JP2009157057A - イオン拡散防止膜の製造方法、イオン拡散防止膜付基材および液晶表示セル - Google Patents
イオン拡散防止膜の製造方法、イオン拡散防止膜付基材および液晶表示セル Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】(a)下記一般式(I)等で示される有機珪素化合物をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含む塗布液を調製する工程、(b)前記塗布液をガラス基材上に塗布する工程、(c)塗布膜を25〜350℃の温度で乾燥処理する工程、(d)水蒸気の存在下、塗布膜を105〜450℃の温度条件下で加熱処理する工程(水熱処理工程)、からなるイオン拡散防止膜の製造方法。XnSi(OR)4-n ・・・・(I)(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基等を表す。)
【選択図】なし
Description
また、ガラス基材と透明電極膜との間にアルカリパッシベーション膜を設けることも知られている(特開2000−169766号公報、特許文献1)。
リヒドロキシシランの重合物などからなる膜が用いられている。
ルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含む塗布液を用いて形成した被膜を水熱処理すると、ソーダライムガラス基材中のアルカリイオンの拡散を抑制することを見出して本発明を完成するに至った。
。
(a)下記一般式(I)および/または下記一般式(II)で示される有機珪素化合物をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含むイオン拡散防止膜形成用塗布液を調製する工程
XnSi(OR)4-n (I)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。また、nは0〜3の整数である。)
異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。)
(b)イオン拡散防止膜形成用塗布液をガラス基材上に塗布する工程
(c)塗布膜を25〜350℃の温度で乾燥処理する工程(乾燥工程)
(d)水蒸気の存在下、塗布膜を105〜450℃の温度条件下で加熱処理する工程(水熱処理工程)
キルオルソシリケート(TAOS))から選ばれる1種以上と、前記一般式(I)のn=1〜3の有機珪素化合物(アルコキシシラン(AS))から選ばれる1種以上との混合物である[1]のイオン拡散防止膜形成用塗布液の製造方法。
(e)不活性ガスの存在下、塗布膜を350〜450℃の温度条件下で焼成する工程(焼成工程)を行う[1]のイオン拡散防止膜形成用塗布液の製造方法。
MTAOS)と前記アルコキシシラン(AS)のモル数(MAS)とのモル比(MTAOS)/(MAS)が0.25〜1.5の範囲にある[2]のイオン拡散防止膜の製造方法。
AOH)のモル数(MT)と有機ケイ素化合物の合計モル数(MS)とのモル比(MT)/
(MS)が0.1〜0.7の範囲にある[2]〜[4]のイオン拡散防止膜の製造方法。
ン拡散防止膜の製造方法。
pm以下である[6]のイオン拡散防止膜。
防止膜付基材であって、イオン拡散防止膜が[1]〜[5]の方法で得られたものであることを特徴とするイオン拡散防止膜付基材。
イオン拡散防止膜の製造方法
本発明に係るイオン拡散防止膜の製造方法は、下記の工程(a)〜(d)からなることを特徴としている。
(b)イオン拡散防止膜形成用塗布液をガラス基材上に塗布する工程
(c)塗布膜を25〜350℃の温度で乾燥処理する工程(乾燥工程)
(d)水蒸気の存在下、塗布膜を105〜450℃の温度条件下で加熱処理する工程(水熱処理工程)
まず、下記一般式(I)および/または下記一般式(II)で示される有機珪素化合物をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含むイオン拡散防止膜形成用塗布液を調製する。
XnSi(OR)4-n (I)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。また、nは0〜3の整数である。)
異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。)
テトラメチルオルソシリケート、テトラエチルオルソシリケート、テトラプロピルオルソシリケート、テトライソプロピルオルソシリケート、テトラブチルオルソシリケートなどのテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)、
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、ジフルオロジメトキシシラン、ジフルオロジエトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシランなどアルコキシシラン(AS)が挙げられる。
