JP2009158168A - スポットライト - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の発光体からの光をマスクの開口に集光し、ズームレンズで照射するスポットライトにおいて、照射効率を高める。
【解決手段】スポットライト10は、光源2と、光源2の光を通すための開口31を有したマスク部3と、マスク部3の前方に設けられたズームレンズ4とを備える。光源2は、LED22と、LED22の光に光軸方向の指向性を持たせる光学部材23とを有する発光体21を複数備え、各発光体21は、マスク部3の開口面に対向する光源基板11の平面上に、それらの光軸24がマスク部3の開口31を通り、マスク部3の開口面に直交するように配設されている。これにより、各発光体21が光軸方向の指向性を持ち、それらの光軸24が互いに略平行になるので、開口31を通過した光のうち、光軸24からずれる光線成分が少なくなり、開口31からの出射光のズームレンズ4への入射ロスが低減され、照射効率が高まる。
【選択図】図1

Description

本発明は、店舗、美術館、博物館などで用いられる被照射体の大きさに応じてスポット照明するスポットライトに関する。
従来から、この種のスポットライトとして、円弧状に配置された複数のLEDの光軸をそれぞれアパーチャの中心を向け、アパーチャからの出射光を、拡散フィルタを介してレンズに入射して照射するLED型光源装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この装置は、複数のLEDが円弧状に配置されているため、アパーチャの中心に向かう各LEDの光軸がアパーチャの中心軸に対して異なる方向を成し、アパーチャからの各LEDの出射光が拡散するので、この拡散によるレンズへの入射光ロスにより、レンズへの入射光量が減少し、照射効率が低下し易い。また、アパーチャとレンズ間に拡散フィルタを設けているので、フィルタ挿入損失により光量ロスが発生すると共に、この拡散フィルタの挿入と各LEDの円弧状の配置により、構成が複雑となっていた。
また、円弧状に配置された複数のLEDからの光ビームの光軸がアパーチャの中心に向けられると共に、各光ビームが導光管部により各LED側からアパーチャに導光され、アパーチャから出た各光ビームを、拡散板を通して組合せレンズに集光して照射するLED型光源装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この装置は、上記特許文献1と同様に、アパーチャからの出射光の拡散に基くレンズへの入射光ロスにより、照射効率が低減すると共に、導光管部は、その光ビームの入側開口部が大きく、出側開口部が小さいため、入側開口部から入射した光ビームの一部が導光管部内で入側方向に反射され、光ビームの導光にロスが発生する。
特開2006−269182号公報 特開2005−285669号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、複数の発光体の光軸を互いに略平行してマスクの開口を通過させることにより、照射効率の高いスポットライトを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、光源と、前記光源の前面に設けられ、光源からの光を通すための開口を有したマスクと、前記マスクの前方に設けられた結像レンズと、を備えたスポットライトであって、前記光源は、発光素子と、この発光素子からの光に指向性を持たせるために、該発光素子の前面に設けられた光学部材とを有する発光体を複数備え、各発光体の光軸は、前記マスクの開口を通り、該マスクの開口面に略直交するものである。
請求項2の発明は、請求項1のスポットライトにおいて、一端側に前記光源が配設され、他端側が開放され、光源の光を前記マスクに導光する筒体を、さらに備えたものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載のスポットライトにおいて、前記光源から前記マスクに向けてその断面積が大きくなる円錐台形状とされているものである。
請求項1の発明によれば、光学部材により各発光体に光軸方向の指向性を持たせ、各発光体の光がそれらの光軸を互いに略平行に保って開口を通過するようにしたので、開口を通過した各発光体の光のうち、各光軸からずれる光線成分が少なくなり、開口からの出射光の結像レンズへの入射ロスが低減され、照射効率が高まる。
請求項2の発明によれば、筒体があることで、光源の光が殆ど漏れることなくマスクに導光されるので、照射効率を高めることができる。また、筒体内における光の多重反射により、マスクの開口面における光量分布の均一性が良くなり、結像レンズによる被照射面における照射パターンの光量の均一性が良くなる。
請求項3の発明によれば、光源の光のうち、光軸からずれた光線成分を筒体内の円錐台形の側面で反射させて光軸方向に近付けるようにできるので、マスクの開口を通過した光源の光がより光軸に平行に近い光線となり、結像レンズにおける光源の光の集光ロスをより少なくでき、さらに照射効率を高めることができる。
