JP2009110229A - 手書き筆跡入力システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の手書き筆跡入力システムに於いては、電子ペンに超音波信号と電磁波信号を発信するためのそれぞれの発信回路を有していたため、電力の消費が大きくなってしまい、連続使用時間が短くなってしまうなどの欠点があった。
【解決手段】 超音波受信部と反射壁とをそれぞれ一個以上、且つ併せて三個以上設けると共に、反射壁で反射してから受信した信号を、反射壁に関して鏡像位置にある仮想的な超音波受信部が受信した信号と見なし、仮想的な超音波受信部を少なくとも一個以上含めた三個以上の超音波受信部への超音波信号の到達時刻の差から、電子ペンの位置座標データを計算することで、手書き筆跡入力システムの消費電力を低減することが出来た。
【選択図】 図1

Description

本発明は、少なくとも超音波信号を発信する電子ペンと、前記超音波信号を直接、及び反射壁に反射させて受信し、それらの到達時刻の差から電子ペンの位置座標を計算する手段とを備えた手書き筆跡入力システムに関する。
従来、赤外線信号もしくは超音波信号を用いた電子ペンの位置検出技術が知られている。例えば、特開昭62−175821号公報(特許文献1参照)には、電子ペンから超音波信号を発し、それを受信部で受信して、電子ペンの位置座標を計算する技術が開示されている。しかし、特許文献1に開示されている位置情報入力装置では、空中を飛行させるのは超音波信号のみであるものの、超音波受信部を制御するCPUが、電子ペンに超音波の発信を指示するために、電子ペンが有線で接続されている。電子ペンが有線であるため、電子ペンに電池を内蔵する必要はないものの、筆記時の使い勝手には優れない。
一方、米国特許第4,814,552号明細書(特許文献2参照)には、電子ペンから赤外線信号と超音波信号を発し、それらの信号を受信部で受信して、赤外線と超音波の飛行速度の差を元に超音波信号の飛行時間を計測して、電子ペンの位置座標を計算する技術が開示されている。
また、赤外線信号を用いず、超音波信号のみを用いて、電子ペンを有線にすることなく位置を検出できる技術として、例えば、特開平7−306746号公報(特許文献3参照)に、超音波受信部を少なくとも三個用いて、電子ペンの位置座標を計算する技術が開示されている。
これらの位置検出技術を利用した手書き筆跡入力システムは、例えば以下のようなものである。筆記者は、電子ペンを用いて文字や図形を筆記する。このとき、電子ペンは例えばボールペンを内蔵し、紙のような被記録媒体を被筆記面として、被記録媒体上に筆跡が記録されるようにしてもよいし、電子ペンは例えばスタイラスを内蔵し、液晶ディスプレイの表面を含む任意の面を被筆記面としてもよい。少なくとも電子ペンのペン先が被筆記面と接触している間、電子ペンから超音波信号、もしくは赤外線信号と超音波信号が発信され、受信部が電子ペンから発信された超音波信号、もしくは赤外線信号と超音波信号とを受信して、超音波信号同士の到達時刻の差、もしくは赤外線信号の到達時刻と超音波信号の到達時刻の差から、座標演算部が電子ペンの位置座標データを演算する。
位置座標データから筆跡データへの変換は、位置座標データに、筆記者が筆記した筆跡であることに由来する運筆データといった特徴を表現する情報を付加したり、それらの特徴に基づいて個別の位置座標データに修正を加えたりする処理を指し、例えば、以下のような処理のうちの任意のものを含む。位置座標データにそれを受信した時刻に関する情報を付加する。位置座標データの取得間隔に基づいて、筆記速度を計算したり、一連の位置座標の集合を、筆記された順序及び速度を情報として含む一つのストロークデータと識別したりする。一つのストロークデータを構成する連続する位置座標データを、滑らかな線を描くように修正する。また、ストロークデータの外接矩形の抽出及び統合や筆記位置の制限などの条件に基づいて、ストロークデータを、やはり筆記された順序などの情報を含む文字グループデータにグループ分けする、などである。
