JP2009174907A - 力学量センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】陽極接合の確実性を向上した力学量センサを提供できる。
【解決手段】力学量センサが,固定部,変位部,接続部,これらに接続されず,かつ互いに離隔される複数の第1のブロック部材と,を有する,第1の半導体材料の第1の構造体と,台座,重量部,複数の第2のブロック部材とを有する,導電性を有する第2の半導体材料の第2の構造体と,絶縁材料から構成され第1,第2の構造体を接合する接合部と,第2の構造体に積層配置される第1の基体と,第1の構造体に積層配置される第2の基体と,第3の構造体を貫通して,複数の第1,第2のブロック部材をそれぞれ電気的に接続する複数の第1の導通部と,第2の基体を貫通して,複数の第2のブロック部材それぞれと電気的に接続される複数の第2の導通部と,を具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は,力学量を検出する力学量センサおよびその製造方法に関する。
半導体からなるセンサ構造体を一対のガラス基板で挟み,それぞれ陽極接合により接合して構成された加速度および角速度を検出する力学量センサの技術が開示されている(特許文献1参照)。また,センサの内部の配線を簡便にするために,シリコン基板内に孤立した配線用柱状体を形成し,配線に必要な箇所において導電部を形成し,基板の上下を電気的に導通させる技術が開示されている(特許文献2参照)。
特開2002−350138号公報 特開2007−3192号公報,段落番号0108
しかしながら,上述の力学量センサの製造において第1のガラス基板との陽極接合後に第2のガラス基板を陽極接合しようとした場合に,接合後の第1のガラス基板が電気的絶縁材料(あるいは導電性に乏しい材料)となっているため,第1のガラス基板を介してセンサ構造体の第2のガラス基板との接合面に適切に電圧を印加できず,第2のガラス基板との接合に不良が生じる。より具体的には,第2のガラス基板と半導体基板との間で真空封止に必要な接合強度が得られない例や,全く接合しない例が見られ,センサ構造体と第2のガラス基板との陽極接合の際に加工の再現性が得られなかった。
とりわけ,特許文献2における配線用柱状体においてはシリコン基板内で電気的に孤立して配置されているため,当該配線用柱状体には陽極接合に必要とされる電圧を印加することができない。すると,当該配線用柱状体部分において上述のような接合不良が起こり,良好な電気接続が得られないことが鋭意実験の結果判った。
そこで上記に鑑み,本発明は,上述したような陽極接合法を用いてセンサ構造体を真空封止する際に,接合部分での不良を抑ることが可能な力学量センサおよびその製造方法であって,さらに陽極接合時にセンサ構造体の接合面を略等電位にすることで接合および電気接続を好ましいものとする力学量センサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る力学量センサは,開口を有する固定部と,この開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,前記固定部,前記変位部,および前記接続部の何れにも接続されず,かつ互いに離隔される複数の第1のブロック部材と,を有し,かつ第1の半導体材料から構成される第1の構造体と,前記固定部に接合される台座と,前記変位部に接合される重量部と,前記複数の第1のブロック部材にそれぞれ接合され,かつ互いに離隔される複数の第2のブロック部材とを有し,導電性を有する第2の半導体材料から構成され,かつ前記第1の構造体に積層して配置される第2の構造体と,絶縁材料から構成され,前記第1,第2の構造体を接合する接合部と,前記固定部に接続されて前記第1の構造体に積層配置される第1の基体と,前記台座に接続されて前記第2の構造体に積層配置される第2の基体と,前記第3の構造体を貫通して,前記複数の第1,第2のブロック部材をそれぞれ電気的に接続する複数の第1の導通部と,前記第1の基体または前記第2の基体を貫通して,前記複数の第1のブロック部材あるいは前記複数の第2のブロック部材それぞれと電気的に接続される複数の第2の導通部と,具備することを特徴とする。
本発明の一態様に係る力学量センサの製造方法は,第1の半導体材料からなる第1の層,絶縁性材料からなる第2の層,および導電性を有する第2の半導体材料からなる第3の層が順に積層されてなる半導体基板の前記第1の層から,開口を有する台座と,前記開口内に配置される重量部と,前記台座および前記重量部の何れにも接続されず,かつ互いに離隔される複数の第1のブロック部材と,を有する第1の構造体を形成するステップと,前記第2の層を貫通して,前記複数の第1のブロック部材と前記第3の層を電気的に接続する複数の第1の導通部を形成するステップと,絶縁性材料から構成される第1の基体を前記台座に陽極接合するステップと,前記第1の基体を貫通して,前記複数の第1のブロック部材とそれぞれに電気的に接続される複数の第2の導通部を形成するステップと,前記第3の層から,前記台座に接合される固定部と,前記重量部に接続される変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,前記複数の第1のブロック部材に接続される複数の第2のブロック部材と,を有する第2の構造体を形成するステップと,絶縁性材料から構成される第2の基体を前記固定部に接合するステップと,を具備することを特徴とする。
本発明によれば,陽極接合法を用いてセンサ構造体を真空封止する際に,接合部分での不良を抑ることが可能であって,さらに陽極接合時にセンサ構造体の接合面を略等電位にすることで接合および電気接続を好ましいものとすることができる。
以下,図面を参照して,本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は,本発明の一実施形態に係る力学量センサ100を分解した状態を表す分解斜視図である。力学量センサ100は,互いに積層して配置される構造体110,接合部120,構造体130,及び基体140,基体150を有する。
図2は,力学量センサ100の一部(構造体110,構造体130)をさらに分解した状態を表す分解斜視図である。図3,4,5はそれぞれ,構造体110,接合部120,構造体130の上面図である。図6,図7,図8はそれぞれ,基体150の下面図,基体140の上面図,および基体140の下面図である。図9,図10はそれぞれ,力学量センサ100を図1のB−B及びC−Cに沿って切断した状態を表す断面図である。なお,図6,図7では,後述のブロック上層部114,ブロック下層部134をそれぞれ破線で示している。
力学量センサ100は,それ単体,あるいは回路基板と組み合わされて(例えば,基板への搭載),電子部品として機能する。電子部品としての力学量センサ100は,ゲーム機やモバイル端末機(例えば,携帯電話)等への搭載が可能である。なお,力学量センサ100と回路基板(回路基板上のIC等の能動素子,配線用端子)は,ワイヤボンディング,フリップチップ等によって電気的に接続される。
力学量センサ100は,加速度α,角速度ωの一方,または双方を測定できる。即ち,力学量は加速度α,角速度ωの一方,または双方を意味する。X,Y,Z軸方向それぞれでの力F0x,F0y,F0zによる変位部112(後述する)の変位を検出することで,加速度αx,αy,αzを測定できる。また,変位部112をZ軸方向に振動させ,Y,X軸方向それぞれでのコリオリ力Fy,Fxによる変位部112の変位を検出することで,X,Y軸方向それぞれの角速度ωx,ωyを測定できる。このように,力学量センサ100は,3軸の加速度αx,αy,αzおよび2軸の角速度ωx,ωyを測定できる。なお,この詳細は後述する。
