JP2009159546A - 広角カメラユニットおよび車載カメラ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外LEDや、可視光と赤外光とでレンズの合焦位置を切替える切替機構等を用いることなく昼間および夜間においても良好に撮像することができ、かつコンパクトで安価な広角カメラユニットおよび車載カメラ装置を提供する。
【解決手段】広角カメラユニット3を備えた車載カメラ装置において、広角レンズ系10を構成する複数のレンズのうちの第2レンズ13の物体側の平面13aに、広角レンズ系10の光軸を中心にして中央側に赤外光領域の波長の光線を透過させる第1コーティング膜A1を蒸着するともに、同心円状に第1コーティング膜A1の外周側に可視光領域の波長の光線を透過させる第2コーティング膜A2を蒸着する。
【選択図】図2

Description

本発明は、広角カメラユニットおよび車載カメラ装置に関する。
前方左右の見通しが悪い路地等では、徐行しながら車両の運転席付近までを前方の路面に進入させて一旦停止しないと、運転席から前方の路面左右の安全を目視で確認することができなかった。そこで、近年、前方左右の見通しが悪い路地等においても、車両の運転席付近までを前方の路面に進入させることなく前方の路面左右の状況を容易に確認できるように、車体前部の前方両側領域の画像を車室内のモニタに表示する車載カメラ装置が知られている。
このような車載カメラ装置では、車体前部の前方両側領域の画像を表示するために広画角(130〜190度程度)の広角レンズを有する広角カメラユニットが車体前面(例えば、フロントグリル前面)の中央部に設置される。ところで、このような広角レンズを有する広角カメラユニットは、一般に可視光領域での撮像しか対応していなので、夜間等の周囲が暗い環境下では使用できなかった。
このため、夜間等の周囲が暗い環境下でも昼間と同様に撮像できるように、赤外光を発する赤外LEDを設け、かつレンズの合焦位置を赤外光に対応させて切替え可能なカメラユニットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−93652号公報
ところで、前記特許文献1のようなカメラユニットは、夜間等の周囲が暗い環境下でも撮像できるように、赤外光を発する赤外LEDや、可視光と赤外光とでレンズの合焦位置を切替える切替機構を必要とし、更に、これらの部材(赤外LED、切替機構)を有しているのでカメラユニットが大型化し、コストも高くなる。
そこで、本発明は、赤外LEDや、可視光と赤外光とでレンズの合焦位置を切替える切替機構を用いることなく昼間および夜間においても良好に撮像することができ、かつコンパクトで安価な広角カメラユニットおよび車載カメラ装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、物体側から像面側に向けて複数のレンズを配列して構成された広角レンズ系と、前記広角レンズ系により結像された被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換する固体撮像素子とを備えた広角カメラユニットであって、前記広角レンズ系を構成する前記複数のレンズのうちの一枚のレンズ、または前記複数のレンズのうちの物体側に一番近いレンズの物体側前方に、前記広角レンズ系の光軸を中心にして中央側に赤外光領域の波長の光線を透過させる第1透過手段を設けるとともに、同心円状に前記第1透過手段の外周側に可視光領域の波長の光線を透過させる第2透過手段を設け、前記第1透過手段を透過した前記広角レンズ系の物体側中央領域の赤外光による被写体像を前記固体撮像素子の受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記第2透過手段を透過した前記広角レンズ系の物体側周辺領域の可視光による被写体像を前記固体撮像素子の受光面に受光して電気信号に変換することを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、前記広角レンズ系は、前記広角レンズ系は、絞りを間に挟んで物体側の前群レンズと像面側の後群レンズからなり、前記前群レンズは、物体側から順に負の屈折力を有する第1レンズと第2レンズ、正の屈折力を有する第3レンズを有し、前記後群レンズは、正の屈折力を有する第4レンズを有し、前記第2レンズの物体側のレンズ面は、光軸に対して直交方向に平面状に形成されており、前記第1透過手段は、前記第2レンズの物体側の平面状のレンズ面に光軸を中心にして中央側に蒸着した赤外光領域の波長の光線を透過させる第1コーティング膜であり、前記第2透過手段は、同心円状に前記第1コーティング膜の外周側に蒸着した可視光領域の波長の光線を透過させる第2コーティング膜であることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、前記第1コーティング膜は、真空蒸着法によりTiO2とSiO2を交互に複数積層して形成された薄膜であり、前記第2コーティング膜は、真空蒸着法によりTa2O5とSiO2を交互に複数積層して形成された薄膜であることを特徴としている。
請求項4に記載の発明に係る車載カメラ装置は、車両の所定位置に配置される請求項1乃至3のいずれか一項に記載の広角カメラユニットと、前記広角カメラユニットの前記固体撮像素子から出力される電気信号を表示可能な画像信号に処理する信号処理手段と、前記信号処理手段で生成された画像信号を入力して画像を表示する表示手段と、を有することを特徴としている。
請求項5に記載の発明に係る車載カメラ装置は、車両周囲の照度を検出する照度検出手段と、前記照度検出手段で検出された照度情報に基づいて、車両周囲が所定照度以上であると判断したときは、少なくとも前記第2透過手段を透過した前記広角レンズ系の前方周辺領域の可視光による被写体像を選択して前記表示手段に表示させるよう制御し、車両周囲が所定照度未満であると判断したときは、前記第1透過手段を透過した前記広角レンズ系の前方中央領域の赤外光による被写体像を選択して前記表示手段に表示させるよう制御する制御手段とをさらに有することを特徴としている。
請求項6に記載の発明に係る車載カメラ装置は、前記信号処理手段から出力される画像信号に基づいて前記表示手段は、車両周囲が所定照度以上の環境下では、前記第1透過手段を透過した前記広角レンズ系の前方中央領域の赤外光による被写体像、および前記第2透過手段を透過した前記広角レンズ系の前方周辺領域の可視光による被写体像を表示し、車両周囲が所定照度未満の環境下では、前記第1透過手段を透過した前記広角レンズ系の前方中央領域の赤外光による被写体像を表示することを特徴としている。
請求項7に記載の発明に係る車載カメラ装置は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の広角カメラユニットを、車両の前面中央部に設置したことを特徴としている。
本発明に係る広角カメラユニットによれば、第1透過手段を透過した広角レンズ系の物体側中央領域の赤外光による被写体像を固体撮像素子の受光面に受光して電気信号に変換するとともに、第2透過手段を透過した広角レンズ系の物体側周辺領域の可視光による被写体像を固体撮像素子の受光面に受光して電気信号に変換することにより、赤外LEDや、可視光と赤外光とでレンズの合焦位置を切替える切替機構を用いることなく昼間および夜間においても良好に撮像することができ、かつ赤外LEDや、可視光と赤外光とでレンズの合焦位置を切替える切替機構を用いてないので、コンパクトで安価な広角カメラユニットを提供することができる。
また、本発明に係る車載カメラ装置によれば、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の広角カメラユニットの固体撮像素子から出力される電気信号を信号処理手段により表示可能な画像信号に処理して表示手段に画像表示することにより、第1透過手段を透過した広角レンズ系の物体側中央領域の赤外光による被写体像と、第2透過手段を透過した広角レンズ系の物体側周辺領域の可視光による被写体像を表示手段に表示することができる。
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
〈実施形態1〉
図1は、本発明の実施形態1に係る広角カメラユニットを有する車載カメラ装置を搭載した車両を示す概略図、図2は、本発明の実施形態1に係る広角カメラユニットを示す概略構成図である。なお、本実施形態は、車両の前方周辺および正面前方を撮像してモニタに表示する車載カメラ装置に適用した例である。
