JP2009160119A - 配膳車 - Google Patents

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Shigeru Inoue
茂 井上
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Abstract

【課題】 製造に多くの手間とコストを要することなく、トレイの左右方向での位置変更が行えるようにする。
【解決手段】 庫内7のほぼ中央部分に、前後方向に伸びる複数の仕切り壁部材11が上下方向に一列に配設され、その一側が冷蔵室10A、他側が温蔵室10Bとされ、上下に隣り合う仕切り壁部材11間には庫内幅よりも狭い幅のトレイ1が差し込まれるトレイ通路30が形成され、庫内7の両側壁3にはトレイ通路30と同じ高さ位置にトレイ受け6A・6Bが形成された配膳車において、トレイ1の下面にトレイ位置決め用突条2が形成され、トレイ1をトレイ通路30から差し込むことにより、トレイ位置決め用突条2とトレイの一側端が仕切り壁部材11とトレイ受け6A・6Bの基部間に嵌め入れられるようになされている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、病院や老人ホーム等において、調理した食品をトレイに載せて入院患者や入所者等に配るのに用いられる配膳車に関する。
配膳車の庫内は、その中央部分において所定の高さおよび長さを有する多数の仕切り壁部材が上下方向に積み重ねられることで、その左右一側が冷蔵室、同他側が温蔵室とされている。そして、上下に隣り合う仕切り壁部材間に庫内の幅よりも狭い幅のトレイを差し込むことで該トレイが庫内に多段に支持されるようになっている。このとき、トレイにおける仕切り壁部材から一側部分は冷蔵室内に位置し、同他側部分は温蔵室内に位置している。そして、トレイ上において、冷蔵する料理の方が温蔵する料理よりも多い場合にはトレイの一側部分を他側部分よりも長く冷蔵室側へ進入させ、また温蔵する料理の方が冷蔵する料理よりも多い場合にはトレイの他側部分を一側部分よりも長く温蔵室側へ進入させるようにしている。
従来、前記のようなトレイの位置変更を行う機構を備えた配膳車としては、配膳車の冷蔵室から温蔵室にわたって仕切り壁部材を貫通して庫内の両側壁に至るスライドレールを前後一対架設し、該スライドレールが挿通され、且つ連結棒によって連結された左右一対のスライド片が前記スライドレールに沿って左右方向に移動自在とされ、左右一対のスライド片には上下に隣り合う仕切り壁部材間に差し込まれたトレイの両端が載置される構造となったものが知られている。そして、この配膳車では、トレイはスライド片に支持された状態で左右方向に移動するものであった。
特開平2003−93165
前述した配膳車によれば、トレイを左右方向に移動させることで、トレイを冷蔵室側または温蔵室側へ寄せた状態とすることができるものの、かかる機構を実現するためには、スライドレールを架設すると共に、左右一対のスライド片およびこれらを連結する連結棒を用意する必要がある等、製造に多くの手間とコストが必要になるという問題があった。
本発明の目的は、製造に多くの手間とコストを要することなく、トレイの左右方向での位置変更が行える配膳車を提供することにある。
請求項1記載の本発明は、庫内のほぼ中央部分に、前後方向に伸びる複数の仕切り壁部材が上下方向に一列に配設され、その一側が冷蔵室、他側が温蔵室とされ、上下に隣り合う仕切り壁部材間には庫内幅よりも狭い幅のトレイが差し込まれるトレイ通路が形成され、庫内の両側壁にはトレイ通路と同じ高さ位置にトレイ受けが形成された配膳車において、トレイの幅中央下面にトレイ位置決め用突条が形成され、トレイをトレイ通路から差し込むことにより、トレイ位置決め用突条とトレイの一側端が仕切り壁部材と一側のトレイ受けの基部間に嵌め入れられるようになされているものである。