構造体110,接合部120,構造体130,基体150,基体140は,その外周が例えば,5mmの辺の略正方形状であり,これらの高さはそれぞれ,例えば,20μm,2μm,600μm,500μm,500μmである。
構造体110,接合部120,構造体130はそれぞれ,シリコン,酸化シリコン,シリコンから構成可能であり,力学量センサ100は,シリコン/酸化シリコン/シリコンの3層構造をなすSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて製造可能である。構造体110,構造体130を構成するシリコンには,全体に例えばボロン等の不純物が含まれる導電性材料を使用することが好ましい。後述するように,構造体110,構造体130を不純物が含まれるシリコンで構成することにより,力学量センサ100の配線を簡略化できる。本実施の形態では,構造体110及び構造体130に不純物が含まれるシリコンを使用している。
また,基体140,基体150はそれぞれ,可動イオンを含むガラス材料から構成できる。なお,ガラスが可動イオンを含むのは,後の陽極接合のためである。
構造体110は,外形が略正方形であり,固定部111(111a〜111c),変位部112(112a〜112e),接続部113(113a〜113d),ブロック上層部(ブロック部材)114(114a〜114j)から構成される。構造体110は,半導体材料の膜をエッチングして開口115a〜115d及びブロック上層部114a〜114jを形成することで作成できる。
固定部111は,枠部111aと突出部111b,111cとに区分できる。枠部111aは,外周,内周が共に略正方形の枠形状の基板である。突出部111bは,枠部111aの内周のコーナー部に配置され,変位部112bに向かって(X−Y平面のX方向を0°としたとき,0°方向に)突出する略正方形の基板である。突出部111cは,枠部111aの内周のコーナー部に配置され,変位部112dに向かって(X−Y平面のX方向を0°としたとき,180°方向に)突出する略正方形の基板である。枠部111aと突出部111b,111cは,一体的に構成されている。
変位部112は,変位部112a〜112eから構成される。変位部112aは,外周が略正方形の基板であり,固定部111の開口の中央近傍に配置される。変位部112b〜112eは,外周が略正方形の基板であり,変位部112aを4方向(X軸正方向,X軸負方向,Y軸正方向,Y軸負方向)から囲むように接続,配置される。変位部112a〜112eはそれぞれ,接合部120によって後述の重量部132a〜132eと接合され,固定部111に対して一体的に変位する。
変位部112aの上面は,駆動用電極E1(後述する)として機能する。この変位部112aの上面の駆動用電極E1は,基体150の下面に設置された後述する駆動用電極154aと容量性結合し,この間に印加された電圧によって変位部112をZ軸方向に振動させる。なお,この駆動の詳細は後述する。
変位部112b〜112eの上面は,変位部112のX軸およびY軸方向の変位を検出する検出用電極E1(後述する)としてそれぞれ機能する。この変位部112b〜112eの上面の検出用電極は,基体150の下面に設置された後述する検出用電極154b〜154eとそれぞれ容量性結合する(変位部112のb〜eのアルファベットと,検出用電極154のb〜eのアルファベットは,それぞれ順に対応している)。なお,この検出の詳細は後述する。
接続部113a〜113dは略長方形の基板であり,固定部111と変位部112aとを4方向(X−Y平面のX方向を0°としたとき,45°,135°,225°,315°方向)で接続する。
接続部113a〜113dは,枠部111aに近い側の領域では,台座131の突出部131c(後述する)と接合部120によって接合されている。接続部113a〜113dのその他の領域,すなわち変位部112aに近い側の領域では,対応する領域に突出部131cが形成されておらず,厚みが薄いため,可撓性を有している。接続部113a〜113dの枠部111aに近い側の領域が,突出部131cと接合されているのは,大きな撓みにより接続部113a〜113dが損傷することを防止するためである。
接続部113a〜113dは,撓みが可能な梁として機能する。接続部113a〜113dが撓むことで,変位部112が固定部111に対して変位可能である。具体的には,変位部112が固定部111に対して,Z正方向,Z負方向に直線的に変位する。また,変位部112は,固定部111に対してX軸およびY軸を回転軸とする正負の回転が可能である。即ち,ここでいう「変位」には,移動および回転(Z軸方向での移動,X,Y軸での回転)の双方を含めることができる。
ブロック上層部(ブロック部材)114は,ブロック上層部114a〜114jから構成される。ブロック上層部114a〜114jは,略正方形の基板であり,固定部111の内周に沿い,かつ変位部112を周囲から囲むように配置される。ブロック上層部114a〜114jは,互いに離隔される複数の第1のブロック部材に対応する。
ブロック上層部114h,114aは,変位部112eの端面と対向する端面を有し,ブロック上層部114b,114cは,変位部112bの端面と対向する端面を有し,ブロック上層部114d,114eは,変位部112cの端面と対向する端面を有し,ブロック上層部114f,114gは,変位部112dの端面と対向する端面を有している。図1に示すように,ブロック上層部114a〜114hはそれぞれ,変位部112の8つの端面のうちの1つと対向する端面を有して,アルファベット順に右回りで配置されている。ブロック上層部114i,ブロック上層部114jは,X−Y平面のX方向を0°としたとき,それぞれ90°,270°の方向に配置される。
ブロック上層部114a〜114hはそれぞれ,接合部120によって後述するブロック下層部134a〜134hと接合される(ブロック上層部114のa〜hのアルファベットと,ブロック下層部134のa〜hのアルファベットは,それぞれ順に対応している)。
ブロック上層部114i,114jは,接合部120によって後述するブロック下層部134i,134jとそれぞれ接合され,変位部112をZ軸方向に振動させるための配線の用途で用いられる。なお,この詳細は後述する。
構造体130は,外形が略正方形であり,台座131(131a〜131d),重量部132(132a〜132e),及びブロック下層部(ブロック部材)134(134a〜134j)から構成される。構造体130は,半導体材料の基板をエッチングして開口133,ブロック下層部134a〜134j,及びポケット135(後述する)を形成することで,作成可能である。
なお,台座131と,ブロック下層部134a〜134jは,互いに高さがほぼ等しく,重量部132は,台座131及びブロック下層部134a〜134jよりも高さが低い。重量部132と基体140との間に間隙(ギャップ)を確保し,重量部132の変位を可能にするためである。台座131と,ブロック下層部134a〜134jと,重量部132は,それぞれ離間して配置される。
台座131は,枠部131aと突出部131b〜131dとに区分できる。
枠部131aは,外周,内周が共に略正方形の枠形状の基板であり,固定部111の枠部111aと対応した形状を有する。
突出部131bは,枠部131aの内周のコーナー部に配置され,重量部132bに向かって(X−Y平面のX方向を0°としたとき,0°方向に)突出する略正方形の基板であり,固定部111の突出部111bと対応した形状を有する。