図1に示すように、本実施形態に係る車載カメラ装置1は、車両(自動車)2の車両前面(例えば、フロントグリル前面)2aの中央部に設置した広角カメラユニット3と、広角カメラユニット3から出力される電気信号を処理する処理部4と、処理部4から出力される映像信号を入力し広角カメラユニット3で撮像された画像を表示する液晶モニタ(LCD)等のモニタ5と、車両周囲の照度(明るさ)を検出する照度センサ6を備えている。処理部4は車室内のインストルメントパネル(不図示)の内側に設置され、モニタ5はインスツルメントパネルに設置されている。また、照度センサ6はフロントウインドウの内側に設置されている。
広角カメラユニット3は、図2に示すように、広角レンズ系10と、固体撮像素子としてのCCDイメージセンサ(以下、「CCD」という」11と、カメラユニット本体18を備えている。CCD11は可視光領域から赤外光のうちの近赤外光領域の波長に対して感度を有している。
広角レンズ系10は、物体側(図2の左側)から像面(CCD11の受光面11a)側に向けて順に配列された、負の屈折力を有する第1レンズ12、負の屈折力を有する第2レンズ13、正の屈折力を有する第3レンズ14、正の屈折力を有する第4レンズ15を有している。また、第3レンズ14と第4レンズ15の間には絞り16が配置され、第4レンズ15の後方(像面(CCD11の受光面11a)側)には、ローパスフィルター等の機能を有する平行平面状のガラスフィルタ17が配置されている。第1レンズ12〜第4レンズ15、絞り16、ガラスフィルタ17の各外周面は、カメラユニット本体18内に設けた支持体(不図示)によって位置決めされて支持されている。
このように、本実施形態における広角レンズ系10は、前群レンズを構成する第1レンズ12、第2レンズ13、第3レンズ14と、後群レンズを構成する第4レンズ15からなる2群4枚構成であり、単焦点で190°程度の超広画角を有する超広角レンズユニットである。なお、本実施形態における広角レンズ系10は、可視光領域から近赤外光領域の波長に対してCCD11の受光面11aに良好に合焦するように構成されている。
第1レンズ12は、物体側に凸面12a、像面側に凹面12bを有している。第2レンズ13は、物体側に平面13a、像面側に凹面13bを有している。第3レンズ14は、物体側に凸面14a、像面側に凸面14bを有している。第4レンズ15は、物体側に凸面15a、像面側に凹面15bを有している。第1レンズ12〜第4レンズ15は、ガラス材料により形成されており、また第1レンズ12の像面側の凹面12bは非球面状に形成されている。
また、第2レンズ13の物体側の平面13aには、同心円状に中央側とその外周側にそれぞれ第1コーティング膜A1と第2コーティング膜A2が蒸着されている。中央側の第1コーティング膜A1は、近赤外光領域の波長(600〜1000nm程度の波長)のみを透過する膜であり、外周側の第2コーティング膜A2は、可視光領域の波長(420〜620nm程度の波長)のみを透過する膜である。
第1コーティング膜A1は、例えば真空蒸着法により、TiO2(酸化チタン)とSiO2(酸化ケイ素)を交互に40〜60層程度に積層して形成されている。膜厚は数百nm程度である。また、第2コーティング膜A2は、例えば真空蒸着法により、Ta2O5(五酸化タンタル)とSiO2(酸化ケイ素)を交互に40〜60層程度に積層して形成されている。膜厚は数百nm程度である。
なお、第2レンズ13の平面13aの中央側に第1コーティング膜A1を蒸着するときは、外周側の第2コーティング膜A2の蒸着領域をマスクで覆って中央側のみに蒸着させ、その後、第2レンズ13の平面13aに第2コーティング膜A2を蒸着するときは、蒸着した中央側の第1コーティング膜A1の蒸着領域をマスクで覆って外周側のみに蒸着させる。このように、第2レンズ13の物体側の平面13aの中央側に近赤外光領域の波長のみを透過する第1コーティング膜A1が蒸着され、その外周側に可視光領域の波長のみを透過する第2コーティング膜A2が蒸着されている。また、第2レンズ13の物体側の平面13aは、平面状に形成されているので、第1コーティング膜A1および第2コーティング膜A2を容易に、かつ均一に蒸着させることができる。
