JP2009158076A - ディスク記録及び/又は再生装置及びディスク状記録媒体の印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の光ディスク装置では、光ディスクの厚さが大きい場合等においては、印刷時に、印刷ヘッドが光ディスクのレーベル面やレーベルシートと干渉してしまい、印刷ヘッドを破損させるおそれがあるという問題があった。
【解決手段】光ディスク2を回転させるディスク装着部20と、光ディスク2に対して情報信号の記録や再生を行う光学ピックアップ23と、を有するディスクドライブ装置9と、光ディスク2の印刷面に対してインク滴を吹き付けて印刷を行う印刷ヘッド31を有する印刷装置10と、を備えた光ディスク装置1に関する。印刷装置10は、印刷ヘッド31を印刷位置と退避位置との間に移動させるヘッド移動機構と、光ディスク2と印刷面との間の距離を検出して検出信号を出力する距離検出センサ51,52と、印刷面に対して印刷ヘッドを接近又は離反させるように移動させて距離を調整する距離調整部とを設ける。
【選択図】図3
【解決手段】光ディスク2を回転させるディスク装着部20と、光ディスク2に対して情報信号の記録や再生を行う光学ピックアップ23と、を有するディスクドライブ装置9と、光ディスク2の印刷面に対してインク滴を吹き付けて印刷を行う印刷ヘッド31を有する印刷装置10と、を備えた光ディスク装置1に関する。印刷装置10は、印刷ヘッド31を印刷位置と退避位置との間に移動させるヘッド移動機構と、光ディスク2と印刷面との間の距離を検出して検出信号を出力する距離検出センサ51,52と、印刷面に対して印刷ヘッドを接近又は離反させるように移動させて距離を調整する距離調整部とを設ける。
【選択図】図3
Description
本発明は、CD(Compact Disc 登録商標)、DVD(Digital Versatile Disc 登録商標)、Blu-Ray Disc(登録商標)、HD−DVD(High Definition-DVD 登録商標)等の光ディスク、或いは、光磁気ディスク、磁気ディスクその他のディスク状記録媒体を記録メディアとして用いて、光やニア・フィールド光(光の波長よりも伝播距離が短い近接場光)或いは光と磁気若しくは磁気のみ等の記録・再生方法を使用して情報を記録(書込み)したり、再生(読出し)することが可能なディスク記録及び/又は再生装置に関し、特に、そのディスク記録及び/又は再生装置に用いるディスク状記録媒体に記録されている情報やその情報に関連する事項等を文字や記号、写真、絵、模様等をディスク状記録媒体のレーベル面に印刷して表示することができるディスク記録及び/又は再生装置、及び、その文字等をディスク状記録媒体のレーベル面に印刷する印刷方法に関する。
ディスク状記録媒体を用いて情報を記録したり再生したりするディスク記録及び/又は再生装置の代表的な例として、光ディスクを記録媒体として用いる光ディスク装置が一般的に知られている。この光ディスク装置は、CDやDVD等の数メガバイト、数ギガバイトの記録容量を持った光ディスクを記録媒体として用いて、データを書き込んだり、読み出したりする装置として知られており、一般にも広く使われている。この光ディスク装置は、光ディスクの取扱い方法によってトレイ方式とスロットイン方式とに分けることができる。
トレイ方式の光ディスク装置は、装置筐体に対して出し入れ可能に構成されたトレイを有しており、このトレイに載置されて光ディスクが、装置筐体内の記録再生動作が実行されるディスク装着位置と、装置筐体外のディスク取出位置とに搬送されるようになっている。これに対し、スロットイン方式の光ディスク装置は、装置筐体にディスク出入口を設けると共に、そのディスク出入口の内側に、光ディスクを挟んで搬送するディスク搬送機構が設けられている。このスロットイン方式の光ディスク装置では、ディスク出入口に光ディスクを挿入すると、ディスク搬送機構がその光ディスクを挟んでディスク装着位置まで搬送する。また、イジェクト釦を操作してディスク排出動作を選択すると、ディスク搬送機構が、光ディスクを保持してディスク装着位置からディスク取出位置まで搬送するようになっている。
このような光ディスク装置に対しては、記録容量の増大や高密度記録等の要望が強く、その結果、近年では、高密度記録を可能としたBDやHD−DVD等が提供されるようになった。これらBlu-Ray Disc及びHD−DVDは、基本的な構成は従来の光ディスク装置(DVD等)と同様であるが、光源を短波長化することや、レンズの開口数(NA:Numerical Aperture)を大きくすることにより、DVD等に比べて記録容量が5倍から10倍以上に増加している。これら高密度に記録できる光ディスク装置が増えると、記録される情報量が飛躍的に増大し、また、記録された光ディスクの数が増えると、その光ディスクを管理することが容易でなくなる。
光ディスクの情報管理の基本は、その光ディスクには「何が」記録されているかを明らかにすることである、と考えられる。そのための方法として、記録されている情報の内容を、例えば、光ディスクの情報記録面に情報信号として書き込んだり、その情報記録面と反対側のレーベル面に手書きで書き込むこと等が提案されている。
従来の、この種の光ディスク装置としては、例えば、特許文献1に開示されているようなものがある。特許文献1には、ディスクのレーベル印刷装置及びこれを備えた光ディスクの情報記録装置に関するものが記載されている。この特許文献1に記載されたディスクのレーベル印刷装置(第1の従来例という。)は、ディスクを所定の回転数にて回転させるディスク回転手段と、該ディスク回転手段によって回転されるディスクのレーベル印刷面に対向して配置されたインクジェット装置と、印刷対象となる文字或いは絵画等の印刷データを入力するデータ入力手段と、該データ入力手段により入力された印刷データを前記ディスクの周方向に対応したインクジェット制御データに変換するデータ変換手段と、前記インクジェット制御データに基づいて前記インクジェット装置の駆動を制御するインクジェット駆動制御手段とを備えている。
従来の、この種の光ディスク装置の第2の例としては、例えば、特許文献2に記載されているようなものもある。特許文献2には、光ディスクに直接印字できる情報記憶装置に関するものが記載されている。この特許文献2に記載された情報記憶装置(第2の従来例という。)は、記憶メディアへの情報の記録あるいは再生を行う情報記憶装置であって、装置本体内に設けたラベル印刷手段により前記記憶メディアに印字をするようになっている。
更に、光ディスク装置ではないが、この種の従来の印刷装置の例としては、例えば、特許文献3に記載されているようなものもある。特許文献3には、ヘッドの液体吐出面と、液体吐出対象物の液体が着弾する面との間の距離に応じて液体の吐出偏向量を決定し、決定した吐出偏向量で液体が偏向吐出されるようにした液体吐出装置及び液体吐出方法に関するものが記載されている。この特許文献3に記載された液体吐出装置(第3の従来例という。)は、ノズルを有する液体吐出部を複数並設したヘッドと、各前記液体吐出部の前記ノズルから吐出される液体の吐出方向を前記液体吐出部の並び方向に偏向させる吐出方向偏向手段と、を備える液体吐出装置である。この液体吐出装置は、ヘッドの液体吐出面と、液体吐出対象物の液体が着弾する面との間の距離を検知する距離検知手段と、前記距離検知手段による検知結果に基づいて、前記吐出方向偏向手段による液体の吐出偏向量を決定する吐出偏向量決定手段とを備えている。
特開平5−238005号公報
特開2002−46305号公報
特開2004−188956号公報
しかしながら、前述した第1の従来例の場合には、光ディスク装置に印刷ヘッドが搭載されており、その印刷ヘッドにより、回転する光ディスクのレーベル面に印刷を行う装置であったが、印刷ヘッドとレーベル面との距離を制御するための機構が存在せず、その距離を制御して印刷を行うという思想がなかった。そのため、例えば、光ディスクの厚さが規格よりも大きな想定外の厚さを有する場合、或いは、レーベルシートを貼り付けたために光ディスクの厚さが大きくなってしまったような場合には、情報信号の読み書きは正常に行われるが、レーベル面の印刷に際して、印刷ヘッドが光ディスクのレーベル面やレーベルシートと干渉してしまい、印刷ヘッドを破損させるおそれがあるという問題点があった。
特に、インクジェット方式の印刷ヘッドを有する印刷装置を搭載している場合には、印刷ヘッドと印刷面との距離が大きく離れると、印刷面に到達しなかったインク滴(ミスト)が空中に浮遊する。その結果、浮遊したインク滴(ミスト)が光ピックアップのレンズに付着して情報の読み書きを行うレンズを汚し、読み書きの不良を生じ易くしたり、インク滴(ミスト)が電気回路等に付着して汚し、不安定な動作や動作不良を生じたり、ショートしたりする等の問題点があった。
さらに、印刷ヘッドと印刷面との距離が大きく離れると、インク滴が飛翔している間に空気抵抗によりインク滴は飛翔速度を失うので、印刷面に到達するインク滴が複数に分かれている場合は、光ディスクの回転数が速く印刷対象物と印刷ヘッドの相対速度が速い状態で印刷を行っている時に、印刷面に到達する複数のインク滴の着弾位置にずれが生じ、印刷画像がボケるなどの画質劣化が生じる等の問題点もあった。
また、第2の従来例の場合には、印字ヘッドのためのホームポジションセンサが搭載されているが、印刷対象物と印刷ヘッドとの間の距離を測定するためのセンサは存在していない。即ち、ホームポジションセンサは、印字ヘッドの突出部分を検出することによって印字ヘッドが光ディスクの内周又は外周に位置したか否かを検出するものであり、印刷対象物と印刷ヘッドとの間の距離は考慮されていなかった。更に、第2の従来例の場合には、印字部分の面ぶれの変動による印字位置のずれを補正するために、対向する光ピックアップのフォーカシング方向の動きを検出して、印刷タイミング等を補正する方法が開示されている(特許文献2の段落[0204]など)。ところが、光ディスク装置の光学ピックアップで検出できるのは、記録面の相対的な距離変化であり、即ちレーベル面の相対的な距離の変化だけである。
一方、例えば、CD規格で厚さの規格値は1.2mm+0.3mm−0.1mmであるが、実際には厚さ0.9mmや1.5mmのCDディスクやDVDディスクが発売されているのが現状である。そのため、印刷しようとする光ディスクが、規格以上の厚さを有する光ディスクであったり、レーベルシートを貼り付けた光ディスクの厚さが所定以上に厚すぎる場合には、印刷時において、レーベルシートに印刷ヘッドが当接して破損するおそれがあった。また、光学ピックアップで記録面の相対的な距離変化を検出できたとしても、印刷ヘッドとレーベル面の絶対的な距離を検出できないので、光ディスクの状態に応じた制御はすることができない。
また、第3の従来例の場合には、印刷対象物と印刷ヘッドとの間の距離を測定するためにセンサが設置されているが、その印刷対象物は印画紙であって、本願発明のディスク状記録媒体とはまったく異なるものである。そのため、印刷対象物がディスク状記録媒体であることによって生じる印刷面の「面ぶれ」という特有の問題点に関しては、第3の従来例の場合には、まったく考慮されていなかった。
解決しようとする問題点は、従来の光ディスク装置では、印刷ヘッドと印刷面との距離を測定し、その測定結果に基づき印刷ヘッドの位置を制御して、回転するディスク状記録媒体の印刷面に印刷を行うという思想がなかった。そのため、光ディスクの厚さが規格よりも大きな想定外の厚さを有する場合や、レーベルシートを貼り付けたために光ディスクの厚さが大きくなってしまった場合等においては、印刷時に、印刷ヘッドが光ディスクのレーベル面やレーベルシートと干渉してしまい、印刷ヘッドを破損させるおそれがあるという問題点があった。
本発明のディスク記録及び/又は再生装置は、ディスク状記録媒体が着脱可能に装着されると共にそのディスク状記録媒体を回転させるディスク装着部と、そのディスク装着部に装着されたディスク状記録媒体の情報記録部に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うピックアップ装置と、を有するディスクドライブ装置と、ディスク装着部に装着されたディスク状記録媒体の情報記録部と反対側の印刷面に対向され且つその印刷面に対してインク滴を吹き付けて印刷を行う印刷ヘッドを有する印刷装置と、を備えたディスク記録及び/又は再生装置であって、印刷装置は、印刷ヘッドをディスク装着部に装着されたディスク状記録媒体の印刷面に臨む印刷位置とその印刷面から離れた退避位置との間に移動させるヘッド移動機構と、ディスク装着部に装着されたディスク状記録媒体の印刷面と印刷ヘッドとの間の距離を検出してその距離に対応した検出信号を出力する距離検出部と、その距離検出部からの検出信号に基づき、印刷面に対して印刷ヘッドを接近又は離反させるように移動させて距離を調整する距離調整部と、を設けたことを最も主要な特徴とする。
また、本発明のディスク状記録媒体の印刷方法は、回転するディスク状記録媒体の情報記録部からピックアップ装置で情報を読み出すことによって情報記録部と反対側のディスク状記録媒体の印刷面を確認し、その印刷面に印刷ヘッドを臨ませると共に、その印刷面と印刷ヘッドとの間の距離を距離検出部で検出し、印刷ヘッドが印刷面に接触しない位置であって、印刷画像のボケ等の画質劣化のより少ない位置、及び/又は、より多くのインク滴を印刷面に到達させることができる位置に印刷ヘッドを維持して、印刷ヘッドで印刷面に印刷を行うようにしたことを特徴とする。
本発明のディスク記録及び/又は再生装置及びディスク状記録媒体の印刷方法によれば、印刷対象物であるディスク状記録媒体の印刷面と印刷ヘッドとの間の距離を測定し、その距離を最適な値又は所定の範囲内の値にするように印刷ヘッドの位置を制御し、その制御状態の印刷ヘッドで印刷面への印刷を実行することにより、印刷ヘッドが印刷面に当接するのを防止すると共に、インク滴のミストが発生するのを抑制し、印刷面にきれいな印刷を行うことができる。
ディスク状記録媒体を回転させるディスク装着部と、情報信号の記録及び/又は再生を行うピックアップ装置とを有するディスクドライブ装置と、印刷ヘッドを有する印刷装置と、を備えたディスク記録及び/又は再生装置であって、印刷装置は、印刷ヘッドを印刷位置と退避位置との間に移動させるヘッド移動機構と、印刷ヘッドと印刷面との間の距離を検出する距離検出部と、印刷ヘッドを移動させて距離を調整する距離調整部と、を設ける。そして、距離調整部で距離を制御することにより、印刷ヘッドを印刷面に接触しない位置であって、インク滴を印刷面に到達させることができる位置に移動させ、その状態を維持して印刷ヘッドで印刷面に印刷を行うことにより、印刷ヘッドが印刷面に当接することがなく、印刷面にきれいな印刷を行うことができるディスク記録及び/又は再生装置及びディスク状記録媒体の印刷方法を、簡単な構成によって実現した。
