JP2009174340A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気系部材に吸着した可溶有機成分の脱離のための燃料消費を効果的に抑制することのできる内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】電子制御ユニット28は、ディーゼル機関の排気系部材に付着したSOFの燃焼除去に係る排気への未燃燃料の添加を、ディーゼル機関の排気流量が減少する、車両減速中及びその減速後のアイドル運転中にあることを条件に実施する。そのため、SOFを燃焼可能な温度まで排気や触媒を昇温させるために必要となる排気への未燃燃料添加量を少なくすることができ、SOF除去のための燃料消費を効果的に抑制することができるようになる。
【選択図】図1
【解決手段】電子制御ユニット28は、ディーゼル機関の排気系部材に付着したSOFの燃焼除去に係る排気への未燃燃料の添加を、ディーゼル機関の排気流量が減少する、車両減速中及びその減速後のアイドル運転中にあることを条件に実施する。そのため、SOFを燃焼可能な温度まで排気や触媒を昇温させるために必要となる排気への未燃燃料添加量を少なくすることができ、SOF除去のための燃料消費を効果的に抑制することができるようになる。
【選択図】図1
Description
本発明は、排気への未燃燃料の添加を通じて内燃機関の排気系部材に付着した可溶有機成分を燃焼させて除去する内燃機関の排気浄化装置に関する。
ディーゼル機関では、その使用期間の長期化に応じて、排気管や排気浄化用の触媒等の排気系部材に、排気中の可溶有機成分(SOF:Soluble Organic Fraction)が次第に吸着する。こうして排気系部材に吸着したSOFの量が多くなると、吸着したSOFの脱離によって白煙が発生することがある。また排気中の煤は、SOFをバインダとして排気系部材に付着するため、SOFの吸着量が多いと、排気系部材に大量の煤が付着するようになる。そして排気圧の急変などで付着した煤が一時に大量に脱離し、多量のスモークを発生させることがある。
そこで従来、例えば特許文献1や特許文献2に見られるように、SOF再生制御を必要に応じて実施することで、SOFの吸着量が過剰とならないようにすることがなされている。SOF再生制御は、排気中に還元剤となる未燃燃料を添加して、排気中や触媒上での未燃燃料の酸化による発熱で触媒床温や排気温を上昇させることで、排気系部材に吸着したSOFを燃焼、脱離させて除去するように行われる。なお排気中への未燃燃料の添加は、内燃機関の膨張行程から排気行程に掛けて燃焼に寄与しない燃料を燃焼室に噴射供給するポスト噴射を実施したり、排気通路に設置された燃料添加弁から排気中に燃料を直接添加したりすることで行われる。なお特許文献1に記載された内燃機関の排気浄化装置では、排気系部材にSOFと共に付着する煤の量を監視し、そうした煤の付着量が規定値以上となったときにSOF再生制御を実施するものとなっている。また特許文献2に記載された内燃機関の排気浄化装置は、触媒のSOF吸着量を推定し、その推定されるSOF吸着量が規定値以上となったときにSOF再生制御を実施するものとなっている。
特開2000−18020号公報
特開2000−18024号公報
ところで、こうしたSOF再生制御は、上述したように排気中に未燃燃料を添加して、触媒や排気を昇温させて行われる。そのため、SOF再生制御を実施すれば、燃焼に寄与しない燃料の消費がなされることになり、必然的に燃費の悪化を招いてしまうようになる。
本発明は、こうした実状に鑑みてなされたものであって、その解決しようとする課題は、排気系部材に吸着した可溶有機成分の除去のための燃料消費を効果的に抑制することのできる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果を記載する。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、排気への未燃燃料の添加を通じて内燃機関の排気系部材に付着した可溶有機成分を燃焼させて除去する内燃機関の排気浄化装置において、前記可溶有機成分の除去に係る前記未燃燃料の添加を、前記内燃機関の排気流量が減少する規定の機関運転状況にあることを条件に実施する添加制御手段を備えることをその要旨としている。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、排気への未燃燃料の添加を通じて内燃機関の排気系部材に付着した可溶有機成分を燃焼させて除去する内燃機関の排気浄化装置において、前記可溶有機成分の除去に係る前記未燃燃料の添加を、前記内燃機関の排気流量が減少する規定の機関運転状況にあることを条件に実施する添加制御手段を備えることをその要旨としている。
