JP2009162332A - プーリユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐水性を低下させることなく、プーリ内の気圧を減じることができるキャップ付きのプーリユニットを提供する。
【解決手段】 プーリユニット100であって、プーリ1の補機とは逆側のアキシャル方向端部開口1hにキャップ7を設け、該キャップ7には、当該キャップ7を隔てて定められるプーリ内部とプーリ外部とを連通する通気孔70hが設けられるとともに、当該通気孔70hには、プーリ1の外部から内部80への液体の流通を遮断し、かつプーリ1の内部80から外部への気体の流通は許容する気体流通機構73が設けられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は一方向クラッチを備えるプーリユニットに関する。
特開2001−4011号公報 特開平8−226462号公報
自動車用エンジンのクランクシャフトからベルト、プーリユニットを介してオルタネータ等の補機を回転駆動する場合、原動側となるエンジン側で急激な回転速度変動が生ずると、従動側の補機の回転がこれに追従できず、ベルト鳴きやばたつきといった不具合を生じやすくなる。また、補機のプーリや回転軸あるいはベルト等に過大な回転トルクや張力が生じ、寿命低下の原因となることがある。そこで、これらを防止するために、プーリユニットには、補機の回転軸に同心をなし一体回転可能に取り付けられた軸体部とプーリとの間に、クランクシャフトの回転速度が低下したときに補機との回転接続を切り離すための一方向クラッチ機構を介挿する技術が知られている(特許文献1参照)。
ところで、こうしたプーリユニットにおいては、補機の回転軸に取り付けられた軸体部とプーリとの間に筒状の空間が形成されており、その空間には、上記のような一方向クラッチや、他にも軸受が介挿される。このため、この空間に外部から水の浸入を許すことは、これらの劣化・短寿命化を招くことになるので、この部分への水を侵入を防ぐために、これら空間を露出させるプーリの一端の開口にキャップを設け、該開口を塞ぐ技術が知られている(特許文献2)。なお、このキャップを設ける別の目的として、この空間に配置されるシール部材を見えないように隠すというものもある。シール部材の芯金等は金属製であるから、水にさらされることで錆が発生することもあるから、キャップを設けることにより、その露出を隠し、意匠性の低下を防ぐことができる。
ところが、プーリの一端の開口にキャップを設けた場合に、キャップにより仕切られたプーリの内部空間にて空気の逃げ場がなくなり、内気圧が急に上昇してしまうという課題がある。具体的にいえば、プーリユニットが取り付けられる補機は、駆動により発熱を生じるものであるから、プーリユニットはこの熱を受けて内部の気圧が上昇し、場合によっては、キャップが外れる可能性も考えられる。特に、オルタネータは、発電駆動に伴い高発熱体となるため、プーリ内の気圧は大きく上昇することが予想される。このため、キャップにプーリ内の気圧を下げるための通気孔等を設ける必要があるが、これを設けることは、即ち水の浸入を許す構造とすることであるから、結果として上記のような軸受・一方向クラッチの劣化・低寿命化を招くことにつながってしまう。
本発明の課題は、耐水性を低下させることなく、プーリ内の気圧を減じることができるキャップ付きのプーリユニットを提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記の課題を解決するために、本発明のプーリユニットは、
回転軸と、回転軸に同心をなし一体回転可能に取り付けられた筒状の軸体部と、軸体部のラジアル方向外側にて回転軸に同心的に取り付けられた筒状のプーリと、軸体部とプーリとの間に介装される一方向クラッチ機構と、を有するプーリユニットにおいて、
プーリの補機とは逆側のアキシャル方向端部には、キャップで塞がれるプーリ開口部が形成されており、
