JP2009155613A - 衣料用洗剤組成物 - Google Patents

衣料用洗剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2009155613A
JP2009155613A JP2007338872A JP2007338872A JP2009155613A JP 2009155613 A JP2009155613 A JP 2009155613A JP 2007338872 A JP2007338872 A JP 2007338872A JP 2007338872 A JP2007338872 A JP 2007338872A JP 2009155613 A JP2009155613 A JP 2009155613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
mass
group
detergent composition
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007338872A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009155613A5 (ja
JP5270148B2 (ja
Inventor
Daiya Murata
大也 村田
Takanori Kodera
孝範 小寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2007338872A priority Critical patent/JP5270148B2/ja
Priority to EP08865955.2A priority patent/EP2223994B1/en
Priority to PCT/JP2008/073960 priority patent/WO2009084729A1/ja
Priority to CN2008801219907A priority patent/CN101903510B/zh
Priority to US12/808,077 priority patent/US8034757B2/en
Publication of JP2009155613A publication Critical patent/JP2009155613A/ja
Publication of JP2009155613A5 publication Critical patent/JP2009155613A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5270148B2 publication Critical patent/JP5270148B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】低温でもより洗浄力が高い衣料用の洗剤組成物を提供する。
【解決手段】(a)一般式(I)で表されるグリセリルモノエーテル又はポリグリセリルモノエーテルと、(b)一般式(II)で表される硫酸エステル塩とを含有し、成分(a)が特定の化合物分布を具備する、衣料用洗剤組成物。
R−O−(C362n−H (I)
(式中、Rは炭素数6〜22の炭化水素基を、nはグリセリンの縮合度であり、整数を示す。)
1−O−(A1O)p−(AO)q−SO3M (II)
(式中、R1は炭素数6〜22の炭化水素基、A1Oはオキシプロピレン基及び/又はオキシブチレン基、AOは特定のオキシアルキレン基、pは1〜5の整数、qは0〜10の整数、Mはアルカリ金属等を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は衣料用洗剤組成物に関する。
近年、洗浄力の更なる向上という観点から、主に植物由来の天然油脂から得られるグリセリンを原料とするグリセリンのモノアルキルエーテル、ポリグリセリンのモノアルキルエーテルといった非イオン界面活性剤を配合することは特許文献1〜7に開示されている。
特開2001−49290号公報 特開2001−49291号公報 特開平11−310792号公報 特開平4−506367号公報 特開平7−500861号公報 特開平3−174496号公報 特開2006−348084号公報
しかしながら、これらグリセリルモノエーテル又はポリグリセリルモノエーテルは、衣料用洗剤組成物に用いた場合には、必ずしも洗浄力の点で満足の行くものではなかった。特に低温ではこれらが高い結晶性を示すため、水に対する溶解性が低く、そのために洗浄力が劣る傾向があった。そこで、鋭意検討したところ、グリセリン基の縮合度とその分布により、洗浄力に大きく影響を与えることが分かった。
即ち、本発明の課題は、特定のグリセリン縮合度を有するグリセリルモノエーテル又はポリグリセリルモノエーテル(以下、グリセリルモノエーテル等ともいう)を用いて、より洗浄力が高い、特に低温での洗浄力が高い衣料用の洗剤組成物を提供することである。
また、炭酸ガスの増加といった炭素循環の観点から、大気中の炭酸ガスを増加しない、いわゆるカーボンニュートラルな成分が求められている。そうした中でグリセリルモノエーテルは、それを得るプロセスにはそのことが期待できる観点からも有望である。
本発明は、(a)一般式(I)で表されるグリセリルモノエーテル又はポリグリセリルモノエーテル〔以下、成分(a)という〕と、(b)一般式(II)で表される硫酸エステル塩〔以下、成分(b)という〕とを含有する衣料用洗剤組成物であって、成分(a)が一般式(I)中のグリセリンの縮合度nが異なる複数の化合物を含む、衣料用洗剤組成物に関する。
R−O−(C362n−H (I)
(式中、Rは炭素数6〜22の炭化水素基を、nはグリセリンの縮合度であり、整数を示す。)
1−O−(A1O)p−(AO)q−SO3M (II)
(式中、R1は炭素数6〜22の炭化水素基、A1Oはオキシプロピレン基及び/又はオキシブチレン基、AOはオキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基の少なくとも1種を含んだオキシアルキレン基、pは1〜5の整数、qは0〜10の整数、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、NH4または炭素数2〜3のアルカノールアンモニウム基を表す。)
本発明によれば、低温での洗浄条件でも優れた洗浄力を示す衣料用の洗剤組成物が提供される。
<成分(a)>
本発明の成分(a)は、グリセリン又はその縮合物であるポリグリセリン中の水酸基の水素原子の一つが、炭素数6〜22の炭化水素基で置換させてエーテル結合を形成したグリセリルモノエーテル等である。