上記構成では、内燃機関の排気流量が減少するような機関運転状況にあるときに、排気系部材に付着した可溶有機成分を燃焼させて除去するための排気への未燃燃料の添加が実施されるようになる。ここで可溶有機成分を燃焼可能な温度まで排気や触媒を昇温させるために必要とされる排気への燃料添加量は、排気流量が少ないときほど、少なくて済むようになる。そのため、上記構成によれば、排気系部材に吸着した可溶有機成分の除去のための燃料消費を効果的に抑制することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記規定の機関運転状況は、当該内燃機関の搭載された車両の減速中であることをその要旨としている。
上記構成では、車両減速中に、可溶有機成分除去のための排気への未燃燃料の添加が実施されるようになる。車両の減速中には、エンジンブレーキを確保するため、スロットルが絞られて吸入空気量が減少される。そのため、このときの内燃機関の排気流量は減少されることとなり、可溶有機成分の除去のための排気への未燃燃料の添加のための燃料消費を抑えることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記規定の機関運転状況は、当該内燃機関の搭載された車両の減速中、及びその減速後における前記内燃機関のアイドル運転中であることをその要旨としている。
上記構成では、車両減速中及びその減速後のアイドル運転中に、可溶有機成分除去のための排気への未燃燃料の添加が実施されるようになる。車両の減速中に加え、その減速後のアイドル運転中も、吸入空気量は減少された状態に維持される。そのため、このときの内燃機関の排気流量は減少されることとなり、可溶有機成分除去のための排気への未燃燃料の添加を、車両の減速中及びその減速後における内燃機関のアイドル運転中に行うこととすれば、そのための燃料消費を抑えることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記添加制御手段は、前記可溶有機成分の吸着量が規定値を超えるときには、前記規定の機関運転状況以外の機関運転状況にも、前記可溶有機成分の除去のための前記排気への未燃燃料の添加の実施を許容することをその要旨としている。
上記のように、排気流量の減少する機関運転状況に限って、可溶有機成分除去のための排気への未燃燃料の添加を実施することとすれば、比較的少ない燃料で可溶有機成分を有効に除去することができるようになる。ただし、こうして添加を実施する機関運転状況を限定すれば、内燃機関の運転状況によっては、添加を実施する機会に恵まれず、排気系部材の可溶有機成分の吸着量が過剰となってしまうことがある。その点、上記構成では、排気系部材の可溶有機成分の吸着量がある程度を超えると、未燃燃料の添加を実施する機関運転状況の限定が解消されるようになる。そのため、たとえ排気流量の減少する機関運転状況となる頻度が少なくても、排気系部材に可溶有機成分が過剰に吸着した状態となることを好適に回避することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記未燃燃料の添加は、前記内燃機関の膨張行程から排気行程に掛けて燃焼に寄与しない燃料を燃焼室に噴射供給するポスト噴射を実施することで行われることをその要旨としている。
このように可溶有機成分除去のための未燃燃料の添加は、上記のようなポスト噴射によって行うことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記未燃燃料の添加は、排気通路に設置された燃料添加弁より排気に燃料を直接添加することで実施されることをその要旨としている。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記未燃燃料の添加は、排気通路に設置された燃料添加弁より排気に燃料を直接添加することで実施されることをその要旨としている。