キャップには、当該キャップを隔てて定められるプーリ内部とプーリ外部とを連通する通気孔が設けられるとともに、当該通気孔には、プーリ外部からプーリ内部への液体の流通を遮断し、かつプーリ内部からプーリ外部への気体の流通は許容する気体流通機構が設けられていることを特徴とする。
上記本発明の構成によれば、キャップに通気孔が設けられるとともに、その通機孔に、水の浸入を防ぎつつ空気の排出を可能とする気体流通機構が設けられているので、プーリ開口部内の気圧が上昇した際に、その内圧を効果的に逃がすことができる。これにより、プーリ開口部内の過度の気圧上昇に伴いキャップが外れることを防ぐことができる。一方で、通気孔からの水の侵入も防ぐことができるので、耐水性も得られる。
なお、本発明の気体流通機構には、エアベントフィルターを採用することができる。これを通気孔に取り付けることで、上記効果を実現可能である。また、キャップは、プーリに固定されるキャップ固定部と、プーリ開口部を被うキャップ本体部とを有して形成することができ、エアベントフィルターを採用する場合には特に、キャップ本体部の中央部に通気孔をなす開口を形成して、当該開口の周縁部に接着固定される形でエアベントフィルターを取り付けることができる。
また、本発明の気体流通機構は、通気孔をプーリ外部側から弾性部材で被う形で形成され、プーリ内側の内気圧上昇に伴い弾性部材がプーリ外部側に弾性変形し、当該弾性変形によって通気孔がプーリ外部に露出してプーリ内部の気体がプーリ外部に流出する逆止弁機構として形成することができる。この逆止弁機構は、プーリ内部の内気圧が下降した場合には、弾性部材が通気孔に吸引されて密着性が増し、通気をより遮る。この構成によると、キャップに設けられた貫通孔を弾性部材で被う簡易な構成によって、プーリ外部に対する耐水性を保持した形で、プーリ内部の内気圧を効果的に逃がす構成とすることができる。
上記の逆止弁機構を形成する場合、弾性部材は、通気孔に対する第一端側にてキャップに固定され、該第一端側とは逆の第二端側が自由端としてプーリ外部に向けて弾性変形可能となるよう構成することができる。また、弾性部材は、通気孔を被う領域において切れ目が設けられ、該切れ目の先端部が自由端としてプーリ外部に向けて弾性変形可能となるよう構成し、かつキャップ外面上において、通気孔から所定幅を有した通気孔周縁部を弾性部材の非固定領域とし、当該通気孔周縁部よりも外側の領域を弾性部材の固定領域として構成することもできる。これら双方の構成は、いずれも形成が容易であるから、簡易で安価な逆止弁機構とすることができる。
また、軸体部とプーリとの間の、一方向クラッチ機構が配置される筒状空間には、プーリ開口部とアキシャル方向に連通し、該筒状空間のプーリ開口部側には、当該筒状空間をシールするための筒状のシール装置を設けることができる。これにより、該筒状空間内に配置される機構(一方向クラッチや、他の軸受等も)に対する防水効果が得られるので、それら機構の劣化・低寿命化を防ぐことができる。このとき、キャップは、筒状のシール装置に対しアキシャル方向において対向する領域を通気孔の非形成領域とすることができる。特に、シール装置が、金属製の芯金と弾性体である高分子材料とにより構成されている場合、通気孔が芯金に接近した状態となると芯金が錆びる可能性がわずかでも高くなるから、上記のようなキャップを設けることで、そうした問題を解決することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る一方向クラッチ20を備えるプーリユニット100を示す正面断面図である。図2は、図1のプーリユニット100のA−A断面図である。
プーリユニット100は、例えばオルタネータ(図示せず)の回転軸(入力軸)10に同心をなし一体回転可能に嵌め合わされた中空軸(軸体部)2と、これと同心に配置されたプーリ1との間に、回転変動吸収機構として一方向クラッチ20が設けられて構成されている。一方向クラッチ20は、くさび部材として係合ころ5を用いる、いわゆるローラタイプのものである。一方向クラッチ20の両側には、玉軸受21およびころ軸受22がサポート軸受として配設されている。そして、プーリ1と一方向クラッチ20の外輪と玉軸受21およびころ軸受22の外輪とが一体化されているとともに、中空軸2と一方向クラッチ20の内輪と玉軸受21およびころ軸受22の内輪とが一体化されている。
