JP2009159792A - 車両の駆動装置、及びそれを備える鞍乗型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータが備えるロータの回転速度の算出の正確性を向上できる駆動装置を提供する。
【解決手段】駆動装置では、ロータの回転によって磁極が接近するタイミングに応じて、それぞれパルス信号を出力する複数のセンサが、軸の周方向に並んで配置される。そして、駆動装置が備える制御部は、ロータの回転が開始した後に前記複数のセンサがパルス信号を出力する順番に基づいて、当該複数のセンサのいずれかを選択する。そして、制御部は、当該選択されたセンサが出力した前記パルス信号の出力タイミングと、その後に前記複数のセンサが出力した前記パルス信号の出力タイミングとに基づいて、ロータの回転速度を算出する。
【選択図】図10

Description

本発明は、モータを備える車両の駆動装置、及び鞍乗型車両に関し、特に、モータの回転速度を算出する技術に関する。
近年、エンジンの出力だけでなく、モータの出力をも利用して走行する自動二輪車や、モータ単体の出力によって走行する二輪の電動車の開発が進められている。このような車両では、車両の発進時等にモータの回転速度を検知することが必要となる場合がある。例えば、特許文献1に記載される車両は、車両の発進時や走行中に車輪がスリップしているか否かを判定するために、モータの回転速度を算出している。具体的には、特許文献1の車両は、回転速度に基づいて、さらに回転加速度を算出し、当該回転加速度が所定の閾値を越えている場合に、車輪がスリップしていると判断している。
特許文献1の車両では、モータの回転速度を算出するために、ロータに設けられた磁石が到来するタイミングでパルス信号を発生する磁気センサがモータに設置され、当該パルス信号に基づいてモータの回転速度が算出されている。このようなセンサが設置されている場合、ロータの回転開始時の回転速度は、例えば、最初と2番目のパルス信号が出力されるタイミングの間隔に基づいて算出できる。
特開2002−166873号公報
しかしながら、1つのセンサだけをモータに設置している場合には、モータの回転が開始した時点から遅れて、磁石がセンサの位置に到来し、回転が開始した直後の正確な速度を算出できない場合がある。例えば、磁石がロータの周方向に90度間隔で設けられている場合であって、磁石の回転位置がセンサの位置から90度近く離れている状態からロータの回転が始まる場合には、ロータが90度弱回転した後にパルス信号が発生することとなる。そのため、この場合には、回転が開始した直後には、正確な回転速度を算出できない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的の一つは、ロータの回転速度を算出する車両の駆動装置、及び鞍乗型車両において、ロータの回転速度の算出の正確性を向上することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る車両の駆動装置は、磁極が設けられたロータを含み、当該ロータを軸周りに回転させることで車輪を駆動させるモータと、前記軸の周方向に並んで配置され、前記ロータの回転によって前記磁極が接近するタイミングに応じて、それぞれパルス信号を出力する複数のセンサと、前記パルス信号の出力タイミングに基づいて、前記モータの回転速度を算出する算出処理部と、を含む。そして、前記算出処理部は、前記ロータの回転が開始した後に前記複数のセンサがパルス信号を出力する順番に基づいて、当該複数のセンサのいずれかを選択し、当該選択されたセンサが出力した前記パルス信号の出力タイミングと、その後に前記複数のセンサが出力した前記パルス信号の出力タイミングとに基づいて、前記ロータの回転速度を算出する。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る鞍乗型車両は、上記駆動装置を備える。
本発明によれば、モータの回転が開始してから、ロータの回転速度を算出するためのパルス信号が算出されるまでの時間差を縮めることができるので、ロータの回転速度をさらに正確に算出できる。なお、ここで鞍乗型車両は、搭乗者がシートに跨って乗車する車両であり、自動二輪車(スクータを含む)や、四輪バギー、電動の二輪車等を含む。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態の例である駆動装置10を備えた自動二輪車1の側面図である。図2は、図1におけるII−II線の断面図である。
図1に示すように、自動二輪車1は、駆動装置10とともに、フロントホイール(前輪)3と、リアホイール(後輪)4と、エンジン20と、動力伝達装置23とを備えている。また、駆動装置10は、制御装置11と、モータ30とを備えている。
図1に示すように、フロントホイール3は、車体の前側に配置されたフロントフォーク5によって、車軸3aの回りに回転可能となるように支持されている(図2参照)。フロントフォーク5は、斜め上下方向に延伸するよう配置され、その上部にはステアリング6が接続されている。ステアリング6は、不図示のヘッドパイプによって回転可能に支持されており、フロントフォーク5及びフロントホイール3とともに左右に回転する。ステアリング6の一方側(車両進行方向Frに向いて右側)には、搭乗者によって操作され、エンジン20又はモータ30が出力する駆動力を増減させるためのアクセルグリップが設けられている。
エンジン20は、ピストン21と、クランクシャフト22とを含んでいる。エンジン20には、シリンダ20aが設けられ、シリンダ20a内にピストン21が配置されている。ピストン21は、シリンダ20aに供給される燃料が燃焼することで、シリンダ20a内を往復運動する。クランクシャフト22は、ピストン21に連結されており、ピストン21が往復運動することで回転する。
動力伝達装置23は、変速機24とクラッチ25とを備えている。変速機24は、クランクシャフト22の回転を減速してリアホイール4の車軸4a側に伝達するとともに、その減速比を変化させる。変速機24は、例えば、変速比を連続的に変化させるベルト式の無段変速機であり、クランクシャフト22とともに回転する駆動側プーリ24aと、被駆動側プーリ24bと、駆動側プーリ24aと被駆動側プーリ24bとに巻かれるベルト24cとを含む。駆動側プーリ24aの回転はベルト24cを介して、被駆動側プーリ24bに伝達される。なお、変速機24は、搭乗者やアクチュエータによって変速ギアの切り替えが行われる歯車式の変速機でもよい。クラッチ25は、クランクシャフト22から車軸4aへ駆動力を伝達し、又は当該伝達を遮断する。クラッチ25は、例えば、当該クラッチ25に生じる遠心力の大きさに応じて接続又は切断する遠心式の自動クラッチや、オイル等によって駆動力を伝達する流体式の自動クラッチや、搭乗者のクラッチ操作やアクチュエータによって接続又は切断される摩擦クラッチ等である。
リアホイール4は、車体の後側に配置され、エンジン20から、変速機24、及びクラッチ25を介して伝達された駆動力によって回転する。