請求項2記載の本発明は、庫内のほぼ中央部分に、前後方向に伸びる複数の仕切り壁部材が上下方向に一列に配設され、その一側が冷蔵室、他側が温蔵室とされ、上下に隣り合う仕切り壁部材間には庫内幅よりも狭い幅のトレイが差し込まれるトレイ通路が形成され、庫内の両側壁にはトレイ通路と同じ高さ位置にトレイ受けが形成された配膳車において、トレイの幅中央下面にトレイ位置決め用突条と該トレイ位置決め用突条の両側に一定間隔をあけて形成された第二位置決め用突条とが形成されて、トレイ位置決め用突条とその両側の第二位置決め用突条との間が第一係合部と第二係合部となされ、トレイをトレイ通路から差し込むことにより、第一係合部と第二係合部係合部のいずれか一方に選択的に仕切り壁部材の上端部が嵌め入れられるようになされているものである。
請求項3記載の本発明は、前記請求項1または請求項2記載の配膳車について、トレイ位置決め用突条の先端部が山形となされていることを特徴とするものである。
請求項4記載の本発明は、前記請求項2または請求項3記載の配膳車について、第二位置決め用突条の両端部に外側へ屈曲した導入用屈曲部が形成されていることを特徴とするものである。
請求項5記載の本発明は、前記請求項2〜請求項4のうちのいずれか一項記載の配膳車について、仕切り壁部材の上端部に、第一係合部および第二係合部に嵌め入れられる凸部が形成されたことを特徴とするものである。
請求項6記載の本発明は、前記請求項2〜請求項5のうちのいずれか一項記載の配膳車について、トレイの両側寄り部分に前後に一定間隔をあけて位置決め用突条とほぼ同じ高さの小突起がそれぞれ形成されていることを特徴とするものである。
請求項1記載の配膳車によれば、トレイにおける位置決め用突条とトレイの左側端を仕切り壁部材と左側のトレイ受けの基部間に嵌め入れることで、トレイが左寄りに支持され、またトレイ位置決め用突条とトレイの右側端を仕切り壁部材と右側のトレイ受けの基部間に嵌め入れることで、トレイが右寄りに支持される。
請求項2記載の配膳車によれば、トレイの第一係合部または第二係合部を仕切り壁部材の上端部に選択的に嵌め入れることでトレイが左寄りまたは右寄りに配置される。
請求項3記載の本発明によれば、トレイ位置決め用突条の先端部が山形となされているため、その傾斜面により前述したトレイの嵌め入れ作業がスムーズに行える。
請求項4記載の本発明によれば、第二位置決め用突条の両端部に外側へ屈曲した導入用屈曲部が形成されているため、該屈曲部により前述したトレイの嵌め入れ作業がスムーズに行える。
請求項5記載の本発明によれば、仕切り壁部材の上端部に形成された凸部によって、第一係合部および第二係合部の嵌め入れがより確実に行える。
請求項6記載の本発明によれば、トレイの両側寄り部分に位置決め用突条とほぼ同じ高さの小突起が形成されているため、トレイを配膳車から外してテーブル等の上に置いた際、トレイが若干傾くことがない。
次に、本発明の実施形態を図面にしたがって説明するが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。
なお、本実施形態において、前後、左右、上下は図3を基準とし、前とは図3の図面紙葉の表側を意味し、後とは同裏側を意味する。また左側とは図3の左側を意味し、右とは同図の右側を指す。また上側とは図3の上側を意味し、下側とは図3の下側を指す。
図1および図2に示すように、トレイ1は全体外形が略横長方形であって、その各角部は円弧状となっており、そして、トレイ1の下面における幅中央部分には、前後方向に伸びる位置決め用突条2が形成されている。位置決め用突条2は、合成樹脂製のトレイ1の幅中央部分に両端が山形の金属製板状部材を貼着することにより構成されている。また、トレイ1の両側寄り部分には、前後に一定間隔をあけて位置決め用突条2とほぼ同じ高さを有する小突起31が形成されている。なお、トレイ1の位置決め用突条2は、前述した別体構成でなく、トレイ1の成型時に位置決め用突条2を一体に成型するようにしても良い。
図3に示すように、トレイ1は以下の要領で配膳車内に支持される。すなわち、3は配膳車の庫内7の両側壁であって、該両側壁3には互いに対応する位置に固定ピン4が挿着され、固定ピン4の頭部4aに嵌め合わされる凹部5を有する左右のトレイ受け6A・6Bが両側壁3から庫内7の中央側へせり出している。そして、トレイ受け6A・6Bに形成された円形穴8には円筒状の棒状連結部材9が嵌め入れられており、該棒状連結部材9は庫内7の幅中央部分に積み重ねられた仕切り壁部材11の上部を貫通している。したがって、仕切り壁部材11とその両側方向のトレイ受け6A・6Bは棒状連結部材9を介して一体構成となっている。
