JP2009161461A - 歯磨剤の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】混合時間が短縮された歯磨剤の製造方法を提供する。
【解決手段】下記工程1〜3を含むことを特徴とする歯磨剤の製造方法。
工程1:粘結剤粉体と、該粘結剤粉体1質量部あたり0.1〜4.0質量部の、湿潤剤、防腐剤及び甘味剤からなる群より選ばれ、平均粒子径が100〜2000μmであり、嵩密度が0.50〜1.20g/mlである粉体成分とを混合して粉体混合物を調製する工程、
工程2:回転部と固定部とのクリアランスが0〜1.0mmである回転式粉体供給機を用いて、工程1で調製した粉体混合物を連続式混合機へ供給し、水及び湿潤剤と減圧下で混合して混合液を調製する工程、及び
工程3:工程2で得られた混合液をバッチ式混合機へ供給し、研磨剤、発泡剤、香料及び水と混合して歯磨剤を製造する工程。
【選択図】なし

Description

本発明は歯磨剤の製造方法に関する。
歯磨剤は歯磨きの際に用いられる化粧品又は薬用化粧品である。歯磨剤は、歯磨剤成分(研磨剤、発泡剤、湿潤剤、粘結剤及び歯磨有効成分等)を混合することによって製造される(例えば、特許文献1〜4)。
特開昭58−208209号公報 特開昭61−236717号公報 特開平6−72833号公報 特開平6−9335号公報
配合成分の一つである粘結剤は粉体であるため、歯磨剤製造過程でダマを生じやすい。ダマを解消するためには混合時間を長くする必要があり、これが製造コスト増加につながっていた。
そこで本発明者等は、粘結剤粉体を連続式混合機へ投入し、減圧下で粘結剤粉体の分散液を作成し、これを他の配合成分と混合して歯磨剤を製造することを試みた。
しかし、上記製造方法では減圧下の混合機へ粘結剤粉体を直接投入するため、粘結剤粉体の供給速度にバラツキが生じた。そのため分散液濃度にバラツキが生じ、ダマ生成抑制が不十分となり、結果として混合時間の短縮を十分に達成することができなかった。
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討を重ねたところ、粘結剤粉体と所定のその他の粉体成分とを混合した粉体混合物を予め調製し、この粉体混合物を所定条件の回転式粉体供給機を用いて連続式混合機へ供給することにより、粘結剤粉体の供給速度のバラツキ、ひいてはダマ生成が抑制され、結果として混合時間を十分に短縮させることができることを見出した。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、
(1)歯磨剤の製造方法であって、下記工程1〜3を含むことを特徴とする製造方法:
工程1:粘結剤粉体と、該粘結剤粉体1質量部あたり0.1〜4.0質量部の、湿潤剤、防腐剤及び甘味剤からなる群より選ばれ、平均粒子径が100〜2000μmであり、嵩密度が0.50〜1.20g/mlである粉体成分とを混合して粉体混合物を調製する工程、
工程2:回転部と固定部とのクリアランスが0〜1.0mmである回転式粉体供給機を用いて、工程1で調製した粉体混合物を連続式混合機へ供給し、水及び湿潤剤と減圧下で混合して混合液を調製する工程、及び
工程3:工程2で得られた混合液をバッチ式混合機へ供給し、研磨剤、発泡剤、香料及び水と混合して歯磨剤を製造する工程;
(2)工程1の粉体成分が、キシリット、サッカリンナトリウム及びポリエチレングリコール4000からなる群より選ばれる、前記(1)に記載の製造方法;
(3)工程2の混合を、回転部と固定とのクリアランスが0〜0.3mmである回転式粉体供給機を用いて行う、前記(1)に記載の製造方法;並びに
(4)工程2の混合を、攪拌翼先端速度が10〜30m/秒である連続式混合機を用いて行う、前記(1)に記載の製造方法
に関するものである。
本発明の製造方法は、後述する実施例で示されるように、歯磨剤の製造に必要な混合時間を短縮し、製造コストを低減させることができる。したがって、本発明は、歯磨剤の製造に有利に使用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の歯磨剤の製造方法は下記工程1〜3を含む。
工程1:粘結剤粉体と、該粘結剤粉体1質量部あたり0.1〜4.0質量部の、湿潤剤、防腐剤及び甘味剤からなる群より選ばれ、平均粒子径が100〜2000μmであり、嵩密度が0.50〜1.20g/mlである粉体成分とを混合して粉体混合物を調製する工程
工程2:回転部と固定部とのクリアランスが0〜1mmである回転式粉体供給機を用いて、工程1で調製した粉体混合物を連続式混合機へ供給し、水及び湿潤剤と減圧下で混合して混合液を調製する工程、
工程3:工程2で得られた混合液をバッチ式混合機へ供給し、研磨剤、発泡剤、香料及び水と混合して歯磨剤を製造する工程。
工程1では、粘結剤粉体と、該粘結剤粉体1質量部あたり0.1〜4.0質量部の、湿潤剤、防腐剤及び甘味剤からなる群より選ばれ、平均粒子径が100〜2000μmであり、嵩密度が0.50〜1.20g/mlである粉体成分とを混合して粉体混合物を調製する。