このように可溶有機成分除去のための未燃燃料の添加は、上記のような燃料添加弁による排気への燃料の直接の添加を通じて行うこともできる。なお、上記のようなポスト噴射と、燃料添加弁による排気への燃料の直接の添加とを組み合わせて、可溶有機成分除去のための未燃燃料の添加を行うようにしても良い。
以下、本発明の内燃機関の排気浄化装置を具体化した一実施の形態を、図1及び図2を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の適用されるディーゼル機関の構成を示している。同図に示すように、このディーゼル機関の吸気通路10には、その上流側より順に、エアクリーナ11、ターボチャージャ12のコンプレッサ室、インタークーラ13、スロットル14が配設されている。ここでエアクリーナ11は、吸入した空気を濾過して浄化するフィルタであり、ターボチャージャ12は、排気の流勢により吸気を圧縮する過給装置である。またインタークーラ13は、ターボチャージャ12による断熱圧縮で昇温した吸気を冷却するものであり、スロットル14は、その開度調節を通じて吸気の流量を調整する弁である。
図1は、本実施の形態の適用されるディーゼル機関の構成を示している。同図に示すように、このディーゼル機関の吸気通路10には、その上流側より順に、エアクリーナ11、ターボチャージャ12のコンプレッサ室、インタークーラ13、スロットル14が配設されている。ここでエアクリーナ11は、吸入した空気を濾過して浄化するフィルタであり、ターボチャージャ12は、排気の流勢により吸気を圧縮する過給装置である。またインタークーラ13は、ターボチャージャ12による断熱圧縮で昇温した吸気を冷却するものであり、スロットル14は、その開度調節を通じて吸気の流量を調整する弁である。
こうした吸気通路10はそのスロットル14の下流にて、ディーゼル機関の各気筒に分岐され、各気筒の燃焼室15に接続されている。各気筒の燃焼室15にはそれぞれ、インジェクタ16が設置されている。インジェクタ16は、コモンレール17内に蓄圧された高圧燃料を燃焼室15内に噴射供給する燃料噴射弁となっている。
一方、ディーゼル機関の排気通路18には、その上流側から順に、排気中に燃料を添加する燃料添加弁19、排気中の有害成分を浄化するための触媒の担持された触媒コンバータ20が設置されている。また触媒コンバータ20の上流側及び下流側には、排気温を検出する排気温センサ21、22がそれぞれ設置されている。
またこのディーゼル機関には、排気を吸気中に還流するためのEGR通路23が設置されてもいる。EGR通路23には、吸気中に還流される排気を冷却するEGRクーラ24が設置されている。またEGR通路23には、吸気温が低いときなどにEGRクーラ24を介さずに排気を還流するためのバイパス通路25が設けられてもいる。そしてEGR通路23には、EGRクーラ24を介して排気を還流するか、バイパス通路25を通ってEGRクーラ24をバイパスして排気を還流するかを切り替える切替弁26が設置されている。こうしたEGR通路23は、排気還流の許容、遮断の切り替えや、排気還流量の調整を行うためのEGRバルブ27を介して、吸気通路10のスロットル14の下流側に接続されている。
こうしたディーゼル機関の制御は、電子制御ユニット28により実施されるようになっている。電子制御ユニット28は、機関制御に係る各種演算処理を実施する中央演算処理装置(CPU)、機関制御用のプログラムやデータの記憶された読込専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、外部との信号の入出力のための入出力ポート(I/O)を備えて構成されている。
こうした電子制御ユニット28の入力ポートには、上記2つの排気温センサ21、22に加え、機関回転速度を検出するNEセンサ29やアクセル操作量を検出するアクセルセンサ30等、機関運転状況を検出するための各種のセンサが接続されている。また電子制御ユニット28の出力ポートには、上記スロットル14、インジェクタ16、燃料添加弁19、EGRバルブ27等の駆動回路が接続されている。そして電子制御ユニット28は、上記各センサから把握される機関運転状況に応じてこれらの駆動回路に指令信号を出力することで、吸気絞り制御、燃料噴射制御、EGR制御等の機関制御を実施する。
さて本実施の形態では、電子制御ユニット28は、そうした機関制御の一環として、排気系部材に吸着した可溶有機成分(SOF)を除去するためのSOF再生制御を実施する。以下、こうした本実施の形態におけるSOF再生制御の詳細について説明する。
