以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
〔第一の実施形態〕
図1は、発電装置1のブロック図である。図1に示すように、発電装置1は、燃料と水を貯留した燃料容器2と、燃料容器2から供給された燃料と水を気化させる気化器3と、気化器3から供給された燃料と水の混合気から水素を生成する反応装置(マイクロリアクタ)4と、反応装置4で生成された水素の電気化学反応により電気エネルギを生成する燃料電池(フュエールセル)5と、を備えている。
燃料容器2内に貯留された燃料は、メタノール、エタノールなどのアルコール類やガソリンといった水素を含む化合物が適用可能である。燃料と水とは別々で燃料容器2に貯蔵されている。本実施形態では、燃料としてメタノールを用いている。
気化器3は二枚の基板を接合した構造を有しており、これらの各基板のうちいずれか一方または両方の基板の接合面には、葛折り状のマイクロ流路が形成されている。この接合された二枚の基板の外壁面には、電圧が印加されることによって発熱する発熱抵抗体、発熱半導体といった電熱材からなる薄膜ヒータが成膜されている。この薄膜ヒータにより、燃料容器2から燃料と水が気化器3内のマイクロ流路に供給される場合には、燃料および水が加熱されて蒸発するようになっている。
反応装置4は、化学反応式(1)、(2)に示すように気化器3から供給された燃料と水の混合気を水素に改質する改質器(第一の反応器)6と、化学反応式(3)に示すように改質器6で生成された生成物の混合気中の一酸化炭素を酸化させて、一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去器(第二の反応器)7と、燃料容器2から供給される燃料を酸化させることにより燃焼熱を発する燃焼器8と、を備えている。反応装置4の詳細については後述するが、反応装置4は、改質器6、一酸化炭素除去器7および燃焼器8を組み付けて一体化されたものであり、この燃焼器8で発生する燃焼熱が改質器6及び一酸化炭素除去器7の触媒反応に用いられるように構成されている。なお、燃焼容器2と燃焼器8との間に別に気化器が介在し、燃料容器2の燃料が気化器によって気化されて燃焼器8に供給されても良い。
CH3OH+H2O→3H2+CO2・・・(1)
2CH3OH+H2O→5H2+CO+CO2・・・(2)
2CO+O2→2CO2・・・(3)
燃料電池5は、触媒微細粒子を担持した燃料極と、触媒微粒子を担持した空気極と、燃料極と空気極との間に介在されたフィルム状の固体高分子電解質膜と、を備えている。燃料電池5の燃料極には、一酸化炭素除去器7から生成物の混合気が供給されており、燃料電池5の空気極には、外部からの空気が供給されている。燃料極において、電気化学反応式(4)に示すように、混合気中の水素は、燃料極の触媒粒子の作用を受けて水素イオンと電子とに分離されている。水素イオンは、固体高分子電解質膜を通じて酸素極に伝導し、電子は燃料極により取り出されている。酸素極において、電気化学反応式(5)に示すように、酸素極に移動した電子と、空気中の酸素と、固体高分子電解質膜を通過した水素イオンとが反応して水が生成されている。
H2→2H++e-・・・(4)
2H++1/2O2+e-→H2O・・・(5)
上記の発電装置1は、デジタルカメラ、携帯電話機器、ノート型パソコン、腕時計、PDA,電子計算機、その他の電子機器本体に搭載されたものである。特に、気化器3、反応装置4、及び燃料電池5は電子機器本体に内蔵され、燃料容器2は電子機器本体に対して着脱可能に設けられている。燃料容器2は電子機器本体に装着された場合、燃料容器2内の燃料及び水がポンプによって気化器3に供給され、燃焼容器2内の燃料が反応装置4の燃焼器8に供給されるようになっている。
次に、図2から図6を参照して、本発明を適用した実施形態としての反応装置4についてさらに詳細に説明する。
図2は、反応装置4の斜視図である。図2に示すように、反応装置4は、下基板12、中基板11、上基板10から構成されている。この下基板12の外部には、燃焼器8で燃焼されるメタノール等の水素を含む化合物などを流入させる燃料供給口15及び酸素を流入させる燃料酸素供給口16が形成されており、燃料供給口15及び燃料酸素供給口16には、それぞれ燃料容器2及び流体を移送させるポンプ装置(図示せず)などが接続されている。上基板10の外部には、改質器6において水素に改質させるメタノール等の水素を含む化合物および水を流入させる反応供給口21が形成されており、この反応供給口21には、燃料容器2が接続されている。
