JP2009159593A - オートフォーカス機能付撮像装置、撮像方法、プログラムおよび集積回路 - Google Patents

オートフォーカス機能付撮像装置、撮像方法、プログラムおよび集積回路 Download PDF

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Abstract

【課題】映像信号に影響を与えないAF制御を可能にするとともに、合焦状態での映像信号の品質劣化を防止することを目的とする。
【解決手段】撮像装置において、光路分離部2は、被写体からの光を第1の光束と第2の光束とに分離し、各々を第1の撮像部3および第2の撮像部7で撮像し、第1の信号および第2の信号とする。制御部14は、AF用撮像部7を前後に移動させて第2の光束の光路長を変更させながら第2の信号から生成したコントラストの評価値の最大値を検出し、このときの光路長に基づいて光学系1のフォーカス制御を行う。撮影用信号生成部15は、合焦していない状態においては第1の信号のみから撮影用の映像信号を生成し、合焦状態においては第1の信号および第2の信号より撮影用の映像信号を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォーカスを自動で合焦させるオートフォーカス機能付撮像装置、撮像方法、プログラムおよび集積回路に関する。
従来、ビデオカメラ等の撮像装置として、色分離プリズムを用いた多板式のものが用いられている。このような撮像装置は、色分解した光束の他に1つの光束を射出させる分岐光路を有している。そして、このような撮像装置では、該分岐光路の射出面に、該カメラ本体に装着する撮影レンズの合焦信号を得るための撮像素子が設けられており、該射出面に設けた部材を光軸方向に変動させる駆動手段によりオートフォーカス(以下、「AF」という。)機能を実現させる(例えば、特許文献1参照)。このようなAF機能付き撮像装置では、レンズからの光束を青色、赤色、緑色光の3つの色光に色分解してカラー映像信号を得るための3チャンネルの光路と、さらに緑色光を分離して焦点検出信号を得るための1チャンネルの光路とを有しているので、焦点検出用の撮像素子を光軸上で移動させることで、映像信号には影響のない別の光路で合焦位置を自動調節することが可能になる。一般に、撮像装置において、撮像用の映像信号を用いて合焦位置検出を行う場合、フォーカスレンズを前後に微小に動かす動作であるウォブリングを行うことで、合焦位置検出を行う。この場合、映像信号への影響を最小限にする工夫が必要となるため、合焦位置検出に制約があるが、上記のAF機能付き撮像装置の構成によれば、合焦位置検出における映像信号への影響がないため、合焦位置検出の精度を高めることができる。また、上記のAF機能付き撮像装置の構成を用いることで、合焦位置検出方法として、様々な方法を採用することができる。
特開平8−50227号公報
しかしながら、上記のような従来の撮像装置は、レンズからの光束の一部を分離して焦点検出用に使用するため、撮影用の撮像素子に照射される光量が、焦点検出用に使用する分だけ減少してしまう。このため、従来の撮像装置では、撮像装置により取得される映像信号の解像度やS/N比等(映像品質)が低下してしまうという問題点がある。
本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、映像信号に影響を与えないAF制御を可能にするとともに、合焦状態での解像度やS/N比等の映像品質の低下を防止することを目的とする。
第1の発明は、光学系と、光路分離部と、第1の撮像部と、第2の撮像部と、光路長変更部と、制御部と、撮影用信号生成部と、を備える撮像装置である。
光学系は、被写体からの光を集光し、フォーカス制御可能である。光路分離部は、光学系により集光された被写体からの光を少なくとも第1の光束と第2の光束とに分離する。
第1の撮像部は、撮像素子を有し、第1の光束を電気信号に変換し、第1の信号として出力する。第2の撮像部は、撮像素子を有し、第2の光束を電気信号に変換し、第2の信号として出力する。光路長変更部は、第2の撮像部を第2の光束の光軸上で平行移動させることで第2の光束の光路長を変更する。制御部は、光路長変更部を制御して第2の光束の光路長を変更させながら第2の撮像部が出力する第2の信号のコントラストの評価値を生成し、コントラストの評価値が最大となるような光路長をコントラスト評価値最大光路長として検出し、コントラスト評価値最大光路長に基づいて光学系のフォーカス制御を行うとともに合焦している状態を示す合焦状態情報を出力する。撮影用信号生成部は、合焦状態情報が合焦している状態であることを示しているときは、第1の信号および第2の信号から撮影用の映像信号を生成し、合焦状態情報が合焦していない状態であることを示しているときは、第2の信号を使用せずに第1の信号から撮影用の映像信号を生成する。
この撮像装置では、AF動作中は第2の撮像部から得られる第2の信号によりフォーカス位置検出を行うために、フォーカス位置検出時の悪影響が撮影用の映像信号に及ばない上に、AF動作が完了しフォーカスが合っている状態(合焦状態)では、第2の信号をも用いて撮影用映像信号を生成するため、この撮像装置で取得される映像において解像度やS/N比等の映像品質の低下を防止することができる。
第2の発明は、第1の発明であって、第2の撮像部の撮像素子は、第1の撮像部の撮像素子と光学的に等価な位置から、撮像素子面の水平方向に半画素分だけずらした位置に配置されている。撮影用信号生成部は、合焦状態情報が合焦している状態であることを示している場合、第1の信号のみを処理するときのクロックの2倍の周波数であるクロックにより、第1の信号および第2の信号から撮影用の映像信号を生成する。
この撮像装置では、合焦状態情報が合焦状態であることを示している場合、信号処理部6は、第1の信号および第2の信号(第1の信号に対して位相がずれている信号)を用いて2倍のクロックレートの映像信号として出力するいわゆるデュアルグリーン方式(第1の信号および第2の信号がG成分の信号である場合)等の信号処理を行い、撮影用の映像信号を生成することができる。一方、合焦状態情報が合焦状態であることを示していない場合、信号処理部は、通常の信号処理(第1の信号のみを処理するときのクロックを用いた信号処理)撮影用の映像信号を生成する。
これにより、この撮像装置では、オートフォーカス制御動作中に撮影用の映像信号の焦点位置が変化してしまうという悪影響がなくなり、かつ、合焦後はオートフォーカス制御用の信号(第2の信号)を撮影用の映像信号に含めることで、撮影用の映像信号の解像度、S/N比を良好にすることができる。
第3の発明は、第1の発明であって、第2の撮像部の撮像素子は、第1の撮像部の撮像素子と光学的に等価な位置に配置されている。撮影用信号生成部は、合焦状態情報が合焦している状態であることを示している場合、第1の信号および第2の信号を加算して撮影用の映像信号を生成する。
この撮像装置では、合焦後はオートフォーカス制御用の信号(第2の信号)を、信号処理部の加算処理により撮影用の映像信号に含めることができるので、撮影用の映像信号の解像度、S/N比を良好にすることができる。特に、合焦後の撮影用の映像信号のS/N比を良好に保つことができる。
第4の発明は、被写体からの光を集光し、フォーカス制御可能な光学系と、光学系により集光された被写体からの光を少なくとも第1の光束と第2の光束とに分離する光路分離部と、撮像素子を有し、第1の光束を電気信号に変換し、第1の信号として出力する第1の撮像部と、撮像素子を有し、第2の光束を電気信号に変換し、第2の信号として出力する第2の撮像部と、第2の撮像部を第2の光束の光軸上で平行移動させることで第2の光束の光路長を変更する光路長変更部と、を備える撮像装置に用いられる撮像方法である。この撮像装置は、制御ステップと、撮影用信号生成ステップと、を備える。
