JP2009171442A - 撮像機能付投射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表示面を構成する表示部材に、光の透過率可変材料である調光シートを一体化しておき、通常の使用状態では、調光シートの実効透過率が中間レベルになるよう設定しておく。撮像に際して、外光モニタその他の方法で判断して、外来光が不足している場合には、調光シートの実効透過率を上げ、外来光を多く取り入れるようにすることで、白地レベルを確保する。逆に明るすぎる場所では、実効透過率を下げることで対処する。
【選択図】図1
Description
しかし、この構成では、撮像時において、表示面(スクリーン面)に描かれた画像を、投射装置側から、すなわち、装置内に配置された撮像装置により画像情報として取り込む際に、白地レベルが外光レベルに依存しており、使用環境、すなわち外部明るさによって変化してしまい、正しい読み込みができなかった。さらに、書き込み面に物体を置いて、その物体底面のパターンを読み取る場合は、投射装置から白色情報を投射し、照明光としていたが、物体は必ずしも表示面にあるとは限らない。物体のない部分は、外来光(以下、単に外光と呼ぶ)の影響により変化してしまい、識別識別しにくくなるといった問題があった。別の問題点として、投射装置から白色情報を投射して照明光とした場合、スクリーン裏面の正反射光(反射防止コートしていない場合:入射光の約4%)が撮像系に入り込み、その部分が“白飛び” いわゆるホットスポットが生じて正しい読取ができなかった。
すなわち、投射装置から表示される表示情報は、投射光がある入射角でスクリーンに投射されることとなる。このとき、特に、画面の周辺部はスクリーンへの入射角がどうしても大きくなり、表示正面へ向かう光量低下という問題が生じていた。また、画面内では入射角の違いが生じるので、そのために、明るさの不均一性を生じていた。特に、投射装置から投射される方向にユーザがいる場合は、明るく投射画像を見ることができるが、反対側から見た場合には極端に暗くなるという問題点である。
この構成においても、外光の影響やホットスポットの問題は前記特許文献1と同様である。また、微小プリズムにより 外部の情報をカメラで取りこんでいるが、この微小プリズムは、カメラ用に設定されている実施例が開示されているが、投射装置の投射光をユーザ側へ必ずしも偏向しているとは限らず、そのような記述は記載されていない。このため、表示画像の明るさの不均一性を生じさせる可能性があり、表示に問題があった。
同様な用途で、投射レンズと撮像レンズを共通にした公知技術がある(例えば、特許文献3 参照。)。この例では撮像のための戻り光を、半透鏡により偏向して撮像手段に導いている。
何れの公知技術も、外部環境の変化、特に、外光の明るさに応じて、バックグランド、あるいは、白地レベルが変化して、正しく読み取ることができない問題点があった。
投射画像についても、画面内での明るさが不均一になる問題点があった。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の撮像機能付投射装置において、前記外光検知手段は前記撮像手段の近傍に設けた光量センサであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の撮像機能付投射装置において、前記表示面を照明する照明光源を有し、該光源からの照明光強度を変化させることによって、撮像光の光量を制御することを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の撮像機能付投射装置において、前記投射光学系は斜め投射光学系であり、少なくとも該光学系の一部に撮像光を透過させるように構成されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の撮像機能付投射装置において、前記表示部材に実効透過率が制御可能な機能を持たせ、その実効透過率を変化させることにより、撮像光の光量を適正光量に制御することを特徴とする。
同図において符号1は撮像機能付投射装置、1’は筐体、2は画像投射装置、3は投射光学系、4は画像形成手段、5は投射光、6は表示部材、6’は調光シート、7は撮像光、8は撮像装置、9は制御部、S、S’は外光検知手段としての光量センサ、Tは外部装置とのデータ授受に用いる入出力端子をそれぞれ示す。
