JP2009165677A - 島設備 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上方へ向けて開放する矩形状の凹室201で形成され、外部から球を流入させる球流路38の排出口38aを凹室の上部開口の長手方向のほぼ中央に臨ませた球貯留タンク200において、凹室は、当該凹室の長手方向のほぼ中央に形成された空部201aと、該空部を挟んで空部側から端部に向けて下り傾斜する一対の傾斜板215,216と、前記長手方向に沿って立設された両側壁の夫々に穿設された貫通口に挿通され、前記一対の傾斜板を載置させるとともに、引っ張り強度を有する複数の架設部材211〜214(ロッド状部材)と、前記架設部材の両端側から螺着され、前記両側壁の外側に当接するナット225〜232(螺着部材)と、を有する構成とする。
【選択図】図11
Description
前記凹室は、
当該凹室の長手方向のほぼ中央に形成された空部と、該空部を挟んで空部側から端部に向けて下り傾斜する一対の傾斜板と、前記長手方向に沿って立設された両側壁の夫々に穿設された貫通口に挿通され、前記一対の傾斜板を載置させるとともに、引っ張り強度を有する複数のロッド状部材と、前記ロッド状部材の両端側から螺着され、前記両側壁の外側に当接する螺着部材と、を有することを特徴とする。
ここで、引っ張り強度とは、凹室内の遊技球(即ち貯留球)の圧力で伸びない程度以上の強度を意味する。
前記ロッド状部材の両側壁間に位置する部分の端部を夫々被覆する一側被覆部材及び他側被覆部材と、前記両側壁のうちの一側壁に設けられ、前記球流路からの球の流入を制限する制限部材を制御するために球の貯留レベルを検出する球量センサと、を有し、
前記傾斜板を一側被覆部材及び他側被覆部材の内側端部の間に挟むように配置し、
前記球量センサは、前記傾斜板より低い位置に配設され、
前記一側被覆部材及び他側被覆部材は、前記凹室の短尺方向の長さを変更することにより、前記傾斜板の前記両側壁からの距離を変更可能とした態様としてもよい。
A.遊技場の設備全体の概略構成
まず、遊技場の設備全体の概略構成について説明する。図1は、遊技場の設備全体を説明するための斜視図である。図2は、後述する遊技島10bの内部構造を示す正面図である。図1及び図2は、島の正面を覆う板や遊技機を取り外した状態を示している。
本例の設備は、複数の島よりなるグループが複数設置されて構成される。図1に示すように、三つの島10a,10b,10cが並列状態に設置されてグループ1が形成されている。そして、このグループ1の隣りには、同一島配列又は異なる島配列の他のグループ(図示省略)が配置されていて、グループ間の遊技球の移動(交流)が行われる。例えば、グループ1と全く同一構成のグループが隣接して配置され、端に位置する島同士(グループ1では例えば島10c)を介して交流が行われる。
この場合、島10aは、遊技場の壁に沿って設置される壁島であって、他の島10b,10cには無い球貯留タンク200を裏面側(遊技場の壁に面した側)に備える親島である。これに対して、他の島10b,10cは、球貯留タンク200が無い分だけ球の保有量が親島よりも格段に少ない子島である。
なお、遊技島の配列や配列数、或いはカウンタの配置等は、上述の態様に限られないことはいうまでもない。
ここで、島間樋16,17は、遊技球を流下させる方向において斜め下に傾斜した状態に設けられており、遊技球を自重により流下させることによって、或る遊技島から隣接する遊技島(同グループ内又は他グループ内の他の島)に移動させる樋である。
なお、図2における符号14や15は、上部補助タンク13bにおける島間樋の接続口を示し、このうち符号14は他島(島10c)から自島(島10b)へ向かう島間樋17の接続口、符号15は自島(島10b)から他島(島10c)へ向かう島間樋16の接続口を示す。
また各島には、島制御装置(図示省略)が設けられ、上記上部シャッター14aを含む各島内の機器の制御は、それぞれこれらの島制御装置により行われる。各島の島制御装置は、相互に接続されている。
なお、上部タンク13の詳細については、後述する。
次に、図2や図5〜図7によって、各遊技島の構成及び遊技球の流れの概要について説明する。図5は、島10aの下部タンク31や球貯留タンク200等を示す斜視図である。また図6,図7は、下部タンク31から球揚送装置33へ向かう遊技球の流路を説明するための斜視図である。ここで、図6は後述する板状部材61a等を取り外した状態を示し、図7はさらに後述する傾斜板78と斜め仕切板79を取り外した状態を示している。