成分(a)は、一般式(I)中のグリセリンの縮合度nが異なる化合物を2種以上、特に3種以上を含むことが低温での洗浄性能の観点から好ましい。なかでも、Rが炭素数12及び又は炭素数14のアルキル基であって且つグリセリンの縮合度nが3〜5の範囲でnが異なる複数の化合物を含むことが好ましく、その合計の比率は、縮合度nが1〜7である化合物の合計に対して40質量%以上が好ましく、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、より更に好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。また、低温での洗浄性能の観点から前記比率の上限は、99質量%以下であることが好ましく、95質量%以下であり、更に90質量%以下、特に85質量%以下であることが好ましい。成分(a)中、Rが炭素数12及び又は炭素数14のアルキル基であって、且つグリセリンの縮合度nが3〜5のものが最も高い洗浄性能を示す。しかしこの範囲であってもグリセリンの縮合度nが単一のもののみからなる場合、結晶化しやすいため、特に低温で水への溶解性が劣り、その結果、洗浄力は低下する傾向を示す。一方、成分(a)がグリセリンの縮合度nの異なる複数の化合物を含む場合、結晶化が抑制されるため低温でも高い溶解性を示し、その結果良好な洗浄性能が得られる。従って、成分(a)中のグリセリンの縮合度nが3〜5であるもののうち3種全部(n=3、4、5)を含むことが、より好ましい。更に、成分(a)中の、Rが炭素数12及び又は炭素数14のアルキル基であって、且つグリセリンの縮合度nが3〜5であるポリグリセリルモノエーテルの合計の前記比率を99質量%以下とした場合には、低温での溶解性が著しく向上し、その結果洗浄性能が大きく向上する効果が得られる。一般にこの含有量が低いほど低温での溶解性は向上するが、同時に常温での洗浄性能が低下する傾向にあるため、適度なバランスが求められる。また洗剤組成物が液体の場合には、保存中の分離を抑制し、長期間保存した場合でも商品価値を維持する事が可能となる。
本発明の成分(a)は、成分(a)中の一般式(I)中のRが炭素数12のアルキル基でグリセリンの縮合度nが3〜5である化合物(a-1)と、一般式(I)中のRが炭素数14のアルキル基でグリセリンの縮合度nが3〜5である化合物(a-2)の合計の比率が40質量%以上であり、これら化合物(a-1)及び化合物(a-2)から選ばれるnの異なる複数の化合物、特にn=3、4、5の3種の化合物を含有することが好ましい。
洗浄力の観点から、成分(a)の原料であるグリセリンの縮合度nは4が最も好ましく、縮合度が1から7であるグリセリルエーテル中、グリセリンの縮合度nが4であるグリセリルモノエーテルの合計の比率が10質量%以上、更に15質量%以上、より更に20質量%以上、特に30質量%以上であることが好ましい。
また、成分(a)中、グリセリンの縮合度nが1又は2であるグリセリルモノエーテル等の比率は合計で50質量%未満、更に35質量%以下であることが好ましい。更に、成分(a)中、グリセリンの縮合度nが1であるグリセリルモノエーテルの含有量が30質量%未満、更に20質量%以下であることが好ましい。
一般式(I)中のRは、直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和の何れでも良く、炭素数6〜22、更に12〜14、特に12のアルキル基が好ましい。成分(a)中、更には、一般式(I)でグリセリンの縮合度nが1〜7である化合物の合計中、一般式(I)中のRが炭素数12〜14、特に炭素数12及び14のアルキル基である化合物の比率は合計で、好ましくは40質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、最も好ましくは95%以上である。
一般式(I)中の縮合するポリグリセリン部分が(C362nと標記されている。しかし、これは直鎖型のみを表すものではなく、分岐型、及び直鎖型と分岐型とのランダムな混合を含むものである。表現の便宜上この様に表現したものであることを付言する。
成分(a)を構成するグリセリンの縮合度の質量割合〔成分(a)中の質量割合〕は、ガスクロマトグラフィー(GC)法のエリア%から求めることが出来る。
本発明の成分(a)は、例えば、炭素数6〜22のアルコールに所定量の2,3−エポキシ−1−プロパノール(グリシドール)をアルカリ触媒の存在下で反応させることで得られる。また、特開2000−160190号公報の段落0007〜0011に記載されたような方法で製造することもできる。
成分(a)におけるグリセリンの結合様式は、直線型(グリセリンが1,3位で結合するもの)、分岐型(1,2位でグリセリンが結合するもの、1,2位で結合するグリセリン(2位の方)の1,3位に更にグリセリンが結合するもの等)があるが、いずれでもよい。
一般に、成分(a)のようなグリセリルモノエーテルは、縮合度の異なる化合物の混合物として得られるが、本発明では、洗浄力の観点から、グリセリンの縮合度nの異なる複数の化合物、好ましくは、グリセリンの縮合度が3〜5の化合物が所定比率にあるものを用いるため、必要に応じて反応物を蒸留等により精製してこの範囲の縮合度の化合物を得ることが出来る。
<成分(b)>
本発明で用いられる成分(b)は、下記一般式(II)で表される硫酸エステル塩である。一般式(II)の化合物はアルキルエーテル硫酸エステル塩を含む。
1−O−(A1O)p−(AO)q−SO3M (II)
(式中、R1は炭素数6〜22の炭化水素基、A1Oはオキシプロピレン基及び/又はオキシブチレン基、AOはオキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基の少なくとも1種を含んだオキシアルキレン基、pは1〜5の整数、qは0〜10の整数、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、NH4または炭素数2〜3のアルカノールアンモニウム基を表す。)
一般式(II)中のR1である炭化水素基としては、好ましくは炭素数8〜16、より好ましくは炭素数10〜14、特に好ましくは炭素数12〜14のアルキル基が好ましい。更に、起泡力、乳化力等の性能面やカーボンニュートラルという環境面から、直鎖アルキル基、なかでも天然油脂原料由来の直鎖アルキル基であることが好ましい。
一般式(II)中のA1Oであるオキシアルキレン基としては、オキシプロピレン基及びオキシブチレン基の少なくとも1つを含んだオキシアルキレン基及びこれらの2種以上の組合せが挙げられる。A1Oはオキシプロピレンを含むことが好ましく、R1−O−に結合する基がオキシプロピレン基であることが好ましい。
