JP2009165830A - 洗浄モジュール、洗浄モジュールを備えた液体食品調製機、液体食品調製機のための洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液体食品調製装置用の洗浄工程を改善し、特に、前記洗浄工程において作業者を煩わすことのないようにするとともに、誤操作の発生を抑止する技術洗浄モジュール、洗浄モジュールを備えた液体食品調製機、液体食品調製機のための洗浄装置及び洗浄方法を提供する。
【解決手段】洗剤を収容するための少なくとも1つの第1の洗剤タンク12a,12b,12cと、制御入力部を有する少なくとも1つの適量供給手段14と、少なくとも1つの供給チャンバ13とを有する液体食品調製装置のための洗浄モジュール11。適量供給手段14によって洗剤が前記第1の洗剤タンクから前記供給チャンバ13に供給されるように、前記適量供給手段14は前記第1の洗剤タンク12a,12b,12cと前記供給チャンバ13とに接続されている。
【選択図】図1
【解決手段】洗剤を収容するための少なくとも1つの第1の洗剤タンク12a,12b,12cと、制御入力部を有する少なくとも1つの適量供給手段14と、少なくとも1つの供給チャンバ13とを有する液体食品調製装置のための洗浄モジュール11。適量供給手段14によって洗剤が前記第1の洗剤タンクから前記供給チャンバ13に供給されるように、前記適量供給手段14は前記第1の洗剤タンク12a,12b,12cと前記供給チャンバ13とに接続されている。
【選択図】図1
Description
本発明は液体食品調製機、特にコーヒーを調製するための液体食品調製機のための洗浄モジュールに関する。本発明はさらに、そのような洗浄モジュールを備えた液体食品調製機液、液体食品調製機のための洗浄装置、液体食品調製機のための洗浄方法にも関する。
液体食品を調製するための装置は一般に配給ポンプと配給管とを備えており、この配給ポンプにより該配給管を経て液体食品または液体食品添加物がタンクから装置に送出され、同所でさらに処理されるかまたは他の液体食品に混和することができる。特にコーヒーメーカの場合には、ミルク、シロップまたはその他の添加物をタンクからコーヒーメーカに送り、コーヒーと一緒にもしくはコーヒーに連続して注ぎ口から注ぎ出すことが知られている。
この種の装置は、衛生基準を保証するとともに、沈着を防止すべく、定期的に洗浄されなければならない。特に、大型店舗においてこの種の装置が使用される場合には、所定の基準に基づいて、定期的に、ほとんどの場合、毎日洗浄することが規定されている。
一般に、洗浄のために、上述したタンクが取り外されて、洗剤を満たしたタンクと交換される。洗浄プログラムのスタート後、配給ポンプは配給管を経て機械内に洗剤を送り込み、機械内部の所定の構成要素を洗浄する。続いて作業者は、機械内部に洗剤残滓が残留しないようにすべく、洗剤を満たしたタンクを、新鮮水を満たしたタンクと交換し、洗浄プログラムの追加的工程として、配管系をすすぎ洗いするようにしなければならない。
上述した洗浄工程は、作業者による中間作業ステップの実施が求められる点で、手間を要し、作業者負担が大きい。加えてさらに、いくつかの誤操作、例えばタンクへの誤った洗剤の注入等が生ずる可能性があるため、洗浄が不適正なものとなる恐れがある。
そこで本発明の目的は、液体食品調製装置用の洗浄工程を改善し、特に、前記洗浄工程において作業者を煩わすことのないようにするとともに、誤操作の発生を抑止する技術を提供することである。
液体食品調製機のための洗浄モジュールにおいて、前記目的を達成するため、本発明では、洗剤を収容するための少なくとも1つの第1の洗剤タンクと、制御入力部を有する少なくとも1つの適量供給手段と、少なくとも1つの供給チャンバとを有し、前記適量供給手段によって洗剤が前記第1の洗剤タンクから前記供給チャンバに供給されるように、前記適量供給手段は前記第1の洗剤タンクと前記供給チャンバとに接続されている。
液体食品調製装置において、前記目的を達成するため、本発明では、少なくとも1つの配給管と注ぎ管と配給ポンプと注ぎ口と制御ユニットとを備え、前記配給ポンプは前記配給管と前記注ぎ口とに接続され、液体が前記配給管を経て前記配給ポンプに吸引され、さらに前記配給ポンプから前記注ぎ管を経て前記注ぎ口に配給され、前記制御ユニットは制御信号によって前記配給ポンプの作動を制御するように構成され、適量供給手段と接続される制御接続部が備えられ、前記制御ユニットは前記制御接続部および前記配給ポンプとを連係制御するように構成され、洗浄モードにおいて、前記制御ユニットの制御信号に応じて前記配給ポンプと前記制御接続部に接続された適量供給手段とが制御される。
さらに、新鮮水遮断弁付きの新鮮水供給管が備えられ、前記新鮮水供給管は洗浄モジュールの供給チャンバと接続された新鮮水供給口に連通しており、前記新鮮水遮断弁は前記制御ユニットと接続され、新鮮水の供給が前記制御ユニットの制御信号に応じてオン・オフ制御されるように構成されている液体食品調製装置も提案される。
液体食品調製装置のための洗浄方法において、前記目的を達成するため、本発明では、適量供給手段による洗剤タンクから供給チャンバへの洗剤供給を行う第1ステップと、配給ポンプによる前記供給チャンバからの洗剤の送出および前記洗剤による装置の注ぎ管と注ぎ口との洗浄を行う第2ステップと、前記供給チャンバへの新鮮水の供給を行う第3ステップと、前記配給ポンプによる前記供給チャンバからの新鮮水の送出および前記新鮮水による装置の前記注ぎ管と前記注ぎ口とのすすぎ洗いを行う第4ステップとを含み、前記供給チャンバへの洗剤および新鮮水の供給は自動的に行われる。
上記液体食品調製装置として、液体食品特にコーヒーを調製する装置が適している。
液体食品調製装置において、前記目的を達成するため、本発明では、少なくとも1つの配給管と注ぎ管と配給ポンプと注ぎ口と制御ユニットとを備え、前記配給ポンプは前記配給管と前記注ぎ口とに接続され、液体が前記配給管を経て前記配給ポンプに吸引され、さらに前記配給ポンプから前記注ぎ管を経て前記注ぎ口に配給され、前記制御ユニットは制御信号によって前記配給ポンプの作動を制御するように構成され、適量供給手段と接続される制御接続部が備えられ、前記制御ユニットは前記制御接続部および前記配給ポンプとを連係制御するように構成され、洗浄モードにおいて、前記制御ユニットの制御信号に応じて前記配給ポンプと前記制御接続部に接続された適量供給手段とが制御される。
