JP2009162263A - 伝導ベルト駆動機構のカップリング - Google Patents
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Abstract
【課題】締結ボルトが容易、かつ確実に着脱でき、出力軸に掛けられた伝導ベルトを簡易に交換可能とした伝導ベルト駆動機構のカップリングを提供すること。
【解決手段】カップリングを、駆動用電動モータの出力軸先端部に設けられるカップリング本体と、被駆動部材の入力軸に固定されるカップリングフランジと、カップリング本体を挟んでカップリングフランジの対向する側に設けられるねじプレートとから構成し、カップリングフランジ側から締結ボルトを挿し入れ、カップリング本体を挟んで締結ボルトをねじプレートに螺合させ、カップリングフランジとカップリング本体を連結させることして伝導ベルト駆動機構のカップリングを構成した。
【選択図】 図6
【解決手段】カップリングを、駆動用電動モータの出力軸先端部に設けられるカップリング本体と、被駆動部材の入力軸に固定されるカップリングフランジと、カップリング本体を挟んでカップリングフランジの対向する側に設けられるねじプレートとから構成し、カップリングフランジ側から締結ボルトを挿し入れ、カップリング本体を挟んで締結ボルトをねじプレートに螺合させ、カップリングフランジとカップリング本体を連結させることして伝導ベルト駆動機構のカップリングを構成した。
【選択図】 図6
Description
本発明は、主にシリーズ式ハイブリッド車における車両用補機類の駆動機構に関し、特に締結ボルトの着脱作業を容易にした伝導ベルト駆動機構のカップリングに関する。
シリーズ式ハイブリッド車は、走行用電動モータの動力で走行し、エンジンは発電機を駆動させることに用いられている。これにより、エンジンを最も効率の良い状態で作動させるとともに充電池に十分な電力が蓄えられているときはエンジンの作動を停止させ、燃料の消費量と排気ガスの排出量を低減させるようになっている。特許文献1参照。
例えばシリーズ式ハイブリッド方式を採用した大型路線バスとしては、充電池を車両天井部分に設け、走行用電動モータを後輪出力軸に組み付け、ディーゼルエンジンと発電機を車両後方に搭載させたものが知られている。
かかるシリーズ式ハイブリッドの大型路線バスでは、エアコンプレッサとパワーステアリングポンプ(以下、「P/Sポンプ」とする。)を、車両の床下に配置した補機用電動モータに組み付け、エアコンプレッサで圧縮空気を製造してエアタンクに蓄え各種アクチュエータや倍力装置を機能させたり、P/Sポンプでパワーステアリング機構に作動オイルに圧送していた。
一方従来は、エアコンディショナ用のコンプレッサはエンジンに組み付けられ、エンジンの動力で駆動されていた。そのため夏場などでは、充電池に十分充電されている状態でも、車内の冷房を働かせるためにエンジンが駆動されており、燃料消費量を低減させる点において改良が望まれていた。
そこで、エアコンディショナ用コンプレッサを補機用駆動機構に取り付け、補機用電動モータを用いて駆動させることが考えられた。ところがエアコンディショナ用コンプレッサを補機用駆動機構に取り付けることとすると、一台の補機用電動モータに3台以上の補機が組み付けられ、補機類と補機用電動モータとを伝導ベルトを用いて連結する必要が生じた。
またP/Sポンプは、車両走行中常時駆動させておく必要があることと駆動回転数が高いことなどから、補機用電動モータの出力軸にカップリングなどを介して直接取り付けることとなる。すると、P/Sポンプと補機用電動モータの間の出力軸にプーリを取り付け、そのプーリに伝導ベルトを掛けて、例えばエアコンディショナ用コンプレッサを駆動させる構成となる。
一方伝導ベルトは消耗部品であることから、所定時間使用すると交換する必要が生じる。ところが上述したように伝導ベルトが掛け渡されている出力軸の先端にはカップリングを介してP/Sポンプが組み付けられている。そのため、カップリングを切り離して出力軸からP/Sポンプを外し、伝導ベルトの交換を行うこととなる。
特開2006−132391号公報
しかしながらカップリングは、P/Sポンプを基台上に固定している支持板と補機用モータの出力軸に取り付けられているプーリとの間に配置されている。したがってカップリングの裏面は、プーリを挟んで補機用モータが配置してあり、カップリングの裏面側にレンチなどを挿し入れ、ナットを回動させたり、その回転を固定させることは容易にできない。一方、カップリングの前面側には支持板が設けられ、カップリングの前面側を塞いでいるが、かかる箇所に作業用の孔を形成すれば、締結ボルトの着脱作業が可能となるが、一方向側からしか作業ができないこととなっていた。