制御ステップでは、第2の撮像部を第2の光束の光軸上で平行移動させることで第2の光束の光路長を変更させながら第2の撮像部が出力する第2の信号のコントラストの評価値を生成し、コントラストの評価値が最大となるような光路長をコントラスト評価値最大光路長として検出し、コントラスト評価値最大光路長に基づいて光学系のフォーカス制御を行うとともに合焦している状態を示す合焦状態情報を出力する。撮影用信号生成ステップでは、合焦状態情報が合焦している状態であることを示しているときは、第1の信号および第2の信号から撮影用の映像信号を生成し、合焦状態情報が合焦していない状態であることを示しているときは、第2の信号を使用せずに第1の信号から撮影用の映像信号を生成する。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する撮像方法を実現することができる。
第5の発明は、被写体からの光を集光し、フォーカス制御可能な光学系と、光学系により集光された被写体からの光を少なくとも第1の光束と第2の光束とに分離する光路分離部と、撮像素子を有し、第1の光束を電気信号に変換し、第1の信号として出力する第1の撮像部と、撮像素子を有し、第2の光束を電気信号に変換し、第2の信号として出力する第2の撮像部と、第2の撮像部を第2の光束の光軸上で平行移動させることで第2の光束の光路長を変更する光路長変更部と、を備える撮像装置に用いられる撮像方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。撮像方法は、制御ステップと、撮影用信号生成ステップと、を備える。
制御ステップでは、第2の撮像部を第2の光束の光軸上で平行移動させることで第2の光束の光路長を変更させながら第2の撮像部が出力する第2の信号のコントラストの評価値を生成し、コントラストの評価値が最大となるような光路長をコントラスト評価値最大光路長として検出し、コントラスト評価値最大光路長に基づいて光学系のフォーカス制御を行うとともに合焦している状態を示す合焦状態情報を出力する。撮影用信号生成ステップでは、合焦状態情報が合焦している状態であることを示しているときは、第1の信号および第2の信号から撮影用の映像信号を生成し、合焦状態情報が合焦していない状態であることを示しているときは、第2の信号を使用せずに第1の信号から撮影用の映像信号を生成する。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する撮像方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを実現することができる。
第6の発明は、被写体からの光を集光し、フォーカス制御可能な光学系と、光学系により集光された被写体からの光を少なくとも第1の光束と第2の光束とに分離する光路分離部と、撮像素子を有し、第1の光束を電気信号に変換し、第1の信号として出力する第1の撮像部と、撮像素子を有し、第2の光束を電気信号に変換し、第2の信号として出力する第2の撮像部と、第2の撮像部を第2の光束の光軸上で平行移動させることで第2の光束の光路長を変更する光路長変更部と、を備える撮像装置に用いられる集積回路である。この集積回路は、制御部と、撮影用信号生成部と、を備える。
制御部は、第2の撮像部を第2の光束の光軸上で平行移動させることで第2の光束の光路長を変更させながら第2の撮像部が出力する第2の信号のコントラストの評価値を生成し、コントラストの評価値が最大となるような光路長をコントラスト評価値最大光路長として検出し、コントラスト評価値最大光路長に基づいて光学系のフォーカス制御を行うとともに合焦している状態を示す合焦状態情報を出力する。撮影用信号生成部は、合焦状態情報が合焦している状態であることを示しているときは、第1の信号および第2の信号から撮影用の映像信号を生成し、合焦状態情報が合焦していない状態であることを示しているときは、第2の信号を使用せずに第1の信号から撮影用の映像信号を生成する。
これにより、第1の発明と同様の効果を奏する集積回路を実現することができる。
本発明によれば、映像信号に影響を与えないAF制御を実現することができ、さらに、合焦状態での解像度やS/N比等の映像品質の低下を防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図1から図6を用いて説明する。
[第1実施形態]
<1.1:撮像装置の構成>
図1は、本発明の第1実施形態によるAF機能付き撮像装置100の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、AF機能付き撮像装置100は、光学系1と、光路分離部2と、撮影用撮像部3と、アナログ信号処理部4と、AD変換部5と、撮影用信号生成部15と、AF用撮像部7と、制御部14と、AF用光路長変更部11と、を備える。
光学系1は、被写体からの光を集光し、被写体からの光(光束)について焦点距離(フォーカス位置)を調整することができる。つまり、光学系1は、フォーカス制御可能な構成を有している。そして、光学系1では、制御部14から出力されるフォーカス位置制御信号によりフォーカス制御が実行される。光学系1は、集光した被写体からの光(光束)を光路分離部2に出力する。光学系1は、複数のレンズから構成されてもよく、フォーカス制御を行うフォーカス制御用レンズ(複数のレンズから構成されるレンズユニットであってもよい。)を設けた構成であってもよい。また、光学系1において、フォーカス制御用レンズを移動させることでフォーカス制御を行うようにしてもよい。さらに、光学系1は、交換式レンズ等により構成されるものであってもよい。
光路分離部2は、光学系1から出力された光束を受け、受けた光束を、撮影用光束とAF用光束とに分離する。つまり、光路分離部2は、光学系1から出力された光束を、第1の光束である撮影用のR(赤)光、G1(緑1)光およびB(青)光の各光束と、第2の光束であるAF検出用のG2(緑2)光の光束とに分離する。そして、光路分離部2は、撮影用の光束を第1の撮像部である撮影用撮像部3に出力し、AF検出用の光束を第2の撮像部であるAF用撮像部7に出力する。
撮影用撮像部3は、CMOSやCCD等の撮像素子を有し、光路分離部2から出力された撮影用の各光束を入力とする。撮影用撮像部3は、撮影用の各光束を光電変換により電気信号に変換し、変換した電気信号をR、G1およびBの各チャンネルのアナログ映像信号としてアナログ信号処理部4に出力する。
一方、AF用撮像部7は、CMOSやCCD等の撮像素子を有し、光路分離部2から出力されたAF検出用の光束を入力とする。AF用撮像部7は、AF検出用の光束を電気信号に変換し、G2チャンネルのアナログ映像信号としてアナログ信号処理部4に出力する。AF用撮像部7は、AF検出用光束の光軸上を平行移動可能となるように、AF用光路長変更部11と接続されている。さらに、AF用撮像部7の撮像素子は、撮影用撮像部3のうちG1(緑1)光用撮像素子の貼り付け位置に対し、光学的に等価な位置から水平方向(撮像素子面の水平方向)に半画素分(撮像素子を構成する画素の半画素分)だけずらした位置に固定されているものとする。すなわち、いわゆる4板型の撮像装置におけるR、G1およびBチャンネルの撮像素子が撮影用撮像部3であり、G2チャンネルの撮像素子を光軸方向に平行移動可能に構成したものがAF用撮像部7であるとする。なお、AF用撮像部7の撮像素子は、撮影用撮像部3のうちG1(緑1)光用撮像素子の貼り付け位置に対し、撮像素子面の垂直方向あるいは斜め方向に半画素分だけずらした位置に固定するようにしてもよい。
アナログ信号処理部4は、撮影用撮像部3およびAF用撮像部7から出力される各チャンネルのアナログ映像信号を入力とし、チャンネルごとに、入力されたアナログ映像信号に対して相関2重サンプリング処理、ゲイン制御処理、ペデスタル制御処理等を行う。そして、アナログ信号処理部4は、チャンネルごとに、上記処理がなされたアナログ映像信号をAD変換部5に出力する。
AD変換部5は、アナログ信号処理部4からの各信号をディジタル信号に変換する。AD変換部5は、変換後のディジタル信号のうち、RおよびBチャンネルのディジタル信号(以下、各々「R信号」、「B信号」という。)を信号処理部6に出力する。また、AD変換部5は、G1チャンネルのディジタル信号(以下、「G1信号」という。)を、撮影用信号生成部15の信号処理部6および撮影用補助信号生成部8に出力する。また、AD変換部5は、G2チャンネルのディジタル信号(以下、「G2信号」という。)を、撮影用信号生成部15の撮影用補助信号生成部8および制御部14のAF評価値生成部9に出力する。
