JP2009160663A - カッター - Google Patents

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Abstract

【課題】弱い力でも美しく切断できると共に、紙の裁断や布の裁断など幅広い用途に使用することができ、尚且つ安全性が高いカッターを提供する。
【解決手段】 ベース20と、該ベース20の一端部に取り付けられたフレーム30と、該フレーム30にスライド可能に取り付けられたスライド部材40と、を有し、スライド部材40に設けられた上刃4と、ベース20に設けられた下刃2とによって、上刃4と下刃2との間に挿入された被裁断物を裁断するカッター10であって、ハンドル50を操作することによってスライド部材40を斜め下方に移動させる駆動機構60を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ベースに設けられた下刃と、該ベースに取り付けられた上刃との間に、紙や布等の被裁断物を挿入し、ハンドルを操作して上刃を下方にスライドさせることによって裁断する卓上設置式のカッターに関する。
一般に、卓上設置式のカッターには、押し切り式のものとギロチン式のものがある。
押し切り式のカッターは、例えば、特許文献1に示されているように、ベースの一端部に設けられた支持部材に裁断刃を回動可能に取り付け、ハンドルを操作して裁断刃を下方向に回動させることによって、ベースと裁断刃との間に挿入された被裁断物を裁断している。
一方、ギロチン式の裁断機は、例えば、特許文献2に示されているように、ベースの両側に設けられたフレームに裁断刃をスライド可能に取り付け、その裁断刃を下方にスライドさせることによって、ベース上に載置された被裁断物を裁断している。
しかしながら、特許文献1に示されたような押し切り式のカッターでは、一端からヒンジ状に取付けられた裁断刃を大きく回動させるため、幼老人や指先の不自由な人や目の不自由な人等には使うことができない場合があった。また、押し切り式のカッターでは、被裁断物の挿入方向とは反対方向から裁断刃が降りてくる構造の裁断機のため、回動する裁断刃によって切断するので、被裁断物が裁断刃によって挿入方向とは反対側に押し戻され、位置ズレが生じるという問題があった。
また、特許文献2に示されたようなギロチン式の裁断機では、裁断刃の移動範囲をより限定させているが、裁断刃は両側部からフレームに取付けられており、被裁断物の挿入される向きが限定されていた。
さらに、いずれのカッターも、上刃が被裁断物に向けて略垂直方向に入り込むため、切断の際に強い力を要する上に、被裁断物の切断面に毛羽立ちが生じやすく、美しく切断できない場合があった。また、布等の柔軟な素材を切断できなかったり、厚紙や束ねた複数の紙を切断するために鋭利で重厚な切断刃を用いる必要があったりして、汎用性や安全性が低かった。
特開平11−235692号公報 実開平6−15992号公報
そこで、本発明は、弱い力でも美しく切断できると共に、紙の裁断や布の裁断など幅広い用途に使用することができ、尚且つ安全性が高いカッターの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、請求項1に記載のように、ベースと、該ベースの一端部に取り付けられたフレームと、該フレームにスライド可能に取り付けられたスライド部材と、を有し、前記スライド部材に設けられた上刃と、前記ベースに設けられた下刃とによって、前記上刃と前記下刃との間に挿入された被裁断物を裁断するカッターであって、ハンドルを操作することによって前記スライド部材を斜め下方に移動させる駆動機構を有することを特徴とする。
また、請求項2に記載のように、請求項1に記載のカッターにおいて、前記上刃は、前記下刃の側面に対してバネ付勢されており、前記下刃に摺接して案内するガイド部を有することを特徴とする。
また、請求項3に記載のように、請求項1又は請求項2に記載のカッターにおいて、前記上刃は、前記フレームのベースへの取り付け側が下方になるように傾斜させて配設されたことを特徴とする。
また、請求項4に記載のように、請求項1〜3の何れか1つの請求項に記載のカッターにおいて、前記駆動機構は、前記スライド部材を前記フレームが取り付けられている側に向けて斜め下方に移動させることを特徴とする。
また、請求項5に記載のように、請求項1〜4の何れか1つの請求項に記載のカッターにおいて、前記駆動機構は、前記スライド部材に設けられた空間部と、前記ハンドルを前記フレームに回動可能に取り付けるシャフトと、該シャフトに軸着されたカム部材と、を有し、前記ハンドルを押し下げることによって、前記カム部材が回転して前記空間部の内壁に摺接し、前記スライド部材を斜め下方に移動させるように構成されたことを特徴とする。
また、請求項6に記載のように、請求項2〜5の何れか1つの請求項に記載のカッターにおいて、前記上刃の側面は、板状の前記スライド部材の側面に固定されており、前記フレームは、前記ベースへの取付部と、該取付部の先端から水平方向に延びて前記スライド部材の側面を取付ける本体部とからなり、前記フレームの本体部を前記下刃の側面に対して所定の角度をもって近接するように、前記フレームの前記ベースへの取付部に配設することによって、前記上刃を前記下刃の側面に対してばね付勢したことを特徴とする。