また補機ユニットが、車両内の狭い箇所に設置されることとなるため、カップリングを外したり、また連結する作業は、手間と時間がかかり、面倒な作業となっていた。
本発明は上記課題を解決し、締結ボルトが容易、かつ確実に着脱でき、伝導ベルトを簡易に交換可能とした伝導ベルト駆動機構のカップリングを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため車両の伝導ベルト駆動機構のカップリングを次のように構成した。
1、 車体に搭載される駆動用電動モータと、前記駆動用電動モータの出力軸にカップリングを介して接続される被駆動部材と、前記出力軸の、前記カップリングより該出力軸基端側に設けられるプーリと、前記プーリに掛けられ、他の補機を前記出力軸に連結させる伝導ベルトと、前記被駆動部材を前記車体側に固定する支持板とを備えた伝導ベルト駆動機構において、前記カップリングは、前記出力軸の先端部に設けられるカップリング本体と、前記被駆動部材の入力軸に固定されるカップリングフランジと、前記カップリング本体を挟んで前記カップリングフランジに対向する側に設けられるねじプレートとからなり、前記カップリングフランジ側から締結ボルトを挿し入れ、前記カップリング本体を挟んで該締結ボルトを前記ねじプレートに螺合させ、前記カップリングフランジと前記カップリング本体とを連結させることとして伝導ベルト駆動機構のカップリングを構成した。
2、 1に記載の伝導ベルト駆動機構のカップリングにおいて、前記カップリング本体は、前記出力軸の先端部に、該出力軸と回転方向を係合させて嵌合される中心筒体と、該中心筒体に弾性体を介して連結され、前記締結ボルトを貫通させる取付孔を有する固定部とを具え、前記ねじプレートは、雌ねじを内面に形成した雌ねじ部を、前記締結ボルトの挿し入れ位置に対応して具え、前記締結ボルトを前記雌ねじ部に螺合させて前記カップリングフランジと前記カップリング本体とを連結させることとした。
3、2に記載の伝導ベルト駆動機構のカップリングにおいて、前記カップリング本体と前記ねじプレートは、前記雌ねじ部を介して組み付けられ、更に前記カップリング本体と前記ねじプレートの少なくとも一方の外周面に第1の目印を有し、前記カップリングフランジの外周面に、前記第1の目印に対応した第2の目印を有し、前記第1の目印と前記第2の目印を合わせると、前記ねじプレートに形成された雌ねじ部と前記カップリングフランジに形成されたボルト孔とが一致されることとした。
本発明にかかる伝導ベルト駆動機構のカップリングは、次の効果を有している。
カップリングを締結している締結ボルトを被駆動部材側からの作業で簡易に、かつ確実に着脱できる。カップリングにより駆動用電動モータの出力軸から被駆動部材を容易に分離できるので、出力軸に掛け渡された他の補機を駆動するための伝導ベルトの交換が容易となる。一台の駆動用電動モータで、複数の車両用補機を駆動するように補機ユニットを構成しても、メンテナンスが容易となる。
カップリングを締結している締結ボルトを被駆動部材側からの作業で簡易に、かつ確実に着脱できる。カップリングにより駆動用電動モータの出力軸から被駆動部材を容易に分離できるので、出力軸に掛け渡された他の補機を駆動するための伝導ベルトの交換が容易となる。一台の駆動用電動モータで、複数の車両用補機を駆動するように補機ユニットを構成しても、メンテナンスが容易となる。
カップリングの外周面に形成された第1の目印と第2の目印を合わせることにより、カップリング本体とカップリングフランジのそれぞれに設けられている締結ボルトのためのボルト孔等が一致するので、ボルト孔などを覗くことなくカップリングの外観からボルト孔の位置決め作業が可能となり、締結ボルトの締結作業が容易となる。
本発明にかかる、伝導ベルト駆動機構のカップリングの一実施形態について、図を参照して説明する。
図1に、シリーズ式ハイブリッド車の大型路線バス(以下「HEVバス」とする。)の概略を示す。以下、車両の進行方向を前方とし、前方を基準に左右を定め、重力の方向を下方とし、車両の中心に向かう側を内側方向、その逆を外側方向として説明する。
図1に、シリーズ式ハイブリッド車の大型路線バス(以下「HEVバス」とする。)の概略を示す。以下、車両の進行方向を前方とし、前方を基準に左右を定め、重力の方向を下方とし、車両の中心に向かう側を内側方向、その逆を外側方向として説明する。