以下、本発明の第1の実施形態に係るスポットライトについて、図1及び図2を参照して説明する。本実施形態のスポットライト10は、一端が閉鎖され、他端が開放された矩形の筺体1と、筺体1内の閉鎖端側に配設された光源2と、光源2の前面に設けられ、光源2からの光を通すための略円形の開口31を有したマスク部(マスク)3と、マスク部3の前方に設けられたズームレンズ(結像レンズ)4とを備え、展示場等の被照射面100にズームレンズ4からの照射光101を投光する。筺体1は、つや消し黒色の塗装がなされた金属又は樹脂により形成され、マスク部3は、金属又は樹脂から成る。
光源2は、半導体素子からなる発光ダイオード(LED)(発光素子)22及びLED22の前面に設けられた光学部材23を有する発光体21を複数備え、筺体1の閉鎖端近くに保持される光源基板11に配設される。光学部材23は、樹脂から成り、LED22を覆い、LED22からの光に指向性を持たせるためのレンズとして形成されている。これにより、発光体21は、LED22が樹脂で覆われた狭角配光の砲弾型LEDとなっている。また、これら発光体21(21a、21b、21c)は、それらの光軸24(24a、24b、24c)が、マスク部3の開口31を通り、この開口31の開口面に略直交するようにそれぞれ配設されている。これにより、光軸24a、24b、24cは互いに平行となり、開口31の中心で開口面に直交する中心線に略平行となる。ここでは、発光体21aは、その光軸24aがマスク部3の開口31の中心線と略一致するように光源2の略中央部に配設されている。
ズームレンズ4は、マスク部3の開口31近くに配設される集光用のレンズ41と、レンズ41から筺体1の開口側に配設される焦点調整用のレンズ42を有する。レンズ41とレンズ42は、アクリル、ポリカーボネイトなどの樹脂で形成され、それぞれ可動台43、44に支持され、可動台43、44を移動させて、レンズ間距離を調整する。また、レンズ41とレンズ42の各光軸40は、マスク部3の開口31の中心線と略一致するように配設され、これらのレンズ41、42は、開口31からの光を集光し、光の焦点を被写体に結像する。このとき、開口31とレンズ41間、レンズ41とレンズ42間の各距離を調整することにより、ズームレンズ4の焦点距離を合わせながら、被照射面積を調整する。
ここで、発光体21の光の指向性について、図2を参照してその概要を説明する。発光体21の光の指向性は、砲弾形状の凸型レンズで形成された光学部材23により形成される。この光学部材23による指向性パターン20は、発光体21の光が光軸24方向に絞られ、鋭角に近くなるような狭いビーム幅θを成し、従って、発光体21からの光は、発光体21の光軸24の方向に集中される。これにより、光源2から発射された発光体21の光は、マスク部3の開口31外に拡散する光線成分が低減され、拡散ロスを少なくして開口31を通過し、かつ、マスク部3の開口31を通過後も光軸24に沿って略平行にズームレンズ4に入射する。これにより、マスク部3とズームレンズ4間、及びズームレンズ4のレンズ41とレンズ42間で、入射光がズームレンズ4外に入射又は放射することを抑制することができ、ズームレンズ4における集光効率が上がる。また、拡散フィルタ等を使用しないので、挿入損失などが発生しない。
このように、上記実施形態のスポットライトによれば、光学部材23により各発光体21の光に光軸24方向に指向性を持たせ、各発光体21の光がそれらの光軸24を互いに略平行に保ってマスク部3の開口31を通過するようにしたので、開口31を通過した各発光体21の光のうち、各光軸24からずれる光線成分が少なくなる。これにより、開口31からの出射光が殆ど略平行を成し、この出射光のズームレンズ4への入射ロスが低減され、照射効率が高まる。
また、各発光体21の光軸24がマスク部3の開口面に直交するようにしたので、各発光体21をマスクの開口面に対向する光源基板11の同一平面上に配置できると共に、拡散フィルタ等が不要なので、構成が簡単になる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るスポットライトについて、図3を参照して説明する。本実施形態のスポットライト10は、光源2を収容し、一端側51に光源2が配設され、他端側52が開放された筒体5を備え、筒体5は、光源2の光をマスク部3に導光する。他の構成は、前記実施形態と同様である。
本実施形態の筒体5は、その断面が一定の円形を成す円筒状に形成されており、内面が蒸着、スパッタなどにより鏡面処理された金属製のパイプよりなる。また、筒体5は、その円筒の中心軸50が発光体21aの光軸24aと略一致するように配設され、その一端側51が光源2を実装した光源基板11で覆われ、光源2が筒体5内に収容される。また、筒体5の他端側52の開口は、マスク部3の開口31に連なり、収容された光源2の各発光体21からの光がマスク部3の開口31に導光される。また、光源基板11に実装された各発光体21は、開口31の中心軸(光軸24aに相当)に略直交する光源基板11の平面上の、開口31と対向する略同形の円形領域内に配設されている。