一方向クラッチ20は、外輪としてのプーリ1の内周係合面1aと、内輪としての中空軸2のカム面2aと、くさび部材としての係合ころ5と、係合ころ5をプーリ1と中空軸2との間に保持する保持器3と、係合ころ5を噛み込み方向(くさび状空間の狭い側)に付勢する付勢部材としてのコイルバネ4とから構成されている。一方向クラッチ20は、プーリ1と中空軸2との回転差に応じて、ロック状態とフリー状態とに切り替わり、プーリ1から中空軸2へ回転動力を伝達したり遮断したりする。
玉軸受21およびころ軸受22のさらにアキシャル方向外側には、シール部材25,26がそれぞれ配置されている。また、プーリユニット100の自由端側(図1で見て左側:補機とは逆側)には、プーリユニット100内部に泥水等の侵入を防止するために、さらに別のシール部材27が配置されており、二重の防水構造が形成されている。シール部材25,26,27で密閉された密封空間内には、グリースが封入されている。
プーリ1は、浸炭処理、浸炭窒化処理若しくは高周波焼入れにより硬化処理を行った内周面である内周係合面1aを有する鋼製の円筒体でなる。プーリ1の外周には、例えばエンジンのエンジンプーリ(図示せず)に一端が掛け渡されるベルトの他端が架け渡されるベルト掛け渡し部が設けられている。
中空軸2は、S45C若しくはS55C等の炭素鋼、または、SCR、SCM若しくはSNCM等のはだ焼鋼で円筒体状に製作され、そのアキシャル方向の中程の外周面には、断面正八角形の筒体の外周面でなるカム面2aに形成されている。即ち、中空軸2の外周面中程には、回転中心軸線Oを挟んで対向する一対のカム面2a,2aが円周方向に4組設けられている。なお、カム面2aは、平坦面であっても、偏心アールカム面であってもよい。中空軸2の外周面にカム面2aが設けられることにより、中空軸2には、一方向クラッチ20の内輪としての機能が付与され、中空軸2と一方向クラッチ20の内輪との一体化が果たされている。中空軸2は、削り出しでなく、冷間鍛造によって加工することが可能であり、これにより、一方向クラッチ20を備えるプーリユニット100の加工コストを低減することができる。
保持器3は、合成樹脂製の環状体で形成され、プーリ1の内周係合面1aにほぼ沿った外周形状と、中空軸2のカム面2aに沿った内周形状とを有しており、プーリ1内に圧入されている。保持器3とプーリ1の内周係合面1aとの間には若干の間隙が設けられている。保持器3には、バネ鋼線材からなるコイルバネ4が設けられている。このコイルバネ4は、くさび状空間内に収められる。これによって、そのラジアル方向内方への移動に対する位置決めがなされている。係合ころ5は、鋼製の円柱体でなり、保持器3に穿設された空所であるポケットに、コイルバネ4によって円周方向に付勢される形で回動自在に配置されている。換言すれば、係合ころ5は、中空軸2の外周面に設けられたカム面2aと、カム面2aとプーリ1の内周係合面1aとによって形成されたくさび状空間内に回動自在に配置されている。
プーリユニット100を組み立てる際には、玉軸受21の玉および保持器、一方向クラッチ20の保持器3,コイルバネ4および係合ころ5、ころ軸受22のころおよび保持器の順に、プーリ1と中空軸2との間に挿入すればよい。そして、最後にプーリ1の開口部1hに、キャップ7が取り付けられている。
ところで、本実施形態のプーリユニット100は、プーリ1の補機とは逆側のアキシャル方向端部に、キャップ7で塞がれるプーリ開口部1hが形成されている。キャップ7は、芯金(SPCC等の鋼板等)とゴム(NBR等)により構成できるし、樹脂(PA66等)でも構成することもできる。また、キャップ7は、プーリ1に固定されるキャップ固定部70bと、プーリ開口部1hを被うキャップ本体部70aと、を有して形成されている。また、キャップ7には、当該キャップ7を隔てて定められるプーリ1の内部(内部空間)80と外部とを連通する通気孔70hが設けられるとともに、当該通気孔70hには、プーリ1の外部から内部80への液体の流通を遮断し、かつプーリ1の内部80から外部への気体の流通は許容する気体流通機構73が設けられている。
