JP2009164161A - 電界効果トランジスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】トランジスタ特性のばらつき、信頼性、歩留まりを向上する。
【解決手段】本発明の電界効果トランジスタは、基板101と、前記基板上に配置されたソース電極102およびドレイン電極103と、前記ソース電極と前記ドレイン電極とを直接的に接続する半導体ナノワイヤ104と、前記半導体ナノワイヤの近傍に配置され、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間隔よりも小さい粒子105と、前記半導体ナノワイヤに隣接し、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜106と、前記絶縁膜を介して前記半導体ナノワイヤの電気伝導を制御することが可能なゲート電極107とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスプレイ、論理集積回路、モバイル機器などの広い範囲で用いられる電界効果トランジスタに関するものである。特に、半導体ナノワイヤをチャネル層に用いた電界効果トランジスタに関するものである。
液晶ディスプレイや有機エレクトロルミネッセンスディスプレイなどの表示装置を駆動、制御するトランジスタの作製には、従来、リソグラフィーや真空蒸着、エッチングなどの半導体プロセス技術が用いられてきた。しかしながら、表示装置の大面積化の要望に伴い、このような従来のプロセス技術を用いては、製造装置が大掛かりとなり製造コストが増大するという問題を抱えている。このような課題を解決する手段として、従来のリソグラフィーや真空蒸着、エッチングなどの半導体プロセス技術に代えて、印刷技術を用いたトランジスタの製造方法が注目されている。また、従来技術で主として用いられてきたガラス基板に変わり、プラスチックなどのフレキシブル基板を用いることにより、従来製品と比較して、薄型、軽量、曲げられるという特徴を実現することができるため、フレキシブル基板へのトランジスタの製造方法が注目されている。
従来の表示素子の駆動、制御用トランジスタの材料には主としてアモルファスシリコンやポリシリコンが用いられてきた。しかしながら、これらの材料は現状の技術では気相成長方法や蒸着方法などの真空プロセスで成膜されており、印刷プロセスには適応できない。また、比較的高温のプロセス温度を必要とするため基板材料にも制限を有し、例えばプラスチック基板などの低融点材料を用いることはできない。
これらの課題を解決する手段として、極微サイズの半導体結晶を溶液中に分散させた半導体インクを作製し、基板上に塗布することにより、印刷プロセスを用いて半導体結晶からなるトランジスタを作製する方法が提案されている。半導体結晶の形状により以下のようなものが報告されている。
第1には、ナノワイヤと呼ばれる、細長い異方性形状を有する微小半導体である。ナノワイヤの形状の厳密な定義はないが、通常短軸方向の長さが数nmから200nm程度、長軸方向な長さが1μmから50μm程度のものがナノワイヤと呼ばれている。特許文献1、非特許文献1にはシリコンナノワイヤを材料としたトランジスタが開示されている。
第2には、ナノパーティクル、ナノロッドと呼ばれる、球状あるいは球状に比較的近い異方性形状を有する半導体である。短軸方向の長さは数nmから50nm程度であり、短軸方向と長軸方向のアスペクト比はたかだか10程度以下であり、長軸方向の長さは500nm程度以下であるのが通常である。
非特許文献2には、酸化亜鉛(ZnO)ナノパーティクルを材料としたトランジスタが開示されている。非特許文献3には、酸化亜鉛(ZnO)ナノロッドを材料としたトランジスタが開示されている。
第3には、ナノリボン、ナノシートと呼ばれる、板状薄片の形状を有する半導体である。非特許文献4には、SOI基板から切り出した厚さ340nm、幅20μm、長さ50μmのシリコン薄片を材料としたトランジスタが開示されている。
これらの手法を用いることにより、1)印刷プロセスによる低コスト化が実現できるのみならず、2)室温近傍での半導体膜形成が可能となるため、基板材料選択の自由度が大幅に拡大するという長所を有する。従って、これらの技術を用いることにより、例えばプラスチック基板上に、高性能のトランジスタを作製することが可能となり、フレキシブルディスプレイなど従来にない新しいデバイスが実現可能となる。
