JP2009160673A - マイクロデバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】接合部によって形成されるマイクロデバイスのキャビティの寸法精度を高める。
【解決手段】板状の基板110と、前記基板に接合されている樹脂膜108と無機材料からなり前記樹脂膜に被覆されているスペーサ106とを備える接合部100aと、を備える第一の一体部品を形成し、第二の一体部品である本体120の上下両側に前記樹脂膜108を熱圧着することにより、上下両側の第一の一体部品と第二の一体部材との間においてキャビティを有する第三の一体部品を形成する。第一の一体部材、第二の一体部材はそれぞれ複数個が一体に形成されており、接合後に第一の一体部材と第二の一体部材をダイ毎にダイシングする。その後個々のダイを樹脂モールド140で封止する。
【選択図】図13
【解決手段】板状の基板110と、前記基板に接合されている樹脂膜108と無機材料からなり前記樹脂膜に被覆されているスペーサ106とを備える接合部100aと、を備える第一の一体部品を形成し、第二の一体部品である本体120の上下両側に前記樹脂膜108を熱圧着することにより、上下両側の第一の一体部品と第二の一体部材との間においてキャビティを有する第三の一体部品を形成する。第一の一体部材、第二の一体部材はそれぞれ複数個が一体に形成されており、接合後に第一の一体部材と第二の一体部材をダイ毎にダイシングする。その後個々のダイを樹脂モールド140で封止する。
【選択図】図13
Description
本発明はMEMSなどのマイクロデバイスの製造方法に関する。
従来、半導体製造プロセスを用いて製造されるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)などのマイクロデバイスを封止するときにキャビティを形成する技術が知られている。この技術は例えば特許文献1〜8に記載されているように、ポッティングされる樹脂や電極バンプやガラスからなる接合部を間に挟むことで板状の2つの部品間にキャビティを接合するものである。
特開2005−285864号公報
特開2007−42786号公報
特開2007−134636号公報
特開2003−270262号公報
特開2004−233072号公報
特開2005−109221号公報
特開2003−297876号公報
特開2003−166998号公報
しかし、接着機能を有する樹脂を接合部として用いると、接合部の厚さや形状や応力にばらつきが生ずるためにマイクロデバイスの特性がばらついたり、信頼性や歩留まりが低くなるという問題がある。また液晶ポリマーを接合部として用いると、接合部の微細化や薄形化が困難であるし、製造コストが高くなる。また陽極接合されるガラスを接合部として用いると、陽極接合によってコストが高くなり、また接合界面での応力集中が問題になる。
本発明はこのような問題に鑑みて創作されたものであって、接合部によって形成されるマイクロデバイスのキャビティの寸法精度を高めることを目的の1つとする。
本発明はこのような問題に鑑みて創作されたものであって、接合部によって形成されるマイクロデバイスのキャビティの寸法精度を高めることを目的の1つとする。
(1)上記目的を達成するためのマイクロデバイスの製造方法は、複数のダイに対応する板状の板形部品と、板形部品に接合されている樹脂膜と無機材料からなり樹脂膜に被覆されているスペーサとを備え複数のダイに対応する接合部と、を備える第一の一体部品を形成し、複数のダイに対応する板状の第二の一体部品に樹脂膜を熱圧着することにより、第一の一体部品と第二の一体部品との間において接合部によって囲まれているキャビティがダイ毎に形成されるとともに第一の一体部品と第二の一体部品とからなる第三の一体部品が形成され、第三の一体部品をダイ毎に分断する、ことを含む。
本発明によると、接合部の熱圧着による変形がスペーサによって規制されるため、接合部によって形成されるマイクロデバイスのキャビティの寸法精度が高まる。
本発明によると、接合部の熱圧着による変形がスペーサによって規制されるため、接合部によって形成されるマイクロデバイスのキャビティの寸法精度が高まる。
(2)第二の一体部品に接合される前の状態において、接合部の突端は平坦面に形成しておいても良いし、スペーサで突端を形成しておいても良いが、第二の一体部品に熱圧着される接合部の突端を樹脂膜からなる突曲面に形成することにより、第二の一体部品と樹脂膜の間でボイドが生じにくくなる。
(3)接合部の表層を構成する樹脂膜の外形の寸法精度をさらに高めるため、接合部に対応する凹部を有するモールドの表面において樹脂膜を形成し、モールドから第一の一体部品を分離することが望ましい。モールドは、フォトリソグラフィや電子ビームリソグラフィーといった微細加工技術を用いて寸法精度良く形成でき、また、再利用できるために製造コストを抑制できる。
(4)接合部のスペーサには接合部の形状を規制する機能だけでなく、導電性材料からスペーサを形成することによって板形部品と第二の一体部品とを電気的に接続する貫通電極としての機能をスペーサに付与することもできる。接合部のスペーサに貫通電極としての機能を付与する場合、板形部品の配線要素とスペーサとの導通を確実にする必要がある。そこでモールドの表面において樹脂膜を形成する場合には、板形部品の配線要素の表面においてスペーサとなる導電性材料を固化させ、熱圧着により、樹脂膜にスペーサを埋め込むとともに板形部品と樹脂膜とを接合してもよい。板形部品の配線要素の表面において導電性材料が固化すると、配線要素とスペーサとの結合が分子レベルで促進されるため、配線要素とスペーサとの接続抵抗が安定する。この場合、スペーサは板形部品と一体に形成された後に、熱圧着によりモールド上の樹脂膜に埋め込まれることで樹脂膜と一体化する。
(5)板形部品と第二の一体部品とを電気的に接続する貫通電極としての機能を接合部に付与する場合、第二の一体部品の配線要素とスペーサとの導通も確実にする必要がある。そこでスペーサの突端を先鋭化し、先鋭化されたスペーサの一部または全部を樹脂膜に埋め込み、複数のダイに対応する板状の第二の一体部品に樹脂膜を熱圧着することにより、スペーサは第二の一体部品の配線要素に突き刺さることが望ましい。モールド上に形成された樹脂膜に埋め込まれたスペーサの突端は、モールドから第一の一体部品が分離されると接合部の突端側に位置する。したがって第二の一体部品に接合部の樹脂膜を熱圧着すると、第二の一体部品の配線要素に先鋭化されたスペーサを突き刺すことができ、その結果、第二の一体部品の配線要素とスペーサとの導通が確実になる。
(6)接合部の表層を構成する樹脂膜の膜厚の均一性が求められる場合には、樹脂膜を蒸着重合により形成し、モールドの凹部に対応する樹脂膜の表面の凹部においてスペーサを形成するとよい。蒸着重合により樹脂膜を形成すると樹脂膜の膜厚を均一にできる。
(6)接合部の表層を構成する樹脂膜の膜厚の均一性が求められる場合には、樹脂膜を蒸着重合により形成し、モールドの凹部に対応する樹脂膜の表面の凹部においてスペーサを形成するとよい。蒸着重合により樹脂膜を形成すると樹脂膜の膜厚を均一にできる。
(7)接合部の表層を構成する樹脂膜の膜厚の均一性が求められる場合には、樹脂膜を電着により形成し、モールドの凹部に対応する樹脂膜の表面の凹部においてスペーサを形成してもよい。電着により樹脂膜を形成しても樹脂膜の膜厚を均一にできる。
(8)モールドの表面に蒸着重合または電着により樹脂膜を形成し、樹脂膜の表面の凹部においてスペーサを形成する場合、モールドの形状と樹脂膜の膜厚とによってスペーサの形状が決定される。このため、接合部の形状とスペーサの形状とを別個独立に設定することは困難である。そこで感光性の樹脂膜の現像により樹脂膜に凹部または通孔を形成し、樹脂膜の凹部または通孔においてスペーサとなる無機材料を固化させてもよい。これにより、接合部の形状とスペーサの形状とを別個独立に設定できるようになるため、設計自由度が高まる。
(9)モールドの表面に形成された樹脂膜の凹部または通孔において接合部のスペーサを形成する場合、樹脂膜の表面から突出するまでスペーサを成長させ、樹脂膜の表面から突出したスペーサの基端部を先鋭化し、板形部品と樹脂膜とを熱圧着することにより板形部品の配線要素にスペーサが突き刺さることが望ましい。これにより、モールド上において予め形成した接合部のスペーサを板形部品の配線要素に確実に電気的に接続すことが出来る。