請求項1の発明は、スライド部材が斜め下方にスライドするため、上刃が斜め下方にスライドして、被裁断物の表面をなでながら切り込んでいくので、弱い力で切断できる上に、切った後の切断面の毛羽立ちを防止することができる。このため、切断刃を鋭利なものにしたり重厚なものにしたりせずとも、柔軟な素材や厚手の素材など広範な素材を切断できるようになる。
また、フレームが取り付けられている側とは反対側の開放端部から被切断物を連続的に挿入できるので、一方の手でハンドル操作しながら、他方の手で被裁断物を挿入していくことで、大面積の被裁断物を連続的に裁断することも可能となる。これによって、操作が容易で安全性の高い鋏としての機能が発揮される。
また、上刃と下刃の2刃で裁断するため、刃先をさほど鋭利にする必要がないので、安全性が高くなる。
請求項2の発明は、上刃を下刃の側面に対してバネ付勢すると共に、下刃に摺接して案内するガイド部を上刃に設けたので、常に上刃と下刃とが摺接した状態が維持されて、上刃と下刃の刃先が点当りで接する状態が実現される。これによって、鋏で裁断したときのように、確実な切断が可能となる。
請求項3の発明は、上刃が、フレームの取り付けられている側(つまり、スライド方向の側)が下方になるように傾斜させて配設されているので、被裁断物の表面をなでながら、被裁断物に対して角度をもって切り込むことができ、切れ味が一層良くなる。
請求項4の発明は、スライド部材がフレームの取り付けられている側に向けて斜め下方に移動するので、被裁断物の挿入方向に上刃がスライドすることとなる。このため、押し切り式の裁断機などのように、被裁断物の挿入方向とは反対方向から裁断刃が降りてくる構造の裁断機が有していた問題点(回動する裁断刃によって切断するため、被裁断物が裁断刃によって挿入方向とは反対側に押し戻され、位置ズレが生じる)が解消される。このため、被裁断物を固定せずに裁断することも可能となる。
請求項5の発明は、前記駆動機構は、ハンドルを押し下げることによって、そのハンドルが取り付けられたシャフトが回転し、そのシャフトの回転によってカム部材が回転して、カム部材の外周縁がスライド部材に設けられた空間部の内壁に摺接して、上刃を取り付けたスライド部材を斜め下方に移動させるので、てこの原理を利用して弱い力で効率的にスライド部材を斜め下方にスライドさせることができる。
特に、ハンドルを押し下げて切断するので、鋏で切断するよりも簡単且つ安全に切断することができる。また、鋏のように刃の先端に行くにつれて切り難くなったりすることがなく、均一の力で切断することができる。
請求項6の発明は、別個、弾性部材を設けることなく、簡単な構成で、上刃を下刃に対してばね付勢することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を、添付した図を参照して説明する。
まず、図1〜5を参照して、本発明の実施形態に係るカッター10の全体構造について説明する。尚、図1〜5は夫々、カッター10の斜視図、正面図、側面図、平面図、分解斜視図を示している。図示されるように、カッター10は、ベース20と、該ベース20上に取り付けられたフレーム30と、該フレーム30に対して、スライド移動自在に取り付けられたスライド部材40と、該スライド部材40のスライド移動を操作する操作部50を有している。ベース20とスライド部材40には夫々下刃2と上刃4が取り付けられており、操作部50によるスライド部材40のスライド移動に伴って、ベース20上に固設された下刃2に対して、上刃4を上方から移動させて、これら刃2、4によって切断機能を行えるようにしている。
スライド部材40は、図1(A)に示す上方位置と、図1(B)に示す下方位置の間で、スライド移動自在となっている。スライド部材40が上方位置にあるとき、図1(A)及び図3に示すように、ベース20上に取り付けられた下刃2と、スライド部材40上に取り付けられた上刃4の間に隙間Sが設けられる。このため、この隙間Sを介して、切断位置が見えるようにし、主に紙や布等の被裁断物を導入できるようにしている。この隙間Sの大きさは、実施形態に応じて任意に定めることができる。人間の指が挿入できないようにして、不注意による事故等が生じることを未然に防ぐようにしてもよい。又、フレーム30がベース20の一端部(図3の左側)に取り付けられているので、大きなサイズの紙や布を他端部(図3の右側)から連続的に挿入できる。そして、図1(B)に示すように、スライド部材40が下方位置に移動すると、隙間Sを閉ざして、ベース20上に取り付けられた下刃2と、スライド部材40上に取り付けられた上刃4が相互作用して、隙間S内に置かれた被裁断物を切断させる。
添付した図から理解できるように、基本的に、本発明の実施形態に係るカッター10は、机上に設置されて使用されることを前提としている。このため、安定して机上に設置されるように、ベース20を含んでいる。ベース20の裏面側には、複数個のゴム製の脚部を適宜備えて、机上で使用される際、ベース20が容易に滑らないようにしてもよい。また、ベース20は、任意の形状を有することができるが、好ましくは図示されるように、裁断方向に沿って細長く延びるように、略長方形状に形成される。この際、ベース20の表面側には、水平な基盤22が備えられる。この基盤22上には、裁断時に、紙等の被裁断物が置かれる。また、図4に示すように、基盤22の縁部には、下刃2が固設される。下刃2は基盤22の縁部で直線状に延びるように取り付けられており、刃先を上に向けている。また、ベース20は、下刃2を境にして、基盤22の下方に、切断後の切れ端を回収するための収容部24を備えている。この収容部24は、ベース20と一体に構成されていてもよく、又は、別体に構成されていてもよい。また、この収容部24には、切れ端の散乱等を防ぐために、蓋が備えられていてもよい。