さらに、新鮮水遮断弁付きの新鮮水供給管が備えられ、前記新鮮水供給管は洗浄モジュールの供給チャンバと接続された新鮮水供給口に連通しており、前記新鮮水遮断弁は前記制御ユニットと接続され、新鮮水の供給が前記制御ユニットの制御信号に応じてオン・オフ制御されるように構成されている液体食品調製装置も提案される。
液体食品調製装置のための洗浄方法において、前記目的を達成するため、本発明では、適量供給手段による洗剤タンクから供給チャンバへの洗剤供給を行う第1ステップと、配給ポンプによる前記供給チャンバからの洗剤の送出および前記洗剤による装置の注ぎ管と注ぎ口との洗浄を行う第2ステップと、前記供給チャンバへの新鮮水の供給を行う第3ステップと、前記配給ポンプによる前記供給チャンバからの新鮮水の送出および前記新鮮水による装置の前記注ぎ管と前記注ぎ口とのすすぎ洗いを行う第4ステップとを含み、前記供給チャンバへの洗剤および新鮮水の供給は自動的に行われる。
上記液体食品調製装置として、液体食品特にコーヒーを調製する装置が適している。
冒頭に述べたように、従来、洗剤を満たしたタンクを、例えば配給管を経て液体食品調製装置に接続し、前記洗剤が前記装置の洗浄のために前記タンクから送出されるようにすることが知られている。これに対して、本発明による洗浄モジュールは、洗剤を収容するための少なくとも1つの洗剤タンクと、制御入力部を有する少なくとも1つの適量供給手段と、少なくとも1つの供給チャンバとを含んでいる。さらに、前記制御ユニットは前記制御接続部および前記配給ポンプを連係制御するように構成され、洗浄モードにおいて、前記制御ユニットの制御信号に応じて前記配給ポンプと前記制御接続部に接続された適量供給手段とが制御されるので、本発明による洗浄モジュールはその全体が作業者によって、洗浄プロセス前に、液体食品調製装置の脇もしくは内部に設置可能である。続いて、前記装置の全自動洗浄プログラムが進行する。この場合、前記洗浄モジュールの前記適量供給手段は前記制御入力部を経て前記液体食品調製装置から制御信号を受取り、これらの制御信号に応じて前記供給チャンバに洗剤を供給する。前記供給チャンバは前記液体食品調製装置の液体循環系と接続し得るように形成されている。
本発明の好適な実施形態では、洗剤タンクと、適量供給手段と、供給チャンバとは1つの構造ユニットを形成している。これによって、本発明による洗浄モジュールは、作業者により構造ユニットとして、洗浄プロセス前に、全体として前記液体食品調製装置の脇または内部に設置可能である。続いて、上述したように、外部からの介入を要することなく、液体食品調製装置の全自動洗浄プログラムが実行される。
前記供給チャンバが前記供給チャンバの上側面(上側壁体)などの上方領域に前記液体食品調製装置の配給管が挿入される孔を有していると、好都合である。この構成によれば、洗浄モジュールは、作業者により、前記洗剤タンクに十分な量の洗剤が存在することがチェックされ、前記洗浄モジュールが液体食品調製装置の傍にもしくは内部に配置され、さらに、前記供給チャンバが液体食品調製装置の液体循環系の入力側でもある配給管と接続され、前記制御入力部である制御端子が液体食品調製装置の制御出力部としての制御端子と接続されることで、洗浄モジュールが液体食品調製装置に組み込まれ、液体食品調製装置を洗浄することが可能となる。
続いて、洗浄プログラムが、そのための作業者による介入操作を要することなく、全自動で進行する。特に、前記適量供給手段による前記供給チャンバへの洗剤供給は液体食品調製装置により前記制御入力部を経て、液体食品調製装置に前設定された制御プログラムに基づいて、前記供給チャンバに供給される洗剤量および前記洗剤が前記供給チャンバに供給さるべきタイミングについて制御可能である。
営業用に使用される液体食品調製装置では、多くの場合、少なくとも2種の異なった洗剤を用いて洗浄が実施されることが必要である。したがって、好適な実施形態では、本発明による洗浄モジュールはさらに少なくとも1つの第2の洗剤タンクを含み、前記第2の洗剤タンクは前記適量供給手段と前記供給チャンバとに接続されて、洗剤が前記適量供給手段によって前記第2の洗剤タンクから前記供給チャンバに供給可能であるように構成されている。この構成により、前記適量供給手段は選択的に前記第1の洗剤タンクからまたは前記第2の洗剤タンクからあるいはその両方から洗剤を前記供給チャンバに供給することができる。
したがって、この実施形態において、作業者による介入を要することなく、2種の異なった洗剤が連続的にまたは同時に使用される洗浄方法を実施することが可能である。もっと正確に言えば、前記適量供給手段は、前記液体食品調製装置に前設定された制御プログラム基づいて生成され前記制御入力部を介して送られてくる制御信号によって制御される。こうして、所望の時点に所定の洗剤または所定の混合比の洗剤混合液が前記供給チャンバ内に生じて、そこから前記液体食品調製装置の液体循環系に送出され、所望の洗浄作用が達成されることになる。
したがって、この実施形態においても、作業者は前記洗浄モジュールの前記当該洗剤タンクに十分な量の前記第1および前記第2の洗剤が存在することをチェックし、前記洗浄モジュールを前記液体食品調製装置の液体循環系に接続し、さらに、前記洗浄モジュールの前記制御入力部を前記装置の当該制御入力部に接続するだけでよく、その後に洗浄プログラムが自動的に進行するため、特に、作業者による操作ミスも回避されて、適正な洗浄が保証され、とりわけ所定の最低基準を満たす洗浄も保証されるという利点が得られる。
さらに好適な実施形態では、前記適量供給手段はポンプと方向切換弁とを含み、前記方向切換弁は前記各々の洗剤タンクおよびポンプと接続され、前記方向切換弁によって前記ポンプは選択的に前記第1または前記第2の洗剤タンクと接続可能である。したがって、この実施形態においては、前記方向切換弁によって選択的にいずれか一方の前記洗剤タンクに接続可能な1つのポンプが必要とされるにすぎず、前記ポンプにより前記方向切換弁を経て選択的に前記第1または前記第2の洗剤タンクから洗剤が前記供給チャンバに供給される。この構成の場合、方向切換弁とポンプとは前記制御入力部としての接続端子に接続されることで、前記制御入力部を経て送られてくる制御信号によって前記ポンプと前記第1または前記第2の洗剤タンクとの選択的な接続が可能となる。
さらに好適な実施形態において、前記適量供給手段は少なくとも2つのポンプを含み、第1のポンプは前記第1の洗剤タンクおよび前記供給チャンバに、第2のポンプは前記第2の洗剤タンクおよび前記供給チャンバにそれぞれ液体流通可能に連通されている。したがって、この実施形態では、方向切換弁は不要であり、前記双方のポンプは前記制御入力部に接続されて、前記制御入力部を経て伝送される制御信号に応じて選択的に前記第1または前記第2のタンクからあるいは前記双方のタンクから同時に前記ポンプによって洗剤を前記供給チャンバに供給することができる。
