JP2009165938A - 中空糸膜式ドライヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】除湿用ドライヤとしてコンパクト化を図りつつ、パージ効率を高めつつ除湿効率を向上させる。更に、必要な除湿性能に応じて、新たに部品を製作することなく除湿性能を向上させることできる中空糸膜式ドライヤを提供する。
【解決手段】両端をポッティング部3で固定した中空糸膜束2を筒状ケース本体1内に収納して中空糸膜モジュール30を形成し、この中空糸膜モジュール30を少なくとも2個連結筒体32で連結してモジュール本体31を構成する。モジュール本体31の出入口側には継手機構14を有するキャップ9を取付け、出口側の中空糸膜モジュールは、乾燥空気を流出するポッティング部3側のキャップ9内周面とケース本体1との間にパージ通路28を形成する。このパージ通路28から乾燥空気を取り入れてケース本体1内の水分をパージ空気で乾燥させながら、パージ孔29を通ってパージ流出口33より流出させた中空糸膜式ドライヤである。
【選択図】 図1
【解決手段】両端をポッティング部3で固定した中空糸膜束2を筒状ケース本体1内に収納して中空糸膜モジュール30を形成し、この中空糸膜モジュール30を少なくとも2個連結筒体32で連結してモジュール本体31を構成する。モジュール本体31の出入口側には継手機構14を有するキャップ9を取付け、出口側の中空糸膜モジュールは、乾燥空気を流出するポッティング部3側のキャップ9内周面とケース本体1との間にパージ通路28を形成する。このパージ通路28から乾燥空気を取り入れてケース本体1内の水分をパージ空気で乾燥させながら、パージ孔29を通ってパージ流出口33より流出させた中空糸膜式ドライヤである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、中空糸膜式ドライヤに関し、例えば、コンプレッサー等により発生した圧縮空気中の水蒸気を効率的に除湿して乾燥空気を得るための中空糸膜式ドライヤであって、特に、少なくとも2連に連結した中空糸膜式ドライヤに関する。
中空糸膜式ドライヤは、中空糸の内側に圧縮空気を供給し、中空糸膜の外側に水蒸気のみを排出させて、内部の圧縮空気を除湿することにより乾燥空気を得るようにしたモジュールである。その際、中空糸膜に水蒸気が付着して濃度が高くなると、除湿効果が低下するため、通常、中空糸膜式ドライヤは、乾燥空気の一部を中空糸膜の外側にパージしてこれを中空糸膜に対して通過させ、常に中空糸膜内の水蒸気の濃度を低い状態に保持させて連続的に除湿可能に設けられている。
この種の中空糸膜式ドライヤとして、例えば、特許文献1の除湿装置が知られている。この除湿装置は、ケース内に多数本の中空糸膜を束ねて収容し、このハウジングは、ケースと、このケース端部を閉塞する供給側、取り出し側のキャップからなる構造を呈している。キャップには、エアの入口と出口通路がそれぞれ形成され、また、ケース内には、除湿エアの一部を送るためのパージ通路が組み込まれている。
この除湿装置の入口よりエアが供給されると、このエアは、中空糸膜を通過して除湿エアとなり、出口通路よりこの除湿エアが得られ、このとき、除湿エアの一部がパージエアとなり、このパージエアは、中空糸膜束を通過し、その後、排出流路から外部に排出される構造を有している。
この除湿装置の入口よりエアが供給されると、このエアは、中空糸膜を通過して除湿エアとなり、出口通路よりこの除湿エアが得られ、このとき、除湿エアの一部がパージエアとなり、このパージエアは、中空糸膜束を通過し、その後、排出流路から外部に排出される構造を有している。
一方、特許文献2のラインフィルタは、筒状のケース本体内に両端をポッティング部で固定した中空糸膜束を収納し、ケース本体の両端にキャップを取り付け、乾燥空気を流出する側のキャップ内周面とケース本体外周面との間にパージ通路を形成したものである。
同文献2のラインフィルタに湿潤空気が供給されると、この湿潤空気は中空糸膜束によって濾過されて乾燥空気が得られると共に、この乾燥空気の一部は、ポッティング部側からケース本体を流れて中空糸膜束に付着している水分を乾燥させた後に、パージ孔を通って湿潤空気が供給される側のキャップ側よりパージされる構造である。