制御部14は、AF評価値生成部9と、AF制御部10とを有する。
AF評価値生成部9は、AD変換部5から出力されるAF検出用映像信号であるG2信号を入力とし、G2信号からコントラスト評価値を取得し、取得したコントラスト評価値をAF制御部10に出力する。コントラスト評価値とは、制御部14のAF制御部10によりAF用撮像部7を移動させることにより被写体からAF用撮像部7までの光路長を変化させた場合に、AF評価値生成部9により算出される様々な光路長に対するAF動作のための評価値である。また、AF評価値生成部9には、必要に応じて選択信号がAF制御部10から入力される。この選択信号は、AF評価値生成部9がどのようなタイプのコントラスト評価値を出力するかを決定するための信号である。
AF制御部10は、AF評価値生成部9から出力されるコントラスト評価値を入力とし、コントラスト評価値に基づいて最大のコントラスト評価値が得られる光路長である、最大コントラスト評価値光路長を求める。そして、AF制御部10は、この最大コントラスト評価値光路長に基づいて、光学系1のフォーカス位置制御を行う。このために、AF制御部10は、フォーカス位置制御信号を光学系1に出力する。また、AF制御部10は、光学系1が合焦状態である場合には、合焦状態情報として「合焦している」ことを示す合焦信号を撮影用信号生成部15に出力し、合焦状態にない場合には、合焦状態情報として「合焦していない」ことを示す非合焦信号を撮影用信号生成部15に出力する。また、AF制御部10は、AF用撮像部7を移動させることにより被写体からAF用撮像部7までの光路長を変化させるためのAF用撮像部位置制御信号をAF用光路長変更部11に出力する。さらに、AF制御部10は、必要に応じて、選択信号をAF評価値生成部9に出力する。
撮影用信号生成部15は、R、G1、G2およびB信号を入力とし、制御部14からの合焦状態情報に基づいて、撮影用の映像信号を生成する。撮影用信号生成部15は、図1に示すように、信号処理部6と、撮影用補助信号生成部8とを有する。
撮影用補助信号生成部8は、AF制御部10から出力される合焦状態情報と、AD変換部5から出力されるG1信号およびG2信号と、を入力とする。
合焦状態情報として合焦信号が入力されている場合、撮影用補助信号生成部8は、G1信号およびG2信号から撮影用補助信号を生成し、生成した撮影用補助信号を信号処理部に出力する。一方、合焦状態情報として非合焦信号が入力されている場合、撮影用補助信号生成部8は、ゼロ信号(無信号を含む。)もしくはG1信号を、撮影用補助信号として信号処理部6に出力する。
信号処理部6は、AF制御部10から出力される合焦状態情報と、AD変換部5から出力されるR信号、B信号およびG1信号と、撮影用補助信号生成部8から出力される撮影用補助信号と、を入力とする。
合焦状態情報として合焦信号が入力されている場合(合焦状態情報が合焦状態であることを示している場合)、信号処理部6は、G1およびG2信号を用いて2倍のクロックレートの映像信号として出力するいわゆるデュアルグリーン方式の信号処理を行い、撮影用の映像信号を生成する。一方、合焦状態情報として非合焦信号が入力されている場合、信号処理部6は、R、G1およびB信号より3板方式の信号処理を行い、撮影用の映像信号を生成する。
上記構成により、AF機能付き撮像装置100では、AF動作中に撮影用の映像信号の焦点位置が変化してしまうという悪影響がなくなり、かつ、合焦後はG2信号を撮影用の映像信号に含めることで、撮影用の映像信号の解像度、S/N比を良好にすることができる。
≪細部の説明≫
続いて、本実施形態の撮像装置100の細部について説明する。
まず、撮像装置100の光学系1から各撮像部までの構成について説明する。
図2は、光路分離部2、撮影用撮像部3、AF用撮像部7およびAF用光路長変更部11のより具体的な構成の一例を示す模式図である。光路分離部2としては、図2に示すような光学プリズム(ビームスプリッタ)を用いる。
図2に示すように、光路分離部2は、4板撮像方式で使用される色分解プリズムを用いて構成されている。すなわち、3板撮像方式では、入射した光を色分解プリズムによってR(赤)光、G(緑)光、およびB(青)光に分離するのに対して、本実施形態における光路分離部2では、RGB分光後のG光をハーフミラーでさらに分割してG1(緑1)光とG2(緑2)光とに分離する。つまり、光路分離部2は、G2(緑2)光をAF検出用の光束として出力し、残りのR(赤)光、G1(緑1)光およびB(青)光を撮影用の光束として出力する。RGB分光後のG光に対するG2(緑2)光の割合は任意でよい(例えば、25%や50%など)。ここでは、G2(緑2)光の光束の割合は、G光の50%とする。すなわち、G用光束を半分ずつに分割し、G1(緑1)光およびG2(緑2)光に分離する。
さらに、G2(緑2)光用の撮像部7(AF用撮像部7)は、図2に示すように、小型アクチュエータを用いたAF用光路長変更部11に接続されている。AF用光路長変更部11は、AF用撮像部7を、その撮像面を光軸と垂直に保ちながら、光軸上を平行に移動させる。
AF用光路長変更部11によってAF用撮像部7が移動可能な範囲のうち、略中央部の位置をAF用撮像部7の基準位置とする。AF用撮像部7が基準位置にあるとき、被写体からAF用撮像部7までの光路長が被写体から撮影用撮像部3までの光路長と一致するものとする。なお、基準位置は、必ずしも中央部の位置でなくともよい。
次に、制御部14の細部について説明する。
AF制御部10は、いわゆる山登りアルゴリズムによりコントラスト評価値が最大となる光路長を探索する。AF制御部10は、AF評価値生成部9から出力されるコントラスト評価値を監視しながら、AF用光路長変更部11によりAF用撮像部7の光路長(AF用撮像部7に入力される光束の光路長)を順次変更していく。また、必要に応じてAF評価値生成部9に対して選択信号を出力する。選択信号は、AF評価値生成部9がどのようなタイプのコントラスト評価値を出力するかを決定するための信号である。AF評価値生成部9は、この選択信号により、映像信号からどのような特徴を抽出するかを決定する。選択信号についての詳細は1.2にて後述する。AF制御部10は、コントラスト評価値が最大になるAF用撮像部7の光路長(最大コントラスト評価値光路長)を検出する。また、AF制御部10は、撮像装置100が合焦状態であるのか否かを示す合焦状態情報を撮影用信号生成部15に出力する。
AF用光路長変更部11は、リニア駆動モータやステッピングモータ、圧電素子を利用した圧電超音波リニアアクチュエータなどと光軸に沿ったスライド機構などとを用いて構成され、AF用撮像部7を光軸上で平行に(図2の双方向矢印D1が示す方向に)スライドさせる機能を有している。そして、AF用光路長変更部11は、例えばシリアル通信などで制御される。
AF用撮像部7は、AF動作開始時には基準位置に位置している。AF用光路長変更部11は、AF動作時にはAF用撮像部7を所定量ずつ移動させる。AF評価値生成部9は、その都度コントラスト評価値を生成する。AF制御部10は、得られたコントラスト評価値から、現在の光路長で合焦したかどうか、すなわち最大コントラスト評価値光路長が得られたかどうかの検出を行い、非合焦状態であれば、AF用光路長変更部11を通じてAF用撮像部7を移動させ、AF動作を継続させる。
また、AF制御部10は、合焦状態となる光路長、すなわち最大コントラスト評価値光路長を検出した場合、この検出した光路長と、撮影用撮像部3の光路長に相当する、予め決定されている基準値との差分を算出し、その差分値から光学系1のフォーカスの合焦位置を算出する。そして、AF制御部10は、算出した合焦位置に光学系1のフォーカス位置を合わせるためのフォーカス位置制御信号を光学系1に出力することで、光学系1のフォーカス制御が実行される。つまり、AF用撮像部7の光路長が、撮影用撮像部3に入力される光束の光路長と等しくなるようなAF用撮像部7の位置が基準位置であるから、検出された最大コントラスト評価値光路長に対応するAF用撮像部7の位置と基準位置とを比較し、その差分から光学系1の合焦位置(フォーカス位置)を算出し、算出した合焦位置に基づき光学系1が合焦状態となるように、例えば、フォーカス用レンズ(群)を移動させることで、光学系1のフォーカス制御が実行される。