「粘結剤」は、歯磨剤成分として通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。粘結剤は無機粘結剤と有機粘結剤とに分類される。
無機粘結剤の具体例としては、シリカゲル、ビーガム、ラポナイト、モンモリロナイト、ベントナイト等があげられる。
有機粘結剤の具体例としては、キサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム等のガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルビニリドン等の合成重合物、カルボキシメチルセルロースアルカリ金属塩(例えばナトリウム塩)、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸誘導体、カラギーナン類等があげられる。
これらの中では、カラギーナン、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースNa及びカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースナトリウムが好ましく、カラギーナン、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースNaが特に好ましい。
工程1では、単一種類の粘結剤を単独で用いてもよく、複数種類の粘結剤を組み合わせて使用してもよい。
粘結剤は公知物質であり、市場において容易に入手することができる。
工程1では、上記粘結剤を粉体として用いる。
工程1で粘結剤粉体と混合される「粉体成分」は、湿潤剤、防腐剤及び甘味剤からなる群より選ばれる。
粉体成分は、4種類のうちの1種類を用いてもよく、2〜4種類を組み合わせて用いてもよい。
「湿潤剤」は、歯磨剤成分として通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。
具体例としては、ソルビット、グリセリン、キシリット、マルチット、ラクチット等の糖アルコールや、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコール4000(PEG#4000)、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール8000)等の多価アルコール等が挙げられる。
これらの中では、キシリット、ポリエチレングリコール4000及びポリエチレングリコール8000が好ましく、キシリット及びポリエチレングリコール4000が特に好ましい。
工程1では、単一種類の湿潤剤を単独で用いてもよく、複数種類の湿潤剤を組み合わせて使用してもよい。
湿潤剤は公知物質であり、市場において容易に入手することができる。
湿潤剤はそのまま使用することもできるが、溶媒に溶解して用いることが好ましい。溶媒としては、水が好ましい。
「防腐剤」は、歯磨剤成分として通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。
具体例としては、各種パラベン(パラオキシ安息香酸メチル等)のほかトリクロサン等の非イオン性抗菌剤、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム等のカチオン性抗菌剤、安息香酸ナトリウム等があげられる。
これらの中では、安息香酸ナトリウム及びパラオキシ安息香酸メチルが好ましく、安息香酸ナトリウムが特に好ましい。
工程1では、単一種類の防腐剤を単独で用いてもよく、複数種類の防腐剤を組み合わせて使用してもよい。
防腐剤は公知物質であり、市場において容易に入手することができる。
「甘味剤」は、歯磨剤成分として通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。
具体例としては、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビオサイド、ステビアエキス、マルトース、ラクトース、ペリラルチン、グリチルリチン塩類、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、パラメトキシシンナミックアルデヒド等があげられる。
これらの中では、サッカリンナトリウム及びマルトースが好ましく、サッカリンナトリウムが特に好ましい。
工程1では、単一種類の甘味剤を単独で用いてもよく、複数種類の甘味剤を組み合わせて使用してもよい。
甘味剤は公知物質であり、市場において容易に入手することができる。
粉体成分は、100〜2000μm、好ましくは400〜2000μm、特に好ましくは700〜2000μmの平均粒子径を有している。
平均粒子径が100μm以上であると、粉体成分同士の架橋形成によるダマの形成を抑制することができる。平均粒子径が2000μm以下であると、粘結剤との均一な混合を容易に行うことができる。
粉体成分の平均粒子径とは、9段の篩(目開き1700μm、1400μm、1000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、150μm及び100μm)と受け皿とを用い、下記手順に従い求められる値をいう。