さらに、図示していないが、操作性を向上させるため、様々な工夫を基盤22上に備えていてもよい。例えば、基盤22上に、下刃2の裁断方向に対して垂直となるように、高低差のある段差を設けて、この段差から、裁断時に基盤22上に置かれる被裁断物を側部から揃えられるようにしてもよい。また、本発明に係る他の実施形態では、基盤22上に、スライド移動可能なガイド体を備えて、裁断時に基盤22上に置かれる紙等の被裁断物を所定の方向から揃えられるようにしてもよい。このガイド体は、ベース20と一体に構成されていてもよく、又は、別体に構成されていてもよい。また、本発明に係る他の実施形態では、基盤22上に目盛を備えて、裁断時に紙等の被裁断物の切断幅を計測できるようにしてもよい。
図2から理解できるように、ベース20上には、上方に延びるように、フレーム30が固設される。フレーム30は、ベースへの取付部31と、該取付部31の先端から水平方向に延びる略板状の本体33を有し、本体33を下刃20と略平行にした状態でベース20の一端部に取り付けられている。図1に示すように、フレーム30の取付部31は、ベース20上に取付面32を延ばしており、この取付面32から、ベース20上に取り付けられている。例えば、ねじを用いて螺合させるように、取付面32をベース20上に固設する。フレーム30は、略板状の本体33の一方の側面から、同様に略板状の本体を有するスライド部材40の側面を当接させている。図5に示すように、フレーム30には、隣接配置されるスライド部材40をスライド移動させるための駆動機構60が設けられている。また、フレーム30は、スライド部材40を当接させる側面とは反対側の側面から、操作部50の端部をヒンジ状に取り付けている。そして、操作部50を回転すると、フレーム30内の駆動機構60が駆動されて、隣接配置されるスライド部材40をスライド移動させるようにしている。この駆動機構60は、以下において詳述される。
スライド部材40は、フレーム30と当接する側面とは反対側の側面に上刃4を取り付けている。上刃4の取り付けは様々に行うことができるが、例えば、図5に示すように、上刃4を支持する取付部(背)12に取付用の孔5a、5b、5cを適宜設けて、これら孔5a、5b、5cを介して、ねじ3a、3b、3cを、スライド部材40に設けられた雌ねじ状の孔41a、41b、41c内に螺合させることで、スライド部材40の側面に対して上刃4を着脱自在に取り付ける。上刃4はスライド部材40の長手方向に沿って、下刃2と平行に直線状に延びるように取り付けられており、刃先を下に向けている。この際、図3に示すように、上刃4の刃先を下刃2の刃先に対して鋭角に傾斜させていてもよい。この場合、上刃4の刃先を、フレーム取付面32の側が下方になる様に傾斜させることによって、被裁断物に対して角度をもって切り込むことができるので、切れ味が良くなる。
上述のように、スライド部材40のスライド移動を操作するため、操作部50が備えられるが、好ましくは、この操作部50は、押し下げることによって、てこの原理によってスライド部材40を移動させることができるハンドルである。図4に示すように、ハンドル50の本体は、長手方向に延びるように略棒状に構成されている。また、ハンドル50は、ハンドルシャフト52を用いて、フレーム30に対してヒンジ状に取り付けられている。このシャフト52は、フレーム30内で延設されて、図5に示したフレーム30上の駆動機構60の一部と接続される。また、ハンドル50の反対側の端部にはグリップ部54が備えられる。このグリップ部54は、人間の手によってつかみ易くされており、ハンドル50の操作性を良好にしている。
上述のように上刃4はスライド部材40と一体に固定されるため、スライド部材40のスライド移動に伴って、上刃4はスライド移動する。このスライド移動中、上刃4は下刃2の側面に押付けられている。即ち、図1(A)に示す上方位置では、図2(A)の符合Dに示すように、ベース20上に取り付けられるフレーム30の本体33が、若干、側方にずれて上方に延びており、このため、スライド部材40上の上刃4は、下刃2に対して反りDを有している。この反りDは、図2(A)に示すように、フレーム30の本体33を下刃2との平行位置から僅かな角度(例えば、0.1〜1度であって、好ましくは、0.5度)だけ下刃2に近接させて配設することによって、板ばね式に提供されている。また、図1に示すように、上刃4は、下部から下方に垂直に延びるようにガイド部(ガイド片)14を設けている。そして、図1(A)に示す状態では、上刃4は、ガイド部14を下刃2の側部側と当接させ、スライド部材40を図1(B)に示す下方位置まで移動することによって、図2(B)に示すように、この反りDを解消するように、下刃2に対して上刃4が押付けられる。図2(A)に示す状態では、基盤22上の下刃2と、スライド部材40上の上刃4は、上下方向に相対するように配置されているが、スライド部材40を図1(A)に示す上方位置から図1(B)に示す下方位置までスライド移動することによって、図2(B)の矢印に示すように、上刃4は側方に押込まれて、下刃2と噛合う。但し、図2(A)、(B)は、説明を容易にするため、誇張して示されていることを理解されたい。