本実施形態における気体流通機構73はエアベントフィルターである。このため、少なくとも、プーリ1の外部から内部80への液体(泥水等)の侵入を防ぐことができるし、プーリ1の内部80から外部へのガス抜きも可能となる。エアベントフィルター73は、上記機能を満足するならばキャップ7に対しどのように設けてもよいが、本実施形態では、キャップ本体部70aに通気孔をなす開口70hを形成して、当該開口70hの周縁部70cの内面(補機側の面)に接着固定する形でエアベントフィルター73を取り付けている。エアベントフィルター73としては、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等の樹脂系材質のものを使用することができる。
なお、中空軸2とプーリ1との間の、一方向クラッチ20が配置される筒状空間30が、プーリ開口部1hとアキシャル方向に連通しており、該筒状空間30のプーリ開口部1h側には、当該筒状空間30をシールするための筒状のシール部材27が設けられている。シール部材27は、金属製の芯金と、該芯金に密着固定された高分子材料からなる弾性体とにより形成されているので、水分等が浸入してきた際には特に芯金に錆が生じ易い。フィルター部分73は高い防水性能を有するとはいえ、他のキャップ部分70aに比べれば、防水性に劣る箇所といえるから、望ましくは、シール部材27から少しでも遠い箇所、即ちシール部材27に対しアキシャル方向において対向しない領域に設けられるとよい。本実施形態のキャップ7は、シール部材27に対しアキシャル方向に対向する外周領域70a2を通気孔70hの非形成領域とし、ここには気体流通機構73を設けず、シール部材27に対しアキシャル方向に対向しない内周側の中央領域(中央部)70a1を通気孔70hの形成領域として、ここに気体流通機構73を設けている。具体的には、通気孔70hを、キャップ本体部70aの内周側の中央領域(中央部)に円形状を有した開口として設け、これを被う形で気体流通機構73を接着固定している。
なお、本実施形態において、キャップ7は、金属製の芯金71と、芯金71の外面(補機とは逆側の面)を被う形で密着固定された高分子材料からなる弾性体72とにより形成されている。さらにいえば、弾性体72は、キャップ本体部70aの通気孔70h側の端部において、該端部を被うよう端部外面から端部内面に折り返される形で密着し、内面においても密着固定されており、外面のみの密着固定と比べて密着強度を高めている。そして、気体流通機構をなすベントフィルター73は、キャップ本体部70aの通気孔70h側端部の内面に密着固定された弾性体72に対し、接着固定されている。
また、本実施形態において、キャップ7は、キャップ固定部70bをプーリ開口部1h内に圧入する形でプーリ1に対し固定されている。具体的にいえば、キャップ固定部70bの外面を被う弾性体72(72b)を弾性圧縮させる形で圧入固定がなされている。圧入方向の位置決めは、アキシャル方向においてキャップ固定部70bの突出方向先端面71bをプーリ1に当接させて行う。プーリ1には、筒状のキャップ固定部70bが内嵌される、補機とは逆側に延出形成された内嵌用筒状部1bと、内嵌用筒状部1bの内周面を縮径させる段差部1aとが形成され、該段差部1aの補機とは逆側に臨む端面(段差面)1cに対し、固定されたキャップ7の突出方向先端面71bが当接し、位置決めされるようになっている。つまり、当該段差部1aがキャップ固定用の位置決め部とされている。なお、プーリ1に対するキャップ7の固定方法は上記方法に限られるものではない。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。以下、上記実施形態を第一実施形態とし、それとは異なる形態のものについて説明する。なお、同様の構造については同一の符号を付することでその説明を省略する。