上に述べた3つの分類のトランジスタの特徴について述べる。第2の分類であるナノパーティクルを用いたトランジスタは移動度に制限を生じるという問題点を有する。個々のナノパーティクルは単結晶から構成されるが、複数のナノパーティクルを用いてチャネルを構成する場合、個々のナノパーティクルの配置される方位は無秩序になってしまう。巨視的にはチャネルはナノパーティクルからなるシート状の材料で構成されるが、結晶学的な観点で見ると、いわゆるグレイン界面が無数に存在することになる。例えば、粒径5nmのナノパーティクルを用いて長さ5μmのチャネルを形成する場合、少なくとも1000個以上のナノパーティクルを介してソース電極からドレイン電極にドレイン電流が流れることになる。グレイン界面はポリシリコンTFTでよく知られているように電子輸送の散乱要因となるため、このような多数のグレイン界面を介した電気伝導を有するトランジスタの移動度は著しく制限される。
第3の分類であるナノシートと呼ばれる板状薄片の形状を有する半導体を用いたトランジスタは、コストが高く量産性に課題を有する。従来の技術においては、板状薄片の形状を有する単結晶の半導体を精度よく作製するためには、単結晶ウェハをフォトリソグラフィとドライエッチングなどを用いて加工する必要がある。従って、板状薄片の形状を有する単結晶の半導体を大量に作製するためには、原料となる高価な単結晶基板、高価なプロセス、設備を必要とする。
これらのことから、高移動度を有するトランジスタを、印刷プロセスを用いて安価に製造するためには、第1の分類であるナノワイヤと呼ばれる、細長い異方性形状を有する微小半導体を用いるのが好適であると判断できる。本発明は、主として第1の分類であるナノワイヤと呼ばれる、細長い異方性形状を有する微小半導体を用いたトランジスタに関するもので、以下に述べる従来技術の課題を解決することにより、特性バラツキ低減、歩留まり向上、信頼性向上を実現したトランジスタを提供するものである。
特表2006−507692号公報 High-performance thin-film transistors using semiconductor nanowires and nanoribbons, Nature, vol.425, 18 September 2003, pp. 274-278. Progress Toward Development of All-Printed RFID Tags: Materials, Processes and Devices, Procedings of the IEEE, vol. 93, July 2005, pp. 1330-1338. Solution-Processed Zinc Oxide Field-Effect Transistors Based on Self-Assembly of Colloidal Nanorods, Nano Letters vol.5, 25 November 2005, pp. 2408-2413. A printable form of silicon for high performance thin film transistors on plastic substrates, Applied Physics Letters, vol. 84, 28 June 2004, pp. 5398-5400.
ナノワイヤと呼ばれる、細長い異方性形状を有する微小半導体を用いた電界効果トランジスタの課題を、図9を用いて説明する。図9(a)は、半導体ナノワイヤを用いてチャネルを形成した電界効果トランジスタの斜視図であり、基板301上に半導体ナノワイヤ302が配置され、半導体ナノワイヤ302の両端に、ソース電極303およびドレイン電極304が配置されている状態を示している。半導体ナノワイヤ302は、例えば非特許文献1に記載されているような成長方法で別基板を用いて予め作製した後、基板301に転写、配置することができる。