また、一般式(II)中のAOであるオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基(以下、EO基と表記する場合もある)、オキシプロピレン基(以下、PO基と表記する場合もある)、オキシブチレン基(以下、BO基と表記する場合もある)の少なくとも1つを含んだオキシアルキレン基であり、これらの2種以上の組合せを使用できる。
一般式(II)の化合物は、R1−O−にPO基及び/又はBO基が結合した構造を有し、A1OとしてPO基及びBO基の両方のオキシアルキレン基を含む場合は、ブロック付加でもランダム付加でも何れでも良い。A1OとAOが共にPO基の場合、一般式(II)の化合物は、R1−O−(PO)p+q−SO3Mのプロピレンオキサイド付加物である。なお、R1−O−にPO基、次いでBO基が付加した構造の場合R1−O−(PO)s−(BO)t−SO3Mのプロピレンオキサイド・ブチレンオキサイド付加物となり、s+tがpの範囲にある場合、q=0の化合物とみなすことができる。R1−O−にBO基、次いでPO基が付加した構造の場合も同様である。
一般式(II)中のpは、(A1O)の付加モル数であり、1〜5の整数であるが、製造時における製造効率や洗浄性能の観点から、好ましくは1〜4の整数であり、より好ましくは1〜3の整数である。
一般式(II)中のqは、(AO)の付加モル数であり、洗浄性等の観点から、0〜10の整数である。pの値によってqの好ましい数は異なる。
また、一般式(II)中のMは、塩を形成する陽イオン基であり、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、及びアルカノールアンモニウムイオン等が挙げられる。
Mを形成するためのアルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられ、アルカリ土類金属としては、カルシウム等が挙げられ、アルカノールアンモニウムイオンとしては、トリエタノールアンモニウムイオン等が挙げられる。これらの中では、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属が好ましく、ナトリウムが特に好ましい。
成分(b)は、取り扱い性の観点から、粉末状であることが好ましいが、含水ペースト等の形態であってもよい。
一般式(II)で表される成分(b)の製法は特に限定されない。例えば、以下の工程(X)〜(Z)を含む方法により製造することができる。
工程(X):炭素数6〜22の炭化水素基を有するアルコール1モルに対して、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドの少なくとも1つを含んだアルキレンオキサイドを、平均で0超5以下のモル数で付加させる工程
工程(Y):上記工程(X)で得られたアルキレンオキサイド付加物に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドの少なくとも1つを含んだアルキレンオキサイドを平均で0以上10以下のモル数で付加させてアルコキシレートを得る工程
工程(Z):上記工程(Y)で得られたアルコキシレートを硫酸化し、次いで中和する工程
上記の方法で得られる反応生成物は下記一般式(i)〜(iv)で表される化合物の混合物であってもよい。これらのうち、一般式(ii)の化合物と一般式(iii)の化合物(AOがPO基及び/又はBOのみ場合)と一般式(iv)の化合物は前記一般式(II)で表される硫酸エステル塩である。
1−O−SO3M (i)
1−O−(A1O)x−SO3M (ii)
1−O−(AO)y−SO3M (iii)
1−O−(A1O)z−(AO)z'−SO3M (iv)
なお、一般式(ii)〜(iv)中のx、y、z、z'は、それぞれ1以上の整数であり、R1及びMは、一般式(II)におけるR1及びMと同じである。
工程(X)におけるアルコールの炭化水素基としては、汎用性、取り扱い性の観点から、炭素数8〜16のアルキル基が好ましく、炭素数10〜14のアルキル基がより好ましく、炭素数12〜14のアルキル基が特に好ましい。さらに、起泡力及び乳化力性能の観点から、直鎖アルキル基であることが好ましい。
また、工程(X)におけるアルキレンオキサイドの使用量は、上記アルコール1モルに対するアルキレンオキサイドの平均付加モル数が0より大きく5以下となる量である。
工程(Y)におけるアルキレンオキサイドの使用量は、工程(X)で得られたアルキレンオキサイド付加物1モルに対するアルキレンオキサイドの平均付加モル数が0〜10モルとなる量である。
工程(X)〜(Y)の実施は、従来公知の方法により行うことができる。すなわち、反応容器にアルコールまたはアルキレンオキサイド付加物と、アルコールまたはアルキレンオキサイド付加物に対し0.5〜1モル%のKOH等を触媒として仕込み、昇温・脱水し、130〜160℃の温度で、所定量のアルキレンオキサイドを付加反応させることにより製造できる。
工程(Z)における硫酸化の方法としては、三酸化硫黄(液体又は気体)、三酸化硫黄含有ガス、発煙硫酸、クロルスルホン酸等を用いる方法が挙げられるが、特に、廃硫酸及び廃塩酸等の発生を防止する観点から、三酸化硫黄をアルコキシレートと同時にガス状又は液状で連続的に供給する方法が好ましい。
得られた硫酸化物の中和方法に限定はなく、所定量の中和剤中に硫酸化物を添加・攪拌しながら中和するバッチ式、硫酸化物と中和剤を配管内へ連続的に供給し、攪拌混合機で中和する連続式等を採用できる。使用できる中和剤としてはアルカリ金属水溶液、アンモニア水、トリエタノールアミン等が挙げられるが、アルカリ金属水溶液が好ましく、水酸化ナトリウムがより好ましい。
<成分(c)>
本発明の衣料用洗剤組成物は、アルカリ剤〔以下、成分(c)ともいう〕を含有することができる。成分(c)としては、本組成物が粉末状の場合、炭酸塩、重炭酸塩、ケイ酸塩、オルトケイ酸塩、メタケイ酸塩、結晶性珪酸塩、リン酸塩等が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が好ましい。これらのアルカリ剤は1種類でも、2種類以上の混合物としても用いることができる。具体的には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、1号ケイ酸ナトリウム、2号ケイ酸ナトリウム、3号ケイ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウムなどが挙げられる。ここで、結晶性珪酸塩は、20℃のイオン交換水に0.1質量%分散した分散液の最大pHが11以上であり、且つこの分散液1LのpHを10にするために5ml以上の0.1N−HCl水溶液を要するアルカリ性物質であり、後述する成分(d)のゼオライト(結晶性アルミノ珪酸塩)とは区別される。