すなわち、撮像装置100では、AF用光路長変更部11により、AF用撮像部7の光路長を順次変更しながら、それぞれのコントラスト評価値を取得し、最大コントラスト評価値光路長を検出する。検出された光路長は、撮影用撮像部3の光路長に相当する基準位置と比較され、その差分から光学系1のフォーカスの合焦位置が算出され、光学系1のフォーカス位置制御が行われる。そして最後に、制御部14は、AF用光路長変更部11に対し、AF用撮像部7を基準位置に移動させ、次のAF動作に備える。
上述のように、撮像装置100では、コントラスト評価値が最大になる光路長を検出して、光学系1のフォーカス位置制御が実施された場合には、AF用撮像部の光路長も基準位置に戻され、フォーカスが合っている状態となる。フォーカスが合っている状態から、例えば被写体が動いた、もしくは撮像装置100を動かしたなどの結果、再びフォーカスが合っていない状態になった場合には、コントラスト評価値が変化する。AF制御部10は、コントラスト評価値を常時監視し、フォーカスが合っている状態でのコントラスト評価値に対する変動量が所定のしきい値を超えた場合、フォーカスが合っていない状態になったと判断し、再び合焦状態情報を非合焦信号に設定する。そして、撮像装置100では、上述のAF動作が繰り返し実行される。
次に、撮影用信号生成部15の細部について説明する。
撮影用補助信号生成部8には、AD変換部5からのG1およびG2信号、ならびにAF制御部10からの合焦状態情報が入力されている。撮影用補助信号生成部8は、AF制御部10からの合焦状態情報により、G1およびG2信号から撮影用補助信号を生成する。より具体的には、合焦状態情報が合焦信号である場合には、G2信号を撮影用補助信号として出力し、合焦状態情報が非合焦信号である場合には、ゼロ(無信号を含む。)もしくはG1信号を撮影用補助信号として出力する。
信号処理部6は、合焦状態情報が、合焦信号である場合には、AD変換部5からのR、G1およびB信号に、撮影用補助信号(すなわちG2信号)も加えて撮影用の映像信号を生成する。一方、合焦状態情報が非合焦信号である場合には、信号処理部6は、撮影用補助信号を用いずに、AD変換部5からのR、G1およびB信号のみで撮影用の映像信号を生成する。
すなわち、合焦状態情報が合焦信号である場合には、撮影用補助信号生成部8からAF用の信号(G2信号)が出力され、信号処理部6は、撮影用補助信号として入力されたG2信号とG1信号とを交互に用いて、2倍のクロックレートの映像信号として出力するいわゆるデュアルグリーン方式の信号処理を行い、撮影用の映像信号を生成する。一方、合焦状態情報が非合焦信号である場合には、信号処理部6は、R、G1およびB信号より3板方式の信号処理を行い、撮影用の映像信号を生成する。
上述したように、本実施形態に係る撮像装置100では、AF用撮像部7の撮像素子は、撮影用撮像部3のG1用の撮像素子の貼り付け位置に対して水平方向に半画素分だけずらした位置に固定されているので、フォーカスが合っている状態では、デュアルグリーン方式の信号処理を行うことができる。その結果、撮像装置100では、フォーカスが合っている状態においては、解像度の劣化を防止することができる。つまり、従来のAF機能付き撮像装置では、G1信号のみを用いていたため、通常のデュアルグリーン方式の撮像装置に比べて解像度が劣化していたのに対し、本実施形態のAF機能付きの撮像装置では、フォーカスが合っている状態においては、解像度の劣化を防止することができる。
さらに、撮像装置100では、合焦状態情報が非合焦信号である場合、従来のAF機能付き撮像装置と同様に、AF用撮像部7からのG2用の信号は用いずに撮影用撮像部3からの信号のみで、撮影用の映像信号を生成する。したがって、撮像装置100では、フォーカスが合っていない状態においては、AF用の信号の影響を受けずに撮影用の映像信号が生成できる。
なお、フォーカスが合っていない状態の検出方法としては、コントラスト評価値の変動量だけで判断する必要はない。例えば、フォーカスリング等のレンズの動作検出や、ジャイロセンサなどによる撮像装置の動き検出や、撮影者が指示するための外部スイッチの状態による検出や、またこれらの検出方法の組み合わせにより、フォーカスが合っていない状態の検出を行うようにしてもよい。
また、合焦状態情報は、2つの状態である必要はなく、3つの状態、すなわちフォーカスが合っている状態、フォーカスが少しずれた可能性がある状態、フォーカスが合っていない状態などでもよい。
また、合焦状態情報が、3つの状態等の場合、フォーカスが少しずれた可能性がある状態においては、信号処理部6において、R、G1およびB信号に対してAF用のG2信号に重み付けを実施して撮影用の映像信号を生成する、すなわちAF用の信号を一部撮影用の映像信号の生成に用いるといった制御を行ってもよい。
また、合焦状態情報が変化したら、即、撮影用信号生成部15での信号処理(デュアルグリーン方式の信号処理と3板方式の信号処理)を切り替えるのではなく、徐々に、撮影用信号生成部15での信号処理を切り替えるようにしてもよい。これにより、撮像装置100で取得される映像において、急激な解像度変化、S/N比の変化等を抑制することができる。その結果、撮像装置100により取得される映像は、視覚的に自然な映像となる。
<1.2:コントラスト評価値の算出方法>
AF評価値生成部9がAF用映像信号よりコントラスト評価値を算出する方法について、図3を用いて説明する。
図3は、AF評価値生成部9の構成の一例を示すブロック図である。
水平方向のローパスフィルタ101(以下、「水平LPF」という。)は、AD変換部5から入力されるAF検出用映像信号に対して、コントラストの評価値を生成するために必要な周波数帯域成分を抽出するための水平方向のローパスフィルタ(映像信号の水平方向成分に対するローパスフィルタ)である。水平LPF101は、その出力を、第1水平HPF102、第2水平HPF103、および垂直HPF104に出力する。
2つの水平方向のハイパスフィルタ102および103(以下、それぞれ「第1水平HPF」および「第2水平HPF」という。)は、AF検出用映像信号の水平方向成分についてのハイパスフィルタである。第1水平HPF102および第2水平HPF103は、それぞれ通過させる周波数帯域が異なっており、第1水平HPF102は、第2水平HPF103より低い周波数帯域を通過させるハイパスフィルタ(低域用)であり、第2水平HPF103は、第1水平HPF102より高い周波数帯域を通過させるハイパスフィルタ(高域用)である。すなわち、第1水平HPF102のカットオフ周波数は、第2水平HPF103のカットオフ周波数よりも低く設定されている。垂直方向のハイパスフィルタ104(以下、「垂直HPF」という。)は、AF検出用映像信号の垂直方向成分についてのハイパスフィルタである。
積算部105〜107は、それぞれ、AF評価領域(後述)内の各画素の映像信号に対して各ハイパスフィルタ102〜104の出力を積算して、加算器108およびセレクタ109に出力する。水平LPF101と、第1水平HPF102と、第2水平HPF103と、垂直HPF104と、積算部105〜107とを備える演算部111には、図示していない駆動部から評価領域信号が入力される。評価領域信号は、AF評価値生成部9がコントラスト評価値を生成する対象となる領域(AF用映像信号により形成される2次元画像内の領域)であるAF評価領域を選択するのに用いられる。評価領域信号は、例えば、AF検出用映像信号を画面(AF用映像信号により形成される2次元画像)の中央部からとる場合、画面の中央部のタイミングを示すパルス信号となる。なお、この評価領域信号は、積算部105〜107のみに入力されるようにして、積算部105〜107がそれぞれのハイパスフィルタ102〜104の出力のうちAF評価領域における値を積算して、加算器108およびセレクタ109に出力するようにしてもよい。