としては、このようなビス(トリアルコキシシリル)アルカン(BTASA)としてはビス(
トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリプロポキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリプロポキシシリル)エタン、ビス(トリメトキシシリル)プロパン、ビス(トリエトキシシリル)プロパン、ビス(トリプロポキシシリル)プロパンなどが挙げられる。この中でも、ビス(トリアルコキシシリル)アルカン(BTASA)は、ビス(トリ
メトキシシリル)メタン(BTMSM)、ビス(トリエトキシシリル)メタン(BTESM)、ビス(トリメトキシシリル)エタン(BTMSE)、ビス(トリエトキシシリル)エタン(BTESE)またはその混合物を使用することが好ましい。
トラアルキルオルソシリケート(TAOS))から選ばれる1種以上と、前記一般式(I)のn=1〜3の有機珪素化合物(アルコキシシラン(AS))から選ばれる1種以上との混合物であることが好ましい。
モル比(MTAOS)/(MAS)が小さすぎると、細孔径が大きくなり、膜のイオン拡散防止性能が不充分となることがある。モル比(MTAOS)/(MAS)が大きすぎると、膜の親水性、あるいは水分吸着量が増加するためか、膜のイオン拡散防止性能が不充分となることがある。
)で示されるアルコキシシラン(AS)をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解する際に、この不純物が触媒として作用し、結果として得られるケイ素化合物がゼオライト状の結晶性シリカとなることを見出した。その結果、ガラス基材上に形成されるイオン拡散防止膜がミクロ孔を有するゼオライト結晶質となるため、充分なイオン拡散防止性能が得られないことが分かった。
(i)有機珪素化合物、好ましくは、テトラアルキルオルソシリケート(TAOS)お
よび上記一般式(I)で示されるアルコキシシラン(AS)を有機溶媒と混合した後、概ね10〜30℃の温度でこれらの成分が十分に混合するまで100〜200rpmの速度で攪拌する。
サイド(TAAOH)の水溶液を5〜20分かけて混合し、概ね10〜30℃の温度で30〜90分間、100〜200rpmの速度で攪拌する。
をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解または部分加水分解した後、アルコキシシラン(AS)またはその加水分解物もしくは部分加水分解物と混合することもできる。
間、100〜200rpmの速度で撹拌することにより、生成した有機ケイ素化合物の部分加水分解物を含むイオン拡散防止膜形成用塗布液を調製することができる。
使用される有機溶媒としては、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステル類、炭化水素類などが挙げられ、より具体的には、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど
のケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノプロピルエーテルなどのグリコールエーテル類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールなどのグリコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどのエステル類、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタンなどの炭化水素類やトルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられる。この中でも、エタノールなどのアルコール類を使用することが好ましい。
イオン拡散防止膜形成用塗布液の固形分濃度が少ないと、膜厚が薄くなりすぎたり、ピンホールができることがあり、イオン拡散防止性能が不充分となることがある。固形分濃度が高すぎると、膜厚が厚くなりすぎたり、クラックが発生することがあり、イオン拡散防止性能が不充分となることがある。
ランおよび下記一般式(VI)で示されるハロゲン化シランからなる群から選ばれる1種以上のケイ素化合物および/またはこれらの加水分解物と前記5〜50nmの平均粒径を有するシリカ系微粒子との反応物であるポリシロキサン(PS)微粒子を含ませることができる。
XnSi(OR)4-n (V)
XnSi(X')4-n (VI)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、X’はハロゲン原子を表す。また、nは0〜3の整数である。)
して、水およびアンモニアの存在下で加水分解・縮重合させることによって得ることができ、ポリシロキサン(PS)微粒子は、シリカ微粒子の表面に前記のアルコキシシランおよび/またはハロゲン化シランの加水分解物を反応させて得ることができる。(その詳細
については、特開平9−315812号公報などを参照。)