結晶性珪酸塩は層状ものが好ましく、特開平7−89712号公報、特開昭60−227895号公報及びPhys.Chem.Glasses.7,p127-p138(1966)、Z.Kristallogr.,129,p396-p404(1969)等に記載されているものを使用できる。0.42Na2O・0.14K2O・SiO2・0.03CaO・0.0005MgOで表される結晶性珪酸塩が好適に用いられる。また、ヘキスト社より商品名「Na−SKS−6」(δ−Na2Si25)として、粉末状、顆粒状のものが入手できる。また本組成物が液体状の形態である場合には(c)成分としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルモノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、3−アミノプロパノール等のアルカノールアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等、珪酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩類を使用することができ、特にモノエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムから選ばれる1種以上が好ましい。
本発明の衣料用洗剤組成物のpHは、0.1質量%の濃度にイオン交換水で希釈した場合に、20℃で、pH7〜14が好ましく、更に好ましくはpH8〜12、最も好ましくはpH9〜11である。
<成分(d)>
本発明の衣料用洗剤組成物は、(d)ゼオライト〔以下、成分(d)ともいう〕を含有することができる。ここで、成分(d)のゼオライトは結晶性アルミノ珪酸塩であり、式(d1)で表される化合物が好ましく、更に(d2)で表される化合物が好ましい。
a(M2O)・Al23・b(SiO2)・w(H2O) (d1)
(式中、Mはアルカリ金属原子、a、b、wは各成分のモル比を表し、一般的には0.7≦a≦1.5、0.8≦b≦6、wは任意の正数を表す。)
Na2O・Al23・n(SiO2)・m(H2O) (d2)
(ここで、nは1.8〜3の数を表し、mは1〜6の数を表す。)
成分(d)としては、A型、X型あるいはP型ゼオライトに代表される合成ゼオライトが挙げられる。成分(d)の好適な平均粒子径は0.1〜10μmである。
<成分(e)>
本発明の洗剤組成物は、成分(e)として炭素数6〜22のアルコールを含有することが好ましい。成分(e)を成分(a)と併用した場合には、さらに成分(a)の結晶化を抑制する傾向にあるため、低温での洗浄性能の向上効果をさらに高める事が出来る。成分(e)の配合量は成分(a)に対して0.001から20質量%、好ましくは0.001から10質量%、さらに0.1から10質量%が好ましい。成分(d)の含有量が20質量%を超える場合には、成分(e)自体が汚れとして作用してしまうため、洗浄性能が損なわれる傾向にある。
成分(e)は、炭素数6〜22のアルキル基を有するアルコールが好ましく、アルキル基は直鎖でも分岐を有する物でも良いが、特に1−デカノール、1−ドデカノール、1−テトラデカノールが好ましい。
<成分(f)>
本発明の洗剤組成物は、成分(f)としてグリセリン及びポリグリセリンから選ばれる一種以上の化合物を含有することが出来る。成分(f)を成分(a)と併用した場合にも、成分(a)の結晶化を抑制する傾向にあるため、低温での洗浄性能の向上の観点から好ましい。また、本発明の洗剤組成物が液体の場合には、洗剤組成物の粘度が低下する傾向にあるため、計量性が良好になりうる。成分(f)の配合量は成分(a)に対して0.001から50質量%、好ましくは0.001から20質量%、さらに好ましくは0.1から10質量%、特に1から5質量%が好ましい。
成分(f)はグリセリン及び乃至はポリグリセリンが好ましく、ポリグリセリンの場合には縮合度や結合様式に特に限定はない。ポリグリセリンの縮合度としては2〜8が挙げられる。また鎖状、環状のいずれでも良い。
<成分(g)>
本発明の洗剤組成物は、成分(g)として、(g−1)炭素数10〜18、好ましくは12〜14のアルキル硫酸エステル塩及び又はポリオキシエチレンアルキル(炭素数10〜18、好ましくは12〜14)エーテル硫酸エステル塩〔以下、成分(g−1)ともいう〕、(g−2)脂肪酸塩〔以下、成分(g−2)ともいう〕から選ばれる一種以上の界面活性剤を含有することができる。
<成分(g−1)>
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩において、エチレンオキサイドの平均付加モル数は0.5〜5.0が好ましい。成分(g−1)としてはデシル硫酸エステル塩、ドデシル硫酸エステル塩、テトラデシル硫酸エステル塩、エチレンオキサイドの平均付加モル数が1から3のポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンテトラデシルエーテル硫酸エステル塩が好ましい。これらの塩の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム、アンモニウムが好ましい。
<成分(g−2)>
本発明の洗剤組成物において、成分(g−2)として脂肪酸塩を併用した場合には、成分(g−2)が洗浄水中の硬度成分と結合して金属石鹸を生成した場合、成分(a)が一般的な界面活性剤よりも微細に分散させることから、泡消し効果が増大する傾向にある。そのために脂肪酸塩の配合量を低下させることが出来る。成分(a)+(b)と成分(g−2)の比率は、質量比[(a)+(b)]/(g−2)で好ましくは1000/1〜1/10、より好ましくは100/1〜1/1、特に好ましくは50/1〜2/1、最も好ましくは10/1〜3/1である。成分(g)としては、炭素数12〜22の脂肪酸塩が好ましく、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等が挙げられる。これらの塩の対イオンとしてはナトリウム、カリウムが好ましく、特にナトリウムが好ましい。
<その他の成分>
本発明の衣料用洗剤組成物は、成分(a)、成分(b)、及び成分(g)以外の界面活性剤を含有することができる。成分(a)、成分(b)、及び成分(g)以外の界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び陽イオン性界面活性剤の1種又は組み合わせを挙げることができるが、好ましくは陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤である。
