JP2009170968A - 超広帯域無線送信装置、超広帯域無線受信装置、及び超広帯域無線送受信装置 - Google Patents

超広帯域無線送信装置、超広帯域無線受信装置、及び超広帯域無線送受信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】チャープ信号を用いるUWB方式の実現を容易とする技術を提供する。
【解決手段】少なくとも2ビットで構成されるデジタルデータをチャープ変調部12に入力して、1のビットに基づき、周波数f1から周波数f2の周波数可変範囲とするか、または、周波数f2から周波数f3の周波数可変範囲とするかを選択し、他のビットに基づき、選択された周波数可変範囲において周波数が高くなる方向にスイープするか、または、周波数が低くなる方向にスイープするかを選択するようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、超広帯域無線送信装置、超広帯域無線受信装置、及び超広帯域無線送受信装置に関する。
近年、使用できる電波の周波数資源が減少しており、新たな無線通信システムを導入する際に、既存の無線周波数システムが使用していない周波数を割り当てることが極めて困難な状況になっている。そこで、このような技術分野において周波数資源を有効に再利用する無線技術として超広帯域無線伝送方式(Ultra Wide band伝送方式:UWB方式と呼ばれている)が注目を集めている(例えば、非特許文献1を参照)。従来のUWB方式は、モノパルス方式やDS(直接拡散)方式、OFDM方式が提案されている。これらの方式では、例えば、マルチパス特性等の通信路パラメータ(空間伝搬の伝達関数)を考慮すると、それら各種方式を装置として実現化するに際して際しては、極めて大きな困難性がある。そこで、本願の願書に記載の発明者ら(以下、発明者らと省略する)は、上記の種々の方式とは異なるUWB方式であるチャープ方式を提案した(特許文献1を参照)。
また、UWB方式は、物対相互の離間距離を測る測距システム、物対の位置を測る測位システムに応用できることが知られている(非特許文献2を参照)。
特開2006−74609号公報 日経エレクトロニクス 2003.2.17(pp98―pp121) 山内雪路 著、「スペクトラム拡散通信」、東京電機大学出版局、 1994年11月20日 第1版1刷発行
しかしながら、発明者らが提案したチャープ方式(チャープ信号を用いるUWB方式)を実現するハードウエアについては、必要とされる処理速度を考慮すると、現在の最先端の電子デバイス技術を用いる場合においても、送信側のチャープ信号生成のハードウエア(超広帯域無線送信装置)、受信側のチャープ信号の弁別のハードウエア(超広帯域無線受信装置)などの実現に際しては、その実現性については、なお高い難易性を有している。また、UWB方式を用いる測距システムでは、測距の精度をより高めることが要求されている。
そこで、本発明は係る課題を解決すべく、チャープ方式を実現容易とする技術を提供し、また、測距の精度を高める技術を提供するものである。
本発明の超広帯域無線送信装置は、デジタルデータを被変調信号とする変調部を備える超広帯域無線送信装置において、前記変調部は、第1のビットと第2のビットとを有して構成される前記デジタルデータが入力され、前記第1のビットに基づき第1の周波数可変範囲または第2の周波数可変範囲のいずれか1の周波数可変範囲を選択し、前記第2のビットに基づき前記選択された周波数可変範囲において周波数が高くなる方向にスイープするか、または、周波数が低くなる方向にスイープするかを選択する。
本発明の超広帯域無線受信装置は、デジタルデータに応じて所定周波数からより高い周波数に遷移するアップチャープ信号または前記より高い周波数から前記所定周波数に遷移するダウンチャープ信号とされたチャープ信号を受信して、前記デジタル信号を復号する超広帯域無線受信装置において、前記チャープ信号を相互に直交する第1の位相信号と第2の位相信号とに分離する復調部と、前記第1の位相信号と前記第2の位相信号の各々を記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記憶された前記第1の位相信号と前記第2の位相信号の各々の位相を補正する位相補正器と、前記位相が補正された前記第1の位相信号と前記第2の位相信号とが、アップチャープ信号であるか、または、アップチャープ信号であるかを検出するチャープ方向検出部と、を備える。
本発明の別の超広帯域無線受信装置は、デジタル信号によって生成される直接拡散信号を受信して前記デジタル信号を復号する超広帯域無線受信装置において、前記デジタル信号は、所定ビットを有してなる内符号で構成される第1の外符号と前記第1の外符号と直交する符号である第2の外符号とを有する連接符号とされ、前記デジタル信号は相互に直交する第1の位相信号と第2の位相信号とに分離され、前記第1の位相信号と前記第2の位相信号の各々が、内符号に対応するマッチドフィルタによって逆拡散処理を施して加算されて、前記内符号の有無を表す信号が検出され、前記内符号の有無を表す信号に基づき前記第1の外符号と前記第2の外符号とが検出される。
本発明の超広帯域無線送受信装置は、デジタルデータを超広帯域信号として送信する超広帯域無線送信装置と、他の超広帯域無線送信装置から送信される超広帯域信号を受信してデジタルデータを復号する超広帯域無線受信装置とを備える超広帯域無線送受信装置において、前記超広帯域無線送信装置は、所定ビットを有してなる内符号で構成される第1の外符号と前記第1の外符号と直交する符号である第2の外符号とを有する連接符号によって直接拡散信号を生成し、前記超広帯域無線受信装置は、前記内符号を復号し前記内符号の復号された時刻を検出するとともに、前記外符号を復号し、前記外符号の復号された時刻を検出する。
本発明によれば、チャープ方式を実現容易とする技術を提供し、また、測距の精度を高める技術を提供することができる。
「チャープ方式の原理」
まず、図1はチャープ方式の原理を説明するための図である。図1を参照して、チャープ方式の原理について簡単に説明をする。チャープ方式は、所定の時間Tsの時間内において、周波数f1から周波数f2に向かって周波数をスイープする場合を「1」に対応させ、周波数f2から周波数f1に向かって周波数をスイープする場合を「0」に対応させて、情報を伝送するUWB方式である。なお、「1」、「0」の対応関係は、逆にして、周波数f2から周波数f1に向かって周波数をスイープする場合を「1」に対応させるようにしても良い。図1で示す空き時間Twは次の「1」または「0」に遷移するために必要とされる時間であり、この時間は情報の伝送に寄与しない。
チャープ方式自体は従来からレーダやSS通信に利用されている通信方式である。スイープする時間は図1のように、時間(ビット周期)Tsを基準とする。一般的にはスイープ時間とビット周期Tsとが等しいものであると考えられるが、両者が同じ時間でなくても、相互に整数の関係となるようにしても良い。
日本の電波法の技術基準では、「伝送速度ミニマム(最低ビットレート)50Mbps」と規定されている。例えば、時間Tsの1/2のバースト信号(ビット周期Tsの1/2の時間が送信に寄与するチャープ信号として送信される信号)として送信しようとすると、チャープ信号のバースト波形は、周波数に換算すると100MHz相当とかなり高速なものになる。ここで、例えば、1/2のバーストで送信する理由は、送信信号を生成する際に、あるシンボルに対応して、周波数f1から周波数f2、次のシンボルに対応して、周波数f1から周波数f2と遷移する場合には、シンボル間で、一旦、周波数f2から周波数f1に遷移して、次のシンボルのスタート周波数である周波数f1に合わせておくための、空き時間Twが例えば、時間Tsの1/2の時間必要であるためである。
現在入手が容易である電子部品を用いる場合には、この周波数の信号を処理できるものは少なく、この周波数範囲の信号を処理できる電子部品は、極めて入手が困難でかつ高価なものである。実施形態のチャープ方式では、これらの問題点を克服するためにチャープ信号を2波用いて、チャープ方式で50Mbpsという技術基準を満足したうえで、現在、入手が可能な電子部品を用いてUWB通信システム(超広帯域無線送受信装置)を実現できるようにしている。
図2は、実施形態のチャープ方式の概念図である。この方式では、チャープ遷移として4状態が存在する。第1遷移状態は周波数f1から周波数f2へ遷移する状態、第2遷移状態は周波数f2から周波数f1へ遷移する状態、第3遷移状態は周波数f2から周波数f3へ遷移する状態、第4遷移状態は周波数f3から周波数f2へ遷移する状態である。実施形態のチャープ方式では、図1に示す時間Tsは40ns(ナノ秒)、図1に示す時間Twは10nsとしており、チャープ・パルス方式で50Mbps以上という技術基準を満たしながらも、主要な電子部品の処理速度は、25Mbpsとして低速化を図り、現在入手可能な部品で回路が構成できるようにしている。このように4つの遷移状態を有するチャープ信号を4相チャープ信号と称して以下では用いる。