図1〜図31は、本発明の実施の形態の例を説明するものである。以下に、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態の例を説明する。
図1乃至図7は、本発明のディスク記録及び/又は再生装置の第1の実施の形態を示す光ディスク装置1である。この光ディスク装置1は、印刷対象物であるディスク状記録媒体の一具体例を示す光ディスク、例えば、CD−R(Recordable)、DVD−RW(Rewritable)、Blu-Ray Disc、HD−DVD等の光ディスク2の情報記録面(情報記録部)に対して、新たに情報信号を記録(書込み)したり、予め記録されている情報信号を再生(読出し)したりすることが可能であると共に、印刷面の一具体例を示す光ディスク2のレーベル面に、文字、記号、写真、絵、模様等の可視情報を印刷できるようにしたトレイ方式の印刷機能付き記録再生装置である。
しかしながら、本発明のディスク記録及び/又は再生装置としては、情報の記録と再生の両方が可能な光ディスク装置に限定されるものではなく、情報信号の記録のみが可能なディスク記録装置や、情報信号の再生のみが可能なディスク再生装置に適用できることは勿論である。また、ディスク状記録媒体としては、レーザ光を用いて情報信号の記録や再生を行う光ディスクに限定されるものではなく、ニア・フィールド光を用いる光ディスク、光と磁気を用いる光磁気ディスク、磁気のみを用いる磁気ディスク等のように、外形がディスク状を形成している各種のディスク状記録媒体を記録メディアとして用いることができるものである。
図1は光ディスク装置1の外観斜視図、図2は筐体3の上面板5を取り除いた光ディスク装置1の斜視図、図3は同じく上面板5を取り除いた光ディスク装置1の平面図である。図1〜図3に示すように、光ディスク装置1は、中空の容器からなる筐体3と、この筐体3内に収納された装置本体8と、図示しないリモートコントローラ等の入力装置等を備えて構成されている。この光ディスク装置1には、図示しない画像表示装置や音声出力装置等の外部装置が電気的に接続可能とされており、光ディスク2の情報記録部から読み出した情報を画像や音声等で表示できるようになっている。画像表示装置としては、例えば、液晶ディスプレイ装置、有機ELディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置等をあげることができる。また、音声出力装置としては、例えば、スピーカ装置等をあげることができる。
光ディスク装置1の筐体3は、長方形をなすベース板4と、このベース板4の上面を覆う上面板5と、前面を覆う前面板6と、背面を覆う背面板7を備えており、全体として中空の容器が構成されている。筐体3のベース板4の幅方向の両側には、それぞれ側面部4a,4aが設けられている。各側面部4aは、ベース板4の長手方向に所定の高さで延在されている。上面板5は、長方形をなす上面部5aと、この上面部5aの幅方向の両側に連続して形成されていて側面を覆う左右の側面部5b,5bを有している。この上面板5は、ベース板4の上部に装着され、両側面部5b,5bを図示しない固定ネジで各側面部4a,4aに固定することによって取り付けられている。この上面板5とベース板4とで構成される筒状の前側開口部が前面板6によって閉じられ、後側開口部が背面板7によって閉じられている。そして、前面板6と背面板7は、図示しない固定ネジによってベース板4と上面板5にネジ止めされている。
前面板6の高さ方向の略中央部には、横方向に延在されたディスク出入口11が設けられている。ディスク出入口11には、ディスクトレイ12が出し入れ可能に装着されている。ディスクトレイ12は、ディスク収納部13に載置された光ディスク2を、筐体3外のディスク取出位置と、光ディスク2に対して情報信号の記録(書込み)及び再生(読出し)が実行される筐体3内のディスク装着位置とに選択的に搬送するものである。このディスクトレイ12は、光ディスク2よりもやや大きな平面長方形をなす板状部材からなるトレイ本体14と、このトレイ本体14の長手方向の一端に固定された遮蔽板15とからなっている。トレイ本体14の一方の平面である上面に、光ディスク2を収納するための円形の凹部からなるディスク収納部13が設けられている。
また、トレイ本体14には、後述するディスク装着部との接触を避けるための切欠き部16が設けられている。この切欠き部16は、ディスクトレイ12の一方の短辺からディスク収納部13の中央部に至るまで大きく切り欠かれて形成されている。トレイ本体14の切欠き部16と反対側の短辺に、遮蔽板15が一体的に設けられている。遮蔽板15は、ディスクトレイ12がディスク装着位置へ移動したときに、ディスク出入口11を閉じる蓋の機能を果たすものである。この遮蔽板15は、ディスク出入口11の形状に見合う横長の長方形とされており、ディスク出入口11に着脱可能に嵌合される。
光ディスク装置1の装置本体8は、ディスクドライブ装置9と印刷装置10と制御装置80(図14を参照)等を備えて構成されている。ディスクドライブ装置9は、提供される光ディスク2の情報記録部に対して情報信号を書き込んで新たに情報を記録したり、情報記録部に予め記録されている情報を読み出して再生したりするものである。また、印刷装置10は、提供される光ディスク2のレーベル面やそのレーベル面に貼り付けられているレーベルシート等に、情報記録部に予め記録されている情報や新たに記録された情報等に関連する事項を文字や数字、写真、絵や模様等の可視情報として印刷して表示するものである。そして、制御装置80は、これらディスクドライブ装置9及び印刷装置10、並びに必要によってその他の装置を駆動制御して、ディスクドライブ装置9に所定の記録再生動作及びその他の動作を実行させたり、印刷装置10に所定の印刷動作及びその他の動作を実行させるものである。
図4は、図2に示す光ディスク装置1から印刷装置10を取り除いた状態を示す斜視図である。この実施例では、筐体3内の下方にディスクドライブ装置9が配置され、筐体3内の上方に印刷装置10が配置されている。この配置を実現するため、筐体3の内部には、その空間部を上下方向に仕切るシャーシプレート17が配置されている。図5は、シャーシプレート17に印刷装置10を搭載した状態を示す斜視図である。シャーシプレート17は、ベース板4よりやや小さい長方形の板体からなり、その内部には所定の幅で長手方向に延在された長方形の開口穴18が表裏面を貫通するように設けられている。このシャーシプレート17の一方の面である上面に印刷装置10が搭載され、他方の面である下面との間に所定の隙間をあけてディスクドライブ装置9が配置されている。
ディスクドライブ装置9は、この種の光ディスク装置において一般的に用いられているものと同様の構成であるため、ここでは構成等を簡単に説明する。ディスクドライブ装置9は、光ディスク2が着脱可能に装着されるディスク装着部20(図3を参照)を有するディスク回転機構と、ディスク装着部20を昇降動作させて光ディスク2のチャッキング及びその解除動作を行う装着部昇降機構と、光ディスク2に対する情報信号の記録及び再生を行うピックアップ装置の一具体例を示す光学ピックアップ23と、その光学ピックアップ23を光ディスク2の半径方向へ移動させるピックアップ移動機構と、これらの機構等を駆動制御するドライブ制御回路等を備えて構成されている。
ディスク回転機構は,例えば、ステッピングモータが用いられるスピンドルモータと、このスピンドルモータの回転軸に固定されるターンテーブルとから構成されている。このターンテーブルにより、光ディスク2が着脱可能に装着されるディスク装着部20が構成されている。ターンテーブルが取り付けられたステッピングモータは、ディスクトレイ12がディスク装着位置に搬送されたときに、ディスク収納部13の略中央部に位置するように配置されている。ターンテーブルは、光ディスク2の中心穴に着脱可能に嵌合されるディスク嵌合部と、その中心穴の周囲を支持するディスク載置部とを有している。
装着部昇降機構は、ディスク装着位置においてディスク回転機構を昇降動作させることにより、ターンテーブルに光ディスク2を装着したり、その装着を解除するものである。この装着部昇降機構は、例えば、スピンドルモータが搭載されると共に筐体3のベース板4に揺動可能に支持されるモータベースと、このモータベースを揺動させるカム機構と、このカム機構を動作させてスピンドルモータを昇降させる電動モータ等によって構成される。スピンドルモータの上方には、チャッキングプレート27が配置されている。このチャッキングプレート27は、スピンドルモータの昇降動作によって持ち上げられた光ディスク2を、ターンテーブルに内蔵された磁石で吸着されて上から押えるものである。このチャッキングプレートとターンテーブルとで光ディスク2を挟持することにより、光ディスク2がターンテーブルから抜け出すことを防止している。
チャッキングプレート27は、ベース板4の側面部4aの上端縁に固定されたプレート支持板28によって回転自在に支持されている。プレート支持板28は、長方形の板状部材からなり、その長手方向の一側にチャッキングプレート27が回転自在に支持されている。プレート支持板28は、その長手方向の他側をベース板4の側面部4aの上端縁に固定することによって片持ち状に取り付けられている。プレート支持板28は、補助板29によって支えられ、撓み難いように支持されている。このプレート支持板28によって支持されたチャッキングプレート27の位置が、光ディスク2に対して光学ピックアップ23による情報信号の記録(書込み)及び再生(読出し)が行われるディスク装着位置となっている。
このディスク装着位置と筐体3外のディスク取出位置との間にディスクトレイ12が、トレイ搬送機構によって搬送可能とされている。トレイ搬送機構は、この種の光ディスク装置において一般的に用いられているものと同様の構成であるため、ここでは構成等を簡単に説明する。トレイ搬送機構は、例えば、ディスクトレイ12に設けたラック部と、このラック部に噛合されるピニオンと、このピニオンを回転駆動する電動モータ等によって構成される。電動モータを駆動してピニオンを回転させることにより、その回転力がラック部に伝達される。これにより、電動モータの回転方向に応じてディスクトレイ12が、ディスク装着位置からディスク取出位置に搬送され、又は、ディスク取出位置からディスク装着位置に搬送される。
このトレイ搬送機構の動作時、ディスクドライブ装置9の光学ピックアップ23、特に、光ディスク2の情報記録部に臨むことになるピックアップレンズ及びその近傍部分は、ディスクトレイ12の切欠き部16内に入り込む。そして、ディスクトレイ12のディスク収納部13に載置されている光ディスク2がターンテーブルに装着されて所定量を持ち上げられると、その光ディスク2の下側に光学ピックアップ23が入り込む。これにより、光学ピックアップ23による光ディスク2の情報記録部に対する情報信号の書き込み及び読み出しが可能となる。なお、図4に示す符号30は、トレイ搬送機構を排出動作させるためのイジェクト釦である。
かくして、ディスクトレイ12がディスク装着位置に搬送された際に、装着部昇降機構によってモータベースを上昇させることにより、スピンドルモータが上方に移動される。このとき、ターンテーブルのディスク嵌合部が光ディスク2の中心穴に嵌合され、光ディスク2がディスク収納部13から所定距離だけ持ち上げられる。そして、ターンテーブルに内蔵されている磁石によりチャッキングプレートが吸引され、そのチャッキングプレートとターンテーブルとで光ディスク2が挟持される。また、装着部昇降機構を逆方向へ動作させてモータベースを下降させることにより、ターンテーブルのディスク嵌合部が光ディスク2の中心穴から下方へ抜け出す。これにより、光ディスク2がターンテーブルから抜け出してディスク収納部13に載置される。
光学ピックアップ23は、例えば、光検出器と、ピックアップレンズである対物レンズと、この対物レンズを光ディスク2の情報記録部に臨ませるアクチュエータの一具体例を示す二軸アクチュエータ等を有している。光学ピックアップ23の光検出器は、光ビームを出射する光源となる半導体レーザと、戻りの光ビームを受光する受光素子等から構成されている。この光学ピックアップ23は、半導体レーザから光ビームを出射し、その光ビームを対物レンズにより集光して光ディスク2の情報記録部に照射すると共に、その情報記録部で反射された戻りの光ビームを光検出器で受光する。これにより、光学ピックアップ23は、情報記録部に情報信号を記録(書込み)したり、予め情報記録部に記録されている情報信号を再生(読取り)したりすることができる。
二軸アクチュエータは、対物レンズをフォーカス方向(上下方向、即ちディスクの主面と垂直をなす方向)及びトラッキング方向(横方向、即ちディスクの主面と平行する方向)に動かすことができるアクチュエータであり、駆動力としては専ら電磁力が用いられる。この二軸アクチュエータは、主に可動部の支持方法によって、板バネ方式、軸摺動方式、ワイヤ支持方式、ヒンジ方式に区別される。板バネ方式は、支持機構に板バネを使用し、対物レンズと駆動コイルの付いた可動部が上下方向及び横方向に独立に動くようになっている。そして、板バネの弾性によって機械的中立点を形成している。
軸摺動方式は、固定部に付けられた軸と可動部が摺動することにより、上下方向に自由度を持たせ、また、可動部が軸を中心に回転することにより、軸に対して偏芯した位置にある対物レンズが横に動くようになっている。尚、機械的な中立点は、別にゴム等の弾性体を付加することによって実現している。ワイヤ支持方式は、板バネ方式の板バネの換わりに弾性を持ったワイヤ4本を使用し、4本のワイヤでリンク機構を形成して可動部を支持している。また、ヒンジ方式は、弾性を持った樹脂によってヒンジのリンク機構と回転部分を形成し、上下方向はリンク機構により、横方向は回転部によって自由度を持たせている。そして、機械的中立点は、樹脂の弾性力によって実現している。
なお、光学ピックアップ23としては、上記実施例の他にも、いわば半導体光ピックアップであるレーザカプラを用いることもできる。このレーザカプラは、対物レンズ以外の要素を一体化し、光ピックアップを超小型化したものである。
このような構成を有する光学ピックアップ23には、正確な位置決めや、速度制御、力制御等を行うためにサーボ機構が設けられている。このサーボ機構には、大別して、フォーカスサーボとトラッキングサーボと送りサーボとスピンドルサーボの4つのサーボが用いられる。フォーカスサーボは、ディスクの面振れに対物レンズを追従させ、対物レンズの焦点位置を常に合焦位置に保つように制御するものである。このフォーカスサーボによるフォーカスサーボ誤差信号検出法としては、例えば、非点収差法やフーコー法等を上げることができる。また、トラッキングサーボは、ディスクの偏心に対物レンズを追従させ、いつも目的のトラックの上をトレースするように制御するものである。このトラッキングサーボによるトラッキングサーボ誤差信号検出法としては、例えば、3スポット法やプッシュプル法等を上げることができる。
