7Aを剥離して露出した裸光ファイバ9を前記フェルール5の所定の位置に差し込んで接続する組立作業が必要である。
なお、この実施の形態では、「光ファイバ」とは、裸光ファイバ9、および光ファイバ素線や光ファイバ心線や光ファイバテープ心線、あるいは裸光ファイバ9を有するその他の形態の光ファイバをいう。ただし、この実施の形態では説明を分かり易くするために、裸光ファイバ9と他の光ファイバ7を別の符号で区別している。
フェルール5には、図3に示されているように、複数の裸光ファイバ9を貫通する微細な貫通孔11が設けられており、各貫通孔11に貫通して差し込まれた複数の裸光ファイバ9の前方(図3において左方)には、裸光ファイバ9の光路を90°変換するために傾斜角45°の光反射面13が設けられている。この光反射面13を含むフェルール5の表面には、金属皮膜15を形成した基板が設けられている。この実施の形態では、金属皮膜15はフェルール5の表面に銀を蒸着した皮膜である。
光コネクタ3の組立作業では、裸光ファイバ9の先端を前記光反射面13の後方側(図3において右側)の予め設定した所定位置に位置決めする光ファイバ位置決め工程があり、前記所定位置は予め前後方向のファイバ設定範囲17が設定されている。この実施の形態では、前記光反射面13の図3において下方位置から後方側のファイバ設定範囲17が0μm〜30μmとされている。なお、前記光反射面13の下方位置からフェルール5の貫通孔11の前端面までの距離Lは100μmである。
複数の裸光ファイバ9が上記の所定位置に位置決めされた状態で、裸光ファイバ9の先端部と光反射面13が屈折率整合接着剤19で塗布され、この塗布した屈折率整合接着剤19の上にカバーガラス21を設置する。次いで、フェルール5を加熱して屈折率整合接着剤19を固化することで、裸光ファイバ9の先端部がフェルール5に固定されることとなる。
裸光ファイバ9の先端を上記の所定位置に効率よく、かつ正確に位置決めするために、この実施の形態の光コネクタ組立装置1が用いられる。
再び図1を参照するに、光コネクタ組立装置1としては、光コネクタ3のフェルール5を載置し、かつ平面で直交するX軸方向とY軸方向に位置調整可能なフェルール載置台23が設けられている。なお、このフェルール載置台23の駆動機構は、詳しくは後述する制御装置25に接続されている。
また、前記フェルール載置台23の近くには光ファイバ移動装置27が設けられている。この光ファイバ移動装置27は、平行に並列した複数の光ファイバ7を把持固定すると共に前記複数の光ファイバ7の裸光ファイバ9を前記フェルール載置台23に固定されたフェルール5の貫通孔11に貫通するY軸方向に進退移動させるものである。なお、この光ファイバ移動装置27は制御装置25に接続されている。
また、前記フェルール載置台23の上方には、図1及び図2に示されているように、撮像手段としての例えばCCDカメラ29が設けられている。このCCDカメラ29は、前記フェルール5の表面の基板上の所定位置の付近を前記XY軸平面に垂直なZ軸方向から撮像するものである。つまり、複数の裸光ファイバ9が前記フェルール5の貫通孔11に貫通してから、前記フェルール5の表面の基板上の所定位置へ前進する複数の裸光ファイバ9の先端を撮像する構成である。
また、上記のCCDカメラ29の左右には照明装置としての例えばLED31が設けられている。この左右のLED31は、前記基板上の所定位置の複数の裸光ファイバ9に、CCDカメラ29の光軸29Aの方向であるZ軸方向に対して斜めから照明光(LED光31A)を当てるように構成されている。
また、上記のCCDカメラ29には、当該CCDカメラ29で撮像した画像を処理するための画像処理装置33が接続されている。この画像処理装置33では、詳しくは後述するが、図6に示されているように撮像した前記画像において光反射面13の後方側に予め設定した所定位置のファイバ設定範囲17の例えば0μm〜30μmのうちの後側の30μmの位置に設定基準ライン35を配置している。観察すべき全ての各裸光ファイバ9の先端と設定基準ライン35との位置関係を識別できるようにしている。なお、画像処理装置33は制御装置25に接続されている。
図4を参照するに、制御装置25は、中央処理装置としてのCPU37が備えられており、このCPU37には、種々のデータやプログラム等を入力するキーボードやタッチパネルなどの入力装置39と、CRTや液晶などの表示装置41と、入力装置39から入力されたプログラムや種々の検知データ、さらには前記画像処理を行った画像などを記憶するメモリ43とが備えられている。
さらに、前記CPU37には、前記画像処理装置33で処理された画像データから、複数の各裸光ファイバ9の先端の位置座標や、全ての裸光ファイバ9の先端の平均位置座標を計算する演算装置45が接続されている。
さらに、前記CPU37には、前記画像処理装置33で処理された画像データから前記裸光ファイバ9の先端が前記基板上の所定位置、つまりファイバ設定範囲17内に位置したことを判断する判断部47と、この判断部47で、裸光ファイバ9の先端が前記基板上の所定位置に位置したことを判断した時に光ファイバ移動装置27による前進移動を停止する指令を与える指令部49が接続されている。