突出部131cは,4つの略長方形の基板であり,X−Y平面のX方向を0°としたとき,45°,135°,225°,315°方向に枠部131aから重量部132aに向かってそれぞれ突出し,一端が台座131の枠部131aと接続され,他端は重量部132aと離間して配置されている。突出部131cは,接続部113a〜113dと対応する領域のうち,枠部131a側の略半分の領域に形成されており,他の領域,すなわち,重量部132側の略半分の領域には形成されていない。
突出部131dは,枠部131aの内周のコーナー部に配置され,重量部132dに向かって(X−Y平面のX方向を0°としたとき,180°方向に)突出する略正方形の基板内に,この基板の表面と裏面とを貫通するポケット135(開口)が形成されたもので,固定部111の突出部111cと接合されている。
ポケット135は,高真空を維持するためのゲッター材料を入れる,例えば直方体形状の空間である。ポケット135の一方の開口端は接合部120によって蓋がされている。ポケット135の他方の開口端は基体140によって大部分に蓋がされているが,重量部132寄りの一部は蓋がされておらず,この他方の開口端と重量部132等が形成されている開口133とは一部で通じている(図示せず)。ゲッター材料は,真空封入された力学量センサ100内の真空度を高める目的で残留気体を吸着するもので,例えば,ジルコニウムを主成分とする合金等で構成することができる。
枠部131aと突出部131b〜131dは,一体的に構成されている。
台座131は,接合部120によって固定部111,及び接続部113a〜113dの所定の領域と接続される。
重量部132は,質量を有し,加速度α,角速度ωそれぞれに起因する力F0,コリオリ力Fを受ける重錘,あるいは作用体として機能する。即ち,加速度α,角速度ωが印加されると,重量部132の重心に力F0,コリオリ力Fが作用する。
重量部132は,略直方体形状の重量部132a〜132eに区分される。中心に配置された重量部132aに4方向から重量部132b〜132eが接続され,全体として一体的に変位(移動,回転)が可能となっている。即ち,重量部132aは,重量部132b〜132eを接続する接続部として機能する。
重量部132a〜132eはそれぞれ,変位部112a〜112eと対応する略正方形の断面形状を有し,接合部120によって変位部112a〜112eと接合される。重量部132に加わった力F0,コリオリ力Fに応じて変位部112が変位し,その結果,加速度α,角速度ωの測定が可能となる。
重量部132aの裏面は,駆動用電極E1(後述する)として機能する。この重量部132aの裏面の駆動用電極E1は,基体140の上面に設置された後述する駆動用電極144aと容量性結合し,この間に印加された電圧によって変位部112をZ軸方向に振動させる。なお,この駆動の詳細は後述する。
重量部132b〜132eの裏面は,変位部112のX軸およびY軸方向の変位を検出する検出用電極E1(後述する)としてそれぞれ機能する。この重量部132b〜132eの裏面の検出用電極E1は,基体140の上面に設置された後述する検出用電極144b〜144eとそれぞれ容量性結合する(重量部132のb〜eのアルファベットと,検出用電極144のb〜eのアルファベットは,それぞれ順に対応している)。なお,この検出の詳細は後述する。
ブロック下層部(ブロック部材)134a〜134jは,それぞれブロック上層部114a〜114jと対応する略正方形の断面形状を有し,接合部120によってブロック上層部114a〜114jと接合される。ブロック下層部134a〜134jは,複数の第1のブロック部材とそれぞれ対応する形状の複数の第2のブロック部材に対応する。
ブロック上層部114a〜114j及びブロック下層部134a〜134jを接合したブロックを,以下,それぞれ「ブロックa〜j」と称する。ブロックa〜hは,それぞれ駆動用電極154b〜154e,144b〜144eに電源を供給するための配線の用途で用いられる。ブロックi,jは,変位部112をZ軸方向に振動させるための配線の用途で用いられる。構造体110と基体150の陽極接合時に,ブロックa〜jの全てが固定部111と略等電位に揃うため,陽極接合時の不具合の低減が図られる。なお,これらの詳細は後述する。
接合部120は,既述のように,構造体110,130を接続するものである。接合部120は,接続部113の所定の領域及び固定部111と,台座131とを接続する接合部121と,変位部112a〜112eと重量部132a〜133eを接続する接合部122(122a〜122e)と,ブロック上層部114a〜114jとブロック下層部134a〜134jを接続する接合部123(123a〜123j)と,に区分される。接合部120は,これ以外の部分では,構造体110,130を接続していない。接続部113a〜113dの撓み,および重量部132の変位を可能とするためである。
なお,接合部121,122,123は,シリコン酸化膜をエッチングすることで構成可能である。
構造体110と構造体130とを必要な部分で導通させるため,導通部160〜163を形成している。
導通部160は,固定部111と台座131とを導通するものであり,固定部111の突出部111b及び接合部121を貫通している。
導通部161は,変位部112と重量部132とを導通するものであり,変位部112a及び接合部122を貫通している。
導通部162は,ブロック上層部114a,114b,114e,114f,114iとブロック下層部134a,134b,134e,134f,134iとをそれぞれ導通するものであり,ブロック上層部114a,114b,114e,114f,114i及び接合部123をそれぞれ貫通している。導通部162は,後述の配線層L1,L4,L5,L6,L7それぞれと,配線用端子T10,T3,T6,T7,T2を電気的に接続する。即ち,導通部162は力学量センサ100の動作時に使用される。
導通部163は,ブロック上層部114c,114d,114g,114h,114jとブロック下層部134c,134d,134g,134h,134jとをそれぞれ導通するものであり,ブロック上層部114c,114d,114g,114h,114j及び接合部123をそれぞれ貫通している。導通部163は,構造体110と基体150の陽極接合時に構造体110への電圧印加に用いられ,陽極接合時での不具合の低減に寄与する。
導通部160〜163は,例えば,貫通孔の縁,壁面及び底部にAlのような金属層が形成されたものである。なお,貫通孔の形状は特に制限されないが,Al等のスパッタ等により金属層を効果的に形成できるため,導通部160〜163の貫通孔を上広の錐状の形状にすることが好ましい。
基体140は,例えばパイレックス(登録商標)ガラスなどの可動イオンを含むガラス材料からなり,略正方形の基板形状である。
重量部132以外の構造体130,すなわち台座131及びブロック下層部134a〜134jは,基体140と,陽極接合によって接合される。重量部132は,台座131及びブロック下層部134a〜134jよりも高さが低いため,基体140と接合されない。重量部132と基体140との間に間隙(ギャップ)を確保し,重量部132の変位を可能にするためである。
なお,基体140は,所定位置に錐状貫通孔11が形成された絶縁性基板であれば足り,ポリイミド樹脂などの絶縁性基板を用いることも可能である。この場合,接着剤を塗布して加圧して接合,あるいは共晶接合などの方法により接合できる。
基体140の上面上には,重量部132と対向するように駆動用電極144a,検出用電極144b〜144eが配置されている。駆動用電極144a,検出用電極144b〜144eは,いずれも導電性材料で構成することができる。駆動用電極144aは,例えば十字形状で,重量部132aに対向するように基体140の上面の中央近傍に形成されている。検出用電極144b〜144eは,それぞれ略正方形で,駆動用電極144aを4方向(X軸正方向,X軸負方向,Y軸正方向,Y軸負方向)から囲み,それぞれ順に重量部132b〜132eに対向して配置される。駆動用電極144a,検出用電極144b〜144eは,それぞれ離間している。