(10)接合部の表層を構成する樹脂膜はモールドを用いて形成しなくても良い。たとえば、板形部品の配線要素の表面においてスペーサとなる導電性材料を固化させ、スペーサの表面に樹脂膜を形成してもよい。この場合、前述したとおり、板形部品の配線要素と接合部のスペーサとの接続抵抗が安定する。
(11)モールドを用いなくても接合部の外形の寸法精度を高めることが出来る。たとえば、樹脂膜を蒸着重合により形成するとよい。蒸着重合により樹脂膜を形成すると樹脂膜の膜厚を均一にできるため、スペーサの寸法精度を高めれば、それに伴って接合部の外形の寸法精度も高まることになる。
(12)モールドを用いずに接合部の外形の寸法精度を高めるため、樹脂膜を電着により形成してもよい。電着によっても樹脂膜の膜厚を均一に出来るからである。
(13)上記(5)や(9)で述べた製造方法は、配線要素が形成されている第一の部品と、導電性材料からなり先鋭なスペーサとスペーサを被覆している樹脂膜とを備える接合部と、スペーサの先端が突き刺された配線要素が形成されている第二の部品と、を備え、第一の部品と第二の部品とは樹脂膜によって接合されスペーサによって電気的に接続されている、マイクロデバイスの製造方法として好適である。
なお、請求項に記載された動作の順序は、技術的な阻害要因がない限りにおいて記載順に限定されず、同時に実行されても良いし、記載順の逆順に実行されても良いし、連続した順序で実行されなくても良い。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。尚、各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
1.第一実施形態
・マイクロデバイスの構成
図13は本発明のマイクロデバイスの第一実施形態である加速度センサ1を示す模式的な断面図である。加速度センサ1は、可動部120cを有する本体120と、本体120の可動部120cの表裏両側を覆う2つのカバー100と、を備えたダイ150が樹脂モールド140で封止されたMEMSチップである。
・マイクロデバイスの構成
図13は本発明のマイクロデバイスの第一実施形態である加速度センサ1を示す模式的な断面図である。加速度センサ1は、可動部120cを有する本体120と、本体120の可動部120cの表裏両側を覆う2つのカバー100と、を備えたダイ150が樹脂モールド140で封止されたMEMSチップである。
本体120は、基板124と、基板124上に積層された絶縁膜、ピエゾ抵抗膜、導電膜などの薄膜とからなるダイである。基板124はたとえば厚さ625μmの板体からなる。基板124の材料には珪素、アルミナ、窒化珪素、ガラス、石英、ガラスセラミックス、ガラスエポキシ、金属、合金などのウェハを用いることができる。基板124の一部には環状の通孔124aが形成されている。通孔124aに囲まれている島状の部分は絶縁膜およびピエゾ抵抗膜からなる梁120bに接合された錘120aを構成している。梁120bと錘120aとが本体120の可動部120cを構成している。可動部120cの上下にはそれぞれカバー100の接合部100aに囲まれたキャビティCが形成されている。本体120の表面にはピエゾ抵抗膜の抵抗値などを出力するための複数の本体端子122および複数の表面配線123が導電膜によって形成されている。
カバー100は本体120の可動部120cを覆うように本体120の表裏両面に直接接合されている。カバー100は樹脂膜108とスペーサ106と基板110とからなる板状の一体部品である。
基板110は例えば100μmの板状部品である。基板110の材料には珪素、アルミナ、窒化珪素、ガラス、石英、ガラスセラミックス、ガラスエポキシ、金属、合金などのウェハを用いることができる。
基板110は例えば100μmの板状部品である。基板110の材料には珪素、アルミナ、窒化珪素、ガラス、石英、ガラスセラミックス、ガラスエポキシ、金属、合金などのウェハを用いることができる。
樹脂膜108とスペーサ106とはカバー100と本体120とを接合し、キャビティCを形成するための接合部100aを形成している。接合部100aは本体120に対向し、可動部120cの周囲が環状に突出している。カバー100は接合部100aの突端において本体120に接合されている。このため本体120と2つのカバー100との間においては接合部100aによって囲まれたキャビティCが形成されている。接合部100aの芯を構成しているスペーサ106は環状の壁または柱の形態を有し、基端面が基板110に接合され突端面が本体120に接合または接触している。スペーサ106の突端面の基板110からの高さ(スペーサ106の突端面から基端面までの長さ)によってカバー100と本体120との間のキャビティCの高さ、すなわちカバー100と本体120との距離が決定されている。スペーサ106は金属などの無機材料からなるため、後述するカバー100の熱圧着工程でも実質的に変形しないからである。スペーサ106に貫通電極としての機能を付与しない構成では、スペーサ106の材料に絶縁性無機材料を採用しても良い。
接合部100aの表層を構成している樹脂膜108はポリイミド、ポリベンザオキサゾール、ベンゾシクロブテン(BCB)等からなる。樹脂膜108は基板110および本体120の両方に熱圧着によって気密に接合されている。したがってキャビティCは大気圧空間と連通していない。尚、キャビティCと大気圧空間とを連通させる構成を採用しても良い。樹脂膜108は基板110の表面(本体120に近い方の面)を覆っているため、本体120の可動部120cが仮にカバー100に衝突したとしても、それによる衝撃は樹脂膜108によって緩和される。
2つのカバー100の一方は導電ペースト142によってリードフレーム141に接合されている。リードフレーム141と本体120の端子である本体端子122とはワイヤWによって電気的に接続されている。加速度センサ1は樹脂モールド140によって封止されている。すなわち加速度センサ1のパッケージはリードフレームパッケージである。
2つのカバー100の一方は導電ペースト142によってリードフレーム141に接合されている。リードフレーム141と本体120の端子である本体端子122とはワイヤWによって電気的に接続されている。加速度センサ1は樹脂モールド140によって封止されている。すなわち加速度センサ1のパッケージはリードフレームパッケージである。
・マイクロデバイスの作用
本体120の可動部120cが変形することにより本体120のピエゾ抵抗膜の抵抗値が変化する。ピエゾ抵抗膜の抵抗値に対応した信号が表面配線123、本体端子122、ワイヤWおよびリードフレーム141の図示しない端子を通じて出力される。加速度センサ1に定格を超える衝撃が加わって可動部120cが可動部120cの移動方向にあるカバー100に衝突すると仮定する。このとき、カバー100の表層は樹脂膜108からなるため、金属やセラミックといった無機物からなる構造物に可動部120cが衝突する場合に比べると可動部120cに加わる衝撃は小さくなる。またキャビティCの高さ、すなわち可動部120cとカバー100との間隔は無機材料からなるスペーサ106によって正確に設定されているため、可動部120cとカバー100とが衝突しない限界となる加速度が製品毎にばらつくことはない。またキャビティCを気密に形成している樹脂膜108にスペーサ106が埋め込まれているため、ダイ150の面積を小さくすることができる。
本体120の可動部120cが変形することにより本体120のピエゾ抵抗膜の抵抗値が変化する。ピエゾ抵抗膜の抵抗値に対応した信号が表面配線123、本体端子122、ワイヤWおよびリードフレーム141の図示しない端子を通じて出力される。加速度センサ1に定格を超える衝撃が加わって可動部120cが可動部120cの移動方向にあるカバー100に衝突すると仮定する。このとき、カバー100の表層は樹脂膜108からなるため、金属やセラミックといった無機物からなる構造物に可動部120cが衝突する場合に比べると可動部120cに加わる衝撃は小さくなる。またキャビティCの高さ、すなわち可動部120cとカバー100との間隔は無機材料からなるスペーサ106によって正確に設定されているため、可動部120cとカバー100とが衝突しない限界となる加速度が製品毎にばらつくことはない。またキャビティCを気密に形成している樹脂膜108にスペーサ106が埋め込まれているため、ダイ150の面積を小さくすることができる。
