JP2009167060A - 一酸化炭素除去器、反応装置及び燃料電池システム - Google Patents

一酸化炭素除去器、反応装置及び燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】局所的な温度上昇を抑制することができ、また、コンパクトでシンプルな構造とすることができる一酸化炭素除去器、反応装置及び燃料電池システムを提供する。
【解決手段】反応物が流通し、反応物の反応を起こす触媒層が形成された反応流路を有する一酸化炭素除去器は、触媒層が反応流路に沿って形成され、複数の反応物をそれぞれ反応流路内に導入し、触媒層に対して交差する方向に並んで設けられた複数の導入口(改質ガス導入口、空気導入口)と、反応流路内のうち、複数の導入口間に相当する位置で反応流路内を仕切る遮蔽板と、を備える。遮蔽板には、遮蔽板によって仕切られた反応流路内を連通する孔が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、反応物が流通し、前記反応物の反応を起こす触媒層が形成された反応流路を有する一酸化炭素除去器、一酸化炭素除去器を備えた反応装置及び燃料電池システムに関する。
近年、環境への関心の高まりからエネルギー変換効率の高い燃料電池の研究開発が自動車や携帯機器など各分野で盛んに行われている。携帯機器用としてはアルコール燃料を直接燃料電池に供給して電気エネルギーを生成する直接型と、アルコール燃料を改質器で水素に変換し水素を燃料電池に供給することで電気エネルギーを得る改質型に分類される。
改質型では、改質工程で少量の一酸化炭素が副生成物として生成するが、一酸化炭素は後段の燃料電池の被毒物質となるため、改質器の後段に一酸化炭素除去器を設置して一酸化炭素を空気中の酸素と反応させて二酸化炭素に変換することで、一酸化炭素を低減させる方法が一般的に採用されている。
改質器で一酸化炭素が高濃度で生成される場合、一酸化炭素除去器が反応熱に伴う過度の上昇を起こし、逆シフト反応などの副反応が併発することで一酸化炭素の除去率が低下するため、改質器と一酸化炭素除去器の間にシフト反応器を設けて一酸化炭素を1%程度まで低減する方法や、一酸化炭素除去器を、第1〜第3選択酸化除去部を順次直列配置して構成した多段化する方法がとられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−234707号公報
しかしながら、上述のようにシフト反応器を追加した場合、新たなスペースが必要となり携帯情報機器においてコンパクト化への妨げとなる。また、一酸化炭素除去器を多段化する場合、反応器を複数化することになるので、加熱部や温度制御手段及び空気の供給手段についても新たに追加する必要があり、また、負荷変動時に応じて空気の供給量を変える必要があることから、携帯機器システムが複雑化してしまうという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、局所的な温度上昇を抑制することができ、また、コンパクトでシンプルな構造とすることができる一酸化炭素除去器、反応装置及び燃料電池システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、反応物が流通し、触媒層が形成された反応流路を有する一酸化炭素除去器において、
前記触媒層が前記反応流路に沿って形成され、
反応物をそれぞれ前記反応流路内に導入するための複数の導入口と、
複数の孔が形成されている遮蔽版と、
前記反応流路内が前記遮蔽版で仕切られて形成された複数の流路と、を備え、
前記複数の導入口のうち少なくとも一つの導入口が、前記複数の流路の一方の流路に配設され、
前記複数の導入口のうち他方の導入口が、前記複数の流路の他方の流路に配設されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の一酸化炭素除去器において、
前記触媒層は、前記複数の流路のいずれか一方の流路の内壁面のうち前記遮蔽板と対向する内壁面に設けられていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の一酸化炭素除去器において、
前記複数の導入口のうち前記触媒層を有する流路に位置する導入口には、一酸化炭素を含むガスが導入され、
他方の導入口には、前記一酸化炭素を酸化する酸化剤を含むガスが導入されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の一酸化炭素除去器において、
