JP2009168436A - 空調設備スケジューリング調整制御管理システム - Google Patents

Abstract

【課題】空調設備スケジューリング調整制御管理システムを提供する。
【解決手段】スケジュール管理メカニズムを空調設備調整制御装置と互いに結合させることにより、異なる時間に応じて調整されたスケジュール内容に基づいて空調制御装置を駆動することで、空調制御装置が対応する所定の調整制御パラメータに基づいて空調設備の調整と制御を行うようにする。これにより、所定のスケジュールに基づいて空調設備を適当な使用状態に調整制御することができ、快適な温度やエネルギー節約という目的が図れるようになる。
【選択図】図１

Description

本発明は、空調設備技術に関し、より詳しくは、スケジュール管理メカニズムに結合される空調設備スケジューリング調整制御管理システムに関するものである。

空調設備は、さまざまな建物の内部、特に大型営業施設（例えばオフィスビル、工場、ホテル、病院、コンビニ、スーパー、量販店、デパート、劇場、展覧会場）に広汎に応用され取り付けられる電機設備である。現状において、空調設備は、少なくとも冷暖房機、空調機（Ａｉｒ Ｈａｎｄｌｉｎｇ Ｕｎｉｔ，ＡＨＵ）、プレクーリング空調機（Ｐｒｅｃｏｏｌｉｎｇ Ａｉｒ Ｈａｎｄｌｅｒ，ＰＡＨ）、及び送風機（Ｆａｎ Ｃｏｉｌ Ｕｎｉｔ，ＦＣＵ）を含んで構成されているのが一般的である。基本的に、空調設備は、密閉された室内空間の空気を快適な温度値に調整し、室外の適当な空気を導入することで、高すぎる二酸化炭素濃度により人間が不快にならないようにする機能を持つ。

空調設備は、通常、長時間ないし２４時間フルタイムの作動を必要としているため、その消費エネルギー（電気エネルギー）は、使用空間の大きさ、温度、湿度、直射日光の有無、収容人数等の環境要素に左右されるほか、使用の習慣にも大きな影響を受ける。

従来、空調設備の作動や管理において、設備管理者は通常、実際の作動の際に作動中の空調設備に対して各種のモニター管理を行う必要がある。例えば、管理者は、室内の温度、湿度や二酸化炭素濃度等の環境数値が所定の範囲内にあるかどうかを常にモニターし、範囲内ではない場合、空調設備をそれらの環境数値が所定の標準に達するように調整制御する必要がある。

管理者が空調設備を定期的に又は不定期的にモニターや調整制御しなくても済むように、従来の技術では異なる場所の所定の位置に環境数値のモニター端末を設置する。例えば、会議室の使用者が自分の需要に応じ調整制御ユニットを通じて会議室の環境数値を調整制御できるように、会議室の一隅に温度、湿度及び／又は二酸化炭素濃度等の環境数値の検知ユニットを設けるとともに、空調設備の環境数値を調整可能な調整制御ユニットを設けることができる。

しかし、上記した従来技術では、個人の環境に対する異なる感じ方や、習慣又は好みに応じて、使用者は環境数値の設定を任意に変更できてしまうという欠点があった。これでは使用者の個人設定がエネルギー消費の激しいものであれば、全体の電力消費量が個人の設定に従い増大してしまう。例えば、使用者が室外から会議室に入ると、室外の温度が高すぎるため、より快適な温度を求めて調整制御ユニットの所定の室温である摂氏２８度を摂氏２０度に調整することがあった。これは、使用者の需要を満たすことができても、空調設備の電力消費量が増加し、また、摂氏２８度の室温に適応していた他の使用者を、温度の急降下により不快にさせることがあった。

また、たとえ使用者の個人設定が省エネルギーの標準に合致するかそれより高くても、例えば使用者が慣れていた室温が摂氏３０度の場合、調整制御ユニットによる所定の室温である摂氏２８度を摂氏３０度に調整すれば、他の使用者を、温度の高すぎにより不快にさせることもある。

さらに、季節によって、日や時間帯によって、室外温度や所定の室内温度には多少の差異がある。例えば、７、８月の昼１２時だと、室外温度が摂氏３５度に達することがある。こんな時は室内温度を摂氏２９度に調整制御するだけで、室内の使用者又は室外から室内に入ったばかりの使用者は快適に感じる。室外温度が室内温度よりも低い場合には、送風機等の空調設備を通じて外気を導入することにより温度及び室内の二酸化炭素濃度を調整制御するという目的を同時に達成することができる。ただし、従来の技術では、快適さと省エネルギーを両立させる中で、時間帯によるスケジューリングや室内外の環境数値の差異により空調設備を調整制御することが提案されていない。

全体的に言えば、使用者が個人の需要又は習慣に応じて空調設備を調整制御することをいかに回避するか、そして室内の環境数値を室内外の環境数値の差異に従ってスケジューリング方式によりいかに快適で省エネルギーの状態に調整制御するかが、極めて重要な解決すべき課題となっている。

そこで、以上のとおりの事情に鑑み、本発明は、スケジューリングの設定で、室内外の環境数値を定期的に又は不定期的ににモニターすることにより、室内外の環境数値に対応する所定の調整制御パラメータに基づいて空調設備の調整と制御を行うための空調設備スケジューリング調整制御管理システムを提供することを課題とする。

また、本発明は、スケジューリングの設定で室内外の環境数値をモニターし、異なる時間帯で設定された室内外環境数値の比較標準及び室内外の環境数値に対応する所定の調整制御パラメータに基づいて空調設備の調整と制御を行うための空調設備スケジューリング調整制御管理システムを提供することを課題とする。

上記の課題を解決するために、本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムは、スケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータを格納するためのデータベースと、スケジュール、所定の室内環境数値及び所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータを設定し、設定された内容をデータベースに格納するための設定モジュールと、スケジュールデータに応じて室外環境数値及び／又は室内環境数値をモニターするとともに、モニターされた室外環境数値及び／又は室内環境数値をデータベースに格納するためのモニターユニットと、データベースにおけるスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて、空調設備の調整と制御を行うための空調制御装置と、を備えている。

本発明の一態様として、データベース、設定モジュール、モニターユニット及び／又は空調制御装置は、データ処理装置に搭載されている。データ処理装置は、ネットワークリンク及びデータ伝送機能を有するとともに、ネットワーク通信システムを介して遠隔の空調設備と互いにリンクし、ネットワーク通信システムにより遠隔の空調設備の調整と制御を行ってもよい。

また、本発明の一態様として、設定モジュールからの設定を受信して時間のカウントを行うとともに、カウントされた時間を空調制御装置に提供し、空調制御装置が時間、データベースにおけるスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて空調設備の調整と制御を行うようにするための時間カウントモジュールをさらに備えてもよい。ここで、時間帯は異なる時間帯に選択的に区分されてよく、この異なる時間帯に対応する所定の室内環境数値を有している。時間カウントモジュールは、データ処理装置に搭載されるのが好ましい。

さらに、本発明の一態様として、設定モジュールからの設定を受信して期日のカウントを行うとともに、カウントされた期日を空調制御装置に提供し、空調制御装置が期日、時間、データベースにおけるスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて空調設備の調整と制御を行うようにするための期日カウントモジュールをさらに備えてもよい。ここで、期日は異なる期間に選択的に区分されてよく、この異なる期間に対応する所定の室内環境数値を有している。期日カウントモジュールは、データ処理装置に搭載されるのが好ましい。

従来の空調設備調整制御管理技術に比較して、本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムは、所定のスケジュール及び室内外環境数値のモニターにより空調制御装置が対応する所定の調整制御パラメータに基づいて空調設備の調整と制御を行うようにすることができる。また、時間カウントモジュール及び／又は期日カウントモジュールに合わせて、異なる時間及び／又は期日が対応する所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータの調整と制御を行うことができる。これにより、空調設備を適当な使用状態に調整することができ、空調設備の温度及びエネルギー管理という目的が図れる。

下記において、特定の具体的な実施例により本発明の実施形態を説明する。明細書に記載の内容からは、この技術分野に精通した者なら簡単に本発明のその他の利点や効果が理解できる。本発明は、その他の異なる実施例によって実施や応用を加えることが可能であり、明細書に記載の内容も異なる観点や応用に基づき、本発明の精神を逸脱しない範囲で様々な修飾や変更が可能であり、そうした修飾や変更は本発明の技術範囲に含まれるものである。
（第１の実施形態）