さらに好適な実施形態において、本発明による洗浄モジュールは、前記制御入力部を経て制御信号が前記ポンプまたは前記方向切換弁あるいはその両方に伝送されるだけでなく、同時に前記制御入力部を経て電気エネルギーの供給も行なわれるように構成されている。したがって、この実施形態において、作業者は電気コネクタつまり前記洗浄モジュールの前記制御入力部としての制御端子を前記液体食品調製装置の対応する制御出力部としての制御端子に接続するだけでよく、これによって、所要の一切の電気接続が実現されるという利点が得られる。
さらに好適な実施形態において、前記洗浄モジュールの前記制御入力部、つまり制御端子または給電端子あるいはその両方はコードレス接続可能な誘導接続端子として形成されている。この有利な実施態様において、前記洗浄モジュールが前記液体食品調製装置に対して適正なポジションに配置され、かつ、その装置がこの洗浄モジュールの誘導接続端子に対応する相応な誘導接続端子を有することが必要とされるだけである。これにより、洗浄モジュールを適正に配置するだけですでに洗浄モジュールと液体食品調製装置との間の誘導接続が保証され、かつ、この誘導接続を経て前記制御信号伝達または前記洗浄モジュールの給電あるいはその両方が保証されるため、作業者にとって手作業による電気的接続という作業ステップは不要となる。
好ましくは、前記洗浄モジュールは前記供給チャンバと液体流通可能に接続された新鮮水取入れ口を有している。この場合、前記新鮮水取入れ口は供給チャンバの上側壁体といった上側に位置する面に孔として形成されていれば、特に有利である。さらに、前記液体食品調製装置が対応する新鮮水供給口を有し、前記新鮮水供給口の下に前記洗浄モジュールが配置されて、新鮮水が前記新鮮水供給口を経て前記新鮮水取入れ口に、結果的に前記洗浄モジュールの前記供給チャンバに流入可能なような構成されると、特に有利となる。したがって、この実施形態では、洗剤の他にさらに新鮮水を前記供給チャンバに満たすことが可能である。これによって真水等の新鮮水によるすすぎ洗いといった特徴が実現する。
前記供給チャンバも前記液体食品調製装置の液体循環系も共に前記供給チャンバに流入する新鮮水を用いてすすぎ洗いすることが可能である。これによって、前記液体食品調製装置内のみならず同じく前記供給チャンバ内でも洗剤残滓のすすぎ洗い除去が可能である。加えてさらに、この実施形態において、前記洗浄モジュールの前記洗剤タンクに濃縮洗剤を満たしておき、前記供給チャンバ内で、前記液体食品調製装置の液体循環系の洗浄に使用する前に、新鮮水と濃縮洗剤との所望の濃度の混合液を生成することが可能である。
濃縮洗剤をそのままタンクに入れてそれを希釈して使用するやり方は、作業者は、稀釈されずに洗剤を使用すること、つまりあらかじめ希釈された洗剤をタンクに入れて使用することに比較して、前記洗浄モジュールの前記洗剤タンクへの補充頻度を減らすことができるという利点が得られる。
前記洗浄モジュールがさらに、同じく前記適量供給手段を介して前記供給チャンバに接続された新鮮水タンクを有し、選択的に新鮮水が前記洗浄モジュールの前記新鮮水タンクから前記供給チャンバに供給されてそこで洗剤との混合もしくはすすぎ洗い用に使用されることも、同じく本発明の権利範囲に属する。この実施態様においては、前述した新鮮水供給口は不要となる。
好ましくは、洗剤タンクならびに場合により設けられる新鮮水タンクと、適量供給手段と、供給チャンバとは1個の共通のハウジング内に収納配置されている。これにより、作業者が前記洗浄モジュールのすべての構成要素を組み込んだハウジングを前記液体食品調製装置の傍にまたは内部に容易に配置する際の簡易な取り扱いが実現される。その取り扱いをさらに容易にするために前記ハウジングの上面にグリップを設けるとよい。
前記洗浄モジュールはインサートモジュールとして形成されているのが特に好適である。これにより、前記洗浄モジュールは作業者によって前記液体食品調製装置内の対応する箇所に挿入設置されることが可能であり、その際、案内助具、例えばガイドレールまたは挿入案内壁面により、前記洗浄モジュールの挿入を通じてこの洗浄モジュールが前記液体食品調製装置に対して所望の正しいポジションに位置することが保証される。そのため、好ましくは、前記洗浄モジュールの前面に前記洗浄モジュールの挿入・引出用の少なくとも1つのグリップが形成されるとよい。これにより、洗浄モジュールの液体食品調製装置への組み込み作業時に、作業者による洗浄モジュールの容易かつスムーズな取り扱いが実現になる。
前記洗剤タンクおよび前記適量供給手段は状態の異なる洗剤に適したように形成されるとよい。例えば、前記洗浄モジュールの前記洗剤タンクをタブレット用タンクとして形成し、かつ、前記適量供給手段をそれに応じて、例えば前記制御入力部を介して送られてくる制御信号によって前設定された数のタブレットを前記洗剤タンクから前記供給チャンバに供給するタブレット適量供給手段として形成することも本発明の権利範囲に属する。同じく、前記洗剤タンクを、粉末洗剤を収容するように形成し、かつ、それに応じて前記適量供給手段を、例えばスクリューコンベアで形成し、制御信号によって前設定された量の粉末洗剤が前記供給チャンバに供給されるようにすることも本発明の範囲内で可能である。
付け加えると、本出願人の実験によれば、特に液体洗剤は、それが配量性に優れ、長持ちし、作業者による補充も容易であるため、液体洗剤の使用が特に好適であることが判明している。したがって、本発明による洗浄モジュールの前記洗剤タンクは液体洗剤の収容に適するように形成され、前記適量供給手段は少なくとも1つの適量供給ポンプが備えられることが好ましい形態である。
別な好適実施形態では、前記洗浄モジュールは液体洗剤を収容するための少なくとも3個の洗剤タンクを有し、第1の洗剤と第2の洗剤とそれに続いての洗剤としての殺菌剤の使用による高度な食品技術基準に準拠した洗浄も本発明による洗浄モジュールを用いて全自動で実施することが可能である。
