JP2009161444A - プロピレンの製造方法 - Google Patents

プロピレンの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009161444A
JP2009161444A JP2007339500A JP2007339500A JP2009161444A JP 2009161444 A JP2009161444 A JP 2009161444A JP 2007339500 A JP2007339500 A JP 2007339500A JP 2007339500 A JP2007339500 A JP 2007339500A JP 2009161444 A JP2009161444 A JP 2009161444A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
carbon atoms
reactor
hydrocarbons
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007339500A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikio Hayashi
幹夫 林
Masashi Yamaguchi
正志 山口
Yumiko Yoshikawa
由美子 吉川
Takahiko Takewaki
隆彦 武脇
Toru Setoyama
亨 瀬戸山
Masayuki Waga
昌之 和賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2007339500A priority Critical patent/JP2009161444A/ja
Publication of JP2009161444A publication Critical patent/JP2009161444A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】メチル−tert−ブチルエーテル等のエーテル化合物の新たな用途開発を図るべく、エーテル化合物を原料としてプロピレンを製造する方法を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表されるエーテル化合物を反応器内で触媒と接触させる。このエーテルとしては特にメチル−tert−ブチルエーテルが好ましい。触媒としてはゼオライトが好ましい。
2n+1−O−C2m+1 …(1)
(式中、nは1または2であり、mは4以上の整数を表す。)
【選択図】図1

Description

本発明はプロピレンの製造方法に係り、特に、特定のエーテル化合物を原料として、プロピレンを低コストで効率的に製造する方法に関する。
プロピレンを製造する方法としては、従来からナフサのスチームクラッキングや減圧軽油の流動接触分解が一般的に実施されており、近年ではエチレンと2−ブテンを原料としたメタセシス反応やメタノールおよび/またはジメチルエーテルを原料としたMTOプロセスも注目を浴びている(特許文献1)。
この中で、MTOプロセスは本発明と同様に含酸素化合物を原料とするプロセスであるが、反応による発熱が非常に大きいため、触媒層内の温度差が大きくなりやすい。触媒層内の温度差が大きいと触媒の劣化が生じやすいことから、触媒の劣化を防止するために、反応熱を効率よく除去するための高価な機器、例えば流動床反応器などの適用が必要となる。
ところで、メチル−tert−ブチルエーテルなどのエーテル化合物は、ガソリンに添加することによりオクタン価向上や排ガス中の一酸化炭素濃度の低減などの効果があることから、従来、欧米を中心にガソリン添加物として使用されてきたが、ガソリンタンクからの漏洩による地下水汚染の問題があるため、ガソリンへの添加が禁止となる国もある。従って、このようなエーテル化合物の需要は大きく低下することが予想されるが、一方で、該エーテル化合物の製造設備は既に多く存在することから、これらのエーテル化合物の用途の開発が強く望まれている。
米国特許第6888038号
本発明は上記従来の実状に鑑みてなされたものであって、メチル−tert−ブチルエーテル等のエーテル化合物の新たな用途開発に基くものであり、メチル−tert−ブチルエーテル等のエーテル化合物を原料として、プロピレンを低コストで効率的に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らが上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の触媒および反応条件において、メチル−tert−ブチルエーテル等の、下記式(1)で表される特定のエーテル化合物を反応させることにより、極めて高い収率でプロピレンを製造することができることを見出した。
また、このエーテル化合物を原料とすると、MTOプロセスの原料であるメタノールを原料とした場合に比べて著しく反応速度が向上することを発見した。
さらに、本発明による反応はMTOプロセスと比較して発熱量が著しく小さいことから、固定床の断熱反応器などの安価な装置の適用が可能であり、設備コストも大きく低減させることが可能である。
以上のように、本発明者らは、下記式(1)で表されるエーテル化合物から効率よくプロピレンを製造できることを見出して本発明に至った。
すなわち、本発明の第1の要旨は、下記式(1)で表されるエーテル化合物を反応器内で触媒と接触させることによりプロピレンを製造する方法、に存する。
2n+1−O−C2m+1 …(1)
(式中、nは1または2であり、mは4以上の整数を表す。)
本発明の第2の要旨は、上記方法において、エーテル化合物がメチル−tert−ブチルエーテルであることを特徴とするプロピレンの製造方法、に存する。
本発明の第3の要旨は、上記方法において、触媒がゼオライトであることを特徴とするプロピレンの製造方法、に存する。
本発明の第4の要旨は、上記方法において、前記反応器入口のガス温度が300℃以上700℃以下であることを特徴とするプロピレンの製造方法、に存する。
本発明の第5の要旨は、上記方法において、前記反応器が固定床反応器であることを特徴とするプロピレンの製造方法、に存する。
本発明の第6の要旨は、上記方法において、前記反応器出口ガスに含まれる炭素数4以上の炭化水素の少なくとも一部を該反応器入口にリサイクルすることを特徴とするプロピレンの製造方法、に存する。
本発明によれば、メチル−tert−ブチルエーテル等の特定のエーテル化合物を反応器内で触媒と接触させることにより、プロピレンを低コストで効率的に製造することができる。
以下に、本発明を実施するための代表的な形態を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の態様に限定されるものではない。
[触媒]
まず、本発明に用いる触媒について説明する。
本発明に係る反応に用いられる触媒としては、ブレンステッド酸点を有する固体状のものでれば特に限定されず、従来公知の触媒が用いられ、例えば、カオリン等の粘度鉱物;粘土鉱物等の担体に硫酸、燐酸等の酸を含浸・担持させたもの;酸性型イオン交換樹脂;ゼオライト類;燐酸アルミニウム類;Al−MCM−41等のメソポーラスアルミナ等の固体触媒が挙げられる。
これらの固体触媒のうちでも、分子篩効果を有するものが好ましく、また、酸強度があまり高くないものが好ましい。
前記固体触媒のうち、分子篩効果を有するゼオライト類や燐酸アルミニウム類の構造としては、International Zeolite Association(IZA)が規定するコードで表すと、例えば、AEI、AET、AEL、AFI、AFO、AFS、AST、ATN、BEA、CAN、CHA、EMT、ERI、EUO、FAU、FER、LEV、LTL、MAZ、MEL、MFI、MOR、MTT、MTW、MWW、OFF、PAU、RHO、STT、TON等が挙げられる。その中でも触媒のフレームワーク密度が18.0T/nm以下である触媒が好ましく、このようなものとしては、好ましくは、MFI、MEL、MOR、MWW、FAU、BEA、CHAで、より好ましくは、MFI、MEL、MOR、MWW、CHA、特に好ましくはMFI、MEL、MWW、CHAが挙げられる。