加算器108は、積算部105〜107の出力を加算し、加算した結果をセレクタ109に出力する。セレクタ109は、積算部105〜107および加算器108からの出力を、選択信号に基づいて選択して、評価値(コントラストの評価値)としてAF制御部10に出力する。
なお、水平LPF101、第1水平HPF102、第2水平HPF103および垂直HPF104の通過帯域は、例えば、撮像装置100で扱う映像信号がSDTV形式の映像信号の場合、水平LPF101が0〜2.0[MHz]、第1水平HPF102が300[kHz]以上、第2水平HPF103が1.2[MHz]以上、垂直HPF104が20[TV本]以上であることが好ましい。また、撮像装置100で扱う映像信号がHDTV形式の映像信号の場合、水平LPF101が0〜13.2[MHz]、第1水平HPF102が2.0[MHz]以上、第2水平HPF103が6.6[MHz]以上、垂直HPF104が45[TV本]以上であることが好ましい。
次に、AF評価値生成部9の動作について、具体的に説明する。
まず、AF評価値生成部9に入力されたAF検出用の映像信号に対して、AF検出用の映像信号のノイズ成分を抑制するために、水平LPF処理が施される。その後、水平LPF処理が施されたAF検出用の信号に対して、複数のハイパスフィルタ処理が実行される。図3に示すように、AF検出用映像信号は、演算部111に入力される。演算部111には、上述のように評価領域信号が入力され、入力されたAF検出用映像信号のうち評価領域信号が示すAF評価領域における信号成分のみが演算される。演算部111において、水平LPF101によりフィルタ処理が施されたAF検出用映像信号は、さらに、第1水平HPF102、第2水平HPF103および垂直HPF104に入力される。それぞれのHPFによりハイパスフィルタ処理をされた後の信号は、積算部105、106および107にて積算されて、それぞれ、セレクタ109および加算器108に出力される。積算部105、106および107からの出力は、加算器108により加算され、加算された信号は、セレクタ109に入力される。つまり、積算部105〜107のそれぞれの出力と、これらの積算部の出力を加算する加算器108の出力との合計4つの出力がセレクタ109に入力される。そして、AF制御部10からの選択信号に従って、セレクタ109の4つの入力のいずれかが選択され、選択された信号が、コントラストの評価値(コントラスト評価値)としてAF制御部10に出力される。例えば、本実施形態では、選択信号が”H1”のときには第1水平HPF102の出力を積算した信号を選択し、選択信号が”H2”のときには第2水平HPF103の出力を積算した信号を選択し、選択信号が”V1”のときには垂直HPF104の出力を積算した信号を選択し、選択信号が”S1”のときには各信号を加算器108にて加算した信号を選択するものとする。
選択信号は、撮像される映像や現在のフォーカス位置によって、最も適した信号を選択するために用いられる。
例えば、第1水平HPF102(低域用)と第2水平HPF103(高域用)の評価値曲線には、図4に示すような特徴がある。図4において横軸は、フォーカス位置を示し、縦軸は、コントラスト評価値の大きさを示す。
図4に示すように、第1水平HPF102(低域用)の出力を積算したコントラスト評価値(曲線S1)はゆるやかな山を描き、第2水平HPF103(高域用)の出力を積算したコントラスト評価値(曲線S2)は、フラットな状態から合焦点付近で急峻な山を描く。また、例えば、撮像装置100で、横しま模様などの絵柄を撮像した場合には、第1水平HPF102および第2水平HPF103の出力の積算値により取得されるコントラスト評価値は、ともに評価値曲線の山がほとんどなくなるが、垂直HPF104の出力の積算値により取得されるコントラスト評価値は、合焦点で、ピーク値をとるので、垂直HPF104の出力の積算値により取得されるコントラスト評価値によるコントラスト評価値曲線では、合焦点付近で山ができることになる。
以下、AF制御部10がどのような選択信号を出力するか、また、AF評価値生成部9が選択信号によりどのようなコントラスト評価値を生成するかの一例を示す。
AF用撮像部7を、光軸上において前後に移動させてコントラスト評価値が大きくなる方向に移動させることを繰り返して最大コントラスト評価値光路長を検出する、いわゆる山登りアルゴリズムの場合について説明する。
まず、AF制御部10は、選択信号として”H2”をAF評価値生成部9のセレクタ109に出力する。セレクタ109は、選択信号に従い、第2水平HPF103(高域用)からの出力を積算した値を選択する。セレクタ109により選択された値は、コントラスト評価値として、AF評価値生成部9からAF制御部10に出力される。フォーカス位置が合焦位置から遠い場合には、AF制御部10によりフォーカス位置を所定量ずつ移動させながらコントラスト評価値を比較しても、第2水平HPF103(高域用)の出力を積算して取得されるコントラスト評価値に変化がない場合がある(例えば、図4のR1で示す部分において、曲線S2のコントラスト評価値は、殆ど変化しない。)。このようなとき、AF制御部10は、次に、選択信号として”H1”をAF評価値生成部9のセレクタ109に出力する。セレクタ109は、選択信号に従い、第1水平HPF102(低域用)からの出力を積算した値を選択する。セレクタ109により選択された値は、コントラスト評価値として、AF評価値生成部9からAF制御部10に出力される。この場合、コントラスト評価値には変化があるので、撮像装置100において、フォーカス位置を移動させる方向を認識することができる(例えば、図4のR1で示す部分において、曲線S1のコントラスト評価値には、変化があるので、合焦位置がどちらの方向であるかを決定することができる。)。撮像装置100において、このようにすることで、現在のフォーカス位置が合焦位置から遠い場合でも合焦位置に向けてフォーカス位置を移動させることができる。そして、同様にして、第1水平HPF102(低域用)からの出力の積算値に基づいてAF用撮像部7を合焦位置付近まで移動させていく。最終的に、AF制御部10は、選択信号として再び”H2”を出力し、AF評価値生成部9が第2水平HPF103(高域用)からの出力の積算値を選択するようにする。これにより、撮像装置100では、第2水平HPF103の出力の積算値に基づいて、より精度高く合焦位置を検出し、最大コントラスト評価値光路長を決定することができる。さらに、第1水平HPF102の積算値によるコントラスト評価値、第2水平HPF103の積算値によるコントラスト評価値の両方に変化がない場合、AF制御部10は、選択信号として”V1”を出力し、AF評価値生成部9が垂直HPF104からの出力の積算値を選択するように制御することもできる。
また、撮像装置100において、最初に、AF制御部10が選択信号として”S1”をAF評価値生成部9に出力し、第1水平HPF102、第2水平HPF103および垂直HPF104の出力の積算値の加算値(すなわち、加算器108からの出力)を、コントラスト評価値として用いて、おおまかに制御し、最終的に第2水平HPF103もしくは、垂直HPF104の出力の積算値によるコントラスト評価値で合焦位置を決定し、フォーカス制御を実現するようにしてもよい。なお、これらのHPFの帯域や、種類、その選択方法については、多様であり、上述したものに限定されるものではない。
<1.3:コントラスト評価値最大光路長の検出方法>
AF制御部10がAF用撮像部7の光路長を順次変更しながら、それぞれのコントラスト評価値を取得し、コントラスト評価値が最大となる光路長(以下、「コントラスト評価値最大光路長」という。)を検出する方法について、図5を用いて説明する。
図5は、コントラスト評価値最大光路長を探索する動作の一例を説明するための模式図である。
図5において、横軸はAF用撮像部7の光路長を、縦軸はAF評価値生成部9により算出されるコントラスト評価値を示している。また、図5の太い矢印は、1回ごとの探索の様子を示しており、曲線S3はコントラスト評価値曲線を示している。図5を参照しながら、探索開始位置からコントラスト評価値が最大になる点への探索を実施した場合について説明する。