本実施の形態では、こうしたSOF再生制御でのSOFの除去を、燃料添加弁19による排気への燃料添加を通じて、SOFを燃焼可能な温度まで排気や触媒を昇温させることで行われる。このときの電子制御ユニット28は、機関回転速度やアクセル操作量等から推定される排気流量と、上記排気温センサ21、22により検出される現在の排気温とに基づいて、SOFを燃焼可能な温度まで排気温を高めるために必要な燃料添加量を算出し、その算出結果に基づいて燃料添加弁19による排気への燃料添加を実施する。そして電子制御ユニット28は、こうしてSOFを燃焼可能な温度まで排気や触媒を昇温させることで、排気系部材に吸着したSOFを燃焼させて除去するようにしている。
ところで排気の流量が多くなれば、その分、排気の熱容量は大きくなり、SOFを燃焼可能な温度まで排気温を高めるために必要とされる燃料添加量は、増大することになる。そのため、排気流量の多いときに、SOFの除去に係る排気への燃料添加を実施すれば、その実施に伴う燃料消費量が増大してしまうようになる。そこで本実施の形態では、電子制御ユニット28は、SOF再生制御における排気への燃料添加を、ディーゼル機関の排気流量が減少する規定の機関運転状況にあることを条件に実施することで、SOFの除去に係る燃料消費を抑えるようにしている。
具体的には、本実施の形態では、電子制御ユニット28は、SOFの除去に係る排気への燃料添加を、車両減速中、或いはその減速後のアイドル運転中に限って行うようにしている。車両減速中には、エンジンブレーキを確保するため、スロットル14が絞られて、ディーゼル機関の吸入空気量が低減されるため、排気流量も減少されることになる。また車両減速後のアイドル運転中にも、スロットル14が絞られた状態が維持されるため、このときにも排気流量は減少されている。そのため、排気流量の低減される車両減速中やその減速後のアイドル運転にSOFの除去に係る排気への燃料添加を実施することとすれば、排気や触媒の昇温に必要な燃料添加量を低減することができ、その実施に係る燃料消費を抑えることができる。
ただし、こうしてSOFの除去に係る排気への燃料添加を実施する機関運転状況を限定すれば、車両の減速頻度が少ないと、燃料添加の実施頻度が低くなり、SOFの除去を十分に行えず、その間に排気系部材のSOF吸着量が過剰となってしまうことがある。そこで本実施の形態では、排気系部材のSOF吸着量がある程度よりも多くなったときには、車両減速中やその減速後のアイドル運転中に限らず、SOF除去に係る排気への燃料添加を許容することで、車両減速の頻度が低いときにも、SOF吸着量が過剰とならないようにしている。
図2は、こうした本実施の形態に採用されるSOF再生制御ルーチンの処理手順が示されている。本ルーチンの処理は、機関運転中に電子制御ユニット28によって繰り返し実施されるものとなっている。
さて本ルーチンの処理が開始されると、電子制御ユニット28はまず、ステップS10において、SOF吸着量が規定値Aを超えているか否かを確認する。ここでの規定値Aは、許容可能なSOFの吸着量に対する余裕があまり無く、車両の減速を待っていれば、SOF吸着量が過剰となる畏れがあるときのSOF吸着量としてその値が設定されている。そこで電子制御ユニット28は、SOF吸着量がこの規定値Aを超えていれば(S10:YES)、処理をステップS20に移行してそのステップS20において、通常のSOF再生制御を実施する。この通常のSOF再生制御では、車両の減速中やその減速後のアイドル運転中に限らず、排気温等に基づく燃料添加の実行条件が満されれば、SOF除去のための排気への燃料添加が実施される。
なお現状の排気系部材のSOF吸着量は、次の態様で推定されている。すなわち、電子制御ユニット28は、排気系部材のSOF吸着量の単位時間当りの変化量の推定を、機関運転中に単位時間毎に実施し、その単位時間当りの変化量を積算することで、現状のSOF吸着量を推定するようにしている。SOF吸着量の単位時間当りの変化量の推定は、単位時間当りに排気系部材に新規に吸着したSOFの量であるSOF吸着速度と、単位時間当りに排気系部材から脱離したSOF脱離速度との差から求められている。ここでSOF吸着速度は、機関回転速度及び燃料噴射量から推定されるディーゼル機関のSOFの発生量より推定され、またSOF脱離速度は、排気温の検出結果より推定されている。