送りサーボは、トラッキングアクチュエータが可動範囲の中心からずれたとき、トラッキングサーボ出力に発生する誤差電圧の直流分を取り出して、これが0になるように光学ピックアップの全体を移動させる制御をするものである。また、スピンドルサーボは、別名CLV(線速度一定)サーボとも呼ばれ、回転速度が一定となるようにスピンドルモータの回転速度を制御するものである。
このような機能を有する光学ピックアップ23がスライド部材26に搭載され、そのスライド部材26と一体に移動可能とされている。スライド部材26には、2本のガイド軸が互いに平行とされて摺動可能に挿通されている。2本のガイド軸は、光ディスク2の情報記録部の前面をなす主面と略平行に配置され、ディスクトレイ12の移動方向に延在されている。この2本のガイド軸に摺動可能に保持されたスライド部材26が、ピックアップ移動機構によって光ディスク2の半径方向へ移動可能とされている。
ピックアップ移動機構としては、例えば、送りネジと送りナットの組み合わせからなる送りネジ機構を適用することができる。しかしながら、ピックアップ移動機構は送りネジ機構に限定されるものではなく、例えば、ラック・ピニオン機構、ベルト送り機構、ワイヤ送り機構その他の機構を適用することもできる。このピックアップ移動機構によって移動されるスライド部材26の移動時に、光ディスク2の情報記録部に対する光学ピックアップ23による情報信号の記録及び再生作業が実行される。
光ディスク装置1の印刷装置10は、図2及び図3に示すように、インクタンクが収納された印刷ヘッド31と、この印刷ヘッド31を光ディスク2の印刷面に沿って移動させるヘッド移動機構32と、印刷ヘッド31と印刷面との間の距離を検出する距離検出部33と、この距離検出部33の検出素子等をクリーニングするクリーニング機構34と、これら印刷ヘッド31とヘッド移動機構32と距離検出部33とクリーニング機構34等の動作を制御する印刷等制御回路等を備えて構成されている。
印刷ヘッド31は、例えば、図12A,図12Bに示すような構成を有している。図12Aは、レーベル印刷に用いられるインクジェット方式の印刷ヘッド31Aで、インクタンク部とインク吐出部が一体に構成されている方式のものである。また、図12Bは、同じくレーベル印刷に用いられるインクジェット方式の印刷ヘッド31Bで、インクタンク部に対してインク吐出部が分離可能に構成されている方式のものである。
図12Aに示す印刷ヘッド31Aは、1個の中空のヘッド筐体36を備えており、そのヘッド筐体36の内部に、1色(例えば、ブラック)又は2以上の色(例えば、マゼンタ、シアン、イエローの3色等)の収納部を有するインクタンクと、各色をノズルから個別に吐出させるインク吐出機構(図示しない)が収納されている。ヘッド筐体36は、直方体の一面の長手方向の略半分に、直方体の膨出部36aを設けることによって構成されている。この膨出部36aの略中央部に、インクを吐出するためのインク吐出部37が設けられている。インク吐出部37には、多数の微細な直径の孔(直径が数μ〜数十μの数百個の孔)からなるノズルが設けられており、それらのノズルは、使用される色の数と同数の列として配列されている。例えば、マゼンタ、シアン、イエローの3色を用いる印刷ヘッドの場合には、3列のノズルが設けられている。
図12Bに示す印刷ヘッド31Bは、1個の中空のヘッド筐体38と、そのヘッド筐体38に着脱可能に固着されるヘッド分割体39とから構成されている。ヘッド筐体38には、1色又は2以上の色の収納部を有するインクタンクが設けられている。更に、ヘッド筐体38には、直方体の一面の長手方向の一側に、ヘッド分割体39を嵌合保持するための嵌合凸部38aが設けられている。ヘッド分割体39は、ヘッド筐体38の一面の長手方向の略半分の大きさを有する中空の直方体をなす部材からなる。このヘッド分割体39の内部に、ヘッド筐体38内のインクを吐出させるインク吐出機構が収納されている。このヘッド分割体39の一面である表面にインク吐出部37が設けられ、その反対側の他面である裏面に、嵌合凸部38aを嵌合保持するための嵌合凹部が設けられている。インク吐出部37の構成は、印刷ヘッド31Aと同様である。
このような構成を有する印刷ヘッド31(31A,31B)が、ヘッド移動機構32によって光ディスク2の印刷面に沿って移動可能に構成されている。ヘッド移動機構32は、印刷ヘッド31を保持するヘッドホルダ41と、このヘッドホルダ41を移動可能に支持するヘッドスライダ42と、このヘッドスライダ42を移動可能に支持する2本のヘッドガイド軸43A,43Bと、この2本のヘッドガイド軸43A,43Bを固定して支持する2個のガイド軸受44A,44Bと、印刷ヘッド31を移動させる送りネジ軸45及び送りナット46と、送りネジ軸45を回転駆動するヘッド送りモータ47等を備えて構成されている。
ヘッドホルダ41は、印刷ヘッド31が嵌合される四角形の枠状をなす部材として構成されている。図9は、ヘッドホルダ41に印刷ヘッド31を嵌合して印刷ヘッド組立体50を構成すると共に、その印刷ヘッド組立体50を印刷ヘッド31のインク吐出部37側から斜めに見た説明図である。印刷ヘッド31の組立時、インク吐出部37は、ヘッドホルダ41を貫通してその下面41aから下方へ突出される。このヘッドホルダ41の下面41aには、コ字状に形成されて下方へ突出された門形をなす取付ブラケット48が設けられている。
この取付ブラケット48の下面の略中央部に、距離検出部の一具体例を示す第1の距離検出センサ51と第2の距離検出センサ52の2つの距離検出センサ51,52が横並びに配置されて固定されている。第1及び第2の距離検出センサ51,52は、印刷ヘッド31のインク吐出部37の表面と、ディスク装着部20に装着されて回転される光ディスク2の印刷面との間の距離を検出するものである。第1及び第2の距離検出センサ51,52としては、インク吐出部37と光ディスク2の印刷面との間の距離Sを検出することができるものであればどのようなものでもよいが、例えば、反射型フォトインタラプタが好適である。
フォトインタラプタは、発光ダイオード(LED)とフォトダイオードがセットになった光センサであり、主に赤外線が使用されている。フォトインタラプタには、反射型と透過型があり、本発明には反射型を用いることができる。反射型フォトインタラプタは、LEDから光を出し、反射光等をフォトダイオードで検出して対象物の光の反射率を調べることにより、対象物との間の距離を精度よく検出することができる。この反射型フォトインタラプタの具体例としては、例えば、コーデンシ株式会社の反射型フォトインタラプタSG−105を上げることができる。
反射型フォトインタラプタSG−105は、発光素子と受光素子が同一面に配置されており、検出物体の反射光によって物体までの距離を検出することができる。この反射型フォトインタラプタSG−105は、図18Aに示すような特性を有している。図18Aは、反射型フォトインタラプタSG−105の距離検出出力を表したものであり、横軸に検出距離[mm]をとり、縦軸に相対光電流[%]をとっている。この反射型フォトインタラプタSG−105の距離検出出力は、検出距離が0.0mmの場合には相対光電流も0%であるが、検出距離が出始めると、相対光電流が急激に増大して約90%になるまで略比例的に増加している。相対光電流が約90%のとき、その検出距離は約0.5mmであった。
その後、検出距離が約0.5mmを越えると、相対光電流の変化率が減少して曲線状に変化し、検出距離が約0.8mmに達したところで、相対光電流が最大の100%になった。検出距離が約0.8mmを越えると、相対光電流が減少側に変化し、検出距離の増加に対して略反比例となるように相対光電流が減少するようになった。検出距離が1.0mmのとき、相対光電流は約96%であった。また、相対光電流が40%まで減少したとき、その検出距離は約2.3mmであった。この検出距離約2.3mmを越えると、相対光電流の変化率が減少して曲線が緩やかになった。因みに、検出距離が3.0mmのとき、相対光電流は約22%であった。そして、検出距離が4.0mmでは相対光電流は約8%となり、検出距離が5.0mmになると相対光電流は約3%であった。
ここで、光電流は、検出物体の反射光により受光素子に流れる電流量であり、その値は検出物体の反射率によって変化する。なお、上記の相対光電流は、検出距離を変化させたときの最大の光電流で規格化した値である。
図10は、2つの距離検出センサ51,52で、インク吐出部37と光ディスク2の印刷面との間の距離Sを検出する状態を説明する図である。2つの距離検出センサ51,52の検出部側の表面は、インク吐出部37の先端面よりも低く(内側)なるように設定されている。その理由は、印刷時に、仮に印刷面にインク吐出部37が当接することがあっても、距離検出センサ51,52が印刷面に接触することがないようにして、距離検出センサ51,52の破損等を防止するためである。
これら第1の距離検出センサ51及び第2の距離検出センサ52には、値(距離)の異なる距離基準値をそれぞれ設定する。例えば、第1の距離検出センサ51には第1の基準距離K1を設定し、第2の距離検出センサ52には第1の基準距離K1よりも大きな値の第2の基準距離K2(K1<K2)を設定する。そして、第1の基準距離K1と第2の基準距離K2との間の値となるように、インク吐出部37と光ディスク2の印刷面との間の距離Sを制御する。
具体的には、第1の基準距離K1をヘッド最短距離(印刷時に印刷ヘッドを光ディスクに最も近づけて印刷できる距離)とすると、例えば、K1=0.5mmを用いることができる。そして、第2の基準距離K2をヘッド最長距離(印刷時に印刷ヘッドを光ディスクから最も遠ざけて印刷できる距離)とすると、例えば、K2=1.0mmを用いることができる。従って、この場合の距離Sの許容範囲は、S=K2−K1=1.0−0.5=0.5mmとなる。なお、距離Sを制御するための目標値としては、例えば、第1の基準距離K1=0.5mmと第2の基準距離K2=1.0mmとの略中間の値の0.8mm程度が好適である。
また、2つの距離検出センサ51,52は、その検出部の表面が、インク吐出部37の表面までの距離よりも遠い位置、即ち、インク吐出表面より離れた位置となるように設定するとよい。例えば、距離検出センサ51,52の最下面とインク吐出部37の最下面との間に段差Tを設ける。このように段差Tを設けて2つの距離検出センサ51,52を配置することにより、距離検出センサ51,52が光ディスク2の印刷面に接触する前に、インク吐出部37が印刷面に当接することになる。これにより、距離検出センサ51,52が光ディスク2の印刷面に当接して破壊されるのを防止することができる。なお、段差Tとしては、例えば、0.3mm程度が好適である。この段差Tを考慮すると、2つの距離検出センサ51,52は、距離Sに段差Tを加えた距離(ギャップ)を検出することになる。この位置関係であれば、インク吐出部37が当接したことで印刷ヘッド31を交換する必要が生じた場合であっても、2つの距離検出センサ51,52を交換する必要は無い。
なお、光ディスク2の印刷面は、その光ディスク2の一面をなすレーベル面2aである。また、光ディスク2のレーベル面2aにレーベルシート53が貼り付けられている場合には、その貼付されているレーベルシート53の表面53aが印刷面となる。印刷ヘッド31が組み合わされたヘッドホルダ41は、ヘッドスライダ42によって相対的に移動可能に支持されている。
図6は、ヘッドホルダ41とこれを支持するヘッドスライダ42を図示した説明図である。また、図7は、印刷ヘッド31と光ディスク2と光学ピックアップ23の高さ方向における位置関係を説明する説明図である。図6及び図7に示すように、ヘッドスライダ42の下方に、所定の隙間をあけて光ディスク2が臨むように構成されている。このとき光ディスク2は、シャーシプレート17の反対側に配置されたディスクドライブ装置9のディスク回転機構のターンテーブル(図示せず。)に装着されており、そのターンテーブルに対して光学ピックアップ23が、光ディスク2の主面である面方向と垂直をなす方向へ接近及び離反可能とされている。
ヘッドスライダ42は、印刷ヘッド31の長手方向となる前後方向に所定の間隔をあけて配置された前側部材42A及び後側部材42Bと、左右方向に所定の間隔をあけて配置されると共に前側部材42Aと後側部材42Bを連結する左右の連結部材54A,54Bとから構成されている。前側部材42A及び後側部材42Bは、それぞれ長手方向と交差する左右方向に所定の間隔をあけて上方に立ち上げられている。そして、一方の立上げ側の先端には、側方に突出する第1の軸受部55a,55aが設けられ、他方の立上げ側の先端には、反対側の側方に突出する第2の軸受部55b,55bが設けられている。
第1の軸受部55a,55aには、それぞれ第1の軸受穴56a,56aが設けられており、2つの第1の軸受穴56a,56aは同一軸心線上に設定されている。同様に、第2の軸受部55b,55bには、それぞれ第2の軸受穴56b,56bが設けられており、2つの第2の軸受穴56b,56bも同一軸心線上に設定されている。そして、第1の軸受穴56a及び第2の軸受穴56bには、それぞれ軸受部材58が装着されて圧入等の固定手段により固定されている。これらの軸受部材58には、2本のヘッドガイド軸43A,43Bが摺動自在に挿通されている。
図8は、印刷ヘッド31がヘッドホルダ41によって保持されている状態と、そのヘッドホルダ41が3本のガイドピン59a,59bを介してヘッドスライダ42に対して相対的に移動可能に支持されている状態を説明する説明図である。ヘッドホルダ41の一方の長辺部には第1の支持板61Aが取り付けられ、他方の長辺部には第2の支持板61Bが取り付けられている。2つの支持板61A,61Bは、それぞれ上面部62aと側面部62bを有しており、両面部の端部を連続させることによって断面形状がL字状をなす部材として形成されている。
2つの支持板61A,61Bは、それぞれの側面部62b,62bをヘッドホルダ41の長辺部に固定することによってヘッドホルダ41と一体的に構成されている。これにより、第1の支持板61Aの上面部62aが、印刷ヘッド31の幅方向の一側において前後方向に所定の間隔をあけて配置された第1の軸受部55a,55aの上方に対向されている。そして、第2の支持板61Bの上面部62aが、印刷ヘッド31の幅方向の他側において前後方向に所定の間隔をあけて配置された第2の軸受部55b,55bの上方に対向されている。
第1の支持板61Aの上面部62aの長手方向の両端には、その側面部62bと略平行をなす方向である下方に延在されたガイドピン59a,59aが設けられている。2本のガイドピン59a,59aは、2つの軸受部55a,55aの上面に開口するように設けたガイド孔64a,64aにそれぞれ摺動可能に挿入されている。また、第2の支持板61Bの上面部62aの長手方向の中間部には、その側面部62bと略平行をなす方向である下方に延在された1本のガイドピン59bが設けられている。ガイドピン59bは、連結部材54Bの上面に開口するように設けたガイド孔64bに摺動可能に挿入されている。これらのガイドピン59a,59a,59b及びガイド孔64a,64a,64bは、ヘッドホルダ41の動きを規制して、ヘッドスライダ42に対してヘッドホルダ41を略平行移動させる機能を果たす第1のガイド機構を構成している。