なお、本実施形態では、上下方向に一列に配設された仕切り壁部材11の左側が冷蔵室、同右側が温蔵室とされている。
図4に示すように、仕切り壁部材11は、合成樹脂製の本体部12と本体部12内に収容された断熱材13とを備え、当該仕切り壁部材11の端部における下部には第一凹所14内に嵌め入れられ、重力によって下方に付勢される第一ガイド部材15が設けられている。また、当該仕切り壁部材11の端部における上部には第二凹所16内に嵌め入れられ、バネ部材18によって上方に付勢される第二ガイド部材17が設けられている。なお、本体部12の下側には、ゴム材からなるシャッター20が取り付けられている。上下に隣り合う仕切り壁部材11間はトレイ通路30となされている、
そして、図3および図4に示すように、最上段のトレイ1の下面における位置決め用突条2の右側縁2aからトレイ1の左側端部1aまでの長さL1が左側のトレイ受け6Aの基部6aから仕切り壁部材11の上部の凸部11aまでの距離と一致しており、そのため、トレイ1は、その位置決め用突条2の右側縁2aとトレイ1の左側端部1aが左側のトレイ受け6Aの基部6aと仕切り壁部材11の凸部11aとの間に嵌め入れて、これら部材により左右方向の位置決めがなされている。その結果、最上段のトレイ1は仕切り壁部材11を挟んで左側部1bが右側部1cよりも広い面積を有することとなる。
なお、前述したトレイ1を上下に隣り合う仕切り壁部材11間に差し込む場合には、図4に示すように、第一ガイド部材15と第二ガイド部材17との間にトレイ1の端部を差し込んで両ガイド部材15・17を押し開けることでトレイ1が上下に隣り合う仕切り壁部材11間のトレイ通路30内に進入し、トレイ1の上面にシャッター20が当接する。
図3に示すように、第二段のトレイ1は、前述した最上段のトレイ1と左右逆の配置としたものであり、仕切り壁部材11を挟んで右側部1cが左側部1bよりも広い面積を有することとなる。すなわち、第二段のトレイ1では、トレイ1の下面における位置決め用突条2の左側縁2bからトレイ1の右側端部1dまでの長さL2が右側のトレイ受け6Bの基部6bから仕切り壁部材11の上部の凸部11aまでの距離と一致しており、そのため、トレイ1は、その位置決め用突条2の左側縁2bとトレイ1の右側端部1dが右側のトレイ受け6Bの基部6bと仕切り壁部材11の上部の凸部11a間に嵌め入れて、これら部材により左右方向の位置決めされている。その結果、第二段のトレイ1は仕切り壁部材11を挟んで右側部1cが左側部1bよりも広い面積を有することとなる。
以上述べたように、トレイ1はその下面における位置決め用突条2によって、左側部1bを広くとったり、右側部1cを広くとったりすることができる。この結果、仕切り壁部材11の一側が冷蔵室で、他側が温蔵室である配膳車において、冷蔵する料理が多い場合と温蔵する料理が多い場合とに対応させてトレイ1の嵌め入れ位置を変更させれば良い。
図5および図6は、前記トレイ1とは異なる形状のトレイ21であって、全体が略楕円形となされ、その前縁21aは直線状に成形されているものである。
そして、本実施形態のトレイ21は、前記トレイ1と同様、下面幅中央部分に両端が山形の金属製板状部材を貼着することにより、位置決め用突条2が形成されている。また、本実施形態のトレイ21では、位置決め用突条2の両側に一定間隔をあけて第二位置決め用突条22がそれぞれ突設されており、第二位置決め用突条22の両端部にはいずれも外側へ屈曲した導入用屈曲部22aが形成されている。本実施形態のトレイ21では、前記位置決め用突条2とその両側の第二位置決め用突条22との間が第一係合部15Aと第二係合部15Bとなされ、これら第一係合部15Aと第二係合部15Bは、仕切り壁部材11の上面にその全長にわたって形成された凸部16に嵌め入れられるようになされている。なお、本実施形態のトレイ21においても、その両側寄り部分には、前後に一定間隔をあけて位置決め用突条2とほぼ同じ高さを有する小突起31が形成されている。
