JP2009163164A - マッハツェンダ干渉式光信号変調器およびその制御方法、ならびに受信・送信装置 - Google Patents

マッハツェンダ干渉式光信号変調器およびその制御方法、ならびに受信・送信装置 Download PDF

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洋一 鳥海
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】電気光学定数γが比較的小さいシリコンで光導波路を形成した場合であっても、特段の空冷ファンや放熱部材を用いることなく温度変動に対する補償を可能にする。
【解決手段】分岐された2本の光導波路21A,21Bを含む光導波路21を半導体材料、例えばシリコンによって半導体チップ上に形成した構成を採るマッハツェンダ干渉(MZI)式光信号変調器10において、光導波路21が形成された半導体チップと同一のチップ内に温度調整素子16を形成し、当該温度調整素子16を制御する自動温度制御(ATC)を、バイアス電圧Vbを制御する自動バイアス制御(ABC)と併用することで、電気光学定数γが比較的小さい半導体材料によって光導波路21を形成した場合であっても、特段の空冷ファンや放熱部材を用いることなく温度変動に対する補償を行うことができるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光信号変調器およびその制御方法、ならびに送受信装置に関し、特にマッハツェンダ干渉(Mach-Zehnder Interferometer;MZI)式光信号変調器および当該光信号変調器の制御方法、ならびに当該光信号変調器を有する受信・送信装置に関する。
光ファイバ通信などの光通信分野で用いられる光信号変調器として、電気光学効果が大きく、光の伝播ロスが少ない等の特長を持つマッハツェンダ干渉式光信号変調器がある。このマッハツェンダ干渉式光信号変調器は、1つの光源から出射された光を2つに分け、当該2つの光を2本の光導波路を通過させた後、再び重ね合わせて干渉を起こさせる変調器である。
先ず、マッハツェンダ干渉式光信号変調器の原理について、図7の波形図を用いて説明する。図7の波形図では、入出力波形を実線で、2本の光導波路の内の一方の光導波路の波形を二点鎖線で、他方の光導波路の波形を破線でそれぞれ示している。
(MZIの原理)
光導波路の進行方向Xに伝播中の電界E(t,X)は、次式(1)で与えられる。
E(t,X)=Ein・cos(ωt+φ) ……(1)
Ein;長さLの光導波路の入口の光波電界
φ;位相オフセット
位相オフセットφは、次式(2)で与えられる。
φ=(2πX/λ)・(Ne−(1/2)Ne^3・γVin /D) ……(2)
D;光導波路の厚さ
Vin;光導波路の厚さD方向に掛ける電圧
λ;伝播光の波長
Ne;光導波路の実効屈折率
γ;光導波路の電気光学定数
光導波路の厚さD方向に掛ける電圧Vinは、次式(3)で与えられる。
Vin=Vm+Vb ……(3)
Vm;変調信号電圧
Vb;バイアス電圧
式(3)を式(2)に代入すると、
φ=2πNeX/λ−(π/λ)Ne^3・γ(X/D)(Vm+Vb) ……(4)
となる。
式(4)を式(1)に代入し、さらにX=Lとすると、X=Lの光導波路出口の光波電界Eout は、次式(5)で与えられる。
Eout =Ein・cos(ωt−(π/λ)Ne^3
・γ(L/D)(Vm+Vb)+2πNeL/λ) ……(5)
つまり、Vm+Vbに比例して位相シフトする。
ところが、温度をT、熱膨張率をβとすると、Lorentz方程式より、
dNe/dT=(Ne^2−1)( Ne^2+2)/6Ne・β ……(6)
となる。つまり、温度Tが上昇すると、光導波路の実効屈折率Neが増大、変調信号電圧Vmに比例の位相オフセット(図7の120°)、バイアス電圧Vbに比例の差動重畳位相(図7の±17°)が増大し、バランスが崩れる。
ここで、光導波路の電気光学定数γが大きいときには、ペルチェ効果による温度モニタによってバイアス電圧Vbに帰還を掛けることで温度Tの変動を補正することができ、光導波路の電気光学定数γが小さいときには、空冷ファンなどによって温度変動自体を無くすことができる。
(従来技術)
図8に、従来例に係るマッハツェンダ干渉式光信号変調器の構成の概略を示す。従来例に係る光信号変調器100は、自動バイアス制御(Auto Bias Control)部101と、バイアス電圧部102と、CPUおよびROMを含むシステム制御部103と、光量モニタ部104とを含む光外部変調方式の変調器である。
従来例に係るマッハツェンダ干渉式光信号変調器100では、バイアス電圧Vbに変動が生じた場合、式(5)から判るように、バイアス電圧Vbの変動は、光導波路111を伝播するシングルモードの光波面の位相遅延の変動へ、さらに2本の光導波路111A,111Bの位相が干渉した光振幅、即ち光量の変動へと連鎖する。そして、この光量の変動を光量モニタ部104で検出の上、自動バイアス制御部101でバイアス電圧Vbに対して補償・相殺する帰還を掛けている。