手書き筆跡入力システムによって入力された筆跡データは、例えば電子機器の画面上に表示されたり、文字識別処理などを通じてコードデータ化して利用されたり、筆跡形状、運筆速度、止め、はね、はらいといった筆記特性を含む筆記者の文字の特徴の抽出、署名認証などの任意の目的に使用されたりする。また、手書き筆跡入力システムが、例えば電池により電源が供給されるような構成であれば、屋外での使用も可能になり大幅に利用用途が増える。また、筆跡データをワープロなどで使う文字データに変換する文字識別変換ソフトと組み合わせて使用することで、文字データと同時に、自筆による文字、絵や記号なども容易に入力することができる。
特開昭62−175821号公報 米国特許第4,814,552号 特開平7−306746号公報
上記特許文献2に開示されている超音波位置入力装置は、電子ペンや受信機に、超音波信号以外に赤外線信号の送受信を行う機構が必要である為、回路構成が複雑になり、消費電力も多くなる。
本発明は上記の問題を解決する為になされたもので、使い勝手に優れた無線の電子ペンにより構成されるとともに、電子ペンと受信部をより少ない消費電力で動作させ、電子ペンの位置座標を計算することができる手書き筆跡入力システムを実現することを目的とする。
本発明は、少なくとも、超音波発信部を有し、該超音波発信部から超音波信号を発信させる信号発信部と、筆記部と、該筆記部が筆記状態であるか否かを判別するスイッチとから成る電子ペン、並びに、少なくとも、前記超音波信号を受信できる機能を有する超音波受信部と、前記超音波信号を反射できる機能を有する反射壁と、前記超音波信号を受信したことを検出する受信回路とを有する信号受信部、並びに、前記超音波受信部への前記超音波信号の到達時刻の差から、前記電子ペンの位置座標データを計算する座標演算部、並びに、前記電子ペンの位置座標データを筆跡データに変換する機能を有する変換処理部とから成る手書き筆跡入力システムであって、前記信号受信部における超音波受信部と反射壁とがそれぞれ一個以上であり、且つ併せて三個以上であると共に、前記座標演算部において、前記超音波受信部で受信した超音波信号のうち、前記反射壁で反射してから受信した信号を、前記超音波受信部の前記反射壁に関して鏡像位置にある仮想的な超音波受信部が受信した信号と見なし、前記仮想的な超音波受信部を少なくとも一個以上含めた三個以上の超音波受信部への前記超音波信号の到達時刻の差から、前記電子ペンの位置座標データを計算することを特徴とする手書き筆跡入力システムを要旨とする。
本発明の手書き筆跡入力システムにおいては、超音波信号のみで電子ペンの位置座標を計算するため、電子ペンに赤外線を放射する専用の回路が必要なく、電子ペンを簡素化でき、消費電力を低減できる。これに伴い、屋外や蛍光灯の近傍といった、赤外線信号が影響を受け易く正確な位置座標の計算が困難となるような環境下でも、問題なく使用することが可能となる。
また、信号受信部は、少なくとも合計三個以上の超音波信号を検出する必要はあるものの、超音波受信部の数は二個もしくは一個で済むため、受信部の回路構成の簡素化、及び消費電力の低減に寄与する。従って、本発明の手書き筆跡入力システムは消費電力が少なく、持ち運んで電源のない所で使用する場合、長時間使用できる。
さらに、電子ペンは、通常の筆記具として使用するペンと同等の大きさ、重さを有していることが理想的である。電子ペンとしては、できるだけ構成要素が少ない方が、設計の自由度が上がり、ペンとしての使い勝手に優れる設計が可能となる。
以下、添付図面に従って、本発明に係る手書き筆跡入力システムの好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本実施の形態になる手書き筆跡入力システムの一例を示す斜視図である。同図において、受信機2は、反射壁3で反射された超音波信号をも受信できる二個の超音波受信部、及び受信回路を有する信号受信部、電子ペンの位置座標データを計算する座標演算部、位置座標データを筆跡データに変換する変換処理部から成る。また、受信機2は適宜の通信インタフェース6を介してコンピュータ7と接続されており、受信機2の変換処理部から電子ペン1の筆跡データをコンピュータ7に送信すると、コンピュータ7は搭載したディスプレイに筆跡を表示したり、文字認識処理したり、記憶装置に保存したりする。