また、前記指令部49は、図7に示されているように全ての裸光ファイバ9の先端が前記ファイバ設定範囲17内に位置した時に光ファイバ移動装置27による前進移動を停止する指令を与えること、あるいは、全ての裸光ファイバ9の先端の平均位置が前記ファイバ設定範囲17の中央に位置した時に光ファイバ移動装置27による前進移動を停止する指令を与えることができる。
上記構成により、この実施の形態の光コネクタ組立装置1を用いて光コネクタ組立方法について図面を参照して説明する。
まず、光コネクタ3のフェルール5がフェルール載置台23に固定される。フェルール載置台23の駆動機構によりフェルール5のXY軸方向の位置が調整される。一方、平行に並列した複数の光ファイバ7の裸光ファイバ9が光ファイバ移動装置27に把持固定される。その後、複数の裸光ファイバ9が光ファイバ移動装置27によりY軸方向の図1において左斜め下方向に前進移動され、前記フェルール載置台23に固定されたフェルール5の貫通孔11に貫通する。
前記フェルール5の貫通孔11に貫通された複数の裸光ファイバ9は、図3に示されているようにフェルール5の表面の基板上の所定位置へ前進し、この所定位置の付近における複数の裸光ファイバ9の先端が、図1及び図2に示されているように上方からCCDカメラ29により撮像視野の範囲で撮像される。この撮像された画像は画像処理装置33に送られて画像処理される。
前述したようにLED31をCCDカメラ29の左右に設置し、LED光31Aの照射軸をCCDカメラ29の光軸29Aに対して斜めから裸光ファイバ9に向けて照射したことにより、裸光ファイバ9からの反射光のみがCCDカメラ29に入るようになったので、CCDカメラ29による画像は、図5に示されているように、各裸光ファイバ9の長手方向に沿ってLED光31Aの反射光が反射光ライン51として白く映し出され、その他のフェルール5の表面の金属皮膜15の部分は黒ライン53として黒く映し出される。その結果、各裸光ファイバ9の先端の位置を容易に判別(検出)することができる。
また、画像処理装置33では、図6に示されているように、複数の裸光ファイバ9が画像に入ってきた時点で、全ての裸光ファイバ9の先端位置を識別することができる。なお、図6では、分かりやすくするために、各裸光ファイバ9の先端位置が2つの○で表示されている。
この時点で、制御装置25では演算装置45が複数の各裸光ファイバ9の先端の位置座標を計算しているので、前もって、全ての裸光ファイバ9の先端が前記所定位置のファイバ設定範囲17の後側の設定基準ライン35を通過するように計算し、0μm〜30μmのファイバ設定範囲17の中央になるように移動位置決めする。
また、図7では、図6の2本の裸光ファイバ9の画像を模式的に拡大しており、各裸光ファイバ9にはその軸線方向に5本の反射光ライン51が白く映し出されている状態を示している。また、各反射光ライン51の間の黒ライン53と設定基準ライン35との交点には、大きい輝度の点が表れている。このように、裸光ファイバ9の先端が0μm〜30μmのファイバ設定範囲17内に位置していることが明確に判別できる。
判断部47では、演算装置45の計算による位置座標データにより、複数の各裸光ファイバ9の先端がファイバ設定範囲17のどこに位置しているかを自動的に判別できる。
このように判断部47によって裸光ファイバ9の先端が前記基板上の所定位置に位置したことを判断した時に、指令部49では光ファイバ移動装置27による前進移動を停止する指令を与えることで、自動的に裸光ファイバ9の先端が前記ファイバ設定範囲17内に位置するように裸光ファイバ9を位置決めすることができる。
また、前記指令部49は、図6に示されているように全ての裸光ファイバ9の先端が前記ファイバ設定範囲17内に位置した時に光ファイバ移動装置27による前進移動を停止する指令を与えること、あるいは、図7に示されているように全ての裸光ファイバ9の先端の平均位置が前記ファイバ設定範囲17の中央に位置した時に光ファイバ移動装置27による前進移動を停止する指令を与えることができる。
その後の組立工程は、前述したように、複数の裸光ファイバ9がフェルール5の所定位置に位置決めされた状態で、裸光ファイバ9の先端部と光反射面13が屈折率整合接着剤19で塗布され、この塗布した屈折率整合接着剤19の上にカバーガラス21が設置され、図3の状態になる。次いで、フェルール5を加熱して屈折率整合接着剤19を固化することで、裸光ファイバ9の先端部がフェルール5に固定される。
以上のことから、(1)LED光31Aの照射方向を、裸光ファイバ9のみが反射するような配置としたので、たとえ光コネクタ3のフェルール5の表面が金属皮膜15であっても、フェルール5に接続される裸光ファイバ9の位置を精度よく判別できる。
(2)CCDカメラ29の撮像により、複数の全ての裸光ファイバ9の先端位置を取得するようにしたので、全ての裸光ファイバ9が画像に入った最初の時点で、全ての裸光ファイバ9の先端位置を取得できるために、全ての裸光ファイバ9の先端のバラツキ状態がはじめに判ることで、前工程の切断状態の良否判定やゴミの付着状態の有無を判断できる。
(3)上記の(2)の理由から、複数の全ての裸光ファイバ9の先端位置のバラツキが判るため、ファイバ設定範囲17内におけるクリアランスをほぼ同じ状態になるように適切な位置に位置決めすることが可能となった。