撮像機能付投射装置1は、入力画像信号に応じて画像を生成する画像形成手段4と、画像形成手段4で生成された画像を拡大投射するための投射光学系3とからなる画像投射装置2と、投射画像を背面から透過させて表示する表示部材6(以下スクリーン6と呼ぶことがある)と、該表示部材6の表示面に形成された情報を、撮像する手段(撮像装置)8をも有した投射表示装置であって、撮像時に、撮像光の光量を制御する手段として調光シート6’を設けた。通常使用時は実効透過率を例えば20%ないし30%程度にしておく。
すなわち、撮像の際、撮像レンズの取り込み角(いわゆる撮像レンズなどの開口角、またはFnoなど)で制限した角度範囲で取り込まれる光量の比を意味する。透過率そのものを制御しても良いが、調光シート6’の拡散度を変化させて、本来なら撮像装置で取り込むことができる実効的な光量を調整することも撮像光の光量を制御する手段とすることができる。具体的な実施例として、方法1:調光シートの透過率を変化させる、方法2:調光シートの拡散度合いを変化させる、などがある。
表示部材の表面には、ユーザが記入できるようになっているが、この記入情報を撮像装置により画像情報として記録が可能となっている。ここで記入と称したが、何らかのパターンを貼り付けたり、物体を載置したりして、スクリーン6に面した部分を撮像することなどを含んでいる。すなわち、撮像するのは、投射画像それ自身と、それに付加された何らかの情報の合成像である。ただし、投射画像自身は投射装置側に情報を保持しているので、連続的な撮像でなければ、付加された情報のみを撮像して、装置側で合成することもできる。その場合は、撮像するときだけ、投射を停止すればよい。得られた画像は、装置外部に接続したコンピュータ等にデータを渡すことで、必要な画像処理が行われ、ディスプレイ上に表示したり、プリンタに渡して印刷したりすることができる。
さらに具体的な実施例としては、製品名;日本板硝子製 UMU(R)(登録商標)をスクリーンに適用すれば好適である。
表示部材が完全に透明であると、表示された画像が見にくくなるばかりでなく、記入した文字等も見にくくなるので、ある程度は拡散性を持たせておいた方がよい。表示部に至る外光もどの方向から来るかは場所により異なり、特定できないので、表示部に拡散性を持たせて必ず撮像装置に外光が届くようにしておく必要がある。
図3は図2に示した画像情報を読み取ったときのデータパターンを示す図である。同図(a)は撮像に必要な外光レベルが十分ある場合、同図(b)は外部環境により外光レベルが低い場合、同図(c)はスクリーンの透過率を変えて撮像に必要な外光レベルを得た場合をそれぞれ示している。
同図において符号I0は黒情報に対応する出力の最も白に近いレベル、I2、I3、I5は外光に対応する出力レベル、shは二値化の基準値をそれぞれ示す。
図2に示すように、表示部には一例として「M」という文字情報が記載されているものとする。以下、説明を簡略化するため、読み取りは1次元で行うものとする。例えば今、読取位置1において右方向に直線的に走査して文字情報を撮像装置8で読み取ったとすると、文字情報のある部分を黒(低レベル)として、図3に示すような撮像装置からの出力パターンが得られる。
しかし、外光が十分にないときは同図(b)に示すように、本来明るく感ずるはずの背景部の出力I3が二値化基準値shよりも小さくなってしまうことがある。このまま二値化を行えばすべてが黒レベルと判定されてしまう。二値化基準値shのレベルを下げて読み取りレベルの最大値と最小値の中間になるようにすれば、一応二値化はできるようになるが、そのようにすると、ノイズレベルを拾いやすくなり二値化の精度が落ちる。
こうすることによって、二値化出力は、文字情報の白部、黒部がほぼ忠実に反映されたパターンになる。
場合によっては外光が大きすぎて、文字情報の黒レベルが二値化基準値shに近づきすぎることがなきにしもあらずである。この場合は、調光シート6’を逆方向に制御して外光の入射を低減させることで、正常な読み取りができるようになる。
撮像光のレベルを判定するには、CCDが検出した撮像光の総量の平均値などでも良いし、あらかじめCCD上の特定の箇所の出力で判定してもよい。特定の箇所の出力は、外光をモニタできるようにしている。記載領域を狭めたくないなどの場合は、図1において点線で示したように、別途外光検知手段S、またはS’を設けてもよい。
同図において符号10は照明光源を示す。
撮像光の光量レベルを制御する手段として、外部光源10の光量を変化させて制御する実施形態を示す。外光の光量を検出し、そのレベルに応じて撮り込みの光量を制御することが本発明の主なる構成要件である。外光検知手段は、撮像装置8と兼用している実施例である。もちろん、外光検知手段は光量センサSとして別に設けても良い。あるいは光量センサS’のように、必ずしも筐体本体内部になくてもよい。