AF用光路長変更部11により、初めに、光軸上の前後方向のいずれかの方向に光路長を変更して、AF評価値生成部9により取得された、そのときのコントラスト評価値がAF制御部10に出力される。AF制御部10は、この現位置でのコントラスト評価値と前回位置でのコントラスト評価値と比較し、評価値が減少したら、AF用光路長変更部11によりAF用撮像部7を移動させる方向を反転させる。図5の場合、AF制御部10は、1回目は右方向(AF用撮像部の光路長が大きくなる方向)に光路長を変更しコントラスト評価値がほとんど変化していないため、2回目も同じ方向に光路長を変更する。AF制御部10は、2回目の変更において、コントラスト評価値が増加したため、同方向へ探索を継続させる。2回目から6回目の変更では、いずれもコントラスト評価値は増加しているため、AF制御部10は、コントラスト最大点がさらに右方向にあると判断する。そして、AF制御部10は、7回目の変更によりコントラスト評価値が減少していることを認識する。すなわち、AF制御部10は、コントラスト評価値の最大点を通り越したと判断し、8回目は、AF用撮像部の光路長を変更する方向を7回目での方向と逆転させる。この時点において、最大点(最大コントラスト評価値光路長となる点)の近傍に位置していると予測できる。次いで、AF制御部10は、9回目の探索において、変更量をより少なくして同様の探索を継続し、最後はどちらの方向に変更してもコントラスト評価値が減少するところを最大点(最大コントラスト評価値光路長となる点)として検出する。また、AF制御部10が、1回目の変更方向を図5の左方向として、AF用撮像部の光路長を変更させた場合、AF制御部10は、探索位置が一番端(AF用光路長変更部11によりAF用撮像部7を移動させることができる限界となる端)に到達したことを検出した時点で、図5の右方向に探索方向を逆転させることで、最終的にコントラスト評価値が最大になる点を、確実に検出することができる。
以上説明したように、撮像装置100では、撮影用の映像信号とは独立したAF用映像信号でコントラスト評価値が最大となる光路長を検出する。つまり、撮像装置100では、AF用光路長変更部11を用いてコントラスト評価値が最大になるポイントを探索する間は、光学系1のフォーカス位置は全く制御(変更)されず、かつ、信号処理部6において撮影用補助信号を使用しない。このため、撮像装置100では、撮影用映像信号は、AF検出用の信号の影響を全く受けない。さらに、撮像装置100では、フォーカスが合っている状態において、AF用撮像部用に分離された光束をも使用して撮影用の映像信号を生成するので、S/N比や解像度の劣化を防止することができるといった優れた効果が得られる。
また、撮像装置100では、AF用の映像信号で最大コントラスト評価値光路長を検出した後に光学系のフォーカス調整を行うため、AF動作としてウォブリング動作等の高速なレンズ動作が不可能な構成、例えば、交換式レンズなどを用いた場合であっても確実にAF機能を実現することができる。また、撮像装置100において、コントラスト評価値が最大になる光路長を探索する場合に、撮影用の映像信号には全く影響を与えないため、広い範囲での探索が可能となり、大ボケ状態からでもコントラスト評価値の最大ポイントを確実に検出できる。また、撮像装置100では、光学系のフォーカスが合っている状態で、AF動作の誤起動等によって合焦位置の再探索動作が実施されたとしても、合焦状態情報を非合焦信号に設定した後に、再探索動作が実施されるため、撮影用の映像信号がAF検出用信号の影響を受けることなく、合焦位置を再探索できる。
なお、本実施形態において、AF評価値生成部9は、水平LPF101、第1水平HPF102、第2水平HPF103、垂直HPF104、積算部105、106、107、加算器108、およびセレクタ109を有する演算部111を備えた例で説明したが、これに限定されることはない。映像のコントラストを評価する値が検出できれるものであれば、他の構成(回路)により、AF評価値生成部9を実現するようにしてもよい。また、通過帯域の特性を可変できる1種類の水平HPFなどにより、AF評価値生成部9を構成するようにしてもよい。
なお、本実施形態において、コントラスト評価値が最大になる位置の検出方法は、初めから大きく光路長を変更する方法で説明したが、これに限定されない。例えば、AF制御部10は、AF用光路長変更部11によってAF用撮像部7を光軸方向に逐次移動させて、第2の光束(AF検出用の光束)の光路長を逐次変更させたときのコントラスト評価値を評価することで、コントラスト評価値が最大になる光路長を検出してもよい。この場合、AF用撮像部7は、基準位置より移動を開始し、例えば、最初に移動可能な範囲のうち最も光路長が短くなる位置まで移動する。そして、この位置から、最も光路長が長くなる位置まで移動させながら逐次コントラスト評価値を検出し、一定範囲の検出した評価値の中から最大の評価値を最大コントラスト評価値とし、このときの光路長を最大コントラスト評価値光路長とする。このように検出することは、時間はかかるものの、より確実に最大コントラスト評価値を得ることを可能にする。また、上記の方法と従来のウォブリングと組み合わせて、コントラスト評価値が最大になる光路長を探索するようにしてもよい。すなわち、ウォブリング動作を繰り返し、いわゆる山登りアルゴリズムによって、コントラスト評価値が最大になる点を検出する方法でも、黄金分割法などを利用しながら光路長を変更する方法でも、コントラスト評価値が最大になる光路長を検出できればどのような方法でもよい。
[第2実施形態]
<2.1:撮像装置の構成>
図6は、本発明の第2実施形態によるAF機能付き撮像装置200の構成を示すブロック図である。本実施形態の撮像装置200は、第1実施形態の撮像装置100とは、AF用撮像部12の撮像素子の貼り付け位置と、信号処理部13の信号処理方法が異なるだけである。すなわち、撮像装置200において、AF用撮像部12のG2用の撮像素子の貼り付け位置が、撮影用撮像部3のG1用の撮像素子の貼り付け位置と、光学的に全く等価な位置に固定されている点、および、信号処理部13のフォーカスが合っている状態での信号処理方法として撮影用補助信号(G2)と撮影用信号(G1)とを加算した後に、撮影用の映像信号の生成を行う点が、第1実施形態の撮像装置100とは異なる。
なお、第1実施形態の撮像装置100と同一の構成要素については、同一の符号を付している。他の構成要素については、第1実施形態と同様であり、本実施形態では説明簡略化のためフォーカスが合っている状態での信号処理部13について、その動作を詳細に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、詳細な説明を省略する。
AF用撮像部12は、撮像素子の貼り付け位置が、撮影用撮像部3のG1用の撮像素子の貼り付け位置と光学的に等価な位置に固定されている。この点が第1実施形態とは異なり、AF用撮像部12の動作は、第1実施形態のAF用撮像部7の動作と同様である。AF用撮像部12の撮像素子の貼り付け位置が、第1実施形態のAF用撮像部7の撮像素子とは異なることで、AF用撮像部12から出力されるAF用の信号(G2用の信号)が第1実施形態の場合とは異なる。つまり、第1実施形態のAF用撮像部7から出力されるG2信号は、G1用の信号に対して位相が180度ずれている信号であるのに対し、第2実施形態のAF用撮像部12から出力されるG2信号は、G1信号と同位相の信号となる。撮像装置200において(撮像装置100でも同様)、AF用のコントラスト評価値は、高周波成分を評価する値を算出することで生成されるため、AF用の信号(G2信号)の位相が異なることは特に問題なく、撮像装置におけるAF機能の実現に、なんら支障は発生しない。
<2.2:撮像装置の動作>
以下、撮像装置200の動作について説明する。
第1実施形態と同様に、本実施形態においてもAF用の信号(G2信号)は、アナログ信号処理部4、AD変換部5を経由して撮影用信号生成部15中の撮影用補助信号生成部8に入力される。