さらに、温度Tの変動、特に温度上昇が生じた場合、式(6)から判るように、温度Tの変動は、実効屈折率Neの変動へ、次いで光導波路111を伝播するシングルモードの光波面の位相遅延の変動へ、さらに2本の光導波路111A,111Bの位相が干渉した光振幅、即ち光量の変動へと連鎖する。そして、この光量の変動を光量モニタ部104で検出の上、自動バイアス制御部101でバイアス電圧Vbに対して補償・相殺する帰還を掛けている。
但し、先述した式(5),式(6)から判るように、温度Tでの光導波路111の実効屈折率Neの変動による位相遅延(π/λ)Ne^3・γ(L/D)(Vm+Vb)をバイアス電圧Vbで補償・相殺するには、光導波路111の部材の電気光学定数γが十分大きくなければならない。
一般に、LiNbO3(ニオブ酸リチウム)など、比較的大きい電気光学定数γ(例えば、γ=30pm/V程度)の部材からなる光導波路111を用いたマッハツェンダ干渉式光信号変調器では、図8に示すように、筐体を兼ねた放熱部材112によって温度Tの変動を少しでも抑制し、さらに、ペルチェ効果などによる温度モニタ部113まで設置して、自動バイアス制御部101によって温度変動の補償を行っている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−241705号公報
ところが、半導体材料、例えばシリコンによって光導波路111を形成したマッハツェンダ干渉式光信号変調器では、シリコンの電気光学定数γが比較的小さく(例えば、γ=3pm/V程度)、電気によって光波面がずれにくく、自動バイアス制御部101による温度変動の補償が追いつかないため、空冷ファンを設置するなどして温度変動自体を無くすようにしている。
ここで、半導体材料を光導波路111の形成に用いる目的は、一般にシリコンフォトニクスと言われている技術領域で、光導波路111を半導体チップ上に低コストにて小型集積化することにある。しかしながら、温度変動を抑えるために空冷ファンや放熱部材を用いたのでは、半導体材料を用いる本来の目的、即ち低コスト・小型集積化に反することになる。
そこで、本発明は、電気光学定数γが比較的小さい半導体材料によって光導波路を形成した場合であっても、特段の空冷ファンや放熱部材を用いることなく温度変動に対する補償を行うことが可能なマッハツェンダ干渉式光信号変調器および当該光信号変調器の制御方法、ならびに当該光信号変調器を有する受信・送信装置を提供することを目的とする。
本発明によるマッハツェンダ干渉式光信号変調器は、
分岐された2本の光導波路を含む光導波路を半導体材料によって半導体チップ上に形成した構成のマッハツェンダ干渉式光信号変調器であって、
前記光導波路に対して直流バイアス電圧を印加するバイアス電圧部と、
出力光量を検出する光量モニタ部と、
前記光量モニタ部の検出光量を基に前記直流バイアス電圧を制御する自動バイアス制御部と、
前記光導波路が形成された半導体チップと同一のチップ内に形成され、前記光導波路の温度を調整する温度調整素子と、
前記光量モニタ部の検出光量を基に前記温度調整素子を制御する自動温度制御部とを備え、
前記自動バイアス制御部による制御と前記自動温度制御系による制御とを選択的に行う
ことを特徴としている。
光導波路を半導体材料によって半導体チップ上に形成した構成のマッハツェンダ干渉式光信号変調器において、光導波路が形成された半導体チップと同一のチップ内に温度調整素子を形成し、当該温度調整素子を制御する自動温度制御部を、直流バイアス電圧を制御する自動バイアス制御部と併用することにより、自動温度制御部による直流バイアス電圧の制御のみならず、自動温度制御部による温度調整素子の制御によっても光導波路の温度を制御することができる。そして、本発明によるマッハツェンダ干渉式光信号変調器は、光ファイバ通信システムにおいて、光源から発せられる光を光ファイバに伝えたり、光ファイバからの光を受信したりする受信・送信装置の光信号変調器として用いられる。
本発明によれば、光導波路が形成された半導体チップと同一のチップ内に温度調整素子の制御によって光導波路の温度を制御することができるために、電気光学定数γが比較的小さい半導体材料によって光導波路を形成した場合であっても、特段の空冷ファンや放熱部材を用いることなく温度変動に対する補償を行うことが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[システム構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るマッハツェンダ干渉式光信号変調器の構成の概略を示すシステム構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係るマッハツェンダ干渉式光信号変調器10は、低コスト・小型集積化を目的として、半導体材料、例えばシリコンによって光導波路を半導体チップ上に形成するシステム構成を前提とし、自動バイアス制御部11と、バイアス電圧部12と、CPUおよびROMを含むシステム制御部13と、光量モニタ部14とに加えて、自動温度制御(Auto Thermal Control)部15と、温度調整素子16と、制御情報格納用メモリ部17とを有している。システム制御部13は、自動バイアス制御部11と自動温度制御部15との選択発動を行うアルゴリズムを持っている。