同文献2のラインフィルタに湿潤空気が供給されると、この湿潤空気は中空糸膜束によって濾過されて乾燥空気が得られると共に、この乾燥空気の一部は、ポッティング部側からケース本体を流れて中空糸膜束に付着している水分を乾燥させた後に、パージ孔を通って湿潤空気が供給される側のキャップ側よりパージされる構造である。
特許文献3は、中空糸膜を収納したドライヤチューブの一次側に一次側継手、二次側に二次側継手を設け、一次側継手に、中空糸膜を透過した気体をパージ気体流出孔を介して外部に排出する排気口を設けたエアドライヤである。
このエアドライヤは、乾燥された気体の一部が流出側ポッティング部より流入され、ドライヤチューブの一次側端部のパージ気体流出孔より排出されることで、この乾燥気体により、ドライヤ室内を乾燥させる構造である。
このエアドライヤは、乾燥された気体の一部が流出側ポッティング部より流入され、ドライヤチューブの一次側端部のパージ気体流出孔より排出されることで、この乾燥気体により、ドライヤ室内を乾燥させる構造である。
中空糸膜式ドライヤの除湿効率は、各中空糸膜が有する固有の水蒸気透過性能と、中空糸膜への被湿潤空気の接触時間に起因している。このうち、被湿潤空気の接触時間は、中空糸膜の面積(総表面積)が大きいほど長くなり、より多くの流量のエアを処理することができる。更に、中空糸膜面積は、中空糸膜全体の長さと断面積に関係し、それぞれが大きくなるほど面積も大きくなる。
各中空糸膜式ドライヤは、中空糸膜が同じ水蒸気透過性能を有する材料である場合、被湿潤空気の接触時間を長くすると除湿効率の高い除湿エアが得られる。一方、中空糸膜束の長さを長くすると、空気が通過する際の空気抵抗が大きくなって十分な乾燥空気が得られないばかりでなく、パージ空気が乾燥しながら中空糸膜束を通過するのも難しくなるため、パージ効率も低下するという問題も有している。
このため、この種の中空糸膜式ドライヤは、できるだけ長さを短くするなどコンパクト化を図りつつ除湿効率やパージ効率を高める必要がある。
このため、この種の中空糸膜式ドライヤは、できるだけ長さを短くするなどコンパクト化を図りつつ除湿効率やパージ効率を高める必要がある。
このような条件下において、特許文献1乃至3を検討すると、特許文献1の除湿装置のハウジングの構造は、特に、パージエアの通路部分が複雑になり高価になるという問題があった。
また、この除湿装置は、中空糸膜カートリッジを増加させた場合、ケースやキャップが各装置ごとの専用部品になってしまい、コストアップの要因となっている。
また、この除湿装置は、中空糸膜カートリッジを増加させた場合、ケースやキャップが各装置ごとの専用部品になってしまい、コストアップの要因となっている。
一方、特許文献2は、パージ通路をキャップやケース本体に設けた構造であるため、特許文献1に比較して全体を簡略化でき、安価に製作できる。
ところが、このラインフィルタは、一般的な中空糸膜フィルタのように中空糸膜束を連結して使用するものではなく、例えば、より性能を向上しようとする場合には、カートリッジを設計変更して新たに全体を製作する必要があり、このため、カートリッジの種類がそれだけ多くなるという欠点がある。
ところが、このラインフィルタは、一般的な中空糸膜フィルタのように中空糸膜束を連結して使用するものではなく、例えば、より性能を向上しようとする場合には、カートリッジを設計変更して新たに全体を製作する必要があり、このため、カートリッジの種類がそれだけ多くなるという欠点がある。
また、同文献2のラインフィルタは、除湿効率を高めるためには、前述のように被湿潤空気の接触時間を長くする必要があるが、この場合、この種のラインフィルタは、小径であって小型化しているのが大きな特長であり、中空糸膜束の断面積を大きくすることは好ましくない。従って、このラインフィルタは、除湿効率等の性能を向上させるために、膜長を長くする必要があるが、膜長を長くすると、却ってパージ効率が低下することになる。
これは、特許文献3のエアドライヤについても同様であって、更に、同文献3のエアフィルタは、特許文献2のラインフィルタに比較して部品点数が多く、また、構造も複雑であり、コストアップの要因となっている。