前記複数の孔は、前記反応物の導入側を排出側に比して疎となるように形成されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の一酸化炭素除去器において、
前記複数の孔の径は、前記反応物の導入側を排出側に比して小さく形成されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の一酸化炭素除去器において、前記反応流路内を流通する前記反応物の流れが層流であることを特徴とする。
請求項7の発明は、反応装置において、請求項1〜6のいずれか一項に記載の一酸化炭素除去器と、
燃料を改質し、改質した改質ガスを前記一酸化炭素除去器に供給する改質器と、
を備えることを特徴とする。
請求項8の発明は、燃料電池システムにおいて、請求項7に記載の反応装置と、
前記反応装置により生成される生成ガスから電気化学反応により電力を取り出す燃料電池と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、局所的な温度上昇を抑制することができ、また、コンパクトでシンプルな構造とすることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
[第一の実施の形態]
図1は、本発明の一酸化炭素除去器100が用いられる燃料電池システム1のブロック図である。
燃料電池システム1は、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、電子手帳、腕時計、デジタルスチルカメラ、ゲーム機器、遊技機、その他の電子機器に備え付けられたものであり、電子機器本体を動作させるための電源として用いられる。
燃料電池システム1は、燃料容器2と、気化器3と、改質器4と、一酸化炭素除去器100と、触媒燃焼器5と、水素燃焼器6と、燃料電池7と、DC/DCコンバータ8と、2次電池9と、制御部10と、を備える。燃料容器2は、メタノール、エタノール、ブタン等の燃料と水を別々に又は混合した状態で貯留し、図示しないマイクロポンプにより燃料及び水の混合液を気化器3を介して改質器4から一酸化炭素除去器100に供給する。なお、以下の説明では燃料としてメタノールを使用する場合について説明するが、エタノール、ブタン等の燃料についても同様である。なお、気化器3、改質器4、一酸化炭素除去器100、触媒燃焼器5は断熱容器11に収容されており、これによって反応装置13が構成されている。
燃料容器2から供給された燃料と水は、気化器3により気化され、改質器4に供給される。改質器4は、気化器3から供給された燃料と水の混合気を化学反応式(1)のように反応させ、主生成物である水素ガス、二酸化炭素ガス(及び後述の副生成物である一酸化炭素を含む)の混合気体を生成する。一酸化炭素除去器100は、化学反応式(1)についで逐次的に起こる化学反応式(2)のような式によって微量に副生される一酸化炭素を化学反応式(3)のように酸化させることで混合気体から除去する。以下、この一酸化炭素を除去した混合気体を生成ガスと言う。生成ガスは燃料電池7の燃料極側に供給される。
CH3OH+H2O→3H2+CO2 …(1)
2+CO2→H2O+CO …(2)
2CO+O2→2CO2 …(3)
燃料電池7の燃料極側には一酸化炭素除去器100から生成ガスが供給される。生成ガスのうちの水素ガスは電気化学反応式(4)に示すように、燃料極に設けられた触媒により水素イオンと電子とに分離される。水素イオンは電解質膜を通過して酸素極側へ移動し、電子は外部回路を経て酸素極に移動する。酸素極側では電気化学反応式(5)に示すように、電解質膜を通過した水素イオンと、外部回路を経て酸素極から供給される電子と、外気から供給される酸素ガスとの化学反応により水を生成する。この燃料極と酸素極の電極電位の差から電気エネルギーを取り出すことができる。
2→2H++2e- …(4)
2H++2e-+1/2O2→H2O …(5)
なお、上記電気化学反応をせずに残った水素ガス(以下、オフガスと言う)は、触媒燃焼器5に供給される。
触媒燃焼器5は、燃料容器2から供給された燃料、または、燃料電池7から排出されるオフガスに、酸素を混在させて燃焼し改質器4を250℃以上、例えば約250〜400℃に加熱し、一酸化炭素除去器100を200℃未満、例えば約110〜190℃に加熱する。