なお島10a(親島)は、球貯留タンク200を備えて上部タンク13から流下する遊技球がまず球貯留タンク200に流下する点において、他の島10b,10cと構成が異なる。また、カウンタ12の有無についても島によって異なる。しかし、その他の構成については、各島の構成は同様である。
なお親島10aには、上部タンク13から流下する遊技球を球貯留タンク200に流下させる降下流路38(図1及び図5に示す)が、上記降下流路36の代わりに設けられている。また、球揚送装置33による揚送経路以外の遊技球の移動経路(各樋及び流路)は、全て遊技球がその自重により移動するものである。また、上述した上部タンク13、下部タンク31、球揚送装置33、球貯留タンク200(親島についてのみ)、及び降下流路等は、各島の遊技球循環機構を構成する。また、遊技球回収樋34は、下部タンク31の底部を構成する。
また降下流路36は、本例では上部主タンク13aに上端が接続されて下方に伸びる管状の流路であり、島間樋を経由して他島から流入した遊技球やオーバーフローした遊技球(詳細後述する)を左右の下部タンク31に向けて流下させるものである。なお図2では、降下流路36の図示を簡略化しているため、降下流路36が上部補助タンク13bに接続されているように見えるが、本例の場合、実際には図3に示すように上部主タンク13aに接続されている。この降下流路36の下端は、後述する均し樋61の始端部(球落下部)に向けて配置され、この均し樋61の球落下部に上部タンク13からの球を落下させる。なお図5に示すように、親島10aの場合には、後述する球貯留タンク200の排出樋210が上記球落下部に向けて配置され、この均し樋61の球落下部に球貯留タンク200からの球が落下する構成となっている。
均し樋61は、遊技球回収樋34の上方(即ち、下部タンク31の上部)に遊技球回収樋34の上面側を一部覆うように配置された帯板状部材よりなる樋であり、図5に示すように後流側(島端側)の中央が矩形状に切り欠かれていることによって、後流側の部分においては、下部タンク31の各側壁から突出する傾斜突条65,66(遊技球を、下部タンク31の側壁に沿って島端に向けて転動させる部分)を構成している。この均し樋61は、球揚送装置33の近傍位置から島端に向けて延びるように球揚送装置33の両側にそれぞれ設けられており、遊技球回収樋34とは逆向きに傾斜している。即ち、遊技球回収樋34が、島の中央側(球揚送装置33の近傍位置)から島端に向かって上り傾斜しているのに対して、均し樋61は、島の中央から島端に向かって下り傾斜している(図2参照)。このため、均し樋61上の遊技球は、遊技球回収樋34とは逆に、基本的に島の中央から島端に向かって流れる。そして、均し樋61(前記傾斜突条65,66)上をその終端まで流れた遊技球は、遊技球回収樋34の始端位置に流れ落ち、遊技球が充満していない限り、今度は逆に遊技球回収樋34の底面上を島中央側に向かって流れる構成となっている。
また、均し樋61の一部(傾斜突条65,66の始端部の間の部分)は、図5に示す矩形の板状部材61aによって構成されている。なお図6や図7では、この板状部材61aに加えて、片側の傾斜突条66や下部タンク31の手前の側壁を取り外した状態を図示している。
また合流空間74には、図6に示すように、傾斜板78と斜め仕切板79とが設けられている。これら傾斜板78と斜め仕切板79は、前述の上部開口72から流下した遊技球を、溝流路75を流下する1条分の遊技球に対して、上から合流させるための部材である。まず傾斜板78は、溝流路75の上流側を覆うように上部開口72の下方に配置され、上面が下流側(球揚送装置33の側)に向かって下り傾斜するように取り付けられる板状部材である。また斜め仕切板79は、傾斜板78の上面から上方に延びるように立設され、上部開口72から流下した遊技球を溝流路75よりも手前側に流すように、上面から見て端壁70から手前側に斜めに配置された板状部材である。このため、上部開口72から流下した遊技球は、図6に矢印で示すように、まず斜め仕切板79に沿って傾斜板78の上面を斜めに流れ落ち、その後溝流路75の下流側に上から流入して、溝流路75の1条分の遊技球の上に流下する。
