JP2009157665A - 手書き筆跡入力システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の手書き筆跡入力システムに於いては、ペンの筆記速度を遅くした後、急に早くするとペンの急激な速度変化に超音波の送信出力や繰り返し発信間隔の変化が追いつかずに、正確な筆跡を再現できなくなるなどの欠点があった。
【解決手段】 電子ペンが加速度センサを有し、加速度の大きさにより赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔を制御し、加速度の大きいところでは詳細に位置座標データを得る一方、加速度の小さいところでは効率的に位置座標データを得ることで、急激な電子ペンの移動速度の変化に対応ができ筆跡の再現性がよく、また、省電力が可能となる手書き筆跡入力システムを実現することが出来た。
【選択図】 図1

Description

本発明は、少なくとも赤外線信号と超音波信号を発信する電子ペンと、前記赤外線信号と前記超音波信号を受信し、その到達時間差から電子ペンの位置座標を計算する手段とを備えた手書き筆跡入力システムに関する。
従来、赤外線信号もしくは超音波信号を用いた電子ペンの位置検出技術が知られている。例えば、特開昭62−175821号公報(特許文献1参照)及び米国特許第4,814,552号明細書(特許文献2参照)などに、電子ペンから超音波信号、もしくは赤外線信号と超音波信号を発し、それらの信号を受信部で受信して、超音波信号の飛行時間を基に電子ペンの位置座標を計算する技術が開示されている。
これらの位置検出技術を利用した手書き筆跡入力システムは、例えば以下のようなものである。筆記者は、電子ペンを用いて文字や図形を筆記する。このとき、電子ペンは例えばボールペンを内蔵し、紙のような被記録媒体を被筆記面として、被記録媒体上に筆跡が記録されるようにしてもよいし、電子ペンは例えばスタイラスを内蔵し、液晶ディスプレイの表面を含む任意の面を被筆記面としてもよい。少なくとも電子ペンのペン先が被筆記面と接触している間、電子ペンから赤外線信号と超音波信号が繰り返し発信され、受信部が電子ペンから発信された赤外線信号と超音波信号とを受信して、赤外線信号の到達時刻と超音波信号の到達時刻の差から超音波信号の飛行時間を測定し、座標演算部が超音波信号の飛行時間から電子ペンの位置座標データを演算する。
位置座標データから筆跡データへの変換は、位置座標データに、筆記者が筆記した筆跡であることに由来する運筆データといった特徴を表現する情報を付加したり、それらの特徴に基づいて個別の位置座標データに修正を加えたりする処理を指し、例えば、以下のような処理のうちの任意のものを含む。位置座標データにそれを受信した時刻に関する情報を付加する。位置座標データの取得間隔に基づいて、筆記速度を計算したり、一連の位置座標の集合を、筆記された順序及び速度を情報として含む一つのストロークデータと識別したりする。一つのストロークデータを構成する連続する位置座標データを、滑らかな線を描くように修正する。また、ストロークデータの外接矩形の抽出及び統合や筆記位置の制限などの条件に基づいて、ストロークデータを、やはり筆記された順序などの情報を含む文字グループデータにグループ分けする、などである。
手書き筆跡入力システムによって入力された筆跡データは、例えば電子機器の画面上に表示されたり、文字識別処理などを通じてコードデータ化して利用されたり、筆跡形状、運筆速度、止め、はね、はらいといった筆記特性を含む筆記者の文字の特徴の抽出、署名認証などの任意の目的に使用されたりする。また、手書き筆跡入力システム全体に電源を供給するような構成であれば、屋外での使用も可能になり大幅に利用用途が増える。また、筆跡データをワープロなどで使う文字データに変換する文字識別変換ソフトと組み合わせて使用することで、文字データと同時に、自筆による文字、絵や記号なども容易に入力することができる入力手段として注目されている。