図3は、III−III線に沿った面の矢視断面図であり、図4は、IV−IV線に沿った面の矢視断面図であり、図5は、V−V線に沿った面の矢視断面図である。図3及び図5に示すように、この下基板12には、一方の面に燃料供給口15、燃料酸素供給口16、燃焼器8の燃焼反応室14、燃焼によって生成される二酸化酸素および水を排出する燃料排出口17が形成されており、燃料供給口15、燃料酸素供給口16、燃焼反応室14、燃料排出口17は、一体の溝として流路を構成している。燃料供給口15、燃料酸素供給口16、燃料排出口17は、下基板12の周縁端部で開口している。また下基板12には、一方の面から他方の面にかけて貫通した貫通孔からなる断熱室27、断熱室33が形成されている。中基板11にも一方の面から他方の面にかけて貫通した貫通孔からなる断熱室27、断熱室33が形成されている。中基板11及び下基板12の断熱室27、断熱室33はともに断熱効果を高める輻射防止膜28が備えられている。なお、図面を見やすくするために、図3においては輻射防止膜28の図示を省略する。
図4及び図5に示すように、この上基板10には、下基板12との対向面に、反応供給口21、改質器6である改質反応室18、連通流路22、酸素補助供給口23、一酸化炭素除去器7の一酸化炭素除去反応炉である一酸化炭素除去流路24、改質触媒反応および一酸化炭素除去触媒反応によって生成される二酸化炭素および水を排出する反応排出口26が形成されている。これら反応供給口21、改質反応室18、連通流路22、酸素補助供給口23、一酸化炭素除去流路24、反応排出口26は、一体の溝として流路を構成しており、この改質反応室18と一酸化炭素除去流路24との間には、一酸化炭素を酸化する酸素を一酸化炭素除去流路24に供給する酸素補助供給口23を備えて改質反応室18と一酸化炭素除去流路24とを連通する連通流路22が形成されている。酸素補助供給口23及び連通流路22は、溝として流路を構成している。反応供給口21、酸素補助供給口23、反応排出口26は、上基板10の周縁端部で開口している。また、上基板10には、中基板11との対向面から他方の面にかけて貫通した貫通孔からなる断熱室27、断熱室30、30が形成されている。上基板10の断熱室27、断熱室30、30はともに断熱効果を高める輻射防止膜28が備えられている。なお、図面を見やすくするために、図4においては輻射防止膜28の図示を省略する。
図3及び図5に示すように、下基板12には、燃焼器8である燃焼反応室14が形成されており、この燃焼反応室14の内壁面には、燃料触媒34が備え付けられている。燃料触媒34は、燃焼反応室14内に流入されるメタノール等の水素を含む化合物を燃焼した発熱反応を効率よく引き起こすための触媒である。この下基板12の上部には中基板11が接合されており、この中基板11の上部には上基板10接合されており、中基板11と上基板10との間には薄膜ヒータ20が接合されている。薄膜ヒータ20は、電圧が印加されることによって発熱する発熱抵抗体、発熱半導体といった電熱材を有し、薄膜ヒータ20の上方には、上基板10に設けられた改質反応室18と蛇行状の一酸化炭素除去流路24とが連通流路22を介して凹状に形成されている。
上基板10の断熱室27、中基板11の断熱室27及び下基板12の断熱室27は、互いに同一形状、同一寸法で、上基板10、中基板11、下基板12をこの順で貼り合わせたときに断熱室27同士が同一位置で重ね合わさるように設けられている。
中基板11の断熱室33及び下基板12の断熱室33は、互いに同一形状、同一寸法で、上基板10、中基板11、下基板12をこの順で貼り合わせたときに、断熱室33同士が同一位置で重ね合わされ、且つこれら断熱室33が上基板10の断熱室30、30と重なるように設けられている。
この改質反応室18の内壁面には、気化器3から反応供給口21に供給されて改質反応室18に供給されるメタノール等の水素を含む化合物および水と、燃焼反応室14から中基板11と薄膜ヒータ20を介して移送されるメタノールおよび水と、を水素に改質触媒反応する改質触媒19が備え付けられている。この改質触媒19は、この改質触媒19の改質反応を促進するために燃焼器8及び薄膜ヒータ20から発する熱によって加熱されている。
このとき、改質器6と燃焼器8とは、中基板11と薄膜ヒータ20とを介在させて一体とする改質器−燃焼器8を構成する。
燃焼器8で発した熱は改質器6に伝導されるが、極めて熱伝搬性の低い断熱室27、断熱室30及び断熱室33が、改質器6と一酸化炭素除去器7との間、燃焼器8と一酸化炭素除去器7との間に介在し、一酸化炭素除去器7と改質器6では温度差が生じるように設定されている。
この一酸化炭素除去器7である一酸化炭素除去流路24の内部には、改質触媒19によって生成される水素、水のほかに僅かに生成される一酸化炭素を、連通流路22の酸素補助供給口23から供給される酸素によって酸化させて一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去触媒25が備えられている。
改質器6に用いられる改質触媒19は、銅/酸化鉛系の触媒であって、アルミナを担体としてアルミナに銅/酸化鉛を担持させたものである。また、一酸化炭素除去器7である一酸化炭素除去流路24に備えられている一酸化炭素除去触媒25は、白金系の触媒であって、アルミナに白金または白金及びルテニウムを担持させたものである。