「実施形態のチャープ方式の送信装置」
図3は実施形態のチャープUWB方式の超広帯域無線送信装置のブロック図である。図3を参照して、実施形態のチャープUWB方式の超広帯域無線送信装置(送信装置と省略する)について説明をする。
送信装置10は、PN符号(Pseudo random Noise符号)を発生するPN符号生成部11、ベースバンドデータを被変調信号としてチャープ信号を発生するチャープ変調部12、中間周波数を発生する掛算器126、中間周波数をより高い周波数の送信周波数に変換する周波数変換部(アップコンバータ部)13、電力増幅をするとともに法で規定する帯域に帯域を制限する電力増幅部14、電力増幅部14で電力増幅された高周波電力を空間に電波として送出するための広帯域アンテナ124、チャープ変調部12と電力増幅部14とを制御するスイッチ制御回路123、PN符号生成部11からの信号とVCO回路114からの信号を掛算する掛算器126を主要構成部としている。ここで、PN符号生成部11、チャープ変調部12、及び掛算器126は変調部として機能する。なお、後述するが、PN符号生成部11からは、PN符号を送出する場合と、PN符号を送出しない場合とがある。
PN符号生成部11は、第1の外符号(Code A)を発生するPN符号生成器115、第1の外符号と直交する第2の外符号(Code B)を発生するPN符号生成器116、内符号を発生するPN符号生成器117を有している。外符号(Code A)、外符号(Code B)、内符号については後述する。
チャープ変調部12は、被変調信号であるベースバンドデータに応じたチャープ信号を発生するブロックである。チャープ変調部12は、チャープのこぎり波発生回路110、電圧オフセット補正回路111、AD変換器112、PC・LPF回路113、電圧制御発振回路(VCO回路:Voltage Controlled Oscillator)114、加算器125、スイッチS1、スイッチS2を有している。ここで、PC・LPF回路113とVCO回路114とでPLL(Phase Locked Loop)回路を形成している。なお、PC・LPF回路113には、PC(:Phase Comparator位相比較器)とLPF(:Low Pass Filter低域濾波器)に加え、位相比較の基準となる所定周波数の信号を発生する発振回路が含まれている。よって、PLL回路がフィードバック系として動作するとき(後述するスイッチS1が導通して、スイッチS2が切断する状態)には、基準となる所定周波数とVCO回路114からの信号の周波数とは等しくなる。
周波数変換部13は、バッファアンプ118、PC・LPF回路119、VCO回路120、掛算器127を有している。PC・LPF回路119とVCO回路120とでPLL回路を形成している。なお、PC・LPF回路119には、位相比較の基準となる所定周波数の信号を発生する発振回路が含まれている。
電力増幅部14は、パワーアンプ121、パワーアンプ121からの電力のスペクトラムを法で規制する周波数帯域の範囲とするためのLPF回路122を有している。
図4は、実施形態の送受信方式におけるパケット構成である。図4に示すように、プリアンブルとフレーム同期のための部分と、データフレーム部分とで、1パケットを構成している。プリアンブルとフレーム同期のための部分はDS変調されており、データフレーム部分は4相チャープ方式によって変調されている。このパケット構成に対応して、送信装置10の動作としては、チャープ信号送出時の動作とプリアンブル送出時の動作とがある。チャープ信号送出時の動作では、UWB送信方式はチャープ方式を用いるものとされ、プリアンブル送出時の動作では、UWB送信方式はDS(Direct Spread)方式を用いるものとされている。以下において、データフレーム部分を送出するチャープ信号送出時の動作の説明をまず行い、次にDS変調部分を送出するプリアンブル送出時の動作の説明を行なう。
(チャープ信号送出時の動作)
図5は、図3に示す送信装置10におけるチャープ信号送出時の要部の信号波形の概要を示す図である。図5を参照して、より詳細に上述した各構成部の説明をその作用との関係において以下に説明をする。
図5の最上段の(a)〜最下段の(h)までの各図は、図3において、符号a〜符号hを付した各部における波形の概要を示すものであり、例えば、ベースバンドデータ(a)については、図3に(a)を付して該当する波形の発生箇所を示し、図5(a)として該当する波形を示す。図5の各図の横軸は時間軸を示し、時間軸については、図5の最上段の(a)〜最下段の(h)までの各図が同一時間軸とされている。
デジタルデータであるベースバンドデータ(a)は、時系列信号としてチャープのこぎり波発生回路110に入力される。ベースバンドデータ(a)は、1シンボルが2ビットで構成されている。2ビットの構成例としては、周波数遷移の周波数範囲、周波数遷移の周波数の遷移方向の2種類の情報を2ビットのデータに対応させている。この2種類の情報をどのように1シンボルを構成する2ビットに対応させるかについては、種々の形態とすることができる。例えば、1シンボルを構成する2ビットの内、最初にこぎり波発生回路110に入力されるビット(1番目のビット)は、周波数f1と周波数f2との間で周波数が遷移するか、周波数f2と周波数f3との間で周波数が遷移するか、を表すものとし、2番目のビットは、低い周波数から高い周波数に周波数が遷移する(アップチャープ)か、高い周波数から低い周波数に周波数が遷移する(ダウンチャープ)か、を表すものとできる。なお、上述した、1ビット目と2ビット目の役割は入れ替えるものとしても良い。すなわち、1番目のビット2または2番目のビットのいずれを第1のビット(周波数可変範囲または第2の周波数可変範囲のいずれか1の周波数可変範囲を選択するためのビット)とし、他方のビットを第2のビット(周波数可変範囲において周波数が高くなる方向にスイープするか、または、周波数が低くなる方向にスイープするかを選択するためのビット)とするかは、適宜定めることができるものである。
図3に示すベースバンドデータ(a)は、時系列信号であり、各々のシンボルは時系列データとして順に、図5(a)に表すように「00」、「01」、「10」、「11」、「01」、「00」、…と続くものである。ここで、2ビットで表されるベースバンドデータ(a)は、「00」、「01」、「10」、「11」の4種類の態様が存在する。
チャープのこぎり波発生回路110から発生される、のこぎり波電圧(b)は、ベースバンドデータ(a)の4種類の態様に応じて、4種類の波形となる。すなわち、ベースバンドデータ(a)が、「00」の場合には周波数f2から周波数f1へ遷移する第2遷移状態の波形であり、「01」の場合には周波数f1から周波数f2へ遷移する第1遷移状態の波形であり、「10」の場合には周波数f3から周波数f2へ遷移する第4遷移状態の波形であり、「11」の場合には周波数f2から周波数f3へ遷移する第3遷移状態の波形であり、各のこぎり波(実線部で表す)に各々の状態が対応するものである。のこぎり波電圧(b)の破線部分は、次の、のこぎり波を発生させるための時間Twにおける波形である。ここで、1シンボルの時間Tsは40ns(25Mbps)、チャープ送信バースト時間(実線部の時間)は30nsとしている。そして、時間Tw(破線部の時間)において、VCO回路114の発振周波数を次のバースト送信開始の先頭周波数に移動させる。
オフセット補正電圧(c)は、VCO回路114に発生するオフセットを補正するための電圧である。オフセット補正電圧(c)は、以下のようにして得られる。まず、スイッチ制御回路123は、スイッチS1を導通状態とし、スイッチS2を切断状態とする。これによって、PC・LPF回路113とVCO回路114で形成されるPLL回路が動作してVCO回路114から出力されるVCO出力波(e)の周波数は、正確に所定の周波数である、例えば、2GHz(ギガヘルツ)に設定される。このときのPC・LPF回路113からの電圧、つまり、チャープ変調部12のPLL回路がロック状態においてVCO回路114に供給される電圧は、AD変換器112によってデジタル値に変換される。そして、このデジタル値は、電圧オフセット補正回路111に含まれる記憶素子に記憶される。そして、スイッチS1が切断状態とされ、スイッチS2が導通状態とされた後も電圧オフセット補正回路111に含まれるDA変換器からこのデジタル値に応じたアナログのオフセット補正電圧(c)が出力し続けられる。