図１は、本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムの第１の実施形態の応用構成を模式的に示した図である。本実施形態において、本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムは、各種の建物内部、特に大型営業施設（例えばオフィスビル、工場、ホテル、病院、コンビニ、スーパー、量販店、デパート、劇場、展覧会場）における空調設備１００に対して調整制御を行うものである。空調設備１００は、冷暖房機１００１、空調機１００２、プレクーリング空調機１００３、送風機１００４及び吸気機１００５を含んで構成されている。冷暖房機１００１は、使用環境の温度の高低を調整し、空調機１００２は、室内環境の湿度の高低を調整し、送風機１００４は、冷暖房機１００１及び／又は空調機１００２に搭載され、冷暖房機１００１及び／又は空調機１００２により温度及び／又は湿度が調整された空気を送り出し、吸気機１００５は、冷暖房機１００１及び空調機１００２の使用環境中の汚濁した空気を排出し、室内の使用環境中の浮遊微粒子濃度、一酸化炭素濃度及び／又は二酸化炭素濃度を調整し、プレクーリング空調機１００３は、外部の新鮮な空気を室内の使用環境に導入し、室内の使用環境中の浮遊微粒子濃度、一酸化炭素濃度及び／又は二酸化炭素濃度を調整するとともに、導入された外部の新鮮な空気の温度を調整し、使用環境の温度が外部の新鮮な空気の導入により顕著に変化しないようにするためのものである。

ここでは、空調設備１００は、上記の冷暖房機１００１、空調機１００２、プレクーリング空調機１００３、送風機１００４及び吸気機１００５のいずれか一部またはその一部の組み合わせであってよい。本実施形態において、使用環境を室内空間Ａ、Ｂ及びＣに区分する。冷暖房機１００１、空調機１００２、プレクーリング空調機１００３、送風機１００４及び吸気機１００５は、それぞれ室内空間Ａ、Ｂ及びＣに設けられた冷暖房機端末１００１ａ、１００１ｂ、１００１ｃ、空調機端末１００２ａ、１００２ｂ、１００２ｃ、送風機端末１００４ａ、１００４ｂ、１００４ｃ及び吸気機端末１００５ａ、１００５ｂ、１００５ｃを有している。これにより、冷暖房機端末１００１ａ、１００１ｂ、１００１ｃ及び空調機端末１００２ａ、１００２ｂ、１００２ｃにより、室内空間Ａ、Ｂ及びＣの温度と湿度をそれぞれ調整することができ、送風機端末１００４ａ、１００４ｂ、１００４ｃ及び吸気機端末１００５ａ、１００５ｂ、１００５ｃにより室内空間Ａ、Ｂ及びＣの浮遊微粒子濃度、一酸化炭素濃度及び／又は二酸化炭素濃度を調整することができる。使用環境の区分及び冷暖房機端末、空調機端末、送風機端末及び吸気機端末の数量は、実際の必要に応じて調整することができる。

本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムは、データベース１０２、設定モジュール１０４、モニターユニット１０６及び空調制御装置１０８を備えている。本実施形態において、データベース１０２、設定モジュール１０４、室外モニターユニット１０６ａ及び室内モニターユニット１０６ｂを含むモニターユニット及び／又は空調制御装置１０８は、データ処理装置２に搭載されている。

データベース１０２は、スケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータを格納するものである。室外環境数値及び室内環境数値は、それぞれ、温度、湿度、浮遊微粒子濃度、一酸化炭素濃度及び二酸化炭素濃度のいずれか１つまたはそれらの組み合わせからなる。所定の室内環境数値とは、予め設定された室内使用環境に好適な温度、湿度、浮遊微粒子濃度、一酸化炭素濃度及び／又は二酸化炭素濃度の数値のことであり、例えば、室内使用環境に好適な温度を摂氏２８度又は室外温度より摂氏５度低く、室内使用環境に好適な湿度を相対湿度の４０％ないし６０％に、室内室内環境に好適な浮遊微粒子濃度を０．１５ｍｇ／ｍ^３以下に、室内使用環境に好適な一酸化炭素濃度を９ｐｐｍ以下に、室内使用環境に好適な二酸化炭素濃度を６００ｐｐｍ以下という風に予め設定したものを指す。所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータとは、目前の室内環境数値を所定の室内環境数値に調整するため、異なる冷暖房機端末、空調機端末、送風機端末、吸気機端末及びプレクーリング空調機の作動を制御するパラメータのことであり、例えば室内環境数値を所定の室内環境数値に近く又は等しくすることにより、起動の要否、運転時間、運転強度等を決定するパラメータである。