また、断熱室27の内部は、1Pa以下の圧力に減圧するほかに、アルゴン、ヘリウムなどの希ガスなどの断熱効果のあるガスを充填することもできる。輻射防止膜28の材料は、アルミニウムなどの金属である。
以下に、反応装置4の作用について説明する。
薄膜ヒータ20により改質反応室18及び燃焼反応室14を設定温度まで昇温させて燃焼器8での燃焼を開始させた後、主熱源を燃焼器8に切り替え、補助的に薄膜ヒータ20を用い、燃焼触媒14の燃焼反応により改質触媒19の設定値温度を維持する。この場合、改質触媒19の設定値温度は、250℃から290℃である。このとき、燃焼器8では、設定値温度まで、燃料供給口15からメタノール、水素及び燃料酸素供給口16から酸素がそれぞれ流入し、燃焼反応室14での燃焼反応によって昇温され、燃焼された際の副生成物である二酸化炭素は燃料排出口17から排出される。
次に、燃料容器2から供給された液体の状態の燃料、例えばメタノール及び水を気化器3にて気化しこの燃料ガスを改質器の反応供給口21から流入させ、改質反応室18に備えられている改質触媒19により改質反応が促進される。これによって水素、及び二酸化炭素、僅かな不完全酸化の一酸化炭素が生成される。
生成された水素、二酸化炭素、一酸化炭素は、改質反応室18から連通流路22を介して一酸化炭素除去流路24に移送され、このうち一酸化炭素は、連通流路22の酸素補助供給口23から流入した酸素と混合して、一酸化炭素除去流路24に備えられている一酸化炭素除去触媒17によって、二酸化炭素に反応させられる。この場合、一酸化炭素除去触媒17の設定値は160℃から180℃である。そして一酸化炭素除去流路24内の水素及び二酸化炭素は反応排出口26から排出され、このうちの水素が燃料電池5の燃料極で上述の電気化学反応を引き起こして電気エネルギが生成され、空気極では水が生成される。
なお、昇温後、改質触媒19または一酸化炭素除去触媒17の設定温度は、断熱室を改質器及び一酸化炭素除去器の間の基板または、外部に近接する部分の基板内に設けるため、反応装置からの生じる輻射熱によって、メタノール、水素、酸素の燃焼器への流入量や薄膜ヒータの使用エネルギを抑えながら設定温度に維持する。
以上のことより、燃焼器8の熱が改質器6の改質反応室18及び改質触媒19に伝搬し、吸熱反応である改質反応を引き起こすが、改質器6での反応に要する温度は250℃以上であることが好ましく、一酸化炭素除去器7での反応に要する温度は160℃から180℃であることが好ましいが、断熱室27、30、33が改質器6と一酸化炭素除去器7との間の基板に設けることによって、改質器6に伝搬された熱が基板10、11、12から一酸化炭素除去器7に伝搬することを抑制するので、改質器6での保温性が向上するとともに改質器6及び一酸化炭素除去器7のそれぞれを反応適温にすることができる。すなわち、基板に断熱室を設けるだけで改質器6及び一酸化炭素除去器7のそれぞれの温度制御を電子的に複雑に制御する必要がないので、反応装置を小型に形成することができるとともに改質器−燃焼器および一酸化炭素除去器を一体化することができる。
〔第二の実施形態〕
次に、第二実施形態について図6、図7を参照して説明する。なお、第一の実施形態と異なる構成、作用、効果について説明する。第二実施形態の反応装置31と第一の実施形態の反応装置4とは、改質器6、一酸化炭素除去器7の周囲及び燃焼器8の周囲を囲むように上基板10、中基板11、下基板12に断熱室29が設けられていることで異なる。断熱室29の内壁には輻射防止膜28が設けられている。
また図6及び図7に示すように、本実施形態の反応装置31の上基板10、中基板11、下基板12の周囲は断熱パッケージ32で覆われている。断熱パッケージ32は、下基板12の角部と上基板10の角部で支持部材42によって上基板10、中基板11、下基板12を支持している。上基板10、中基板11、下基板12と断熱パッケージ32との間には、空隙41が断熱室として設けられている。上基板10、中基板11、下基板12の外壁及び断熱パッケージ32の内壁には輻射防止膜28が設けられている。空隙41は1Pa以下の圧力に減圧するか、アルゴン、ヘリウムなどの希ガスなどの断熱効果のあるガスを充填することもできる。
本第二実施形態の反応装置31の作用について説明する。
燃焼器8及び薄膜ヒータ20により発生した熱を、改質器6、一酸化炭素除去器7の周囲及び燃焼器8の周囲の断熱室29が断熱するので横方向への放熱を抑制でき、また断熱パッケージ32により上基板10、中基板11、下基板12との間に断熱性の高い空隙41を設け、さらに上基板10、中基板11、下基板12の外壁及び断熱パッケージ32の内壁に輻射防止膜28を設けているので上下方向への放熱を抑制でき、反応装置31の熱は安定し、このことによって、燃焼器8及び薄膜ヒータ20による加熱を抑える。