すなわち、このオフセット補正電圧(c)を用いてチャープ信号送出時の、のこぎり波の電圧レベルのオフセット値を補正する。この補正によりVCO回路114の発振周波数は、PLL回路が動作せず周波数ロックをしていなくても、このオフセット補正電圧(c)と、のこぎり波電圧(b)とが加算された電圧である、補正のこぎり波電圧(d)によって目的の中心周波数にだいぶ近い周波数のチャープ信号を送出することができる。ここで、スイッチS1を導通状態とするとともに、スイッチS2を切断状態とするのは、プリアンブル送出時においてであり、スイッチS2を導通状態とするとともに、スイッチS1を切断状態とするのは、チャープ信号送出時においてである。
チャープ信号送出時においては、加算器125において、上述したようにオフセット補正電圧(c)と、のこぎり波電圧(b)とを加算して、補正のこぎり波電圧(d)を得て、この補正のこぎり波電圧(d)をVCO回路114に入力して、補正のこぎり波電圧(d)に応じて周波数が変化するチャープ波(e)を得る。このチャープ波(e)はベースバンドデータ(a)に応じて、その周波数が時間とともに変化する信号であり、ベースバンドデータ(a)が「00」の場合には、周波数f2から周波数f1に変化する信号であり、ベースバンドデータ(a)が「01」の場合には、周波数f1から周波数f2に変化する信号であり、ベースバンドデータ(a)が「10」の場合には、周波数f3から周波数f2に変化する信号であり、ベースバンドデータ(a)が「11」の場合には、周波数f2から周波数f3に変化する信号である。ここで、チャープ波(e)の×印の部分は、時間Twに対応する部分であり、この部分においては、周波数が規定されることなく、次の周波数に移るための過渡状態の信号を発生する。実施形態では、周波数f1は1.875GHz(2GHz−125MHz)、周波数f2は2GHz、周波数f3は2.125GHz(2Ghz+125MHz)に設定している。
チャープ波(e)は掛算器126において、PN符号生成部11からのPN符号出力信号(h)と掛け合わされるが、チャープ信号送出時においては、PN符号出力信号(h)は、時間変化をしない一定の電圧とされるので、掛算器126の出力には、チャープ波(e)と等しい波形の中間周波数チャープ波(j)が得られる(図5では(j)は記載を省略している)。中間周波数チャープ波(j)はバッファアンプ118を通過して、掛算器127でVCO回路120からの一定周波数(8GHz)の信号と掛算をすることによって周波数変換された信号である送出周波数チャープ波が得られ、パワーアンプ121に入力される。パワーアンプ121では、スイッチ制御回路123からのゲート信号(f)によって、時間Twの間は出力をマスクされたゲート送出周波数チャープ波(g)が得られ、ゲート送出周波数チャープ波(g)はLPF122で帯域制限をされた後、広帯域アンテナ124から電波として送信される。図5に示すゲート送出周波数チャープ波(g)の周波数f22、数f21、周波数f23を付した各々の時点は、周波数f22は周波数f2を周波数変換した周波数の点を示し、周波数f21は周波数f1を周波数変換した周波数の点を示し、周波数f23は周波数f3を周波数変換した周波数の点を示すものである。
図6は中間周波数チャープ波(j)とゲート送出周波数チャープ波(g)との周波数スペクトラムを模式的に示す図である。図6において、周波数fが低い方向へ向かう矢印(00、10に付した矢印)はダウンチャープを表し、周波数fが高い方向へ向かう矢印(01、11に付した矢印)はアップチャープを表すものである。
実施形態のチャープ方式によれば、チャープ波として4値(第1状態〜第4状態)を用いて伝送することで、技術基準で規定される最低ビットレート50Mbpsを達成するためには、25Mbpsで伝送すれば良いものとなる。このようにして、シンボルの転送レートを低速化することにより、次の効果が期待できることとなる。
(1)アナログ帯域が1/2になることのメリットは非常に大きく、具体的に以下で述べる効果を得ることができる。
(2)AD変換器の選択が容易となる。すなわち、回路の各部の処理速度は、低価格のAD変換器を使用できる範囲の処理速度となっている。
(3)送信バースト信号発生回路のON/OFF特性、遷移時間が回路に及ぼす負担は大きく軽減される。例えば、4状態のチャープ波を用いる場合でも、2状態のチャープ波を用いる場合でも、必要とされる時間Twの長さはハードウエアの処理時間によって制限される略一定の長さである。この結果として、同じ転送ビットレートとする場合には、チャープ波を1波だけ用いる場合(2状態を伝送情報とする場合)に較べて、チャープ波を2波用いる場合(4状態を伝送情報とする場合)には、より長いバースト長とすることができるようになる。例えば、時間Twの長さが、10nsである場合には、チャープ波を1波用いる場合のバースト長は10nsであるが、チャープ波を2波用いる場合のバースト長は30nsとできる。
上述した実施形態のチャープ信号を送出する送信装置について要約すれば、実施形態の送信装置は、デジタルデータを被変調信号とする変調部を備えている。この変調部は、チャープ変調部と掛算器とを主要構成部としている。そして、変調部は、第1のビットと第2のビットとを有して構成されるデジタルデータが入力される。変調部は、第1のビットに基づき第1の周波数可変範囲(例えば、周波数f1と周波数f2との間)または第2の周波数可変範囲(例えば、周波数f2と周波数f3との間)のいずれか1の周波数可変範囲を選択し、第2のビットに基づき選択された周波数可変範囲において周波数が高くなる方向にスイープ(アップチャープ)するか、または、周波数が低くなる方向にスイープ(ダウンチャープ)するかを選択する。
ここで、変調部は以下に述べるようにしても良い。すなわち、変調部は、のこぎり波を発生するチャープのこぎり波発生回路と、電圧制御発振器(VCO回路)と、所定周波数の基準信号と電圧制御発振器からの出力信号との位相差を検出する位相比較器(PC)と、この位相差に応じた制御電圧を発生させる制御電圧発生器(実施形態では位相比較器で検出した位相差の信号をLPFによって制御電圧発生を発生しているので、LPFが制御電圧発生器として機能している。)と、この制御電圧を記憶する電圧オフセット補正回路と、を備えるようにしても良い。そして、スイープが行なわれない時間(例えば、後述するプリアンブル送出時)には、電圧制御発振器は制御電圧発生器からの制御電圧によって発振周波数が制御され、スイープが行なわれる時間(チャープ信号送出時)には、こぎり波の信号レベルを電圧オフセット補正回路に記憶された制御電圧で補正するようにしても良い。
(プリアンブル送出時の動作)
DS変調部分(図4のプリアンブルとフレーム同期の部分)の信号は、図3のPN符号生成部11を動作させ、PN符号生成部11からのPN符号であるPN符号出力信号(h)とVCO回路114からのキャリアとを、DBM(Double Balanced Mixer)として機能する掛算器126によって乗算して得ることができる。
このようにしてプリアンブルを送出中(DS変調を行なっているとき)は、スイッチS1は導通状態とされており、PC・LPF回路113とVCO回路114で形成されるPLL回路はロック状態とされており、これによってVCO回路114で発生するVCO出力波(e)の周波数は一定のものとなされている。このようにして、プリアンブル送出時においては、後述する受信装置との相互間の周波数の偏差を低く抑えることができる。また、上述したように、チャープ信号送出の前に、プリアンブル送出の動作が行われるので、PLL回路のロック状態におけるVCO回路114の制御電圧レベルをAD変換器112でサンプリングして、電圧オフセット補正回路111でホールドして、チャープ信号送出時にこの制御電圧レベルをオフセット補正電圧(c)として用いて、チャープ信号の掃引周波数を所定のものとすることができる。
(連接符号について)
DS変調部分には連接符号を用いているので、連接符号について説明をする。まず、連接符号の符号長について述べる。連接符号の符号長は、PC・LPF回路113とVCO回路114で形成されるPLL回路の周波数精度によって制限される。現実問題としてPLL回路の周波数精度は、現時点の製造技術レベルでは、送信装置と受信装置とが各々独立したPLL回路を有する場合には、送信装置と受信装置との両者間で±5ppm程度として実現できる。たとえばセンター周波数を8GHzとすれば、5ppmは40kHzとなり、後述するI/Q信号の位相回転量の許容量を45度以下と考えれば、3.125μs(マイクロ秒)程度の長さの連接符号が利用できることとなる。
例えば、チップレートを500Mcpsとすれば、この時間(3.125μs)における連接符号の符号長は、1500チップ(chip)程度となる。逆に言えば、内符合の長さとして、10〜20チップ程度を選択するとすれば、ほとんど内符号を送受信する間における、送信装置と受信装置との両者間における周波数変位(キャリアスリップ)に関しては、送受信の適正なる動作に影響を与えるものとはならないこととなる。3.125μsの範囲における外符号の長さは、最大で1500チップの範囲となる内符号75個程度に選択することになる。実施形態では、外符号としてM系列を採用するのに都合の良い符号長として内符号31個分を選択している。