これにより、図2に示すように、光軸を中心に対して60〜70°程度の画角θ1の範囲内では、近赤外光のみが第1レンズ12を通して第2レンズ13の平面13aに蒸着した第1コーティング膜A1を透過し、第2レンズ13、第3レンズ14、第4レンズ15、ガラスフィルタ17を通してCCD11の受光面11aに入射する。また、光軸を中心に対して70〜190°程度の画角θ2の範囲内では、可視光のみが第1レンズ12を通して第2レンズ13の平面13aに蒸着した第2コーティング膜A2を透過し、第2レンズ13、第3レンズ14、第4レンズ15、ガラスフィルタ17を通してCCD11の受光面11aに入射する。なお、CCD11の各画素の前面側にはR,G,Bの色フィルタ(不図示)が配置されている。
処理部4は、図3に示すように、CDS(相関2重サンプリング部)20、AGC(アナログゲイン制御部)21、A/D変換部22、信号処理部23、画像選択部24、および制御部(CPU)25を有している。
CDS20は、CCD11から出力される電気信号をサンプリングする。AGC21は、CDS20にてサンプリングされた電気信号(アナログ画像信号)のゲインを調整する。A/D変換部22は、AGC21から出力される電気信号(アナログ画像信号)をA/D変換する。信号処理部23は、A/D変換部22によりデジタル信号に変換された画像データをモニタ5に表示可能な画像信号に変換処理する。
画像選択部24は、信号処理部23から入力される画像信号に対し、制御部25から入力される判定信号(照度センサ6で検出した車両周囲の照度情報に基づいた信号)に基づいて、モニタ5に表示させる画像(第1コーティング膜A1を透過した近赤外光の画像、または第2コーティング膜A2を透過した可視光の画像)を選択する(詳細は後述する)。制御部(CPU)25は、処理部4の動作制御を含め本実施形態に係る車載カメラ装置1全体を制御する。
なお、運転者(操作者)が選択スイッチ26を手動操作して、選択信号を制御部25に入力することによっても、モニタ5に表示させる画像(第1コーティング膜A1を透過した近赤外光の画像、または第2コーティング膜A2を透過した可視光の画像)を画像選択部24により選択することができる。
次に、前記した本実施形態に係る車載カメラ装置1による画像表示動作を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。
車両2の車両前面(例えば、フロントグリル前面)2aの中央部に設置された広角カメラユニット3の広角レンズ系10により、図2に示したように車両前面の水平方向(車両前面と平行な方向)に対して190°程度の画角を有する光学像(被写体像)が形成され、CCD11の受光面11aに結像する。そして、CCD11から出力される前記光学像に応じた電気信号は、処理部4のCDS(相関2重サンプリング部)20、AGC(アナログゲイン制御部)21を通してA/D変換部22によりデジタル形式の画像データに変換される。
信号処理部23は、A/D変換部22から出力される画像データに対して、ガンマ補正、輪郭補正、ホワイトバランス補正等の画像処理を施すとともに、モニタ5に表示可能な画像信号に変換処理し、処理した画像信号を画像選択部24に出力する(ステップS1)。
なお、画像選択部24に入力される画像信号は、第2レンズ13の平面13aの中央側に蒸着した第1コーティング膜A1を透過した近赤外光の画像に対応した画像信号、および第2レンズ13の平面13aの外周側に蒸着した第2コーティング膜A2を透過した可視光の画像に対応した画像信号を含んでいる。
そして、照度センサ6で車両周囲の照度を検出する(ステップS2)。制御部25は、照度センサ6から入力される照度情報(検出照度)と予め設定している設定照度とを比較する(ステップS3)。そして、ステップS3で検出照度が設定照度以上(検出照度≧設定照度)であると判定した場合(ステップS3:YES)、即ち、昼間等で車両周囲が視認可能な程度以上に明るい状況の場合には、この判定に応じた判定信号を画像選択部24に出力する。
そして、画像選択部24は、制御部25から入力される判定信号に基づいて、信号処理部23から入力される画像信号から第2コーティング膜A2を透過した可視光の画像に対応した画像信号を選択し、車両前方両側の可視光の画像をモニタ5に表示させる(ステップS4)。