これは、特許文献3のエアドライヤについても同様であって、更に、同文献3のエアフィルタは、特許文献2のラインフィルタに比較して部品点数が多く、また、構造も複雑であり、コストアップの要因となっている。
本発明は、上記の実情に鑑みて鋭意研究の結果開発に至ったものであり、その目的とするところは、除湿用ドライヤとしてコンパクト化を図りつつ、パージ効率を高めつつ除湿効率を向上させ、更に、必要な除湿性能に応じて、新たに部品を製作することなく除湿性能を向上させることが可能な中空糸膜式ドライヤを提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、両端をポッティング部で固定した中空糸膜束を筒状ケース本体内に収納して中空糸膜モジュールを形成し、更に、少なくとも2個の中空糸膜モジュールを連結筒体で連結してモジュール本体を構成し、このモジュール本体の入口側と出口側に継手機構を有するキャップを取付けると共に、モジュール本体のうち、出口側の中空糸膜モジュールは、乾燥空気を流出するポッティング部側のキャップ内周面とケース本体との間にパージ通路を形成し、このパージ通路から乾燥空気を取り入れてケース本体内の水分をパージ空気によって乾燥させながらパージ孔を通って連結筒体に形成したパージ流出口より流出させるようにした中空糸膜式ドライヤである。
請求項2に係る発明は、モジュール本体の入口側の中空糸膜モジュールは、乾燥空気を流出するポッティング部側に位置する連結筒体内周面と当該ケース本体内との間にパージ通路を形成し、このパージ通路から乾燥空気を取り入れてケース本体内の中空糸膜束を乾燥させると共に、ポッティング部から流出した二次側の空気を出口側の中空糸膜モジュールに流入させて、再度除湿乾燥させるようにした中空糸膜式ドライヤである。
請求項3に係る発明は、乾燥空気を流出するポッティング部側から取り入れた乾燥空気を、パージ通路を介してケース本体内に取り入れる部位に、オリフィス孔を有するシート材を装着した中空糸膜式ドライヤである。
請求項4に係る発明は、モジュール本体の入口側の中空糸膜モジュールは、エアフィルタである中空糸膜式ドライヤである。
請求項5に係る発明は、連結筒体は、先方側外周にパージ流出口を有する直線型である中空糸膜式ドライヤである。
請求項6に係る発明は、連結筒体は、先方側外周にパージ流出口を有するU字型である中空糸膜式ドライヤである。
請求項1に係る発明によると、除湿用ドライヤとしてコンパクトに製作でき、パージ効率を高めつつ除湿性能を向上させることができ、更に、必要な除湿効率に応じて、新たに部品を製作することなく所定の連結部品で連結するだけで除湿性能を確保した実用的価値の高い中空糸膜式ドライヤを得ることができる。
請求項2に係る発明によると、高精度の除湿機能を有するモジュールとして小型で軽量なモジュールを提供することができ、しかも、ラインの途中に極めて簡単に着脱できる等、配管に対して取付けや交換が簡単であって、また、従来品に比較して著しくコストを低減化できるため、高精度なディスポーザブル品として好適な中空糸膜式ドライヤを提供できる。
請求項3に係る発明によると、簡単な構成によって本体にオリフィス孔を設けることができ、このオリフィス孔から、流量を制御しつつ乾燥空気をケース本体内に導き、常に一定量のパージエアを安定して中空糸膜束に供給できることでパージ効率を高めることができる中空糸膜式ドライヤである。
請求項4に係る発明によると、エアフィルタにより微粒子等の固形粒子及び水滴を除去でき、このエアフィルタをドライヤの前処理として用いることで出口側の中空糸膜モジュールを保護できる中空糸膜式ドライヤである。
請求項5又は6に係る発明によると、所定の連結部品のみでライン状の設備に好適な配設が可能になり、特に、狭い空間に対して優れたパージ効率及び除湿効率を発揮しながら配設することができる中空糸膜式ドライヤである。また、設置箇所に合わせて組立て状態を変えることができ、様々な設置状況に応じて配設することができ、多数を連設することにより除湿効率を高めた場合でもコンパクト化を維持できる中空糸膜式ドライヤである。
以下に、本発明における中空糸膜式ドライヤの好ましい実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1〜4は、本発明における第1の実施形態を示したものである。
