JP2009167979A - エンジンの油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン内部にオイルを循環させる機械式オイルポンプと、油圧式のVVT機構にオイルを供給する電動式オイルポンプとを備えたエンジンにおいて、各オイルポンプの容量が大きくなることを抑制しつつ、VVT機構に十分な油圧を供給する。
【解決手段】エンジン内部にオイルを循環させる機械式オイルポンプと、油圧式のVVT機構にオイルを供給する電動式オイルポンプとを備えたエンジンにおいて、ECUは、THWがしきい値より低いと(S100にてYES)、機械式オイルポンプ側の油路と電動式オイルポンプ側の油路とを連通させるステップ(S104)と、THWがしきい値より高いと(S100にてNO)、機械式オイルポンプ側の油路と電動式オイルポンプ側の油路とを遮断するステップ(S102)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】図5

Description

本発明は、エンジンの油圧制御装置に関し、特に、エンジン内部のオイル循環路とエンジンに設けられた油圧式の作動部品とに供給される油圧の制御に関する。
エンジンの潤滑装置として、エンジンにより機械的に駆動される機械式オイルポンプと電動モータにより駆動される電動式オイルポンプとを併用し、エンジン内部にオイルを供給し、こすれ合う部品間の摩擦を低減するものが知られている。このような潤滑装置において、簡易かつ適切に部品同士を潤滑することができる技術が、たとえば特開2006−83782号公報(特許文献1)に開示されている。
この公報に開示された内燃機関の潤滑装置は、内燃機関の運転中常にオイルを供給する機械式オイルポンプと、機械式オイルポンプが供給するオイル量では十分ではない場合にオイルを供給する電動式オイルポンプとを備える。これらのオイルポンプからのオイルはシリンダブロックに形成されたメインオイルホールに供給された後、メインオイルホールから分岐する複数の分岐通路を経由して内燃機関の潤滑すべき部位に供給される。この潤滑装置は、機械式オイルポンプにより供給されるオイルがメインオイルホールに流入する部位である第1流入部位と電動式オイルポンプにより供給されるオイルがメインオイルホールに流入する部位である第2流入部位の間で少なくとも1つの分岐通路がメインオイルホールから分岐していることを特徴とする。
この公報に開示された潤滑装置によると、第1流入部位と第2流入部位との間におけるメインオイルホールから少なくとも1つの分岐通路が分岐していることから、機械式オイルポンプによって吸い上げられ第1流入部位からメインオイルホールに流入したオイルの一部は、分岐通路を経由して潤滑すべき部位に供給される。そのため、第2流入部位では油圧が低下する。そこで、機械式オイルポンプが供給するオイル量では十分ではない場合(つまり第2流入部位の油圧が必要以上に油圧が低下する場合)、第2流入部位に電動式オイルポンプによって吸い上げられたオイルが供給される。そのため、油圧低下を防止し、全ての潤滑すべき部位に適切な量のオイルを供給することができる。さらに機械式オイルポンプが供給するオイル量では十分ではない場合に、電動式オイルポンプを駆動させてオイルを供給するようにすることで、機械式オイルポンプの容量を小さくすることができる。
特開2006−83782号公報
ところで、エンジンには、油圧により作動する部品(たとえば吸気バルブもしくは排気バルブの開閉タイミングを変更するVVT(Variable Valve Timing)機構)を備えたものがある。特許文献1に開示された潤滑装置には、機械式オイルポンプと電動式オイルポンプとの2つのオイルポンプが記載されているが、特許文献1にはVVT機構のような油圧作動部品への油圧供給方法については何ら開示されていない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、機械式オイルポンプと、電動式オイルポンプと、油圧式の作動部品とを備えたエンジンにおいて、機械式オイルポンプおよび電動式オイルポンプの容量が大きくなることを抑制しつつ、油圧式の作動部品に十分な油圧を供給することができる油圧制御装置を提供することである。
第1の発明に係る油圧制御装置は、油圧式の作動部品を備えたエンジンの油圧を制御する。この油圧制御装置は、エンジンにより駆動され、エンジン内部のオイル循環路に接続された第1油路にオイルを供給する機械式オイルポンプと、電動機により駆動され、作動部品に接続された第2油路にオイルを供給する電動式オイルポンプと、第1油路と第2油路とを接続する接続路に設けられ、第1油路のオイルが第2油路に流れる連通状態および第1油路と第2油路とが遮断された遮断状態の間で切り換えを行なう切換弁と、エンジン内部の温度に関する値を検出するための検出手段と、検出手段の出力に基づいて、切換弁を制御するための制御手段とを含む。