はじめに、受け皿に、目開きの小さな篩から目開きの大きな篩の順に積み重ね、最上部の目開き1700μmの篩の上から100g/回のサンプルを入れ、蓋をしてロータップ型篩い振盪機((株)飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留したサンプルを篩目ごとに回収して、サンプルの質量を測定する。
受け皿と各篩との質量頻度を積算し、積算の質量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きを「aμm」とし、aμmよりも一段大きい篩の目開きを「bμm」とし、受け皿からaμmの篩までの質量頻度の積算値を「c%」、また、aμmの篩上の質量頻度を「d%」とし、次式により得られた値を平均粒子径(D50)とする。
平均粒子径(D50)=10(50-(c-d/(logb-loga)×logb))/(d/(logb-loga))
粘結剤粉体と混合される「粉体成分」において、平均粒子径が100μm以上の粒子の割合が90〜100質量%であると、粉体成分同士の架橋形成によるダマの形成を抑制できるので好ましい。
「平均粒子径が100μm以上の粒子の割合」とは、100μm目開きの篩上に100gの粉体成分を添加し、タップ式篩い振とう機((株)飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、篩上に残留している粉体の質量から求められる値をいう。
粉体成分が2種以上の成分から構成される混合物である場合、この混合物が上述の測定手順によって求められる「平均粒子径」及び「平均粒子径が100μm以上の粒子の割合」の要件を満たしている必要がある。
また、粉体成分は、0.50〜1.20g/ml、好ましくは0.70〜1.10g/ml、特に好ましくは0.80〜1.00g/mlの嵩密度を有している。
嵩密度が0.50g/ml以上であると、粉体成分同士の架橋形成によるダマの形成を抑制することができる。嵩密度が1.20g/ml以下であると、粘結剤との均一な混合を容易に行うことができる。嵩密度とは、JIS K3362に従い測定される値をいう。
粉体成分の量は、粘結剤粉体1質量部あたり0.1〜4.0質量部、好ましくは0.2〜4.0質量部である。粉体成分量が粘結剤粉体1質量部あたり0.1質量部以上であると、当該「粉体成分」と「粘結剤粉体」とからなる粉体混合物の連続式混合機(工程2)への定量供給が可能になり、結果として粘結剤のダマ形成を抑制し、ひいては製造時間を短縮することができる。粉体成分量が粘結剤粉体1質量部あたり4.0質量部以下であると、粘結剤との均一な混合を容易に行うことができる。
粘結剤粉体と粉体成分とを混合する手段は、歯磨剤製造における粉体混合手段として通常使用されている粉体混合装置を特に制限なく使用することができる。
粉体混合装置の具体例としては、タンブラーミキサー((株)セイワ技研)、リボコーン((株)大川原製作所)、ナウターミキサー(ホソカワミクロン(株))、ボーレコンテナ((株)マツボー)やバーチカルグラニュレーター((株)パウレック)等があげられる。
工程1の混合条件について、粘結剤粉体と粉体成分との十分な混合が達成できるものであれば特に制限されるものではない。
例えば、ドラム回転数が24rpmのタンブラーミキサーを用いる場合、混合時間は1〜10分間、好ましくは1〜5分間である。混合時間が1分間以上であると、十分な混合を達成することができる。混合時間が10分間以下であると、粉体の分級(粒度偏析)を抑制することができる。
なお、工程1は、温度10〜40℃、相対湿度30〜70%の雰囲気下で行うのが好ましい。
工程2では、工程1で調製した粉体混合物を、回転部と固定部とのクリアランスが0〜1mmである回転式粉体供給機を用いて連続式混合機へ供給し、水及び湿潤剤と減圧下で混合して混合液を調製する。
回転式粉体供給機とは、粉体投入口と粉体排出口との間に、ローター(回転部)を収納したハウジング(固定部)を備えた粉体供給装置をいう。本発明では、後述のクリアランス条件を設定できるものであれば、歯磨剤製造における粉体供給手段として通常使用されている回転式粉体供給機を特に制限なく使用することができる。
回転式粉体供給機の具体例としては、粉体用モーノポンプ、ロータリーフィーダー、ロールフィーダー、スクリューフィーダー等があげられる。
粉体用モーノポンプの具体例としては、兵神装備(株)の商品名:粉体用モーノポンプPNV型等があげられる。
ロータリーフィーダーの具体例としては、アイシン産業(株)の商品名:ロータリーバルブDSM-50S-ROS等があげられる。
ロールフィーダーの具体例としては、粉研パウテック(株)の商品名:粉体用定量供給機FRG等があげられる。
これらの中では、粉体用モーノポンプ及びロータリーフィーダーが好ましく、ロータリーフィーダーが特に好ましい。
回転式粉体混合機における回転部と固定部とのクリアランスは0〜1.0mm、好ましくは0〜0.3mm、特に好ましくは0〜0.1mmである。
回転部と固定部とのクリアランスが0〜1.0mmであると、減圧下の連続式混合機(工程3)へ粉体混合物を定量供給することができる。