(内符号と外符号の構成)
図7に実施形態におけるプリアンブルの符号構成を示す。図7では測距とビットタイミング検出とを良好に行なうことができるようにプリアンブルを内符号と外符号とで構成している。すなわち、DS変調用の符号は外符号と内符号で連接符号を構成している。外符号は、第1の外符号(Code A)、第2の外符号(Code B)をそれぞれ用いて、DS拡散のデータを生成する。第1の外符号(Code A)はPN符号生成器115で生成し、第2の外符号(Code B)はPN符号生成器116で生成している。
第1の外符号(Code A)と第2の外符号(Code B)とは互いに直交しているものを用い、受信側では異なる2種類のマッチドフィルタを用いて、それぞれのマッチドフィルタが担当する外符号を検出(復号)できるようにしている。第1の外符号(Code A)と第2の外符号(Code B)の並びは、さらに、ひとつのUW(Unique Word)を構成しており、UWのビット「1」を第1の外符号(Code A)、ビット「0」を第2の外符号(Code B)に対応させて、UWを単位としてビット列を形成する。このUWによりフレーム同期と測距の粗位置判定をおこなうようにしている。なお、UWのビット「0」を第1の外符号(Code A)、ビット「1」を第2の外符号(Code B)に対応させるようにしても良い。
例えば、ビット同期用の内符号としては、符号長11のバーカー系列を用い、フレーム同期用の外符号として符号長31のGold系列を用いている。例えば、実施形態では、内符号の「0」に対してはPN系列の各チップを{C1、C2、・・・C11}とすれば、内符号の「1」に対してはPN系列の各チップは{C1 *、C2 *、・・・C* 11}となる。ここで、C1 *はC1と異なる極性、C2 *はC2と異なる極性、・・・C11 *はC11と異なる極性を表すものである。また、外符号を構成する各チップの「1」は内符号の「1」に対応しており、外符号を構成する各チップの「0」は内符号の「0」に対応している。そして、上述したように、第1の外符号(Code A)と第2の外符号(Code B)とは直交するものとされている。
上述した実施形態のプリアンブル信号を送出する送信装置について要約すれば、実施形態の送信装置は、直接拡散信号(DS信号)を生成する変調部を備えている。この変調部は、符号生成部と掛算器とを主要構成部としている。そして、変調部は、所定ビットを有してなる内符号で構成される第1の外符号と第1の外符号と直交する符号である第2の外符号(内符号は同一)とを有する連接符号によって直接拡散信号を生成する。なお、このようなプリアンブル信号を送出する送信装置とチャープ信号を送出する送信装置とを組み合わせて、上述したように、プリアンブル部とデータフレーム部との信号の種類を異なるものとできる。
「実施形態のチャープ方式の受信装置」
図8、図9、図10の各々は、実施形態のチャープ方式の超広帯域無線受信装置(受信装置と省略する)の各部分のブロック図である。図8はI/Q信号検出部20のブロック図であり、図9はシンボル検出部30のブロック図であり、図10はタイミング検出部40のブロック図である。実施形態のチャープ方式の受信装置は、I/Q信号検出部20とシンボル検出部30とタイミング検出部40とで受信装置の全体を構成している。この受信装置の全体は、実施形態のチャープ方式の送信装置10(図3を参照)に対応するものであり、図3に示す送信装置10からの電波をI/Q信号検出部20で受信してI/Q信号を得て、シンボル検出部30ではデータフレーム部のシンボル信号を得て、タイミング検出部40では、プリアンブル部のPN符号とビット同期信号とフレーム同期信号とを得ることができる。
なお、送信装置10及び受信装置(I/Q信号検出部20とシンボル検出部30とタイミング検出部40とで形成される)とを備える装置は超広帯域無線送受信装置(送受信装置と省略する)であり、送信の機能と受信の機能との両方を有するものである。
図8、図11を参照して、I/Q信号検出部20の各部について、各部の動作も併せてより詳細に説明をする。I/Q信号検出部20は、中間周波数変換部21、I/Q復調部22(第1のI/Q復調部)、I/Q復調部23(第2のI/Q復調部)、局部周波数発振部24、変換周波数発振部25を有している。そして、I/Q信号検出部20の基本的な構成部分は、下側の周波数(周波数f1〜周波数f2)を検出するI/Q復調部22と上側の周波数(周波数f2〜周波数f3)を検出するI/Q復調部22である。
図11は、周波数f1、周波数f2、周波数f3、周波数fLo1、周波数fLo2、周波数fLo3、周波数fLo4の各周波数の相互の関係を示す図である。図11を参照して、I/Q信号検出部20における処理の特徴部についてI/Q信号検出部20の全体の説明に先立ち、まず説明をする。I/Q信号検出部20では、回路のコストを低減させる目的から、図11に示すように、ベースバンド復調をするためのローカル信号(周波数fLo1、周波数fLo2、周波数fLo3、)を発振する各々の発振器である3個の発振器を用意することなく、周波数fLo2を発振する発振器だけを用意して、イメージ除去ミキシング方式を用いて、仮想的にこれらの周波数fLo1, 周波数fLo3の2周波数を生成している。このようにして、PLL回路を3個用意することなく、所期の目的を達成できるようにしてI/Q信号検出部20の低価格化に寄与している。
このイメージ除去ミキシング方式については、詳細なる動作を後述するが、その動作を要約すれば、2つの異なる周波数の信号を掛算すると搬送波と上側帯波と下側帯波との3つの周波数の信号が生じるが、2つの異なる周波数の各々の位相を90度異ならせて2系統の掛算をした後に、各々の掛算の結果を加算すれば上側帯波または下側帯波のいずれかの1の周波数の信号のみが得られるというものである。
また、受信装置と送信装置10とは、非同期で動作するようにして、回路の簡略化を図っている。すなわち、I/Q信号検出部20、シンボル検出部30及びタイミング検出部40で構成されている受信装置と、送信装置10と、は各々が別個独立のクロック信号で制御されるようになされている。また、受信信号を復調するに際しては、まず、周波数fLo2の信号を注入しタイミング検出部でプリアンブルよりシンボル点情報を得て、データ部では各々のチャープ周波数範囲に対して、I/Q低域側、I/Q高域側の4つの信号からベースバンド信号に応じた信号を得るようにする。これらを用いて所望のデータであるプリアンブル部データとデータフレーム部のデータとを復号できるようにしている。
電波は広帯域アンテナ260で受信され、中間周波数変換部21に入力される。中間周波数変換部21では、広帯域アンテナ260で受信された信号は、低雑音増幅器210で増幅され、バンドパスフィルタ(Band Pass Filter)211を経て掛算器271に入力される。掛算器271には局部発振器212からの信号も入力されており、両方の信号が掛算されて、広帯域アンテナ260で検出された信号は中間周波数信号fIFに変換される。中間周波数信号fIFは変調された信号である。中間周波数信号fIFは、分配器213で2系統に分けられて、その各々が、I/Q復調部22(第1のI/Q復調部)とI/Q復調部23(第2のI/Q復調)とに入力される。
I/Q復調部22は、低域側のIチャンネル出力と低域側のQチャンネル出力とを検出し、I/Q復調部23は、高域側のIチャンネル出力と高域側のQチャンネル出力とを検出するように、I/Q復調部22とI/Q復調部23とは同一の構成を有している。
分配器213を介して、I/Q復調部22に入力された中間周波数信号fIFは、分配器214で信号I1と信号Q1とに2分配される。位相器215には(fIF−125MHz)の周波数fLO1の信号である信号fLO1が印加され、位相器215の一方からは、信号fLO1と同相の信号が出力され、掛算器272に入力され、位相器215の他方からは、信号fLO1と90度位相が異なる信号が出力され、掛算器275に入力される。
ここで、信号fLO1は、上述した原理に基づき動作するイメージ除去ミキサの出力として得られる。イメージ除去ミキサは加算器273と位相器216と掛算器274と掛算器276とから形成されている。位相器216には、局部周波数発振部24で発振された、周波数fIFと同一の周波数の単一周波数の信号が入力されるとともに、位相器制御回路256からの信号が入力されている。また、掛算器274と掛算器276との各々には、変換周波数発振部25からの125MHzの単一周波数の信号が入力され、掛算器274に入力される信号の位相と掛算器276に入力される信号の位相の各々は、位相器254によって相互の位相が90度異なるようになされている。位相器216からの各々の信号の位相は位相器制御回路256によって相互の位相が90度異なるように制御される。そして、加算器273で掛算器274からの信号と掛算器276からの信号を足し算して信号fLO1を得るようにしている。