HEVバス10は、車両前方に運転席12を有し、車両の天井部分に電池部14、床下に燃料タンク17を具え、後方に図2に示すように、走行用電動モータ16、エンジン18、発電機19、伝導ベルト駆動機構としての補機ユニット20、ラジエータ23などを備えて構成されている。
電池部14は、リチウムイオン電池などの充電池を複数具え、出力電圧は600V程度となっている。また車両後方の上部には、走行用電動モータ16用の走行用インバータ22と補機ユニット20用の補機用インバータ24が搭載してあり、それぞれ電池部14に接続されている。尚電池部14における、充電池の種類、電池電圧、及び電池部14の設置位置等はこれに限るものではない。
エンジン18は、ディーゼルエンジンで、燃料タンク17に貯留されている燃料を用いて作動される。発電機19は、エンジン18と増速機を介して直接連結されており、エンジン18が作動されることにより発電が行われる。エンジン18は、発電機19を駆動させるに最も効率のよい状態で作動するように予め設定されている。エンジン18は、制御装置(図示せず。)に接続されており、HEVバス10のメインスイッチがオン状態であればHEVバス10の走行にかかわらず、制御装置からの指示に従って作動と停止が繰り返される。制御装置は、電池部14における充電状態の変動を検出し、主にその値に応じてエンジン18の作動、すなわち発電機19による発電の開始とその停止を指示するようになっている。尚、エンジン18はディーゼルエンジンに限らず、ガソリンその他の燃料を用いたエンジンでよい。
ラジエータ23は、エンジン18の左方に設けてあり、ラジエータファン(図示せず。)で、HEVバス10の左方に設けられた左側壁11の開口部を通して外気をHEVバス10内に取り入れ、エンジン18内を循環して加熱された冷却水を冷却させるようになっている。このラジエータファンで取り入れられた外気は、HEVバス10の床下や、HEVバス10の後方に設けられた後壁15の排熱口(図示せず。)を通して車両外に排出される。
走行用電動モータ16は、2基並列して減速機(図示せず。)に接続し、減速機からプロペラシャフトがデファレンシャル機構26に延び、デファレンシャル機構26を介して後輪30の車軸に連結されている。走行用電動モータ16は、走行用インバータ22からの電力線が接続してあり、運転席12での運転操作に伴って走行用インバータ22から電力が供給され駆動される。
走行用電動モータ16は、走行用インバータ22を介した電池部14からの電力のみを電源電力として駆動されるとともに、電池部14からの電力に発電機19で発電された電力を合わせて駆動され、更には発電機19で発電された電力のみでも駆動し、HEVバス10を走行できるように設定されている。
またHEVバス10に設けられている前照灯32、方向指示器34、尾灯その他の車両本体に関する車両用電気機器類は、従来の大型バスで用いられているものと基本的に同一である。HEVバス10は、それら車両用電気機器を作動させるための24Vの車両用バッテリ(図示せず。)を搭載している。更にHEVバス10は、DC―DCコンバータ(図示せず。)を電池部14に具え、DC―DCコンバータで電池部14での電気を24Vの電圧に変換し、車両用バッテリに充電を行わせるとともにHEVバス10の車両用電気機器類へ電力を供給している。
次に、補機ユニット20について説明する。補機ユニット20は、図3、図4に示すように、補機用モータ40と、被駆動部材としてのパワーステアリング用オイルポンプ(以下、「P/Sポンプ」と称する。)42と、エアコンプレッサ44と、エアコンディショナ用コンプレッサ46、48と、これら各補機類を載置させた基台52などから構成されている。図3は、補機ユニット20を上方から示す平面図であり、図4は、補機ユニット20をHEVバス10内部側から示す側面図である。
基台52は金属製の部材で、図2に示すようにHEVバス10の後方に設けられたエンジンルーム50内の右側方で、発電機19の上方に設置されている。エンジンルーム50は、前方を、走行用電動モータ16とエンジン18の間の縦壁21(仮想線で示す。)、左右方向をHEVバス10の左側壁11、及び右側壁13、上方を、走行用インバータ22などのすぐ下側、後方を、HEVバス10の後壁15で囲まれた、ほぼ直方体をした空間内を言う。