・マイクロデバイスの製造方法
図1から図12は図2Bを除き、図13に示す加速度センサ1を製造する方法を説明するための断面図である。図2Bは加速度センサ1を製造する方法を説明するための平面図である。図2Aは図2Bに示すAA線断面に対応する。図8は図7に示すAA線断面に対応し、図7は図8に示すAA線断面に対応する。図1から図10に示す工程は多数のダイ150が同時に形成されるウェハ工程であるが、1つのダイ150に対応する部分のみを図示している。
図1から図12は図2Bを除き、図13に示す加速度センサ1を製造する方法を説明するための断面図である。図2Bは加速度センサ1を製造する方法を説明するための平面図である。図2Aは図2Bに示すAA線断面に対応する。図8は図7に示すAA線断面に対応し、図7は図8に示すAA線断面に対応する。図1から図10に示す工程は多数のダイ150が同時に形成されるウェハ工程であるが、1つのダイ150に対応する部分のみを図示している。
はじめに図1に示すようにカバー100の樹脂膜108を形成するためのモールドの材料となる犠牲基板Mの表面上に感光性樹脂からなる保護膜R1を形成する。犠牲基板Mは例えば石英、ソーダライムガラス、透明結晶化ガラス、サファイアなどの透明部材でも良いし、セラミック、樹脂などの不透明部材でも良い。犠牲基板Mの厚さはモールドとして必要な剛性が確保できる厚さであれば良く、たとえば2mmとする。犠牲基板Mの表面上にはアライメントのための第一マークM101をあらかじめ形成しておく。第一マークM101と後述する第二マーク111と第三マーク121とはクロムなどの金属膜または絶縁膜の成膜とフォトリソグラフィ技術を用いたパターニングによって形成することができる。第一マークM101の厚さは例えば0.1μmとする。
保護膜R1にはカバー100の接合部100aの突部に対応する環状の凹部R101が複数形成される。プリベーク・露光・現像によって形成される凹部R101は底に向かって緩やかに先細りする環状の溝である。保護膜R1を貫通しない凹部R101は保護膜R1の露光量の調整によって形成することができる。
次に図2Aおよび図2Bに示すように保護膜R1もろともに犠牲基板Mを異方的にエッチングすることにより保護膜R1の表面形状を犠牲基板Mの表面に転写する。その結果、犠牲基板MからなるモールドMが形成される。このとき保護膜R1と犠牲基板Mとのエッチング選択比が一対一であれば保護膜R1の表面形状はそのままの形状で犠牲基板Mの表面に転写される。なお、保護膜R1と犠牲基板Mとのエッチング選択比が一対一でなくても、緩やかに先細りする鉢形の凹部M102を犠牲基板Mに形成することができる。具体的には例えば石英からなる犠牲基板Mとフォトレジストからなる保護膜R1に対してはCF4をエッチングガスとする反応性イオンエッチングを実施する。
また、先細りした凹部M102を犠牲基板Mに形成する方法としては、例えば次のような他の方法がある。
1.凹部M102に対応する通孔を保護膜R1に形成し、保護膜R1をマスクとして等方的なエッチングを施す(例:ガラスの犠牲基板Mをフッ酸または緩衝フッ酸でエッチングする。)。
2.凹部M102に対応する通孔を窒化珪素からなる保護膜R1に形成し、保護膜R1をマスクとして珪素からなる犠牲基板Mに結晶異方性エッチングを施す。
3.凹部M102に対応する通孔を感光性樹脂からなる保護膜R1に形成し、保護膜R1をマスクとしてサンドブラストにより犠牲基板Mに凹部M102を形成する。
1.凹部M102に対応する通孔を保護膜R1に形成し、保護膜R1をマスクとして等方的なエッチングを施す(例:ガラスの犠牲基板Mをフッ酸または緩衝フッ酸でエッチングする。)。
2.凹部M102に対応する通孔を窒化珪素からなる保護膜R1に形成し、保護膜R1をマスクとして珪素からなる犠牲基板Mに結晶異方性エッチングを施す。
3.凹部M102に対応する通孔を感光性樹脂からなる保護膜R1に形成し、保護膜R1をマスクとしてサンドブラストにより犠牲基板Mに凹部M102を形成する。
次に図3に示すように樹脂膜108をモールドMの表面(凹部M102のある面)に形成する。樹脂膜108の厚さは例えば20μmとする。樹脂膜108の材料としてはポリイミド、ブロック共重合ポリイミド、ポリベンザオキサゾール、ベンゾシクロブテンなどを用いることができる。樹脂膜108は例えばモールドMの表面に樹脂を塗布した後にプリベークし、さらに一部または全部を加熱して架橋反応によって樹脂を硬化させることによって形成する。モールドMを用いて樹脂膜108を形成することにより、接合部100aの外形寸法の精度が高まるため、キャビティCの寸法精度や可動部120cとカバー100との間隔の精度は高くなる。またモールドMは再利用できるため、加速度センサ1の製造コストを低減できる。樹脂膜108の材料にポリイミドを用いる場合、プリベーク後、例えば300℃のオーブンまたはホットプレートで30分間加熱して硬化させればよい。樹脂膜108を形成する前にモールドMの表面に離型剤を塗布しておくことが望ましい。
次に図4に示すように樹脂膜108の表面に基板110と基板110の上に形成されたスペーサ106とを備える板状の一体部品107Wを熱圧着する。このとき例えば温度は300℃に設定し、6インチウェハあたり2t重の力を加えて熱圧着する。また真空環境で熱圧着することによりボイドの発生を防止できる。基板110としては例えば厚さ625μmの珪素ウェハを用いることができ、そのほか、SOIや、アルミナ、窒化珪素、ガラス、石英、ガラスセラミックス、ガラスエポキシ、ポリベンザオキサゾール、ベンゾシクロブテン、金属、合金などからなるウェハを用いることができる。基板110には、本体120と樹脂膜108とをアライメントするための第二マーク111と、スペーサ106とをあらかじめ形成しておく。基板110に代えて複層の板状の部品を用いても良い。このような部品にはLSIやMEMSなどが形成されていても良い。また基板110やそれにかわる板状の部品をグランドに接続し、これらに電磁シールドとしての機能を付与しても良い。
スペーサ106は、基板110上における絶縁膜の成膜とフォトリソグラフィ技術を用いたパターニングによって形成することができる。一体部品107WとモールドMとは第一マークM101と第二マーク111とを用いて位置あわせして接合する。このとき、樹脂膜108のモールドMの凹部M102内に形成されている部分にスペーサ106が埋め込まれ、スペーサ106の表面に樹脂膜108が接合される。基板110、モールドMのいずれかが可視光または赤外線に対して透明な部材である場合には、透明な部材を透して第一マークM101と第二マーク111とを位置あわせできる。基板110、モールドMのいずれもが不透明部材である場合にも、接合位置から離れた位置に位置決めされた2つの顕微鏡によって基板110とモールドMとをそれぞれ位置決めし、その後に基板110とモールドMとを接合位置に所定距離移動させて接合すればよい。
次に図5に示すようにモールドMから樹脂膜108を剥離することによって基板110と樹脂膜108とスペーサ106とが一体になった第一の一体部品100WをモールドMから分離する。その結果、突端がなだらかな凸曲面である環状の接合部100aを備え、基板110と樹脂膜108とが一体となっている第一の一体部品100Wが形成される。
次に図6に示すように第一の一体部品100Wと第二の一体部品120Wとを位置合わせする。第二の一体部品120Wは基板124の上に絶縁膜、ピエゾ抵抗膜、導電膜などの薄膜が堆積し、それぞれの薄膜が複数のダイに対応する所定形状にパターニングされているものである。第二の一体部品120Wの表面には導電膜からなる本体端子122と表面配線123とがダイ毎に形成されている。第二の一体部品120Wの表裏両面には第三マーク121が形成されている。第三マーク121は第二マーク111に対して位置合わせすることにより第一の一体部品100Wと第二の一体部品120Wとを位置合わせするためのマークである。第二の一体部品120Wの基板124にはSOIや、珪素、アルミナ、窒化珪素、ガラス、石英、ガラスセラミックス、ガラスエポキシ、金属、合金などのウェハを用いることができる。
