JP2009164498A - 熱電モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】高湿度の環境であっても、電蝕による劣化や熱電素子の破壊が生じにくく、高耐湿性と高信頼性を併せ持つ熱電モジュールを提供する。
【解決手段】本発明の熱電モジュールは、上電極11aと下電極12aの少なくとも一方は樹脂製基板11(12)を備えるとともに、両電極11a,12aと熱電素子13と樹脂製基板11(12)と接合金属13aの各露出表面は耐湿性の有機材料からなる防湿被膜14が形成されている。応力緩和効果を発揮する合成樹脂基板11(12)を用いるとともに、各露出表面を耐湿性の有機材料からなる防湿被膜14で被覆するようにしているので、高湿度の環境であっても、電蝕による劣化や熱電素子の破壊が生じにくく、かつ高耐湿性と高信頼性を併せ持つ熱電モジュールが得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、上電極と、下電極と、これらの両電極間で直列接続されるように接合金属により接合された複数の熱電素子とからなる熱電モジュールに関する。
従来より、P型半導体からなる熱電素子とN型半導体からなる熱電素子を隣り合わせて交互に配列し、これらの各熱電素子が互に直列に導電接続されるように、上電極と下電極との間にハンダなどからなる接合金属により接合して構成された熱電モジュールは広く知られている。ところが、この種の熱電モジュールにおいては、湿気(水分や水蒸気など)の浸入により熱電素子の接合部が腐食(電蝕によるものと思われる)されて、徐々に劣化が進行するようになったり、あるいは接合部近傍の熱電素子にクラックや破壊が生じるようになったりして、当該熱電モジュールの耐久性が低下していくという問題があった。
このため、特許文献1(特開2006−237547号公報)などにおいて、湿気(水分や水蒸気など)による熱電モジュールの劣化を防止する手法が提案されるようになった。例えば、特許文献1にて提案された熱電モジュールにおいては、一対の支持基板の外周部間に熱電素子を外気から遮断する枠を設けるようにしている。この場合、枠は、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素、炭化珪素、ダイヤモンドなどのセラミックスやTi、Ni、Al、Fe、Cuなどの金属やそれらの合金が用いられ、使用温度及び熱電素子の熱膨張率に応じ、これらから適宜選択して用いるようにしている。
ところが、上述した特許文献1に記載されるように、熱電モジュールの外周部に枠を設けた場合、吸熱部の温度が結露点以下に低下すると吸熱部に結露水が付着するとともに、枠の厚みを厚くしすぎると放熱部と吸熱部との間で熱的短絡が生じるようになって、吸熱性能や放熱性能などの熱電モジュール性能が低下するという問題を生じるようになる。また、吸熱部に付着する結露水により熱電素子間で電気的な短絡が生起されるという恐れも生じることとなる。これらの問題を解消するために、特許文献2(特許第3400479号公報)や特許文献3(特開平7−307495号公報)が提案されている。
ここで、特許文献2においては、複数の熱電素子が互に直列に導電接続されるように一対の金属板からなる電極間に配設されていて、これらの熱電素子が各金属板からなる電極にハンダ接合なされている。また、金属板からなる電極には電気絶縁層を介して熱良導体からなる補強部材が接合され、かつ熱電素子と補強部材の表面全体に耐湿性材料からなる被膜を形成するようにしている。なお、上述した金属板からなる電極は基板としての機能を有するが、薄板であるため強度を補強する必要がある。このため、その強度を補強するために補強部材が設けられていると考えられる。これにより、吸熱部に付着する結露水による熱電素子間の電気的短絡や、ハンダ接合面での電蝕や、熱的な短絡が防止されることとなる。
一方、特許文献3においては、熱電素子および金属材料の外気と接する表面を電気絶縁性で水分透過性の低い(撥水性が高い)被膜、例えば、オクタデシルトリクロロフラン、シリコン系撥水剤、テフロン系撥水剤、ポリビニルブチラール、ブタジエンゴムなどで被覆するようにしている。これにより、結露した水分はその表面の撥水性のために表面を覆う液膜とならずに孤立した水滴の状態を維持し続ける。その結果、腐食が電気化学的な加速を受けることがないこととなる。
特開2006−237547号公報 特許第3400479号公報 特開平7−307495号公報
しかしながら、上述した特許文献2で提案された熱電モジュールにおいては、金属板からなる電極の強度を補強するために設けた補強部材の剛性によって、熱電モジュールに応力集中が起こりやすいという問題を生じた。ここで、熱電モジュールに応力集中が繰り返して付与されるようになると、熱電モジュールに亀裂が生じたり、熱電モジュールが破壊されたりして、熱応力負荷に対する信頼性が低下するという問題を生じた。また、金属板からなる電極と補強部材との間には電気絶縁層が配設されているので、この電気絶縁層による熱抵抗により吸熱効率が低下して吸熱量を低下させるという新たな問題も生じた。
一方、特許文献3で提案された熱電モジュールにおいては、基板として剛性のあるセラミック基板が用いられている。ここで、剛性のあるセラミック基板に耐湿性被膜を形成すると、熱電モジュールの使用時に生じる上下基板間の温度差により熱応力が発生する。このため、剛性のあるセラミック基板と形成された耐湿性被膜との熱膨張率差に起因する熱応力により、耐湿性被膜が破壊されるという事態が生じ、熱電モジュールの耐湿性が損なわれるという問題を生じた。また、同時に、熱電素子とセラミック基板との熱膨張率差に起因する熱応力により、熱電素子に亀裂が生じたり、やがては破壊に至る場合もあって、熱電モジュールの信頼性が損なわれるという問題も生じた。
そこで、本発明は上記の如き問題点を解消するためになされたものであって、高湿度の環境であっても、電蝕による劣化や熱電素子の破壊が生じにくく、高耐湿性と高信頼性を併せ持つ熱電モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の熱電モジュールは、上電極と下電極の少なくとも一方は合成樹脂製基板を備えるとともに、両電極と複数の熱電素子と合成樹脂製基板と接合金属の各露出表面は耐湿性の有機材料からなる防湿被膜が形成されていることを特徴とする。ここで、基板材料を容易に薄膜を形成することが可能な合成樹脂にするとともに、薄膜からなる合成樹脂製基板を吸熱側に用いることにより、薄膜に起因して最大吸熱量(Qmax)を大きくすることが可能となる。これにより、吸熱効率を向上させることが可能となって、吸熱効率が向上した熱電モジュールを得ることが可能となる。