補機用モータ40は電動モータで、図3に示すように第1の出力軸61と、第2の出力軸63を表裏方向に突出させており、基台52上に、その出力軸を車両の左右方向に沿わせて固定されている。補機用モータ40は、補機用インバータ24に接続されており、HEVバス10のメインスイッチがオンされている状態では、HEVバス10の走行やエンジン18の作動にかかわらず、補機用インバータ24から出力される電力で基本的に一定回転数で常に駆動されている。
補機用モータ40の車両右側(図3の下方側)に突出した第1の出力軸61には、電磁クラッチ72を介して第1プーリ74が取り付けられている。第1プーリ74には、第3ベルト76が掛けられている。第3ベルト76は、張力調整用プーリ77とエアコンプレッサ44の入力軸に巻き付けてあり、第3ベルト76によりエアコンプレッサ44と補機用モータ40が連結されている。
エアコンプレッサ44は、例えばスクロール式圧縮機で、吸入した空気を所定の圧力に圧縮する。エアコンプレッサ44で圧縮された空気は、エア管47を通して図示しないエアタンクに送り込まれ、貯留される。エアタンクには、タンク内部の圧力を計測する圧力計が設けてあり、圧力計は制御装置に接続している。制御装置は、エアタンク内部の圧力の閾値を有し、圧力計が計測したエアタンクの圧力値と閾値とを比較し、その比較結果に従って電磁クラッチ72に動力伝達の接断の指示を送り出す。
更にエアコンプレッサ44の外方には、遮蔽部材80が設けられている。遮蔽部材80は、金属製の箱体で、基台52の上面に取り付けられ、エアコンプレッサ44の入力軸部分を除いて、エアコンプレッサ44のほぼ全体を覆っている。また遮蔽部材80の右側壁には流入口82が、また後壁には流出口84が形成され、少なくとも遮蔽部材80のエンジン18側の壁面には、断熱材(図示せず。)が貼り付けられている。
補機用モータ40の車両左側(図3の上方側)に突出した第2の出力軸63には、P/Sポンプ42などが取り付けられている。P/Sポンプ42は、パワーステアリング機構(図示せず。)に作動用オイルを所定の圧力で送り出す圧送ポンプであり、支持板43を介して基台52上に取り付けられている。P/Sポンプ42は、車両内方側(左方側)に取り付けられており、その入力軸は、補機用モータ40の第2の出力軸63の先方にカップリング45を介して直接連結されている。
また第2の出力軸63のカップリング45と補機用モータ40の間には、プーリA60とプーリB62が固着されている。プーリA60には第1ベルト64が、プーリB62には第2ベルト66が掛けられている。第1ベルト64は、エアコンディショナ用の後側コンプレッサ46及び張力調整用プーリ67(図4参照。)に巻き付けてあり、後側コンプレッサ46と補機用モータ40が連結されている。第2ベルト66は、エアコンディショナ用の前側コンプレッサ48と張力調整用プーリ68に巻き付けてあり、前側コンプレッサ48と補機用モータ40が連結されている。尚プーリA60とプーリB62は、一体に形成されていても、個々に形成され、それぞれ離れて取り付けられていてもよい。
更に後側コンプレッサ46の入力軸には第1電磁クラッチ54、前側コンプレッサ48の入力軸には第2電磁クラッチ56が設けてある。これら第1電磁クラッチ54等が制御装置からの制御に基づいて作動することにより、後側コンプレッサ46及び前側コンプレッサ48は、補機用モータ40からの動力が接続されたり、あるいは動力伝達が遮断されるようになっている。
次に、P/Sポンプ42の取り付け構造について詳しく説明する。P/Sポンプ42は、上述したように支持板43に固定され、入力軸はカップリング45を介して補機用モータ40の第2の出力軸63に連結されている。
支持板43は、図5に示すようにオイルポンプブラケット71と、オイルポンプステー73から構成されている。
オイルポンプブラケット71は、主壁75と主壁75の両側に設けられた側壁78からなり、主壁75と側壁78により平面視ほぼコの字状に形成されている。オイルポンプブラケット71は、底板に位置決め用の切欠きが形成してあり、基台52に設けられた突起(いずれも図示せず。)に嵌合して基台52の所定位置に正確に取り付けられる。
オイルポンプブラケット71は、主壁75と主壁75の両側に設けられた側壁78からなり、主壁75と側壁78により平面視ほぼコの字状に形成されている。オイルポンプブラケット71は、底板に位置決め用の切欠きが形成してあり、基台52に設けられた突起(いずれも図示せず。)に嵌合して基台52の所定位置に正確に取り付けられる。