次に図7に示すように第二の一体部品120Wに対して位置合わせした第一の一体部品100Wを第二の一体部品120Wの表面に熱圧着する。このとき、それぞれ1つのダイに対応する複数の接合部100aの環状の突部の突端面は図8に示すように1つのダイに対応する複数の本体端子122の内側の領域に接合される。接合部100aと本体端子122とがこのような位置関係にある場合には、本体端子122に対してワイヤボンディングが可能になる。第一の一体部品100Wと第二の一体部品120Wとは、例えば300℃で30分加熱しながら6インチウェハあたりに換算して2t相当の力を加えて圧着する。その結果、樹脂膜108が圧力により変形して第二の一体部品120Wの表面に密着する。このとき樹脂膜108からなる接合部100aの突端が平坦面ではない凸曲面であるために気泡(ボイド)が接合領域内に閉じこめられにくい。尚、樹脂膜108と第二の一体部品120Wとの熱圧着を真空状態で実施すると気泡の発生をより確実に防止できる。また接合部100aの突端が第二の一体部品120Wの表面形状に合わせて変形しやすい凸曲面であるため、接合部100aとの接合領域において第二の一体部品120Wの表面に凹凸があってもよい。したがって接合部100aを図8に示すように表面配線123の真上に接合しても良い。このため加速度センサ1を小型化することが容易である。また、第一の一体部品100Wと第二の一体部品120Wとの接合に接着剤を用いないため、接着剤の使用量のばらつきによって生ずる応力のばらつきが生じないし、接着剤の収縮による応力も生じない。また第一の一体部品100Wと第二の一体部品120Wとを陽極接合する場合に比べて接合面に生ずる応力が小さい。
次に図9に示すように第二の一体部品120Wの基板124に通孔124aを形成する。その結果、第二の一体部品120Wに複数の可動部120cが形成される。尚、第二の一体部品120Wに可動部120cを形成する工程は第二の一体部品120Wと第一の一体部品100Wとの接合工程の前に実施しても良い。
さらに図6および図7に示した工程を繰り返し、図10に示すように別の第一の一体部品100Wを第二の一体部品120Wの裏面側に熱圧着する。その結果、2つの第一の一体部品100Wと1つの第二の一体部品120Wとからなる第三の一体部品150Wが形成される。なお、2つめの第一の一体部品100Wを第二の一体部品120Wに接合せず、1つの第一の一体部品100Wと1つの第二の一体部品120Wとからなる第三の一体部品からダイを形成しても良い。
次に図11に示すように第二の一体部品120Wの表裏両側に接合された2つの第一の一体部品100Wのそれぞれの基板110を完成寸法の厚さに加工する。例えば、研削、研磨、CMP、またはこれらを組み合わせて基板110を100μmの厚さに加工する。
次にダイ毎に2つの第一の一体部品100Wを分断して複数のカバー100を形成し、さらに第二の一体部品120Wをダイ毎に分断して複数の本体120を形成する。その結果、図12に示すように複数の加速度センサ1のダイ150が完成する。第一の一体部品100Wおよび第二の一体部品120Wの分断にはレーザーを用いても良いし、ダイヤモンドカッターなどを用いた機械的な切削加工によってこれらを分断しても良いし、Deep−RIEなどの異方性エッチングによってこれらを分断しても良い。このとき本体120の可動部120cの上下両方はカバー100によって覆われているため、ダイシングによって生ずる破片が可動部120cを損傷させにくい。尚、第三マーク121は本体120から切り落としても良いし、本体120に残しても良い。
最後にダイ150を図13に示すようにパッケージすると加速度センサ1が完成する。すなわち、導電性ペースト142によってリードフレーム141にダイ150を接合し、本体端子122とリードフレーム141とをワイヤWによって接続し、樹脂モールド140でダイ150とリードフレーム141とを封止するとリードフレームパッケージ型の加速度センサ1が完成する。
2.第二実施形態
図14は本発明の第二実施形態の加速度センサのダイ152を示す模式的な断面図である。
図14に示すようにスペーサ106を多層構造にし、また、スペーサ106の突端部106aを鏃型に形成しても良い。スペーサ106を多層構造にすることにより、各層に異なる機能を付与することができる。例えばスペーサ106を貫通電極または導電性コネクタとして用いる場合、中層部106bはキャビティCの高さ、すなわち本体120とカバー100との間隔を正確に規制するのに十分に太い銅などからなる柱形とし、基層部106cにはカバー100の表面配線112と中層部106bとの接合層として好適な金などの導電性材料を用い、突端部106aは本体120の配線要素であるバンプ125に突き刺すのに好適なニッケルなどからなる鏃形とする。スペーサ106をバンプ125などの配線要素に突き刺すことにより、スペーサ106と配線要素との導通を確実にすることが出来る。
図14は本発明の第二実施形態の加速度センサのダイ152を示す模式的な断面図である。
図14に示すようにスペーサ106を多層構造にし、また、スペーサ106の突端部106aを鏃型に形成しても良い。スペーサ106を多層構造にすることにより、各層に異なる機能を付与することができる。例えばスペーサ106を貫通電極または導電性コネクタとして用いる場合、中層部106bはキャビティCの高さ、すなわち本体120とカバー100との間隔を正確に規制するのに十分に太い銅などからなる柱形とし、基層部106cにはカバー100の表面配線112と中層部106bとの接合層として好適な金などの導電性材料を用い、突端部106aは本体120の配線要素であるバンプ125に突き刺すのに好適なニッケルなどからなる鏃形とする。スペーサ106をバンプ125などの配線要素に突き刺すことにより、スペーサ106と配線要素との導通を確実にすることが出来る。
スペーサ106を導電性材料によって形成することによって本体120とカバー100とを電気的に接続することができる。例えばカバー100にバンプ114を設け、フリップチップ接続型パッケージを採用しても良い。この場合、本体120とカバー100との接合領域より内側にパッケージ基板に対する接続端子としてバンプ114を設けることができるため、ダイ152の面積(フットプリント)を小さくすることができる。バンプ114は基板110の本体120に対向する面の裏側の面に設けられ、スペーサ106は基板110の本体120に対向する面に設けられるため、バンプ114とスペーサ106とを電気的に接続するための貫通電極113が設けられる。またカバー100にも電気的な素子としての機能を付与しても良い。例えばカバー100にLSIを形成したり、カバー100自体もMEMSとして構成しても良い。また本体120の表裏両側にそれぞれ本体端子122とバンプ125とを設け、本体120の表面側の本体端子122と裏面側の本体端子122とを貫通電極127で電気的に接続してもよい。また本体120の全体を覆うような導電層をカバー100に設け、その導電層をグランドに接続することによってカバー100にノイズシールドとしての機能を付与しても良い。
またカバー100の本体120に対向する面に樹脂からなる複数の突部109を設けても良い。突部109は可動部120cとカバー100との衝突時の衝撃をさらに緩和することができる。
またカバー100の本体120に対向する面に樹脂からなる複数の突部109を設けても良い。突部109は可動部120cとカバー100との衝突時の衝撃をさらに緩和することができる。
図15から図20は図14に示す加速度センサのダイ152を製造するための方法を示す模式的な断面図である。
はじめにスペーサ106の突端部106aを形成するためのモールドM1を図15に示すように形成する。具体的には凹部M110と凹部M111とを珪素ウェハの結晶異方性エッチングにより形成することにより、珪素ウェハからなるとともに表面に凹部M110と凹部111とを有するモールドM1を形成する。凹部M110はスペーサ106の突端部106aに対応するものである。凹部M111は第二マーク111に対して位置あわせされる第四マーク1063を形成するためのものである。