次に、図2の概念図を用いて、本発明になる手書き入力システムの座標検出原理を説明する。
特許文献3などに開示されているように、それぞれ異なる位置に超音波受信器を少なくとも三個設置し、それらの超音波受信器への電子ペン1が発信した超音波信号の到達時刻を計測すれば、少なくとも三個の超音波受信器への超音波信号の到達時刻の差を用いて、電子ペン1の位置座標を計算することができる。
本発明においては、超音波受信部を一個以上設置するとともに、反射壁を一個以上設置し、電子ペン1が発信し、いずれの反射壁にも反射させず直接到達する超音波信号と、反射壁によって反射されて間接的に到達する少なくとも一個以上の超音波信号、合わせて三個以上の超音波信号を一個以上の超音波受信部で受信することによって、仮想的に、それぞれ位置が異なる三個以上の超音波受信部が超音波信号を受信したと見なすことができ、電子ペン1の位置座標を計算することができる。このような構成としては、二個の超音波受信部と一個の反射壁を設置する構成、及び一個の超音波受信部と二個の反射壁を設置する構成などが考えられる。
反射壁3としては、超音波をよく反射する硬質で平滑な面がよく、金属やガラス、樹脂の板などが好ましい。ディスプレイの表面を被筆記媒体とする場合には、ディスプレイの縁の内側をそのまま、もしくは必要に応じて加工して反射壁3として用いることが可能である。
本実施の形態においては、図2(a)に示すように、二個の超音波受信部31及び32と、一個の反射壁3を設置する構成を用いる。反射壁3で反射させた超音波を計測することにより、二個の超音波受信部31及び32の反射壁3に関する鏡像点に、それぞれ仮想的な超音波受信部31b及び32bがあると見なすことができる。電子ペン1の位置座標を計算するには、少なくとも三個の超音波受信部で超音波信号を受信すればよいので、電子ペン1から最も遠い仮想的な超音波受信部32bを除く、超音波受信部31及び32、及び仮想的な超音波受信部31bで、それぞれ超音波信号を計測させる。つまり、反射壁3に近い超音波受信部31では、電子ペン1から発信されて直接届いた超音波信号、及び、反射壁3で反射してから届いた超音波信号の到達時刻を計測させるようにする。一方、反射壁3から遠い超音波受信部32では、電子ペン1から発信されて直接届いた超音波信号の到達時刻のみ計測させるようにする。
超音波受信部31では、電子ペン1が超音波を一回発信する当たり、超音波信号を二回計測するが、反射壁3に反射せず直接届く超音波信号は、常に、反射壁3で反射した超音波信号よりも先に超音波受信部31に到達するため、先に計測した信号を超音波受信部31で計測したもの、二回目に計測した信号を仮想的な超音波受信部31bで計測したもの、と見なすことができる。
ただし、このとき、電子ペン1が反射壁3の近傍にあると、直接届いた超音波信号と、反射壁3で反射してから届いた超音波信号が、互いに近接して超音波受信部31に到達するため、両者を識別できなくなり、電子ペン1の位置座標を計算できなくなる。これを避けるために、反射壁3の近傍では筆記を禁止し、筆記領域として無効であるとする。反射壁3からどれだけの距離を無効領域とするかは、次のようにして算出する。
例えば、後述するように、超音波信号として80kHzを採用し、電子ペン1において、ピエゾ素子10に2周期の自己発振をさせて超音波を発振させるとする。超音波信号が十分に減衰するまでの期間として、自己発振開始後4周期もしくは5周期を想定すると、80kHzであれば周期は12.5μsであるから、4周期で50μs、5周期で62.5μsとなり、直接届く超音波信号と、反射壁3で反射してから届く超音波信号との間が、少なくともそれだけの間、離れていればよいことになる。気温25度の音速を用いて距離に変換すると、4周期は約17mm、5周期は約22mmに相当する。