また、改質器4や一酸化炭素除去器100には、それぞれヒータが設けられており、改質器4に設けられたヒータは、起動時に触媒燃焼器5の代わりに改質器4を上記温度に加熱し、一酸化炭素除去気100に設けられたヒータは、起動時に触媒燃焼器5の代わりに一酸化炭素除去器100を上記温度に加熱する。
水素燃焼器6は、触媒燃焼器5から排出されたオフガスに、酸素を混在させて燃焼する。
DC/DCコンバータ8は、燃料電池7により生成された電気エネルギーを適切な電圧に変換したのちに電子機器12に供給する機能の他に、燃料電池7により生成された電気エネルギーを2次電池9に充電し、燃料電池7側が運転されていない時に、電子機器12に2次電池側から電気エネルギーを供給する機能も果たせるようになっている。制御部10は気化器3、改質器4、一酸化炭素除去器100、触媒燃焼器5、水素燃焼器6、燃料電池7を運転するために必要な図示しないポンプやバルブ類、センサー類、そして、ヒータ類、DC/DCコンバータ8等を制御し、電子機器12に安定して電気エネルギーが供給されるような制御を行う。
次に、一酸化炭素除去器100の構造について説明する。
図2は、一酸化炭素除去器100の概略を示した側断面図、図3は、図2の切断線III−IIIに沿って切断した際の矢視断面図、図4は、図2の切断線IV−IVに沿って切断した際の矢視断面図である。
一酸化炭素除去器100は、改質器4から供給される改質ガス及びエアポンプから供給される空気が流通する反応流路102を有する反応器本体101と、反応器本体101に接続されて改質ガスを反応流路102内に導入する改質ガス導入路106、反応器本体101に接続されて空気を反応流路102内に導入する空気導入路107と、反応流路102内のうち、改質ガス導入路106(改質ガス導入管104)と空気導入路107(空気導入管105)との間に相当する位置で反応流路102内を仕切る遮蔽板103と、を備える。
反応器本体101は、長尺な箱状をなし、内部に長手方向に沿って延在する反応流路102が形成されている。反応器本体101の長尺方向における一端面101aには、反応流路102の一端部に連通し改質ガスを反応流路102内に導入する改質ガス導入口108と、反応流路102の一端部に連通し空気を反応流路102内に導入する空気導入口109と、が上下に並んで形成されている。図2中、後述する触媒層115側の第一の流路部112に対応して改質ガス導入口108が位置し、触媒層115と反対側の第二の流路部113に対応して空気導入口109が位置している。
改質ガス導入口108には、改質ガス導入路106を有する改質ガス導入管104が接続され、空気導入口109には、空気導入路107を有する空気導入管105が接続されている。改質ガス導入路106及び空気導入路107は、反応流路102に沿って(反応器本体101の長手方向に沿って)形成された触媒層115に対して直交する方向に配置されている。
また、反応器本体101の長尺方向における他端面101bには、反応流路102の他端部に連通し一酸化炭素除去後の改質ガス(生成ガス)が排出される排出口110が形成されている。
排出口110は、遮蔽板103を介して第一の流路部112及び第二の流路部113に連通して形成されており、排出口110には排出管111が接続されている。
改質ガス導入管104は改質器4から改質ガス導入口108を介して改質ガスを反応流路102へ供給し、空気導入管105はエアポンプから空気導入口109を介して空気を反応流路102へ供給する。そして、排出管111は反応器本体101から排出口110を介して一酸化炭素除去後の改質ガス(生成ガス)を燃料電池7へ供給する。
遮蔽板103は、反応器本体101の長手方向に沿って延在する薄板状をなし、反応流路102内の、改質ガス導入口108と空気導入口109との間に相当する位置に、反応器本体101の上下面と略平行に設けられている。遮蔽板103は、その上下面を貫通する多数の孔114が形成されている。この遮蔽板103によって、反応流路102は第一の流路部112と第二の流路部113とに仕切られるとともに、多数の孔114によって第一の流路部112と第二の流路部113とが互いに連通するようになっている。
多数の孔114は、図4に示すように、平面視円形状をなし、遮蔽板103に等間隔に形成されている。なお、孔114の形状は適宜変更可能である。