本実施形態に係るマッハツェンダ干渉式光信号変調器10は、半導体チップ上に形成された光導波路21に入射する光、例えばシングルモードレーザ光を2つに分け、当該2つの光を異なる2本の光導波路21A,21Bを通過させた後、再び重ね合わせて干渉を起こさせる。そして、光量モニタ部14→自動バイアス制御部11→バイアス電圧部12の制御ループと、光量モニタ部14→自動温度制御部15→温度調整素子16の制御ループとで位相制御系を構成することで、本光信号変調器10で変調される光波面の位相の自動帰還型制御を行なう。
すなわち、直流バイアス電圧Vb(以下、単に「バイアス電圧Vb」と記述する)に変動が生じた場合、先述した式(5)から判るように、バイアス電圧Vbの変動は、光導波路21を伝播するシングルモードの光波面の位相遅延(π/λ)Ne^3・γ(L/D)(Vm+Vb)の変動へ、さらに2本の光導波路21A,21Bの位相が干渉した光振幅、即ち光量の変動へと連鎖する。そして、この光量の変動をフォとダイオード等からなる光量モニタ部14で検出の上、自動バイアス制御部101によってバイアス電圧部12に帰還を掛けることによってバイアス電圧Vbの変動を補償・相殺する。
さらに、温度Tの変動、特に温度上昇が生じた場合に、先述した式(6)から判るように、温度Tの変動は、光導波路21の実効屈折率Neの変動へ、次いで光導波路21を伝播するシングルモードの光波面の位相遅延(π/λ)Ne^3・γ(L/D)(Vm+Vb)の変動へ、さらに2本の光導波路21A,21Bの位相が干渉した光振幅、即ち光量の変動へと連鎖する。
そして、この光量の変動を光量モニタ部104で検出の上、自動バイアス制御部1と自動温度制御部15との選択発動を行うアルゴリズムを持ったシステム制御部13による制御情報格納用メモリ部17の格納情報に基づく制御の下、自動バイアス制御部101によってバイアス電圧部12に帰還を掛けることによって温度Tの変動を補償・相殺する、或いは、自動温度制御部15によって温度調整素子16に帰還を掛けることによって温度Tの変動を補償・相殺する。
なお、図1において、光導波路21の入力側および出力側のレーザ光の波形を実線で、2本の光導波路21A,21Bの内の一方の光導波路21Aを通過するレーザ光の波形を二点鎖線で、他方の光導波路21Bを通過するレーザ光の波形を破線でそれぞれ示している。
(光導波路)
光導波路21(21A,21Bを含む)が形成された半導体チップは、SOI(Silicon on Insulator)基板となっている。すなわち、図2に示すように、光導波路21は、SiO2等の絶縁基板31上に単結晶シリコンによって形成されている。この光導波路21と同じ層に当該光導波路21を挟んで、バイアス回路部12を形成するためのP層32とN層33とが形成されている。そして、光導波路21、P層32およびN層33の上にSiO2等によって絶縁層34が形成されている。
(温度調整素子)
図2に示すように、温度調整素子16は、光導波路21と同じ半導体材料、即ちシリコンによって光導波路21上に絶縁層34を介して形成された吸熱層(または、放熱層)41と、この吸熱層(または、放熱層)41上に形成されたPN接合層42,43と、このPN接合層42,43の上にSiO2等によって形成された絶縁層44と、図1の自動温度制御部15から与えられる温度制御信号をPN接合層42,43に伝えるために絶縁層44上に設けられた電極45,46とから構成されている。
図2から明らかなように、バイアス電圧部12について、2本の光導波路21A,21Bのそれぞれに対応してバイアス電圧部12A,12Bが設けられているのと同様に、温度調整素子16についても、2本の光導波路21A,21Bのそれぞれに対応して温度調整素子16A,16Bが設けられている。
このように、温度調整素子16を光導波路21が形成された半導体チップと同一のチップ内に形成し、自動温度制御部15から与えられる温度制御信号を、電極45,46を通してPN接合層42,43に伝えることによって自動温度制御の帰還系を構成することで、半導体チップ、特に半導体チップ内の光導波路21が発する熱が吸熱層(または、放熱層)41に吸収され、当該吸熱層41から絶縁層44を通してチップ外に放熱されるため、光導波路21の温度調整を行うことが可能になる。
ここでは、吸熱層(または、放熱層)41によって光導波路21の熱を吸熱・放熱するとしたが、原理的には、PN接合層42,43に対して吸熱・放熱の場合と逆極性の温度制御信号を与えることで、光導波路21を加熱することによって当該光導波路21の温度調整を行うことも可能である。
ここで、光導波路21が形成された半導体チップと同一のチップ内に温度調整素子16を構成するに当たっては、例えば図3に示すように、シリコンによって光導波路21が形成されたSOI基板(半導体チップ)30に対して、吸熱層(または、放熱層)41とPN接合層42,43とからなる基板40を貼り合わせ、その上に絶縁層44を成膜するようにすればよい。
ただし、この形成方法は一例に過ぎず、これに限られるものではない。例えば、光導波路21が形成されたSOI基板(半導体チップ)30上に、エピタキシャル成長によって吸熱層(または、放熱層)41とPN接合層42,43とを形成するようにすることも可能である。