ここで、フレームワーク密度(単位:T/nm)とは、ゼオライトの単位体積(1nm)当たりに存在するT原子(ゼオライトの骨格を構成する原子のうち、酸素以外の原子)の個数を意味し、この値はゼオライトの構造により決まるものである。
更に、該固体触媒としてより好ましくは、細孔径が0.3〜0.9nmのミクロ細孔を有し、BET比表面積が200〜700m2 /g、細孔容積が0.1〜0.5g/ccである結晶性アルミノシリケート類、メタロシリケート類または結晶性燐酸アルミニウム類等が好ましい。なお、ここで言う細孔径とは、International Zeolite Association(IZA)が定める結晶学的なチャネル直径(Crystallographic free diameter of the channels)を示し、細孔(チャネル)の形状が真円形の場合は、その直径をさし、細孔の形状が楕円形の場合は、短径をさす。
また、アルミノシリケートの中では、SiO/Alのモル比が10以上のものが好ましい。SiO/Alモル比が低すぎると触媒の耐久性が低下するため好ましくない。SiO/Alのモル比の上限は通常10000以下である。SiO/Alのモル比がこれより高すぎると触媒活性が低下してしまうため好ましくない。上記モル比は、蛍光X線や化学分析法などの常法により求めることができる。
触媒中のアルミニウム含量は触媒調製の際の原料仕込み量でコントロールすることができ、また、調製後にスチーミング等によりAlを減らすこともできる。また、Alの一部をホウ素やガリウム等の他の元素に置き換えても良い。
これらの触媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明においては、上述のような触媒活性成分を、そのまま触媒として反応に用いても良いし、反応に不活性な物質やバインダーを用いて、造粒・成型して、或いはこれらを混合して反応に用いても良い。該反応に不活性な物質やバインダーとしては、アルミナまたはアルミナゾル、シリカ、シリカゲル、石英、およびそれらの混合物等が挙げられる。
なお、上記した触媒組成は、これらの反応に不活性な物質やバインダー等を含まない触媒活性成分のみの組成である。しかし、本発明に係る触媒とは、これらの反応に不活性な物質やバインダー等を含む場合は、前述の触媒活性成分とこれらの反応に不活性な物質やバインダー等とを合わせて触媒と称し、これらの反応に不活性な物質やバインダー等を含まない場合は、触媒活性成分のみで触媒と称す。
本発明で用いる触媒の粒径は合成時の条件により異なるが、通常、平均粒径として0.01μm〜500μmである。触媒の粒径が大き過ぎると、触媒活性を示す表面積が小さくなり、小さ過ぎると取り扱い性が劣るものとなり、いずれの場合も好ましくない。この平均粒径は、SEM観察等により求めることができる。
本発明で用いる触媒の調製方法は特に限定されず、一般的に水熱合成と呼ばれる公知の方法により調製することが可能である。また、水熱合成後にイオン交換、脱アルミニウム処理、含浸や担持などの修飾により組成を変えることも可能である。
本発明で使用する触媒は、反応に供する際に、上記物性ないし組成を有しているものであれば良く、いずれの方法によって調製されたものであっても良い。
[反応原料]
次に、本発明で反応原料とする式(1)で示されるエーテル化合物(以下「エーテル化合物(1)」と称す場合がある。)について説明する。
2n+1−O−C2m+1 …(1)
(式中、nは1または2であり、mは4以上の整数を表す。mは好ましくは4〜10、特に4〜6である。)
反応の原料として用いるエーテル化合物(1)としては、上記式(1)を満たす限り特に限定されるものではない。
例えば、メチル−tert−ブチルエーテル、エチル−tert−ブチルエーテル等の公知の方法によって得られる、エーテル化合物(1)を任意に使用でき、これらのエーテル化合物(1)の2種以上を任意に混合したものを用いても良い。
反応の原料として用いるエーテル化合物(1)の製造由来は特に限定されない。例えば、石炭、天然ガス、精油業、石油化学プラントならびに製鉄業における副生物由来の水素/COの混合ガスにより得られるもの、天然ガス、精油業、石油化学プラントにおける分解留分、あるいはその留分から抽出により得られるもの、植物由来のアルコール類の改質反応により得られるもの、発酵法により得られるもの、再循環プラスチックや都市廃棄物の有機物質等から得られるもの等が挙げられる。
具体的には精油所および石油化学プラントにて分解生成物、抽出物、あるいは副生物より得られることが好ましく、蒸気分解(スチームクラッキング)装置や流動床接触分解(FCC)装置などで得られる炭化水素類またはそれら炭化水素類を選択的に分解して得られたオレフィン類(あるいはそれらオレフィン類より特定の成分を分離、除去、抽出したような留分等)と、上記プラントで使用されるあるいは生成、副生するアルコール類を反応させて得られるエーテル化合物が好ましい。例えばナフサなどの石油系炭化水素を熱分解、蒸気分解して得られる生成物から分離される炭化水素留分、前記炭化水素留分からブタジエン、イソプレン、シクロペンタジエン等のジエン類を一部若しくは全部を分離除去、あるいは還元した留分、減圧軽油などの石油系炭化水素を流動接触分解(FCC)して得られる副生物から分離される炭化水素留分およびガソリン留分、およびコーカーから分離される炭化水素留分およびガソリン留分、具体的にはイソブチレン等のオレフィン類と、メタノールやエタノールといったアルコールを反応させて得られるエーテルが好適に用いられる。
このとき各製造方法に起因するエーテル化合物(1)以外の化合物が任意に混合した状態のものをそのまま用いても良いし、精製したものを用いても良い。
[反応操作・条件]
以下に、前述の触媒および反応原料を用いる本発明のプロピレン製造反応の操作・条件を以下に記載する。
<反応器>
本発明における、エーテル化合物(1)と触媒との反応は気相反応である。この気相反応器の形態に特に制限はないが、通常、連続式の固定床反応器や流動床反応器から選ばれる。好ましくは固定床反応器である。
なお、反応器に前述の触媒を充填する場合には、触媒層の温度分布を小さく抑えるために、石英砂、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ等の反応に不活性な粒状物を、触媒と混合して充填しても良い。この場合、石英砂等の反応に不活性な粒状物の使用量は特に制限はない。なお、この粒状物は、触媒との均一混合性の面から、触媒と同程度の粒径であることが好ましい。
また、反応器は直列に接続された二つ以上の反応部からなるものであっても良い。この場合、一つの反応器内を複数の反応室に仕切ったものであっても良く、2以上の反応器を直列に連結したものであっても良い。
このように2以上の反応器を直列に連結したものである場合、反応に伴う発熱を除去することを目的として反応器と反応器の間に熱交換器を配置しても良い。
また、発熱を分散させることを目的に、反応基質(反応原料)を分割して供給しても良い。好ましくはエーテル化合物(1)を1段目の反応部(反応器または反応室)と2段目以降の反応部(反応器または反応室)に分割して供給する。
本発明において、エーテル化合物(1)の反応中に触媒は徐々にコーキングし、触媒の劣化が起きる。従って、長時間の連続運転をする場合には、運転中に触媒再生を行う必要がある。
例えば、固定床反応器を選択する場合、反応器を少なくとも並列に二つ以上設置し、反応と再生を切り替えながら運転することが望ましい。固定床反応器の形態としては、多管式の反応器または断熱型の反応器が選ばれる。