図2(b)に、電子ペン1から超音波受信部31までの距離L1と、電子ペン1から仮想的な超音波受信部31bまでの距離L2を示す。距離L1と距離L2の差は、電子ペン1の反射壁3からの距離が一定ならば、電子ペン1が超音波受信部31から離れるほど小さくなる。従って、電子ペン1を、反射壁3から一定の距離とし、筆記領域内で超音波受信部31から最も離したときに、距離L1と距離L2との差が、必要なだけなくてはならない。図2(b)に示すように、超音波受信部31から筆記領域の端までのx方向の距離をa、筆記領域の端から反射壁3までの距離をb、超音波受信部31から筆記領域の端までのy方向の距離をcとし、また距離L1と距離L2との間の必要な差をdとすると、筆記領域の端から反射壁3までの距離bは、次のようにして求めることができる。
b=0.5×((a+2d(a+c1/2+d1/2−a)
例えば、筆記領域としてA4サイズ縦置きを想定し、超音波受信部31を筆記領域の上端中央より68mmだけ左側の位置に設置したとする。距離L1と距離L2との差を前述のように約17mmもしくは約22mm以上にするには、反射壁3は、A4の左端から約35mmもしくは40mm以上離れた位置に設置する必要がある。このとき、反射壁3の長さは、筆記領域上端より、たかだか200mm程度あればよい。
次に、図3の電子ペンのブロック図を用いて、電子ペン1の構造について説明する。電子ペン1の基本的な構成は、超音波発生素子10により超音波信号を発信させることのできる超音波発信部11、超音波信号を一定の間隔で発信できるように制御する信号発信部12、ペン先の筆記部4が被記録媒体5に接触しながら文字や図を描いたときの筆記状態と非筆記状態に対応してオン・オフするペンスイッチ13、及び携帯性、筆記のしやすさを考慮して、無線方式で使用できるようにするために電子ペン全体に電源を供給する電池14から成る。本実施の形態では、筆記部4は被記録媒体5上に直接軌跡を残すことが可能な機能を設けたが、例えば筆記部4はスタイラスを内蔵し、ディスプレイの表面などを含む任意の面を被筆記媒体としてもよい。
また、図4に電子ペン内部の超音波発信部11の回路図を示す。超音波発信部11は、コイル15、昇圧用トランジスタ16、ダイオード17、抵抗18、19及び超音波発生素子であるピエゾ素子10から構成されている。
少なくとも、電子ペン1の筆記部4が被記録媒体5に接触して筆記状態でいる期間、ペンスイッチ13がオンになり、超音波信号を発信するために二つの工程が行われる。第1の工程は、超音波発信部11の内部の昇圧用トランジスタ16をオンにし、コイル15を昇圧させる工程である。第2の工程は、第1の工程の昇圧用トランジスタ16をオフにし、コイル15に逆起電力を発生させ、この逆起電力によって、コイル15とピエゾ素子10に自己発振を起こし、ピエゾ素子10より超音波を発信させる工程である。次に、一定の時間後、例えば自己発振を2周期した後、再び第1の工程を繰り返すことで、コイル15とピエゾ素子10の自己発振を止める事ができ、超音波の発信を止めることができる。上記三つの工程を実施して超音波信号を発信する。
超音波発信部11の内部のピエゾ素子10は、例えばPVDF(Polyvinylidene Fluoride)を用いる圧電素子を用いる。圧電素子は、電圧を力に、または力を電圧に変換できる素子である。ピエゾ素子は、PVDFで作ったピエゾフィルムの表面及び裏面に電極を敷設したものであり、両面の電極でコンデンサを形成するため、キャパシタンス(静電容量)Cを持つ。従って、コイル12とピエゾ素子10によって形成した回路は、コイル12のインダクタンス(誘導係数)L及びピエゾ素子10のキャパシタンスCによって定まる共振周波数を持つ直列のLC共振回路になり、前記第2の工程を実施すると、共振周波数の自己発振が励起される。
一方、ピエゾ素子10の形状は円筒形であることが多い。これは、筆記者が電子ペン1をどの向きに持って使用しても、電子ペン1のピエゾ素子10は被記録媒体5上のどの方向にも一様に超音波信号を発信することが好ましいためである。この構成によって、円筒形のピエゾ素子10自身も共振周波数を持つ。このとき超音波発信部11のLC共振回路の共振周波数は、回路の構成を調整し、ピエゾ素子10の共振周波数と可能な限り近くすることが好ましい。ピエゾ素子10の共振周波数は、ピエゾフィルムの特性、及び円筒の直径などによって定まり、超音波は周波数が低いほど距離による減衰が小さいこと、一方で周波数が高いほど座標分解能が高くなることなどを考慮して、共振周波数を決定する。電子ペンを使った手書き筆跡入力システムの場合、数十kHz程度がよく、80kHz付近は好ましく用いられる。