車体の中央下部には、スタンド9が配置されている。この例では、スタンド9は、車体を斜めの状態で支えるサイドスタンド9bと、リアホイール4を浮かせた状態で支えるメインスタンド9aとを含んでいる。これらのスタンド9a,9bは、不使用時には図1に示すように上げられ、その使用時には立てられる。
モータ30について説明する。モータ30は、バッテリ8の電力によって駆動し、車両を走行させるモータである。自動二輪車1においては、モータ30は、クラッチ25の接続状態に関わらず、その駆動力を車両のホイールに伝達可能な位置に設けられている。具体的には、図2に示すように、モータ30は、フロントホイール3内に配置され、当該フロントホイール3に、その駆動力を伝達している。なお、モータ30は、エンジン20からリアホイール4に至る駆動力伝達経路において、クラッチ25より下流側に配置されてもよい。
モータ30は、例えばブラシレスDCモータであり、図2に示すように、回転が規制されたステータ31と、当該ステータ31に対して相対的に回転可能なロータ32とを含んでいる。
ロータ32は、ステータ31に対して車軸3aの軸方向に向き合うよう配置されている。図3は、ロータ32の概略の正面図である。ロータ32は、複数(図3では8個)の磁石32aを有している。ロータ32は、磁石32aとして、N極磁石32n及びS極磁石32sを有している。これらは、ロータ32の回転中心Oの周方向に等間隔で配置されており、隣接する2つのN極磁石32n及び隣接する2つのS極磁石32sは、所定の角度(ここでは90°)だけ離れている。
図2に示すように、ロータ32とステータ31は、フロントホイール3と同軸上に設けられている。フロントホイール3の内側にはボルト39,39によってフロントフォーク5のブラケット5aに固定される固定部材38が配置されている。ロータ32は、車軸3aと同軸上において固定部材38に固定された支持軸35によって回転可能に支持されている。なお、ロータ32は、支持軸35に対しては空転可能となっている。
ステータ31は、固定部材38に複数のボルト36A,36Bで取り付けられることによって、車体に対して回転不能に支持されている。図4は、ステータ31の概略の正面図である。ここで説明する例では、モータ30は、三相モータであり、ステータ31は、複数(図4ではそれぞれ4個)のU相コイル31uとV相コイル31vとW相コイル31wとを有している。これら複数のU相コイル31uとV相コイル31vとW相コイル31wは、この順番で、ロータ32の回転中心Oの周方向に等間隔に配置されている。また、各U相コイル31u、V相コイル31v、W相コイル31wは、コア31aの周りに巻かれている。なお、複数のU相コイル31uとV相コイル31vとW相コイル31wとコア31aは、樹脂部31dでモールドされている。
U相コイル31uとV相コイル31vとW相コイル31wには、ロータ32の回転位置(ステータ31に対する相対的な位置)に応じた順番で電流が供給され、これによってロータ32は回転する。
ステータ31には、ロータ32のステータ31に対する回転位置と、ロータ32の回転速度とを検知するためのロータ回転速度センサ群33が、ロータ32に向き合うように設けられている(図2参照)。このロータ回転速度センサ群33は、車軸3aの周方向に並んで配置される複数(ここでは3つ)の第1センサ33A、第2センサ33B、第3センサ33Cを含んでいる。この第1センサ33A、第2センサ33B、第3センサ33Cについては、後において詳細に説明する。なお、モータ30は、三相モータに限られず、例えば、二相モータや四相モータでもよい。
図2に示すように、フロントホイール3内には、モータ30とともに、ロータ32の回転を減速する減速機構40が配置されている。図2の例では、減速機構40は、遊星減速機構であり、支持軸35と車軸3aとの間に配置されるサンギア41と、サンギア41の周りに配置される複数(図3では1のみ示されている)のプラネタリギア43と、当該プラネタリギア43と噛み合うとともに、フロントホイール3とともに回転可能なリングギア42とを有している。
サンギア41は、ロータ32の内側に配置され、その表面に、ロータ32の内周面に噛み合うギアと、プラネタリギア43に噛み合うギアとが形成されている。プラネタリギア43には、サンギア41に形成されたギアに噛み合う入力ギア部43aと、当該入力ギア部43aに連動するとともに、リングギア42に噛み合う出力ギア部43bとが設けられている。プラネタリギア43は、両端が固定部材47,48によって支持された支持軸46によって、当該支持軸46の周りにおいて回転可能となるように支持されている。なお、固定部材47は、固定部材38に固定されている。また、固定部材48は、固定部材47に固定されるとともに、その中心部に車軸3aが挿通されている。車軸3aは、フロントフォーク5に設けられたブラケット5aによって支持されている。
ロータ32からフロントホイール3に至る駆動力伝達経路上には、回転を一方向にのみ伝達する環状のワンウェイクラッチ45が配置されている。ワンウェイクラッチ45は、フロントホイール3にボルト52で固定されている。ワンウェイクラッチ45の内側には、リングギア42が嵌められている。リングギア42がロータ32の回転をフロントホイール3に伝達する方向に回転する場合には、ワンウェイクラッチ45とリングギア42は一体的に回転する。一方、それとは反対方向に、リングギア42とワンウェイクラッチ45とが相対的に回転する場合には、リングギア42とワンウェイクラッチ45は空転する。なお、ワンウェイクラッチ45の位置は、これに限られず、ロータ32からフロントホイール3に至る駆動力伝達経路上の他の位置に設けられてもよい。
このようにワンウェイクラッチ45が設けられることによって、モータ30の非駆動時(ステータ31のコイルに駆動電流が供給されていない時)には、ロータ32はフロントホイール3の回転に連動することなく、ロータ32とステータ31との相対位置が維持される。そのため、自動二輪車1が、モータ30を駆動させることなく、エンジン20の駆動力によって走行する場合であっても、ステータ31のコイル31u,31v,31wに誘導起電力が生じることが防止されている。
また、自動二輪車1が既にエンジン20の駆動力によって走行している状態で、モータ30の駆動が開始し、ロータ32が回転し始めた時には、ロータ32及び減速機構40の回転速度がフロントホイール3の回転速度に追い着くまで、ロータ32は空転することとなる。すなわち、ロータ32は、その回転力がフロントホイール3に伝達されない状態で、回転する。そして、制御装置11では、このような場合のロータ32の空転と、フロントホイール3のスリップとを判別する処理が行なわれる。制御装置11において実行される処理は、後において詳細に説明する。
制御装置11について説明する。図5は、制御装置11及び当該制御装置11に接続される各種センサの構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御装置11は、制御部12と、記憶部13と、モータ駆動回路19とを備えている。また、制御装置11には、エンジン回転数センサ14と、アクセル操作量センサ15と、バッテリ残量センサ17と、スタンドセンサ18と、モータ駆動指示スイッチ51とが接続されている。