撮影用補助信号生成部8は、AD変換部5から出力されるG1信号およびG2信号およびAF制御部10から出力される合焦状態情報を入力とする。合焦状態情報が合焦信号である場合、撮影用補助信号生成部8は、AF用撮像部12からのG2信号を撮影用補助信号として信号処理部13に出力する。一方、合焦状態情報が非合焦信号である場合、撮影用補助信号生成部8は、ゼロ(無信号を含む。)もしくはG1用の信号(G1信号)を撮影用補助信号として信号処理部13に出力する。
信号処理部13は、合焦状態情報が合焦信号である場合には、撮影用補助信号生成部8から出力されたAF用撮像部12からのAF用の信号(G2信号)と撮影用撮像部3からのG1信号を加算して緑用の信号(G)とし、後段の信号処理である通常の3板撮像方式の信号処理を行い、撮影用の映像信号を生成する。一方、合焦状態情報が非合焦信号である場合には、信号処理部13は、撮影用補助信号を用いずに、AD変換部5から出力されるG1信号をゲインアップし、信号処理を行う。つまり、この場合、信号処理部13は、撮影用撮像部3からの信号のみで通常の3板撮像方式の信号処理を行い、撮影用の映像信号を生成する。この場合、G1信号をゲインアップするときのゲインは、光路分離部2における、G光に対するG2(緑2)光の割合に応じて決定される。例えば、この割合が25%であれば、G1信号に対するゲインは、100%/(100%−25%)倍となる。信号処理部13で、このように、G1信号に対してゲインアップすることで、Gチャンネルの信号の信号レベルが補正される。すなわち、信号処理部13により上記ゲインアップ処理を行うことにより、AF用にG2信号を分離することによって他のチャンネルより減少してしまったGチャンネルの信号の信号レベルが補正される。
従来のAF機能付き撮像装置では、撮影用の映像信号の生成にG1信号のみが使用され、AF用に分離されたG2信号は、AF機能の実現のためだけに使用されていたため、通常の3板撮像方式の撮像装置に比べてGチャンネルの感度やS/N比などが劣化していた。これに対し、本実施形態のAF機能付きの撮像装置200では、フォーカスが合っている状態においては、光学的に分離されたG1チャンネルおよびG2チャンネルの両方の信号を使用して撮影用の映像信号を生成するため、感度やS/N比の劣化を防止することができる。
さらに、合焦状態情報が、フォーカスが合っていない状態を示す場合には、従来のAF機能付き撮像装置と同様に、AF用撮像部12からのG2用の信号を用いずに撮影用撮像部3からの信号(AD変換部5から出力される信号)のみで、撮影用の映像信号を生成する。したがって、撮像装置200では、フォーカスが合っていない状態において、AF用の信号の影響を受けずに撮影用の映像信号が生成できる。
第1実施形態および第2実施形態の撮像装置の構成について対比してまとめてみると、第1実施形態の撮像装置100では、撮影用撮像部3のG1チャンネル用の撮像素子とAF用撮像部7のG2チャンネル用の撮像素子とは、光学的に互いに水平方向に半画素分貼り付け位置がずらして固定されている。このため、撮像装置100では、フォーカスが合っている状態において、信号処理部6でG2チャンネルを使用する場合、2倍のクロックレートで交互に出力することで通常の3板撮像方式に比較して、撮像装置100で取得される映像の解像度を向上させることができる。すなわち、撮像装置100は、いわゆるデュアルグリーン方式の4板撮像方式のG2チャンネル用映像信号を、光軸に平行移動可能なAF用撮像部7により取得する構成となっているので、AF機能を実現するとともに、フォーカスが合っている状態においては、4板撮像方式と同様の解像度の向上を実現することができる。
これに対し、第2実施形態の撮像装置200では、AF用撮像部12のG2チャンネル用の撮像素子は、撮影用撮像部3のG1チャンネル用の撮像素子の貼り付け位置と光学的に全く同じ位置に固定されている。このため、撮像装置200では、フォーカスが合っている状態において、信号処理部13でG2チャンネルを使用する場合、G1チャンネルの映像信号とG2チャンネルの映像信号とを加算し、Gチャンネルの信号として後段の映像信号の生成に使用することができる。すなわち、撮像装置200では、通常の3板撮像方式の緑の光束をさらに分離して取得したG2チャンネル用の光束を、光軸に平行移動可能なAF用撮像部12で光電変換して取得した映像信号を、AF機能を実現するために利用する。さらに、撮像装置200では、フォーカスが合っている状態において、光学的に分離したG2用光束からAF検出用として取得した映像信号を信号処理部13で再び加算して撮影用の映像信号を生成する。また、撮像装置200では、フォーカスが合っていない状態において、G1チャンネルの映像信号をゲインアップしてGチャンネルの信号として後段の映像信号の生成に用いる。
以上により、撮像装置200では、映像信号に影響を与えないAF制御を可能にするとともに、合焦状態での解像度やS/N比等の映像品質の低下を防止することができる。
[他の実施形態]
上記実施形態において、AF評価のために用いる領域、すなわちAF評価領域の位置、大きさなど任意である。
また、AF評価領域は、映像信号により形成される画像内の複数個所の領域(画像領域)を加算したものであっても、複数個所から選択された領域(画像領域)であってもよい。例えば、撮像装置において、画面左領域、中央領域、右領域を別々に検出し、被写体が存在する領域をAF評価領域として選択するようにしてもよい。また、被写体が存在する領域を選択する方法としては、AF評価値が最大である領域を検出し、検出した領域を選択する方法や、ユーザーによるスイッチ操作、顔判定などによる選択する方法であってもよい。
なお、上記実施形態で説明した撮像装置において、各ブロックは、LSIなどの半導体装置により一部を1チップ化してもよいし、一部又は全部を含むように1チップ化されても良い。
なお、ここではLSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてあり得る。
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアにより実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。なお、上記実施形態に係る撮像装置をハードウェアにより実現する場合、各処理を行うためのタイミング調整を行う必要があるのは言うまでもない。上記実施形態においては、説明便宜のため、実際のハードウェア設計で生じる各種信号のタイミング調整の詳細については省略している。
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
本発明にかかる撮像装置、撮像方法、プログラムおよび集積回路は、AF機能を実現する場合に、AF用の映像信号でコントラスト最大の光路長を検出することでAF制御を行い、かつ合焦状態情報を用いて撮影用補助信号を生成、使用するため、光路長検出時、撮影用の映像信号に全く悪影響を与えないといった効果を有し、ビデオカメラなどの撮像装置などとして有用である。
また、本発明にかかる撮像装置、撮像方法、プログラムおよび集積回路は、AF機能を実現する場合に、AF用の映像信号でコントラスト最大の光路長を検出した後に、光学系のフォーカス制御を行うため、ウォブリング動作などの高速なレンズ動作が不可能な撮像装置に対してもAF機能を提供可能であるといった効果を有し、ビデオカメラなどの撮像装置などとして有用である。
また、本発明にかかる撮像装置、撮像方法、プログラムおよび集積回路によれば、AF機能を実現する場合に、フォーカス探索動作中において撮影用の映像信号には全く影響を与えないことから、広い範囲での探索が可能となり、いわゆる大ボケ状態からでも確実に制御が可能であるといった効果を有し、ビデオカメラなどの撮像装置などとして有用である。
また、本発明にかかる撮像装置、撮像方法、プログラムおよび集積回路によれば、フォーカスが合っている状態においては、AF用の信号をも用いて撮影用の映像信号を生成するため、解像度やS/N比などの映像品質の劣化を防止することができるといった効果を有し、ビデオカメラなどの撮像装置として有用である。