設定モジュール１０４は、スケジュール、所定の室内環境数値及び所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータを設定し、設定された内容をデータベース１０２に格納するものである。

モニターユニットは、スケジュールデータに基づいて室外環境数値及び／又は室内環境数値をモニターし、モニターされた室外環境数値及び／又は室内環境数値をデータベース１０２に格納するものである。本実施形態において、モニターユニットは、室外環境数値をモニターするための室外モニターユニット１０６ａ及び室内環境数値をモニターするための室内モニターユニット１０６ｂに区分されている。

空調制御装置１０８は、データベース１０２におけるスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて冷暖房機端末１００１ａ、１００１ｂ、１００１ｃ、空調機端末１００２ａ、１００２ｂ、１００２ｃ、プレクーリング空調機１００３、送風機端末１００４ａ、１００４ｂ、１００４ｃ及び吸気機端末１００５ａ、１００５ｂ、１００５ｃの調整と制御を行うものである。

例えば、室外モニターユニット１０６ａによって測定されたのが室外温度摂氏３２度、相対湿度８０％、浮遊微粒子濃度０．１５ｍｇ／ｍ^３以下、一酸化炭素濃度９ｐｐｍ以下、二酸化炭素濃度６００ｐｐｍ以下で、室内モニターユニット１０６ｂによって測定されたのが室内空間Ａの温度摂氏３０度、相対湿度７５％、浮遊微粒子濃度０．１５ｍｇ／ｍ^３以下、一酸化炭素濃度９ｐｐｍ以下、二酸化炭素濃度が６００ｐｐｍ以下だとする。

上記のように、設定モジュール１０４によりデータベース１０２に予め設定されて格納された室内環境数値、即ち室内環境に好適な温度を摂氏２８度、室内使用環境に好適な相対湿度を６０％、室内使用環境に好適な浮遊微粒子濃度を０．１５ｍｇ／ｍ^３以下、室内使用環境に好適な一酸化炭素を９ｐｐｍ以下、室内使用環境に好適な二酸化炭素濃度を６００ｐｐｍ以下と予め設定すると、データベース１０２のスケジュールデータは、室内空間Ａの室内環境数値を上記の所定の室内使用環境に好適な数値に調整制御する。

このように、空調制御装置１０８は、上記所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて、冷暖房機端末１００１ａ、空調機端末１００２ａ及び送風機端末１００４ａを駆動することにより、室内空間Ａの温度を摂氏２度、室内相対湿度を１５％低くすることができる。

同様に、室内モニターユニット１０６ｂによって測定された室内空間Ａの浮遊微粒子濃度が０．１５ｍｇ／ｍ^３以上、一酸化炭素濃度が９ｐｐｍ以上、二酸化炭素濃度が６００ｐｐｍ以上であれば、空調制御装置１０８は、上記所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて、冷暖房機端末１００１ａ、空調機端末１００２ａ、プレクーリング空調機１００３、送風機端末１００４ａ及び吸気機端末１００５ａを駆動することにより、室内空間Ａの浮遊微粒子濃度を０．１５ｍｇ／ｍ^３以下、一酸化炭素濃度を９ｐｐｍ以下、二酸化炭素濃度を６００ｐｐｍ以下に下げることができる。
（第２の実施形態）

図２は、本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムの第２の実施形態の応用構成を模式的に示した図である。本実施形態において、空調設備１００は、第１の実施形態と同様である。本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムの部材も第１の実施形態と同様である。

第１の実施形態と異なる点は、第２の実施形態において、本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムは、時間カウントモジュール１１０及び期日カウントモジュール１１２をさらに備えている。