ここで、図8を参照して、本発明の実施形態に用いられる上刃4について説明する。上刃4は、実施形態に応じて様々に構成することができるが、好ましくは、図8から理解できるように、切れ味を良くするため、上刃4の内刃6側にスキ7を設けている。また、図示していないが、同様に、下刃2の内刃側にもスキを設ける。また、上刃4の外刃8側の先端部に小刃9を設けている。また、図示していないが、同様に、下刃2の外刃側の先端部に小刃を設ける。また、図示した実施形態では、上刃4は、刃先を下刃2の刃先に対し鋭角をなすように、直線状に延ばしている。このため、基盤22上に固設された下刃2に対して上刃4を移動させる際、角度付けられた上刃4によって、切れ味を良好にすることができる。他、下刃2と上刃4の噛み合わせを向上させるため、下刃2と上刃4に様々な工夫をこらしていてもよい。
尚、図示した実施形態では、下刃2と上刃4は鋼から形成されるが、利用される素材並びに製造方法は、実施形態に応じて、様々に選択することができる。例えば、下刃2と上刃4が擦れ合う部分のみ鋼から形成するように、鋼と軟鉄の複合材から鍛造してもよい。この場合、硬い鋼を軟鉄で覆うことにより、硬さと適度な粘りを持たせて、耐久性を向上させるとともに、切れ味を良好にできる。また、下刃2と上刃4のすべてを鋼から形成してもよい。例えば、上刃4と取付部12を一体に形成する。この場合、非常にかたく頑丈にすることができる。また、溶かした鉄を型に流し込んだ鋳鉄で、所定の形状に下刃2と上刃4を夫々形成してもよい。この場合、コスト面で有利となる。また、ステンレス鋼を全身鍛造により形成し、電気炉で完全熱処理することで下刃2と上刃4を夫々形成してもよい。この場合、サビの発生を効果的に防ぐことができる。他、実施形態に従って、任意の素材から、適当な製造工程を経て、下刃2と上刃4を形成してもよい。
次に、図6と7を参照して、図5に示した、ハンドル50の回転によって、スライド部材40を斜め下方にスライド移動させて、下刃2に対して上刃4を噛合わせる駆動機構60について説明する。
上述したように、フレーム30は略板状の本体33を有し、本体33を下刃2と略平行にした状態でベース20の一端部に取り付けられている。フレーム30の本体33の側面上には、板状のスライド部材40が側面を下刃2と略平行にした状態で配置されている。フレーム30に備えられる駆動機構60は、スライド部材40を、水平状態を維持しながら、上方から斜め下方に向けて、スライド移動させるように機能する。即ち、駆動機構60は、スライド部材40に設けられた空間部42と、ハンドル50をフレーム30に回動可能に取り付けるシャフト52と、該シャフト52に軸着されたカム部材62を有している。そして、ハンドル50を押し下げることによって、ハンドル50のシャフト52に軸着されたカム部材62が回転して、カム部材62の外周が空間部42の内壁に摺接するようになっている。ここで、スライド部材40の空間部42の形状とカム部材62の形状を、スライド部材40が上方から斜め下方に向けて、つまり、スライド部材40のベース20への取り付け側に向けて、スライド移動されるような形状に設計されている。空間部42とカム部材62の組合せは、横方向に延びるスライド部材40のベース20への取り付け側に備えられるが、これと同様の空間部43とカム部材63の組合せが、スライド部材40のベース20への取り付け側とは反対側に、ほぼ平行に備えられている。そして、シャフト52の回転によって、カム部材62が回転して空間部42と摺接するのに伴って、カム部材63が回転して空間部43と摺接するようにしている。この結果、駆動機構60は、スライド部材40を、水平状態を維持させながら、所定のスライド経路に沿って、上方から斜め下方に向けて、スライド移動させる。さらに、駆動機構60は、スライド部材40の移動範囲を定める手段70を備えており、一定の範囲内で、スライド部材40をスライド移動させる。以下、駆動機構60について詳述する。
図6は、図5に示した駆動機構60の要部を示している。同図から理解できるように、ハンドル50の回転側の端部には、回転軸Oと同軸方向にハンドルシャフト52が延設されている。このシャフト52は、フレーム30に設けられた孔を通って延びて、フレーム30上に配置されたレバー62と一体に取り付けられている。レバー62は、この回転によって空間部42の内壁に摺することでスライド部材40を斜め下方に移動させるカム部材として機能するものであり、シャフト52の径方向(スライド部材40のベース20への取り付け側とは反対方向)に本体を延ばしており、この端部側に接続部64を設けている。レバー62は、スライド部材40内の空間部42内に設けられており、接続部64を空間部42の内壁面(スライド部材40の側面44)とリンク状に接続させている。このため、図1(A)から図1(B)に示すように、ハンドル50を円周方向に移動させて、図6に示した回転軸Oを中心としてシャフト52を回転させると、シャフト52と一体に取り付けられたレバー62は、シャフト52の回転に伴って、図6(A)から図6(B)に示すように、回転軸Oを中心として回転する。この際、レバー62の接続部64には「てこの原理」が働いて、比較的小さな力で、スライド部材40をリンク状にスライド移動させることができる。つまり、レバー62の接続部64はハンドル50の回転軸Oに近接して設けられているが、ハンドル50のグリップ部54はハンドル50の回転軸Oからより離れて設けられているため(図4参照)、ハンドル50のグリップ部54を手で掴んで回転させると、ハンドル50の回転軸Oに近接して設けられたレバー62の接続部64には有利な力のモーメントが発生する。従って、レバー62の接続部64に働くこの力のモーメントを利用することで、スライド部材40を効率よく、ベース20への取り付け側に向けて斜め下方にスライド移動させることが可能になる。尚、上記レバー62によるスライド部材40をスライド移動させる手段は、リンク、カム、歯車、さらには他の任意の機構を用いたり、又は、これらを組み合わせて用いて、スライド部材40をスライド移動させる手段を構成することは可能である。