また、熱電モジュールの使用時に上下基板間の温度差が生じて熱応力が発生しても、柔軟性およびクッション性(応力緩和性)を有する合成樹脂製基板により熱に起因する応力(熱応力)が吸収されることとなる。これにより、熱応力により防湿被膜が破壊されたり、熱電素子が破壊に至るという事態が生じるのを未然に防止できるようになる。この結果、高湿度の環境であっても、電蝕による劣化や熱電素子の破壊が生じにくく、高耐湿性と高信頼性を併せ持つ熱電モジュールを提供することが可能となる。この場合、ヒートシンクとの接合性を考慮すると、合成樹脂製基板のヒートシンクとの接合面以外の露出表面のみに耐湿性の有機材料からなる防湿被膜を形成するのが望ましい。
ここで、合成樹脂製基板の電極が形成された面と反対側の面には金属膜からなる熱伝導層が形成されていると、金属膜からなる熱伝導層は良熱伝導体であるので、吸熱効率および放熱効率が向上して、変換効率が向上した熱電モジュールが得られるようになる。また、このような金属膜からなる熱伝導層が形成されていると、ヒートシンクを金属膜からなる熱伝導層に直接接合することが可能となるので、さらに吸熱効率および放熱効率が向上した熱電モジュールが得られるようになる。なお、熱伝導性を考慮すると熱伝導層はCu膜であるのが望ましい。また、耐湿性の有機材料としては、耐湿性が極めて優れたポリパラキシリレンであるのが望ましい。
また、防湿被膜の厚みを0.1μmよりも薄くしすぎると耐湿性が低下して、熱応力により熱電素子に亀裂が生じるようになって、熱電素子の抵抗値が上昇して熱電モジュールの信頼性が低下することが明らかになった。一方、防湿被膜の厚みを25μmを超えるように厚くしすぎると耐湿性は向上するが、逆に熱伝導性が低下するようになって、熱電モジュールの信頼性が低下することが明らかになった。これらのことから、防湿被膜の膜厚は0.1μm以上で25μm以下であるのが望ましい。
また、合成樹脂はポリイミド樹脂あるいはエポキシ樹脂のいずれかであるのが望ましい。また、ポリイミド樹脂あるいはエポキシ樹脂からなる基板の熱伝導性を向上させるためには、これらの合成樹脂中に熱伝導性が良好なフィラーを均一に分散して添加するが望ましい。この場合、熱伝導性が良好なフィラーとしては、アルミナ、窒化アルミニウム、酸化マグネシウムから選択し、これらのうちの少なくとも1種類が合成樹脂中に均一に分散して添加されているのが好ましい。
本発明の熱電モジュールにおいては、応力緩和効果を発揮する合成樹脂基板を用いるとともに、上、下電極と、複数の熱電素子と、接合金属および合成樹脂製基板(ヒートシンクとの接合面以外とするのが望ましい)の各露出表面を耐湿性の有機材料からなる防湿被膜で被覆するようにしているので、高湿度の環境であっても、電蝕による劣化や熱電素子の破壊が生じにくく、かつ高耐湿性と高信頼性を併せ持つ熱電モジュールを提供することが可能となる。
本発明の熱電モジュールに係わる実施の形態を以下に説明するが、本発明はこの実施の形態に何ら限定されるものでなく、本発明の目的を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。なお、図1は第1実施形態の熱電モジュールを模式的に示す図であり、図1(a)は熱電モジュール組立体の概略構成を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は、完成品となる熱電モジュールの断面(図1(a)のA−A断面)を模式的に示す断面図である。また、図2は第2実施形態の完成品となる熱電モジュールの断面を模式的に示す断面図である。さらに、図3は第3実施形態の完成品となる熱電モジュールの断面を模式的に示す断面図である。
1.第1実施形態
本第1実施形態の熱電モジュール10は、図1に示すように、下面に銅膜からなる上電極11aが形成された合成樹脂製上基板11と、上面に銅膜からなる下電極12aが形成され合成樹脂製下基板12と、これらの両電極11a,12a間でハンダ接合層(接合金属)13aにより電気的に直列接続された多数の熱電素子13とから構成されている。この場合、上基板11の上面の略全表面を被覆するように銅膜からなる熱伝導層11bが形成されているとともに、下基板12の下面の略全表面を被覆するように銅膜からなる熱伝導層12bが形成されている。そして、これらの両合成樹脂製基板11,12と、両電極11a,12aおよび両熱伝導層11b,12bと、複数の熱電素子13およびハンダ接合層13aの各露出表面は耐湿性の有機材料からなる防湿被膜14が形成されている。
ここで、合成樹脂製上基板11と合成樹脂製下基板12は、電気絶縁性を有するポリイミド樹脂あるいはエポキシ樹脂により形成されている。この場合、ポリイミド樹脂あるいはエポキシ樹脂の熱伝導性を向上させるために、アルミナ(Al23)や窒化アルミニウム(AlN)や酸化カルシウム(CaO)などの平均粒径が15μm以下の粉末からなるフィラーが分散して添加されている。なお、下基板12に形成された下電極12aの一端部にはリード線15,15を接続するための一対の端子部12c,12cが形成されている。
そして、これらのポリイミド樹脂あるいはエポキシ樹脂からなる上基板11および下基板12を用いた熱電モジュール10においては、上述した両電極11a,12a間で電気的に直列接続されるように多数の熱電素子13が配置、接合されている。この場合、熱電素子13はP型半導体化合物素子とN型半導体化合物素子とからなるものである。そして、これらがP,N,P,N・・・の順に電気的に直列に接続されるように、上基板11に形成された上電極11aと下基板12に形成された下電極12aにそれぞれSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けされて、接合面にハンダ接合層13a,13aが形成されている。なお、各熱電素子13の両端部のハンダ付け面にはニッケルめっきが施されている。
熱電素子13としては、室温で高い性能が発揮されるBi-Te(ビスマスーテルル)系の熱電材料からなる焼結体を用いのが望ましく、P型半導体化合物素子としては、Bi−Sb−Teの3元素からなる材料を用い、N型半導体化合物素子としては、Bi−Sb−Te−Seの4元素からなる材料を用いるのが好ましい。具体的には、P型半導体化合物素子としては、Bi0.5Sb1.5Te3と表される組成のものを使用し、N型半導体化合物素子としては、Bi1.9Sb0.1Te2.6Se0.4と表される組成のものを使用し、ホットプレス焼結法に形成されたものを用いるようにしている。
防湿被膜14は有機材料、例えば、パリレンC(ジクロロジパラキシリレン)やパリレンN(ポリパラキシリレン)などのポリパラキシリレン系樹脂からなる。
〈熱電モジュールの作製例〉
ついで、上述のような構成となる熱電モジュール10の作製例を以下に説明する。
まず、表面(上面)に銅膜からなる熱伝導層11bが形成されているとともに、裏面(下面)に銅膜からなる上電極11aが形成された上基板11を用意する。また、裏面(下面)に銅膜からなる熱伝導層12bが形成されているとともに、表面(上面)に銅膜からなる下電極12aが形成され、かつ下電極12aの一端部に一対の端子部12c,12cが形成された下基板12を用意する。さらに、複数のP型半導体化合物素子とN型半導体化合物素子とからなる熱電素子13を用意する。