時間カウントモジュール１１０は、設定モジュール１０４からの設定を受信し、時間カウントを行い、カウントされた時間を空調制御装置１０８に提供するとともに、空調制御装置１０８が時間、データベース１０２におけるスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて空調設備１００の調整と制御を行うようにするためのものである。ここで、時間は異なる時間帯に選択的に区分されてよく、この異なる時間帯に対応する所定の室内環境数値を有している。時間カウントモジュール１１０は、データ処理装置２に搭載されるのが好ましい。

例えば、午前８時〜１１時が第１の時間帯、午前１１時〜午後２時が第２の時間帯、午後２時〜午後５時が第３の時間帯というように区分することができる。第１の時間帯の室内環境数値が２８度、即ち好適な温度が摂氏２８度であり、第２の時間帯の室内環境数値が２９度、即ち好適な温度が摂氏２９度であり、第３の時間帯の室内環境数値が２８度、即ち好適な温度が摂氏２８度であれば、空調制御装置１０８は、上記の異なる時間帯、データベース１０２におけるスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて空調設備１００の調整と制御を行うことにより、室内空間Ａにおける室内環境温度が上記の異なる時間帯の所定の要求を満たすようになる。スケジュールは、時間毎に室内外環境数値のモニター及び空調設備１００の調整制御を設定できるが、それらに限定されるものではない。

期日カウントモジュール１１２は、設定モジュール１０４からの設定を受信し、期日カウントを行い、カウントされた期日を空調制御装置１０８に提供するとともに、空調制御装置１０８が期日、時間、データベース１０２におけるスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて空調設備１００の調整と制御を行うようにするためのものである。ここで、期日は異なる期間に選択的に区分されてよく、この異なる期間に対応する所定の室内環境数値を有している。期日カウントモジュール１１２は、データ処理装置２に搭載されるのが好ましい。

例えば、１月〜３月が第１の期間、４月〜６月が第２の期間、７月〜９月が第３の期間、１０月〜１２月が第４の期間のように区分することができる。第１の期間の室内環境数値が２７度、即ち好適な温度が摂氏２７度であり、第２の期間の室内環境数値が２７．５度、即ち好適な温度が摂氏２７．５度であり、第３の期間の室内環境数値が２８度、即ち好適な温度が摂氏２８度であり、第４の期間の室内環境数値が２７度、即ち好適な温度が摂氏２７度であれば、空調制御装置１０８は、上記の異なる期間、データベース１０２におけるスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて空調設備１００の調整と制御を行うことにより、室内空間Ａにおける室内環境温度が上記の異なる期間の所定の要求を満たすようになる。

本発明の他の実施形態において、設定モジュール１０４により、例えば祝祭日や台風休みといった休日の期日を設定し、それらの休日に対応するスケジュールデータ、例えば特定の期日に空調設備の一部又は全部を起動させない、及び／又は対応する室内空間Ａ、Ｂ及びＣのいずれか一部の空調設備しか起動させないことを予め設定することができる。これにより、期日カウントモジュール１１２は、期日のカウントを行い、カウントされた期日を空調制御装置１０８に提供するとともに、空調制御装置１０８が期日やデータベース１０２に格納された休日に対応する期日のスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて空調設備１００の調整と制御を行うようにすることができる。このようにして、空調設備の一部又は全部を起動させない、及び／又は室内空間Ａ、Ｂ及びＣのいずれか一部に対応する空調設備しか起動させないようにすることができる。

ここで、時間カウントモジュール１１０及び期日カウントモジュール１１２は、同時に設定してもよいし、それぞれ個別に設置してもよい。本実施形態において、本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムは、時間カウントモジュール１１０及び期日カウントモジュール１１２が同時に設けられているため、異なる期間の異なる時間帯において、対応する異なる所定の室内環境数値及び所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータがある。
（第３の実施形態）

図３は、本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムの第３の実施形態の応用構成を模式的に示した図である。本実施形態において、空調設備１００は、第１及び第２の実施形態と同様である。本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムの部材も、第２の実施形態と同様である。

本実施形態において、データベース１０２、設定モジュール１０４、空調制御装置１０８、時間カウントモジュール１１０及び期日カウントモジュール１１２は、データ処理装置２に搭載されている。データ処理装置２は、ネットワークリンク及びデータ伝送の機能を有し、ネットワーク通信システム３を介して遠隔の空調設備１００及び室外モニターユニット１０６ａ及び室内モニターユニット１０６ｂと互いにリンクすることにより、遠隔の空調設備１００の調整と制御を行うことができる。