そして、燃焼器8の熱が改質器6の改質反応室18及び改質触媒19に伝搬し、吸熱反応である改質反応を引き起こすが、改質器6での反応に要する温度は250℃以上であることが好ましく、一酸化炭素除去器7での反応に要する温度は160℃から180℃であることが好ましいが、断熱室27、30、33が改質器6と一酸化炭素除去器7との間の基板に設けることによって、改質器6に伝搬された熱が基板10、11、12から一酸化炭素除去器7に伝搬することを抑制するので、改質器6での保温性が向上するとともに改質器6及び一酸化炭素除去器7のそれぞれを反応適温にすることができる。すなわち、基板に断熱室を設けるだけで改質器6及び一酸化炭素除去器7のそれぞれの温度制御を電子的に複雑に制御する必要がないので、反応装置を小型に形成することができるとともに改質器−燃焼器および一酸化炭素除去器を一体化することができる。
〔第三の実施形態〕
次に、第三の実施形態について、図8及び図9を参照して説明する。第一の実施形態と異なる構成、作用、効果について説明する。なお、第一の実施形態とは、第二の実施形態の反応装置を複数積層し、断熱パッケージ32がこの積層体を最上部の基板の角部と最下部の基板の角部を支持部材42で支持していることで異なる。
反応装置35は、各反応装置の断熱室27が互いに重なって上下方向に貫通し、空隙41と連通するように設けられ、各反応装置の断熱室30、33が互いに重なって上下方向に貫通し、空隙41と連通するように設けられ、各反応装置の断熱室29が互いに重なって上下方向に貫通し、空隙41と連通するように設けられている。
以下に作用を説明する。
燃焼器8の熱が改質器6の改質反応室18及び改質触媒19に伝搬し、吸熱反応である改質反応を引き起こすが、改質器6での反応に要する温度は250℃以上であることが好ましく、一酸化炭素除去器7での反応に要する温度は160℃から180℃であることが好ましいが、断熱室27、30、33が改質器6と一酸化炭素除去器7との間の基板に設けることによって、改質器6に伝搬された熱が基板10、11、12から一酸化炭素除去器7に伝搬することを抑制するので、改質器6での保温性が向上するとともに改質器6及び一酸化炭素除去器7のそれぞれを反応適温にすることができる。すなわち、基板に断熱室を設けるだけで改質器6及び一酸化炭素除去器7のそれぞれの温度制御を電子的に複雑に制御する必要がないので、反応装置を小型に形成することができるとともに改質器−燃焼器および一酸化炭素除去器を一体化することができる。
また断熱パッケージ32により各上基板10、各中基板11、各下基板12との間に断熱性の高い空隙41を設け、さらに各上基板10、各中基板11、各下基板12の外壁及び断熱パッケージ32の内壁に輻射防止膜28を設けているので上下方向への放熱を抑制でき、反応装置35の熱は安定し、このことによって、燃焼器8及び薄膜ヒータ20による加熱を抑えて、反応装置の熱損失率を少なくして発電の効率に高めることができる。
なお図示していないが、第二の実施形態に示す、改質器6、一酸化炭素除去器7の周囲及び燃焼器8の周囲を囲むように各上基板10、各中基板11、各下基板12に断熱室29が設けられるようにすれば、燃焼器8及び薄膜ヒータ20により発生した熱を、改質器6、一酸化炭素除去器7の周囲及び燃焼器8の周囲の断熱室29が断熱するので横方向への放熱を抑制できる。
また上記各実施形態の反応装置は、携帯電話やノート型パソコンなどの小型機器に実装ができるという効果を奏する。
〔第四の実施形態〕
図10及び図11は、本発明を適用した第四実施形態としての反応装置104の斜視図であり、図12は、反応装置104の分解斜視図である。
図10〜図12に示すように、反応装置104は、第一基板191、第二基板192、第三基板193、第四基板194及び第五基板195を上からこれらの順に積層したものである。以下では、基板191〜195がセラミック製であるとして説明するが、セラミック製に限定されず、ガラス製であっても良いし、金属製であっても良い。
何れの基板191〜195も、平面視して外縁に沿った形状が同一の四角形状に設けられ、外縁に沿った寸法が同一寸法である。
図13は、第一基板191(第五基板195も第一基板191と上下が逆であること以外同一構造)の平面図である。第一基板191の上下両面のうち第二基板192との接合面(下面)には、四角形状の凹部161が凹設されており、凹部161の壁面に金等の金属メッキが輻射防止膜として施されている。この第一基板191はセラミック積層体であり、多数枚のセラミックグリーンシートを積層してその積層体を焼成・脱脂することによって第一基板191が形成される。第五基板195の上下両面のうち第四基板194との接合面(上面)には、四角形状の凹部158が凹設されており、凹部158の壁面に金等の金属メッキが施されている。この第五基板195はセラミック積層体であり、多数枚のセラミックグリーンシートを積層してその積層体を焼成・脱脂することによって第五基板195が形成される。