また、絶縁層44上には、温度制御信号をPN接合層42,43に伝えるための電極45,46以外に、図1の自動バイアス制御部11から与えられるバイアス制御信号をP層32およびN層33に伝えるための電極35,35も設けられている。
なお、本例では、半導体チップ内の光導波路21の上位(図2の上側)に吸熱層(または、放熱層)41を形成するとしたが、図4に示すように、半導体チップ内の光導波路21の下位(図4の下側)に吸熱層(または、放熱層)41を形成することによっても、光導波路21の温度調整を行うことができる。
(制御情報格納用メモリ部)
制御情報格納用メモリ部17は、4つのメモリ(#0)17−0〜メモリ(#3)17−3を有し、CPUおよびROMを含むシステム制御部13による制御の下に、自動バイアス制御部11によるバイアス電圧部12の制御や、自動温度制御部15による温度調整素子16の制御を行なう自動帰還制御の際に用いる各種の制御情報を記憶する。メモリ(#0)17−0〜メモリ(#3)17−3に記憶する各種の制御情報について以下に説明する。
メモリ(#0)17−0は、光量モニタ部14の数値、具体的には本光信号変調器10で変調される波面の位相の初期設定の光量を制御情報として記憶する。そして、自動帰還制御では、メモリ(#0)17−0に記憶された値と光量モニタ部14の値との随時比較から、初期設定の光量を維持する制御を行なうことで、本光信号変調器10で変調される波面の位相の補償を行う。
メモリ(#1)17−1は、光量モニタ部14の数値、具体的にはメモリ(#0)17−0の初期設定の光量と不一致の際の光量を制御情報として記憶する。そして、自動帰還制御では、メモリ(#1)17−1に記憶された値と光量モニタ部14の値との随時比較から、2本の光導波路21A,21Bの内の何れかの自動帰還制御の有効性を判断することで、本光信号変調器10で変調される波面の位相の補償を行う。
メモリ(#2)17−2は、2本の光導波路21A,21Bの内の何れか一方を示すコード、具体的には光量モニタ部14の値の安定化に有効な光導波路21A/21Bを示すコードを制御情報として記憶する。そして、自動帰還制御では、メモリ(#2)17−2に記憶されたコードが示す光導波路21A/21Bに帰還制御を掛けることで、本光信号変調器10で変調される波面の位相の補償を行う。
メモリ(#3)17−3は、2本の光導波路21A,21Bの内の何れか一方を示すコード、具体的にはメモリ(#2)17−2と逆の光導波路21B/21Aのコードを制御情報として記憶する。そして、自動帰還制御では、メモリ(#3)17−3に記憶されたコードが示す光導波路21B/21Aに逆相の帰還制御を掛けることで、本光信号変調器10で変調される波面の位相の補償を行う。
(自動帰還制御のアルゴリズム)
次に、システム制御部13によって実行される、自動帰還制御のアルゴリズムについて説明する。
自動帰還制御のアルゴリズムは、自動バイアス制御部11からのバイアス制御信号に基づくバイアス電圧部12のバイアス電圧Vbの制御と、バイアス電圧Vbに対する制御可能範囲の限界(以下、「バイアスリミット」と記述する)の設定と、バイアス電圧Vbがバイアスリミットに達したか否かの判定の各処理フローからなる自動バイアス制御の限界判定機能を有し、当該限界判定機能によって自動バイアス制御(ABC)と自動温度制御(ATC)との選択発動を行う。
先述した式(5)、式(6)から判るように、温度Tでの実効屈折率Neの変動による位相遅延(π/λ)Ne^3・γ(L/D)(Vm+Vb)をバイアス電圧Vbで補償・相殺するには、光導波路21の部材の電気光学定数γが十分に大きくなければならない。ところが、先述したように、半導体材料、例えばシリコンなど比較的小さい(例えば、γ=3pm/V程度)のマッハツェンダ干渉式光信号変調器では、自動バイアス制御による温度変動の補償が追いつかない。
そこで、本実施形態に係るマッハツェンダ干渉式光信号変調器10では、光導波路21が形成された半導体チップと同一のチップ内に形成された温度調整素子16を制御する自動温度制御を自動バイアス制御と併用し、当該自動温度制御の選択発動を行うようにしている。
因みに、温度Tでの実効屈折率Neの変動による位相遅延(π/λ)Ne^3・γ(L/D)(Vm+Vb)において、光導波路の厚さDとは、図2における光導波路21のP層32およびN層33の方向(図2の左右方向)の厚みを言う。
(自動帰還制御のアルゴリズムの制御手順)
自動帰還制御のアルゴリズムの具体的な制御手順について、図5および図6のフローチャートを用いて説明する。
電源オンにより、先ず、本光信号変調器(以下、「MZI」と略記する)の出力光量(出力振幅)を最大にする(ステップS11)。出力光量を最大にすることで、両翼の光導波路21A,21Bの波面の位相差が0°になる。以降、光導波路21A,21Bのいずれか一方を片翼“A”,“B”と呼ぶこととする。次いで、MZIの出力光量を最大から−3dB(即ち、1/2振幅)にする(ステップS12)。出力振幅を1/2にすることで、両翼“A”,“B”の波面の位相差が120°になる。