図9(a)は、半導体ナノワイヤ302がソースドレイン方向に対して平行に、かつ、重なることなく1平面内に配置配列した理想的な場合の模式図である。別基板に作製したナノワイヤを基板301に転写、配置する場合、通常、図9(a)に示すように、ナノワイヤはある間隔を隔てて配列し、チャネルを形成することになる。従って、図9(b)の断面図に示すように、ナノワイヤ配置直後の表面には、ナノワイヤの高さに相当する段差が生じている。このような段差を有するチャネル上にゲート絶縁膜305、ゲート電極306を順次積層してトランジスタを形成する場合、表面の形状を維持しながら膜を積層するのは困難であり、一般的に頭頂部分と側壁部分とで膜厚差が生じる。例えば、図9(c)に示すようにゲート絶縁膜の膜厚305に頭頂部分と側壁部分で膜厚差が生じた場合、ゲート電極306から半導体に印加される電界に不均一が生じ、チャネルに誘起されるキャリア濃度の不均一、デバイス特性の不均一を生じる。さらに、このようなゲート絶縁膜の膜厚の不均一が生じている場合、電界集中により絶縁破壊が生じ、トランジスタとして機能しなくなる可能性もある。
なお、ここでは、段差の影響に関して、トップゲート型トランジスタのゲート絶縁膜への影響を例にとって述べたが、ボトムゲート型構造であっても、トランジスタ上部に形成される配線、層間膜、等へ影響を及ぼすという課題を有するため、トップゲート構造に特有の問題ではない。
図10(a)は、従来技術による半導体ナノワイヤを用いてチャネルを形成したトランジスタの他の例の斜視図であり、基板301上に半導体ナノワイヤ302が配置され、半導体ナノワイヤ302の両端に、ソース電極303およびドレイン電極304が配置されている状態を示している。このトランジスタにおいては、半導体ナノワイヤはソースドレイン方向へ配列することなく、また、1平面内に留まらず重なりを持って配置されている場合を示す。このような配向性のないチャネルにおいても、この中のナノワイヤの幾つかがソース電極およびドレイン電極に接続していることによりトランジスタとして機能することができる。このような重なりを有するナノワイヤ上にゲート絶縁膜305、ゲート電極306を順次積層してトランジスタを形成する場合の課題を、図10(b)を用いて説明する。
この場合においても、先に図9を用いて説明した、表面段差に起因するゲート絶縁膜の膜厚の不均一に起因する、トランジスタ特性の不均一、絶縁破壊によるトランジスタ機能の消失の可能性は同様に存在する。さらにこの場合には、ナノワイヤとナノワイヤの重なりによって生じる空間には、ゲート絶縁膜やゲート電極が埋め込まれず、いわゆるボイド307が生じる可能性が大きい。このようなボイドが発生すると、チャネルへのゲート電界の印加が不均一となり、トランジスタ特性の不均一を生じさせる。さらには、このようなボイドが発生した場合、トランジスタ製造過程で用いる薬品等がボイド内部に残留し、トランジスタの信頼性を劣化させる可能性もある。
なお、ここでも、段差の影響に関して、トップゲート型トランジスタのゲート絶縁膜への影響を例にとって述べたが、ボトムゲート型構造であっても、トランジスタ上部に形成される配線、層間膜、等へ影響を及ぼすという課題を有するため、トップゲート構造に特有の問題ではない。
このように、従来技術により、ソースドレイン間を直接接続するナノワイヤのみでチャネル領域を形成した場合には、トランジスタのばらつき、信頼性、歩留まりに課題を有することがわかる。本発明は、これらの課題を鑑み、トランジスタ特性のばらつき、信頼性、歩留まりを向上することができる電界効果トランジスタを提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明の電界効果トランジスタは、基板と、前記基板上に配置されたソース電極およびドレイン電極と、前記ソース電極と前記ドレイン電極とを直接的に接続する半導体ナノワイヤと、前記半導体ナノワイヤの近傍に配置され、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間隔よりも小さい粒子と、前記半導体ナノワイヤに隣接し、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜と、前記絶縁膜を介して前記半導体ナノワイヤの電気伝導を制御することが可能なゲート電極とを有することを特徴とする。
本発明により、従来技術の課題であった、トランジスタのばらつき、信頼性、歩留まりを向上することができ、電界効果トランジスタの特性向上を実現することが可能となる。