筆跡データは、位置座標データの値に基づいて変換する為、電子ペンから発信する赤外線と超音波の繰り返し発信間隔を短くして、位置座標データの数が多いほど実際の筆跡に近い詳細な位置情報を得ることができ、正確に筆跡を再現できる。しかし、電子ペンは、携帯性、筆記のしやすさを考慮して、無線方式であるほうが良く、赤外線と超音波の繰り返し発信間隔が短くなると、電子ペンの消費電力が大きくなり、連続して使用できる時間が短くなってしまう。
筆跡データの再現性を保ちながらペンの電力を低減させる方法として、特開2004−102896号には、ペンと受信機が双方向の信号通知手段をもち、受信機がペンの位置座標を計算する。そのときの状態に基づいて、ペンは赤外線と超音波の送信出力や赤外線と超音波の繰り返し発信間隔を変化することで、ペンの消費電力を低減させた装置が開示されている。
特開昭62−175821号公報 米国特許第4,814,552号 特開2004−102896号公報
しかし、上記特許文献3は受信機がペンの位置座標を計算してから、その値をペンに知らせ、その後、ペンは位置座標や移動速度に基づいて、送信出力又は繰り返し発信間隔を変化させている為、実際の筆記動作から遅れて反応することがある。例えば、ペンの筆記速度を遅くした後、急に速くするとペンの急激な速度変化に超音波の送信出力や繰り返し発信間隔の変化が追いつかずに、正確な筆跡を再現できなくなる。
本発明は上記の問題を解決する為になされたもので、加速度の大きいところでは詳細に位置座標データを得る一方、加速度の小さいところでは効率的に位置座標データを得ることで、急激な電子ペンの移動速度の変化に対応ができ筆跡の再現性がよく、また、省電力が可能となる手書き筆跡入力システムを実現することを目的とする。
本発明は、少なくとも、赤外線発生素子を含む赤外線発信回路と超音波発生素子を含む超音波発信回路と加速度を検出する手段を有し、前記赤外線発信回路と前記超音波発信回路から赤外線信号及び超音波信号を繰り返し発信させる信号発信部と、被記録媒体上に直接軌跡を残すことが可能な機能を有する筆記部と、該筆記部が筆記状態であるか否かを判別するペンスイッチとから成る電子ペン、並びに、少なくとも、前記赤外線信号を受信できる機能を有する一つ以上の赤外線受信部と、前記超音波信号を受信できる機能を有する二つ以上の超音波受信部と、前記赤外線信号及び前記超音波信号を受信したことを検出する受信回路とを有する信号受信部、並びに、前記赤外線信号と前記超音波信号の到達時間差から前記電子ペンと前記超音波受信部との距離を計算し、該距離を用いて前記電子ペンの位置座標データを計算する座標演算部、並びに、前記電子ペンの位置座標データを筆跡データに変換する機能を有する変換処理部とから成る手書き筆跡入力システムであって、前記信号発信部は、加速度の大きさにより赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔を制御することを特徴とする手書き筆跡入力システムを要旨とする。
本発明の手書き筆跡入力システムにおいては、電子ペンにかかる加速度が大きいときには赤外線と超音波の繰り返し発信間隔を短くすることで、筆記方向が変わった位置や筆記時の癖の部分などの位置座標を多く取得でき、正確な筆跡を再現できる。
また、より正確な筆跡データを求めるならば、電子ペンの赤外線と超音波の繰り返し発信間隔を短くする方が良いが、その分電子ペンの消費電力が大きくなってしまう。本発明の手書き筆跡入力システムは、電子ペンにかかる加速度が小さいときには、赤外線と超音波の繰り返し発信間隔を長くすることで、筆跡の再現性を落とさずに、電子ペンの消費電力を低減させることができる。
本発明の手書き筆跡入力システムにおいては、電子ペンにかかる加速度が大きいときに、赤外線と超音波の繰り返し発信間隔が短くなる様、また、電子ペンにかかる加速度が小さいときには、赤外線と超音波の繰り返し発信間隔が長くなる様、電子ペン内にある信号発信部が制御するので、急激な電子ペン速度変化に対応ができ筆跡の特徴を正確に再現できると共に省電力が可能となる。