図示した実施形態では、図7に示すように、レバー62を収容するスライド部材40の空間部42内には段差が設けられており、この段差の側面44に対して、図6に示すように、レバー62の接続部64を当接させている。さらに、図7に示すように、側面44には孔48が設けられており、この孔48内に装着されたピン又はシャフト46を介して、図6に示すように、レバー62の接続部64を段差の側面44とヒンジ状に接続させている。このため、図1(A)から図1(B)に示すように、ハンドル50を円周方向に回転させると、上記ヒンジ状の接続によって、レバー62から作用を受けて、図6(A)から図6(B)に示すように、スライド部材40がスライド移動できる。また、スライド部材40が下方位置まで移動した後、再度、図1(B)から図1(A)に示すように、ハンドル50を元の位置に戻すように逆方向に回転させると、図6(B)から図6(A)に示すように、スライド部材40を逆方向にスライド移動させて、元の状態に復帰させることができる。
また、図示した実施形態では、図7(A)に示す空間部42内に設けられた段差の両側面44、44側に、夫々図6に示したレバー62、62を備えている。そして、これら二つの側面44、44に対して、夫々レバー62、62の接続部64、64を対面するように設けている。これら接続部64、64は、上記シャフト46によって、間に上記段差を挟むように一体に接続されている(図5参照)。従って、ハンドル50を円周方向に回転させると、二つのレバー62、62を用いて、スライド部材40のスライド移動を行うことができる。
さらに、図示した実施形態では、図6に示すように、駆動機構60は、上記レバー62と同様のレバー63を、長手方向に延びるスライド部材40のベース20への取り付け側から離れた他端部に設けている。このレバー63は、上述したレバー62と同様に構成されるが、レバー63を回転自在に支持するシャフト53は、ハンドル50の回転によって直接駆動されない点が相違する。つまり、シャフト53はレバー63を自由回転させるように支持しており、レバー62の回転に追従するように、レバー63がシャフト53を中心として回転する。これら二種類のレバー62、63を用いることで、ベース20上に固設された下刃2に対して、スライド部材40の平行状態を維持しながら、上刃4を上方から斜め下方にスライド移動させるように、スライド部材40をスライド移動させる。尚、これら2つのレバー62、63を用いて、スライド部材40をスライド移動させる際、スライド部材40の側面を取付けたフレーム30の本体33が下刃2の側面に対して所定の角度をもって、近接するように、ベース20上に取付けられているので(図2(A)参照)、上刃4が、側面から均等に下刃2に対してバネ付勢された状態となっている。
スライド部材40の駆動機構60は、主に上述のように構成されるが、さらに、スライド部材40の移動範囲を定める手段70を備えている。即ち、図6に示すように、スライド部材40内にさらなる空間部72を形成するとともに、この空間部72内に、例えば、ねじやピン74等を用いて、フレーム30に対して固設されるスライドガイド板76を配置させる。図示した実施形態では、空間部72とスライドガイド板76を夫々略長方形状に形成しており、スライドガイド板76に比べて、空間部72をより大きく形成させている。そして、図1(A)に示すように、スライド部材40が上方位置にあるとき、図6(A)に示すように、空間部72の左下側の端部に対して、スライドガイド板76の左下側の端部が当接して、スライド部材40の上方位置の限界を定めるようにしている。また、図1(B)に示すように、スライド部材40が下方位置にあるとき、図6(B)に示すように、空間部72の右上側の端部に対して、スライドガイド板76の右上側の端部が当接して、スライド部材40の下方位置の限界を定めるようにしている。従って、空間部72の左下側の端部から、右上側の端部に向って、対角線上にスライド部材40の移動範囲が定められており、フレーム20に対し固定されたスライドガイド板76を用いて、この移動範囲を越えてスライド部材40がスライド移動することを防いでいる。
図示した実施形態では、図7に示すように、スライドガイド板76を収容するスライド部材40の空間部72内に段差を設けており、図6に示すように、この側面78からスライドガイド板76を当接させている。また、スライドガイド板76は、側面78と常に当接するように係合されている。このため、スライド部材40のスライド移動中、スライドガイド板76が側面78と係合することにより、スライド部材40がフレーム30から離れないようにスライド移動することを確保させている。