本発明の第1実施形態によるオートフォーカス機能付き撮像装置の構成を示すブロック図 本発明の第1実施形態による光路分離部を説明するための模式図 本発明の第1実施形態によるAF評価値生成部の構成を示すブロック図 本発明の第1実施形態によるAF評価値生成部の作用の一部を説明するための模式図 本発明の第1実施形態によるコントラスト評価値が最大になる光路長を探索する様子を説明するための模式図 本発明の第2実施形態によるオートフォーカス機能付き撮像装置の構成を示すブロック図
符号の説明
1 光学系
2 光路分離部
3 撮影用撮像部(第1の撮像部)
4 アナログ信号処理部(第2の信号処理部)
5 AD変換
6 信号処理部
7 AF用撮像部(第2の撮像部)
8 撮影用補助信号生成部
9 AF評価値生成部(評価値生成部)
10 AF制御部
11 AF用光路長変更部(光路長変更部)
12 AF用撮像部(第2の撮像部:同位相)
13 信号処理部(G1、G2加算型)
101 水平ローパスフィルタ
102 第1水平ハイパスフィルタ
103 第2水平ハイパスフィルタ
104 垂直ハイパスフィルタ
105、106、107 積算部
108 加算器
109 セレクタ

Claims (6)

  1. 被写体からの光を集光し、フォーカス制御可能な光学系と、
    前記光学系により集光された前記被写体からの光を少なくとも第1の光束と第2の光束とに分離する光路分離部と、
    撮像素子を有し、前記第1の光束を電気信号に変換し、第1の信号として出力する第1の撮像部と、
    撮像素子を有し、前記第2の光束を電気信号に変換し、第2の信号として出力する第2の撮像部と、
    前記第2の撮像部を前記第2の光束の光軸上で平行移動させることで前記第2の光束の光路長を変更する光路長変更部と、
    前記光路長変更部を制御して前記第2の光束の光路長を変更させながら前記第2の撮像部が出力する前記第2の信号のコントラストの評価値を生成し、前記コントラストの評価値が最大となるような光路長をコントラスト評価値最大光路長として検出し、前記コントラスト評価値最大光路長に基づいて前記光学系のフォーカス制御を行うとともに合焦している状態を示す合焦状態情報を出力する制御部と、
    前記合焦状態情報が合焦している状態であることを示しているときは、前記第1の信号および前記第2の信号から撮影用の映像信号を生成し、前記合焦状態情報が合焦していない状態であることを示しているときは、前記第2の信号を使用せずに前記第1の信号から撮影用の映像信号を生成する撮影用信号生成部と、
    を備える撮像装置。
  2. 前記第2の撮像部の前記撮像素子は、前記第1の撮像部の前記撮像素子と光学的に等価な位置から、前記撮像素子面の水平方向に半画素分だけずらした位置に配置されており、
    前記撮影用信号生成部は、前記合焦状態情報が合焦している状態であることを示している場合、前記第1の信号のみを処理するときのクロックの2倍の周波数であるクロックにより、前記第1の信号および前記第2の信号から前記撮影用の映像信号を生成する、
    請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記第2の撮像部の前記撮像素子は、前記第1の撮像部の前記撮像素子と光学的に等価な位置に配置されており、
    前記撮影用信号生成部は、前記合焦状態情報が合焦している状態であることを示している場合、前記第1の信号および前記第2の信号を加算して前記撮影用の映像信号を生成する、
    請求項1記載の撮像装置。
  4. 被写体からの光を集光し、フォーカス制御可能な光学系と、
    前記光学系により集光された前記被写体からの光を少なくとも第1の光束と第2の光束とに分離する光路分離部と、
    撮像素子を有し、前記第1の光束を電気信号に変換し、第1の信号として出力する第1の撮像部と、
    撮像素子を有し、前記第2の光束を電気信号に変換し、第2の信号として出力する第2の撮像部と、
    前記第2の撮像部を前記第2の光束の光軸上で平行移動させることで前記第2の光束の光路長を変更する光路長変更部と、
    を備える撮像装置に用いられる撮像方法であって、
    前記第2の撮像部を前記第2の光束の光軸上で平行移動させることで前記第2の光束の光路長を変更させながら前記第2の撮像部が出力する前記第2の信号のコントラストの評価値を生成し、前記コントラストの評価値が最大となるような光路長をコントラスト評価値最大光路長として検出し、前記コントラスト評価値最大光路長に基づいて前記光学系のフォーカス制御を行うとともに合焦している状態を示す合焦状態情報を出力する制御ステップと、
    前記合焦状態情報が合焦している状態であることを示しているときは、前記第1の信号および前記第2の信号から撮影用の映像信号を生成し、前記合焦状態情報が合焦していない状態であることを示しているときは、前記第2の信号を使用せずに前記第1の信号から撮影用の映像信号を生成する撮影用信号生成ステップと、
    を備える撮像方法。
  5. 被写体からの光を集光し、フォーカス制御可能な光学系と、
    前記光学系により集光された前記被写体からの光を少なくとも第1の光束と第2の光束とに分離する光路分離部と、
    撮像素子を有し、前記第1の光束を電気信号に変換し、第1の信号として出力する第1の撮像部と、
    撮像素子を有し、前記第2の光束を電気信号に変換し、第2の信号として出力する第2の撮像部と、
    前記第2の撮像部を前記第2の光束の光軸上で平行移動させることで前記第2の光束の光路長を変更する光路長変更部と、
    を備える撮像装置に用いられる撮像方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記第2の撮像部を前記第2の光束の光軸上で平行移動させることで前記第2の光束の光路長を変更させながら前記第2の撮像部が出力する前記第2の信号のコントラストの評価値を生成し、前記コントラストの評価値が最大となるような光路長をコントラスト評価値最大光路長として検出し、前記コントラスト評価値最大光路長に基づいて前記光学系のフォーカス制御を行うとともに合焦している状態を示す合焦状態情報を出力する制御ステップと、
    前記合焦状態情報が合焦している状態であることを示しているときは、前記第1の信号および前記第2の信号から撮影用の映像信号を生成し、前記合焦状態情報が合焦していない状態であることを示しているときは、前記第2の信号を使用せずに前記第1の信号から撮影用の映像信号を生成する撮影用信号生成ステップと、
    を備える撮像方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  6. 被写体からの光を集光し、フォーカス制御可能な光学系と、
    前記光学系により集光された前記被写体からの光を少なくとも第1の光束と第2の光束とに分離する光路分離部と、
    撮像素子を有し、前記第1の光束を電気信号に変換し、第1の信号として出力する第1の撮像部と、
    撮像素子を有し、前記第2の光束を電気信号に変換し、第2の信号として出力する第2の撮像部と、
    前記第2の撮像部を前記第2の光束の光軸上で平行移動させることで前記第2の光束の光路長を変更する光路長変更部と、
    を備える撮像装置に用いられる集積回路であって、
    前記第2の撮像部を前記第2の光束の光軸上で平行移動させることで前記第2の光束の光路長を変更させながら前記第2の撮像部が出力する前記第2の信号のコントラストの評価値を生成し、前記コントラストの評価値が最大となるような光路長をコントラスト評価値最大光路長として検出し、前記コントラスト評価値最大光路長に基づいて前記光学系のフォーカス制御を行うとともに合焦している状態を示す合焦状態情報を出力する制御部と、
    前記合焦状態情報が合焦している状態であることを示しているときは、前記第1の信号および前記第2の信号から撮影用の映像信号を生成し、前記合焦状態情報が合焦していない状態であることを示しているときは、前記第2の信号を使用せずに前記第1の信号から撮影用の映像信号を生成する撮影用信号生成部と、
    を備える集積回路。
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