以下、添付図面に従って、本発明に係る手書き筆跡入力システムの好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本実施の形態になる手書き筆跡入力システムの一例を示す斜視図である。同図において、受信機2は、二つの超音波受信部と一つの赤外線受信部と受信回路を有する赤外線超音波測定部、電子ペンの位置座標データを計算する座標演算部、位置座標データを筆跡データに変換する変換処理部の構成要素から成る。また、受信機2は通信インターフェース5を介してコンピュータ6と接続されており、受信機2の変換処理部から電子ペン1の筆跡データをコンピュータ6に送信することで、コンピュータ6は搭載したディスプレイに筆跡を表示したり、文字認識処理したり、記憶装置に保存したりすることが出来る。
図2の電子ペンのブロック図を用いて、電子ペン1の構造について説明する。電子ペン1の基本的な構成は、超音波発生素子10により超音波信号を発信させることのできる超音波発信回路11、赤外線発生素子8により赤外線信号を発信させることのできる赤外線発信回路9、加速度センサ12、この加速度センサ12の計測値に基づいて超音波信号、赤外線信号を繰り返し発信する間隔を制御する信号発信部13、及びペン先の筆記部3、この筆記部3が被記録媒体4に接触しながら文字や図を描いたときの筆記状態と非筆記状態に対応してオン・オフするペンスイッチ14、及び携帯性、筆記のしやすさを考慮して、無線方式で使用できるようにするために電子ペン全体に電源を供給する電池15から成る。本実施の形態では、筆記部3は被記録媒体上4に直接軌跡を残すことが可能な機能を設けたボールペンやシャープペンシルなどであるが、例えば筆記部3はスタイラスを内蔵し、ディスプレイの表面などを含む任意の面を被筆記媒体としてもよい。
例えば超音波発信回路11の内部には、コンデンサとコイルと超音波発生素子10を有するLC共振回路部を配置し、超音波発生素子10にはピエゾ素子を使用する。このピエゾ素子の形状は円筒形であることが多い。これは、筆記者が電子ペン1をどの向きに持って使用しても、電子ペン1のピエゾ素子は被記録媒体4上のどの方向にも一様に超音波信号を発信することが好ましいためである。この構成において、円筒形のピエゾ素子自身も共振周波数を持つ。このときLC共振回路部の共振周波数fは構成を調整し、ピエゾ素子の共振周波数と可能な限り近くすることが好ましい。ピエゾ素子の共振周波数は、ピエゾフィルムの特性、及び円筒の直径などによって定まり、超音波は周波数が低いほど距離による減衰が小さいこと、一方で周波数が高いほど座標分解能が高くなることなどを考慮して、共振周波数を決定する。電子ペンを使った手書き筆跡入力システムの場合、数十kHz程度がよく、80kHz付近が好ましく用いられる。
赤外線発信回路9の内部には、トランジスタもしくはFETと赤外線発生素子8を配置し、トランジスタもしくはFETを制御することにより赤外線発生素子8の発信をオンまたはオフすることができる。このとき電子ペン1の円筒軸に対して全方向に赤外線を発信するように赤外線発生素子8の指向角度を考慮して、複数個配置することが好ましい。
加速度センサ12は、小型、高感度であり、且つ、加速度に対する直線性が良好なものであれば良く、ピエゾ方式の加速度センサ、圧電方式の加速度センサ又は静電容量方式の加速度センサのいずれを用いても良い。
加速度センサ12は少なくともペン軸方向に直交するX軸とY軸の二軸方向を検出できることが必要であるが、筆記中の電子ペンの被筆記面に対する傾きを考慮するとペン軸方向であるZ軸を含む三軸方向に検出できるものを選定した方が正確に計測できる。また、なるべくペン先に近い位置に設置することが好ましい。
電子ペン1の信号発信部13には、予め加速度センサ12の計測間隔を記憶させておくと共に、加速度センサ12の計測値から計算された値に対応した赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔のテーブルも記録させておく。少なくとも、電子ペン1の筆記部3が被記録媒体4に接触して筆記状態でいる間、ペンスイッチ14がオンになる。ペンスイッチ14がオフからオンになった瞬間、信号発信部13は赤外線信号と超音波信号を発信すると同時に加速度センサ12が予め指定された間隔で計測を開始する。このとき、最初に計測した加速度センサ12の値が初期値として信号発信部13に記録され、次に計測した加速度センサ12の計測値を初期値で補正した値により、対応する赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔にて発信する。以降、加速度センサ12の計測値を初期値で補正した値により、赤外線信号と超音波信号の発信間隔を変化させながら繰り返し発信させる事で、筆記状態中の電子ペン1の位置座標を得ることができる。電子ペン1の筆記部3が被記録媒体4から離れて、筆記状態が終了すると、ペンスイッチ14がオンからオフに変わり、赤外線信号と超音波信号の発信と加速度センサ12の計測も終了し、加速度センサの初期値も削除される。