はじめにスペーサ106の突端部106aを形成するためのモールドM1を図15に示すように形成する。具体的には凹部M110と凹部M111とを珪素ウェハの結晶異方性エッチングにより形成することにより、珪素ウェハからなるとともに表面に凹部M110と凹部111とを有するモールドM1を形成する。凹部M110はスペーサ106の突端部106aに対応するものである。凹部M111は第二マーク111に対して位置あわせされる第四マーク1063を形成するためのものである。
次に図16に示すようにモールドM1の表面上にシード層1060および導電層1061を順に形成する。シード層1060は例えばクロムを100nmの厚さまでスパッタ法によってモールドM1の表面に堆積することにより形成する。導電層1061は例えばニッケルを4000nmの厚さまで電解めっき法によってシード層1060の表面に堆積することにより形成する。スペーサ106の突端部106aとなる導電層1061の材料にはニッケルの他、銅、銅合金、ニッケル合金を用いても良い。シード層1060を形成せずに導電層1061を無電解めっき法によって形成しても良い。
次に図17に示すようにシード層1060が露出するまで導電層1061の表層をエッチバックする。
次に図18に示すようにフォトレジストマスク1064を用いることによりスペーサ106の突端部106aに対応する部分においてのみ導電層1061の上にニッケルなどの導電膜を例えば3μmの厚さまで堆積し、スペーサ106の突端部106aを完成させる。フォトレジストマスク1064を用いることにより凹部M110より狭い範囲に導電膜を形成することができるため、スペーサ106の突端部106aを鏃形にすることができる。
次に図18に示すようにフォトレジストマスク1064を用いることによりスペーサ106の突端部106aに対応する部分においてのみ導電層1061の上にニッケルなどの導電膜を例えば3μmの厚さまで堆積し、スペーサ106の突端部106aを完成させる。フォトレジストマスク1064を用いることにより凹部M110より狭い範囲に導電膜を形成することができるため、スペーサ106の突端部106aを鏃形にすることができる。
次に図19に示すようにフォトレジストマスク1065を用いることによりスペーサ106の中層部106bと基層部106cを形成する。具体的にはフォトレジストマスク1065の通孔内において突端部106aの上に電解めっき法により銅を9μmの厚さまで堆積することにより中層部106bを形成する。次に中層部106bの上に電解めっき法により金を0.5μmの厚さまで堆積することにより基層部106cを形成する。その結果、三層構造のスペーサ106が完成する。
次に図20に示すように表面配線112、貫通電極113、バンプ114などがダイ毎に基板110と一体に形成された部品110Wをスペーサ106に接合する。部品110Wの表面配線112とスペーサ106の基層部106cとは加熱、加圧、超音波の少なくとも1つの手段によって接合することができる。具体的には例えば250℃に加熱しながら6インチウェハあたり1t重の圧力を加えることによって金からなる基層部106cとニッケルからなる表面配線112とを直接接合できる。
次に図21に示すようにシード層1060をウェットエッチングにより除去することにより、図20に示す一体部品107WをモールドM1から分離する。その後、第一実施形態と同様に一体部品107Wの表面に樹脂膜108を形成すると、突端が先鋭なスペーサ106が樹脂膜108に埋め込まれた接合部100aが完成する。接合部100aを本体120に対応する第二の一体部品120Wに熱圧着すると、スペーサ106の突端部106aが本体120の配線要素であるバンプ125に突き刺さる。スペーサ106の突端部106aを本体120に対応する第二の一体部品120Wに突き刺すと、樹脂膜108と第二の一体部品120Wの接合界面において気泡がさらに発生しにくくなり、また、バンプ125とスペーサ106とを確実に導通させることができる。
3.第三実施形態
図22から図25は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。
はじめに図22に示すように表面に凹部M102と凹部M103とを有するモールドMを第一実施形態と同様に形成する。凹部M102はスペーサ106に対応するものである。凹部M103は第一マークM101を形成するためのものである。さらにモールドMの表面に樹脂膜108を蒸着重合によって形成する。その結果、樹脂膜108の表面には凹部M102に対応する凹部108aと凹部M103に対応する凹部108bとが形成される。蒸着重合によってモールドMの表面に樹脂膜108を形成することによって均一な膜厚の樹脂膜108を形成することができる。具体的には例えば蒸着重合によってポリアミド酸(PAA)をモールドMの表面に0.5μmの厚さまで堆積した後、加熱によってポリアミド酸の全部または一部を架橋させる。詳細には無水ピロメリト酸(PMDA)を200℃から240℃に加熱し、オキシジアニリン(ODA)を180℃から200℃に加熱し、200℃に加熱した真空チャンバー内においてモールドMの表面にポリアミド酸を蒸着重合させる。さらにオーブンまたはホットプレートによって300℃の温度に60分間加熱すると、ポリアミド酸がイミド化し、ポリイミドからなる樹脂膜108が形成される。均一な膜厚の樹脂膜108をポリ尿素の蒸着重合やポリパラキシレンを用いた化学蒸着によって形成することもできる。
図22から図25は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。
はじめに図22に示すように表面に凹部M102と凹部M103とを有するモールドMを第一実施形態と同様に形成する。凹部M102はスペーサ106に対応するものである。凹部M103は第一マークM101を形成するためのものである。さらにモールドMの表面に樹脂膜108を蒸着重合によって形成する。その結果、樹脂膜108の表面には凹部M102に対応する凹部108aと凹部M103に対応する凹部108bとが形成される。蒸着重合によってモールドMの表面に樹脂膜108を形成することによって均一な膜厚の樹脂膜108を形成することができる。具体的には例えば蒸着重合によってポリアミド酸(PAA)をモールドMの表面に0.5μmの厚さまで堆積した後、加熱によってポリアミド酸の全部または一部を架橋させる。詳細には無水ピロメリト酸(PMDA)を200℃から240℃に加熱し、オキシジアニリン(ODA)を180℃から200℃に加熱し、200℃に加熱した真空チャンバー内においてモールドMの表面にポリアミド酸を蒸着重合させる。さらにオーブンまたはホットプレートによって300℃の温度に60分間加熱すると、ポリアミド酸がイミド化し、ポリイミドからなる樹脂膜108が形成される。均一な膜厚の樹脂膜108をポリ尿素の蒸着重合やポリパラキシレンを用いた化学蒸着によって形成することもできる。
次に図23に示すように樹脂膜108の表面にスペーサ106となる無機質膜1066を形成することにより、凹部108aと凹部108bとを無機質膜1066によって充填する。具体的には例えば無電解めっき法や電解めっき法によって銅、ニッケル、ニッケル合金などからなる導電性の無機質膜1066を形成する。
次に図24に示すように樹脂膜108が露出するまで無機質膜1066の表層をエッチバックする。その結果、無機質膜1066からなるスペーサ106と第一マークM101が形成される。
次に図24に示すように樹脂膜108が露出するまで無機質膜1066の表層をエッチバックする。その結果、無機質膜1066からなるスペーサ106と第一マークM101が形成される。
次に図25に示すように第二マーク111が表面に形成された基板110とモールドM上に形成された第一マークM101とを第一実施形態と同様に位置合わせする。
次に図26に示すように樹脂膜108と基板110とを熱圧着する。具体的には例えば300℃に加熱しながら6インチウェハあたり2t重の圧力を加えることによって樹脂膜108と基板110とを接合する。その後、第一実施形態と同様に樹脂膜108からモールドMを分離すると第一の一体部品100Wが完成する。