図1、図2において、ケース本体1は、透明又は半透明の樹脂製で筒状に形成され、ケース本体1の内部には、中空糸膜の両端をポッティング部3で固定した中空糸膜束2を収納し、これにより中空糸膜モジュール30を構成している。
図1、図2において、ケース本体1は、透明又は半透明の樹脂製で筒状に形成され、ケース本体1の内部には、中空糸膜の両端をポッティング部3で固定した中空糸膜束2を収納し、これにより中空糸膜モジュール30を構成している。
中空糸膜束2は、ポリイミド製等、水蒸気透過性を有する膜等で形成している。本実施形態では、ケース本体1内に直線状の中空糸膜束2を収納し、ケース本体1の両端よりポリウレタン等のポッティング剤を注入してケース本体1内にポッティング部3を固着し、この場合、ポッティング部3の端面を、やや突出形成しておいてケース素材をポッティング部とともに切削して切削面を開口するようにして製造する。
また、ケース本体1の両端近傍外周には突条部4を形成し、この突条部4は、ケース本体1の中央に向って傾斜面4aを有し、この傾斜面4aに続けて係合面4bを設けた形状を呈している。更に、この突条部4の先方位置に環状段部5を設けている。更に、ケース本体1の外周側には、環状の装着段部6が形成され、この装着段部6には、Oリング等のシール部材24、25、26が設けられており、このシール部材24、25、26によって、後述する連結筒体32、キャップ9との周面シールによりシール機能を発揮するようにしている。
また、ケース本体1の二次側付近には、連通孔1aを設けており、この連通孔1aにオリフィス孔36を有するシート材35を装着している。シート材35は、このオリフィス孔36により、乾燥空気を流出するポッティング部3側から取り入れた乾燥空気を、後述するパージ通路27、28を介してケース本体1内に取り入れ可能に設けている。また、ケース本体1の一次側付近にはパージ孔29を設け、このパージ孔29は、パージ通路27、28より中空糸膜束2に付着している湿気をパージして乾燥させることが可能であり、このパージ孔29よりキャップ9の流出口9b、又は、連結筒体32のパージ流出口33を介してパージされた空気を流出可能に設けている。
なお、ケース本体1の外周面には、図示しない矢印刻設部やラベルを設け、これらによって流体の流れ方向を示すようにしてもよい。
なお、ケース本体1の外周面には、図示しない矢印刻設部やラベルを設け、これらによって流体の流れ方向を示すようにしてもよい。
図2、図4に示すように、連結筒体32は、少なくとも2個の中空糸膜モジュール30、30を連結してモジュール本体31を構成可能に設けたものであり、本実施形態においては、この連結筒体32を、先方側外周に前記のパージ流出口33を有する直線型としている。連結筒体32の両端開口部に形成した筒部32aの内周面には、係合溝32bを形成している。この係合溝32bは、前記のケース本体1の突条部4に係合される溝であって、傾斜面4aに嵌合されるテーパ状面32cと係合面4bに係合される係止面部32dを有している。また、連結筒体32の内側には、ケース本体1の外端面が当接し、ケース本体1のシール部材24、25、26と周面シールする環状面部32eが形成されている。本実施形態においては、入口側と出口側からなる2個の中空糸膜モジュール30、30をこの連結筒体32で連結しているが、3個以上の中空糸膜モジュール30を連結してもよい。
中空糸膜モジュール30をこの連結筒体32で連結するには、装着段部6にOリング24、25、26を装着したケース本体1をそれぞれ連結筒体32に挿入すると、このケース本体1は、突条部4がやや弾性を有しているから、連結筒体32の開口部内に嵌合されながら、筒部32aの内周面に形成した係合溝32bにスナップ嵌合され、かつ確実に係止される。この状態において、係合溝32bのテーパ状面32cと傾斜面4aとが係合され、かつ係合面4bが係止面部32dに係止されるので、弾性状の突条部4が旧位に復帰した状態で、確実に係止され、簡単に連結筒体32の両端に中空糸膜モジュール30を係止固定することができる。
このとき、Oリング24、25、26は、連結筒体32の内周面と周面シールするので、確実に流路が密封形成される。この状態において、中空糸膜モジュール30、30の間には、所定のスペースを有した流路Bが形成され、圧力損失の少ない所定の流量が得られる。