また、図4に示す多数の孔114は、遮蔽板103に等間隔でかつ同じ大きさに形成されているが、例えば、図5に示す遮蔽板103Aのように、導入口108A,109A側を排出口110A側に比して疎となるように形成し、また、孔114Aの径は、導入口108A,109A側を排出口110A側に比して小さくなるように形成することが好ましい。このように多数の孔114Aを、各導入口108A,109A側を排出口110A側に比して疎となるように形成し、また、孔114Aの径を、導入口108A,109A側を排出口110A側に比して小さくなるように形成することによって、改質ガスと空気との混合において、反応初期での改質ガスに対する空気の混合割合を少なくし、導入口108A,109A側で酸化反応の反応量を低減し反応熱による急激な温度上昇を抑制でき、改質ガスと空気を緩やかに混合させて徐々に反応させることができる。
また、反応流路102を形成する内壁面(第一の流路部112を形成する内壁面)のうち、遮蔽板103に対向する内壁面102aには、一酸化炭素除去反応を起こす触媒層115が、反応流路102に沿って形成されている。触媒層115としては、一酸化炭素選択酸化触媒(例えば、白金等)が担持されたものが挙げられる。
さらに、図示しないが反応器本体101の下面に薄膜ヒータが形成されている。薄膜ヒータは電気エネルギーにより発熱する電熱膜であり、具体的には電気抵抗性発熱体、半導体性発熱体を薄膜状に成膜したものである。
図6は、図2の拡大側断面図であり、反応分子の拡散状態を示している。
上述の構成をなした一酸化炭素除去器100においては、改質ガス導入管104から反応流路102内に供給された改質ガスと、空気導入管105から反応流路102内に供給された空気は、遮蔽板103に形成された多数の孔114を通じてしか相互に混合されない。さらに、反応流路102内の第一の流路部112、第二の流路部113が層流支配下となる条件、すなわちレイノルズ数が2000以下となる条件では、多数の孔114を通じて合流した改質ガス及び空気は分子拡散による混合となるため、相互の流体の混合はゆるやかに進行し、混合が完結するまでの反応流路102間では、触媒表面上では酸素が欠乏した状態となり、改質ガスと空気を完全に混合させた後に反応させた場合と比較して一酸化炭素の酸化反応が緩やかに進行するため、導入口108,109側の反応熱による局所的な温度上昇を抑えることができる。
このように局所的な温度上昇を抑えることができるため、それに伴い逆シフト反応による一酸化炭素生成を抑えることができ、燃料電池7の電極部に搭載される触媒への一酸化炭素による被毒を防止することができる。
以上のように、一酸化炭素除去器100は、触媒層115が反応流路102に沿って形成され、触媒層115に対して直交する方向に並んで設けられ、反応流路102内に改質ガスを導入する改質ガス導入口108と、空気を導入する空気導入口109と、反応流路102内のうち、改質ガス導入口108と空気導入口109の間に相当する位置で反応流路102内を仕切る遮蔽板103と、を備え、遮蔽板103には、遮蔽板103によって仕切られた第一の流路部112及び第二の流路部113を連通する多数の孔114が形成されているので、それぞれのガスの混合は多数の孔114を通じた分子拡散により進行することとなる。そのため、一つの反応流路で改質ガスと空気を層流により混合させた場合と比較して、反応流路102内の熱あるいは重力により引き起こされる乱流の影響を抑えることができ。層流状態を維持した状態で混合することができる。したがって、改質ガスと空気の混合の進行度を遅らせることができ、混合が完結していない反応流路域の触媒表面上では反応分子である酸素が欠乏することとなり、触媒層115の各導入口108,109側で集中的に起こりやすい一酸化炭素酸化反応による局所的な温度上昇及びそれに伴い併発される逆シフト反応による一酸化炭素の生成を抑制することができる。
また、多数の孔114と層流によって改質ガスと空気の混合を行うので、多段階反応器のように空気の供給手段を複数設ける必要がなく、また、負荷変動時においても、多段階反応器のように複数の反応器へ供給する空気の流量を反応器の数だけそれぞれ最適の量に制御を行う必要もないため、一酸化炭素除去器100をコンパクトでシンプルな構造にすることができる。
さらに、触媒層115は、反応流路102を形成する内壁面のうち遮蔽板103と対向する一方の内壁面102aに設けられ、触媒層115側に改質ガス導入口108が配置され、触媒層115と反対側に空気導入口109が配置されているので、酸素を触媒層115に徐々に触れさせることができ、酸化反応の反応量を低減し反応熱による急激な温度上昇を抑制できる。したがって、改質ガスと空気を緩やかに混合させて徐々に反応させることで、均等に熱が上昇する。その結果、反応温度を反応流路102内で均等に保つことができ、反応温度の制御が容易となり、反応流路102内の反応管理精度が高くなり、一酸化炭素除去率が高くなる。