本発明は、上述したように、液体食品とくにコーヒーを調製するための液体食品調製装置も対象としている。この種の液体食品調製装置は、少なくとも1つの配給管と注ぎ管と配給ポンプと注ぎ口と制御ユニットとを備え、前記配給ポンプは前記配給管と前記注ぎ口とに接続され、液体が前記配給管を経て前記配給ポンプに吸引され、さらに前記配給ポンプから前記注ぎ管を経て前記注ぎ口に配給され、前記制御ユニットは制御信号によって前記配給ポンプの作動を制御するように構成されている。さらに、本発明による洗浄モジュールの適量供給手段と接続される制御接続部が備えられ、前記制御ユニットは前記制御接続部および前記配給ポンプとを連係制御するように構成され、洗浄モードにおいて、前記制御ユニットの制御信号に応じて前記配給ポンプと前記制御接続部に接続された適量供給手段とが制御される。本発明による液体食品調製装置の重要な点は、上述した本発明による洗浄モジュールの適量供給手段と接続するための制御出力部としての制御接続部を有し、前記制御ユニットは前記制御接続部および前記配給ポンプと連係するように形成されて、洗浄モードにおいて、前記制御ユニットの制御信号に応じて、前記配給ポンプと、前記制御接続部に接続された適量供給手段との作動がされることである。つまり本発明による装置は上述した本発明による洗浄モジュールを使用するのに適したように構成されている。
作業者は前記液体食品調製装置の前記配給管を上述した洗浄モジュールの前記供給チャンバと液体流通可能に連通し、かつ、前記装置の前記制御出力部を前記洗浄モジュールの対応する制御入力部と接続しさえすればよい。
好適な実施形態において、前記制御ユニットは、前記液体食品調製装置の洗浄方法が前設定された洗浄プログラムを備えている。この洗浄プログラムに応じて制御ユニットは制御信号を前記配給ポンプと、さらに制御出力部を介して前記適量供給手段とに送る。前記洗浄プログラムによって実行されるプロセスを通じて液体食品調製装置の液体循環系つまり少なくとも液体食品調製装置の前記配給管と、前記注ぎ管と、前記注ぎ口とが洗浄される。
液体食品調製装置の好適な実施形態では、方向切換弁が前記注ぎ管に配置されている。この方向切換弁は前記制御ユニットによって制御されるように構成されている。これにより、前記配給ポンプは前記制御ユニットの制御信号に基づいて制御される前記方向切換弁により選択的に前記注ぎ管を経て前記注ぎ口と液体流通可能に接続される状態に、又はすすぎ洗い管を経てさらに別の少なくとも1つの装置構成要素と液体流通可能に接続される状態となる。
したがって、流れ路は前記配給管から出発して、前記方向切換弁により、前記注ぎ管を通るルートかまたはさらに別の少なくとも1つの装置構成要素を通るルートかのいずれかとして選択的に設定可能である。また前記液体食品調製装置の前記方向切換弁は前記制御ユニットにも接続されていることから、洗浄プログラムにおいて、一方で前記注ぎ管、他方で前記さらに別の装置構成要素の洗浄のために、任意の洗浄持続時間、洗剤種類または洗剤量あるいはそれらの任意のものを設定しておくことが可能である。したがって、前記制御装置の洗浄プログラムにおいて、異なったパラメータ、例えば異なった持続時間、洗剤量、洗剤濃度による前記液体食品調製装置の複数の流れ路ないし複数の構成要素の全自動洗浄を設定しておくことが可能である。
これにより、場合によっては複合的な洗浄方法を使用して、適正かつ効果的な洗浄を全自動によって実施することが可能であり、同時に、作業者による操作ミスを排除することが可能である。
この液体食品調製装置の代表的な適用分野はコーヒー調製装置である。この種の装置は、一般に、コーヒーを調製するための抽出ユニットを含んでいる。この種のコーヒー調製装置として形成された、本発明による好適な実施形態では、さらに、抽出ユニットすすぎ洗い管ならびに上述した方向切換弁を含んでいる。前記方向切換弁は前記抽出ユニットすすぎ洗い管、前記注ぎ管ならびに前記配給ポンプと接続されているため、前記配給ポンプは選択的に前記方向切換弁を経て前記抽出ユニットすすぎ洗い管と液体流通可能に接続されるかまたは前記方向切換弁を経て前記注ぎ管と液体流通可能に接続される。
好ましくは、本発明による液体食品調製装置はインスタント混合器を有し、前記インスタント混合器はインスタント混合器すすぎ洗い管を経て上述した方向切換弁と接続されている。この構成では、前記制御ユニットの制御信号に応じて前記方向切換弁は前記配給ポンプが選択的に前記注ぎ管または前記抽出ユニットすすぎ洗い管または前記インスタント混合器すすぎ洗い管と接続するように機能する。
前記液体食品調製装置のその他の構成要素が相応な形態の方向切換弁とすすぎ洗い管を介して接続されることで、前記制御ユニットによって選択的に各々の構成要素をすすぎ洗い可能とすることもできる。その際、各々の構成要素に異なった洗浄方法とりわけ異なった洗剤、洗浄持続時間、洗剤濃度のいずれかを設定可能にすることも本発明の権利範囲に属する。
本発明による液体食品調製装置において、新鮮水遮断弁付きの新鮮水供給管が備えられ、前記新鮮水供給管は洗浄モジュールの供給チャンバと接続された新鮮水供給口に連通しており、前記新鮮水遮断弁は前記制御ユニットと接続され、新鮮水の供給が前記制御ユニットの制御信号に応じてオン・オフ制御されるような構成も提案される。この構成では、前記新鮮水供給口の下に配置されたタンクに新鮮水を自動供給し、前記タンクから新鮮水を前記配給管によって前記液体食品調製装置の洗浄とすすぎ洗いのために配給することを可能にする。また、この実施態様において、洗剤または濃縮洗剤を入れた従来のタンクから記洗剤を、前記制御ユニットによって制御される自動洗浄サイクルにおいて前記液体食品調製装置の洗浄のために配給ポンプにより配給管を通じて流すことが可能となる。
濃縮洗剤が使用される場合には、前記制御ユニットは先ず前記タンク内の濃縮洗剤が前記新鮮水供給口を経て行われる新鮮水供給によって所定の濃度に稀釈され、続いて、前記洗剤希釈液が前記装置の洗浄に使用されるように構成されていれば好適である。特に、前記制御ユニットは、洗剤または洗剤希釈液が前記タンクから完全に排出されるのに続いて、新鮮水が前記タンクに前記新鮮水供給口を経て満たされ、さらなる工程において前記液体食品調製装置が前記配給ポンプにより前記配給管を経て新鮮水で洗い流され、洗剤残滓があればそれが取り除かれるように構成されていれば好適である。前記制御ユニットによって制御可能な新鮮水供給により、本発明による洗浄モジュールを必要とすることなく、前記液体食品調製装置の自動すすぎ洗いプロセスが可能となる。
上述した実施形態の液体食品調製装置は、本発明による洗浄モジュールを使用する形態と使用しない形態のいずれかで実現可能であり、洗浄モジュールを使用しない場合、新鮮水供給口から直接取り出し可能な新鮮水が配給ポンプと配給管とによって制御され、新鮮水によるすすぎ洗いが実現する。
したがって、この場合、前記制御ユニットにおいて実行される洗浄プログラム中で、洗剤の送出および送出量を前設定できるだけでなく、同じく、前記新鮮水遮断弁の相応な制御により前記洗浄モジュールの供給チャンバにおける新鮮水と洗剤との混合比ならびに新鮮水によるすすぎ洗いプロセスの新鮮水量とすすぎ洗い持続時間も前設定することができる。