成分(b)や(g)以外の陰イオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、又はα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩が好ましい。本発明では低温での洗浄性能を高める目的から、アルキル鎖の炭素数が10〜14、より好ましくは12〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩またはアルキル鎖の炭素数が12〜18、より好ましくは14〜18のα−スルホ脂肪酸エステル塩を成分(b)と併用することも出来る。これらの塩の対イオンとしては、アルカリ金属塩やアミン類が好ましく、特にナトリウム及び/又はカリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンが好ましい。
本発明においては、洗浄性の観点で、成分(b)及び成分(g)以外の陰イオン性界面活性剤の配合量は、成分(b)に対し100質量%以下、好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは50質量%以下、特に30質量%以下が好ましい。
一方、低温洗浄性を更に高める場合や製剤化の観点から、成分(b)及び成分(g)以外の陰イオン性界面活性剤を併用することが好ましく、成分(b)以外の陰イオン性界面活性剤の配合量は、成分(b)に対して1質量%以上、好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、特に10質量%以上が好ましい。
成分(a)以外の非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜20)エーテル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜20)フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーが好ましい。特に、非イオン性界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルコールにエチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを4〜20モル付加した〔HLB値(グリフィン法で算出)が10.5〜15.0、好ましくは11.0〜14.5であるような〕ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが洗浄性能を高める目的で好ましい。
本発明においては、洗浄性の観点から、成分(a)以外の非イオン性界面活性剤の配合量は、成分(a)に対して100質量%以下、好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは50質量%以下、特に30質量%以下で含有することが好ましい.
一方、低温洗浄性を更に高める場合や製剤化の観点から、成分(a)以外の非イオン性界面活性剤を併用することが好ましく、成分(a)以外の非イオン性界面活性剤の配合量は、成分(a)に対して1質量%以上、好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、特に10質量%以上が好ましい。
また、本発明の衣料用洗剤組成物は、有機ビルダーや成分(c)、成分(d)以外の無機ビルダーを含有することができる。有機ビルダーとしては、カルボン酸塩(アミノカルボン酸塩、ヒドロキシアミノカルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、シクロカルボン酸塩、マレイン酸誘導体、シュウ酸塩等)、有機カルボン酸(塩)ポリマー(アクリル酸重合体及び共重合体、多価カルボン酸重合体及び共重合体、グリオキシル酸重合体、多糖類及びこれらの塩等)等が挙げられる。中でも有機カルボン酸(塩)ポリマーが好ましい。これらビルダーの塩において、対イオンとしては、アルカリ金属塩、アミン類が好ましく、特にナトリウム及び/又はカリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンが好ましい。これらのビルダーは、単独で又は2種以上を併用することができる。
特に本発明の洗剤組成物がカルボン酸(塩)ポリマーを含有する場合、成分(a)との親和性が高いため、洗剤組成物が粉末状の場合、ポリマーの持つ吸水性を抑制することができる。このため洗剤粒子の耐ケーキング性を維持したままポリマーの高配合が可能となり、洗浄性能の向上が認められる。また洗剤組成物が液状の場合、成分(a)がカルボン酸(塩)ポリマーの析出を抑制される効果が得られるために貯蔵安定性を高めることが出来る。
本発明の衣料用洗剤組成物は、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白活性化剤等)、再汚染防止剤(カルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤(ジアルキル型第四級アンモニウム塩、粘土鉱物等)、還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光増白剤(ビフェニル型、アミノスチルベン型等)、泡コントロール剤(シリコーン等)、香料、酵素(プロテアーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、アミラーゼ、リパーゼ等)等の添加剤を含有させることができる。
本発明の洗剤組成物にビフェニル型、あるいはアミノスチルベンゼン型の蛍光増白剤を配合した場合、これら蛍光増白剤の成分(a)に対する溶解度が小さいため、蛍光増白剤が界面活性剤のミセルへ取り込まれる量が抑制され、洗濯物に対する蛍光増白剤の洗着性が向上する。このため蛍光増白剤の配合量を低減させる事が出来る。同様の機構により、香料、特にcLogPが3以上の香料の界面活性剤ミセル中への溶解量が少なくなることから、洗濯物に付着するの残香性を高めたり、洗濯時と洗濯後の香調の変化を小さくすることが出来る。また同様の機構により、シリコーンの洗濯物への吸着量を高めることが出来る。
本発明の洗剤組成物に酵素を配合した場合、成分(a)の酵素活性阻害率が低いことから貯蔵中の酵素活性の低下を抑制することが出来る。
また、組成物が粒子状である場合の流動性及び耐ケーキング性の観点から、表面改質を行っても良い。表面改質剤としては、成分(d)を用いることができ、その他に、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性珪酸塩等の珪酸塩化合物、金属石鹸、粉末の界面活性剤等の微粉体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー又はその塩等のポリカルボン酸塩等の水溶性ポリマー、脂肪酸が挙げられる。より好ましくは成分(d)、結晶性珪酸塩であり、更に好ましくは成分(d)である。