次に図26に示すように樹脂膜108と基板110とを熱圧着する。具体的には例えば300℃に加熱しながら6インチウェハあたり2t重の圧力を加えることによって樹脂膜108と基板110とを接合する。その後、第一実施形態と同様に樹脂膜108からモールドMを分離すると第一の一体部品100Wが完成する。
4.第四実施形態
図27は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。本実施形態ではモールドM上において樹脂膜108を電着法によって形成する。このため樹脂膜108を形成する前に、図27に示すようにモールドMの表面に導電性材料からなるシード層1067を形成する。具体的には例えばスパッタ法によってクロムを100nmの厚さまでモールドMの表面に堆積させる。その後、電着によってモールドMの表面にブロック共重合ポリイミドを定着させる。すなわち常温において槽に電着液としてのブロック共重合ポリイミド塗料を満たし、槽内に浸漬したモールドMと陰極に電圧を印加し、電気泳動によってモールドMの表面にブロック共重合ポリイミドを定着させる。さらにオーブンまたはホットプレートによって300℃の温度に60分間加熱すると、ポリアミド酸がイミド化し、ポリイミドからなる樹脂膜108が形成される。その後、第三実施形態と同様の工程を実施することによって第一の一体部品100Wを完成させる。電着法によって樹脂膜108を形成する場合にも均一な厚さの樹脂膜108を形成することができる。
図27は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。本実施形態ではモールドM上において樹脂膜108を電着法によって形成する。このため樹脂膜108を形成する前に、図27に示すようにモールドMの表面に導電性材料からなるシード層1067を形成する。具体的には例えばスパッタ法によってクロムを100nmの厚さまでモールドMの表面に堆積させる。その後、電着によってモールドMの表面にブロック共重合ポリイミドを定着させる。すなわち常温において槽に電着液としてのブロック共重合ポリイミド塗料を満たし、槽内に浸漬したモールドMと陰極に電圧を印加し、電気泳動によってモールドMの表面にブロック共重合ポリイミドを定着させる。さらにオーブンまたはホットプレートによって300℃の温度に60分間加熱すると、ポリアミド酸がイミド化し、ポリイミドからなる樹脂膜108が形成される。その後、第三実施形態と同様の工程を実施することによって第一の一体部品100Wを完成させる。電着法によって樹脂膜108を形成する場合にも均一な厚さの樹脂膜108を形成することができる。
5.第五実施形態
図28は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。本実施形態ではモールドを用いずに樹脂膜108を蒸着重合によって形成する。すなわち、第一実施形態において用いた一体部品107Wのスペーサ106が形成されている表面に蒸着重合によって例えばポリアミド酸を堆積させ、その後、加熱によって一部または全部を架橋することによってポリイミドからなる樹脂膜108を形成する。スペーサ106の表面において蒸着重合によって樹脂膜108を形成することによって、均一な膜厚の樹脂膜108を形成できる。
図28は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。本実施形態ではモールドを用いずに樹脂膜108を蒸着重合によって形成する。すなわち、第一実施形態において用いた一体部品107Wのスペーサ106が形成されている表面に蒸着重合によって例えばポリアミド酸を堆積させ、その後、加熱によって一部または全部を架橋することによってポリイミドからなる樹脂膜108を形成する。スペーサ106の表面において蒸着重合によって樹脂膜108を形成することによって、均一な膜厚の樹脂膜108を形成できる。
6.第六実施形態
図29は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。本実施形態ではモールドを用いずに樹脂膜108を電着によって形成する。
すなわちはじめに、基板110の表面に導電性材料からなるシード層115を形成する。シード層115は例えばチタンからなる厚さ30nmの下層とニッケルからなる厚さ100nmの上層との複層膜とする。本実施形態では、シード層115をパターニングして第二マーク111を形成することが望ましい。例えばアルゴンイオンを用いたミリング法によってシード層115をエッチングすることによって第二マーク111を形成することができる。その後、フォトレジストマスクを用いた周知の方法によってシード層115の上に例えば銅、ニッケル、ニッケル合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの導電性材料からなる高さ3μmのスペーサ106を形成すると一体部品107Wが完成する。
次に導電性材料からなるシード層115と導電性材料からなるスペーサ106との表面に電着によってブロック共重合ポリイミドを堆積させ、その後、加熱によって一部または全部を架橋することによってポリイミドからなる樹脂膜108を形成する。スペーサ106の表面において電着によって樹脂膜108を形成することによっても、均一な膜厚の樹脂膜108を形成できる。
図29は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。本実施形態ではモールドを用いずに樹脂膜108を電着によって形成する。
すなわちはじめに、基板110の表面に導電性材料からなるシード層115を形成する。シード層115は例えばチタンからなる厚さ30nmの下層とニッケルからなる厚さ100nmの上層との複層膜とする。本実施形態では、シード層115をパターニングして第二マーク111を形成することが望ましい。例えばアルゴンイオンを用いたミリング法によってシード層115をエッチングすることによって第二マーク111を形成することができる。その後、フォトレジストマスクを用いた周知の方法によってシード層115の上に例えば銅、ニッケル、ニッケル合金、アルミニウム、アルミニウム合金などの導電性材料からなる高さ3μmのスペーサ106を形成すると一体部品107Wが完成する。
次に導電性材料からなるシード層115と導電性材料からなるスペーサ106との表面に電着によってブロック共重合ポリイミドを堆積させ、その後、加熱によって一部または全部を架橋することによってポリイミドからなる樹脂膜108を形成する。スペーサ106の表面において電着によって樹脂膜108を形成することによっても、均一な膜厚の樹脂膜108を形成できる。
7.第七実施形態
図30、図31、図33は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。図32は平面図であって、AA線が図31が示す断面に対応する。
はじめに図1および図2で示した第一実施形態の工程を実施する。
次に図30に示すようにモールドMの表面に導電性材料からなるシード層1067を形成する。例えばクロムをスパッタ法によって100nmの厚さまで堆積することによりシード層1067を形成する。
図30、図31、図33は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。図32は平面図であって、AA線が図31が示す断面に対応する。
はじめに図1および図2で示した第一実施形態の工程を実施する。
次に図30に示すようにモールドMの表面に導電性材料からなるシード層1067を形成する。例えばクロムをスパッタ法によって100nmの厚さまで堆積することによりシード層1067を形成する。