したがって、前述したバイパス流路を経由して下部タンク31から流下した遊技球は、下部シャッター37が閉状態にあっても、下部シャッター37で流れを止められている1条分の遊技球の上を乗り越えて揚送導入樋77に流れ、球揚送装置33に送られる構成となっている。これにより、下部タンク31の球貯留量が多い前述の多量球貯留状態でも、下部タンク31に新たに流下する遊技球(特に各遊技機から排出された遊技球)を球揚送装置33に送って早期に球磨きすることができるという利点がある。
即ち、上部タンク13からの遊技球や各遊技機から排出される遊技球(アウト球等)は、前述した降下流路36(親島10aの場合には、降下流路38や球貯留タンク200)やアウト球回収箱を経由して、まず島の下部(各遊技機の下側)に設けられた遊技球回収樋34(或いは、前述した均し樋61や傾斜樋81)により前述したように回収されて、下部シャッター37によって開閉される揚送導入樋77(図6に示す)を経由して島の略中央底部の位置に集められる。この位置には、球揚送装置33の下端側の入口が配置されており、この位置に集められた遊技球は図示省略した整列装置により、整然と球揚送装置33に入り、この球揚送装置33で研磨されつつ揚送され、球揚送装置33の上端側の出口33a(図3に示す)から前述の上部タンク13における上部主タンク13a内の上部に排出される。
次に、球揚送装置33から上部主タンク13a内の上部に排出された遊技球は、島間樋、遊技球補給樋35、降下流路36(或いは降下流路38)の順に優先して供給される。即ち、まず他島へ球を送る島間樋に供給され、この島間樋の入口が遊技球により満杯となっていると遊技球補給樋35に供給され、遊技球補給樋35の入口が遊技球により満杯となっていると降下流路36(或いは降下流路38)に供給される(詳細後述する)。
なお、前述した上部シャッター14aが閉じると、この島間樋からの遊技球の流入が止まる。前述した島制御装置は、例えば自島の遊技球貯留量が他島に比較して多いときに、上部シャッター14aを閉じる。特に、球貯留タンク200を備える親島10aの場合には、球貯留タンク200に設けた後述の球量センサ251,252が遊技球を検出することに基づいて上部シャッター14aを閉じる。
次に、上部タンク13の構成について、図3〜図4により説明する。
ここで図3〜図4は、上部タンク13を示す図である。このうち図3は、上部タンク13の外壁の一部を取外した状態の裏面側斜視図である。また図4は、外壁の一部に加えて後述する起立壁128等を取外した状態を示す裏面側斜視図である。
図3に示すように、上部主タンク13aは、その外壁を構成する板状部として、前板部101、裏板部102、天板部103、内側板部104、外側板部105を有する。また上部補助タンク13bは、外壁を構成する板状部として、前板部106、裏板部107、天板部108、外側板部109を有する。ここで、天板部103と天板部108は、水平方向の板状部であり、各タンク13a,13bの上面に配置される。また、前板部101及び前板部106と、裏板部102及び裏板部107とは、夫々各タンク13a,13bの前面と裏面に鉛直方向に配置される板状部である。また、内側板部104、外側板部105、及び外側板部109は、各タンク13a,13bの側面に鉛直方向に配置される板状部である。
なお、上部主タンク13aの内側板部104は、上部補助タンク13bの内側板部としても機能している。いいかえると、内側板部104によって、左右に隣り合う上部主タンク13a内と上部補助タンク13b内が仕切られている。
また、前板部101の上端部には、球揚送装置33の上端側の出口33aに対応する箇所に、切り欠き110が形成され、球揚送装置33の出口33aから排出された遊技球は、まずこの切り欠き110から上部主タンク13aの上部に流入する構成となっている。また、図3において符号111,112で示すものは、外側板部105と内側板部104の下部にそれぞれ形成された補給樋接続用開口である。図2において、左側の遊技球補給樋35の始端は、外側板部105に形成された補給樋接続用開口111に接続され、右側の遊技球補給樋35の始端は、内側板部104に形成された補給樋接続用開口112に接続される。
次に上部主タンク13a内の上部には、図3等に示すように、第1棚板部114が設けられている。この第1棚板部114は、上部主タンク13a内の上端部とそれより下方を仕切るように、水平に対して若干傾斜した状態に設置された板状部である。この第1棚板部114は、図3等に示す裏面から見て、左側に向かって下り傾斜している。また図3等において、第1棚板部114の左奥側の隅には、この第1棚板部114の上方と下方を連通させる切り欠き115が設けられている。上部主タンク13a内において第1棚板部114より上方の空間と第1棚板部114より下方の空間は、この切り欠き115によってのみ連通している。