一方、流動床反応器を選択する場合、触媒を連続的に再生槽に送り、再生槽において再生された触媒を連続的に反応器に戻しながら反応を行うことが好ましい。
ここで、触媒の再生操作としては、コーキングにより劣化した触媒を、酸素を含有した窒素ガスや水蒸気などで処理することにより再生する方法が挙げられる。固定床反応器における再生操作としては、好ましくは窒素ガスで触媒に付着している揮発性有機化合物を除去した後、低濃度の酸素を含有する窒素ガスでコーク分を燃焼除去し、その後窒素ガスで処理することにより触媒層に含まれる分子状酸素を除去する方法が挙げられる。
<基質濃度>
本発明において、反応器に供給する反応原料としてのエーテル化合物(1)の濃度(基質濃度)は限定されるものではないが、好ましくは5体積%以上90体積%以下、好ましくは10体積%以上80体積%以下である。
この基質濃度が高すぎると芳香族化合物やパラフィン類の生成が顕著になりプロピレンの選択率が低下する傾向にある。逆に、この基質濃度が低すぎると、反応速度が遅くなるため多量の触媒が必要となり、さらには生成物の生成コストや反応設備の建設費も大きくなり現実的ではない。
上記の好ましい基質濃度範囲内で反応を行うことにより、適切な触媒量で且つ望ましくない副生成物の生成を抑制しながら、低コストでプロピレンを製造することができる。
従って、このような基質濃度となるように、本発明では、以下に記載する希釈剤を用いて反応系内を希釈することが望ましい。この場合において、基質濃度を制御する方法としては、プロセスから抜き出される流体の流量を制御する方法が挙げられる。即ち、プロセスから抜き出される流体の流量を変えることにより、反応器にリサイクルされる希釈剤の流量が変化し、基質濃度を変えることが可能である。
<希釈剤>
反応器内にはエーテル化合物(1)の他に、パラフィン類、芳香族類、水蒸気、二酸化炭素、一酸化炭素、窒素、アルゴン、ヘリウム、およびそれらの混合物といった、反応に不活性な気体を存在させることができる。なおこれらの希釈剤のうち、パラフィン類や芳香族類は、反応条件によって若干反応することがあるが、反応量が少ないことから、希釈剤として定義する。このような希釈剤としては、反応原料に含まれている不純物をそのまま使用しても良いし、別途調製した希釈剤を反応原料と混合して用いてもよい。
また希釈剤は反応器に入れる前に反応原料と混合しても良いし、反応原料とは別に反応器に供給しても良い。
<空間速度>
ここで言う空間速度とは、触媒(触媒の活性成分)の重量当たりの反応原料であるエーテル化合物(1)の流量であり、ここで触媒の重量とは触媒の造粒・成型に使用する不活性なバインダーを含まない触媒活性成分の重量である。また、流量はエーテル化合物(1)の流量(重量/時間)である。
空間速度は、0.1Hr−1から750Hr−1の間が好ましく、0.1Hr−1から150Hr−1の間が更に好ましい。空間速度が高すぎると原料のエーテル化合物(1)の転化率が低く、また、十分なプロピレン選択率が得られない。また、空間速度が低すぎると、一定の生産量を得るのに必要な触媒量が多くなり反応器が大きくなりすぎると共に、芳香族化合物やパラフィン等の好ましくない副生成物が生成し、プロピレン選択率が低下するため好ましくない。
<反応温度>
反応温度の下限としては、反応器入口のガス温度として通常約300℃以上、好ましくは400℃以上であり、反応温度の上限としては、通常700℃以下、好ましくは600℃以下である。反応温度が低すぎると、反応速度が低く、未反応原料が多く残る傾向となり、更にプロピレンの収率も低下する。一方で反応温度が高すぎるとプロピレンの収率が著しく低下する。
<反応圧力>
反応圧力の上限は通常2MPa(絶対圧、以下同様)以下好ましくは1MPa以下であり、より好ましくは0.7MPa以下である。また、反応圧力の下限は特に制限されないが、通常1kPa以上、好ましくは50kPa以上である。反応圧力が高すぎるとパラフィン類や芳香族化合物等の好ましくない副生成物の生成量が増え、プロピレンの収率が低下する傾向がある。反応圧力が低すぎると反応速度が遅くなる傾向がある。
<反応生成物>
反応器出口ガス(反応器流出物)としては、目的とする反応生成物であるプロピレン、未反応原料、副生成物および希釈剤を含む混合ガスが得られる。該混合ガス中のプロピレン濃度は通常5〜95重量%である。
この反応器出口ガスには、反応条件によってはメタノールおよび/またはジメチルエーテルが含まれるが、メタノールおよび/またはジメチルエーテルが生成物に含まれないような反応条件で行うのが好ましい。それにより、反応生成物との分離が容易になる。
副生成物としてはエチレン、炭素数が4以上のオレフィン類、パラフィン類、芳香族化合物および水が挙げられる。
<生成物の分離>
反応器出口ガスとしての、反応生成物であるプロピレン、未反応原料、副生成物および希釈剤を含む混合ガスは、公知の分離・精製設備に導入し、それぞれの成分に応じて回収、精製、リサイクル、排出の処理を行えば良い。
この分離・精製方法の一つの形態として、反応器出口のガスを冷却・圧縮し、凝縮させて水分の大部分を除去する工程と、水分を除去した後の一部水分を含んだ炭化水素流体をモレキュラーシーブ等で乾燥し、その後蒸留により各オレフィンおよびパラフィンを精製する工程を含む方法が適用される。上記方法において、圧縮した炭化水素流体を一つの蒸留塔に供給しても良いが、多段階の圧縮機を設置し、凝縮しやすい炭化水素と凝縮しにくい炭化水素を粗分離し、これらを別々の蒸留塔に供給して蒸留を行っても良い。
プロピレン以外の成分(オレフィン、パラフィン等)の一部または全ては、上記分離・精製された後に反応原料と混合するか、または直接反応器に供給することでリサイクルするのが好ましい。特に、炭素数4以上の炭化水素についてはその少なくとも一部を反応器にリサイクルすることが好ましい。また、副生成物のうち、反応に不活性な成分を希釈剤として再利用することができる。
以下、生成物の分離・精製・リサイクル手順について、説明する。
(分離・精製・リサイクル手順(1))
生成物の分離・精製の一手法として、反応器出口ガスを冷却、圧縮および蒸留等の一般的な分離工程により、炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体と、炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(A)と、水に富んだ流体とに分離し、その後、更に分離・精製を行う方法がある。
上記の反応器出口ガスの一般的な分離工程の第1の態様として、冷却および圧縮工程により水分を凝縮除去した後に、蒸留により炭素数2以下の炭化水素に富んだ流体と炭素数3以上の炭化水素に富んだ流体とに分離し、炭素数3以上の炭化水素に富んだ流体を蒸留により炭素数3の炭化水素に富んだ流体と炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(A)とに分離する工程を含む方法が適用される。
また、上記の反応器出口ガスの一般的な分離工程の第2の態様として、冷却および圧縮工程により水分を凝縮除去した後に、蒸留により炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体と炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(A)とに分離し、炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体を蒸留により炭素数2以下の炭化水素に富んだ流体と炭素数3の炭化水素に富んだ流体とに分離する工程を含む方法が適用される。