駆動用電極144aには,ブロック下層部134jの裏面と電気的に接続される配線層L2が接続されている。
検出用電極144bには,ブロック下層部134cの裏面と電気的に接続される配線層L8,検出用電極144cには,ブロック下層部134dの裏面と電気的に接続される配線層L9,検出用電極144dには,ブロック下層部134gの裏面と電気的に接続される配線層L10,検出用電極144eには,ブロック下層部134hの裏面と電気的に接続される配線層L11がそれぞれ接続されている。
基体140には,基体140を貫通する配線用端子T(T1〜T11)が設けられており,力学量センサ100の外部から駆動用電極154a,144a,検出用電極154b〜154e,144b〜144eへの電気的接続を可能としている。
配線用端子T1の上端は,台座131の突出部131bの裏面に接続されている。配線用端子T2〜T9は,それぞれブロック下層部134a〜134hの裏面に接続されている(配線用端子T2〜T9のT2〜T9の番号順と,ブロック下層部134a〜134hの134a〜134hのアルファベット順とは,それぞれ対応している)。配線用端子T10,T11は,それぞれブロック下層部134i,134jの裏面に接続されている。
配線用端子Tは,図9,図10に示すように,例えば上広の錐状貫通孔の縁,壁面及び底部に,例えばAl等の金属膜が形成されたものであり,導通部160〜162と同様の構造をしている。配線用端子Tは,外部回路と,例えばワイヤボンディングで接続するための接続端子として使用できる。
基体150は,パイレックス(登録商標)ガラスなどの可動イオンを含むガラス材料からなり,略直方体の外形を有し,枠部151と底板部152とを有する。枠部151及び底板部152は,基板に変位部が変位可能なように,略直方体状(例えば,縦横2.5mm,深さ5μm)の凹部153を形成することで作成できる。
枠部151は,外周,内周が共に略正方形の枠形状の基板形状である。枠部151の外周は,固定部111の外周と一致し,枠部151の内周は,固定部111の内周よりも小さい。
底板部152は,外周が枠部151と略同一の略正方形の基板形状である。
基体150に凹部153が形成されているのは,変位部112が変位するための空間を確保するためである。変位部112以外の構造体110,すなわち固定部111及びブロック上層部114a〜114jは,基体150と,陽極接合によって接合される。
底板部152上(基体150の裏面上)には,変位部112と対向するように駆動用電極154a,検出用電極154b〜154eが配置されている。駆動用電極154a,検出用電極154b〜154eは,いずれも導電性材料で構成することができる。駆動用電極154aは,例えば十字形状で,変位部112aに対向するように凹部153の中央近傍に形成されている。検出用電極154b〜154eは,それぞれ略正方形で,駆動用電極154aを4方向(X軸正方向,X軸負方向,Y軸正方向,Y軸負方向)から囲み,それぞれ順に変位部112b〜112eと対向して配置される。駆動用電極154a,検出用電極154b〜154eは,それぞれ離間している。
駆動用電極154aには,ブロック上層部114iの上面と電気的に接続される配線層L1が接続されている。検出用電極154bには,ブロック上層部114bの上面と電気的に接続される配線層L4,検出用電極154cには,ブロック上層部114eの上面と電気的に接続される配線層L5,検出用電極154dには,ブロック上層部114fの上面と電気的に接続される配線層L6,検出用電極154eには,ブロック上層部114aの上面と電気的に接続される配線層L7がそれぞれ接続されている。
なお,図1〜図10では,構造体110,接合部120,構造体130の見やすさを考慮して,基体140が下に配置されるように図示している。配線用端子Tと外部回路とを,例えばワイヤボンディングで接続する場合には,力学量センサ100の基体140を例えば上になるように配置して容易に接続することができる。
(力学量センサ100の動作,配線)
力学量センサ100の配線,及び電極について説明する。
図13は,図9に示す力学量センサ100における6組の容量素子を示す断面図である。図13では,電極として機能する部分をハッチングで示している。なお,図13では6組の容量素子を図示しているが,前述したように力学量センサ100には,10組の容量素子が形成される。
10組の容量素子の一方の電極は,基体150に形成された駆動用電極154a,検出用電極154b〜154e,及び基体140に形成された駆動電極144a,検出用電極144b〜144eである。
もう一方の電極は,変位部112aの上面の駆動用電極E1,変位部112b〜112eの上面にそれぞれ形成された検出用電極E1,重量部132aの下面の駆動用電極E1,及び重量部132b〜132eの下面にそれぞれ形成された検出用電極E1である。すなわち,変位部112及び重量部132を接合したブロックは,10組の容量性結合の共通電極として機能する。構造体110及び構造体130は,導電性材料(不純物が含まれるシリコン)から構成されているため,変位部112及び重量部132を接合したブロックは,電極として機能することができる。
コンデンサーの容量は,電極間の距離に反比例するため,変位部112の上面及び重量部132の下面に駆動用電極E1や検出用電極E1があるものと仮定している。すなわち,駆動用電極E1や検出用電極E1は,変位部112の上面や,重量部132の下面の表層に別体として形成されているわけではない。変位部112の上面や,重量部132の下面が駆動用電極E1や検出用電極E1として機能すると捉えている。
基体150に形成された駆動用電極154a,検出用電極154b〜154eは,それぞれ順に,配線層L1,L4〜L7を介してブロック上層部114i,114b,114e,114f,114aと電気的に接続されている。また,ブロック上層部114i,114b,114e,114f,114aとブロック下層部134i,134b,134e,134f,134aとはそれぞれ導通部162で導通されている。
図6に示すように,この配線層L1,L4〜L7は,ブロック上層部114と基体140との間に挟まれて配置される第1の部材(踏みつけ部)と,この第1の部材と駆動用電極154a等を接続する第2の部材に区分して考えることができる。図11は,図6の検出用電極144b,配線層L4,およびブロック上層部114bを拡大した状態を表す平面図である。配線層L4が,第1の部材L4a,第2の部材L4bに区分されている。第1,第2の部材L4a,L4bの境界は,ブロック上層部114bの上面の外に配置され,第1の部材L4aとブロック上層部114bとの電気的接続が良好になるようにしている。
基体140に形成された駆動用電極144a,検出用電極144b〜144eは,それぞれ順に,配線層L2,L8〜L11を介してブロック下層部134j,134c,134d,134g,134hと電気的に接続されている。
図7に示すように,この配線層L2,L8〜L11は,ブロック下層部134と基体150との間に挟まれて配置される第1の部材(踏みつけ部)と,この第1の部材と駆動用電極154a等を接続する第2の部材に区分して考えることができる。図12は,図7の検出用電極154d,配線層L10,およびブロック下層部134gを拡大した状態を表す平面図である。配線層L10が,第1の部材L10a,第2の部材L10bに区分されている。第1,第2の部材L10a,L10bの境界は,ブロック下層部134gの底面の外に配置され,第1の部材L10aとブロック上層部134gとの電気的接続が良好になるようにしている。