次に、図5の受信機の内部のブロック図を用いて、受信機2の構造について説明する。受信機2は、超音波受信部31及び32と、アンプ33及び37、フィルタ回路部35、コンパレータ39、からなる受信回路52と、アンプ34及び38、フィルタ回路部36、コンパレータ40からなる受信回路53を有する信号受信部42と、CPU43、タイマ44、フラッシュメモリ45、RAM46から成る座標演算部47と、CPU48、RAM49からなる変換処理部50、受信機2の全体に電源を供給することができる電池51から構成されており、反射壁3が超音波受信部31の近傍に設置されている。受信回路は、超音波受信部31、32が同時に超音波信号を受信しても処理ができるように、超音波受信部の数だけ設置した方がよい。本実施の形態では、座標演算部47と変換処理部50は、機能で分けて説明しているが、座標演算部47と変換処理部50のCPUやRAMは共通であっても構わない。
電子ペン1から発信された超音波信号は、受信機2の超音波受信部31及び32で受信する。
反射壁3は、本実施の形態では、2個の超音波受信部31及び32のうち、超音波受信部31に近い。反射壁3に近い超音波受信部31は、前述のように、電子ペン1から発信されて直接届いた超音波信号に加えて、反射壁3で反射してから届いた超音波信号の到達時刻をも計測させるようにする。反射壁3から遠い超音波受信部32は、電子ペン1から発信されて直接届いた超音波信号の到達時刻のみ計測させるようにする。
超音波信号を反射壁3で反射させてから超音波受信部31で受信させるようにすることによって、超音波受信部31の反射壁3に関する鏡像点に、仮想的に超音波受信部31bが存在するものと考えることができるため、実質的に、合計三個の超音波受信部における超音波信号の到達時刻の差を得ることができる。
超音波受信部31及び32は、電子ペン1の超音波発信部11の内部のピエゾ素子10と同様のもので構成されており、超音波発信部11から発信された超音波信号を受信するものである。電子ペン1が発信する超音波信号を遮られることなく受信できるように、受信機2に開口部を設けて配設する。
信号受信部は、超音波受信部31及び32で超音波信号を受信し、アンプ33及び34で信号を増幅して、フィルタ回路部35に送る。外来ノイズを受信した場合でも、外来ノイズの部分を遮断できるように、フィルタ回路部35は、電子ペン1が発信する超音波信号と同じ周波数帯域の信号を通過させるフィルタであることが好ましい。例えば、電子ペンの共振周波数が80kHzの場合、80kHzの周波数をピークとする帯域通過フィルタを設計するとよい。その後、アンプ37及び38で再び信号を増幅することによって、立ち上がりをより急峻にし、信号の先頭を正確に識別できるようにする。その後、コンパレータ39及び40で特定の閾値以上の信号の受信を検出し、タイミング信号を座標演算部47のCPU43に送信する。座標演算部47のCPU43は、コンパレータ39及び40から送られてきたタイミング信号を検出したとき、タイマ44より現在の時刻を読み込み、この時間を超音波信号の到達時刻としてRAM46に保存する。
CPU43は、反射壁3に近い超音波受信部31については、一回目にコンパレータ39から送られてきたタイミング信号を検出した後、少なくとも一定期間だけ検出を停止し、その後、コンパレータ39から送られてきたタイミング信号を検出したとき、タイマ44より現在の時刻を読み込み、反射壁3から反射してきた超音波信号の到達時刻としてRAM46に保存する。前記検出を停止する一定期間の長さは、筆記領域の大きさ、超音波受信部の配置、及び筆記領域の端から反射壁3までの距離を用いて算出される、直接届く超音波信号と反射壁3で反射してから届く超音波信号との到達時刻の差の最短値によって、決めることができる。
また、CPU43は、反射壁3に近い超音波受信部31について、コンパレータから送られてきたタイミング信号を前記のように二回検出し、同時に、超音波受信部32について、コンパレータから送られてきたタイミング信号を少なくとも一回検出した時点で、タイマ44の時刻をリセットする。