加速度センサは重力加速度の向きを考慮する必要があるので、ペンスイッチがオンになったときの加速度センサの計測値を初期値として、以降の加速度センサの計測値を補正することで、電子ペンを持ったときの向きや筆記使用時における電子ペンの傾きによる重力の影響を排除できる。通常の手書き筆跡入力システムの場合は1ストローク、つまりペンスイッチがオンになってからオフになるまでの間は、ペンスイッチがオンになった瞬間の加速度センサの計測値を初期値として補正を行っても大きな問題にならないが、1ストローク中に電子ペンの傾きが変わるような大きな絵を頻繁に書く場合などは、電子ペンに加速度センサと同時に地磁気センサや角速度センサを併用するとよい。つまり、電子ペンにかかる加速度を計測すると同時に電子ペンの姿勢や回転も計測することで、1ストローク中の電子ペンの傾きの変化や回転量も正確に計測でき、電子ペンにかかる加速度をより正確に計測できる。
加速度センサ12の計測間隔は短いほど、筆記速度に追従性がよく繰り返し発信間隔を制御できる。加速度を計測する為の電力は赤外線信号と超音波信号を発信する為に消費する電力よりも遙かに小さい電力である。正確な筆跡を再現できる手書き筆跡入力システムの場合は、加速度センサ12の計測間隔を短く、消費電力を低減させたシステムの場合は、加速度センサ12の計測間隔を長めに設定すればよい。
赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔は短ければ短いほど、単位時間あたりの位置座標を多く発信でき、詳細な筆跡情報を得ることができるが、電子ペンの消費電力は大きくなる。赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔は、ペンスイッチがオンになっている間は、加速度センサの計測値によって信号発信部は赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔を変更する。
例えば加速度が大きくなったときは、その値に反比例して赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔を短くする。また逆に加速度が小さくなったときは、その値に反比例して赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔を長くするとよい。このとき、繰り返し発信間隔の上限値を10ms、下限値100msと定めてもよい。
また、例えば一定値以上の加速度を計測した場合は、赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔を10ms、加速度が一定値以下になったら20msとなるように設定してもよい。
三軸の加速度センサを使用した場合、その計測値としては三方向の加速度成分が出力される。加速度センサの初期値をx方向、y方向、z方向それぞれをx、y、zとして、新たに計測した加速度センサの値をx、y、zとすると電子ペンにかかる加速度の大きさdは数式1で計算できる。
Figure 2009157665
dの値が大きいときは、筆記速度が急激に速くなる、または遅くなる、または筆記方向が大きく変わる位置と判断できる。この状態は筆跡の変化が大きいことから信号発信部は赤外線と超音波の繰り返し発信間隔を短くすることで、正確な筆跡を再現できる。
dの値が小さいときは、電子ペンは静止状態、または等速直線運動中と判断できる。この状態は筆跡の変化が少ないことから信号発信部は赤外線と超音波の繰り返し発信間隔を長くすることで、筆跡の再現性を損なわず、消費電力を低減できる。