第1の発明によると、機械式オイルポンプは、エンジン内部のオイル循環路に接続される第1油路にオイルを供給する。電動式オイルポンプは、油圧式の作動部品に接続される第2油路にオイルを供給する。第1油路と第2油路とを接続する接続路には切換弁が設けられる。この切換弁は、エンジン内部の温度に関する値(たとえばエンジン水温)に基づいて連通状態と遮断状態とが切り換えられる。このようにすると、エンジン内部の温度に応じて、第1油路と第2油路とを連通されたり遮断されたりすることができる。たとえばエンジン内部の温度が低い場合、オイル温度も低くオイルの粘度が高いために電動式オイルポンプの出力が低下しているものとして、切換弁を連通状態に制御して第1油路のオイルを第2油路に供給することができる。これにより、電動式オイルポンプに加えて機械式オイルポンプからも作動部品に油圧を供給することができるので、電動式オイルポンプの容量を大きくすることなく作動部品に十分な油圧を供給することができる。また、たとえばエンジン内部の温度が高い場合、オイル温度も高くオイルの粘度が低いために電動式オイルポンプのみで作動部品に十分な油圧を供給することができるものとして、切換弁を遮断状態に制御して第1油路と第2油路とを遮断することができる。これにより、機械式オイルポンプからのオイルは作動部品に供給されなくなり、機械式オイルポンプの負荷が低減される。そのため、エンジン回転数の低下時の出力低下を考慮して機械式オイルポンプの容量を大きくしておく必要はない。その結果、機械式オイルポンプと、電動式オイルポンプと、油圧式の作動部品とを備えたエンジンにおいて、機械式オイルポンプおよび電動式オイルポンプの容量が大きくなることを抑制しつつ、油圧式の作動部品に十分な油圧を供給することができる油圧制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る油圧制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、制御手段は、検出手段によって検出された値が予め定められた値より高いか否かを判断するための手段と、検出された値が予め定められた値より低い場合は連通状態となるように切換弁を制御し、検出された値が予め定められた値より高い場合は遮断状態となるように切換弁を制御するための手段とを含む。
第2の発明によると、エンジン内部の温度に関する値が予め定められた値より低い場合に、電動式オイルポンプの出力が低下しているものとして、切換弁を連通状態に制御して第1油路のオイルを第2油路に供給することができる。また、エンジン内部の温度に関する値が予め定められた値より高い場合、電動式オイルポンプのみで作動部品に十分な油圧を供給することができるものとして、切換弁を遮断状態に制御して第1油路と第2油路とを遮断することができる。
第3の発明に係る油圧制御装置においては、第2の発明の構成に加えて、予め定められた温度は、電動式オイルポンプから供給される油圧のみで作動部品の要求性能を満たす温度に応じて設定される。
第3の発明によると、電動式オイルポンプから供給される油圧のみで作動部品の要求性能を満足できない場合にのみ、切換弁を連通状態として、不足する油圧を機械式オイルポンプで補うことができる。そのため、機械式オイルポンプの負荷を最小限にすることができる。
第4の発明に係る油圧制御装置においては、第2の発明の構成に加えて、予め定められた温度は、エンジンの暖機が必要となる温度の上限値に応じて設定される。
第4の発明によると、オイルの粘度が高い暖機前は、切換弁を連通状態として、電動式オイルポンプおよび機械式オイルポンプの双方で作動部品を作動させることができる。一方、オイル粘性が低い暖機後は、切換弁を遮断状態として、電動式オイルポンプのみで作動部品を作動させることができる。
第5の発明に係る油圧制御装置は、第2〜4のいずれかの発明の構成に加えて、第1の油路の油圧を検出するための油圧検出手段と、連通状態において、油圧検出手段によって検出された油圧が予め定められた油圧を超えると、電動機を逆回転させて第1油路から第2油路に流れ込むオイル量が増加するように、電動式オイルポンプを制御するための手段とをさらに含む。
第5の発明によると、オイルの粘性が高く第1油路の油圧が過剰となって予め定められた値を超えると、電動式オイルポンプが逆回転されて、第1油路から第2油路に流れ込むオイル量が増加する。これにより、第1油路の油圧が低下するので、機械式オイルポンプにおける、オイルの粘性が高いことによる不要な負荷を低減することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態に係る油圧制御装置を搭載した車両のエンジン100について説明する。
エンジン100には、エアクリーナ102から空気が吸入される。吸入空気量は、スロットルバルブ104により調整される。スロットルバルブ104はモータにより駆動される電子スロットルバルブである。