一般に、液体食品調製装置とくにコーヒーメーカは、液体食品または食品添加物を入れたタンクの収容に適するように形成された冷却チャンバを有している。例えば、コーヒーメーカの場合には、ミルクタンクがこの種の冷却チャンバに収容されている。前記液体食品調製装置の前記配給管は前記冷却チャンバ内に入り込んでいるため、前記配給管は前記冷却チャンバ内においてミルクタンクに挿入可能であり、したがって、ミルクは前記冷却チャンバから前記配給ポンプによって前記配給管を通じて必要箇所に流される。
好適実施形態では、前記液体食品調製装置は、上述したように、本発明による少なくとも1つの洗浄モジュールを備え、前記洗浄モジュールと冷却チャンバとは前記洗浄モジュールが前記冷却チャンバ内に挿入可能なように構成されている。
上記の好適な実施形態では、作業者は洗浄のために、前記タンク、例えば前記ミルクタンクを取り外し、前記ミルクタンクに代えて、前記洗浄モジュールを前記冷却チャンバ内に挿入するとともに、前記配給管を前記洗浄モジュールの前記供給チャンバに装着するだけでよい。
好適な実施態様において、この液体食品調製装置は、上述したように、前記冷却チャンバ内に開口する新鮮水供給管を含んでいる。前記洗浄モジュールの前記新鮮水取入れ口と前記新鮮水供給管の前記開口とは前記冷却チャンバ内に洗浄モジュールが挿入ないしは装着されると前記新鮮水供給管の開口が前記洗浄モジュールの前記新鮮水取入れ口の真上に位置するように設計されている。
この構成では、前記冷却チャンバが前記洗浄モジュールの正確なポジショニングのためにガイドレールを有するか、あるいは前記洗浄モジュールが幅および長さの点で前記冷却チャンバの内部寸法とほぼ同じ寸法を有することで、前記洗浄モジュールの挿入時に自動的に前記冷却チャンバに対する所定のポジショニングが実現されることが特に好ましい。
本発明による液体食品調製装置には特にコーヒー調製装置が含まれており、特に濃縮物、例えばインスタント粉末と液体との混合によるその他の液体食品の調製に適するように構成することも同じく本発明の権利範囲に属する。
上述した液体食品調製装置のための洗浄方法は、本発明では、以下のステップ、つまり
適量供給手段による洗剤タンクから供給チャンバへの洗剤供給を行う第1ステップと、
配給ポンプによる前記供給チャンバからの洗剤の送出および前記洗剤による装置の注ぎ管と注ぎ口との洗浄を行う第2ステップと、
前記供給チャンバへの新鮮水の供給を行う第3ステップと、
前記配給ポンプによる前記供給チャンバからの新鮮水の送出および前記新鮮水による装置の前記注ぎ管と前記注ぎ口とのすすぎ洗いを行う第4ステップと、
を通じて行われる。その際、前記供給チャンバへの洗剤および新鮮水の供給は自動的に行われる。この方法の重要な点は、前記供給チャンバへの洗剤および新鮮水の供給はこれらの方法ステップが前記液体食品調製装置の制御装置によって制御されることにより自動的に行われることである。
適量供給手段による洗剤タンクから供給チャンバへの洗剤供給を行う第1ステップと、
配給ポンプによる前記供給チャンバからの洗剤の送出および前記洗剤による装置の注ぎ管と注ぎ口との洗浄を行う第2ステップと、
前記供給チャンバへの新鮮水の供給を行う第3ステップと、
前記配給ポンプによる前記供給チャンバからの新鮮水の送出および前記新鮮水による装置の前記注ぎ管と前記注ぎ口とのすすぎ洗いを行う第4ステップと、
を通じて行われる。その際、前記供給チャンバへの洗剤および新鮮水の供給は自動的に行われる。この方法の重要な点は、前記供給チャンバへの洗剤および新鮮水の供給はこれらの方法ステップが前記液体食品調製装置の制御装置によって制御されることにより自動的に行われることである。
上記洗浄方法の好適な実施形態では、第1ステップにおいてさらに追加的に前記供給チャンバに新鮮水が供給され、前記供給チャンバ内に洗剤と新鮮水との混合液が生成される。その際、その混合比は、前記適量供給手段と前記新鮮水供給管の遮断弁とを制御する前記制御ユニットに前設定されている。さらに、第2ステップにおいて、前記洗剤に代えて、上記のようにして生成された前記供給チャンバ内の新鮮水と洗剤との前記混合液が前記装置の洗浄に使用される。
さらに、本発明による方洗浄方法の好適な実施形態では、前記第2ステップと前記第3ステップとの間で、前記適量供給手段による第2の洗剤タンクから前記供給チャンバへの第2の洗剤の供給を行う供給ステップと、前記配給ポンプによる前記供給チャンバからの前記第2の洗剤の送出および前記第2の洗剤による装置の前記注ぎ管と前記注ぎ口との洗浄を行う洗浄ステップとが実施される。その際、前記供給ステップにおいて、さらに新鮮水が前記供給チャンバに供給されるため、前記供給チャンバ内に、前記制御ユニットによって設定された混合比で第2の洗剤と新鮮水との混合液が生成される。また、前記洗浄ステップにおいて、前記第2の洗剤に代えて、新鮮水と第2の洗剤との前記混合液が洗浄に使用される。
さらに、前述した洗浄工程の全体が一部または全体として複数回にわたって実行され、1回の実行時に上述したように液体食品調製装置の注ぎ管と注ぎ口とが洗浄、すすぎ洗いされ、さらにもう1回の実行時に前記配給ポンプが液体食品調製装置のさらに別の構成要素、例えば抽出ユニットに接続されて、前記抽出ユニットが洗浄、すすぎ洗いされれば、好適である。特に、最終のもう1回の実行時に前記配給ポンプが前記さらに別の構成要素、例えばインスタント混合器に連通されて、このさらなる構成要素も洗浄、すすぎ洗いされるように構成すれば、好適である。さらに好ましくは、上述した洗浄プロセス全体は前記制御ユニットによって制御されて自動的に進行するとよい‘。
したがって、本発明により、コーヒーメーカのような液体食品調製装置を全自動で洗浄すること、特に、種々異なった構成要素を種々異なった条件、例えば種々異なった洗剤を用いてまたは異なった洗剤濃度であるいはその両方で全自動洗浄することが初めて可能である。
以下、本発明の好適な実施形態の1つを説明する。この実施形態では、本発明による液体食品調製装置はコーヒーメーカ1として形成されており、そのブロック図が図1に示されている。
図1に示した、コーヒーメーカ1として形成された液体食品調製装置は、ここでは第1の配給ポンプ3aおよび第2の配給ポンプ3aとからなる配給ポンプ3を有する冷却ユニット2を備えている。配給ポンプ3は吸い込み側において、各配給管4、つまり第1の配給管4aおよび第2の配給管4bに接続されている。
上記コーヒーメーカはさらに、方向切換弁5、抽出ユニット6、インスタント混合器7、注ぎ口8および、新鮮水遮断弁10付きの新鮮水供給管9を備えている。