また、上記の反応器出口ガスの一般的な分離工程の第3の態様として、冷却および圧縮工程により水分を凝縮除去した後に、蒸留により炭素数2以下の炭化水素および炭素数3の炭化水素を含む流体と炭素数3以上の炭化水素に富んだ流体とに分離し、炭素数3以上の炭化水素に富んだ流体を蒸留により炭素数3の炭化水素に富んだ流体と炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(A)とに分離する工程を含む方法が適用される。
また、上記の反応器出口ガスの一般的な分離工程の第4の態様として、冷却および圧縮工程により水分を凝縮除去した後に、蒸留により炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体と炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(A)とに分離し、炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体を蒸留により炭素数2以下の炭化水素と炭素数3の炭化水素を含む流体と炭素数3の炭化水素に富んだ流体とに分離する工程を含む方法が適用される。
上記した反応器出口ガスの一般的な分離工程の第1〜第4の態様において、必要に応じてクエンチ、アルカリ洗浄、脱水等の処理を行うのが好ましい。反応器出口ガスに含酸素化合物が含まれる場合には、クエンチ工程により、含酸素化合物の少なくとも一部が除去される。反応器出口ガスに二酸化炭素などの酸性ガスが含まれる場合には、アルカリ洗浄により、酸性ガスの少なくとも一部が除去される。
水の分離は主に圧縮と冷却により凝縮することにより可能である。残った水分はモレキュラーシーブ等の吸着剤で除去するのが好ましい。凝縮および/または吸着により除去した水は活性汚泥等の廃水処理工程に供しても良いが、プロセス水等に使用することもできる。
本発明のプロセス(以下、「本プロセス」と称する場合がある)がスチームクラッキングプロセスの近くにある場合には、反応器出口ガスから回収した水はクラッカーのスチーム源として利用することが好ましい。また、本プロセスの反応器にリサイクルして希釈ガスとして用いても良い。
また、反応器出口ガスから得られた炭素数2以下の炭化水素や炭素数3の炭化水素は、さらに蒸留等の精製工程により純度の高いエチレンおよびプロピレンをそれぞれ得るのが好ましい。エチレンの純度としては95%以上であり、99%以上が好ましい。さらに好ましくは99.9%以上である。プロピレンの純度としては95%以上であり、99%以上が好ましい。さらに好ましくは99.9%以上である。
このようにして得られるエチレンおよびプロピレンは、不純物量などの品質的観点からみても、一般的に製造されるエチレンおよびプロピレン誘導体の原料として使用でき、エチレンは例えば酸化反応によりエチレンオキサイド、エチレングリコール、エタノールアミン、グリコールエーテル等の製造に、塩素化により塩化ビニルモノマー、1,1,1−トリクロルエタン、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデンの製造に、また、エチレンの重合によりαオレフィン、低密度、或いは高密度のポリエチレンの製造に、ベンゼンのエチル化によりエチルベンゼン等の製造にそれぞれ用いることができる。
エチレンから製造されたエチレングリコールからはさらにこれを原料としてポリエチレンテレフタレートを製造することができ、αオレフィンを原料としてオキソ反応およびそれに続く水素化反応により高級アルコールが、エチルベンゼンを原料としてスチレンモノマー,ABS樹脂等が製造できる。また、酢酸との反応により酢酸ビニル、ワッカー反応によりアセトアルデヒドおよびその誘導品である酢酸エチル等も製造できる。
また、プロピレンは例えばアンモ酸化によりアクリロニトリルの製造に、選択酸化によりアクロレイン、アクリル酸およびアクリル酸エステルの製造に、オキソ反応によりノルマルブチルアルコール、2−エチルヘキサノール等のオキソアルコールの製造に、プロピレンの重合によりポリプロピレンの製造に、プロピレンの選択酸化によりプロピレンオキサイドおよびプロピレングリコール等の製造に適用することができる。また、ワッカー反応によりアセトンが製造でき、更にアセトンよりメチルイソブチルケトンを製造することができる。アセトンからはまたアセトンシアンヒドリンが製造でき、これは最終的にメチルメタクリレートに転換される。またプロピレン水和によりイソプロピルアルコールも製造できる。また、ベンゼンをアルキル化することにより製造したキュメンを原料に、フェノール,ビスフェノールA,ポリカーボネート樹脂を製造することができる。
また、上記の反応器出口ガスの一般的な分離工程の第3の態様および第4の態様において得られた炭素数2以下の炭化水素と炭素数3の炭化水素を含む流体は、本プロセス以外のエチレンとプロピレンの製造プロセスに供給して精製するのが好ましい。本プロセス以外のエチレンとプロピレンの製造プロセスとしてはナフサやエタンなどのスチームクラッキングプロセスが挙げられる。このことにより本プロセスの設備投資を著しく削減することが可能である。
一方、本プロセスで生成したエチレンを含む流体を本プロセス以外のエチレンとプロピレンの製造プロセスに供給できない場合には、本プロセスにおいてエチレンを精製する必要があるため、その場合には上記の反応器出口ガスの一般的な分離工程の第1の態様または第2の態様を採用することが好ましい。
上述のようにして、反応器出口ガスの分離・精製を行って得られた炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(A)(以下炭素数4以上の炭化水素流体(A)と称す。)の少なくとも一部は反応器にリサイクルし、残りの流体は本プロセスから抜き出すことが好ましい。
ここで、「本プロセスから抜き出される」とは、本プロセスの反応器にリサイクルされないことを意味しており、配管を通して他のプロセスに直接供給しても良いし、配管を通して一度タンクに貯蔵したものを他のプロセスに供給しても良い。また、他のプロセスに供給せずに燃料として使用しても良い。
炭素数4以上の炭化水素流体(A)を反応器にリサイクルする方法の第1の態様として、炭素数4以上の炭化水素流体(A)の一部(B)を必要に応じて該プロセスから抜き出し、残りの流体(C)を蒸留等の一般的な分離手法により芳香族化合物濃度(重量%)が流体(C)より低い流体(D)と炭素数4の炭化水素濃度が流体(C)より低い流体(E)とに分離し、流体(D)は反応器にリサイクルし、流体(E)を該プロセスから抜き出す工程を含む方法が適用される。
また、炭素数4以上の炭化水素流体(A)を反応器にリサイクルする方法の第2の態様として、炭素数4以上の炭化水素流体(A)を蒸留等の一般的な分離手法により、芳香族化合物濃度が流体(A)より低い流体(G)と炭素数4の炭化水素濃度が流体(A)より低い流体(F)とに分離し、流体(F)の少なくとも一部を該プロセスから抜き出すと共に、流体(G)の少なくとも一部の流体(I)は反応器にリサイクルし、残りの流体(H)を該プロセスから抜き出す工程を含む方法が適用される。
上記の第1の態様における流体(E)または第2の態様における流体(F)は、スチームクラッキングプロセス等の分解ガソリン留分に混合することが好ましい。このことにより、流体(E)または流体(F)を有効利用することが可能である。
ここでいう分解ガソリンとは、炭素数5以上10以下のパラフィン、オレフィン、ジエン、芳香族化合物を主に含む流体であり、必要に応じて分解ガソリンから有効成分を回収することができる。有効成分としては、例えば炭素数5の炭化水素やベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物が挙げられる。
分解ガソリンに炭素数4の炭化水素が含まれていると、分解ガソリンから回収される炭素数5の炭化水素流体中に炭素数4の炭化水素が混入してしまうため好ましくない。そのため、分解ガソリン留分に混合する流体(E)または流体(F)中の炭素数4の炭化水素は5重量%未満であることが好ましい。さらに好ましくは2重量%未満である。