さて、上記ステップS10においてSOF吸着量が上記規定値A以下であることが確認されたときには(NO)、電子制御ユニット28は、ステップS30において、SOF吸着量が規定値B以上であるか否かを確認する。この規定値Bは、排気への燃料添加によるSOFの除去を実施するまでも無いと判定されるSOF吸着量の上限値にその値が設定されている。よってSOF吸着量が規定値B未満のときには(S30:NO)、電子制御ユニット28はそのまま、今回の本ルーチンの処理を終了する。
一方、SOF吸着量が上記規定値A以下、且つ上記規定値B以上のときには(S10:NO,S30:YES)、電子制御ユニット28は、処理をステップS40に移行する。このステップS40において、電子制御ユニット28は、車両が減速中であるか否かを確認する。ここでの車両減速中の確認は、アクセル操作量が規定の減速判定値以下であり、且つ燃料噴射量指令値が規定の減速判定値以下であることをもって行われる。そして車両減速中でなければ(S40:NO)、電子制御ユニット28は、今回は排気への燃料添加は実施せず、そのまま今回の本ルーチンの処理を終了する。
車両が減速中であれば(S40:YES)、電子制御ユニット28は、続くステップS50において、排気に対する燃料添加の実行条件の成立の有無を確認する。ここでは燃料添加の実行条件は、車両減速中又はアイドル運転中であること、触媒床温が規定の判定値以上であること、のいずれもが成立していること、となっている。なお、ここでの触媒床温についての判定値は、排気への燃料添加によって、SOFを燃焼可能な温度まで排気や触媒を昇温可能な触媒床温の下限値に設定されている。そしてここで電子制御ユニット28は、実行条件が不成立であれば(S50:NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理を終了し、成立していれば(S50:YES)、ステップS60の処理に移行して、そのステップS60にて燃料添加弁19による排気への燃料添加を実行する。
燃料添加を実行すると、電子制御ユニット28は、ステップS70において、排気系部材のSOF吸着量が再生判定値以下まで低下したか否かを確認する。ここでSOF吸着量が未だ再生判定値を超えていれば(S70:NO)、電子制御ユニット28は上記ステップS50の処理に戻り、SOF吸着量が再生判定値以下となるか、排気燃料添加の実行条件が不成立となるまで、排気への燃料添加を継続する。一方、SOF吸着量が再生判定値以下となれば(S70:YES)、電子制御ユニット28は、ステップS80において、排気への燃料添加を終了した後、本ルーチンの処理を終了する。
なお、こうした本実施の形態では、電子制御ユニット28が上記SOF再生制御ルーチンを通じて、上記添加制御手段の行う処理を実施するようになっている。
以上説明した本実施の形態の内燃機関の排気浄化装置によれば、次の効果を奏することができる。
以上説明した本実施の形態の内燃機関の排気浄化装置によれば、次の効果を奏することができる。
(1)本実施の形態では、SOFの除去に係る排気への未燃燃料の添加を、基本的には、内燃機関の排気流量が減少する車両減速中又はその減速後のアイドル運転中であることを条件に実施するようにしている。排気流量が少ないときほど、SOFを燃焼可能な温度まで排気や触媒を昇温させるために必要となる排気への未燃燃料添加量は少なくて済むようになる。そのため、排気流量の低減されるような機関運転状況に限定して、SOFの除去に係る排気への未燃燃料の添加を実施することとすれば、排気系部材に吸着したSOFの除去のための燃料消費を効果的に抑制することができるようになる。
(2)本実施の形態では、排気系部材のSOF吸着量が規定値Aを超えるときには、車両減速中及びその減速後のアイドル運転中以外の機関運転状況にも、SOF除去のための排気への未燃燃料の添加の実施を許容するようにしている。そのため、たとえ車両減速頻度が少なくても、排気系部材にSOFが過剰に吸着した状態となることを好適に回避することができる。
なお上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施の形態では、SOFの除去に係る排気への未燃燃料の添加を、排気通路18に設置された燃料添加弁19より排気に燃料を直接添加することで実施するようにしていた。もっとも、こうした排気への未燃燃料の添加は、ディーゼル機関の膨張行程から排気行程に掛けて、インジェクタ16から燃焼に寄与しない燃料を燃焼室15に噴射供給するポスト噴射を実施することでも行うことができる。また燃料添加弁19の排気への燃料添加と、インジェクタ16のポスト噴射とを組み合せて行って、SOFの除去のための排気への未燃燃料の添加を行うことも可能である。