この様な空間部72とスライドガイド板76の組合せは、スライド部材40内に複数個備えられている。本実施形態では、図6に示す様に、スライド部材40のベース20への取り付け側から離れた他端部に、上記空間部72とスライドガイド板76と同様の構成の空間部73とスライドガイド板77を設けている。この二つのスライドガイド板76、77は、同一長さであって、平行に配置されるので、スライド部材40をこの全長にわたってほぼ等しくスライド移動させるように案内することができる。
以上のように駆動機構60を構成することにより、所定のスライド移動経路に沿って、所定の範囲内で、スライド部材60を確実にスライド移動させることができる。さらに、図示した実施形態では、この操作性を高めるため、図1(A)に示した上方位置では、弾性体(例えば、コイルやばね等)38の有する弾力によって、ハンドル50を浮動状態で上方に支持させている。例えば、図示した実施形態では、ハンドル50の回転側の端部側とフレーム30の間にばね38を取り付けている。そして、通常、ハンドル50のグリップ部54に何の力も加わっていない状態では、図1(A)に示すように、ばね38の弾力を利用して、フレーム30に対してハンドル50の本体を上方に付勢された状態で支持させる。この場合、図6(A)に示したように、ハンドル50と接続されたレバー62を介して、スライド部材40もまた、フレーム30に対して上方に付勢された状態で支持させる。これに対して、図1(B)に示すように、上記ばね38の弾力を超えて、ハンドル50のグリップ部54に上方から力を加えて、ハンドル50の本体が下方に押し込まれると、図6(B)に示したように、ハンドル50の回転に応じて、レバー62が回転することにより、上記駆動機構60が操作されて、スライド部材40が基盤22に向って下方移動するようにしている。そして、ハンドル50のグリップ部54に加えられた力が取り除かれると、ハンドル50の本体は、上記ばね38の弾力によって、再度元の上方位置に復帰するが、この際、同時にレバー62が逆方向に回転することにより、図1(A)に示すように、スライド部材40もまた元の上方位置に向って上方移動するようにしている。好ましくは、図2の(A)、(B)に示すように、フレーム30の側面にハンドルストッパー36を固設させて、ハンドル50の回転角度を限定させる。
以上のように構成されることで、ハンドル50を回転して、駆動機構60を操作して、図1(A)に示す上方位置から図1(B)に示す下方位置までスライド部材40をスライド移動させると、上述のようにスライド部材40の移動経路が定められているため、スライド部材40と一体の上刃4は、下刃2に向って上方から斜め下方にスライド移動する。また、図1(A)に示す上方位置から図1(B)に示す下方位置までスライド部材40をスライド移動させる際、上刃4は反りDをなくすように、側面から下刃2に押当てるように移動する。また、上刃4は、下刃2に対してベース20への取り付け側が下方になる様に傾斜しているため、スライド部材40が図1(B)に示した下方位置まで降下する様に、下刃2と上刃4が鋏式に噛合って、点当りで切るように切断機能を行うことができる。
従って、本発明の実施形態に係るカッター10では、下刃2と上刃4を噛合わせる際、切れ味を良くしており、主に紙や布等の被裁断物を綺麗に切断することができる。特に、上刃4を上方から斜めにスライドさせるように引き切りするため、切断時に軽く切れるし、切断面の毛羽立ちを防止できる。又、上刃4がベース20への取り付け側に向けてスライドするので、紙を逃さずに、ずらすことなく綺麗に切ることができる。
また、この構成では、刃先の前方(ベース20への取り付け側とは反対側)を開かせることにより、下刃2と上刃4の間の隙間Sに対して、図1(A)の矢印aに示すように、前方から紙等の被裁断物を導入することができるとともに、矢印bに示すように、側方からも被裁断物を導入することができる。このため、このカッター10では、鋏式のように、順送りに、紙でも、布でも切っていく事が出来、大変に使いやすくなっている。
さらに、下刃2と上刃4の間の隙間Sを、指等が挟まらないように最小に設定することで、安全性を高めることができる。また、この操作は、ハンドル50の回転だけで簡単に行うことができる上に、てこの原理を有効に利用することにより、小さな力でこの操作を行うことができる。さらに、この操作はハンドル50を押し下げるだけでよく、鋏を使う様な技術は要らないため、幼老人や指先の不自由な人や目の不自由な人等でも容易に扱うことができる。
さらに、本発明の実施形態に係るカッター10では、固設された下刃2に対して、上刃4を上方から移動させて、双方の刃2、4の相互作用により、カッター機能を行うため、上刃4をさほど鋭利にする必要はないし、切断時に上刃4を保護するように、基盤22上に耐傷性を有するカッターシートを備える必要がない。カッターシートを用いる従来技術では、カッターシートは消耗品のため、適宜、取り付けや交換等を行う必要があったが、本発明の実施形態では、このような消耗品を用いないため、メンテナンスにかかる費用を削減できる。
さらに、本発明に係る好適な実施形態では、被裁断物の端から限られた位置で、被裁断物を切断する手段80を備える。