制御部12は、CPU(Central Processing Unit)やI/O素子(input output素子)を含み、記憶部13に格納されているプログラムに従って動作して、モータ30を制御する。制御部12が実行する処理については、後において詳細に説明する。
記憶部13は、RAM(Random access memory )やROM(Read only memory)などの記憶素子を含み、制御部12によって実行されるプログラムや、制御部12が実行する処理において利用されるテーブルや算式を記憶している。このテーブルや算式については、後において詳細に説明する。
エンジン回転数センサ14は、エンジン20の回転速度(以下、エンジン回転数)を検知するためのセンサであり、例えば、クランクシャフト22の回転速度に応じた頻度でパルス信号を出力するクランク角センサや、クランクシャフト22の回転速度に応じた電圧信号を出力するタコジェネレータである。制御部12は、エンジン回転数センサ14から入力される信号に基づいてエンジン回転数を算出する。
アクセル操作量センサ15は、ステアリング6に設けられた上述したアクセルグリップの、搭乗者による操作の量(以下、アクセル操作量とする)を検知するセンサであり、例えば、エンジン20に繋がる吸気通路に設けられたスロットルバルブの開度を検知するスロットルポジションセンサや、アクセルグリップの回転角度を検知するアクセルポジションセンサである。アクセル操作量センサ15は、アクセル操作量に応じた信号を出力し、制御部12は、当該信号に基づいて搭乗者のアクセル操作量を検知する。
上述したように、ロータ回転速度センサ群33は、第1センサ33A、第2センサ33B、第3センサ33Cを含んでいる。これらのセンサは、例えば、ホール素子を含む磁気センサ(ホールIC)であり、ロータ32の回転によって磁石32aが接近するタイミングに応じて、パルス信号を出力する。制御部12は、パルス信号の出力タイミングに基づいて、ロータ32の回転速度(以下、ロータ回転速度)を算出する。また、図4の例では、第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cは、それぞれU相コイル31u、V相コイル31v、W相コイル31wに対応付けられており、制御部12は、パルス信号に基づいて、U相コイル31u、V相コイル31v、W相コイル31wに対するロータ32の相対的な回転位置を検知する。そして、制御部12は、モータ駆動回路19を作動させて、ロータ32の回転位置に応じて、U相コイル31u、V相コイル31v、W相コイル31wに選択的に電流を供給する。なお、第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cは、その位置において、U相コイル31u、V相コイル31v、W相コイル31wに対応付けられてもよいし、制御部12が実行する処理において、U相コイル31u、V相コイル31v、W相コイル31wに対応付けられてもよい。
バッテリ残量センサ17は、バッテリ8に蓄えられる電気の残量を検知するためのセンサであり、例えば、バッテリ8の出力電圧が所定値より低くなった場合に、その旨を通知するための信号を出力する回路を含む。制御部12は、バッテリ残量センサ17から入力される信号に基づいて、バッテリ8の残量がモータ30を駆動させるのに足りる残量であるか否かを判定する。
スタンドセンサ18は、スタンド9の使用状態を検知するためのセンサであり、例えば、メインスタンド9aが使用されている場合(メインスタンド9aが立っている場合)にオフし、メインスタンド9aが使用されていない場合にオンするスイッチである。また、スタンドセンサ18は、サイドスタンド9bが使用されている場合にオフし、サイドスタンド9bが使用されていない場合にオンするスイッチを含んでもよい。スタンドセンサ18は、そのオン/オフ状態に応じた電気信号を制御部12に出力する。
モータ駆動回路19は、モータ30のU相コイル31u、V相コイル31v、W相コイル31wに、互いに異なる位相の電流を供給し、ロータ32を回転させる回路である。モータ駆動回路19は、制御部12から入力された制御信号に応じた大きさの電流をモータ30に供給する。モータ30は、モータ駆動回路19から供給される電流に応じたトルクで回転する。なお、制御部12は、第1センサ33A、第2センサ33B及び第3センサ33Cから入力されるパルス信号に基づいて、ロータ32の回転位置を検知し、当該回転位置に基づいて、モータ駆動回路19によってモータに供給する電流の位相を制御する。
モータ駆動指示スイッチ51は、搭乗者がモータ30による車両の走行を指示するためのスイッチであり、搭乗者によるオン/オフ操作に応じた電気信号を制御部12に出力する。制御部12は、モータ駆動指示スイッチ51がオンされ、車両の運転状態が後述する所定の条件を満たす場合に、モータ30を駆動させて車両を走行させる。
ここで制御部12が実行する処理について説明する。図6は、制御部12の機能ブロック図である。同図に示すように、制御部12は、その機能として、駆動開始判定部12aと、算出処理部12bと、スリップ判定部12dと、駆動終了判定部12eとを含んでいる。また、算出処理部12bは、選択処理部12cを含んでいる。
駆動開始判定部12aは、車両の運転状態が予め設定された条件(以下、駆動開始条件)を充足したか否かを判定し、制御部12は当該駆動開始条件が満たされた時にモータ30の駆動を開始する。例えば、駆動開始判定部12aは、アクセル操作量センサ15によって検知されるアクセル操作量に基づいて、駆動開始条件が満たされたか否かを判定する。例えば、駆動開始判定部12aは、アクセル操作量が所定値(以下、アクセル操作条件値)より高い場合に、駆動開始条件が満たされたと判断する。ここで、アクセル操作条件値は、アクセル操作量の最小値(アクセルグリップが全閉の時の値)より僅かに高い値である。このようにアクセル操作条件値が設定されることによって、搭乗者がアクセルグリップを僅かに操作した時に、制御部12は、モータ30の駆動を開始する。
また、駆動開始判定部12aは、アクセル操作量だけでなく、エンジン回転数センサ14によって検知されるエンジン回転数に基づいて、駆動開始条件が満たされたか否かを判定してもよい。例えば、駆動開始判定部12aは、アクセル操作量がアクセル操作条件値より高く、且つ、エンジン回転数が所定値(以下、エンジン回転数条件値)より低い場合に、駆動開始条件が満たされたと判断してもよい。
ここで、エンジン回転数条件値は、例えば、クラッチ25がエンジン回転数に応じて接続又は切断する遠心クラッチである場合には、クラッチ25が接続する回転数より低い値である。このようにエンジン回転数条件値が設定されることによって、制御部12は、クラッチ25が切断されている状態で、モータ30の駆動を開始する。また、このようにエンジン回転数条件値とアクセル操作条件値とが設定されることによって、車両の発進時や低速走行時において駆動開始条件が満たされ、モータ30が駆動する。