[第二の実施の形態]
図7は、一酸化炭素除去器200の概略を示しており、図8の第一及び第二の基板202,203、遮蔽板204を重ねて接合した状態で切断線VII−VIIに沿って切断した際の矢視断面図、図8(a)は、第二の基板203の平面図、(b)は、遮蔽板204の平面図、(c)は、第一の基板202の平面図である。
第二の実施の形態の一酸化炭素除去器200は、第一の実施の形態と同様に、反応器本体201と、改質ガス導入路214と、空気導入路215と、遮蔽板204と、を備える。
反応器本体201は、板状に形成された第一の基板202と、第二の基板203と、を互いに重ね合わせて接合した構造を有している。これら第一の基板202と第二の基板203との間には遮蔽板204が挟持されている。
第一の基板202の、遮蔽板204との接合面には葛折り状の第一の溝205が凹んだ状態に形成されており、第二の基板203の、遮蔽板204との接合面にも葛折り状の第二の溝206が凹んだ状態に形成され、これら第一及び第二の溝205,206を互いに対向させるとともに、第一及び第二の溝205,206を遮蔽板204で塞ぐようにして第一の基板202と第二の基板203とを接合することによって、第一及び第二の溝205,206が反応流路207となる。なお、後述するが、反応流路207内に遮蔽板204を配置することによって、反応流路207は、第一の溝205と遮蔽板204によって形成される第一の流路部208と、第二の溝206と遮蔽板204によって形成される第二の流路部209とに仕切られる。
第一の基板202には、第一の溝205の一端部に連通する改質ガス導入口210が形成され、第二の基板203には、第二の溝206の一端部に連通する空気導入口211が形成されている。また、改質ガス導入口210には内部に改質ガス導入路214を有する改質ガス導入管212が接続され、空気導入口211には内部に空気導入路215を有する空気導入管213が接続されている。改質ガス導入路214及び空気導入路215は、後述の触媒層219に対して直交する方向(第一及び第二の基板202,203の上下方向)に配置されている。さらに、第二の基板203には、第二の溝206の他端部に連通する排出口216が形成され、排出口216には排出管217が接続されている。
改質ガス導入管212は上述の改質器4から改質ガス導入口210を介して改質ガスを反応流路207へ供給し、空気導入管213はエアポンプから空気導入口211を介して空気を反応流路207へ供給する。そして、排出管217は反応器本体201から排出口216を介して一酸化炭素除去後の改質ガス(生成ガス)を燃料電池7へ供給する。
遮蔽板204は、第一の基板202及び第二の基板203と略同形状の薄板状をなし、第一の基板202と第二の基板203との間に挟持されている。すなわち、反応流路207内のうち、改質ガス導入口210と空気導入口211の間に相当する位置に配置されている。遮蔽板204は、その上下面で、かつ、第一の溝205及び第二の溝206に沿うように多数の孔218が上下面を貫通して形成されている。この遮蔽板204によって、反応流路207は第一の流路部208と第二の流路部209とに仕切られるとともに、多数の孔218によって第一の流路部208と第二の流路部209とが互いに連通するようになっている。
多数の孔218は、平面視円形状をなし、それぞれ等間隔に形成されている。なお、この孔218も、第一の実施の形態の図5のように、各導入口210,211側を排出口216側に比して疎となるように形成し、また、孔218の径を、各導入口210,211側を排出口216側に比して小さくなるように形成することが好ましい。また、孔218の形状も適宜変更可能である。
また、反応流路207を形成する内壁面(第一の流路部208を形成する内壁面)のうち、遮蔽板204に対向する内壁面207aには、一酸化炭素除去反応を起こす触媒層219が反応流路207に沿って形成されている。触媒層219としては、一酸化炭素選択酸化触媒(例えば、白金等)が担持されたものが挙げられる。
さらに、図示しないが第一の基板202の接合面とは反対側の面(図7中下面)に薄膜ヒータが形成されている。薄膜ヒータは電気エネルギーにより発熱する電熱膜であり、具体的には電気抵抗性発熱体、半導体性発熱体を薄膜状に成膜したものである。