「回転部と固定部とのクリアランス」とは、回転部の先端部分(固定部に最も近い部分)と固定部の内壁(回転部に最も近い部分)との間の距離をいう。具体例として、ロータリーフィーダー(回転部の種類:上げ底型)における「回転部と固定部とのクリアランス」を図1に示す。
以下、ロータリーフィーダーについて詳述する。
回転部の種類としては、オープン型、ポケット型、上げ底型、アール底型、ヘリカル型、ダブルヘリカル型、成型ゴム型、千鳥状型、ゴムチップ付型等があげられる。いずれの種類の回転部も本発明に好適に使用することができる。
回転部の材質は、SUS304又はSUS314であることが好ましい。尚、回転部と固定部とのクリアランスが0mmの場合、固定部と接触する回転部の材質はゴム製であることが好ましい。
回転部が撹拌翼形状である場合(例えば、上げ底型やオープン型の回転部)、撹拌翼の枚数及び回転数は、下記式で定義されるTp(円周部1ポケット相当分の回転に要する時間)が0.05〜1.20秒/ポケット、好ましくは0.05〜1.00秒/ポケットとなるよう設定することが好ましい。
Tp=(1/n)/Np
n:撹拌翼の回転数[1/秒]
Np:ポケット*数(撹拌翼数)
*ポケットとは、隣接する2つの撹拌翼の間の空間をいう(図1参照)。
通常、撹拌翼の枚数は4〜20であり、好ましくは6〜16である。
連続式混合機とは、攪拌翼と、粉体、水及び湿潤剤の供給口を有する混合室を備えた、工程1の粉体混合物と後述の水及び湿潤剤とを連続的に混合させることができる装置をいう。本発明では、工程1の粉体混合物と後述の水及び湿潤剤とを減圧下で混合して混合液を調製できるものであれば、歯磨剤製造における混合手段として通常使用されている連続式混合機を特に制限なく使用することができる。
連続式混合機の具体例としては、フロージェットミキサー[(株)粉研パウテックス]、クアドロワイトロンXC型[クアドロ社]、クアドロワイトロンZC1型[クアドロ社]、フラッシュブレンド[シルバーソン社]、BECOMIX DUO−ホモジナイザー[ベレンツ社]、CMS2000/05[IKAジャパン(株)]、MHD2000/05[IKAジャパン(株)]、UTL2000[IKAジャパン(株)]、DR2000[IKAジャパン(株)]やDRS2000[IKAジャパン(株)]等があげられる。
工程2で用いる水は特に制限なく使用することができるが、精製水が好ましい。
工程2で用いる湿潤剤は、工程1で用いられる湿潤剤と同様、歯磨剤成分として通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。
具体例としては、ソルビット、グリセリン、キシリット、マルチット、ラクチット等の糖アルコールや、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール8000)等の多価アルコール等が挙げられる。
これらの中では、ソルビット、グリセリン、プロピレングリコール及びポリエチレングリコール200やポリエチレングリコール400が好ましく、ソルビット、グリセリン、プロピレングリコールが特に好ましい。
工程2では、単一種類の湿潤剤を単独で用いてもよく、複数種類の湿潤剤を組み合わせて使用してもよい。
湿潤剤は公知物質であり、市場において容易に入手することができる。
湿潤剤はそのまま使用することもできるが、溶媒に溶解して用いることが好ましい。溶媒としては水が好ましい。
湿潤剤溶液としては、ソルビット水溶液(ソルビット濃度:50〜80質量%、好ましくは60〜75質量%、特に好ましくは70質量%)、グリセリン水溶液(グリセリン濃度:70〜95質量%、好ましくは80〜90質量%、特に好ましくは85質量%)等があげられる。
工程2における湿潤剤と水(湿潤剤が水溶液の場合、溶媒として用いられる水の量を含む)との質量比(湿潤剤/水)は、10/90〜90/10、好ましくは25/75〜75/25である。湿潤剤と水との質量比(湿潤剤/水)が10/90以上であると、粘結剤粉体の十分な膨潤及び溶解が起こり均一な混合液を得ることができ、工程3での混合時間を短縮することができる。湿潤剤と水との質量比(湿潤剤/水)が90/10以下であると膨潤剤の粘度上昇による、工程2及び3の混合時間の長期化を回避することができる。
工程2における「水及び湿潤剤」の合計量は、工程1で調製した粉体混合物1質量部あたり10〜60質量部、好ましくは15〜50質量部である。
「水及び湿潤剤」の合計量が粉体混合物1質量部あたり10質量部以上60質量部以下であると膨潤液の粘性を低く抑えられ、工程3において短時間で均一混合することができる。
更に「水及び湿潤剤」の温度は15〜40℃であることが好ましい。15℃以上であると粘結剤の膨潤効率を高く維持することができ、40℃以下であると工程3において冷却時間を短縮することができる。
「水及び湿潤剤」の連続式混合機への供給速度は、100〜1700g/秒、好ましくは600〜1400g/秒である。「水及び湿潤剤」の供給速度が100〜1700g/秒であると混合を効率的に行うことができる。
なお、工程2では、水及び湿潤剤を供給した後に、湿潤剤の一部を供給すると、連続式混合機内における膨潤液の残留が抑制出来る点で好ましい。水及び湿潤剤を供給後に供給する湿潤剤の量は、歯磨剤総質量に対し0.5〜5質量%、好ましくは1〜3質量%である。