例えば筆記領域としてA4サイズを想定すると、超音波は1msの間に約350mm進むので、電子ペン1から発信された超音波信号は、反射を考慮して長く見積もっても、2msのうちには全ての超音波受信部に到達する。従って、CPU43は、2msの間、超音波信号の検出がなければ、その後に最初に超音波信号を検出した際、それが電子ペン1から発信されて最初に到達した超音波信号であると知ることができる。つまり、この場合、電子ペン1の超音波の発信間隔を例えば5ms以上にすれば、電子ペン1が連続して発した異なる超音波信号を、単一の超音波信号と誤って位置座標計算することはない。
座標演算部47のCPU43は、RAM46に保存している、反射壁3に近い超音波受信部31に対する超音波信号の二つの到達時刻のうち、二番目に到達した超音波信号の到達時刻を、反射壁3に近い超音波信号部31の反射壁3に関する鏡像点に位置する仮想的な超音波受信部31bへの超音波信号の到達時刻と見なす。これにより、反射壁3に近い超音波受信部31への超音波信号の到達時刻、反射壁3から遠い超音波受信部32への超音波信号の到達時刻、及び仮想的な超音波受信部31bへの超音波信号の到達時刻、の合計三個の到達時刻のデータを得ることができる。位置が既知である三個の超音波受信部への超音波信号の到達時刻が判明している場合、超音波信号を発信した電子ペン1の位置を求めることは、公知のアルゴリズムにより可能であり、CPU43に当該アルゴリズムを実装することも容易である。CPU43は、電子ペン1の位置座標を計算し、該位置座標データを変換処理部50のRAM49に保存する。
変換処理部50のCPU48は、RAM49に保存してある電子ペン1の位置座標データを座標の取得間隔に基づいて一連の集合体のストロークデータとして認識する。このストロークデータを構成する連続した位置座標データを繋げて滑らかな線を描くように修正し、筆跡データとしてコンピュータ7に送信する。本実施の形態では、コンピュータ7に接続した状態で筆記を行ったが、受信機2から通信インタフェース6とコンピュータ7を切り離して、受信機2は電池51の電力を使って、屋外などのコンピュータのないところでも使用できる。この場合、変換処理部50のRAM49には、位置座標データを残しても良いし、筆跡データに変換したものを残しても良い。受信機2を再度コンピュータ7に接続した際に、変換処理部50のCPU48は、RAM49にあるデータをコンピュータ7に送信する。
(実施例1)
以下、実施例及び比較例により、本発明を説明する。本発明は、以下の実施例に限定されるものでなく、本発明の技術範囲において、種々の変形例を含むものである。
実施例1において、図1のように配置をした手書き筆跡入力システムを使用した。ただし、電子ペン1の超音波発信部11の共振周波数は80kHzに設定し、信号発信部12の超音波信号の発信間隔は60回/秒となるように設定した。また、フィルタ回路部35は、80kHzをピークとする帯域通過フィルタとした。受信機2とコンピュータ7は切り離し、受信機2は内部電池51の電力を使って使用した。
電子ペン1は二個の超音波受信部から均等に約200mmの位置に固定して設置し、約2秒間、電子ペンを静止した筆記状態にして、受信機2で位置座標の計測をおこなった。この動作を20回繰り返したときの座標演算部47で生成された位置座標データを評価した。このようにした結果、20回とも正確に電子ペンの位置座標を検出することができた。
(実施例2)
実施例2において、図6に概念図を示すような、一個の超音波受信部61と、超音波受信部61からそれぞれ等距離の位置に、二個の反射壁62及び63を設置する構成を用いた。一個の超音波受信部61の、それぞれの反射壁62及び63に関する鏡像点に、それぞれ仮想的な超音波受信部61b及び61cがあると見なすことができる。超音波受信部61は、電子ペン1から発振されて直接届いた超音波信号を計測し、引き続いて、二個の反射壁62及び63のそれぞれで反射してから届いた超音波信号を計測する。二番目に計測した超音波信号と三番目に計測した超音波信号が、反射壁62及び63のどちらの反射壁で反射したものであるかを区別するために、筆記領域に制限を設けた。ここでは、超音波受信部61の左側に筆記領域を設け、二番目に計測した超音波信号は反射壁62で反射したものであり、三番目に計測した超音波信号は反射壁63で反射したものであるとして、電子ペン1の位置座標を計算した。