図14は、第二基板192の上面図である。図14に示すように、6つの穴162〜167が第二基板192の一方の面から他方の面に貫通している。穴162は第二基板192の四つ角のうち第一角部に沿ってL字状に形成され、穴163は第二角部に沿ってL字状に形成され、穴164は第三角部から第四角部に沿って鉤状に形成されている。穴165は第二基板192の中央部において矩形状に形成され、穴166は穴162と穴165との間において矩形状に形成され、穴167は穴163と穴165との間において矩形状に形成されている。
第二基板192の両面のうち第三基板193との接合面には、四角形状の凹部168、葛折り状の溝169、長溝170及び長溝171が凹設されている。凹部168は、穴162、穴166、穴165及び穴164によって囲まれた領域に形成されている。長溝170は、第二基板192の短い縁から穴162と穴164との間を通って凹部168にまで形成されている。溝169は、穴163、穴164、穴165及び穴167によって囲まれた領域において蛇行し、対側の縁にまで形成されている。長溝171は、凹部168から溝169の端部にまで形成されている。長溝172は、第二基板192の長い縁から穴162と穴163との間を通って長溝171の中途部にまで形成されている。
この第二基板192はセラミック積層体であり、多数枚のセラミックグリーンシートを積層してその積層体を焼成・脱脂することによって第二基板192が形成される。
図15は、第三基板193の上面図である。図15に示すように、6つの穴152〜157が第三基板193の一方の面から他方の面に貫通している。穴152は第三基板193の四つ角のうち第一角部に沿ってL字状に形成され、穴153は第二角部に沿ってL字状に形成され、穴154は第三角部から第四角部に沿って鉤状に形成されている。穴155は第三基板193の中央部において矩形状に形成され、穴156は穴152と穴155との間において矩形状に形成され、穴157は穴153と穴155との間において矩形状に形成されている。第三基板193と第二基板192の間では、穴152〜157が穴162〜167にそれぞれ対応している。
この第三基板193はセラミック積層体であり、多数枚のセラミックグリーンシートを積層してその積層体を焼成・脱脂することによって第三基板193が形成される。
図16は、第四基板194の上面図である。図16に示すように、6つの穴182〜187が第四基板194の一方の面から他方の面に貫通している。穴182は第四基板194の四つ角のうち第一角部に沿ってL字状に形成され、穴183は第二角部に沿ってL字状に形成され、穴184は第三角部から第四角部に沿って鉤状に形成されている。穴185は第四基板194の中央部において矩形状に形成され、穴186は穴182と穴185との間において矩形状に形成され、穴187は穴183と穴185との間において矩形状に形成されている。第四基板194と第二基板192の間では、穴182〜187が穴162〜167にそれぞれ対応している。
第四基板194の両面のうち第三基板193との接合面には、四角形状の凹部181、長溝188、長溝189及び長溝151が凹設されている。凹部181は、穴182、穴186、穴185及び穴184によって囲まれた領域に形成されている。長溝188は、第四基板194の短い縁から穴182と穴184との間を通って凹部181にまで形成されている。長溝189は、第四基板194の短い縁から穴182と穴184との間を通って長溝188に合流し、凹部181にまで形成されている。長溝151は、凹部181から穴186と穴185の間を通って、対側の縁にまで形成されている。
この第四基板194はセラミック積層体であり、多数枚のセラミックグリーンシートを積層してその積層体を焼成・脱脂することによって第四基板194が形成される。
図10〜図12に示すように、上から第一基板191、第二基板192、第三基板193、第四基板194及び第五基板195の順に積層することで、反応装置104が形成される。この場合、第三基板193と同一の平面形状のセラミックグリーンシート又は基板191〜195と同じ材質の懸濁液を基板191〜195のそれぞれの間に挟んで、その積層体を焼成・脱脂することで、各基板191〜195が接合される。なお、第二基板192と第三基板193の間に電熱材からなる薄膜ヒータを挟持しても良いし、薄膜ヒータがなくても良い。
第一基板191と第二基板192が接合されることによって凹部161が断熱室141になり、第四基板194と第五基板195が接合されることによって凹部158が断熱室142になる。このため、反応装置104内の熱が外部に伝搬しにくくなっている。また断熱室141は、第一基板191及び第二基板192の2枚のみによって封止され、断熱室142は、第四基板194及び第五基板195の2枚のみによって封止されているので気密性に優れ、断熱室141及び断熱室142は1Pa以下の圧力に減圧している場合、断熱室141及び断熱室142内の圧力が上昇しにくく、断熱室141及び断熱室142内にアルゴン、ヘリウムなどの希ガスなどの断熱効果のあるガスを充填している場合、このガスが外部に漏洩しにくい構造となっている。