次に図31に示すように感光性の樹脂膜108をシード層1067の上に形成する。例えば感光性ポリイミドをシード層1067の表面に20μmの厚さに塗布しプリベークすることにより樹脂膜108を形成する。感光性ポリイミドの代わりにブロック共重合ポリイミド、ポリベンザオキサゾール、ベンゾシクロブテンに感光剤を添加した材料を用いても良い。続いて感光性の樹脂膜108を露光および現像し、スペーサ106を形成するための通孔108aを図31、図32に示すように形成する。さらに通孔108a内においてシード層1067の上にニッケル、ニッケル−鉄合金、ニッケル−リン合金、ニッケル−マンガン合金、銅、金、プラチナ、鉛などの金属を電解めっきまたは無電解めっきにより形成することにより、スペーサ106を形成する。感光性の樹脂膜108の現像によりスペーサ106に対応する凹部または通孔108aを形成し、樹脂膜108の凹部または通孔108aにおいてスペーサ106となる無機材料を固化させると、接合部100aの形状とスペーサ106の形状とを別個独立に設定できるようになるため、設計自由度が高まる。またフォトリソグラフィ技術を用いてスペーサ106を樹脂膜108と一体に形成することによってスペーサ106の位置精度および寸法精度を高めることができる。
樹脂膜108の凹部または通孔108aにおいてスペーサ106を形成するとき、樹脂膜108の通孔108aから突出するまで金属堆積膜を成長させ、その後に金属堆積膜と樹脂膜108の表面を研削または研磨によって平坦化することが望ましい。スペーサ106は図31および図32に示すように柱形としてもよいし、1つのダイに対応する1つの接合部100aの中に複数のスペーサ106を埋め込んでも良い。
樹脂膜108の凹部または通孔108aにおいてスペーサ106を形成するとき、樹脂膜108の通孔108aから突出するまで金属堆積膜を成長させ、その後に金属堆積膜と樹脂膜108の表面を研削または研磨によって平坦化することが望ましい。スペーサ106は図31および図32に示すように柱形としてもよいし、1つのダイに対応する1つの接合部100aの中に複数のスペーサ106を埋め込んでも良い。
次に図20で示した第二実施形態の工程と同様に、図33に示すように第二マーク111と第一マークM101とを位置あわせし、図34に示すように樹脂膜108とスペーサ106とを基板110と表面配線112とに接合する。尚、表面配線112が形成された基板110を完成寸法よりも厚い状態でスペーサ106に接合し、その後に基板110を薄く加工してもよい。これにより基板110の取り扱いが容易になる。
次に図35に示すようにシード層1067をウェットエッチングにより除去し、モールドMを樹脂膜108から分離すると第一の一体部品100Wが完成する。本実施形態ではスペーサ106の突端が接合部100aの突端を構成するため、第一の一体部品100Wを第二の一体部品120Wに接合するときにスペーサ106の突端がより確実に第二の一体部品120Wに直接接合される。
8.第八実施形態
図36から図39は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。
はじめに第七実施形態で説明したとおり、感光性の樹脂膜108の通孔108a内においてシード層1067の上にスペーサ106を形成する。このとき図36に示すように、通孔108aから突出するまで金属堆積膜を成長させる。その結果、樹脂膜108の表面上に突出するスペーサ106の基端部はコブ形に形成される。
次に図37に示すようにアルゴンイオンを用いたイオンミリングによりスペーサ106の基端部を先鋭化する。
図36から図39は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。
はじめに第七実施形態で説明したとおり、感光性の樹脂膜108の通孔108a内においてシード層1067の上にスペーサ106を形成する。このとき図36に示すように、通孔108aから突出するまで金属堆積膜を成長させる。その結果、樹脂膜108の表面上に突出するスペーサ106の基端部はコブ形に形成される。
次に図37に示すようにアルゴンイオンを用いたイオンミリングによりスペーサ106の基端部を先鋭化する。
次に図38に示すようにスペーサ106の基端部が埋没するように第一の樹脂膜108の表面に第二の樹脂膜108dを形成する。例えば、ポリイミドを第一の樹脂膜108の表面に20μmの厚さに塗布し、加熱することにより第二の樹脂膜108dを形成する。ポリイミドの代わりにブロック共重合ポリイミド、ポリベンザオキサゾール、ベンゾシクロブテンを用いても良い。尚、第二の樹脂膜108には感光性は必要ない。また第二の樹脂膜108dを形成する前に第一の樹脂膜108を除去しても良い。
次に図20で示した第二実施形態の工程と同様に、図39に示すように第二の樹脂膜108dとスペーサ106とを基板110と表面配線112とに接合する。このときスペーサ106の基端部が先鋭化されているため、スペーサ106は表面配線112に突き刺さり、より確実に表面配線112とスペーサ106が導通する。
次にシード層1067をウェットエッチングにより除去し、モールドMを樹脂膜108から分離すると図40に示すように第一の一体部品100Wが完成する。
次にシード層1067をウェットエッチングにより除去し、モールドMを樹脂膜108から分離すると図40に示すように第一の一体部品100Wが完成する。
9.第九実施形態
図41から図44は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。本実施形態ではカバー100となる基板110の表面配線112の表面においてスペーサ106となる導電性材料を固化させる。
図41から図44は第一の一体部品100Wを形成する他の工程を示す模式的な断面図である。本実施形態ではカバー100となる基板110の表面配線112の表面においてスペーサ106となる導電性材料を固化させる。
はじめに表面配線112が形成されている基板110の表面に感光性の樹脂膜108を形成する。次に樹脂膜108を露光および現像することによりスペーサ106を形成するための通孔108cを形成する。次に、通孔108c内において表面配線112の表面にニッケル、ニッケル−鉄合金、ニッケル−リン合金、ニッケル−マンガン合金、銅、金、プラチナ、鉛などの金属を電解めっきまたは無電解めっきにより堆積することにより、スペーサ106を形成する。このとき、図41に示すように樹脂膜108の通孔108aから突出するまで金属堆積膜を成長させる。このように表面配線112の表面においてスペーサ106となる導電性材料を固化させることによって、貫通電極としてのスペーサ106と表面配線112との結合が分子レベルで促進されるため、表面配線112とスペーサ106との接続抵抗が安定する。
次に図42に示すように、例えばアルゴンイオンを用いたイオンミリングによりスペーサ106のコブ形の突端部を先鋭化する。スペーサ106の突端を先鋭化することにより、貫通電極としてのスペーサ106を表面配線やバンプなどの配線要素に突き刺すことができ、その結果、スペーサ106と配線要素とをより確実に導通させることができる。
次に図43に示すように、接合部100aの環状の突部の外形に対応する保護膜108eをスペーサ106の真上に形成する。保護膜108eは感光性樹脂からなり、例えばポジ型フォトレジストの露光および現像によって形成される。
次に図43に示すように、接合部100aの環状の突部の外形に対応する保護膜108eをスペーサ106の真上に形成する。保護膜108eは感光性樹脂からなり、例えばポジ型フォトレジストの露光および現像によって形成される。
次に図44に示すように、保護膜108eもろともに樹脂膜108を異方的にエッチングすることによって、保護膜108eの表面形状を樹脂膜108に転写する。この結果形成される樹脂膜108の表面形状は保護膜108eと樹脂膜108のエッチング選択比によって決まる。具体的には例えば酸素プラズマを用いた反応性イオンエッチングによって保護膜108eの表面形状を樹脂膜108に転写する。その結果、第一の一体部品100Wが完成が完成する。尚、樹脂膜108の上に保護膜108eを形成し、保護膜108eの表面形状を樹脂膜108に転写する方法は図14に示す接合部100aの樹脂膜108および突部109の形成工程にも適用することができる。
次に図45に示すように、第一の一体部品100Wと第二の一体部品120Wとを第二マーク111および第三マーク121を用いて位置合わせする。本実施形態ではバンプ125が樹脂膜126で被覆された第二の一体部品120Wが用いられる。
次に図46に示すように、第一の一体部品100Wと第二の一体部品120Wとを熱圧着する。このとき第一の一体部品100Wの樹脂膜108と第二の一体部品120Wの樹脂膜126とが熱圧着され、スペーサ106の先鋭化された突端部がバンプ125に突き刺さる。その後、もう1つの第一の一体部品100Wを第二の一体部品120Wの裏面に接合し、2つの第一の一体部品100Wおよび第二の一体部品120Wをそれぞれ分断すると、ダイが完成する。