空気は、シリンダ106(燃焼室)において燃料と混合される。シリンダ106には、インジェクタ108から燃料が直接噴射される。なお、直噴用のインジェクタ108に加えて、ポート噴射用のインジェクタを設けてもよい。さらに、ポート噴射用のインジェクタのみを設けるようにしてもよい。
シリンダ106内の混合気は、点火プラグ110により着火され、燃焼する。燃焼後の混合気、すなわち排気ガスは、三元触媒112により浄化された後、車外に排出される。混合気の燃焼によりピストン114が押し下げられ、クランクシャフト116が回転する。
エンジン100の内部には、シリンダ106の内壁やクランクシャフト116にオイル(潤滑油)を供給するオイル循環路(図示せず)が形成される。オイル循環路内のオイルは、後述する機械式オイルポンプ400により循環させられる。さらに、エンジン100のシリンダブロックには、冷却水が流れるウォータジャケット308が設けられる。
シリンダ106の頭頂部には、吸気バルブ118および排気バルブ120が設けられる。シリンダ106に導入される空気の量および時期は吸気バルブ118により制御される。シリンダ106から排出される排気ガスの量および時期は排気バルブ120により制御される。吸気バルブ118はカム122により駆動される。排気バルブ120はカム124により駆動される。
吸気バルブ118は、VVT機構126により、開閉タイミング(位相)が変更される。なお、排気バルブ120の開閉タイミングを変更するようにしてもよい。
本実施の形態においては、カム122が設けられたカムシャフト(図示せず)がVVT機構126により回転されることにより、吸気バルブ118の開閉タイミングが制御される。なお、開閉タイミングを制御する方法はこれに限らない。本実施の形態において、VVT機構126は、油圧により作動する。
エンジン100は、ECU(Electronic Control Unit)200により制御される。ECU200は、エンジン100が所望の運転状態になるように、スロットル開度、点火時期、燃料噴射時期、燃料噴射量、吸気バルブ118の開閉タイミングを制御する。
ECU200には、カム角センサ300、クランク角センサ302、温度センサ304、スロットル開度センサ306がハーネスなどにより接続されている。カム角センサ300は、カムの位置を検出する。クランク角センサ302は、クランクシャフト116の回転数(エンジン回転数)およびクランクシャフト116の回転角度を検出する。温度センサ304は、ウォータジャケット308内部の冷却水温度THWを検出する。スロットル開度センサ306は、スロットル開度を検出する。これらの各センサは、検出結果を表わす信号をECU200に出力する。
ECU200は、これらのセンサから入力された信号、ROM(Read Only Memory)202に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、エンジン100を制御する。
図2を参照して、VVT機構126についてさらに説明する。なお、以下に説明するVVT機構126の構造はあくまで例示であって、油圧で作動するものであれば他の構造を有するVVT機構であってもよい。
VVT機構126は、ハウジング128と、ベーン130と、進角室132と、遅角室134とを含む。ハウジング128は、チェーンもしくはベルトなどを経由してクランクシャフト116に連結される。ハウジング128は、エンジン回転数の2分の1の回転数で回転する。
ベーン130は、ハウジング128の内部において回転可能に支持される。ベーン130は、カムシャフトに固定され、カムシャフトとともに回転する。ベーン130がハウジング128に対して相対的に回転することにより、吸気バルブ118の開閉タイミングが進角されたり遅角されたりする。
進角室132は、ハウジング128とベーン130とにより区画される空間である。進角室132に油圧が供給されることにより、ベーン130が図2において右回りに回転し、吸気バルブ118の開閉タイミングが進角される。
遅角室134は、ハウジング128とベーン130とにより区画される空間である。遅角室134に油圧が供給されることにより、ベーン130が図2において左回りに回転し、吸気バルブ118の開閉タイミングが遅角される。
図3を参照して、本実施の形態に係る油圧制御装置について説明する。この油圧制御装置は、オイル循環路およびVVT機構126に供給される油圧を制御する。この油圧制御装置は、機械式オイルポンプ(MOP)400と、電動式オイルポンプ(EOP)500と、OCV(Oil Control Valve)600と、ECU200とを含む。
機械式オイルポンプ400は、クランクシャフト116に連結され、エンジン100により駆動されてオイルパン700に貯留されたオイルを吸い込み、吸い込んだオイルをオイル循環路に接続された第1油路410に供給する。第1油路410内の油圧は、油圧センサ204により検出され、検出結果がECU200に送信される。