また、内側板部104の上部には、隣り合う上部主タンク13a内(第1棚板部114の上面側)と上部補助タンク13b内(第2棚板部116の上面側)を連通させる連通口117が形成されている。
以上のような構成により、球揚送装置33によって揚送されて出口33aから排出された遊技球は、前述の切り欠き110からまず第1棚板部114上に流下し、図3に矢印で示すように流れる。即ち、第1棚板部114上に流下した遊技球は、出口33aから排出される際に手前側(裏面側)に向かって初速が付与されているため、第2棚板部116上に遊技球が充満していない状態であれば、基本的に連通口117を経由して第2棚板部116上に流れ、島間樋の接続口15を経由して他島に供給される。そして、第2棚板部116上に遊技球が充満している状態であれば、切り欠き115を経由して上部主タンク13a内の第1棚板部114よりも下方に落下する。
以上の構成により、前述の切り欠き115から落下した遊技球は、上記第3棚板部118上に落下し、図4に矢印で示すように、起立壁118aによって側方への(島の裏面側への)流下を阻止されつつ、この第3棚板部118上を外側板部105の方に流れ、前述の隙間119から下方に落下する。
以上の構成により、前述の隙間119から落下した遊技球は、上記第4棚板部120上に落下し、図4に矢印で示すように、第4棚板部120の上流部120aを裏側に向かって流れた後、第4棚板部120の下流部120bを内側に向かって流れ、下流部120bの突出端縁から落下する。
そして、第5棚板部122の前記最高位置を左右方向の中心とする位置には、図4に示すように、四角形の落下用開口123が形成されている。この落下用開口123は、降下流路36を構成する円筒部材の上端が接続されるものである。この落下用開口123は、前後方向において、前板部101の内面に略接合しているが、裏板部102の内面との間には前述の下流部120bに対応する所定の間隔が形成される位置に配置されている。
また、前述した補給樋接続用開口111や補給樋接続用開口112は、第5棚板部122の左右の端に対応する位置に設けられている。
以上の構成により、前述の第4棚板部120の下流部120bの突出端縁から落下した遊技球は、図4に矢印で示すように、第5棚板部122における前述の所定の間隔の部分に落下し、第5棚板部122の上面の傾斜によって左右何れかに流下し、補給樋接続用開口111又は補給樋接続用開口112を経由して遊技機又は球貸機に供給される。
なお、起立壁126の上端は、第4棚板部120と概略同程度の高さとされ、起立壁121の上端よりも格段に低い位置に設定されている。
また、内側板部104の下部には、隣り合う上部主タンク13a内(第6棚板部129の上面側)と上部補助タンク13b内(第7棚板部134の上面側)を連通させる連通口135が形成されている。
以上のような構成により、島間樋の接続口14から流入した遊技球(他島から供給された遊技球)は、まず第7棚板部134上に流下し、図4に矢印で示すように流れる。即ち、第7棚板部134上に流下した遊技球は、前述の流路切替部材131によって開口130が閉塞状態の場合、図4に矢印で示すように、連通口135を経由して第6棚板部129及び流路切替部材131上を流れ、起立壁126の上端を越えて落下用開口123に落下し、降下流路36内を経由して下部タンク31側に供給される(親島10aの場合には、降下流路38を経由して球貯留タンク200に供給される)。そして、前述の流路切替部材131が外されて開口130が開放状態の場合には、第6棚板部129の開口130から落下して、第5棚板部122の板部122b上に落下し、補給樋接続用開口112又は補給樋接続用開口111を経由して遊技機又は球貸機に供給される。
また、起立壁137の上端と起立壁121の上端の間には、第9棚板部138が設けられている。第9棚板部138も、第6棚板部129等と同様に、その前端が前板部101の内面に接合しているが、その後端は前述した間隔の分だけ裏板部102の内面から離れている。
以上の構成により、上部主タンク13a内の遊技球量が増加してくると、第4棚板部120の上や、さらには第8棚板部136の上にも遊技球が貯留可能であり、起立壁128の上端を越えて遊技球が充満すると、図3に矢印で示すように溢れた遊技球が上記開口139から降下流路36内(親島10aの場合には、降下流路38内)に落下可能となる。