位相器216と位相器236とに入力される信号を発生する局部周波数発振部24は、PC・LPF回路250とVCO回路251とバッファ252とでPLL回路を構成して周波数fLO2の信号を発生している。
掛算器272からの信号をLPF(Low Pass Filter)回路217を介してベースバンド信号増幅器218で増幅して、Iチャンネル出力低域側信号を得ている。また、掛算器275からの信号をLPF(Low Pass Filter)回路219を介してベースバンド信号増幅器220で増幅して、Qチャンネル出力低域側信号を得ている。
分配器213を介して、I/Q復調部23に入力された中間周波数信号fIFは、分配器234で信号I2と信号Q2とに2分配される。位相器235には(fIF+125MHz)の周波数の信号である信号fLO3が印加され、位相器235の一方からは、信号fLO3と同相の信号が出力され、掛算器282に入力され、位相器235の他方からは、信号fLO3と90度位相が異なる信号が出力され、掛算器285に入力される。
ここで、信号fLO3はイメージ除去ミキサの出力として得られる。イメージ除去ミキサは加算器283と位相器236と掛算器284と掛算器286とから形成されている。位相器236には、局部周波数発振部24で発振された周波数fLO2の信号と位相器制御回路256からの信号とが入力されている。また、掛算器284と掛算器286との各々には、変換周波数発振部25からの125MHzの周波数の信号が入力され、掛算器284に入力される信号の位相と掛算器286に入力される信号の位相とは、位相器254によって相互の位相が90度異なるようになされている。また、局部周波数発振部24から掛算器284に入力される信号の位相と掛算器286に入力される信号の位相とは、位相器制御回路256が位相器236を制御して、相互の位相が90度異なるようになされている。そして、加算器283で掛算器284からの信号と掛算器286からの信号を足し算して信号fLO3を得るようにしている。
図12は、中間周波数信号fIF、信号fLO2、信号fLO1、信号fLO3の各々の信号の周波数の関係を模式的に示すものである。
掛算器282からの信号をLPF(Low Pass Filter)回路237を介してベースバンド信号増幅器238で増幅して、Iチャンネル出力高域側信号を得ている。また、掛算器285からの信号をLPF(Low Pass Filter)回路239を介してベースバンド信号増幅器240で増幅して、Qチャンネル出力高域側信号を得ている。
(チャープ信号の復号)
このようにして、チャープ信号として受信したシンボルを、再び4値として判定(復号)するには、I/Q低域側、I/Q高域側のそれぞれにおいて、アップチャープ、ダウンチャープの信号を弁別する必要がある。しかしながら、送信側と受信側との周波数を同期させていないことから、単純にI/Q分離して信号を抽出すると、図13または図14に示すような代表的な波形になる。図13は望ましい理想形状のI/Q信号の波形を示し、図14は10MHzの周波数オフセット(キャリアスリップ)が生じる場合のI/Q信号の波形を示すものである。ここで、チャープ状態の継続時間が長い場合にはI/Q信号の検出が困難であるが、実施形態では、チャープ状態の継続時間が短いので、I/Q信号が検出できるようになっている。
また、ここまでの説明のように、位相の回転が生じた場合にも、Iチャンネル低域側またはQチャンネル低域側のいずれかから内符号を検出でき、その結果としてシンボル点も検出できることが分かる。このことが、送信装置側と受信装置側とが非同期であり、キャリアスリップが生じても、送信したデータが受信側で復号できる理由である。
図14に示すI/Q信号の波形から見て取れるように、このようなI/Q信号では、送信装置10から送信されたシンボルを正しく復号することは困難であるので、図13に示す望ましい理想形状のI/Q信号の波形を得るために、実施形態では、プリアンブルを用いて、ビット同期とフレーム同期とを得て、シンボル点をきちんと抽出して、図13に示すような望ましい理想形状のI/Q信号の波形を得ることができるようにしている。すなわち、シンボル検出部30で、プリアンブルを用いて、受信時のシンボルタイミング生成を行って、各々のシンボル点を正確に抽出することができるようにしている。
図9は実施形態のシンボル弁別方式に用いるシンボル検出部30のブロック図である。図9を参照して、シンボル検出部30について詳細に説明をする。図9に示すシンボル検出部30は、I/Q低域側(Iチャンネル出力低域側信号とQチャンネル出力低域側信号とを得る回路)を示すものであり、I/Q高域側(Iチャンネル出力高域側信号とQチャンネル出力高域側信号とを得る回路)も同様な回路構成を有している。
シンボル検出部30は、サンプルホールド・マルチプレクサ回路310、AD変換器311、記憶装置312、シンボルポイント記憶器313、位相補正器314、シンボルタイミング生成器315、シンボルポイント検出回路316、マッチドフィルタ317、マッチドフィルタ318、判定回路319を有して構成されている。
サンプルホールド・マルチプレクサ回路310は、Iチャンネル出力低域側信号とQチャンネル出力低域側信号とをマルチプレックスし、AD変換器311は、サンプリングレートの整数倍のオーバーサンプリングでIチャンネル出力低域側信号とQチャンネル出力低域側信号とをアナログ信号からデジタル信号に変換する。デジタル値とされたIチャンネル出力低域側信号とQチャンネル出力低域側信号とは、順次、記憶装置312に記憶される。記憶装置312はFIFO(First Input First Output)構造になっているため、デジタル信号は早く入力された順番に消失することになる。なお、サンプルホールド・マルチプレクサ回路310は、1個のAD変換器311のみを用いるために必要となるものであり、2個のAD変換器(I/Q出力高域側信号も考慮すると4個のAD変換器)を用いて処理する場合には、サンプルホールド・マルチプレクサ回路310を省略することができる。
このFIFO機能を有する記憶装置312に順番に記憶されているデジタルデータは、適切な同期が得られた場合のシンボルを含み、さらに、その前後の時系列シンボルデータがオーバーサンプリングされたものである。そして、上述したように、図14に示すように、各々のシンボルが適切なる位相によって検出されない場合(キャリアスリップにより位相回転を伴うと称する)には、図13に示すように適切な位相で、各々のシンボルが検出されるようにしなければならない。位相回転量の補正は、シンボルポイントのデータをシンボルポイント記憶器313に記憶させ、このデータにより記憶装置に入っているデータの各ポイントにおける位相回転量を位相補正器314によって補正する。すなわち位相補正器314は、記憶装置312に記憶され、シンボルデータの時系列に対応して配置されたデータのシンボル点の位相情報を、シンボルポイント記憶器313に記憶する。このシンボルポイント記憶器313に記憶された位相回転量(位相のずれ量)を基準にして、記憶装置312の(複数ある)全ての記憶素子に記憶されている情報の位相を補正する。補正されたデータはマッチドフィルタ317とマッチドフィルタ318に供給される。
より詳細に説明する。送信の周波数と受信の周波数は同期していないため、ここまで説明してきたようにキャリアスリップにより位相回転が発生する。これは図13から図14の内容のとおりである。図14のようになった信号(位相回転が生じている)の信号の情報が記憶装置312にシンボルポイントを中心としてオーバーサンプリングされているが、これらの情報は均一に位相回転が生じている。シンボル点のデータ自体の本来の位相がゼロであるから、記憶された情報のうち、シンボル点に関する情報(これがシンボルポイント記憶器313に記憶されている)の位相が本来の位相(ゼロ位相)との差分である。つまりこのシンボルポイント記憶器313の位相情報を符号を反転させ補正値として、記憶装置312に記憶された情報一式の位相を補正する。なお、この補正すべき位相量を記憶するタイミングは、シンボルポイント検出回路316によって検出されたシンボル点に相当するタイミングが用いられる。具体的にはシンボルポイント検出回路316は図10におけるタイミング検出器451に相当する。同図において内符号を検出するに際して、加算器450での加算結果がもっとも大きくなる点を基準となるタイミングとし、それから実際のシンボル点に相当するタイミングを作り出す。
そして、デジタル方式のマッチドフィルタ317とマッチドフィルタ318を用いて、I/Q信号の形状とフィルタ形状とで、最尤的に信号を抽出する。マッチドフィルタ317は、アップチャープについて検出するアップ側のマッチドフィルタであり、マッチドフィルタ318はダウンチャープについて検出するダウン側のマッチドフィルタである。このように2つのマッチドフィルタの各々を通過した信号のいずれが、より大きいかを判定する判定回路319で最尤検出をしてアップチャープであるかダウンチャープであるかの判定を行なう。このようにして、送信装置から送信されたI/Q低域側(周波数f1〜周波数f2)についてのシンボルデータを正確に復号する。また、図9で示すI/Q低域側についてのシンボル検出部30と同様の回路が、I/Q高域側を処理するために設けられており、この高域側処理回路からは、正確に復号された、I/Q高域側(周波数f2〜周波数f3)についてのシンボルデータが得られる。