光源10は、別途照明装置を設けても良いし、使用する部屋の照明装置を利用しても良い。つまり、外部光源は、本発明の撮像機能付投射装置を設置している部屋の照明と連携させてもよい。制御信号は、有線にて光源制御部と結線してもよいし、無線手段を用いてももちろんよい。
本実施形態により、外光の影響で撮像光量が変化しても、外部光源の光量を制御することにより、より安定した外光を与えることができ、白レベルを安定して与えられる。したがって、表示面に記載された情報をより高品質に読み取ることが可能となった。
撮像光のレベルを制御する手段として、投射装置2の投射光を利用し、その投射光の光量を制御する実施例を示す。外光の光量を検出し、そのレベルに応じて投射装置2の投射光量を制御することが本発明の主なる構成要件である。外光の光量検出手段は、撮像装置8と兼用している実施例である。もちろん、光量検出手段は別に設けても良い。制御部9を設けているが、投射光の光量を設定する機能を有するものであれば何れの方法でもよい。
なお、この実施形態においても、前記同様、表示部に調光シート6’を設けておくことは有用である。
表示部には図2に示した文字情報が記載されているとする。この部分、例えば読取位置1のラインの読み取り情報は同図(a)に示すようなパターンであるとする。
先ず、表示面に記載された情報を、読み取るために必要な外光が十分あった場合は図6(a)のような光量分布を示していて、あるレベル(sh)以上の外光があると、記載内容を正しく2値の情報として得ることができる。すなわち、レベルshのところにスレッシュを引くと、それ以上を白、それ以下を黒と判別させることにより正しい読み取りが可能である。
I3の光量を底上げしてshの値以上のI4まで光量を上げていくと、同図(c)に示すように、白黒のコントラストを判定することが可能となる。
実際は、文字情報などが表示面に密着して描かれているので、そこでの散乱が低くなり、そのまま底上げにはならず、多少のダイナミックレンジを拡大する効果もある。本発明の特徴としては,簡易な方法で、より正確な読取を可能としたことである。
撮像光のレベル判定方法は、前述のように、撮像光の総量の平均値などでも良いし、あらかじめ特定の箇所の出力で判定してもよい。特定の箇所の出力は、外光をモニタできるようにしている。記載領域を狭めたくないなどの場合は、別途外光検知手段を設けてもよい。
本発明により、撮像時に、投射装置の投射光を制御することで 外光の影響により撮像光量が変化しても、より正確な読取が可能となる。
同図において符号11は投射光学系と撮像光学系を一部共通に用いる撮像機能付投射装置、Pは観察者の視線方向をそれぞれ示す。ここでは、観察者に向いた側のスクリーンの面を表側と呼ぶ。
投射光学系3は、撮像光も通過させ、斜め投射光学系であることを特徴とする。投射装置2から投射された投射光5は、スクリーン6に対して斜め方向から投射される。斜めの角度は、スクリーンへの入射角がもっとも小さい投射光5でも、スクリーン面の正反射光5’が投射レンズにかからない角度が望ましい。厳密に言えば、投射レンズの入射瞳に入らなければ、スクリーンでの正反射光が撮像素子へと向かわなくすることができる。これは、レンズ系の内面反射がない場合であるので、なるべく、投射レンズそのものにかからないのが望ましい。
このような実施形態においても、図1に示した構成と同様、表示部材6と一体に調光シート6’を設けることによって、撮像光の適正化を図ることができる。同様に、図4、図5の構成を本実施形態に適用することができる。
同図において符号12は光源駆動装置、13は光源、14は照明光学系、15はライトバルブ駆動制御部、16はライトバルブ、17は光路分離素子、18は投射光学系、19は表示スクリーン、20は補助光学系、21は撮像素子、22は撮像素子駆動制御部をそれぞれ示す。
本実施形態は、画像形成手段で形成された画像を拡大投射する投射レンズが、撮像レンズも兼ねている構成である。
光源駆動装置12により光源13から発した光束を照明光学系14にてライトバルブ15に照射する。ライトバルブ15により空間変調された画像光は光路分離素子17を介して投射光学系 8で拡大投射されて表示部9に映し出される。表示部は描画可能となっており、この表面に記入された情報は、投射光学系18により取りこまれて光路分離素子17により投射光と分離されて撮像素子21へと向かう。必要に応じて補助光学系20を用いて、投射サイズと、撮像サイズを合わせるとよい。
撮像素子駆動制御部22と、照明光の制御部12があり、制御部からライトバルブ15を駆動することにより投射光量を制御する。
もちろん、光源13の光量を制御する以外に、投射光量の制御は、白画像の濃度を変化させた画像情報、つまり、ライトバルブ15の変調制御を行うことで実現可能で、しかも、簡易に構成できる。