具体的に言えば、本実施形態において、データベース１０２、設定モジュール１０４、空調制御装置１０８、時間カウントモジュール１１０及び期日カウントモジュール１１２は、遠隔のデータ処理装置２に構築され、室外モニターユニット１０６ａ及び室内モニターユニット１０６ｂは、室内空間Ａ、Ｂ及びＣのローカル端に構築され、ネットワーク通信システム３及びデータベース１０２、設定モジュール１０４、時間カウントモジュール１１０及び期日カウントモジュール１１２を介してリンクすることにより協同作動する。即ち、データ処理装置２に設けられた設定モジュール１０４及び空調制御装置１０８により、ネットワーク通信システム３を介してローカル端にある室外モニターユニット１０６ａ及び室内モニターユニット１０６ｂが測定した室内外環境数値を受信し、遠隔からローカル端の空調設備１００を調整制御することができる。

ここで注意すべき点は、本実施形態を第１の実施形態に組み合わせてもよいという点である。このうち、データベース１０２、設定モジュール１０４及び空調制御装置１０８は、遠隔のデータ処理装置２に構築され、モニターユニット１０６は、室内空間Ａ、Ｂ及びＣのローカル端に構築されている。
（第４の実施形態）

本実施形態は、前記の第１ないし第３の実施形態に適用することができる。具体的に言えば、設定モジュール１０４によりデータベース１０２に予め設定されて格納された室内環境数値、即ち好適な温度が室外温度より摂氏５度低く予め設定されたとする。つまり、室外が摂氏何度であっても、室内の温度が常に室外温度より摂氏５度低く維持される。例えば室外温度が３４度であれば、室内の温度を摂氏２９度に、室外温度が３５度であれば、室内の温度を摂氏３０度に調整制御するとする。このように好適な温度差の所定値を調整制御することにより、室外温度が高すぎても室内温度が特定の目標温度値（例えば室外温度が摂氏３５度であるが、室内温度を２８度に低減させる場合）に達するよう空調設備１００が長時間にわたって高負荷の運転状態にあってエネルギーが過剰消費されることを回避することができる。

本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムは、所定のスケジュール及び室内外環境数値のモニターにより、空調制御装置が対応する所定の調整制御パラメータに基づいて空調設備の調整と制御を行うようにすることができる。また、本発明では、さらに、時間カウントモジュール及び／又は期日カウントモジュールに合わせて、異なる時間及び／又は期日に対応する所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータを調整制御することができる。これにより、空調設備を適当な使用状態に調整制御し、空調設備の温度及びエネルギー管理の目的が図れる。

上記のように、これらの実施の形態は本発明の原理及び効果・機能を例示的に説明するものであり、本発明は、これらによって限定されるものではない。本発明に係る実質的な技術内容は、下記の特許請求の範囲に定義される。本発明は、この技術分野に精通した者により特許請求の範囲を逸脱しない範囲で色々な修飾や変更をすることが可能であり、そうした修飾や変更は本発明の技術範囲に含まれるものである。

本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムの第１の実施形態の応用構成を模式的に示した図である。 本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムの第２の実施形態の応用構成を模式的に示した図である。 本発明に係る空調設備スケジューリング調整制御管理システムの第３の実施形態の応用構成を模式的に示した図である。

符号の説明

１００ 空調設備
１００１ 冷暖房機
１００１ａ、１００１ｂ、１００１ｃ 冷暖房機端末
１００２ 空調機
１００２ａ、１００２ｂ、１００２ｃ 空調機端末
１００３ プレクーリング空調機
１００４ 送風機
１００４ａ、１００４ｂ、１００４ｃ 送風機端末
１００５ 吸気機
１００５ａ、１００５ｂ、１００５ｃ 吸気機端末
１０２ データベース
１０４ 設定モジュール
１０６ａ 室外モニターユニット
１０６ｂ 室内モニターユニット
１０８ 空調制御装置
１１０ 時間カウントモジュール
１１２ 期日カウントモジュール
２ データ処理装置
３ ネットワーク通信システム
Ａ、Ｂ、Ｃ 室内空間