第1の態様の特徴としては、流体(B)を抜き出すことにより蒸留等の分離工程の負荷を低減させることができるため、用役費用と設備投資費用の両面で第2の態様よりも有利である。しかしながら、流体(B)は流体(A)と同じ組成の流体であり、第2の態様で得られる流体(H)と比べると芳香族化合物の濃度が高くなる。よって、抜き出される流体の用途に応じてプロセスは選定される。
(分離・精製・リサイクル手順(2))
分離・精製の別の手法として、反応器出口ガスを冷却し、冷却後のガス流体(K)を圧縮によりガス流体(L)、炭素数4以上の炭化水素に富み、芳香族化合物を含む液流体(M)、および水に富んだ流体に分離し、その後、ガス流体(L)を蒸留等の一般的な分離工程により、炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体と炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(N)とに分離する方法がある。
この方法において、反応器出口ガスは通常300〜600℃程度の温度であるが、この反応器出口ガスを、まず、20〜200℃程度に冷却する。この冷却は通常熱交換器で行われるが、該ガスよりも低温の流体と混合することにより直接冷却を行ってもよい。冷却された流体(K)は、圧縮機、ノックアウトドラムあるいは油水分離器等を用いて、圧縮によりガス流体(L)と、炭素数4以上の炭化水素に富み、芳香族化合物を含んだ液流体(M)と、水に富んだ流体とに分離される。なお、上記の熱交換器において反応器出口ガスと熱交換する相手の流体は特に限定されないが、反応器に供給される一つまたは複数の流体であることが好ましい。
この工程(2C)で分離されたガス流体(L)は炭化水素を含むものであり、工程(3C)において、蒸留等の一般的な分離工程により、炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体と、炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(N)とに分離される。
上記の流体(L)の一般的な分離工程の第1の態様として、蒸留により炭素数2以下の炭化水素に富んだ流体と炭素数3以上の炭化水素に富んだ流体とに分離し、炭素数3以上の炭化水素に富んだ流体を蒸留により炭素数3の炭化水素に富んだ流体と炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(N)とに分離する工程を含む方法が適用される。
上記の流体(L)の一般的な分離工程の第2の態様として、蒸留により炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体と炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(N)とに分離し、炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体を蒸留により炭素数2以下の炭化水素に富んだ流体と炭素数3の炭化水素に富んだ流体とに分離する工程を含む方法が適用される。
上記の流体(L)の一般的な分離工程の第3の態様として、蒸留により炭素数2以下の炭化水素と炭素数3の炭化水素を含んだ流体と炭素数3以上の炭化水素に富んだ流体とに分離し、炭素数3以上の炭化水素に富んだ流体を蒸留により炭素数3の炭化水素に富んだ流体と炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(N)とに分離する工程を含む方法が適用される。
上記の流体(L)の一般的な分離工程の第4の様態として、蒸留により炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体と炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(N)とに分離し、炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体を蒸留により炭素数2以下の炭化水素と炭素数3の炭化水素を含んだ流体と炭素数3の炭化水素に富んだ流体とに分離する工程を含む方法が適用される。
上記のプロセスにおいて、必要に応じてクエンチ、アルカリ洗浄、脱水等の処理を行うのが好ましい。反応器出口ガスに含酸素化合物が含まれる場合には、クエンチ工程により、含酸素化合物の少なくとも一部が除去される。反応器出口ガスに二酸化炭素などの酸性ガスが含まれる場合には、アルカリ洗浄により、酸性ガスの少なくとも一部が除去される。
水の分離は主に圧縮と冷却により凝縮することにより可能である。残った水分はモレキュラーシーブ等の吸着剤で除去するのが好ましい。凝縮および/または吸着により除去した水は活性汚泥等の廃水処理工程に供しても良いが、プロセス水等に使用することもできる。
本発明のプロセス(以下、「本プロセス」と称する場合がある)がスチームクラッキングプロセスの近くにある場合には、反応器出口ガスから回収した水はクラッカーのスチーム源として利用することが好ましい。また、本プロセスの反応器にリサイクルして希釈ガスとして用いても良い。
また、反応器出口ガスから得られた炭素数2以下の炭化水素や炭素数3の炭化水素は、さらに蒸留等の精製工程により純度の高いエチレンおよびプロピレンをそれぞれ得るのが好ましい。エチレンの純度としては95%以上であり、99%以上が好ましい。さらに好ましくは99.9%以上である。プロピレンの純度としては95%以上であり、99%以上が好ましい。さらに好ましくは99.9%以上である。
このようにして得られるエチレンおよびプロピレンは一般的に製造されるエチレンおよびプロピレン誘導体すべてに使用でき、エチレンは例えば酸化反応によりエチレンオキサイド、エチレングリコール、エタノールアミン、グリコールエーテル等の製造に、塩素化により塩化ビニルモノマー、1,1,1−トリクロルエタン、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデンの製造に、また、エチレンの重合によりαオレフィン、低密度、或いは高密度のポリエチレンの製造に、ベンゼンのエチル化によりエチルベンゼン等の製造にそれぞれ用いることができる。
エチレンから製造されたエチレングリコールからさらにこれを原料としてポリエチレンテレフタレートを製造することができ、αオレフィンを原料としてオキソ反応およびそれに続く水素化反応により高級アルコールが、エチルベンゼンを原料としてスチレンモノマー,ABS樹脂等が製造できる。また、酢酸との反応により酢酸ビニル、ワッカー反応によりアセトアルデヒドおよびその誘導品である酢酸エチル等も製造できる。
また、プロピレンは例えばアンモ酸化によりアクリロニトリルの製造に、選択酸化によりアクロレイン、アクリル酸およびアクリル酸エステルの製造に、オキソ反応によりノルマルブチルアルコール、2−エチルヘキサノール等のオキソアルコールの製造に、プロピレンの重合によりポリプロピレンの製造に、プロピレンの選択酸化によりプロピレンオキサイドおよびプロピレングリコール等の製造に適用することができる。また、ワッカー反応によりアセトンが製造でき、更にアセトンよりメチルイソブチルケトンを製造することができる。アセトンからはまたアセトンシアンヒドリンが製造でき、これは最終的にメチルメタクリレートに転換される。またプロピレン水和によりイソプロピルアルコールも製造できる。また、ベンゼンをアルキル化することにより製造したキュメンを原料に、フェノール,ビスフェノールA,ポリカーボネート樹脂を製造することができる。