ここで、銅膜からなる上電極11aおよび銅膜からなる下電極12aは、例えば、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などにより、所定の厚みで所定の配線パターンとなるように形成されている。また、銅膜からなる熱伝導層11b,12bも、同様に、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などにより、所定の厚みとなるように形成されている。さらに、P型半導体化合物素子およびN型半導体化合物素子の先端部(長さ方向の両端部)にはハンダ付けが容易になるようにニッケルメッキが施されている。
ついで、下基板12に形成された銅膜からなる下電極12a上に、P型半導体化合物素子およびN型半導体化合物素子からなる熱電素子13を交互に配列するとともに、これらの熱電素子13の上に、裏面に銅膜からなる上電極11aが形成された上基板11を配置する。そして、上基板11に形成された上電極11aと、これらの下に配置された多数の熱電素子13とをSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けするとともに、P型半導体化合物素子およびN型半導体化合物素子からなる熱電素子13と下基板12に形成された多数の下電極12aとをSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けする。これにより、上基板11の上電極11aと下基板12の下電極12aとの間にP型半導体化合物素子とN型半導体化合物素子とからなる熱電素子13がハンダ接合層13a,13aを介して交互に直列接続されることとなる。
この後、下基板12の長辺側の一端部に形成された一対の端子部12c,12cにリード線15,15をハンダ付けにより接続して、図1(a)に示すような熱電モジュール組立体10aを形成する。ついで、得られた熱電モジュール組立体10aの各部品の露出表面に公知のポリパラキシリレン系樹脂の被覆方法(例えば、特開平8−73569号公報、特開平9−59406号公報、特開2000−3909号公報等を参照のこと)を適用する。これにより、図1(b)に示すように、熱電モジュール組立体10aの各部品の露出表面にポリパラキシリレン系樹脂の防湿被膜14が形成されることとなり、耐湿性に優れた熱電モジュール10が得られる。
この場合、ポリパラキシリレン系樹脂の防湿被膜14を形成するに際しては、例えば、図示しない気化室、熱分解室、蒸着室からなる皮膜形成装置を用いる。そして、蒸着室に熱電モジュール組立体10aを配置する。この後、粉末のパラキシリレンを気化室に入れ、加熱し、粉末のパラキシリレンを蒸発させる。すると、加熱蒸発したパラキシリレンは高温の熱分解室に導かれ、ここで反応性の高いラジカルなモノマーになる。このラジカル化した蒸気が蒸着室に導かれると、蒸着室内に配置された熱電モジュール組立体10aに接して、そこで重合してポリパラキシリレン系樹脂からなる防湿被膜14が熱電モジュール組立体10aの各部品の露出表面に形成され、完成品となる熱電モジュール10が作製されることとなる。
ついで、上述のような構成となる熱電モジュール10の具体的な実施例について以下に説明する。
(1)実施例1
本実施例1の熱電モジュール10においては、上基板11および下基板12は厚みが50μmのポリイミド樹脂フィルムにより形成されている。なお、熱伝導性を向上させるために、この樹脂フィルム内に平均粒径が15μm以下のアルミナ(Al23)粉末からなるフィラーが分散されて添加されている。そして、上基板11は、例えば、基板サイズが40mm(幅)×40mm(長さ)のサイズになるように切断されて形成されている。また、長辺側にリード線15,15が取り付けられる下基板12は、例えば、基板サイズが40mm(幅)×45mm(長さ)のサイズになるように切断されて形成されている。
ここで、上基板11の裏面(下面)に形成された上電極11aおよび下基板12の表面(上面)に形成された下電極12aは、それぞれ厚みが100μmの銅膜からなる。また、上基板11の表面(上面)に形成された熱伝導層11bおよび下基板12の裏面(下面)に形成された熱伝導層12bは、それぞれ厚みが120μmの銅膜からなる。また、熱電素子13は、ホットプレス焼結法により形成されたものを120対にして用いるとともに、2mm(長さ)×2mm(幅)×0.9mm(高さ)のサイズのものを用いている。そして、P型半導体化合物素子としてはBi0.4Sb1.6Te3と表される組成のものを使用し、N型半導体化合物素子としてはBi1.9Sb0.1Te2.7Se0.3と表される組成のものを使用している。なお、ポリパラキシリレン系樹脂からなる防湿被膜14の厚みが8μmになるように形成している。このような構成となる熱電モジュール10を実施例1の熱電モジュールAとした。
(2)比較例1
本比較例1の熱電モジュール10は、上基板11および下基板12はアルミナ(Al23)により厚みが50μmとなるように形成されている。なお、厚みが50μmのアルミナを形成するには、50μm以上の厚みのアルミナ板を研磨することにより作製すればよい。そして、上基板11は、例えば、基板サイズが40mm(幅)×40mm(長さ)のサイズになるように切断されて形成されている。また、リード線15,15が取り付けられる下基板12は、例えば、基板サイズが40mm(幅)×45mm(長さ)のサイズになるように切断されて形成されている。
ここで、上基板11の裏面(下面)に形成された上電極11aおよび下基板12の表面(上面)に形成された下電極12aは、それぞれ厚みが100μmの銅膜からなる。また、上基板11の表面(上面)に形成された熱伝導層11bおよび下基板12の裏面(下面)に形成された熱伝導層12bは、それぞれ厚みが120μmの銅膜からなる。また、熱電素子13は、ホットプレス焼結法により形成されたものを120対にして用いるとともに、2mm(長さ)×2mm(幅)×0.9mm(高さ)のサイズのものを用いている。そして、P型半導体化合物素子としてはBi0.4Sb1.6Te3と表される組成のものを使用し、N型半導体化合物素子としてはBi1.9Sb0.1Te2.7Se0.3と表される組成のものを使用している。なお、ポリパラキシリレン系樹脂からなる防湿被膜14の厚みが8μmになるように形成している。このような構成となる熱電モジュール10を比較例1の熱電モジュールXとした。
(熱電モジュールの性能評価、信頼性の評価)
上述のように構成された各熱電モジュールA,Xの性能評価の指標となる最大温度差(ΔTmax)と最大吸熱量(Qmax)をそれぞれ真空中で求めると下記の表1に示すような結果が得られた。この場合、各熱電モジュールA,Xの熱伝導層11b,12bの表面にヒートシンク(図示せず)を配置して試験を行った。なお、最大温度差(ΔTmax)の測定時、吸熱側の温度が27℃の一定温度になるように維持した。