なお、駆動開始条件には、上述した条件に限られず、例えば、スタンド9が上げられていること、すなわち、これらのスタンド9が不使用であることや、モータ駆動指示スイッチ51が搭乗者によってオンされていること、エンジン20が始動していることなどが含まれてもよい。駆動開始判定部12aは、スタンド9が不使用であるか否かを、スタンドセンサ18から入力される信号に基づいて判定する。また、駆動開始条件には、バッテリ8の残量が所定量より大きいことが含まれてもよい。駆動開始判定部12aは、バッテリ8の残量が所定量より大きいか否かを、バッテリ残量センサ17から入力される信号に基づいて判定する。
算出処理部12bは、モータ30を駆動させている間、第1センサ33A、第2センサ33B及び第3センサ33Cのパルス信号の出力タイミングに基づいて、ロータ回転速度を算出する。本実施形態では、特に、算出処理部12bが含む選択処理部12cは、ロータ30の回転が開始した後に第1センサ33A、第2センサ33B及び第3センサ33Cがパルス信号を出力する順番に基づいて、これらのセンサからいずれかを選択する。そして、算出処理部12bは、当該選択されたセンサが出力したパルス信号の出力タイミングと、その後に出力されたパルス信号の出力タイミングとに基づいてロータ回転速度を算出する。
図7及び図8は、算出処理部12bが実行する処理を説明するための図である。図7は、ロータ32が動き出す前における、磁石32n,32sと、第1センサ33A、第2センサ33B及び第3センサ33Cとの位置関係の例を示している。図8は、図7に示す位置にあるロータ32が回転し始めた後に、第1センサ33A、第2センサ33B、第3センサ33Cから出力されるパルス信号の例を示し、図8(a)は第1センサ33Aのパルス信号であり、図8(b)は第2センサ33Bのパルス信号であり、図8(c)は第3センサ33Cのパルス信号である。
なお、ここでは、第1センサ33A、第2センサ33B、第3センサ33Cは、センサの位置をN極磁石32nが通過する際に、パルス信号を出力するものとする。また、ここでは、第1センサ33A、第2センサ33B及び第3センサ33Cがパルス信号を出力する順番に基づいて、いずれかのセンサを選択する処理として、最初にパルス信号を出力するセンサを選択する場合を例にして説明する。また、図7に示すように、隣接する2つのN極磁石32nは、角度φ(ここでは90°)離れて設けられている。隣接する2つのセンサ(第1センサ33Aと第2センサ33B,第2センサ33Bと第3センサ33C)は角度θ(この例では30°)離れて設けられている。この角度θ及び角度φは、複数のN極磁石32nがそれぞれ異なるタイミングで、第1センサ33A、第2センサ33B及び第3センサ33Cの位置に到来するよう設定されている。
図7に示すように、第2センサ33Bと第3センサ33Cとの間の角度αにN極磁石32nが位置している状態から、ロータ32が第2センサ33B側(図7において矢印の示す方向)に回転し始める場合には、図8に示すように、最初に第2センサ33Bがパルス信号P1を出力し、その後、第1センサ33A、第3センサ33Cが、この順でパルス信号P2,P3を出力する。その後、さらに第2センサ33Bがパルス信号P4を出力する。
この場合、選択処理部12cは、最初にパルス信号P1を出力した第2センサ33Bを選択する。そして、算出処理部12bは、パルス信号P1の出力タイミング(例えば、パルス信号の立ち上がる時点t1)と、選択された第2センサ33Bが、その次に出力するパルス信号P4の出力タイミングt4と、出力タイミングt1とt4との間にロータ32が回転する角度φとに基づいて、ロータ回転速度を算出する。
また、ロータ32がさらに回転して、第2センサ33Bが、次のパルス信号P7を出力すると、その出力タイミングt7と、出力タイミングt4とに基づいて、ロータ回転速度を算出する。算出処理部12bは、モータ30の駆動が開始した後、このようなロータ回転速度を算出する処理を繰り返し実行する。なお、算出処理部12bは、連続的に検知した複数のパルス信号の出力タイミングのそれぞれに基づいて、ロータ32の単位時間あたりに回転する角度を算出し、当該角度を時間的に平滑化した値をロータ回転速度としてもよい。
このように、本実施の形態では、選択処理部12cは、予め設定された順番(以上の説明では1番目)にパルス信号を出力したセンサを選択し、算出処理部12bは、選択されたセンサが出力したパルス信号の出力タイミングに基づいて、ロータ回転速度を算出する。
なお、第1センサ33Aと第2センサ33Bとの間にN極磁石32nが位置している状態から、ロータ32が第1センサ33A側に回転し始める場合には、最初に第1センサ33Aがパルス信号を出力する。この場合には、選択処理部12cは第1センサ33Aを選択する。そして、算出処理部12bは、最初のパルス信号の出力タイミングと、選択された第1センサ33Aがその後に出力するパルス信号の出力タイミングとに基づいて、ロータ回転速度を算出する。このように、本実施形態では、ロータ32の回転が開始する前の、第1センサ33A、第2センサ33B及び第3センサ33Cに対するロータ32の位置に応じて、ロータ回転速度の算出に使用するセンサが選択される。
なお、選択処理部12cは、2番目や3番目にパルス信号を出力するセンサを選択し、算出処理部12bは、当該選択されたセンサを使用してロータ回転速度を算出するように、予め設定されていてもよい。
また、以上の説明では、算出処理部12bは、最初のパルス信号の出力タイミングと、選択処理部12cによって選択されたセンサがその後に出力するパルス信号(以上の説明ではパルス信号P4)の出力タイミングとに基づいて、ロータ回転速度を算出していた。しかしながら、算出処理部12bは、選択処理部11cによって選択されたセンサが出力したパルス信号の出力タイミングと、第1センサ33A、第2センサ33B及び第3センサ33Cのいずれかによって、次に出力されるパルス信号の出力タイミングとに基づいて、ロータ回転速度を算出してもよい。図8を参照して説明すると、算出処理部12bは、選択処理部11cによって選択された第2センサ33Bの出力タイミングt1と、その次のパルス信号P2の出力タイミングt2と、出力タイミングt1とt2との間にロータ32が回転する角度θとに基づいて、ロータ回転速度を算出してもよい。
また、算出処理部12bは、以上説明した処理によって算出されたロータ回転速度に基づいて、モータ30の回転の加速度(以下、ロータ回転加速度)を算出する。すなわち、算出処理部12bは、以上説明した処理によって連続的に算出するロータ回転速度に基づいて、単位時間あたりのロータ回転速度の変化量を算出し、当該変化量をロータ回転加速度とする。例えば、算出処理部12bは、先に算出したロータ回転速度V1とその次に算出したロータ回転速度V2との間の変化量と、その変化に要した時間とに基づいて、ロータ回転加速度を算出する。