また、上記の流体(L)の一般的な分離工程の第3の態様および第4の態様において得られた炭素数2以下の炭化水素と炭素数3の炭化水素を含む流体は、本プロセス以外のエチレンとプロピレンの製造プロセスに供給して精製するのが好ましい。本プロセス以外のエチレンとプロピレンの製造プロセスとしてはナフサやエタンなどのスチームクラッキングプロセスが挙げられる。このことにより本プロセスの設備投資を著しく削減することが可能である。
一方、本プロセスで生成したエチレンを含む流体を本プロセス以外のエチレンとプロピレンの製造プロセスに供給できない場合には、本プロセスにおいてエチレンを精製する必要があるため、その場合には上記の流体(L)の一般的な分離工程の第1の態様または第2の態様を採用することが好ましい。
上述のようにして、反応器出口ガスの分離・精製を行って得られた炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(N)(以下「炭素数4以上の炭化水素流体(N)と称す。)の一部(P)は本プロセスから抜き出し、残りの流体(Q)は反応器にリサイクルすることが好ましい。また、圧縮工程において凝縮した炭素数4以上の炭化水素に富み、芳香族化合物を含んだ液流体(M)の少なくとも一部は本プロセスから抜き出すことが好ましい。
ここで、「本プロセスから抜き出される」とは、本プロセスの反応器にリサイクルされないことを意味しており、配管を通して他のプロセスに直接供給しても良いし、配管を通して一度タンクに貯蔵したものを他のプロセスに供給しても良い。また、他のプロセスに供給せずに燃料として使用しても良い。
液流体(M)は蒸留により、芳香族化合物濃度(重量%)が液流体(M)より低い流体(R)と炭素数4の炭化水素濃度が液流体(M)より低い流体(S)とに分離しても良い。この場合、流体(R)は流体(K)、(L)、(N)、(P)、(Q)から選ばれるいずれか1箇所または複数の流体の流通箇所に戻すことが好ましい。液流体(M)の中に炭素数4以下の炭化水素が多く含まれる場合には、この蒸留操作を行うことが特に好ましい。
上記の流体(S)は、スチームクラッキングプロセス等の分解ガソリン留分に混合することが好ましい。このことにより、流体(S)を有効利用することが可能である。また、流体(M)の中の炭素数4以下の炭化水素濃度が低い場合には、流体(M)を直接分解ガソリン留分に混合しても良い。
ここでいう分解ガソリンとは、炭素数5以上10以下のパラフィン、オレフィン、ジエン、芳香族化合物を主に含む流体であり、必要に応じて分解ガソリンから有効成分を回収することができる。有効成分としては、例えば炭素数5の炭化水素やベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物が挙げられる。
<プロセスの実施態様>
以下に、本発明プロセスの実施態様について図面を参照して説明する。
図1は本発明プロセスの第1の実施態様を示し、図2は第2の実施態様を示し、図3は第3の実施態様を示す。
図1,2において、10は反応器、20は第1の分離精製系、30A,30Bは第2の分離精製系である。101〜114はそれぞれ配管を示す。
図3において、13は反応器、23は圧縮機、33はノックアウトドラム、43は油水分離機、53は第1の分離精製系、63は第2の分離精製系である。301〜315はそれぞれ配管を示す。
<第1の実施態様(図1)の説明>
希釈剤、第2の分離精製系30Aからの炭素数4以上の炭化水素流体(D)、エーテル化合物(1)はそれぞれ配管101、102、103および配管104を経て反応器10に供給される。
反応器10に供給されたエーテル化合物(1)は反応器10内で触媒と接触して反応し、プロピレン、その他のオレフィン、パラフィン類、芳香族化合物および水を含有した反応器出口ガスが得られる。
反応器出口ガスは配管105を経て冷却、圧縮、蒸留などの一般的な分離精製系20に送給され、この分離精製系20で炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体、炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(A)および水に富んだ流体に分離され、それぞれ配管106、108、107を経て取り出される。ここで、炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体は一つ以上の流体を示す。例えば、炭素数3以下の炭化水素を全て含んだ一つの流体でも良いし、炭素数2以下の炭化水素に富んだ流体と炭素数3の炭化水素に富んだ流体や、炭素数2以下の炭化水素と炭素数3の炭化水素を含む流体と炭素数3の炭化水素に富んだ流体のような二つの流体でも良い。さらには三つ以上の流体でも良い。
炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(A)の一部は配管109よりプロセス外へ抜き出され、残りの流体(C)は配管110を経て蒸留等の一般的な分離精製系30Aに供給される。流体(A)の一部の流体(B)はプロセス外へ抜き出しても良い。この際、抜き出し流体(B)は、スチームクラッキングプロセスのクラッカー原料として利用しても良い。その場合には、抜き出し流体(B)を水素添加触媒に接触させてパラフィン濃度を高めた流体としてスチームクラッキングプロセスに供給するのが好ましい。このときの抜き出し流体(B)の芳香族化合物濃度の合計は5.0体積%未満であることが好ましい。
分離精製系30Aでは、芳香族化合物濃度が流体(C)より低い流体(D)と炭素数4以上の炭化水素濃度が流体(C)より低い流体(E)とに分離され、流体(D)の少なくとも一部は配管102を経て反応器10にリサイクルされ、流体(E)は配管111より該プロセスから抜き出される。抜き出し流体(E)は、スチームクラッキングプロセス等の分解ガソリン留分に混合しても良い。その場合には、流体(E)に含まれる炭素数4の炭化水素の合計濃度が5重量%未満であることが好ましい。
流体(D)の一部(以下「流体(X)」という。)はプロセス外へ抜き出しても良い。この際、抜き出し流体(X)は、スチームクラッキングプロセスのクラッカー原料として利用しても良い。その場合には、抜き出し流体(X)を水素添加触媒に接触させてパラフィン濃度を高めた流体としてスチームクラッキングプロセスに供給するのが好ましい。このときの抜き出し流体(X)の芳香族化合物濃度の合計は5.0モル%未満であることが好ましい。
前記流体(B)と流体(X)のプロセス外への抜き出しは必ずしも必要では無いが、パラフィン類の蓄積を防止するために少なくともいずれかの流体の一部をプロセスから抜き出すことが好ましい。
<第2の実施態様(図2)の説明>
希釈剤、第2の分離精製系30Bからの炭素数4以上の炭化水素流体(I)、エーテル化合物(1)はそれぞれ配管101、102、103および配管104を経て反応器10に供給される。この後、第1の分離精製系20において、反応器10の出口ガスから、炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体、炭素数4以上の炭化水素流体(A)、および水に富んだ流体に分離されるまでの工程は図1と同様であるので説明を省略する。
炭素数4以上の炭化水素流体(A)は、配管108より、蒸留等の一般的な分離精製系30Bに供給される。分離精製系30Bでは、芳香族化合物濃度が流体(A)より低い流体(G)と、炭素数4以上の炭化水素濃度が流体(A)より低い流体(F)とに分離される。流体(F)は、配管112より該プロセスから抜き出される。抜き出し流体(F)は、スチームクラッキングプロセス等の分解ガソリン留分に混合しても良い。その場合には、流体(F)に含まれる炭素数4の炭化水素の合計濃度が5重量%未満であることが好ましい。