例えば、図5に示すように、昼間等で車両周囲が視認可能な程度以上に明るい状況で、車載カメラ装置1を搭載した車両2を、生垣31等によって前方左右の見通しが悪い路地から前方の交差する道路30に対して左折させる場合に、車両前面2a付近のみをこの道路30に進入させて停止する。これにより、広角カメラユニット3に設けた広角レンズ系10の第2レンズ13の平面13aに蒸着した外周側の第2コーティング膜A2を透過した可視光の画像がモニタ5に表示される。
図5において、a1,a2(斜線で示した部分)は、広角レンズ系10の第2コーティング膜A2を透過する可視光に対応した車両前面の水平方向(車両前面2aと平行な方向)の撮像領域であり、運転席からは死角になっている道路30の左右両側がモニタ5に表示される。これにより、前方左右の見通しが悪い路地等においても、車両前面2aの前方両側の状況を安全に、かつ容易に確認することができる。
なお、車両2の正面前方側(図5の撮像領域a1と撮像領域a2の間の領域)の第1コーティング膜A1を透過した近赤外光の画像も併せてモニタ5に表示してもよい。本実施形態では、昼間等で車両周囲が視認可能な程度以上に明るい状況の場合には、車両2の正面前方側は運転者が直接視認することができるので、モニタ5には表示されないように画像処理している。
また、ステップS3で検出照度が設定照度未満であると判定した場合(ステップS3:NO)、即ち、夜間等で車両周囲が暗く視認しにくい状況の場合には、この判定に応じた判定信号を画像選択部24に出力する。
そして、画像選択部24は、制御部25から入力される判定信号に基づいて、信号処理部23から入力される画像信号から第1コーティング膜A1を透過した近赤外光の画像に対応した画像信号を選択し、モニタ5に車両正面前方側の近赤外光の画像を表示させる(ステップS5)。
例えば、図6に示すように、夜間等で車両2の進行方向前方が暗く視認しにくい状況の場合(図6では、夜間で車両2の進行方向前方(車両2のヘッドライトの光(ロービーム)が届かない程度の前方)に歩行者32や自転車に乗った人33が道路を横断している場合)には、広角カメラユニット3に設けた広角レンズ系10の第2レンズ13の平面13aに蒸着した中央側の第1コーティング膜A1を透過した近赤外光の画像がモニタ5に表示される。
図6において、a3(斜線で示した部分)は、広角レンズ系10の第1コーティング膜A1を透過する近赤外光に対応した車両前面の水平方向(車両前面2aと平行な方向)の撮像領域であり、運転者が視認しにくい車両2のヘッドライトの光が届かない程度前方の路面がモニタ5に表示される。これにより、夜間で運転者が視認しにくい車両2のヘッドライトの光(ロービーム)が届かない程度前方の状況を容易に確認することができる。
このように、本実施形態に係る車載カメラ装置1によれば、夜間用に赤外光を発する赤外LEDや、可視光と赤外光とでレンズの合焦位置を切替える切替機構等を設けることなく、昼間および夜間においても単一の広角カメラユニット3で良好に撮像することができる。これにより、照度センサ6で検出される車両周囲の照度情報に基づいて、第1コーティング膜A1を透過した広角レンズ系10の物体側中央領域の近赤外光による被写体像、または第2コーティング膜A2を透過した広角レンズ系10の物体側周辺領域の可視光による被写体像を選択してモニタ5に表示することができる。
なお、運転者(操作者)が選択スイッチ26を操作して制御部25に選択信号を入力することにより、制御部25から画像選択部24に選択信号が出力される。これにより、照度センサ6で検出される車両周囲の照度情報にかかわらず、運転者の意思に基づいて前記した可視光の画像か近赤外光の画像のいずれか選択した一方の画像、もしくは両方の画像をモニタ5に表示することができる。
また、本実施形態に係る車載カメラ装置1によれば、従来例のように夜間用の赤外LEDや、可視光と赤外光とでレンズの合焦位置を切替える切替機構を用いる必要がないので、コンパクトで安価な広角カメラユニット3を提供することができる。