主壁75は、中央部分から上方にかけて形成された切欠き部79を有し、かかる切欠き部79により左右両側に上方に延びる支持腕81を具えた形状となっている。側壁78は、ほぼ直角三角形であり、支持腕81の上端付近からオイルポンプブラケット71の下部まで連続して設けられている。また側壁78には窓部83が形成してあり、後述する締結ボルト126の着脱作業が窓部83を通して確認できるようになっている。窓部83は、少なくともHEVバス10の後方側の側壁78に形成されている。
またオイルポンプブラケット71の主壁75には、ボルト孔85と、位置決め用のノックピン87が設けられている。ボルト孔85は4箇所設けられ、内面に雌ねじが形成してあり、固定ボルト89が螺合される。ノックピン87は、円筒体で、主壁75から突出した状態で2箇所、後述するオイルポンプステー73の切欠き110等に対応して設けられている。
オイルポンプステー73は平板状で、下縁部に切欠き部99が形成してあり、ほぼ中央にP/Sポンプ42が取付ねじ91で固定されている。P/Sポンプ42は、オイルポンプステー73から基本的に着脱はされず、オイルポンプステー73に形成された取付孔95(図10参照。)内に正確に位置決めされた状態で固定されている。
オイルポンプステー73には、下部の2箇所に位置決め用切欠き110、112が設けられている。図の右方に設けられた切欠き110は山形に形成してあり、左方に設けられた切欠き112は、上に凸状で上縁がなだらかな曲線状(所定の線状)に形成されている。位置決め用切欠き110及び112は、それぞれノックピン87に対応して形成されており、ノックピン87に位置決め用切欠き110及び112をそれぞれ係合させると、P/Sポンプ42が所定の位置、すなわちP/Sポンプ42の入力軸と第2の出力軸63が回転中心を一致した状態に設定されるようになっている。
またオイルポンプステー73の四隅には、取付孔114が形成されている。取付孔114は、固定ボルト89が貫通するに十分な径を有し、ボルト孔85に対応して形成されている。またオイルポンプステー73には、第1の孔としての固定孔116(図4参照。)がP/Sポンプ42の近傍に形成されている。
次に、カップリング45を説明する。カップリング45は、図6に示すようにカップリング本体120と、カップリングフランジ122と、ねじプレート124と、締結ボルト126などから構成されている。
カップリング本体120は、図7、図8に示すように、円筒状の外筒体128と、中心筒体130と、中心筒体130から放射状に延びる腕部132と、外筒体128の内面に取り付けられた固定部134と、腕部132と固定部134の間に充填された弾性体136などから形成されている。
外筒体128は、金属製の円盤状部材であり、一方の端面に、外周端から中心方向に所定の幅で形成された側板129を有している。
中心筒体130は、円筒状で、内面は、第2の出力軸63の先端が組み付けられる径に形成されている。中心筒体130の内面には、キー溝131が軸方向に形成してあり、キー溝131にキー133(図10参照。)を挿し入れることにより中心筒体130の内面に組み付けられた第2の出力軸63との回り止めが行なわれる。腕部132は、中心筒体130の3箇所に、中心筒体130から放射状に均等に設けられている。腕部132は、その外周端が外筒体128の内面に接することなく形成されている。
固定部134は、三角柱状で、腕部132の間に均等に3箇所設けられている。固定部134は、外筒体128の内面に一体に固着してあり、その内周端は、中心筒体130に接していない。固定部134には、内部に、紙面(図7)に対して垂直方向に貫通した取付孔140が設けられている。弾性体136は、適度な弾性を有するゴム材からなり、腕部132と固定部134との間に、外筒体128の内周面及び中心筒体130の外周面のいずれにも接することなく充填されている。
ねじプレート124は、図9に示すように平板なリング状で、中央には、第2の出力軸63が通る穴141が形成されている。ねじプレート124には、雌ねじ部142が、カップリング本体120の取付孔140に対応して3箇所に取り付けられている。雌ねじ部142は円筒状で、外形は、取付孔140の内部にガタツキなく嵌合するように形成されている。また、雌ねじ部142の内面には締結ボルト126に螺合する雌ねじが形成されている。雌ねじ部142は、ねじプレート124を貫通して形成されていても、あるいは貫通することなく形成されていてもよい。