上記第一実施形態においては、気体流通機構をフィルター構造(エアベントフィルター)により実現するものであったが、それ以外であってもよい。例えば、以下で述べる実施形態のように、弾性部材の弾性変形を利用した気体流通機構を形成することもできる。
図3は、本発明の第二実施形態及び第三実施形態を示す図である。いずれの実施形態も、キャップ7に設けたアキシャル方向の貫通孔(通気孔)74hをプーリ外部側から弾性部材74bで被い、該弾性部材74bの少なくとも一部をキャップ7に固定する形で形成されている。これにより、プーリ1の内部80側の内気圧上昇に伴い弾性部材74bがプーリ1の外部側に弾性変形し、当該弾性変形によって通気孔74hがプーリ1の外部に露出してプーリ1の内部80の気体が外部に流出する逆止弁機構として機能するようになっている。
なお、上記第一実施形態における通気孔は、符号70hが示すキャップ本体部70aの内周側中央領域に形成されているが、図3に示す実施形態においても、この通気孔70hは存在する。ただし、図3に示す実施形態においては、通気孔70hを被う形で板状の基材74aが固定され、これに通気孔となる貫通孔74hを設け、この貫通孔74hに弾性部材74bが取り付ける形で上記逆止弁構造が形成されている。即ち、キャップ本体部70aの通気孔70hに対し、板状の基材74aと弾性部材74bとからなる逆止弁構造部品74を取り付ける形で、キャップ7に気体流通機構が設けられている。これにより、キャップ本体部70aに設けられた貫通孔71hに、別途形成された逆止弁構造部品74を取り付けるだけでキャップ7が形成されるので、組み付けが容易となる。
ただし、キャップ本体70aに直接貫通孔74hを設けて、これを弾性部材74bで被う形で上記逆止弁構造を形成しても良い。この場合、第一実施形態における貫通孔70hの形成は省略され、キャップ本体部70aは環状ではなく、円盤状となる。また、貫通孔74hを、キャップ本体部70aの外周領域70a2ではなく、内周側の中央領域(中央部)70a1に設けたほうが良いことは、上記第一実施形態と同様である。
また、弾性部材74bには、ゴム(NBRやCR等)等の材料を採用することができる。板状の基材74aを使用する場合には、鋼板や樹脂等の材料を採用することができる。
図4は、第二実施形態の気体流通機構の機能を説明する図である。なお、図4では、(a)及び(b)の両図において、気体流通機構74の左側をプーリ外部、右側をプーリ内部としている。この第二実施形態の気体流通機構74では、弾性部材74bが、通気孔74hに対する第一端側にてキャップ本体部70aに固定され、該第一端側とは逆の第二端側が自由端としてプーリ外部に向けて弾性変形可能な逆止弁構造とされている。図4の場合は、弾性部材74bの通気孔74hよりも内周側が第一端側、通気孔74hよりも外側の外周端部が自由端をなす第二端とされている。
このような構成とすると、プーリ1の外部から来る進入物は弾性部材74bを押圧するが、弾性部材74bの裏側(内側)には板状の基材74aが存在するため、結果として弾性部材74bを貫通孔(通気孔)74hに押し付けるだけでプーリ1の内部80に達することはない(図4(a)参照)。逆に、押し付けることで弾性部材74bが板状の基材74aにより密着してしまい、より通り抜け難くなる。他方、プーリ1の内部80の気体等は内圧の上昇に伴い弾性部材74bを押圧し、弾性部材74bをキャップ7の外側に弾性変形させて、弾性部材74bが板状の基材74aから離れ、通気孔74hからの通り抜けが可能となる(図4(b)参照)。