(本発明による電界効果トランジスタの構成)
以下、図面を参照しながら、本発明によるトランジスタ構造の構成の一例を説明する。
図1は、本発明によるボトムゲート型のトランジスタ構造の模式図であり、図1(a)、(b)および(c)はそれぞれ、トランジスタの上面図、A−A’線で切断した断面図、およびB−B’線で切断した断面図である。
図2は、本発明によるトップゲート型のトランジスタ構造の模式図であり、図2(a)、(b)および(c)はそれぞれ、トランジスタの上面図、A−A’線で切断した断面図、およびB−B’線で切断した断面図である。
基板101に上に、ソース電極102およびドレイン電極103と、ソース電極102とドレイン電極103を直接的に接続する1本以上の半導体ナノワイヤ104と、半導体ナノワイヤ近傍に配置され、ソース電極102とドレイン電極103を直接的に接続しない大きさ、即ち、ソース電極102とドレイン電極103との間隔よりも小さい、1つ以上の粒子105と、半導体ナノワイヤ104に隣接し、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜106と、絶縁膜106を介して半導体ナノワイヤ104の電気伝導を制御することが可能なゲート電極107から構成されている。図1に示すボトムゲート型のトランジスタの場合は、ゲート絶縁膜106およびゲート電極107は半導体ナノワイヤ104の下方に、図2に示すトップゲート型のトランジスタの場合は、ゲート絶縁膜106およびゲート電極107は半導体ナノワイヤ104の上方に位置する。
本発明の電界効果トランジスタの特徴は、半導体ナノワイヤ104の周辺に粒子105が存在することにより、チャネル層の平坦性が向上していることである。この結果、従来技術の問題、即ち、表面段差に起因して、半導体に印加される電界に不均一が生じ、チャネルに誘起されるキャリア濃度の不均一や、デバイス特性の不均一を生じるという問題が低減される。さらに、ゲート絶縁膜の膜厚不均一による絶縁破壊の発生を防止できる。
図1および図2に示した実施の形態は、半導体ナノワイヤ104がソースドレイン方向に対して平行に、かつ、重なることなく1平面内に配置配列した理想的な場合であるが、必ずしもこのような配置に限定されるものではない。例えば、図3に示すように、半導体ナノワイヤ104がソースドレイン方向へ配列することなく、また、1平面内に留まらず重なりを持って配置されていてもよい。図3(a)、(b)および(c)はそれぞれ、トランジスタの上面図、A−A’線で切断した断面図、およびB−B’線で切断した断面図である。基板101に上に、ソース電極102およびドレイン電極103と、ソース電極102とドレイン電極103を直接的に接続する1本以上の半導体ナノワイヤ104と、半導体ナノワイヤ近傍に配置され、ソース電極102とドレイン電極103を直接的に接続しない大きさ、即ち、ソース電極102とドレイン電極103との間隔よりも小さい、1つ以上の粒子105と、半導体ナノワイヤ104に隣接し、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜106と、絶縁膜106を介して半導体ナノワイヤ104の電気伝導を制御することが可能なゲート電極107から構成されている。
本発明の電界効果トランジスタの特徴は、半導体ナノワイヤ104の周辺に粒子105が存在することにより、チャネル層の平坦性が向上していることである。この結果、従来技術の問題、即ち、表面段差に起因して、半導体に印加される電界に不均一が生じ、チャネルに誘起されるキャリア濃度の不均一、デバイス特性の不均一を生じるという問題が軽減される。さらに、このようなゲート絶縁膜の膜厚の不均一による絶縁破壊の発生を防止できる。さらに、微粒子105の存在により、ナノワイヤとナノワイヤの重なりによって生じる空間にボイドが発生するのを防止できる。これにより、ボイドによりチャネルへのゲート電界印加が不均一となり、トランジスタ特性が不均一になるという問題を低減できる。さらには、トランジスタ製造過程で用いる薬品等がボイド内部に残留し、トランジスタの信頼性を劣化させるという問題も低減される。