また、ねじプレート124の穴141の中心から、各雌ねじ部142の中心とを結ぶ線の延長線と、ねじプレート124の外周端との交点部分に、断面を半円状に形成した第1の目印としての溝部143が、カップリング45の中心軸と平行に形成されている。
カップリングフランジ122は、図6に示すように円盤状で、中心部の孔149にP/Sポンプ42の入力軸にねじ止め固定される。カップリングフランジ122には、ボルト孔150が3箇所、カップリング本体120の取付孔140に対応してカップリングフランジ122の中心と同軸円周上に形成されている。また、各ボルト孔150に近接して第2の孔としての止め孔152が設けられている。
また、カップリングフランジ122の孔149の中心から、各ボルト孔150の中心とを結ぶ線の延長線と、カップリングフランジ122の外周端との交点部分に、断面を半円状に形成した第2の目印としての溝部153が、カップリング45の中心軸と平行に形成されている。すなわち、いずれかの溝部143と溝部153、つまり第1の目印と第2の目印とをカップリング45の中心軸と平行に揃えると、各雌ねじ部142の中心とボルト孔150の中心とが全て一致される。
図10に、P/Sポンプ42が支持板43を介して基台52上に固定されるとともに、P/Sポンプ42がカップリング45を介して第2の出力軸63に取り付けられている状態を示す。すなわち、第2の出力軸63にプーリA60やプーリB62が設けられ、そのプーリA60やプーリB62の左方にねじプレート124が配置されている。ねじプレート124には、締結ボルト126が螺合してあり、これによりカップリング本体120を挟んでカップリングフランジ122がねじプレート124と一体に固着されている。
カップリングフランジ122にはP/Sポンプ42の入力軸が固定してあり、また締結ボルト126が貫通している固定部134は弾性体136を介して中心筒体130に連結しているので、第2の出力軸63とP/Sポンプ42の入力軸はカップリング45により弾性を有して同軸上に連結されている。
次に、カップリング45を分離して、P/Sポンプ42を第2の出力軸63から切り離し、第1ベルト64や第2ベルト66を交換する交換作業について説明する。
補機ユニット20は、上述したようにHEVバス10の右後方に、P/Sポンプ42を、HEVバス10の奥側に配置して設置されている。第1ベルト64や第2ベルト66を交換するに当たり、まず車両の右側壁13に開閉自在に設けられたリッドと後壁15に設けられたリッド(図示せず。)を開放する。
固定孔116に金属棒やドライバーなど(図示せず。)を挿し入れ、その先端をカップリングフランジ122に設けられた止め孔152に係合させる。
次に、オイルポンプブラケット71に形成された切欠き部79とオイルポンプステー73に形成された切欠き部99とにより形成された作業用孔160(図4参照。)に六角のラチェットレンチ(図示せず。)などを差し入れ、締結ボルト126を緩める。締結ボルト126は3箇所に設けられているので、カップリング45を回転させながら、順次緩める。締結ボルト126を緩める際、上述したように固定孔116と止め孔152に金属棒を挿し入れカップリング45の連れ回りを防止させる。
各締結ボルト126がカップリング45から取り外されると、カップリングフランジ122がねじプレート124から外れ、カップリング45は、分離された状態となる。次に、4本の固定ボルト89を緩める。固定ボルト89を外すと、カップリング45においては、カップリングフランジ122とカップリング本体120の間が、また支持板43においては、オイルポンプステー73とオイルポンプブラケット71との間が分離され、P/Sポンプ42が左方に移動可能となる。
図11に、P/Sポンプ42をオイルポンプブラケット71からほぼ水平方向に移動させた状態を示す。このようにP/Sポンプ42をHEVバス10の左方に移動させると、カップリングフランジ122とカップリング本体120との間に隙間aが形成される。かかる隙間aを通して、プーリA60等から外した第1ベルト64を補機ユニット20から取り外す。
また新たな伝導ベルトは、第1ベルト64を取り外したときと逆に、カップリングフランジ122とカップリング本体120との間に形成された隙間aを通し、カップリング本体120を越えてプーリA60に掛ける。
次に、P/Sポンプ42を取り付ける作業について説明する。
オイルポンプステー73の位置決め用切欠き110、112をオイルポンプブラケット71に設けられた位置決め用のノックピン87に係合させる。ノックピン87に位置決め用切欠き110、112を正確に係合させたなら、固定ボルト89でオイルポンプステー73をオイルポンプブラケット71に固定する。