なお、第一の基板202及び第二の基板203としては、例えばガラスを使用することが好ましく、遮蔽板204としては、例えばシリコンを使用することが好ましく、この場合、第一の基板202、第二の基板203及び遮蔽板204は陽極接合によって接合することが好ましい。また、その他、金属、セラミック、アルミニウム等の材料を使用しても構わない。
[第三の実施の形態]
図9(a)及び(b)は、一酸化炭素除去器300の組み立て手順を示す側断面図、図10は、図9の切断線X−Xに沿って切断した際の矢視断面図である。
第三の実施の形態の一酸化炭素除去器300も、第一の実施の形態と同様に、反応器本体301と、改質ガス導入路314と、空気導入路315と、遮蔽板309と、を備える。
反応器本体301は、下面で開口した上蓋302と、上蓋302内に収容された複数のフィン304a,304bと、上蓋302の下側開口を閉塞した下基板303と、を備える。
複数のフィン304a,304bは、板状をなし、下基板303の上面で長手方向側面に対して垂直で、かつ、下基板303の両側面に互い違いとなるように立設されており、これら複数のフィン304a,304bによって下基板303の上面に葛折り状の溝305が形成されている。フィン304a,304bの高さは、上蓋302の高さにほぼ等しい。このように複数のフィン304a,304bが立設された下基板303の上面に、フィン304a,304bを収容するように上蓋302を接合することによって葛折り状の溝305が反応流路306とされる。また、反応流路306内には後述の波板状の遮蔽板309が配置され、これによって反応流路306が、第一の流路部307と、第二の流路部308とに仕切られる。
下基板303には、第一の流路部307の一端部に連通する改質ガス導入口310と、第二の流路部308の一端部に連通する空気導入口311が形成されている。また、改質ガス導入口310には内部に改質ガス導入路314を有する改質ガス導入管312が接続され、空気導入口311には内部に空気導入路315を有する空気導入管313が接続されている。改質ガス導入路314及び空気導入路315は、後述の触媒層309に対して直交する方向に配置されている。さらに、下基板303には、遮蔽板309を介して第一の流路部307及び第二の流路部308の他端部に連通する排出口316が形成され、排出口316に排出管317が接続されている。
改質ガス導入管312は上述の改質器4から改質ガス導入口310を介して改質ガスを反応流路306へ供給し、空気導入管313はエアポンプから空気導入口311を介して空気を反応流路306へ供給する。そして、排出管317は反応器本体301から排出口316を介して一酸化炭素除去後の改質ガス(生成ガス)を燃料電池7へ供給する。
遮蔽板309は、下基板303の上面に立設され、複数のフィン304a,304b間に配置されるように波板状をなしている。そして、反応流路306内のうち、改質ガス導入口310と空気導入口311の間に相当する位置に配置されている。遮蔽板309は、互いに対向する両側面(フィン304a,304bに対向する側面)を貫通する多数の孔318が形成されている。この遮蔽板309によって、反応流路306は第一の流路部307と第二の流路部308とに仕切られるとともに、多数の孔318によって第一の流路部307と第二の流路部308とが互いに連通するようになっている。
多数の孔318は、側面視円形状をなし、それぞれ等間隔に形成されている。なお、この孔318も、第一の実施の形態の図5のように、各導入口310,311側を排出口316側に比して疎となるように形成し、また、孔318の径を、各導入口310,311側を排出口316側に比して小さくなるように形成することが好ましい。また、孔318の形状も適宜変更可能である。
また、第一の流路部307を形成する内壁面のうち、遮蔽板309に対向する内壁面(下基板303の長手方向における一方の側面と接合されるフィン304aの表面)には、一酸化炭素除去反応を起こす触媒層319が第一の流路部307に沿って形成されている。触媒層319としては、一酸化炭素選択酸化触媒(例えば、白金等)が担持されたものが挙げられる。
さらに、図示しないが、下基板303の下面に薄膜ヒータが反応流路306に沿って葛折り状に形成されている。薄膜ヒータは電気エネルギーにより発熱する電熱膜であり、具体的には電気抵抗性発熱体、半導体性発熱体を薄膜状に成膜したものである。