Claims (14)

1. 空調設備の調整制御管理を行う空調設備スケジューリング調整制御管理システムであって、
   スケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータを格納するためのデータベースと、
   スケジュール、所定の室内環境数値及び所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータを設定し、設定された内容を前記データベースに格納するための設定モジュールと、
   スケジュールデータに応じて室外環境数値及び／又は室内環境数値をモニターするとともに、モニターされた室外環境数値及び／又は室内環境数値を前記データベースに格納するためのモニターユニットと、
   前記データベースにおけるスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて、前記空調設備の調整と制御を行うための空調制御装置と、
   を備えることを特徴とする空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
2. 前記データベース、前記設定モジュール、前記モニターユニット及び／又は前記空調制御装置が、データ処理装置に搭載されていることを特徴とする請求項１に記載の空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
3. 前記データ処理装置が、ネットワークリンク及びデータ伝送機能を有するとともに、ネットワーク通信システムを介して遠隔の空調設備と互いにリンクし、ネットワーク通信システムにより遠隔の空調設備の調整と制御を行うことができることを特徴とする請求項２に記載の空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
4. 前記モニターユニットが、室外環境数値をモニターするための室外モニターユニット及び室内環境数値をモニターするための室内モニターユニットに区分されていることを特徴とする請求項１に記載の空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
5. 前記所定の室内環境数値が、目標値及び／又は室外環境数値との目標差値を含むことを特徴とする請求項１に記載の空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
6. 空調設備の調整制御管理を行う空調設備スケジューリング調整制御管理システムであって、
   スケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータを格納するためのデータベースと、
   スケジュール、所定の室内環境数値及び所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータを設定し、設定された内容を前記データベースに格納するための設定モジュールと、
   スケジュールデータに応じて室外環境数値及び／又は室内環境数値をモニターするとともに、モニターされた室外環境数値及び／又は室内環境数値を前記データベースに格納するためのモニターユニットと、
   前記データベースにおけるスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて、前記空調設備の調整や制御を行うための空調制御装置と、
   前記設定モジュールからの設定を受信して時間カウントを行うとともに、カウントされた時間を前記空調制御装置に提供し、前記空調制御装置が時間、前記データベースにおけるスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて前記空調設備の調整と制御を行うようにするための時間カウントモジュールと、
   を備えることを特徴とする空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
7. 前記データベース、前記設定モジュール、前記モニターユニット、前記空調制御装置及び／又は前記時間カウントモジュールが、データ処理装置に搭載されていることを特徴とする請求項６に記載の空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
8. 前記データ処理装置が、ネットワークリンク及びデータ伝送機能を有するとともに、ネットワーク通信システムを介して遠隔の空調設備と互いにリンクし、ネットワーク通信システムにより遠隔の空調設備の調整と制御を行うことができることを特徴とする請求項７に記載の空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
9. 前記時間が、異なる時間帯に区分され、この異なる時間帯に対応する所定の室内環境数値を有していることを特徴とする請求項6に記載の空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
10. 前記モニターユニットが、室外環境数値をモニターするための室外モニターユニット及び室内環境数値をモニターするための室内モニターユニットに区分されていることを特徴とする請求項６に記載の空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
11. 前記所定の室内環境数値が、目標値及び／又は室外環境数値との目標差値を含むことを特徴とする請求項６に記載の空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
12. 前記設定モジュールからの設定を受信して期日のカウントを行うとともに、カウントされた期日を前記空調制御装置に提供し、前記空調制御装置が期日、時間、前記データベースにおけるスケジュールデータ、室外環境数値、室内環境数値、所定の室内環境数値及び／又は所定の室内環境数値に対応する調整制御パラメータに基づいて前記空調設備の調整と制御を行うようにするための期日カウントモジュールをさらに備えていることを特徴とする請求項１又は６に記載の空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
13. 前記期日が、異なる期間に区分され、この異なる期間に対応する所定の室内環境数値を有していることを特徴とする請求項１２に記載の空調設備スケジューリング調整制御管理システム。
14. 前記期日カウントモジュールが、データ処理装置に搭載されていることを特徴とする請求項１２に記載の空調設備スケジューリング調整制御管理システム。

Images