ここで、マッチドフィルタ317とマッチドフィルタ318とは、各々がトランスバーサルフィルタとして構成されている。
上述した実施形態のチャープ信号を受信する受信装置について要約すれば、実施形態の受信装置は、デジタルデータに応じて、所定周波数からより高い周波数に遷移する(例えば、周波数f1から周波数f2、または、周波数f2から周波数f3へ遷移する)アップチャープ信号、または、より高い周波数から所定周波数に遷移する(例えば、周波数f2から周波数f1、または、周波数f3から周波数f2へ遷移する)ダウンチャープ信号とされたチャープ信号を受信して、デジタル信号を復号するものである。そして、チャープ信号を相互に直交する第1の位相信号(Iチャンネル出力)と第2の位相信号(Qチャンネル出力)とに分離する復調部と、第1の位相信号と第2の位相信号の各々を記憶する記憶装置と、記憶装置に記憶された第1の位相信号と第2の位相信号の各々の位相を補正する位相補正器と、位相が補正された第1の位相信号と位相が補正された第2の位相信号とが、アップチャープ信号であるか、または、アップチャープ信号であるかを検出するチャープ方向検出部(マッチドフィルタ(アップ側)、マッチドフィルタ(ダウン側)、判定回路で構成される)と、を備えるものである。
また、位相補正器は受信された信号に含まれるプリアンブルの情報に基づいて制御されるようにしても良いものである。また、復調部は、イメージ除去ミキシング回路を有するようにしても良いものである。
(ビットタイミング検出方法)
実施形態の送受信方式では、ビットタイミングを検出するためにプリアンブルをDS変調とし、上述したように、送信装置と受信装置とが、各々、全く周波数の同期せずに動作させる場合にも、両者のタイミング同期が得られるように、プリアンブルに用いる符号を連接符号にしている。そして、受信側では、このDS変調部のプリアンブルを復調してビットタイミングを得るようにしている。
(DS信号の復調)
図10にタイミング検出部40のブロック図を示す。タイミング検出部40はDS変調部のDS信号を復調するためのマッチドフィルタを有している。このマッチドフィルタを用いたタイミング検出部40は、デジタル的なサンプリングレートに制限されないように、アナログの遅延素子を用いたマッチドフィルタとしている。タイミング検出部40は、I/Q低域側からDS信号を復調する場合についてのブロック図を示すが、このときこの回路へ入力される局部発振周波数がfLO2であるから問題ない。
タイミング検出部40は、4個のマッチドフィルタを用いている。2個のマッチドフィルタは、内符号を逆拡散するように機能し、ビットクロックを検出するために用いられ、他の2個のマッチドフィルタは、外符号を逆拡散するように機能し、フレーム同期信号を得るために用いられている。ビットクロックを検出するためのマッチドフィルタは、Iチャンネル出力低域側信号及びQチャンネル出力低域側信号の各々に対して22段の段数のフィルタで構成されている。図10では、第1段目、第2段目、第11段目の各々のタップからの処理が記載されているが、第3段目から第10段目の処理については記載が省略されている。
ビットクロックを検出するためのマッチドフィルタは、Iチャンネル出力低域側信号に対しては、マッチドフィルタの1段目はレベル補正増幅器410と係数掛算器417とで構成され、マッチドフィルタの2段目は遅延線411とレベル補正増幅器412と係数掛算器419とで構成され、マッチドフィルタの3段目から10段目については図10では省略されているが同様に遅延線とレベル補正増幅器と係数掛算器とでその各々が構成されている。係数C1は第1段目のタップ係数、係数C2は2段目のタップ係数、係数C11は11段目のタップ係数である。上述したように、図10において省略されたマッチドフィルタの3段目から10段目についても同様にタップ係数として係数C3〜係数C10を各々の段について有している。そして、マッチドフィルタとして機能するようになされている。ここで、マッチドフィルタの係数は、内符号を拡散するPN符号生成器117の係数と原理的に等しいものである。
ビットクロックを検出するためのマッチドフィルタは、Qチャンネル出力低域側信号に対しても同様な構成を有しており、マッチドフィルタの1段目はレベル補正増幅器430と係数掛算器437とで構成され、マッチドフィルタの2段目は遅延線431とレベル補正増幅器432と係数掛算器439とで構成され、マッチドフィルタの3段目から10段目については図10では省略されているが同様に遅延線とレベル補正増幅器と係数掛算器とでその各々が構成され、マッチドフィルタとして機能するようになされている。
加算器422からの信号と加算器442からの信号とは加算器450で加算されてタイミング検出器451で内符号が検出(復号)される。具体的には、タイミング検出器451は、加算器450からの信号が+または−の所定閾値を超えるか否かを検出するようにしている。つまり、内符号の系列が「1」または「0」に相当する系列のいずれかとして存在する場合には、タイミング検出器451からそれに応じたビット同期信号が得られることとなる。また、このビット同期信号の発生時刻が検出され、この時刻は後述する測距の動作においては、微小離間距離の測定に用いられる。
外符号の復号に関して次に説明する。まず、高精度に検出された内符号の短いパルスを、LPF(LOW Pass Filter)として形成される周波数の低いダンピング回路452でダンプさせ、時間幅を拡げる。時間幅が拡げられた出力は、低いクロックを用いるデジタル信号処理部453でデジタル信号処理を行なうことができるようになる。このデジタル信号処理部453は、外符号を検出する機能を有しており、判定部454、デジタルフィルタとして構成された、マッチドフィルタ部455及びマッチドフィルタ部456、シーケンス検出部457、長周期位置判定部458を有して構成されている。
I/Q信号の位相回転量に応じて判定部454に入力する信号の大きさは+または−のいずれにもなり得る、つまり、受信装置で復号した内符号については、送信時における符号が「1」または「0」のいずれであるかを判定することができず、符号の極性の違いを検出できるのみである。そこで、判定部454では、内符号の+または−のピーク点を検出して、マッチドフィルタ部455とマッチドフィルタ部456とに入力する。マッチドフィルタ部455とマッチドフィルタ部456とは、相互に直交する特性を有しており、入力したデジタル信号に対して、いずれかのマッチドフィルタ部で相関が取れるようにしている。こうすることで、送信装置と受信装置とのクロックの同期がない場合でも問題なく信号相関を検出できるような回路構成になっている。このようにして、例えば、位相回転により内符号の位相が180度回転しても、問題なく信号相関を検出できるようにしている。シーケンス検出部457は2種類の外符号系列のシーケンスを検出してフレーム同期信号を検出する。また、長周期位置判定部458はフレーム同期信号が検出される時刻を特定し、この時刻は後述する測距の動作においては、粗離間距離の測定に用いられる。
ここで、マッチドフィルタ部455のタップ係数はPN符号生成器115におけるタップ係数と等しくされ、マッチドフィルタ部456のタップ係数はPN符号生成器116におけるタップ係数と等しくされ、送信装置で拡散変調された信号が受信装置で逆拡散されるようになされている。
上述した実施形態のデジタル信号によって生成される直接拡散信号(DS信号)を受信する受信装置について要約すれば、実施形態の受信装置は、デジタル信号として所定ビットを有してなる内符号で構成される第1の外符号と第1の外符号と直交する符号である第2の外符号(同一の内符号)とを有する連接符号を受信するものである。そして、復調部がデジタル信号を相互に直交する第1の位相信号(Iチャンネル出力)と第2の位相信号(Qチャンネル出力)とに分離する。そして、内符号に対応するマッチドフィルタによって各々の位相信号に逆拡散処理を施した第1の位相信号と第2の位相信号の各々を加算して、内符号の有無を検出し、この内符号の有無を表す信号に基づき第1の外符号と第2の外符号とを検出する。
(測距について)
UWB方式では、通信と同時に測距(目標物との間の離間距離を測ること)を実現できることが知られている。実施形態では、上述したように、プリアンブルを連接符号化した直接拡散符号でDS変調することで、高精度の測距ができるようにしているのでこの点について説明をする。実施形態では、ToA(Time of Arrival)方式を用いて測距を行なっている。