即ち、例えば、図5に示すように、上刃4とスライド部材40の間において、スライド部材40内に備えた収容溝82内に、ガイド体84をスライド移動自在に収容させる。ガイド体84は、図9(A)に示すように、スライド部材40の内側の側面をガイド体84の側面の形状に合わせてくぼませて構成された収容溝82内に本体を収容させる収容位置(非使用位置)と、図9(B)に示すように、収容溝82内から本体の下部86を下方に延ばす展開位置(使用位置)との間でスライド移動自在にされている。具体的には、図9(B)に示すように、ガイド体84は、展開時には裁断方向に対して垂直に延びて、この下部86から、切断作用を行う上刃4の裏側で、紙等の被裁断物の裏当てを行う。このため、被裁断物の端から所定の位置で切断できるようになる。上刃4の裏側に配置されるガイド体84と被裁断物との水平方向の間隔は、切り取りたい長さに応じて任意に設定することができる。また、ガイド体84の収容位置(図9(A)参照)から上下方向に一部突出する展開位置(図9(B)参照)までの上下方向の間隔は、任意に設定することができる。このように、スライド部材40の収容溝82内にガイド体84をスライド移動自在に収容することで、ガイド体84を別体で保管するような煩わしさをなくすことができる。尚、図9では、説明を容易にするため、上刃4を、スライド部材40及びガイド体84と重ねて示している。
ガイド体84の収容位置と展開位置の切り替えは、ガイド体84を上下方向にスライド移動させることで行うが、例えば、図5、9に示すように、ガイド体84の本体にスライド方向に沿って延びる縦長のスロット88を設けるとともに、ガイド体84を収容する収容溝82内に突出部87を設ける。この突出部87はスロット88内に収容されて、ガイド体80のスライド幅を定めるように機能する。即ち、図9(A)に示すように、ガイド体84が収容溝82内に収容されるとき、突出部87はスロット88の下方端部と当接して、ガイド体84の収容位置を定める。また、図9(B)に示すように、ガイド体84が収容溝82から一部下方に引き出されるとき、突出部87はスロット88の上方端部と当接して、ガイド体84の展開位置を定める。
さらに、図示していないが、一層の操作性を向上させるため、様々な工夫をガイド体84に備えていてもよい。例えば、収容溝82とガイド体84に夫々対に係合するように係合部を設けて、図9(A)に示す収容位置と図9(B)に示す展開位置で、夫々、ガイド体84を所定位置で固定させるようにしてもよい。ガイド体84を所定位置で固定する係合部の形状、構成、個数、位置等は限定されず、任意に備えられていてもよい。例えば、収容溝82に収容時のガイド体84を支持する係止突片を設ける。そして、ガイド体84を図9(A)に示す収容位置に移動させたときに、ガイド体84に設けた凹部と、上記係止突片とを対に係合させて、ガイド体84を収容位置で固定させるようにしてもよい。
本発明の実施形態に係るカッター10は、以上のように構成されて、限られた間隔で、被裁断物を切断する手段80を備えるため、例えば、封書の開封を行う場合のように、封書の端部から限られた位置で切断することが求められる場合にも簡単に対処することができる。尚、端から限られた位置を切断することは、通常の鋏では手先の器用さが必要とされたが、本願発明では、鋏と同様の高品質な切断操作を提供しながら、このような操作を大変に簡単に行うことができる。また、通常のカッターや押し切りカッターを用いて、このような切断を行う場合には、カッターマット等の消耗品を必要としていたが、本願発明では、このような消耗品を要しないため、扱いやすくなっているとともに、コスト面でも大変に有利になっている。
次に、図10及び11を参照して、本発明のカッター10に関する第二の好適な実施形態について説明する。この第二の実施形態は、上記実施形態と比べて、スライド部材40の駆動機構60と、下刃2に対して上刃4に反りDを提供する形態を相違させている。尚、この第二の実施形態において、上記実施形態と同じ参照番号が付けられた部品は、同様に機能するものとする。以下、主に相違点について説明する。
まず、第二の実施形態に係る駆動機構60の構成について説明する。図10に示すように、ハンドル50の回転側の端部には、回転軸Oと同軸方向にシャフト52が延設されている。このシャフト52は、フレーム30に設けられた孔を通って延びて、フレーム30上のレバー92と一体に取り付けられている。レバー92は、シャフト52の径方向(スライド部材40のベース20への取り付け側とは反対方向)に本体を延ばしており、この端部側にスライド部材40と接続されるための接続部94と、後述するアーム99に接続されるための接続部(符合96に示す近傍)を有している。このレバー92のスライド部材40への取り付け構成は、第一の実施形態のものと同一であり、同様のレバー93を他端部に設けた点も同様である。
第二の実施形態では、他端部側のレバー93を回転自在に支持するシャフト53は、ハンドル50の回転によって直接駆動されないが、符合97に示すシャフトによって、アーム99を用いてリンク状にレバー92に接続させることによって可能としている。従って、ハンドル50を回転させて、シャフト52と一体のレバー92を回転させると、アーム99によってリンク状に連結されたレバー93は、シャフト53を中心として、レバー92と同期して回転する。これら二種類のレバー92、93を用いて、ベース20上に固設された下刃2に対して、上刃4を上方から斜め下方にスライド移動させるように、スライド部材40をベース20に対する平行状態を維持させながら移動できる。