このようなシリカ系微粒子またはポリシロキサン(PS)微粒子の使用量は、得られるイオン拡散防止膜中に固形分として10〜80重量%、さらには20〜60重量%の範囲にあることが望ましい。シリカ系微粒子またはポリシロキサン(PS)微粒子を前記範囲で含んでいると、ソーダライムガラス基材との密着性、強度、クラックの生成抑制等に優れたイオン拡散防止膜を得ることができる。
次に工程(b)として、イオン拡散防止膜形成用塗布液をガラス基材上に塗布する。
ガラス基材としては、無アルカリガラス、ソーダライムガラス等のガラス基材が用いられる。液晶表示セルには、アルカリを実質的に含まない無アルカリガラスが用いられるが、高価であることから、アルカリ含有量は多いものの安価なソーダライムガラスを問題なく使用できるようにすることが望まれている。
塗膜の厚さは特に制限されず、最終的に形成されるイオン拡散防止膜の厚さに応じて適宜選択される。
形成した塗膜を、25〜350℃、さらに好ましくは40〜250℃で乾燥処理して乾燥する。
乾燥温度が低ければ、乾燥が不充分となり、さらには形成される膜の膜厚が不均一になることがある。乾燥温度が高すぎると、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の分解がおこり、有機溶媒、水と一緒に脱離するため、膜中に比較的大口径の
細孔や空隙を形成してしまうことがある。さらに、後述する加熱処理を行った際に、膜の収縮による緻密化が起きにくくなるため被膜強度が不充分となったり、イオン拡散防止性能が不充分となることがある。なお、乾燥には後述する水熱処理装置において使用するキャリアガス等のガスの供給を乾燥工程でも行うことが好ましい。
乾燥後の塗膜を、水蒸気の存在下、塗布膜を105〜450℃、好ましくは150〜350℃の温度条件下で水熱処理する。
水熱処理温度が低いと、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の
分解あるいは脱離があまり進まないため、これが膜中に残り、液晶表示装置に使用した場合、イオン性不純分として消費電力の増大、表示ムラの原因になるなど悪影響することがある。
水蒸気としては、市販の水蒸気発生装置から得られる水蒸気を使用することができ、さらに詳しくはボイラーなどを用いて発生させた水蒸気(温度:約100℃)をそのまま用いる方法や、堀場エステック(株)製の液体材料気化装置(TLシリーズ)やリンテック(
株)製の水用気化器(VU-450)などを用いて発生させた水蒸気を窒素ガスなどのキャリア
ガスと混合して用いる方法などがある。
本発明では、前記工程(d)についで、下記の焼成工程(e)を行うことが好ましい。
焼成工程(e)では、不活性(N2)ガスの存在下、塗膜を350〜450℃の温度条
件下で焼成する工程。この工程(e)では、前記工程(d)における水蒸気を含むガスを不活性ガスに切り替えて供給する。
不活性ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン、窒素等のガスが用いられるが、本発明では安価な窒素ガスが経済性の点から好ましい。
不活性ガス中に空気または酸素ガスを少量含んでいると、膜の架橋が進み、膜強度が向上する。さらにまた、膜の水分吸着が起きにくくなり、イオン拡散防止性を向上させることができる。
イオン拡散防止膜の膜厚が薄いと、イオン拡散防止性能が不充分となることがある。イオン拡散防止膜の膜厚が厚すぎると、クラックが発生することがあり、イオン拡散防止性能が不充分となることがある。
イオン拡散防止膜中のアルカリ含有量が50ppbを越えると、特にTFT型液晶表示セル装置においては、アルカリイオンが拡散して、TFTの動作不良を引き起こすことがある。
イオン拡散防止膜中のアニオンの含有量が10ppmを越えると、基材ガラスからのア
ルカリイオンの拡散を促進することがあり、アルカリイオン拡散防止性能が不十分となることがある。
さらに、イオン拡散防止膜はヤング弾性率として3.0〜15GPa、さらには5.0
〜15GPaの膜強度を有していることが好ましい。強度が低ければ、イオン拡散防止膜
上に透明電極膜、透明絶縁膜(イオンゲッター膜)、配向膜等を設ける際に損傷することがある。強度が15GPaが高いものは、本発明の方法では得ることが困難である。なお
、膜強度は、ナノインデンテーション法により、MTS Systems Corp製:ナノインデ
ンターXPを用い、ヤング弾性率を測定した。
つぎに、本発明に係るイオン拡散防止膜付基材について説明する。
本発明に係るイオン拡散防止膜付基材は、ガラス基材と、ガラス基材上に前記したイオン拡散防止膜の製造方法によって形成されたイオン拡散防止膜とからなることを特徴としている。
イオン拡散防止膜の膜厚は、100〜2,500nm、さらには200〜1,500nmの範囲にあることが好ましい。イオン拡散防止膜の膜厚が薄いと、イオン拡散防止性能が不充分となることがあり、イオン拡散防止膜の膜厚が厚いとクラックが発生することがあり、イオン拡散防止性能が不充分となることがある。
〜15GPaの膜強度を有していることが好ましい。