次に、両翼“A”,“B”に差動変調電圧を印加し(ステップS13)、次いで、MZIの出力光量を制御情報格納用メモリ部17のメモリ(#0)17−0へ初期の出力光量として記憶する(ステップS14)。そして、最新のMZIの出力光量がメモリ(#0)17−0に記憶されている光量と一致するか否かを判断し(ステップS15)、一致していれば(Yes)、MZIの出力光量が安定している訳であるから、ステップS13に戻ってステップS13〜S15の各処理を繰り返す。
ステップS15において、最新のMZIの出力光量がメモリ(#0)17−0に記憶されている光量に対してずれている(変動している)と判断した場合は、当該出力光量をメモリ(#1)17−1に記憶し(ステップS16)、次いで、メモリ(#1)17−1に記憶されている光量が、メモリ(#0)17−0に記憶されている光量よりも少ないか否か、即ち最新の出力光量が初期設定の出力光量よりも減ったか否かを判断する(ステップS17)。
<MZIの出力光量が減った場合>
ステップS17において、MZIの出力光量が初期設定の出力光量よりも減ったと判断した場合は、任意の片翼“A”(光導波路21A/21B)のバイアス電圧Vbを下げ(ステップS18)、次いで、MZIの出力光量がメモリ(#1)17−1に記憶されている光量よりも大きいか否かを判断する(ステップS19)。
そして、大きい(Yes)と判断した場合は、片翼“A”(光導波路21A/21B)を示すコードをメモリ(#2)17−2に記憶し(ステップS21)、小さい(No)と判断した場合は、逆翼“B”(光導波路21B/21A)を示すコードをメモリ(#2)17−2に記憶する(ステップS21)。
すなわち、ここでは、2本の翼“A”,“B”(光導波路21A,21B)の内の何れか一方の翼(光導波路)に対する制御の有効性の判断が行われる。具体的には、任意の片翼“A”のバイアス電圧Vbを下げた結果、MZIの出力光量がメモリ(#1)17−1に記憶されている光量よりも増えた場合は、片翼“A”のバイアス電圧Vbを下げる制御が有効であることになるため、メモリ(#2)17−2には片翼“A”を示すコードが制御対象の翼を示すコードとして記憶される訳である。
一方、任意の片翼“A”のバイアス電圧Vbを下げた結果、MZIの出力光量がメモリ(#1)17−1に記憶されている光量よりも減った場合は、片翼“A”のバイアス電圧Vbを下げる制御よりも、逆翼“B”のバイアス電圧Vbを上げる制御の方が有効であることになるため、メモリ(#2)17−2には逆翼“B”を示すコードが制御対象の翼を示すコードとして記憶される訳である。
続いて、メモリ(#2)17−2に記憶されたコードが示す片翼“A”/“B”のバイアス電圧Vbを下げ(ステップS22)、次いで、最新のMZIの出力光量がメモリ(#0)17−0に記憶されている初期設定の光量よりも少ないか否かを判断する(ステップS23)。ここで、最新の出力光量が初期設定の光量に達したのであれば、MZIの出力光量の変動(ドリフト)が解消されたと判断し、ステップS13に戻る。
最新の出力光量が初期設定の光量よりも少なければ、メモリ(#2)17−2に記憶されたコードが示す片翼“A”/“B”のバイアス電圧Vbがバイアスリミット(下限)よりも大きいか否かを判断し(ステップS24)、バイアスリミットに達していなければステップS20に戻ってバイアスリミットに達するまでステップS20〜S24の処理を繰り返す。
そして、片翼“A”/“B”のバイアス電圧Vbがバイアスリミットに達したと判断したら、メモリ(#2)17−2に記憶された片翼“A”/“B”の逆翼“B”/“A”を示すコードをメモリ(#3)17−3に記憶し(ステップS25)、次いで、メモリ(#3)17−3に記憶されたコードが示す逆翼“B”/“A”のバイアス電圧Vbを上げる(ステップS26)。
続いて、最新のMZIの出力光量がメモリ(#0)17−0に記憶されている初期設定の光量よりも少ないか否かを判断する(ステップS27)。ここで、最新の出力光量が初期設定の光量に達したのであれば、MZIの出力光量のドリフトが解消されたと判断し、ステップS13に戻る。
最新の出力光量が初期設定の光量よりも少なければ、メモリ(#2)17−2に記憶されたコードが示す逆翼“B”/“A”のバイアス電圧Vbがバイアスリミット(上限)よりも小さいか否かを判断し(ステップS28)、バイアスリミットに達していなければステップS26に戻ってバイアスリミットに達するまでステップS26〜S28の処理を繰り返す。
・ABCからATCへの切り替え
そして、逆翼“B”/“A”のバイアス電圧Vbがバイアスリミットに達したと判断したら、メモリ(#2)17−2に記憶されたコードが示す逆翼“B”/“A”の温度調整素子16B/16Aに対して自動バイアス制御部15から、P層42を負(−)とし、N層43を正(+)とする温度バイアス(温度制御信号)を与える(ステップS29)。
次いで、最新のMZIの出力光量がメモリ(#0)17−0に記憶されている初期設定の光量よりも少ないか否かを判断し(ステップS30)、最新の出力光量が初期設定の光量よりも少なければ、ステップS29に戻って最新の出力光量が初期設定の光量に達するまでステップS29,S30の処理を繰り返す。そして、最新の出力光量が初期設定の光量に達したのであれば、MZIの出力光量のドリフトが解消されたと判断し、ステップS13に戻る。