さらに、第二の実施形態では、下刃2に対して上刃4に反りDを提供する手段を異なる形態で備えている。即ち、上記第一の実施形態では、図2に示したように、下刃2に対して上刃4に反りDを与えるため、ベース20上に取り付けられるフレーム30を弾力的に付勢させていた。また、図1から理解できるように、上刃4の下部にはガイド部14を備えて、このガイド部14から、上刃4を下刃2の縁部側に押圧させていた。そして、ハンドル50を用いて、スライド部材40をスライド移動させると、上記反りDを解消させるように、上刃4を下刃2に対して噛合わせるように移動させていた。これに対して、第二の実施形態では、図10から理解できるように、スライド部材40とフレーム30の本体33との間に弾性体(例えば、皿状の板ばね120)を備えており、上刃4の側面を弾性体120を介して、下刃2の側面に向けて付勢している。この場合、弾性体120を、スライド部材40のベース20への取付け側とは反対側に配設することによって、刃の先端部(取付け側とは反対側の端部)が切断する際にも、上刃4と下刃2との点あたりが確保される。初期状態では、上刃4は、下方の下刃2に対して上下方向に相対しており、上刃4の下部に備えられるガイド部14(図8参照)から、下刃2の縁部側に押圧されている。そして、ハンドル50を回転して駆動機構60を操作し、スライド部材40を下刃2の方にスライド移動させると、上記弾性体120の付勢力に逆らって、反りDが解消され、上刃4と下刃2が噛合う。この弾性体120の形状、構成、個数、位置等は、実施形態に応じて任意に設定できる。
以上のように、第二の実施形態では、下刃2に対して上刃4に反りDを提供する手段をフレーム30とは別体で設けられた弾性体120で構成したが、この場合も同様に、スライド部材60のスライド移動に伴って、下刃2に対して上刃4を側方から押し当てられるようにしている。他、様々な構成のばね方式により、上刃4を、側面から押して、下刃2に当てながら切るようにすることは可能である。
本発明に係るカッターの上方位置と下方位置をA、Bに分けて示す斜視図である。 本発明に係るカッターの上方位置と下方位置をA、Bに分けて示す正面図である。 非切断状態にある、本発明に係るカッターの側面図である。 切断状態にある、本発明に係るカッターの平面図である。 本発明に係るカッターの分解斜視図である。 本発明に係るカッターのスライド機構の上方位置と下方位置をA、Bに分けて示す図である。 本発明に係るカッターに用いられるスライド部材の平面図と側面図をA、Bに分けて示す図である。 本発明に係るカッターに用いられる上刃の側面図と、このm−m線に沿った断面図を示す図である。 本本発明に係るカッターに用いられるガイド体の収容位置と展開位置をA、Bに分けて示す図である。 本発明に係る第二の実施形態のカッターに用いられるスライド機構の上方位置と下方位置をA、Bに分けて示す図である。 本発明に係る第二の実施形態のカッターの上方位置と下方位置をA、Bに分けて誇張して示す正面図であり、Aは、図10のA−A線に沿った断面図であり、Bは、図10のB−B線に沿った断面図である。
符号の説明
2 下刃
4 上刃
10 カッター
14 ガイド部
20 ベース
22 基盤
30 フレーム
38 弾性体(ばね)
40 スライド部材
42 空間部
50 操作部(ハンドル)
52 シャフト
60 駆動機構
62、92 レバー(カム部材)

Claims (6)

  1. ベースと、該ベースの一端部に取り付けられたフレームと、該フレームにスライド可能に取り付けられたスライド部材と、を有し、前記スライド部材に設けられた上刃と、前記ベースに設けられた下刃とによって、前記上刃と前記下刃との間に挿入された被裁断物を裁断するカッターであって、ハンドルを操作することによって前記スライド部材を斜め下方に移動させる駆動機構を有することを特徴とするカッター。
  2. 前記上刃は、前記下刃の側面に対してバネ付勢されており、前記下刃に摺接して案内するガイド部を有することを特徴とする請求項1に記載のカッター。
  3. 前記上刃は、前記フレームのベースへの取り付け側が下方になるように傾斜させて配設されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカッター。
  4. 前記駆動機構は、前記スライド部材を前記フレームが取り付けられている側に向けて斜め下方に移動させることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つの請求項に記載のカッター。
  5. 前記駆動機構は、前記スライド部材に設けられた空間部と、前記ハンドルを前記フレームに回動可能に取り付けるシャフトと、該シャフトに軸着されたカム部材と、を有し、
    前記ハンドルを押し下げることによって、前記カム部材が回転して前記空間部の内壁に摺接し、前記スライド部材を斜め下方に移動させるように構成されたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1つの請求項に記載のカッター。
  6. 前記上刃の側面は、板状の前記スライド部材の側面に固定されており、
    前記フレームは、前記ベースへの取付部と、該取付部の先端から水平方向に延びて前記スライド部材の側面を取付ける本体部とからなり、
    前記フレームの本体部を前記下刃の側面に対して所定の角度をもって近接するように、前記フレームの前記ベースへの取付部に配設することによって、前記上刃を前記下刃の側面に対してばね付勢したことを特徴とする請求項2〜5の何れか1つの請求項に記載のカッター。
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