また、これらの各熱電モジュールA,Xの信頼性(応力緩和)の指標となるACR変化率(交流抵抗の変化率)を以下のようにして求めた。この場合、まず、湿度が95%で、温度が30℃の環境下で、各熱電モジュールA,Xの上部と下部を10Kから90Kまで2分間で昇温させ、この温度を1分間保持した後、90Kから10Kまで3分間で降温させるという温度サイクルを50000サイクル繰り返して行う。ついで、50000サイクル後に、各熱電モジュールA,Xの交流抵抗値(ACR)を測定し、温度サイクル前のACRとの比率(変化率)を求めると下記の表1に示すような結果が得られた。そして、得られたACRとの比率(ACR変化率)を信頼性(応力緩和)の指標として評価とした。
Figure 2009164498
上記表1の結果から明らかなように、性能評価においては、アルミナ粉末からなるフィラーが分散して添加されたポリイミド樹脂からなる合成樹脂製基板11,12を用いた熱電モジュールAは、アルミナからなるセラミック製基板11,12を用いた熱電モジュールXよりも優れていることが分かる。これは、基板11,12の材料としてポリイミド樹脂からなる合成樹脂を用い、かつ合成樹脂中に平均粒径が15μm以下のアルミナ粉末からなるフィラーを分散して添加すると、応力緩和でヒートシンクと熱電モジュールとの密着性が向上し、熱抵抗が低減されるため、吸熱効率および放熱効率が向上したためと考えられる。
また、信頼性の評価において、アルミナからなるセラミック製基板11,12を用いた熱電モジュールXにおいては、温度サイクルが10000サイクルを越えるようになると、ACR変化率が上昇するようになり、温度サイクルが50000サイクルに達すると熱電素子13が破壊に至るという事態が生じたことが分かる。これは、以下のような理由に基づくものと推測される。即ち、通常、熱電素子13が上電極11aおよび下電極12aにハンダ付けされて接合面にハンダ接合層13a,13aが形成された際に、熱電素子13の両端部のハンダ接合層13a,13aの近傍に微小なクラックが形成される。
この場合、アルミナからなるセラミック製基板は剛性があるため、上述のような温度サイクルが繰り返されるに伴って、熱電素子13に熱応力が繰り返して付与されることとなる。このような熱応力が付与されると、ハンダ接合層13a,13aの近傍に形成された微小なクラックが成長するようになり、クラックの成長に伴って接触抵抗が徐々に大きくなる。このため、温度サイクルが10000サイクルを越えるようになると、ACR変化率が上昇するようになったと考えられる。そして、温度サイクルが50000サイクルに達すると、さらにクラックが成長してやがては熱電素子13が破壊に至ったと考えられる。
一方、アルミナ粉末からなるフィラーが分散して添加されたポリイミド樹脂からなる合成樹脂製基板11,12を用いた熱電モジュールAは温度サイクルが50000サイクルに達しても、熱電素子13が破壊に至るという事態が生じることはなく、熱電モジュールXよりもはるかに優れていることが分かる。この場合、ポリイミド樹脂からなる合成樹脂製基板は弾性を有するため、熱応力を緩和するように作用する。このため、上述のような温度サイクルが繰り返されて熱電素子13に熱応力が付与されるようになっても、ハンダ接合層13a,13aの近傍に形成された微小なクラックが成長することがない。これにより、温度サイクルが50000サイクルに達しても熱電素子13の破壊が防止できたと考えられる。
(防湿被膜の膜厚と、熱電モジュールの性能および信頼性の検討)
ついで、ポリパラキシリレン系樹脂からなる防湿被膜14の膜厚と、熱電モジュールの性能および信頼性について検討を行った。そこで、以下に示す実施例2の熱電モジュールBおよび実施例3の熱電モジュールCを作製した。
(3)実施例2
本実施例2の熱電モジュール10においては、上基板11および下基板12が厚みが20μmのエポキシ樹脂フィルムにより形成されている。なお、熱伝導性を向上させるために、この樹脂フィルム内に平均粒径が15μm以下の窒化アルミニウム(AlN)粉末からなるフィラーが分散して添加されている。そして、上基板11は、例えば、基板サイズが40mm(幅)×40mm(長さ)のサイズになるように切断されて形成されている。また、長辺側にリード線15,15が取り付けられる下基板12は、例えば、基板サイズが40mm(幅)×45mm(長さ)のサイズになるように切断されて形成されている。
ここで、上基板11の裏面(下面)に形成された上電極11a、および下基板12の表面(上面)に形成された下電極12aは、それぞれ厚みが150μmの銅膜からなる。また、上基板11の表面(上面)に形成された熱伝導層11b、および下基板12の裏面(下面)に形成された熱伝導層12bは、それぞれ厚みが150μmの銅膜からなる。また、熱電素子13は、ホットプレス焼結法により形成されたものを200対にして用いるとともに、2mm(長さ)×2mm(幅)×0.9mm(高さ)のサイズのものを用いている。そして、P型半導体化合物素子としてはBi0.4Sb1.6Te3と表される組成のものを使用し、N型半導体化合物素子としてはBi1.9Sb0.1Te2.7Se0.3と表される組成のものを使用している。なお、ポリパラキシリレン系樹脂からなる防湿被膜14の厚みが0.05μm〜30μmになるように形成する。このような構成となる熱電モジュール10を実施例2の熱電モジュールBとした。
ここで、防湿被膜14の厚みが0.05μmになるように形成したものを熱電モジュールB1とした。同様に、厚みが0.1μmになるように形成したものを熱電モジュールB2とし、厚みが2μmになるように形成したものを熱電モジュールB3とし、厚みが5μmになるように形成したものを熱電モジュールB4とし、厚みが8μmになるように形成したものを熱電モジュールB5とし、厚みが10μmになるように形成したものを熱電モジュールB6とし、厚みが15μmになるように形成したものを熱電モジュールB7とし、厚みが20μmになるように形成したものを熱電モジュールB8とし、厚みが25μmになるように形成したものを熱電モジュールB9とし、厚みが30μmになるように形成したものを熱電モジュールB10とした。
ついで、これらの熱電モジュールB1〜B10を用いて、上述と同様な性能評価の指標となる最大温度差(ΔTmax)と最大吸熱量(Qmax)をそれぞれ真空中で求めると下記の表2に示すような結果が得られた。この場合も、各熱電モジュールB1〜B10の各熱伝導層11b,12bの表面にヒートシンク(図示せず)を配置して試験を行った。なお、最大温度差(ΔTmax)の測定時、吸熱側の温度が27℃の一定温度になるように維持することは上述した実施例1と同様である。また、これらの各熱電モジュールB1〜B10の信頼性(応力緩和)の指標となるACR変化率(交流抵抗の変化率)を上述と同様に求めると、下記の表2に示すような結果が得られた。
Figure 2009164498
上記表2の結果から明らかなように、窒化アルミニウム(AlN)からなるフィラーが分散添加されたエポキシ樹脂からなる合成樹脂製基板11,12を用い、かつ防湿被膜14の厚みを0.1μm〜25μmになるように形成した熱電モジュールB2〜B9は、最大温度差(ΔTmax)および最大吸熱量(Qmax)の両方が大きく、性能が優れているとともに、ACR変化率(交流抵抗の変化率)もなく、信頼性(応力緩和)に優れていることが分かる。