また、キャップ9は、樹脂製からなり、モジュール本体31の入口側と出口側に取付けている。キャップ9の一端開口部には筒状部9aを形成しており、この筒状部9aの内周面には、係止溝10を形成している。係止溝10は、ケース本体1の突条部4に係止されるものであり、傾斜面4aに嵌合されるテ−パ面10aと係合面4bに係合される係止面10bを有している。更に、キャップ9の内側には、ケース本体1の外端面が当接する環状段部面11が形成されている。流出口9bは、Oリング24、25により内周面シールされた中間に位置し、ケース本体1のパージ孔29と連通している。
また、図1に示すように、キャップ9、9の内周には、樹脂製のチューブ12の挿入端部を係合するためのストッパ13を一体に形成している。このストッパ13の外端面は、環状段部面11より内方に位置し、ストッパ13の内端面にチューブ12が係合するように形成している。
また、各キャップ9、9の内部には、継手機構14が設けられており、この継手機構14は、押圧リング15と、ガイド筒16、ロックリング17、パッキンリング18より構成されるもので、チューブ12を簡単にかつ確実に着脱できる継手機構で、いわゆるワンタッチによる継手である。
中空糸膜モジュール30にキャップ9を接続するには、ケース本体1の装着段部6にOリング24、25、26を装着した状態でこの両端部にそれぞれキャップ9を嵌合させると、連結筒体32の場合と同様に、突条部4がキャップ9の筒状部9aの内周面に形成した係止溝10にスナップ嵌合されて係止される。このとき、係止溝10のテーパ面10aと傾斜面4aとが係合され、かつ係合面4bが係止面10bに係止されるので、突条部4が確実に係止され、モジュール本体31の両端に簡単にキャップ9、9を係止固定できる。
このとき、Oリング24、25、26は、キャップ9の内周面と周面シールして確実に流路が密封形成される。これにより、簡単なスナップ嵌合で流入及び流出流路を形成し、モジュールを小型化することができる。この状態において、中空糸膜モジュール30とキャップ9の間には、所定のスペースを有した流路Cが形成され、連結筒体32と同様に、圧力損失の少ない所定の流量が得られる。
本発明の中空糸膜式ドライヤは、前述したように、2個の中空糸膜モジュール30、30を連結筒体32で連結してモジュール本体31を構成し、このモジュール本体31にキャップ9、9を取付けることで、このモジュール本体31の入口側の中空糸膜モジュール30が乾燥空気を流出するポッティング部3側に位置する連結筒体32内周面と当該ケース本体1内との間にパージ通路27を形成し、このパージ通路27から乾燥空気を取り入れて1次側のケース本体1内の中空糸膜束2を乾燥させると共に、ポッティング部3から流出した二次側の空気を出口側の中空糸膜モジュール30に流入させて、再度除湿乾燥させることができるような中空糸膜式ドライヤになっている。
一方、出口側の中空糸膜モジュール30は、乾燥空気を流出するポッティング部3側のキャップ9内周面とケース本体1との間にパージ通路28を形成し、このパージ通路28から乾燥空気を取り入れてケース本体1内の水分をパージ空気によって乾燥させながらパージ孔29を通って連結筒体32に形成したパージ流出口33より流出させるようにしている。
また、キャップ9にチューブ12を接続する場合には、チューブ12をキャップ9に設けた継手機構14に挿入すると、チューブ12の先端部がストッパ13の内周面に当接し、チューブ12の先端部がストッパ13に係合されている状態を挿入したチューブ12の当接感覚で確認することができる。このとき、チューブ12は、パッキンリング18により周面シールされると共に、ロックリング17がチューブ12の外周面に喰い込むことにより確実に接続され、これに流体圧の圧力が加わると、チューブ12がやや膨張してロックリング17の喰い込み量が増加する。
一方、チューブ12を取り外すには、押圧リング15を外方より押圧すると、ロックリング17が押圧されてチューブ12の喰い付き力を解除すると共に、流体を閉止して流体圧が低くなると、チューブ12の喰い込みがなくなり、そのまま、チューブ12を継手機構14より容易に取り外すことができる。