更に、ヘッドスライダ42に対するヘッドホルダ41の平行移動の動作機能を高めるため、この実施例では、図7に示すように、2つの長穴65a,65aと、その長穴65aに摺動可能に係合される2つの突起65b,65bとからなる第2のガイド機構65が設けられている。2つの長穴65a,65aは、第1の支持板61Aの側面部62bにおいて、横方向へ所定の間隔をあけて配置されていると共に上下方向へ延在するように形成されている。これに対応するように、2つの突起65b,65bは、第1の連結部材54Aの内面において、所定の間隔をあけて内側へ突出するように設けられている。
このように、ヘッドスライダ42に対してヘッドホルダ41を略平行に移動させるために2種類のガイド機構を設けた理由は、ヘッドホルダ41を動作させるための動力源である電動モータを印刷ヘッド31の水平方向の一側に配置しなければならない構造となっていたことによるものである。即ち、ヘッドスライダ42に対してヘッドホルダ41を相対的に移動させるためのステッピングモータ等からなる調整モータ66が、ヘッドホルダ41の幅方向の一側に配置されている。
調整モータ66は、ヘッドスライダ42側に固定される固定部66aと、この固定部66aに回転自在に保持された送りナットを有する回転部66bと、その回転部66bを貫通するネジ軸67とを有している。調整モータ66の固定部66aは、第1の連結部材54Aに設けた棚板68上に搭載されて一体的に固定されている。また、ネジ軸67は、第1の支持板61Aの下面に一端を固定することによってヘッドホルダ41に取り付けられている。このネジ軸67は、調整モータ66の中心部を上下方向へ貫通して棚板68の下方に突出されている。
上述した調整モータ66と、ネジ軸67とにより、印刷面に対して印刷ヘッド31を接近又は離反させるように移動させて距離Sを調整する距離調整部60が構成されている。かくして、調整モータ66を駆動すると、その回転部66bの回転に基づく送りナットの回転により、その回転方向に応じてネジ軸67が、その軸方向へ移動する。このネジ軸67の移動により、第1の支持板61Aを介して固定されているヘッドホルダ41と共に印刷ヘッド31が、ヘッドスライダ42の移動方向(前後方向)と垂直をなす方向(光ディスク2の主面と垂直方向)へ相対的に移動される。
このとき、調整モータ66は印刷ヘッド31の一側に配置されており、ネジ軸67の軸心線は印刷ヘッド31の中心部から離れた位置にある。そのため、軸心線方向へ移動可能とされているネジ軸67の移動力によって印刷ヘッド31には回転モーメントが生じ、前記垂直をなす方向と直交する方向に向かう分力が印刷ヘッド31に作用することになる。この直交方向の分力は、印刷ヘッド31の垂直方向へのスムースな移動を妨げる抵抗力として作用する。
これに対して、この発明の実施例では、ヘッドホルダ41に2つの支持板61A、61Bを固定すると共に、各支持板61A,61Bにガイドピン59a,59bを設け、それらのガイドピン59a,59bを、ヘッドスライダ42の前側部材42A及び後側部材42Bに設けたガイド孔64a,64a並びに第2の支持板61Bに設けたガイド孔64bに摺動可能に係合している。しかも、3つのガイドピン59a,59a,59bは、三角形を形成するようにバランス良く配置されているため、3つのガイドピン59a,59a,59bを同じような状態で摺動させることができる。その結果、ヘッドホルダ41を、略水平状態を維持して前記垂直をなす方向へスムースに平行移動させることができる。
更に、第1の支持板61Aの側面部62bに2つの長穴65a,65aを設け、これらに摺動可能に係合される2つの突起65b,65bを第1の連結部材54Aに設けている。そのため、ヘッドホルダ41の水平状態を更に精度よく維持することができ、そのヘッドホルダ41を前記垂直をなす方向へ確実且つスムースに移動させることができる。
このような構成を有する距離調整部60を備えた印刷ヘッド31が、2本のヘッドガイド軸43A,43Bによって移動可能に支持されている。図5に示すように、第1のヘッドガイド軸43Aは、ヘッドスライダ42の一側に設けた第1の軸受部55a,55aの2つの軸受穴56a,56aに嵌合された各軸受部材58に摺動自在に支持されている。そして、第2のガイド軸43Bが、ヘッドスライダ42の他側に設けた第2の軸受部55b,55bの2つの軸受穴56b,56bに嵌合された各軸受部材58に摺動自在に支持されている。
2本のガイド軸43A,43Bは、シャーシプレート17に設けた開口穴18の長手方向に延在されていると共に、所定の間隔を保持して互いに平行に配置されている。そして、2本のガイド軸43A,43Bは、2個のガイド軸受44A,44Bにより固定されて両端支持されている。2個のガイド軸受44A,44Bは、開口穴18の長手方向の両端部に配置されており、固定ネジによってシャーシプレート17にそれぞれ固定されている。
一方のガイド軸43Bの外側には、送りネジ軸45が所定の間隔をあけて配置されている。送りネジ軸45は、2本のガイド軸43A,43Bと平行に設定されており、その軸方向の一端に取り付けたジョイント71によってヘッド送りモータ47の回転軸と連結されている。ヘッド送りモータ47はモータブラケット72に固定されていて、そのモータブラケット72は、固定ネジ等の固定手段によってシャーシプレート17に固定されている。送りネジ軸45には送りナット46が螺合されており、その送りナット46にはナット取付板73が固定されている。ナット取付板73は、固定ネジによってヘッドスライダ42に固定されている。
かくして、ヘッド送りモータ47を駆動すると、その回転軸の回転力がジョイント71を介して送りネジ軸45に伝達され、更に、送りナット46に伝達される。このとき、送りナット46はナット取付板73を介してヘッドスライダ42に固定されているため回転することはないが、ヘッドスライダ42は2本のヘッドガイド軸43A,43Bにガイドされてその軸方向へ移動可能とされている。そのため、送りナット46は、送りネジ軸45の回転方向に応じて、ヘッド送りモータ47に近づく方向か又はヘッド送りモータ47から遠ざかる方向へ選択的に移動する。これにより、ヘッドスライダ42が送りナット46と一体的に移動し、その結果、印刷ヘッド31が、送りネジ軸45の軸方向と同方向となっている前後方向に移動される。
印刷ヘッド31の前後方向への移動は、2つの位置検出センサ74,75によって検出可能とされている。第1の位置検出センサ74は、印刷ヘッド31のインク吐出部37が光ディスク2の半径方向内側へ移動し、中心部に最も近い部分を所定距離だけ通過したディスク内側停止位置を検出するものである。また、第2の位置検出センサ75は、印刷ヘッド31のインク吐出部37が光ディスク2の半径方向外側へ移動し、中心部から最も遠く離れたディスク外側停止位置を検出するものである。
これらの位置を検出するため、位置検出片76がナット取付板73に取り付けられている。この位置検出片76を第1の位置検出センサ74で検出することによってディスク内側停止位置が検出され、その位置に印刷ヘッド31が停止される。同様に、位置検出片76を第2の位置検出センサ75で検出することによってディスク外側停止位置が検出され、その位置に印刷ヘッド31が停止される。
図3には、印刷装置10が、シャーシプレート17を取り除いた状態で筐体3内に収納されていて、ディスクトレイ12等と重ね合わされている状態が表されている。この光ディスク装置1では、印刷装置10の印刷ヘッド31の略中心にあるインク吐出部37が通るヘッド中心線Lbは、ディスクドライブ装置9の中心部となっているディスク装着部(ターンテーブル)20の回転中心Ocを通る本体中心線Laから距離Eだけ離心した位置に設定されている。そのため、印刷ヘッド31は光ディスク2の印刷面に対して、回転中心Ocから距離Eだけ離心したヘッド中心線Lbの軌跡上を移動して印刷作業を実行する。
また、ヘッド中心線Lb上において、筐体3の奥側には、印刷ヘッド31のインク吐出部37に装着されるヘッドキャップ77と、インク溜め78が配置されている。ヘッドキャップ77は、インク吐出部37のノズルの乾燥を防ぎ、インクが乾いてノズルに詰まるのを防止するものである。また、インク溜め78は、インク吐出部37のノズルに空気が入らないように空うちして、インクが出ないといった印刷エラーを防止するものである。図31は、光ディスク2の方向性を定義する説明図である。即ち、光ディスク2の半径方向Yがラジアル方向であり、これに直交する接線方向Xがタンジェンシャル方向を示している。
図14は、光ディスク装置1における信号の流れを示したブロック図である。光ディスク装置1の制御装置80は、中央制御部81と、インターフェース部82と、ドライブ制御部83と、トレイ駆動回路84と、記録制御回路85と、信号処理部86と、プリント画像生成部87と、プリント制御部88と、距離センサ駆動回路90と、プリント機構部駆動回路91と、インク吐出駆動回路92と、インク残量検出回路93等を備えて構成されている。
中央制御部81は、ドライブ制御部83とプリント画像生成部87とプリント制御部88の制御をする部分である。この中央制御部81は、インターフェース部82から供給された記録データ信号をドライブ制御部83へ出力する。また、中央制御部81は、インターフェース部82から供給される画像データ信号や、ドライブ制御部83から供給される位置データ信号を、プリント画像生成部87及びプリント制御部88に出力する。
インターフェース部82は、パーソナルコンピュータやDVDレコーダ(より詳しくは図示しないDVDレコーダ本体制御部)等の外部装置と光ディスク装置1とを電気的に接続する接続部である。このインターフェース部82は、外部装置から供給された信号を中央制御部81に出力する。この中央制御部81に供給される信号は、外部装置に記憶された外部記憶情報に対応する信号であり、例えば、光ディスク2の情報記録部に記録する記録情報に対応した記録データ信号や、光ディスク2の印刷面(光ディスク2の表面又はレーベルシートの表面)に印刷する可視情報に対応した画像データ信号等を挙げることができる。
更に、インターフェース部82は、光ディスク装置1が光ディスク2の情報記録部から読み出した再生データ信号を外部装置に出力する。なお、これら外部装置と光ディスク装置1との電気的インターフェースとしては、SCSI(Small Computer System Interface)やパラレルATA(AT Attachment)、シリアルATAやUSB(Universal Serial Bus)等を用いることができる。
ドライブ制御部83は、ディスク回転機構のスピンドルモータ21の回転を制御したり、トレイ駆動回路84や記録制御回路85の動作を制御する。即ち、ドライブ制御部83は、中央制御部81から供給される制御信号に基づいて制御信号を出力し、スピンドルモータ21を駆動させる。これにより、スピンドルモータ21のターンテーブル20に装着された光ディスク2が、例えば、線速度を一定として回転駆動される。更に、ドライブ制御部83は、トレイ駆動回路84と記録制御回路85の動作を制御するため、これらに制御信号を出力する。また、ドライブ制御部83は、信号処理部86から供給される位置データ信号を中央制御部81に出力する。
トレイ駆動回路84は、トレイ搬送機構の駆動モータ(図示しない)の回転を制御する。このトレイ駆動回路84から出力される制御信号に基づいてトレイ用の駆動モータが駆動される。これにより、ディスクトレイ12が、筐体3内のディスク装着位置と筐体3外のディスク取出位置との間を搬送される。また、記録制御回路85は、光学ピックアップ23による記録データ信号の記録や再生データ信号の再生等を制御する。
光学ピックアップ23は、レーザ光源23aと受光素子23bを有しており、レーザ光源23aから発射されてピックアップレンズから照射される光ビームが、光ディスク2の情報記録部で反射されて受光素子23bに受光される。この光ビームを情報記録部に設けたトラックに追跡させてトラックサーボ及びフォーカスサーボを実行させるための制御信号を、記録制御回路85が光学ピックアップ23に出力する。この記録制御回路85から供給される制御信号に基づいてピックアップ用の駆動モータが駆動される。これにより、光学ピックアップ23が、スライド部材と一体に光ディスク2の半径方向へ移動される。
信号処理部86は、光学ピックアップ23から供給されるRF(Radio Frequency)信号の復調及び誤り検出等を行い、再生データ信号を生成する。また、信号処理部86は、RF信号に基づいて同期信号等の特定パターンを有する信号や光ディスク2の位置データを表す信号として位置データ信号を検出する。この位置データ信号としては、例えば、光ディスク2の回転角を示す回転角信号や、光ディスク2の回転位置を示す回転位置信号を挙げることができる。これら再生データ信号及び位置データ信号は、ドライブ制御部83に出力される。
プリント画像生成部87は、中央制御部81から供給される制御信号に基づいてプリント画像を生成する。また、プリント制御部88は、中央制御部81から供給される制御信号に基づいて印刷装置10の印刷ヘッド31と、この印刷ヘッド31を動作させるヘッド駆動機構と、印刷ヘッドと印刷面との間の距離を検出する距離検出部と、印刷ヘッド31及び距離検出部をクリーニングする後述するクリーニング機構34等の制御を行う。
このプリント制御部88は、プリント画像生成部87で生成されて中央制御部81から供給された画像データ信号により得られた画像データに基づいてインク吐出データを生成する。そして、プリント制御部88は、生成したインク吐出データと、中央制御部81から供給される位置データ信号に基づいて印刷装置10を制御する制御信号を生成し、距離センサ駆動回路90と、プリント機構部駆動回路91と、インク吐出駆動回路92とに制御信号を出力する。このプリント制御部88によるプリント機構部駆動回路91及びインク吐出駆動回路92の制御により、印刷ヘッド31の制御を介して光ディスク2の印刷面に所望の可視情報が印刷される。
距離センサ駆動回路90は、印刷ヘッド31と印刷面との間の距離Sを検出する2つの距離検出センサ51,52と、その距離Sを調整する調整モータ66とに接続されている。これにより、2つの距離検出センサ51,52から距離センサ駆動回路90に対して、検出した距離に対応する検出信号が供給される。そして、距離センサ駆動回路90から2つの距離検出センサ51,52に対して、距離Sを調整するための制御信号が供給される。この制御信号と検出信号の制御がプリント制御部88によって実行される。