実際の筆記では起こりにくいが、筆記中に進行方向またはその逆方向に加速度をかけ続けた場合、筆跡は直線になり筆跡の変化が少ないのにdの値は比較的大きくなるので、赤外線と超音波の繰り返し発信間隔が短くなり消費電力の低減にはならない場合もある。
次に、図3の受信機の内部のブロック図を用いて、受信機2の構造について説明する。受信機2は、赤外線波受信部30と、超音波受信部31、32と、アンプ33、フィルタ回路部36、コンパレータ41からなる赤外線受信回路54と、アンプ34、39、フィルタ回路部37、コンパレータ42からなる超音波受信回路55と、アンプ35、40、フィルタ回路部38、コンパレータ43からなる超音波受信回路56とを有する赤外線超音波測定部44と、CPU45、タイマ46、フラッシュメモリ47、RAM48から成る座標演算部49と、CPU50、RAM51からなる変換処理部52、コンピュータ6と接続するための通信インターフェース5と、受信機2の全体に電源を供給することができる電池53から構成されている。超音波受信回路55、56は、超音波受信部31、32が同時に超音波信号を受信しても処理ができるように、超音波受信部の数だけ設置した方が良い。本実施の形態では、座標演算部49と変換処理部52は、機能で分けて説明しているが、座標演算部49と変換処理部52のCPUやRAMは共通であっても良い。
赤外線受信部30は、赤外線受信素子が配置されており、電子ペン1の赤外線発信回路9の赤外線発生素子8から放射された赤外線信号を受信するものである。そのため、赤外線受信素子の波長は、赤外線発生素子8の波長と同等のものが望ましい。
超音波受信部31、32は、電子ペン1の超音波発信回路11の内部の超音波発生素子10と同様のもので構成されており、超音波発信回路11から発信された超音波信号を受信するものである。電子ペン1が発信する超音波信号を遮られることなく受信できるように、受信機2に開口部を設けて配設する。
赤外線信号の受信について説明する。赤外線受信部30で受信した赤外線信号はアンプ33で増幅されて、フィルタ回路部36に送られる。外来ノイズを受信した場合でも、外来ノイズの部分を遮断できるようにフィルタ回路部36は、電子ペン1が受信する赤外線信号と同じ周波数帯域の信号を通過させるフィルタが好ましい。例えば、電子ペン1の赤外線発光素子8の波長が940nmの場合、940nmの波長をピークとする帯域通過フィルタを設計するとよい。その後、コンパレータ41で所定の閾値以上の信号を受信したときを検出し、座標演算部49のCPU45は、コンパレータ41が信号を検出したとき、タイマ46よりその時点の時刻を読み込み、この時刻を赤外線信号の到達の時刻としてRAM48に保存する。
超音波受信回路55、56の回路構成は、同じなので、超音波受信部31と超音波受信回路55を用いて説明する。超音波受信部31にて超音波信号を受信し、アンプ34で信号を増幅させ、フィルタ回路部37に送る。外来ノイズを受信した場合でも、外来ノイズの部分を遮断できるように、フィルタ回路部37は、電子ペン1が発信する超音波信号と同じ周波数帯域の信号を通過させるフィルタであることが好ましい。例えば、電子ペンの共振周波数が80kHzの場合、80kHzの周波数をピークとする帯域通過フィルタを設計するとよい。その後、アンプ39で再び信号を増幅することによって、立ち上がりをより急峻にし、信号の先頭を正確に識別できるようにする。その後、コンパレータ42で特定の閾値以上の信号の受信を検出し、タイミング信号を座標演算部49のCPU45に送信する。座標演算部49のCPU45は、コンパレータ42及び43から送られてきたタイミング信号を検出したとき、タイマ46より現在の時刻を読み込み、この時間を超音波信号の到達時刻としてRAM48に保存する。
そして、座標演算部49のCPU45は、RAM48に保存している赤外線受信部30における赤外線信号の到達時刻と、二つの超音波受信部31、32における超音波信号の到達時刻との到達時間差及び音速を用いて電子ペン1から超音波受信部31、32までの距離を計算する。電子ペン1の位置座標は、電子ペン1と二つの超音波受信部31、32の位置を頂点とする三角形を想定して、三辺測量法の理論を用いて計算する。CPU45は、計算された電子ペン1の位置座標データを変換処理部52のRAM51に保存する。