電動式オイルポンプ(EOP)500は、ECU200からの制御信号により駆動されるモータを搭載し、このモータの駆動によりオイルパン700に貯留されたオイルを吸い込み、吸い込んだオイルをVVT機構126に接続された第2油路510に供給する。
OCV600は、第1油路410と第2油路510との間に接続された電磁式のスプールバルブである。OCV600は、ECU200からの制御信号により、連通状態および遮断状態のいずれかの状態に制御される。
連通状態においては、第1油路410に接続された第1接続路610内のオイルが第2油路510に接続された第2接続路620に供給される。遮断状態においては、第1接続路610と第2接続路620とが遮断される。すなわち、OCV600は、第1油路410のオイルが第2油路510に流れる連通状態および第1油路410と第2油路510とが遮断された遮断状態との間で切り換えを行なう。
本実施の形態において、ECU200は、温度センサ304および油圧センサ204の出力に基づいてOCV600および電動式オイルポンプ500を制御することにより、第1油路410および第2油路510に供給される油圧を制御する。
図4に、本実施の形態に係る油圧制御装置を構成するECU200の機能ブロック図を示す。ECU200は、入力インターフェイス(以下、入力I/Fと記載する)210と、演算処理部220と、記憶部230と、出力インターフェイス(以下、出力I/Fと記載する)240とを含む。
入力I/F210は、温度センサ304からの冷却水温度THW、油圧センサ204からの第1油路410内の油圧を受信して、演算処理部220に送信する。
記憶部230には、各種情報、プログラム、しきい値、マップ等が記憶され、必要に応じて演算処理部220からデータが読み出されたり、格納されたりする。
演算処理部220は、水温判断部222と、OCV制御部224と、EOP制御部226とを含む。
水温判断部222は、冷却水温度THWがしきい値より低いか否かを判断し、判断結果をOCV制御部224に送信する。このしきい値は、エンジン100の暖機が必要となる温度の上限値に応じて予め設定され、記憶部230に記載されている。
OCV制御部224は、水温判断部222の判断結果に応じてOCV600を制御する。OCV制御部224は、冷却水温度THWがしきい値より低い場合はOVC600を連通状態とするOCV制御信号を生成し、冷却水温度THWがしきい値より高い場合はOVC600を遮断状態とするOCV制御信号を生成する。OCV制御部224は、生成したOCV制御信号を出力I/F240に送信する。
EOP制御部226は、OCV600が連通状態である場合において、第1油路410内の油圧に基づいて電動式オイルポンプ500を制御する。
EOP制御部226は、オイルの粘度が高いために第1油路410内の油圧が過剰である場合(第1油路410内の油圧が過剰となる値を超えている場合)、OCV600を経由して第2油路510に供給されるオイルの一部がオイルパン700へ戻されるように、電動式オイルポンプ500を逆回転させるEOP制御信号を生成する。一方、EOP制御部226は、第1油路410内の油圧が過剰でない場合、電動式オイルポンプ500を正回転させるEOP制御信号を生成する。EOP制御部226は、生成したEOP制御信号を出力I/F240に送信する。
出力I/F240は、OCV制御部224からのOCV制御信号をOCV600に送信するとともに、EOP制御部226からのEOP制御信号を電動式オイルポンプ500に送信する。
なお、本実施の形態において、水温判断部222と、OCV制御部224と、EOP制御部226とは、いずれも演算処理部220であるCPUが記憶部230に記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明するが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記憶媒体に記録されて車両に搭載される。
図5を参照して、本実施の形態に係る油圧制御装置を構成するECU200が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、このプログラムは、予め定められたサイクルタイムで繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU200は、冷却水温度THWがしきい値より低いか否かを判断する。しきい値より低いと(S100にてYES)、処理はS104に移される。そうでないと(S100にてNO)、処理はS102に移される。
S102にて、ECU200は、OVC600を遮断状態にさせるOCV制御信号をOCV600に送信する。S104にて、ECU200は、OVC600を連通状態にさせるOCV制御信号をOCV600に送信する。