図15はToA方式の測距の概念を示す図である。測距は以下のようにして行なう。
(1)送信局(Device A)からパケットを送信する。この際、プリアンブル送信タイミングTtxを保存する。
(2)受信局(Device B)でパケットを受信した後、内部処理時間Tpの経過後に、返答パケットを送信する。
(3)送信局にて受信局からの返答パケット内のプリアンブルにて同期が取れた瞬間の受信タイミングTrxを保存する。
(4)上記の(1)〜(3)までのシーケンスを再度繰り返し、送信局(Device A)から受信局(Device B)までの内部処理時間Tpを除いた伝播時間を取得する。そして、伝播時間に光速度を掛算して距離推定(測距)を行う。より具体的には、伝播時間の測定は、タイミング検出器451(図10を参照)で検出される内符号のピーク出力の発生時間を時系列列として並べ、何チップ目にピークが出力されたかを計測することで、送信局(Device A)から送信されたビット同期信号として機能する内符号が、再び送信局(Device A)で受信されるまでの時間測定を行ない、これによって微小距離の測距を行なう。さらに、外符号のチップタイミングを利用することで、送信局(Device A)から送信されたフレーム同期信号として機能する外符号が、再び送信局(Device A)で受信されるまでの時間測定を行ない、外符号による粗距離の測距を行なう。そして、微小距離の測距と粗距離の測距との両方の結果を組み合わせて、高精度の長距離の測距を実現する。
一方、送信局(Device A)及び受信局(Device B)において、内部の時間計測用クロックの偏差の差が大きい場合には受信局(Device B)での内部処理時間Tpの誤差が大きくなってしまい、伝播時間の計測誤差が大きくなる原因となる。このような場合には、DToA(Double Token Exchange ToA)方式、すなわち、ToAのシーケンスを2回繰り返すことで、受信局(Device B)内部処理時間の影響をキャンセルする方式、を用いることで、受信局(Device B)の影響を受けずに、時間計測クロックのみを用いて、伝播時間計測を行うことも可能である。
送信局(Device A)から内符号を送信する時刻、送信局(Device A)から外符号を送信する時刻の各々は、当然に、送信局(Device A)が知ることができる。また、送信局(Device A)が受信局(Device B)から再送される内符号を受信する時刻は、送信局(Device A)のタイミング検出器451(図10を参照)が検出する時刻によって知ることができ、送信局(Device A)が受信局(Device B)から再送される外符号を受信する時刻は、送信局(Device A)の長周期位置判定部458(図10を参照)が検出する時刻によって知ることができる。
ここで、日本の電波法の技術基準で規定する、送信スペクトル全体の最大帯域が500MHzであることから、DS拡散のチップレートは500cps (chip per sec)までとすることができ、測距の精度としては、数10cm、高度に測距させれば数cm程度を得ることができることとなる。
内符号によって検出できる距離について説明をする。内符号の長さを20チップ、チップレートを500Mcpsとする場合を例にとって以下説明をする。距離分解繰り返しの長さは、3×108×20 / 500×106 = 12(m)で表される距離となり、これを越えると0〜12mの範囲で距離が繰り返して正確な距離が検出できないという問題がある。一方、外符号、さらにはUWを用いて検出できる距離分解繰り返しの長さは、外符号の長さを内符号20個分とすれば、これによって、12×20 = 240(m)となる。
このように、内符号によって検出する微測定した距離と、外符号、さらにはUWを用いて検出する粗測定した距離と、を組み合わせることによって、正確な測距が可能となる。
なお、上述した実施形態では、図4に示すように、データフレームは4相チャープ方式とされているが、通信ビットレートは低速になるもののデータフレームに実施形態のDS変調を用いることもできる。すなわち、内符号のみを用いてデータフレームの情報を伝送する場合には、I/Q信号を用いる複号方式で復号することは困難であるが、実施形態の内符号と外符号とで形成される連接符号を用いることによって、I/Q信号を用いる複号方式で、適切な複号を行うことができるので、データフレームにも実施形態のDS変調を用いることができることとなる。
実施形態の送信装置は、以下の優れた特徴を有している。
チャープUWB方式を採用することによって、比較的単純な回路でUWB信号の生成を可能とすることができる。また、チャープUWB方式は比較的マルチパスに強いという特徴もあり、高い信頼性が要求される産業用途では、劣悪な通信路環境にも強いチャープUWB方式は最適である。そして、実施形態では、各々の周波数範囲が異なるチャープ信号を2個用いて、各々のチャープ信号に対して高い周波数へチャープする状態と低い周波数へチャープする状態とを設け、これらの4状態をシンボルの2ビットに対応させることで、シンボル毎の処理を低速化して、現在、入手可能な電子部品を用いて対応することが可能なデジタル回路の処理速度で、チャープUWB方式を実現することができる。
また、シンボルデータの送信に先立ち、VCO回路の周波数の初期設定の時間(例えば、プリアンブル送信時)を設けて、初期設定の時間にはVCO回路をPLLループによって周波数ロックした状態で送信を行い、初期設定の時間におけるVCO回路の発振周波数を制御する制御電圧をオフセット補正電圧として記憶しておき、チャープ信号送出時において、のこぎり波電圧をこのオフセット補正電圧で補正することによって、正確なる周波数のチャープ波の送信を行うことができ、このチャープ波を受信する、送信側とは周波数が同期していない受信装置との間におけるキャリアスリップを最小限とすることができる。
また、DS変調によるUWB方式を採用することによって、高精度の測距が可能となる。特に、DS変調によるUWB方式をプリアンブル部に適用し、チャープUWB方式をデータフレーム部に適用することによって大きな相乗効果が生じる。まず、プリアンブル部から検出する同期タイミングを、チャープ信号の受信時の位相補正に利用することで、チャープ信号の受信時のシンボル位相オフセットを補正することができる。特に、DS変調の符号として、内符号と外符号とを組み合わせた連接符号を用いることによって、受信装置において、内符号でビット同期、外符号でフレーム同期を容易に得ることができ、送信されたデータフレーム部の復号が容易となる。また、VCO回路の周波数の初期設定の時間をプリアンブル送信時とすることができる。
また、連接符号を用いたDS変調によるUWB方式を採用する送信装置を用いて、精度が高い測距を行うことができる。この場合において、内符号を用いて比較的微小なる距離の測距を行い、外符号を用いて比較的長い距離の測距を行い、測距の距離を拡大するとともに、測距の精度を向上させることができる。
上述した実施形態の測距に用うるに好適なる送受信装置について要約すれば、この送受信機は、デジタルデータを超広帯域信号として送信する送信装置と、他の送信装置から送信される超広帯域信号を受信してデジタルデータを復号する受信装置とを備えるものである。そして、送信装置は、所定ビットを有してなる内符号で構成される第1の外符号と第1の外符号と直交する符号である第2の外符号とを有する連接符号によって直接拡散信号を生成する。また、受信装置は、内符号を復号し内符号の復号された時刻を検出するとともに、外符号を復号し、外符号の復号された時刻を検出するものである。このような送受信機を2台用いることによって容易に測距が可能となるものである。
実施形態の受信装置は、以下の優れた特徴を有する。
実施形態の受信装置は、受信された信号をI/Q信号に変換して、復号を行うので、送信装置の周波数と受信装置の周波数とが同期していなくても復号が可能となる。特に、内符号と外符号とによって構成される連接符号によって情報が送出されるプリアンブル部を有する信号を受信する場合には、これを復号して、内符号よりビット同期を得て、外符号復号よりフレーム同期を得て、これらの同期信号に基づきI/Q信号に変換されたチャープ信号のシンボル位相ズレ補正を行い、補正されたデータはマッチドフィルタを介して最尤復号をすることができるという利点を有する。
実施形態の送受信装置は、以下の優れた特徴を有する。
実施形態の送受信装置は、各々の周波数範囲が異なるチャープ信号を2個用いて、各々のチャープ信号に対して高い周波数へチャープする状態と低い周波数へチャープする状態とを設け、これらの4状態をシンボルの2ビットに対応させることで、シンボル毎の処理を低速化して簡易な回路構成によってチャープ信号を送信することができる。また、他の送信装置または他の送受信装置から出力されるチャープ信号をI/Q信号に変換後、マッチドフィルタを介して最尤復号をするようにして、互いに非同期で動作する送受信装置の相互において良好なる通信性能を確保することができる。