第二基板192と第三基板193が接合されることによって凹部168が第一反応室118になり、溝169が蛇行流路124になり、長溝170が第一反応室118に通じる流路144になり、長溝171が蛇行流路124の端部と第一反応室118とを連通する連通流路122になり、長溝172が連通流路122の中途部に通じる流路145になる。溝169、長溝170及び長溝172が第二基板192の縁にまで形成されているので、長溝170、長溝172及び溝169それぞれの端が反応装置104の外面において開口部121,123,126として開口している。
第三基板193と第四基板194が接合されることによって凹部181が第二反応室114になり、長溝188、長溝189及び長溝151が第二反応室114に通じる流路146、流路147及び流路148にそれぞれなる。長溝188、長溝189及び長溝151が第四基板194の縁にまで形成されているので、長溝188、長溝189及び長溝151それぞれの端が反応装置104の外面において開口部115,116,117として開口している。
第二基板192と第三基板193と第四基板194が接合されることによって、穴152,162,182が互いに重なって断熱室129が形成される。同様に、穴153,163,183が互いに重なって断熱室130が形成され、穴154,164,184が互いに重なって断熱室131が形成され、穴155,165,185が互いに重なって断熱室127が形成され、穴156,166,186が互いに重なって断熱室133が形成され、穴157,167,187が互いに重なって断熱室134が形成される。
断熱室127、断熱室129〜131及び断熱室133〜134は、断熱室141と断熱室142の間に介在し、断熱室141及び断熱室142に連通し、断熱室127、断熱室129〜131、断熱室133〜134、断熱室141及び断熱室142が一体となって密閉空間を形成している。また、基板191〜195を接合する時の雰囲気を1Pa以下にすることによって、断熱室127、断熱室129〜131、断熱室133〜134、断熱室141及び断熱室142による密閉空間を大気圧よりも十分低くする。その他に、基板191〜195を接合する時の雰囲気をアルゴン、ヘリウムなどの希ガス雰囲気にすることによって、断熱室127、断熱室129〜131、断熱室133〜134、断熱室141及び断熱室142による密閉空間に希ガスを充填しても良い。
この反応装置104においては、気体又は液体といった一種類又は複数種類の流体原料を開口部121,123,126の何れから内部に取り込み、流体原料が流路144、第一反応室114、蛇行流路124、流路122及び流路145を流動し又は滞留している時に、反応が起こる。流体原料の反応によって生成された生成物が開口部121,123,126のうちの別の開口部から排出される。同様に、一種類又は複数種類の流体原料を開口部115,116,117の何れから内部に取り込み、流体原料が第二反応室114、流路146、流路147、流路148を流動し又は滞留している時に、反応が起こり、生成物が開口部115,116,117のうちの別の開口部から排出される。
断熱室129、断熱室131、断熱室127、断熱室133、断熱室141及び断熱室142によって第一反応室118及び第二反応室114が包囲されることにより、第一反応室118及び第二反応室114が反応装置104の外部から断熱されている。また。断熱室127、断熱室130、断熱室131、断熱室134、断熱室141及び断熱室142によって葛折り状の蛇行流路124が包囲されることにより、蛇行流路124が反応装置104の外部から断熱されている。従って、第一反応室118、第二反応室114及び蛇行流路124における流体原料の反応が効率よく起こる。
また、第一反応室118及び第二反応室114と蛇行流路124との間に断熱室127が介在することにより、第一反応室118及び第二反応室114と蛇行流路124との間で温度差が生じるように設けられている。そのため、第一反応室118及び第二反応室114における反応温度と蛇行流路124における反応温度を異ならせることができる。すなわち、断熱室127を設けるだけで第一反応室118及び第二反応室114のそれぞれの温度制御を電子的に複雑に制御する必要がないので、反応装置104を小型に形成することができる。
この反応装置104においては、第一基板191、第二基板192、第三基板193、第四基板194及び第五基板195の順に積層することで、又は多数枚のセラミックグリーンシートを積層することで、第一反応室118、蛇行流路124、流路144、流路122、流路145、第二反応室114、流路146、流路147及び流路148とともに断熱室127、断熱室129〜131、断熱室133〜134、断熱室141及び断熱室142による密閉空間をまとめて形成している。そのため、断熱室127、断熱室129〜131、断熱室133〜134、断熱室141及び断熱室142による密閉空間を高い密閉状態で保つことができる。