つぎに、本発明に係る液晶表示セルについて説明する。
本発明に係る第1の液晶表示セルは、少なくとも一方のソーダライムガラス基材の表面にはイオン拡散防止膜、透明電極膜、透明絶縁膜(イオンゲッター膜)および配向膜が順次積層されてなる一対の透明電極付基材が、それぞれの透明電極同士が対向するように所定の間隔をあけて配置され、この一対の透明電極付基材の間にあけられた間隙に液晶が封入されている液晶表示セルにおいて、イオン拡散防止膜が、前記イオン拡散防止膜の製造方法によって形成されたイオン拡散防止膜であることを特徴としている。
止することができる。
基材21a上にイオン拡散防止膜21b、複数の画素電極21c、透明イオンゲッター膜21dおよび配向膜21eが順次積層された電極板21と、ガラス基材22a上にイオン拡散防止膜22b、カラーフィルター22c、透明イオンゲッター膜22d、透明電極22eおよび配向膜22fが順次積層された対向電極板22を有する液晶表示セル2'と、この液晶表示セルの両側に一対の偏光板3'、4'とを備えている。このうち、透明イオンゲッター膜21dおよび22dは、前記透明イオンゲッター膜形成用塗布液を塗布して形成された膜である。
間に形成された回路が作動し、表示信号に対応したカラー画像が対向電極板22の外側に配置された偏光板4を通して観察できるようになっている。
表示ムラがなく、表示品位等に優れている。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
イオン拡散防止膜形成用塗布液(1)の調製
テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイドを40重量%含む水溶液1kg(TPAOH、ライオン(株)製)に、陽イオン交換樹脂の粉末300g(WK−40、三菱化学(株)製)を添加し、室温条件下、100rpmの速度で1時間撹拌した後、添加した陽イオン交換樹脂粉末を濾過して取り除いた。次に、陰イオン交換樹脂の粉末2100g(SAT−10、三菱化学(株)製)を添加し、室温条件下、100rpmの速度で1時間攪拌した後、添加した陰イオン交換樹脂粉末を濾過して取り除いた。
を加えて、10重量%の濃度に調整し、該水溶液中に不純物として含まれるナトリウム(Na)およびカリウム(K)のアルカリ金属元素の化合物、並びに臭素(Br)および塩素(Cl)のハロゲン族元素の化合物の量をそれぞれ原子吸光法(AAS法、(株)日立製作所製偏光ゼーマン原子吸光光度計Z-5710)およびイオンクロマト法(DIONEX製2020i)で測定した。
の温度で200rpmの速度で1時間撹拌した。その後、50℃の温度に加熱し、この温度条件下にて200rpmの速度で攪拌しながら20時間TEOS およびMTMSの加水分解を
行った。
ル(PGP、日本乳化剤(株)製)と溶媒置換する工程に供して、テトラエチルオルソシリ
ケート(TEOS)とメチルトリメトキシシラン(MTMS)の加水分解物からなるケイ素化合物と水分の濃度を調整し、前記ケイ素化合物をSiO2換算基準で12重量%含み、かつ水
分を1重量%含むイオン拡散防止膜形成用塗布液(1)416.73gを得た。
00であった。
前記イオン拡散防止膜形成用塗布液(1)を、ソーダライムガラス基材(旭硝子(株)製
:Na含有量13重量%)上にスピンコート法で塗布し、60℃で3分間乾燥した。その
後、加熱水蒸気中で250℃で30分間水熱処理し、ついで、窒素ガス雰囲気下、400℃で30分間焼成してイオン拡散防止膜付基材(1)を調製した。
リイオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。なお、膜強度およびアルカリイオン拡散防止性能は以下の方法によって測定した。
イオン拡散防止膜付基材(1)上に蒸留水10mlを滴下し、30℃で2時間放置したち
後、蒸留水を全量回収した。その回収した液中のアルカリイオン(ナトリウムイオン)をICP−MSにて定量し、結果を表1に示す。
マトリックス形成成分としてエチルシリケート28(多摩化学工業社製:SiO2濃度 28.8重量%)14.6gを、純水 5gおよびエチルアルコール62.3gとの混合溶媒に添加し、これに濃度61%の硝酸0.1gを加えてエチルシリケートの部分加水分解物
(オリゴマー)溶液(分散液)を調製した。
量%の無機イオン吸着体微粒子ゾル1.0gを加えて24時間攪拌し、ついで、ヘキシレングリコール70g加えた後、減圧蒸留を行い固形分濃度6.0重量%の透明絶縁膜形成
用塗布液(1)を調製した。
パターニングされたITO表示電極つきソーダライムガラス基材(旭硝子(株)製:30Ω/□以下品)上にフレキソ印刷にて塗布液(A)を塗布し、得られた塗膜を90℃で5分間乾燥させた後、高圧水銀ランプで積算光量6,000mJ/cm2(365nm用センサにて測定)の条件で紫外線を照射し、次いで300℃で30分間焼成を行ない透明絶縁膜(1)を形成した。得られた透明絶縁膜(1)の膜厚を触針式表面粗さ計で測定したところ80nmであった。
次に、透明絶縁膜(1)上にポリイミド膜形成用塗料(日産化学(株)製:サンエバー)