斜め投射光学系を採用したので、スクリーンの裏面での正反射光が撮像光学系(=投射光学系)に入りにくくなり、ホットスポットの問題を解決できた。
同図において符号19は表示部材、23はフレネルレンズシート、Hは投射レンズとフレネルレンズの距離、Oはフレネルレンズの光学中心をそれぞれ示す。
投射装置は、斜め投射光学系であり、表示部材19には投射光を観察者側に折り曲げるフレネルレンズシート23を含むことを特徴とする。フレネルレンズシート23は、投射レンズ18の投射距離(瞳位置と表示位置の間隔H)に合わせた焦点を有しているのが望ましい。図9(a)に示したように、ほぼ、スクリーンの垂直方向に向かって光路が曲げられる。観察者側からみる(P)と表示面が均一な明るさとなる。
フレネルレンズシートは同心円上の鋸歯状のプリズムが形成され、中心から周辺に向かうにしたがってプリズム斜面の傾斜が変化するような構造が採用される。従来からあるフレネルレンズといわれているもので、リアプロジェクションTVなどには多く適用されている。
なお、撮像機能付投射装置11のある側から観察するフロント投射タイプを適用した場合は、フレネルレンズの裏面(投射光の入射側)が描画面となる。
撮像時の光量不適切の場合は、図7を用いて説明した撮像光適正化の手段が、同様に利用できる。
なお、観察者の位置がスクリーンから特定の距離にあることが分かっている場合には、フレネルレンズ23にとって、投射レンズの瞳位置と観察者の目の存在する領域とが共役になるようなパワーを持たせると、観察者にとって明るい画像が観察できる。このとき、スクリーンに拡散性を持たせている場合は、目の位置を厳密に規定しなくとも拡散性に依存する一定の範囲において十分な明るさの画像を見ることができる。
同図には、フレネルレンズ23の後に拡散スクリーン6を配置してその面上に表示させる実施例を記載しているが、必要に応じて拡散度合いを変化させるレンチキュラレンズシートを用いてもよい。
図9の構成においても、スクリーンに調光シートを設けることができる。作用・効果は図1において示した作用・効果と同様である。
2 画像投射装置
3 投射光学系
4 画像形成手段
6、19 表示部材
8、21 撮像装置
10 照明光源
16 ライトバルブ
18 投射光学系
23 フレネルレンズシート
Claims (8)
- 入力画像信号に応じて画像を生成する画像形成手段と、該画像形成手段で生成された画像を拡大投射するための投射光源と、投射光学系と、投射画像を表示する表示部材と、該表示部材の表示面に形成された情報を撮像する撮像手段と、を有した投射表示装置であって、外光を検知する外光検知手段を有し、撮像時に、前記外光検知手段の出力を取り込んで、撮像光の光量が撮像装置にとって適正でない場合に前記光量を適正な値になるように制御する制御手段を設けたことを特徴とする撮像機能付投射装置。
- 請求項1に記載の撮像機能付投射装置において、前記外光検知手段は前記撮像手段が兼用していることを特徴とする撮像機能付投射装置。
- 請求項1に記載の撮像機能付投射装置において、前記外光検知手段は前記投射装置の内または外に設けた光量センサであることを特徴とする撮像機能付投射装置。
- 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の撮像機能付投射装置において、前記表示面を照明する照明光源を有し、該光源からの照明光強度を変化させることによって、撮像光の光量を制御することを特徴とする撮像機能付投射装置。
- 請求項4に記載の撮像機能付投射装置において、前記照明光源は、前記投射光源が兼用していることを特徴とする撮像機能付投射装置。
- 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の撮像機能付投射装置において、前記投射光学系は斜め投射光学系であり、少なくとも該光学系の一部に撮像光を透過させるように構成されていることを特徴とする撮像機能付投射装置。
- 請求項6に記載の撮像機能付投射装置において、前記表示部材はフレネルレンズシートを含むことを特徴とする撮像機能付投射装置。
- 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の撮像機能付投射装置において、前記表示部材に実効透過率が制御可能な機能を持たせ、その実効透過率を変化させることにより、撮像光の光量を適正光量に制御することを特徴とする撮像機能付投射装置。
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