上述したように、モータ30は、クラッチ25の接続状態に関わらず、その駆動力がホイール(ここではフロントホイール3)に伝達される位置に設けられている。そのため、例えば、搭乗者がアクセルグリップを操作した時に瞬時に、モータ30の駆動力がフロントホイール3に伝達される結果、フロントホイール3がスリップする場合がある。そこで、スリップ判定部12dは、算出処理部12bが算出したロータ回転加速度に基づいて、フロントホイール3のスリップを判定する。具体的には、スリップ判定部12dは、ロータ回転加速度が所定の閾値を越えているか否かを判定し、その判定結果に基づいてスリップを検知する。モータ30によって駆動されるフロントホイール3がスリップする場合には、通常の走行開始時よりロータ回転加速度は高くなる。そこで、スリップ判定部12dは、算出されたロータ回転加速度が予め設定された閾値(以下、スリップ判定閾値)より高い場合に、スリップが生じたと判断する。
また、図2を参照して説明したように、既に車両が走行している低速走行時に、モータ30の駆動が開始する場合には、ロータ32の回転速度がフロントホイール3の回転速度に追い着くまで、ロータ32は空転することとなる。一般的に、このようにロータ32が空転する際のロータ回転加速度は、スリップ時のロータ回転加速度よりさらに高い。そこで、スリップ判定部12dは、ロータ回転加速度が、スリップ判定閾値より高い所定の閾値(以下、再加速判定閾値)より高い場合には、既に車両が走行している状態でモータ30が駆動を開始したと判断する。
なお、制御部12が、アクセル操作量に応じて、モータ駆動回路19からコイル31u、コイル31v,31wに供給する電流の電流値を大きくする制御を行なう場合には、ロータ32の空転時のロータ回転加速度は、その電流値に応じて大きくなる。制御部12がこのような制御を行なう場合には、スリップ判定部12dは、アクセル操作量を検知し、当該アクセル操作量に応じて、再加速判定閾値を設定してもよい。そして、スリップ判定部12dは、アクセル操作量に応じて設定した再加速判定閾値より、ロータ回転加速度が高い場合には、スリップが発生したのではなく、既に車両が走行している状態でモータ30が駆動を開始したと判断してもよい。
駆動終了判定部12eは、車両の運転状態が予め設定された条件(以下、駆動終了条件)を充足したか否かを判定する。そして、制御部12は、当該駆動終了条件が満たされた時、又は、当該駆動終了条件が満たされた時点から所定時間が経過した後に、モータ30の駆動を終了する。
例えば、駆動開始判定部12aは、クラッチ25がエンジン回転数に応じて接続又は切断する遠心クラッチである場合には、エンジン回転数に基づいて、駆動終了条件が満たされたか否かを判定する。例えば、駆動開始判定部12aは、エンジン回転数が所定の回転数(以下、駆動終了回転数)を超える場合に、車両の運転状態が駆動終了条件を満たしたと判断する。ここで、駆動終了回転数は、例えば、クラッチ25が接続する回転数や、クラッチ25が接続する回転数より僅かに高い回転数である。これによって、クラッチ25が接続されるまで、モータ30が駆動することとなり、発進時又は低速走行時における車両の加速性能が向上する。
ここで、車両の発進時又は低速走行時に制御部12が実行する処理の流れについて説明する。図9は、制御部12が実行する処理の例を示すフローチャートである。
駆動開始判定部12aは、車両の運転状態が駆動開始条件を満たしたか否かを判定する(S101)。具体的には、上述したように、駆動開始判定部12aは、アクセル操作量がアクセル操作条件値より高く、且つ、エンジン回転数がエンジン回転数条件値より低いか否かを判定する。制御部12は、当該条件が満たされるまで、S101の処理を繰り返す。
一方、車両の運転状態が駆動開始条件を満たすと、制御部12はモータ駆動回路19に制御信号を出力して、モータ30の駆動を開始する(S102)。この時、制御部12はアクセル操作量に応じた駆動力をモータ30が出力するように、モータ駆動回路19に制御信号を出力してもよい。また、選択処理部12cは、ロータ回転速度及びロータ回転加速度を算出する処理に用いるセンサ(以下、使用センサ)を選択する処理を開始する。
具体的には、選択処理部12cは、まず、最初のパルス信号が第1センサ33Aから入力されたか否かを判定する(S103)。ここで、最初のパルス信号が第1センサ33Aから入力された場合には、選択処理部12cは、第1センサ33Aを使用センサとして選択する(S104)。一方、最初のパルス信号が第1センサ33Aから入力されていない場合には、選択処理部12cは、最初のパルス信号が第2センサ33Bから入力された否かを判定する(S105)。ここで、第2センサ33Bから最初のパルス信号が入力された場合には、選択処理部12cは、第2センサ33Bを使用センサとして選択する(S106)。一方、第2センサ33Aからも最初のパルス信号が入力されない場合には、選択処理部12cは、さらに最初のパルス信号が第3センサ33Cから入力された否かを判定する(S107)。そして、第3センサ33Cから最初のパルス信号が入力された場合には、選択処理部12cは、第3センサ33Cを使用センサとして選択する(S108)。一方、未だ何れのセンサからも最初のパルス信号が入力されていない場合には、選択処理部12cは、S103の処理に戻る。
その後、使用センサが選択された後、算出処理部12bは、ロータ回転加速度を算出する処理を行う。具体的には、まず、算出処理部12bは、使用センサが出力したパルス信号の出力タイミングP1と、出力タイミングP1の次に使用センサが出力したパルス信号の出力タイミングP2とに基づいて、ロータ回転速度V1を算出する(S109)。そして、算出処理部12bは、出力タイミングP2と、当該出力タイミングP2の次に使用センサが出力したパルス信号の出力タイミングP3とに基づいて、ロータ回転速度V2を算出する(S110)。そして、算出処理部12bは、ロータ回転速度V1とロータ回転速度V2の差と、出力タイミングP2から出力タイミングP3までの経過時間とに基づいて、ロータ回転加速度を算出する(S111)。
その後、スリップ判定部12dは、算出されたロータ回転加速度が、スリップ判定閾値より大きく、且つ再加速判定閾値より小さいか否かを判定する(S112)。ここで、ロータ回転加速度がスリップ判定閾値より大きくない、又は、再加速判定閾値より小さくない場合には、スリップは生じていないものと判断される。この場合、駆動終了判定部12eが、上述した駆動終了回転数よりエンジン回転数が高いか否かを判定する(S113)。ここで、未だエンジン回転数が駆動終了回転数より高くない場合には、制御部12は、前回算出したロータ回転速度V2をロータ回転速度V1とするとともに、出力タイミングP2を出力タイミングP1とし、出力タイミングP3を出力タイミングP2とした上で(S114)、S110の処理に戻り、その後の処理を再び実行する。