・上記実施の形態では、SOFの除去に係る排気への未燃燃料の添加を、排気通路18に設置された燃料添加弁19より排気に燃料を直接添加することで実施するようにしていた。もっとも、こうした排気への未燃燃料の添加は、ディーゼル機関の膨張行程から排気行程に掛けて、インジェクタ16から燃焼に寄与しない燃料を燃焼室15に噴射供給するポスト噴射を実施することでも行うことができる。また燃料添加弁19の排気への燃料添加と、インジェクタ16のポスト噴射とを組み合せて行って、SOFの除去のための排気への未燃燃料の添加を行うことも可能である。
・上記実施の形態では、SOF吸着量が規定値Aを超えるときには、車両減速中やその減速後のアイドル運転中に限らず、SOF除去のための排気への未燃燃料の添加の実施を許容するようにしていた。もっとも、車両減速中やその減速後のアイドル運転中だけに限定しても、排気系部材へのSOFの過剰吸着を十分回避可能であれば、SOF除去のための排気への未燃燃料の添加の実施を、SOF吸着量に拘わらず、車両減速中やその減速後のアイドル運転中だけに限定するようにしても良い。
・上記実施の形態では、車両減速中及びその減速後のアイドル運転中に限定して、SOF除去のための排気への未燃燃料の添加を実施するようにしていたが、減速後のアイドル運転中にはディーゼル機関の排気流量が十分低減されない場合等には、未燃燃料添加の実施を、車両減速中のみに限定するようにしても良い。また車両減速中やその減速後のアイドル運転中に限らず、ディーゼル機関の排気流量が減少する機関運転状況があれば、そうした機関運転状況にも、或いはそうして機関運転状況に限って未燃燃料の添加を実施するようにしても良い。
・上記実施の形態では、本発明をディーゼル機関の排気浄化装置に適用した場合を説明したが、排気系部材のSOFの吸着が問題となるような内燃機関であれば、ディーゼル機関以外の内燃機関にも本発明は適用可能である。
10…吸気通路、11…エアクリーナ、12…ターボチャージャ、13…インタークーラ、14…スロットル、15…燃焼室、16…インジェクタ、17…コモンレール、18…排気通路、19…燃料添加弁、20…触媒コンバータ、21、22…排気温センサ、23…EGR通路、24…EGRクーラ、25…バイパス通路、26…切換弁、27…EGRバルブ、28…電子制御ユニット、29…NEセンサ、30…アクセルセンサ。
Claims (6)
- 排気への未燃燃料の添加を通じて内燃機関の排気系部材に付着した可溶有機成分を燃焼させて除去する内燃機関の排気浄化装置において、
前記可溶有機成分の除去に係る前記未燃燃料の添加を、前記内燃機関の排気流量が減少する規定の機関運転状況にあることを条件に実施する添加制御手段を備える
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記規定の機関運転状況は、当該内燃機関の搭載された車両の減速中である
請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記規定の機関運転状況は、当該内燃機関の搭載された車両の減速中、及びその減速後における前記内燃機関のアイドル運転中である
請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記添加制御手段は、前記可溶有機成分の吸着量が規定値を超えるときには、前記規定の機関運転状況以外の機関運転状況にも、前記可溶有機成分の除去のための前記排気への未燃燃料の添加の実施を許容する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記未燃燃料の添加は、前記内燃機関の膨張行程から排気行程に掛けて燃焼に寄与しない燃料を燃焼室に噴射供給するポスト噴射を実施することで行われる
請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記未燃燃料の添加は、排気通路に設置された燃料添加弁より排気に燃料を直接添加することで実施される
請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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