をフレキソ印刷で塗布し、100℃で5分間乾燥した後、240℃で30分間加熱処理してポリイミド膜を形成し、ついでラビング処理を行った。
絶縁膜(1)およびラビング処理した配向膜が順次積層した一対の透明電極付き基材を得た
。
また、液晶表示セル(1)を10枚を作成し、高温高湿の環境(相対湿度95%、温度8
0℃)に500時間曝した後に、各液晶パネルの点灯表示テストを実施し、この時の表示ムラの有無および表示性能について目視観察を行い、表示ムラの発生しなかったパネルの枚数を表1に示す。
イオン拡散防止膜付基材(2)の調製
実施例1において、加熱水蒸気中、150℃で30分間水熱処理した以外は同様にしてイオン拡散防止膜付基材(2)を調製した。
イオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
実施例1において、イオン拡散防止膜付基材(2)を用いた以外は同様にして液晶表示セ
ル(2)を作成した。得られた、液晶表示セル(2)について表示ムラの有無および表示性能について目視観察を行い、結果を表1に示す。
イオン拡散防止膜付基材(3)の調製
実施例1において、加熱水蒸気中、350℃で30分間水熱処理した以外は同様にしてイオン拡散防止膜付基材(3)を調製した。得られたイオン拡散防止膜付基材(3)について膜厚、膜中のアルカリ含有量、アルカリイオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
実施例1において、イオン拡散防止膜付基材(3)を用いた以外は同様にして液晶表示セ
ル(3)を作成した。
得られた、液晶表示セル(3)について表示ムラの有無および表示性能について目視観察を
行い、結果を表1に示す。
イオン拡散防止膜形成用塗布液(4)の調製
実施例1において、テトラエチルオルソシリケート89.3g、メチルトリメトキシシラン190.7gおよび99.5重量%濃度のエタノール260.7gを混合した以外は同様にしてケイ素化合物をSiO2換算基準で12重量%含み、かつ水分を1重量%含む
イオン拡散防止膜形成用塗布液900.0gを得た。
を測定(液体クロマトグラフ法)したところ、ポリエチレンオキサイド換算基準で約10,000であった。
実施例1において、イオン拡散防止膜形成用塗布液(4)を用いた以外は同様にしてイオ
ン拡散防止膜付基材(4)を調製した。得られたイオン拡散防止膜付基材(4)について膜厚、膜中のアルカリ含有量、アルカリイオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
実施例1において、イオン拡散防止膜付基材(4)を用いた以外は同様にして液晶表示セ
ル(4)を作成した。得られた、液晶表示セル(4)について表示ムラの有無および表示性能について目視観察を行い、結果を表1に示す。
イオン拡散防止膜形成用塗布液(5)の調製
実施例1において、テトラエチルオルソシリケート122.9g、メチルトリメトキシシラン56.8gおよび99.5重量%濃度のエタノール260.7gを混合した以外は同様にしてケイ素化合物をSiO2換算基準で12重量%含み、かつ水分を1重量%含む
イオン拡散防止膜形成用塗布液500gを得た。
00であった。
実施例1において、イオン拡散防止膜形成用塗布液(5)を用いた以外は同様にしてイオ
ン拡散防止膜付基材(5)を調製した。
得られたイオン拡散防止膜付基材(5)について膜厚、膜中のアルカリ含有量、アルカリ
イオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
実施例1において、イオン拡散防止膜付基材(5)を用いた以外は同様にして液晶表示セ
ル(5)を作成した。得られた、液晶表示セル(5)について表示ムラの有無および表示性能について目視観察を行い、結果を表1に示す。
イオン拡散防止膜形成用塗布液(6)の調製
実施例1において、高純度化されたテトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液261.7g(10重量%のTPAOHを含む)を10分かけて滴下した以外は同様にし
て、ケイ素化合物をSiO2換算基準で12重量%含み、かつ水分を1重量%含むイオン
拡散防止膜形成用塗布液416.7gを得た。
を測定(液体クロマトグラフ法)したところ、ポリエチレンオキサイド換算基準で約12,000であった。
実施例1において、イオン拡散防止膜形成用塗布液(6)を用いた以外は同様にしてイオ
ン拡散防止膜付基材(6)を調製した。
得られたイオン拡散防止膜付基材(6)について膜厚、膜中のアルカリ含有量、アルカリ
イオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
実施例1において、イオン拡散防止膜付基材(6)を用いた以外は同様にして液晶表示セ
ル(6)を作成した。
得られた、液晶表示セル(6)について表示ムラの有無および表示性能について目視観察
を行い、結果を表1に示す。
イオン拡散防止膜形成用塗布液(7)の調製