したがって,これらの駆動用電極154a,144a,検出用電極154b〜154e,144b〜144eに対する配線は,ブロック下層部134a〜134jの下面に接続すればよい。配線用端子T2〜T9は,それぞれブロック下層部134a〜134hの下面に配置され,配線用端子T10,T11は,それぞれブロック下層部134i,134jの下面に配置されている。
以上より,配線用端子T2〜T11は,それぞれ順に,検出用電極154e,154b,144b,144c,154c,154d,144d,144e,駆動用電極154a,144aと電気的に接続されている。
駆動用電極E1,検出用電極E1は,変位部112の上面及び重量部132の下面からそれぞれなっている。変位部112及び重量部132は,導通部161で導通されており,いずれも導電性材料で構成されている。台座131及び固定部111は,導通部160で導通されており,いずれも導電性材料で構成されている。変位部112と接続部113と固定部111は,導電性材料により一体的に構成されている。したがって,駆動用電極E1,検出用電極E1に対する配線は,台座131の下面に接続すればよい。配線用端子T1は,台座131の突出部131bの下面に配置されて,配線用端子T1は,駆動用電極E1,検出用電極E1と電気的に接続されている。
以上のように,構造体110,及び構造体130を導電性材料(不純物が含まれるシリコン)で構成しているので,ブロック上層部114a〜114j,及びブロック下層部134a〜134jが接合されたブロックa〜jに配線としての機能をもたせることができ,容量素子に対する配線を簡略にすることが可能である。
力学量センサ100による加速度および角速度の検出の原理を説明する。
(1)変位部112の振動
駆動用電極154a,E1間に電圧を印加すると,クーロン力によって駆動用電極154a,E1が互いに引き合い,変位部112(重量部132も)はZ軸正方向に変位する。また,駆動用電極144a,E1間に電圧を印加すると,クーロン力によって駆動用電極144a,E1が互いに引き合い,変位部112(重量部132も)はZ軸負方向に変位する。即ち,駆動用電極154a,E1間,駆動用電極144a,E1間への電圧印加を交互に行うことで,変位部112(重量部132も)はZ軸方向に振動する。この電圧の印加は正又は負の直流波形(非印加時も考慮するとパルス波形),半波波形等を用いることができる。
なお,駆動用電極154a,E1(変位部112aの上面),駆動用電極144a,E1(重量部132aの下面)は振動付与部として,検出用電極154b〜154e,144b〜144e,E1(変位部112b〜112eの上面,重量部132b〜132eの下面)は変位検出部として機能する。
変位部112の振動の周期は電圧を切り換える周期で決まってくる。この切換の周期は変位部112の固有振動数にある程度近接していることが好ましい。変位部112の固有振動数は,接続部113の弾性力や重量部132の質量等で決定される。変位部112に加えられる振動の周期が固有振動数に対応しないと,変位部112に加えられた振動のエネルギーが発散されてエネルギー効率が低下する。
なお,駆動用電極154a,E1間,又は駆動用電極144a,E1間のいずれか一方のみに,変位部212の固有振動数の1/2の周波数の交流電圧を印加してもよい。
(2)加速度に起因する力の発生
重量部132(変位部112)に加速度αが印加されると重量部132に力F0が作用する。具体的には,X,Y,Z軸方向それぞれの加速度αx,αy,αzに応じて,X,Y,Z軸方向の力F0x(=m・αx),F0y(=m・αy),F0z(=m・αz)が重量部132に作用する(mは,重量部132の質量)。その結果,変位部112にX,Y方向への傾き,およびZ方向への変位が生じる。このように,加速度αx,αy,αzによって変位部112にX,Y,Z方向の傾き(変位)が生じる。
(3)角速度に起因するコリオリ力の発生
重量部132(変位部112)がZ軸方向に速度vzで移動しているときに角速度ωが印加されると重量部132にコリオリ力Fが作用する。具体的には,X軸方向の角速度ωxおよびY軸方向の角速度ωyそれぞれに応じて,Y軸方向のコリオリ力Fy(=2・m・vz・ωx)およびX軸方向のコリオリ力Fx(=2・m・vz・ωy)が重量部132に作用する(mは,重量部132の質量)。
X軸方向の角速度ωxによるコリオリ力Fyが印加されると,変位部112にY方向への傾きが生じる。このように,角速度ωx,ωyに起因するコリオリ力Fy,Fxによって変位部112にY方向,X方向の傾き(変位)が生じる。
(4)変位部112の変位の検出
以上のように,加速度αおよび角速度ωによって,変位部112の変位(傾き)が生じる。検出用電極154b〜154e,144b〜144eによって,変位部112の変位を検出することができる。
変位部112にZ正方向の力F0zが印加されると,検出用電極E1(変位部112cの上面),154c間および検出用電極E1(変位部112eの上面),154e間の距離は共に小さくなる。この結果,検出用電極E1(変位部112cの上面),154c間および検出用電極E1(変位部112eの上面),154e間の容量は共に大きくなる。即ち,検出用電極E1と検出用電極154b〜154e間の容量の和(あるいは,検出用電極E1と検出用電極144b〜144e間の容量の和)に基づいて,変位部112のZ方向の変位を検出し,検出信号として取り出すことができる。
一方,変位部112にY正方向の力F0yまたはコリオリ力Fyが印加されると,駆動用電極E1(変位部112cの上面),154c間,検出用電極E1(重量部132eの下面),144e間の距離は小さくなり,検出用電極E1(変位部112eの上面),154e間,検出用電極E1(重量部132cの下面),144c間の距離は大きくなる。この結果,検出用電極E1(変位部112cの上面),154c間,検出用電極E1(重量部132eの下面),144e間の容量は大きくなり,検出用電極E1(変位部112eの上面),154e間,検出用電極E1(重量部132cの下面),144c間の容量は小さくなる。即ち,検出用電極E1と検出用電極154b〜154e,144b〜144eとの間の容量の差に基づいて,変位部112のX,Y方向の傾きの変化を検出し,検出信号として取り出すことができる。
以上のように,検出用電極E1,154b〜154e,144b〜144eによって変位部112のX方向,Y方向への傾きおよびZ方向への変位を検出する。
(5)検出信号からの加速度,角速度の抽出
検出用電極154b〜154e,144b〜144e,E1から出力される信号には,加速度αx,αy,αz,角速度ωx,ωyに起因する成分の双方が含まれる。これらの成分の相違を利用して,加速度および角速度を抽出できる。
重量部132(質量m)に加速度αが印加されたときの力Fα(=m・α)は重量部132の振動には依存しない。即ち,検出信号中の加速度成分は,重量部132の振動に対応しない一種のバイアス成分である。一方,重量部132(質量m)に角速度ωが印加されたときの力Fω(=2・m・vz・ω)は重量部132のZ軸方向の速度vzに依存する。即ち,検出信号中の角速度成分は,重量部132の振動に対応して周期的に変化する一種の振幅成分である。
具体的には,検出信号の周波数分析によって,変位部112の振動数より低周波のバイアス成分(加速度),変位部112の振動数と同様の振動成分(角速度)を抽出する。この結果,力学量センサ100によるX,Y,Z方向(3軸)の加速度αx,αy,αz,およびX,Y方向(2軸)の角速度ωx,ωyの測定が可能となる。
(力学量センサ100の作成)
力学量センサ100の作成工程につき説明する。
図14は,力学量センサ100の作成手順の一例を表すフロー図である。また,図15A〜図15Jは,図14の作成手順における力学量センサ100の状態を表す断面図である(図1に示す力学量センサ100をC−Cで切断した断面に相当する)。図15A〜図15Jは,図10の力学量センサ100を上下逆に配置したものに対応する。