オイルポンプステー73の位置決め用切欠き110、112をオイルポンプブラケット71に設けられた位置決め用のノックピン87に係合させる。ノックピン87に位置決め用切欠き110、112を正確に係合させたなら、固定ボルト89でオイルポンプステー73をオイルポンプブラケット71に固定する。
オイルポンプステー73をオイルポンプブラケット71に固定したなら、作業用孔160を通してカップリングフランジ122とカップリング本体120と連結させる。具体的には、ねじプレート124に設けられた溝部143、つまり第1の目印と、カップリングフランジ122に設けられた溝部153、つまり第2の目印とをカップリング45の中心軸と平行に直線状に揃える。
これにより、各取付孔140の中心とボルト孔150の中心とが全て一致されるので、ボルト孔150側から締結ボルト126をボルト孔150に差し入れる。取付孔140には、ねじプレート124の雌ねじ部142が嵌め合わせてあるので、締結ボルト126を螺合方向に回転させ締結させると、カップリングフランジ122とねじプレート124が、カップリング本体120を挟んで固着される。
カップリングフランジ122とねじプレート124が、カップリング本体120を挟んで固着されると、カップリング45により補機用モータ40の第2の出力軸63とP/Sポンプ42の入力軸が連結される。カップリング45は、弾性体136を介してカップリング本体120とカップリングフランジ122とを連結させているので、軸間の若干の誤差を吸収して、第2の出力軸63とP/Sポンプ42の入力軸を確実に連結させる。
また窓部83を通して溝部143と溝部153とを実際に見ながら一致させることができるので、ボルト孔150と取付孔140とを容易に揃え、簡易に締結ボルト126を取付孔140と雌ねじ部142に挿通させることができる。また締結ボルト126をP/Sポンプ42側から着脱でき、容易、かつ確実にカップリング45の分離、組み付けが可能となる。
更にオイルポンプステー73がオイルポンプブラケット71に、位置決め部材(ノックピン及び切欠き)を介して固定してあるので、補機用モータ40の第2の出力軸63とP/Sポンプ42の入力軸は、回転中心が一致した状態で連結される。
また、かかる締結ボルト126の着脱作業は、HEVバス10の後壁15のリッドから行うが、オイルポンプステー73とオイルポンプブラケット71の切欠き部79、99により、P/Sポンプ42側に作業用孔160が形成され、しかもオイルポンプブラケット71の側壁78には窓部83が形成され、作業用孔160から差し入れたレンチの先端や締結ボルト126の頭部が作業中に観察できるので、確実に作業を進めることができる。
尚、上記列では、HEVバス10の補機ユニット20を例に説明したが、本発明は、上記例に限定されるものではなく、補機ユニット20と同様の構成を有する伝導ベルト駆動機構のカップリングに適用することができる。
また、溝部143は、ねじプレート124でなくカップリング本体120の外周などに形成させてもよい。また溝に限らず、線、突起、突条、その他目印となるものであればよい。
10…HEVバス
14…電池部
16…走行用電動モータ
18…エンジン
20…補機ユニット
40…補機用モータ
42…パワーステアリング用オイルポンプ(P/Sポンプ)
43…支持板
52…基台
60…プーリA
62…プーリB
63…第2の出力軸
116…固定孔
120…カップリング本体
122…カップリングフランジ
124…ねじプレート
126…締結ボルト
130…中心筒体
132…腕部
134…固定部
136…弾性体
140…取付孔
142…雌ねじ部
150…ボルト孔
152…止め孔
14…電池部
16…走行用電動モータ
18…エンジン
20…補機ユニット
40…補機用モータ
42…パワーステアリング用オイルポンプ(P/Sポンプ)
43…支持板
52…基台
60…プーリA
62…プーリB
63…第2の出力軸
116…固定孔
120…カップリング本体
122…カップリングフランジ
124…ねじプレート
126…締結ボルト
130…中心筒体
132…腕部
134…固定部
136…弾性体
140…取付孔
142…雌ねじ部
150…ボルト孔
152…止め孔
Claims (3)
- 車体に搭載される駆動用電動モータと、
前記駆動用電動モータの出力軸にカップリングを介して接続される被駆動部材と、