図5は、第三実施形態の気体流通機構の機能を説明する図である。なお、図5では、(a)及び(b)の両図において、気体流通機構74の左側をプーリ外部、右側をプーリ内部としている。この第三実施形態の気体流通機構では、弾性部材74bが、通気孔74hに対する第一端側とそれとは逆の第二端側で固定され、通気孔74hを被う領域において、それら第一端側と第二端側との間に切れ目74cが設けられ、該切れ目(例えば十字形状等)74cをなす先端が自由端としてプーリ1の外部に向けて弾性変形可能とされている。ただし、弾性部材74bの固定領域は、通気孔74hの周縁部であってもよいが、弾性変形代を大きくとって外向きの変形を容易とするという観点から、通気孔74hの周縁部よりもやや通気孔74hから離れた領域とすることが望ましい。本実施形態においては、図5に示すように、通気孔74hから所定幅を有した通気孔周縁部を弾性部材74bの非固定領域とし、当該通気孔周縁部よりも外側の領域を弾性部材74bの固定領域と定めている。
このような構成とすると、プーリ1の外部から来る進入物は弾性部材を押圧するが、弾性部材74bの裏側には板状の基材74aが存在するため、結果として弾性部材74bを貫通孔(通気孔)74hに押し付けるだけでプーリ1の内部80に達することはない(図5(a)参照)。他方、プーリ1の内部80の気体等は内圧の上昇に伴い弾性部材74bを押圧し、弾性部材74bをキャップ7の外側へと弾性変形させて、弾性部材74bが板状の基材74aから離れ、通気孔74hからの通り抜けが可能となる(図5(a)参照)。
なお、本発明のプーリユニットは回転軸に取り付けられるものであればよく、上記実施形態のようなオルタネータの回転軸に取り付けられるものに限られるものではない。ただし、駆動時の発熱が大きいという観点からすると、オルタネータに取り付けられるプーリにおいて、本発明は好適であるといえる。
本発明を適用可能なプーリユニットを示す正面断面図。 本発明の第一実施形態に係るプーリユニットのA−A断面図。 本発明の第二及び第三実施形態に係るプーリユニットのA−A断面図。 本発明の第二実施形態の気体流通機構の機能を説明する図。 本発明の第三実施形態の気体流通機構の機能を説明する図。
符号の説明
100 プーリユニット
1 プーリ(外輪)
2 中空軸(内輪:軸体部)
7 キャップ
70a キャップ本体部
70b キャップ固定部
70h 通気孔
73 エアベントフィルター(気体流通機構)
74 逆止弁構造(気体流通機構)
74b 弾性部材
74h 通気孔
20 一方向クラッチ
25,26,27 シール部材(シール装置)

Claims (4)

  1. 回転軸と、前記回転軸に同心をなし一体回転可能に取り付けられた筒状の軸体部と、前記軸体部のラジアル方向外側にて前記回転軸に同心的に取り付けられた筒状のプーリと、前記軸体部と前記プーリとの間に介装される一方向クラッチ機構と、を有するプーリユニットにおいて、
    前記プーリの前記補機とは逆側のアキシャル方向端部には、キャップで塞がれるプーリ開口部が形成されており、
    前記キャップには、当該キャップを隔てて定められるプーリ内部とプーリ外部とを連通する通気孔が設けられるとともに、当該通気孔には、前記プーリ外部から前記プーリ内部への液体の流通を遮断し、かつ前記プーリ内部から前記プーリ外部への気体の流通は許容する気体流通機構が設けられていることを特徴とするプーリユニット。
  2. 前記気体流通機構は、エアベントフィルターである請求項1記載のプーリユニット。
  3. 前記気体流通機構は、前記通気孔を前記プーリ外部側から弾性部材で被う形で形成され、前記プーリ内側の内気圧上昇に伴い前記弾性部材が前記プーリ外部側に弾性変形し、当該弾性変形によって前記通気孔が前記プーリ外部に露出して前記プーリ内部の気体が前記プーリ外部に流出する逆止弁機構として形成されている請求項1記載のプーリユニット。
  4. 前記軸体部と前記プーリとの間の、前記一方向クラッチ機構が配置される筒状空間が、前記プーリ開口部とアキシャル方向に連通し、該筒状空間の前記プーリ開口部側には、当該筒状空間をシールするための筒状のシール装置が設けられており、
    前記キャップは、筒状の前記シール装置に対しアキシャル方向において対向する領域を前記通気孔の非形成領域としている請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のプーリユニット。
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