仮に反応装置本体として第一反応室118、蛇行流路124、流路144、流路122、流路145、第二反応室114、流路146、流路147及び流路148を形成した後に、その反応装置本体とは別体の中空パッケージにその反応装置本体を収容するものとした場合(第二実施形態、第三実施形態の場合が該当する。)、中空パッケージに管を挿入してその管を蛇行流路124、流路144、流路145、流路146、流路147及び流路148の入口や出口に挿入する必要があるので、中空パッケージと管との隙間から気体が漏洩してしまう。
それに対して、この反応装置104では、反応装置104自体の外面に蛇行流路124、流路144、流路145、流路146、流路147及び流路148の開口部126、開口部121、開口部123、開口部115、開口部116、開口部117が形成され、反応装置104自体によって断熱室127、断熱室129〜131、断熱室133〜134、断熱室141及び断熱室142による密閉空間が形成されている。即ち、この反応装置104は、第一反応室118、流路144、連通流路122、蛇行流路124、流路145、第二反応室114、流路146、流路147及び流路148を内部に形成した反応装置本体部と、断熱室129、断熱室130、断熱室131、断熱室141及び断熱室142による密閉空間にこの反応装置本体部を収納して反応装置本体部を包囲した中空パッケージ部と、を一体形成し、開口部126、開口部121、開口部123、開口部115、開口部116及び開口部117を中空パッケージ部の外面に面したものである。そのため、この反応装置104では、断熱室127、断熱室129〜131、断熱室133〜134、断熱室141及び断熱室142による密閉空間を高い密閉状態で保つことができる。そのため、反応装置104の熱損失を低減することができる。
なお、流体原料の反応を促進させたり、特異的な反応を起こさせたりするために、適宜、第一反応室118、連通流路122、蛇行流路124、流路144、流路145、流路146、流路147、流路148及び第二反応室114の壁面に担持させても良い。
例えば、図17に示すようにしても良い。ここで、図17は、図12〜図13に示された反応装置104の応用例である。図17に示すように、第一反応室118の壁面に水蒸気改質触媒119を担持させ、蛇行流路124の壁面に一酸化炭素除去触媒125を担持させ、第二反応室114の壁面に燃焼触媒174を担持させる。これにより、第一反応室118が改質器の反応室になり、蛇行流路124が一酸化炭素除去器の一酸化炭素除去流路になり、第二反応室114が燃焼器の反応室になる。
具体的には、第二基板192の凹部168の内壁面には、第一反応室118に供給されるメタノール等の水素を含む化合物および水を水素に改質触媒反応する改質触媒119が備え付けられている。この第二基板192と第三基板193との間には薄膜ヒータ120が接合されている。薄膜ヒータ120は、電圧が印加されることによって発熱する発熱抵抗体、発熱半導体といった電熱材であり、薄膜ヒータ120の上方には、第二基板192に設けられた第一反応室118と蛇行流路124とが後述する連通流路122を介して凹状に形成されている。第四基板194の凹部181の内壁面には、燃焼触媒174が備え付けられている。燃焼触媒174は、後述する燃焼反応室114内に流入されるメタノール等の水素を含む化合物を燃焼した発熱反応を効率よく引き起こすための触媒である。また、穴182〜187における第四基板194の内壁及び第四基板194における第五基板195との接合部を除く第五基板195との対向面には、輻射防止膜128を設けているので、第四基板194から後述する断熱室142や穴182〜187への熱輻射を防止でき、反応装置の熱損失率を少なくして発電の効率に高めることができる。また、第二基板192と第三基板193の間に電熱材からなる薄膜ヒータ120を挟持している。
このような触媒を担持した場合、反応装置104を図18に示すような発電装置101に用いることができる。
図18に示すように、発電装置101は、燃料容器102と、気化器103と、反応装置104と、燃料電池105とから構成される。そして、第一反応室118が改質器(第一の反応器)106の反応室になり、蛇行流路124が一酸化炭素除去器(第二の反応器)107の一酸化炭素除去流路になり、第二反応室114が燃焼器108の反応室になる。また、開口部121が反応供給口として気化器103に連通し、開口部123が酸素補助供給口として外部に露出し、開口部126が反応排出路として燃料電池105の燃料極に連通し、開口部115が燃料供給口として燃料電池105の燃料極に連通し、開口部116が燃料酸素供給口として外部に露出し、開口部117が燃料排出口として外部に露出している。
このような発電装置101の場合、燃料(例えば、メタノール)と水が燃料容器102から気化器103に供給され、メタノールと水が気化器103において気化する。気化器103で気化したメタノールと水の混合気が開口部121及び流路144を通じて第一反応室118に流動すると、水蒸気改質触媒によって水素等が生成される。第一反応室118の水蒸気改質反応に用いられる熱は、後述するように第二反応室114において発生した反応熱(燃焼熱)である。この場合、第一反応室118はおおよそ300℃に加熱される。