これらに対して、防湿被膜14の厚みを0.05μmになるように形成した熱電モジュールB1は、最大温度差(ΔTmax)および最大吸熱量(Qmax)の両方が低下し、かつACR変化率(交流抵抗の変化率)も大きく、性能が低下しているとともに、信頼性(応力緩和)も低下していることが分かる。これは、防湿被膜14の厚みを0.05μmになるまで薄くすると、温度サイクルを繰り返す毎に熱応力により防湿被膜14の一部が破壊されるようになる。そして、防湿被膜14が破壊された部分から予めハンダ接合層13a,13aの近傍に形成された微小なクラックに水分が浸入するようになって、熱抵抗が上昇することとなる。これにより、最大温度差(ΔTmax)および最大吸熱量(Qmax)が低下し、ACR変化率(交流抵抗の変化率)も大きくなったと考えられる。
一方、防湿被膜14の厚みを30μmになるように形成した熱電モジュールB10は、最大吸熱量(Qmax)が低下し、性能が低下していることが分かる。これは、通常、熱電モジュールの吸熱側および放熱側にはヒートシンクを設けて、吸熱効率および放熱効率を改善するようにしている。ところが、防湿被膜14の厚みを30μmになるまで厚くすると、熱電モジュールの吸熱側とヒートシンクとの間の熱抵抗、および熱電モジュールの放熱側とヒートシンクとの間の熱抵抗が大きくなる。このため、最大吸熱量(Qmax)が低下したと考えられる。また、熱電素子13の側面の防湿被膜14が厚くなると最大温度差(ΔTmax)が低下する欠点が顕著になる。
以上の結果から、窒化アルミニウム(AlN)からなるフィラーが分散添加されたエポキシ樹脂からなる合成樹脂製基板11,12を用いた場合、最大温度差(ΔTmax)や最大吸熱量(Qmax)の向上およびACR変化率(交流抵抗の変化率)を低減させるという観点からすると、厚みが0.1μm〜25μmになるように防湿被膜14を形成するのが望ましいということができる。
(4)実施例3
本実施例3の熱電モジュール10は、上基板11および下基板12が厚みが20μmのエポキシ樹脂フィルムにより形成されている。なお、熱伝導性を向上させるために、この樹脂フィルム内に平均粒径が20μm以下の酸化マグネシウム(MgO)粉末からなるフィラーを分散させて添加している。そして、上基板11は、例えば、基板サイズが40mm(幅)×40mm(長さ)のサイズになるように切断されて形成されている。また、長辺側にリード線15,15が取り付けられる下基板12は、例えば、基板サイズが40mm(幅)×45mm(長さ)のサイズになるように切断されて形成されている。
ここで、上基板11の裏面(下面)に形成された上電極11a、および下基板12の表面(上面)に形成された下電極12aは、それぞれ厚みが140μmの銅膜からなる。また、上基板11の表面(上面)に形成された熱伝導層11b、および下基板12の裏面(下面)に形成された熱伝導層12bは、それぞれ厚みが140μmの銅膜からなる。また、熱電素子13は、ホットプレス焼結法により形成されたものを200対にして用いるとともに、2mm(長さ)×2mm(幅)×1.4mm(高さ)のサイズのものを用いている。そして、P型半導体化合物素子としてはBi0.4Sb1.6Te3と表される組成のものを使用し、N型半導体化合物素子としてはBi1.9Sb0.1Te2.7Se0.3と表される組成のものを使用している。なお、ポリパラキシリレン系樹脂からなる防湿被膜14の厚みが0.05μm〜30μmになるように形成する。このような構成となる熱電モジュール10を実施例2の熱電モジュールBとした。
ここで、防湿被膜14の厚みが0.05μmになるように形成したものを熱電モジュールC1とした。同様に、厚みが0.1μmになるように形成したものを熱電モジュールC2とし、厚みが2μmになるように形成したものを熱電モジュールC3とし、厚みが5μmになるように形成したものを熱電モジュールC4とし、厚みが8μmになるように形成したものを熱電モジュールC5とし、厚みが10μmになるように形成したものを熱電モジュールC6とし、厚みが15μmになるように形成したものを熱電モジュールC7とし、厚みが20μmになるように形成したものを熱電モジュールC8とし、厚みが25μmになるように形成したものを熱電モジュールC9とし、厚みが30μmになるように形成したものを熱電モジュールC10とした。
ついで、これらの熱電モジュールC1〜C10を用いて、上述と同様な性能評価の指標となる最大温度差(ΔTmax)と最大吸熱量(Qmax)をそれぞれ真空中で求めると下記の表3に示すような結果が得られた。この場合も、各熱電モジュールC1〜C10の各熱伝導層22bの表面にヒートシンク(図示せず)を配置して試験を行った。なお、最大温度差(ΔTmax)の測定時、吸熱側の温度が27℃の一定温度になるように維持することも上述と同様である。した。また、これらの各熱電モジュールC1〜C10の信頼性(応力緩和)の指標となるACR変化率(交流抵抗の変化率)を上述と同様に求めると、下記の表3に示すような結果が得られた。
Figure 2009164498
上記表3の結果から明らかなように、酸化マグネシウム(MgO)からなるフィラーが分散添加されたエポキシ樹脂からなる合成樹脂製基板11,12を用い、かつ防湿被膜14の厚みを0.1μm〜25μmになるように形成した熱電モジュールC2〜C9は、最大温度差(ΔTmax)および最大吸熱量(Qmax)の両方が大きく、性能が優れているとともに、ACR変化率(交流抵抗の変化率)もなく、信頼性(応力緩和)に優れていることが分かる。
これらに対して、防湿被膜14の厚みを0.05μmになるように形成した熱電モジュールC1は、最大温度差(ΔTmax)および最大吸熱量(Qmax)の両方が低下し、かつACR変化率(交流抵抗の変化率)も大きく、性能が低下しているとともに、信頼性(応力緩和)も低下していることが分かる。これは、防湿被膜14の厚みを0.05μmになるまで薄くすると、温度サイクルを繰り返す毎に熱応力により防湿被膜14の一部が破壊されるようになる。そして、防湿被膜14が破壊された部分から予めハンダ接合層13a,13aの近傍に形成された微小なクラックに水分が浸入するようになって、熱抵抗が上昇することとなる。これにより、最大温度差(ΔTmax)および最大吸熱量(Qmax)が低下し、ACR変化率(交流抵抗の変化率)も大きくなったと考えられる。
一方、防湿被膜14の厚みを30μmになるように形成した熱電モジュールC10は、最大吸熱量(Qmax)が低下し、性能が低下していることが分かる。これは、通常、熱電モジュールの吸熱側および放熱側にはヒートシンクを設けて、吸熱効率および放熱効率を改善するようにしている。ところが、防湿被膜14の厚みを30μmになるまで厚くすると、熱電モジュールの吸熱側とヒートシンクとの間の熱抵抗、および熱電モジュールの放熱側とヒートシンクとの間の熱抵抗が大きくなる。このため、最大吸熱量(Qmax)が低下したと考えられる。また、熱電素子13の側面の防湿被膜14が厚くなると最大温度差(ΔTmax)の低下を招来し、熱電モジュールの性能を低下させてしまう。