前記出力軸の、前記カップリングより該出力軸基端側に設けられるプーリと、
前記プーリに掛けられ、他の補機を前記出力軸に連結させる伝導ベルトと、
前記被駆動部材を前記車体側に固定する支持板と、を備えた伝導ベルト駆動機構において、
前記カップリングは、前記出力軸の先端部に設けられるカップリング本体と、前記被駆動部材の入力軸に固定されるカップリングフランジと、前記カップリング本体を挟んで前記カップリングフランジに対向する側に設けられるねじプレートとからなり、
前記カップリングフランジ側から締結ボルトを挿し入れ、前記カップリング本体を挟んで該締結ボルトを前記ねじプレートに螺合させ、前記カップリングフランジと前記カップリング本体とを連結させることを特徴とした伝導ベルト駆動機構のカップリング。 - 前記カップリング本体は、前記出力軸の先端部に、該出力軸と回転方向を係合させて嵌合される中心筒体と、該中心筒体に弾性体を介して連結され、前記締結ボルトを貫通させる取付孔を有する固定部とを具え、
前記ねじプレートは、雌ねじを内面に形成した雌ねじ部を、前記締結ボルトの挿し入れ位置に対応して具え、前記締結ボルトを前記雌ねじ部に螺合させて前記カップリングフランジと前記カップリング本体とを連結させることを特徴とした請求項1に記載の伝導ベルト駆動機構のカップリング。 - 前記カップリング本体と前記ねじプレートは、前記雌ねじ部を介して組み付けられ、
更に前記カップリング本体と前記ねじプレートの少なくとも一方の外周面に第1の目印を有し、前記カップリングフランジの外周面に、前記第1の目印に対応した第2の目印を有し、前記第1の目印と前記第2の目印を合わせると、前記ねじプレートに形成された雌ねじ部と前記カップリングフランジに形成されたボルト孔とが一致することを特徴とする請求項2に記載の伝導ベルト駆動機構のカップリング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007340122A JP2009162263A (ja) | 2007-12-28 | 2007-12-28 | 伝導ベルト駆動機構のカップリング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007340122A JP2009162263A (ja) | 2007-12-28 | 2007-12-28 | 伝導ベルト駆動機構のカップリング |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009162263A true JP2009162263A (ja) | 2009-07-23 |
Family
ID=40965111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007340122A Withdrawn JP2009162263A (ja) | 2007-12-28 | 2007-12-28 | 伝導ベルト駆動機構のカップリング |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009162263A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6143839B1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-07 | 株式会社ツバキE&M | 軸継手及び軸継手の軸への取付方法 |
-
2007
- 2007-12-28 JP JP2007340122A patent/JP2009162263A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6143839B1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-07 | 株式会社ツバキE&M | 軸継手及び軸継手の軸への取付方法 |
JP2017116059A (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | 株式会社ツバキE&M | 軸継手及び軸継手の軸への取付方法 |
TWI636202B (zh) * | 2015-12-25 | 2018-09-21 | 椿本鏈條股份有限公司 | 聯軸器及聯軸器的向軸的安裝方法 |
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