このように、上記実施形態のスポットライト10によれば、筒体5内に光源2を収容しているので、各発光体21の光のうち、各光軸24からずれた光線を筒体5内で多重反射させてマスク部3の開口31内に導光させることができる。これにより、光源2の光が殆ど漏れることなくマスク部3の開口31に導光されて集光されるので、ズームレンズ4への入射光量が増え、照射効率がより向上する。
また、筒体5内での光の多重反射により、光源2の殆どの光が開口31に導光されることにより、擬似光源となる開口31の開口面が明るくなり、照射光が明るくなると共に、開口31面における光量分布の均一性が良くなり、被照射面における照射パターンの光量の均一性が良くなる。また、ズームレンズ4に入射される光は、ズームレンズ4の光軸40に略平行な光線成分が多いので、照射光の輪郭を明確にし易くなる。
また、複数の発光体21を曲面上ではなく、同一平面上に配設できるので、LED22を平板の光源基板11に表面実装できることにより、光源基板11の構成が簡単になり、生産が容易になる。
次に、本発明の第3の実施形態に係るスポットライトについて、図4及び図5(a)(b)を参照して説明する。本実施形態のスポットライトにおいて、筒体5aは、発光体21の光軸24に沿って、光源2からマスク部3に向けてその断面積が大きくなる円錐台形状とされており、他の構成は、前記実施形態と同様である。
本実施形態の筒体5aは、図5(a)に示すように、光源2が配設され一端側51aの断面積が小さく、開放された他端側52aの断面積が大きくなって、マスク部3の開口31に連なって配設される。また、筒体5aの中心軸50と、マスク部3の開口31の中心軸、及びズームレンズ4の光軸40は、略一直線上にある。
ここで、この円錐台形状の筒体5a内における発光体21の光の進行について、図5(b)を参照して説明する。発光体21の光のうち、光軸24に傾斜を持って発射された光線25は、筒体5aの中心軸50と傾斜を成す側面53の傾斜面で反射され、側面が傾斜を持たない場合(例えば、円筒形の筒体)に比較して、筒体5aの中心軸50に平行に近くなるように進行する。これにより、マスク部3の開口31を通過して出射する光は、筒体5aの中心軸50(光軸24a、40に相当)に平行な成分が多くなり、ズームレンズ4により多くの光量を集光することができる。
このように、上記実施形態のスポットライト10によれば、各発光体21の光軸24からずれた光線成分を筒体5の円錐台形の側面53の傾斜面により、光軸24に平行に近付けることができる。従って、マスク部3の開口31を通過した光源2の光を、光軸24に平行な光線にさらに近付けることができる。これにより、ズームレンズ4への入射光が増加すると共に、ズームレンズ4のレンズ41、42間でズームレンズ4外に洩れて放射する光を低減することができ、ズームレンズ4における光の集光の効率が高まり、照射効率をさらに向上させることができる。また、ズームレンズ4に入射される光が平行光線に近いので、照射光の輪郭を明確にできる。
なお、本発明は上記各種の実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を変更しない範囲で適宜に種々の変形が可能である。上記第2の実施形態では、円筒形の筒体の口径を一定にしたが、筒体の口径を可変することにより、光源からの光量を変えずに照射面積を変えることもできる。また、この筒体の形状は、円筒形に限らず、断面形状が楕円や多角形でもよい。また、光源における発光体の数は、3つに限らない。
本発明の第1の実施形態に係るスポットライトの構成図。 上記スポットライトにおける発光体の光の指向性を説明する図。 本発明の第2の実施形態に係るスポットライトの構成図。 本発明の第3の実施形態に係るスポットライトの構成図。 (a)は上記スポットライトの筒体の斜視図、(b)は同筒体内の光の進行を説明する図。
符号の説明
2 光源
3 マスク部(マスク)
4 ズームレンズ(結像レンズ)
5 筒体
5a 筒体
10 スポットライト
21 発光体
22 LED(発光素子)
23 光学部材
31 開口

Claims (3)

  1. 光源と、前記光源の前面に設けられ、光源からの光を通すための開口を有したマスクと、前記マスクの前方に設けられた結像レンズと、を備えたスポットライトであって、
    前記光源は、発光素子と、この発光素子からの光に指向性を持たせるために、該発光素子の前面に設けられた光学部材とを有する発光体を複数備え、
    各発光体の光軸は、前記マスクの開口を通り、該マスクの開口面に略直交することを特徴とするスポットライト。
  2. 一端側に前記光源が配設され、他端側が開放され、光源の光を前記マスクに導光する筒体を、さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のスポットライト。
  3. 前記筒体は、前記光軸に沿って、前記光源から前記マスクに向けてその断面積が大きくなる円錐台形状とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスポットライト。
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