本発明によるコーヒーメーカは、インサートモジュール11として形成された洗浄モジュールを備えており、この洗浄モジュール11はまた3個の洗剤タンク12、つまり第1の洗剤タンク12a、第2の洗剤タンク12bおよび第3の洗剤タンク12cを有すると共に、供給チャンバ13および適量供給手段14を有している。適量供給手段14は、ここでは、3つの適量供給ポンプ15、つまり第1の適量供給ポンプ15a、第2の適量供給ポンプ15bおよび第3の適量供給ポンプ15cを有する。
コーヒーメーカ1はさらに、制御信号によって配給ポンプ3、方向切換弁5および新鮮水遮断弁10を制御する制御ユニット100を備えている。
制御ユニット100はさらに、図中不図示のコーヒーメーカ制御入力部としての制御端子に接続されており、洗浄モジュール11も同じく、作業者によってコーヒーメーカの制御端子に接続可能な制御入力部としての制御端子を有している。つまり、コーヒーメーカ制御入力部は洗浄モジュール11への制御出力部としても機能し、最終的に制御ユニット100は相互連結されることでコーヒーメーカの各機器と洗浄モジュール11の各機器を制御可能となる。洗浄モジュール11の制御入力部が直接的又は間接的に制御ユニット100と接続されることで、つまり制御ユニット100はさらに適量供給ポンプ15a,15bおよび15cとも接続され、制御信号によってこれらのポンプを制御することができる。適量供給ポンプ15にはこれらの制御入力部を通じて、制御信号の他に、電気エネルギーも供給される。
さらに、洗剤タンク12はそれぞれ、同じく制御入力部を経て制御ユニット100に接続された液位センサ(非図示)を有している。これらの液位センサはそれぞれ測定信号を制御ユニット100に出力し、制御ユニット1000はこれらの測定信号から各々の洗剤タンク12a,12bおよび12cの洗剤液位を算定する。
通常運転中、洗浄モジュール11としてのインサートモジュールはコーヒーメーカには接続されておらず、代わって、それぞれ配給管4aおよび4bの一方と接続された2つの食品タンク(非図示)が冷却ユニット2の冷却チャンバ内に配設されている。一般に、これらの食品タンクはミルクタンクであるため、配給ポンプ3aおよび3bによって方向切換弁5を経て注ぎ口8にミルクを送出することができ、したがって、抽出ユニット6によって抽出されたコーヒーに加えてさらにミルクを注ぎ口から注ぎ出すことが可能となる。
したがって、冷却ユニットは2本の配給管4と2基の配給ポンプ3とを有しており、これによって、異なった種類のミルク、例えば全乳または低脂肪乳を、注ぎ口を経て選択的に注ぎ出すことができる。
コーヒーメーカ1を洗浄するため、作業者は冷却ユニット2の冷却チャンバから食品タンクを取り外し、それに代えて、洗浄モジュール11であるインサートモジュール11を冷却ユニット2の冷却チャンバ内に挿設する。インサートモジュール11のすべての構成要素12〜15は1つのハウジング内に統合配置されており、前記ハウジングはその上側壁体ならびに前面の壁体にグリップを備えている。そのため、作業者は容易に冷却ユニットの冷却チャンバ内にインサートモジュール11を挿入したり、そこから引き出したりしたりすることができる。
インサートモジュール11の供給チャンバ13はその上側面に孔を有している。作業者は、図1には明示されていないが、ミルクタンクを取り外すことにより露出した冷却ユニット2の冷却チャンバ内に開口している配給管4aおよび4bをこの孔を通して差し込む。その際、これらの配給管の先端が供給チャンバ13のほぼ底に達するように差し込む。
上述したように、インサートモジュール11は3個の洗剤タンク12a、12b、12cを有しており、ここでは、洗剤タンク12aには第1の液体洗剤が、洗剤タンク12bには第2の液体洗剤が、洗剤タンク12cには液体殺菌剤がそれぞれ濃縮された形で満たされている。
冷却ユニット2の冷却チャンバ内にインサートモジュール11を挿入して、配給管4aおよび4bを供給チャンバ13に差し込んだ後、作業者はさらにインサートモジュール11の制御入力部としての制御端子をコーヒーメーカの制御入力部と同一または別体のインサートモジュール11への制御出力部としての制御端子に接続する。これにより、コーヒーメーカの制御ユニット100はインサートモジュール11の上述した構成要素と制御可能に接続されたことになる。
作業者は、最後に、図中不図示の操作入力部を通じて、制御ユニット100に格納された、コーヒーメーカの全自動洗浄を実行する洗浄プログラムをスタートさせる。
先ず、液位センサによって、洗剤タンク12の各々に洗浄プログラム全体の実行に必要とされる十分な量の洗剤が存在しているか否かがチェックされる。もしそうでない場合には、図中不図示のディスプレイを介して、視覚または音響あるいはその両方による警告信号が作業者に対して出力される。
洗剤タンクの各々の液位が十分であれば、先ず、適量供給ポンプ15によって所定量の第1の洗剤が供給チャンバ13に送られる。供給チャンバ13はその上側面に新鮮水取入れ口を有している。コーヒーメーカの新鮮水供給管9は冷却ユニットの冷却チャンバ内に開口しており、図1とは異なり実際には、この開口はインサートモジュール11が挿入された場合にインサートモジュール11の新鮮水取入れ口の真上に位置するように配置されている。
こうして所定量の第1の洗剤が供給チャンバ13に送られた後、新鮮水遮断弁10の相応な制御によって所定量の新鮮水が供給チャンバ13に供給されるため、供給チャンバ13内には洗剤1を含んだ所定の濃度の新鮮水・洗剤の混合液が生成される。
続いて、配給ポンプ3aおよび3bにより、上記の新鮮水・洗剤の混合液が同時に配給管4bおよび4aを経て方向切換弁5に送られる。方向切換弁5は、先ず、注ぎ管8aと注ぎ口8とが洗い流されて洗浄されるように切換え制御される。この場合、配給管4aおよび4bならびに、配給ポンプ3a,3bと方向切換弁5との間の中継管も同じく洗浄されることは言うまでもない。
続いて、殺菌剤が洗剤タンク12cから適量供給ポンプ15cによって供給チャンバ13に送られ、さらに、そこから配給ポンプ3aおよび3bによって配給管4aおよび4bならびに注ぎ管8aを経て注ぎ口8にポンピング配給されるため、洗浄後にさらに殺菌が実施される。
続いて、新鮮水供給管9を経て新鮮水が供給チャンバ13に供給され、この新鮮水が同じく注ぎ口8にポンピング配給されるため、すすぎ洗いが行われ、このすすぎ洗いの間に洗剤残滓または殺菌剤残滓が取り除かれる。