次に、親島10aの球貯留タンク200(本発明の球貯留タンク)の構成について、図8〜図11や前述の図5によって説明する。
ここで図8〜図11は、球貯留タンク200を示す図である。このうち図8は、球貯留タンク200の上面図である。図9は、図8におけるA−A断面図である。図10は、図8におけるB−B断面図である。図11は、球貯留タンク200の要部斜視図である。なお、図9等において符号38aで示すのは、上部タンク13からの排出口(前述した降下流路38の出口)である。この排出口38aは、球貯留タンク200内(即ち、後述する凹室201内)の中央上部に配置され、降下流路38を流下した遊技球がこの位置から球貯留タンク200内に落下する構成となっている。降下流路38は、球貯留タンク200内に外部から球を流入させる球流路に相当する。
球貯留タンク200は、上方へ向けて開放する矩形状の凹室201が内部に形成されたものであり、正面側と裏面側に側壁202,203(両側壁)を有し、両端側に端壁204,205を有し、底部には底壁206,207を有する。
側壁202,203は、凹室201の長手方向(この場合、島10aの長手方向でもあり、場合によって左右方向という)に沿って立設されている。
端壁204,205は、側壁202,203の左右両端間を塞ぐように、球貯留タンク200の左右両側の端に、凹室201の短尺方向(この場合、島10aの長手方向に直交する方向であり、場合により前後方向という)に沿って立設されたものである。これら側壁202,203と端壁204,205と底壁206,207で囲まれた空間が、凹室201となっている。
そして、凹室201の底部における左右方向の中央位置には、遊技球を前後方向における島10aの正面側に向かって流す排出誘導樋208が形成されている。この排出誘導樋208は、図8に示すように、凹室201の底部を前後方向に横断するように設けられ、島10aの正面側に向かって下り傾斜している。また、前述の底壁206,207は、この排出誘導樋208の縁部まで伸びている。
また図10に示すように、正面側の側壁202の上記排出誘導樋208に連通する位置には、排出口209が形成されている。さらに、図5や図10に示すように、側壁202の外面には、排出口209から正面に延びるように排出樋210が形成されている。この排出樋210の先端は、前述した均し樋61の球落下部に向けて設置されている。
なお、排出樋210には、この排出樋210を開閉するシャッターを設け、親島10aの下部タンク31の球量が十分多い場合には、このシャッターを閉じるようにしてもよい。或いは、下部タンク31の球量が多くなって、均し樋61の球落下部が遊技球で充満すると、この充満した遊技球によって排出樋210の出口が塞がれて排出樋210からの遊技球の流出が止まる構成としてもよい。
架設部材211〜214は、例えば炭素鋼などの金属よりなる丸棒状のロッド状部材(いわゆる通しボルト)であり、所定の引っ張り強度(凹室201内の遊技球の圧力で伸びない程度以上の強度)を有し、両端部外周にネジが形成されている。これら架設部材211〜214は、図8や図11に示すように、その軸方向を前後方向とした姿勢で、凹室201の底部から上方に間隔を空けて配置され、側壁202,203の所定位置に形成された貫通口(符号省略)に両端部を挿通した状態にそれぞれ設けられ、側壁202,203の外側から両端部外周にナット225〜232が締め付けられることによって、側壁202,203に対してそれぞれ固定されている。ここで、架設部材211〜214は本発明のロッド状部材に相当する。また、ナット225〜232は、前記ロッド状部材の両端側から螺着されて両側壁202,203の外側に当接する螺着部材に相当する。
図9に示すように裏面側から見た場合、架設部材211は左側の端壁204の近くに配置され、架設部材212は凹室201の中央より若干左寄り(排出口38aの近傍左下位置)に配置され、架設部材213は凹室201の中央より若干右寄り(排出口38aの近傍右下位置)に配置され、架設部材214は比較的右側の端壁205の近くに配置されている。また、傾斜板215,216の後述する傾斜姿勢を実現すべく、端壁近くの架設部材211,214よりも中央近くの架設部材212,213の方が高い位置に配置されている。