なお、前記実施形態では、第1コーティング膜A1と第2コーティング膜A2を広角レンズ系10の第2レンズ13の平面13aに同心円状に蒸着した構成であったが、これに限らず、第1コーティング膜A1と第2コーティング膜A2を広角レンズ系10の第1レンズ12の物体側の凸面12a、像面側の凹面12b、第2レンズ13の像面側の凹面13b、第3レンズ14の物体側の凸面14a、像面側の凸面14bのいずれかの一面に蒸着するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、広角レンズ系10に対して近赤外光の波長領域の光線と可視光の波長領域の光線をそれぞれ同心円状に透過させるために、第2レンズ13の平面13aにコーティング膜(第1コーティング膜A1と第2コーティング膜A2)を蒸着した構成であったが、これに限らず、例えば第1レンズ12の物体側前方に、広角レンズ系10に対して近赤外光の波長領域の光線と可視光の波長領域の光線をそれぞれ同心円状に透過させる構成のフィルタや回折格子などを配置することも可能である。
また、前記実施形態では、本発明に係る車載カメラ装置を、車両前方周辺領域を撮像してモニタに表示する車載カメラ装置に適用した例であったが、これ以外にも、例えば車両後方周辺を撮像してモニタに表示する車載カメラ装置(バックガイドモニタ装置)などにも同様に適用可能である。
〈実施形態2〉
図7は、本発明の実施形態2に係る広角カメラユニットを備えた車載カメラ装置の構成を示すブロック図である。なお、図1〜図3に示した実施形態1と同一機能を有する部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
前記したように信号処理部23で生成される画像信号は、広角レンズ系10の第2レンズ13の平面13aの中央側に蒸着した第1コーティング膜A1を透過した近赤外光の画像に対応した画像信号、および第2レンズ13の平面13aの外周側に蒸着した第2コーティング膜A2を透過した可視光の画像に対応した画像信号を含んでいる。
そして、本実施形態では、車両周囲が所定照度以上である昼間等の環境下では、信号処理部23から出力される画像信号に基づいてモニタ5は、第2レンズ13の平面13aの中央側に蒸着した第1コーティング膜A1を透過した近赤外光の画像、および第2レンズ13の平面13aの外周側に蒸着した第2コーティング膜A2を透過した可視光の画像の両方を表示する。これにより、車両周囲が所定照度以上である昼間等の環境下では、車両2の正面前方領域および前方両側領域の画像がモニタ5に表示される。
また、車両周囲が所定照度未満である夜間等の環境下では、信号処理部23から出力される画像信号に基づいてモニタ5は、第2レンズ13の平面13aの中央側に蒸着した第1コーティング膜A1を透過した近赤外光の画像を表示する(夜間等では可視光の画像は表示できない)。これにより、車両周囲が所定照度未満である夜間等の環境下では、車両2の正面前方領域の画像がモニタ5に表示される。
このように、本実施形態に係る車載カメラ装置によれば、夜間用の赤外LEDや、可視光と赤外光とでレンズの合焦位置を切替える切替機構等を設けることなく、昼間および夜間においても単一の広角カメラユニット3で撮像した画像をモニタ5に表示することができる。また、従来例のように夜間用の赤外LEDや、可視光と赤外光とでレンズの合焦位置を切替える切替機構等を設ける必要がないので、コンパクトで安価な広角カメラユニット3を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る車載カメラ装置を搭載した車両を示す概略図。 本発明の実施形態1に係る広角カメラユニットを示す概略構成図。 本発明の実施形態1に係る車載カメラ装置の構成を示すブロック図。 本発明の実施形態1に係る車載カメラ装置による画像表示動作を示すフローチャート。 昼間等における車両の前方両側の撮像領域を示す図。 夜間等における車両の正面前方の撮像領域を示す図。 本発明の実施形態2に係る車載カメラ装置の構成を示すブロック図。
符号の説明
1 車載カメラ装置
2 車両
2a 車体前面
3 広角カメラユニット
4 処理部
5 モニタ(表示手段)
6 照度センサ(照度検出手段)
10 広角レンズ系
11 CCD(固体撮像素子)
12 第1レンズ
13 第2レンズ
14 第3レンズ
15 第4レンズ
23 信号処理部(信号処理手段)
24 画像選択部
25 制御部(制御手段)
A1 第1コーティング膜(第1透過手段)
A2 第2コーティング膜(第2透過手段)

Claims (7)

  1. 物体側から像面側に向けて複数のレンズを配列して構成された広角レンズ系と、前記広角レンズ系により結像された被写体像を複数の画素を有する受光面に受光して電気信号に変換する固体撮像素子とを備えた広角カメラユニットであって、