水素等の生成物が、開口部123から流入した空気と連通流路122において混合され、水素と空気等の混合気が蛇行流路124を流動している時に、その混合気中の一酸化炭素が一酸化炭素除去触媒によって酸化・除去される。蛇行流路124の一酸化炭素除去反応に用いられる熱は、第二反応室114において発生した反応熱である。この場合、蛇行流路124はおおよそ185℃に加熱される。
そして、水素等の混合気が開口部126から排出され、燃料電池105の燃料極に供給される。一方、燃料電池105の酸素極に空気が供給されると、燃料電池105において電気エネルギが生成される。そして、燃料電池105の燃料極において未反応となった水素を含む混合気が開口部115及び流路146を通じて、第二反応室114に流入する。一方、外部から空気が開口部116及び流路147を通じて、第二反応室114に流入する。第二反応室114において水素が燃焼し、燃焼熱が発し、水、二酸化炭素等の生成物が開口部126から外部に排出される。
なお、第一反応室118の壁面に担持する水蒸気改質触媒119としては、Cu/ZnO系触媒を担持させたものである。第二反応室114の壁面に担持する一酸化炭素除去触媒125としては、白金系の触媒であって、Pt/AlO2系触媒を用いることができる。
以下の実施例でさらに詳細に説明をする。ただし、本発明の実施形態は、以下の実施例に限定されない。
このときの計算条件は以下の通りである。
上基板、中基板、下基板:ガラス(3層合計2.4mm)
パッケージ :ガラス(47mm×27mm×6.4mm)
真空度 :1Pa
断熱室27 :4mm×17mm×2.4mm
断熱室30 :2.4mm×1.1mm×2.4mm
輻射防止膜 :Au
〔実施例1〕
上述の図9に示す第二の実施形態の反応装置35において、断熱室29を設けた構造では、上述のシミュレーション条件により、熱損失の測定を行った。
〔実施例2〕
上述の第二の実施形態の反応装置35において、断熱室29を設けた構造では、各反応装置4の燃焼器からの発熱を想定し、それぞれに均一な0.8Wの発熱エネルギ−を与えた。それぞれの積層の改質器6と一酸化炭素除去器7の温度の測定を5回行い、これらの温度のばらつきの平均値を求めた。
〔実施例3〕
上述の第二の実施形態の反応装置35において、断熱室29を設けた構造では、各反応装置4の燃焼器からの発熱を想定し、最下部の1基の反応装置9に0.9W、中部の3基の反応装置4、4、4に0.63W、最上部の1基の反応装置4に1.2Wの発熱エネルギを与えた。反応装置4の改質器6と一酸化炭素除去器7の温度の測定を5回行い、これら温度のばらつきの平均値を求めた。
〔実施例4〕
図19に示すように、上述の第二の実施形態の反応装置35を5基直接接合させて積層して配設させ、加えて断熱室29を設けた反応装置36を用いた。上述の反応装置36は、上記実施例と同条件により、熱損失の測定を行った。
〔実施例5〕
図20に示すように、上述の反応装置31の4角にスペーサ40(3mm)を介在させて5基積層して配置させ、加えて断熱室29を設けた反応装置37を用いた。上述の反応装置37は、上記実施例と同条件により熱損失の測定を行った。
実施例1、実施例4、及び実施例5の結果より、実施例1の熱損失は4Wであり、実施例4の熱損失の8W、実施例52の熱損失8.5Wよりも、熱損失が小さかった。このことにより、改質器を積層させるときには、改質器の基板面を直接接合させるとともに、その外部に近接する基板などに断熱室を設けることにより、より熱損失を抑えることができるとともに小型に形成することできることが認められた。また、改質器の接合する部分の基板を薄くすることによって、この熱損失より小さく、かつ小型に形成することできることが考えられた。
実施例2の結果は、改質器のばらつきは、25.4℃であり、一酸化炭素除去器のばらつきは、4.3℃であった。また、実施例3の結果は、改質器のばらつきは、14.8℃であり、一酸化炭素除去器のばらつきは、4.5℃であった。
実施例2及び実施例3の結果より、最上部及び最下部の発熱エネルギを高くすることにより、改質器の温度のばらつきは軽減された。この理由として、最上部及び最下部の改質器は、他の改質器との接する面が片面であるため、温度ばらつきが発生していると考えられた。従って、最上部及び最下部の発熱エネルギを与えることによって、改質器の温度のばらつきを抑えることができ、安定的に改質触媒の化学反応及び一酸化炭除去触媒の化学反応させることができることを認められた。
以上の結果より、反応装置を積層させる場合において、反応装置を直接接合させると同時に改質装置と一酸化酸素除去器との間の基板に断熱室を設けると共に、積層させた反応装置4の外部に断熱室を設けることによって、熱損失を少なくし、触媒反応を良好にすることができる。