組成物が粒子状である場合、成分(a)とポリエチレングリコールを併用することで、造粒行程での流動性が高まることから微粉の発生を抑制することが出来る。これにより粉の飛散性を抑制する事が可能となるほか、耐ケーキング性を高めることが出来る。
<衣料用洗剤組成物>
本発明の衣料用洗剤組成物は、成分(a)を1〜80質量%、更に3〜40質量%、特に5〜20質量%含有することが好ましい。また、成分(b)を1〜80質量%、更に1.5〜40質量%、特に2〜20質量%含有することが好ましい。また、成分(c)を1〜90質量%、更に5〜50質量%、特に10〜40質量%含有することが好ましい。また、成分(d)を1〜90質量%、更に5〜50質量%、特に10〜40質量%含有することが好ましい。
特に成分(a)と成分(b)の質量比は洗剤組成物の性能に影響を与える。特に洗浄性の観点から、成分(a)と成分(b)の質量比は成分(a)/成分(b)=5/95〜95/5が好ましく、更に10/90〜90/10、特に25/75〜75/25が好ましい。
また成分(e)は、成分(a)に対して0.001〜20質量%、更に0.01%〜10質量%、特に0.1〜5質量%含有することが好ましい。また成分(f)は、成分(a)に対して0.001〜50質量%、更に0.01〜20質量%、更に0.01%〜10質量%、特に0.05〜5質量%含有することが好ましい。
また、成分(a)以外の界面活性剤の組成物中の含有量は、0.1〜50質量%、更に3〜30質量%、特に5〜15質量%が好ましい。特に、(g−1)成分の組成物中の含有量は、3〜30質量%、更に5〜20質量%、特に5〜15質量%が、(g−2)成分の組成物中の含有量は0.1〜15質量%、更に1〜10質量%、特に1〜5質量%が好ましい。
また、界面活性剤中の陰イオン性界面活性剤の比率は、洗浄性の観点から、5〜95質量%、更に10〜90質量%が好ましく、特に25〜75質量%が好ましい。
本発明の衣料用洗剤組成物は、粉末状であることが好ましく、嵩密度が300〜1000g/L、更に500〜900g/L、特に600〜800g/Lであることが好ましい。また、平均粒子径が150〜3000μm、更に500〜1500μm、特に600〜1200μmであることが好ましい。
下記の配合成分及び表1の成分を用いて、表1に示す粉末の衣料用洗剤組成物を、また表2の成分を用いて、表2に示す液体の衣料用洗剤組成物を調製し、下記の方法で洗浄力を評価した。結果を表1、2に示す。
〔1〕配合成分
<アルキルエーテル硫酸エステル塩(b1)>
炭素数12の直鎖アルコール〔商品名:カルコール2098、花王(株)製〕2340gおよびKOH3.5gを攪拌装置、温度制御装置、自動導入装置を備えたオートクレーブに仕込み、110℃、1.3kPaにて30分間脱水を行った。脱水後窒素置換を行い、120℃まで昇温した後、プロピレンオキサイドを1460g仕込んだ。120℃にて付加反応・熟成を行った後、80℃まで冷却し、4.0kPaで未反応のプロピレンオキサイドを除去した。未反応プロピレンオキサイド除去後、3.8gの酢酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌した後、抜き出しを行い、プロピレンオキサイドの平均付加モル数が2.0であるアルコキシレートを得た。
得られたアルコキシレートを、SO3ガスを用いて下降薄膜式反応機(以下FFR)にて硫酸化した。得られた硫酸化物をNaOH水溶液にて中和し、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル硫酸エステル塩を含む組成物を得た。
GC分析の結果から、得られた組成物には、プロピレンオキサイドが1モル以上付加した構造のポリオキシプロピレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が98質量%、アルキル硫酸エステル塩が2質量%含まれていた。
<アルキルエーテル硫酸エステル塩(b2)>
炭素数12のアルコール(花王(株)、製品名:カルコール2098)2340gおよびKOH3.5gを攪拌装置、温度制御装置、自動導入装置を備えたオートクレーブに仕込み、110℃、1.3kPaにて30分間脱水を行った。脱水後窒素置換を行い、120℃まで昇温した後、プロピレンオキサイドを511g仕込んだ。120℃にて付加反応・熟成を行った後、145℃に昇温し、エチレンオキサイドを1107g仕込んだ。145℃にて付加反応・熟成を行った後、80℃まで冷却し、4.0kPaで未反応のエチレンオキサイドを除去した。未反応エチレンオキサイド除去後、3.8gの酢酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌した後、抜き出しを行い、プロピレンオキサイドの平均付加モル数が0.7モル、エチレンオキサイドの平均付加モル数が2.0モルであるアルコキシレートを得た。
得られたアルコキシレートを、SO3ガスを用いて下降薄膜式反応機(以下FFR)にて硫酸化した。得られた硫酸化物をNaOH水溶液にて中和し、アルキルエーテル硫酸エステル塩組成物を得た。
GCおよびNMR分析の結果、得られた組成物には、プロピレンオキサイドが1モル以上付加した構造の硫酸エステル塩が60質量%含まれていた。
<LAS>
LASは、花王(株)製ネオペレックスG−15を用いた。
<グリセリルアルキルエーテル>
ラウリルアルコール93.2g(0.50mol)、ランタントリフラート2.94g(0.0050mol)を300mL四つ口フラスコに入れ、窒素気流下、撹拌しながら90℃まで昇温した。次に、その温度を保持しながらグリシドール148.16g(2.0mol)を24時間で滴下し、そのまま2時間撹拌を続け、反応生成物243.5gを得た。得られた反応生成物をガスクロマトグラフィーによって分析した結果、グリシドール転化率99.9%以上、ラウリルアルコール6.0質量%であった。また得られたラウリルポリグリセリルエーテルのうち、グリセリンの縮合度nが3〜5のものの割合は、nが1〜7のものの合計に対して43.3質量%であった。よって、該生成物〔グリセリルアルキルエーテル〕は、グリセリンの縮合度nが異なる複数の化合物を含有することを確認し、nが3〜5に関してはいずれのものも含まれていた。
<AE>
AEは、花王(株)製のポリオキシエチレンアルキルエーテルを用いた。AEのアルキル鎖長は、C12/C14=72/28(質量比)であり、エチレンオキサイド平均付加モル数は6であった。
<ポリマー>
ポリアクリル酸(平均分子量1.5万;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算)
<ゼオライト>
ゼオライトは、(株)東ソー製、平均粒径3μmの4A型ゼオライトを用いた。