変換処理部52のCPU50は、RAM51に保存してある電子ペン1の位置座標データを座標の取得間隔に基づいて一連の集合体のストロークデータとして認識する。このストロークデータを構成する連続した位置座標データを繋げて滑らかな線を描くように修正し、筆跡データとしてコンピュータ7に送信する。本実施の形態では、コンピュータ7に接続した状態で筆記を行ったが、受信機2から通信インターフェース6とコンピュータ7を切り離して、受信機2は電池53の電力を使って、屋外などのコンピュータのないところでも使用できる。この場合、変換処理部52のRAM51には、位置座標データを残しても良いし、筆跡データに変換したものを残しても良い。受信機2を再度コンピュータ7に接続した際に、変換処理部52のCPU50は、RAM51にあるデータをコンピュータ7に送信する。
(実施例1)
以下、実施例及び比較例により、本発明を説明する。本発明は、以下の実施例に限定されるものでなく、本発明の技術範囲において、種々の変形例を含むものである。
実施例1において、図1のように配置をした手書き筆跡入力システムを使用した。ただし、電子ペン1の超音波発信部11の共振周波数は80kHzに設定し、加速度センサの計測間隔は15msとなるように設定した。加速度センサに基づいて赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔は、加速度の大きさが30mm/s2以下の場合は発信間隔は50msとして、300mm/s2以上の場合は発信間隔は15msとして、その間は加速度の大きさに反比例して発信間隔を設定する。
また、フィルタ回路部35は、940nmをピークとする帯域通過フィルタとした。同様にフィルタ回路部35は、80kHzをピークとする帯域通過フィルタとした。受信機2とコンピュータ7は切り離し、受信機2は内部電池53の電力を使って使用した。
電子ペン1を使用して、ひらがなの「あ」の時を筆記した。このときの文字を構成している位置座標の数は83点であった。
(実施例2)
実施例2において、図1のように配置をした手書き筆跡入力システムを使用した。ただし、電子ペン1の超音波発信部11の共振周波数は80kHzに設定し、加速度センサの計測間隔は5msとなるように設定した。加速度センサに基づいて赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔は、加速度の大きさが30mm/s2以下の場合は発信間隔は50msとして、300mm/s2以上の場合は発信間隔は5msとして、その間は加速度の大きさに反比例して発信間隔を設定する。
また、フィルタ回路部35は、940nmをピークとする帯域通過フィルタとした。同様にフィルタ回路部35は、80kHzをピークとする帯域通過フィルタとした。受信機2とコンピュータ7は切り離し、受信機2は内部電池53の電力を使って使用した。
電子ペン1を使用して、実施例1と同様の筆記速度でひらがなの「あ」の時を筆記した。このときの文字を構成している位置座標の数は120点であった。
(比較例1)
比較例1において、図1のように配置をした手書き筆跡入力システムを使用した。ただし、電子ペン内には加速度センサは使用しないものとする。
電子ペン1の超音波発信部11の共振周波数は80kHzに設定し、信号発信部12の赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔は15msとなるように設定した。フィルタ回路部35は、940nmをピークとする帯域通過フィルタとした。同様にフィルタ回路部35は、80kHzをピークとする帯域通過フィルタとした。受信機2とコンピュータ7は切り離し、受信機2は内部電池53の電力を使って使用した。
電子ペン1を使用して、実施例1と同様の筆記速度でひらがなの「あ」の時を筆記した。このときの文字を構成している位置座標の数は144点であった。
(比較例2)