S106にて、ECU200は、第1油路410の油圧が過剰か否かを判断する。過剰であると(S106にてYES)、処理はS108に移される。そうでないと(S106にてNO)、処理はS110に移される。
S108にて、ECU200は、電動式オイルポンプ500を逆回転させるEOP制御信号を電動式オイルポンプ500に送信する。S110にて、ECU200は、電動式オイルポンプ500を正回転させるEOP制御信号を電動式オイルポンプ500に送信する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る油圧制御装置の動作について、図6および図7を参照しつつ説明する。
[暖機前(極低温時、低温時)]
暖機前においては、電動式オイルポンプ500を駆動するモータの出力が低下しかつオイルの粘度が非常に高いため、暖機後に比べて電動式オイルポンプ500の出力が低下している。そのため、電動式オイルポンプ500の油圧のみでは十分な油圧をVVT機構126に供給できない場合が生じ得る。
そこで、冷却水温度THWがしきい値より低いと(S100にてYES)、OVC600が連通状態とされる(S104)。これにより、図6に示すように、機械式オイルポンプ400側のオイルがOCV600を経由して第2油路510に流れ込み、VVT機構126に供給される。これにより、電動式オイルポンプ500のみでは不足している油圧を機械式オイルポンプ400により補って、VVT機構126に十分な油圧を供給することができる。そのため、電動式オイルポンプ500の容量を大きくすることなく、VVT機構126を要求性能どおりに作動させることができる。
さらに、第1油路410の油圧が過剰の場合(S106にてYES)には、電動式オイルポンプ500を逆回転される(S108)。これにより、図6の点線矢印に示すように、機械式オイルポンプ400側からOCV600を経由して第2油路510に流れ込んだオイルの一部がオイルパン700に戻される。
これにより、第1油路410から第2油路510に流れ込むオイル量が増加して、第1油路410の油圧が低下する。そのため、機械式オイルポンプ400における、オイルの粘性が高いことによる不要な負荷が低減される。さらに、暖機前において極低温あるいは低温のオイルが過剰にオイル循環路を循環することを抑制してエンジン100のピストン114周りの暖機を促進することができる。
[暖機後]
暖機後においては、冷却水温度THWがしきい値より高くなり(S100にてNO)、OVC600が遮断状態とされる(S102)。これにより、図7に示すように、第1油路410と第2油路510とが完全に遮断され、VVT機構126には電動式オイルポンプ500からの油圧のみが供給されるが、暖機後でありオイル粘性が低下しているため、暖機前に比べて電動式オイルポンプ500の出力が増加している。そのため、電動式オイルポンプ500のみで十分な油圧をVVT機構126に供給して、VVT機構126を要求性能どおりに作動させることができる。
さらに、電動式オイルポンプ500からの油圧のみでVVT機構126を作動させるため、エンジン回転数が低い値(たとえばアイドリング回転数)となり機械式オイルポンプ400の出力が低下した場合であっても、VVT機構126を要求性能どおりに作動させることができる。そのため、機械式オイルポンプ400の容量を大きくすることなくVVT機構126の作動領域を拡大して、燃料消費率の向上を図ることができる。
以上のように、本実施の形態に係る油圧制御装置によれば、エンジン内部のオイル循環路にオイルを供給する機械式オイルポンプ側の油路とVVT機構に油圧を供給する電動式オイルポンプ側の油路との間に、OCVが設けられる。オイルの粘度が高い暖機前においては、OVCが連通状態とされ、機械式オイルポンプ側のオイルがOCVを経由して電動式オイルポンプの油路に供給される。これにより、電動式オイルポンプのみでは不足している油圧を機械式オイルポンプによりアシストして、VVT機構を要求性能どおりに作動させることができる。一方、オイル粘性が低い暖機後においては、OVCが遮断状態とされ、機械式オイルポンプ側の油路と電動式オイルポンプ側の油路とが完全に遮断される。そのため、電動式オイルポンプのみでVVT機構を要求性能どおりに作動させることができる。
なお、本実施の形態においては、OCV600の切り換え判断に用いられる冷却水温度THWのしきい値をエンジン100の暖機が必要となる温度の上限値に設定する場合について説明したが、しきい値はこれに限定されない。たとえば、電動式オイルポンプ500から供給される油圧のみでVVT機構126の要求性能を満たす温度に応じて設定するようにしてもよい。
このようにすると、電動式オイルポンプ500からの油圧のみではVVT機構126を要求性能どおりに作動できない場合にのみ、OCV600を連通状態として、不足する油圧を機械式オイルポンプ400で補うことができる。そのため、電動式オイルポンプ500の容量が大きくなることを抑制しつつ、機械式オイルポンプ400の負荷を最小限にすることができる。