上記の実施例2のシステムを用いて、実施例1と同じテストを行った。その結果、20回とも正確に電子ペンの位置座標を検出することができ、実施例1と同等の結果を得る事が確認できた。
(比較例)
電子ペンの超音波信号を発信したときの時刻を受信機に知らせるために赤外線を用いた。つまり、電子ペンには超音波信号の発信部だけでなく、赤外線信号の発信部を設け、受信機においても赤外線信号の受信部と受信した赤外線信号の到達時間を計測する回路を新たに設けることによって、電子ペンから発信された赤外線信号と超音波信号の到達時間差から超音波信号の飛行時間を計算して、電子ペンの位置座標を計算した。
上記の比較例のシステムを用いて、実施例1と同じテストを行った。その結果、実施例1と同等の結果を得る事ができ、正確に位置座標を検出できることが確認できた。
しかし、システム全体として実施例1、実施例2と比較例の手書き筆跡入力システムの連続使用可能時間を比較すると、実施例1、実施例2ではそれぞれ約130時間及び約150時間程度連続使用できたが、比較例では90時間しか連続使用できなかった。これは、1つの位置座標データを得るために実施例1、実施例2は超音波信号を1回送受信する電力を消費する事に対して、比較例では超音波信号と赤外線信号を1回ずつ送受信する電力を消費する必要があることから、システム全体の電力の消費量が大きくなったためである。よって、手書き筆跡入力システムの消費電力の面からも本発明は有効であることが確認された。
電子ペンと受信機からなる手書き筆跡入力システムの斜視図 位置座標検出の概念図 最良の形態における電子ペンのブロック図 電子ペン内部の超音波発信部及び電磁波発信部の回路図 最良の形態における受信機のブロック図 実施例2における位置座標検出の概念図
符号の説明
1 電子ペン
2 受信機
3 反射壁
4 筆記部
5 被記録媒体
6 通信インタフェース
7 コンピュータ
10 超音波発生素子
11 超音波発信部
12 信号発信部
13 ペンスイッチ
14、51 電池
15 コイル
16 昇圧用トランジスタ
17 ダイオード
18、19 抵抗
31、32 超音波受信部
31b、32b 仮想的な超音波受信部
33、34、37、38 アンプ
35、36 フィルタ回路
39、40 コンパレータ
42 信号受信部
43、48 CPU
44 タイマ
45 フラッシュメモリ
46、49 RAM
47 座標演算部
50 変換処理部
52、53 受信回路
61 超音波受信部
61b、61c 仮想的な超音波受信部
62、63 反射壁

Claims (1)

  1. 少なくとも、超音波発信部を有し、該超音波発信部から超音波信号を発信させる信号発信部と、筆記部と、該筆記部が筆記状態であるか否かを判別するスイッチとから成る電子ペン、並びに、少なくとも、前記超音波信号を受信できる機能を有する超音波受信部と、前記超音波信号を反射できる機能を有する反射壁と、前記超音波信号を受信したことを検出する受信回路とを有する信号受信部、並びに、前記超音波受信部への前記超音波信号の到達時刻の差から、前記電子ペンの位置座標データを計算する座標演算部、並びに、前記電子ペンの位置座標データを筆跡データに変換する機能を有する変換処理部とから成る手書き筆跡入力システムであって、前記信号受信部における超音波受信部と反射壁とがそれぞれ一個以上であり、且つ併せて三個以上であると共に、前記座標演算部において、前記超音波受信部で受信した超音波信号のうち、前記反射壁で反射してから受信した信号を、前記超音波受信部の前記反射壁に関して鏡像位置にある仮想的な超音波受信部が受信した信号と見なし、前記仮想的な超音波受信部を少なくとも一個以上含めた三個以上の超音波受信部への前記超音波信号の到達時刻の差から、前記電子ペンの位置座標データを計算することを特徴とする手書き筆跡入力システム。
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