(1)半導体基板Wの用意(ステップS10,および図15A)
図15Aに示すように,第1,第2,第3の層11,12,13の3層を積層してなる半導体基板Wを用意する。
第1,第2,第3の層11,12,13はそれぞれ,構造体110,接合部120,構造体130を構成するための層であり,ここでは,不純物が含まれるシリコン,酸化シリコン,不純物が含まれるシリコンからなる層とする。
不純物が含まれるシリコン/酸化シリコン/不純物が含まれるシリコンという3層の積層構造をもった半導体基板Wは,不純物が含まれるシリコン基板上にシリコン酸化膜を積層した基板と,不純物が含まれるシリコン基板とを接合後,後者の不純物が含まれるシリコン基板を薄く研磨することで作成できる(いわゆるSOI基板)。
ここで,不純物が含まれるシリコン基板は,例えば,チョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造において,不純物をドープすることにより製造できる。
シリコンに含まれる不純物としては,例えばボロンを挙げることができる。ボロンが含まれるシリコンとしては,例えば,高濃度のボロンを含み,抵抗率が0.001〜0.01Ω・cmのものを使用できる。
なお,ここでは第1の層11と第3の層13とを同一材料(不純物が含まれるシリコン)によって構成するものとするが,第1,第2,第3の層11,12,13のすべてを異なる材料によって構成してもよい。
(2)構造体130の作成(第3の層13のエッチング,ステップS11,および図15B,図15C)
構造体130の形成は,次のa,bのようにして行われる。
a.ギャップ10の形成(図15B)
第3の層13の上面に,重量部132の形成領域及びその近傍を除いてレジスト層を形成し,このレジスト層で覆われていない露出部分(重量部132の形成領域及びその近傍)を垂直下方へと侵食させる。この結果,重量部の形成される領域の上部に重量部132の変位を可能とするためのギャップ10が形成される。
b.構造体130の形成(図15C)
ギャップ10が形成された第3の層13をエッチングすることにより,開口133,ブロック下層部134a〜134j,及びポケット135を形成し,構造体130を形成する。即ち,第3の層13に対して浸食性を有し,第2の層12に対して浸食性を有しないエッチング方法により,第3の層13の所定領域(開口133)に対して,厚み方向へのエッチングを行う。
第3の層13の上面に,構造体130に対応するパターンをもったレジスト層を形成し,このレジスト層で覆われていない露出部分を垂直下方に侵食する。
図15Cは,第3の層13に対して,上述のようなエッチングを行い,構造体130を形成した状態を示す。
(3)導通部160〜163の形成(ステップS12,および図15D)
導通部160〜163の形成は,次のa,bのようにして行われる。
a.錐状貫通孔の形成
構造体110及び第2の層12の所定の箇所をウエットエッチングし,第2の層12まで貫通するような錘状貫通孔を形成する。エッチング液としては,構造体110のエッチングでは,例えば,20%TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)を用いることができ,第2の層12のエッチングでは,例えば,バッファド弗酸(例えば,HF=5.5wt%,NHF=20wt%の混合水溶液)を用いることができる。
b.金属層の形成
構造体110の上面及び錐状貫通孔内に,例えばAlを蒸着法やスパッタ法等により堆積させて,導通部160〜162を形成する。構造体110の上面に堆積した不要な金属層(導通部160〜162の上端の縁(図示せず)の外側の金属層)はエッチングで除去する。
(4)基体140の接合(ステップS13,および図15E)
a.基体140の作成
絶縁性材料からなる基板(可動イオンを含むガラス基板,例えば,パイレックス(登録商標)ガラス)に,駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e,及び配線層L2,L8〜L11を,例えばNdを含むAlからなるパターンによって所定の位置に形成する。また,基体140をエッチングすることにより,配線用端子T1〜T11を形成するための上広の錐状貫通孔10を所定の箇所に11個形成する。
なお,駆動用電極144a等の形成に先立ち,エッチング等により基体140に凹部を形成しても良い。この場合,構造体130へのギャップ10の形成が不要となる。即ち,重量部132と基体140間のギャップは,構造体130,基体140の何れか,または双方に設けに設けることができる。
b.半導体基板W(構造体130)と基体140の接合
ポケット135にゲッター材料(サエスゲッターズジャパン社製,商品名 非蒸発ゲッター)を入れて,基体140と構造体130とを,陽極接合により接合する。
図15Eは,構造体130と基体140とを接合した状態を示す。
このとき,基体140との陽極接合前に導通部160〜163が形成され,半導体基板の上下に導通がとられているため,第2の層12を貫通していない場合に比べて容易に接合することができる。
(5)配線用端子T1〜T11の形成(ステップS14,および図15F)
基体140の上面及び錐状貫通孔10内に,例えばCr層,Au層の順に金属層を蒸着法やスパッタ法等により形成する。不要な金属層(配線用端子Tの上端の縁の外側の金属層)をエッチングにより除去し,配線用端子T1〜T11を形成する。
(6)構造体110の作成(第1の層11のエッチング,ステップS15,および図15G)
第1の層11をエッチングすることにより,開口115を形成し,構造体110を形成する。即ち,第1の層11に対して浸食性を有し,第2の層12に対して浸食性を有しないエッチング方法を用いて,第1の層11の所定領域(開口115a〜115d)に対して,第2の層12の上面が露出するまで厚み方向にエッチングする。
第1の層11の上面に,構造体110に対応するパターンをもったレジスト層を形成し,このレジスト層で覆われていない露出部分を垂直下方に侵食する。このエッチング工程では,第2の層12に対する浸食は行われないので,第1の層11の所定領域(開口115a〜115d)のみが除去される。
図15Gは,第1の層11に対して,上述のようなエッチングを行い,構造体110を形成した状態を示す。
(7)接合部120の作成(第2の層12のエッチング,ステップS16,および図15H)
第2の層12をエッチングすることにより,接合部120を形成する。即ち,第2の層12に対しては浸食性を有し,第1の層11および第3の層13に対しては浸食性を有しないエッチング方法により,第2の層12に対して,その露出部分から厚み方向および層方向にエッチングする。
このエッチング工程では,別途,レジスト層を形成する必要はない。即ち,第1の層11の残存部分である構造体110が,第2の層12に対するレジスト層として機能する。エッチングは,第2の層12の露出部分に対してなされる。
第2の層12に対するエッチング工程(ステップS12)では,次の2つの条件を満たすエッチング法を行う必要がある。第1の条件は,厚み方向とともに層方向への方向性をもつことであり,第2の条件は,酸化シリコン層に対しては浸食性を有するが,シリコン層に対しては浸食性を有しないことである。
第1の条件は,不要な部分に酸化シリコン層が残存して重量部132の変位の自由度を妨げることがないようにするために必要な条件である。第2の条件は,既に所定形状への加工が完了しているシリコンからなる構造体110や第3の層13に浸食が及ばないようにするために必要な条件である。