また、本実施の形態においては、温度センサ304で検出された冷却水温度THWとしきい値との比較結果に基づいてOCVを制御する場合について説明したが、たとえば、オイル温度を検出し、検出されたオイル温度としきい値との比較結果に基づいてOCVを制御するようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、電動式オイルポンプ500からの油圧により作動する部品がVVT機構126である場合について説明したが、油圧によって作動する部品であればVVT機構126に限定されない。たとえば、電動式オイルポンプ500からの油圧により作動する部品が、VVT機構126に加えて、あるいはVVT機構126に代えて、吸気バルブあるいは排気バルブのクリアランスを調整するHLA(Hydraulic Lash Adjuster)であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る油圧制御装置を搭載した車両のエンジンの構造を示す図である。 本発明の実施の形態に係るVVT機構を示す図である。 本発明の実施の形態に係る油圧制御装置の構造を示す図である。 本発明の実施の形態に係る油圧制御装置を構成するECUの機能ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る油圧制御装置を構成するECUの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る油圧制御装置の動作を示す図(その1)である。 本発明の実施の形態に係る油圧制御装置の動作を示す図(その2)である。
符号の説明
100 エンジン、102 エアクリーナ、104 スロットルバルブ、106 シリンダ、108 インジェクタ、110 点火プラグ、112 三元触媒、114 ピストン、116 クランクシャフト、118 吸気バルブ、120 排気バルブ、122 カム、126 VVT機構、128 ハウジング、130 ベーン、132 進角室、134 遅角室、200 ECU、202 ROM、204 油圧センサ、210 入力I/F、220 演算処理部、222 水温判断部、224 OCV制御部、226 EOP制御部、230 記憶部、240 出力I/F、300 カム角センサ、302 クランク角センサ、304 温度センサ、306 スロットル開度センサ、308 ウォータジャケット、400 機械式オイルポンプ、410 第1油路、500 電動式オイルポンプ、510 第2油路、600 OCV、610 第1接続路、620 第2接続路、700 オイルパン。

Claims (5)

  1. 油圧式の作動部品を備えたエンジンの油圧制御装置であって、
    前記エンジンにより駆動され、前記エンジン内部のオイル循環路に接続された第1油路にオイルを供給する機械式オイルポンプと、
    電動機により駆動され、前記作動部品に接続された第2油路にオイルを供給する電動式オイルポンプと、
    前記第1油路と前記第2油路とを接続する接続路に設けられ、前記第1油路のオイルが前記第2油路に流れる連通状態および前記第1油路と前記第2油路とが遮断された遮断状態の間で切り換えを行なう切換弁と、
    エンジン内部の温度に関する値を検出するための検出手段と、
    前記検出手段の出力に基づいて、前記切換弁を制御するための制御手段とを含む、油圧制御装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記検出手段によって検出された値が予め定められた値より高いか否かを判断するための手段と、
    前記検出された値が前記予め定められた値より低い場合は前記連通状態となるように前記切換弁を制御し、前記検出された値が前記予め定められた値より高い場合は前記遮断状態となるように前記切換弁を制御するための手段とを含む、請求項1に記載の油圧制御装置。
  3. 前記予め定められた値は、前記電動式オイルポンプから供給される油圧のみで前記作動部品の要求性能を満たす温度に応じて設定される、請求項2に記載の油圧制御装置。
  4. 前記予め定められた温度は、前記エンジンの暖機が必要となる温度の上限値に応じて設定される、請求項2に記載の油圧制御装置。
  5. 前記油圧制御装置は、
    前記第1の油路の油圧を検出するための油圧検出手段と、
    前記連通状態において、前記油圧検出手段によって検出された油圧が予め定められた油圧を超えると、前記電動機を逆回転させて前記第1油路から前記第2油路に流れ込むオイル量が増加するように、前記電動式オイルポンプを制御するための手段とをさらに含む、請求項2〜4のいずれかに記載の油圧制御装置。
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