図1、図2および図3に示した実施の形態は、粒子105が球状の形状をした場合について図示しているが、必ずしもこのような形状に限定されるものではない。例えば、図4に示すような柱状の形状をした粒子105であっても同様の効果が得られる。また、球状の粒子と柱状の粒子が混在していてもよいし、それ以外の形状のものが混在していてもよい。
また、これまで、粒子105が半導体ナノワイヤ104の周辺をすべて充填した場合を図示してきたが、必ずしもそのような充填に限定されるものではない。例えば、図5に示すように、粒子105が点在する場合にも、本発明の効果は現れる。
本発明における粒子105は、トランジスタの電気伝導には寄与しないため、半導体、誘電体など、材料の種類に限定されることはない。
(本発明による電界効果トランジスタの製造方法)
以下、本発明による電界効果トランジスタの製造方法を述べる。ここでは、図2に示したトップゲート型の電界効果トランジスタの製造方法について説明する。まず、チャネル部分である半導体ナノワイヤの製造方法を図6を用いて説明する。ここでは、半導体ナノワイヤ103の材料としてシリコンナノワイヤを用いた場合を説明する。シリコンナノワイヤの製造方法には、気相−液層−固層(VLS)成長法を用いることができる。VLS成長法によるシリコンナノワイヤの成長は、例えば非特許文献1にも開示されており、よく知られた技術である。図6(a)に示すように、ナノワイヤ成長用の基板201の上に、触媒金属微粒子202を形成する。基板201の材料としては、シリコン基板や熱酸化膜が表面に形成されたシリコン基板などを用いることができる。触媒金属微粒子202は、例えば直径10nmから100nm程度の金微粒子を用いることができるが、コバルト、ニッケル、白金などを用いることもできる。触媒金属微粒子202の形成方法としては、例えば触媒金属微粒子202のコロイド溶液を基板201上にスピンコートにより塗布することなどが利用できるが、同様の形状が形成できる手法であれば、いかなる手法も適用できる。
次に、図6(b)に示すように、基板201を所定の基板温度に保持した状態で、原料ガス203を照射することによりシリコンナノワイヤ204を成長することができる。成長中の基板温度は350℃から500℃程度、原料ガス203にはSiH、Siなどを用いる。原料ガスは水素、ヘリウムなどで希釈してもよい。成長圧力は0.001Torr程度から大気圧程度までの領域で成長することができるが、0.001Torrから10Torr程度の範囲が好ましい。成長直後にはシリコンナノワイヤ204の先端には触媒金属粒子202が残留する。先端に残留した触媒金属粒子202は、金の場合は王水など酸性のエッチング液により除去することができる。
次に、成長したナノワイヤを溶媒に分散してインクを作製する。インクの作製方法としては、例えばナノワイヤが成長した基板を溶媒中に入れて超音波洗浄を施すことにより、ナノワイヤが溶媒中に剥離し、インクが作製できる。溶媒の材料は、水、アルコール、有機溶剤などを用いることが可能である。インクを作製する前に、ナノワイヤの表面に酸化膜を形成するなどの加工を施しておいてもよい。また、分散しやすいように、ナノワイヤの表面に化学的修飾を施してもよい。
図7(a)は、ナノワイヤ104を分散させたインクの概念図である。次に、図7(b)に示すように、ナノワイヤ104を分散させたインクに粒子を添加する。粒子は、例えばSi前駆体塩が溶解した溶液を還元することにより生成したSi微結晶108が適用できる。粉砕法により物理的に生成したSi微結晶108を用いてもよい。Siに限らず、Ge、GaAs、ZnOなどの半導体でもよい。
図7(c)は、粒子として、長さがソース−ドレイン間隔よりも短い半導体ナノワイヤ109を用いた場合の概念図である。半導体ナノワイヤの長さは、上述したナノワイヤの成長時間の制御により任意に制御できる。図7(d)は、半導体ナノワイヤ104と、粒子として微結晶108、および短い半導体ナノワイヤ109が混在しているインクの概念図である。本発明における電界効果トランジスタは、図7(b)、(c)、(d)に示したインクを用いて作製される。
図8を用いて、電界効果トランジスタの製造方法を述べる。ここでは、図7(b)に示した、半導体ナノワイヤ104と微結晶108が混在したインクを用いた場合を示す。このインクを用いて、図8(a)に示すように基板101上に半導体ナノワイヤ104および微結晶108を形成する。形成方法は、例えばスピンコート法などを用いて基板101全面にインクを塗布してもよいし、インクジェット法などの印刷技術を用いてパターニングしてもよい。塗布に際しては、基板表面にインクを一方向に流すなどの手法により半導体ナノワイヤ104の方向を揃えてもよいし、全く方向を揃えなくてもよい。また、半導体ナノワイヤ104同士が重なりを持って配置されてもよい。