なお、上蓋302、下基板303としては、例えばSUSやガラス、シリコンなどを使用することが好ましく、フィン304a,304b、遮蔽板309としては、例えばSUSを使用することが好ましい。その他、金属、セラミック、アルミニウム等の材料を使用しても構わない。また、上蓋302、下基板303、フィン304a,304b及び遮蔽板309のそれぞれの接合は蝋付けにより接合されているが、他の接合方法でも構わない。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の一酸化炭素除去器100が用いられる燃料電池システム1のブロック図である。 一酸化炭素除去器100の概略を示した側断面図である。 図2の切断線III−IIIに沿って切断した際の矢視断面図である。 図2の切断線IV−IVに沿って切断した際の矢視断面図である。 図4の変形例であって、遮蔽板103Aを示した図である。 図2の拡大側断面図であり、反応分子の拡散状態を示している。 一酸化炭素除去器200の概略を示しており、図8の第一及び第二の基板202,203、遮蔽板204を重ねて接合した状態で、切断線VII−VIIに沿って切断した際の矢視断面図である。 (a)は、第二の基板203の平面図、(b)は、遮蔽板204の平面図、(c)は、第一の基板202の平面図である。 (a)及び(b)は、一酸化炭素除去器300の組み立て手順を示す側断面図である。 図9の切断線X−Xに沿って切断した際の矢視断面図である。
符号の説明
1 燃料電池システム
4 改質器
7 燃料電池
13 反応装置
100,200,300 一酸化炭素除去器
102,207,306 反応流路
102a 内壁面
103,204,309 遮蔽板
106,214,314 改質ガス導入路
107,215,315 空気導入路
114,114A,218,318 孔
115,219,319 触媒層

Claims (8)

  1. 反応物が流通し、触媒層が形成された反応流路を有する一酸化炭素除去器において、
    前記触媒層が前記反応流路に沿って形成され、
    反応物をそれぞれ前記反応流路内に導入するための複数の導入口と、
    複数の孔が形成されている遮蔽版と、
    前記反応流路内が前記遮蔽版で仕切られて形成された複数の流路と、を備え、
    前記複数の導入口のうち少なくとも一つの導入口が、前記複数の流路の一方の流路に配設され、
    前記複数の導入口のうち他方の導入口が、前記複数の流路の他方の流路に配設されていることを特徴とする一酸化炭素除去器。
  2. 前記触媒層は、前記複数の流路のいずれか一方の流路の内壁面のうち前記遮蔽板と対向する内壁面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の一酸化炭素除去器。
  3. 前記複数の導入口のうち前記触媒層を有する流路に位置する導入口には、一酸化炭素を含むガスが導入され、
    他方の導入口には、前記一酸化炭素を酸化する酸化剤を含むガスが導入されることを特徴とする請求項2に記載の一酸化炭素除去器。
  4. 前記複数の孔は、前記反応物の導入側を排出側に比して疎となるように形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の一酸化炭素除去器。
  5. 前記複数の孔の径は、前記反応物の導入側を排出側に比して小さく形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の一酸化炭素除去器。
  6. 前記反応流路内を流通する前記反応物の流れが層流であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の一酸化炭素除去器。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の一酸化炭素除去器と、
    燃料を改質し、改質した改質ガスを前記一酸化炭素除去器に供給する改質器と、を備えることを特徴とする反応装置。
  8. 請求項7に記載の反応装置と、
    前記反応装置により生成される生成ガスから電気化学反応により電力を取り出す燃料電池と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
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