〔2〕粉末洗剤組成物の洗浄力の評価方法
水道水1Lに対して、表1に示す洗剤組成物0.667gを溶解した後、下記の通り調製した、ほうれん草汚染布5枚を入れ、ターゴトメータを用いて80回転/分の条件で20℃(液温)、10分間洗濯を行った。十分すすいだ後に乾燥させ、下記の式により洗浄率を測定した。
洗浄率(%)=(洗浄後の反射率−洗浄前の反射率)/(白布の反射率−洗浄前の反射率)×100
反射率は日本電色工業(株)製NDR-10DPで460nmフィルターを使用して測定した。
〔3〕液体洗剤組成物の洗浄力の評価方法
水道水1Lに対して、表2に示す液体洗剤組成物0.833gを投入した後、下記の通り調製したほうれん草汚染布5枚を入れ、ターゴトメータを用いて80回転/分の条件で20℃(液温)、10分間洗濯を行った。十分すすいだ後に乾燥させ、粉末洗剤組成物の評価と同様の方法にて洗浄率を測定した。
<ほうれん草汚染布の調製>
市販のほうれん草をミキサーにより粉砕した後、生成した液体部分を木綿布により濾別した。得られた液体0.5gを6cm×6cmの木綿金布#2023上に均一に塗布し、20℃で12時間乾燥させたものを試験に供した。
Figure 2009155613
(注)陰イオン性界面活性剤比率は、表1の組成の場合、以下の式で算出されるものである。
陰イオン性界面活性剤比率(質量%)=陰イオン性界面活性剤/(陰イオン性界面活性剤+非イオン性界面活性剤)×100
ここで、「陰イオン性界面活性剤」は陰イオン性界面活性剤の質量%であり、「アルキルエーテル硫酸エステル塩(b1)の質量%+アルキルエーテル硫酸エステル塩(b2)の質量%+LASの質量%」で求まる値であり、「非イオン性界面活性剤」は非イオン性界面活性剤の質量%であり、「グリセリルアルキルエーテルの質量%+AEの質量%」で求まる値である。また、硫酸ナトリウムの「残部」とは、組成物合計の質量比を100とする量である。
Figure 2009155613
表2中、水酸化ナトリウムの「調整量」とは、組成物のpH(20℃)を9とする量である。また、水の「残部」とは、組成物合計の質量比を100とする量である。

Claims (5)

  1. (a)一般式(I)で表されるグリセリルモノエーテル又はポリグリセリルモノエーテル〔以下、成分(a)という〕と、(b)一般式(II)で表される硫酸エステル塩〔以下、成分(b)という〕とを含有する衣料用洗剤組成物であって、成分(a)が一般式(I)中のグリセリンの縮合度nが異なる複数の化合物を含む、衣料用洗剤組成物。
    R−O−(C362n−H (I)
    (式中、Rは炭素数6〜22の炭化水素基を、nはグリセリンの縮合度であり、整数を示す。)
    1−O−(A1O)p−(AO)q−SO3M (II)
    (式中、R1は炭素数6〜22の炭化水素基、A1Oはオキシプロピレン基及び/又はオキシブチレン基、AOはオキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基の少なくとも1種を含んだオキシアルキレン基、pは1〜5の整数、qは0〜10の整数、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、NH4または炭素数2〜3のアルカノールアンモニウム基を表す。)
  2. 成分(a)中、一般式(I)中のRが炭素数12及び又は炭素数14のアルキル基であって且つグリセリンの縮合度nが3〜5である化合物の比率が、一般式(I)中のグリセリンの縮合度nが1〜7である化合物に対して40質量%以上である請求項1記載の衣料用洗剤組成物。
  3. 成分(a)中、グリセリンの縮合度nが1又は2である化合物の比率が50質量%未満である請求項1記載の衣料用洗剤組成物。
  4. 炭素数6〜22のアルコールを、成分(a)に対して0.001〜20質量%含有する請求項1〜3いずれか記載の衣料用洗剤組成物。
  5. グリセリン及びポリグリセリンから選ばれる一種以上の化合物を、成分(a)に対して0.001〜50質量%含有する請求項1〜4いずれか記載の衣料用洗剤組成物。
JP2007338872A 2007-12-28 2007-12-28 衣料用洗剤組成物 Expired - Fee Related JP5270148B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007338872A JP5270148B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 衣料用洗剤組成物
EP08865955.2A EP2223994B1 (en) 2007-12-28 2008-12-26 Laundry detergent composition
PCT/JP2008/073960 WO2009084729A1 (ja) 2007-12-28 2008-12-26 衣料用洗剤組成物
CN2008801219907A CN101903510B (zh) 2007-12-28 2008-12-26 衣料用洗剂组合物
US12/808,077 US8034757B2 (en) 2007-12-28 2008-12-26 Detergent composition for clothing

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007338872A JP5270148B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 衣料用洗剤組成物

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009155613A true JP2009155613A (ja) 2009-07-16
JP2009155613A5 JP2009155613A5 (ja) 2011-02-10
JP5270148B2 JP5270148B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=40959952

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007338872A Expired - Fee Related JP5270148B2 (ja) 2007-12-28 2007-12-28 衣料用洗剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5270148B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011208130A (ja) * 2010-03-10 2011-10-20 Kao Corp 衣料用液体洗浄剤組成物