上記の第1の洗浄工程の完了後、再度、洗浄サイクルが実施されるが、ただしその際、方向切換弁5は、配給ポンプ3aおよび3bがもはや注ぎ管8aを介してではなく、抽出ユニット6を経て注ぎ口8と接続されるように切換え制御される。
上記の第2の洗浄工程において、洗浄は上記と同様にして行われるが、ただし今回は、洗剤タンク12aからの第1の洗剤に代えて、洗剤タンク12bからの第2の洗剤が使用される。この第2の洗剤は特に抽出ユニットの洗浄に適している。洗浄のその他のステップは、第2の洗剤が相応して第2の適量供給ポンプ15bを経て供給チャンバ13に送られる点を除き、上記と同様にして行われる。
第3の洗浄工程において、方向切換弁5は最後に、配給ポンプ3aおよび3bがインスタント混合器7を経て注ぎ口と連通され、これにより、インスタント混合器7が洗浄されるように切換え制御される。この洗浄プロセスは同じく第2の洗剤タンク12bからの第2の洗剤を用いて行われる。
洗浄全体は制御ユニットに前設定された洗浄プログラムに従って全自動で進行し、作業者の介入は不要である。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
3:配給ポンプ
3a:第1配給ポンプ
3b:第2配給ポンプ
4:配給管
4a:第1配給管
4b:第2配給管
5:方向切換弁
8a:注ぎ管
9:新鮮水供給管
11:洗浄モジュール(インサートモジュール)
12:洗剤タンク
12a:第1の洗剤タンク
12b:第2の洗剤タンク
12c:第3の洗剤タンク
13:供給チャンバ
14:適量供給手段
15:適量供給ポンプ
15a:第1の適量供給ポンプ
15b:第2の適量供給ポンプ
15c:第3の適量供給ポンプ
3a:第1配給ポンプ
3b:第2配給ポンプ
4:配給管
4a:第1配給管
4b:第2配給管
5:方向切換弁
8a:注ぎ管
9:新鮮水供給管
11:洗浄モジュール(インサートモジュール)
12:洗剤タンク
12a:第1の洗剤タンク
12b:第2の洗剤タンク
12c:第3の洗剤タンク
13:供給チャンバ
14:適量供給手段
15:適量供給ポンプ
15a:第1の適量供給ポンプ
15b:第2の適量供給ポンプ
15c:第3の適量供給ポンプ
Claims (24)
- 洗剤を収容するための少なくとも1つの第1の洗剤タンク(12a,12b,12c)と、制御入力部を有する少なくとも1つの適量供給手段(14)と、少なくとも1つの供給チャンバ(13)とを有する洗浄モジュールであって、
前記適量供給手段(14)によって洗剤が前記第1の洗剤タンクから前記供給チャンバ(13)に供給されるように、前記適量供給手段(14)は前記第1の洗剤タンク(12a,12b,12c)と前記供給チャンバ(13)とに接続されている液体食品調製装置のための洗浄モジュール。 - 前記第1の洗剤タンク(12a,12b,12c)と、前記適量供給手段(14)と、前記供給チャンバ(13)とが1つの構造ユニットを形成していることを特徴とする請求項1に記載の洗浄モジュール。
- 洗浄モジュールはさらに少なくとも1つの第2の洗剤タンク(12b)を含み、前記適量供給手段(14)によって洗剤が前記第2の洗剤タンク(12b)から前記供給チャンバ(13)に供給されるように、前記第2の洗剤タンクは前記適量供給手段(14)を介して前記供給チャンバ(13)に接続され、前記適量供給手段(14)は洗剤を選択的に前記第1の洗剤タンク又は前記第2の洗剤タンク(12a,12b)から前記供給チャンバ(13)に供給可能なように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄モジュール。
- 前記適量供給手段は適量供給ポンプと方向切換弁とを含み、前記方向切換弁は前記第1と第2の洗剤タンクおよび前記適量供給ポンプと接続され、前記方向切換弁によって前記適量供給ポンプは選択的に前記第1または前記第2の洗剤タンクと接続可能であることを特徴とする請求項3に記載の洗浄モジュール。
- 前記適量供給手段(14)は少なくとも2つの適量供給ポンプ(15a,15b)を含み、第1の適量供給ポンプ(15a)は前記第1の洗剤タンク(12a)および前記供給チャンバ(13)に、第2の適量供給ポンプ(15b)は前記第2の洗剤タンク(12b)および前記供給チャンバ(13)にそれぞれ液体流通可能に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の洗浄モジュール。
- 前記適量供給手段(14)は少なくとも1つの適量供給ポンプまたは方向切換弁あるいはその両方を備えており、前記適量供給手段(14)の制御入力部は制御端子または給電端子あるいはその両方を有し、前記電気制御・給電端子は前記適量供給ポンプまたは前記方向切換弁あるいはその両方と接続されていることを特徴とする請求項1に記載の洗浄モジュール。
- 前記制御端子または前記給電端子あるいはその両方はコードレス接続可能な誘導接続端子として形成されていることを特徴とする請求項6に記載の洗浄モジュール。
- 洗浄モジュールは前記供給チャンバ(13)と連通した新鮮水取入れ口を有し、前記新鮮水取入れ口は前記供給チャンバ(13)の上側の壁体に孔として形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の洗浄モジュール。
- 前記供給チャンバ(13)は配給管(4a,4b)を差し込むための孔を有し、前記孔は前記供給チャンバ(13)の上側の壁体に設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の洗浄モジュール。
- 前記洗剤タンク(12a,12b,12c)と、前記適量供給手段(14)と、前記供給チャンバ(13)とは1つの共通のハウジング内に配置され、前記ハウジングはハウジング上面にグリップを有していることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の洗浄モジュール。
- この洗浄モジュールはインサートモジュール(11)として形成され、この洗浄モジュールの前面に洗浄モジュールの挿入・引出用の少なくとも1つのグリップが形成されていることを特徴とする請求項10に記載の洗浄モジュール。
- 前記洗剤タンク(12a,12b,12c)は液体洗剤の収容に適するように形成されており、前記洗浄モジュールは液体洗剤を収容するための3個の洗剤タンク(12a,12b,12c)を有し、前記洗剤タンクはそれぞれ前記適量供給手段(14)を介して前記供給チャンバ(13)に接続されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の洗浄モジュール。