以上の結果から、酸化マグネシウム(MgO)からなるフィラーが分散添加されたエポキシ樹脂からなる合成樹脂製基板11,12を用いた場合、最大温度差(ΔTmax)や最大吸熱量(Qmax)の向上およびACR変化率(交流抵抗の変化率)を低減させるという観点からすると、厚みが0.1μm〜25μmになるように防湿被膜14を形成するのが望ましいということができる。
そして、上述した表1〜表3の結果を総合勘案すると、アルミナ(Al23)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化マグネシウム(MgO)等からなるフィラーが分散添加されたポリイミド樹脂やエポキシ樹脂からなる合成樹脂製基板11,12を用いた場合、防湿被膜14の厚みは0.1μm〜25μmとするのが望ましいということができる。この場合、基板材料としてポリイミド樹脂を用いたときの防湿被膜14の厚みの関係は示していないが、ポリイミド樹脂製の基板を用いてもエポキシ樹脂製の基板を用いた場合とほぼ同様の結果が得られものと容易に予想できる。
2.第2実施形態
本第2実施形態の熱電モジュール20は、図2に示すように、銅膜からなる上電極21と、表面(上面)に銅膜からなる下電極22aが形成され、裏面(下面)に銅膜からなる熱伝導層22bが形成された合成樹脂製下基板22と、これらの上電極21と下電極22a間でハンダ接合層23aにより電気的に直列接続された多数の熱電素子23とから構成されている。そして、これらの上電極21と、合成樹脂製下基板22と、下電極22aと、熱伝導層22bと、複数の熱電素子23およびハンダ接合層23aの各露出表面は耐湿性の有機材料からなる防湿被膜24が形成されている。
ここで、合成樹脂製下基板22は、電気絶縁性を有するポリイミド樹脂あるいはエポキシ樹脂により形成されている。この場合、ポリイミド樹脂あるいはエポキシ樹脂の熱伝導性を向上させるために、アルミナ(Al23)や窒化アルミニウム(AlN)や酸化カルシウム(CaO)などの平均粒径が15μm以下の粉末からなるフィラーが分散して添加されている。なお、下基板22に形成された下電極22aの一端部にはリード線25,25を接続するための一対の端子部22c,22cが形成されている。
そして、上述した上電極21と下電極22aとの間で電気的に直列接続されるように多数の熱電素子23が配置、接合されている。この場合、熱電素子23はP型半導体化合物素子とN型半導体化合物素子とからなるものである。そして、これらがP,N,P,N・・・の順に電気的に直列に接続されるように、上電極21と下電極22aにそれぞれSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けされて、接合面にハンダ接合層23aが形成されている。なお、各熱電素子23の両端部のハンダ付け面にはニッケルめっきが施されている。
熱電素子23としては、室温で高い性能が発揮されるBi-Te(ビスマスーテルル)系の熱電材料からなる焼結体を用いのが望ましく、P型半導体化合物素子としては、Bi−Sb−Teの3元素からなる材料を用い、N型半導体化合物素子としては、Bi−Sb−Te−Seの4元素からなる材料を用いるのが好ましい。具体的には、P型半導体化合物素子としては、Bi0.5Sb1.5Te3と表される組成のものを使用し、N型半導体化合物素子としては、Bi1.9Sb0.1Te2.6Se0.4と表される組成のものを使用し、ホットプレス焼結法に形成されたものを用いるようにしている。
防湿被膜24は有機材料、例えば、パリレンC(ジクロロジパラキシリレン)やパリレンN(ポリパラキシリレン)などのポリパラキシリレン系樹脂からなる。
ついで、上述のような構成となる熱電モジュール20の作製例を以下に説明する。
まず、銅膜からなる上電極21aを用意する。また、裏面(下面)に銅膜からなる熱伝導層22bが形成されているとともに、表面(上面)に銅膜からなる下電極22aが形成され、かつ下電極22aの一端部に一対の端子部22cが形成された下基板22を用意する。さらに、複数のP型半導体化合物素子とN型半導体化合物素子とからなる熱電素子23を用意する。
ここで、銅膜からなる下電極22aは、例えば、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などにより、所定の厚みで所定の配線パターンとなるように合成樹脂製下基板22の表面(上面)に形成されている。また、銅膜からなる熱伝導層22bも、同様に、銅めっき法やDBC(ダイレクトボンディングカッパー)法やロウ付け法などにより、所定の厚みとなるように合成樹脂製下基板22の裏面(下面)に形成されている。さらに、P型半導体化合物素子およびN型半導体化合物素子の先端部(長さ方向の両端部)にはハンダ付けが容易になるようにニッケルメッキが施されている。
ついで、下基板22に形成された銅膜からなる下電極22a上に、P型半導体化合物素子およびN型半導体化合物素子からなる熱電素子23を交互に配列するとともに、これらの熱電素子23の上に、銅膜からなる上電極21を配置する。そして、上電極21と各熱電素子23の上端面とをSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けするとともに、各熱電素子23の下端面と下電極22aとをSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けする。これにより、上電極21と下電極22aとの間にP型半導体化合物素子とN型半導体化合物素子とからなる熱電素子23がハンダ接合層23a,23aを介して交互に直列接続されることとなる。
この後、下基板22の長辺側の一端部に形成された一対の端子部22c,22cにリード線25,25をハンダ付けにより接続して、熱電モジュール組立体(図示せず)を形成する。ついで、得られた熱電モジュール組立体に、第1実施形態と同様にポリパラキシリレン系樹脂の被覆処理を行い、図2に示すように、熱電モジュール組立体の露出した表面にポリパラキシリレン系樹脂の防湿被膜24を形成する。これにより、耐湿性に優れた熱電モジュール20が得られる。
(実施例)
ついで、上述のような構成となる熱電モジュール20の具体的な実施例の一例を以下に説明する。本実施例の熱電モジュール20においては、下基板22が厚みが20μmのポリイミド樹脂フィルムにより形成されている。なお、熱伝導性を向上させるために、この樹脂フィルム内に平均粒径が15μm以下のアルミナ(Al23)粉末からなるフィラーが分散して添加されている。そして、長辺側にリード線25,25が取り付けられる下基板22は、例えば、基板サイズが40mm(幅)×45mm(長さ)のサイズになるように切断されて形成されている。