第1,第2の条件を満たすエッチング方法として,バッファド弗酸(例えば,HF=5.5wt%,NHF=20wt%の混合水溶液)をエッチング液として用いるウェットエッチングを挙げることができる。また,CFガスとOガスとの混合ガスを用いたRIE法によるドライエッチングも適用可能である。
以上の製造プロセスにおいて,構造体110を形成する工程(ステップS15)と,構造体130を形成する工程(ステップS11)では,以下のようなエッチング法を行う必要がある。
第1の条件は,各層の厚み方向への方向性を持つことである,第2の条件は,シリコン層に対しては浸食性を有するが,酸化シリコン層に対しては浸食性を有しないことである。
第1の条件を満たすエッチング方法として,誘導結合型プラズマエッチング法(ICPエッチング法:Induced Coupling Plasma Etching Method )を挙げることができる。このエッチング法は,垂直方向に深い溝を掘る際に効果的な方法であり,一般に,DRIE(Deep Reactive Ion Etching )と呼ばれているエッチング方法の一種である。
この方法では,材料層を厚み方向に浸食しながら掘り進むエッチング段階と,掘った穴の側面にポリマーの壁を形成するデポジション段階と,を交互に繰り返す。掘り進んだ穴の側面は,順次ポリマーの壁が形成されて保護されるため,ほぼ厚み方向にのみ浸食を進ませることが可能になる。
一方,第2の条件を満たすエッチングを行うには,酸化シリコンとシリコンとでエッチング選択性を有するエッチング材料を用いればよい。例えば,エッチング段階では,SFガス,およびOガスの混合ガスを,デポジション段階では,Cガスを用いることが考えられる。
(8)基体150の接合(ステップS17,および図15I)
1)基体150の作成
絶縁性材料からなる基板(可動イオンを含むガラス基板,例えば,パイレックス(登録商標)ガラス)をエッチングして凹部153を形成し,駆動用電極154a,検出用電極154b〜244e,及び配線層L1,L4〜L7を,例えばNdを含むAlからなるパターンによって所定の位置に形成する。
2)半導体基板W(構造体110)と基体150の接合
構造体110と基体150とを陽極接合により接合する。このとき,陽極接合装置における平板電極(図示せず)上に構造体110と基体150とをアライメントした状態で載置する。そして配線用端子T1〜T11を通じて,構造体110の全体に電圧を印加し,構造体110全体と基体150とを均一に接合することが可能である。即ち,配線用端子T1〜T11,ブロック下層部134(および台座131),および導通部160〜163を経由して,ブロック上層部114および固定部111に電圧が印加され,基体150と真空雰囲気下で陽極接合される。既述のように,導通部163は,陽極接合時におけるセンサ構造体の接合面を略等電位とするための給電用導通部として用いられる。
図15Iは,半導体基板Wと基体150とを接合した状態を示す。センサの可動部は真空封止されている。
(9)半導体基板W,基体150,基体140のダイシング(ステップS18および図15J)
例えば,450℃の熱処理によってポケット135中のゲッター材料を活性化した後,互いに接合された半導体基板W,基体150,及び基体140にダイシングソー等で切れ込みを入れて,個々の力学量センサ100に分離する。
以上のように,本実施形態は以下を採用している。
・ブロックa〜jの全てについて,導通部160〜163が配置され,構造体110,130間の導通が確保されている。
・基体140を基体150より先に陽極接合している。この順序は,配線用端子T1〜T11の形成の有無と対応する。
基体150と構造体110の陽極接合時に,配線用端子T1〜T11,ブロック下層部134a〜134h,導通部160〜163を経由して,ブロック上層部114a〜114hへの電圧印加が可能となる。ブロック上層部114a〜114h全てが略等電位となる。この結果,以下の利点が生じる。
(1)陽極接合プロセスが安定する。
全てのブロック上層部114a〜114hに導通部を有する構造を採用することにより,フレーム(固定部)とブロック上層部114の接合面が略等電位に保った状態で陽極接合を行なうことが可能となった。つまり,接合面全域で略同様の陽極接合プロセスが実現される。踏みつけ部で接合が安定し,電気的接続が安定化する。
(2)フローティング電位による接合面とは反対側の基体側へ生じる静電引力発生を防止する。
「スティッキング」とは,陽極接合の際に重量部132が基体に付着することを言う。力学量センサ100の製造時の歩留まりの低下をもたらす。重量部132が基体140,150の何れかに静電引力により引き寄せられて付着し(スティッキング),力学量センサとして機能しなくなる可能性がある。基体150の陽極接合時に,ブロック上層部114a〜114h全てが等電位となる結果,重量部132が常に基体150側に静電引力が生じ,基体150側にのみスティッキング対策を施せば足りる。スティッキング対策として,底板部152にスティッキング防止用の膜,例えば,Crを形成することが挙げられる。フローティング電位をなくすことにより,接合面とは反対側の基体側へのスティッキングによる不良モードが解消される。
ブロックa〜jの一部でも導通部160〜163を有さなければ,駆動用電極154a,検出用電極154b〜154e,および駆動用電極144a,検出用電極144b〜144eの電位が定まらなくなり(フローティング),重量部132が基体150(駆動用電極154a,検出用電極154b〜154e)側,基体140(駆動用電極144a,検出用電極144b〜144e)側の何れにも静電引力によって引き寄せられる可能性があり,重量部132の付着(スティッキング)を招く可能性がある。
仮に,導通部160〜163が配置されない基体150を先に陽極接合すると,基体140の陽極接合時にブロックa〜jの電位が定まらず,陽極接合プロセスが安定せず,接合不良のみならずスティッキング等を招く可能性がある。台座131は力学量センサ100の外側に位置するため電圧印加が可能であるが,ブロックa〜jは台座131と接続されていないため,電位のフローティングが起こる。
基体150と構造体110の陽極接合前において,基体150は可動イオンを含むため,陽極接合時の温度下で導電性を有する。この陽極接合の際に基体150中の可動イオンが移動し,基体150は略絶縁体になる。このため,基体150,基体140の順で陽極接合を行った場合,基体140の陽極接合時に基体150は絶縁体となり,基体150に電圧を印加しても,ブロックa〜jに電圧が印加されることはなく,基体150の陽極接合に寄与しない。
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張,変更可能であり,拡張,変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態では,配線用端子T1〜T11を基体140に配置している。この関係で,図14に示す作成手順が用いられている。
これに対して,配線用端子T1〜T11を基体150に配置しても良い。この場合,例えば,図16に示す作成手順を採用できる。この図は,図14でのステップS11とステップS15,16,およびステップS13とステップS17が入れ替えられている。この場合でも,配線用端子T1〜T11が形成される基体(基体150),配線用端子T1〜T11が形成されない基体(基体140)の順序で,基体が接合される。この結果,基体140と構造体130の陽極接合時に,配線用端子T1〜T11を経由して,ブロックa〜jへの電圧印加が可能となる。つまり,センサの可動部を真空封止する側(2枚目に接合される)の基体を陽極接合する際,既に接合された他方の基体側に導通部(第2の導通部)を有し,さらにブロック部にその上下に導通をとる導通部(第1の導通部)を形成しておけばよい。また,この順序で製造すると,2枚目の基体の接合時に重量部132と接続部113は2枚目の基体との距離(ギャップ間隔)が異なる。したがって,接続部113には作用する静電引力は重量部132に作用するものよりも小さくなり,接続部113自体が基体へ引き寄せられて破断することを防ぐ効果を期待できる。