プリント機構部駆動回路91は、プリント制御部88から供給される制御信号に基づいてヘッド送りモータ47と、ヘッドキャップ77と、吸引ポンプ94と、ブレード95と、距離センサクリーニング96と、ヘッド上下動97である距離調整部60の調整モータ66とを駆動させる。このとき、ヘッド送りモータ47が駆動されることにより、印刷ヘッド31が光ディスク2の半径方向内側から外側へ移動される。この印刷ヘッド31の移動方向は、この実施例とは逆に、光ディスク2の半径方向外側から内側へ移動されるようにしてもよい。
インク吐出駆動回路92は、プリント制御部88から供給された制御信号に基づいて印刷ヘッド31を駆動させる。これにより、印刷ヘッド31のインク吐出部37における各吐出ノズルからインク滴が吐出され、回転駆動された光ディスク2の印刷面にインク滴が付着される。印刷ヘッド31には、例えば、C(シアン),Y(イエロー),M(マゼンタ)の3色が収納されている。この3種類のインクの組み合わせにより、R(赤),G(緑),B(青)の各色の明るさを表す階調値で表現された画像データからなる可視情報として表示される。
インク吐出駆動回路92は、印刷ヘッド31に収納されているインクの残量を検出し、その残量の多少を表示手段によって表示する。このインク残量の検出は使用されているインク毎に行われるが、インクの使用量は印刷条件によって異なるため、通常は、いずれかのインクの残量が所定量以下に減少することによって、インク残量が少ない旨の表示が行われる。
一般に、印刷装置10の印刷ヘッド31から吐出されるインク滴の全てが印刷面に着弾されるものではなく、着弾しなかったインク滴はミストとなって装置内に浮遊し、内部の機構や機器等を汚染する。このミストを少なくするためには、印刷ヘッド31と印刷面との距離Sを小さくすることが好ましいが、光ディスク2には面ぶれもあるため、その距離Sをあまり小さくし(近づけ)すぎると、印刷ヘッド31と印刷面が衝突するおそれがある。また、光ディスク2には、厚さ等について規格があるため、通常は、所定以上の厚さのものが使用されることはない。
ところが、時として、極端に厚さの厚い光ディスクや、レーベルシートを貼ったために厚くなっている光ディスクが存在する。そのため、このような所定以上の厚さを有する光ディスクが光ディスク装置1に挿入されるおそれがある。従って、光ディスク装置1においては、まず、光学ピックアップ23で読み書きのできる光ディスク以外のディスクを排除する必要がある。次に、光学ピックアップ23で読み書きできる光ディスクであっても、印刷ヘッド31と印刷面との間の距離Sが適当でないものは、印刷不良を生じたり、装置の内部を汚染させるおそれがあるため、同じく印刷せずに排除する必要がある。この実施例の場合には、印刷ヘッドと印刷面との間の距離Sが、例えば、0.5mmから1.0mmまでの範囲内である場合に、その印刷面に対する印刷作業が実行される。
図15は、プリント制御部88による印刷装置10の制御の第1の実施例を示すフローチャートである。まず、ステップS1において、光ディスク2の情報記録部に対して、光学ピックアップ23による情報信号の読み込み又は書き込みができるか否かを判定する。この判定は、ディスク装着部20に光ディスク2が装着されているか否か、又は、装着されているディスクが情報信号の記録・再生が可能な所定の光ディスクであるか否かを検出するものである。この判定は、例えば、光ディスク2の情報記録部に記録されている情報を再生することにより、即ち、光学ピックアップ23から供給される信号を見ることによって行うことができる。
このステップS1において、情報信号の読み・書きができないと判定されたときには、ディスク装着部20に光ディスク2が装着されていないか、又は、装着されているディスクが所定の光ディスクではないため、これで処理を終了する。
一方、ステップS1において、情報信号の読み・書きができると判定されたときには、ステップS2に移行する。ステップS2では、第1の距離検出センサ51から供給される第1の距離検出信号を読み込む。そして、ステップS3に移行して、第1測定距離L1は第1基準距離K1より大きいか否かを判定する。この判定は、印刷面に対して印刷ヘッド31が第1基準距離K1より遠い位置にあるか近い位置にあるかを見るものである。
このステップS3において、第1測定距離L1は第1基準距離K1より小さいと判定されたとき(K1>L1)には、ステップS4に移行する。このステップS4では、印刷ヘッド31を印刷面から予め設定された所定距離だけ遠ざける。この段階では、印刷ヘッド31が印刷面に近づき過ぎており、インク吐出部37が印刷面に当接するおそれがあるためである。この印刷ヘッド31を遠ざける動作は、距離調整部60の調整モータ66を駆動することによって実行される。即ち、調整モータ66を駆動して、印刷面から離れる方向へ印刷ヘッド31を移動させる。そして、ステップS2に戻る。
このステップS2では、第1の距離検出センサ51で新たに検出した第1の距離検出信号を読み込む。そして、ステップS3に移行して、新たに読み込んだ第1測定距離L1が第1基準距離K1より大きいか否かを判定する。この判定の結果、以前として第1測定距離L1が第1基準距離K1より小さいとき(K1>L1)には、ステップS4に移行して、印刷ヘッド31を印刷面から遠ざける処理を実行する。このステップS2からステップS4までの処理を繰り返すことにより、第1測定距離L1を第1基準距離K1より大きい値(K1<L1)にすることができる。その結果、次に、ステップS5に移行する。
また、ステップS3において、当初から第1測定距離L1が第1基準距離K1より大きいと判定されたとき(K1<L1)には、そのままステップS5に移行する。ステップS5では、第2の距離検出センサ52から供給される第2の距離検出信号を読み込む。そして、ステップS6に移行して、第2測定距離L2は第2基準距離K2{例えば、第2基準距離K2は第1基準距離K1より大きな値とする(K1<K2)。なお、K1とK2の大小は逆であってもよい。)より小さいか否かを判定する。この判定は、印刷面に対して印刷ヘッド31が第2基準距離K2より遠い位置にあるか近い位置にあるかを見るものである。
このステップS6において、第2測定距離L2は第2基準距離K2より大きいと判定されたとき(K2<L2)には、ステップS7に移行する。このステップS7では、印刷ヘッド31を印刷面から所定距離だけ近づける。この段階では、印刷ヘッド31が印刷面から離れ過ぎており、印刷時に発生したインク滴のミストによって装置内部を汚すおそれがあり、最悪の場合には光学ピックアップのピックアップレンズを汚染させるおそれがあるためである。この印刷ヘッド31を近づける動作は、距離調整部60の調整モータ66を駆動することによって実行される。即ち、調整モータ66を駆動して、印刷面に近づく方向へ印刷ヘッド31を移動させる。そして、ステップS8に移行する。
このステップS8では、第2の距離検出センサ52で新たに検出した第2の距離検出信号を読み込み、新たに読み込んだ第2測定距離L2が第1基準距離K1より大きいか否かを判定する。この判定は、第2測定距離L2が第1基準距離K1と第2基準距離K2との間の値(K1<L2<K2)、即ち、隙間Sとして適正な範囲内の値となっているか否かを見るものである。この判定の結果、第2測定距離L2が第1基準距離K1より大きいとき(K1<L2)には、ステップS6に戻って、再び第2測定距離L2が第2基準距離K2より小さいか否かを判定する。このステップS6からステップS8までの処理を繰り返すことにより、第2測定距離L2を第1基準距離K1よりも大きく且つ第2基準距離K2よりも小さい、制御する距離Sとして好適な範囲内の値(K1<L2<K2)に設定することができる。
なお、ステップS8において、第2測定距離L2が第1基準距離K1より小さいと判定されたとき(K1>L2)には、ステップS9に移行する。このステップS9では、印刷ヘッド31による印刷面への印刷を行うことなく、光ディスク2を排出する。このディスク排出処理は、印刷装置10による印刷を続行しようとすると、インク吐出部37が印刷面に当接するおそれが生じるためである。これで、処理を終了する。
また、ステップS6において、第2測定距離L2は第2基準距離K2より小さいと判定されたとき(K2>L2)には、ステップS10に移行する。このステップS10では、印刷装置10による光ディスク2の印刷面に対する印刷作業を実行する。その後、ステップS11に移行して、光ディスク2を排出する。これにより、印刷装置10による光ディスク2の印刷面に対する印刷作業が完了する。
図11A及び図11Bは、ディスクの回転方向と、そのディスクの印刷面に対向された印刷ヘッド31のインク吐出部37から吐出されるインク滴と、距離検出センサ51,52との位置関係を説明する図である。図示したように、印刷ヘッド31のインク吐出部37の左側に2つの距離検出センサ51,52を配置し、そのインク吐出部37及びセンサ検出部に主面が対向される光ディスク2を、その主面方向に回転させるものとする。
図11Bに示すように、光ディスク2を左方向R2へ回転させることによって2つの距離検出センサ51,52を、ディスク回転方向の下流側に配置させると、インク吐出部37から吐出されるインク滴Qのうち、直径が大きくて質量の大きなものは印刷面2aまで到達する。しかしながら、インク滴Qのうち、直径が小さくて質量の小さな一部のものは、ミストQmとなって空中を浮遊する。そして、空中を浮遊するインクのミストQmは、ディスクの回転によって生じる空気流に乗って移動する。このとき、インク吐出部37の下流側に距離検出センサ51,52があると、これらにミストQmが付着するおそれがある。特に、距離検出センサ51,52の検出部にミストQmが付着すると、検出精度が低下するばかりでなく、検出不能を生じるおそれもある。
これに対して、図11Aに示すように、ディスク回転方向R1の上流側に距離検出センサ51,52を配置させると、インク吐出部37から吐出されるインク滴QのうちのミストQmは、ディスク回転方向R1の下流側に流れるため、ミストQmが距離検出センサ51,52に付着するおそれを少なくすることができ、特に、その検出部にミストQmが付着するおそれを効果的に抑制することができる。このように、印刷面と印刷ヘッドとの間の距離を検出する距離検出センサ51,52を、インク吐出部37のディスク回転方向R1の上流側に配置することにより、距離検出センサ51,52による距離Sの検出精度を長期間に亘って精度良く維持することができる。
図13A及び図13Bは、本発明の光ディスク装置1に係る距離調整部の第2の実施例を示すものである。この距離調整部100は、ステッピングモータ等の電動モータを用いた調整モータ101と、この調整モータ101の回転軸に固定された円板カム102と、この円板カム102が回転可能に係合されるカム溝103を有する第1の支持板61Aとによって構成されている。第1の連結部材54Aには、面方向に展開されたベース部104が設けられており、このベース部104に調整モータ101が固定されている。調整モータ101は、回転軸を横方向に延在させた状態で取り付けられており、その回転軸の先部に円板カム102が、偏心量を適宜に設定して取り付けられている。
円板カム102は、第1の支持板61Aの側面部62bに設けたカム溝103に回動可能に係合されている。カム溝103は、印刷ヘッド31が移動する方向と平行をなす方向に延在されている。これにより、調整モータ101を駆動して円板カム102を回動させると、カム溝103が印刷ヘッド31の移動方向と平行する方向に延在されているため、これと垂直をなす方向、即ち、光ディスク2の印刷面と垂直をなす方向にヘッド組立体50が移動する。このようにして距離調整部100は、印刷ヘッド31と印刷面との間の距離Sを調整することができる。なお、印刷ヘッド31を保持するヘッドホルダ41及びヘッドスライダ42等の構成は、前記実施例と同様であるため、同一部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図16及び図17は、距離検出部を1個の距離検出センサ111で構成した実施例を示すものである。即ち、図16は、1個の距離検出センサ111が取り付けられた印刷ヘッド組立体110を示す外観斜視図である。また、図17は、図16に示した印刷ヘッド組立体110と光ディスク2と光学ピックアップ23との位置関係を示すもので、図7に対応した説明図である。
この実施例に係る印刷ヘッド組立体110は、その外観形状は前記実施例で示した印刷ヘッド組立体50から1個の距離検出センサを取り除いた場合と同様であるが、1個の距離検出センサ111によって距離Sを検出する方法が異なっている。そのため、距離検出センサが1個である点と、この距離検出センサから供給される検出情報に基づき距離Sを算出してその距離Sを制御する距離制御手段を除けば残りの構成は同一であるため、同一部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
この実施例で示す距離制御手段は、1個の距離検出センサ111から供給される距離検出信号に基づいて距離Sを制御するが、距離検出センサ111による検出距離がある値を越えると、その検出出力が最大となる検出出力の値を境に検出出力の変化量がプラス側からマイナス側に変化することを利用して、その変化点を検出することによって距離Sを制御するようにしたものである。距離検出センサ111の特性は、図18Aに示す通りのものである。また、光ディスク2が面ぶれを生じて回転しているものとすると、距離検出センサ111の検出部と光ディスク2の検出部(印刷面)との間の距離は、図18Bに示すような回転毎に略同一の任意の曲線によって表される。
ここで、光ディスクの「面ぶれ」は、光ディスクの形状の反りや歪み等の変形、及び、光ディスクをディスクドライブ装置9に取り付けたときの傾きや撓み、及び、光ディスクの回転時における振動モード等により、ディスクの各位置で回転時に上下動が発生している状態として知られている。図18Bでは、本実施例の説明を簡単にするため、例えば、光ディスク2をディスクドライブ装置9に取り付けたときに傾きが生じた場合に見られるような、距離検出センサ111の検出部と光ディスク2の検出部(印刷面)との間の距離がサイン曲線状の距離変化を図示している。以下、光ディスクの面ぶれでの距離変化をサイン曲線として説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、光ディスクの面ぶれで生じる任意の距離変化での任意の曲線状の変化に適用できるものである。
図18Bは、光ディスク2が振れ幅1.0mmの面ぶれ量{+(プラス)側に0.5mm、−(マイナス)側に0.5mm}を持って回転しているときの状態を示している。この図18Bでは、横軸にディスク回転角[deg]をとり、縦軸にディスク(印刷面)/センサ(検出部)間距離[mm]をとっている。図18Bにおいて、測定点を黒丸で表したサイン曲線イは、ディスク/センサ間距離の平均値が3.0mmのときを表している。そして、測定点を黒三角で表したサイン曲線ロは、ディスク/センサ間距離を近づけてディスク/センサ間距離の平均値が2.0mmのときを表し、測定点を×印で表したサイン曲線ハは、さらに近づけてディスク/センサ間距離の平均値が1.0mmのときを表している。