実施例1において、高純度化されたテトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液1046.8g(10重量%のTPAOHを含む)を20分かけて滴下した以外は同様に
して、ケイ素化合物をSiO2換算基準で12重量%含み、かつ水分を1重量%含むイオ
ン拡散防止膜形成用塗布液416.7gを得た。
を測定(液体クロマトグラフ法)したところ、ポリエチレンオキサイド換算基準で約50,000であった。
実施例1において、イオン拡散防止膜形成用塗布液(7)を用いた以外は同様にしてイオ
ン拡散防止膜付基材(7)を調製した。
得られたイオン拡散防止膜付基材(7)について膜厚、膜中のアルカリ含有量、アルカリ
イオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
実施例1において、イオン拡散防止膜付基材(7)を用いた以外は同様にして液晶表示セ
ル(7)を作成した。得られた、液晶表示セル(7)について表示ムラの有無および表示性能について目視観察を行い、結果を表1に示す。
イオン拡散防止膜形成用塗布液(8)の調製
実施例1において、テトラメチルオルソシリケート65.4g(TMOS、多摩化学工業(株)製)、メチルトリエトキシシラン74.9g(MTES、信越化学工業(株)製)および99.5重量%濃度のエタノール260.7g(ETOH、和光純薬(株)製)を混合した以外は同様にしてケイ素化合物をSiO2換算基準で12重量%含み、かつ水分を1重量%含むイオン拡散防止膜形成用塗布液425.0gを得た。
を測定(液体クロマトグラフ法)したところ、ポリエチレンオキサイド換算基準で約20,000であった。
実施例1において、イオン拡散防止膜形成用塗布液(8)を用いた以外は同様にしてイオ
ン拡散防止膜付基材(8)を調製した。
得られたイオン拡散防止膜付基材(8)について膜厚、膜中のアルカリ含有量、アルカリ
イオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
実施例1において、イオン拡散防止膜付基材(8)を用いた以外は同様にして液晶表示セ
ル(8)を作成した。得られた、液晶表示セル(8)について表示ムラの有無および表示性能について目視観察を行い、結果を表1に示す。
イオン拡散防止膜形成用塗布液(9)の調製
ビス(トリエトキシシリル)エタン22.5g(BTESE、GELEST製)、メチルトリメト
キシシラン52.5g(MTMS、信越化学工業(株)製)および99.5重量%濃度のエタ
ノール147g(ETOH、和光純薬(株)製)を混合して、この混合溶液を20℃の温度に保持し、150rpmの速度で30分間撹拌した。
に20℃の温度で200rpmの速度で1時間撹拌した。その後、75℃の温度に加熱し、この温度条件下にて200rpmの速度で攪拌しながら20時間、前記のシリカ系被膜形成成分(BTESMおよびMTMS)の加水分解を行った。
マトグラフ法)したところ、ポリエチレンオキサイド換算基準で約21,000であった
。
実施例1において、イオン拡散防止膜形成用塗布液(9)を用いた以外は同様にしてイオ
ン拡散防止膜付基材(9)を調製した。
得られたイオン拡散防止膜付基材(9)について膜厚、膜中のアルカリ含有量、アルカリ
イオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
1において、イオン拡散防止膜付基材(9)を用いた以外は同様にして液晶表示セル(9)を作成した。
得られた、液晶表示セル(9)について表示ムラの有無および表示性能について目視観察
を行い、結果を表1に示す。
イオン拡散防止膜形成用塗布液(10)の調製
ビス(トリエトキシシリル)エタン14g(BTESE、GELEST製)、メチルトリメトキシ
シラン21g(MTMS、信越化学工業(株)製)、テトラエチルオルソシリケート24g(TEOS、多摩化学工業(株)製)および99.5重量%濃度のエタノール98g(ETOH、和光純薬(株)製)を混合して、この混合溶液を20℃の温度に保持し、150rpmの速度で30分間撹拌した。
ロオキサイド水溶液308g(10重量%のTPAOHを含む)を10分かけて滴下し、さら
に20℃の温度で200rpmの速度で1時間撹拌した。その後、75℃の温度に加熱し、この温度条件下にて200rpmの速度で攪拌しながら20時間、前記のシリカ系被膜形成成分(BTESE、MTMSおよびTEOS)の加水分解を行った。
。
実施例1において、イオン拡散防止膜形成用塗布液(10)を用いた以外は同様にしてイオン拡散防止膜付基材(10)を調製した。
得られたイオン拡散防止膜付基材(10)について膜厚、膜中のアルカリ含有量、アルカリイオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
実施例1において、イオン拡散防止膜付基材(10)を用いた以外は同様にして液晶表示セル(10)を作成した。得られた、液晶表示セル(10)について表示ムラの有無および表示性能について目視観察を行い、結果を表1に示す。
イオン拡散防止膜形成用塗布液(R1)の調製