<MZIの出力光量が増えた場合>
ステップS17において、MZIの出力光量が初期設定の出力光量よりも増えたと判断した場合は、任意の片翼“A”(光導波路21A/21B)のバイアス電圧Vbを上げ(ステップS31)、次いで、MZIの出力光量がメモリ(#1)17−1に記憶されている光量よりも小さいか否かを判断する(ステップS32)。
そして、小さい(Yes)と判断した場合は、片翼“A”(光導波路21A/21B)を示すコードをメモリ(#2)17−2に記憶し(ステップS33)、大きい(No)と判断した場合は、逆翼“B”(光導波路21B/21A)を示すコードをメモリ(#2)17−2に記憶する(ステップS24)。
すなわち、ここでは、2本の翼“A”,“B”(光導波路21A,21B)の内の何れか一方の翼(光導波路)に対する制御の有効性の判断が行われる。具体的には、任意の片翼“A”のバイアス電圧Vbを上げた結果、MZIの出力光量がメモリ(#1)17−1に記憶されている光量よりも減った場合は、片翼“A”のバイアス電圧Vbを上げる制御が有効であることになるため、メモリ(#2)17−2には片翼“A”を示すコードが制御対象の翼を示すコードとして記憶される訳である。
一方、任意の片翼“A”のバイアス電圧Vbを上げた結果、MZIの出力光量がメモリ(#1)17−1に記憶されている光量よりも増えた場合は、片翼“A”のバイアス電圧Vbを上げる制御よりも、逆翼“B”のバイアス電圧Vbを下げる制御の方が有効であることになるため、メモリ(#2)17−2には逆翼“B”を示すコードが制御対象の翼を示すコードとして記憶される訳である。
続いて、メモリ(#2)17−2に記憶されたコードが示す片翼“A”/“B”のバイアス電圧Vbを上げ(ステップS35)、次いで、最新のMZIの出力光量がメモリ(#0)17−0に記憶されている初期設定の光量よりも多いか否かを判断する(ステップS36)。ここで、最新の出力光量が初期設定の光量に達したのであれば、MZIの出力光量のドリフトが解消されたと判断し、ステップS13に戻る。
最新の出力光量が初期設定の光量よりも多ければ、メモリ(#2)17−2に記憶されたコードが示す片翼“A”/“B”のバイアス電圧Vbがバイアスリミット(上限)よりも小さいか否かを判断し(ステップS37)、バイアスリミットに達していなければステップS35に戻ってバイアスリミットに達するまでステップS35〜S37の処理を繰り返す。
そして、片翼“A”/“B”のバイアス電圧Vbがバイアスリミットに達したと判断したら、メモリ(#2)17−2に記憶された片翼“A”/“B”の逆翼“B”/“A”を示すコードをメモリ(#3)17−3に記憶し(ステップS38)、次いで、メモリ(#3)17−3に記憶されたコードが示す逆翼“B”/“A”のバイアス電圧Vbを下げる(ステップS39)。
続いて、最新のMZIの出力光量がメモリ(#0)17−0に記憶されている初期設定の光量よりも多いか否かを判断する(ステップS40)。ここで、最新の出力光量が初期設定の光量に達したのであれば、MZIの出力光量のドリフトが解消されたと判断し、ステップS13に戻る。
最新の出力光量が初期設定の光量よりも多ければ、メモリ(#2)17−2に記憶されたコードが示す逆翼“B”/“A”のバイアス電圧Vbがバイアスリミット(下限)よりも大きいか否かを判断し(ステップS41)、バイアスリミットに達していなければステップS39に戻ってバイアスリミットに達するまでステップS39〜S41の処理を繰り返す。
・ABCからATCへの切り替え
そして、逆翼“B”/“A”のバイアス電圧Vbがバイアスリミットに達したと判断したら、メモリ(#2)17−2に記憶されたコードが示す逆翼“B”/“A”の温度調整素子16B/16Aに対して自動バイアス制御部15から、P層42を正(+)とし、N層43を負(−)とする温度バイアス(温度制御信号)を与える(ステップS42)。
次いで、最新のMZIの出力光量がメモリ(#0)17−0に記憶されている初期設定の光量よりも多いか否かを判断し(ステップS43)、最新の出力光量が初期設定の光量よりも多ければ、ステップS42に戻って最新の出力光量が初期設定の光量に達するまでステップS42,S43の処理を繰り返す。そして、最新の出力光量が初期設定の光量に達したのであれば、MZIの出力光量のドリフトが解消されたと判断し、ステップS13に戻る。
[本実施形態の作用効果]
上述したように、低コスト・小型集積化を目的として、分岐された2本の光導波路21A,21Bを含む光導波路21を半導体材料、例えばシリコンによって半導体チップ上に形成した構成を採るマッハツェンダ干渉(MZI)式光信号変調器10において、光導波路21が形成された半導体チップと同一のチップ内に温度調整素子16を形成し、当該温度調整素子16を制御する自動温度制御(ATC)を、バイアス電圧Vbを制御する自動バイアス制御(ABC)と併用することにより、ABCによるバイアス電圧Vbの制御のみならず、ATCによる温度調整素子16の制御によっても光導波路21の温度を制御することができるために、電気光学定数γが比較的小さい半導体材料によって光導波路21を形成した場合であっても、特段の空冷ファンや放熱部材を用いることなく温度変動に対する補償を行うことが可能になる。