流体(G)は配管113より取り出され、その一部(H)は配管114を経て該プロセスから抜き出され、残りの流体(I)は配管102を経て反応器10にリサイクルされる。抜き出し流体(H)は、スチームクラッキングプロセスのクラッカー原料として利用しても良い。その場合には、流体(H)を水素添加触媒に接触させてパラフィン濃度を高めた流体としてスチームクラッキングプロセスに供給されるのが好ましい。このときの流体(H)の芳香族化合物濃度の合計は5.0体積%未満であることが好ましい。
前記流体(H)のプロセス外への抜き出しは必ずしも必要では無いが、パラフィン類の蓄積を防止するために少なくともいずれかの流体の一部をプロセスから抜き出すことが好ましい。
<第3の実施態様(図3)>
希釈剤、第1の分離精製系53からの炭素数4以上の炭化水素流体(Q)、エーテル化合物(1)はそれぞれ配管301,302、303および配管304を経て反応器13に供給される。
反応器13に供給された原料ガスは反応器13内で触媒と接触して反応し、プロピレン、その他のオレフィン、パラフィン類、芳香族化合物および水を含有した反応器出口ガスが得られる。
反応器出口ガスは、例えば熱交換器を通じて冷却され、冷却後のガス流体(K)は配管305より圧縮機23により昇圧される。圧縮機23は1つでも良いが、複数の方が好ましい。各圧縮機23の後には熱交換器およびノックアウトドラム33を設置し、圧縮後のガスを冷却した後にガス流体(L)と凝縮成分とに分離する。凝縮成分は配管308を経て油水分離器43に送給され炭素数4以上の炭化水素に富んだ液流体(M)と水に富んだ流体とに分離され、水に富んだ流体は配管310より抜き出され、炭素数4以上の炭化水素に富んだ液流体(M)は配管309より第2の分離精製系63に送給される。
ノックアウトドラム33で分離されたガス流体(L)は配管307を経て蒸留などの一般的な第1の分離精製系53に送給され、炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体と、炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(N)とに分離され、それぞれ配管313,314を経て取り出される。ここで、炭素数3以下の炭化水素に富んだ流体は一つ以上の流体を示す。例えば、炭素数3以下の炭化水素を全て含んだ一つの流体でも良いし、炭素数2以下の炭化水素に富んだ流体と炭素数3の炭化水素に富んだ流体や、炭素数2以下の炭化水素と炭素数3の炭化水素を含む流体と炭素数3の炭化水素に富んだ流体のような二つの流体でも良い。さらには三つ以上の流体でも良い。
炭素数4以上の炭化水素に富んだ流体(N)の一部(P)は、配管315を経て該プロセスから抜き出され、残りの流体(Q)は配管302を通して反応器13にリサイクルされる。流体(P)は、スチームクラッキングプロセスのクラッカー原料として利用しても良い。その場合には、流体(P)を水素添加触媒に接触させてパラフィン濃度を高めた流体としてスチームクラッキングプロセスに供給されるのが好ましい。このときの流体(P)の芳香族化合物濃度の合計は5.0体積%未満であることが好ましい。
一方、油水分離機43で分離された液流体(M)は、炭素数4以上の炭化水素に富み、芳香族化合物を含んだ液成分であるが、これはそのまま該プロセスから抜き出しても良く、この場合、液流体(M)は、スチームクラッキングプロセスのクラッカー原料として利用しても良い。その場合には、流体(M)を水素添加触媒に接触させてパラフィン濃度を高めた流体としてスチームクラッキングプロセスに供給されるのが好ましい。このときの流体(M)の芳香族化合物濃度の合計は5.0体積%未満であることが好ましい。
また、液流体(M)の中の炭素数4の炭化水素濃度が低い場合にはスチームクラッキングプロセス等の分解ガソリン留分に混合しても良い。その場合には、流体(M)に含まれる炭素数4の炭化水素の合計濃度が5重量%未満であることが好ましい。
また、液流体(M)の少なくとも一部は蒸留等の一般的な分離工程である第2の分離精製系63で、芳香族化合物濃度が液流体(M)より低い流体(R)と炭素数4の炭化水素濃度が液流体(M)より低い流体(S)とに分離することが好ましい。ここで分離された流体(R)は配管311より抜き出されるが、流体(R)は流体(K)、流体(L)、流体(N)、流体(P)、流体(Q)が流通する配管305,307,314,315,302のうちの1箇所または複数の箇所に戻すことが好ましい。
一方、流体(S)は配管312より抜き出され、この流体(S)はスチームクラッキングプロセス等の分解ガソリン留分に混合しても良い。その場合には、流体(S)に含まれる炭素数4の炭化水素の合計濃度が5重量%未満であることが好ましい。
前記流体(P)のプロセス外への抜き出しは必ずしも必要では無いが、パラフィン類の蓄積を防止するために少なくともいずれかの流体の一部をプロセスから抜き出すことが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
[触媒調製]
以下の実施例および比較例で用いた触媒は、次のようにして調製した。
<触媒調製例>
臭化テトラ−n−プロピルアンモニウム(TPABr)26.6gおよび水酸化ナトリウム4.8gを順次、水280gに溶解し、次にコロイダルシリカ(SiO=40重量%、Al<0.1重量%)75gと水35gとの混合液をゆっくり加え、十分攪拌して水性ゲルを得た。次に、このゲルを1000mlのオートクレーブに仕込み、自圧下、300rpmで攪拌しながら170℃で72時間、水熱合成を行った。生成物は加圧濾過により固体成分を分離し、十分水洗を行った後に100℃で24時間乾燥した。乾燥後の触媒は、空気流通下550℃で6時間焼成を行い、Na型のアルミノシリケートを得た。
このNa型のアルミノシリケート2.0gを1Mの硝酸アンモニウム水溶液40mlに懸濁させ、80℃で2時間攪拌した。処理後の液は吸引濾過により固体成分を分離し、十分水洗を行った後、再度1Mの硝酸アンモニウム水溶液40mlに懸濁させ、80℃で2時間攪拌した。処理後の液は吸引濾過により固体成分を分離し、十分水洗を行った後、100℃で24時間乾燥した。乾燥後の触媒は、空気流通下500℃で4時間焼成を行い、H型のアルミノシリケートを得た。
この触媒は、XRD(X線回折)によりゼオライトの構造がMFI型であることを確認した。触媒の組成を化学分析により定量したところ、SiO/Al=1100(モル比)であった。
[プロピレンの製造]
以下に上記触媒を用いたプロピレンの製造実施例および比較例を示す。
<実施例1>
前記の触媒を用いてプロピレンの製造を行った。
反応には常圧固定床流通反応装置を用い、内径6mmの石英製反応管に、上記触媒50mgと、石英砂0.45gの混合物を充填した。この反応器にメチル−tert−ブチルエーテル(18体積%)、窒素(82体積%)に調製したガスを蒸発器を通じて供給した。メチル−tert−ブチルエーテルの空間速度は5.16Hr-1とし、反応温度(反応器入口ガス濃度)は550℃とした。反応開始後、60分後にガスクロマトグラフィーで生成物の分析を行い、結果を表1に示した。
メチル−tert−ブチルエーテルの転化率は100%に達しており、プロピレンの選択率は34.8%であった。また、副生した芳香族化合物類の合計の選択率は1.0%であり低いレベルであった。
<実施例2>
メチル−tert−ブチルエーテルの空間速度を2倍の10.32Hr−1にした以外は実施例1と同様の反応条件にて反応を行った。反応結果を表1に示した。
メチル−tert−ブチルエーテルの転化率は100%で、プロピレンの選択率は29.0%であったが、副生した芳香族化合物類の選択率は0.3%であり、実施例1よりも低い値であった。
Figure 2009161444
表1より、本発明によれば、メチル−tert−ブチルエーテル等の特定のエーテル化合物から、プロピレンを効率的に製造することができることが分かる。
本発明のプロピレンの製造方法の実施形態の一例を示す系統図である。 本発明のプロピレンの製造方法の実施形態の他の例を示す系統図である。 本発明のプロピレンの製造方法の実施形態の他の例を示す系統図である。