一方、S113の処理において、エンジン回転数が駆動終了回転数より高い場合には、制御部12は、エンジン回転数が駆動終了回転数を超えた時点から所定時間が経過した後に、モータ30の駆動を停止し(S115)、処理を終了する。なお、制御部12は、エンジン回転数が駆動終了回転数を超えた時点から、所定時間が経過するまでの間では、モータ30が出力する駆動力が徐々に低下するように、モータ30を制御してもよい。
また、S112の処理において、ロータ回転加速度が、スリップ判定閾値より大きく、且つ再加速判定閾値より小さい場合には、スリップ判定部12dによってフロントホイール3がスリップしていると判断される。この場合、制御部12は、モータ駆動回路19からモータ30に供給される電流を所定量だけ下げることで、モータ30が出力する駆動力を低減し(S116)、スリップを解消する。その後、制御部12は、S113の処理に移行し、その後の処理を実行する。以上の処理が、制御部12が実行する処理の例である。
以上説明した駆動装置10では、算出処理部12bは、ロータ32の回転が開始した後に第1センサ33A、第2センサ33B又は第3センサ33Cがパルス信号を出力する順番に基づいて、これらのセンサからいずれかを選択している。そして、算出処理部12bは、当該選択したセンサが出力したパルス信号の出力タイミングと、その後に第1センサ33A、第2センサ33B又は第3センサ33Cのいずれかが出力したパルス信号の出力タイミングとに基づいて、ロータ回転速度を算出している。
この駆動装置10によれば、ロータ32の回転が開始してから、ロータ32の回転速度を算出するためのパルス信号が出力されるまでの時間差を縮めることができるので、ロータ回転速度の算出の正確性を向上できる。
また、駆動装置10では、算出処理部12bは、ロータ32の回転が開始した後に最初にパルス信号を出力するセンサを選択し、当該選択したセンサが出力したパルス信号の出力タイミングと、その後に、第1センサ33A、第2センサ33B又は第3センサ33Cのいずれかが出力したパルス信号の出力タイミングとに基づいて、ロータ回転速度を算出している。これによって、さらにモータ回転速度の算出の正確性を向上できる。
また、駆動装置10では、算出処理部12bは、算出したロータ回転速度に基づいて、ロータ回転加速度を算出している。これによって、ロータ回転加速度に基づいて、モータ30の運転状況の適否を判定できる。
また、駆動装置10の制御部12は、ロータ回転加速度に基づいて、モータ30によって駆動されるフロントホイール3のスリップを判定するスリップ判定部12dを含んでいる。これによって、フロントホイール3のスリップを検知できる。
また、上述したように、算出処理部12bは、ロータ32の回転が開始した後に最初にパルス信号を出力するセンサを選択し、当該選択したセンサが出力したパルス信号の出力タイミングに基づいて、ロータ回転加速度を算出している。そのため、フロントホイール3のスリップと、走行中にモータ30を駆動させることによって、車両を再加速させる場合におけるロータ32の空転との識別の正確性を向上できる。
図10(a)は、駆動装置10によって算出されるロータ回転加速度の範囲を説明するための図である。図10(b)は、駆動装置10とは異なり、ロータ回転加速度を算出するためのセンサとして1つのセンサだけがモータ30に設けられている場合に算出されるロータ回転加速度の範囲を説明するための図である。これらの図において、横軸はロータ32の回転角度を示し、縦軸はロータ回転加速度を示している。また、これらの図において、曲線Aはスリップ時のロータ回転加速度の変化の例を示し、曲線Bは車両の再加速によってロータ32が空転する場合のロータ回転加速度の変化の例を示している。なお、ここでは、同じ磁極の磁石32aが90°間隔でロータ32に設けられている場合を例にして説明する(図3参照)。また、駆動装置10においては、3つのセンサ33A,33B,33Cが30°間隔で設けられているものとする(図4参照)。また、センサ33A,33B,33CはN極磁石32nが到来するタイミングでパルス信号を出力し、制御部12は、最初にパルス信号を出力するセンサを選択し、当該選択したセンサをその後のロータ回転加速度の算出処理において使用しているものとする。
図10(a),(b)の曲線Bで示されるように、車両の走行中にロータ32の回転が開始し、ロータ32が空転すると、ロータ回転加速度は上昇する。そして、θ1においてロータ回転速度がフロントホイール3の回転速度に達し、ロータ32の回転がフロントホイール3に伝わり始めると、ロータ回転加速度は低下する。その後、θ2においてモータ30の駆動力によって車両が加速し始めると、ロータ回転加速度は緩やかに上昇し始める。一方、ロータ32の回転が開始し、フロントホイール3がスリップする場合には、曲線Aに示されるように、ロータ回転加速度は、ロータ32の空転時に比べて、緩やかに上昇する。
図10(b)に示すように、ロータ回転加速度を算出するためのセンサとして1つのセンサだけがモータ30に設けられている場合であって、ロータ32の回転が開始するのと概ね同じタイミングでパルス信号が出力される場合には(N極磁石32nがセンサに近接している状態から回転が開始する場合)、ロータ32が約90°回転した時に2番目のパルス信号が出力される。そして、ロータ32が約180°回転した時に3番目のパルス信号が出力される。そのため、最初のロータ回転加速度はロータ32が約180°回転した時点において算出され得る。一方、N極磁石32nがセンサから約90°離れた位置からロータ32の回転が開始する場合には、ロータ32が約180°回転した時に2番目のパルス信号が出力され、ロータ32が約270°回転した時に3番目のパルス信号が出力される。そのため、最初のロータ回転加速度はロータ32が約270°回転した時点において算出され得る。そのため、ロータ回転加速度を算出するためのセンサとして1つのセンサだけがモータ30に設けられている場合には、ロータ回転加速度が算出されるタイミングは、図10(b)に示すように、ロータ32が約180°回転する時点と約270°回転する時点との間でばらつく。その結果、空転の場合に算出されるロータ回転加速度は、モータ30の回転が開始する前のロータ32の回転位置に応じて、図10(b)のR4に示す範囲でばらつく。同様に、フロントホイール3がスリップする場合に算出されるロータ回転加速度は、図10のR3に示す範囲でばらつく。そして、範囲R3が、図10(b)に示すように範囲R4の一部と重なったり、或いは、範囲R4に近い場合には、ロータ回転加速度に基づいて、ロータ32の空転とフロントホイール3のスリップとを正確に識別することが困難となる。