工程2の連続式混合機中における混合は減圧下で行う。具体的には、5〜99kPa(絶対圧)、好ましくは10〜85kPa(絶対圧)で行う。99kPa以下であると、工程1の粉体混合物の連続式混合機への供給を効率よく行うことができる。5kPa以上であると、工程1の粉体混合物の連続式混合機への過剰供給を回避することができる。
連続式混合機内の圧力は公知の圧力センサー(例えば、デジタル圧力センサー(キーエンス AP10S)等)を用いて測定することができる。
連続式混合機による混合は、下式で計算される攪拌翼先端速度Uが5〜50m/秒、好ましくは10〜30m/秒、特に好ましくは20〜30m/秒となる条件下で行うと保型性の良い歯磨剤(歯磨剤を歯ブラシにのせた際に、ブラシから垂れない)を、エネルギー効率よく得ることができるので好ましい。また、連続式混合機の耐用年数を延ばすこともできる。
U=πnd
π:円周率
n:攪拌翼回転数(単位:rps(1回転/秒))
d:攪拌翼直径(単位:m)
工程3では、工程2で得られた混合液をバッチ式混合機へ供給し、研磨剤、発泡剤、香料及び水と混合して歯磨剤を製造する。
バッチ式混合機とは、攪拌翼と攪拌槽とを備え、工程2で得られた混合液と、他の歯磨剤成分(研磨剤、発泡剤、香料及び水)とをバッチ式で混合させることができる装置をいう。本発明では、工程2で得られた混合液と他の歯磨剤成分(研磨剤、発泡剤、香料及び水)とを混合して歯磨剤を製造できるものであれば、歯磨剤製造における混合手段として通常使用されているバッチ式混合機を特に制限なく使用することができる。
バッチ式混合機の具体例としては、ニーダー、パドルミキサー、リボンミキサー、スクリューミキサー、スパイラルミキサーやプラネタリーミキサー等があげられる。
これらの中では、高粘度の歯磨剤製造に必要な効率的な混合操作に適したニーダー及びスパイラルミキサーが好ましい。
ニーダーの具体例としては、近畿機械製作所製の商品名:真空式ニーダーやプライミックス(株)製の商品名:ハイビスミックス等があげられる。
スパイラルミキサーの具体例としては、品川製作所製の商品名:スパイラルミキサー等があげられる。
パドルミキサー、及び、連続式混合機と同様な攪拌翼を兼ね備えた装置の具体例としては、(株)パウレックの商品名:200L ユニバーサルミキサー等があげられる。
「研磨剤」は、歯磨剤成分として通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。
具体例としては、リン酸水素カリウム・無水和物、リン酸水素カルシウム・2水和物、、リン酸水素カルシウム・無水物、3リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム、ポリメタクリル酸メチル、その他の合成樹脂等が挙げられる。
これらの中では、無水ケイ酸及びリン酸水素カルシウム・無水物が好ましく、無水ケイ酸が特に好ましい。
工程3では、単一種類の研磨剤を単独で用いてもよく、複数種類の研磨剤を組み合わせて使用してもよい。
研磨剤は公知物質であり、市場において容易に入手することができる。
研磨剤の配合量について、通常の歯磨剤における研磨剤の配合量であれば特に制限されない。例えば歯磨剤の総質量に対して7〜50質量%である。
「発泡剤」は、歯磨剤成分として通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。発泡剤はアニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤とに分類される。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、N−ミリストイルサルコシン酸ナトリウム等のN−アシルサルコシン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム等があげられる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリン酸モノ又はジエタノールアミド、ミリスチン酸モノ又はジエタノールアミド等の脂肪酸モノ又はジエタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル等があげられる。
これらの中では、ラウリル硫酸ナトリウムが好ましい。
工程3では、単一種類の発泡剤を単独で用いてもよく、複数種類の発泡剤を組み合わせて使用してもよい。
発泡剤は公知物質であり、市場において容易に入手することができる。
発泡剤の配合量について、通常の歯磨剤における発泡剤の配合量であれば特に制限されない。例えば歯磨剤の総質量に対して0.1〜10質量%である。
「香料」は、歯磨剤成分として通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。