テトラエチルオルソシリケート89.3g(TEOS、多摩化学工業(株)製)、メチルトリメトキシシラン56.8g(MTMS、信越化学工業(株)製)および99.5重量%濃度のエタノール260.7g(ETOH、和光純薬(株)製)を混合して、この混合溶液を20℃の温度に保持し、150rpmの速度で30分間撹拌した。
らに20℃の温度で200rpmの速度で1時間撹拌した。その後、50℃の温度に加熱し、この温度条件下にて200rpmの速度で攪拌しながら20時間TEOS およびMTMSの
加水分解を行った。
ル(PGP、日本乳化剤(株)製)と溶媒置換する工程に供して、テトラエチルオルソシリ
ケート(TEOS)とメチルトリメトキシシラン(MTMS)の加水分解物からなるケイ素化合物と水分の濃度を調整し、前記ケイ素化合物をSiO2換算基準で12重量%含み、かつ水
分を1重量%含むイオン拡散防止膜形成用塗布液416.7gを得た。
実施例1において、イオン拡散防止膜形成用塗布液(R1)を用い、加熱水蒸気中で250℃で30分間水熱処理をしなかった以外は同様にしてイオン拡散防止膜付基材(R1)を調製した。
得られたイオン拡散防止膜付基材(R1)について膜厚、膜中のアルカリ含有量、アルカリイオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
実施例1において、イオン拡散防止膜付基材(R1)を用いた以外は同様にして液晶表示セル(R1)を作成した。
得られた、液晶表示セル(R1)について表示ムラの有無および表示性能について目視観察を行い、結果を表1に示す。
イオン拡散防止膜付基材(R2)の調製
実施例1において、比較例1と同様にして調製したイオン拡散防止膜形成用塗布液(R1)を用いた以外は同様にしてイオン拡散防止膜付基材(R2)を調製した。
得られたイオン拡散防止膜付基材(R2)について膜厚、膜中のアルカリ含有量、アルカリイオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
実施例1において、イオン拡散防止膜付基材(R2)を用いた以外は同様にして液晶表示セル(R2)を作成した。得られた、液晶表示セル(R2)について表示ムラの有無および表示性能について目視観察を行い、結果を表1に示す。
イオン拡散防止膜付基材(R3)の調製
実施例1において、加熱水蒸気中、100℃で30分間水熱処理した以外は同様にしてイオン拡散防止膜付基材(R3)を調製した。
得られたイオン拡散防止膜付基材(R3)について膜厚、膜中のアルカリ含有量、アルカリイオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
実施例1において、イオン拡散防止膜付基材(R3)を用いた以外は同様にして液晶表示セル(R3)を作成した。
得られた、液晶表示セル(R3)について表示ムラの有無および表示性能について目視観察を行い、結果を表1に示す。
イオン拡散防止膜付基材(R4)の調製
実施例1において、加熱水蒸気中、500℃で30分間水熱処理した以外は同様にしてイオン拡散防止膜付基材(R4)を調製した。
得られたイオン拡散防止膜付基材(R4)について膜厚、膜中のアルカリ含有量、アルカリイオン拡散防止性能、平均細孔径および膜強度を測定し、結果を表1に示す。
実施例1において、イオン拡散防止膜付基材(R4)を用いた以外は同様にして液晶表示セル(R4)を作成した。
2、2'・・・・・液晶表示セル
3、4・・・・・・偏光板
5・・・・・・・・スペーサ粒子
6・・・・・・・・液晶
11・・・・・・・ガラス基材
12・・・・・・・透明電極膜
13・・・・・・・透明イオンゲッター膜
14・・・・・・・配向膜
17・・・・・・イオン拡散防止膜
18・・・・・・透明電極膜
21・・・・・・・電極板
21a・・・・・・ガラス基材
21b・・・・・・イオン拡散防止膜
21c・・・・・・複数の画素電極
21d・・・・・・透明イオンゲッター膜
21e・・・・・・配向膜
22・・・・・・・対向電極板
22a・・・・・・ガラス基材
22b・・・・・・イオン拡散防止膜
22c・・・・・・カラーフィルター
22d・・・・・・透明イオンゲッター膜
22e・・・・・・透明電極
22f・・・・・・配向膜
23・・・・・・・液晶
31・・・・・・・透明絶縁性基材
32・・・・・・・TFTアレイ
33・・・・・・・透明イオンゲッター膜
34・・・・・・・画素電極
35・・・・・・・配向膜
36・・・・・・・絶縁膜
38・・・・・・・イオン拡散防止膜
41・・・・・・・対向基材
42・・・・・・・ブラックマトリクス(遮蔽膜)
43・・・・・・・カラーフィルター
44・・・・・・・透明イオンゲッター膜
45・・・・・・・対向電極
46・・・・・・・配向膜
51・・・・・・・液晶層
Claims (13)
- 下記の工程(a)〜(d)からなることを特徴とするイオン拡散防止膜の製造方法。
(a)下記一般式(I)および/または下記一般式(II)で示される有機珪素化合物をテトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)の存在下で加水分解して得られるケイ素化合物を含むイオン拡散防止膜形成用塗布液を調製する工程
