JP2009160689A - 走査型プローブ顕微鏡を用いた異物除去方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 SPM装置で観察する試料において、試料凹部にある物質を凹部外へ除去することを課題とする。
【解決手段】 異物2が凹部3にある、試料9を、探針1を用いて形状観察する。この時の3次元形状データを元にして、探針1先端と、試料9間距離を、垂直方向には異物水平直径7以下、水平方向には異物直径8以下となるように制御したまま、探針1が異物2に側面から接触するようにする。このとき、探針1を振動させたまま、異物2と接触させることで異物2が探針1に付着することを防ぐ。そして、探針1先端により異物2を凹部3の外に移動させた後、凹部3外で探針1の振動が停止するほどに試料9に接触させることにより、異物2を接触させた場所へ脱落させる。この作業の繰り返すことにより、凹部3内にあった異物2を除去し、凹部3外へ移動させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 異物2が凹部3にある、試料9を、探針1を用いて形状観察する。この時の3次元形状データを元にして、探針1先端と、試料9間距離を、垂直方向には異物水平直径7以下、水平方向には異物直径8以下となるように制御したまま、探針1が異物2に側面から接触するようにする。このとき、探針1を振動させたまま、異物2と接触させることで異物2が探針1に付着することを防ぐ。そして、探針1先端により異物2を凹部3の外に移動させた後、凹部3外で探針1の振動が停止するほどに試料9に接触させることにより、異物2を接触させた場所へ脱落させる。この作業の繰り返すことにより、凹部3内にあった異物2を除去し、凹部3外へ移動させることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、探針で測定試料を走査して、測定試料の情報を取得する走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用いた、半導体ウェーハや、リソグラフィ工程で使用されるフォトマスクに付着した物質の除去方法に関する。
周知のように、電子材料などの試料を微少領域において測定し、試料の表面形状の観察、物性情報などの計測を行う装置として、走査型プローブ顕微鏡(SPM)が用いられている。
走査型プローブ顕微鏡としては、種々のタイプが提供されているが、そのなかの一つにカンチレバーの先端に設けた探針を用いて試料表面の観察を行い、試料表面にある異物を取り除く方法がある。(特許文献1)
特開2005-08452
従来の走査型プローブ装置では、凹部に異物が存在するサンプルを観察した場合、異物により凹部底面の正確な形状測定が行えなくなることがある。また、凹部底面にある異物を除去する際、従来技術である走査型プローブ顕微鏡の加工用探針を試料に接触した状態で走査を行う方法において、強い接触力では試料表面を傷つけやすく、また、探針が試料の凹部と凸部の境界に強く接触しやすいため、境界部分を損傷させやすい。又、弱い接触力では、加工用探針は異物を移動させることなく、異物表面に沿って走査されてしまう。
本発明は上記問題点を解決し、試料を傷つけることなく、かつ、効率よく凹部底面に付着した異物を取り除くことを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明による走査型プローブ顕微鏡による異物除去方法にあっては、凹部底面に異物が存在する試料を、加工用探針を有する走査型プローブ顕微鏡により前記探針を振動させながら観察する測定方法で観察し、前記凹部並びに異物の3次元画像データを得た後、該3次元画像データをもとに以下の工程を行なう。
(1)前記走査型プローブ顕微鏡の探針を前記凹部上かつ前記異物がない位置の垂直上方から、探針が凹部底面に接触しないようにして異物の高さ以下の位置に前記凹部底面方向に垂直に移動させる。
(2)前記探針を振動させながら、前記異物の高さ以下の位置に保ったまま水平方向に移動させ異物に接触させた後、凹部側壁方向に探針と側壁の距離が異物の水平方向の径以下になる位置にまで異物を移動させる。
(3)前記探針を振動させながら、垂直上方に、探針を水平移動した時に凹部側壁に異物があたらない高さまで移動させる。
(4)前記探針を振動させながら前記凹部から水平方向に離れた位置に移動する。
(5)前記探針を振動させながら降下させ前記異物を試料表面に近づけ、探針の振動が減衰、又は停止するまで接触させることにより異物を脱落させる。
本発明によれば、試料の凹部底面に存在する異物を、加工用探針を有する走査型プローブ顕微鏡を用いて除去する方法において、異物を除去する前にあらかじめ、走査型プローブ顕微鏡の、探針を振動させながら観察する測定方法で、凹部並びに異物の3次元画像データを得ておき、この画像データを元に、試料に接触することなく異物を移動させるようにしたので、凹部から凹部外に、試料への損傷を低減させて異物を移動させることができる。凹部外に異物を移動させたことで、凹部に異物があり、凹部底面を観察できない場合において、凹部底面を観察することが可能となる。この異物を移動させる時、探針を振動させておくことが重要である。探針を振動させた状態で、凹部内の移動させたい物質の側面から接触させるようにしたことにより、探針先端の弱い吸着作用により、物質を保持したまま移動させることができる。その後探針により試料凹部が傷つく事を防ぐため、探針が試料凹部に触れないように、試料凹部上方へ垂直移動させる。探針先端の吸着により、物質を探針先端に保持したまま、凹部の外へ移動させる。そして凹部外の異物を脱離させたい所で、物質を保持した探針を、試料に接触させ押しつけ、振動を止める。これにより、探針先端に弱い吸着力で付着した異物を、試料側に効率よく付着することができる。
本発明の実施の形態について以下図面を参照して説明する。