実施形態の送受信装置は、測距の目的に用いるに適する内符号と外符号とで構成される連接符号を用いてDS変調を行って情報を送信し、このようなDS変調された信号から内符号と外符号とを復号するようにして、測距の目的に用いることができる。すなわち、離間された位置に配置された第1の送受信装置と第2の送受信装置とを有する測距システムを構成して測距を行うことができる。すなわち、第1の送受信装置から送信し、この信号を受信した第2の送受信装置が送信を開始し、第1の送受信装置が第2の送受信装置からの信号を受信する。そして、第1の送受信装置は、マッチドフィルタを介して内符号による信号がピークとなる第1の時刻を検出して、第1の送受信装置が送信を開始した時刻とこの第1の時刻との差の時間に基づき微小距離の検出を行うことができる。また、外符号を用いて同一の原理に基づき、より大きな距離の検出を行い、第1の送受信装置と第2の送受信装置との離間距離を計測することができる。
上に開示された、超広帯域無線伝送技術に関する技術である、超広帯域無線送信技術(送信装置に関する技術、送信方法に関する技術)、超広帯域無線受信技術(受信装置に関する技術、受信方法に関する技術)、超広帯域無線送受信技術(送受信装置に関する技術、送受信方法に関する技術)は、種々に組み合わせて、用いることができる。例えば、実施形態に記載した、チャープ信号を通信に用い、DS信号を測距に用いる技術等は、それらの組み合わせの一例であり、また、実施形態の具体的な数値等は一例に過ぎないことは言うまでもない。
チャープ方式の原理を説明するための図である。 実施形態のチャープ方式の概念を示す図である。 実施形態のチャープUWB方式の送信装置のブロック図である。 実施形態の送受信方式におけるパケット構成を示す図である。 実施形態の送信装置におけるチャープ信号送出時の要部の信号波形を示す図である。 実施形態のチャープ波の周波数スペクトラムを模式的に示す図である。 実施形態におけるプリアンブルの符号構成を示す図である。 実施形態のI/Q信号検出部のブロック図である。 実施形態のシンボル検出部のブロック図である。 実施形態のタイミング検出部のブロック図である。 実施形態における各周波数の相互の関係を示す図である。 実施形態における各周波数の相互の関係を示す図である。 実施形態における望ましいI/Q信号の波形を示す図である。 実施形態における周波数のオフセットが生じる場合のI/Q信号の波形を示す図である。 実施形態における測距の概念を示す図である
符号の説明
10 送信装置、11 符号生成部、12 チャープ変調部、13 周波数変換部、14 電力増幅部、20 信号検出部、21 中間周波数変換部、22、23 復調部、24 局部波数発振部、25 変換周波数発振部、30 シンボル検出部、31 符号長、40 タイミング検出部、110 チャープのこぎり波発生回路、111 電圧オフセット補正回路、112 AD変換器、113、119、250 PC・LPF回路、114、120、251 VCO回路、115、116、117 PN符号生成器、118 バッファアンプ、121 パワーアンプ、122 LPF回路、123 スイッチ制御回路、124 広帯域アンテナ、125 加算器、126、127 掛算器、210 低雑音増幅器、212 局部発振器、213、214、234 分配器、215、216、235、236 位相器、217、2219、237.239 LPF回路、218、220、238、240 ベースバンド信号増幅器、252 バッファ、256 位相器制御回路、260 広帯域アンテナ、271、272、274、275、276、282、284、285、286 掛算器、273、283 加算器、310 サンプルホールド・マルチプレクサ回路、311 AD変換器、312 記憶装置、313 シンボルポイント記憶器、314 位相補正器、315 シンボルタイミング生成器、316 シンボルポイント検出回路、317、318 マッチドフィルタ、319 判定回路、410、412、415、420、430、432、435 レベル補正増幅器、411、414、431、434 遅延線、417、419、421、437、439、441 係数掛算器、422、442、450 加算器、451 タイミング検出器、452 ダンピング回路、453 デジタル信号処理部、454 判定部、455、456 マッチドフィルタ部、457 シーケンス検出部、458 長周期位置判定部、S1、S2 スイッチ

Claims (9)

  1. デジタルデータを被変調信号とする変調部を備える超広帯域無線送信装置において、
    前記変調部は、
    第1のビットと第2のビットとを有して構成される前記デジタルデータが入力され、
    前記第1のビットに基づき第1の周波数可変範囲または第2の周波数可変範囲のいずれか1の周波数可変範囲を選択し、
    前記第2のビットに基づき前記周波数可変範囲において周波数が高くなる方向にスイープするか、または、周波数が低くなる方向にスイープするかを
    選択する、ことを特徴とする超広帯域無線送信装置。
  2. 前記変調部は、
    のこぎり波を発生するチャープのこぎり波発生回路と、
    電圧制御発振器と、
    所定周波数の基準信号と前記電圧制御発振器からの出力信号との位相差を検出する位相比較器と、
    前記位相差に応じた制御電圧を発生させる制御電圧発生器と、
    前記制御電圧を記憶する電圧オフセット補正回路と、を備え、
    前記スイープが行なわれない時間には、前記電圧制御発振器は前記制御電圧によって発振周波数が制御され、
    前記スイープが行なわれる時間には、前記こぎり波の信号レベルを前記電圧オフセット補正回路に記憶された制御電圧で補正することを特徴とする請求項1に記載の超広帯域無線送信装置。
  3. 前記変調部は、さらに、所定ビットを有してなる内符号で構成される第1の外符号と前記第1の外符号と直交する符号である第2の外符号とを有する連接符号によって直接拡散信号を生成することを特徴とする請求請1に記載の超広帯域無線送信装置。
  4. 前記変調部は、前記第1の外符号と前記第2の外符号とで形成されるユニークワードによってプリアンブルを構成することを特徴とする請求請3に記載の超広帯域無線送信装置。
  5. デジタルデータに応じて所定周波数からより高い周波数に遷移するアップチャープ信号または前記より高い周波数から前記所定周波数に遷移するダウンチャープ信号とされたチャープ信号を受信して、前記デジタル信号を復号する超広帯域無線受信装置において、
    前記チャープ信号を相互に直交する第1の位相信号と第2の位相信号とに分離する復調部と、
    前記第1の位相信号と前記第2の位相信号の各々を記憶する記憶装置と、
    前記記憶装置に記憶された前記第1の位相信号と前記第2の位相信号の各々の位相を補正する位相補正器と、
    前記位相が補正された前記第1の位相信号と前記第2の位相信号とが、アップチャープ信号であるか、または、ダウンチャープ信号であるかを検出するチャープ方向検出部と、を備える超広帯域無線受信装置。
  6. 前記位相補正器は受信された信号に含まれるプリアンブルの情報に基づいて制御されることを特徴とする請求項5に記載の超広帯域無線受信装置。
  7. 前記復調部は、
    イメージ除去ミキシング回路を有することを特徴とする請求項5に記載の超広帯域無線受信装置。
  8. デジタル信号によって生成される直接拡散信号を受信して前記デジタル信号を復号する超広帯域無線受信装置において、
    前記デジタル信号は、
    所定ビットを有してなる内符号で構成される第1の外符号と前記第1の外符号と直交する符号である第2の外符号とを有する連接符号とされ、
    前記デジタル信号は相互に直交する第1の位相信号と第2の位相信号とに分離され、
    前記第1の位相信号と前記第2の位相信号の各々が、内符号に対応するマッチドフィルタによって逆拡散処理を施して加算されて、前記内符号の有無を表す信号が検出され、
    前記内符号の有無を表す信号に基づき前記第1の外符号と前記第2の外符号とが検出されることを特徴とする超広帯域無線受信装置。
  9. デジタルデータを超広帯域信号として送信する超広帯域無線送信装置と、他の超広帯域無線送信装置から送信される超広帯域信号を受信してデジタルデータを復号する超広帯域無線受信装置とを備える超広帯域無線送受信装置において、
    前記超広帯域無線送信装置は、
    所定ビットを有してなる内符号で構成される第1の外符号と前記第1の外符号と直交する符号である第2の外符号とを有する連接符号によって直接拡散信号を生成し、
    前記超広帯域無線受信装置は、
    前記内符号を復号し前記内符号の復号された時刻を検出するとともに、前記外符号を復号し、前記外符号の復号された時刻を検出する、ことを特徴とする超広帯域無線送受信装置。
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