    前記広角レンズ系を構成する前記複数のレンズのうちの一枚のレンズ、または前記複数のレンズのうちの物体側に一番近いレンズの物体側前方に、前記広角レンズ系の光軸を中心にして中央側に赤外光領域の波長の光線を透過させる第1透過手段を設けるとともに、同心円状に前記第1透過手段の外周側に可視光領域の波長の光線を透過させる第2透過手段を設け、
    前記第1透過手段を透過した前記広角レンズ系の物体側中央領域の赤外光による被写体像を前記固体撮像素子の受光面に受光して電気信号に変換するとともに、前記第2透過手段を透過した前記広角レンズ系の物体側周辺領域の可視光による被写体像を前記固体撮像素子の受光面に受光して電気信号に変換する、
    ことを特徴とする広角カメラユニット。
  2. 前記広角レンズ系は、絞りを間に挟んで物体側の前群レンズと像面側の後群レンズからなり、前記前群レンズは、物体側から順に負の屈折力を有する第1レンズと第2レンズ、正の屈折力を有する第3レンズを有し、前記後群レンズは、正の屈折力を有する第4レンズを有し、前記第2レンズの物体側のレンズ面は、光軸に対して直交方向に平面状に形成されており、
    前記第1透過手段は、前記第2レンズの物体側の平面状のレンズ面に光軸を中心にして中央側に蒸着した赤外光領域の波長の光線を透過させる第1コーティング膜であり、前記第2透過手段は、同心円状に前記第1コーティング膜の外周側に蒸着した可視光領域の波長の光線を透過させる第2コーティング膜である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の広角カメラユニット。
  3. 前記第1コーティング膜は、真空蒸着法によりTiO2とSiO2を交互に複数積層して形成された薄膜であり、前記第2コーティング膜は、真空蒸着法によりTa2O5とSiO2を交互に複数積層して形成された薄膜である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の広角カメラユニット。
  4. 車両の所定位置に配置される請求項1乃至3のいずれか一項に記載の広角カメラユニットと、前記広角カメラユニットの前記固体撮像素子から出力される電気信号を表示可能な画像信号に処理する信号処理手段と、前記信号処理手段で生成された画像信号を入力して画像を表示する表示手段と、を有する、
    ことを特徴とする車載カメラ装置。
  5. 車両周囲の照度を検出する照度検出手段と、
    前記照度検出手段で検出された照度情報に基づいて、車両周囲が所定照度以上であると判断したときは、少なくとも前記第2透過手段を透過した前記広角レンズ系の物体側周辺領域の可視光による被写体像を選択して前記表示手段に表示させるよう制御し、車両周囲が所定照度未満であると判断したときは、前記第1透過手段を透過した前記広角レンズ系の物体側中央領域の赤外光による被写体像を選択して前記表示手段に表示させるよう制御する制御手段とをさらに有する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の車載カメラ装置。
  6. 前記信号処理手段から出力される画像信号に基づいて前記表示手段は、車両周囲が所定照度以上の環境下では、前記第1透過手段を透過した前記広角レンズ系の物体側中央領域の赤外光による被写体像、および前記第2透過手段を透過した前記広角レンズ系の物体側周辺領域の可視光による被写体像を表示し、車両周囲が所定照度未満の環境下では、前記第1透過手段を透過した前記広角レンズ系の物体側中央領域の赤外光による被写体像を表示する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の車載カメラ装置。
  7. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の広角カメラユニットを、車両の前面中央部に設置した、
    ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載の車載カメラ装置。
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