この制御の際、温度をモニタせずに、MZI変調信号の光量をモニタするのみで、ABCとATCとの選択発動を行うアルゴリズムを持ったシステム制御部13による制御の下に、時定数の短い(速い)電気的な自動帰還型制御を行なうABCと、時定数の長い(遅い)温度的な自動帰還型制御を行なうATCとを適宜選択するので、余計な時間をかけることなく、迅速なNZI補償を行うことができる。
特に、バイアス電圧Vbの制御可能範囲内において、バイアス回路部12(12A,12B)のバイアス電圧Vbを、自動バイアス制御部11からのバイアス制御信号で制御し、通常は、ABCによる時定数の短い電気的な自動帰還型制御によって温度変動に対して、本光信号変調器10の光導波路21を伝播するシングルモードの光波面の位相遅延を補償することで、2本の光導波路21A,21Bの位相が干渉した光振幅、即ちMZI変調信号の光量と波形を補償し、温度変動分を相殺することができる。
また、バイアス電圧Vbの制御可能範囲外では、温度調整素子16の温度バイアスを、自動温度制御部15からの温度制御信号で制御し、自動温度制御による時定数の遅い(長い)温度的な自動帰還型制御によって温度変動に対して、本光信号変調器10の光導波路21を伝播するシングルモードの光波面の位相遅延を補償することで、2本の光導波路21A,21Bの位相が干渉した光振幅、即ちMZI変調信号の光量と波形を補償し、温度変動分を相殺することができる。
[応用例]
本発明によるマッハツェンダ干渉式光信号変調器10は、光ファイバ通信システムにおいて、光源から発せられる光を光ファイバに伝えたり、光ファイバからの光を受信したりする受信・送信装置の光信号変調器として用いて好適なものである。そして、本発明によるマッハツェンダ干渉式光信号変調器10は、大容量のテレビジョン情報を光ファイバにて高速に伝送するテレビジョン信号の伝送システムなど、光ファイバにて高速通信を行う通信システム全般で用いられる光信号変調器への適用が可能である。
本発明の一実施形態に係るマッハツェンダ干渉式光信号変調器の構成の概略を示すシステム構成図である。 光導波路および温度調整素子を内蔵する半導体チップの構造の一例を示す断面構造図である。 光導波路が形成された半導体チップと同一のチップ内に温度調整素子を構成する場合の形成方法の一例を示す工程図である。 光導波路および温度調整素子を内蔵する半導体チップの構造の他の例を示す断面構造図である。 自動帰還制御のアルゴリズムの具体的な制御手順の一例を示すフローチャート(その1)である。 自動帰還制御のアルゴリズムの具体的な制御手順の一例を示すフローチャート(その2)である。 MZI原理の説明に供する波形図である。 従来例に係るマッハツェンダ干渉式光信号変調器の構成の概略を示すシステム構成図である。
符号の説明
10…マッハツェンダ干渉式光信号変調器、11…自動バイアス制御(ABC)部、12(12A,12B)…バイアス電圧部、13…システム制御部、14…光量モニタ部、15…自動温度制御(ATC)部、16(16A,16B)…温度調整素子、17…制御情報格納用メモリ部、21(21A,21B)…光導波路

Claims (14)

  1. 分岐された2本の光導波路を含む光導波路を半導体材料によって半導体チップ上に形成した構成のマッハツェンダ干渉式光信号変調器であって、
    前記光導波路に対して直流バイアス電圧を印加するバイアス電圧部と、
    出力光量を検出する光量モニタ部と、
    前記光量モニタ部の検出光量を基に前記直流バイアス電圧を制御する自動バイアス制御部と、
    前記光導波路が形成された半導体チップと同一のチップ内に形成され、前記光導波路の温度を調整する温度調整素子と、
    前記光量モニタ部の検出光量を基に前記温度調整素子を制御する自動温度制御部とを備え、
    前記自動バイアス制御部による制御と前記自動温度制御系による制御とを選択的に行う
    ことを特徴とするマッハツェンダ干渉式光信号変調器。
  2. 前記温度調整素子は、
    前記光導波路に対して吸熱(または、発熱)を行う吸熱層(または、発熱層)と、
    前記吸熱層(または、発熱層)に近接して設けられたPN接合層と、
    前記PN接合層に対して前記自動温度制御部からの温度制御信号を伝えるための電極とを有する
    ことを特徴とする請求項1記載のマッハツェンダ干渉式光信号変調器。
  3. 前記自動バイアス制御部による制御と、前記自動温度制御部による制御との切替え制御を行なうシステム制御部
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のマッハツェンダ干渉式光信号変調器。
  4. 前記システム制御部は、
    前記直流バイアス電圧の制御可能範囲内では前記自動バイアス制御部による制御を行ない、
    前記直流バイアス電圧の制御可能範囲外では前記自動温度制御部による制御を行なう
    ことを特徴とする請求項3記載のマッハツェンダ干渉式光信号変調器。
  5. 変調される波面の位相の初期設定の光量を記憶する第1メモリと、
    前記光量モニタ部で検出される出力光量が前記第1メモリに記憶されている光量と不一致の際の当該出力光量を記憶する第2メモリと、