これにより、降下流路38の排出口38aから前記空部201aを落下する遊技球が凹室201の特に底部中央付近(排出誘導樋208の付近)の上に多量に溜まって、傾斜板215,216の付近まで遊技球が堆積した状態(即ち、空部201aまで遊技球が堆積した状態)になると、その後は排出口38aから落下した遊技球が、傾斜板215,216の上面を流下して凹室201の中央から比較的端側に流れることによって、凹室201の比較的端側(底壁206,207上の端部側)にも遊技球が貯留され、この結果、凹室201全体に遊技球が均等化されて貯留される構成となっている。
なお、上述したように傾斜板215,216の上面を流れる遊技球は、傾斜板215,216の長手方向の終端側からも落下するが、傾斜板215,216の幅方向の両縁部(即ち、傾斜板215,216と側壁202,203の隙間)からも落下する。このため、傾斜板215,216は、凹室201の長手方向(左右方向)における遊技球の貯留状態を均等化するとともに、凹室201の短尺方向(前後方向)における遊技球の貯留状態も均等化する作用を奏する。
そしてこの構成であると、一側被覆部材217〜220と他側被覆部材221〜224の架設部材211〜214に沿った前後方向(凹室201の短尺方向)の長さは、対を為す一側被覆部材と他側被覆部材(即ち、同じ架設部材に装着されるもの)の合計の長さが傾斜板215又は216と凹室201の幅の差に略等しいという条件を満たせば、いかなる長さでもよい。したがって、一側被覆部材217〜220と他側被覆部材221〜224として、上記条件を満たす長さの異なるものを複数用意しておき、それらを取り替えることによって、これら一側被覆部材217〜220と他側被覆部材221〜224の前後方向の長さは変更可能である。
即ち、引っ張り強度を有する架設部材211〜214(ロッド状部材)の両端側から螺着されたナット225〜232(螺着部材)が両側壁202,203の外側に当接するので、貯留球の圧力を受けても側壁202,203が外側に膨らむことを防止できる。
また、傾斜板215,216がタンク200内に球を均等に貯留するための樋として機能し、架設部材211〜214が前記樋を支持する支持部材として機能する。そして、一側被覆部材217〜220及び他側被覆部材221〜224により架設部材211〜214の両側壁側を夫々被覆するので、傾斜板215,216を流下する球により架設部材211〜214が破損することを効果的に防止できる。また、傾斜板215,216を一側被覆部材217〜220及び他側被覆部材221〜224の内側端部の間に挟むように配置したので、傾斜板215,216を両側壁から離間するように位置決めでき、傾斜板両側方の隙間の夫々から球を落下させることができ、球貯留タンク200の貯留状態を適正にできる。
13 上部タンク
14a 上部シャッター(制限部材)
31 下部タンク
33 球揚送装置
38 降下流路(外部から球を流入させる球流路)
38a 排出口
200 球貯留タンク
201 凹室
201a 空部
202,203 側壁
211〜214 架設部材(ロッド状部材)
215,216 傾斜板
217〜220 一側被覆部材
221〜224 他側被覆部材
225〜232 ナット(螺着部材)
234〜241 凸部
251,252 球量センサ
Claims (2)
- 上方へ向けて開放する矩形状の凹室で形成され、外部から球を流入させる球流路の排出口を凹室の上部開口の長手方向のほぼ中央に臨ませた球貯留タンクにおいて、
前記凹室は、
当該凹室の長手方向のほぼ中央に形成された空部と、
該空部を挟んで空部側から端部に向けて下り傾斜する一対の傾斜板と、
前記長手方向に沿って立設された両側壁の夫々に穿設された貫通口に挿通され、前記一対の傾斜板を載置させるとともに、引っ張り強度を有する複数のロッド状部材と、
前記ロッド状部材の両端側から螺着され、前記両側壁の外側に当接する螺着部材と、を有することを特徴とする球貯留タンク。 - 前記凹室は、
前記ロッド状部材の両側壁間に位置する部分の端部を夫々被覆する一側被覆部材及び他側被覆部材と、
前記両側壁のうちの一側壁に設けられ、前記球流路からの球の流入を制限する制限部材を制御するために球の貯留レベルを検出する球量センサと、を有し、
前記傾斜板を一側被覆部材及び他側被覆部材の内側端部の間に挟むように配置し、
前記球量センサは、前記傾斜板より低い位置に配設され、
前記一側被覆部材及び他側被覆部材は、前記凹室の短尺方向の長さを変更することにより、前記傾斜板の前記両側壁からの距離を変更可能としたことを特徴とする請求項1に記載の球貯留タンク。
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