すなわち、図7に示すように、最上段のトレイ21では、その右側の第一係合部15Aが仕切り壁部材11の上面の凸部16に嵌め入れられることにより、当該トレイ21が仕切り壁部材11によって支持されている。この場合、トレイ21は仕切り壁部材11を挟んでその左側部1bの面積が右側部1cの面積よりも広くなる。
一方、第二段のトレイ21は、その左側の第二係合部15Bが仕切り壁部材11の上面の凸部16に嵌め入れられることにより、当該トレイ21が仕切り壁部材11によって支持されている。この場合、トレイ21は仕切り壁部材11を挟んで右側部1cの面積が左側部1bの面積よりも広くなる。本実施形態のトレイ21もこのように仕切り壁部材11を挟んだ左右の面積を変更させることにより、冷蔵する料理が多い場合と温蔵する料理が多い場合にそれぞれ対応することができる。
本発明の配膳車によれば、従来に比べて簡単な構造でトレイの左右位置を変更することができるため、幅広い利用が期待できる。
実施形態におけるトレイの底面図である。 同じくトレイの正面図である。 配膳車におけるトレイの支持状態を示す正面図である。 仕切り壁部材間におけるトレイの差込み状態を示す縦断面図である。 他の実施形態に係るトレイの底面図である。 同実施形態に係るトレイの正面図である。 配膳車におけるトレイの支持状態を示す正面図である。。
符号の説明
1 トレイ
2 位置決め用突条
3 庫内の両側壁
6A・6B トレイ受け
7 庫内
11 仕切り壁部材
15A 第一係合部
15B 第二係合部
22 第二位置決め用突条

Claims (6)

  1. 庫内のほぼ中央部分に、前後方向に伸びる複数の仕切り壁部材が上下方向に一列に配設され、その一側が冷蔵室、他側が温蔵室とされ、上下に隣り合う仕切り壁部材間には庫内幅よりも狭い幅のトレイが差し込まれるトレイ通路が形成され、庫内の両側壁にはトレイ通路と同じ高さ位置にトレイ受けが形成された配膳車において、トレイの幅中央下面にトレイ位置決め用突条が形成され、トレイ通路からトレイを差し込むことにより、トレイ位置決め用突条とトレイの一側端が仕切り壁部材と一側のトレイ受けの基部間に嵌め入れられるようになされている、配膳車。
  2. 庫内のほぼ中央部分に、前後方向に伸びる複数の仕切り壁部材が上下方向に一列に配設され、その一側が冷蔵室、他側が温蔵室とされ、上下に隣り合う仕切り壁部材間には庫内幅よりも狭い幅のトレイが差し込まれるトレイ通路が形成され、庫内の両側壁にはトレイ通路と同じ高さ位置にトレイ受けが形成された配膳車において、トレイの幅中央下面にトレイ位置決め用突条と該トレイ位置決め用突条の両側に一定間隔をあけて形成された第二位置決め用突条とが形成されて、トレイ位置決め用突条とその両側の第二位置決め用突条との間が第一係合部と第二係合部となされ、これら係合部のいずれか一方に選択的に仕切り壁部材の上端部が嵌め入れられるようになされている、配膳車。
  3. トレイ位置決め用突条の先端部が山形となされている、請求項1または請求項2記載の配膳車。
  4. 第二位置決め用突条の両端部には、外側へ屈曲した導入用屈曲部が形成されている、請求項2または請求項3記載の配膳車。
  5. 仕切り壁部材の上端部に、第一係合部および第二係合部に嵌め入れられる凸部が形成された、請求項2〜請求項4のうちのいずれか一項記載の配膳車。
  6. トレイの両側寄り部分に前後に一定間隔をあけて位置決め用突条とほぼ同じ高さを有する小突起がそれぞれ形成されている、請求項2〜請求項4のうちのいずれか一項記載の配膳車。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012169087A1 (ja) * 2011-06-09 2012-12-13 パナソニック株式会社 配膳車
JP2014023858A (ja) * 2012-07-30 2014-02-06 Panasonic Corp 配膳車
JP6427833B1 (ja) * 2017-08-30 2018-11-28 エレクター株式会社 温冷配膳車

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