また、例えば、水蒸気を含む圧縮空気をチューブ12より中空糸膜式ドライヤに供給すると、ケース本体1内の中空糸膜束2により除湿されてポッティング部3の開口部より乾燥空気が供給され、ケース本体1の他方側よりチューブ12に供給される。
このとき、チューブ12の端面とポッティング部の開口部との間に所定のスペースを有しているため、中空糸膜束2に除湿された乾燥空気が他方側のチューブ12に供給される。よって本例における中空糸膜式ドライヤは、精密計測機器、分析機器、半導体製造装置、エアー駆動工具、歯科、医療機器などに用いられるガス・空気等の除湿を目的とした中空糸膜式ドライヤとして広く適用され、特に、後述の比較試験結果にみられるように、低流量で性能を発揮し、小スペース・ユースポイントでの設置、着脱が容易等の特徴がある。
次に、本発明における中空糸膜式ドライヤの上記実施形態における作用を説明する。
本発明の中空糸膜式ドライヤは、筒状のケース本体1内にポッティング部3によるポッティング処理した中空糸膜束2を収納して中空糸膜モジュール30を形成し、更に、少なくとも2個のこの中空糸膜モジュール30、30を連結筒体32で連結してモジュール本体31を構成し、このモジュール本体31の入口側と出口側に継手機構14を有するキャップ9、9を取付け、出口側の中空糸膜モジュール30にキャップ9内周面とケース本体1との間にパージ通路28を形成しているので、このパージ通路28の構造を簡略化でき、安価に製作することができる。
本発明の中空糸膜式ドライヤは、筒状のケース本体1内にポッティング部3によるポッティング処理した中空糸膜束2を収納して中空糸膜モジュール30を形成し、更に、少なくとも2個のこの中空糸膜モジュール30、30を連結筒体32で連結してモジュール本体31を構成し、このモジュール本体31の入口側と出口側に継手機構14を有するキャップ9、9を取付け、出口側の中空糸膜モジュール30にキャップ9内周面とケース本体1との間にパージ通路28を形成しているので、このパージ通路28の構造を簡略化でき、安価に製作することができる。
また、連結筒体32により2個以上の多数の中空糸膜モジュール30を連結することができるため、必要な除湿性能に応じて新たに各部品を製作することなくこの連結筒体32で簡単に中空糸膜モジュール30を連結でき、部品点数が増えることなく低コストにて所定の除湿性能が得られる中空糸膜式ドライヤである。しかも、このように、部品の種類を最小限に抑えることができるため、管理も容易である。
入口側の中空糸膜モジュール30に被湿潤空気が流入すると、この被湿潤空気は、中空糸膜束2により乾燥し、更に、この乾燥した空気は、出口側の中空糸膜モジュール30に流入して中空糸膜束2により更に乾燥させることができる。このため、中空糸膜モジュールの長さを長くすることなく、かつ、断面積を大きくすることなく被湿潤空気の接触時間を長くして、除湿効率を向上させることができる。
しかも、入口側の中空糸膜モジュール30においては、パージ通路27から乾燥空気を取り入れて中空糸膜束2に付着している水分をパージ空気によって乾燥させ、この空気をキャップ9のパージ孔29を介して流出口9bより外部に流出させることができる。一方、出口側の中空糸膜モジュール30においても、パージ通路28からの乾燥空気により中空糸膜束2を乾燥でき、この空気を連結筒体32に形成したパージ流出口33より外部に流出できる。
このため、各中空糸膜モジュール30、30は、連結筒体32、又はキャップ9を介して各モジュールごとにパージ空気で中空糸膜束2を乾燥させることができ、各中空糸膜束2を効率的に乾燥させ、中空糸膜モジュール30の除湿性能を長期に亘って維持できる。
このため、各中空糸膜モジュール30、30は、連結筒体32、又はキャップ9を介して各モジュールごとにパージ空気で中空糸膜束2を乾燥させることができ、各中空糸膜束2を効率的に乾燥させ、中空糸膜モジュール30の除湿性能を長期に亘って維持できる。
ここで、図7においては、本発明の中空糸膜式ドライヤと他の構造の中空糸膜式ドライヤを比較したものである。使用した中空糸膜モジュール30は、水蒸気透過性を有するポリイミド製中空糸膜330本を直径10mmのケース本体に収納し、両端をウレタンによりポッティング後、ポッティング部を切断開口した全長56mm、膜面積240cm2のモジュールである。