具体例としては、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートンローズ、オレンジフラワー等の天然香料成分;これらの天然香料成分の加工処理した香料成分;メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、2−ジオール、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド等の単品香料成分;ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー等の調合香料成分等や、特開2005−82488号公報の表4の基本処方1に記載の香料が挙げられる。
工程3では、単一種類の香料を単独で用いてもよく、複数種類の香料を組み合わせて使用してもよい。
香料は公知物質であり、市場において容易に入手することができる。
香料の配合量について、通常の歯磨剤における香料の配合量であれば特に制限されない。例えば歯磨剤の総質量に対して0.1〜5質量%である。
工程3で用いる水は特に制限なく使用することができるが、精製水が好ましい。
水の配合量について、通常の歯磨剤における水分含量(例えば、歯磨剤の総質量に対して、湿潤剤水溶液中の水を除いて10〜50質量%)を達成できる配合量であれば特に制限されない。
工程3では、上述の研磨剤、発泡剤、香料及び水に加え、以下の公知の任意成分:可溶化剤(例えばモノオレイン酸ポリオキシソルビタン等)、着色剤(例えば、食用色素類、二酸化チタン等)、矯味剤(例えばハマメリス抽出液等)、増粘剤(例えば増粘性シリカ等)、pH調整剤(例えば水酸化ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム等)、安定剤(例えばゼラチン、DL−アラニン等)、洗浄剤(例えばポリリン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等)や歯磨剤有効成分(モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、ヒノキチオール、塩化セチルピリジウム、塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、クロルヘキシジン塩類等、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リゾチーム、ムタナーゼ等の酵素類、塩化ナトリウム、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、トコフェロール類、グリチルレチン酸類、アスコルビン酸及びその誘導体とその塩類、生薬等、硝酸カリウム、カミツレ、オウゴン等)等を配合することができる。
工程3では、単一種類の任意成分を単独で用いてもよく、複数種類の任意成分を組み合わせて使用してもよい。
任意成分の配合量について、通常の歯磨剤における各任意成分の配合量であれば特に制限されない。例えば甘味剤では、歯磨剤の総質量に対して0.01〜5質量%である。
また、必要に応じて、工程2で用いた湿潤剤を工程3で再度配合することができる。工程3における湿潤剤の配合量は、歯磨剤の総質量に対して0〜40質量%、好ましくは0〜30質量%である。
バッチ式混合機による混合は、下式で計算される攪拌翼先端速度Uが0.3〜1m/s、好ましくは0.4〜0.8m/sとなる条件下で行うと、混合効率を確保し、かつ、剪断による減粘を抑制出来る点で好ましい。
U=πnd
π:円周率
n:攪拌翼回転数(単位:rps(1回転/秒))
d:攪拌翼直径(単位:m)
工程3の混合は、工程2で得られた混合液並びに上述の研磨剤、発泡剤、香料、水及び任意成分をバッチ式混合機へ一括投入した後に行っても良いが、歯磨剤の香味を向上させるためには下記の投入順序を用いて行うことが好ましい。
はじめに、工程2で得られた混合液を予め仕込んだバッチ式混合機へ香料を投入して混合する。次いで、研磨剤を投入して混合する。更に、発泡剤を除く全ての残りの成分(任意成分を含む)を投入して混合した後、1〜10kPa(絶対圧)程度減圧下で混合物を減圧脱泡する。最後に発泡剤を添加し、その後、再び1〜10kPa(絶対圧)程度の減圧下で全成分を撹拌混合して歯磨剤を得る。
研磨剤に先立ち香料を投入すると、香料の研磨剤への吸着を抑制して、歯磨剤の香味を向上させることができる。また、スラリー状ではない粉体状の研磨剤を使用すると、香料の研磨剤への吸着を抑制して、歯磨剤の香味を向上させることができる。
さらに、必要に応じてバッチ式混合機に供給する湿潤剤、水、「水及び湿潤剤」の温度は15℃〜40℃であることが好ましい。15℃以上であるとバッチ式混合機における溶解時間を短縮することができ、40℃以下であると香味品質を高く維持することができる。
以下に実施例を示して具体的に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。
実施例及び比較例の歯磨剤製造に用いた主な歯磨剤成分の特性を表1に示す。表1に記載のない成分である水(工程2及び工程3で使用)としては、精製水を用いた。
工程1で用いた成分(粘結剤粉体、湿潤剤、甘味剤、防腐剤)の嵩密度はJIS K3362に従い測定した。