この場合、印刷ヘッドの下面(ヘッド)と距離検出センサ111の検出部(センサ)との間に、破線ニで示す0.3mmの段差Tが存在しているものとする。即ち、光ディスク2に相対して距離検出センサ111が印刷ヘッド31よりも0.3mm奥まった位置に存在しているものとすると、印刷ヘッド31とディスクが最も接近する距離は0.2mmとなる。このとき、距離検出センサ111が光ディスク2に最も近づくサイン曲線ハの近距離では、印刷ヘッド31からディスクの面ぶれ中心までの距離は0.7mmとなる。また、距離検出センサ111が光ディスク2から最も遠くなるサイン曲線イの遠距離では、印刷ヘッド31からディスクの面ぶれ中心までの距離は2.7mmとなる。そして、サイン曲線イとサイン曲線ハとの中間のサイン曲線ロにおける中距離では、印刷ヘッド31からディスクの面ぶれ中心までの距離は1.7mmとなる。
図18Cは、図18Bにおけるディスク/センサ間距離が生じている場合の距離検出センサ111の検出出力特性を示している。この図18Cでは、横軸にディスク回転角[deg]をとり、縦軸に距離検出センサ111の検出出力[V]をとっている。いま、サイン曲線ロにおける出力を基準として考えると、サイン曲線イにおける出力は全体として小さくなり、サイン曲線ハにおける出力は全体として大きくなる。これは、距離検出センサ111の検出出力特性が図18Aに示すような特徴を有しているからである。
なお、図18Aでは、相対光電流[%]を単位としているが、印刷面の反射率は実際の光ディスク2における印刷面の種類や状態によって定まるものである。そのため、図18Cにおいては、所定の反射率を仮定して相対値ではない検出出力[V]を単位として記した。
この距離検出センサ111の相対光電流[%]は、検出距離が0.5〜1.3mmの範囲では領域ハで示すように90%〜85%となり、検出距離が1.5〜2.3mmの範囲では領域ロで示すように75%〜40%となり、検出距離が2.5〜3.3mmの範囲では領域イで示すように35%〜15%となる。この際、距離検出センサ111の相対光電流[%]は、検出距離0.5mmの90%の状態から更に増加し、約0.8mmにおいて最大の100%となる。そして、検出距離が約0.8mmを越えると、増加側から減少側に方向転換して相対光電流[%]が減少する。
このとき、実際の検出過程では、印刷面の反射率が未知である初期状態から検出出力[V]を観測するので、初期状態の検出出力[V]がどのくらいの相対光電流[%]に相当するのかは未知である。即ち、相対光電流[%]が最大の100%となったときの検出出力[V]は、印刷面の反射率に依存するため初期状態では未知である。しかしながら、ディスク/センサ間距離を上記曲線イ、ロ、ハの順に近づけて行くことにより、相対光電流[%]が100%となる距離を検知することができる。
即ち、距離検出センサ111が光ディスク2に近づく方向へ移動する場合において、ディスク/センサ間距離が約0.8mmになるまで相対光電流[%]及び検出出力[V]は増加し、約0.8mmまで接近したところで相対光電流[%]が最大の100%となり、それ以上に近づくと、相対光電流[%]及び検出出力[V]は減少側に反転する。この相対光電流[%]及び検出出力[V]のサイン曲線ハにおける方向反転領域ホを検出することにより、ディスク/センサ間距離の0.8mmを検出することができる。この距離を距離検出センサ111の距離基準値として設定することにより、光ディスク2が、どの回転角でセンサ/印刷面間の距離Sが最も小さく(近く)なるかを知ることができる。このとき、ディスク/センサ間距離が0.8mmであることを検出しているので、ディスク/ヘッド間距離は、0.8mm−0.3mm=0.5mmと知ることができる。
図19〜図21は、プリント制御部88による印刷装置10の制御を1個の距離検出センサ111で実行する実施例を示すフローチャートである。即ち、図19に示すフローチャートは、印刷処理の全体構成の概略を示すものである。そして、図20に示すフローチャートは、図19におけるステップS22の詳細な構成を示し、図21に示すフローチャートは、図19におけるステップS23の詳細な構成を示している。
まず、ステップS21において、ディスク装着部に装着されている光ディスク2を、印刷時と同じ回転速度で回転する。このようにすることで、測定時における光ディスク2の歪みや傾き、或いは振動モードによる面ぶれ状態を、印刷時における面ぶれ状態と同じものにすることができる。
次に、ステップS22に移行して、ディスク/センサ間を所定距離だけ離した状態で、ディスク/センサ間距離が最も近くなるディスク回転角(最接近回転角)を検出する。そして、ステップS23に移行して、距離検出センサ111でディスク/センサ間距離の測定を繰り返しながら、ディスク/センサ間距離を近づける。次いで、ステップS24に移行する。なお、ステップS22及びステップS23の処理の詳細は、このフローチャートを説明した後に行う。
ステップS24では、ディスク/センサ間距離を基準距離の範囲内に維持する。例えば、ディスク/センサ間の距離Sが、0.5mmから1.0mmまでの範囲内、好ましくは0.8mmとなるように距離調整部60(又は100)を制御する。そして、ステップS25に移行して、印刷ヘッド31を印刷面に対して平行する方向へ移動しながら、インク吐出部37からインクを吐出して、印刷面に所定の印刷処理を行う。これにより、光ディスク2の印刷面(ディスク表面に直接、或いは、そのディスク表面に貼られたレーベルシートの表面)に対して所定の文字、写真、絵等を印刷することができる。
図20に示すフローチャートは、ディスク/センサ間の距離Sが最も近くなる回転角を検出する処理工程を行うものである。まず、ステップS221において、上下移動モータである調整モータ66(又は101)の駆動により印刷ヘッド31を光ディスク2から離れる方向へ移動して、ディスク/センサ間の距離Sを離す。このステップS221では、初期状態として、これ以降のステップでディスク/センサ間の距離Sを近づけて行くため、ディスク/センサ(ヘッド)間で衝突が生じないように距離Sを十分に離すという準備処理に相当する処理を行う。また、この時点では、衝突を生じさせない目的で、印刷ヘッド31及び距離検出センサ111をディスク半径の外側(ディスク領域外のディスクト相対しない位置、又は退避位置)に退避させておくことが望ましい。
次に、ステップS222に移行して、距離検出センサ111を光ディスク2の半径方向に平行移動させ、距離検出センサ111を所定の距離検出位置に対向させる。この距離検出位置は、例えば、光ディスク2の外側部分であるが、内側部分であってもよく、また、半径方向の中間部であってもよい。ディスクドライブ装置9内部で光ディスク2は中心部に保持されているので、傾きや歪み等の効果によって一般的に光ディスク2の外側部分の方が面ぶれの振れ量が多くなる。しかし、光ディスク2の変形や回転による振動モード等の影響があれば、必ずしも外側部分の方が面ぶれの振れ量が多くなるわけではないので、半径方向の外側部分から内側部分までの複数箇所において距離検出を行うことがより望ましい。
次に、ステップS223に移行して、距離検出センサ111でディスク/センサ間の距離Sを測定する。次いで、ステップS224に移行して、距離検出センサ111から供給される検出信号による検出出力に基づいて、印刷面と印刷ヘッド31との間の距離Sが最も近くなる回転角(最接近回転角)を検出する。そして、ステップS225に移行して、最接近回転角を検出したか否かを判定する。このステップS225において、最接近回転角を検出したと判定されたときには、これで処理を終了して、ステップS23に移行する。なお、半径方向について、複数の半径位置において距離検出を行う場合は、ディスク/センサ(ヘッド)間で衝突が生じないように、最接近回転角を判定する。
一方、ステップS225において、最接近回転角を検出していないと判定されたときには、ステップS226に移行する。ステップS226では、調整モータ66(又は101)の駆動により、印刷ヘッド31を光ディスク2に近づける方向へ移動して、ディスク/センサ間の距離Sを所定量だけ近づける。次いで、ステップS223に戻り、ステップS223からステップS226までの処理を繰り返す。そして、最接近回転角を検出したところで、ステップS23に移行する。
図21に示すフローチャートは、ディスク/センサ間距離Sの測定を繰り返しながら、ディスク/センサ間距離Sを近づける処理工程を行うものである。まず、ステップS231において、最接近回転角に対する距離検出センサ111の検出出力を測定する。次に、ステップS232に移行して、最接近回転角に対する距離検出センサ111の検出出力とその近傍における検出出力を抽出する。次いで、ステップS233に移行して、最接近回転角での検出出力の変化が増加から減少に反転したか否かを判定する。この検出出力の反転の有無によってディスク/センサ間の距離Sを検出することができるからである。
このステップS233において、検出出力の変化が増加から減少に反転した(又は、増加しなくなった)と判定されたときには、ディスク/センサ間の距離Sが目標とした距離に設定されているため、ステップS234に移行する。このステップS234では、目標とした距離状態を確定し、その位置に印刷ヘッド31を維持する。これで処理を終了して、ステップS24に戻る。
一方、ステップS233において、最接近回転角での検出出力の変化が増加から減少に反転していない(又は、まだ増加している)と判定されたときには、ステップS235に移行する。このステップS235では、最接近回転角とその近傍での検出出力の大小関係が逆転したか否かを判定する。この判定は、検出出力の大小関係の逆転の有無を見ることにより、ディスク/センサ間の距離Sが目標とした距離に設定されたかどうかを知ることができるからである。このステップS235において、検出出力の大小関係が逆転したと判定されたときには、ステップS234に移行し、目標とした距離状態を確定して、その位置に印刷ヘッド31を維持する。
これに対して、ステップS235において、検出出力の大小関係が逆転していないと判定されたときには、ステップS236に移行する。このステップS236では、上下移動モータである調整モータ66(又は101)の駆動により、印刷ヘッド31を光ディスク2に接近させる方向へ移動して、ディスク/センサ間の距離Sを近づける。次に、ステップS231に戻り、ステップS231〜ステップS233、ステップS235及びステップS236の処理を繰り返す。
そして、最接近回転角での検出出力の変化が増加から減少に反転したとき、又は、最接近回転角とその近傍での検出出力の大小関係が逆転したときに、ステップS234に移行し、目標とした距離状態を確定して、その位置に印刷ヘッド31を維持する。これで処理を終了して、ステップS24に戻る。そして、ステップS24及びステップS25の処理が実行されることにより、印刷面に所定の印刷をきれいに行うことができる。
このように、「ディスク/センサ間の距離Sを離した状態で、その距離Sが最も近くなるディスク回転角を検出するステップ」と、「最も距離Sが近い回転角に対する距離測定を繰り返して、ディスク/センサ間距離Sを近づけて行くステップ」とを用いることにより、距離検出センサ111の検出出力が印刷対象物である光ディスク2毎に異なる場合においても、上述した距離Sの制御を行うことができる。このとき、距離検出センサ111の検出出力に対して、印刷面が光ディスク2の表面であるか、それに貼られたレーベルシートの表面であるか、或いは、それら表面の反射率等によって印刷対象物毎に異なる場合がある。そのため、距離検出センサ111の検出出力電圧(出力電流)が、どの回転角でどれくらいの出力レベルになるかは、印刷される光ディスク毎に異なるものとなる。
しかしながら、この実施例によれば、上記2つのステップを用いることにより、印刷対象物毎に異なる距離検出センサ111の検出光に対する反射率の違いに係わらず、距離Sの制御を確実に行うことができる。更に、光ディスク2の回転角に対する変位量の変化と距離検出センサ111の出力変化とに基づいて、「最も距離が近い回転角に対する距離測定を繰り返し、ディスク/センサ間の距離Sを近づけていくステップ」と、「最も距離が近くなる回転角での変化が増加から減少に反転したか」及び/又は「回転角とその近傍での検出出力の大小関係が逆転したか」という条件判定を行うことにより、印刷ヘッド31と光ディスク2の印刷面との間の距離Sが目標距離になったか否かを制御することができる。
上述した距離検出センサ111の具体例を示す反射型フォトインタラプタでは、受光量で決まる受光電流に基づいて距離Sが検出される。このときの受光量は、
(受光量)=(発光量)×(照射効率)×(印刷対象物の反射率)×(受光効率)
によって表される。
この場合、図22Aに示すように、距離検出センサ111の発光量が不十分であったり、印刷対象物112の反射率が低いときには、受光量が少なくなって受光電流が雑音レベルに埋もれることがある。その場合には、発光量を増やす等の対策をとる必要がある。図22Aは、距離検出センサ111の光量不足を説明する図である。
(受光量)=(発光量)×(照射効率)×(印刷対象物の反射率)×(受光効率)
によって表される。
この場合、図22Aに示すように、距離検出センサ111の発光量が不十分であったり、印刷対象物112の反射率が低いときには、受光量が少なくなって受光電流が雑音レベルに埋もれることがある。その場合には、発光量を増やす等の対策をとる必要がある。図22Aは、距離検出センサ111の光量不足を説明する図である。
例えば、印刷ヘッド31から吐出されたインク滴の一部が、ミストQmとなって空気中を浮遊し、距離検出センサ111の検出部の表面にミストQmが付着すると、光の透過率が低下する。このときの距離検出センサ111の受光量は、
(受光量)=(発光量)×(照射効率)×(汚れによる発光部の透過率)×(印刷対象物の反射率)×(受光効率)×(汚れによる受光部の透過率)
となる。
その結果、距離検出センサ111が検出する受光量が少なくなり、受光電流が雑音レベルに埋もれると、距離Sの測定が不可能になる。
(受光量)=(発光量)×(照射効率)×(汚れによる発光部の透過率)×(印刷対象物の反射率)×(受光効率)×(汚れによる受光部の透過率)
となる。
その結果、距離検出センサ111が検出する受光量が少なくなり、受光電流が雑音レベルに埋もれると、距離Sの測定が不可能になる。
この不具合の対策としては、次のような2つの方法が考えられる。
第1の方法は、発光量を増やすことである。しかしながら、この場合には、距離検出センサ111の発光量を発光素子の定格出力以上に増加させることが困難であるため、この対策は採用できない場合もある。