比較対象は、本発明である中空糸膜モジュール30を連結筒体32により連結して両端にキャップ9を取り付け、連結筒体32及びキャップ9側の双方から分割してパージさせるようにした分割型のパージ部を有する中空糸膜式ドライヤ、連結筒体にパージ流出口を設けることなくキャップ側からのみパージさせるようにしたワンパス型のパージ部を有する中空糸膜式ドライヤ、中空糸膜モジュールを連結することなくキャップ側からパージさせるようにした単体型の中空糸膜式ドライヤとした。
パージ量の調整は、1中空糸膜モジュール当たりで同じになるように一次圧0.4MPaで4.5L/minとし、本発明である中空糸膜ドライヤにおいては、連結筒体側から4.5L/min、キャップ側から4.5L/minとし、合計9L/minのパージ量とした。又、ワンパス型の中空糸膜式ドライヤは、キャップ側からのみ9.0L/minパージさせ、単体型の中空糸膜式ドライヤは、4.5L/minとした。
そして、各中空糸膜式ドライヤに対して、一次圧0.5MPaでの流量10、20、30、40、50L/minの被湿潤空気を供給し、このときの出口側大気圧露点(℃)を測定した。図7は、この露点を25℃飽和空気に換算した、「換算値」として表している。
そして、各中空糸膜式ドライヤに対して、一次圧0.5MPaでの流量10、20、30、40、50L/minの被湿潤空気を供給し、このときの出口側大気圧露点(℃)を測定した。図7は、この露点を25℃飽和空気に換算した、「換算値」として表している。
図において、本発明の中空糸膜式ドライヤは、何れの流量においても、他の中空糸膜式ドライヤと比較して出口大気圧露点が低く、優れた除湿性能を発揮していることが証明された。これは、本発明の中空糸膜式ドライヤは、中空糸膜モジュール30の連結部分である連結筒体32にパージ流出口33を設けているため、この中間点のパージ流出口33から排出できることによりパージ効率がよくなっているからである。
すなわち、膜長が長いと、パージ入口から出口までの距離が長くなるため、パージ空気の水蒸気濃度がこの距離に従って徐々に高まり、膜面に付着した水分を効率的に乾燥できなくなってしまう。よって、結果的に分離の駆動源である膜面の水蒸気濃度勾配が低下するため十分な除湿性能を得ることができない。本発明の中空糸膜式ドライヤは、中間に位置している連結筒体32からパージ空気を一度排出しているため、パージ入口から出口までの距離が短くなり、水蒸気分離効率を向上できるものである。特に、10L/minや20L/minといった低流量における除湿性能の向上に適している。
次に、図5は、本発明の中空糸膜式ドライヤの第2の実施形態を示した断面図である。なお、以降の実施形態において、前記実施形態と同一部分は同一符号によって表し、その説明を省略する。
この実施形態においては、エアフィルタ連結用の連結筒体40を設け、この連結筒体40により、入口側にエアフィルタ41を連結することで入口側の中空糸膜モジュールをエアフィルタとしたものである。この場合、エアフィルタ41によりゴミ等の固形粒子及び水滴を除去することで、出口側の中空糸膜モジュール30を保護でき、寿命を延ばすことが可能になる。
この実施形態においては、エアフィルタ連結用の連結筒体40を設け、この連結筒体40により、入口側にエアフィルタ41を連結することで入口側の中空糸膜モジュールをエアフィルタとしたものである。この場合、エアフィルタ41によりゴミ等の固形粒子及び水滴を除去することで、出口側の中空糸膜モジュール30を保護でき、寿命を延ばすことが可能になる。
図6は、本発明の中空糸膜式ドライヤの第3の実施形態を示した断面図である。この実施形態においては、連結筒体45を先方側外周にパージ流出口46を有するU字型とし、この連結筒体45により、中空糸膜モジュール30を横に並設したものである。連結筒体45は、中空糸膜モジュール30を連結する2つの装着孔47、48を有し、この装着孔47、48を連通穴49で連通している。このような構造により、中空糸膜式ドライヤ全体を短く小型にでき、短い設置ラインに対して接続できる。