工程1で用いた粘結剤粉体の平均粒子径D50及び平均粒子径が100μm以上の粒子の割合は、レーザー式粒度分布測定装置(LDSA-1400A 東日コンピューターアプリケーションズ(株)製)にて測定した。
工程1で用いた粉体成分(湿潤剤、甘味剤及び防腐剤)の平均粒子径D50及び平均粒子径が100μm以上の粒子の割合は、[発明を実施するための最良の形態]の欄に記載の9段篩を用いた方法に従い測定した。
実施例及び比較例の歯磨剤を、表2〜表6に示す製造条件の下、下記工程1〜工程3に従い製造した。表中の各成分の配合量に関する数値(以下で特に説明するものを除く)は、歯磨剤の総質量を基準とした質量%である。
工程1:粘結剤粉体と、湿潤剤、防腐剤及び甘味剤からなる群より選ばれる粉体成分(表中、「他の粉体成分」とする)とを、タンブラーミキサー(商品名:TMH-65S(株)セイワ技研製)を用い、温度25℃、相対湿度50%、大気圧下(101.3kPa)で混合して粉体混合物を調製した。ドラム傾斜は45度、ドラム回転数は24rpm、混合時間は3分間であった(実施例及び比較例共通)。
表中の「他の粉体成分量(対粘結剤粉体粉体量)」は、粘結剤粉体1質量部あたりの「他の粉体成分」の質量部を示している。
表中の「他の粉体成分の平均粒子径」について、単一種類の粉体成分を用いた場合は、その単一粉体成分の平均粒子径を示し、複数種類の粉体成分からなる粉体成分混合物を用いた場合は、その混合物の平均粒子径を示す。粉体成分混合物の平均粒子径は、単一粉体成分と同様の手順により測定した。
表中の「他の粉体成分における平均粒子径が100μm以上の粒子の割合」について、単一種類の粉体成分を用いた場合は、その単一粉体成分における割合を示し、複数種類の粉体成分からなる粉体成分混合物を用いた場合は、その混合物における割合を示す。粉体成分混合物の割合は、単一粉体成分と同様の手順により測定した。
工程2:各表に示すクリアランスを有する回転式粉体供給機を用いて、工程1で調製した粉体混合物を連続式混合機へ供給し、温度が25℃の水及び湿潤剤と減圧下で混合して混合液を調製した。
回転式粉体供給機について、実施例1〜18及び20〜30並びに比較例1〜4及び6では、アイシン産業(株)の商品名:ロータリーバルブDSM-50S-ROS(粉体供給能力:0.20L/rev*。回転部の種類:上げ底型。回転部の材質:SUS304。撹拌翼枚数:8枚。回転数:10rpm。Tp:0.74秒/ポケット))を用いた。
*「L/rev」は、ポケットに粉体が100%充填された場合における、撹拌翼1回転(1 rev)当りの粉体供給量(リットル)を意味する。
実施例19では、兵神装備(株)の商品名:粉体用モーノポンプPNV型を用いた。
比較例5では、クマエンジニアリング社製のスクリューフィーダー商品名:アキュレートフィーダー600を用いた。
工程1で調製した粉体混合物の連続式混合機への供給速度は19g/秒であった(比較例5を除き、実施例及び比較例で共通)。比較例5における供給速度は640g/秒であった。
工程2で用いた連続式混合機について、実施例1〜21及び26〜30並びに比較例1〜5では、(株)パウレックの商品名:クアドロワイトロンZC型を用いた。
実施例22では、(株)粉研パウテックスの商品名:フロージェットミキサーを用いた。
実施例23では、ベレンツ社の商品名:BECOMIX DUO−ホモジナイザーを用いた。
実施例24では、IKAジャパン(株)の商品名:CMS2000/05を用いた。
実施例25では、IKAジャパン(株)の商品名:MHD2000/05を用いた。
連続式混合機の攪拌翼回転数は、実施例1〜8:5500rpm、実施例9:2800rpm、実施例10〜21及び26〜30並びに比較例1〜5:1800rpm、実施例22:500rpm、実施例23:2600rpm、実施例24:2500rpm、実施例25:2800rpmであった。
比較例6では、連続式混合機の代わりにバッチ式混合機(200L ユニバーサルミキサー:パウレック社製)を用い、下記の工程を行った。予め湿潤剤及び水を投入したバッチ式混合機をアジテータ60rpm、ホモミキサー3200rpmで回転させ、かつ真空ポンプにより混合機内を80kPa(絶対圧)にした状態で、工程1で調製した粉体混合物をロータリーバルブ(アイシン産業)により80g/秒の速度で投入した。投入終了後、引き続き上記回転数で混合を継続した。
表中の「分散溶媒」は、湿潤剤と水との混合物を示す。
表中の「分散溶媒組成(湿潤剤/水)」は、下式により求めた分散溶媒中の湿潤剤と水との質量比を示す。
「湿潤剤/水」=(A×0.7+B×0.85+C)/(A×0.3+B×0.15+D)
A:ソルビット水溶液(70%)の質量
B:グリセリン水溶液(85%)の質量
C:プロピレングリコールの質量
D:水の質量
表中の「分散溶媒量/粘結剤量」は、工程1で調製した粉体混合物1質量部あたりの分散溶媒(水及び湿潤剤)の質量部を示す。
表中の「連続式混合機の減圧度」は、工程2の混合を行った連続式混合機内の圧力を示す。圧力はデジタル圧力センサー(キーエンス AP10S)を用いて測定した値(x kPa)と大気圧(固定値101.3kPa)の和により算出した。
圧力=101.3+x (減圧下ではxは負の値で表示)