第2の方法は、距離検出センサ111の検出部をクリーニングすることである。この場合には、発光部と受光部に付着した汚れを取り除くことで、「汚れによる発光部の透過率」と「汚れによる受光部の透過率」について、それぞれの透過率を増加させることができる。
第1の方法は、発光量を増やすことである。しかしながら、この場合には、距離検出センサ111の発光量を発光素子の定格出力以上に増加させることが困難であるため、この対策は採用できない場合もある。
第2の方法は、距離検出センサ111の検出部をクリーニングすることである。この場合には、発光部と受光部に付着した汚れを取り除くことで、「汚れによる発光部の透過率」と「汚れによる受光部の透過率」について、それぞれの透過率を増加させることができる。
図22Bは、距離検出センサ111の検出部をクリーニングするクリーニング機構の一実施例を示す説明図である。このクリーニング機構は、回転ブラシ34を適用したものである。回転ブラシ34は、図示しない回転駆動機構によって回転駆動される円筒体と、この円筒体の外周面に多数起毛された繊維性のブラシ片とからなっている。この回転ブラシ34を回転させて多数のブラシ片を距離検出センサ111の検出部に接触させることにより、検出部に付着したミストQm等をブラシ片で払拭してクリーニングを行うことができる。
図23に示すフローチャートは、クリーニング機構によるクリーニング作業の制御のアルゴリズムを説明するものである。まず、ステップS31において、距離検出センサ111における所定の発光量での受光量を検出する。次に、ステップS32に移行して、受光量が十分か否かを判定する。このステップS32において、受光量が十分であると判定されたときには、距離Sの検出に際して問題が無いため、これで処理を終了する。
一方、ステップS32において、受光量が十分でないと判定されたときには、ステップS33に移行する。このステップS33では、距離検出センサ111の発光量を増やせるか否かを判定する。このステップS33において、発光量を増やせると判定されたとき、例えば、発光量を増加させる機構が内蔵されている場合(例えば、発光素子を駆動する電流量を増加させる制御手段が設けられている場合)等においては、ステップS34に移行する。このステップS34では、発光量増加機構等を動作させる等して、発光量を増加させる。そして、ステップS31に戻り、ステップS31からステップS34までの処理を繰り返す。
これに対して、ステップS33において、発光量を増やせないと判定されたとき(例えば、発光素子を駆動する電流量が制御の最大値に達したとき等)においては、ステップS35に移行する。このステップS35では、クリーニング機構を動作させてクリーニング処理(作業)を実行する。このクリーニング処理は、例えば、図24に示すフローチャートのようにして行うことができる。
図24において、まず、ステップS351で、クリーニング手段であるクリーニング機構の第1の実施例を示す回転ブラシ34を、クリーニング部である距離検出センサ111の検出部に移動させる。次に、ステップS352に移行して、回転ブラシ34を回転させると共に、回転するブラシ片を検出部に接触させ、その検出部に付着している汚れを取る。次いで、ステップS353に移行して、クリーニング後の距離検出センサ111を、距離Sを検出するための所定位置に移動する。そして、ステップS354に移行して、所定の発光量における受光量を検出する。なお、ここでの所定の発光量とは、クリーニング前の発光素子の発光量であってもよく、また、クリーニングによる検出部の透過率の増加を見越してクリーニング前の発光素子の発光量から減少させた発光量に制御することもできる。
次に、ステップS355に移行して、受光量が十分か否かを判定する。このステップS355において、受光量が十分であると判定されたときには、ステップS356に移行する。このステップS356では、クリーニング処理が成功して検出部がきれいになったためにクリーニングが完了したことを表示し、これで処理を終了する。
これに対して、ステップS355において、発光量を増やせないと判定された上で受光量が十分でないと判定されたときには、ステップS357に移行する。このステップS357では、クリーニング処理が不成功であって検出部がきれいにならなかったためにクリーニング失敗エラーを表示し、これで処理を終了する。この場合、検出部の発光素子の発光量が最大値であっても受光量が不十分であるという状態であるので、本発明による自動的なクリーニング手段では、距離検出センサ111の機能を回復できない状態にあると考えられる。
なお、クリーニング機構としては、この実施例で示した回転ブラシ方式に限定されるものではなく、付着したミストQm等を除去する方法であれば、各種の方法を用いることができる。例えば、スポンジや不織布等の吸収体をクリーニング部位に擦り付ける方法、水や洗浄液等の液状溶媒でクリーニング部位を洗浄する方法等を用いることができる。
図25乃至図27は、本発明の光ディスク装置において、使用される光ディスクが面ぶれ量の観点から印刷対象物として適当であるか否かを判定し、面ぶれ量が所定量以上である場合には、その光ディスクは印刷対象物として不適当であるとして排除するようにしたものである。この第2の実施例では、対物レンズと光ディスク2の情報記録部(面)との距離を常に一定に保つように制御するフォーカスサーボの機能を備えたサーボ機構を用いて、上記制御を実現している。
即ち、サーボ機構のうち、フォーカスサーボによる対物レンズの駆動電力(駆動電圧若しくは駆動電流)をモニタし、その駆動電力の変化量として検出される光ディスク2の面ぶれ量によって印刷面の面ぶれ量を推測する。この推測面ぶれ量を基準面ぶれ量と比較し、推測面ぶれ量が基準面ぶれ量より大きいときに、その光ディスクは印刷対象物として不適当であると判定する。そして、不適当なディスク状記録媒体であると判定されたときに、印刷ヘッドをディスク状記録媒体の印刷面に近づけることなく、そのディスク状記録媒体を排出して、印刷ヘッドがディスク状記録媒体の印刷面に接触するのを防止する。
具体的には、光学ピックアップ23の、例えば、二軸アクチュエータを制御することによって実行されるサーボ機構によるサーボのうち、対物レンズと光ディスク2の情報記録面との距離を常に一定に保つように機能するフォーカスサーボにおいて、対物レンズをフォーカス方向に移動させるフォーカスコイルに印加される駆動電力(駆動電圧若しくは駆動電流)の変化量を検出し、その変化量が所定範囲外である場合には、光ディスク2の面ぶれが所定量以上に大きいと判定する。そして、印刷装置10の印刷ヘッド31を光ディスク2の印刷面に近づけないようにすると共に、その光ディスク2を装置外に排出する。これにより、印刷ヘッド31と光ディスク2の接触を防止し、その接触による印刷ヘッド31又は光ディスク2の破損を防止する。
図25は、対物レンズを保持する二軸アクチュエータの動作を制御するサーボ機構(フォーカスサーボ及びトラッキングサーボ)を有する光学ピックアップ23を備えた光ディスク装置の概略構成を示すブロック説明図である。中央制御部81には、供給された光ディスク2の印刷面に対して印刷が可能か否かを判断する印刷可否判断回路120が設けられている。また、スピンドルモータ21及び光学ピックアップ23を駆動制御するドライブ制御部83には、面振れ量判断回路121とディスク排出回路122が設けられている。更に、信号処理部86には、光学ピックアップ23の二軸アクチュエータを動作させて対物レンズを駆動制御する対物レンズ駆動回路123が設けられている。その他の構成は、前述した図14の構成と同一であるため、同一部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
印刷可否判断回路120は、二軸アクチュエータの駆動コイル(特に、フォーカス駆動コイル)に印加される電力量(電圧量又は電流量)を検出し、その検出された電力量が予め設定された所定範囲(基準電力範囲)内の値か否かを判断するものである。そして、検出電力量が基準電力範囲内の値であるときには、ヘッド移動機構32を動作させて印刷ヘッド31を、印刷可能な所定の位置まで移動させて印刷面に近づける。これに対し、検出電力量が基準電力範囲内の値でないときには、ヘッド移動機構32を動作させて印刷ヘッド31を、印刷面に近づけることなく、光ディスク2を排出するための制御信号をドライブ制御部83を介してトレイ駆動回路84に出力する。
また、印刷可否判断回路120は、二軸アクチュエータの駆動コイル(特に、フォーカス駆動コイル)に印加される電力量(電圧量又は電流量)を検出する他に、距離センサ駆動回路90において検出する距離に対応する検出信号が、所定の範囲内の値であることを併用して、ヘッド移動機構32を動作させた後であっても、光ディスク2の面ぶれ量が所定の基準面ぶれ量より大きい場合に光ディスク2を排出するようにすることができる。
面振れ量判断回路121は、ディスク装着部20に装着されて回転駆動される光ディスク2の面振れ量を検出すると共に、検出された面振れ量を予め設定された所定の基準面振れ量と比較してその大小を判定する回路である。また、ディスク排出回路122は、面振れ量判断回路121によって光ディスク2の検出面振れ量が基準面振れ量よりも大であると判定されたときに、その光ディスク2をディスク装着部20から取り外して装置外に排出する回路である。ここで、光ディスク2の検出面振れ量は、二軸アクチュエータの駆動コイル(特に、フォーカス駆動コイル)に印加される電力量(電圧量又は電流量)を検出する方法、及び/又は、距離検出センサ51,52,111から距離センサ駆動回路90に供給される距離に対応する信号を検出する方法によって検出することができる。
一般に、サーボ機構のフォーカスサーボが動作しているときは、光ディスク2の情報記録部(面)と対物レンズとの距離は一定に保たれており、対物レンズはディスクの面振れに追従するように動いている。この対物レンズの動き量は、ディスクの面振れ量に応じて変化するため、二軸アクチュエータを駆動する対物レンズ駆動回路の駆動電圧若しくは駆動電流(駆動電力)をモニタすることにより、その電圧値や電流値の変化量を見ることによって光ディスク2の面振れ量を推定することができる。具体的には、二軸アクチュエータの駆動回路のうち、フォーカスコイルに印加される電力(電圧若しくは電流)をモニタし、電圧の変化量若しくは電流の変化量を検出する。
一方、レーベル面印刷用の印刷ヘッド31は、印刷の品位を向上させるためには、印刷面にインク吐出部37をより近づける方が望ましい。ところが、光ディスク2は面振れを起こすため、光ディスク2との接触を防止する観点から、その面振れ量以下に印刷ヘッド31を印刷面に近づけることができない。また、光ディスク2の面振れは、その製造方法によってバラツキがあるため、光ディスク2の規格によって面振れ量の許容量が定められているが、例えば、光ディスク2の保管状況等によって許容量を超えた光ディスク2が、レーベル印刷機構を有する光ディスク装置1に装着されることも考えられる。
このような場合に、レーベル印刷機構を有する光ディスク装置1においては、どの程度の面振れ量を有する光ディスク2が装着されるか、事前に予測することができない。そのため、印刷ヘッド31に光ディスク2が接触するのを防ぐ目的で、予め印刷ヘッド31を十分に遠い場所に配置しておき、ディスク装着部20に装着された光ディスク2の面振れ量が許容範囲内にあることが確認された後、印刷ヘッド31を光ディスク2に近づけるようにする。そして、ディスク装着部20にセットされた光ディスク2にフォーカスサーボをかけ、対物レンズを動作させるフォーカス駆動コイルの駆動電圧若しくは駆動電流をモニタし、その駆動電圧若しくは駆動電流の変化量が予め決めた所定範囲内に入っているか否かを判定する。
即ち、対物レンズを動作させるフォーカス駆動コイルの駆動電圧若しくは駆動電流が所定の範囲内より大きい場合は、光ディスク2の推測面ぶれ量が所定の基準面ぶれ量より大きいと判定され、対物レンズを動作させるフォーカス駆動コイルの駆動電圧若しくは駆動電流が所定の範囲内より小さい場合は、光ディスク2の推測面ぶれ量が所定の基準面ぶれ量より小さいと判定される。
その結果、検出された駆動電圧若しくは駆動電流の変化量が所定範囲内に入っているときには、印刷ヘッド31を光ディスク2に近づける方向へ移動させ、印刷可能な所定位置に移動させる。そして、所定位置において、印刷面に対して印刷動作を実行する印刷準備を行う。これに対し、検出された駆動電圧若しくは駆動電流の変化量が所定範囲内に入っていないときには、ディスク装着部20から光ディスク2を取り外した後、トレイ駆動回路84を動作させて光ディスク2を排出する。そして、光ディスク2の印刷面に印刷を行うことができない旨のエラー表示を、表示装置を用いて表示する。
図26は、光ディスク2の情報記録面に対向される光学ピックアップ23と、光ディスク2のレーベル面に対向される印刷装置10の印刷ヘッド31の位置関係を説明するブロック図である。そして、図27に示すフローチャートは、この第2の実施例における制御部による制御のアルゴリズムを説明するものである。
まず、ステップS41において、光ディスク2をディスクドライブ装置9に挿入する。そして、ステップS42に移行して、光ディスク2をディスク装着部20に固定した後、例えば、線速度一定として光ディスク2を回転駆動する。次に、ステップS43に移行して、光学ピックアップ23のサーボ機構を働かせ、フォーカスサーボをかける。次いで、ステップS44に移行して、対物レンズをフォーカスサーボさせている電力値(電圧値若しくは電流値)をモニタする。そして、ステップS45に移行して、検出された電力値(電圧値若しくは電流値)が、予め決められた所定値を超える変動幅がないか否かを判定する。
このステップS45において、検出された電力値(電圧値若しくは電流値)が予め決められた所定値を超える変動幅を有する場合には、光ディスク2の面振れ量が許容量を超えて所定範囲内の値よりも大きいと判定して、ステップS46に移行する。このステップS46では、ディスク装着部20から光ディスク2を排出する。例えば、中央制御部81からドライブ制御部83に制御信号を出力し、ディスク装着部20を降下させて光ディスク2を取り外し、ディスクトレイ12上に載置させる。次に、トレイ駆動回路84に信号を出力して、ディスクトレイ12をディスク装着位置からディスク取出位置に移動させる。そして、ステップS47に移行して、供給された光ディスク2の印刷面に所定の印刷を行うことができなかった旨のエラー表示を表示装置で表示する。
これに対して、ステップS45において、検出された電力値(電圧値若しくは電流値)が予め決められた所定範囲内の値である場合には、光ディスク2の面振れ量が許容量を超えない所定範囲内の値であると判定して、ステップS48に移行する。このステップS48では、印刷ヘッド31を所定の印刷位置まで移動させる。その結果、供給された光ディスク2の印刷面に所定の印刷を行うことが可能となる。この実施例では、印刷ヘッド31を光ディスク2の印刷面に近づける前に、その光ディスク2の面振れ量が許容範囲内に納まるか否かを事前に知ることができる。この場合には、印刷ヘッド31を光ディスク2に近づけないようにすることで、印刷ヘッド31と光ディスク2の接触を防止し、その接触によって印刷ヘッド31又は光ディスク2が傷付けられるのを防止することができる。