- 少なくとも1つの配給管(4a,4b)と注ぎ管(8a)と配給ポンプ(3a,3b)と注ぎ口(8)と制御ユニットとを備え、前記配給ポンプ(3a,3b)は前記配給管(4a,4b)と前記注ぎ口(8)とに接続され、液体が前記配給管を経て前記配給ポンプに吸引され、さらに前記配給ポンプから前記注ぎ管(8a)を経て前記注ぎ口(8)に配給され、前記制御ユニットは制御信号によって前記配給ポンプの作動を制御するように構成され、
適量供給手段(14)と接続される制御接続部が備えられ、前記制御ユニットは前記制御接続部および前記配給ポンプ(3a,3b)とを連係制御するように構成され、
洗浄モードにおいて、前記制御ユニットの制御信号に応じて前記配給ポンプと前記制御接続部に接続された適量供給手段(14)とが制御されることを特徴とする液体食品調製装置。 - 前記注ぎ管(8a)には方向切換弁(5)が設けられ、前記方向切換弁(5)は前記制御ユニットと連係するように形成されて、前記配給ポンプ(3)は前記制御ユニットの制御信号に応じて制御される前記方向切換弁によって選択的に前記注ぎ管(8a)を経て前記注ぎ口(8)と液体流通可能に接続される状態又はすすぎ洗い管を経てさらに別の少なくとも1つの装置構成要素と液体流通可能に接続される状態となることを特徴とする請求項13に記載の液体食品調製装置。
- コーヒーを調製するための抽出ユニット(6)と抽出ユニットすすぎ洗い管とが備えられ、前記方向切換弁(5)は前記配給ポンプ(3a,3b)が前記制御ユニットの制御信号に応じて制御される前記方向切換弁(5)によって選択的に前記抽出ユニットすすぎ洗い管を経て前記抽出ユニット(6)と液体流通可能に接続されるように構成されていることを特徴とする請求項14に記載の液体食品調製装置。
- インスタント混合器(7)とインスタント混合器すすぎ洗い管とが備えられ、前記方向切換弁(5)は前記配給ポンプ(3a,3b)が前記制御ユニットの制御信号に応じて制御される前記方向切換弁によって選択的に前記インスタント混合器すすぎ洗い管を経て前記インスタント混合器(7)と液体流通可能に接続されるように構成されていることを特徴とする請求項13から15のいずれか一項に記載の液体食品調製装置。
- 少なくとも1つの配給管(4a,4b)と注ぎ管(8a)と配給ポンプ(3a,3b)と注ぎ口(8)と制御ユニットとを備え、前記配給ポンプ(3a,3b)は前記配給管(4a,4b)と前記注ぎ口(8)とに接続され、液体が前記配給管を経て前記配給ポンプに吸引され、さらに前記配給ポンプから前記注ぎ管(8a)を経て前記注ぎ口(8)に配給され、前記制御ユニットは制御信号によって前記配給ポンプの作動を制御するように構成され、
新鮮水遮断弁(10)付きの新鮮水供給管(9)が備えられ、前記新鮮水供給管(9)は洗浄モジュールの供給チャンバ(13)と接続された新鮮水供給口に連通しており、前記新鮮水遮断弁(10)は前記制御ユニットと接続され、新鮮水の供給が前記制御ユニットの制御信号に応じてオン・オフ制御されるように構成されていることを特徴とする液体食品調製装置。 - 請求項1から12のいずれか一項に記載の洗浄モジュールが備えられ、液体食品または食品添加物のためのタンクを収容する冷却チャンバが備えられ、前記配給管(4a,4b)が前記冷却チャンバ内に開口することで、液体が前記冷却チャンバから前記配給ポンプ(3a,3b)によって前記配給管を経て配給可能であり、
前記洗浄モジュールと前記冷却チャンバとは前記洗浄モジュールが前記冷却チャンバに挿入可能なように構成されていることを特徴とする請求項13から17のいずれか一項に記載の液体食品調製装置。 - 前記新鮮水供給管(9)は前記冷却チャンバ内に開口しており、前記洗浄モジュールの新鮮水取入れ口と前記新鮮水供給管(9)の開口とは、前記冷却チャンバ内に洗浄モジュールが挿入されると、前記新鮮水供給管(9)の前記開口が前記洗浄モジュールの新鮮水取入れ口の真上に位置するように配置されていることを特徴とする請求項17に記載の液体食品調製装置。
- 適量供給手段(14)による洗剤タンクから供給チャンバ(13)への洗剤供給を行う第1ステップと、
配給ポンプ(3)による前記供給チャンバ(13)からの洗剤の送出および前記洗剤による装置の注ぎ管(8a)と注ぎ口との洗浄を行う第2ステップと、
前記供給チャンバ(13)への新鮮水の供給を行う第3ステップと、
前記配給ポンプ(3)による前記供給チャンバ(13)からの新鮮水の送出および前記 新鮮水による装置の前記注ぎ管(8a)と前記注ぎ口とのすすぎ洗いを行う第4ステップとを含み、
前記供給チャンバ(13)への洗剤および新鮮水の供給は自動的に行われる、液体食品調製装置のための洗浄方法。 - 前記第1ステップにおいてさらに新鮮水が前記供給チャンバ(13)に供給されるため、前記供給チャンバ(13)内に、前記制御ユニットにおいて前設定された混合比で洗剤と新鮮水との混合液が生成され、
前記第2ステップにおいて、前記洗剤に代えて、新鮮水と洗剤との前記混合液が洗浄に使用されることを特徴とする請求項20に記載の洗浄方法。 - 前記第2ステップと前記第3ステップとの間で、
前記適量供給手段(14)による第2の洗剤タンクから前記供給チャンバ(13)への第2の洗剤の供給を行う供給ステップと、
前記配給ポンプ(3)による前記供給チャンバ(13)からの前記第2の洗剤の送出および前記第2の洗剤による装置の前記注ぎ管(8a)と前記注ぎ口との洗浄を行う洗浄ステップとが実施され、
前記供給ステップにおいて、さらに新鮮水が前記供給チャンバ(13)に供給されるため、前記供給チャンバ(13)内に、前記制御ユニットにおいて前設定された混合比で第2の洗剤と新鮮水との混合液が生成され、
前記洗浄ステップにおいて、前記第2の洗剤に代えて、新鮮水と第2の洗剤との前記混合液が洗浄に使用されることを特徴とする請求項20又は21に記載の洗浄方法。 - 前記洗浄工程の全体は複数回にわたって実行され、1回の実行時に装置の注ぎ管(8a)と注ぎ口(8)とが洗浄、すすぎ洗いされ、さらにもう1回の実行時に前記配給ポンプが装置の抽出ユニット(6)に接続されて、前記抽出ユニット(6)が洗浄、すすぎ洗いされ、とりわけ、さらにもう1回の実行時に前記配給ポンプ(3)が装置のインスタント混合器(7)に接続されて、前記インスタント混合器(7)が洗浄、すすぎ洗いされることを特徴とする請求項20から22のいずれか一項に記載の洗浄方法。
- 前記洗浄方法のプロセス全体は制御ユニットによって制御されて自動的に進行することを特徴とする請求項20から23のいずれか一項に記載の洗浄方法。
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