XnSi(OR)4-n (I)
(式中、Xは水素原子、フッ素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表し、Rは水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。また、nは0〜3の整数である。)
異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜8のアルキル基、フッ素置換アルキル基、アリール基もしくはビニル基を表す。)
(b)イオン拡散防止膜形成用塗布液をガラス基材上に塗布する工程
(c)塗布膜を25〜350℃の温度で乾燥処理する工程(乾燥工程)
(d)水蒸気の存在下、塗布膜を105〜450℃の温度条件下で加熱処理する工程(水熱処理工程) - 前記有機珪素化合物が、前記一般式(I)のn=0の有機珪素化合物(テトラアルキルオルソシリケート(TAOS))から選ばれる1種以上と、前記一般式(I)のn=1〜3の有機珪素化合物(アルコキシシラン(AS))から選ばれる1種以上との混合物であることを特徴とする請求項1に記載のイオン拡散防止膜形成用塗布液の製造方法。
- 前記工程(d)の後に、
(e)不活性ガスの存在下、塗布膜を350〜450℃の温度条件下で焼成する工程(焼成工程)を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のイオン拡散防止膜形成用塗布液の製造方法 - 工程(a)で使用されるテトラアルキルオルソシリケート(TAOS)のモル数(MTAOS)と前記アルコキシシラン(AS)のモル数(MAS)とのモル比(MTAOS)/(MAS)が0.25〜1.5の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のイオ
ン拡散防止膜の製造方法。 - 前記工程(a)において、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド(TAAOH)のモル数(MT)と有機ケイ素化合物の合計モル数(MS)とのモル比(MT)/(MS)が0.1〜0.7の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のイオン拡散防止膜の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法で得られてなり、膜厚が100〜2,500nmの範囲にあるイオン拡散防止膜の製造方法。
- さらに、平均細孔径が1.0〜3.0nmの範囲にあり、アルカリ含有量が50ppm以下であることを特徴とする請求項6に記載のイオン拡散防止膜。
- ガラス基材と、該ガラス基材上形成されたイオン拡散防止膜とからなるイオン拡散防止膜付基材であって、イオン拡散防止膜が請求項1〜5のいずれかに記載の方法で得られたものであることを特徴とするイオン拡散防止膜付基材。
- 前記イオン拡散防止膜の膜厚が100〜2,500nmの範囲にあることを特徴とする請求項8に記載のイオン拡散防止膜付基材。
- 前記イオン拡散防止膜の平均細孔径が1.0〜3.0nmの範囲にあり、アルカリ含有量が50ppb以下であることを特徴とする請求項8に記載のイオン拡散防止膜付基材。
- 少なくとも一方のガラス基材の表面にはイオン拡散防止膜、透明電極膜、透明絶縁膜(イオンゲッター膜)および配向膜が順次積層されてなる一対の透明電極付基材が、それぞれの透明電極同士が対向するように所定の間隔をあけて配置され、この一対の透明電極付基材の間にあけられた間隙に液晶が封入されている液晶表示セルにおいて、イオン拡散防止膜が、請求項1〜5のいずれかに記載のイオン拡散防止膜の製造方法によって形成されてなることを特徴とする液晶表示セル。
- 少なくとも一方のガラス基材の表面にはイオン拡散防止膜、カラーフィルター、透明絶縁膜(イオンゲッター膜)、透明電極膜および配向膜が順次積層されてなる一対の透明電極付基材が、それぞれの透明電極同士が対向するように所定の間隔をあけて配置され、この一対の透明電極付基材の間にあけられた間隙に液晶が封入されている液晶表示セルにおいて、イオン拡散防止膜が、請求項1〜5のいずれかに記載のイオン拡散防止膜の製造方法によって形成されてなることを特徴とするイオン拡散防止膜であることを特徴とする液晶表示セル。
- 少なくとも一方のガラス基材の表面にはイオン拡散防止膜、TFTアレイ(TFT素子、データ電極)、透明絶縁膜(イオンゲッター膜)、透明電極膜および配向膜が順次積層されてなる一対の透明電極付基材が、それぞれの透明電極同士が対向するように所定の間隔をあけて配置され、この一対の透明電極付基材の間にあけられた間隙に液晶が封入されている液晶表示セルにおいて、イオン拡散防止膜が、請求項1〜5のいずれかに記載のイオン拡散防止膜の製造方法によって形成によって形成されてなることを特徴とする液晶表示セル。
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