また、変形した実施例としては、ステップS48において印刷ヘッド31を所定の印刷位置まで移動させる工程を、図15で示したステップS1からステップS11まで含むスタートからエンドまでの工程、及び/又は、図19で示したステップS21からステップS25までを含むスタートからエンドまでの工程に置き換えても良い。このようにすることで、第1段階として対物レンズを動作させるフォーカス駆動コイルの駆動電圧若しくは駆動電流が所定の範囲内より小さいことを確認することで、光ディスク2の推測面ぶれ量が所定の基準面ぶれ量より小さいことを検出でき、印刷ヘッド31と一体に配置された距離検出センサ51,52,111及び印刷ヘッド31が、光ディスク2に接触をしないことを予め確認できる。そして、第2段階として図15や図19で示した距離検出センサ51,52,111を用いた測定によってディスク状記録媒体の印刷面と印刷ヘッドとの間の距離を最適な値又は所定の範囲内の値にするように制御を行う。
この第1段階と第2段階の工程により、距離検出センサ51,52,111を備えていた場合においても、距離検出センサ51,52,111及び/又は印刷ヘッド31と、光ディスク2とが接触することを防止し、その接触によって距離検出センサ51,52,111又は印刷ヘッド31又は光ディスク2が傷付けられるのを防止することができる。
図28及び図29は、本発明のディスク記録及び/再生装置の第2の実施例を示すもので、図28は筐体3の上面板5を取り除いた状態の外観斜視図、図29は同じく平面図である。図28,図29に示すように、この第2の実施例に係る光ディスク装置1Aは、ディスクドライブ装置9の中心部となっているディスク装着部(ターンテーブル)20の回転中心Ocを通る本体中心線Laと、印刷装置10の印刷ヘッド31の略中心にあるインク吐出部37を通る印刷ヘッド31の移動軌跡をなすヘッド中心線Lbとを平面から見て一致させ、本体中心線La上において印刷するように構成したものである。
この光ディスク装置1Aが前記実施例で説明した光ディスク装置1と異なるところは、印刷装置10の印刷ヘッド31やヘッドキャップ77等の配置に関連する事項であって、構成要素の点では異なるところがない。そのため、ここでは構成要素の異なる点について説明し、同一部分には同一符号を付して重複した説明を省略する。
ディスク装着部の上方に配置されるチャッキングプレート27を回転自在に支持するプレート支持板28Aは、ディスクトレイ12の上方を横断するように配置されていて、ベース板4の左右の側面部4a,4aに両端支持されている。また、印刷ヘッド31が嵌合されているヘッドホルダ41Aは、ヘッドスライダ42Aに高さ調整可能に支持されており、このヘッドスライダ42Aの一面に4つの軸受部42a,42bが設けられている。4つの軸受部42a,42bは、印刷ヘッド31を挟んで両側に2つずつ配置されており、一側に配置された2つの軸受部42a,42aには第1のヘッドガイド軸43Aが摺動可能に挿通され、他側に配置された2つの軸受部42b,42bには第2のヘッドガイド軸43Bが摺動可能に挿通されている。
2つのヘッドガイド軸43A,43Bの軸方向の一端を支持する第2のガイド軸受44Bは、前記実施例と同様に筐体3の奥に配置されているが、他端を支持する第1のガイド軸受44Aは、筐体の前側中途部まで延在されてベース板4の上方に配置されている。また、ヘッド移動機構の送りネジ軸45Aは、第1のヘッドガイド軸43Aの外側において平行に配置されているが、その軸方向の長さは、印刷ヘッド31が移動するために必要な距離よりも少し長く形成されている。この送りネジ軸45Aは、筐体3にねじ止めされる支持ブラケット131に回転可能に両端支持されている。更に、送りネジ軸45Aは、ヘッド送りモータ47の回転軸として構成されており、そのヘッド送りモータ47が支持ブラケット131の一方の軸受片の外側に固定されている。
この第2の実施例によれば、印刷ヘッド31は、光ディスク2の印刷面に対して、回転中心Ocを通る本体中心線Laの軌跡上を移動して印刷作業を実行し、印刷面に所定の文字、写真、絵等をきれいに印刷することができる。
また、図30は、本発明のディスク記録及び/再生装置の第3の実施例を示すもので、スロットイン方式の光ディスク装置1Bの外観構成を示す説明図である。光ディスク装置1Bの筐体3の前面板6の略中央上部には、光ディスク2が出し入れされるディスク出入口11が設けられている。このディスク出入口11は、前面板6にヒンジ止めされた開閉蓋133によって開閉自在に構成されている。更に、ディスク出入口11には、光ディスク2が挿入可能とされたスロット口134が設けられたスロットイン機構135が配置されている。スロット口134に光ディスク2を挿入すると、スロットイン機構135が、挿入の途中から光ディスク2を挟持してディスク装着部まで搬送する。また、前面板6に設置されているイジェクト釦を操作すると、スロットイン機構135が、ディスク装着部から離脱された光ディスク2を挟持してディスク取出部まで搬送する。
以上説明したように、本発明によれば、印刷ヘッドと印刷対象物であるディスク状記録媒体の印刷面との間の距離を検出して所定範囲内の距離に維持し、その状態で印刷面に印刷を行うようにした。そのため、従来と比較して、印刷ヘッドとディスク状記録媒体の衝突を回避することができる。特に、インクジェット方式の印刷ヘッドを用いる場合には、印刷ヘッドと印刷面との距離を適切に制御することにより、インク滴のミストの発生を効果的に抑制することができる。また、印刷ヘッドの近傍で、ディスク状記録媒体の回転方向上流側に距離検出センサを配置することにより、距離検出センサにミストが付着するのを抑制し、発光量の低下を抑制することができる。更に、印刷面に対するインク滴の付着を確実なものとすることが可能となり、また、印刷ヘッドの送り位置も正確に制御することが可能になった。
また、本発明によれば、印刷ヘッドと光ディスクの接触を防止することができるので、印刷ヘッドに損傷を与えて画質の劣化(例えば、インク吐出部の変形や詰まりによる吐出の障害など)や、光ディスクに損傷を与えての画質の劣化(例えば、レーベル面の傷または不要なインクの付着など)を抑制することができる。更に、距離検出センサと光ディスクの接触を防止することができるので、光ディスクに損傷を与えての画質の劣化は勿論のこと、距離検出センサに損傷を与えて距離が正確に測定できなくなることを抑制することができる。特に、距離が正確に測定できなくなった場合は、再び距離検出センサと光ディスクの接触、及び/又は、印刷ヘッドと光ディスクの接触を繰り返す虞があるので、距離検出センサに損傷を与えるような接触は予防する必要があり、その予防が可能となる。
本発明は、前述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施の例では、DVD−RWを記録媒体として用いた例について説明したが、光磁気ディスクや磁気ディスク等を用いた他の記録方式の記録媒体を使用した印刷装置を有する光ディスク装置に適用できるものである。更に、本発明に係るディスク記録及び/又は再生装置としては、記録と再生の双方が可能な光ディスク記録再生装置に限定されるものではなく、この種の印刷装置を用いることができるディスク記録又はディスク再生装置、或いは撮像装置、パーソナルコンピュータ、電子辞書、カーナビゲーションその他各種の電子機器に適用できるものである。
1…光ディスク装置(ディスク記録及び/再生装置)、 2…光ディスク(ディスク状記録媒体)、 3…筐体、 4…ベース板、 5…上面板、 6…前面板、 7…背面板、 9…ディスクドライブ装置、 10…印刷装置、 11…ディスク出入口、 12…ディスクトレイ、 13…ディスク収納部、 17…シャーシプレート、 20…ディスク装着部、 21…スピンドルモータ、 23…光学ピックアップ(ピックアップ装置)、 26…スライド部材、 27…チャッキングプレート、 30…イジェクト釦、 31,31A,31B…印刷ヘッド、 32…ヘッド移動機構、 34…回転ブラシ(クリーニング機構)、 37…インク吐出部、 41,41A…ヘッドホルダ、 42,42A…ヘッドスライダ、 43A,43B…ヘッドガイド軸、 44A、44B…ガイド軸受、 45,45A…送りネジ軸、 46…送りナット、 47…ヘッド送りモータ、 50,110…印刷ヘッド組立体、 51,52,111…距離検出センサ(距離検出部)、 53…レーベルシート、 54A,54B…連結部材、 59a、59b…ガイドピン、 60,100…距離調整部、 61A,61B…支持板、 64a,64b…ガイド孔、 66,101…調整モータ、 67…ネジ軸、 77…ヘッドキャップ、 78…インク溜り、 81…中央制御部、 83…ドライブ制御部、 84…トレイ駆動回路、 86…信号処理部、 102…円板カム、 103…カム溝、 120…印刷可否判断回路、 121…面振れ量判断回路、 122…ディスク排出回路、 123…対物レンズ駆動回路、 Q…インク滴、 Qm…ミスト
Claims (11)
- ディスク状記録媒体が着脱可能に装着されると共に前記ディスク状記録媒体を回転させるディスク装着部と、前記ディスク装着部に装着された前記ディスク状記録媒体の情報記録部に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うピックアップ装置と、を有するディスクドライブ装置と、
前記ディスク装着部に装着された前記ディスク状記録媒体の前記情報記録部と反対側の印刷面に対向され且つ前記印刷面に対してインク滴を吹き付けて印刷を行う印刷ヘッドを有する印刷装置と、を備えたディスク記録及び/又は再生装置であって、
前記印刷装置は、前記印刷ヘッドを前記ディスク装着部に装着された前記ディスク状記録媒体の前記印刷面に臨む印刷位置と前記印刷面から離れた退避位置との間に移動させるヘッド移動機構と、
前記ディスク装着部に装着された前記ディスク状記録媒体の前記印刷面と前記印刷ヘッドとの間の距離を検出してその距離に対応した検出信号を出力する距離検出部と、
前記距離検出部からの前記検出信号に基づき、前記印刷面に対して前記印刷ヘッドを接近又は離反させるように移動させて前記距離を調整する距離調整部と、を設けた
ことを特徴とするディスク記録及び/又は再生装置。 - 前記ヘッド移動機構は、前記印刷ヘッドを保持するヘッドホルダと、
前記ヘッドホルダを移動可能に支持すると共に前記ディスク装着部に装着された前記ディスク状記録媒体の前記印刷面に沿って移動可能とされたヘッドスライダと、を有し、
前記ヘッドスライダと前記ヘッドホルダとを相対的に移動可能に連結して前記距離調整部により前記印刷面と前記印刷ヘッドとの間の距離を調整可能とした
ことを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。 - 前記距離検出部は、前記印刷面と前記印刷ヘッドとの間の距離を測定する第1の距離検出センサ及び第2の距離検出センサを備え、
前記第1の距離検出センサに第1の距離基準値を設定すると共に、前記第2の距離検出センサに前記第1の距離基準値と異なる第2の距離基準値を設定し、
前記距離調整部は、前記距離が前記第1の距離基準値と前記第2の距離基準値との間の値となるように前記距離を制御する
ことを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。 - 前記距離検出部は、前記印刷面と前記印刷ヘッドとの間の距離を測定する1つの距離検出センサを備え、
前記距離検出センサに距離基準値を設定し、
前記距離調整部は、前記距離が前記距離基準値と一致するか又は前記距離基準値を含む一定の範囲内の値となるように前記距離を制御する
ことを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。 - 前記距離検出センサは、前記ディスク装着部に装着された前記ディスク状記録媒体の適宜位置を一回転以上に亘って測定することにより前記距離が最も近くなる前記ディスク状記録媒体の回転角を検出し、
前記距離調整部は、前記距離検出センサによって得られた前記回転角に基づき前記距離を制御する
ことを特徴とする請求項4記載のディスク記録及び/又は再生装置。 - 前記距離検出センサは、反射型のフォトインタラプタからなる
ことを特徴とする請求項3、4又は5記載のディスク記録及び/又は再生装置。 - 前記距離検出部は、前記印刷ヘッドの前記インク滴が吐出されるインク吐出部に対して、前記ディスク状記録媒体の回転方向上流側に配置した
ことを特徴とする請求項3又は4記載のディスク記録及び/又は再生装置。 - 前記距離調整部は、前記印刷ヘッドが前記印刷面に接触しない位置であって、前記インク滴を前記印刷面に到達させることができる位置に前記印刷ヘッドを維持するように前記距離を制御する
ことを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。 - 前記距離調整部は、前記ヘッドスライダと前記ヘッドホルダとの間を相対的に移動可能に連結する電動モータと、前記ヘッドスライダ及び前記ヘッドホルダの一方に設けられたガイドピンと、前記ヘッドスライダ及び前記ヘッドホルダの他方に設けられ且つ前記ガイドピンを摺動可能に支持するガイド孔と、を有する
ことを特徴とする請求項8記載のディスク記録及び/又は再生装置。 - 前記ディスクドライブ装置は、前記ピックアップ装置の対物レンズを動作させるアクチュエータに印加する電力量を調整することにより前記ディスク状記録媒体の前記情報記録部と当該情報記録部に対向される前記対物レンズとの間の距離を一定にするように制御するフォーカスサーボと、前記アクチュエータに印加される電力量を検出し、検出された電力量が予め設定された所定範囲内の値でないときに前記印刷ヘッドを前記印刷面に近づけないようにする印刷可否判断部と、を有する
ことを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。 - 回転するディスク状記録媒体の情報記録部からピックアップ装置で情報を読み出すことによって前記情報記録部と反対側の前記ディスク状記録媒体の印刷面を確認し、前記印刷面に印刷ヘッドを臨ませると共に、前記印刷面と前記印刷ヘッドとの間の距離を距離検出部で検出し、
前記印刷ヘッドが前記印刷面に接触しない位置であって、前記インク滴を前記印刷面に到達させることができる位置に前記印刷ヘッドを維持して、前記印刷ヘッドで前記印刷面に印刷を行うようにした
ことを特徴とするディスク状記録媒体の印刷方法。
Priority Applications (2)
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