符号の説明
10 反応器
20 第1の分離精製系
30A,30B 第2の分離精製系
13 反応器
23 圧縮機
33 ノックアウトドラム
43 油水分離機
53 第1の分離精製系
63 第2の分離精製系

Claims (6)

  1. 下記式(1)で表されるエーテル化合物を反応器内で触媒と接触させることによりプロピレンを製造することを特徴とするプロピレンの製造方法。
    2n+1−O−C2m+1 …(1)
    (式中、nは1または2であり、mは4以上の整数を表す。)
  2. 前記エーテル化合物がメチル−tert−ブチルエーテルであることを特徴とする請求項1に記載のプロピレンの製造方法。
  3. 前記触媒がゼオライトであることを特徴とする請求項1または2に記載のプロピレンの製造方法。
  4. 前記反応器入口のガス温度が300℃以上700℃以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のプロピレンの製造方法。
  5. 前記反応器が固定床反応器であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のプロピレンの製造方法。
  6. 前記反応器出口ガスに含まれる炭素数4以上の炭化水素の少なくとも一部を該反応器入口にリサイクルすることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のプロピレンの製造方法。
JP2007339500A 2007-12-28 2007-12-28 プロピレンの製造方法 Pending JP2009161444A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007339500A JP2009161444A (ja) 2007-12-28 2007-12-28 プロピレンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007339500A JP2009161444A (ja) 2007-12-28 2007-12-28 プロピレンの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009161444A true JP2009161444A (ja) 2009-07-23

Family

ID=40964492

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007339500A Pending JP2009161444A (ja) 2007-12-28 2007-12-28 プロピレンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009161444A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013034689A1 (en) * 2011-09-07 2013-03-14 Shell Internationale Research Maatschappij B.V. Process for preparing ethylene and/or propylene and an iso-olefin-depleted olefinic product
US8686211B2 (en) 2011-09-07 2014-04-01 Shell Oil Company Process for preparing ethylene and/or propylene and a butadiene-enriched product
CN103889933A (zh) * 2011-09-07 2014-06-25 国际壳牌研究有限公司 由包含叔烷基醚的给料制备乙烯和丙烯的方法
CN103889934A (zh) * 2011-09-07 2014-06-25 国际壳牌研究有限公司 用于制备乙烯和/或丙烯以及异烯烃贫化的c4烯烃产物的方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013034689A1 (en) * 2011-09-07 2013-03-14 Shell Internationale Research Maatschappij B.V. Process for preparing ethylene and/or propylene and an iso-olefin-depleted olefinic product
US8686211B2 (en) 2011-09-07 2014-04-01 Shell Oil Company Process for preparing ethylene and/or propylene and a butadiene-enriched product
US8742188B2 (en) 2011-09-07 2014-06-03 Shell Oil Company Process for preparing ethylene and/or propylene and an iso-olefin-depleted olefinic product
CN103889933A (zh) * 2011-09-07 2014-06-25 国际壳牌研究有限公司 由包含叔烷基醚的给料制备乙烯和丙烯的方法
CN103889934A (zh) * 2011-09-07 2014-06-25 国际壳牌研究有限公司 用于制备乙烯和/或丙烯以及异烯烃贫化的c4烯烃产物的方法
CN103889935A (zh) * 2011-09-07 2014-06-25 国际壳牌研究有限公司 用于制备乙烯和/或丙烯以及异烯烃贫化的烯烃产物的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5050469B2 (ja) プロピレンの製造方法
JP5135839B2 (ja) プロピレンの製造方法
JP5135840B2 (ja) プロピレンの製造方法
JP5391537B2 (ja) プロピレンの製造方法
KR101382804B1 (ko) 프로필렌의 제조 방법
CN1915923A (zh) C4~c12烯烃催化裂解制备丙烯的方法
EA017251B1 (ru) Крекинг олефинов на модифицированных фосфором молекулярных ситах
KR101435230B1 (ko) 프로필렌의 제조 방법
JP2009161444A (ja) プロピレンの製造方法
JP5023638B2 (ja) プロピレンの製造方法
JP5521264B2 (ja) プロピレンの製造方法
JP4774813B2 (ja) プロピレンの製造方法
JP6172024B2 (ja) プロピレンの製造方法
KR20240131407A (ko) 에탄올의 변환 방법 및 그 외 탄화수소의 제조 방법
JP4774812B2 (ja) プロピレンの製造方法
JP5023637B2 (ja) プロピレンの製造方法
JP5023639B2 (ja) プロピレンの製造方法
US10988421B2 (en) Removal of bromine index-reactive compounds
WO2024162258A1 (ja) エタノールの変換方法、ゼオライト含有触媒、ゼオライト含有触媒の製造方法、及び炭化水素等の製造方法
JP2015189720A (ja) プロピレンの製造方法
JP2015131778A (ja) プロピレンの製造方法
JP2023177331A (ja) アルコールの変換方法、及び炭化水素の製造方法
WO2015084507A1 (en) Removal of bromine index-reactive compounds