図10(a)に示すように、駆動装置10において、ロータ32の回転が開始するのと概ね同じタイミングでパルス信号が出力される場合(センサ33A,33B,33CのいずれかがN極磁石32nに近接している状態から回転が開始する場合)には、上述と同様に、最初のロータ回転加速度はロータが約180°回転した時点において算出され得る。一方、N極磁石32nがセンサ33A,33B,33Cから最も離れた位置からロータ32の回転が開始する場合であっても、センサ33A,33B,33Cのいずれかは、N極磁石32nから約30°の距離には位置する。そのため、この場合に最初にパルス信号を出力したセンサは、ロータ32が約120°回転した時点で2番目のパルス信号を出力し、ロータ32が約210°回転した時点で3番目のパルス信号を出力する。そして、この場合は、最初のロータ回転加速度はロータが約210°回転した時点において算出され得る。そして、駆動装置10では、ロータ回転加速度が算出されるタイミングのばらつきは、図10(a)に示すように、約180°から約210°の間に収まり、ロータ回転加速度を算出するためセンサとして1つのセンサだけが設けられている場合に比べて、抑えられる。その結果、駆動装置10では、ロータ32が空転する場合に、算出されるロータ回転加速度の範囲は、図10(a)のR2に示す範囲となり、フロントホイール3がスリップする場合に算出されるロータ回転加速度の範囲は、図10(a)のR1に示す範囲となる。そして、このように範囲R1と範囲R2との間に隔たりができるので、駆動装置10によれば、ロータ回転加速度に基づいてロータ32の空転とフロントホイール3のスリップとを正確に識別することが可能となる。なお、上述した再加速判定閾値は、例えば、範囲R1と範囲R2との間の値に設定される。
また、駆動装置10では、モータ30は、支持軸35の周りに配置され、互いに異なる位相の電流がモータ30の駆動電流として供給されるU相コイル31u、V相コイル31v、W相コイル31wをさらに含んでいる。そして、制御部12は、第1センサ33A、第2センサ33B及び第3センサ33Cから入力されるパルス信号に基づいて、前記電流の位相を制御している。これによって、ロータ回転加速度を検知するためのセンサと、コイルに供給する電流の位相を制御するために使用するセンサとを兼用できる。
なお、本発明は、以上説明した駆動装置10に限られず、種々の変更が可能である。例えば、以上の説明では、モータ30は、フロントホイール3に設けられ、当該フロントホイール3を駆動させていた。しかしながら、モータ30の位置はこれに限られない。モータ30は、例えば、クランクシャフト22やリアホイール4の車軸4aなど、エンジン20からリアホイール4に至る駆動力の伝達経路上のいずれかに配置され、リアホイール4を駆動させてもよい。
また、駆動装置10では、図4に示すように、第1センサ33A、第2センサ33B、第3センサ33Cは、隣接するU相コイル31u、V相コイル31v、W相コイル31wに対応付けて設けられていた。しかしながら、第1センサ33A、第2センサ33B、第3センサ33Cの位置は、これに限られず、さらに周方向に離れていてもよい。
また、ロータ回転速度を検出するための第1センサ33A、第2センサ33B、第3センサ33Cは、ロータ32の回転位置を検知するためのセンサとしても用いられていた。しかしながら、ロータ32の回転位置を検知するためのセンサは、第1センサ33A、第2センサ33B、第3センサ33Cとは別に設けられてもよい。
また、第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cは、ロータ32に向き合う位置に設けられ、制御部12は直接的にロータ32の回転速度を算出していた。しかしながら、これら複数のセンサの位置はこれに限られない。例えば、ロータ32の回転速度を検出するための複数のセンサとして、ロータ32の回転速度に対応した速度で回転するギア(プラネタリギア43)等の回転速度を検出する複数のセンサが、当該ギア等に向き合うよう設けられてもよい。この場合、制御部12は、このようなセンサから出力されるパルス信号の出力タイミングと、ギア等による回転の減速比とに基づいて、間接的にロータ32の回転速度、及び回転加速度を算出する。
また、モータ30では、ロータ32に磁石32aが設けられ、ステータ31にコイル31u,31v,31wが設けられていた。しかしながら、モータ30の種類はこれに限られず、ロータ32に磁極としてコイルが備えられてもよい。この場合、第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cは、ロータ32に設けられたコイルが接近するタイミングでパルス信号を出力する。
また、以上の説明では、選択処理部12cは、第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cが実際にパルス信号を出力した順番に基づいて、それらのセンサの中から使用センサを選択していた。しかしながら、選択処理部12cは、ロータ32の回転が開始した後に最初にパルス信号を出力するセンサを、回転が開始する前に推定してもよい。そして、最初にパルス信号を出力すると推定されたセンサを使用センサとして選択し、当該選択した使用センサがパルス信号を出力する出力タイミングに基づいて、ロータ回転速度又はロータ回転加速度を算出してもよい。以下、この形態について詳細に説明する。
この形態では、第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cは、ロータ32の回転が停止している状態で、近接する位置にある磁石32aの磁極に応じた電圧信号を出力するセンサ(例えば、ホールIC)である。例えば、第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cは、N極磁石32nが近接する位置にある場合には所定の高レベルの電圧信号を出力し、S極磁石32sが近接する位置にある場合には所定の低レベルの電圧信号を出力する。
選択処理部12cは、ロータ32の回転が開始する前に(ロータ32の回転が停止している状態で)第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cから出力される電圧信号に基づいて、ロータ32の回転が開始した後に最初にパルス信号を出力するセンサを推定する。
図11は、ロータ32の回転開始前に第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cから出力されている電圧信号と、ロータ32の回転開始後に最初にパルス信号を出力するセンサとの関係を説明するための図である。同図では、ロータ32の回転開始前におけるN極磁石32n及びS極磁石32sと、第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cとの位置関係の例が示されている。同図に示すようにN極磁石32nが第1センサ33Aと第2センサ33Bの双方に近い位置に位置し、S極磁石32sが第3センサ33Cに近い位置に位置している場合には、第1センサ33A及び第2センサ33Bは、高レベルの電圧信号を出力し、第3センサ33Cは低レベルの電圧信号を出力している。そして、この場合に、ロータ32が反時計回りに回転し始めると、第3センサ33Cの位置にN極磁石32nが到来することで、当該第3センサ33Cが最初にパルス信号を出力する。この様に、ロータ32が停止している状態で第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cから出力されている電圧信号の高/低の組み合わせと、ロータ32の回転が開始した後に最初にパルス信号を出力するセンサとは対応しており、他の組み合わせにも第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cのいずれかが対応している。