表中の「分散溶媒供給速度[g/秒]」は、分散溶媒(水及び湿潤剤)の連続式混合機への供給速度を示す。
工程3:工程2で得られた混合液をバッチ式混合機へ供給し、研磨剤、発泡剤、香料及び水と混合して歯磨剤を製造した。なお、工程3で供給する湿潤剤(湿潤剤水溶液を含む)及び水の温度は25℃であった。
工程3で用いたバッチ式混合機について、実施例1〜19及び22〜30並びに比較例1〜5では、近畿機械製作所の商品名:真空式ニーダー(攪拌翼の回転数:40rpm)を用いた。
実施例20では、プライミックス(株)の商品名:ハイビスミックス(公転26rpm/自転60rpm)を用いた。
実施例21では、品川製作所製の商品名:スパイラルミキサーを用いた。
比較例6では、(株)パウレックの商品名:200L ユニバーサルミキサー(アジテータの回転数:60rpm)を用いた。
工程3の混合は下記の手順に従い行った。はじめに、工程2で得られた混合液を予め仕込んだバッチ式混合機へ香料を投入して混合した。次いで、粉体状の研磨剤を投入して混合した。更に、発泡剤を除く全ての残りの成分(任意成分を含む)を投入して混合した後、1〜10kPaの減圧下で混合物を連続式脱泡機(コーネルマシン社製の商品名:バサター。回転数:2500rpm)を用いて減圧下(3kPa)脱泡した。最後に発泡剤を添加し、その後、再び1〜10kPaの減圧下で全成分を撹拌混合して歯磨剤を製造した。
実施例及び比較例の評価
実施例及び比較例について、「粉体混合物の供給精度」及び「バッチ式混合機での混合時間」を評価した。
粉体混合物の供給精度は下記の手順に従い算出した供給速度の変動係数(CV)により評価した。回転式粉体供給機と連続式混合機との間を樹脂性の蛇腹配管で接続した。供給開始から終了までの粉体混合物供給量を、5秒間隔で吊りはかりを用いて測定した(回転式粉体供給機、蛇腹配管及び粉体混合機とを含んだ質量の減少量として測定)。測定値から粉体混合物の供給速度の標準偏差及び平均供給速度を求め、下式に従い供給速度の変動係数(CV)を算出した。
CV(%)=供給速度の標準偏差/平均供給速度×100
結果を各表の「粉体混合物の供給速度の変動係数CV」の欄に示す。変動係数CVが低いほど、供給精度が高いことを意味する。
バッチ式混合機での混合時間は、工程3において混合開始から左右各2箇所から100gサンプリングを行い、ヘラを用いて広げて目視で確認し、ダマの無い状態になるまでの時間として測定した。結果を各表の「バッチ式混合機での混合時間」の欄に示す。
実施例1〜30は本発明の要件を全て具備していた。
比較例1〜4は、「他の粉体成分」量において本発明の要件(粘結剤粉体1質量部あたり0.1〜4.0質量部)を具備していなかった。
比較例5は、回転式粉体供給機の回転部と固定部とのクリアランスにおいて本発明の要件(0〜1mm)を具備していなかった。
比較例6は、工程2の混合手段において本発明の要件(連続式混合機)を具備していなかった。
比較例1〜5は、「粉体混合物の供給速度の変動係数CV」の値が実施例の値(2〜10%)よりも高く、供給速度のバラツキが大きかった。結果として、歯磨剤製造に要する混合時間も実施例(1分間〜7分間)よりも長くなった。
比較例6では、工程2でバッチ式混合機を用いたため、粉体混合物と水と湿潤剤との十分な混合が起こらず、結果として工程3のバッチ式混合機での混合時間が長くなった。
一方、実施例1〜30は、「粉体混合物の供給速度の変動係数CV」の値が2〜10%と低く供給速度のバラツキが小さかった。結果として、歯磨剤製造に要する混合時間も1分間〜7分間と短かった。
Figure 2009161461
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本発明は、歯磨剤の製造に利用可能である。
図1は、ロータリーフィーダーの概略図である。

Claims (4)

  1. 歯磨剤の製造方法であって、下記工程1〜3を含むことを特徴とする製造方法。
    工程1:粘結剤粉体と、該粘結剤粉体1質量部あたり0.1〜4.0質量部の、湿潤剤、防腐剤及び甘味剤からなる群より選ばれ、平均粒子径が100〜2000μmであり、嵩密度が0.50〜1.20g/mlである粉体成分とを混合して粉体混合物を調製する工程、
    工程2:回転部と固定部とのクリアランスが0〜1.0mmである回転式粉体供給機を用いて、工程1で調製した粉体混合物を連続式混合機へ供給し、水及び湿潤剤と減圧下で混合して混合液を調製する工程、及び
    工程3:工程2で得られた混合液をバッチ式混合機へ供給し、研磨剤、発泡剤、香料及び水と混合して歯磨剤を製造する工程。
  2. 工程1の粉体成分が、キシリット、サッカリンナトリウム及びポリエチレングリコール4000からなる群より選ばれる、請求項1に記載の製造方法。
  3. 工程2の混合を、回転部と固定とのクリアランスが0〜0.3mmである回転式粉体供給機を用いて行う、請求項1に記載の製造方法。
  4. 工程2の混合を、攪拌翼先端速度が10〜30m/秒である連続式混合機を用いて行う、請求項1に記載の製造方法。
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