次に、図8(b)に示すようにソース電極102およびドレイン電極103を形成する。形成する方法としては、例えばフォトリソグラフィを用いてソース電極102およびドレイン電極103を形成する領域を規定する方法や、インクジェットなどの印刷工法を用いてソース電極102およびドレイン電極103を形成することができる。ソース電極102およびドレイン電極103の材料には金、チタン、ニッケルなどの金属、導電性有機物などを用いることができる。ソース電極102およびドレイン電極103の間の典型的な距離は、5μmから20μm程度である。ソース電極102およびドレイン電極103の膜厚は100nmから500nm程度である。
次に、図8(c)に示すように、基板101上形成された半導体ナノワイヤ104および微結晶108の上にゲート絶縁膜106を形成する。ゲート絶縁膜106の材料は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化ハフニウムなどの無機材料、ポリイミドなどの有機材料などあらゆる絶縁材料を用いることができる。形成方法は、スパッタ法やスピンコートによる塗布方法などの既存の技術を用いることができる。ゲート絶縁膜106の典型的な膜厚は100nmから500nm程度である。
最後に、図8(d)に示すようにゲート絶縁膜106上にゲート電極107を形成する。形成する方法としては、例えばフォトリソグラフィを用いてゲート電極107を形成する領域を規定する方法や、インクジェットなどの印刷工法を用いてゲート電極107を形成することができる。ゲート電極107の材料には金、チタン、ニッケルなどの金属、導電性有機物などを用いることができる。ゲート電極107の膜厚は100nmから500nm程度である。
本発明による電界効果トランジスタは、ディスプレイ、論理集積回路、モバイル機器などの広い範囲で応用可能である。
本発明によるボトムゲート型の電界効果トランジスタの説明図 本発明によるトップゲート型の電界効果トランジスタの説明図 本発明によるボトムゲート型の電界効果トランジスタの説明図 本発明によるボトムゲート型の電界効果トランジスタの説明図 本発明によるボトムゲート型の電界効果トランジスタの説明図 本発明による電界効果トランジスタ作製のためのシリコンナノワイヤ製造方法の説明図 本発明による電界効果トランジスタ作製のためのインクの説明図 本発明による電界効果トランジスタ製造方法の説明図 従来の電界効果トランジスタの説明図 従来の電界効果トランジスタの説明図
符号の説明
101 基板
102 ソース電極
103 ドレイン電極
104 半導体ナノワイヤ
105 粒子
106 ゲート絶縁膜
107 ゲート電極
108 微結晶
109 短い半導体ナノワイヤ
201 基板
202 触媒金属微粒子
203 原料ガス
204 シリコンナノワイヤ
301 基板
302 ナノワイヤ
303 ソース電極
304 ドレイン電極
305 ゲート絶縁膜
306 ゲート電極
307 ボイド

Claims (1)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置されたソース電極およびドレイン電極と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極とを直接的に接続する半導体ナノワイヤと、
    前記半導体ナノワイヤの近傍に配置され、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間隔よりも小さい粒子と、
    前記半導体ナノワイヤに隣接し、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜と、
    前記絶縁膜を介して前記半導体ナノワイヤの電気伝導を制御することが可能なゲート電極と、を有することを特徴とする電界効果トランジスタ。
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