そして、選択処理部12cの処理は、例えば、次のように実行される。予め記憶部13に、ロータ32が停止している状態で第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cから出力される電圧信号の高/低の組み合わせと、ロータ32の回転開始後に最初にパルス信号を出力するセンサと、を対応付けるテーブル(以下、センサ推定テーブルとする)を格納しておく。図12は、センサ推定テーブルの例を示す図である。同図に示す例では、左側の3列13A,13B,13Cに電圧信号の高/低の組み合わせが格納され、最初にパルス信号を出力すると推定されるセンサが、当該組み合わせに対応付けて右側の列13Dに格納されている。このようなセンサ選択テーブルが格納されている場合、選択処理部12cは、まず、ロータ32の回転開始前に第1センサ33A、第2センサ33B、及び第3センサ33Cから出力されている電圧信号を検知する。そして、選択処理部12cは、センサ選択テーブルを参照し、検知した電圧信号の高/低の組み合わせに対応するセンサを、使用センサとして選択する。なお、このような選択処理部12cの処理は、例えば、車両の運転状態が駆動開始条件を満たした後であって、制御部12がモータ30の駆動を開始する前に実行される。図9に示すフローチャートを例にして説明すると、このような選択処理部12cの処理は、S101の判定において、車両の運転状態が駆動開始条件を満たしたと駆動開始判定部12aによって判断された後に、S103乃至S108の処理に替えて実行される。
なお、選択処理部12cは、以上説明した、最初にパルス信号を出力するセンサを推定する処理を行なうとともに、ロータ32が回転し始めた後に、実際に最初にパルス信号を出力するセンサを検知する処理(図9のフローチャートの例ではS103乃至S108の処理)を実行してもよい。これによって、推定処理の適否を判定できる。
本発明の一実施形態に係る駆動装置を備える自動二輪車の側面図である。 図1に示すII−II線の断面図である。 上記駆動装置が含むモータのロータの概略の正面図である。 上記モータのステータの概略の正面図である。 上記駆動装置が備える制御装置、及び制御装置に接続される各種センサの構成を示すブロック図である。 上記制御装置が備える制御部の機能ブロック図である。 上記の算出処理部が実行する処理を説明するための図あり、同図は、ロータが動き出す前における、磁石と、第1センサ、第2センサ及び第3センサとの位置関係の例を示している。 上記の算出処理部が実行する処理を説明するための図あり、同図は、図7に示す位置にあるロータが回転し始めた後に、第1センサ、第2センサ、第3センサから出力されるパルス信号の例を示している。 上記制御部が実行する処理の例を示すフローチャートである。 同図(a)は、上記駆動装置によって算出されるロータ回転加速度の範囲を説明するための図である。同図(b)は、上記駆動装置とは異なり、ロータ回転加速度を算出するためのセンサとして1つのセンサだけがモータに設けられている場合に算出されるロータ回転加速度の範囲を説明するための図である。 ロータの回転開始前に第1センサ、第2センサ、及び第3センサから出力されている電圧信号と、ロータの回転開始後に最初にパルス信号を出力するセンサとの関係を説明するための図である。 センサ推定テーブルの例を示す図である。
符号の説明
1 自動二輪車、3 フロントホイール(前輪)、4 リアホイール(後輪)、5 フロントフォーク、6 ステアリング、8 バッテリ、9 スタンド、10 駆動装置、11 制御装置、12 制御部、12b 算出処理部、12d スリップ判定部、13 記憶部、14 エンジン回転数センサ、15 アクセル操作量センサ、17 バッテリ残量センサ、18 スタンドセンサ、19 モータ駆動回路、20 エンジン、21 ピストン、22 クランクシャフト、23 動力伝達装置、24 変速機、25 クラッチ(自動クラッチ)、30 モータ、31 ステータ、32 ロータ、33 ロータ回転速度センサ群、33A 第1センサ、33B 第2センサ、33C 第3センサ、40 減速機構、41 サンギア、42 リングギア、43 プラネタリギア、45 ワンウェイクラッチ、51 モータ駆動指示スイッチ。

Claims (7)

  1. 磁極が設けられたロータを含み、当該ロータを軸周りに回転させることで車輪を駆動させるモータと、
    前記軸の周方向に並んで配置され、前記ロータの回転によって前記磁極が接近するタイミングに応じて、それぞれパルス信号を出力する複数のセンサと、
    前記パルス信号の出力タイミングに基づいて、前記モータの回転速度を算出する算出処理部と、を含み、
    前記算出処理部は、前記ロータの回転が開始した後に前記複数のセンサがパルス信号を出力する順番に基づいて、当該複数のセンサのいずれかを選択し、当該選択されたセンサが出力した前記パルス信号の出力タイミングと、その後に前記複数のセンサが出力した前記パルス信号の出力タイミングとに基づいて、前記ロータの回転速度を算出する、
    ことを特徴とする車両の駆動装置。
  2. 請求項1に記載の車両の駆動装置において、
    前記算出処理部は、前記ロータの回転が開始した後に最初にパルス信号を出力するセンサを選択し、当該選択したセンサが出力した前記パルス信号の出力タイミングと、その後に前記複数のセンサが出力したパルス信号の出力タイミングとに基づいて、前記ロータの回転速度を算出する、
    ことを特徴とする車両の駆動装置。
  3. 請求項2に記載の車両の駆動装置において、
    前記算出処理部は、前記ロータの回転が開始した後に最初にパルス信号を出力するセンサを、前記ロータの回転が開始する前に推定する、
    ことを特徴とする車両の駆動装置。
  4. 請求項1乃至3に記載の車両の駆動装置において、
    前記算出処理部は、算出した前記回転速度に基づいて、前記ロータの回転加速度を算出する、
    ことを特徴とする車両の駆動装置。
  5. 請求項4に記載の車両の駆動装置において、
    前記回転加速度に基づいて、前記モータによって駆動される車輪のスリップを判定するスリップ判定部をさらに含む、
    ことを特徴とする車両の駆動装置。
  6. 請求項1に記載の車両の駆動装置において、
    前記モータは、前記軸の周りに配置され、互いに異なる位相の電流が当該モータを駆動させる駆動電流として供給される複数のコイルをさらに含み、
    前記駆動装置は、前記複数のセンサから入力されるパルス信号に基づいて、前記駆動電流の位相を制御する制御部をさらに含む、
    ことを特徴とする車両の駆動装置。
  7. 請求項1に記載の駆動装置を備える鞍乗型車両。
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