比較例2において、受信機が電子ペンに向けて赤外線信号を発信し、電子ペンは赤外線信号を受信すると受信機に向けて超音波信号を発信する。受信機は赤外線信号の発信時刻と超音波の受信時刻から電子ペンの位置座標を計算する手書き筆跡入力システムであって、受信機はペンの位置座標を計算して、その位置座標を赤外線信号にコード化させて電子ペンに通知する。電子ペンは位置座標から筆記速度を計算して、その筆記速度に基づいて超音波の繰り返し発信間隔を変化させるとする。このときの繰り返し発信間隔は、筆記速度が0から2mm/sのときは繰り返し発信間隔を30ms、1から20mm/sのときは繰り返し発信間隔を20ms、20mm/s以上のときは繰り返し発信間隔を10msとする。
電子ペンを使用して、実施例1と同様のひらがなの「あ」の時を筆記した。このときの文字を構成している位置座標の数は94点であった。
実施例1、比較例1、比較例2の手書き筆跡入力システムで筆記した文字の構成点数を比較して比較例1より実施例1、比較例2は少なかった。加速度センサの計測や電子ペンと受信機の双方向通信に使う電力は赤外線と超音波信号を発信するときに消費する電力よりもはるかに少ないため、実施例1、比較例2ともに消費電力の面から有効であることが確認された。しかし実施例1、比較例2の文字の形を比較すると比較例2の方が図4に示すように文字の曲がっている部分で実際の筆跡とは違う筆跡になった。実施例1の場合は信号発信部が加速度の計測を行い、その値に基づいて赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔を変化させている。これに対し、比較例2の場合は受信機で電子ペンの位置座標を計算して、それを電子ペンで筆記速度に変換してから超音波信号の繰り返し発信間隔を変更しているので、実際の筆記速度に対する繰り返し発信間隔の応答が良くない為である。
また実施例2と比較例1を比較すると、位置座標の構成点数はほぼ同じであるのに、実施例2のほうが筆跡の特徴を正確に現している。以上のことから、本発明は有効であることが確認された。
手書き筆跡入力システムの斜視図 電子ペンのブロック図 実施例における受信機のブロック図 実施例、比較例の筆跡データの比較図
符号の説明
1 電子ペン
2 受信機
3 筆記部
4 被記録媒体
5 通信インターフェース
6 コンピュータ
8 赤外線発生素子
9 赤外線発信回路
10 超音波発生素子
11 超音波発信回路
12 加速度センサ
13 信号発信部
14 ペンスイッチ
15、53 電池
30 赤外線受信部
31、32 超音波受信部
33、34、35、39、40 アンプ
36、37、38 フィルタ回路
41、42、43 コンパレータ
44 赤外線超音波測定部
45、50 CPU
46 タイマ
47 フラッシュメモリ
48、51 RAM
49 座標演算部
52 変換処理部
54 赤外線受信回路
55、56 超音波受信回路

Claims (1)

  1. 少なくとも、赤外線発生素子を含む赤外線発信回路と超音波発生素子を含む超音波発信回路と加速度を検出する手段を有し、前記赤外線発信回路と前記超音波発信回路から赤外線信号及び超音波信号を繰り返し発信させる信号発信部と、被記録媒体上に直接軌跡を残すことが可能な機能を有する筆記部と、該筆記部が筆記状態であるか否かを判別するペンスイッチとから成る電子ペン、並びに、少なくとも、前記赤外線信号を受信できる機能を有する一つ以上の赤外線受信部と、前記超音波信号を受信できる機能を有する二つ以上の超音波受信部と、前記赤外線信号及び前記超音波信号を受信したことを検出する受信回路とを有する信号受信部、並びに、前記赤外線信号と前記超音波信号の到達時間差から前記電子ペンと前記超音波受信部との距離を計算し、該距離を用いて前記電子ペンの位置座標データを計算する座標演算部、並びに、前記電子ペンの位置座標データを筆跡データに変換する機能を有する変換処理部とから成る手書き筆跡入力システムであって、前記信号発信部は、加速度の大きさにより赤外線信号と超音波信号の繰り返し発信間隔を制御することを特徴とする手書き筆跡入力システム。
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