この発明の実施の形態の光コネクタ組立装置の概略的な斜視図である。 この発明の実施の形態の光コネクタ組立装置の概略的な正面図である。 この発明の実施の形態の光コネクタ組立装置で用いられるフェルールの光反射面付近の断面図である。 制御装置のブロック構成図である。 CCDカメラによる画像の模式的な平面図である。 フェルール内のすべての光ファイバの画像の模式的な平面図である。 図6の2本の光ファイバを拡大した画像の模式的な平面図である。 プリント基板の面に対して水平方向に着脱する光コネクタの概略説明図である。 プリント基板の面に対して水平方向に着脱する光コネクタの概略説明図である。 従来の光コネクタ組立装置の概略的な斜視図である。 従来の光コネクタ組立装置で用いられるフェルールの光反射面付近の断面図である。 従来の光コネクタ組立装置の概略的な正面図である。 光ファイバを所定位置に位置決めする動作を示す平面図である。 図13に続く動作を示す平面図である。
符号の説明
1 光コネクタ組立装置
3 光コネクタ
5 フェルール
7 光ファイバ
9 裸光ファイバ
11 貫通孔
13 光反射面
15 金属皮膜
17 ファイバ設定範囲
19 屈折率整合接着剤
21 カバーガラス
23 フェルール載置台
25 制御装置
27 光ファイバ移動装置
29 CCDカメラ(撮像手段)
31 LED(照明装置)
33 画像処理装置
35 設定基準ライン
37 CPU
45 演算装置
47 判断部
49 指令部
51 反射光ライン

Claims (6)

  1. 平行に並列した複数の光ファイバを光コネクタのフェルールの貫通孔に貫通してから前進せしめ、前記フェルールの表面に金属皮膜が形成された基板上の所定位置に、前記複数の光ファイバの先端を位置決めする光ファイバ位置決め工程を有する光コネクタ組立方法において、
    前記光ファイバ位置決め工程は、前記基板上の光ファイバに対して垂直方向より斜めから照明を当て、この照明による光ファイバの反射光を撮像手段で垂直方向から撮像して前記光ファイバを識別することで、前記光ファイバの先端を前記所定位置に位置決めすることを特徴とする光コネクタ組立方法。
  2. 前記所定位置は予め設定したファイバ設定範囲を有し、前記撮像手段で撮像した画像で複数の全ての光ファイバの先端が前記ファイバ設定範囲内に位置したときに位置決めすることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ組立方法。
  3. 前記複数の全ての光ファイバの先端の平均位置が前記ファイバ設定範囲の中央に位置するように位置決めすることを特徴とする請求項2記載の光コネクタ組立方法。
  4. 光コネクタのフェルールを、直交するXY軸平面に載置するフェルール載置台と、
    平行に並列した複数の光ファイバを把持固定し、かつ前記複数の光ファイバを、前記フェルール載置台に固定されたフェルールの貫通孔に貫通するY軸方向に進退移動する光ファイバ移動装置と、
    前記フェルールの貫通孔に貫通してから、前記フェルールの表面に金属皮膜が形成された基板上の複数の光ファイバの先端を、前記XY軸平面に垂直なZ軸方向から撮像する撮像手段と、
    前記基板上の複数の光ファイバに、Z軸方向に対して斜めから照明を当てる照明装置と、
    前記撮像手段で撮像された画像を処理する画像処理手段と、
    この画像処理手段で処理された画像データに基づいて前記複数の光ファイバの先端が前記基板上の所定位置に位置したことを判断する判断部と、この判断部で前記複数の光ファイバの先端が前記基板上の所定位置に位置したことを判断したときに光ファイバ移動装置による移動を停止する指令を与える指令部とを有する制御装置と、
    を備えていることを特徴とする光コネクタ組立装置。
  5. 前記所定位置は予め設定したファイバ設定範囲を有し、前記指令部は複数の全ての光ファイバの先端が前記ファイバ設定範囲内に位置したときに光ファイバ移動装置による光ファイバの移動を停止する指令を与えることを特徴とする請求項4記載の光コネクタ組立装置。
  6. 前記指令部は、前記複数の全ての光ファイバの先端の平均位置が前記ファイバ設定範囲の中央に位置したときに光ファイバ移動装置による光ファイバの移動を停止する指令を与えることを特徴とする請求項5記載の光コネクタ組立装置。
JP2008010578A 2008-01-21 2008-01-21 光コネクタ組立方法及びその装置 Pending JP2009175171A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010271632A (ja) * 2009-05-25 2010-12-02 Japan Aviation Electronics Industry Ltd 光コネクタ測定装置および光コネクタ測定方法
CN117590528A (zh) * 2024-01-19 2024-02-23 深圳市致尚科技股份有限公司 多芯光纤连接器及连接装置

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