尚、図42に示した工程で形成されるスペーサ106を図4で示したように樹脂膜108に突き刺して埋め込むとともに基板110と樹脂膜108とを接合しても良い。
次に図46に示すように、第一の一体部品100Wと第二の一体部品120Wとを熱圧着する。このとき第一の一体部品100Wの樹脂膜108と第二の一体部品120Wの樹脂膜126とが熱圧着され、スペーサ106の先鋭化された突端部がバンプ125に突き刺さる。その後、もう1つの第一の一体部品100Wを第二の一体部品120Wの裏面に接合し、2つの第一の一体部品100Wおよび第二の一体部品120Wをそれぞれ分断すると、ダイが完成する。
尚、図42に示した工程で形成されるスペーサ106を図4で示したように樹脂膜108に突き刺して埋め込むとともに基板110と樹脂膜108とを接合しても良い。
10.他の実施形態
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態でそれぞれ説明した構成は互いに組み合わせることができるものである。また上記実施形態で示した材質や寸法や成膜方法やパターン転写方法はあくまで例示であるし、当業者であれば自明である工程の追加や削除や工程順序の入れ替えについては説明が省略されている。また本発明を圧力センサ、マイクロホン、角速度センサ、磁気センサなどの他のマイクロデバイスに適用できることはいうまでもない。
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態でそれぞれ説明した構成は互いに組み合わせることができるものである。また上記実施形態で示した材質や寸法や成膜方法やパターン転写方法はあくまで例示であるし、当業者であれば自明である工程の追加や削除や工程順序の入れ替えについては説明が省略されている。また本発明を圧力センサ、マイクロホン、角速度センサ、磁気センサなどの他のマイクロデバイスに適用できることはいうまでもない。
1:加速度センサ、100:カバー、100W:第一の一体部品、100a:接合部、106:スペーサ、106a:突端部、106b:中層部、106c:基層部、107W:一体部品、108:樹脂膜、108a:通孔、108b:凹部、108b:樹脂膜、108c:通孔、108d:樹脂膜、108e:保護膜、109:突部、110:基板、111:第二マーク、112:表面配線、113:貫通電極、114:バンプ、115:シード層、120:本体、120W:第二の一体部品、120a:錘、120b:梁、120c:可動部、121:第三マーク、122:本体端子、123:導線、124:基板、124a:通孔、125:バンプ、127:貫通電極、140:樹脂モールド、141:リードフレーム、142:導電ペースト、150:ダイ、150W:一体部品、152:ダイ、1060:シード層、1061:導電層、1063:第四マーク、1064:フォトレジストマスク、1065:フォトレジストマスク、1066:無機質膜、1067:シード層、C:キャビティ、M:モールド、M101:第一マーク、M102:凹部、M103:凹部、M110:凹部、M111:凹部、R1:保護膜、R101:凹部、W:ワイヤ
Claims (13)
- 複数のダイに対応する板形部品と、前記板形部品に接合されている樹脂膜と無機材料からなり前記樹脂膜に被覆されているスペーサとを備え複数の前記ダイに対応する接合部と、を備える第一の一体部品を形成し、
複数の前記ダイに対応する板状の第二の一体部品に前記樹脂膜を熱圧着することにより、前記第一の一体部品と前記第二の一体部品との間において前記接合部によって囲まれているキャビティが前記ダイ毎に形成されるとともに前記第一の一体部品と前記第二の一体部品とからなる第三の一体部品が形成され、
前記第三の一体部品を前記ダイ毎に分断する、
ことを含むマイクロデバイスの製造方法。 - 前記第二の一体部品に熱圧着される前記接合部の突端を前記樹脂膜からなる凸曲面に形成する、
ことを含む請求項1に記載のマイクロデバイスの製造方法。 - 前記接合部に対応する凹部を有するモールドの表面において前記樹脂膜を形成し、
前記モールドから前記第一の一体部品を分離する、
ことを含む請求項1または2に記載のマイクロデバイスの製造方法。 - 前記板形部品の配線要素の表面において前記スペーサとなる導電性材料を固化させ、
熱圧着により、前記樹脂膜に前記スペーサを埋め込むとともに前記板形部品と前記樹脂膜とを接合する、
ことを含む請求項3に記載のマイクロデバイスの製造方法。 - 前記スペーサの突端を先鋭化し、
先鋭化された前記スペーサを前記樹脂膜に埋め込み、
前記第二の一体部品に前記樹脂膜を熱圧着することにより、前記スペーサは前記第二の一体部品の配線要素に突き刺さる、
ことを含む請求項4に記載のマイクロデバイスの製造方法。 - 前記樹脂膜を蒸着重合により形成し、
前記凹部に対応する前記樹脂膜の表面の凹部において前記スペーサを形成する、
ことを含む請求項3に記載のマイクロデバイスの製造方法。 - 前記樹脂膜を電着により形成し、
前記凹部に対応する前記樹脂膜の表面の凹部において前記スペーサを形成する、
ことを含む請求項3に記載のマイクロデバイスの製造方法。 - 感光性の前記樹脂膜の現像により前記樹脂膜に凹部または通孔を形成し、
前記樹脂膜の凹部または通孔において前記スペーサとなる前記無機材料を固化させる、
ことを含む請求項3に記載のマイクロデバイスの製造方法。 - 前記樹脂膜の表面から突出するまで前記スペーサを成長させ、
前記樹脂膜の表面から突出した前記スペーサの基端部を先鋭化し、
前記板形部品と前記樹脂膜とを熱圧着することにより前記板形部品の配線要素に前記スペーサが突き刺さる、
ことを含む請求項6から8に記載のマイクロデバイスの製造方法。 - 前記板形部品の配線要素の表面において前記スペーサとなる導電性材料を固化させ、
前記スペーサの表面に前記樹脂膜を形成する、
ことを含む請求項1または2に記載のマイクロデバイスの製造方法。 - 前記樹脂膜を蒸着重合により形成する、
ことを含む請求項10に記載のマイクロデバイスの製造方法。 - 前記樹脂膜を電着により形成する、
ことを含む請求項10に記載のマイクロデバイスの製造方法。 - 配線要素が形成されている第一の部品と、
導電性材料からなり先鋭なスペーサと前記スペーサを被覆している樹脂膜とを備える接合部と、
前記スペーサの先端が突き刺された配線要素が形成されている第二の部品と、
を備え、
前記第一の部品と前記第二の部品とは前記樹脂膜によって接合され前記スペーサによって電気的に接続されている、
マイクロデバイス。
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---|---|---|---|
JP2007341020A JP2009160673A (ja) | 2007-12-28 | 2007-12-28 | マイクロデバイスの製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011024648A1 (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-03 | 学校法人立命館 | Mems、及びその製造方法 |
JP2012110979A (ja) * | 2010-11-19 | 2012-06-14 | Dainippon Printing Co Ltd | Memsデバイス及びその製造方法 |
-
2007
- 2007-12-28 JP JP2007341020A patent/JP2009160673A/ja not_active Withdrawn
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JP2011045981A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Ritsumeikan | Mems、及びその製造方法 |
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