ここで、上電極21および下電極22aは、それぞれ厚みが150μmの銅膜からなるとともに、下基板22の裏面(下面)に形成された熱伝導層22bは、厚みが150μmの銅膜からなる。また、熱電素子23は、ホットプレス焼結法により形成されたものを120対にして用いるとともに、2mm(長さ)×2mm(幅)×0.9mm(高さ)のサイズのものを用いている。そして、P型半導体化合物素子としてはBi0.4Sb1.6Te3と表される組成のものを使用し、N型半導体化合物素子としてはBi1.9Sb0.1Te2.7Se0.3と表される組成のものを使用している。なお、ポリパラキシリレン系樹脂からなる防湿被膜24の厚みが2μmになるように形成している。このような構成となる熱電モジュール20を熱電モジュールDとした。
ついで、上述のように構成された各熱電モジュールDの性能評価の指標となる最大温度差(ΔTmax)と最大吸熱量(Qmax)をそれぞれ真空中で求めると下記の表4に示すような結果が得られた。この場合、各熱電モジュールDの熱伝導層22bの表面にヒートシンク(図示せず)を配置して試験を行った。なお、最大温度差(ΔTmax)の測定時、吸熱側の温度が27℃の一定温度になるように維持することは上述と同様である。一方、これらの熱電モジュールDの信頼性(応力緩和)の指標となるACR変化率(交流抵抗の変化率)を上述と同様にして求めると下記の表4に示すような結果が得られた。そして、得られたACRとの比率(ACR変化率)を信頼性(応力緩和)の指標として評価とした。
Figure 2009164498
上記表4の結果から明らかなように、本第2実施形態の熱電モジュールDにおいても、最大温度差(ΔTmax)および最大吸熱量(Qmax)からなる性能評価、ならびにACR変化率(交流抵抗の変化率)からなる信頼性の評価のいずれであっても、実施形態1の熱電モジュールAと同様に優れていることが分かる。
なお、本第2実施形態の熱電モジュールDにおいては、上基板を用いることなく上電極(この場合は、放熱側となる)がフリーな状態になっているため、この熱電モジュールDに接続される電子機器の接合の自由度が向上するとともに、応力緩和も促進されることとなる。
3.第3実施形態
本第3実施形態の熱電モジュール30は、図3に示すように、下面に銅膜からなる上電極31aが形成された合成樹脂製上基板31と、上面に銅膜からなる下電極32aが形成され合成樹脂製下基板32と、これらの両電極31a,32a間でハンダ接合層(接合金属)33aにより電気的に直列接続された多数の熱電素子33とから構成されている。この場合、上基板31の上面の略全表面を被覆するように銅膜からなる熱伝導層31bが形成されているとともに、下基板32の下面の略全表面を被覆するように銅膜からなる熱伝導層32bが形成されている。そして、これらの両合成樹脂製基板31,32と、両電極31a,32aと、複数の熱電素子33およびハンダ接合層33aの各露出表面は耐湿性の有機材料からなる防湿被膜34が形成されている。
ここで、両熱伝導層31b,32bの露出表面には防湿被膜34が形成されていない点で、上述した第1実施形態の熱電モジュール10とは異なるが、それ以外では第1実施形態の熱電モジュール10と同様の構成であるので、その詳細な説明は省略することとする。なお、下基板32に形成された下電極32aの一端部にはリード線35,35を接続するための一対の端子部32c,32cが形成されている。
ついで、上述のような構成となる熱電モジュール30の作製例を以下に説明する。
まず、表面(上面)に銅膜からなる熱伝導層31bが形成されているとともに、裏面(下面)に銅膜からなる上電極31aが形成された上基板31を用意する。また、裏面(下面)に銅膜からなる熱伝導層32bが形成されているとともに、表面(上面)に銅膜からなる下電極32aが形成され、かつ下電極32aの一端部に一対の端子部32c,32cが形成された下基板32を用意する。さらに、複数のP型半導体化合物素子とN型半導体化合物素子とからなる熱電素子33を用意する。この場合、熱伝導層31bおよび熱伝導層32bの表面には後の防湿被膜34の形成工程でポリパラキシリレン系樹脂が被覆形成されないように予めマスクが形成されているものを用いるのが望ましいが、熱電モジュール組立体を形成した後にマスクを形成するようにしてもよい。
ついで、下基板32に形成された銅膜からなる下電極32a上に、P型半導体化合物素子およびN型半導体化合物素子からなる熱電素子33を交互に配列するとともに、これらの熱電素子33の上に、裏面に銅膜からなる上電極31aが形成された上基板31を配置する。そして、上基板31に形成された上電極31aと、これらの下に配置された多数の熱電素子33とをSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けするとともに、P型半導体化合物素子およびN型半導体化合物素子からなる熱電素子33と下基板32に形成された多数の下電極32aとをSnSb合金やSnAu合金やSnAgCu合金からなるハンダによりハンダ付けする。これにより、上基板31の上電極31aと下基板32の下電極32aとの間にP型半導体化合物素子とN型半導体化合物素子とからなる熱電素子33がハンダ接合層33a,33aを介して交互に直列接続されることとなる。
この後、下基板32の長辺側の一端部に形成された一対の端子部32c,32cにリード線35,35をハンダ付けにより接続して、熱電モジュール組立体を形成する。ついで、得られた熱電モジュール組立体の各部品の露出表面に、上述した第1実施形態の熱電モジュール10の場合と同様にポリパラキシリレン系樹脂を被覆を施すようにする。これにより、図3に示すように、熱電モジュール組立体の各部品の露出表面にポリパラキシリレン系樹脂の防湿被膜34が形成される。この後、熱伝導層31bおよび熱伝導層32bの表面に形成されたマスクを除去することにより、耐湿性に優れた熱電モジュール30が得られる。
(実施例)
ついで、上述のような構成となる熱電モジュール30の具体的な実施例の一例を以下に説明する。本実施例の熱電モジュール30においては、上基板31および下基板32は厚みが50μmのポリイミド樹脂フィルムにより形成されている。なお、熱伝導性を向上させるために、この樹脂フィルム内に平均粒径が15μm以下のアルミナ(Al23)粉末からなるフィラーが分散されて添加されている。そして、上基板31は、例えば、基板サイズが40mm(幅)×40mm(長さ)のサイズになるように切断されて形成されている。また、長辺側にリード線35,35が取り付けられる下基板32は、例えば、基板サイズが40mm(幅)×45mm(長さ)のサイズになるように切断されて形成されている。
ここで、上基板31の裏面(下面)に形成された上電極31aおよび下基板32の表面(上面)に形成された下電極32aは、それぞれ厚みが100μmの銅膜からなる。また、上基板31の表面(上面)に形成された熱伝導層31bおよび下基板32の裏面(下面)に形成された熱伝導層32bは、それぞれ厚みが120μmの銅膜からなる。また、熱電素子33は、ホットプレス焼結法により形成されたものを120対にして用いるとともに、2mm(長さ)×2mm(幅)×0.9mm(高さ)のサイズのものを用いている。そして、P型半導体化合物素子としてはBi0.4Sb1.6Te3と表される組成のものを使用し、N型半導体化合物素子としてはBi1.9Sb0.1Te2.7Se0.3と表される組成のものを使用している。なお、ポリパラキシリレン系樹脂からなる防湿被膜34の厚みが8μmになるように形成している。このような構成となる熱電モジュール30を実施例の熱電モジュールEとした。