また、中空糸膜モジュールを3個以上連結する場合、この連結筒体と前記の直線型の連結筒体を組合わせて使用することにより、設置状況に応じて様々な組立て状態に形成することができ、設置空間を有効的に利用して連設状態の中空糸膜式ドライヤを配設できる。
また、中空糸膜モジュールを3個以上連結する場合、この連結筒体と前記の直線型の連結筒体を組合わせて使用することにより、設置状況に応じて様々な組立て状態に形成することができ、設置空間を有効的に利用して連設状態の中空糸膜式ドライヤを配設できる。
1 ケース本体
2 中空糸膜束
3 ポッティング部
9 キャップ
14 継手機構
27、28 パージ通路
29 パージ孔
30 中空糸膜モジュール
31 モジュール本体
32 連結筒体
33 パージ流出口
35 シート材
36 オリフィス孔
41 エアフィルタ
45 連結筒体
46 パージ流出口
2 中空糸膜束
3 ポッティング部
9 キャップ
14 継手機構
27、28 パージ通路
29 パージ孔
30 中空糸膜モジュール
31 モジュール本体
32 連結筒体
33 パージ流出口
35 シート材
36 オリフィス孔
41 エアフィルタ
45 連結筒体
46 パージ流出口
Claims (6)
- 両端をポッティング部で固定した中空糸膜束を筒状ケース本体内に収納して中空糸膜モジュールを形成し、更に、少なくとも2個の中空糸膜モジュールを連結筒体で連結してモジュール本体を構成し、このモジュール本体の入口側と出口側に継手機構を有するキャップを取付けると共に、前記モジュール本体のうち、出口側の中空糸膜モジュールは、乾燥空気を流出するポッティング部側のキャップ内周面とケース本体との間にパージ通路を形成し、このパージ通路から乾燥空気を取り入れて前記ケース本体内の水分をパージ空気によって乾燥させながらパージ孔を通って前記連結筒体に形成したパージ流出口より流出させるようにしたことを特徴とする中空糸膜式ドライヤ。
- 前記モジュール本体の入口側の中空糸膜モジュールは、乾燥空気を流出するポッティング部側に位置する前記連結筒体内周面と当該ケース本体内との間にパージ通路を形成し、このパージ通路から乾燥空気を取り入れて前記ケース本体内の中空糸膜束を乾燥させると共に、前記ポッティング部から流出した二次側の空気を出口側の中空糸膜モジュールに流入させて、再度除湿乾燥させるようにした請求項1に記載の中空糸膜式ドライヤ。
- 乾燥空気を流出するポッティング部側から取り入れた乾燥空気を、パージ通路を介してケース本体内に取り入れる部位に、オリフィス孔を有するシート材を装着した請求項1又は2に記載の中空糸膜式ドライヤ。
- 前記モジュール本体の入口側の中空糸膜モジュールは、エアフィルタである請求項1に記載の中空糸膜式ドライヤ。
- 前記連結筒体は、先方側外周にパージ流出口を有する直線型である請求項1乃至4の何れか1項に記載の中空糸膜式ドライヤ。
- 前記連結筒体は、先方側外周にパージ流出口を有するU字型である請求項1乃至4の何れか1項に記載の中空糸膜式ドライヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008005593A JP2009165938A (ja) | 2008-01-15 | 2008-01-15 | 中空糸膜式ドライヤ |
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011230891A (ja) * | 2010-04-27 | 2011-11-17 | Ace Denken Co Ltd | 搬送管連結部材およびこれを用いた紙葉類搬送装置 |
KR200467107Y1 (ko) * | 2010-02-23 | 2013-05-30 | 금오공과대학교 산학협력단 | 압축공기용 멤브레인 드라이어 |
JP2015135230A (ja) * | 2013-12-17 | 2015-07-27 | 株式会社キッツマイクロフィルター | 加湿ユニットとこれを用いた調湿装置 |
-
2008
- 2008-01-15 JP JP2008005593A patent/JP2009165938A/ja active Pending
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