本発明の一実施形態に係る力学量センサを分解した状態を表す分解斜視図である。 図1の力学量センサを分解した状態を表す分解斜視図である。 構造体110の上面図である。 接合部の上面図である。 構造体130の上面図である。 基体150の下面図である。 基体140の上面図である。 基体140の下面図である。 図1のB−Bに沿って切断した状態を表す断面図である。 図1のC−Cに沿って切断した状態を表す断面図である。 図6の一部を拡大した下面図である。 図7の一部を拡大した上面図である。 図9に示す力学量センサにおける6組の容量素子を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る力学量センサの作成手順の一例を表すフロー図である。 図14の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図14の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図14の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図14の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図14の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図14の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図14の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図14の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図14の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 図14の作成手順における力学量センサの状態を表す断面図である。 本発明の変形例に係る力学量センサの作成手順の一例を表すフロー図である。
符号の説明
100 力学量センサ
110 構造体
111 固定部
111a 枠部
111b,111c 突出部
112(112a-112e) 変位部
113(113a-113d) 接続部
114(114a-114j) ブロック上層部
115(115a-115d) 開口
120,121,122,123 接合部
130 構造体
131 台座
131a 枠部
131b〜131d 突出部
132(132a-133e) 重量部
133 開口
134(134a-134j) ブロック下層部
135 ポケット
150 基体
151 枠部
152 底板部
153 凹部
154a 駆動用電極
154b-154e 検出用電極
140 基体
144a 駆動用電極
144b-144e 検出用電極
160-163 導通部
10 ギャップ
11 錘状貫通孔
L1,L2,L4-L11 配線層
T1-T11 配線用端子
E1 駆動用電極,検出用電極

Claims (4)

  1. 開口を有する固定部と,この開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,前記固定部,前記変位部,および前記接続部の何れにも接続されず,かつ互いに離隔される複数の第1のブロック部材と,を有し,かつ第1の半導体材料から構成される第1の構造体と,
    前記固定部に接合される台座と,前記変位部に接合される重量部と,前記複数の第1のブロック部材にそれぞれ接合され,かつ互いに離隔される複数の第2のブロック部材とを有し,導電性を有する第2の半導体材料から構成され,かつ前記第1の構造体に積層して配置される第2の構造体と,
    絶縁材料から構成され,前記第1,第2の構造体を接合する接合部と,
    前記固定部に接続されて前記第1の構造体に積層配置される第1の基体と,
    前記台座に接続されて前記第2の構造体に積層配置される第2の基体と,
    前記接合部を貫通して,前記複数の第1,第2のブロック部材をそれぞれ電気的に接続する複数の第1の導通部と,
    前記第1の基体または前記第2の基体を貫通して,前記複数の第1のブロック部材あるいは前記複数の第2のブロック部材それぞれと電気的に接続される複数の第2の導通部と,
    を具備することを特徴とする力学量センサ。
  2. 第1の半導体材料からなる第1の層,絶縁性材料からなる第2の層,および導電性を有する第2の半導体材料からなる第3の層が順に積層されてなる半導体基板の前記第1の層から,開口を有する台座と,前記開口内に配置される重量部と,前記台座および前記重量部の何れにも接続されず,かつ互いに離隔される複数の第1のブロック部材と,を有する第1の構造体を形成するステップと,
    前記第1,2の層を貫通して,前記複数の第1のブロック部材それぞれと前記第3の層を電気的に接続する複数の第1の導通部を形成するステップと,
    絶縁性材料から構成され,貫通孔を有する第1の基体を前記台座に接合するステップと,
    前記第1の基体に,前記複数の第1のブロック部材とそれぞれに電気的に接続される複数の第2の導通部を形成するステップと,
    前記第3の層から,前記台座に接合される固定部と,前記重量部に接合される変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,前記複数の第1のブロック部材に接合され,かつ互いに離隔される複数の第2のブロック部材と,を有する第2の構造体を形成するステップと,
    絶縁性材料から構成される第2の基体を前記固定部に陽極接合するステップと,
    を具備することを特徴とする力学量センサの製造方法。
  3. 第1の半導体材料からなる第1の層,絶縁性材料からなる第2の層,および導電性を有する第2の半導体材料からなる第3の層が順に積層されてなる半導体基板の前記第1の層から,開口を有する固定部と,この開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,前記固定部,前記変位部,および前記接続部の何れにも接続されず,かつ互いに離隔される複数の第1のブロック部材と,を有する第1の構造体を形成するステップと,
    前記第1,2の層を貫通して,前記複数の第1のブロック部材と前記第3の層を電気的に接続する複数の第1の導通部を形成するステップと,
    絶縁性材料から構成され,貫通孔を有する第1の基体を前記固定部に接合するステップと,
    前記第1の基体に,前記複数の第1のブロック部材とそれぞれに電気的に接続される複数の第2の導通部を形成するステップと,
    前記第3の層から,前記固定部に接合される台座と,前記変位部に接合される重量部と,前記複数の第1のブロック部材に接合され,かつ互いに離隔される複数の第2のブロック部材と,を有する第2の構造体を形成するステップと,
    絶縁性材料から構成される第2の基体を前記台座に陽極接合するステップと,
    を具備することを特徴とする力学量センサの製造方法。
  4. 前記第2の基体の接合ステップにおいて,前記第2の導通部を通じて第1,第2のブロック部材に電圧が印加されることを特徴とする請求項2または3に記載の力学量センサの製造方法。
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