図1は本発明における、試料凹部から物質を移動させるときの模式図である。
図1において、異物2が試料9の凹部3の底面にある。この時、走査型プローブ顕微鏡のカンチレバーに設けられた加工用の探針1を使用し、探針1を振動させながら観察する測定モード(ノンコンタクトモード、ダイナミックフォースモードなど)で、凹部3を含む試料9の表面を走査することで試料9の表面形状を観察し3次元画像データを得る。この3次元画像データから凹部3の深さである凹部深さ4と異物水平直径7、異物垂直直径8を計測する。又、凹部深さ4と異物垂直直径8の半分すなわち半径を合わせた値より大きくなるように凹部引き上げ高さ5を設定する。次に、探針側スキャナー11又は試料台側スキャナー10を垂直方向へ駆動させることにより、探針1の先端を、凹部上方かつ異物のない位置上方から凹部3の底面方向に移動させ、探針1の先端を凹部底面付近に配置させる。この時、探針1の先端と凹部3の底面間の距離は、物質の垂直直径8以下となるように制御するが、試料凹部部分を傷つけないようにするため、凹部3底面に接触させないようにする。次に、探針側スキャナー11又は試料台側スキャナー10をXY駆動させて、探針1を垂直方向に一定に振動させながら、試料台側スキャナー10又は探針側スキャナー11による探針1のZ方向駆動量を一定に保ったまま探針1を移動し、探針1の先端を異物2に接触させる。接触させた後、探針1をさらに凹部3の側壁方向へ水平移動させることで異物2を凹部3の側面まで移動させる。この時、探針1が異物2に接触する探針側面は、試料凹部3底面に対し、垂直である事が望ましい。また、移動後の探針1先端と凹部3側壁間の距離は異物水平直径7以下となるように制御する。但し、この時探針1が凹部側壁に接触しないようにする。次に、水平方向の位置を保持したまま、探針側スキャナー11又は試料台側スキャナー10をZ方向に駆動させて、探針1を振動させながら試料9から垂直上方に、凹部引き上げ高さ5の分、探針を水平移動した時に凹部側壁に異物があたらない高さまで移動させる。そして探針1を垂直方向に一定に振動させながら、試料台側スキャナー10又は探針側スキャナー11により探針1のZ方向駆動量を一定に保ち、XY方向に駆動させて、探針1を相対水平移動させる。異物2を凹部3の外に移動させる。さらに、探針1を振動させながら、凹部押し下げ高さ6の分、すなわち探針1を相対垂直移動させ、凹部3の外において、探針1が試料に接触して探針1の振動が減衰するまで、あるいは探針1を試料の凹部3の外で試料9に針先の振動が止まる程に強く押し付ける事で、押し付けた場所に異物2を効率よく脱落させる。
上記工程において、探針1を凹部底面付近に配置した後、異物2を凹部3の外に脱落させる工程の間、探針1が振動していると、接触が間欠的であるため、探針1が非振動状態で異物に付着する場合に比べ、異物2が探針1に強固に付着しない状態で移動させることができる。このため、異物2を試料表面に接触させて脱落させた時、探針1を非振動状態で異物2に接触させた場合に比べ、異物2を効率よく脱落させることができる。
この作業を繰り返すことで、試料凹部3にあった異物2を除去し、試料凹部外の試料表面に異物を移動させることができる。
走査型プローブ顕微鏡としては、原子間力顕微鏡あるいは走査型プローブ顕微鏡を用いる。対象となる試料が絶縁物であっても画像がとれる所から、原子間力顕微鏡の方が優れる。
1 探針
2 異物
3 凹部
4 凹部深さ
5 凹部引き上げ高さ
6 凹部押し下げ高さ
7 異物水平直径
8 異物垂直直径
9 試料
10 試料台側スキャナー
11 探針側スキャナー
2 異物
3 凹部
4 凹部深さ
5 凹部引き上げ高さ
6 凹部押し下げ高さ
7 異物水平直径
8 異物垂直直径
9 試料
10 試料台側スキャナー
11 探針側スキャナー
Claims (4)
- 凹部底面に異物が存在する試料を、加工用探針を有する走査型プローブ顕微鏡により前記探針を振動させながら観察するモードで観察して前記凹部並びに異物の3次元画像データを得た後、該3次元画像データをもとに以下の工程を行なう異物除去方法。
(1)前記走査型プローブ顕微鏡の探針を前記凹部上かつ前記異物がない位置の垂直上方から、探針が凹部底面に接触しないようにして異物の高さ以下の位置に前記凹部底面方向に垂直に移動させる。
(2)前記探針を振動させながら、前記異物の高さ以下の位置に保ったまま水平方向に移動させ異物に接触させた後、凹部側壁方向に探針と側壁の距離が異物の水平方向の径以下になる位置にまで異物を移動させる。
(3)前記探針を振動させながら垂直上方に、探針を水平移動した時に凹部側壁に異物があたらない高さまで移動させる。
(4)前記探針を振動させながら前記凹部から水平方向に離れた位置に移動する。
(5)前記探針を振動させながら降下させ前記異物を試料表面に近づけ、探針の振動が減衰、又は停止するまで接触させることにより異物を脱落させる。 - 前記3次元画像データを得る工程と、(1)から(5)までの工程を繰り返し行なう請求項1記載の異物除去方法。
- 前記走査型プローブ顕微鏡が、原子間力顕微鏡である請求項1記載の異物除去方法。
- 前記走査型プローブ顕微鏡が、走査型トンネル顕微鏡である請求項1記載の異物除去方法。
Priority Applications (1)
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JP2008000571A JP2009160689A (ja) | 2008-01-07 | 2008-01-07 | 走査型プローブ顕微鏡を用いた異物除去方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2008
- 2008-01-07 JP JP2008000571A patent/JP2009160689A/ja active Pending
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