ついで、上述のように構成された各熱電モジュールEの性能評価の指標となる最大温度差(ΔTmax)と最大吸熱量(Qmax)をそれぞれ真空中で求めると下記の表5に示すような結果が得られた。この場合、各熱電モジュールEの熱伝導層31bおよび熱伝導層32bの表面にヒートシンク(図示せず)を配置して試験を行った。なお、最大温度差(ΔTmax)の測定時、吸熱側の温度が27℃の一定温度になるように維持することは上述と同様である。一方、これらの熱電モジュールEの信頼性(応力緩和)の指標となるACR変化率(交流抵抗の変化率)を上述と同様にして求めると下記の表5に示すような結果が得られた。そして、得られたACRとの比率(ACR変化率)を信頼性(応力緩和)の指標として評価とした。
Figure 2009164498
上記表5の結果から明らかなように、本第3実施形態の熱電モジュールEにおいても、最大温度差(ΔTmax)および最大吸熱量(Qmax)からなる性能評価、ならびにACR変化率(交流抵抗の変化率)からなる信頼性の評価のいずれであっても、実施形態1の熱電モジュールAよりも優れていることが分かる。これは、熱伝導層31bおよび熱伝導層32bの表面には防湿膜34が形成されていないため、熱伝導層31bとヒートシンク(図示せず)との間の熱抵抗、および熱伝導層32bとヒートシンク(図示せず)との間の熱抵抗が小さくなって、最大吸熱量(Qmax)が大きくなるという利点が確認できた。
以上に述べたように、本発明の熱電モジュール10(20,30)においては、応力緩和効果を発揮する合成樹脂基板11,12(22,31,32)を用いるとともに、合成樹脂製基板11,12(22,31,32)、上電極11a(21,31a)、下電極12a(21a,32a)、複数の熱電素子13(23,33)、ハンダ接合層13a(23a,33a)の各露出表面を耐湿性の有機材料からなる防湿被膜14(24,34)で被覆するようにしているので、高湿度の環境であっても、電蝕による劣化や熱電素子13(23,33)の破壊が生じにくく、かつ高耐湿性と高信頼性を併せ持つ熱電モジュールを提供することが可能となる。
なお、上述した実施の形態においては、合成樹脂材料としてポリイミド樹脂あるいはエポキシ樹脂を用いる例について説明したが、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂以外のアラミド樹脂、BT樹脂(ビスマレイミド・トリアジン樹脂)などを用いるようにしても、上述と同様のことがいえる。
また、上述した実施の形態においては、フィラー材料としてアルミナ粉末、窒化アルミニウム粉末、酸化マグネシウム粉末のいずれかを用いる例について説明したが、フィラー材料としてはこれらに限ることなく、熱伝導性が良好な材料であれば、カーボン粉末、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを用いるようにしてもよい。また、フィラー材料は1種類だけでもよいが、これらの2種類以上を混合して用いるようにしてもよい。さらに、フィラーの形状は球状、針状またはこれらの混合でも効果がある。
第1実施形態の熱電モジュールを模式的に示す図であり、図1(a)は熱電モジュール組立体の概略構成を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は、完成品となる熱電モジュールの断面(図1(a)のA−A断面)を模式的に示す断面図である。 第2実施形態の完成品となる熱電モジュールの断面を模式的に示す断面図である。 第3実施形態の完成品となる熱電モジュールの断面を模式的に示す断面図である。
符号の説明
10…第1実施形態の熱電モジュール、10a…熱電モジュール組立体、11…合成樹脂製上基板、11a…銅膜からなる上電極、11b…銅膜からなる熱伝導層、12…合成樹脂製下基板、12a…銅膜からなる下電極、12b…銅膜からなる熱伝導層、13…熱電素子、14…ポリパラキシリレン系樹脂の防湿被膜、20…第2実施形態の熱電モジュール、21…銅膜からなる上電極、22…合成樹脂製下基板、22a…銅膜からなる下電極、22b…銅膜からなる熱伝導層、23…熱電素子、24…ポリパラキシリレン系樹脂の防湿被膜、30…第3実施形態の熱電モジュール、31…合成樹脂製上基板、31a…銅膜からなる上電極、31b…銅膜からなる熱伝導層、32…合成樹脂製下基板、32a…銅膜からなる下電極、32b…銅膜からなる熱伝導層、33…熱電素子、34…ポリパラキシリレン系樹脂の防湿被膜

Claims (8)

  1. 上電極と、下電極と、これらの両電極間で直列接続されるように接合金属により接合された複数の熱電素子とからなる熱電モジュールであって、
    前記上電極と前記下電極の少なくとも一方は合成樹脂製基板を備えるとともに、
    前記両電極と前記複数の熱電素子と前記合成樹脂製基板と前記接合金属の各露出表面には耐湿性の有機材料からなる防湿被膜が形成されていることを特徴とする熱電モジュール。
  2. 上電極と、下電極と、これらの両電極間で直列接続されるように接合金属により接合された複数の熱電素子とからなる熱電モジュールであって、
    前記上電極と前記下電極の少なくとも一方は合成樹脂製基板を備えるとともに、
    前記両電極と前記複数の熱電素子と前記接合金属と前記合成樹脂製基板のヒートシンクとの接合面以外の各露出表面には耐湿性の有機材料からなる防湿被膜が形成されていることを特徴とする熱電モジュール。
  3. 前記合成樹脂製基板の前記電極が形成された面と反対側の面には金属膜からなる熱伝導層が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱電モジュール。
  4. 前記熱伝導層はCu膜であることを特徴とする請求項3に記載の熱電モジュール。
  5. 前記耐湿性の有機材料はポリパラキシリレン系樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の熱電モジュール。
  6. 前記防湿被膜の膜厚は0.1μm以上で25μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の熱電モジュール。
  7. 前記合成樹脂製基板はポリイミド樹脂あるいはエポキシ樹脂のいずれかからなることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の熱電モジュール。
  8. 前記合成樹脂製基板にはアルミナ、窒化アルミニウム、酸化マグネシウムから選択された少なくとも1種のフィラーが添加されていることを特徴とする請求項7に記載の熱電モジュール。
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