    前記2本の光導波路の内、前記出力光量の安定化に有効な光導波路を示すコードを記憶する第3メモリと、
    前記有効な光導波路と別の光導波路を示すコードを記憶する第4メモリとを有するメモリ部を
    をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載のマッハツェンダ干渉式光信号変調器。
  6. 前記システム制御部は、前記光量モニタ部で検出される出力光量を前記第1メモリに記憶されている初期設定の光量と随時比較することで、前記出力光量が前記初期設定の光量になるように前記自動バイアス制御部による制御または前記自動温度制御部による制御を行なう
    ことを特徴とする請求項5記載のマッハツェンダ干渉式光信号変調器。
  7. 前記システム制御部は、前記光量モニタ部で検出される出力光量が前記第1メモリに記憶されている初期設定の光量に対して変動していると判断したとき、前記光量モニタ部で検出される出力光量を前記第2メモリに記憶されている光量と随時比較することで、前記2本の光導波路の内の何れか一方の光導波路に対する制御の有効性を判断し、有効と判断した光導波路を示すコードを前記第3メモリに記憶し、当該有効と判断した光導波路に対して前記自動バイアス制御部による制御を行なう
    ことを特徴とする請求項6記載のマッハツェンダ干渉式光信号変調器。
  8. 前記システム制御部は、前記第3メモリに記憶されたコードが示す光導波路に対して行う前記自動バイアス制御部による制御において、前記直流バイアス電圧を変化させたときに前記光量モニタ部で検出される出力光量が前記第1メモリに記憶されている初期設定の光量に対して不一致のときは、前記直流バイアス電圧が制御可能範囲の一方の限界に達するまで前記第3メモリに記憶されたコードが示す光導波路に対して制御を行なう
    ことを特徴とする請求項7記載のマッハツェンダ干渉式光信号変調器。
  9. 前記システム制御部は、前記第3メモリに記憶されたコードが示す光導波路に対する制御において、前記直流バイアス電圧が制御可能範囲の一方の限界に達したときは、前記第4メモリに記憶されたコードが示す光導波路に対して前記直流バイアス電圧が制御可能範囲の他方の限界に達するまで制御を行なう
    ことを特徴とする請求項8記載のマッハツェンダ干渉式光信号変調器。
  10. 前記システム制御部は、前記第4メモリに記憶されたコードが示す光導波路に対する制御において、前記直流バイアス電圧が制御可能範囲の他方の限界に達したときは、前記自動バイアス制御部による制御から前記自動温度制御部による制御に切り替える
    ことを特徴とする請求項9記載のマッハツェンダ干渉式光信号変調器。
  11. 半導体材料によって半導体チップ上に形成された、分岐された2本の光導波路を含む光導波路に対して直流バイアス電圧を印加するバイアス電圧部と、
    出力光量を検出する光量モニタ部と、
    前記光導波路が形成された半導体チップと同一のチップ内に形成され、前記光導波路の温度を調整する温度調整素子とを有するマッハツェンダ干渉式光信号変調器において、
    前記光導波路を伝播する光波面の位相の帰還制御を行なうマッハツェンダ干渉式光信号変調器の制御方法であって、
    前記光量モニタ部の検出光量を基に前記直流バイアス電圧を制御する自動バイアス制御系による制御と、
    前記光量モニタ部の検出光量を基に前記温度調整素子を制御する自動温度制御系による制御とを選択的に行う
    ことを特徴とするマッハツェンダ干渉式光信号変調器の制御方法。
  12. 前記直流バイアス電圧の制御可能範囲内では前記自動バイアス制御系による制御を行ない、
    前記直流バイアス電圧の制御可能範囲外では前記自動温度制御系による制御を行なう
    ことを特徴とする請求項11記載のマッハツェンダ干渉式光信号変調器の制御方法。
  13. 前記自動バイアス制御系による制御において、前記直流バイアス電圧が制御可能範囲の限界に達したときに、前記自動バイアス制御系による制御から前記自動温度制御系による制御に切り替える
    ことを特徴とする請求項12記載のマッハツェンダ干渉式光信号変調器の制御方法。
  14. 分岐された2本の光導波路を含む光導波路を半導体材料によって半導体チップ上に形成した構成のマッハツェンダ干渉式光信号変調器を有する送受信装置であって、
    前記マッハツェンダ干渉式光信号変調器は、
    前記光導波路に対して直流バイアス電圧を印加するバイアス電圧部と、
    出力光量を検出する光量モニタ部と、
    前記光量モニタ部の検出光量を基に前記直流バイアス電圧を制御する自動バイアス制御部と、
    前記光導波路が形成された半導体チップと同一のチップ内に形成され、前記光導波路の温度を調整する温度調整素子と、
    前記光量モニタ部の検出光量を基に前記温度調整素子を制御する自動温度制御部とを備え、
    前記自動バイアス制御部による制御と前記自動温度制御系による制御とを選択的に行う
    ことを特徴とする送受信装置。
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