JP2017525939A (ja) * 2014-06-12 2017-09-07 ヒグロス インベスト ゲーエムベーハー 溶液中の内毒素の脱マスキングの方法
US10697958B2 (en) 2014-06-12 2020-06-30 Hyglos Invest Gmbh Unmasking endotoxins in solution

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10500166A (ja) * 1994-05-16 1998-01-06 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 改良された低温水溶解度のための混合脂肪族アルコールを含有する粒状洗剤組成物
JP2006169517A (ja) * 2004-11-19 2006-06-29 Kao Corp 液体洗浄剤組成物
JP2006348084A (ja) * 2005-06-13 2006-12-28 Taiyo Kagaku Co Ltd 洗浄剤組成物
WO2007114484A1 (ja) * 2006-03-31 2007-10-11 Kao Corporation 柔軟洗浄剤組成物
WO2008126908A1 (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Kao Corporation 衣料用洗剤組成物

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10500166A (ja) * 1994-05-16 1998-01-06 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 改良された低温水溶解度のための混合脂肪族アルコールを含有する粒状洗剤組成物
JP2006169517A (ja) * 2004-11-19 2006-06-29 Kao Corp 液体洗浄剤組成物
JP2006348084A (ja) * 2005-06-13 2006-12-28 Taiyo Kagaku Co Ltd 洗浄剤組成物
WO2007114484A1 (ja) * 2006-03-31 2007-10-11 Kao Corporation 柔軟洗浄剤組成物
WO2008126908A1 (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Kao Corporation 衣料用洗剤組成物

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011208130A (ja) * 2010-03-10 2011-10-20 Kao Corp 衣料用液体洗浄剤組成物
JP2017525939A (ja) * 2014-06-12 2017-09-07 ヒグロス インベスト ゲーエムベーハー 溶液中の内毒素の脱マスキングの方法
US10585086B2 (en) 2014-06-12 2020-03-10 Hyglos Invest Gmbh Unmasking endotoxins in solution
US10697958B2 (en) 2014-06-12 2020-06-30 Hyglos Invest Gmbh Unmasking endotoxins in solution
US11092592B2 (en) 2014-06-12 2021-08-17 Biomérieux Deutschland Gmbh Unmasking endotoxins in solution
US11860158B2 (en) 2014-06-12 2024-01-02 Biomérieux Deutschland Gmbh Unmasking endotoxins in solution

Also Published As

Publication number Publication date
JP5270148B2 (ja) 2013-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5102198B2 (ja) 柔軟洗浄剤組成物
EP1727850A1 (en) Composition comprising alcohol alkoxylates and their use
JP2010168554A (ja) 界面活性剤組成物
JP5046714B2 (ja) 衣料用洗剤組成物
JP5270148B2 (ja) 衣料用洗剤組成物
JP2009155612A (ja) 衣料用洗剤組成物
US8034757B2 (en) Detergent composition for clothing
JP2001131579A (ja) 脂肪酸n−アルキルポリヒドロキシアミドと脂肪酸アミドアルコキシレートとよりなる界面活性剤混合物
JP5160079B2 (ja) 衣料用洗剤組成物
JP5631127B2 (ja) 洗剤粒子群の製造方法
JP5525131B2 (ja) 衣料用洗剤組成物
JPH0144758B2 (ja)
JP2009155567A (ja) 衣料用洗剤組成物
WO2009084479A1 (ja) 衣料用洗剤組成物
EP0815188B1 (en) Alkaline detergent having high contents of nonionic surfactant and complexing agent, and use of an amphoteric compound as solubiliser
JP2000508687A (ja) 非イオン界面活性剤組成物
JPH06220498A (ja) 高嵩密度粒状洗剤組成物
JP6967939B2 (ja) 液体洗浄剤
JP5412075B2 (ja) 洗浄剤組成物
JPH08188794A (ja) 洗浄剤組成物
JPH10152696A (ja) 界面活性剤組成物
JP4401921B2 (ja) 液体クレンザー組成物
JP2009114395A (ja) 高嵩密度洗剤組成物
JP6163463B2 (ja) 繊維製品用の液体洗浄剤
JPH0633400B2 (ja) 洗浄剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101217

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130509

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5270148

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees